実施の形態について添付の図面に従って説明する。なお、各図中、同一または相当する部分には同一の符号が付される。当該部分の重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
実施の形態1.
図1は実施の形態1におけるエレベーターの概要図である。
図1のエレベーターシステムにおいて、建築物1は、2フロア以上の階を備える。昇降路は、建築物1の各階を貫く。図示されない機械室は、昇降路の直上に設けられる。
複数の乗場2の各々は、建築物1の各階に設けられる。複数の乗場2の各々は、昇降路に対向する。
複数の撮像装置3は、建築物1の各階に設けられる。撮像装置3は、各階にある複数の乗場2を撮像することができる位置に設けられる。例えば、撮像装置3は、複数の乗場2を往来する利用者の行動を撮像できる位置に設けられる。例えば、複数の撮像装置3は、各階にある複数の乗場2を撮影する。複数の撮像装置3は、撮像情報を出力する。
巻上機4は、機械室に設けられる。主ロープ5は、巻上機4に巻き掛けられる。
かご6は、昇降路の内部に設けられる。かご6は、主ロープ5の一側に吊るされる。図示されない釣合おもりは、昇降路の内部に設けられる。当該釣合おもりは、主ロープ5の他側に吊るされる。
複数の出入口7の各々は、昇降路と各階にある複数の乗場2の各々との間に設けられる。利用者は、出入口7を通過して、乗場2とかご6とを移動する。
例えば、制御盤8は、機械室に設けられる。例えば、制御盤8は、昇降路の上部に設けられる。制御盤8は、撮像装置3と、有線または無線によって電気的に接続されている。制御盤8は、有線または無線によって巻上機4と電気的に接続されている。
制御盤8は、制御システムとして、エレベーターシステムの運転を制御する。制御盤8は、巻上機4の運動を制御する。制御盤8は、1つ以上のかご6の配車を制御する。
制御盤8は、撮像装置3から撮像情報を受け取る。制御盤8は、撮像情報を記憶する。
制御盤8は、撮像情報を用いて、乗場2にいる利用者が降車する階を予測する。制御盤8は、利用者の降車階を予測するための図示されない予測モデルを備える。
例えば、制御盤8は、予測した降車階の情報を用いて、エレベーターシステムの運転を制御する。以下にその概要を説明する。
撮像装置3は、乗場2へ到着した複数の利用者を撮像し、撮像情報を作成する。撮像装置3は、撮像情報を制御盤8へ出力する。
制御盤8は、当該撮像情報を用いて、当該複数の利用者を1つのグループとみなす。制御盤8は、当該利用者の外見的特徴から、当該利用者それぞれの人属性情報を作成する。制御盤8は、当該グループに所属する複数の利用者の人属性情報から、グループ属性情報を作成する。
制御盤8は、当該グループ属性情報を、図示されない予測モデルに入力する。これにより、制御盤8は、当該グループがエレベーターを降車する階を予測する。
制御盤8は、当該グループが降車すると予測した階を、かご6の行先階に登録する。その後、制御盤8は、エレベーターのかごを配車する。
制御盤8は、記憶している撮像情報を用いて、当該予測モデルを作成する。以下にその概要を説明する。
撮像装置3は、エレベーターから降車し、乗場2に存在する利用者グループを撮像し、撮像情報を作成する。撮像装置3は、当該撮像情報を制御盤8へ出力する。
制御盤8は、当該利用者グループのグループ属性情報と降車階とを統合し、グループ情報として記憶する。例えば、制御盤8は、グループ属性情報と降車階とそれ以外の複数の情報とを統合する。具体的には、統合する情報は、当該利用者グループの乗車階、乗車時刻、降車時刻、降車階のフロア情報、等である。
制御盤8は、記憶している複数のグループ情報を用いて、予測モデルを作成する。当該予測モデルは、利用者の降車階を予測するために利用される。
次に、図2を用いて、実施の形態1におけるエレベーターの制御システムを説明する。
図2は実施の形態1におけるエレベーターの制御システムのブロック図である。
図2に示されるように、制御盤8は、処理装置10と学習装置20と推論装置30と配車分析装置40と配車装置50とを備える。
処理装置10は、変換部11と個別画像抽出部12とグループ化部13と人属性判定部14と乗降判定部15と付帯情報部16と統合部17とグループ情報記憶部18とを備える。
変換部11は、撮像装置3から撮像情報を受け取る。変換部11は、撮像情報を変換して、静止画像である第1画像情報を作成する。変換部11は、第1画像情報に記録された1人以上の利用者を識別する。
変換部11は、当該利用者それぞれに対して、撮像情報から得られた行動特性情報を作成する。例えば、当該行動特性情報は、当該利用者の撮像内における位置の情報と当該利用者の移動方向の情報と当該利用者の移動速度の情報とを備える。
変換部11は、第1画像情報と当該行動特性情報とを備えた第2画像情報を作成する。
変換部11は、第2画像情報内の利用者が未処理状態か否かを判定する。例えば、変換部11は、対象とする利用者にグループID情報が付与されていない場合、当該利用者は未処理状態であると判定する。
個別画像抽出部12は、第2画像情報を用いて、利用者1人のみの像を抽出した第3画像情報を作成する。例えば、第3画像情報は、第2画像情報をトリミング加工して得られた1人の利用者の全身が記録された画像である。例えば、第3画像情報は、第2画像情報をトリミング加工して得られた1人の利用者の顔が記録された画像である。
グループ化部13は、第2画像情報に記録された利用者を、1人以上のグループに分類する。例えば、グループ化部13は、行動特性情報が類似する複数の利用者を同一グループとして判定する。
グループ化部13は、当該利用者に関して、所属するグループに固有のグループID情報を作成する。当該利用者が所属するグループにまだ固有のグループIDが無い場合、グループ化部13は、当該グループに新しいグループID情報を割り当てる。
グループ化部13は、第2画像情報に当該利用者のグループID情報を付与することで、第2画像情報を更新する。
グループ化部13は、グループID情報を統合部17へ出力する。
人属性判定部14は、画像情報から人属性を推定するための人属性推定モデルを備える。人属性は、人の外見から推定される個人の特徴を意味する。例えば、当該人属性推定モデルは、本エレベーターシステムの外部において、機械学習によって作成されたモデルである。
人属性判定部14は、第2画像情報に記録された利用者それぞれの人属性情報を作成する。例えば、人属性判定部14は、第2画像情報に記録された利用者の身長、性別、年齢、服装などを推定する。人属性判定部14は、推定した分類項目を統合し、人属性情報を作成する。
乗降判定部15は、撮像情報の行動特性情報を用いて、利用者の乗車状態と降車状態とを判定する。乗降判定部15は、利用者がエレベーター降車後の状態か、エレベーター乗車待ちの状態か、のどちらであるかを判定する。その後、乗降判定部15は、乗車階情報と降車階情報とを作成する。
例えば、利用者は、建築物1の3階において、出入口7を通過せずに乗場2へ至ったという行動特性情報を持つ場合、乗降判定部15は、当該利用者をエレベーター乗車待ちの状態にあると判定する。その後、乗降判定部15は、当該利用者に関して、乗車階情報「3」と降車階情報「0」とを作成する。乗車階情報の「3」は、3階で乗車待ちの状態であることを意味する。降車階情報の「0」は、当該利用者が降車した状態では無いことを意味する。
例えば、利用者は、建築物1の3階において、出入口7を通過して乗場2へ至ったという行動特性情報を持つ場合、乗降判定部15は、当該利用者をエレベーター降車後の状態にあると判定する。その後、乗降判定部15は、当該利用者に関して、乗車階情報「0」と降車階情報「3」とを作成する。乗車階情報の「0」は、当該利用者が乗車待ち状態では無いことを意味する。降車階情報の「3」は、当該利用者が3階で降車した状態であることを意味する。
付帯情報部16は、利用者個人に関する以外の情報である付帯情報を、利用者に付与する。例えば、付帯情報部16は、第2画像情報が撮像された日時の情報を、第2画像情報に記録された利用者に付与する。例えば、付帯情報部16は、第2画像情報が撮影された階の情報を第2画像情報に記録された利用者に付与する。例えば、付帯情報部16は、第2画像情報が撮像された階のフロア情報を、第2画像情報に記録された利用者に付与する。具体的には、階のフロア情報は、5階はおもちゃ売り場、12階はレストラン、という情報である。
統合部17は、変換部11から第2画像情報を取得する。統合部17は、個別画像抽出部12から第3画像情報を取得する。統合部17は、グループ化部13からグループID情報を取得する。統合部17は、人属性判定部14から人属性情報を取得する。統合部17は、乗降判定部15から乗車階情報と降車階情報とを取得する。統合部17は、付帯情報部16から付帯情報を取得する。
統合部17は、第2画像情報に記録されている利用者の情報を統合し、利用者情報を作成する。例えば、統合部17は、第2画像情報に記録された利用者の第3画像情報とグループID情報と人属性情報と降車情報と乗車情報と付帯情報とを統合し、利用者情報を作成する。
グループ情報記憶部18は、統合部17から利用者情報を取得する。
グループ情報記憶部18は、利用者情報を記憶しているグループ情報へ追加する。グループ情報記憶部18は、利用者情報が追加されたグループ情報を記憶する。
例えば、ある利用者Aの利用者情報のグループIDが、既にグループ情報記憶部18が記憶しているグループIDである場合、グループ情報記憶部18は、当該グループIDを持つグループ情報に利用者Aの利用者情報を追加する。
例えば、ある利用者Bの利用者情報のグループIDが、まだグループ情報記憶部18が記憶していないグループIDである場合、グループ情報記憶部18は、当該グループIDを有する新規グループ情報を作成し、利用者Bの利用者情報を新規グループ情報に追加する。
グループ情報記憶部18は、グループに属する利用者の乗車階情報を用いて、グループの乗車階情報を作成する。グループ情報記憶部18は、グループに属する利用者の降車階情報を用いて、グループの降車階情報を作成する。グループ情報記憶部18は、乗車階情報と降車階情報とを当該グループ情報に追加する。
グループ情報記憶部18は、グループに属する利用者の人属性情報と個別画像情報と付帯情報とを統合して、グループ全体の属性情報であるグループ属性情報を作成する。利用者情報がグループ情報に新しく追加された場合、グループ情報記憶部18は、新しくグループ属性情報を作成する。グループ情報記憶部18は、グループ属性情報をグループ情報に追加する。
学習装置20は、グループ情報を教師データとして、いわゆる教師あり学習を行う。学習装置20は、利用者のグループ情報を用いて、利用者の降車階を推論する学習済推論モデルを作成する。
推論装置30は、学習装置20で作成された学習済の推論モデルを備える。推論装置30は、利用者のグループ情報を用いて、利用者の降車階を推論する。
例えば、配車分析装置40は、推論装置30から予測降車階情報を取得する。例えば、配車分析装置40は、各階の呼びボタンから登録される呼び情報とかご6の内部から登録された行先登録情報と予測降車情報とから、最適なエレベーターのかご配車情報を演算する。例えば、配車分析装置40は、DOAS(Destination Oriented Allocation System:エレベーター行先予報システム)を用いて、最適なエレベーターのかご配車情報を演算する。
配車装置50は、配車分析装置40からかご配車情報を取得する。例えば、配車装置50は、配車情報をもとに、かご6の配車を行う。例えば、配車装置50は、かご6の配車を実施するために、巻上機4へ駆動命令を出力する。
次に、図3を用いて、グループ情報記憶部18が記憶するグループ情報の例を説明する。
図3は実施の形態1におけるエレベーターの利用状況データベースに記憶されるグループ情報の例である。
図3に示されるように、グループ属性情報は、グループIDとグループの乗車階情報とグループの降車階情報とグループ属性情報とを備える。
グループ属性情報は、各グループの人属性情報と付帯情報と個別画像情報とを備える。
例えば、人属性情報は、性別と身長と年齢と体型と衣服とその他の外見情報とを備える。
例えば、グループA1005は、グループIDがA1005であるグループを意味する。グループA1005は、1名の女性Cが所属するグループである。女性Cの身長は、約160cmである。女性Cの年齢は約30歳である。女性Cの体型はやせ型である。女性Cは、赤い上着と白いズボンと眼鏡とを着用している。グループA1005のグループ情報は、女性Cが2019年10月1日に1階エントランスフロアにて乗車した情報である。グループA1005の列に記載された「有」は、個別画像抽出部12が女性Cの全身と顔との第3画像情報を作成したことを意味する。
例えば、グループA1006は、1名の女性が所属するグループである。グループA1006は、グループA1005とグループ属性が同じである。従って、グループA1006は、グループA1005と同一のグループである。グループA1006に所属する女性は、女性Cである。グループA1006のグループ情報は、女性Cが2019年10月1日に3階女性洋服売場で降車した情報である。
このように、女性Cが乗車した情報はA1005に、女性Cが降車した情報はA1006に記録される。
次に、図4および図5を用いて、処理装置が撮像情報を処理する方法について説明する。
図4および図5は実施の形態1におけるエレベーターの処理装置が行うグループ情報作成処理のフローチャートである。
ステップS001において、変換部11は、撮像装置3から撮像情報を取得する。
その後、ステップS002の動作が行われる。ステップS002において、変換部11は、撮像装置3から受け取った撮像情報を、第1画像情報として、連続した静止画像情報を作成する。
その後、ステップS003の動作が行われる。ステップS003において、変換部11は、第1画像情報に記録された1人以上の利用者を識別する。変換部11は、連続した静止画像情報をもとに、当該利用者それぞれに対して、行動特性情報を作成する。変換部11は、第1画像情報と作成した行動特性情報とを備えた第2画像情報を作成する。
その後、ステップS004の動作が行われる。ステップS004において、変換部11は、第2画像情報に記録された利用者1人を、第1利用者として処理対象に指定する。
その後、ステップS005の動作が行われる。ステップS005において、変換部11は、第1利用者が未処理状態か否かを判定する。例えば、変換部11は、第1利用者にグループID情報が付与されていない場合、第1利用者は未処理状態であると判定する。
ステップS005で、変換部11が第1利用者を未処理状態であると判定した場合、ステップS006の動作が行われる。ステップS006において、個別画像抽出部12は、第2画像情報を用いて、第1利用者の第3画像情報を作成する。
その後、ステップS007の動作が行われる。ステップS007において、グループ化部13は、第1利用者と類似する行動特性情報を備えた利用者である第2利用者が、第2画像情報内に存在するか否かを判定する。
ステップS007で、第1利用者と類似する行動特性情報を備える利用者が第2画像情報内に存在する場合、ステップS008の動作が行われる。ステップS008において、グループ化部13は、第2利用者がグループID情報を有するか否かを判定する。
ステップS008で、第2利用者がグループID情報を有する場合、ステップS009の動作が行われる。ステップS009において、グループ化部13は、第2利用者と同じグループIDを有する第1利用者のグループID情報を作成する。グループ化部13は、作成したグループID情報を統合部17へ出力する。グループ化部13は、作成したグループID情報を第2画像情報内の第1利用者に付与する。
その後、ステップS010の動作が行われる。ステップS010において、人属性判定部14は、第1利用者の人属性情報を作成する。
その後、ステップS011の動作が行われる。ステップS011において、乗降判定部15は、第1利用者の行動特性情報をもとに、第1利用者の乗車階情報と降車階情報とを作成する。
その後、ステップS012の動作が行われる。ステップS012において、付帯情報部16は、第2画像情報から付帯情報を作成する。
その後、ステップS013の動作が行われる。ステップS013において、統合部17は、第1利用者の第3画像情報と第1利用者のグループID情報と第1利用者の人属性情報と第1利用者の乗車階情報と第1利用者の降車階情報と付帯情報と取得する。統合部17は、第1利用者の第3画像情報と第1利用者のグループID情報と第1利用者の人属性情報と第1利用者の乗車階情報と第1利用者の降車階情報と付帯情報とを統合して、第1利用者の利用者情報を作成する。
その後、ステップS014の動作が行われる。ステップS014において、グループ情報記憶部18は、第1利用者情報を取得する。グループ情報記憶部18は、グループ情報記憶部18の記憶する複数のグループ情報の中で、第1利用者のグループIDと同じグループIDを持つものが存在するか否かを判定する。
ステップS014で、第1利用者と同じグループIDを持つグループ情報が存在する場合、ステップS015の動作が行われる。ステップS015において、グループ情報記憶部18は、当該グループ情報に第1利用者の利用者情報を追加する。
その後、ステップS016の動作が行われる。ステップS016において、変換部11は、第2画像情報内において、グループID情報を持たない利用者が存在しないか否かを判定する。
ステップS016で、第2画像情報内において、グループID情報を持たない利用者が存在しない場合、処理装置10は、撮像情報の処理を終了する。
ステップS005で変換部11が第1利用者を未処理状態と判断しない場合、またはステップS016で、第2画像情報内においてグループID情報を持たない利用者が存在する場合、ステップS004の動作が行われる。
ステップS007で、第1利用者と類似する行動特性情報を備える利用者が第2画像情報内に存在しない場合、またはステップS008で、第2利用者がグループID情報を有さない場合、ステップS017の動作が行われる。ステップS017において、グループ化部13は、新規のグループIDを備える第1利用者のグループID情報を作成する。グループ化部13は、新規のグループID情報を統合部17へ出力する。グループ化部13は、新規のグループID情報を第2画像情報内の第1利用者に付与する。
その後、ステップS010以降の動作が行われる。
ステップS014で、第1利用者と同じグループIDを持つグループ情報が存在しない場合、ステップS018の動作が行われる。ステップS018において、グループ情報記憶部18は、第1利用者のグループIDを備える新規グループ情報を作成する。グループ情報記憶部18は、新規グループ情報に第1利用者の利用者情報を追加する。
その後、ステップS019の動作が行われる。ステップS019において、グループ情報記憶部18は、第1利用者の利用者情報を用いて、当該新規グループのグループ属性情報と付帯情報と個別画像情報と乗車階情報と降車階情報とを作成する。
その後、ステップS016以降の動作が行われる。
次に、図6を用いて、学習装置20の説明をする。
図6は実施の形態1におけるエレベーターの学習装置のブロック図である。
図6に示されるように、学習装置20は、利用状況データベース21(以下、利用状況DB21)と学習データ取得部22とモデル生成部23とを備える。
利用状況DB21は、グループ情報を処理装置10から取得する。利用状況DB21は、グループ情報を記憶する。利用状況DB21は、既に記憶しているグループ情報の乗車階情報を、取得した同一のグループ情報の降車階情報に書き換える。
例えば、利用状況DB21は、降車階情報が「0」であるグループ情報をいくつか記憶している。利用状況DB21は、降車階情報が「3」かつ乗車階情報が「0」であるグループ情報Dを取得する。その後、利用状況DB21は、既に記憶しているグループ情報において、グループ属性情報がグループ情報Dに類似するグループ情報Eを選択する。利用状況DB21は、グループ情報Dとグループ情報Eとを同一のグループの情報と判定する。グループ情報Dの降車階情報は「0」である。グループ情報Eの乗車階情報は「1」である。利用状況DB21は、グループ情報Eの降車階情報をグループ情報Dの降車階情報に書き換える。即ち、グループ情報Eの降車階情報は「3」となる。このようにして、利用状況DB21は、同一グループの降車階情報と乗車階情報とが対になるように記憶する。
利用状況DB21は、学習するのに十分な量のグループ情報を記憶しているか否かを判定する。例えば、利用状況DB21は、グループ情報を1000グループ分以上記憶している場合、学習するのに十分な量のグループ情報を記憶していると判定する。例えば、利用状況DB21は、1週間以上の期間のグループ情報を記憶している場合、学習するのに十分な量のグループ情報を記憶していると判定する。
学習データ取得部22は、グループ属性情報と乗車階情報と降車階情報とを利用状況DB21から取得する。
モデル生成部23は、学習データ取得部22からグループ属性情報と乗車階情報と降車階情報とを取得する。
モデル生成部23は、グループ属性情報と乗車階情報と降車階情報との組み合わせに基づいて作成される学習用データに基づいて、予測降車階情報を学習する。即ち、モデル生成部23は、エレベーターのグループ属性情報と乗車階情報とから最適な予測降車階情報を推論する学習済モデルを生成する。
なお、学習装置20、エレベーター利用者の予測降車階情報を学習するために使用される。例えば、ネットワークを介してエレベーターの制御システムに接続され、このエレベーターとは別個の装置であってもよい。また、学習装置20は、エレベーターシステムに内蔵されていてもよい。さらに、学習装置20は、クラウドサーバ上に存在していてもよい。
モデル生成部23が用いる学習アルゴリズムは教師あり学習、教師なし学習、強化学習等の公知のアルゴリズムを用いることができる。
例えば、モデル生成部23は、ニューラルネットワークモデルに従って、いわゆる教師あり学習により、予測降車階情報を学習する。ここで、教師あり学習とは、入力と結果(ラベル)のデータの組を学習装置20に与えることで、それらの学習用データにある特徴を学習し、入力から結果を推論する手法をいう。
ニューラルネットワークは、複数のニューロンからなる入力層、複数のニューロンからなる中間層(隠れ層)、および複数のニューロンからなる出力層で構成される。中間層は、1層または2層以上でもよい。
例えば、本開示において、ニューラルネットワークは、データ取得部によって取得されるグループ属性情報と乗車階情報と降車階情報との組み合わせに基づいて作成される学習用データに従って、いわゆる教師あり学習により、予測降車階情報を学習する。
次に、図7を用いて、機械学習手法の一例として、ニューラルネットワークを適用した場合について説明する。
図7は実施の形態1におけるエレベーターの学習装置が行う機械学習手法例である。
例えば、図7に示されるように、3層のニューラルネットワークであれば、複数の入力が入力層(X1-X3)に入力されると、その値に重みW1(w11-w16)を掛けて中間層(Y1-Y2)に入力され、その結果にさらに重みW2(w21-w26)をかけて出力層(Z1-Z3)から出力される。この出力結果は、重みW1とW2の値によって変わる。
すなわち、ニューラルネットワークは、入力層にグループ属性情報と乗車階情報を入力して出力層から出力された結果が、降車階情報に近づくように重みW1とW2とを調整することで学習する。
次に、図8を用いて、学習に使用されるグループ情報の例を説明する。
図8は実施の形態1におけるエレベーターの学習装置において学習に使用されるグループ情報の例である。
図8に示されるように、グループ属性情報は、グループIDとグループの乗車階情報とグループの降車階情報とグループ属性情報とを備える。
例えば、グループA1005は、女性Cが所属するグループである。グループA1005のグループ情報は、女性Cが2019年10月1日に1階エントランスフロアにて乗車した後、3階女性洋服売場にて降車した情報である。
その他の情報例も、図8に示す通りである。
次に、図9を用いて、推論装置30の説明をする。
図9は実施の形態1におけるエレベーターの推論装置のブロック図である。
図9に示されるように、推論装置30は、学習済モデル記憶部31と利用データ取得部32と推論部33とを備える。
学習済モデル記憶部31は、モデル生成部23から学習済モデルを取得する。学習済モデル記憶部31は、学習モデルを記憶する。
利用データ取得部32は、処理装置10から、グループ属性情報と乗車階情報とを取得する。
推論部33は、学習済モデルを利用して得られる予測降車階情報を推論する。推論部33は、学習済モデル記憶部31から、学習済モデルを取得する。推論部33は、利用データ取得部32からグループ属性情報と乗車階情報とを取得する。その後、推論部33は、当該学習済モデルにグループ属性情報と乗車階情報とを入力する。推論部33は、グループ属性情報と乗車階情報とから推論される予測降車階情報を作成する。
次に、図10を用いて、推論装置30が行う推論の例を説明する。
図10は実施の形態1におけるエレベーターの推論装置が行う推論処理結果の例である。
図10に示されるように、図示されない推論装置30は、INPUT情報として、グループ属性情報と乗車階情報とを取得する。図示されない推論装置30は、OUTPUT情報として、予測降車階情報を出力する。
例えば、グループA1101は、女性Fが所属するグループである。グループA1101のグループ情報は、女性Fが2019年10月2日9時35分に1階エントランスから乗車した情報である。
図示されない推論装置30は、グループIDがA1101のグループの情報に予測モデルを適用し、当該グループは3階の女性洋服売場で降車すると予測する。図示されない推論装置30は、予測降車階情報「3」を作成する。
その他の推論処理の例も、図10に示す通りである。
次に、図11を用いて、学習装置が学習する処理について説明する。
図11は実施の形態1におけるエレベーターの学習装置が行う学習動作のフローチャートである。
ステップS101において、利用状況DB21は、処理装置10から1つのグループ情報である第1グループ情報を取得する。
その後、ステップS102の動作が行われる。ステップS102において、利用状況DB21は、第1グループ情報が降車階情報を有するか否かを判定する。第1グループ情報の降車階情報が「0」でない場合、利用状況DB21は、第1グループ情報が降車階情報を有すると判定する。
ステップS102で、第1グループ情報が降車階情報を有する場合、ステップS103の動作が行われる。ステップS103において、利用状況DB21は、記憶しているグループ情報の中に、降車階情報が「0」で、かつ取得したグループ情報と同一のグループ情報が存在するか否かを判定する。
ステップS103で、降車階情報が「0」で、かつ取得したグループ情報と同一のグループ情報(以下、第2グループ情報と呼称する)が存在する場合、ステップS104の動作が行われる。ステップS104において、利用状況DB21は、第2グループ情報の降車階情報を、第1グループ情報が有する降車階情報に書き換える。
その後、ステップS105の動作が行われる。ステップS105において、利用状況DB21は、学習するのに十分な量のグループ情報を記憶しているか否かを判定する。
ステップS105で、利用状況DB21が学習するのに十分な量のグループ情報を記憶している場合、ステップS106の動作が行われる。ステップS106において、学習データ取得部22は、学習用データとして、利用状況DB21からグループ属性情報と乗車階情報と降車階情報とを取得する。
その後、ステップS107の動作が行われる。ステップS107において、モデル生成部23は、学習データ取得部22によって取得されるグループ属性情報と乗車階情報と降車階情報との組み合わせに基づいて作成される学習用データに従って、いわゆる教師あり学習により、予測降車階情報を学習し、学習済モデルを作成する。
その後、ステップS108の動作が行われる。ステップS108において、学習済モデル記憶部31は、モデル生成部23が生成した学習済モデルを記憶する。
その後、学習処理を終了する。
ステップS102で第1グループ情報が降車階情報を有さない場合、またはステップS103で、降車階情報が「0」で、かつ同一のグループ情報が存在しない場合、ステップS109の動作が行われる。ステップS109において、利用状況DB21は、第1グループ情報を記憶する。
その後、ステップS105以降の動作が行われる。
次に、図12を用いて、推論装置30を使って予測降車階情報を得るための処理を説明する。
図12は、実施の形態1におけるエレベーターの推論装置が行う推論動作のフローチャートである。
ステップS201において、利用データ取得部32は、推論用のグループ情報として、処理装置10から第3グループ情報を取得する。
その後、ステップS202の動作が行われる。ステップS202において、利用データ取得部32は、第3グループ情報が乗車階情報を有するか否かを判定する。第3グループ情報の乗車階情報が「0」でない場合、利用データ取得部32は、第3グループ情報が乗車階情報を有すると判定する。
ステップS202で、第3グループ情報が乗車階情報を有する場合、ステップS203の動作が行われる。ステップS203において、推論部33は、第3グループ情報が有するグループ属性情報と乗車階情報とを取得する。
その後、ステップS204の動作が行われる。ステップS204において、推論部33は、学習済モデル記憶部31に記憶された学習済モデルを取得する。推論部33は、学習済モデルを用いて第3グループの測降車階を演算する。推論部33は、予測降車階情報を作成する。
その後、ステップS205の動作が行われる。ステップS205において、推論部33は、予測降車階情報を配車分析装置40に出力する。
その後、ステップS206の動作が行われる。ステップS206において、配車分析装置40は、当該予測降車階情報をもとに、エレベーターのかご配車を演算する。配車分析装置40は、かご配車情報を作成する。
その後、ステップS207の動作が行われる。ステップS207において、配車装置50は、かご配車情報を取得する。配車装置50は、かご配車情報をもとに、エレベーターのかご6を配車する。
以上で説明した実施の形態1によれば、処理装置10は、撮像情報を用いて、エレベーター利用者のグループの特徴を表すグループ属性情報を作成する。推論装置30は、グループ属性情報を用いて、不特定多数の利用者グループの予測降車階情報を作成する。このため、推論装置30は、利用者が複数人のグループとなることで普段と異なる行動をとることを予測できる。これは、推論装置30の予測精度が向上することを意味する。その結果、利用者は、より効率的な配車が行われるエレベーターを利用できる。即ち、エレベーターの制御システムは、利用者の利便性を向上することができる。
また、制御盤8は、グループ属性情報と降車階情報とを用いて、予測降車階情報を推論する学習装置20を備える。このため、エレベーターの制御システムは、利用者の降車階の予測モデルを作成することができる。
また、制御盤8は、配車分析装置40を備える。配車分析装置40は、予測降車階情報を用いて、エレベーターのかご配車情報を作成する。配車装置50は、かご配車情報を用いて、予測降車階情報を行先登録したエレベーターのかご6を配車する。このため、エレベーターの利用者は、自身で行先階を登録することなく、エレベーターのかご6に乗車することができる。
ここで、変換部11は、処理装置10に設けられなくてもよい。例えば、変換部11は、撮像装置3に設けられる。この場合、変換部は、変換後の撮像情報を処理装置10へ出力する。
また、例えば、学習装置20は、学習する処理を定期的に実行する。学習装置20が学習する処理の頻度は、あらかじめ設定しておく。例えば、学習装置20は、1週間に1度学習する処理を実行する。利用状況DB21が記憶する情報量は、記憶期間が長くなるほど増える。利用状況DB21が記憶する情報量が多いほど、モデルの予測精度は向上する。
また、利用状況DB21は、推論装置30が間違った推定結果を演算した利用者に関して、当該利用者の正しい降車階情報を学習用データとして記憶する。従って、学習装置20は、より精度の高い推論を行うことができる学習済モデルを作成する。
また、例えば、学習データ取得部22は、グループ属性情報と乗車階情報と降車階情報とのデータをそれぞれ別のタイミングで取得しても良い。
また、学習データ取得部22は、学習用データを収集するエレベーターシステムを途中で対象に追加したり、対称から除去したりすることも可能である。さらに、あるエレベーターシステムに関して予測降車階情報を学習した学習装置を、これとは別のエレベーターシステムに適用し、当該別のエレベーターシステムに関して予測降車階情報を再学習して更新するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、モデル生成部23が用いる学習アルゴリズムに教師あり学習を適用した場合について説明したが、これに限られるものではない。学習アルゴリズムについては、教師あり学習以外にも、強化学習、教師無し学習、または半教師あり学習等を適用することも可能である。
また、モデル生成部23は、複数のエレベーターシステムに対して作成される学習用データに従って、予測降車階情報を学習するようにしてもよい。モデル生成部23は、同一のエリアで使用される複数のエレベーターシステムから学習用データを取得してもよい。モデル生成部23は、異なるエリアで独立して動作する複数のエレベーターシステムから収集される学習用データを利用して予測降車階情報を学習してもよい。
また、モデル生成部23に用いられる学習アルゴリズムとしては、特徴量そのものの抽出を学習する、深層学習(Deep Learning)を用いることもでき、他の公知の方法、例えば遺伝的プログラミング、機能論理プログラミング、サポートベクターマシンなどに従って機械学習を実行してもよい。
また、推論装置30は、エレベーターのモデル生成部23で学習した学習済モデルを用いて予測降車階情報を出力するものとして説明したが、他のエレベーター等の外部から学習済モデルを取得し、この学習済モデルに基づいて予測降車階情報を出力するようにしてもよい。
なお、例えば、利用者が希望する降車階と推論装置30が推論した予測降車階とが異なっていた場合、利用者は、自身で希望する降車階を行先登録する。従って、当該利用者は、通常の利便性を有するエレベーターを利用することができる。
次に、図13を用いて、推論装置30の例を説明する。
図13は実施の形態1におけるエレベーターの推論装置のハードウェア構成図である。
推論装置30の各機能は、処理回路により実現し得る。例えば、処理回路は、少なくとも1つのプロセッサ100aと少なくとも1つのメモリ100bとを備える。例えば、処理回路は、少なくとも1つの専用のハードウェア200を備える。
処理回路が少なくとも1つのプロセッサ100aと少なくとも1つのメモリ100bとを備える場合、推論装置30の各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせで実現される。ソフトウェアおよびファームウェアの少なくとも一方は、プログラムとして記述される。ソフトウェアおよびファームウェアの少なくとも一方は、少なくとも1つのメモリ100bに格納される。少なくとも1つのプロセッサ100aは、少なくとも1つのメモリ100bに記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、推論装置30の各機能を実現する。少なくとも1つのプロセッサ100aは、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、DSPともいう。例えば、少なくとも1つのメモリ100bは、RAM、ROM、フラッシュメモリ、EPROM、EEPROM等の、不揮発性または揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD等である。
処理回路が少なくとも1つの専用のハードウェア200を備える場合、処理回路は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、またはこれらの組み合わせで実現される。例えば、監視装置9の各機能は、それぞれ処理回路で実現される。例えば、推論装置30の各機能は、まとめて処理回路で実現される。
推論装置30の各機能について、一部を専用のハードウェア200で実現し、他部をソフトウェアまたはファームウェアで実現してもよい。例えば、推論部33の機能については専用のハードウェア200としての処理回路で実現し、推論部33の機能以外の機能については少なくとも1つのプロセッサ100aが少なくとも1つのメモリ100bに格納されたプログラムを読み出して実行することにより実現してもよい。
このように、処理回路は、ハードウェア200、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの組み合わせで推論装置30の各機能を実現する。
図示されないが、撮像装置3の各機能も、推論装置30の各機能を実現する処理回路と同等の処理回路で実現される。処理装置10の各機能も、推論装置30の各機能を実現する処理回路と同等の処理回路で実現される。学習装置20の各機能も、推論装置30の各機能を実現する処理回路と同等の処理回路で実現される。配車分析装置40の各機能も、推論装置30の各機能を実現する処理回路と同等の処理回路で実現される。配車装置50の各機能も、推論装置30の各機能を実現する処理回路と同等の処理回路で実現される。外部情報装置70の各機能も、推論装置30の各機能を実現する処理回路と同等の処理回路で実現される。
実施の形態2.
図14は実施の形態2におけるエレベーターの概要図である。なお、実施の形態1と同一または相当部分には同一符号が付される。当該部分の説明は省略される。
図14に示されるように、配車分析装置40は、かご配車情報を外部に出力する機能を備える。
かご配車予定表示盤60は、建築物1の各階に設けられる。例えば、かご配車予定表示盤60は、各階の出入口7の周辺に設けられる。例えば、かご配車予定表示盤60は、乗場2にいる利用者が容易に視認できる位置に設けられる。かご配車予定表示盤60は、配車分析装置40と有線または無線によって電気的に接続される。かご配車予定表示盤60は、配車分析装置40からエレベーターのかご配車情報を取得する。かご配車予定表示盤60は、取得したかご配車情報を表示する。
図15は実施の形態2におけるエレベーターのかご配車予定表示盤の表示例である。
図15に示されるように、かご配車予定表示盤60は、かご配車情報を用いて、エレベーターのかご配車に関する情報を表示する。例えば、かご配車予定表示盤60は、複数のエレベーターかごの停車予定フロアを表示する。例えば、かご配車予定表示盤60は、各エレベーターかごが到着するまでの予測時間を表示する。
以上で説明した実施の形態2によれば、配車分析装置40は、かご配車予定表示盤60へかご配車情報を出力する機能を備える。かご配車予定表示盤60は、エレベーターの利用者にかご配車情報を伝える。このため、当該利用者は、かごが到着する前に、目的の階への所要時間が少ないエレベーターかごの号機を知ることができる。当該利用者は、かごが到着する前に、自らが乗るエレベーターかごのドア付近へ移動することができる。その結果、エレベーターの利用者の利便性を向上することができる。
かご配車情報を利用者へ報知する報知装置は、かご配車予定表示盤60に限らない。例えば、当該報知装置は、かご配車情報を音声出力できる音声装置でもよい。当該音声装置は、配車分析装置40からかご配車情報を取得する。当該音声装置は、かご配車情報を表す音声を出力することで、利用者にかご配車情報を知らせる。
なお、例えば、利用者が希望する降車階と推論装置30が推論した予測降車階とが異なっていた場合、利用者は、自身で希望する降車階を行先登録する。従って、当該利用者は、通常の利便性を有するエレベーターを利用することができる。
また、利用状況DB21は、推論装置30が間違った推定結果を演算した利用者に関して、当該利用者の正しい降車階情報を学習用データとして記憶する。従って、学習装置20は、より精度の高い推論を行うことができる学習済モデルを作成する。
実施の形態3.
図16は実施の形態3におけるエレベーターの制御盤のブロック図である。なお、実施の形態1と同一または相当部分には同一符号が付される。当該部分の説明は省略される。
図16に示されるように、制御盤8は、外部情報装置70を備える。
外部情報装置70は、図示されない入力端末から、任意の外部情報を受け取る。例えば、外部情報装置70は、天気情報、気温情報、建築物1において催されるイベント情報、または売場フロアにおけるセールス情報等を受け取る。
付帯情報部16は、外部情報装置70から外部情報を取得する。付帯情報部16は、外部情報を含んだ付帯情報を作成する。
統合部17は、付帯情報部16から外部情報を含んだ付帯情報取得する。統合部17は、外部情報を含んだ利用者情報を作成する。
グループ情報記憶部18は、統合部17から外部情報を含んだ利用者情報を取得する。グループ情報記憶部18は、外部情報を含んだグループ属性情報を作成する。
学習装置20は、グループ情報記憶部18から外部情報を含んだグループ属性情報を取得する。学習装置20は、外部情報を備えたグループ属性情報を学習時に使用する。このため、学習装置20は、外部情報が反映された学習済モデルを生成する。
推論装置30は、グループ情報記憶部18から外部情報を含んだグループ属性情報を取得する。推論装置30は、外部情報を含んだグループ属性情報を推論時に使用する。このため、推論装置30は、外部情報を反映した予測降車階情報を作成する。
以上で説明した実施の形態3によれば、制御盤8は、外部から任意の外部情報を受け取る外部情報装置70を備える。学習装置20は、外部情報が反映された学習済モデルを生成する。推論装置30は、外部情報を反映した予測降車階情報を出力する。このため、外部情報が変化した場合においても、予測降車階情報は、当該変化を反映した情報となる。即ち、予測降車階情報の予測精度が向上する。エレベーターは、より効率的かつより素早く配車される。その結果、エレベーター利用者の利便性を向上することができる。