1.テープガイドを含む部品供給装置及びその部品供給装置を含む部品装着機の構成
一実施形態の部品供給装置1及びその部品供給装置1が組み込まれた部品装着機100の構成について説明する。部品装着機100は、基板生産ライン上に設けられて、生産対象である回路基板などの基板3に電子部品2を装着する装置である。部品装着機100は、図1に示す如く、基板搬送装置110と、部品供給装置1と、部品移載装置120と、を備えている。
電子部品2は、基板3上に搭載される部品であって、例えば電子回路を構成するコンデンサやトランジスタ,ダイオード,抵抗などの部品である。電子部品2は、図2に示す如く、本体部2aと、電極端子2bと、を有している。電子部品2の本体部2aは、内部電極2cを覆うように形成されている。本体部2aは、セラミックなどにより構成されている。電子部品2の電極端子2bは、内部電極2cに下地電極層2dを介して接続されていると共に、外部に露出するように配置されている。電極端子2bは、NiやSnなどにより構成されており、例えばメッキ処理により本体部2aの外面に形成されている。尚、電子部品2は、例えば0201サイズ(0.2mm×0.1mm)などの微小部品を含んでよい。
基板搬送装置110は、基板3を搬送する装置である。基板搬送装置110は、図1に示す如く、一対のガイドレール111,112と、コンベアベルト(図示せず)と、クランプ装置(図示せず)と、を有している。一対のガイドレール111,112は、基台上に互いに間隔を空けて平行に配置されている。コンベアベルトは、基板3を載置可能なベルト部材であって、載置した基板3がガイドレール111,112の延びる方向(以下、基板搬送方向Yと称す。)に沿って搬送されるように輪転可能である。クランプ装置は、基板3を所定の部品装着位置に位置決めするように設けられている。基板3は、一対のガイドレール111,112により案内されつつコンベアベルトにより基板搬送方向Yに沿って搬送され、所定の部品装着位置に達した際にクランプ装置によって位置決めされる。
部品供給装置1は、電子部品2を基板3への装着前に部品取出位置Pまで供給する装置である。部品供給装置1は、電子部品2が収納されているキャリアテープ80を自動的に搬送して、その電子部品2を部品取出位置Pまで供給するオートローディングフィーダである。基台には、スロット130が設けられている。スロット130は、基板搬送装置110に対して基板搬送方向Yに直交する方向に隣接して配置されている。スロット130は、基板搬送方向Yに並んで複数設けられている。部品供給装置1は、スロット130に着脱可能に装着され、複数のスロット130に並んで複数装着されることが可能である。
キャリアテープ80は、長尺状に形成されたテープ部材である。キャリアテープ80は、所定の幅寸法(すなわちテープ幅)を有している。一般的には、キャリアテープ80のテープ幅は、キャリアテープ80の種類或いは収容する電子部品2の大きさに応じて異なり、予め規格として定められている。このテープ幅は、例えば、4mmや8mm,12mm,16mm,24mm幅などである。
キャリアテープ80は、図3及び図4に示す如く、ベーステープ82と、カバーテープ83と、を有している。ベーステープ82は、紙材や樹脂等の柔軟な材料により構成されている。ベーステープ82は、部品収納部(すなわち、キャビティ)84を有している。部品収納部84は、部品装着機100で基板に装着する電子部品2を収納する孔又は溝である。尚、キャリアテープ80は、ベーステープ82の部品収納部84が下方に突出したエンボス型のテープであってもよいし、表面に溝状の部品収納部84が設けられた紙テープであってもよい。
部品収納部84は、ベーステープ82のテープ幅方向の略中央に設けられている。部品収納部84は、テープ長手方向に沿って複数設けられており、所定間隔で一列に並んで配置されている。尚、図4に示す如く、部品収納部84がベーステープ82を貫通する孔であるときは、電子部品2の脱落を防止するため、更に、その部品収納部84の底部を塞ぐボトムテープ85がベーステープ82の下面に接着される。このボトムテープ85は、透明又は半透明の紙材や高分子フィルムなどにより構成されればよい。
ベーステープ82は、また、送り孔86を有している。送り孔86は、キャリアテープ80をテープ長手方向に搬送するために設けられた貫通孔である。送り孔86は、後述のスプロケットの係合突起を係合させる係合孔である。送り孔86は、略円形或いは楕円形に形成されている。送り孔86は、ベーステープ82のテープ幅方向の一端部に設けられている。送り孔86は、テープ長手方向に沿って複数設けられており、所定間隔で一列に並んで配置されている。部品収納部84及び送り孔86は、テープ幅方向に二列に並んで、それぞれテープ長手方向に沿って配置されている。
カバーテープ83は、ベーステープ82の表面(上面)に剥離可能に接着されるテープである。カバーテープ83は、ベーステープ82の表面に部品収納部84を閉塞して覆うように配置される。カバーテープ83は、ベーステープ82の表面に対して部品収納部84が設けられたテープ幅方向中央部を除いたテープ幅方向両端部それぞれに接着される。カバーテープ83は、部品収納部84に収納される電子部品2の外部への飛び出しを防止する機能を有している。カバーテープ83は、透明な高分子フィルムなどにより構成されている。
尚、カバーテープ83は、ベーステープ82のテープ幅と略同じテープ幅を有していてもよいし、例えば図4に示す如く、ベーステープ82に対して送り孔86が設けられた部分を除いた部分に接着されるものとし、ベーステープ82のテープ幅よりも小さいテープ幅を有していてもよい。また、カバーテープ83のテープ幅は、キャリアテープ80の種類すなわちベーステープ82のテープ幅に応じて異なっていてよい。
キャリアテープ80は、円盤状の回転体であるリール90に巻回されている。基台には、リール保持部140が設けられている。リール保持部140は、スロット130に対して基板搬送方向Yに直交する方向に隣接して配置されている。リール保持部140は、スロット130に対応して、基板搬送方向Yに並んで複数設けられている。リール90は、リール保持部140に着脱可能かつ回転可能に保持され、複数のリール保持部140に並んで複数保持されることが可能である。尚、リール保持部140は、図1に示す如く、基板搬送方向Yに直交する方向に2つ並んで設けられていてもよい。
部品供給装置1は、スロット130に装着された状態で、リール保持部140に保持されているリール90に巻回されているキャリアテープ80を所定方向(以下、テープ搬送方向Xと称す。)に沿って搬送する。このテープ搬送方向Xは、部品供給装置1がスロット130に装着された状態で基板搬送方向Yに直交する方向である。部品供給装置1は、図5に示す如く、本体ケース10と、テープ搬送路20と、テープ送り部30と、テープガイド40と、を備えている。
本体ケース10は、透明又は不透明のプラスチック板又は金属板により薄肉かつ扁平な箱形に形成されている。本体ケース10は、テープ挿入部11と、テープ排出部12と、を有している。テープ挿入部11は、キャリアテープ80を挿入するための挿入口である。テープ挿入部11は、本体ケース10の後部(すなわち、テープ搬送方向Xにおける部品取出位置P側とは反対側の部位)に設けられている。テープ排出部12は、キャリアテープ80を外部に排出するための排出口である。テープ排出部12は、本体ケース10の前部(すなわち、テープ搬送方向Xにおける部品取出位置P側の部位)に設けられている。
テープ搬送路20は、本体ケース10内に設けられている。テープ搬送路20は、テープ挿入部11からテープ排出部12にかけてテープ搬送方向Xに沿って延びている。テープ搬送路20は、テープ挿入部11からテープ排出部12にかけてキャリアテープ80が搬送される搬送路である。テープ搬送路20は、搬送中のキャリアテープ80の下面を支えて案内する。テープ搬送路20は、キャリアテープ80の長手方向に直交する幅方向の寸法と同じ或いはその寸法に比して僅かに大きな路幅を有するように形成されている。テープ搬送路20は、テープ搬送方向Xの上流端から下流端にかけて位置が徐々に高くなるように傾斜している。テープ搬送路20は、最下流部が水平に延びるように形成されている。
本体ケース10内には、入口押部材21と、下流側押部材22と、が設けられている。入口押部材21は、テープ搬送路20の後部(上流側)の上方においてテープ挿入部11に近接して配置されている。入口押部材21は、テープ搬送路20に対して平行に延びる部位を有している。下流側押部材22は、テープ搬送路20の上方において入口押部材21に対する前側(下流側)に配置されている。入口押部材21及び下流側押部材22はそれぞれ、テープ搬送路20に対して離接可能に設けられている。
入口押部材21は、下流側押部材22の後部に対して下方に配置されており、下流側押部材22の後部に取り付けられている。入口押部材21と下流側押部材22とは、一対のシャフト23を介して離接可能である。一対のシャフト23は、互いにテープ搬送方向Xに離間している。各シャフト23の周囲には、スプリング24が配置されている。スプリング24は、入口押部材21と下流側押部材22との間に介在しており、下流側押部材22に対して入口押部材21を下方に付勢する付勢力を発生する。入口押部材21は、スプリング24により下方に付勢されているときに、テープ挿入部11に挿入されるキャリアテープ80をテープ搬送路20の上面に向けて押さえる機能を有している。
下流側押部材22は、本体ケース10に取り付けられた支持部材25-1,25-2に取り付けられている。支持部材25-1,25-2は、互いにテープ搬送方向Xに離間している。下流側押部材22と支持部材25-1,25-2とは、シャフト26-1,26-2を介して離接可能である。各シャフト26-1,26-2の周囲には、スプリング27が配置されている。スプリング27は、下流側押部材22と支持部材25-1,25-2との間に介在しており、支持部材25-1,25-2に対して下流側押部材22を下方に付勢する付勢力を発生する。下流側押部材22は、スプリング27により下方に付勢されているときに、入口押部材21の下流側においてキャリアテープ80をテープ搬送路20に向けて押さえる機能を有している。
テープ送り部30は、リール90から引き出されたキャリアテープ80をテープ搬送方向Xに搬送する部位である。テープ送り部30は、後部側スプロケット31と、前部側スプロケット32と、後部側モータ33と、前部側モータ34と、を有している。
後部側スプロケット31は、本体ケース10の後部側に回転可能に支持される回転体である。後部側スプロケット31は、テープガイド40(具体的には、後述の舌部46)よりもテープ搬送方向X上流側(具体的には、テープ搬送路20におけるテープ搬送方向Xの上流側から下流側にかけて位置が徐々に高くなる傾斜部分)に配置されている。後部側スプロケット31は、本体ケース10に対してテープ搬送路20の下方に設けられた水平な支持軸を中心にして回転する。後部側スプロケット31は、回転により、テープ挿入部11に挿入されたキャリアテープ80をテープ搬送路20に沿ってテープ排出部12側へ向けて送る。尚、後部側スプロケット31は、図5に示す如く、テープ搬送方向Xに並んで二つ設けられていてもよい。
前部側スプロケット32は、本体ケース10の前部側に回転可能に支持される回転体である。前部側スプロケット32は、テープガイド40(具体的には、後述の舌部46)よりもテープ搬送方向X下流側(具体的には、部品取出位置P近傍)に配置されている。前部側スプロケット32は、本体ケース10に対してテープ搬送路20の下方に設けられた水平な支持軸を中心にして回転する。前部側スプロケット32は、回転により、テープ搬送路20に沿って搬送されているキャリアテープ80をテープ排出部12側へ向けて更にはテープ排出部12から外部へ向けて送る。尚、前部側スプロケット32は、図5に示す如く、テープ搬送方向Xに並んで二つ設けられていてもよい。
後部側スプロケット31及び前部側スプロケット32はそれぞれ、径方向外側に向けて突出する外歯を有している。この外歯は、キャリアテープ80の送り孔86の間隔に対応した角度間隔で複数設けられている。この外歯は、スプロケット31,32の最上端付近に位置したときに、テープ搬送路20の窓孔を通して上方へ突出する。テープ搬送路20から上方へ突出した外歯は、キャリアテープ80の送り孔86に係合する。
後部側スプロケット31は、ギア35を介して後部側モータ33の出力軸に係合している。後部側スプロケット31は、後部側モータ33の回転駆動に伴って減速回転する。後部側モータ33は、一駆動当たり所定角度だけ回転するように間欠駆動される。後部側スプロケット31の回転が後部側モータ33の間欠駆動により、その外歯がテープ搬送路20上のキャリアテープ80の送り孔86に係合した状態で行われると、そのキャリアテープ80がテープ搬送路20に沿ってテープ搬送方向Xへピッチ送りされて搬送される。
前部側スプロケット32は、ギア36を介して前部側モータ34の出力軸に係合している。前部側スプロケット32は、前部側モータ34の回転駆動に伴って減速回転する。前部側モータ34は、一駆動当たり所定角度だけ回転するように間欠駆動される。前部側スプロケット32の回転が前部側モータ34の間欠駆動により、その外歯がテープ搬送路20上のキャリアテープ80の送り孔86に係合した状態で行われると、そのキャリアテープ80がテープ搬送路20に沿ってテープ搬送方向Xへピッチ送りされて搬送される。
本体ケース10内には、操作レバー37が設けられている。操作レバー37は、本体ケース10のテープ挿入部11の位置よりも上方において後方に突出するように設けられている。操作レバー37は、回動可能に本体ケース10の後部に支持されている。操作レバー37は、スプリングの付勢力により所定回りに回動されると共に、作業者の手動によりスプリングの付勢力に抗して反対回りに回動操作される。
操作レバー37が作業者により回動操作されていない時は、入口押部材21がスプリングの付勢力によりテープ搬送路20に当接することで、テープ挿入部11に新たなキャリアテープ80の挿入は不可能である。一方、操作レバー37が作業者により回動操作されて上方に持ち上げられると、入口押部材21がスプリングの付勢力に抗して上昇してテープ搬送路20から離間することで、テープ挿入部11への新たなキャリアテープ80の挿入が可能となる。
入口押部材21の後部には、図6に示す如く、邪魔板38が枢支されている。邪魔板38は、入口押部材21がテープ搬送路20に向けて押圧されている状態において自重によりテープ挿入部11を閉塞して新たなキャリアテープ80の挿入を不可能にする機能を有している。邪魔板38は、入口押部材21の上昇時に下流側押部材22の後部に係合して回動され、テープ挿入部11を新たなキャリアテープ80を挿入できるように開放する。
入口押部材21の下流側には、ストッパ部材39が隣接して設けられている。ストッパ部材39は、下流側押部材22に回動可能に支持されている。操作レバー37がスプリングの付勢力により所定回りに回動され、入口押部材21がテープ搬送路20に当接する位置に保持されている状態(図6に示す状態)では、操作レバー37のカム部37aがストッパ部材39のカムフォロア39aから離間する。この場合、ストッパ部材39は、図略のスプリングの付勢力により軸支部39bを中心にした回動により、当接部39cをテープ搬送路20に当接させかつ停止部39dをテープ搬送路20から離間させた状態に保持されている。
一方、操作レバー37がスプリングの付勢力に抗して回動操作されると、操作レバー37のカム部37aがストッパ部材39のカムフォロア39aに係合する。この場合、ストッパ部材39は、図略のスプリングの付勢力に抗して軸支部39bを中心にして回動され、停止部39dをテープ搬送路20に当接させる。かかる状態でキャリアテープ80がテープ挿入部11に挿入されると、その挿入されたキャリアテープ80は、その先端がストッパ部材39の停止部39dに当接することで挿入停止される。
キャリアテープ80がテープ搬送路20とストッパ部材39の当接部39cとの間を通過した後は、そのキャリアテープ80によって当接部39cが持ち上げられ、ストッパ部材39の停止部39dがテープ搬送路20に当接する。以下、この当接部39cを持ち上げているキャリアテープ80を旧キャリアテープ80と称す。かかる状態で新たなキャリアテープ80(以下、新キャリアテープ80と称す。)がテープ挿入部11に挿入され、旧キャリアテープ80の上に重ねられると、その新キャリアテープ80は、その先端がストッパ部材39の停止部39dに当接して停止される。これにより、旧キャリアテープ80がテープ搬送路20上に搬送されている際は、新キャリアテープ80の下流側への搬送が阻止され、新キャリアテープ80がその位置で待機される。
本体ケース10内には、上面押部材28が設けられている。上面押部材28は、後部側スプロケット31と前部側スプロケット32との間におけるテープ搬送路20の上方に配置されている。上面押部材28は、テープ搬送路20に対して平行に延びるように形成配置されている。上面押部材28は、その前端部にて本体ケース10に軸支されている。上面押部材28は、本体ケース10に揺動可能に支持されている。上面押部材28は、トーションスプリングなどの付勢部材29により下方に付勢される。上面押部材28は、付勢部材29により下方に付勢されることでテープ搬送路20上のキャリアテープ80の上面を押さえてそのキャリアテープ80の浮上を防止する機能を有している。
テープガイド40は、テープ搬送路20上で搬送されるキャリアテープ80をガイドする部材である。テープガイド40は、テープ搬送路20の搬送方向下流側に配置されている。テープガイド40は、本体ケース10内に設けられている。尚、テープガイド40は、本体ケース10に別体で取り付けられたものであってもよいし、また、本体ケース10に一体で設けられたものであってもよい。
テープガイド40は、テープ搬送路20上のキャリアテープ80の上面を押さえることが可能であると共に、キャリアテープ80のベーステープ82からカバーテープ83を剥離して部品収納部84内の電子部品2を露出させることが可能である。特に、テープガイド40は、本体ケース10に対して下方に付勢され押圧されており、キャリアテープ80のテープ厚が変わってもそのキャリアテープ80の上面を押さえることで、そのキャリアテープ80の浮き上がりを防止して送り孔86をスプロケットに確実に係合させることが可能である。
本体ケース10内には、図7に示す如く、バックアップ板バネ50及びサポート板バネ51がそれぞれ設けられている。バックアップ板バネ50及びサポート板バネ51は、テープ搬送路20の搬送方向下流側に配置されている。バックアップ板バネ50は、テープ搬送路20に沿ってテープ搬送方向Xに延びており、一端で本体ケース10にネジなどで固定されている。バックアップ板バネ50は、テープ搬送路20上のキャリアテープ80(具体的には、ベーステープ82;尚、カバーテープ83が剥離したベーステープ82を含む。)の下面を支持する。バックアップ板バネ50は、テープ搬送路20上のキャリアテープ80を上方へ付勢してそのキャリアテープ80の上面をテープガイド40の後述の上壁部42に押し付ける付勢力を発生する。
テープ搬送路20には、エンボス型のキャリアテープ80における下方に突出する部品収納部84が係合可能な溝が設けられている。この溝は、部品収納部84が最大となるエンボス型のキャリアテープ80に対応した大きさに形成されている。サポート板バネ51は、上記の溝の下方に配設されている。サポート板バネ51は、一つ以上(図においては、三つ)設けられている。各サポート板バネ51は、テープ搬送路20に沿ってテープ搬送方向Xに延びており、一端で本体ケース10にネジなどで固定されている。サポート板バネ51は、テープ搬送路20上のキャリアテープ80がエンボス型のキャリアテープである場合に、そのキャリアテープ80の部品収納部84の下壁の下面を支持する。サポート板バネ51は、テープ搬送路20上のキャリアテープ80の部品収納部84の下壁が自重で下がるのを抑える力を発生する。
テープガイド40は、図8、図9、図10、図11、及び図12に示す如く、ガイド本体部41を有している。ガイド本体部41は、テープ搬送方向Xに沿って延びており、テープ搬送路20上のキャリアテープ80をガイドする。ガイド本体部41は、断面U字状に形成されている。ガイド本体部41は、上壁部42と、一対の側壁部43と、を有している。上壁部42は、テープ搬送路20の上方に配置され、キャリアテープ80の上面に対向する部位である。上壁部42は、キャリアテープ80の上方への移動を規制してキャリアテープ80の浮き上がりを防止する機能を有している。一対の側壁部43はそれぞれ、上壁部42の幅方向端部から下方へ延びており、キャリアテープ80の側面に対向する部位である。
テープガイド40は、部品露出部45を有している。部品露出部45は、キャリアテープ80のベーステープ82の部品収納部84内の電子部品2を露出させる。具体的には、部品露出部45は、電子部品2が部品移載装置120による吸着や把持により取り出される部品取出位置Pの直前でベーステープ82からカバーテープ83を剥離することで、電子部品2を露出させる。部品露出部45は、ガイド本体部41に一体に設けられている。
部品露出部45は、舌部46を有している。舌部46は、キャリアテープ80の搬送中にベーステープ82とカバーテープ83との間に挿入される部位である。ガイド本体部41の上壁部42には、開口部42aが設けられている。開口部42aは、上壁部42の一部が切り欠かれることにより形成されている。舌部46は、開口部42aを介して外部に露出するように配置されている。
舌部46は、テープ搬送方向Xに沿って延びるように形成されていると共に、水平板状に形成されている。舌部46は、テープ搬送方向Xの下流側端部でガイド本体部41の開口部42aの縁部に溶接などで固定されている。舌部46は、片持ち構造でガイド本体部41に一体的に取り付けられ、ガイド本体部41に設けられている。舌部46は、先端部46aをキャリアテープ80の搬送方向上流側に向けた状態で配置されている。舌部46は、ガイド本体部41に固定される固定部から先端部46aにかけて所定長さを有している。
舌部46は、キャリアテープ80のテープ幅方向において所定幅を有している。この所定幅は、キャリアテープ80のテープ幅よりも小さくなるように設定されている。舌部46は、キャリアテープ80の幅方向においてベーステープ82にカバーテープ83が接着されているテープ幅方向両端部のうち一方のテープ幅方向端部側(具体的には、送り孔86が設けられた側とは反対側)に偏るように配置されている。
舌部46は、先端部46aが、他方のテープ幅方向端部側(具体的には、送り孔86が設けられた側)にて最も搬送方向上流側に位置し、その他方のテープ幅方向端部側から上記した一方のテープ幅方向端部側にかけて傾斜して徐々に搬送方向下流側に位置するように形成されている。舌部46は、先端部46aの最先端がベーステープ82の部品収納部84の真上に位置するように配置されている。
舌部46の裏面(すなわち下面)は、略水平平面に形成されており、特に、その面全体がベーステープ82の部品収納部84を含む周辺領域の上面に対向して当接するように形成されている。舌部46の裏面は、キャリアテープ80のベーステープ82の上方への移動を規制してキャリアテープ80の浮き上がりを防止する機能を有している。キャリアテープ80のベーステープ82は、バックアップ板バネ50によりその上面が舌部46の裏面に接するように上方へ付勢され、舌部46の裏面に押し付けられる。
部品露出部45は、また、剥離刃47を有している。剥離刃47は、ベーステープ82とカバーテープ83との接着箇所に挿入される刃部である。剥離刃47は、部品取出位置Pに対してテープ搬送方向X上流側に配置されており、テープ搬送方向X上流側に向けて鋭角に突出している。剥離刃47は、ベーステープ82からカバーテープ83を部分的に剥離する部位であって、部品取出位置Pでベーステープ82の部品収納部84内の電子部品2を露出させる。剥離刃47は、舌部46の先端部46aの上記一方のテープ幅方向端部側に設けられている。
ガイド本体部41は、対向部41aを有している。対向部41aは、キャリアテープ80の搬送時に部品露出部45により電子部品2が露出した部品収納部84の開口に対向し得る対向領域S(図8においてクロスハッチングで示す。)に形成された部位である。対向部41aは、ガイド本体部41の部品露出部45の舌部46に形成されている。対向領域Sは、キャリアテープ80の搬送時に部品収納部84内の電子部品2が下方を通過する領域であって、舌部46におけるベーステープ82からカバーテープ83が剥離されて電子部品2の露出が開始される露出開始位置から部品収納部84内で露出した電子部品2が取り出される部品取出位置Pまでのテープ搬送方向Xに沿って延在している。対向部41aは、部品露出部45により電子部品2が露出した部品収納部84から電子部品2が飛び出すのを防止する機能を有している。
対向部41aは、舌部46の対向領域S全域に亘ってテープ搬送方向Xに沿って直線状に延びている。対向部41aは、テープ幅方向において部品収納部84の幅以上の幅を有している。対向部41aは、電子部品2に比して硬度の低い材料により形成されており、具体的には、電子部品2のセラミック製の本体部2a及び金属製の電極端子2bの材料に比して硬度の低い材料により形成されている。対向部41aの材料は、例えばポリアミドやポリアセタールなどの樹脂である。対向部41aは、その材料からなる素材が舌部46の裏面の対向領域Sに接着され或いはカシメ固定され或いはコーティングされることにより形成されている。尚、対向部41aは、金属製の舌部46本体の裏面に樹脂が上記の如く接着やカシメなどで取り付けられることにより形成されるものであればよい。舌部46の先端部46aの最先端は、対向部41aに含まれている。
ガイド本体部41は、また、金属部41bを有している。金属部41bは、ガイド本体部41ひいては舌部46において金属(例えばステンレスなど)からなる部位のことである。金属部41bは、対向部41aが形成された領域(本実施形態では、舌部46における対向領域S)とは異なる領域(本実施形態では、舌部46における対向領域Sとは異なる非対向領域T;図8においてシングルハッチングで示す。)に形成されている。舌部46は、対向領域S全域において対向部41aが表出すると共に、非対向領域Tにおいて金属部41bが表出するように構成されている。舌部46の剥離刃47は、金属部41bに含まれている。
テープガイド40は、折返部49を備えている。折返部49は、ベーステープ82からカバーテープ83の一方のテープ幅方向端部が剥離された後、そのカバーテープ83の剥離側のテープ幅方向端部を立ち上げて折り返す部位である。折返部49は、舌部46よりも搬送方向下流側に配置されていると共に、先端が部品取出位置Pよりもテープ搬送方向X上流側に位置するように配置されている。折返部49は、板状に形成されており、テープ搬送方向X上流側からテープ搬送方向X下流側にかけて幅が大きくなるように形成されている。折返部49は、開口部42aの一部を塞ぐように形成配置されている。
キャリアテープ80は、後述の部品移載装置120を用いて部品取出位置Pでベーステープ82から電子部品2が取り出された後、ベーステープ82とカバーテープ83とがテープ幅方向他端部で接着した状態のまま本体ケース10から外部へ排出される。
部品移載装置120は、部品取出位置Pまで供給された電子部品2を、キャリアテープ80から所定の部品装着位置に位置決めされている基板3に向けて移載する装置である。部品移載装置120は、図1に示す如く、第一スライダ121と、第二スライダ122と、装着ヘッド123と、を有している。
第一スライダ121は、ガイドレール124,125を介して基台に支持されている。ガイドレール124,125は、基板搬送装置110による基板搬送方向Yに直交するテープ搬送方向Xに延びており、基板搬送装置110の上方に配設されている。第一スライダ121は、第一サーボモータの駆動によりガイドレール124,125に沿ってテープ搬送方向Xに向けて移動される。第二スライダ122は、第一スライダ121に対して基板搬送方向Yに向けて移動可能に取り付けられている。第二スライダ122は、第一スライダ121に固定された第二サーボモータ(図示せず)の駆動により基板搬送方向Yに向けて移動される。
第二スライダ122には、装着ヘッド123が取り付けられている。装着ヘッド123は、電子部品2を吸着可能な吸着ノズル(図示せず)又は把持可能な把持チャック(図示せず)を着脱可能に保持している。尚、装着ヘッド123は、複数の吸着ノズルや把持チャックを保持可能であってよい。装着ヘッド123は、テープ搬送方向X及び基板搬送方向Yの双方に直交する上下方向Zに位置移動可能である。装着ヘッド123の吸着ノズルは、部品供給装置1によって部品取出位置Pに供給された電子部品2を負圧などを用いてキャリアテープ80の部品収納部84から取り出すと共に、その取り出した電子部品2をその負圧解除などにより、所定の部品装着位置に位置決めされている基板3に装着する。
2.部品供給装置の動作
部品供給装置1において、操作レバー37がスプリングの付勢力により所定回りに回動されている状態では、入口押部材21がテープ搬送路20に当接していると共に、邪魔板38が自重により回動されてテープ挿入部11を閉塞している。かかる状態から操作レバー37が作業者の手動によりスプリングの付勢力に抗して反対回りに回動されて上方に持ち上げられると、入口押部材21がテープ搬送路20から離間すると共に、邪魔板38が下流側押部材22により回動されてテープ挿入部11をキャリアテープ80を挿入可能に開放する。この状態では、作業者によりキャリアテープ80が部品供給装置1のテープ挿入部11に挿入可能である。
キャリアテープ80がテープ挿入部11に挿入されると、そのキャリアテープ80の先端は、ストッパ部材39の停止部39dに当接する位置まで挿入することができる。キャリアテープ80が停止部39dに当接する位置まで挿入された状態で操作レバー37の持ち上げ操作が解除されると、その操作レバー37がスプリングの付勢力により回動されて原位置に復帰する。この原点復帰状態では、入口押部材21がスプリング24の付勢力によりテープ搬送路20に向けて下降されることで、キャリアテープ80がテープ搬送路20に向けて押さえられると共に、邪魔板38が自重によりテープ挿入部11を閉塞する。また同時に、ストッパ部材39の当接部39cがテープ搬送路20に当接すると共に、その停止部39dがテープ搬送路20から離間する。
部品供給装置1に搭載される各種センサを用いて、テープ挿入部11へのキャリアテープ80の挿入が検出され、テープ搬送路20上でのキャリアテープ80の存在が検出され、かつ操作レバー37が原位置に復帰していることが検出されると、後部側モータ33が駆動されて、後部側スプロケット31が回転する。この場合、停止部39dのテープ搬送路20からの離間によりキャリアテープ80の先端側が停止部39dからテープ搬送方向X下流側へ搬送されるのが許容された状態で、後部側スプロケット31がその外歯とキャリアテープ80の送り孔86とが係合した状態で回転するので、そのキャリアテープ80が後部側スプロケット31の回転によりテープ排出部12側へ搬送される。
後部側スプロケット31の回転によるキャリアテープ80の搬送が進行すると、そのキャリアテープ80の先端が、上面押部材28の後端部に形成された案内部とテープ搬送路20との間から上面押部材28の下方に進入する。このため、キャリアテープ80の先端側は、上面押部材28によってテープ搬送路20からの浮き上がりが抑制された状態で前部側スプロケット32側に向けて搬送される。そして、キャリアテープ80の先端が前部側スプロケット32のテープ搬送方向X上流側に到達したことがセンサを用いて検出されると、後部側モータ33及び前部側モータ34が駆動されて、後部側スプロケット31及び前部側スプロケット32が間欠的に回転する。
この状態でキャリアテープ80の送り孔86に前部側スプロケット32の外歯が係合すると、そのキャリアテープ80が前部側スプロケット32の回転によってテープ排出部12側に搬送される。そして、その搬送中、テープ搬送路20上でキャリアテープ80のテープ搬送方向X先端がテープガイド40の部品露出部45の舌部46に達して、キャリアテープ80の搬送方向先端のベーステープ82とカバーテープ83との間に舌部46の先端部46aが進入する。
上記の如く舌部46の先端部46aがキャリアテープ80の搬送方向先端のベーステープ82とカバーテープ83との間に進入した後、更に前部側スプロケット32の回転が継続すると、部品露出部45の剥離刃47が、ベーステープ82とカバーテープ83との接着箇所に挿入されて、ベーステープ82からカバーテープ83を部分的に剥離する。そして、前部側スプロケット32の回転により、キャリアテープ80は、ベーステープ82からカバーテープ83が剥離されて部品収納部84内の電子部品2が露出した状態でテープ搬送方向Xに沿って搬送される。
上記の如くキャリアテープ80の搬送が行われると、部品収納部84内の電子部品2が部品取出位置Pに供給される。部品取出位置Pに供給された電子部品2は、後部側スプロケット31及び前部側スプロケット32の間欠的な回転中における回転停止ごとに、部品装着機100が備える部品移載装置120により吸着又は把持されて部品収納部84から取り出され、基板生産ライン上の基板3に移載される。
3.テープガイドの効果
キャリアテープ80は、テープ搬送路20上での搬送中、ベーステープ82からカバーテープ83が剥離されて部品収納部84内の電子部品2が露出した後、バックアップ板バネ50により上方へ付勢されることで、ベーステープ82の上面が舌部46の裏面に押し付けられた状態でテープ搬送方向Xに沿って搬送される。電子部品2は、露出後、部品取出位置Pに達するまで、カバーテープ83で覆われなくなる。舌部46におけるキャリアテープ80の部品収納部84の開口に対向し得る対向領域Sには、部品収納部84から電子部品2が飛び出すのを防止する対向部41aが設けられている。対向部41aは、電子部品2に比して硬度の低い材料(具体的には、樹脂)により形成されている。
この構成においては、キャリアテープ80の部品収納部84内の電子部品2が露出した後、その部品収納部84内の電子部品2が舌部46の裏面に接触したとき、電子部品2及び舌部46のうち傷が付くのは、硬度の低い舌部46側である。従って、電子部品2の露出後、部品取出位置Pへの到達までの間、その電子部品2が部品収納部84の開口から飛び出ている或いはその電子部品2の上端と部品収納部84の開口とのクリアランスが小さいときに、その電子部品2に舌部46との接触に起因して傷が付くのを防止することができる。このため、部品装着機100によりキャリアテープ80から取り出される電子部品2が不良品となるのを回避することができる。
また、舌部46の裏面は、その面全体がベーステープ82における部品収納部84を含む周辺領域の上面に対向して当接するように略水平平面に形成されている。この構成においては、舌部46の裏面の略全域が、バックアップ板バネ50により上方へ付勢されるベーステープ82の上面に当接してそのベーステープ82を支持するので、舌部46の裏面が部品収納部84内の電子部品2に接触しないようにその裏面にトンネル状の溝或いは段差が形成される構成に比して、ベーステープ82の上面が舌部46の裏面に支持される面積を最大限確保することができる。このため、キャリアテープ80の搬送時、振動などに起因してベーステープ82の部品収納部84内で露出した電子部品2の姿勢が乱れ易くなるのを防止することができ、部品取出位置Pでの電子部品2の取り出しを安定化させることができる。
また、舌部46の先端部46aの最先端は、対向部41aに含まれて樹脂により形成されていると共に、その先端部46aの剥離刃47は、金属部41bに含まれており、金属により形成されている。この構成においては、舌部46のうちキャリアテープ80のベーステープ82とカバーテープ83との間に最初に進入してベーステープ82からカバーテープ83を起こし上げする部位(すなわち、先端部46aの最先端)が樹脂により形成されると共に、ベーステープ82とカバーテープ83との接着箇所に挿入してベーステープ82からカバーテープ83を剥離する部位(すなわち、剥離刃47)が金属により形成される。
ベーステープ82とカバーテープ83との間に最初に進入する舌部46の先端部46aの最先端は、ベーステープ82の部品収納部84の真上に位置している。このため、上記の構成によれば、この舌部46の先端部46aの最先端が金属により形成される構成とは異なり、カバーテープ83の下面に部品収納部84内の電子部品2が貼り付いている場合などにその電子部品2を舌部46の樹脂部分でカバーテープ83の下面から剥がすことができ、これにより、その電子部品2に傷が付くのを確実に防止することができる。また、ベーステープ82とカバーテープ83との接着箇所を剥離する剥離刃47が樹脂により形成される構成に比べて、剥離刃47の耐久性を向上させることができる。
4.変形形態
ところで、上記の実施形態においては、ガイド本体部41の舌部46の裏面に形成される対向領域Sが、キャリアテープ80の搬送時に部品露出部45により電子部品2が露出する部品収納部84の開口に対向し得る領域であって、舌部46における露出開始位置から部品取出位置Pまでのテープ搬送方向Xに沿って延びる領域である。そして、電子部品2に比して硬度の低い樹脂製の対向部41aが、その対向領域S全域に亘ってテープ搬送方向Xに沿って直線状に延びている。しかし、本開示は、これに限定されるものではなく、対向部41aが、その対向領域Sのうち一部に形成されるものであってよい。
例えば、舌部46がキャリアテープ80のベーステープ82とカバーテープ83との間への進入を開始する際にその舌部46の先端部46aに電子部品2が接触してその電子部品2を損傷させるのを防止するため、舌部46の先端部46aの対向領域Sにのみ、電子部品2に比して硬度の低い樹脂製の対向部41aが形成されるものであってもよい。また、舌部46がキャリアテープ80のベーステープ82とカバーテープ83との間への進入を開始した後のキャリアテープ80の搬送中にその舌部46の裏面に電子部品2が接触してその電子部品2を損傷させるのを防止するため、舌部46の先端部46aを除く対向領域Sに対向部41aが形成されるものとし、その先端部46aの対向領域Sに対向部41aが形成されないものであってもよい。
また、上記の実施形態においては、ガイド本体部41の舌部46は、先端部46aが、他方のテープ幅方向端部側(具体的には、送り孔86が設けられた側)にて最もテープ搬送方向X上流側に位置し、その他方のテープ幅方向端部側から上記した一方のテープ幅方向端部側にかけて徐々にテープ搬送方向X下流側に位置するように形成されている。そして、その先端部46aの最先端が、ベーステープ82の部品収納部84の真上に位置しており、電子部品2に比して硬度の低い樹脂製の対向部41aに設けられている。
しかし、本開示は、これに限定されるものではなく、図13及び図14に示す如く、ガイド本体部41の舌部46は、先端部46aが、他方のテープ幅方向端部側(具体的には、送り孔86が設けられた側)からテープ幅方向中央部側にかけて傾斜して徐々に搬送方向上流側に位置し、そのテープ幅方向中央部側から上記した一方のテープ幅方向端部側にかけて傾斜して徐々に搬送方向下流側に位置するように形成されていてよい。そして、先端部46aの最先端が、ベーステープ82の部品収納部84の真上に対して僅かにテープ幅方向にオフセットして位置し、金属部41b(具体的には、対向部41aからテープ幅方向にオフセットした箇所)に設けられることとしてもよい。
また、上記の実施形態においては、ガイド本体部41の舌部46の一部(具体的には、剥離刃47を含む金属部41bとは異なる部分)に、電子部品2に比して硬度の低い樹脂製の対向部41aが形成されている。しかし、本開示は、これに限定されるものではなく、その舌部46の全体(特に、下面全体)に電子部品2に比して硬度の低い樹脂製の対向部41aを形成することとしてもよい。
また、上記の実施形態においては、ガイド本体部41の舌部46の裏面が、その面全体がベーステープ82における部品収納部84を含む周辺領域の上面に対向して当接するように略水平平面に形成されている。しかし、本開示は、これに限定されるものではなく、その舌部46の裏面が、特に対向部41aについて、キャリアテープ80の部品収納部84内の電子部品2との接触が生じないようにトンネル状の溝或いは段差を有することとしてもよい。
この変形形態によれば、舌部46の溝或いは段差が形成された箇所の裏面とキャリアテープ80(具体的には、ベーステープ82)の上面との距離が比較的大きくなる。このため、その舌部46の裏面に部品収納部84内の電子部品2が接触する可能性を低く抑えることができる。また、対向部41aは、電子部品2に比して硬度の低い材料(具体的には、樹脂)により形成されている。このため、舌部46の溝或いは段差が形成された箇所の裏面と部品収納部84の底面との間の空間内で電子部品2の姿勢が変化して、その舌部46の裏面にその電子部品2が接触したとしても、その電子部品2に傷が付くのを防止することができる。
また、上記の実施形態及び上記の変形形態においては、舌部46の裏面と部品収納部84の底面との間の空間内で電子部品2の姿勢が変化するのを抑えるため、例えば、バックアップ板バネ50などに、電子部品2を部品収納部84内の底面側に吸着保持させる磁力を発生する磁石などを設けることとするのが好適である。
また、上記の実施形態においては、ベーステープ82にカバーテープ83が接着されて部品収納部84内の電子部品2がカバーテープ83で覆われた状態から、部品露出部45の剥離刃47がベーステープ82とカバーテープ83との接着箇所に挿入されてカバーテープ83がベーステープ82から部分的に剥離されることで、その電子部品2が露出することとしている。しかし、本開示は、これに限定されるものではなく、部品収納部84内の電子部品2を露出させるうえで、カバーテープ83をベーステープ82から剥離することなく、カバーテープ83がカッタでテープ幅方向に二分割されることで観音開きする構成に適用することとしてもよい。
更に、上記の実施形態においては、部品供給装置1が、電子部品2が収納されているキャリアテープ80を本体ケース10のテープ挿入部11からテープ排出部12まで自動的に搬送するオートローディングフィーダである。しかし、本開示は、これに限定されるものではなく、部品供給装置1が、カセットケースに覆われたカセット式テープフィーダであってもよい。
尚、本開示は、上述した実施形態や変形形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更を施すことが可能である。