JP7274645B2 - 表示装置 - Google Patents

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JP7274645B2
JP7274645B2 JP2022070003A JP2022070003A JP7274645B2 JP 7274645 B2 JP7274645 B2 JP 7274645B2 JP 2022070003 A JP2022070003 A JP 2022070003A JP 2022070003 A JP2022070003 A JP 2022070003A JP 7274645 B2 JP7274645 B2 JP 7274645B2
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    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/40OLEDs integrated with touch screens

Description

特許法第30条第2項適用 〔刊行物名〕 SOCIETY FOR INFORMATION DISPLAY 2016 INTERNATIONAL SYMPOSIUM DIGEST OF TECHNICAL PAPERS Volume 47 57-60、735-738、1002-1004 発行年月日 平成28年5月22日
特許法第30条第2項適用 〔集会名〕 DISPLAY WEEK 2016 INTERNATIONAL SYMPOSIUM 開催日 平成28年5月22日-27日
本発明は、物、方法、または、製造方法に関する。または、本発明は、プロセス、マシ
ン、マニュファクチャ、または、組成物(コンポジション・オブ・マター)に関する。特
に、本発明の一態様は、半導体装置、発光装置、表示装置、電子機器、照明装置、それら
の駆動方法、またはそれらの作製方法に関する。特に、曲面に表示が可能な表示装置(表
示パネル)に関する。または、曲面に表示が可能な表示装置を備える電子機器、発光装置
、照明装置、またはそれらの作製方法に関する。
なお、本明細書等において、半導体装置とは、半導体特性を利用することで機能しうる
装置全般を指す。トランジスタ、半導体回路、演算装置、記憶装置等は半導体装置の一態
様である。また、発光装置、表示装置、電子機器、照明装置および電子機器は半導体装置
を有している場合がある。
近年、スマートフォンやタブレット型端末などの電子機器が広く普及し、屋外で情報通
信を利用する機会が増えている。また、電子機器が備える表示装置の分野においては、限
られた容量のバッテリで長時間の動作が可能な低消費電力技術の開発が競われている。例
えば、酸化物半導体を有するオフ電流の低いトランジスタを画素に用いることで、画像信
号を長時間保持する低消費電力の液晶表示装置が特許文献1に開示されている。
特開2011-141522号公報
電子機器が備える表示装置には、バックライトを光源とした透過型の液晶素子や自発光
型の有機EL素子などが多く用いられている。これらの表示素子は屋内での視認性は良好
であるが、晴天時の屋外などの強光下では表示面における外光反射が強いため、表示装置
の内部から放たれる光(表示)の視認性が低下する。
そのため、強光下では外光の反射を利用した反射型の表示素子を用いることが好ましい
。例えば、反射型の液晶素子を用いた表示装置は、外光強度が強いほど視認性は向上する
。ただし、表示装置の表示面は数%の反射率を有するガラス基板や樹脂基板などが用いら
れるため、外光反射が表示に影響を与える。
また、反射型の表示素子は外光強度の弱い屋内での視認性が十分でない。
したがって、本発明の一態様では、強光下でも視認性の良好な表示装置を提供すること
を目的の一つとする。または、可視光を発する機能を有する表示素子および可視光を反射
する機能を有する表示素子を備えた表示装置を提供することを目的の一つとする。または
、低消費電力の表示システムを提供することを目的の一つとする。または、新規な表示装
置を提供することを目的の一つとする。または、新規な電子機器を提供することを目的の
一つとする。
なお、これらの課題の記載は、他の課題の存在を妨げるものではない。本発明の一態様
は、これらの課題の全てを解決する必要はないものとする。また、上記以外の課題は、明
細書等の記載から自ずと明らかになるものであり、明細書等の記載から上記以外の課題を
抽出することが可能である。
本発明の一態様は、可視光を発する機能を有する表示装置、可視光を反射する機能を有
する表示装置、または可視光を発する機能および可視光を反射する機能を有する表示装置
に関する。また、当該表示装置を有する電子機器に関する。より詳細には以下の通りであ
る。
本発明の一態様は、第1の基板と、第2の基板と、第1の表示素子と、第2の表示素子
と、入力装置と、を有する表示装置であって、第1の基板は、第1の表示素子の一部、及
び第2の表示素子を有し、第2の基板は、入力装置を有し、第1の表示素子及び第2の表
示素子は、第1の基板の第1の面と第2の基板の第1の面との間に設けられ、第1の表示
素子は、可視光を反射する機能を有し、第2の表示素子は、可視光を発する機能を有し、
第2の基板の第1の面に対向する第2の面には反射防止層が設けられる、表示装置である
上記態様において、第1の表示素子、及び第2の表示素子は、同一の画素ユニット内に
設けられると好ましい。
また、上記態様において、さらに駆動回路を有し、駆動回路は、第1の表示素子、第2
の表示素子、及び入力装置を駆動する機能を有すると好ましい。
また、上記態様において、第1の表示素子は、液晶材料を有し、第2の表示素子は、E
L材料を有し、液晶材料は、二色性色素を有すると好ましい。
また、上記態様において、反射防止層は、凸部を有すると好ましい。
また、上記態様において、第1の表示素子と入力装置との間に、光拡散板、偏光板、ま
たは着色膜の中から選ばれる一つまたは複数を有すると好ましい。
また、上記態様において、第1の表示素子、及び第2の表示素子は、それぞれ独立に、
チャネルが形成される半導体層に金属酸化物を含むトランジスタと電気的に接続されると
好ましい。
また、本発明の他の一態様は、上記記載のいずれか一つの表示装置と、筐体と、ヒンジ
部と、を有する電子機器であって、筐体及びヒンジ部は、表示装置を収納できる領域を有
する、電子機器である。
なお、本明細書中において、表示素子にコネクター、例えばFPC(Flexible
printed circuit)もしくはTCP(Tape Carrier Pa
ckage)が取り付けられたモジュール、TCPの先にプリント配線板が設けられたモ
ジュール、または表示素子が形成された基板にCOG(Chip On Glass)方
式によりIC(集積回路)が直接実装されたモジュールも表示装置に含む場合がある。
本発明の一態様を用いることで、強光下でも視認性の良好な表示装置を提供することが
できる。または、可視光を発する機能を有する表示素子および可視光を反射する機能を有
する表示素子を備えた表示装置を提供することができる。または、低消費電力の表示シス
テムを提供することができる。または、新規な表示装置を提供することができる。または
、新規な電子機器を提供することができる。
なお、これらの効果の記載は、他の効果の存在を妨げるものではない。なお、本発明の
一態様は、必ずしも、これらの効果の全てを有する必要はない。なお、これら以外の効果
は、明細書、図面、請求項などの記載から、自ずと明らかとなるものであり、明細書、図
面、請求項などの記載から、これら以外の効果を抽出することが可能である。
表示装置を説明する図。 反射防止層を説明する図。 表示装置を説明する図。 タッチセンサの構成を説明する図。 タッチセンサの構成を説明する図。 駆動回路とFPCの接続例を説明する図。 アイドリングストップ駆動を説明する図。 表示装置の作製方法を説明する図。 表示装置の作製方法を説明する図。 表示装置の作製方法を説明する図。 表示装置の作製方法を説明する図。 表示装置の作製方法を説明する図。 表示装置の作製方法を説明する図。 表示装置の作製方法を説明する図。 表示装置の作製方法を説明する図。 画素ユニットを説明する図。 画素ユニットを説明する図。 表示装置の回路を説明する図および画素の上面図。 表示装置の回路を説明する図。 表示装置の回路を説明する図および画素の上面図。 表示装置の構成を説明する図。 表示装置の構成を説明する図。 金属酸化物の構成の概念図。 試料のXRDスペクトルの測定結果を説明する図。 試料のTEM像、および電子線回折パターンを説明する図。 試料のEDXマッピングを説明する図。 液晶素子の動作を説明する図。 トランジスタを説明する図。 トランジスタを説明する図。 トランジスタを説明する図。 トランジスタを説明する図。 トランジスタを説明する図。 トランジスタを説明する図。 トランジスタを説明する図。 表示モジュールの構成例を説明する図。 電子機器を説明する図。 電子機器を説明する図。 電子機器を説明する図。 電子機器を説明する図。 電子機器を説明する図。
実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定
されず、本発明の趣旨およびその範囲から逸脱することなくその形態および詳細を様々に
変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。したがって、本発明は以下に示す実
施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
なお、以下に説明する発明の構成において、同一部分または同様な機能を有する部分に
は同一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略する。また、同
様の機能を指す場合には、ハッチパターンを同じくし、特に符号を付さない場合がある。
なお、本明細書で説明する各図において、各構成の大きさ、層の厚さ、または領域は、
明瞭化のために誇張されている場合がある。よって、必ずしもそのスケールに限定されな
い。
なお、本明細書等における「第1」、「第2」等の序数詞は、構成要素の混同を避ける
ために付すものであり、数的に限定するものではない。
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明の一態様の表示装置について、図1乃至図7を参照して説明
する。
<1-1.表示装置の構成例1>
本発明の一態様の表示装置は、第1の基板と、第2の基板と、第1の表示素子と、第2
の表示素子と、入力装置と、駆動回路と、を有する。
第1の表示素子は、可視光を反射する機能を有し、第2の表示素子は、可視光を発する
機能を有する。したがって、強光下では第1の表示素子を動作させ、弱光下では第2の表
示素子を動作させるなど、低消費電力で視認性が良好な表示を行うことができる。
第1の表示素子、第2の表示素子および入力装置は、第1の基板の第1面と第2の基板
の第1面との間に設けられる。第2の基板の第1面と対向する第2面には反射防止層が設
けられる。したがって、強光下において、表示面の外光反射を十分に抑えることができ、
さらに視認性を向上させることができる。
図1(A)は、本発明の一態様の表示装置を説明する図である。図1(A)に示す表示
装置10は、第1の基板11と、第2の基板12と、層20と、駆動回路30と、FPC
31と、FPC32を有する。
第1の基板11および第2の基板12には、例えばガラス基板を用いることができる。
または、可撓性を有する樹脂基板であってもよい。なお、表示装置10では第2の基板1
2側を表示側(視認側)とするため、少なくとも第2の基板12には透光性を有する材料
を用いる。
また、第2の基板12の第1面および第2面の両方、または第2面には、反射防止層1
3が設けられる。反射防止層13は、例えば図2(A)乃至(F)に示す構成とすること
ができる。
図2(A)は、表示装置10の上面である第2の基板12の第2面に透光性を有する誘
電体層13aを設けた例である。誘電体層13aとして適切な厚さの多層の誘電体層を設
けることで、光の干渉効果により反射光を抑えることができる。ガラス基板片面の反射率
は、4乃至5%程度であるが、第2の基板12の第2面に透光性を有する誘電体層13a
を設けることで0.05乃至0.5%程度まで反射率を抑えることができる。
また、図2(B)に示すように、第2の基板12の第1面にも透光性を有する誘電体層
13bを設けることで、ガラス基板の裏面側の反射率を抑えることができる。この場合、
第2の基板12の表裏で反射率を0.1乃至1.0%程度まで抑えることができる。した
がって、外光の映り込みを抑えることができ、表示の視認性を向上させることができる。
または、図2(C)に示すように、微細な突起で形成されるアンチグレアパターン13
cを第2の基板12の第2面に設けてもよい。アンチグレアパターン13cにより反射光
を散乱させることができ、反射の表示素子による表示を見やすくすることができる。また
、指紋などの汚れを付きにくくすることができる。なお、図2(C)では、第2の基板1
2の第2面を加工してアンチグレアパターン13cを設ける例を示しているが、図2(D
)に示すように、アンチグレアパターンが形成されたフィルム13dを第2の基板12の
第2面に貼り付けてもよい。
アンチグレアパターン13cに設けられる微細な突起としては、例えば、シリコンと、
酸素とを含むシリカ粒子などを用いればよい。当該シリカ粒子の粒径としては、1μm以
上100μm以下、好ましくは、3μm以上50μm以下である。
また、図2(E)に示すように、アンチグレアパターン13cと誘電体層13bを組み
合わせてもよい。また、図2(F)に示すように、アンチグレアパターンが形成されたフ
ィルム13dと誘電体層13bを組み合わせてもよい。
再び、図1(A)(B)の説明に戻る。第1の基板11と第2の基板12との間には、
層20が設けられる。層20について、図1(B)を用いて説明する。図1(B)は、図
1(A)に示すX1-X2位置の断面の拡大図に相当する。層20は、素子層21、素子
層22、入力装置25、および接着層26を有する。
素子層21は、FET層21a、LC層21b、LC層21b_LCおよびOLED層
21cを有する。FET層21aは、画素回路を構成するトランジスタ等を有する。LC
層21bは、第1の表示素子の一部を有し、LC層21b_LCは、第1の表示素子の他
部を有する。なお、第1の表示素子は、LC層21b、及びLC層21b_LCによって
構成される。OLED層21cは、第2の表示素子を有する。第1の表示素子および第2
の表示素子は、FET層21aが有するトランジスタと電気的に接続される。
第1の表示素子としては、例えば反射型の液晶素子を用いることができる。また、第2
の表示素子としては、例えば発光素子を用いることができる。反射型の液晶素子は低消費
電力で、晴天時の太陽光下でも視認性の高い表示を行うことができる。発光素子は室内光
下や曇天時の屋外などで視認性の高い表示を行うことができる。
また、反射型の液晶素子としては、ゲスト・ホスト液晶モードを用いて駆動すると好適
である。ゲスト・ホスト液晶モードを用いることで、偏光板を用いることなく反射型の表
示素子を提供することができる。偏光板を用いないため、液晶装置の表示を明るくするこ
とができる。ただし、本発明の一態様の反射型の液晶素子は、ゲスト・ホスト液晶モード
に限定されず、TN(Twisted Nematic)モード、OCB(Optica
lly Compensated Birefringence)モード、垂直配向(V
A)モードなどの駆動方法を用いて駆動させてもよい。
なお、図1(A)(B)に示す構成とすることで、外光の強弱の環境によらず、視認性
の高い表示が行える表示装置を提供することができる。特に、当該表示装置は、強光下で
も視認性が良好であり、低消費電力で動作させることができる。
また、図1(A)(B)に示す表示装置10は、第2の基板12側に反射防止層13、
入力装置25、及び素子層22が設けられる構成である。当該構成とすることで、第2の
基板12を比較的簡易的な工程で作製することができる。したがって、製造コストを低減
することができる。また、第2の基板12を薄膜基板(例えば、0.7mm未満、好まし
くは、0.1mm以上0.5mm以下、さらに好ましくは0.1mm以上0.3mm以下
)とすることで、第2の基板12を薄くする工程、代表的には研磨工程を削減することが
できる。研磨工程を削減することで、表示装置10の歩留まりを高めることができる。
入力装置25としては、例えば、静電容量型のタッチセンサを用いることができる。入
力装置25は表示部と重ねて設けられ、表示部をユーザーがタッチする動作を電気信号に
変換して出力する機能を有する。
入力装置25は、第2の基板12の第1面に設けることができる。または、前述した誘
電体層13b上に設けられていてもよい。静電容量型のタッチセンサとしては、配線およ
び電極として透光性導電膜を用いることもできるが、より抵抗が低く大型の表示装置にも
適用可能なメタルメッシュを用いることが好ましい。なお、一般的にメタルは反射率が大
きい材料であるが、酸化処理などを施すことにより暗色にすることができる。したがって
、表示装置を第2の基板側から視認した場合においても、外光の反射による視認性の低下
を抑えることができる。
図4は、基板上に設けた静電容量型タッチセンサの一例を示す図であり、一部を拡大し
て図示している。図5(A)は当該タッチセンサの上面図であり、近接センサを有する構
成となっている。図5(B)は図5(A)に示す切断線X3-X4における断面図である
。なお、当該タッチセンサを設ける基板は、図1等に示す第2の基板12とすることがで
きる。
図5(B)に示す絶縁膜501Bは、図1等に示す接着層26に相当する。また、絶縁
膜572は、絶縁膜501Bおよび近接センサ575の間に挟まれる領域を備える。
近接するものがもたらす静電容量、照度、磁力、電波または圧力等の変化を検知して、
検知した物理量に基づく信号を供給する検知素子を近接センサ575に用いることができ
る。
例えば、導電膜、光電変換素子、磁気検知素子、圧電素子または共振器等を検知素子に
用いることができる。
例えば、導電膜に寄生する静電容量に基づいて変化する信号を供給する機能を備える検
知回路を、近接センサ575に用いることができる。制御信号を第1の電極に供給し、供
給された制御信号および静電容量に基づいて変化する第2の電極の電位または電流などを
検知して、検知信号として供給することができる。これにより、大気中において導電膜に
近接する指などを、静電容量の変化を用いて検知できる。
例えば、第1の電極C1(g)と第2の電極C2(h)と、を近接センサ575に用い
ることができる(図4および図5(A)参照)。なお、第2の電極C2(h)は、第1の
電極C1(g)と重ならない部分を備える。また、gおよびhは1以上の自然数である。
具体的には、行方向(図中にRで示す矢印の方向)に延在する制御線CL(g)に電気
的に接続される第1の電極C1(g)と、行方向と交差する列方向(図中にCで示す矢印
の方向)に延在する信号線ML(h)に電気的に接続される第2の電極C2(h)とを、
近接センサ575に用いることができる。
例えば、透光性の領域を画素と重なる領域に具備する導電膜を、第1の電極C1(g)
または第2の電極C2(h)に用いることができる。
例えば、開口部576を画素と重なる領域に具備する網目状の導電膜を、第1の電極C
1(g)または第2の電極C2(h)に用いることができる。
制御線CL(g)は配線BR(g,h)を備える。制御線CL(g)は、配線BR(g
,h)において信号線ML(h)と交差する(図5(B)参照)。
例えば、積層膜を第1の電極C1(g)、第2の電極C2(h)、制御線CL(g)、
信号線ML(h)、および配線BR(g,h)に用いることができる。例えば、導電膜C
L(g)Aを暗色膜CL(g)Bおよび画素の間に挟むように、導電膜CL(g)Aおよ
び暗色膜CL(g)Bを積層した積層膜を用いることができる。
ここで、可視光に対する反射率が導電膜CL(g)Aより低い膜を、暗色膜CL(g)
Bに用いることが好ましい。
また、配線BR(g,h)には、導電膜BR(g,h)Aおよび暗色膜BR(g,h)
Bを積層した積層膜を用いることができる。可視光に対する反射率が導電膜BR(g,h
)Aより低い膜を、暗色膜BR(g,h)Bに用いることが好ましい。
これにより、第1の電極C1(g)、第2の電極C2(h)、制御線CL(g)、信号
線ML(h)、配線BR(g,h)による可視光の反射を弱めることができる。その結果
、表示部の表示を際立たせ、良好な表示をすることができる。
例えば、導電膜CL(g)Aおよび導電膜BR(g,h)Aとしては、以下に示す材料
を用いることができる。
酸化銅を含む膜、塩化銅、塩化テルルまたは酸化ニッケルを含む膜などを暗色膜CL(
g)Bおよび暗色膜BR(g,h)Bに用いることができる。また、暗色膜CL(g)B
および暗色膜BR(g,h)Bは、Ag粒子、Agファイバー、Cu粒子等の金属微粒子
、カーボンナノチューブ(CNT)、グラフェン等のナノ炭素粒子、またはPEDOT、
ポリアニリン、ポリピロールなどの導電性高分子などを用いて形成してもよい。
また、近接センサ575は、配線BR(g,h)および信号線ML(h)の間に絶縁膜
571を備える。これにより、配線BR(g,h)と信号線ML(h)の短絡を防ぐこと
ができる。
再び、図1(A)(B)の説明に戻る。入力装置25は、第1の表示素子および第2の
表示素子と重なる構成とする。入力装置25は、トランジスタ、第1の表示素子および第
2の表示素子の製造工程とは別工程で作製することができるため、それぞれの要素の歩留
りを向上させることができる。
駆動回路30は、第1の表示素子および第2の表示素子に画像データを供給するソース
ドライバとしての機能を有するほか、入力装置25を制御する機能を有していてもよい。
駆動回路30は、例えばシリコンウエハを用いて形成したICチップを実装して設けるこ
とができる。または、第1の基板11上に設けたトランジスタで駆動回路30を形成して
もよい。
なお、図1(A)(B)では、駆動回路30として、ベアチップをCOGで実装する形
態を図示しているが、TCPまたはCOF(Chip on Film)を用いて設けて
もよい。
駆動回路30はFPC31を介して画像データを供給する回路等と電気的に接続される
。また、入力装置25はFPC32を介して駆動回路30と電気的に接続される。
図6(A)乃至(D)は、駆動回路30、FPC31およびFPC32の電気的な接続
を説明する図である。
図6(A)は、駆動回路30が、第1の表示素子および第2の表示素子に画像データを
供給するソースドライバとしての機能および入力装置25を制御する機能を有する場合の
例である。このとき、駆動回路30は、配線33aを介してFPC31と電気的に接続す
ることができる。また、駆動回路30は、配線33bを介してFPC32と電気的に接続
することができる。
図6(B)は、駆動回路30が二つに分割された場合の例である。ここで、駆動回路3
0aは、第1の表示素子および第2の表示素子に画像データを供給するソースドライバと
しての機能を有する。また、駆動回路30bは入力装置25を制御する機能を有する。こ
のとき、駆動回路30aは、配線33aを介して、FPC31と電気的に接続することが
できる。また、駆動回路30bは、配線33bを介して、FPC32と電気的に接続する
ことができる。
なお、図6(C)に示すように、駆動回路30aおよび駆動回路30bは、配線33c
を介して電気的に接続されていてもよい。また、図6(D)に示すように、FPC31お
よびFPC32は、配線33dを介して電気的に接続されていてもよい。このような構成
とすることで、電源電圧や信号を供給するための配線を削減することができる。
再び、図1(A)(B)の説明に戻る。FET層21aに設けられるトランジスタには
、金属酸化物をチャネル領域に有するトランジスタ(以下、OSトランジスタ)を用いる
ことが好ましい。OSトランジスタは極めてオフ電流が小さく、画像データとして書き込
んだ電位を長時間保持することが可能となる。したがって、複数のフレーム期間において
、新たに画像データを書き込むことなく画像表示が維持できる、所謂アイドリングストッ
プ駆動が可能となる。
アイドリングストップ駆動では、画素に書き込んだ画像データを2フレーム以上に亘り
保持することができる。これにより、画像データの書き換え頻度を少なくすることができ
るため、消費電力を低減することができる。
第1の表示素子として用いることのできる反射型の液晶素子は、バックライトを必要と
しないため、画素部の消費電力は回路動作の消費電力と等しくなる。したがって、第1の
表示素子を有する画素をアイドリングストップ駆動することが特に好ましく、画素部の消
費電力は書き換え頻度に比例して低減することができる。
上述したアイドリングストップ駆動の一例について、図7(A)乃至(C)を用いて説
明する。
図7(A)は、液晶素子35および画素回路36で構成される画素の回路図を図示して
いる。図7(A)では、信号線SLおよびゲート線GLに接続されたトランジスタM1、
容量素子CsLCおよび液晶素子LCを図示している。
図7(B)は、アイドリングストップ駆動ではない通常駆動モードにおいて、信号線S
Lおよびゲート線GLにそれぞれ与える信号の波形を示すタイミングチャートである。通
常駆動モードでは、通常のフレーム周波数(例えば60Hz)で動作させることができる
当該フレーム周波数における連続するフレームの各期間をT、T、Tとしたとき
、各フレーム期間でゲート線に走査信号を与え、信号線のデータDを画素に書き込む動
作を行う。この動作は、T、T、Tで同じデータDを書き込む場合であっても、
異なるデータを書き込む場合であっても同じである。
図7(C)は、アイドリングストップ駆動において、信号線SLおよびゲート線GLに
それぞれ与える信号の波形を示すタイミングチャートである。アイドリングストップ駆動
では、低速のフレーム周波数(例えば1Hz)で動作させることができる。
図7(C)では、当該フレーム周波数におけるフレーム期間をT、その中でデータを
書き込む期間をT、データを保持する期間をTRETで表している。アイドリングスト
ップ駆動は、期間Tでゲート線に走査信号を与え、信号線のデータDを画素に書き込
み、期間TRETでゲート線をローレベルの電圧に固定し、トランジスタM1を非導通状
態として一旦書き込んだデータDを画素に保持させる動作を行う。
ここで、トランジスタM1としてOSトランジスタを用いることで、その低いオフ電流
によってデータDを長時間保持することが可能となる。また、図7(A)乃至(C)で
は液晶素子LCを用いた例を示したが、有機EL素子などの発光素子を用いても、同様に
アイドリングストップ駆動は可能である。
なお、図7(A)に示す回路図において、液晶素子LCはデータDのリークパスとな
る。したがって、適切にアイドリングストップ駆動を行うには、液晶素子LCの抵抗率を
1.0×1014Ω・cm以上とすることが好ましい。
上述したトランジスタに用いる金属酸化物としては、例えば、後述するCAC-OS(
Cloud-Aligned Composite-Oxide Semiconduc
tor)などを用いることができる。
特にシリコンよりもバンドギャップの大きな酸化物半導体を適用することが好ましい。
シリコンよりもバンドギャップが広く、且つキャリア密度の小さい半導体材料を用いると
、トランジスタのオフ状態における電流を低減することができる。
また、その低いオフ電流により、トランジスタを介して容量に蓄積した電荷を長期間に
亘って保持することが可能である。このようなトランジスタを画素に適用することで、各
表示領域に表示した画像の階調を維持しつつ、駆動回路を停止することも可能となる。そ
の結果、極めて消費電力の低減された電子機器を実現できる。
また、上述した画素や、当該画素を駆動する回路に用いられるトランジスタなどの半導
体装置には、多結晶半導体を用いてもよい。例えば、多結晶シリコンなどを用いることが
好ましい。多結晶シリコンは単結晶シリコンに比べて低温で形成でき、かつアモルファス
シリコンに比べて高い電界効果移動度と高い信頼性を備える。このような多結晶半導体を
画素に適用することで画素の開口率を向上させることができる。また極めて多くの画素を
有する場合であっても、ゲート駆動回路とソース駆動回路を画素と同一基板上に形成する
ことが可能となり、電子機器を構成する部品数を低減することができる。
以上の構成を用いることで、外光の強弱の環境によらず、視認性の高い表示が行える表
示装置を提供することができる。特に、当該表示装置は、強光下でも視認性が良好であり
、低消費電力で動作させることができる利点を有する。
<1-2.表示装置の構成例2>
また、図1(A)(B)に示す表示装置10においては、第1の基板11と第2の基板
12との間に設けられる層20の一態様について例示したが、これに限定されない。例え
ば、層20を図3に示す構成としてもよい。
図3は、図1(B)に示す拡大図と異なる、図1(A)に示すX1-X2位置の断面の
拡大図に相当する。
図3に示す層20は、素子層21、素子層22、光拡散板23、入力装置25、及び接
着層26、26aを有する。なお、図1(B)に示す層20の構成と、光拡散板23と、
入力装置25と、接着層26aの構成が異なる。それ以外の構成については、図1(B)
に示す構成と同様であり、同様の効果を奏する。
光拡散板23は、液晶素子の反射電極で反射した光を拡散する機能を有する。当該機能
により、反射型の液晶素子でも自然な発色を行うことができる。また、白紙に近い白色を
表示させることができる。
また、図3に示す入力装置25は、入力装置25aと、偏光板25bと、を有する。入
力装置25aとしては、先に示す入力装置25と同様の構成とすることができる。
偏光板25bとしては、例えば円偏光板を用いることができる。円偏光板および液晶に
よる偏向角の変化を利用することによって、反射光を利用した表示を行うことができる。
なお、偏光板25bが設けられる位置については、図3に示す構成に限定されない。例
えば、入力装置25aと光拡散板23との間、または光拡散板23と素子層22との間に
設ける構成としてもよい。
接着層26aは、接着層26と同様の構成とすればよい。
本実施の形態は、少なくともその一部を本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組
み合わせて実施することができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、本発明の一態様の表示装置が有する入力装置の作製方法について、
図8乃至図15を参照して説明する。なお、ここでは、入力装置として静電容量式のタッ
チセンサを適用する場合について説明する。
<2-1.作製方法1>
まず、図8乃至図11を用いて、本発明の一態様の作製方法の一例について説明を行う
最初に、基板161を準備する。基板161は、比較的平坦な表面を有すると好ましい
。基板161としては、ガラス基板または樹脂基板のほか、金属基板、セラミック基板な
どの非透光性の基板を用いることもできる。次に、基板161上に、剥離層162、被剥
離層163および絶縁層164を積層する(図8(A)参照)。
剥離層162と被剥離層163は、これらの界面で剥離可能な組み合わせの材料を用い
る。剥離層162としては金属または金属酸化物を用い、被剥離層163としてはポリイ
ミドなどの樹脂材料を用いることが好ましい。両者の密着性を変化させることで剥離可能
な構成とすることができる。
剥離層162に用いることのできる材料としては、例えば、チタン、モリブデン、アル
ミニウム、タングステン、タンタルなどの各種金属、または合金を用いることができる。
また、剥離層162に用いることのできる材料としては、各種金属の酸化物を用いるこ
とができる。例えば、酸化チタン、酸化モリブデン、酸化アルミニウム、酸化タングステ
ン、インジウム錫酸化物、インジウム亜鉛酸化物、In-Ga-Zn酸化物等が挙げられ
る。特に、剥離層162としては、チタンまたは酸化チタンを用いると好適である。
または、剥離層162としてタングステンなどの金属を用い、被剥離層163として酸
化シリコンなどの酸化物を用いる。このとき、金属の表面が酸化物との接触により酸化さ
れ、該金属の酸化物(例えば酸化タングステン)が形成される。なお、被剥離層163を
形成した後に熱処理を施し、酸化反応を促進させてもよい。ここで、剥離層162を物理
的に剥離する外力を加えることにより、剥離層162と被剥離層163との界面で剥離を
行うことができる。
本実施の形態では、剥離層162として酸化チタン、被剥離層163としてポリイミド
を用いる。なお、被剥離層163の厚さとしては、好ましくは10μm以下、さらに好ま
しくは0.1μm以上5μm以下、さらに好ましくは0.5μm以上3μm以下である。
被剥離層163の厚さを上記範囲とすることで、剥離層162と、被剥離層163との界
面で分離したのち、被剥離層163を好適に除去することができる。なお、当該除去とし
ては、例えば、酸素プラズマ処理、または薬液によるウェットエッチング処理などが挙げ
られる。
絶縁層164には可視光に対して透光性を有する絶縁膜を用いることができる。例えば
、酸化シリコン、窒化シリコン、酸化アルミニウムなどの無機絶縁膜のほか、樹脂などの
有機絶縁膜なども用いることができる。
次に、被剥離層163に達する開口部165を絶縁層164に形成する(図8(B)参
照)。
開口部165を設けることで、タッチセンサと外部との電気的な接続を行う接続部を設
けることができる。
次に、絶縁層164上に導電層179a、導電層179b、絶縁層180、遮光層18
1、着色層182、絶縁層183、及び導電層170を形成する(図8(C)参照)。
なお、導電層179a、導電層179b、絶縁層180、遮光層181、着色層182
、及び絶縁層183は、図1(B)に示す素子層22に相当する。
導電層179aは、画素電極としての機能を有し、導電層179bは、接続電極として
の機能を有する。導電層179a、179bとしては、例えば、酸化インジウム、インジ
ウム錫酸化物、インジウム亜鉛酸化物、酸化亜鉛、In-Sn-Si酸化物などの可視光
を透過する導電膜を用いればよい。
絶縁層180としては、無機材料、有機材料などにより形成される。無機材料としては
、例えば、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化シリコンなどが挙げられる。有機材料
としては、アクリル樹脂、ポリイミドなどが挙げられる。
遮光層181としては、光の透過を抑制する材料を用いることができる。これにより、
遮光層181をブラックマトリクスに用いることができる。具体的には、顔料または染料
を含む樹脂を遮光層181に用いることができる。例えば、カーボンブラックを分散した
樹脂を遮光膜に用いることができる。または、無機化合物、無機酸化物、複数の無機酸化
物の固溶体を含む複合酸化物等を遮光層181に用いることができる。具体的には、黒色
クロム膜、酸化第2銅を含む膜、塩化銅または塩化テルルを含む膜を遮光層181に用い
ることができる。
着色層182としては、所定の色の光を透過する材料を用いることができる。これによ
り、着色層182をカラーフィルターに用いることができる。
例えば、青色の光を透過する材料、緑色の光を透過する材料または赤色の光を透過する
材料を、着色層182に用いることができる。これにより、着色層182を透過する光の
スペクトルの幅を狭くすることができ、表示を鮮やかにすることができる。
また、例えば、青色の光を吸収する材料、緑色の光を吸収する材料または赤色の光を吸
収する材料を、着色層182に用いることができる。具体的には、イエローの光を透過す
る材料、マゼンタの光を透過する材料またはシアンの光を透過する材料を、着色層182
に用いることができる。これにより、着色層182に吸収される光のスペクトルの幅を狭
くすることができ、表示を明るくすることができる。
絶縁層183としては、絶縁層180と同様の材料を用いればよい。
導電層170としては、銅またはニッケルなどの金属層を用いることが好ましい。導電
層170は、導電膜を形成後、縦方向の配線および横方向の配線となるように加工して島
状に形成する。また、導電層170の一部は、延在して導電層179bと接するように設
けられる。
次に、導電層170の表面を酸化処理して、暗色層171b、暗色層172b、及び暗
色層173bを形成する(図8(D)参照)。
上記酸化処理には、酸素プラズマ処理などを用いることができる。暗色層171b、暗
色層172b、及び暗色層173bを形成することにより、導電層170の反射率を低減
させることができる。なお、暗色層171b、暗色層172b、及び暗色層173bは、
十分な導電性を示さなくなる場合もある。また、酸化処理により酸化されず、導電層17
0と同等の導電性を残す領域を導電層171a、導電層172a、及び導電層173aと
する。
なお、導電層171a、及び暗色層171bを有する導電層を配線171とする。また
、導電層172a、及び暗色層172bを有する導電層を配線172とする。また、導電
層173a、及び暗色層173bを有する導電層を配線173とする。
次に、配線171、172、173上に絶縁層166を形成する。絶縁層166は被剥
離層163と同じ材料で形成することができる。その後、配線171と配線173とを電
気的に接続する配線174を形成する(図8(E)参照)。
なお、配線171、172、173、絶縁層166、及び配線174は、図1(B)に
示す入力装置25に相当する。
配線174は絶縁層166、暗色層171bおよび暗色層173bに設けられた開口部
に導電層を設ける工程、所望の形状に加工する工程、および酸化処理を行う工程により形
成することができる。配線174は、配線171などと同様に、導電層174aおよび酸
化処理により設けられた導電層174bを有する。暗色層171bに開口部を設けること
により、導電層174aと導電層171aは電気的に接続することができる。また、暗色
層173bに開口部を設けることにより、導電層174aと導電層173aは電気的に接
続することができる。
次に、絶縁層166および配線174上に接着層187を介して基板168を貼り合わ
せる(図9(A)参照)。
ここで、基板168は、図1(A)(B)等に示す第2の基板12に相当する。
次に、基板161側から加工領域(剥離層162および被剥離層163を含む領域)に
光照射を行う(図9(B)参照)。
当該光照射により、剥離層162、被剥離層163、およびその界面が加熱されること
による構造変化により、両者の密着性を低下させることができる。
ここで照射する光は、例えば短波長のレーザ光を用いることができる。代表的には波長
351nm乃至353nm(XeF)、308nm(XeCl)などの光を照射できるエ
キシマレーザを用いることができる。または、固体レーザ(YAGレーザ、ファイバーレ
ーザなど)の二倍波(515nm、532nmなど)または三倍波(343nm、355
nmなど)を用いてもよい。
ここで、レーザ光は線状ビームとすることが好ましい。線状ビームを照射しながら線状
ビームの短軸方向に水平に加工物を移動させることで、効率良く加工物の全面にレーザ照
射を行うことができる。
次に、剥離層162と被剥離層163との界面、または界面近傍で剥離を行う(図9(
C)参照)。
例えば、基板161を吸着ステージ等で固定し、基板168側を上方に移動させるよう
な物理的な力を加えることで当該剥離を行うことができる。
次に、被剥離層163をアッシング処理により取り除き、絶縁層164および開口部1
65に形成された導電層179bを露出させる(図9(D)参照)。
以上の工程により、基板168の一方の面に、素子層22及び入力装置25を形成する
ことができる。
次に、図1(A)(B)に示す素子層21と、素子層22及び入力装置25とを、貼り
合わせる工程について、図10(A)乃至(C)を用いて説明する。なお、図10(A)
乃至(C)は、図1(A)に示すX1-X2位置の断面工程図に相当する。
まず、第1の基板11上に素子層21を設ける(図10(A)参照)。
なお、第1の基板11上には、配線33bが設けられている。
次に、素子層21と、素子層22及び入力装置25が設けられた基板168とを貼り合
わせる。また、基板11と基板168の下方に形成された絶縁層164とが接着層26を
用いて封止される。その後、LC層21bと、絶縁層164との間にLC層21b_LC
を形成する(図10(B)参照)。
次に、駆動回路30を基板11上に設けられた配線33bと電気的に接続するように実
装する。その後、入力装置25として機能するタッチセンサの配線173の導電層173
aと電気的に接続された導電層179bと、配線33bとをFPC32を用いて電気的に
接続させる(図10(C)参照)。
以上の工程により、図1(A)(B)に示す表示装置10を形成することができる。
なお、図8乃至図10に示す工程においては、被剥離層163に達する開口部165を
設ける構成について説明したが、これに限定されず、開口部165を設けない構成として
もよい。開口部165を設けない構成の一例を図11に示す。
図11は、図10(C)に示す表示装置10の変形例の断面図である。図11において
は、絶縁層164及び開口部165を設けずに、被剥離層163上に導電層179a、1
79bを設ける。その後、剥離層162と、被剥離層163を分離し、被剥離層163を
除去することで表示装置10を形成することができる。図11に示す構成の場合、LC層
21bと、画素電極として機能する導電層179aとが接する構造となる。
<2-2.作製方法2>
次に、<2-1.作製方法1>に示す作製方法と異なる態様について、図12乃至図1
5を用いて説明を行う。図12乃至図15は、図3に示す表示装置10の作製方法を説明
する断面図である。
最初に基板161aを準備する。次に、基板161a上に、剥離層162a、被剥離層
163a、及び絶縁層164aを形成する(図12(A)参照)。
基板161a、剥離層162a、被剥離層163a、及び絶縁層164aとしては、先
に説明した基板161、剥離層162、被剥離層163、及び絶縁層164と同様の手法
により形成することができる。
次に、絶縁層164a上に導電層179、絶縁層180a、遮光層181a、着色層1
82a、及び絶縁層183aを形成する(図12(B)参照)。
なお、絶縁層164a上の導電層179、絶縁層180a、遮光層181a、着色層1
82a、及び絶縁層183aは、図3に示す素子層22に相当する。
導電層179、絶縁層180a、遮光層181a、着色層182a、及び絶縁層183
aとしては、先に説明した導電層179a、179b、絶縁層180、遮光層181、着
色層182、及び絶縁層183と同様の手法により形成することができる。
次に、絶縁層183a上に接着層184、及び光拡散板185を形成する。なお、光拡
散板185は、図3に示す光拡散板23に相当し、接着層184は、図3に示す接着層2
6aに相当する。
次に、剥離層162aと、被剥離層163aとを、分離する(図12(D)(E)参照
)。
剥離層162aと、被剥離層163aとの分離する工程については、先に説明した、剥
離層162aと、被剥離層163aとの分離する工程と同様の手法により実施することが
できる。
なお、図12(E)に示すように、素子層22、接着層26a、及び光拡散板23が順
に形成される。
次に、基板161bを準備する。その後、基板161b上に剥離層162b、被剥離層
163b、及び絶縁層164を形成する(図13(A)参照)。
次に、絶縁層164に開口部165を形成する(図13(B)参照)。
次に、絶縁層164上に、導電層170、配線171、配線172、配線173、絶縁
層166、及び配線174を形成する(図13(C)(D)(E)参照)。
なお、導電層170、配線171、配線172、配線173、絶縁層166、及び配線
174は、図3に示す入力装置25aに相当する。
次に、絶縁層166、及び配線174上に偏光板167、接着層169、及び基板16
8を形成する(図14(A)参照)。
なお、偏光板167は、図3に示す偏光板25bに相当する。また、偏光板167とし
ては、例えば、直線偏光板または円偏光板を用いればよい。特に反射型の液晶素子の場合
には、円偏光板を好適に用いることができる。円偏光板としては、例えば直線偏光板と1
/4波長位相差板を積層したものを用いることができる。円偏光板を用いることにより、
外光反射を好適に抑制する効果を付加することができる。
また、偏光板167としては、分子の長軸が、所定の一方向に配列した二色性色素を有
する有機層を用いてもよい。当該有機層は、偏光子としての機能を有する。なお、二色性
色素の分子の長軸を所定の一方向に配列させるために液晶材料を用いると好ましい。液晶
材料によって分子の長軸を所定の一方向に配列させた後、二色性色素と共に添加されるモ
ノマーを硬化させ、ポリマー化させてもよい。
接着層169としては、紫外線硬化型等の光硬化型接着剤、反応硬化型接着剤、熱硬化
型接着剤、嫌気型接着剤などの各種硬化型接着剤を用いることができる。接着層169に
用いることのできる材料の詳細については、後述する。
基板168としては、アンチリフレクション処理またはアンチグレア処理が施された薄
膜基板を用いればよい。なお、基板168としては、図1(A)(B)に示す第2の基板
12に相当する。
次に、剥離層162bと、被剥離層163bとを分離する(図14(B)(C)(D)
参照)。
剥離層162bと、被剥離層163bとの分離方法は、先に説明した剥離層162と、
被剥離層163と同様とすることができる。
なお、図14(D)に示す基板168の下方には、図3に示す入力装置25に相当する
素子が形成される。なお、図14(D)に示すように、入力装置25の一部には、接着層
169が含まれる構成としてもよい。
次に、基板168と、素子層22とを、接着層186を用いて貼り合わせる(図15(
A)参照)。
なお、接着層186は、光拡散板185と、絶縁層164との間に設けられる。
次に、素子層21と、入力装置25、及び素子層22が設けられた基板168とを貼り
合わせる。また、基板11と基板168の下方に形成された絶縁層164とが接着層26
を用いて封止される。その後、LC層21bと、導電層179との間にLC層21b_L
Cを形成する(図15(B)参照)。
次に、駆動回路30を基板11上に設けられた配線33bと電気的に接続するように実
装する。その後、入力装置25として機能するタッチセンサの配線173の導電層173
aと、配線33bとをFPC32を用いて電気的に接続させる(図15(C)参照)。
以上の工程により、図3に示す表示装置10を形成することができる。
本実施の形態は、少なくともその一部を本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組
み合わせて実施することができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、本発明の一態様の表示装置、および表示装置の駆動方法について説
明する。
<3-1.表示装置の概念について>
本発明の一態様の表示装置としては、例えば、ハイブリッドディスプレイを好適に用い
ることができる。なお、当該ハイブリッドディスプレイは、ハイブリッド表示を行うこと
ができる。
ハイブリッド表示とは、1つのパネルにおいて、反射光と、自発光とを併用して、色調
または光強度を互いに補完して、文字または画像を表示する方法である。または、ハイブ
リッド表示とは、同一画素または同一副画素において複数の表示素子から、それぞれの光
を用いて、文字および/または画像を表示する方法である。ただし、ハイブリッド表示を
行っているハイブリッドディスプレイを局所的にみると、複数の表示素子のいずれか一を
用いて表示される画素または副画素と、複数の表示素子の二以上を用いて表示される画素
または副画素と、を有する場合がある。
なお、本明細書等において、上記構成のいずれか1つまたは複数の表現を満たすものを
、ハイブリッド表示という。
また、ハイブリッドディスプレイは、同一画素または同一副画素に複数の表示素子を有
する。なお、複数の表示素子としては、例えば、光を反射する反射型素子と、光を射出す
る自発光素子とが挙げられる。なお、反射型素子と、自発光素子とは、それぞれ独立に制
御することができる。ハイブリッドディスプレイは、表示部において、反射光、及び自発
光のいずれか一方または双方を用いて、文字および/または画像を表示する機能を有する
本発明の一態様の表示装置は、可視光を反射する第1の表示素子が設けられた画素を有
することができる。または、可視光を発する第2の表示素子が設けられた画素を有するこ
とができる。または、第1の表示素子および第2の表示素子が設けられた画素を有するこ
とができる。
本実施の形態では、可視光を反射する第1の表示素子と、可視光を発する第2の表示素
子とを有する表示装置について説明する。
表示装置は、第1の表示素子が反射する第1の光と、第2の表示素子が発する第2の光
のうち、いずれか一方、または両方により、画像を表示する機能を有する。または、表示
装置は、第1の表示素子が反射する第1の光の光量と、第2の表示素子が発する第2の光
の光量と、をそれぞれ制御することにより、階調を表現する機能を有する。
また、表示装置は、第1の表示素子の反射光の光量を制御することにより階調を表現す
る第1の画素と、第2の表示素子からの発光の光量を制御することにより階調を表現する
第2の画素を有する構成とすることが好ましい。第1の画素および第2の画素は、例えば
それぞれマトリクス状に複数配置され、表示部を構成する。
また、第1の画素と第2の画素は、同数且つ同ピッチで、表示領域内に配置されている
ことが好ましい。このとき、隣接する第1の画素と第2の画素を合わせて、画素ユニット
と呼ぶことができる。これにより、後述するように複数の第1の画素のみで表示された画
像と、複数の第2の画素のみで表示された画像、ならびに複数の第1の画素および複数の
第2の画素の両方で表示された画像のそれぞれは、同じ表示領域に表示することができる
第1の画素が有する第1の表示素子には、外光を反射して表示する素子を用いることが
できる。このような素子は、光源を持たないため、表示の際の消費電力を極めて小さくす
ることが可能となる。
第1の表示素子には、代表的には反射型の液晶素子を用いることができる。または、第
1の表示素子として、シャッター方式のMEMS(Micro Electro Mec
hanical Systems)素子、光干渉方式のMEMS素子の他、マイクロカプ
セル方式、電気泳動方式、エレクトロウェッティング方式、電子粉流体(登録商標)方式
等を適用した素子などを用いることができる。
第2の画素が有する第2の表示素子は光源を有し、その光源からの光を利用して表示す
る素子を用いることができる。特に、電界を印加することにより発光性の物質から発光を
取り出すことのできる、電界発光素子を用いることが好ましい。このような画素が射出す
る光は、その輝度や色度が外光に左右されることがないため、色再現性が高く(色域が広
く)、且つコントラストの高い、つまり鮮やかな表示を行うことができる。
第2の表示素子には、例えばOLED(Organic Light Emittin
g Diode)、LED(Light Emitting Diode)、QLED(
Quantum-dot Light Emitting Diode)、半導体レーザ
などの自発光性の発光素子を用いることができる。または、第2の画素が有する表示素子
として、光源であるバックライトと、バックライトからの光の透過光の光量を制御する透
過型の液晶素子とを組み合わせたものを用いてもよい。
第1の画素は、例えば白色(W)を呈する副画素、または例えば赤色(R)、緑色(G
)、青色(B)の3色の光をそれぞれ呈する副画素を有する構成とすることができる。ま
た、第2の画素も同様に、例えば白色(W)を呈する副画素、または例えば赤色(R)、
緑色(G)、青色(B)の3色の光をそれぞれ呈する副画素を有する構成とすることがで
きる。なお、第1の画素および第2の画素がそれぞれ有する副画素は、4色以上であって
もよい。副画素の種類が多いほど、消費電力を低減することが可能で、また色再現性を高
めることができる。
本発明の一態様は、第1の画素で画像を表示する第1のモード、第2の画素で画像を表
示する第2のモード、および第1の画素および第2の画素で画像を表示する第3のモード
を切り替えることができる。また、実施の形態1で示したように、第1の画素および第2
の画素のそれぞれに異なる画像信号を入力し、合成画像を表示することもできる。
第1のモードは、第1の表示素子による反射光を用いて画像を表示するモードである。
第1のモードは光源が不要であるため、極めて低消費電力な駆動モードである。例えば、
外光の照度が十分高く、且つ外光が白色光またはその近傍の光である場合に有効である。
第1のモードは、例えば本や書類などの文字情報を表示することに適した表示モードであ
る。また、反射光を用いるため、目に優しい表示を行うことができ、目が疲れにくいとい
う効果を奏する。
第2のモードでは、第2の表示素子による発光を利用して画像を表示するモードである
。そのため、外光の照度や色度によらず、極めて鮮やかな(コントラストが高く、且つ色
再現性の高い)表示を行うことができる。例えば、夜間や暗い室内など、外光の照度が極
めて小さい場合などに有効である。また外光が暗い場合、明るい表示を行うと使用者が眩
しく感じてしまう場合がある。これを防ぐために、第2のモードでは輝度を抑えた表示を
行うことが好ましい。またこれにより、眩しさを抑えることに加え、消費電力も低減する
ことができる。第2のモードは、鮮やかな画像や滑らかな動画などを表示することに適し
たモードである。
第3のモードでは、第1の表示素子による反射光と、第2の表示素子による発光の両方
を利用して表示を行うモードである。具体的には、第1の画素が呈する光と、第1の画素
と隣接する第2の画素が呈する光を混色させることにより、1つの色を表現するように駆
動する。第1のモードよりも鮮やかな表示をしつつ、第2のモードよりも消費電力を抑え
ることができる。例えば、室内照明下や、朝方や夕方の時間帯など、外光の照度が比較的
低い場合や、外光の色度が白色ではない場合などに有効である。
<3-2.表示装置の構成例>
以下では、本発明の一態様のより具体的な例について、図面を参照して説明する。
図16は、本発明の一態様の表示装置が有する画素アレイ40を説明する図である。画
素アレイ40は、マトリクス状に配置された複数の画素ユニット45を有する。画素ユニ
ット45は、画素46と、画素47を有する。
図16では、画素46および画素47が、それぞれ赤色(R)、緑色(G)、青色(B
)の3色に対応する表示素子を有する場合の例を示している。
画素46は、赤色(R)に対応する表示素子46R、緑色(G)に対応する表示素子4
6G、青色(B)に対応する表示素子46Bを有する。表示素子46R、46G、46B
はそれぞれ、光源の光を利用した第1の表示素子である。
画素47は、赤色(R)に対応する表示素子47R、緑色(G)に対応する表示素子4
7G、青色(B)に対応する表示素子47Bを有する。表示素子47R、47G、47B
はそれぞれ、外光の反射を利用した第2の表示素子である。
以上が表示装置の構成例についての説明である。
<3-3.画素ユニットの構成例>
続いて、図17(A)、(B)、(C)を用いて画素ユニット45について説明する。
図17(A)、(B)、(C)は、画素ユニット45の構成例を示す模式図である。
画素46は、表示素子46R、表示素子46G、表示素子46Bを有する。表示素子4
6Rは、光源を有し、画素46に入力される第2の階調値に含まれる赤色に対応する階調
値に応じた輝度の赤色の光R2を、表示面側に射出する。表示素子46G、表示素子46
Bも同様に、それぞれ緑色の光G2または青色の光B2を、表示面側に射出する。
画素47は、表示素子47R、表示素子47G、表示素子47Bを有する。表示素子4
7Rは、外光を反射し、画素47に入力される第1の階調値に含まれる赤色に対応する階
調値に応じた輝度の赤色の光R1を、表示面側に射出する。表示素子47G、表示素子4
7Bも同様に、それぞれ緑色の光G1または青色の光B1を、表示面側に射出する。
[第1のモード]
図17(A)は、外光を反射する表示素子47R、表示素子47G、表示素子47Bを
駆動して画像を表示する動作モードの例を示している。図17(A)に示すように、画素
ユニット45は、例えば外光の照度が十分に高い場合などでは、画素46を駆動させずに
、画素47からの光(光R1、光G1、および光B1)のみを混色させることにより、所
定の色の光55を表示面側に射出することもできる。これにより、極めて低消費電力な駆
動を行うことができる。
[第2のモード]
図17(B)は、表示素子46R、表示素子46G、表示素子46Bを駆動して画像を
表示する動作モードの例を示している。図17(B)に示すように、画素ユニット45は
、例えば外光の照度が極めて小さい場合などでは、画素47を駆動させずに、画素46か
らの光(光R2、光G2、および光B2)のみを混色させることにより、所定の色の光5
5を表示面側に射出することもできる。これにより鮮やかな表示を行うことができる。ま
た外光の照度が小さい場合に輝度を低くすることで、使用者が感じる眩しさを抑えると共
に消費電力を低減できる。
[第3のモード]
図17(C)は、外光を反射する表示素子47R、表示素子47G、表示素子47Bと
、光を発する表示素子46R、表示素子46G、表示素子46Bの両方を駆動して画像を
表示する動作モードの例を示している。図17(C)に示すように、画素ユニット45は
、光R1、光G1、光B1、光R2、光G2、および光B2の6つの光を混色させること
により、所定の色の光55を表示面側に射出することができる。
以上が画素ユニット45の構成例についての説明である。
本実施の形態は、少なくともその一部を本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組
み合わせて実施することができる。
(実施の形態4)
以下では、本発明の一態様の表示装置に用いることのできる表示パネルの例について説
明する。以下で例示する表示パネルは、反射型の液晶素子と、発光素子の両方を有し、透
過モードと反射モードの両方の表示を行うことのできる、表示パネルである。
<4-1.表示装置の構成例>
図18(A)は、表示装置400の構成の一例を示すブロック図である。表示装置40
0は、表示部362にマトリクス状に配列した複数の画素410を有する。また表示装置
400は、回路GDと、回路SDを有する。また、方向Rに配列した複数の画素410、
回路GDと電気的に接続する複数の配線G1、複数の配線G2、複数の配線ANO、およ
び複数の配線CSCOMを有する。また、方向Cに配列した複数の画素410、回路SD
と電気的に接続する複数の配線S1、および複数の配線S2を有する。
なお、ここでは簡単のために回路GDと回路SDを1つずつ有する構成を示したが、液
晶素子を駆動する回路GDおよび回路SDと、発光素子を駆動する回路GDおよび回路S
Dとを、別々に設けてもよい。
画素410は、反射型の液晶素子と、発光素子を有する。画素410において、液晶素
子と発光素子とは、互いに重なる部分を有する。
図18(B1)は、画素410が有する導電層311bの構成例を示す。導電層311
bは、画素410における液晶素子の反射電極として機能する。また導電層311bには
、開口451が設けられている。
図18(B1)には、導電層311bと重なる領域に位置する発光素子360を破線で
示している。発光素子360は、導電層311bが有する開口451と重ねて配置されて
いる。これにより、発光素子360が発する光は、開口451を介して表示面側に射出さ
れる。
図18(B1)では、方向Rに隣接する画素410が異なる色に対応する画素である。
このとき、図18(B1)に示すように、方向Rに隣接する2つの画素において、開口4
51が一列に配列されないように、導電層311bの異なる位置に設けられていることが
好ましい。これにより、2つの発光素子360を離すことが可能で、発光素子360が発
する光が隣接する画素410が有する着色層に入射してしまう現象(クロストークともい
う)を抑制することができる。また、隣接する2つの発光素子360を離して配置するこ
とができるため、発光素子360のEL層を遮蔽マスク等により作り分ける場合であって
も、高い精細度の表示装置を実現できる。
また、図18(B2)に示すような配列としてもよい。
非開口部の総面積に対する開口451の総面積の比の値が大きすぎると、液晶素子を用
いた表示が暗くなってしまう。また、非開口部の総面積に対する開口451の総面積の比
の値が小さすぎると、発光素子360を用いた表示が暗くなってしまう。
また、反射電極として機能する導電層311bに設ける開口451の面積が小さすぎる
と、発光素子360が射出する光から取り出せる光の効率が低下してしまう。
開口451の形状は、例えば多角形、四角形、楕円形、円形または十字等の形状とする
ことができる。また、細長い筋状、スリット状、市松模様状の形状としてもよい。また、
開口451を隣接する画素に寄せて配置してもよい。好ましくは、開口451を同じ色を
表示する他の画素に寄せて配置する。これにより、クロストークを抑制できる。
<4-2.画素の回路構成例>
図19は、画素410の構成例を示す回路図である。図19では、隣接する2つの画素
410を示している。
画素410は、スイッチSW1、容量素子C1、液晶素子340、スイッチSW2、ト
ランジスタM、容量素子C2、および発光素子360等を有する。また、画素410には
、配線G1、配線G2、配線ANO、配線CSCOM、配線S1、および配線S2が電気
的に接続されている。また、図19では、液晶素子340と電気的に接続する配線VCO
M1、および発光素子360と電気的に接続する配線VCOM2を示している。
図19では、スイッチSW1およびスイッチSW2に、トランジスタを用いた場合の例
を示している。
スイッチSW1は、ゲートが配線G1と接続され、ソースまたはドレインの一方が配線
S1と接続され、ソースまたはドレインの他方が容量素子C1の一方の電極、および液晶
素子340の一方の電極と接続されている。容量素子C1は、他方の電極が配線CSCO
Mと接続されている。液晶素子340は、他方の電極が配線VCOM1と接続されている
また、スイッチSW2は、ゲートが配線G2と接続され、ソースまたはドレインの一方
が配線S2と接続され、ソースまたはドレインの他方が、容量素子C2の一方の電極、ト
ランジスタMのゲートと接続されている。容量素子C2は、他方の電極がトランジスタM
のソースまたはドレインの一方、および配線ANOと接続されている。トランジスタMは
、ソースまたはドレインの他方が発光素子360の一方の電極と接続されている。発光素
子360は、他方の電極が配線VCOM2と接続されている。
図19では、トランジスタMが半導体を挟む2つのゲートを有し、これらが接続されて
いる例を示している。これにより、トランジスタMが流すことのできる電流を増大させる
ことができる。
配線G1には、スイッチSW1を導通状態または非導通状態に制御する信号を与えるこ
とができる。配線VCOM1には、所定の電位を与えることができる。配線S1には、液
晶素子340が有する液晶の配向状態を制御する信号を与えることができる。配線CSC
OMには、所定の電位を与えることができる。
配線G2には、スイッチSW2を導通状態または非導通状態に制御する信号を与えるこ
とができる。配線VCOM2および配線ANOには、発光素子360が発光する電位差が
生じる電位をそれぞれ与えることができる。配線S2には、トランジスタMの導通状態を
制御する信号を与えることができる。
図19に示す画素410は、例えば、反射モードの表示を行う場合には、配線G1およ
び配線S1に与える信号により駆動し、液晶素子340による光学変調を利用して表示す
ることができる。また、透過モードで表示を行う場合には、配線G2および配線S2に与
える信号により駆動し、発光素子360を発光させて表示することができる。また、両方
のモードで駆動する場合には、配線G1、配線G2、配線S1および配線S2のそれぞれ
に与える信号により駆動することができる。
なお、図19では一つの画素410に、一つの液晶素子340と一つの発光素子360
とを有する例を示したが、これに限られない。図20(A)は、一つの画素410に一つ
の液晶素子340と4つの発光素子360(発光素子360r、360g、360b、3
60w)を有する例を示している。
図20(A)では図19の例に加えて、画素410に配線G3および配線S3が接続さ
れている。
図20(A)に示す例では、例えば4つの発光素子360を、それぞれ赤色(R)、緑
色(G)、青色(B)、および白色(W)を呈する発光素子を用いることができる。また
液晶素子340として、白色を呈する反射型の液晶素子を用いることができる。これによ
り、反射モードの表示を行う場合には、反射率の高い白色の表示を行うことができる。ま
た透過モードで表示を行う場合には、演色性の高い表示を低い電力で行うことができる。
また、図20(B)には、画素410の構成例を示している。画素410は、電極31
1が有する開口部と重なる発光素子360wと、電極311の周囲に配置された発光素子
360r、発光素子360g、および発光素子360bとを有する。発光素子360r、
発光素子360g、および発光素子360bは、発光面積がほぼ同等であることが好まし
い。
<4-3.表示パネルの構成例>
図21は、本発明の一態様の表示パネル300の斜視概略図である。表示パネル300
は、基板351と基板361とが貼り合わされた構成を有する。図21では、基板361
を破線で明示している。
表示パネル300は、表示部362、回路364、配線365等を有する。基板351
には、例えば回路364、配線365、および画素電極として機能する導電層311b等
が設けられる。また図21では基板351上にIC373とFPC372が実装されてい
る例を示している。そのため、図21に示す構成は、表示パネル300とFPC372お
よびIC373を有する表示モジュールと言うこともできる。
回路364は、例えば走査線駆動回路として機能する回路を用いることができる。
配線365は、表示部362や回路364に信号や電力を供給する機能を有する。当該
信号や電力は、FPC372を介して外部、またはIC373から配線365に入力され
る。
また、図21では、COG(Chip On Glass)方式等により、基板351
にIC373が設けられている例を示している。IC373は、例えば走査線駆動回路、
または信号線駆動回路などとしての機能を有するICを適用できる。なお表示パネル30
0が走査線駆動回路および信号線駆動回路として機能する回路を備える場合や、走査線駆
動回路や信号線駆動回路として機能する回路を外部に設け、FPC372を介して表示パ
ネル300を駆動するための信号を入力する場合などでは、IC373を設けない構成と
してもよい。また、IC373を、COF(Chip On Film)方式等により、
FPC372に実装してもよい。
図21には、表示部362の一部の拡大図を示している。表示部362には、複数の表
示素子が有する導電層311bがマトリクス状に配置されている。導電層311bは、可
視光を反射する機能を有し、後述する液晶素子340の反射電極として機能する。
また、図21に示すように、導電層311bは開口を有する。さらに導電層311bの
基板351側に、発光素子360を有する。発光素子360からの光は、導電層311b
の開口を介して基板361側に射出される。
また、基板361上にはタッチセンサを設けることができる。例えば、シート状の静電
容量方式のタッチセンサ366を表示部362に重ねて設ける構成とすればよい。または
、基板361と基板351との間にタッチセンサを設けてもよい。基板361と基板35
1との間にタッチセンサを設ける場合は、静電容量方式のタッチセンサのほか、光電変換
素子を用いた光学式のタッチセンサを適用してもよい。
<4-4.断面構成例>
図22に、図21で例示した表示パネルの、FPC372を含む領域の一部、回路36
4を含む領域の一部、表示部362を含む領域の一部およびタッチセンサ366をそれぞ
れ切断したときの断面の一例を示す。
表示パネルは、基板351と基板560の間に、絶縁層220を有する。また基板35
1と絶縁層220の間に、発光素子360、トランジスタ201、トランジスタ205、
トランジスタ206、着色層134等を有する。また絶縁層220と基板560の間に、
液晶素子340、絶縁層180、着色層131、絶縁層121、タッチセンサ366等を
有する。またタッチセンサ366と絶縁層121は接着層176を介して接着され、基板
351と発光素子360は接着層142を介して接着されている。
トランジスタ206は、液晶素子340と電気的に接続し、トランジスタ205は、発
光素子360と電気的に接続する。トランジスタ205とトランジスタ206は、いずれ
も絶縁層220の基板351側の面上に形成されているため、これらを同一の工程を用い
て作製することができる。
基板560には、タッチセンサ366、着色層131、遮光層132、絶縁層121、
絶縁層180、液晶素子340の共通電極として機能する導電層313、配向膜133b
、絶縁層117等が設けられている。絶縁層117は、液晶素子340のセルギャップを
保持するためのスペーサとして機能する。
絶縁層220の基板351側には、絶縁層211、絶縁層212、絶縁層213、絶縁
層214、絶縁層215等の絶縁層が設けられている。絶縁層211は、その一部が各ト
ランジスタのゲート絶縁層として機能する。絶縁層212、絶縁層213、および絶縁層
214は、各トランジスタを覆って設けられている。また絶縁層214を覆って絶縁層2
15が設けられている。絶縁層214および絶縁層215は、平坦化層としての機能を有
する。なお、ここではトランジスタ等を覆う絶縁層として、絶縁層212、絶縁層213
、絶縁層214の3層を有する場合について示しているが、これに限られず4層以上であ
ってもよいし、単層、または2層であってもよい。また平坦化層として機能する絶縁層2
14は、不要であれば設けなくてもよい。
また、トランジスタ201、トランジスタ205、およびトランジスタ206は、一部
がゲートとして機能する導電層221、一部がソースまたはドレインとして機能する導電
層222、半導体層231を有する。ここでは、同一の導電膜を加工して得られる複数の
層に、同じハッチングパターンを付している。
液晶素子340は反射型の液晶素子である。液晶素子340は、導電層311a、液晶
312、導電層313が積層された積層構造を有する。また、導電層311aの基板35
1側に接して、可視光を反射する導電層311bが設けられている。導電層311bは開
口251を有する。また、導電層311aおよび導電層313は可視光を透過する材料を
含む。また、液晶312と導電層311aの間に配向膜133aが設けられ、液晶312
と導電層313の間に配向膜133bが設けられている。
液晶素子340において、導電層311bは可視光を反射する機能を有し、導電層31
3は可視光を透過する機能を有する。基板560側から入射した光は、導電層313、液
晶312を透過し、導電層311bで反射する。そして、液晶312および導電層313
を再度透過して、基板560に達する。このとき、導電層311bと導電層313の間に
与える電圧によって液晶312の配向を制御し、光の光学変調を制御することができる。
すなわち、基板560を介して射出される光の強度を制御することができる。また光は着
色層131によって特定の波長領域以外の光が吸収されることにより、取り出される光は
、例えば赤色を呈する光となる。
発光素子360は、ボトムエミッション型の発光素子である。発光素子360は、絶縁
層220側から導電層191、EL層192、および導電層193bの順に積層された積
層構造を有する。また導電層193bを覆って導電層193aが設けられている。導電層
193bは可視光を反射する材料を含み、導電層191および導電層193aは可視光を
透過する材料を含む。発光素子360が発する光は、着色層134、絶縁層220、開口
251、導電層313等を介して、基板560側に射出される。
ここで、図22に示すように、開口251には可視光を透過する導電層311aが設け
られていることが好ましい。これにより、開口251と重なる領域においてもそれ以外の
領域と同様に液晶312が配向するため、これらの領域の境界部で液晶の配向不良が生じ
、意図しない光が漏れてしまうことを抑制できる。
基板560の外側の面には、アンチグレアパターンが形成されたフィルム13dを配置
する。アンチグレアパターンが形成されたフィルム13dにより反射光を散乱させること
ができ、反射の表示素子による表示を見やすくすることができる。また、指紋などの汚れ
を付きにくくすることができる。
導電層191の端部を覆う絶縁層216上には、絶縁層217が設けられている。絶縁
層217は、絶縁層220と基板351が必要以上に接近することを抑制するスペーサと
しての機能を有する。またEL層192や導電層193aを遮蔽マスク(メタルマスク)
を用いて形成する場合には、当該遮蔽マスクが被形成面に接触することを抑制する機能を
有していてもよい。なお、絶縁層217は不要であれば設けなくてもよい。
トランジスタ205のソースまたはドレインの一方は、導電層224を介して発光素子
360の導電層191と電気的に接続されている。
トランジスタ206のソースまたはドレインの一方は、接続部207を介して導電層3
11bと電気的に接続されている。導電層311bと導電層311aは接して設けられ、
これらは電気的に接続されている。ここで、接続部207は、絶縁層220に設けられた
開口を介して、絶縁層220の両面に設けられる導電層同士を接続する部分である。
基板351と基板560が重ならない領域には、接続部204が設けられている。接続
部204は接続部207と同様の構成を有している。接続部204の上面は、導電層31
1aと同一の導電膜を加工して得られた導電層が露出している。これにより、接続部20
4とFPC372とを接続層242を介して電気的に接続することができる。
接着層141が設けられる一部の領域には、接続部252が設けられている。接続部2
52において、導電層311aと同一の導電膜を加工して得られた導電層と、導電層31
3の一部が、接続体243により電気的に接続されている。したがって、基板560側に
形成された導電層313に、基板351側に接続されたFPC372から入力される信号
または電位を、接続部252を介して供給することができる。
接続体243としては、例えば導電性の粒子を用いることができる。導電性の粒子とし
ては、有機樹脂またはシリカなどの粒子の表面を金属材料で被覆したものを用いることが
できる。金属材料としてニッケルや金を用いると接触抵抗を低減できるため好ましい。ま
たニッケルをさらに金で被覆するなど、2種類以上の金属材料を層状に被覆させた粒子を
用いることが好ましい。また接続体243として、弾性変形、または塑性変形する材料を
用いることが好ましい。このとき導電性の粒子である接続体243は、図22に示すよう
に上下方向に潰れた形状となる場合がある。こうすることで、接続体243と、これと電
気的に接続する導電層との接触面積が増大し、接触抵抗を低減できるほか、接続不良など
の不具合の発生を抑制することができる。
接続体243は、接着層141に覆われるように配置することが好ましい。例えば、硬
化前の接着層141に接続体243を分散させておけばよい。
図22では、回路364の例としてトランジスタ201が設けられている例を示してい
る。
図22では、トランジスタ201およびトランジスタ205の例として、チャネルが形
成される半導体層231を2つのゲートで挟持する構成が適用されている。一方のゲート
は導電層221により、他方のゲートは絶縁層212を介して半導体層231と重なる導
電層223により構成されている。このような構成とすることで、トランジスタのしきい
値電圧を制御することができる。このとき、2つのゲートを接続し、これらに同一の信号
を供給することによりトランジスタを駆動してもよい。このようなトランジスタは他のト
ランジスタと比較して電界効果移動度を高めることが可能であり、オン電流を増大させる
ことができる。その結果、高速駆動が可能な回路を作製することができる。さらには、回
路部の占有面積を縮小することが可能となる。オン電流の大きなトランジスタを適用する
ことで、表示パネルを大型化、または高精細化したときに配線数が増大したとしても、各
配線における信号遅延を低減することが可能であり、表示ムラを抑制することができる。
なお、回路364が有するトランジスタと、表示部362が有するトランジスタは、同
じ構造であってもよい。また回路364が有する複数のトランジスタは、全て同じ構造で
あってもよいし、異なる構造のトランジスタを組み合わせて用いてもよい。また、表示部
362が有する複数のトランジスタは、全て同じ構造であってもよいし、異なる構造のト
ランジスタを組み合わせて用いてもよい。
各トランジスタを覆う絶縁層212、絶縁層213のうち少なくとも一方は、水や水素
などの不純物が拡散しにくい材料を用いることが好ましい。すなわち、絶縁層212また
は絶縁層213はバリア膜として機能させることができる。このような構成とすることで
、トランジスタに対して外部から不純物が拡散することを効果的に抑制することが可能と
なり、信頼性の高い表示パネルを実現できる。
<4-5.各構成要素について>
以下では、上記に示す各構成要素について説明する。
[基板]
表示パネルが有する基板には、平坦面を有する材料を用いることができる。表示素子か
らの光を取り出す側の基板には、該光を透過する材料を用いる。例えば、ガラス、石英、
セラミック、サファイヤ、有機樹脂などの材料を用いることができる。
厚さの薄い基板を用いることで、表示パネルの軽量化、薄型化を図ることができる。さ
らに、可撓性を有する程度の厚さの基板を用いることで、可撓性を有する表示パネルを実
現できる。
また、発光を取り出さない側の基板は、透光性を有していなくてもよいため、上記に挙
げた基板の他に、金属基板等を用いることもできる。金属基板は熱伝導性が高く、基板全
体に熱を容易に伝導できるため、表示パネルの局所的な温度上昇を抑制することができ、
好ましい。可撓性や曲げ性を得るためには、金属基板の厚さは、10μm以上200μm
以下が好ましく、20μm以上50μm以下であることがより好ましい。
金属基板を構成する材料としては、特に限定はないが、例えば、アルミニウム、銅、ニ
ッケル等の金属、もしくはアルミニウム合金またはステンレス等の合金などを好適に用い
ることができる。
また、金属基板の表面を酸化する、または表面に絶縁膜を形成するなどにより、絶縁処
理が施された基板を用いてもよい。例えば、スピンコート法やディップ法などの塗布法、
電着法、蒸着法、またはスパッタリング法などを用いて絶縁膜を形成してもよいし、酸素
雰囲気で放置するまたは加熱するほか、陽極酸化法などによって、基板の表面に酸化膜を
形成してもよい。
可撓性を有し、可視光に対する透過性を有する材料としては、例えば、ポリエチレンテ
レフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル樹脂、
ポリアクリロニトリル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリカー
ボネート(PC)樹脂、ポリエーテルスルホン(PES)樹脂、ポリアミド樹脂、シクロ
オレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ
テトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂等が挙げられる。特に、熱膨張係数の低い材料
を用いることが好ましく、例えば、熱膨張係数が30×10-6/K以下であるポリアミ
ドイミド樹脂、ポリイミド樹脂、PET等を好適に用いることができる。また、ガラス繊
維に有機樹脂を含浸した基板や、無機フィラーを有機樹脂に混ぜて熱膨張係数を下げた基
板を使用することもできる。このような材料を用いた基板は、重量が軽いため、該基板を
用いた表示パネルも軽量にすることができる。
上記材料中に繊維体が含まれている場合、繊維体は有機化合物または無機化合物の高強
度繊維を用いる。高強度繊維とは、具体的には引張弾性率またはヤング率の高い繊維のこ
とを言い、代表例としては、ポリビニルアルコール系繊維、ポリエステル系繊維、ポリア
ミド系繊維、ポリエチレン系繊維、アラミド系繊維、ポリパラフェニレンベンゾビスオキ
サゾール繊維、ガラス繊維、または炭素繊維が挙げられる。ガラス繊維としては、Eガラ
ス、Sガラス、Dガラス、Qガラス等を用いたガラス繊維が挙げられる。これらは、織布
または不織布の状態で用い、この繊維体に樹脂を含浸させ樹脂を硬化させた構造物を、可
撓性を有する基板として用いてもよい。可撓性を有する基板として、繊維体と樹脂からな
る構造物を用いると、曲げや局所的押圧による破損に対する信頼性が向上するため、好ま
しい。
または、可撓性を有する程度に薄いガラス、金属などを基板に用いることもできる。ま
たは、ガラスと樹脂材料とが接着層により貼り合わされた複合材料を用いてもよい。
可撓性を有する基板に、表示パネルの表面を傷などから保護するハードコート層(例え
ば、窒化シリコン、酸化アルミニウムなど)や、押圧を分散可能な材質の層(例えば、ア
ラミド樹脂など)等が積層されていてもよい。また、水分等による表示素子の寿命の低下
等を抑制するために、可撓性を有する基板に透水性の低い絶縁膜が積層されていてもよい
。例えば、窒化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、酸化アルミニウム、窒
化アルミニウム等の無機絶縁材料を用いることができる。
基板は、複数の層を積層して用いることもできる。特に、ガラス層を有する構成とする
と、水や酸素に対するバリア性を向上させ、信頼性の高い表示パネルとすることができる
[トランジスタ]
トランジスタは、ゲート電極として機能する導電層と、半導体層と、ソース電極として
機能する導電層と、ドレイン電極として機能する導電層と、ゲート絶縁層として機能する
絶縁層と、を有する。上記では、ボトムゲート構造のトランジスタを適用した場合を示し
ている。
なお、本発明の一態様の表示装置が有するトランジスタの構造は特に限定されない。例
えば、プレーナ型のトランジスタとしてもよいし、スタガ型のトランジスタとしてもよい
し、逆スタガ型のトランジスタとしてもよい。また、トップゲート型またはボトムゲート
型のいずれのトランジスタ構造としてもよい。または、チャネルの上下にゲート電極が設
けられていてもよい。
トランジスタに用いる半導体材料の結晶性についても特に限定されず、非晶質半導体、
結晶性を有する半導体(微結晶半導体、多結晶半導体、単結晶半導体、または一部に結晶
領域を有する半導体)のいずれを用いてもよい。結晶性を有する半導体を用いると、トラ
ンジスタ特性の劣化を抑制できるため好ましい。
また、トランジスタに用いる半導体材料としては、エネルギーギャップが2eV以上、
好ましくは2.5eV以上、より好ましくは3eV以上である金属酸化物を用いることが
できる。代表的には、インジウムを含む酸化物半導体などであり、例えば、後述するCA
C-OSなどを用いることができる。
シリコンよりもバンドギャップが広く、且つキャリア密度の小さい酸化物半導体を用い
たトランジスタは、その低いオフ電流により、トランジスタと直列に接続された容量素子
に蓄積した電荷を長期間に亘って保持することが可能である。
半導体層は、例えばインジウム、亜鉛およびM(アルミニウム、チタン、ガリウム、ゲ
ルマニウム、イットリウム、ジルコニウム、ランタン、セリウム、スズ、ネオジムまたは
ハフニウム等の金属)を含むIn-M-Zn系酸化物で表記される膜とすることができる
半導体層を構成する酸化物半導体がIn-M-Zn系酸化物の場合、In-M-Zn酸
化物を成膜するために用いるスパッタリングターゲットの金属元素の原子数比は、In≧
M、Zn≧Mを満たすことが好ましい。このようなスパッタリングターゲットの金属元素
の原子数比として、In:M:Zn=1:1:1、In:M:Zn=1:1:1.2、I
n:M:Zn=3:1:2、In:M:Zn=4:2:3、In:M:Zn=4:2:4
.1、In:M:Zn=5:1:6、In:M:Zn=5:1:7、In:M:Zn=5
:1:8等が好ましい。なお、成膜される半導体層の金属元素の原子数比はそれぞれ、上
記のスパッタリングターゲットに含まれる金属元素の原子数比のプラスマイナス40%の
変動を含む。
本実施の形態で例示したボトムゲート構造のトランジスタは、作製工程を削減できるた
め好ましい。またこのとき酸化物半導体を用いることで、多結晶シリコンよりも低温で形
成でき、半導体層よりも下層の配線や電極の材料、基板の材料として、耐熱性の低い材料
を用いることが可能なため、材料の選択の幅を広げることができる。例えば、極めて大面
積のガラス基板などを好適に用いることができる。
半導体層としては、キャリア密度の低い酸化物半導体膜を用いる。例えば、半導体層は
、キャリア密度が1×1017/cm以下、好ましくは1×1015/cm以下、さ
らに好ましくは1×1013/cm以下、より好ましくは1×1011/cm以下、
さらに好ましくは1×1010/cm未満であり、1×10-9/cm以上の酸化物
半導体を用いることができる。そのような酸化物半導体を、高純度真性または実質的に高
純度真性な酸化物半導体と呼ぶ。これにより不純物濃度が低く、欠陥準位密度が低いため
、安定な特性を有する酸化物半導体であるといえる。
なお、これらに限られず、必要とするトランジスタの半導体特性および電気特性(電界
効果移動度、しきい値電圧等)に応じて適切な組成のものを用いればよい。また、必要と
するトランジスタの半導体特性を得るために、半導体層のキャリア密度や不純物濃度、欠
陥密度、金属元素と酸素の原子数比、原子間距離、密度等を適切なものとすることが好ま
しい。
半導体層を構成する酸化物半導体において、第14族元素の一つであるシリコンや炭素
が含まれると、半導体層において酸素欠損が増加し、n型化してしまう。このため、半導
体層におけるシリコンや炭素の濃度(二次イオン質量分析法により得られる濃度)を、2
×1018atoms/cm以下、好ましくは2×1017atoms/cm以下と
する。
また、アルカリ金属およびアルカリ土類金属は、酸化物半導体と結合するとキャリアを
生成する場合があり、トランジスタのオフ電流が増大してしまうことがある。このため半
導体層における二次イオン質量分析法により得られるアルカリ金属またはアルカリ土類金
属の濃度を、1×1018atoms/cm以下、好ましくは2×1016atoms
/cm以下にする。
また、半導体層を構成する酸化物半導体に窒素が含まれていると、キャリアである電子
が生じ、キャリア密度が増加し、n型化しやすい。この結果、窒素が含まれている酸化物
半導体を用いたトランジスタはノーマリーオン特性となりやすい。このため半導体層にお
ける二次イオン質量分析法により得られる窒素濃度は、5×1018atoms/cm
以下にすることが好ましい。
また、半導体層は、例えば非単結晶構造でもよい。非単結晶構造は、例えば、c軸に配
向した結晶を有するCAAC-OS(C-Axis Aligned Crystall
ine Oxide Semiconductor)、多結晶構造、微結晶構造、または
非晶質構造を含む。非単結晶構造において、非晶質構造は最も欠陥準位密度が高く、CA
AC-OSは最も欠陥準位密度が低い。
非晶質構造の酸化物半導体膜は、例えば、原子配列が無秩序であり、結晶成分を有さな
い。または、非晶質構造の酸化物膜は、例えば、完全な非晶質構造であり、結晶部を有さ
ない。
なお、半導体層が、非晶質構造の領域、微結晶構造の領域、多結晶構造の領域、CAA
C-OSの領域、単結晶構造の領域のうち、二種以上を有する混合膜であってもよい。混
合膜は、例えば上述した領域のうち、いずれか二種以上の領域を含む単層構造、または積
層構造を有する場合がある。
[CAC-OSの構成]
以下では、本発明の一態様で開示されるトランジスタの半導体層に用いることができる
CAC構成を有する金属酸化物の詳細について図23を用いて説明する。ここでは、CA
C構成を有する金属酸化物の代表例として、絶縁膜106上に形成されるCAC-OSを
用いて説明する。
つまり、CAC-OSとは、例えば、金属酸化物を構成する元素が偏在することで、各
元素を主成分とする領域101、および領域102を形成し、各領域が、混合し、モザイ
ク状に形成または分散される。つまり、金属酸化物を構成する元素が、0.5nm以上1
0nm以下、好ましくは、0.5nm以上3nm以下、またはその近傍のサイズで偏在し
た材料の一構成である。
特定の元素が偏在した領域は、該元素が有する性質により、物理特性が決定する。例え
ば、金属酸化物を構成する元素の中でも比較的、絶縁体となる傾向がある元素が偏在した
領域は、誘電体領域となる。一方、金属酸化物を構成する元素の中でも比較的、導体とな
る傾向がある元素が偏在した領域は、導電体領域となる。また、導電体領域、および誘電
体領域がモザイク状に混合することで、材料としては、半導体として機能する。
つまり、本発明の一態様における金属酸化物は、物理特性が異なる材料が混合した、マ
トリックス複合材(matrix composite)、または金属マトリックス複合
材(metal matrix composite)の一種である。
なお、酸化物半導体は、少なくともインジウムを含むことが好ましい。特にインジウム
および亜鉛を含むことが好ましい。また、それらに加えて、元素M(Mは、ガリウム、ア
ルミニウム、シリコン、ホウ素、イットリウム、銅、バナジウム、ベリリウム、チタン、
鉄、ニッケル、ゲルマニウム、ジルコニウム、モリブデン、ランタン、セリウム、ネオジ
ム、ハフニウム、タンタル、タングステン、またはマグネシウムなどから選ばれた一種、
または複数種)が含まれていてもよい。
例えば、In-Ga-Zn酸化物におけるCAC-OS(CAC-OSの中でもIn-
Ga-Zn酸化物を、特にCAC-IGZOと呼称してもよい。)とは、インジウム酸化
物(以下、InOX1(X1は0よりも大きい実数)とする。)、またはインジウム亜鉛
酸化物(以下、InX2ZnY2Z2(X2、Y2、およびZ2は0よりも大きい実数
)とする。)と、ガリウム酸化物(以下、GaOX3(X3は0よりも大きい実数)とす
る。)、またはガリウム亜鉛酸化物(以下、GaX4ZnY4Z4(X4、Y4、およ
びZ4は0よりも大きい実数)とする。)などと、に材料が分離することでモザイク状と
なり、モザイク状のInOX1、またはInX2ZnY2Z2が、膜中に均一に分布し
た構成(以下、クラウド状ともいう。)である。
つまり、CAC-OSは、GaOX3が主成分である領域と、InX2ZnY2Z2
、またはInOX1が主成分である領域とが、混合している構成を有する複合酸化物半導
体である。なお、本明細書において、例えば、第1の領域の元素Mに対するInの原子数
比が、第2の領域の元素Mに対するInの原子数比よりも大きいことを、第1の領域は、
第2の領域と比較して、Inの濃度が高いとする。
なお、IGZOは通称であり、In、Ga、Zn、およびOによる1つの化合物をいう
場合がある。代表例として、InGaO(ZnO)m1(m1は自然数)、またはIn
(1+x0)Ga(1-x0)(ZnO)m0(-1≦x0≦1、m0は任意数)で
表される結晶性の化合物が挙げられる。
上記結晶性の化合物は、単結晶構造、多結晶構造、またはCAAC構造を有する。なお
、CAAC構造とは、複数のIGZOのナノ結晶がc軸配向を有し、かつa-b面におい
ては配向せずに連結した結晶構造である。
一方、CAC-OSは、酸化物半導体の材料構成に関する。CAC-OSとは、In、
Ga、Zn、およびOを含む材料構成において、一部にGaを主成分とするナノ粒子状領
域が観察され、一部にInを主成分とするナノ粒子状領域が観察され、それぞれモザイク
状にランダムに分散している構成をいう。したがって、CAC-OSにおいて、結晶構造
は副次的な要素である。
なお、CAC-OSは、組成の異なる二種類以上の膜の積層構造は含まないものとする
。例えば、Inを主成分とする膜と、Gaを主成分とする膜との2層からなる構造は、含
まない。
なお、GaOX3が主成分である領域と、InX2ZnY2Z2、またはInOX1
が主成分である領域とは、明確な境界が観察できない場合がある。
なお、ガリウムの代わりに、アルミニウム、シリコン、ホウ素、イットリウム、銅、バ
ナジウム、ベリリウム、チタン、鉄、ニッケル、ゲルマニウム、ジルコニウム、モリブデ
ン、ランタン、セリウム、ネオジム、ハフニウム、タンタル、タングステン、またはマグ
ネシウムなどから選ばれた一種、または複数種が含まれている場合、CAC-OSは、一
部に該元素を主成分とするナノ粒子状領域が観察され、一部にInを主成分とするナノ粒
子状領域が観察され、それぞれモザイク状にランダムに分散している構成をいう。
[CAC-OSの解析]
続いて、各種測定方法を用い、基板上に成膜した酸化物半導体について測定を行った結
果について説明する。
[試料の構成と作製方法]
以下では、本発明の一態様に係る9個の試料について説明する。各試料は、それぞれ、
酸化物半導体を成膜する際の基板温度、および酸素ガス流量比を異なる条件で作製する。
なお、試料は、基板と、基板上の酸化物半導体と、を有する構造である。
各試料の作製方法について、説明する。
まず、基板として、ガラス基板を用いる。続いて、スパッタリング装置を用いて、ガラ
ス基板上に酸化物半導体として、厚さ100nmのIn-Ga-Zn酸化物を形成する。
成膜条件は、チャンバー内の圧力を0.6Paとし、ターゲットには、酸化物ターゲット
(In:Ga:Zn=4:2:4.1[原子数比])を用いる。また、スパッタリング装
置内に設置された酸化物ターゲットに2500WのAC電力を供給する。
なお、酸化物を成膜する際の条件として、基板温度を、意図的に加熱しない温度(以下
、室温またはR.T.ともいう。)、130℃、または170℃とした。また、Arと酸
素の混合ガスに対する酸素ガスの流量比(以下、酸素ガス流量比ともいう。)を、10%
、30%、または100%とすることで、9個の試料を作製する。
[X線回折による解析]
本項目では、9個の試料に対し、X線回折(XRD:X-ray diffracti
on)測定を行った結果について説明する。なお、XRD装置として、Bruker社製
D8 ADVANCEを用いた。また、条件は、Out-of-plane法によるθ/
2θスキャンにて、走査範囲を15deg.乃至50deg.、ステップ幅を0.02d
eg.、走査速度を3.0deg./分とした。
図24にOut-of-plane法を用いてXRDスペクトルを測定した結果を示す
。なお、図24において、上段には成膜時の基板温度条件が170℃の試料における測定
結果、中段には成膜時の基板温度条件が130℃の試料における測定結果、下段には成膜
時の基板温度条件がR.T.の試料における測定結果を示す。また、左側の列には酸素ガ
ス流量比の条件が10%の試料における測定結果、中央の列には酸素ガス流量比の条件が
30%の試料における測定結果、右側の列には酸素ガス流量比の条件が100%の試料に
おける測定結果、を示す。
図24に示すXRDスペクトルは、成膜時の基板温度を高くする、または、成膜時の酸
素ガス流量比の割合を大きくすることで、2θ=31°付近のピーク強度が高くなる。な
お、2θ=31°付近のピークは、被形成面または上面に略垂直方向に対してc軸に配向
した結晶性IGZO化合物(CAAC(c-axis aligned crystal
line)-IGZOともいう。)であることに由来することが分かっている。
また、図24に示すXRDスペクトルは、成膜時の基板温度が低い、または、酸素ガス
流量比が小さいほど、明確なピークが現れなかった。したがって、成膜時の基板温度が低
い、または、酸素ガス流量比が小さい試料は、測定領域のa-b面方向、およびc軸方向
の配向は見られないことが分かる。
[電子顕微鏡による解析]
本項目では、成膜時の基板温度R.T.、および酸素ガス流量比10%で作製した試料
を、HAADF(High-Angle Annular Dark Field)-S
TEM(Scanning Transmission Electron Micro
scope)によって観察、および解析した結果について説明する(以下、HAADF-
STEMによって取得した像は、TEM像ともいう。)。
HAADF-STEMによって取得した平面像(以下、平面TEM像ともいう。)、お
よび断面像(以下、断面TEM像ともいう。)の画像解析を行った結果について説明する
。なお、TEM像は、球面収差補正機能を用いて観察した。なお、HAADF-STEM
像の撮影には、日本電子株式会社製原子分解能分析電子顕微鏡JEM-ARM200Fを
用いて、加速電圧200kV、ビーム径約0.1nmφの電子線を照射して行った。
図25(A)は、成膜時の基板温度R.T.、および酸素ガス流量比10%で作製した
試料の平面TEM像である。図25(B)は、成膜時の基板温度R.T.、および酸素ガ
ス流量比10%で作製した試料の断面TEM像である。
[電子線回折パターンの解析]
本項目では、成膜時の基板温度R.T.、および酸素ガス流量比10%で作製した試料
に、プローブ径が1nmの電子線(ナノビーム電子線ともいう。)を照射することで、電
子線回折パターンを取得した結果について説明する。
図25(A)に示す、成膜時の基板温度R.T.、および酸素ガス流量比10%で作製
した試料の平面TEM像において、黒点a1、黒点a2、黒点a3、黒点a4、および黒
点a5で示す電子線回折パターンを観察する。なお、電子線回折パターンの観察は、電子
線を照射しながら0秒の位置から35秒の位置まで一定の速度で移動させながら行う。黒
点a1の結果を図25(C)、黒点a2の結果を図25(D)、黒点a3の結果を図25
(E)、黒点a4の結果を図25(F)、および黒点a5の結果を図25(G)に示す。
図25(C)、図25(D)、図25(E)、図25(F)、および図25(G)より
、円を描くように(リング状に)輝度の高い領域が観測できる。また、リング状の領域に
複数のスポットが観測できる。
また、図25(B)に示す、成膜時の基板温度R.T.、および酸素ガス流量比10%
で作製した試料の断面TEM像において、黒点b1、黒点b2、黒点b3、黒点b4、お
よび黒点b5で示す電子線回折パターンを観察する。黒点b1の結果を図25(H)、黒
点b2の結果を図25(I)、黒点b3の結果を図25(J)、黒点b4の結果を図25
(K)、および黒点b5の結果を図25(L)に示す。
図25(H)、図25(I)、図25(J)、図25(K)、および図25(L)より
、リング状に輝度の高い領域が観測できる。また、リング状の領域に複数のスポットが観
測できる。
ここで、例えば、InGaZnOの結晶を有するCAAC-OSに対し、試料面に平
行にプローブ径が300nmの電子線を入射させると、InGaZnOの結晶の(00
9)面に起因するスポットが含まれる回折パターンが見られる。つまり、CAAC-OS
は、c軸配向性を有し、c軸が被形成面または上面に略垂直な方向を向いていることがわ
かる。一方、同じ試料に対し、試料面に垂直にプローブ径が300nmの電子線を入射さ
せると、リング状の回折パターンが確認される。つまり、CAAC-OSは、a軸および
b軸は配向性を有さないことがわかる。
また、微結晶を有する酸化物半導体(nano crystalline oxide
semiconductor。以下、nc-OSという。)に対し、大きいプローブ径
(例えば50nm以上)の電子線を用いる電子線回折を行うと、ハローパターンのような
回折パターンが観測される。また、nc-OSに対し、小さいプローブ径の電子線(例え
ば50nm未満)を用いるナノビーム電子線回折を行うと、輝点(スポット)が観測され
る。また、nc-OSに対しナノビーム電子線回折を行うと、円を描くように(リング状
に)輝度の高い領域が観測される場合がある。さらに、リング状の領域に複数の輝点が観
測される場合がある。
成膜時の基板温度R.T.、および酸素ガス流量比10%で作製した試料の電子線回折
パターンは、リング状に輝度の高い領域と、該リング領域に複数の輝点を有する。したが
って、成膜時の基板温度R.T.、および酸素ガス流量比10%で作製した試料は、電子
線回折パターンが、nc-OSになり、平面方向、および断面方向において、配向性は有
さない。
以上より、成膜時の基板温度が低い、または、酸素ガス流量比が小さい酸化物半導体は
、アモルファス構造の酸化物半導体膜とも、単結晶構造の酸化物半導体膜とも明確に異な
る性質を有すると推定できる。
[元素分析]
本項目では、エネルギー分散型X線分光法(EDX:Energy Dispersi
ve X-ray spectroscopy)を用い、EDXマッピングを取得し、評
価することによって、成膜時の基板温度R.T.、および酸素ガス流量比10%で作製し
た試料の元素分析を行った結果について説明する。なお、EDX測定には、元素分析装置
として日本電子株式会社製エネルギー分散型X線分析装置JED-2300Tを用いる。
なお、試料から放出されたX線の検出にはSiドリフト検出器を用いる。
EDX測定では、試料の分析対象領域の各点に電子線照射を行い、これにより発生する
試料の特性X線のエネルギーと発生回数を測定し、各点に対応するEDXスペクトルを得
る。本実施の形態では、各点のEDXスペクトルのピークを、In原子のL殻への電子遷
移、Ga原子のK殻への電子遷移、Zn原子のK殻への電子遷移及びO原子のK殻への電
子遷移に帰属させ、各点におけるそれぞれの原子の比率を算出する。これを試料の分析対
象領域について行うことにより、各原子の比率の分布が示されたEDXマッピングを得る
ことができる。
図26には、成膜時の基板温度R.T.、および酸素ガス流量比10%で作製した試料
の断面におけるEDXマッピングを示す。図26(A)は、Ga原子のEDXマッピング
(全原子に対するGa原子の比率は1.18乃至18.64[atomic%]の範囲と
する。)である。図26(B)は、In原子のEDXマッピング(全原子に対するIn原
子の比率は9.28乃至33.74[atomic%]の範囲とする。)である。図26
(C)は、Zn原子のEDXマッピング(全原子に対するZn原子の比率は6.69乃至
24.99[atomic%]の範囲とする。)である。また、図26(A)、図26(
B)、および図26(C)は、成膜時の基板温度R.T.、および酸素ガス流量比10%
で作製した試料の断面において、同範囲の領域を示している。なお、EDXマッピングは
、範囲における、測定元素が多いほど明るくなり、測定元素が少ないほど暗くなるように
、明暗で元素の割合を示している。また、図26に示すEDXマッピングの倍率は720
万倍である。
図26(A)、図26(B)、および図26(C)に示すEDXマッピングでは、画像
に相対的な明暗の分布が見られ、成膜時の基板温度R.T.、および酸素ガス流量比10
%で作製した試料において、各原子が分布を持って存在している様子が確認できる。ここ
で、図26(A)、図26(B)、および図26(C)に示す実線で囲む範囲と破線で囲
む範囲に注目する。
図26(A)では、実線で囲む範囲は、相対的に暗い領域を多く含み、破線で囲む範囲
は、相対的に明るい領域を多く含む。また、図26(B)では実線で囲む範囲は、相対的
に明るい領域を多く含み、破線で囲む範囲は、相対的に暗い領域を多く含む。
つまり、実線で囲む範囲はIn原子が相対的に多い領域であり、破線で囲む範囲はIn
原子が相対的に少ない領域である。ここで、図26(C)では、実線で囲む範囲において
、右側は相対的に明るい領域であり、左側は相対的に暗い領域である。したがって、実線
で囲む範囲は、InX2ZnY2Z2、またはInOX1などが主成分である領域であ
る。
また、実線で囲む範囲はGa原子が相対的に少ない領域であり、破線で囲む範囲はGa
原子が相対的に多い領域である。図26(C)では、破線で囲む範囲において、左上の領
域は、相対的に明るい領域であり、右下側の領域は、相対的に暗い領域である。したがっ
て、破線で囲む範囲は、GaOX3、またはGaX4ZnY4Z4などが主成分である
領域である。
また、図26(A)、図26(B)、および図26(C)より、In原子の分布は、G
a原子よりも、比較的、均一に分布しており、InOX1が主成分である領域は、In
ZnY2Z2が主成分となる領域を介して、互いに繋がって形成されているように見
える。このように、InX2ZnY2Z2、またはInOX1が主成分である領域は、
クラウド状に広がって形成されている。
このように、GaOX3などが主成分である領域と、InX2ZnY2Z2、または
InOX1が主成分である領域とが、偏在し、混合している構造を有するIn-Ga-Z
n酸化物を、CAC-OSと呼称することができる。
また、CAC-OSにおける結晶構造は、nc構造を有する。CAC-OSが有するn
c構造は、電子線回折像において、単結晶、多結晶、またはCAAC構造を含むIGZO
に起因する輝点(スポット)以外にも、数か所以上の輝点(スポット)を有する。または
、数か所以上の輝点(スポット)に加え、リング状に輝度の高い領域が現れるとして結晶
構造が定義される。
また、図26(A)、図26(B)、および図26(C)より、GaOX3などが主成
分である領域、及びInX2ZnY2Z2、またはInOX1が主成分である領域のサ
イズは、0.5nm以上10nm以下、または1nm以上3nm以下で観察される。なお
、好ましくは、EDXマッピングにおいて、各元素が主成分である領域の径は、1nm以
上2nm以下とする。
以上より、CAC-OSは、金属元素が均一に分布したIGZO化合物とは異なる構造
であり、IGZO化合物と異なる性質を有する。つまり、CAC-OSは、GaOX3
どが主成分である領域と、InX2ZnY2Z2、またはInOX1が主成分である領
域と、に互いに相分離し、各元素を主成分とする領域がモザイク状である構造を有する。
ここで、InX2ZnY2Z2、またはInOX1が主成分である領域は、GaO
などが主成分である領域と比較して、導電性が高い領域である。つまり、InX2Zn
Y2Z2、またはInOX1が主成分である領域を、キャリアが流れることにより、酸
化物半導体としての導電性が発現する。したがって、InX2ZnY2Z2、またはI
nOX1が主成分である領域が、酸化物半導体中にクラウド状に分布することで、高い電
界効果移動度(μ)が実現できる。
一方、GaOX3などが主成分である領域は、InX2ZnY2Z2、またはInO
X1が主成分である領域と比較して、絶縁性が高い領域である。つまり、GaOX3など
が主成分である領域が、酸化物半導体中に分布することで、リーク電流を抑制し、良好な
スイッチング動作を実現できる。
したがって、CAC-OSを半導体素子に用いた場合、GaOX3などに起因する絶縁
性と、InX2ZnY2Z2、またはInOX1に起因する導電性とが、相補的に作用
することにより、高いオン電流(Ion)、および高い電界効果移動度(μ)を実現する
ことができる。
また、CAC-OSを用いた半導体素子は、信頼性が高い。したがって、CAC-OS
は、ディスプレイをはじめとするさまざまな半導体装置に最適である。
または、トランジスタのチャネルが形成される半導体にシリコンを用いてもよい。シリ
コンとしてアモルファスシリコンを用いてもよいが、特に結晶性を有するシリコンを用い
ることが好ましい。例えば、微結晶シリコン、多結晶シリコン、単結晶シリコンなどを用
いることが好ましい。特に、多結晶シリコンは、単結晶シリコンに比べて低温で形成でき
、且つアモルファスシリコンに比べて高い電界効果移動度と高い信頼性を備える。
本実施の形態で例示したボトムゲート構造のトランジスタは、作製工程を削減できるた
め好ましい。またこのときアモルファスシリコンを用いることで、多結晶シリコンよりも
低温で形成できるため、半導体層よりも下層の配線や電極の材料、基板の材料として、耐
熱性の低い材料を用いることが可能なため、材料の選択の幅を広げることができる。例え
ば、極めて大面積のガラス基板などを好適に用いることができる。一方、トップゲート型
のトランジスタは、自己整合的に不純物領域を形成しやすいため、特性のばらつきなどを
低減することができるため好ましい。このとき特に、多結晶シリコンや単結晶シリコンな
どを用いる場合に適している。
[導電層]
トランジスタのゲート、ソースおよびドレインのほか、表示装置を構成する各種配線お
よび電極などの導電層に用いることのできる材料としては、アルミニウム、チタン、クロ
ム、ニッケル、銅、イットリウム、ジルコニウム、モリブデン、銀、タンタル、またはタ
ングステンなどの金属、またはこれを主成分とする合金などが挙げられる。またこれらの
材料を含む膜を単層で、または積層構造として用いることができる。例えば、シリコンを
含むアルミニウム膜の単層構造、チタン膜上にアルミニウム膜を積層する二層構造、タン
グステン膜上にアルミニウム膜を積層する二層構造、銅-マグネシウム-アルミニウム合
金膜上に銅膜を積層する二層構造、チタン膜上に銅膜を積層する二層構造、タングステン
膜上に銅膜を積層する二層構造、チタン膜または窒化チタン膜と、その上に重ねてアルミ
ニウム膜または銅膜を積層し、さらにその上にチタン膜または窒化チタン膜を形成する三
層構造、モリブデン膜または窒化モリブデン膜と、その上に重ねてアルミニウム膜または
銅膜を積層し、さらにその上にモリブデン膜または窒化モリブデン膜を形成する三層構造
等がある。なお、酸化インジウム、酸化錫または酸化亜鉛等の酸化物を用いてもよい。ま
た、マンガンを含む銅を用いると、エッチングによる形状の制御性が高まるため好ましい
また、透光性を有する導電性材料としては、酸化インジウム、インジウム錫酸化物、イ
ンジウム亜鉛酸化物、酸化亜鉛、ガリウムを添加した酸化亜鉛などの導電性酸化物または
グラフェンを用いることができる。または、金、銀、白金、マグネシウム、ニッケル、タ
ングステン、クロム、モリブデン、鉄、コバルト、銅、パラジウム、またはチタンなどの
金属材料や、該金属材料を含む合金材料を用いることができる。または、該金属材料の窒
化物(例えば、窒化チタン)などを用いてもよい。なお、金属材料、合金材料(またはそ
れらの窒化物)を用いる場合には、透光性を有する程度に薄くすればよい。また、上記材
料の積層膜を導電層として用いることができる。例えば、銀とマグネシウムの合金とイン
ジウムスズ酸化物の積層膜などを用いると、導電性を高めることができるため好ましい。
これらは、表示装置を構成する各種配線および電極などの導電層や、表示素子が有する導
電層(画素電極や共通電極として機能する導電層)にも用いることができる。
[絶縁層]
各絶縁層に用いることのできる絶縁材料としては、例えば、アクリル、エポキシなどの
樹脂、シロキサン結合を有する樹脂の他、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シ
リコン、窒化シリコン、酸化アルミニウムなどの無機絶縁材料を用いることもできる。
また、発光素子は、一対の透水性の低い絶縁膜の間に設けられていることが好ましい。
これにより、発光素子に水等の不純物が侵入することを抑制でき、装置の信頼性の低下を
抑制できる。
透水性の低い絶縁膜としては、窒化シリコン膜、窒化酸化シリコン膜等の窒素と珪素を
含む膜や、窒化アルミニウム膜等の窒素とアルミニウムを含む膜等が挙げられる。また、
酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、酸化アルミニウム膜等を用いてもよい。
例えば、透水性の低い絶縁膜の水蒸気透過量は、1×10-5[g/(m・day)
]以下、好ましくは1×10-6[g/(m・day)]以下、より好ましくは1×1
-7[g/(m・day)]以下、さらに好ましくは1×10-8[g/(m・d
ay)]以下とする。
[液晶素子]
液晶素子としては、例えば垂直配向(VA:Vertical Alignment)
モードが適用された液晶素子を用いることができる。垂直配向モードとしては、MVA(
Multi-Domain Vertical Alignment)モード、PVA(
Patterned Vertical Alignment)モード、ASV(Adv
anced Super View)モードなどを用いることができる。
また、液晶素子には、様々なモードが適用された液晶素子を用いることができる。例え
ばVAモードのほかに、TN(Twisted Nematic)モード、IPS(In
-Plane-Switching)モード、FFS(Fringe Field Sw
itching)モード、ASM(Axially Symmetric aligne
d Micro-cell)モード、OCB(Optically Compensat
ed Birefringence)モード、FLC(Ferroelectric L
iquid Crystal)モード、AFLC(AntiFerroelectric
Liquid Crystal)モード等が適用された液晶素子を用いることができる
なお、液晶素子は、液晶の光学的変調作用によって光の透過または非透過を制御する素
子である。なお、液晶の光学的変調作用は、液晶にかかる電界(横方向の電界、縦方向の
電界または斜め方向の電界を含む)によって制御される。なお、液晶素子に用いる液晶と
しては、サーモトロピック液晶、低分子液晶、高分子液晶、高分子分散型液晶(PDLC
:Polymer Dispersed Liquid Crystal)、強誘電性液
晶、反強誘電性液晶等を用いることができる。これらの液晶材料は、条件により、コレス
テリック相、スメクチック相、キュービック相、カイラルネマチック相、等方相等を示す
また、液晶材料としては、ポジ型の液晶、またはネガ型の液晶のいずれを用いてもよく
、適用するモードや設計に応じて最適な液晶材料を用いればよい。
また、液晶の配向を制御するため、配向膜を設けることができる。なお、横電界方式を
採用する場合、配向膜を用いないブルー相を示す液晶を用いてもよい。ブルー相は液晶相
の一つであり、コレステリック液晶を昇温していくと、コレステリック相から等方相へ転
移する直前に発現する相である。ブルー相は狭い温度範囲でしか発現しないため、温度範
囲を改善するために数重量%以上のカイラル剤を混合させた液晶組成物を液晶層に用いる
。ブルー相を示す液晶とカイラル剤とを含む液晶組成物は、応答速度が短く、光学的等方
性である。また、ブルー相を示す液晶とカイラル剤とを含む液晶組成物は、配向処理が不
要であり、視野角依存性が小さい。また配向膜を設けなくてもよいのでラビング処理も不
要となるため、ラビング処理によって引き起こされる静電破壊を防止することができ、作
製工程中の液晶表示装置の不良や破損を軽減することができる。
また、液晶素子として、透過型の液晶素子、反射型の液晶素子、または半透過型の液晶
素子などを用いることができる。
本発明の一態様では、特に反射型の液晶素子を用いることができる。
透過型または半透過型の液晶素子を用いる場合、一対の基板を挟むように、2つの偏光
板を設ける。また偏光板よりも外側に、バックライトを設ける。バックライトとしては、
直下型のバックライトであってもよいし、エッジライト型のバックライトであってもよい
。LED(Light Emitting Diode)を備える直下型のバックライト
を用いると、ローカルディミングが容易となり、コントラストを高めることができるため
好ましい。また、エッジライト型のバックライトを用いると、バックライトを含めたモジ
ュールの厚さを低減できるため好ましい。
反射型の液晶素子を用いる場合には、表示面側に偏光板を設ける。またこれとは別に、
表示面側に光拡散板を配置すると、視認性を向上させられるため好ましい。
また、反射型、または半透過型の液晶素子を用いる場合、偏光板よりも外側に、フロン
トライトを設けてもよい。フロントライトとしては、エッジライト型のフロントライトを
用いることが好ましい。LED(Light Emitting Diode)を備える
フロントライトを用いると、消費電力を低減できるため好ましい。
また、本発明の一態様では、特に、二色性色素を液晶材料に含むと好適である。なお、
二色性色素を含む液晶材料をゲスト・ホスト液晶という。具体的には、当該二色性色素は
、分子の長軸方向に大きな吸光度を有する材料と、長軸方向と直交する短軸方向に小さな
吸光度を有する材料と、を有する。好ましくは、10以上の二色性比を有する材料を二色
性色素に用いることができ、より好ましくは、20以上の二色性比を有する材料を二色性
色素に用いることができる。
例えば、アゾ系色素、アントラキノン系色素、ジオキサジン系色素等を、二色性色素に
用いることができる。または、ホモジニアス配向した二色性色素を含む二層の液晶層を、
配向方向が互いに直交するように重ねた構造を、液晶材料を含む層に用いることができる
。これにより、全方位について光を吸収しやすくすることができる。または、コントラス
トを高めることができる。
また、相転移型ゲスト・ホスト液晶や、ゲスト・ホスト液晶を含む液滴を高分子に分散
した高分子液晶を、液晶材料に用いてもよい。
ここで、液晶素子の液晶材料に二色性色素を有する構成について、図27を用いて説明
を行う。
図27(A)(B)は、本発明の一態様の液晶素子780の動作を説明する図である。
図27(A)(B)に示す液晶素子780は、一対の電極(電極781及び電極782
)の間に、液晶層783と、配向膜785a、785bと、を有する。また、液晶層78
3は、液晶材料LCと、二色性色素DDと、を有する。なお、ここでは、電極781を反
射性の電極とし、電極782を透光性の電極として説明する。
なお、図27(A)は、液晶層783の動作状態を説明する図であり、図27(B)は
、図27(A)と異なる動作状態を説明する図である。
図27(A)に示すように、二色性色素DDは、厚さ方向に進行する光784に対して
、光の吸収が少なくなるように配向する。例えば、電界を用いて、ホスト材料として用い
る液晶材料LCを配向し、ゲスト材料として用いる二色性色素の配向を制御する。これに
より、透過してくる光を電極781によって反射させることができる。したがって、偏光
板を用いることなく反射型の液晶素子を形成することができる。
なお、先に説明のハイブリッドディスプレイを想定する場合、液晶素子780の下方に
は、発光素子が設けられる構成となる。当該構成の場合、二色性色素DDの吸収が少なく
なるよう配向させることで、発光素子が射出する光の減衰を抑制することができる。した
がって、偏光板等によって発光素子が射出する光を遮られることが無いため、発光素子が
射出する光を多く利用することが可能となる。
また、図27(B)に示すように、二色性色素DDは、厚さ方向に進行する光784に
対して、光の吸収が多くなるように配向する。例えば、電界を用いて、ホスト材料として
用いる液晶材料LCを配向し、ゲスト材料として用いる二色性色素の配向を制御する。こ
れにより、透過してくる光を二色性色素DDによって吸収し、電極781に入射する光を
弱めることができる。したがって、偏光板を用いることなく反射型の液晶素子を形成する
ことができる。
[発光素子]
発光素子としては、自発光が可能な素子を用いることができ、電流または電圧によって
輝度が制御される素子をその範疇に含んでいる。例えば、LED、有機EL素子、無機E
L素子等を用いることができる。
発光素子は、トップエミッション型、ボトムエミッション型、デュアルエミッション型
などがある。光を取り出す側の電極には、可視光を透過する導電膜を用いる。また、光を
取り出さない側の電極には、可視光を反射する導電膜を用いることが好ましい。
EL層は少なくとも発光層を有する。EL層は、発光層以外の層として、正孔注入性の
高い物質、正孔輸送性の高い物質、正孔ブロック材料、電子輸送性の高い物質、電子注入
性の高い物質、またはバイポーラ性の物質(電子輸送性および正孔輸送性が高い物質)等
を含む層をさらに有していてもよい。
EL層には低分子系化合物および高分子系化合物のいずれを用いることもでき、無機化
合物を含んでいてもよい。EL層を構成する層は、それぞれ、蒸着法(真空蒸着法を含む
)、転写法、印刷法、インクジェット法、塗布法等の方法で形成することができる。
陰極と陽極の間に、発光素子のしきい値電圧より高い電圧を印加すると、EL層に陽極
側から正孔が注入され、陰極側から電子が注入される。注入された電子と正孔はEL層に
おいて再結合し、EL層に含まれる発光物質が発光する。
発光素子として、白色発光の発光素子を適用する場合には、EL層に2種類以上の発光
物質を含む構成とすることが好ましい。例えば2以上の発光物質の各々の発光が補色の関
係となるように、発光物質を選択することにより白色発光を得ることができる。例えば、
それぞれR(赤)、G(緑)、B(青)、Y(黄)、O(橙)等の発光を示す発光物質、
またはR、G、Bのうち2以上の色のスペクトル成分を含む発光を示す発光物質のうち、
2以上を含むことが好ましい。また、発光素子からの発光のスペクトルが、可視光領域の
波長(例えば350nm乃至750nm)の範囲内に2以上のピークを有する発光素子を
適用することが好ましい。また、黄色の波長領域にピークを有する材料の発光スペクトル
は、緑色および赤色の波長領域にもスペクトル成分を有する材料であることが好ましい。
EL層は、一の色を発光する発光材料を含む発光層と、他の色を発光する発光材料を含
む発光層とが積層された構成とすることが好ましい。例えば、EL層における複数の発光
層は、互いに接して積層されていてもよいし、いずれの発光材料も含まない領域を介して
積層されていてもよい。例えば、蛍光発光層と燐光発光層との間に、当該蛍光発光層また
は燐光発光層と同一の材料(例えばホスト材料、アシスト材料)を含み、且ついずれの発
光材料も含まない領域を設ける構成としてもよい。これにより、発光素子の作製が容易に
なり、また、駆動電圧が低減される。
また、発光素子は、EL層を1つ有するシングル素子であってもよいし、複数のEL層
が電荷発生層を介して積層されたタンデム素子であってもよい。
可視光を透過する導電膜は、例えば、酸化インジウム、インジウム錫酸化物、インジウ
ム亜鉛酸化物、酸化亜鉛、ガリウムを添加した酸化亜鉛などを用いて形成することができ
る。また、金、銀、白金、マグネシウム、ニッケル、タングステン、クロム、モリブデン
、鉄、コバルト、銅、パラジウム、もしくはチタン等の金属材料、これら金属材料を含む
合金、またはこれら金属材料の窒化物(例えば、窒化チタン)等も、透光性を有する程度
に薄く形成することで用いることができる。また、上記材料の積層膜を導電層として用い
ることができる。例えば、銀とマグネシウムの合金とインジウム錫酸化物の積層膜などを
用いると、導電性を高めることができるため好ましい。また、グラフェン等を用いてもよ
い。
可視光を反射する導電膜は、例えば、アルミニウム、金、白金、銀、ニッケル、タング
ステン、クロム、モリブデン、鉄、コバルト、銅、もしくはパラジウム等の金属材料、ま
たはこれら金属材料を含む合金を用いることができる。また、上記金属材料や合金に、ラ
ンタン、ネオジム、またはゲルマニウム等が添加されていてもよい。また、チタン、ニッ
ケル、またはネオジムと、アルミニウムを含む合金(アルミニウム合金)を用いてもよい
。また銅、パラジウム、マグネシウムと、銀を含む合金を用いてもよい。銀と銅を含む合
金は、耐熱性が高いため好ましい。さらに、アルミニウム膜またはアルミニウム合金膜に
接して金属膜または金属酸化物膜を積層することで、酸化を抑制することができる。この
ような金属膜、金属酸化物膜の材料としては、チタンや酸化チタンなどが挙げられる。ま
た、上記可視光を透過する導電膜と金属材料からなる膜とを積層してもよい。例えば、銀
とインジウム錫酸化物の積層膜、銀とマグネシウムの合金とインジウム錫酸化物の積層膜
などを用いることができる。
電極は、それぞれ、蒸着法やスパッタリング法を用いて形成すればよい。そのほか、イ
ンクジェット法などの吐出法、スクリーン印刷法などの印刷法、またはメッキ法を用いて
形成することができる。
なお、上述した、発光層、ならびに正孔注入性の高い物質、正孔輸送性の高い物質、電
子輸送性の高い物質、および電子注入性の高い物質、バイポーラ性の物質等を含む層は、
それぞれ量子ドットなどの無機化合物や、高分子化合物(オリゴマー、デンドリマー、ポ
リマー等)を有していてもよい。例えば、量子ドットを発光層に用いることで、発光材料
として機能させることもできる。
なお、量子ドット材料としては、コロイド状量子ドット材料、合金型量子ドット材料、
コア・シェル型量子ドット材料、コア型量子ドット材料などを用いることができる。また
、12族と16族、13族と15族、または14族と16族の元素グループを含む材料を
用いてもよい。または、カドミウム、セレン、亜鉛、硫黄、リン、インジウム、テルル、
鉛、ガリウム、ヒ素、アルミニウム等の元素を含む量子ドット材料を用いてもよい。
[接着層]
接着層としては、紫外線硬化型等の光硬化型接着剤、反応硬化型接着剤、熱硬化型接着
剤、嫌気型接着剤などの各種硬化型接着剤を用いることができる。これら接着剤としては
エポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、イミ
ド樹脂、PVC(ポリビニルクロライド)樹脂、PVB(ポリビニルブチラル)樹脂、E
VA(エチレンビニルアセテート)樹脂等が挙げられる。特に、エポキシ樹脂等の透湿性
が低い材料が好ましい。また、二液混合型の樹脂を用いてもよい。また、接着シート等を
用いてもよい。
また、上記樹脂に乾燥剤を含んでいてもよい。例えば、アルカリ土類金属の酸化物(酸
化カルシウムや酸化バリウム等)のように、化学吸着によって水分を吸着する物質を用い
ることができる。または、ゼオライトやシリカゲル等のように、物理吸着によって水分を
吸着する物質を用いてもよい。乾燥剤が含まれていると、水分などの不純物が素子に侵入
することを抑制でき、表示パネルの信頼性が向上するため好ましい。
また、上記樹脂に屈折率の高いフィラーや光散乱部材を混合することにより、光取り出
し効率を向上させることができる。例えば、酸化チタン、酸化バリウム、ゼオライト、ジ
ルコニウム等を用いることができる。
[接続層]
接続層としては、異方性導電フィルム(ACF:Anisotropic Condu
ctive Film)や、異方性導電ペースト(ACP:Anisotropic C
onductive Paste)などを用いることができる。
[着色層]
着色層に用いることのできる材料としては、金属材料、樹脂材料、顔料または染料が含
まれた樹脂材料などが挙げられる。
[遮光層]
遮光層として用いることのできる材料としては、カーボンブラック、チタンブラック、
金属、金属酸化物、複数の金属酸化物の固溶体を含む複合酸化物等が挙げられる。遮光層
は、樹脂材料を含む膜であってもよいし、金属などの無機材料の薄膜であってもよい。ま
た、遮光層に、着色層の材料を含む膜の積層膜を用いることもできる。例えば、ある色の
光を透過する着色層に用いる材料を含む膜と、他の色の光を透過する着色層に用いる材料
を含む膜との積層構造を用いることができる。着色層と遮光層の材料を共通化することで
、装置を共通化できるほか工程を簡略化できるため好ましい。
本実施の形態は、少なくともその一部を本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組
み合わせて実施することができる。
(実施の形態5)
本実施の形態では、上記実施の形態に示した各トランジスタに置き換えて用いることの
できるトランジスタの一例について、図面を用いて説明する。
本発明の一態様の表示装置は、ボトムゲート型のトランジスタや、トップゲート型トラ
ンジスタなどの様々な形態のトランジスタを用いて作製することができる。よって、既存
の製造ラインに合わせて、使用する半導体層の材料やトランジスタ構造を容易に置き換え
ることができる。
<5-1.ボトムゲート型トランジスタ>
図28(A1)は、ボトムゲート型のトランジスタの一種であるチャネル保護型のトラ
ンジスタ810のチャネル長方向の断面図である。また、図28(A2)(B1)(B2
)(C1)(C2)は、それぞれ、ボトムゲート型のトランジスタのチャネル長方向の断
面図である。
図28(A1)において、トランジスタ810は基板771上に形成されている。また
、トランジスタ810は、基板771上に絶縁層772を介して電極746を有する。ま
た、電極746上に絶縁層726を介して半導体層742を有する。電極746はゲート
電極として機能できる。絶縁層726はゲート絶縁層として機能できる。
また、半導体層742のチャネル形成領域上に絶縁層741を有する。また、半導体層
742の一部と接して、絶縁層726上に電極744aおよび電極744bを有する。電
極744aは、ソース電極またはドレイン電極の一方として機能できる。電極744bは
、ソース電極またはドレイン電極の他方として機能できる。電極744aの一部、および
電極744bの一部は、絶縁層741上に形成される。
絶縁層741は、チャネル保護層として機能できる。チャネル形成領域上に絶縁層74
1を設けることで、電極744aおよび電極744bの形成時に生じる半導体層742の
露出を防ぐことができる。よって、電極744aおよび電極744bの形成時に、半導体
層742のチャネル形成領域がエッチングされることを防ぐことができる。本発明の一態
様によれば、電気特性の良好なトランジスタを実現することができる。
また、トランジスタ810は、電極744a、電極744bおよび絶縁層741上に絶
縁層728を有し、絶縁層728の上に絶縁層729を有する。
半導体層742に酸化物半導体を用いる場合、電極744aおよび電極744bの、少
なくとも半導体層742と接する部分に、半導体層742の一部から酸素を奪い、酸素欠
損を生じさせることが可能な材料を用いることが好ましい。半導体層742中の酸素欠損
が生じた領域はキャリア濃度が増加し、当該領域はn型化し、n型領域(n層)となる
。したがって、当該領域はソース領域またはドレイン領域として機能することができる。
半導体層742に酸化物半導体を用いる場合、半導体層742から酸素を奪い、酸素欠損
を生じさせることが可能な材料の一例として、タングステン、チタン等を挙げることがで
きる。
半導体層742にソース領域およびドレイン領域が形成されることにより、電極744
aおよび電極744bと半導体層742の接触抵抗を低減することができる。よって、電
界効果移動度や、しきい値電圧などの、トランジスタの電気特性を良好なものとすること
ができる。
半導体層742にシリコンなどの半導体を用いる場合は、半導体層742と電極744
aの間、および半導体層742と電極744bの間に、n型半導体またはp型半導体とし
て機能する層を設けることが好ましい。n型半導体またはp型半導体として機能する層は
、トランジスタのソース領域またはドレイン領域として機能することができる。
絶縁層729は、外部からのトランジスタへの不純物の拡散を防ぐ、または低減する機
能を有する材料を用いて形成することが好ましい。なお、必要に応じて絶縁層729を省
略することもできる。
図28(A2)に示すトランジスタ811は、絶縁層729上にバックゲート電極とし
て機能できる電極723を有する点が、トランジスタ810と異なる。電極723は、電
極746と同様の材料および方法で形成することができる。
一般に、バックゲート電極は導電層で形成され、ゲート電極とバックゲート電極で半導
体層のチャネル形成領域を挟むように配置される。よって、バックゲート電極は、ゲート
電極と同様に機能させることができる。バックゲート電極の電位は、ゲート電極と同電位
としてもよいし、接地電位(GND電位)や、任意の電位としてもよい。また、バックゲ
ート電極の電位をゲート電極と連動させず独立して変化させることで、トランジスタのし
きい値電圧を変化させることができる。
ここで、トランジスタ810のチャネル幅方向の断面図を図29(A1)に、トランジ
スタ811のチャネル幅方向の断面図を図29(A2)に、トランジスタ820のチャネ
ル幅方向の断面図を図29(B1)に、トランジスタ821のチャネル幅方向の断面図を
図29(B2)に、トランジスタ825のチャネル幅方向の断面図を図29(C1)に、
トランジスタ826のチャネル幅方向の断面図を図29(C2)に、それぞれ示す。
図29(B2)及び図29(C2)に示す構造では、ゲート電極とバックゲート電極と
が接続され、ゲート電極とバックゲート電極との電位が同電位となる。
また、図29(B2)及び図29(C2)に示す構造では、半導体層742は、ゲート
電極とバックゲート電極と挟まれている。また、ゲート電極及びバックゲート電極のそれ
ぞれのチャネル幅方向の長さは、半導体層742のチャネル幅方向の長さよりも長く、半
導体層742のチャネル幅方向全体は、絶縁層726、741、728、729を間に挟
んでゲート電極またはバックゲート電極に覆われた構成である。当該構成とすることで、
トランジスタに含まれる半導体層742を、ゲート電極及びバックゲート電極の電界によ
って電気的に取り囲むことができる。
トランジスタ821またはトランジスタ826のように、ゲート電極及びバックゲート
電極の電界によって、チャネル領域が形成される半導体層742を電気的に取り囲むトラ
ンジスタのデバイス構造をSurrounded channel(S-channel
)構造と呼ぶことができる。
S-channel構造とすることで、ゲート電極及びバックゲート電極の一方または
双方によってチャネルを誘起させるための電界を効果的に半導体層742に印加すること
ができるため、トランジスタの電流駆動能力が向上し、高いオン電流特性を得ることが可
能となる。また、オン電流を高くすることが可能であるため、トランジスタを微細化する
ことが可能となる。また、S-channel構造とすることで、トランジスタの機械的
強度を高めることができる。
また、電極746および電極723は、どちらもゲート電極として機能することができ
る。よって、絶縁層726、絶縁層728、および絶縁層729は、それぞれがゲート絶
縁層として機能することができる。なお、電極723は、絶縁層728と絶縁層729の
間に設けてもよい。
なお、電極746または電極723の一方を、「ゲート電極」という場合、他方を「バ
ックゲート電極」という。例えば、トランジスタ811において、電極723を「ゲート
電極」と言う場合、電極746を「バックゲート電極」と言う。また、電極723を「ゲ
ート電極」として用いる場合は、トランジスタ811をトップゲート型のトランジスタの
一種と考えることができる。また、電極746および電極723のどちらか一方を、「第
1のゲート電極」といい、他方を「第2のゲート電極」という場合がある。
半導体層742を挟んで電極746および電極723を設けることで、更には、電極7
46および電極723を同電位とすることで、半導体層742においてキャリアの流れる
領域が膜厚方向においてより大きくなるため、キャリアの移動量が増加する。この結果、
トランジスタ811のオン電流が大きくなると共に、電界効果移動度が高くなる。
したがって、トランジスタ811は、占有面積に対して大きいオン電流を有するトラン
ジスタである。すなわち、求められるオン電流に対して、トランジスタ811の占有面積
を小さくすることができる。本発明の一態様によれば、トランジスタの占有面積を小さく
することができる。よって、本発明の一態様によれば、集積度の高い半導体装置を実現す
ることができる。
また、ゲート電極とバックゲート電極は導電層で形成されるため、トランジスタの外部
で生じる電界が、チャネルが形成される半導体層に作用しないようにする機能(特に静電
気などに対する電界遮蔽機能)を有する。なお、バックゲート電極を半導体層よりも大き
く形成し、バックゲート電極で半導体層を覆うことで、電界遮蔽機能を高めることができ
る。
また、バックゲート電極を、遮光性を有する導電膜で形成することで、バックゲート電
極側から半導体層に光が入射することを防ぐことができる。よって、半導体層の光劣化を
防ぎ、トランジスタのしきい値電圧がシフトするなどの電気特性の劣化を防ぐことができ
る。
本発明の一態様によれば、信頼性の良好なトランジスタを実現することができる。また
、信頼性の良好な半導体装置を実現することができる。
図28(B1)に、ボトムゲート型のトランジスタの1つであるチャネル保護型のトラ
ンジスタ820の断面図を示す。トランジスタ820は、トランジスタ810とほぼ同様
の構造を有しているが、絶縁層741が半導体層742の端部を覆っている点が異なる。
また、半導体層742と重なる絶縁層741の一部を選択的に除去して形成した開口部に
おいて、半導体層742と電極744aが電気的に接続している。また、半導体層742
と重なる絶縁層741一部を選択的に除去して形成した他の開口部において、半導体層7
42と電極744bが電気的に接続している。絶縁層741の、チャネル形成領域と重な
る領域は、チャネル保護層として機能できる。
図28(B2)に示すトランジスタ821は、絶縁層729上にバックゲート電極とし
て機能できる電極723を有する点が、トランジスタ820と異なる。
絶縁層741を設けることで、電極744aおよび電極744bの形成時に生じる半導
体層742の露出を防ぐことができる。よって、電極744aおよび電極744bの形成
時に半導体層742の薄膜化を防ぐことができる。
また、トランジスタ820およびトランジスタ821は、トランジスタ810およびト
ランジスタ811よりも、電極744aと電極746の間の距離と、電極744bと電極
746の間の距離が長くなる。よって、電極744aと電極746の間に生じる寄生容量
を小さくすることができる。また、電極744bと電極746の間に生じる寄生容量を小
さくすることができる。本発明の一態様によれば、電気特性の良好なトランジスタを実現
できる。
図28(C1)に示すトランジスタ825は、ボトムゲート型のトランジスタの1つで
あるチャネルエッチング型のトランジスタである。トランジスタ825は、絶縁層741
を用いずに電極744aおよび電極744bを形成する。このため、電極744aおよび
電極744bの形成時に露出する半導体層742の一部がエッチングされる場合がある。
一方、絶縁層741を設けないため、トランジスタの生産性を高めることができる。
図28(C2)に示すトランジスタ826は、絶縁層729上にバックゲート電極とし
て機能できる電極723を有する点が、トランジスタ825と異なる。
<5-2.トップゲート型トランジスタ>
図30(A1)に、トップゲート型のトランジスタの一種であるトランジスタ830の
チャネル長方向の断面図を示す。トランジスタ830は、絶縁層772の上に半導体層7
42を有し、半導体層742および絶縁層772上に、半導体層742の一部に接する電
極744a、および半導体層742の一部に接する電極744bを有し、半導体層742
、電極744a、および電極744b上に絶縁層726を有し、絶縁層726上に電極7
46を有する。また、図30(A2)(A3)(B1)(B2)は、それぞれ、トップゲ
ート型のトランジスタのチャネル長方向の断面図である。
トランジスタ830は、電極746および電極744a、並びに、電極746および電
極744bが重ならないため、電極746および電極744aの間に生じる寄生容量、並
びに、電極746および電極744bの間に生じる寄生容量を小さくすることができる。
また、電極746を形成した後に、電極746をマスクとして用いて不純物755を半導
体層742に導入することで、半導体層742中に自己整合(セルフアライメント)的に
不純物領域を形成することができる(図30(A3)参照)。本発明の一態様によれば、
電気特性の良好なトランジスタを実現することができる。
なお、不純物755の導入は、イオン注入装置、イオンドーピング装置またはプラズマ
処理装置を用いて行うことができる。
不純物755としては、例えば、第13族元素または第15族元素のうち、少なくとも
一種類の元素を用いることができる。また、半導体層742に酸化物半導体を用いる場合
は、不純物755として、希ガス、水素、および窒素のうち、少なくとも一種類の元素を
用いることも可能である。
図30(A2)に示すトランジスタ831は、電極723および絶縁層727を有する
点がトランジスタ830と異なる。トランジスタ831は、絶縁層772の上に形成され
た電極723を有し、電極723上に形成された絶縁層727を有する。電極723は、
バックゲート電極として機能することができる。よって、絶縁層727は、ゲート絶縁層
として機能することができる。絶縁層727は、絶縁層726と同様の材料および方法に
より形成することができる。
トランジスタ811と同様に、トランジスタ831は、占有面積に対して大きいオン電
流を有するトランジスタである。すなわち、求められるオン電流に対して、トランジスタ
831の占有面積を小さくすることができる。本発明の一態様によれば、トランジスタの
占有面積を小さくすることができる。よって、本発明の一態様によれば、集積度の高い半
導体装置を実現することができる。
図30(B1)に例示するトランジスタ840は、トップゲート型のトランジスタの1
つである。トランジスタ840は、電極744aおよび電極744bを形成した後に半導
体層742を形成する点が、トランジスタ830と異なる。また、図30(B2)に例示
するトランジスタ841は、電極723および絶縁層727を有する点が、トランジスタ
840と異なる。トランジスタ840およびトランジスタ841において、半導体層74
2の一部は電極744a上に形成され、半導体層742の他の一部は電極744b上に形
成される。
トランジスタ811と同様に、トランジスタ841は、占有面積に対して大きいオン電
流を有するトランジスタである。すなわち、求められるオン電流に対して、トランジスタ
841の占有面積を小さくすることができる。本発明の一態様によれば、トランジスタの
占有面積を小さくすることができる。よって、本発明の一態様によれば、集積度の高い半
導体装置を実現することができる。
また、図30(A1)に示すトランジスタ830のチャネル幅方向の断面図を図31(
A1)に、図30(A2)に示すトランジスタ831のチャネル幅方向の断面図を図31
(A2)に、図30(B1)に示すトランジスタ840のチャネル幅方向の断面図を図3
1(B1)に、図30(B2)に示すトランジスタ841のチャネル幅方向の断面図を図
31(B2)に、それぞれ示す。
なお、トランジスタ831及びトランジスタ841は、それぞれ先に説明したS-ch
annel構造である。ただし、これに限定されず、トランジスタ831及びトランジス
タ841をS-channel構造としなくてもよい。
次に、図30及び図31に示すトランジスタと異なる態様のトップゲート型のトランジ
スタを図32及び図33に示す。
図32(A1)は、トランジスタ842のチャネル長方向の断面図であり、図32(A
2)は、トランジスタ843のチャネル長方向の断面図であり、図32(B1)は、トラ
ンジスタ844のチャネル長方向の断面図であり、図32(B2)は、トランジスタ84
5のチャネル長方向の断面図であり、図32(C1)は、トランジスタ846のチャネル
長方向の断面図であり、図32(C2)は、トランジスタ847のチャネル長方向の断面
図である。
また、図32(A3)は、トランジスタ842のチャネル長方向の作製工程を説明する
断面図である。
図32(A1)に示すトランジスタ842は、絶縁層729を形成した後に電極744
aおよび電極744bを形成する点がトランジスタ830やトランジスタ840と異なる
。電極744aおよび電極744bは、絶縁層728および絶縁層729に形成した開口
部において半導体層742と電気的に接続する。
また、電極746と重ならない絶縁層726の一部を除去し、電極746と残りの絶縁
層726をマスクとして用いて不純物755を半導体層742に導入することで、半導体
層742中に自己整合(セルフアライメント)的に不純物領域を形成することができる(
図32(A3)参照)。トランジスタ842は、絶縁層726が電極746の端部を越え
て延伸する領域を有する。不純物755を半導体層742に導入する際に、半導体層74
2の絶縁層726を介して不純物755が導入された領域の不純物濃度は、絶縁層726
を介さずに不純物755が導入された領域よりも小さくなる。よって、半導体層742に
は、電極746と重ならない領域にLDD(Lightly Doped Drain)
領域が形成される。
図32(A2)に示すトランジスタ843は、電極723を有する点がトランジスタ8
42と異なる。トランジスタ843は、基板771の上に形成された電極723を有し、
絶縁層772を介して半導体層742と重なる。電極723は、バックゲート電極として
機能することができる。
また、図32(B1)に示すトランジスタ844および図32(B2)に示すトランジ
スタ845のように、電極746と重ならない領域の絶縁層726を除去してもよい。ま
た、図32(C1)に示すトランジスタ846および図32(C2)に示すトランジスタ
847のように、絶縁層726を残してもよい。
トランジスタ842乃至トランジスタ847も、電極746を形成した後に、電極74
6をマスクとして用いて不純物755を半導体層742に導入することで、半導体層74
2中に自己整合的に不純物領域を形成することができる。本発明の一態様によれば、電気
特性の良好なトランジスタを実現することができる。また、本発明の一態様によれば、集
積度の高い半導体装置を実現することができる。
また、図32(A1)に示すトランジスタ842のチャネル幅方向の断面図を図33(
A1)に、図32(A2)に示すトランジスタ843のチャネル幅方向の断面図を図33
(A2)に、図32(B1)に示すトランジスタ844のチャネル幅方向の断面図を図3
3(B1)に、図32(B2)に示すトランジスタ845のチャネル幅方向の断面図を図
33(B2)に、図32(C1)に示すトランジスタ846のチャネル幅方向の断面図を
図33(C1)に、図32(C2)に示すトランジスタ847のチャネル幅方向の断面図
を図33(C2)に、それぞれ示す。
なお、トランジスタ843、トランジスタ845、及びトランジスタ847は、それぞ
れ先に説明したS-channel構造である。ただし、これに限定されず、トランジス
タ843、トランジスタ845、及びトランジスタ847をS-channel構造とし
なくてもよい。
また、図32(B2)及び図33(B2)に示すトランジスタ845の変形例を図34
(A1)(A2)に示す。図34(A1)は、トランジスタ845Aのチャネル長方向の
断面図であり、図34(A2)は、トランジスタ845Aのチャネル幅方向の断面図であ
る。
図34(A1)(A2)に示すトランジスタ845Aは、絶縁層729と絶縁層728
との位置がトランジスタ845と異なり、それ以外の点については、トランジスタ845
と同じである。
本実施の形態は、少なくともその一部を本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組
み合わせて実施することができる。
(実施の形態6)
本実施の形態では、本発明の一態様を用いて作製することができる表示モジュールにつ
いて説明する。
<6.表示モジュール>
図35(A)に示す表示モジュール6000は、上部カバー6001と下部カバー60
02との間に、FPC6005に接続された表示パネル6006、フレーム6009、プ
リント基板6010、及びバッテリ6011を有する。
例えば、本発明の一態様を用いて作製された表示装置を、表示パネル6006に用いる
ことができる。これにより、高い歩留まりで表示モジュールを作製することができる。
上部カバー6001及び下部カバー6002は、表示パネル6006のサイズに合わせ
て、形状や寸法を適宜変更することができる。
フレーム6009は、表示パネル6006の保護機能の他、プリント基板6010の動
作により発生する電磁波を遮断するための電磁シールドとしての機能を有する。またフレ
ーム6009は、放熱板としての機能を有していてもよい。
プリント基板6010は、電源回路、ビデオ信号及びクロック信号を出力するための信
号処理回路を有する。電源回路に電力を供給する電源としては、外部の商用電源であって
も良いし、別途設けたバッテリ6011による電源であってもよい。バッテリ6011は
、商用電源を用いる場合には、省略可能である。
また、表示モジュール6000は、偏光板、位相差板、プリズムシートなどの部材を追
加して設けてもよい。
また、表示パネル6006は、実施の形態1に示すように入力装置としてタッチセンサ
を有する。当該タッチセンサとしては、抵抗膜方式または静電容量方式とすればよい。
また、表示パネル6006にタッチセンサを設けずに、図35(B)に示す構成として
もよい。図35(B)は、光学式のタッチセンサを備える表示モジュール6000の断面
概略図である。また、図示しないが、静電容量方式のタッチセンサと、光学式のタッチセ
ンサとを組み合わせて用いてもよい。
図35(B)に示す表示モジュール6000は、プリント基板6010に設けられた発
光部6015及び受光部6016を有する。また、上部カバー6001と下部カバー60
02により囲まれた領域に一対の導光部(導光部6017a、導光部6017b)を有す
る。
上部カバー6001と下部カバー6002は、例えばプラスチック等を用いることがで
きる。また、上部カバー6001と下部カバー6002とは、それぞれ薄く(例えば0.
5mm以上5mm以下)することが可能である。そのため、表示モジュール6000を極
めて軽量にすることが可能となる。また少ない材料で上部カバー6001と下部カバー6
002を作製できるため、作製コストを低減できる。
表示パネル6006は、フレーム6009を間に介してプリント基板6010やバッテ
リ6011と重ねて設けられている。表示パネル6006とフレーム6009は、導光部
6017a、導光部6017bに固定されている。
発光部6015から発せられた光6018は、導光部6017aにより表示パネル60
06の上部を経由し、導光部6017bを通って受光部6016に達する。例えば指やス
タイラスなどの被検知体により、光6018が遮られることにより、タッチ操作を検出す
ることができる。
発光部6015は、例えば表示パネル6006の隣接する2辺に沿って複数設けられる
。受光部6016と、発光部6015とは、表示パネル6006の両端の位置に複数設け
られる。これにより、タッチ操作がなされた位置の情報を取得することができる。
発光部6015は、例えばLED素子などの光源を用いることができる。特に、発光部
6015として、使用者に視認されず、且つ使用者にとって無害である赤外線を発する光
源を用いることが好ましい。
受光部6016は、発光部6015が発する光を受光し、電気信号に変換する光電素子
を用いることができる。好適には、赤外線を受光可能なフォトダイオードを用いることが
できる。
導光部6017a、導光部6017bとしては、少なくとも光6018を透過する部材
を用いることができる。導光部6017a及び導光部6017bを用いることで、発光部
6015と受光部6016とを表示パネル6006の下側に配置することができ、外光が
受光部6016に到達してタッチセンサが誤動作することを抑制できる。特に、可視光を
吸収し、赤外線を透過する樹脂を用いることが好ましい。これにより、タッチセンサの誤
動作をより効果的に抑制できる。
本実施の形態は、少なくともその一部を本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組
み合わせて実施することができる。
(実施の形態7)
本実施の形態では、本発明の一態様の表示装置を適用可能な電子機器について、図36
乃至図40を用いて説明する。
<7-1.電子機器1>
まず、図36及び図37を用いて電子機器の一例について説明する。本発明の一態様の
表示装置は、外光の強さによらず、高い視認性を実現することができる。そのため、携帯
型の電子機器、装着型の電子機器(ウェアラブル機器)、及び電子書籍端末、テレビジョ
ン装置、デジタルサイネージ、などに好適に用いることができる。
図36(A)、(B)に、携帯情報端末1800の一例を示す。携帯情報端末1800
は、筐体1801、筐体1802、表示部1803、表示部1804、及びヒンジ部18
05等を有する。
筐体1801と筐体1802は、ヒンジ部1805で連結されている。携帯情報端末1
800は、図36(A)に示すように折り畳んだ状態から、図36(B)に示すように筐
体1801と筐体1802を開くことができる。
例えば表示部1803及び表示部1804に、文書情報を表示することが可能であり、
電子書籍端末としても用いることができる。また、表示部1803及び表示部1804に
静止画像や動画像を表示することもできる。
このように、携帯情報端末1800は、持ち運ぶ際には折り畳んだ状態にできるため、
汎用性に優れる。
なお、筐体1801及び筐体1802には、電源ボタン、操作ボタン、外部接続ポート
、スピーカ、マイク等を有していてもよい。
図36(C)に携帯情報端末の一例を示す。図36(C)に示す携帯情報端末1810
は、筐体1811、表示部1812、操作ボタン1813、外部接続ポート1814、ス
ピーカ1815、マイク1816、カメラ1817等を有する。
表示部1812に、本発明の一態様の表示装置を備える。
携帯情報端末1810は、表示部1812にタッチセンサを備える。電話を掛ける、或
いは文字を入力するなどのあらゆる操作は、指やスタイラスなどで表示部1812に触れ
ることで行うことができる。
また、操作ボタン1813の操作により、電源のON、OFF動作や、表示部1812
に表示される画像の種類を切り替えることができる。例えば、メール作成画面から、メイ
ンメニュー画面に切り替えることができる。
また、携帯情報端末1810の内部に、ジャイロセンサまたは加速度センサ等の検出装
置を設けることで、携帯情報端末1810の向き(縦か横か)を判断して、表示部181
2の画面表示の向きを自動的に切り替えるようにすることができる。また、画面表示の向
きの切り替えは、表示部1812を触れること、操作ボタン1813の操作、またはマイ
ク1816を用いた音声入力等により行うこともできる。
携帯情報端末1810は、例えば、電話機、手帳または情報閲覧装置等から選ばれた一
つまたは複数の機能を有する。具体的には、スマートフォンとして用いることができる。
携帯情報端末1810は、例えば、移動電話、電子メール、文章閲覧及び作成、音楽再生
、動画再生、インターネット通信、ゲームなどの種々のアプリケーションを実行すること
ができる。
図36(D)に、カメラの一例を示す。カメラ1820は、筐体1821、表示部18
22、操作ボタン1823、シャッターボタン1824等を有する。またカメラ1820
には、着脱可能なレンズ1826が取り付けられている。
表示部1822に、本発明の一態様の表示装置を備える。
ここではカメラ1820として、レンズ1826を筐体1821から取り外して交換す
ることが可能な構成としたが、レンズ1826と筐体が一体となっていてもよい。
カメラ1820は、シャッターボタン1824を押すことにより、静止画、または動画
を撮像することができる。また、表示部1822はタッチパネルとしての機能を有し、表
示部1822をタッチすることにより撮像することも可能である。
なお、カメラ1820は、ストロボ装置や、ビューファインダーなどを別途装着するこ
とができる。または、これらが筐体1821に組み込まれていてもよい。
図37(A)に、テレビジョン装置1830を示す。テレビジョン装置1830は、表
示部1831、筐体1832、スピーカ1833等を有する。さらに、LEDランプ、操
作キー(電源スイッチ、または操作スイッチを含む)、接続端子、各種センサ、マイクロ
フォン等を有することができる。
またテレビジョン装置1830は、リモコン操作機1834により、操作することがで
きる。
テレビジョン装置1830が受信できる放送電波としては、地上波、または衛星から送
信される電波などが挙げられる。また放送電波として、アナログ放送、デジタル放送など
があり、また映像及び音声、または音声のみの放送などがある。例えばUHF帯(約30
0MHz~3GHz)またはVHF帯(30MHz~300MHz)のうちの特定の周波
数帯域で送信される放送電波を受信することができる。また例えば、複数の周波数帯域で
受信した複数のデータを用いることで、転送レートを高くすることができ、より多くの情
報を得ることができる。これによりフルハイビジョンを超える解像度を有する映像を、表
示部1831に表示させることができる。例えば、4K、8K、16K、またはそれ以上
の解像度を有する映像を表示させることができる。
また、インターネットやLAN(Local Area Network)、Wi-F
i(登録商標)などのコンピュータネットワークを介したデータ伝送技術により送信され
た放送のデータを用いて、表示部1831に表示する画像を生成する構成としてもよい。
このとき、テレビジョン装置1830にチューナを有さなくてもよい。
図37(B)は円柱状の柱1842に取り付けられたデジタルサイネージ1840を示
している。デジタルサイネージ1840は、表示部1841を有する。
表示部1841が広いほど、一度に提供できる情報量を増やすことができる。また、表
示部1841が広いほど、人の目につきやすく、例えば、広告の宣伝効果を高めることが
できる。
表示部1841にタッチパネルを適用することで、表示部1841に画像または動画を
表示するだけでなく、使用者が直感的に操作することができ、好ましい。また、路線情報
もしくは交通情報などの情報を提供するための用途に用いる場合には、直感的な操作によ
りユーザビリティを高めることができる。
図37(C)はノート型のパーソナルコンピュータ1850を示している。パーソナル
コンピュータ1850は、表示部1851、筐体1852、タッチパッド1853、接続
ポート1854等を有する。
タッチパッド1853は、ポインティングデバイスや、ペンタブレット等の入力手段と
して機能し、指やスタイラス等で操作することができる。
また、タッチパッド1853には表示素子が組み込まれている。図37(C)に示すよ
うに、タッチパッド1853の表面に入力キー1855を表示することで、タッチパッド
1853をキーボードとして使用することができる。このとき、入力キー1855に触れ
た際に、振動により触感を実現するため、振動モジュールがタッチパッド1853に組み
込まれていてもよい。
<7-2.電子機器2>
次に、図38及び図39を用いて電子機器の一例について説明する。図38は、折り畳
みが可能な電子機器を示している。
図38に示す電子機器920は、ヒンジ923により連結された筐体921aと筐体9
21bに亘って、フレキシブルな表示部922が設けられている。
図38では、筐体921aと筐体921bとを開いたときに、表示部922が大きく湾
曲した形態で保持されている。例えば、曲率半径を1mm以上50mm以下、好ましくは
5mm以上30mm以下の状態で、表示部922が保持された状態とすることができる。
表示部922の一部は、筐体921aから筐体921bにかけて、連続的に画素が配置さ
れ、曲面状の表示を行うことができる。
なお、ヒンジ923は、筐体921aと筐体921bとを開いたときに、これらの角度
が所定の角度よりも大きい角度にならないように、ロック機構を有することが好ましい。
例えば、ロックがかかる(それ以上に開かない)角度は、90度以上180度未満である
ことが好ましく、代表的には、90度、120度、135度、160度、または175度
などとすることができる。これにより、利便性、安全性、及び信頼性を高めることができ
る。
ヒンジ923は、上述したロック機構を有しているため、表示部922に無理な力がか
かることなく、表示部922が破損することを防ぐことができる。そのため、信頼性の高
い電子機器を実現できる。
また、図39(A)(B)は、携帯型のゲーム機として機能する、またはタブレット型
の情報端末として機能する電子機器950を示している。なお、電子機器950は、携帯
性を高めるために、2つに折り畳むことが可能であり、図39(A)は、2つに折り畳ん
だ状態の斜視図であり、図39(B)は、電子機器950を160°乃至175°程度に
広げた状態の斜視図である。
電子機器950は、筐体952a、筐体952b、表示部954、ヒンジ部953等を
有する。なお、電子機器950が有する表示部954は、表示領域が矩形ではなく、ヒン
ジ部953が位置する領域のみ表示領域が小さくなるような形状を有する。
また、表示部954は、表面に凸部を有する。また、表示部954は、筐体952a及
び筐体952bと重なる領域が平面を有し、ヒンジ部953と重なる領域が曲面を有する
図40(A)に、図39(B)と異なる態様の電子機器950の斜視図を示す。また、
図40(B)は、図40(A)に示す電子機器950の側面図である。
図40(A)は、図39(B)に示す電子機器950が有する表示部954の表面に凸
部が設けられた構造の斜視図である。
図40(A)に示すように、表示部954は、複数の凸部954aを有する。なお、図
40(A)においては、凸部954aを複数個配置する構成を例示したが、これに限定さ
れず、単数の凸部954aとしてもよい。
凸部954aは、使用者に位置を認識させる機能を有する。例えば、表示部954がタ
ッチセンサを有する構成であるため、表示部954を操作することで、電子機器950に
入力などの操作を行うことができる。ただし、凸部954aを設けない構成の場合、表示
部954を視認しないと、操作場所が分からないといったことが生じる。一方で、凸部9
54aを設けることで、表示部954を視認しなくても、表示部954上に設けられた凸
部954aを触れるだけで、操作場所を認識することができ、簡便に入力などの操作を行
うことができる。
別言すると、図40(A)に示す電子機器950は、表示部954と、表示部954上
に設けられた凸部954aとを有し、凸部954aを触ることで、表示部954に入力す
ることができる機能を有する。
なお、凸部954aを設けることによって、ゲームなどに用いる物理ボタンを設ける必
要がなくなるため、物理ボタンに用いる各種材料を削減することができ好適である。
また、凸部954aは、例えば、図2(C)および図2(E)に示す反射防止層のアン
チグレアパターン13cの突起と兼ねると好適である。例えば、アンチグレアパターン1
3cの突起のそれぞれを1μm以上100μm以下の粒径で形成し、凸部954aの領域
に、アンチグレアパターン13cの複数の突起を密集させることで、凸部954aを形成
することができる。ただし、凸部954aの構成はこれに限定されず、アクリル、または
ポリイミド等の樹脂材料で構造体を形成し、使用者が認識可能な大きさで表示部954上
に形成してもよい。また、アンチグレアパターン13cの複数の突起を密集させなくても
、凸部954aを形成出来る場合には、単数の突起でもよい。この場合、使用者が認識可
能な程度の大きさのシリカ粒子などを表示部954上に設ければよい。
また、図40(B)に示すように、表示部954は、凸部954aと、曲面を有する。
図40(B)は、電子機器950の側面図であり、点線で囲まれた領域961と、点線で
囲まれた領域962とを拡大して表示している。
領域961は、凸部954aの拡大した側面図であり、領域962はヒンジ部953近
傍の表示部954の拡大図である。
領域961に示すように、凸部954aは、筐体952bよりも突出していると、操作
性が向上するため好ましい。また、領域962に示すように、表示部954は、ヒンジ部
953近傍で曲面を有する形状であると好ましい。表示部954が曲面を有する構成とす
ることで、筐体952aと重なる領域の表示部954と、筐体952bと重なる領域の表
示部954とを連続して視認することが可能となる。また、表示部954が曲面を有する
ことで、表示部954が折れ曲がることが無く、表示部954の信頼性を向上させること
が可能となる。
また、筐体952a、筐体952b、及びヒンジ部953は、表示部954の曲面部分
が収納できる構成であると好適である。別言すると、筐体952a、筐体952b、及び
ヒンジ部953は、表示部954を収納できる領域を有すると好適である。
本実施の形態は、少なくともその一部を本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組
み合わせて実施することができる。
10 表示装置
11 基板
12 基板
13 反射防止層
13a 誘電体層
13b 誘電体層
13c アンチグレアパターン
13d フィルム
20 層
21 素子層
21a FET層
21b LC層
21b_LC LC層
21c OLED層
22 素子層
23 光拡散板
25 入力装置
25a 入力装置
25b 偏光板
26 接着層
26a 接着層
30 駆動回路
30a 駆動回路
30b 駆動回路
31 FPC
32 FPC
33a 配線
33b 配線
33c 配線
33d 配線
35 液晶素子
36 画素回路
40 画素アレイ
45 画素ユニット
46 画素
46B 表示素子
46G 表示素子
46R 表示素子
47 画素
47B 表示素子
47G 表示素子
47R 表示素子
55 光
101 領域
102 領域
106 絶縁膜
117 絶縁層
121 絶縁層
131 着色層
132 遮光層
133a 配向膜
133b 配向膜
134 着色層
141 接着層
142 接着層
161 基板
161a 基板
161b 基板
162 剥離層
162a 剥離層
162b 剥離層
163 被剥離層
163a 被剥離層
163b 被剥離層
164 絶縁層
164a 絶縁層
165 開口部
166 絶縁層
167 偏光板
168 基板
169 接着層
170 導電層
171 配線
171a 導電層
171b 暗色層
172 配線
172a 導電層
172b 暗色層
173 配線
173a 導電層
173b 暗色層
174 配線
174a 導電層
174b 導電層
176 接着層
179 導電層
179a 導電層
179b 導電層
180 絶縁層
180a 絶縁層
181 遮光層
181a 遮光層
182 着色層
182a 着色層
183 絶縁層
183a 絶縁層
184 接着層
185 光拡散板
186 接着層
187 接着層
191 導電層
192 EL層
193a 導電層
193b 導電層
201 トランジスタ
204 接続部
205 トランジスタ
206 トランジスタ
207 接続部
211 絶縁層
212 絶縁層
213 絶縁層
214 絶縁層
215 絶縁層
216 絶縁層
217 絶縁層
220 絶縁層
221 導電層
222 導電層
223 導電層
224 導電層
231 半導体層
242 接続層
243 接続体
251 開口
252 接続部
300 表示パネル
311 電極
311a 導電層
311b 導電層
312 液晶
313 導電層
340 液晶素子
351 基板
360 発光素子
360b 発光素子
360g 発光素子
360r 発光素子
360w 発光素子
361 基板
362 表示部
364 回路
365 配線
366 タッチセンサ
372 FPC
373 IC
400 表示装置
410 画素
451 開口
501B 絶縁膜
560 基板
571 絶縁膜
572 絶縁膜
575 近接センサ
576 開口部
723 電極
726 絶縁層
727 絶縁層
728 絶縁層
729 絶縁層
741 絶縁層
742 半導体層
744a 電極
744b 電極
746 電極
755 不純物
771 基板
772 絶縁層
780 液晶素子
781 電極
782 電極
783 液晶層
784 光
785a 配向膜
785b 配向膜
810 トランジスタ
811 トランジスタ
820 トランジスタ
821 トランジスタ
825 トランジスタ
826 トランジスタ
830 トランジスタ
831 トランジスタ
840 トランジスタ
841 トランジスタ
842 トランジスタ
843 トランジスタ
844 トランジスタ
845 トランジスタ
845A トランジスタ
846 トランジスタ
847 トランジスタ
920 電子機器
921a 筐体
921b 筐体
922 表示部
923 ヒンジ
950 電子機器
952a 筐体
952b 筐体
953 ヒンジ部
954 表示部
954a 凸部
961 領域
962 領域
1800 携帯情報端末
1801 筐体
1802 筐体
1803 表示部
1804 表示部
1805 ヒンジ部
1810 携帯情報端末
1811 筐体
1812 表示部
1813 操作ボタン
1814 外部接続ポート
1815 スピーカ
1816 マイク
1817 カメラ
1820 カメラ
1821 筐体
1822 表示部
1823 操作ボタン
1824 シャッターボタン
1826 レンズ
1830 テレビジョン装置
1831 表示部
1832 筐体
1833 スピーカ
1834 リモコン操作機
1840 デジタルサイネージ
1841 表示部
1842 柱
1850 パーソナルコンピュータ
1851 表示部
1852 筐体
1853 タッチパッド
1854 接続ポート
1855 入力キー
6000 表示モジュール
6001 上部カバー
6002 下部カバー
6005 FPC
6006 表示パネル
6009 フレーム
6010 プリント基板
6011 バッテリ
6015 発光部
6016 受光部
6017a 導光部
6017b 導光部
6018 光

Claims (1)

  1. 第1の基板と、第2の基板との間に、前記第1の基板側から第1の表示素子を有する第1の層と、第1及び第2のトランジスタを有する第2の層と、第2の表示素子を有する第3の層と、入力装置とが順に重ねて配置された表示装置であって、
    前記第2の基板において、前記入力装置と対向する第1の面に接して設けられた第1の反射防止層と、
    前記第2の基板において、前記第1の面と対向する第2の面に接して設けられた第2の反射防止層と、を有し、
    前記第1のトランジスタは、前記第1の表示素子と電気的に接続され、
    前記第2のトランジスタは、前記第2の表示素子と電気的に接続され、
    前記第1の表示素子は、可視光を発する機能を有し、
    前記第2の表示素子は、可視光を反射する機能を有し、
    前記第1の反射防止層として、透光性を有する誘電体層を有し、
    前記第2の反射防止層は、1μm以上100μm以下の粒径の突起を有する、表示装置。
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