JP7275513B2 - 情報処理装置及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、情報処理装置及びプログラムに関する。
近年、作業者の疲労度を作業者以外の第三者が管理することができる疲労度管理システムが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1に記載された疲労度管理システムは、端末を用いて入力作業をする作業者の疲労度を管理する疲労度管理システムであって、作業者が作業に使用する第1端末と、作業者以外の者が使用する第2端末と、第1端末及び第2端末と通信可能な管理サーバとを備え、第1端末は、所定の単位期間の間に作業者が第1端末を用いて入力作業をしたことによる当該作業者の疲労度を求めるための作業情報(例えば、作業者の入力作業による入力確定文字数及び削除文字数)を、所定の単位時間ごとに順次取得して管理サーバに送信する制御部を備え、管理サーバは、第1端末から送信される作業情報を蓄積する記憶部と、記憶部に蓄積された作業情報に基づいて、作業者の疲労度を演算し、評価する評価部と、評価部の評価に応じて、第1端末の評価結果を第2端末に出力させるための第1の出力命令を当該第2端末に送信する送信部と、を備える。
特開2013-190914号公報
確認作業を行う者に疲労度をテストしていることが分かると、身構えて本来の疲労度が評価できないおそれがある。
本発明の課題は、確認作業の流れの中で確認作業を行う者の疲労度を評価することができる情報処理装置及びプログラムを提供することにある。
[1]読み取られた画像において認識された文字の認識結果のうち一部の文字を他の文字に置き換えた文字列を含む確認画面を提示する提示手段と、
前記確認画面に含まれる前記文字列について、確認を行う者から文字の確からしさを示す確信度が一定の範囲内の場合の確認を受け付けることが可能な受付手段と、
前記確信度が一定の範囲内の場合の確認をすべき数に対して前記受付手段が受け付けた前記確認の数に基づいて、前記確認を行う者の疲労度を評価する評価手段と、を備えた情報処理装置。
[2]前記画像から抽出された領域に対して文字の認識を行い、複数の候補文字とともに前記確信度を出力する文字認識手段と、
前記一部の文字を前記確信度のより小さい前記候補文字に置き換える置換手段と、をさらに備えた前記[1]に記載の情報処理装置。
[3]前記置換手段は、認識された前記文字のうち前記確信度が第1の閾値以上の文字を前記候補文字に置き換える、前記[2]に記載の情報処理装置。
[4]前記置換手段は、前記確信度が第2の閾値以上の候補文字に置き換える、前記[3]に記載の情報処理装置。
[5]前記確認の有無、前記確信度の下げ幅、置換え後の文字、及び置換え前の文字を含む項目について前記確認を行う者ごとに集計処理を行う集計手段、をさらに備えた前記[2]から[4]のいずれか1つに記載の情報処理装置。
[6]前記提示手段は、前記集計処理の結果に応じた対処方法を提示する、前記[5]に記載の情報処理装置。
[7]前記対処方法は、休憩を促す情報である、前記[6]に記載の情報処理装置。
[8]前記対処方法は、複数の前記確認を行う者による確認を促す情報である、前記[6]に記載の情報処理装置。
[9]予め定められたタイミングで、
前記置換手段は、前記候補文字に置き換え、
前記提示手段は、前記確認画面を提示し、
前記受付手段は、前記確認を受け付け可能とする、前記[2]から[8]のいずれか1つに記載の情報処理装置。
[10]前記予め定められたタイミングは、確認する作業を開始後、予め定められた時間が経過したときである、前記[9]に記載の情報処理装置。
[11]前記予め定められたタイミングとして、複数の異なるタイミングごとに、
前記置換手段は、前記確信度を下げる幅を変えて前記候補文字に置き換え、
前記提示手段は、前記確認画面を提示し、
前記受付手段は、前記確認を受け付け可能とする、前記[9]に記載の情報処理装置。
[12]前記異なるタイミングで変えた前記確信度の平均よりも低い方の前記確信度で前記確認がなかった場合、前記提示手段は、対処方法を提示する、前記[11]に記載の情報処理装置。
[13]コンピュータを、読み取られた画像において認識された文字の認識結果のうち一部の文字を他の文字に置き換えた文字列を含む確認画面を提示する提示手段と、
前記確認画面に含まれる前記文字列について、確認を行う者から文字の確からしさを示す確信度が一定の範囲内の場合の確認を受け付けることが可能な受付手段と、
前記確信度が一定の範囲内の場合の確認をすべき数に対して前記受付手段が受け付けた前記確認の数に基づいて、前記確認を行う者の疲労度を評価する評価手段、として機能させるためのプログラム。
請求項1、13に係る発明によれば、確認作業の流れの中で作業を行う者の疲労度を評価することができる。
請求項2に係る発明によれば、他の文字に置き換える際に文字の認識結果を利用することができる。
請求項3、4、11に係る発明によれば、テストを行っていることが確認作業を行う者に知られにくくなる。
請求項5に係る発明によれば、確認を行う者ごとや確認を行う者全体の確認ミスの傾向を知ることができる。
請求項6~8、12に係る発明によれば、対処方法を提示しない場合と比較して確認ミスを減らすことができる。
請求項9、10に係る発明によれば、疲労してくるタイミングで疲労度を評価することができる。
図1は、本発明の実施の形態に係る情報処理システムの構成例を示すブロック図である。 図2は、帳票の一例を示す図である。 図3は、認識結果テーブルの一例を示す図である。 図4(a)は、文字の置換え前の確認画面の一例を示す図、図4(b)は、文字の置換え後の確認画面の一例を示す図である。 図5は、休憩を促すポップアップ画面を表示した確認画面の一例を示す図である。 図6は、管理者設定画面の一例を示す図である。 図7は、見逃し情報テーブルの一例を示す図である。 図8は、情報処理システムの動作の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、各図中、実質的に同一の機能を有する構成要素については、同一の符号を付してその重複した説明を省略する。
[実施の形態の要約]
本実施の形態に係る情報処理装置は、読み取られた画像において認識された文字の認識結果のうち一部の文字を他の文字に置き換えた文字列を含む確認画面を提示する提示手段と、確認画面に含まれる文字列を確認したことを受け付けることが可能な受付手段とを備える。
文字の認識とは、読取対象の画像に含まれる手書きや活字による文字パターンをJISコード等の文字コードに変換する処理をいう。読取対象は、例えば、帳票等の紙文書である。認識結果のうち一部の文字を、確信度を下げた他の文字に置き換えてもよい。確信度は、文字の確からしさを示す指標のことである。確信度として、例えば、認識対象の文字パターンをベクトルに変換し、文字認識結果の文字コードに対応する標準パターンをベクトルに変換し、両者のベクトル間の距離(例えば、ユークリッド距離等)や類似度(例えば、コサイン類似度等)等で表した指標を用いてもよい。確認画面の提示には、端末装置に確認画面を送信し端末装置に表示する態様や、自己が有する表示部に確認画面を表示する態様等が含まれる。確認は、確信度が一定の範囲の場合の確認でもよく、文字列に誤りがあった場合の確認でもよく、文字列に誤りがなかった場合の確認でもよい。
[実施の形態]
図1は、本発明の実施の形態に係る情報処理システムの構成例を示すブロック図である。この情報処理システム1は、帳票10(図2参照)から画像を読み取る読取装置2と、読取装置2により読み取られた画像(以下「読取画像」ともいう。)を受信し、帳票10に記入された文字を認識する情報処理装置3と、情報処理装置3による認識結果に対して確認及び訂正を行う作業者用の端末装置4Aと、管理者用の端末装置4Bとを備える。帳票10は、読取対象の一例である。作業者は、確認を行う者の一例である。
読取装置2は、帳票10を光学的に走査して帳票10の画像を読み取るスキャナと、スキャナによる読取画像を情報処理装置3に送信する送信部とを備える。
端末装置4A、4Bは、タッチパネル等で実現される表示部と、キーボード、マウス等で実現される入力部と、CPU(Central Processing Unit)、インターフェース等で実現される制御部と、プログラムやデータ等を記憶する記憶部等で構成される。端末装置4A、4Bは、例えば、パーソナルコンピュータや、タブレット型端末、多機能携帯電話機(スマートフォン)等の携帯情報端末を用いることができる。端末装置4Aは、情報処理装置3から送信された確認画面20(図4等参照)に含まれる文字列に対して確認し、確認内容(訂正した場合は訂正内容を含む。)を情報処理装置3に送信する。
(情報処理装置の構成)
情報処理装置3は、この装置3の各部を制御する制御部30と、各種の情報を記憶する記憶部31とを備える。
制御部30は、CPU(Central Processing Unit)、インターフェース等から構成されている。CPUは、記憶部31に記憶されたプログラム311に従って動作することにより、設定手段300、領域抽出手段301、文字認識手段302、文字置換手段303、提示手段304、受付手段305、集計手段306等として機能する。これらの手段300~306については後述する。文字置換手段303は、置換手段の一例である。
記憶部31は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、ハードディスク等から構成される。記憶部31は、プログラム311、認識結果テーブル312(図3参照)、見逃し情報テーブル313(図7参照)、文字認識辞書314、設定情報315(図6参照)等の各種情報を記憶する。
認識結果テーブル312は、読取装置2から送信された読取画像のうち領域抽出手段301により抽出された画像(以下「抽出画像」ともいう。)に対して文字認識手段302が文字認識処理を行って得られた認識結果、及び文字認識手段302により文字ごとに求められた確信度が、文字認識手段302により帳票10の種類(例えば、申請書、納品書等)を識別する帳票ID、帳票10を特定する帳票管理番号、及び項目を識別する項目IDに関連付けて記録されるものである。
見逃し情報テーブル313は、作業者による確認作業が終わった後、集計手段306によって集計されて記録されるものである。
文字認識辞書314は、例えば、JISコード等の文字コードごとに標準パターンが格納されたものである。
設定情報315は、管理者設定画面50(図6参照)で設定された設定内容が、設定手段300により管理者を識別するユーザIDごとに記憶部31に記憶されるものである。
図2は、帳票10の一例を示す図である。帳票10は、申請日、氏名または団体名、郵便番号、住所、希望欄等の複数の項目11a~11e(これらを総称するときは、以下「項目11」ともいう。)を有し、項目11ごとに手書きで記入される記入欄12a~12g(これらを総称するときは、以下「記入欄12」ともいう。)が設けられている。帳票10は、予め帳票IDごとに記入欄12の位置が定められている。希望欄の項目11eは、複数行に渡って記入できる領域を有している。帳票10には、右上に帳票ID(例えば、T001)、及び帳票管理番号(例えば、12345)が記録されている。
図3は、認識結果テーブル312の一例を示す図である。認識結果テーブル312は、帳票ID、帳票管理番号、及び項目IDごとに設けられている。同図に示す認識結果テーブル312は、氏名または団体名の項目11bの富士太郎の文字パターンを含む抽出画像に対する認識結果を示すものである。文字ごとに確信度が高い順に第1候補、第2候補、第3候補、・・・第n候補の認識結果及び確信度(かっこ内に示す。)が記録されている。各候補は、候補文字の一例である。
図4は、確認画面20の一例を示す図である。確認画面20は、提示手段304により提示されるものであり、「氏名または団体名」、「郵便番号」、「住所」の各設問名21a、21b、21c(これらを総称するときは、以下「設問名21」ともいう。)と、設問名21ごとに上段に設けられ、抽出画像を表示する抽出画像表示部22a、22b、22c(これらを総称するときは以下「抽出画像表示部22」ともいう。)と、設問名21ごとに下段に設けられ、認識結果を表示する認識結果表示部23a、23b、23c(これらを総称するときは以下「認識結果表示部23」ともいう。)と、設問名21ごとに設けられ、認識結果の文字列のうち最小の確信度を表示する確信度表示部24a、24b、24c(これらを総称するときは、以下「確信度表示部24」ともいう。)と、作業者が認識結果表示部23に表示された認識結果を確認したときにチェックするチェックボックス25a、25b、25c(これらを総称するときは、以下「チェックボックス25」ともいう。)とを有する。
確信度表示部24は、確信度が、例えば、小数点以下は切り捨てられて表示される。確信度表示部24は、確信度に応じた色で背景が表示されるようになっている。例えば、確信度が99%以上は緑色、確信度が90%以上99%未満は黄色、確信度が90%未満は赤色の背景色となる。確信度表示部24の背景の色により確信度の高低が大よそ分かるため、確認作業を行いやすくなる。
チェックボックス25は、本実施の形態では、確信度表示部24の背景の色が黄色と赤色については、認識結果の正誤に依らず確認したことを示す意味でチェックされる。また、認識結果表示部23に表示された認識結果に誤りがあった場合には、文字が訂正され、認識結果表示部23に訂正後の文字が反映される。受付手段305は、チェックボックス25のチェック結果と文字の訂正内容を受け付ける。なお、チェックボックス25は、確信度表示部24の背景の色に依らず、認識結果に誤りがあった場合にチェックするようにしてもよい。
図4(a)は、文字置換手段303による文字の置換え前を示し、図4(b)は、文字置換手段303による文字の置換え後を示す。文字の置換え前は、図4(a)に示すように、氏名または団体名の設問名21aでは、認識結果表示部23aで正しい認識結果の「富士太郎」となり、確信度表示部24aの確信度は99%、背景の色は緑色になっている。郵便番号の設問名21bでは、認識結果表示部23bで正しく認識されているが、確信度表示部24bの確信度90%、背景の色は黄色になっている。住所の設問名24cでは、認識結果表示部23cで正しく認識されているが、確信度表示部24cの確信度は75%、背景の色は赤色になっている。
文字の置換え後は、図4(b)に示すように、文字置換手段303は、「郎」(図3に示す第1候補)の文字の確信度を小さくした「朗」(図3に示す第2候補)に置き換えて文字列「富士太朗」とする。この場合、確信度表示部24aの確信度は94%、背景の色は黄色になる。
作業者は、確信度表示部24a、24b、24cの背景の色が黄色又は赤色になっていることに気が付いた場合、チェックボックス25a、25b、25cをチェックし、さらに認識結果表示部23a、23b、23cに表示された認識結果に誤りがあることに気が付いた場合、誤った文字を訂正する。作業者の疲労度が上がってくると、例えば、作業者は「氏名または団体名」の設問名21aの確信度表示部24aの背景の色が黄色になっていることに気が付かず、認識結果表示部23aの誤った文字にも気が付かずにチェックボックス25aをチェックせずに確認作業を終了する場合がある。
図5は、休憩を促すポップアップ画面を表示した確認画面の一例を示す図である。確認画面20には、「疲労度があがっています 休憩を取ることをお勧めします」のようなメッセージを含むポップアップ画面26を表示している。ポップアップ画面26は、作業者が使用する端末装置4Aに表示されるが、管理者が使用する端末装置4Bに作業者のユーザID及び作業者名とともに表示して当該作業者が疲労していることを通知してもよい。ポップアップ画面26は、休憩を促す情報の一例である。
図6は、管理者設定画面の一例を示す図である。管理者設定画面50は、疲労度チェックデータ混入、疲労度チェックデータ頻度、疲労度チェック開始時間(作業開始)から、文字傾向モード(作業開始から)の各項目51a~51dを有し、各項目51a~51dの選択枝を選択するためのラジオボタン52が設けられている。管理者設定画面50による設定内容は、例えば、帳票IDに対応付けて設定情報315として記憶部31に記憶される。
項目51aについて、疲労度チェックデータ混入を行う場合は、「あり」を選択し、行わない場合は、「なし」を選択する。項目51bの疲労度チェックデータ頻度について、「自動」又は「自動」以外を選択し、「自動」以外を選択した場合、頻度を入力する。項目51cの疲労度チェック開始時間について、「開始直後から」、「時間後から」、又は「自動」を選択する。「時間後から」を選択した場合は、時間を入力する。項目51dの文字傾向モードについて、「傾向なし」、「担当者の傾向を学習」、又は「全体的な傾向を学習」を選択する。「担当者の傾向を学習」は、作業者ごとに確認ミスの傾向を学習することである。「全体的な傾向を学習」は、作業者全体の確認ミスの傾向を学習することである。
図7は、見逃し情報テーブル313の一例を示す図である。見逃し情報テーブル313は、作業者ID、いつ、どこ、休憩時間、作業時間、確信度、結果、文字列、変更、正解等の各項目を有する。作業者IDには、作業者IDが記録される。いつには、作業日(年月日)が記録される。どこには、作業場所が記録される。休憩時間には、一日のうち休憩した時間の合計が記録される。作業時間には、連続して作業を行った時間が記録される。確信度には、チェックすべき場合にチェックされなかったときの確信度が記録される。結果には、チェックすべき場合にチェックされたときは「TRUE」が記録され、チェックすべき場合にチェックされなかったときは「FALSE」が記録される。変更には、認識結果のうち置換え後の文字が記録され、正解には、認識結果のうち置換え前の文字が記録される。例えば、どこの項目でA10席の確認ミスが多い傾向にある場合、場所の環境に問題があることが推察される。
見逃し情報テーブル313の活用例としては、次のものが考えられる。例えば、見逃しが増加・減少する作業期間、見逃しが多い・少ない時間帯、見逃しが多い・少ない環境(例えば、席等の場所、明るさ、温度、湿度、周りの音、コミュニケーションの多さ等)、休憩と見逃しの関連性、休憩期間と見逃しの関連性、休憩回数を見逃しの関連性、見逃し易い文字の傾向(例えば、部首が似ている、読みが同じ、形が似ている、複雑さ、密度、文字種(数字/漢字など)、出現頻度、一般/固有名詞等)、見逃し易い確信度、見逃し易い位置(例えば、表示画面の上下左右中心、文字列内の位置、文字列の長さ等)、上記のような項目の作業者全体での傾向、上記のような項目の個人での傾向、上記の組み合わせでの傾向等が考えられる。
次に、制御部30の各手段300~306について説明する。
設定手段300は、図6に示す管理者設定画面50を管理者用の端末装置4Bに提示して管理者により設定された設定内容を帳票IDに対応付けて設定情報315として記憶部31に記憶する。
領域抽出手段301は、読取装置2から送信された読取画像から記入欄12(図2参照)の内側の領域を抽出画像として抽出し、抽出画像を項目IDごとに文字認識手段302に出力する。
文字認識手段302は、抽出画像について文字の認識を行うとともに、文字の確からしさを示す確信度を出力する文字認識処理を行う。すなわち、文字認識手段302は、例えば、抽出画像に含まれる文字パターンをベクトルに変換し、文字認識辞書314に格納された標準パターンをベクトルに変換し、両者のベクトル間の類似度を確信度として算出し、文字パターンを類似度が最大の文字コードに変換する。類似度としては、例えば、コサイン類似度を用いる。文字コードは、認識結果の一例である。文字認識手段302は、認識結果として複数の候補文字(第1候補から第n候補)とともに確信度を出力し、帳票ID、帳票管理番号、及び項目IDに関連付けて認識結果テーブル312(図3参照)として記憶部31に記憶する。
文字置換手段303は、設定情報315を参照し、帳票IDに対して疲労度チェックデータ混入の項目51aに対して「あり」が設定されている場合は、文字認識手段302が認識した文字列のうち一部の文字を確信度のより小さい候補文字に置き換える置換処理を行う。この置換処理では、認識された文字列のうち確信度が第1の閾値(例えば、99%)以上の文字を確信度が第2の閾値(例えば、90%)以上の候補文字に置き換える。なお、文字置換手段303は、文字認識手段302が過去に誤った認識結果をデータベースに蓄積しておき、そのデータベースから抽出した文字に置き換えてもよい。
提示手段304は、読み取られた画像において認識された文字の認識結果のうち一部の文字が文字置換手段303により他の文字に置き換えられた場合は、置換え後の文字列を含む確認画面20を、文字置換手段303により文字の置き換えがなかった場合は、文字認識手段302による認識結果の文字列を含む確認画面20を端末装置4Aに送信する。また、提示手段304は、集計手段306による集計処理の結果に応じた対処方法を提示してもよい。対処方法には、例えば、休憩を促す情報(図5参照)、複数の者による確認を促す情報等がある。複数の者による確認としては、例えば、複数の者が同じ認識結果を同時に確認してもよく、同じ認識結果をある者が確認し、それを他の者が確認してもよい。
受付手段305は、確認画面20(図4参照)にチェックボックス25のチェック結果と文字の訂正内容を受け付ける。なお、受付手段305は、文字置換手段302が文字を置き換えた場合、これに対する訂正は受け付けずに無視してもよい。
集計手段306は、確認の有無、確信度の下げ幅、置換え後の文字、及び置換え前の文字を含む項目について作業者ごとに集計処理を行い、図7に示す見逃し情報テーブル313に記録する。集計手段306は、集計処理の結果に基づいて作業者ごとに疲労度や確認ミスの傾向を求めてもよい。また、集計手段306は、作業者全体に対して確認ミスの傾向を求めてもよい。疲労度としては、例えば、確認すべき数に対する確認を行った数を段階的に評価値で表現したものを用いてもよい。
予め定められたタイミングで、文字置換手段303は、候補文字への置き換え、提示手段304は、文字が置き換えられた確認画面20を提示し、受付手段305は、確認を受け付け可能としてもよい。予め定められたタイミングは、例えば、確認する作業を開始後、予め定められた時間(例えば、2時間)が経過したときとしてもよい。
また、予め定められたタイミングとして、複数の異なるタイミングごとに、文字置換手段303は、確信度を下げる幅を変えて候補文字に置き換え、提示手段304は、文字が置き換えられた確認画面20を提示し、受付手段305は、確認を受け付け可能としてもよい。異なるタイミングで変えた確信度の平均よりも低い方の確信度で確認がなかった場合、提示手段304は、対処方法を提示してもよい。
(実施の形態の動作)
次に、情報処理システム1の動作の一例について図8を参照して説明する。図8は、情報処理システム1の動作の一例を示すフローチャートである。なお、以下の動作では、管理者設定画面50において、疲労度チェックデータ混入の項目51aに対して「あり」が選択され、疲労度チェックデータ頻度の項目51bに対して「自動」が選択され、疲労度チェック開始時間(作業開始)からの項目51cに対して「2」時間後からが選択され、文字傾向モード(作業開始から)の項目51dに対して「傾向なし」が選択されたものとして説明する。
文字置換手段303は、設定情報315を参照し、作業開始から予め定められた時間(例えば、2時間)が経過したか否かを判断する(S1)。
予め定められた時間が経過すると(S1:Yes)、当該項目の確信度は第1の閾値(例えば、99%)以上か否かを判断する(S2)。項目は最初の項目IDから開始する。
確信度が第1の閾値以上の場合(S2:Yes)、文字置換手段303は、確信度が第2の閾値(例えば、90%)以上の置換え文字が存在するか否かを認識結果テーブル312を参照して判断する(S3)。図3に示す場合は、第1候補の「郎」の確信度が99%であるので、第1の閾値(例えば、99%)以上を満たす。また、第1候補の「郎」の次の候補である第2候補の「朗」の確信度が94%であるので、第2の閾値(例えば、90%)以上を満たす。
確信度が第2の閾値以上の置換え文字が存在する場合(S3:Yes)、文字置換手段303は、認識結果の「郎」を置換え文字の「朗」に置き換える。提示手段304は、文字置換手段303によって文字が置き換えられた確認画面20を端末装置4Aに送信する。端末装置4Aに図4(b)に示す確認画面20が表示される(S4)。
図4(b)に示すように、確認画面20では、抽出画像表示部22aの「富士太郎」に対して「郎」の文字が「朗」に置き換えられている。
端末装置4Aは、確認画面20に対する処理結果を情報処理装置3に送信する。
集計手段306は、確認画面20に対する処理結果に基づいて、氏名または団体名の設問名21aがチェックされたか否かを判断する(S5)。当該設問名21aがチェックされた場合は(S5:Yes)、結果をTRUEとして見逃し情報テーブル313に記録する(S6)。当該設問名21aがチェックされなかった場合は(S5:No)、結果をFALSEとして図7に示すように見逃し情報テーブル313に記録する(S7)。
上記ステップS2において当該項目の確信度が第1の閾値以上でなかった場合や(S2:No)、上記ステップS3において確信度が第2の閾値以上の置換え文字が存在しなかった場合は(S3:No)、他の項目があるか否かを判断し(S8)、他の項目があれば(S8:Yes)、他の項目についても前述したのと同様の処理を行う(S2~S7)。
他の項目がない場合(S8:No)、次の帳票があるか否かを判断し(S9)、次の帳票があれば(S9:Yes)、次の帳票についても前述したのと同様の処理を行う(S2~S7)。以上のようにして作業開始から予め定められた時間が経過すると、通常は少なくとも1回疲労度の確認が行われることになる。なお、上記ステップS8及びS9は、管理者設定画面50に対する設定内容によっては省略される。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の実施の形態は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲内で種々の変形、実施が可能である。例えば、上記実施の形態では、端末装置4Aに確認画面20を表示したが、情報処理装置3に入力部及び表示部を設け、その表示部に確認画面20を表示して確認を受け付けてもよい。また、上記実施の形態では、情報処理装置3に作業者用として1つの端末装置4Aを接続したが、ネットワークを介して複数の端末装置4Aを接続してもよい。
制御部30の各手段は、それぞれ一部又は全部を再構成可能回路(FPGA:Field Programmable Gate Array)、特定用途向け集積回路(ASIC:Application Specific Integrated Circuit)等のハードウエア回路によって構成してもよい。
また、本発明の要旨を変更しない範囲内で、上記実施の形態の構成要素の一部を省くことや変更することが可能である。例えば、上記実施の形態では、領域抽出手段301及び文字認識手段302は、情報処理装置3に設けられているが、領域抽出手段301及び文字認識手段302の一方又は両方が情報処理装置3の外部に設けられていてもよい。
また、本発明の要旨を変更しない範囲内で、上記実施の形態のフローにおいて、ステップの追加、削除、変更、入替え等が可能である。また、上記実施の形態で用いたプログラムをCD-ROM等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供することができ、クラウドサーバ等の外部サーバに格納しておき、ネットワークを介して利用することもできる。
1…情報処理システム、2…読取装置、3…情報処理装置、4A、4B…端末装置、10…帳票、11、11a-11e…項目、12、12a-12g…記入欄、20…確認画面、21、21a-21c…設問名、22、22a-22c…抽出画像表示部、23、23a-23c…認識結果表示部、24、24a-24c…確信度表示部、25、25a-25c…チェックボックス、26…ポップアップ画面、30…制御部、31…記憶部、50…管理者設定画面、51a-51d…項目、52…ラジオボタン、300…設定手段、301…領域抽出手段、302…文字認識手段、303…文字置換手段、304…提示手段、305…受付手段、306…集計手段、311…プログラム、312…認識結果テーブル、313…見逃し情報テーブル、314…文字認識辞書、315…設定情報

Claims (13)

  1. 読み取られた画像において認識された文字の認識結果のうち一部の文字を他の文字に置き換えた文字列を含む確認画面を提示する提示手段と、
    前記確認画面に含まれる前記文字列について、確認を行う者から文字の確からしさを示す確信度が一定の範囲内の場合の確認を受け付けることが可能な受付手段と、
    前記確信度が一定の範囲内の場合の確認をすべき数に対して前記受付手段が受け付けた前記確認の数に基づいて、前記確認を行う者の疲労度を評価する評価手段と、
    を備えた情報処理装置。
  2. 前記画像から抽出された領域に対して文字の認識を行い、複数の候補文字とともに前記確信度を出力する文字認識手段と、
    前記一部の文字を前記確信度のより小さい前記候補文字に置き換える置換手段と、
    をさらに備えた請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記置換手段は、認識された前記文字のうち前記確信度が第1の閾値以上の文字を前記候補文字に置き換える、
    請求項2に記載の情報処理装置。
  4. 前記置換手段は、前記確信度が第2の閾値以上の候補文字に置き換える、
    請求項3に記載の情報処理装置。
  5. 前記確認の有無、前記確信度の下げ幅、置換え後の文字、及び置換え前の文字を含む項目について前記確認を行う者ごとに集計処理を行う集計手段、
    をさらに備えた請求項2から4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  6. 前記提示手段は、前記集計処理の結果に応じた対処方法を提示する、
    請求項5に記載の情報処理装置。
  7. 前記対処方法は、休憩を促す情報である、
    請求項6に記載の情報処理装置。
  8. 前記対処方法は、複数の前記確認を行う者による確認を促す情報である、
    請求項6に記載の情報処理装置。
  9. 予め定められたタイミングで、
    前記置換手段は、前記候補文字に置き換え、
    前記提示手段は、前記確認画面を提示し、
    前記受付手段は、前記確認を受け付け可能とする、
    請求項2から8のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  10. 前記予め定められたタイミングは、確認する作業を開始後、予め定められた時間が経過したときである、
    請求項9に記載の情報処理装置。
  11. 前記予め定められたタイミングとして、複数の異なるタイミングごとに、
    前記置換手段は、前記確信度を下げる幅を変えて前記候補文字に置き換え、
    前記提示手段は、前記確認画面を提示し、
    前記受付手段は、前記確認を受け付け可能とする、
    請求項9に記載の情報処理装置。
  12. 前記異なるタイミングで変えた前記確信度の平均よりも低い方の前記確信度で前記確認がなかった場合、前記提示手段は、対処方法を提示する、
    請求項11に記載の情報処理装置。
  13. コンピュータを、
    読み取られた画像において認識された文字の認識結果のうち一部の文字を他の文字に置き換えた文字列を含む確認画面を提示する提示手段と、
    前記確認画面に含まれる前記文字列について、確認を行う者から文字の確からしさを示す確信度が一定の範囲内の場合の確認を受け付けることが可能な受付手段と、
    前記確信度が一定の範囲内の場合の確認をすべき数に対して前記受付手段が受け付けた前記確認の数に基づいて、前記確認を行う者の疲労度を評価する評価手段、
    として機能させるためのプログラム。
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