JP7272351B2 - 樹脂薄膜の剥離片の製造方法 - Google Patents
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Description
すなわち、本発明は以下の通りである。
前記樹脂薄膜に液体を吹き付けて亀裂を形成する工程(2)と、
前記基材フィルムから前記樹脂薄膜を剥離して剥離片を得る工程(3)と、を含む、
樹脂薄膜の剥離片の製造方法。
〔2〕 前記液体が純水である、〔1〕に記載の樹脂薄膜の剥離片の製造方法。
〔3〕 前記工程(2)を、吹付圧力0.15MPa以上50MPa以下で行う、〔1〕または〔2〕に記載の樹脂薄膜の剥離片の製造方法。
〔4〕 前記樹脂薄膜が、光硬化性の液晶組成物の硬化物からなる、〔1〕~〔3〕のいずれか一項に記載の樹脂薄膜の剥離片の製造方法。
〔5〕 前記樹脂薄膜が、コレステリック樹脂層である、〔1〕~〔4〕のいずれか一項に記載の樹脂薄膜の剥離片の製造方法。
〔6〕 前記基材フィルムと前記樹脂薄膜との剥離強度が500N/m以下である、〔1〕~〔5〕のいずれか一項に記載の樹脂薄膜の剥離片の製造方法。
〔7〕 前記樹脂薄膜の厚さが、0.1μm以上200μm以下である、〔1〕~〔6〕のいずれか一項に記載の樹脂薄膜の剥離片の製造方法。
[1.樹脂薄膜の剥離片の製造方法の概要]
以下、本発明の実施形態1に係る樹脂薄膜の剥離片の製造方法について、図1~3を参照しつつ、説明する。
本実施形態の樹脂薄膜の剥離片の製造方法は、基材フィルム上に、樹脂薄膜を形成して複層フィルムを得る工程(1)と、樹脂薄膜に液体を吹き付けて亀裂を形成する工程(2)と、基材フィルムから樹脂薄膜を剥離して剥離片を得る工程(3)と、を含む。
図1に示すように、本実施形態で用いる樹脂薄膜の剥離片の製造装置100は、複層フィルム10を繰り出す繰出し装置101と、複層フィルム10に液体を吹き付けて亀裂を形成し複層フィルム10から樹脂薄膜を剥離する液体吹付装置120と、当該液体吹付装置を収容する剥離室110と、剥離された樹脂薄膜11(剥離片)を回収する剥離片回収部115とを備える。
複層フィルム10は、図2に示す通り、基材フィルム12と、その基材フィルム上に形成された樹脂薄膜11とを備える。図1において、複層フィルム10は、繰出し装置101から繰出されて液体吹付装置120へ搬送される時点において、樹脂薄膜11側の面が上側となるよう搬送される。
以下、各工程について詳しく説明する。
工程(1)は、基材フィルム上に樹脂薄膜を形成して複層フィルムを得る工程である。工程(1)では、基材フィルム上に、樹脂薄膜を形成するための樹脂を含む組成物を塗布して、組成物の膜を設けた後、当該組成物の膜を硬化させて樹脂薄膜を形成することにより、複層フィルムを製造しうる。以下、工程(1)で用いる材料及び工程(1)における操作について説明する。
複層フィルムの製造に用いる基材フィルムは、樹脂薄膜を支持するためのフィルムである。この基材フィルムは、樹脂薄膜に亀裂を形成する工程(2)において、破損しない程度に強い機械的強度を有するフィルムであることが好ましい。また、基材フィルムとしては、ロールトゥロール法によって効率的に製造できるという観点から、長尺のフィルムが好ましい。
ラビング処理は、フィルムの表面を擦ることにより配向規制力を付与する処理である。この場合において、配向膜は、例えば、ポリイミド、ポリビニルアルコール、ポリエステル、ポリアリレート、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリアミド等の重合体を含む樹脂により形成しうる。また、これらの重合体は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。配向膜は、前記の重合体を含む溶液を塗布し、乾燥させ、ラビング処理を施すことにより製造しうる。この場合において、配向膜の厚みは、好ましくは0.01μm以上、より好ましくは0.05μm以上であり、好ましくは5μm以下、より好ましくは1μm以下である。
但し、基材フィルムに配向規制力を付与する場合、基材フィルムは基材層に加えて配向膜を有するものであってもよく、配向膜を有しないものであってもよい。例えば、基材層に直接ラビング処理を行い、配向規制力を有する基材フィルムを得うる。
また、基材フィルムは、等方なフィルムであってもよく、異方性を有するフィルムであってもよい。
さらに、基材フィルムは、その片面又は両面に表面処理が施されたものであってもよい。表面処理を施すことにより、基材フィルムの表面に直接形成される他の層との密着性を向上させることができる。表面処理としては、例えば、エネルギー線照射処理及び薬品処理などが挙げられる。
樹脂薄膜は、樹脂によって基材フィルムの表面に形成された膜である。樹脂薄膜は、基材フィルムの表面に直接形成しうる。基材フィルムと樹脂薄膜との間には、他の層が設けられていてもよい。また、樹脂薄膜は、1層のみを有する単層構造の膜であってもよく、2層以上の層を有する複層構造の膜であってもよい。
ガラス板を用意する。また、保護フィルムとしての剥離ライナー、粘着剤層及び剥離ライナーをこの順に備える3層構造の粘着シートを用意する。
粘着シートを、ガラス板と同じサイズにカットする。粘着シートの一方の剥離ライナーを剥離し、粘着剤層の表面を露出させる。この露出した粘着剤層の表面をガラス板に、荷重1Kgのローラーを用いて貼り合わせる。
粘着シートのもう一方の剥離ライナーを剥離し、粘着剤層の表面を露出させる。この露出した粘着剤層の表面を、基材フィルム及び樹脂薄膜を備える複層フィルムの樹脂薄膜側の面と、荷重1Kgのローラーを用いて貼り合わせる。その後、複層フィルムのガラス板からはみ出した部分を切り除く。これにより、ガラス板、粘着剤層、樹脂薄膜及び基材フィルムをこの順に備えるサンプルを得る。
前記のサンプルを、引張試験機(例えば、IMADA製「MX-500N-L550-E」)の冶具に挟み、固定する。このサンプルの基材フィルムを、JIS K6854-1に準じて90°方向(即ち、ガラス板の表面の法線方向)に引っ張ることにより、樹脂薄膜から基材フィルムを剥がして、その剥離強度を測定する。測定の際の引張速度は、20mm/分とする。
式(1)において、R1及びR2は、それぞれ独立して、炭素原子数1個~20個の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基、炭素原子数1個~20個の直鎖状又は分岐鎖状のアルキレンオキサイド基、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、カルボキシル基、任意の連結基が介在していてもよい(メタ)アクリル基、エポキシ基、メルカプト基、イソシアネート基、アミノ基、及びシアノ基からなる群より選択される基である。
Bとして特に好ましいものとしては、単結合、-O-(C=O)-及び-CH=N-N=CH-が挙げられる。
R3-C3-D3-C5-M-C6-D4-C4-R4 式(2)
加温条件は、例えば、通常40℃以上、好ましくは50℃以上、また、通常200℃以下、好ましくは140℃以下の温度において、通常1秒以上、好ましくは5秒以上、また、通常3分以下、好ましくは120秒以下の時間としうる。
また、光照射に用いる光とは、可視光のみならず紫外線及びその他の電磁波をも含む。光照射は、例えば、波長200nm~500nmの光を0.01秒~3分照射することにより行うことができる。この際、照射される光のエネルギーは、例えば、0.01mJ/cm2~50mJ/cm2としうる。
工程1で得られる複層フィルム10は、図2に示す構成としうる。この複層フィルム10は工程2に供される。
工程(2)は、樹脂薄膜に液体を吹き付けて亀裂を形成する工程である。
工程(2)を行うことにより、複層フィルム10の樹脂薄膜11には、図3に示すように、亀裂10Cが形成される。亀裂10Cが形成された複層フィルム10は工程(3)に供される。
工程(3)は、基材フィルムから樹脂薄膜を剥離して剥離片を得る工程である。本実施形態において、工程(3)は、工程(2)から引き続き、液体を亀裂が形成された複層フィルムに吹き付けることにより、基材フィルムから亀裂が形成された樹脂薄膜を吹き飛ばす工程(3A)と、吹き飛ばされた樹脂薄膜を回収する工程(3B)とを含みうる。
上述した製造方法によって製造された樹脂薄膜の剥離片は、顔料として塗料に適用することができる。この塗料は、分散媒と、その分散媒に分散した樹脂薄膜の剥離片(顔料)とを含む。以下、樹脂薄膜の剥離片を顔料として適用したものを、樹脂薄膜顔料と呼ぶ。
偽造防止物品としては、例えば、真正性識別用のラベル、シール、表示媒体などが挙げられる。
セキュリティ物品としては、例えば、金券、商品券、チケット、証明書、セキュリティカード等の認証媒体等が挙げられる。
加飾性物品としては、例えば、装飾品、文具、家具、自動車(内外装)、家電、PC、化粧品パッケージ等が挙げられる。
中でも、樹脂薄膜顔料が円偏光分離機能を有する場合、真正性識別用の表示媒体に適用することが好ましい。
本実施形態によれば、樹脂薄膜は、亀裂を形成した後に基材フィルムから剥離されるので、樹脂薄膜を基材フィルムから剥離した後に当該剥離した樹脂薄膜を粉砕するよりも、容易に樹脂薄膜の剥離片を製造することが可能である。また、本実施形態によれば、複層フィルムに液体を吹き付けることにより、樹脂薄膜に亀裂を形成し剥離するので、製造工程を簡素化することができる。その結果、本実施形態によれば、剥離片を効率的に製造する製造方法を提供することができる。
さらに、本実施形態によれば、複層フィルムに液体を吹き付けることにより樹脂薄膜に亀裂を形成し、剥離された剥離片は吹き付けられた液体とともに流れるので、乾式で樹脂薄膜を粉砕する場合よりも、粉塵爆発のリスクを小さくすることができ、配管つまりのリスクも小さくすることができる。
上記実施形態では、剥離室110内に、上方から液体を吹き付けるノズル120Aを備える液体吹付装置と、複層フィルム10を厚み方向の上方から押さえつけうる一対のテンションロール111A,111Bと、テンションロール111A,111Bとは、複層フィルム10の厚み方向における反対側に設けられた支持板112と、を有する態様を示したが、本発明はこのような態様に限定されない。例えば、以下の変形例1および2に示す態様であってもよい。
実施形態1において、液体吹付装置の配置位置及び、支持板の配置位置を変えた変形例1について図4を参照しつつ説明する。図4は、変形例1に係る製造装置の一部を模式的に示す側面図である。図4に示すように、変形例1の態様では、図示下方から液体Lを吹き付け可能なノズル220Aを備える液体吹付装置200と、複層フィルム10を厚み方向の上方から押さえつけうる一対のテンションロール211A,211Bと、当該テンションロールと同じ方向から複層フィルム10を支持する支持板212と、を有する。当該態様の場合、複層フィルム10を、樹脂薄膜11が下側になるように配することにより、樹脂薄膜11に直接液体が吹き付けられ、亀裂が形成され剥離される。
実施形態1において、支持板を、ロール形状の支持体(支持ロール310)に代えた変形例2について図5を参照しつつ説明する。図5は、変形例1に係る製造装置の一部を模式的に示す側面図である。図5に示すように、変形例2では、剥離室は、テンションロールを備えず、複層フィルム11を支持する支持体として、ロール状の支持体310(支持ロール310)を備える。当該支持ロール310は周方向に回転可能である。支持ロール310は、複層フィルム11の液体Lが吹き付けられる面(上面)とは反対側の面(下側面)に接触して設けられており、複層フィルム11の液体Lが吹き付けられる部分を下側から支持している。当該態様の場合、複層フィルム10を樹脂薄膜11が上側になるように配することにより、上方に設けられたノズル320Aによって、樹脂薄膜11に直接液体が吹き付けられ、亀裂が形成され剥離される。図5中、321は液体供給部、300は液体吹付装置である。
実施形態1とは異なるフィルムの搬送経路を有する変形例3について図7を参照しつつ説明する。図7は、変形例3に係る製造装置の一部を模式的に示す側面図である。図7において、製造装置700は、複層フィルム10を繰り出す繰出し装置701と、複層フィルム10に液体を吹き付けて亀裂を形成し複層フィルム10から樹脂薄膜を剥離する液体吹付装置720と、当該液体吹付装置を収容する剥離室710と、剥離された樹脂薄膜11(剥離片)を回収する剥離片回収部115とを備える。
以下の説明において、量を表す「%」及び「部」は、別に断らない限り、重量基準である。また、以下に説明する操作は、別に断らない限り、常温及び常圧の条件において行った。
以下の実施例で使用した試薬は、以下の通りである。
光重合開始剤としては、チバ・ジャパン社製「イルガキュアOXEO2」を用いた。
界面活性剤としては、ネオス社製「フタージェント209F」を用いた。
・純水(TRUSCO製の精製水、JISK0557に規定する「A1」以上に相当する水質のもの)
(基材フィルムからの樹脂薄膜の剥離強度の測定方法)
ガラス板(大きさ:25mm幅×長さ100mm、厚さ2mm)を用意した。また、このガラス板と同じサイズに、粘着シート(日東電工製「LUCIACS CS9621T」、厚さ25μm)をカットした。この粘着シートは、保護フィルムとしての剥離ライナー、粘着剤層及び剥離ライナーをこの順に備える3層構造のフィルムであった。
目視により、各例により得られた剥離片の粒径と、比較例1により得られた剥離片の粒径とを比較し、以下の判定基準により評価した。
「良」:ほとんどの剥離片の粒径が比較例1の剥離片の粒径よりも小さい。
「不良」:ほとんどの剥離片の粒径が比較例1の剥離片の粒径以上である。
樹脂薄膜の亀裂が形成された部分に流体(液体または気体)を吹き付けることにより、樹脂薄膜の全量が剥離したときの複層フィルムの搬送速度を比較した。
樹脂薄膜の剥離片の製造(連続的な工程(2)及び工程(3)の実施)を開始してから、60分後、及び150分後のそれぞれにおいて、樹脂薄膜の剥離が良好に行われているか否かを判定した。判定の結果、樹脂薄膜の剥離が良好に行われていると判定された場合、そのまま装置の運転を続行した。樹脂薄膜の剥離が良好に行われていないと判定された場合、装置の運転を中断して装置のクリーニングを実施し、その後運転を再開した。
判定の結果を、下記の評価基準で評価した。
60:製造開始60分後において、樹脂薄膜の剥離が良好に行われていないと判定された。
150:製造開始60分後においては樹脂薄膜の剥離が良好に行われていると判定されたが、製造開始150分後においては、樹脂薄膜の剥離が良好に行われていないと判定された。
>150:製造開始60分後においても、製造開始150分後においても、樹脂薄膜の剥離が良好に行われていると判定された。
(1-1.光硬化性の液晶組成物の調製)
表1に示す比率で光重合性液晶性化合物1、光重合性非液晶性化合物、カイラル剤、光重合開始剤、界面活性剤及びシクロペンタノンを混合して、光硬化性の液晶組成物を調製した。
基材フィルムとして、面内の屈折率が等方性で長尺のポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡社製「PETフィルムA4100」;厚み100μm)を用意した。この基材フィルムをフィルム搬送装置の繰り出し部に取り付け、当該基材フィルムを長尺方向に搬送しながら以下の操作を行った。まず、搬送方向と平行な長尺方向にラビング処理を施した。次に、ラビング処理を施した面に、(1-1)で調製した液晶組成物をダイコーターを使用して塗布した。これにより、基材フィルムの片面に、未硬化状態の液晶組成物の膜を形成した。
図1に示す、繰出し装置101、剥離室110、液体吹付装置120、剥離片回収部115、液体回収部130を有する装置100を用意した。
工程(1-1)において、液晶組成物の組成を、表1に示す通りに変更した以外は、実施例1と同じ操作を行って剥離片を製造した。得られた剥離片の大きさを目視にて観察し剥離片の粒度の評価を行った。
本例においても液体を吹き付けると、吹付開始直後から、樹脂薄膜に亀裂が発生した。その後、さらに複層フィルム10に、液体を吹き付けると、亀裂の形成された樹脂薄膜11が剥離し液体により吹き飛ばされた。本例では複層フィルム10をライン速度20m/分で搬送したので、液体吹付時間は0.2秒であったが、装置の運転開始直後の時点では、樹脂薄膜11の全量が剥離した。その後、装置の運転を続け、及び連続処理時間の評価を行った。
実施例1の(1-2)で得られた複層フィルムを、プレス装置(テスター産業製ロールプレス装置 SA-602)を用いてプレス圧30MPa、プレス時間0.06秒でロールプレスした後に、実施例1の(1-3)の操作を行ったこと以外は、実施例1と同じ操作を行って剥離片を製造し、得られた剥離片の大きさを目視にて観察し剥離片の粒度の評価を行った。
本例においてはプレスにより樹脂薄膜に亀裂が発生し、プレス後に液体を吹き付けると、更に多くの亀裂が発生し、さらに液体を吹き付けることにより、亀裂の形成された樹脂薄膜11が剥離し液体により吹き飛ばされた。本例では複層フィルム10をライン速度20m/分で搬送したので、液体吹付時間は0.2秒であったが、装置の運転開始直後の時点では、樹脂薄膜11の全量が剥離した。その後、装置の運転を続け、及び連続処理時間の評価を行った。
下記の変更点以外は、実施例1と同じ操作を行って剥離片を製造し、装置の連続処理時間の評価及び剥離片の粒度の評価を行った。
・工程(1-3)において、装置として、装置100に代えて、図7に示す装置700を用い、吹付に際しての複層フィルムの搬送方向を、図7に示す通り下から上への上向き方向とした。
・工程(1-3)において、吹付の設定圧力を30MPaから20MPaに変更した。
下記の変更点以外は、実施例1と同じ操作を行って剥離片を製造し、装置の連続処理時間の評価及び剥離片の粒度の評価を行った。
・工程(1-1)において、液晶組成物の組成を、表1に示す通りに変更した。
・工程(1-3)において、装置として、装置100に代えて、図7に示す装置700を用い、吹付に際しての複層フィルムの搬送方向を、図7に示す通り下から上への上向き方向とした。
・工程(1-3)において、吹付の設定圧力を30MPaから20MPaに変更した。
実施例1の(1-2)で製造した複層フィルムを用いて、図6に示す製造装置を用いて、以下の方法により樹脂薄膜の剥離片を製造した。得られた剥離片は実施例の剥離片の粒度を評価するための対比対象とした。
図6は、比較例1で用いる剥離片の製造装置を模式的に示す側面図である。図6に示したように、フィルム送出部420、剥離部430、及び、フィルム回収部440を備える製造装置400を用意した。剥離部430は、鋭角に設けられた角部分435を有するバー434、及び、角部分435の直ぐ下流に設けられた空気を噴射しうるノズル436を備えていた。この際、バー434の角部分435の角度は、複層フィルム10を角度θ(60°)で折り返せるように設定した。角部分はR=0.2mm~0.3mmの面取り構造となっている。
表1に示すように、実施例1~5によれば、剥離片を、効率的に製造することができる、基材フィルム上に形成された樹脂薄膜の剥離片の製造方法を提供することができた。
実施例4及び5では、吹付圧力を、他の実施例より低い圧力としたにも関わらず、他の実施例と同等の粒度評価が得られ、かつ、連続処理をより長時間で行うことができた。したがって、実施例4及び5で行った上向きの搬送での吹付によれば、特に有利な製造を行うことができることが分かる。
10C…亀裂
11…樹脂薄膜
11A…剥離片
12…基材フィルム
100…樹脂薄膜の剥離片の製造装置
101…繰出し装置
102,103…搬送ロール
110…剥離室
111A,111B,211A,211B…テンションロール
112…支持板
115…剥離片回収部
116…フィルター
120,200,300…液体吹付装置
120A,220A,320A…ノズル
121,221,321…液体供給部
130…液体回収部
131…液体流路
310…支持ロール
L…液体
L1…液体の移動方向
700…製造装置
701…繰出し装置
710…剥離室
711A,711B…テンションロール
720…液体吹付装置
720A…ノズル
721…液体供給部
Claims (5)
- 長尺の基材フィルム上に、光硬化性の液晶組成物の硬化物からなる樹脂薄膜を形成して複層フィルムを得る工程(1)と、
前記樹脂薄膜に液体を吹き付けて亀裂を形成する工程であって、前記吹き付けは、前記複層フィルムを、支持板により反対側から支持して行う工程(2)と、
前記基材フィルムから前記樹脂薄膜を剥離して剥離片を得る工程(3)と、を含み、
前記樹脂薄膜が、コレステリック樹脂層である、
樹脂薄膜の剥離片の製造方法。 - 前記液体が純水である、請求項1に記載の樹脂薄膜の剥離片の製造方法。
- 前記工程(2)を、吹付圧力0.15MPa以上50MPa以下で行う、請求項1または2に記載の樹脂薄膜の剥離片の製造方法。
- 前記基材フィルムと前記樹脂薄膜との剥離強度が500N/m以下である、請求項1~3のいずれか一項に記載の樹脂薄膜の剥離片の製造方法。
- 前記樹脂薄膜の厚さが、0.1μm以上200μm以下である、請求項1~4のいずれか一項に記載の樹脂薄膜の剥離片の製造方法。
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