〔実施形態〕
以下、本発明の実施形態について、詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係る情報処理システム1の構成を示すブロック図である。情報処理システム1は、ユーザ端末10と、サーバ20とを含む。ユーザ端末10およびサーバ20は、ネットワーク30を介して通信可能に接続される。ネットワーク30は、例えば、無線LAN(Local Area Network)、有線LAN、公衆回線、インターネット、または、これらの組み合わせ等によって構成される。
(情報処理システム1の概要)
情報処理システム1は、撮影装置によって撮影された撮影画像を取得し、取得した撮影画像に基づいて、浄水器に関連する情報を検出し、検出した情報をユーザに提示するシステムである。本実施形態では、撮影装置の一例として、静止画像および動画像を取得可能なカメラを適用する。なお、撮影装置は、これに限らず、静止画像および動画像の一方を取得可能なカメラであってもよいし、その他の撮影装置であってもよい。情報処理システム1は、浄水器に関連する情報を、撮影画像に基づいて検出するので、浄水器本体に、浄水器に関連する情報を検出するための構成が搭載されていなくても構わない。これにより、情報処理システム1は、浄水器に関連する情報を検出するために、浄水器本体に搭載させることが必要な構成をより少なくすることができる。
(浄水器の構成)
図2は、情報処理システム1によって関連する情報が検出される対象となる浄水器80の一例を示す斜視図である。浄水器80は、例えば、ユーザの自宅或いはオフィス等の水栓の蛇口に取り付けられた直付け型の浄水器である。浄水器80は、浄水カートリッジ82の着脱が可能であり、ユーザが任意で浄水カートリッジ82の交換を行うことができる。
浄水器80は、浄水器本体81と略円柱状の浄水カートリッジ82とで構成されている。浄水器本体81は、切換操作部811および取り付け治具812を備え、水栓90の蛇口に取り付けられている。浄水器80は、ケース本体で覆われている。ケース本体上部の略中央には、蛇口から原水である水道水を受け入れる受入口(図示せず)が形成され、この受入口がリング状の取り付け治具812を介して蛇口の吐出口に取り付けられている。切換操作部811は、回動軸の周りを前後方向に回動可能に形成されている。切換操作部811を操作することで、受入口に供給された水道水の流路を切り替え、浄水器本体81の底部に設けられた原水出口、または、シャワー出口、あるいは、浄水カートリッジ82の底部に設けられた浄水出口、の何れか一つから吐出させることができる。例えば、切換操作部811を、前後方向の奥側に回動させると、浄水カートリッジ82内の濾過材で濾過した浄水が、浄水出口から吐出される。また、切換操作部811を、前後方向の手前側に回動させると、原水が直接原水出口から吐出される。また、切換操作部811を、前後方向の中間位置に回動させると、シャワー出口からシャワー状の原水が吐出される。各出口に対応する切換操作部811の切り換え位置をそれぞれ、浄水位置、シャワー位置、原水位置と呼ぶ。
(情報処理システム1の物理的構成)
図3は、情報処理システム1を構成する各装置の物理的構成を示すブロック図である。
(ユーザ端末10の物理的構成)
ユーザ端末10は、図3に示すように、バス1010と、主メモリ1001と、プロセッサ1002と、補助メモリ1003と、通信インタフェース1004と、カメラ1005と、タッチスクリーン1006とを備えたコンピュータである。主メモリ1001、プロセッサ1002、補助メモリ1003、通信インタフェース1004、カメラ1005、およびタッチスクリーン1006は、バス1010を介して互いに接続されている。ユーザ端末10は、一例として、スマートフォン、タブレット等である。
主メモリ1001としては、例えば、半導体RAM(random access memory)等が用いられる。
プロセッサ1002としては、例えば、マイクロプロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ、マイクロコントローラ、またはこれらの組み合わせ等が用いられる。
補助メモリ1003としては、例えば、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、またはこれらの組み合わせ等が用いられる。補助メモリ1003には、当該コンピュータを本発明における情報処理装置として動作させるためのプログラム(アプリケーション)が格納されている。プロセッサ1002は、補助メモリ1003に格納されたプログラムを主メモリ1001上に展開し、主メモリ1001上に展開されたプログラムに含まれる各命令を実行する。また、補助メモリ1003には、当該コンピュータを本発明における情報処理装置として動作させるためにプロセッサ1002が参照する各種データが格納されている。
通信インタフェース1004は、ネットワーク30に接続するインタフェースである。
カメラ1005は、イメージセンサ等を含み、レンズから入射する入射光を電気信号に変換することで撮影画像を生成する。
タッチスクリーン1006は、入力装置および出力装置として機能する。具体的には、タッチスクリーン1006は、スクリーンに対するユーザの手、ペン等の物体の接触を、入力操作として受け付けることにより、入力装置として機能する。また、タッチスクリーン1006は、プロセッサ1002により生成された画面を表す情報を表示することにより、出力装置として機能する。
(サーバ20の物理的構成)
サーバ20は、図3に示すように、バス2010と、主メモリ2001と、プロセッサ2002と、補助メモリ2003と、通信インタフェース2004とを備えたコンピュータである。主メモリ2001、プロセッサ2002、補助メモリ2003、および通信インタフェース2004は、バス2010を介して互いに接続されている。また、サーバ20は、入出力インタフェース(図示せず)を備え、入出力インタフェースを介して入力装置および出力装置の一方または両方に接続されていてもよい。
主メモリ2001、プロセッサ2002、補助メモリ2003、通信インタフェース2004は、ユーザ端末10が備える主メモリ1001、プロセッサ1002、補助メモリ1003、通信インタフェース1004と同様に説明される。
ただし、補助メモリ2003には、当該コンピュータを本発明におけるサーバとして動作させるためのプログラムが格納されている。プロセッサ2002は、補助メモリ2003に格納されたプログラムを主メモリ2001上に展開し、主メモリ2001上に展開されたプログラムに含まれる各命令を実行する。また、補助メモリ2003には、当該コンピュータを本発明におけるサーバとして動作させるためにプロセッサ2002が参照する各種データが格納されている。
なお、ここでは、内部記憶媒体である補助メモリ1003または補助メモリ2003に格納されているプログラムに従って、プロセッサ1002またはプロセッサ2002が動作する形態について説明したが、これに限定されない。すなわち、プロセッサ1002およびプロセッサ2002の少なくとも一方は、外部記録媒体に格納されているプログラムに従って動作してもよい。また、プロセッサ1002およびプロセッサ2002の少なくとも一方は、ネットワーク上から取得したプログラムに従って動作してもよい。
また、ここでは、単一のコンピュータを用いて、ユーザ端末10およびサーバ20のそれぞれを実現する形態について説明したが、これに限定されない。すなわち、ユーザ端末10およびサーバ20の少なくとも一方は、互いに通信可能に構成された複数のコンピュータによって構成されてもよい。
(情報処理システム1の機能的構成)
図4は、情報処理システム1を構成する各装置の機能的構成を示すブロック図である。
(ユーザ端末10の機能的構成)
ユーザ端末10は、図4に示すように、制御部11と、記憶部12とを備える。制御部11は、取得部111と、検出部112と、提示部113と、登録部114と、合成部115とを含む。制御部11は、図3に示した補助メモリ1003に記憶されたプログラムをプロセッサ1002が読み込んで実行することにより実現される機能的な構成である。記憶部12は、図3に示した主メモリ1001および補助メモリ1003によって実現される機能的な構成である。
取得部111は、カメラ1005によって撮影された撮影画像を取得する。被写体としては、浄水器80、水栓90、浄水器80の識別マーク等が挙げられる。撮影画像は、静止画像または動画像である。なお、浄水器80の識別マークとしては、例えば、バーコード等の一次元コード、QRコード(登録商標)、データマトリックス(登録商標)、PDF417等の多次元コードが挙げられるが、これらに限られない。
取得部111は、カメラ1005を制御することにより周囲を表す映像を撮影画像として取得してもよいし、記憶部12に記憶された撮影画像を取得してもよい。
カメラ1005を制御して撮影画像を取得する場合、取得部111は、静止画モードおよび動画モードの何れかで動作する。何れのモードにおいても、取得部111は、カメラ1005によって取得される周囲を表す映像をリアルタイムに更新しながらタッチスクリーン1006に表示する。また、取得部111は、撮影ボタンおよび切替ボタンを、周囲を表す映像とともにタッチスクリーン1006に表示する。取得部111は、切替ボタンに対するユーザの操作が受け付けられると、静止画モードおよび動画モード間の切り替えを行う。静止画モードにおいて、取得部111は、撮影ボタンに対する操作が受け付けられると、当該操作時点での周囲を表す画像を静止画の撮影画像として取得する。また、動画モードにおいて、取得部111は、撮影ボタンに対する操作が受け付けられてから、次に撮影ボタンに対する操作が受け付けられるまでの周囲を表す映像を、動画像の撮影画像として取得する。
検出部112は、撮影画像に基づいて、浄水器80に関連する情報を検出する。検出処理自体は、サーバ20によって実行される。具体的には、検出部112は、浄水器80の撮影画像をサーバ20に送信し、サーバ20を用いて浄水器80に関連する情報を検出する。
浄水器80に関連する情報の一例としては、浄水器80の状態を表す情報が挙げられる。浄水器80の状態とは、例えば、浄水カートリッジ82の消耗度(具体的には、目詰まりの具合等)、予測される交換時期、浄水器80の不具合等であってもよいが、これらに限られない。なお、浄水カートリッジ82は、本発明における消耗品の一例である。また、浄水器80に関連する情報の他の一例としては、浄水器80の識別情報、水栓90に取り付け可能な浄水器80等が挙げられる。
提示部113は、検出部112によって検出された、浄水器80に関連する情報をユーザに提示する。具体的には、提示部113は、浄水器80に関連する情報を、タッチスクリーン1006に表示することによりユーザに提示する。なお、提示部113は、タッチスクリーン1006に表示することに限らず、その他の手法で、浄水器80に関連する情報をユーザに提示してもよい。例えば、浄水器80に関連する情報は、ユーザ端末10が備えるスピーカ(図示せず)から音声情報として出力されてもよいし、外部に接続されたプリンタ(図示せず)から紙媒体として出力されてもよい。
登録部114は、浄水器80の識別情報と、浄水器80のユーザを表すユーザ情報とを関連付けた登録情報を、サーバ20の記憶部22に記憶させる。関連付けの処理自体は、サーバ20によって実行される。具体的には、登録部114は、浄水器80または浄水器80の識別マークの撮影画像と、ユーザ情報とをサーバ20に送信し、サーバ20を用いて、登録情報を生成して記憶部22に記憶させる。以降、登録情報を生成して記憶部22に記憶させることを、ユーザ登録とも記載する。
ここで、ユーザ情報に含まれる情報の一例としては、ユーザの名称、メールアドレス、年齢、家族構成、住所等が挙げられる。ただし、ユーザ情報には、これらに限らず、その他の情報が含まれていてもよい。サーバ20に記憶された登録情報は、ユーザにお勧め情報等を提示するために用いられてもよい。例えば、ユーザ情報に含まれるメールアドレスに対して、ユーザ情報に関連付けられた浄水器80の部品、オプション品、浄水カートリッジ82等の情報が送信されてもよい。
合成部115は、水栓90の撮影画像と、水栓90に取り付け可能な浄水器80の画像とを用いて、当該浄水器80が水栓90に取り付けられた状態を表す合成画像を生成する。合成処理自体は、サーバ20によって実行される。具体的には、合成部115は、水栓90に取り付け可能な浄水器80の何れかを特定する情報をサーバ20に送信し、撮影画像と当該浄水器80の画像との合成要求をサーバ20に送信し、サーバ20を用いて合成を行う。
(サーバ20の機能的構成)
サーバ20は、図4に示すように、制御部21と、記憶部22とを備える。
制御部21は、ユーザ端末10の検出部112から撮影画像を受信し、当該撮影画像に基づいて、浄水器80に関連する情報を検出する。また、制御部21は、浄水器80に関連する情報を、ユーザ端末10に送信する。検出処理には、記憶部22に記憶された検出ルール、浄水器データ等が用いられる。検出ルール、浄水器データの詳細については後述する。制御部21は、図3に示した補助メモリ2003に記憶されたプログラムをプロセッサ2002が読み込んで実行することにより実現される機能的な構成である。記憶部22は、図3に示した主メモリ2001および補助メモリ2003によって実現される機能的な構成である。
また、制御部21は、ユーザ端末10の登録部114からユーザ情報を受信する。制御部21は、受信したユーザ情報と、撮影画像に基づき検出した浄水器80の識別情報とを関連付けた登録情報を、記憶部22に記憶する。
また、制御部21は、ユーザ端末10の合成部115から、水栓90に取り付け可能な浄水器80の何れかを特定する情報を受信する。制御部21は、受信した情報が示す浄水器80の画像と、受信した水栓90の撮影画像とを、当該浄水器80が水栓90に取り付けられた状態を表すよう合成する。
(サーバ20に記憶されるデータ)
記憶部22には、登録情報、検出ルール、浄水器データ等が記憶される。登録情報は、前述のように、浄水器80の識別情報とユーザ情報とを関連付けた情報である。
検出ルールは、撮影画像に基づいて、検出結果を導出するための情報である。例えば、検出ルールは、条件および結果を関連付けたルールとして表される。具体的な検出ルールの例としては、浄水器80から吐出される水の流量が満たす条件と、浄水器の消耗度とを関連付けた情報が挙げられる。また、他の例としては、浄水器80の吐水口以外からの吐水(湯水)を示す情報または異常な流姿を示す情報と、取り付けに不備があるとの不具合とを関連付けた情報が挙げられる。
浄水器データは、浄水器80の機種毎に記憶されるデータである。各浄水器80の浄水器データは、例えば、名称、型番、コード、外観画像、3Dモデリングデータ、適合する水栓の種類、マニュアル等を含んでいてもよい。
(情報処理システム1の動作)
以上のように構成された情報処理システム1の動作について、図面を参照して説明する。
(浄水器80の識別情報を検出する動作)
図5は、情報処理システム1が、浄水器80の撮影画像に基づいて浄水器80の識別情報を検出する動作の一例を示すフローチャートである。
ステップS101において、ユーザ端末10の登録部114は、ユーザ情報を取得する。ユーザ情報は、例えば、タッチスクリーン1006に対する入力操作に基づいて取得されてもよいし、記憶部12から取得されてもよい。
ステップS102において、取得部111は、浄水器80または浄水器80の識別マークの撮影画像を取得する。ここで、当該浄水器80は、水栓90に取り付けられた状態であってもよいし、取り付けられていない状態であってもよい。また、浄水器80の識別マークは、浄水器80の表面に貼り付けまたは直接印字されたものであってもよいし、浄水器80の付属品、マニュアル等に貼り付けまたは直接印字されたものであってもよい。また、この場合、撮影画像は、静止画像であってもよいし、動画像であってもよい。
ステップS103において、検出部112は、浄水器80または浄水器80の識別マークの撮影画像と、ユーザ情報とを、サーバ20に送信する。
ステップS104において、サーバ20の制御部21は、受信した撮影画像に基づいて、浄水器80の識別情報を検出する。
例えば、受信した撮影画像に含まれる被写体が浄水器80であるとする。この場合、制御部21は、撮影画像と、記憶部22に記憶された浄水器データに含まれる外観画像とを比較し、一致度が閾値以上の外観画像に対応する浄水器80の型番を、識別情報として検出してもよい。
また、例えば、受信した撮影画像に含まれる被写体が浄水器80の識別マークであるとする。この場合、制御部21は、撮影画像に含まれる識別マークを認識して得られるコード自体を、識別情報として検出してもよい。また、制御部21は、当該コードによって特定される浄水器80の型番を、識別情報として検出してもよい。
ステップS105において、制御部21は、検出した識別情報と、受信したユーザ情報とを関連付けた登録情報を、記憶部22に記憶する。
ステップS106において、制御部21は、検出した識別情報を、ユーザ端末10に送信する。また、制御部21は、記憶部22に記憶された浄水器データを参照することにより、検出した識別情報に加えて、当該識別情報が示す浄水器80の外観画像を、ユーザ端末10に送信してもよい。
ステップS107において、ユーザ端末10の提示部113は、受信した識別情報を、タッチスクリーン1006に表示する。浄水器80の外観画像が併せて受信されている場合、タッチスクリーン1006には、当該外観画像が、識別情報とともに表示されてもよい。
なお、ステップS104において、制御部21が撮影画像から浄水器80の識別情報を検出できない可能性がある。この場合、制御部21は、ステップS105を省略し、ステップS106において、検出できなかったことを示す情報をユーザ端末10に送信してもよい。この場合、ステップS107において、提示部113は、識別情報を検出できなかったことを示す情報をタッチスクリーン1006に表示してもよい。また、ステップS104において、制御部21は、撮影画像から浄水器80の機種を特定できない場合、撮影画像に基づいて複数の機種の候補を検出してもよい。例えば、外観画像に外形が近い機種を複数検出してもよい。この場合、制御部21は、ステップS105を省略し、ステップS106において、当該複数の機種を示す情報をユーザ端末10に送信してもよい。この場合、ステップS107において、提示部113は、当該複数の機種を示す情報をタッチスクリーン1006に表示してもよい。
(浄水器80の識別情報を検出する動作の具体例)
図6は、浄水器80の識別情報を検出する動作の具体例を示す模式図である。
図6の左図に示すように、ユーザ端末10において、ユーザの操作に応じて、浄水器80の撮影画像が取得される。取得された撮影画像は、ユーザ情報とともに、サーバ20に送信される(ステップS101~S103)。この例では、浄水器80は、水栓90に取り付けられていない状態である。これにより、サーバ20において、ステップS104~S106の処理が実行される。そして、図6の右図に示すように、ユーザ端末10のタッチスクリーン1006には、サーバ20に記憶されている浄水器80の外観画像G101と、浄水器80の識別情報G102とが表示される(ステップS107)。
(識別情報を検出する動作による効果)
以上の動作により、本実施形態は、購入した浄水器80の識別情報を、ユーザに容易に把握させることができる。また、本実施形態は、ユーザが、購入した浄水器80の識別情報がわからない場合にも、容易にユーザ登録を行うことができ、ユーザ登録の煩雑さを低減する。また、本実施形態は、実際の浄水器80とは異なる識別情報を入力してユーザ登録が行われることを低減する。
(取り付け可能な浄水器80を示す情報を検出する動作)
図7は、情報処理システム1が、水栓90の撮影画像に基づいて取り付け可能な浄水器80を示す情報を検出する動作の一例を示すフローチャートである。
ステップS201において、ユーザ端末10の取得部111は、水栓90の撮影画像を取得する。ここで、被写体である水栓90は、浄水器80が取り付けられていない状態である。
ステップS202において、検出部112は、水栓90の撮影画像を、サーバ20に送信する。
ステップS203において、サーバ20の制御部21は、受信した撮影画像に基づいて、取り付け可能な浄水器80を示す情報を検出する。
例えば、制御部21は、受信した撮影画像に含まれる被写体としての水栓90の形状を解析し、解析した形状に基づいて、水栓90の種類を判定する。また、制御部21は、記憶部22に記憶された浄水器データのうち、判定した水栓90の種類に適合する浄水器データが示す浄水器80を、取り付け可能な浄水器80として検出する。このとき、判定した水栓90の種類に適合する複数の浄水器データがあれば、制御部21は、取り付け可能な複数の浄水器80を示す情報を検出する。
また、制御部21は、当該ステップにおいて、判定した水栓90の種類と、適合する各浄水器80とを接続するための取り付け用部品の型番を併せて検出してもよい。
ステップS204において、制御部21は、検出した浄水器80のリストを、記憶部22に記憶する。浄水器80のリストには、例えば、浄水器の型番、外観画像のサムネイル、取り付け用部品の型番等が含まれる。
ステップS205において、ユーザ端末10の提示部113は、受信した浄水器80のリストを、タッチスクリーン1006に表示する。
ステップS206において、合成部115は、表示されたリストに含まれる浄水器80の何れかを選択するユーザの操作を受け付ける。当該操作は、ユーザが、被写体の水栓90に取り付けたイメージを表示させたい浄水器80を選択する操作である。
ステップS207において、合成部115は、選択された浄水器80を特定する情報を、サーバ20に送信する。
ステップS208において、サーバ20の制御部21は、受信した情報が示す浄水器80の画像を取得する。
例えば、制御部21は、記憶部22に記憶された浄水器データを参照して、当該浄水器80の外観画像を取得する。この場合、撮影画像に含まれる水栓90の向き等に、当該外観画像との合成に用いるための制約があってもよい。このような制約は、ユーザ端末10において撮影画像が取得される時点でユーザに提示されてもよい。あるいは、制御部21は、記憶部22に記憶された浄水器データを参照して、当該浄水器80の3Dモデリングデータを取得してもよい。この場合、制御部21は、3Dモデリングデータから、撮影画像に含まれる被写体としての水栓90の向き等に応じて、合成に適した向き等の浄水器80の画像を生成してもよい。
ステップS209において、制御部21は、浄水器80の画像と撮影画像とを合成する。これにより、撮影画像に含まれる被写体としての水栓90に、浄水器80が取り付けられた状態を表す合成画像が生成される。
ステップS210において、制御部21は、合成画像をユーザ端末10に送信する。
ステップS211において、ユーザ端末10の提示部113は、受信した合成画像を、タッチスクリーン1006に表示する。
(取り付け可能な浄水器80を示す情報を検出する動作の具体例)
図8は、取り付け可能な浄水器80を示す情報を検出する動作の具体例を示す模式図である。
図8の左図に示すように、ユーザ端末10において、ユーザの操作に応じて、水栓90の撮影画像が取得され、サーバ20に送信される(ステップS201~S202)。これにより、サーバ20において、S203~S204の処理が実行される。そして、図8の中央図に示すように、ユーザ端末10のタッチスクリーン1006には、取り付け可能な浄水器80の一覧G201が表示される。一覧G201の各行は、取り付け可能な浄水器80を表し、取り付け用部品の型番と、ボタンG202を含んでいる。ここで、ボタンG202に対するユーザの操作が受け付けられると、当該ボタンG202に対応する浄水器80を特定する情報が、サーバ20に送信される(ステップS205~S207)。これにより、サーバ20において、ステップS208~S210の処理が実行される。そして、図8の右図に示すように、ユーザ端末10のタッチスクリーン1006には、撮影画像に含まれる被写体としての水栓90に、選択された浄水器80が取り付けられた状態を示す取り付けイメージ(合成画像)が表示される。なお、撮影画像に、被写体である水栓70とともに、その周囲の様子(例えば、キッチン、オフィスの給湯室等)が含まれている場合、合成画像にも、周囲の様子が含まれる。
(取り付け可能な浄水器80を示す情報を検出する動作による効果)
以上の動作により、本実施形態は、ユーザに、水栓90の周囲の環境における浄水器80の取り付け状況を仮想的に確認させることができる。また、これにより、本実施形態は、ユーザが、水栓90の周囲の環境に合った浄水器80を選択して購入することを支援できる。また、本実施形態は、取り付け用部品の型番をあわせて提示することにより、ユーザによる浄水器80の取り付けを支援することができる。また、本実施形態は、ユーザが、使用する水栓90に適合しない浄水器80を購入したり、適合する浄水器80を取り付けるために利用できない取り付け用部品を購入したりすることを低減できる。
(浄水カートリッジ82の状態を診断する動作)
図9は、情報処理システム1が、浄水器80の撮影画像に基づいて浄水カートリッジ82の状態を診断する動作の一例を示すフローチャートである。なお、ここでは、浄水カートリッジ82の状態を診断するとは、浄水カートリッジ82の消耗度を検出し、その交換時期を予測することを含む。
ステップS301において、ユーザ端末10の取得部111は、浄水器80の撮影画像を取得する。ここでは、撮影画像として、浄水を吐出しているときの浄水器80および吐出されている浄水を含む動画像が取得される。当該撮影画像を、第1撮影画像とも記載する。ここで、第1撮影画像は、浄水器80が初めて使用される時、または、浄水カートリッジ82交換後に初めて使用される時に撮影されることが望ましい。ただし、第1撮影画像は、浄水カートリッジ82の消耗度を検出するための基準となるその他の時期に撮影されたものであっても構わない。
ステップS302において、ユーザ端末10の取得部111は、浄水器80の撮影画像を取得する。ここでは、撮影画像として、浄水を吐出しているときの浄水器80および吐出されている浄水を含む動画像が取得される。当該撮影画像を、第2撮影画像とも記載する。ここで、第2撮影画像は、第1撮影画像が撮影された後、第1撮影画像とは異なるタイミングで撮影される。例えば、第2撮影画像は、浄水器80の使用開始後または浄水カートリッジ82交換後に推奨期間が経過した頃(例えば、1ヶ月後、2か月、3ヶ月後等)に撮影されてもよい。例えば、ユーザ端末10の提示部113は、第1撮影画像および第2撮影画像の撮影を促す情報を、当該撮影を推奨する時期にユーザに提示してもよい。提示は、例えば、タッチスクリーン1006に表示することによって行われてもよいし、ユーザの登録したメールアドレス宛てにメール送信することによって行われてもよい。例えば、第1撮影画像の撮影を促す情報は、浄水器80の取り付け後または浄水カートリッジ82の交換後から、第1撮影画像が取得されるまで、所定間隔毎に通知されてもよい。また、第2撮影画像の撮影を促す情報は、第1撮影画像の取得後から、上述した推奨期間が経過したタイミング毎に、第2撮影画像が取得されるまで通知されてもよい。ただし、第2撮影画像は、第1撮影画像が撮影された後であれば、ユーザが浄水カートリッジ82の状態を診断したい任意の時期に撮影されたものであっても構わない。
ステップS303において、検出部112は、水栓90の第1撮影画像および第2撮影画像を、サーバ20に送信する。
ステップS304において、サーバ20の制御部21は、受信した第1撮影画像から、吐出される水の単位期間あたりの流量(以下、第1流量とも記載)を算出する。例えば、制御部21は、第1撮影画像から、吐出される水の流速および流水幅を算出し、流水幅を断面積に変換して流速を乗じることにより、第1流量を算出してもよい。同様に、制御部21は、受信した第2撮影画像から、吐出される水の単位期間あたりの流量(以下、第2流量とも記載)を算出する。第1流量は、本発明における、第1撮影画像から得られる情報の一例である。また、第2流量は、本発明における第2撮影画像から得られる情報の一例である。
ステップS305において、制御部21は、第1流量と第2流量とを比較することにより、浄水カートリッジ82の消耗度を検出するとともに、その交換時期を予測する。
例えば、制御部21は、第1流量および第2流量の比較結果が満たす条件と、消耗度とが関連付けられた検出ルールを参照することにより、消耗度を検出してもよい。また、制御部21は、比較結果が満たす条件(または、消耗度が満たす条件)と、交換時期とが関連付けられた検出ルールを参照することにより、交換時期を予測してもよい。
ステップS306において、制御部21は、浄水カートリッジ82の消耗度および交換時期を、ユーザ端末10に送信する。
ステップS307において、ユーザ端末10の提示部113は、受信した消耗度および交換時期を、タッチスクリーン1006に表示する。
なお、ステップS301で取得される第1撮影画像およびステップS302で取得される第2撮影画像は、浄水器80に対して同一とみなされる原水の供給条件にて撮影されることが好ましい。換言すると、第2撮影画像の撮影時に浄水器80に対する供給条件は、第1撮影画像の撮影時に浄水器80に対する供給条件と同一であるとみなされることが好ましい。
例えば、水栓90が、レバーまたはハンドルを操作することで水を吐出するものであるとする。この場合、第2撮影画像を撮影するためのレバーまたはハンドルに対する操作は、第1撮影画像の撮影時におけるレバーまたはハンドルに対する操作と同一であるとみなされることが好ましい。具体的には、レバーに対する操作が同一とみなされるためには、レバーの角度が所定の誤差の範囲内で同一であればよい。また、ハンドルに対する操作が同一とみなされるためには、ハンドルを回す程度が所定の誤差の範囲内で同一であればよい。なお、一般的に市水の供給圧力は制御されているため、レバーまたはハンドルに対する操作を同一にすることにより、原水の供給圧力を近似的に同一にすることができ、供給条件が同一であるとみなすことができる。
このために、例えば、浄水器80または水栓90は、レバーまたはハンドルの診断用の操作位置を示す目印を有していてもよい。また、ユーザ端末10の取得部111は、レバーまたはハンドルの診断用の操作位置を示す目印を、第1撮影画像および第2撮影画像を取得する際のタッチスクリーン1006に表示してもよい。
また、水栓90が、手などの物体がセンサによって検知されることにより原水または浄水を吐出するものであるとする。この場合、センサが物体を検知したときに開く出水弁の開き具合は、一定となるように制御されている。したがって、この場合、第1撮影画像および第2撮影画像の撮影時における浄水器80に対する原水の供給条件は、同一であるとみなされる。
このように、第1撮影画像および第2撮影画像として、浄水器80に対する原水の供給条件が同一とみなされる状態にてそれぞれ撮影された画像を取得することで、第1流量から第2流量への変化が、浄水カートリッジ82の消耗以外に起因する可能性を低減できる。その結果、浄水カートリッジ82の状態をより精度よく診断できる。
(浄水カートリッジ82の状態を診断する動作の具体例)
図10は、浄水カートリッジ82の状態を診断する動作の具体例を示す模式図である。
図10の左図に示すように、ユーザ端末10において、浄水器80が初めて使用される時または浄水カートリッジ82交換後に初めて使用される時に、ユーザの操作に応じて、浄水を吐出しているときの浄水器80および吐出されている浄水を含む動画像が、第1撮影画像として取得される。その後(例えば、2か月後等)、ユーザの操作に応じて、浄水を吐出しているときの浄水器80および吐出されている浄水を含む動画像が、第2撮影画像として取得される。これらの第1撮影画像および第2撮影画像は、サーバ20に送信される(ステップS301~S303)。これにより、サーバ20において、ステップS304~S306の処理が実行される。そして、図10の右図に示すように、ユーザ端末10のタッチスクリーン1006には、浄水カートリッジ82の消耗度を表す情報G301と、予測された交換時期を表す情報G302とが表示される。
例えば、この具体例では、消耗度として、「消耗している」、「やや消耗している」、「消耗していない」との3段階が検出される場合を想定している。また、ここでは、第1流量および第2流量の比較結果として、第2流量の第1流量に対する割合が適用されるとする。この場合、記憶部22には、検出ルールとして、当該割合が第1閾値以下の場合に「消耗している」、第1閾値より大きく第2閾値以下の場合に「やや消耗している」、第2閾値より大きい場合に「消耗していない」との消耗度がそれぞれ関連付けられたルールが記憶されていてもよい。なお、第2閾値は、第1閾値より大きい値である。また、記憶部22には、検出ルールとして、「消耗している」場合に「2週間後までの交換がお勧め」、「やや消耗している」場合に「1ヶ月後までの交換がお勧め」との交換時期がそれぞれ関連付けられたルールが記憶されていてもよい。
ただし、消耗度は3段階に限らず、2段階、または4以上の段階が検出されるように定められていてもよい。また、交換時期は、消耗度に関連付けられることに限らず、比較結果を表す情報自体に関連付けられていてもよい。
(浄水カートリッジ82の状態を診断する動作による効果)
以上の動作により、本実施形態は、流量計等といった浄水カートリッジ82の消耗度を計測するセンサが備えられていない浄水器80であっても、浄水カートリッジ82の消耗度および交換時期を診断して診断結果をユーザに提示することができる。
(浄水器80の不具合を診断する動作)
図11は、情報処理システム1が、浄水器80の撮影画像に基づいて当該浄水器80の不具合を診断する動作の一例を示すフローチャートである。なお、ここでは、浄水器80の不具合を診断するとは、不具合を検出し、対処方法を提示することを含む。
ステップS401において、ユーザ端末10の取得部111は、ユーザの操作に応じて、浄水器80の撮影画像を取得する。撮影画像は、例えば、浄水を吐出しているときの浄水器80および吐出されている浄水を含む動画像である。ここでは、撮影画像として、浄水器80に不具合が生じている可能性がある様子を表す動画像が取得される。不具合の一例としては、漏水、吐水不良(吐水量不足、異常な流姿)等が挙げられる。
ステップS402において、検出部112は、浄水器80の撮影画像を、サーバ20に送信する。
ステップS403において、サーバ20の制御部21は、受信した撮影画像に基づいて、不具合を検出したか否かを判断する。
例えば、制御部21は、受信した撮影画像において、吐水口以外からの吐水の有無、吐水口からの流姿等を判断してもよい。例えば、吐水口からの流姿を判断する場合、記憶部22には、許容される流姿を示す情報(例えば画像情報等)が記憶される。また、記憶部22には、検出ルールとして、撮影画像が示す流姿と許容される流姿とが合致しない場合に「不具合がある」、合致する場合に「不具合がない」とするルールが記憶されていてもよい。
ステップS403でNoの場合、ステップS404において、制御部21は、不具合がないことを表す情報を、ユーザ端末10に送信する。
ステップS403でYesの場合、ステップS405において、制御部21は、不具合を表す情報を、ユーザ端末10に送信する。
ステップS406において、ユーザ端末10の提示部113は、不具合を表す情報を受信したか否かを判断する。
ステップS406でNoの場合、ステップS407において、提示部113は、不具合がないことを表す情報を、タッチスクリーン1006に表示する。
ステップS406でYesの場合、ステップS408において、提示部113は、不具合を表す情報を、タッチスクリーン1006に表示する。
ステップS409において、提示部113は、不具合に対する対処方法の表示を指示するユーザの操作を受け付ける。
ステップS410において、サーバ20の制御部21は、該当する浄水器80について不具合に対する対処方法を表す情報を取得し、ユーザ端末10に送信する。不具合に対する対処方法を表す情報は、例えば、記憶部22に記憶された浄水器データに含まれている。
ステップS411において、ユーザ端末10の提示部113は、不具合の対処方法を表す情報を、タッチスクリーン1006に表示する。
なお、制御部21は、ステップS405において、不具合を表す情報とともに、不具合に対する対処方法を表す情報を取得してユーザ端末10に送信してもよい。この場合、ステップS408において、ユーザ端末10の提示部113は、不具合を表す情報とともに、その対処方法を表す情報を表示する。また、この場合、ステップS409~S411の処理は省略される。
(浄水器80の不具合を診断する動作の具体例)
図12は、浄水器80の不具合を検出する動作の具体例を示す模式図である。
図12の左図に示すように、ユーザ端末10において、ユーザの操作に応じて、浄水器80から漏水する様子を表す動画像が撮影画像として取得され、サーバ20に送信される(ステップS401~S402)。ここでは、サーバ20において、吐水口以外から吐水有りとの不具合を検出したと判断されたとする(ステップS403でYes、S405)。これにより、図12の右図に示すように、ユーザ端末10のタッチスクリーン1006には、「取り付けが完全でないため水が漏れています」との不具合を表す情報G401と、対処方法ボタンG402とが表示される(ステップS406でYes、S408)。ここで、対処方法ボタンG402に対するユーザの操作が受け付けられると(ステップS409)、サーバ200においてステップS410の処理が実行される。そして、ユーザ端末10のタッチスクリーン1006には、不具合の対処方法が表示される(ステップS411)。
(浄水器80の不具合を診断する動作による効果)
以上の動作により、本実施形態は、不具合を検出するためのセンサが備えられていない浄水器80であっても、浄水器80の不具合を診断して診断結果をユーザに提示することができる。また、本実施形態は、不具合の対処方法をも提示するので、対処方法を調べるユーザの手間を軽減できる。
〔変形例1〕
本実施形態は、ユーザ登録後、該当する浄水器80のスタートアップ情報をユーザに提示する機能をさらに有するよう変形してもよい。スタートアップ情報とは、浄水器80の使用を開始するための情報であり、例えば、取り付け方法、使用方法等の動画像を含んでいてもよい。
この場合、サーバ20の記憶部22に記憶される浄水器データは、浄水器80のスタートアップ情報を含む。また、制御部21は、撮影画像に基づいて当該浄水器80の識別情報を検出すると、検出した識別情報とともに、該当する浄水器80のスタートアップ情報を、ユーザ端末10に送信する。また、ユーザ端末10の提示部113は、受信した識別情報とともに、スタートアップ情報を表示する。スタートアップ情報に動画像が含まれれば、提示部113は、当該動画像の再生を開始してもよい。
これにより、本変形例では、ユーザは、浄水器80のマニュアルを読む必要なく、その取り付け方法および使用方法を理解することができ、ユーザの利便性が向上する。
〔変形例2〕
本実施形態は、浄水器80に想定される想定使用状況に応じて、浄水カートリッジ82等の消耗品に想定される想定寿命を算出する機能をさらに有するよう変形していてもよい。想定使用状況とは、例えば、当該消耗品の使用開始以降の浄水使用量、利用者の構成(例えば、家族の人数、それぞれの年齢、性別等)、浄水の用途(例えば、米磨ぎ、野菜洗い、飲用等)、各用途での使用量、各用途での使用頻度等であってもよい。例えば、登録部114は、ユーザの操作に応じて、想定使用状況を含むユーザ情報を取得し、制御部21は、想定使用状況を含むユーザ情報と、浄水器80の識別情報とを関連付ける。
この場合、例えば、制御部21は、上述した第1撮影画像から得られる情報および第2撮影画像から得られる情報の比較結果に加えて、想定使用状況に基づいて、消耗品の状態を診断してもよい。例えば、家族の人数が多いほど、第1流量および第2流量の比較結果に基づく浄水カートリッジ82の消耗度(または交換時期)を、より高く(またはより短く)なるよう変更してもよい。
これにより、本変形例は、消耗品の状態を、想定使用状況に応じてより精度よく診断できる。
また、本実施形態は、上述した想定寿命を、ユーザ登録した浄水器80に限らず、任意の浄水器80について算出する機能をさらに有していてもよい。この場合、例えば、ユーザ端末10の制御部11は、ユーザの操作に応じて、想定使用状況を表す情報を取得し、サーバ20に送信する。サーバ20の制御部21は、水栓90に取り付け可能な浄水器80の各々について、受信した想定使用状況に基づく浄水カートリッジ82の想定寿命を求め、当該想定寿命を、取り付け可能な浄水器80のリストに含めてユーザ端末10に送信してもよい。
これにより、本変形例では、ユーザは、浄水器80の購入前に、想定使用状況に応じた消耗品の想定寿命を知ることができる。その結果、ユーザは、消耗品の想定寿命も考慮して、購入する浄水器80を選択することができる。
〔変形例3〕
また、本実施形態は、ユーザによる水分の摂取量と、必要摂取量との比較結果を提示する機能をさらに有するよう変形していてもよい。
この場合、ユーザ端末10の制御部11は、利用者が水分を摂取した摂取量を表す情報を取得する。例えば、制御部11は、ユーザの入力操作に基づいて、摂取量を表す情報を取得し、サーバ20に送信する。なお、摂取量を表す情報としては、単位期間あたり(例えば、1日あたり)の量が取得される。また、取得された摂取量は、当該単位期間を識別する情報(例えば、日付等)に関連付けて、記憶部12または記憶部22に記憶される。
また、サーバ20の制御部21は、ユーザの摂取量と必要摂取量との比較結果をユーザ端末10に送信し、ユーザ端末10の提示部113は、比較結果をユーザに提示する。例えば、制御部21は、必要摂取量を、ユーザの状態(例えば、体内の水分量、性別、体重等)およびユーザ周囲の外部環境(例えば、水道水温度、気温、天気等)の一方または両方に基づいて求めてもよい。この場合、ユーザの状態を表す情報は、例えば、ユーザが装着するスマートウォッチ等のウェアラブル端末から、ユーザ端末10によって取得可能である。また、外部環境を表す情報は、例えば、天気情報を配信する外部の天気情報配信サーバ等からサーバ20によって取得可能である。
これにより、本変形例は、水分の摂取量をユーザに認識させて健康管理を支援することができ、その結果、浄水器80の利用を促すことができる。
〔変形例4〕
また、本実施形態は、浄水使用量に基づいて、使用により実現された節約に関する情報を提示する機能をさらに有するよう変形してもよい。節約に関する情報とは、例えば、浄水使用量を、ペットボトルの数量に換算した情報であってもよい。また、節約に関する情報とは、浄水使用量を、当該数量のペットボトルを購入した場合の金額に換算した情報であってもよい。また、節約に関する情報とは、浄水使用量を、当該数量のペットボトルを廃棄した場合に排出される二酸化炭素の量に換算した情報であってもよい。なお、換算の基準となる単位は、ペットボトルに限らず、バケツ、ポリ容器等であってもよく、水量の基準となる単位であれば、その他の単位であってもよい。
具体的には、ユーザ端末10の制御部11は、浄水使用量を取得する。例えば、浄水器80が、浄水使用量を測定するセンサおよび通信機能を有するとする。この場合、制御部11は、浄水器80と通信することにより、浄水の使用量を取得する。また、例えば、浄水器80が、浄水の使用量を測定するセンサおよび使用量を表示する表示部を有するとする。この場合、取得部111は、浄水器80に表示される使用量を被写体として含む撮影画像を取得してサーバ20に送信し、サーバ20の制御部21が、撮影画像を解析することにより使用量を取得してもよい。また、例えば、浄水使用量を測定するセンサを有していない浄水器80の場合、制御部11は、ユーザの入力操作に基づいて、浄水使用量を取得してもよい。
また、この場合、さらに、制御部11は、換算の基準となる単位(例えば、ペットボトル)の容量(例えば、500ミリリットル、2リットル等)、金額、排出二酸化炭素量等を、ユーザの入力に応じて設定可能としてもよい。
これにより、本変形例は、利用者の使用状況に応じて、ユーザに対して、節約しているとの実感、環境に貢献しているとの実感を提供することができる。
〔変形例5〕
また、本実施形態は、所定条件が満たされた場合に、ユーザに対してポイントを付与する機能をさらに有するよう変形してもよい。所定条件とは、例えば、ユーザ端末10におけるアプリケーションの起動(ログイン)、ユーザ登録の完了、消耗度の検出処理の実行、交換時期の予測処理の実行、不具合の検出処理の実行、消耗品の交換時期への到達等であってもよい。また、所定条件とは、ユーザ端末10において提供されるゲームにおいて達成可能な条件であってもよい。付与されたポイントは、ユーザ端末10の記憶部12に記憶されてもよいし、サーバ20の記憶部22に、ユーザ情報に関連付けて記憶されてもよい。また、当該ポイントは、他のサービスによって提供されるポイントに交換可能であってもよい。
これにより、本変形例は、情報処理システム1によって実現されるユーザ端末10上のアプリケーションを、ポイントを蓄積するために利用するとの動機付けを向上させることができ、情報処理システム1と浄水器80との連携頻度をより多くすることができる。
〔変形例6〕
また、本実施形態は、浄水の利用に関する情報を提示する機能をさらに有するよう変形してもよい。浄水の利用に関する情報としては、例えば、浄水を使用するレシピ(例えば、デトックスウォーターの作り方、お茶、コーヒー等を美味しく入れる方法、おいしくお米を炊く方法、季節に応じたレシピ等)が挙げられるが、これらに限られない。
例えば、ユーザ端末の提示部113は、サーバ20から、浄水の利用に関する情報を受信し、受信した情報をタッチスクリーン1006に表示してもよい。また、サーバ20の制御部21は、ユーザ情報に含まれるメールアドレス等の連絡先に対して、浄水の利用に関する情報を送信してもよい。
これにより、本変形例は、浄水の利用に関するユーザの意識を向上させることができ、その結果、浄水器80の利用を促すことができる。
〔変形例7〕
また、本実施形態は、浄水器80のメーカ、又は別のメーカによって販売される商品の案内を提示する機能をさらに有するよう変形してもよい。
これにより、本変形例は、浄水器80以外の他の商品の購入をユーザに促したり、当該他の商品の認知度を高めたりすることができる。
〔変形例8〕
また、本実施形態では、対象とする浄水器80が、蛇口に直付けされる直付け型である例を中心に説明した。これに限らず、浄水器80は、ビルトイン浄水器又はその他の種類の浄水器であってもよい。
これにより、本変形例は、浄水器に関連する情報を検出するための構成が搭載されていないビルトイン浄水器又はその他の種類の浄水器であっても、浄水器に関連する情報を検出することができる。
また、本実施形態では、本発明における消耗品が、浄水カートリッジ82である例を中心に説明した。これに限らず、本発明における消耗品は、ノズル、スピンドル、ホース等といった、浄水器に付属するメンテナンスが必要な交換部品であってもよい。これらの例示した消耗部品は、浄水器80がビルトイン浄水器である場合に特にメンテナンスが必要な部品である。また、交換対象となる浄水カートリッジ82は、図2に示したものに限らず、カートリッジ筐体に収容されたものであってもよい。
これにより、本変形例は、浄水カートリッジ82に限らず、浄水器80においてメンテナンスが必要となる交換部品について、ユーザに対して、適切な交換時期を提示することができる。その結果、本変形例は、消耗部品をメンテナンスせずに使用を継続することによる不具合の発生を低減することができる。
〔変形例9〕
また、本実施形態は、検出した浄水器80に関連する情報を、ユーザ端末10の記憶部12に記憶するとともに、所定のタイミングでサーバ20の記憶部22にバックアップする機能をさらに有するよう変形してもよい。所定のタイミングとは、毎日、毎週、毎月等といった定期的なタイミングであってもよいし、ユーザの操作により指示されたタイミングであってもよい。バックアップされる情報は、例えば、消耗品の消耗度、交換時期、不具合を表す情報であってもよい。また、バックアップされる情報は、上述の変形例3における水分の摂取量、変形例4における浄水使用量、変形例5におけるポイント等であってもよい。
これにより、本変形例は、ユーザが機種変更する際に、過去に検出された浄水器80に関連する情報を、容易に他のユーザ端末10に移行させることができる。ここで、浄水器80自体の耐用年数は、ユーザ端末10(例えば、スマートフォン)の買い替え頻度より長い場合がある。このような場合であっても、本変形例では、過去に検出された情報が失われることを低減できる。
〔変形例10〕
また、本実施形態は、他のユーザとの間で、検出した浄水器80に関連する情報を共有する機能をさらに有するよう変形してもよい。
この場合、例えば、ユーザ端末10の制御部11は、変形例4と同様に、浄水使用量を取得する。また、サーバ20の制御部21は、複数のユーザの浄水使用量から、統計情報を算出する。また、ユーザ端末の提示部113は、ユーザに対して、浄水使用量の統計情報を提示する。浄水使用量の統計情報は、例えば、年齢別、家族構成別、都道府県別等に集計されてもよい。
また、この場合、例えば、サーバ20の制御部21は、消耗品の状態を診断する処理において、浄水使用量の統計情報に基づく重み付けを行ってもよい。例えば、地域、季節等に応じて水質に変化があり、浄水カートリッジ82の寿命に影響を与える場合がある。この場合、予測される交換時期と、実際に必要となる交換時期との間に乖離が生じる可能性がある。そこで、制御部21は、例えば、都道府県別・季節別等の浄水使用量の統計量(例えば、平均使用量)と、消耗品の消耗度との関係を求める。そして、制御部21は、第1流量および第2流量との比較結果に、求めた関係に基づく重み付けを加味して、浄水カートリッジ82の消耗度を算出する。
これにより、本変形例は、消耗品の交換時期の予測をより精度よく行うことができる。
〔変形例11〕
また、本実施形態は、他の家電機器の動作と連携して、浄水器80を操作する機能をさらに有するよう変形してもよい。この場合、浄水器80は、吐水、止水、浄水と原水との切り替え、流量調整、首ふり等の操作を、外部からの制御情報に基づき実行する機能を有するとする。例えば、浄水器80は、モータ、アクチュエータ等の自動操作機構と、これらの機構を制御するコントローラと、制御情報を外部から受信する通信機能とを有する。ユーザ端末10の制御部11は、他の家電機器の動作に基づき決定される制御情報を、浄水器80に送信することにより、浄水器80を操作する。例えば、ユーザ端末10の制御部11は、冷蔵庫が開けられたことを受信すると、浄水器80から浄水の吐水が必要であると判断し、浄水への切り替えを指示する制御情報を浄水器80に送信してもよい。
これにより、本変形例は、他の家電機器の動作と連携して、浄水器80に触れることなく、浄水器80を操作することができ、ユーザの利便性を向上させることができる。
〔変形例12〕
また、本実施形態は、浄水器80において測定される水質を、ユーザに提示する機能をさらに有するよう変形してもよい。この場合、浄水器80は、原水吐水部およびろ過水吐水部において水質を測定するセンサと、測定した水質をユーザ端末10に送信する通信機能とを有するとする。水質の一例としては、残留塩素、TOC(Total organic carbon)、TDS(Total Dissolved Solid)、硬度等が挙げられるが、これらに限られない。ユーザ端末10の制御部11は、浄水器80から、水質を表す情報を受信し、提示部113は、受信した水質を表す情報を、タッチスクリーン1006に表示する。なお、当該センサは、自動連続測定が可能な分析計であることがより好ましい。
これにより、本変形例では、ユーザは、浄水器80から吐出される原水および浄水の水質状況を、把握することができる。
〔変形例13〕
また、本実施形態では、情報処理システム1の各機能が、ユーザ端末10およびサーバ20によって実現される例について説明した。ただし、ユーザ端末10の機能の少なくとも一部は、サーバ20によって実行されてもよいし、サーバ20の機能の少なくとも一部は、ユーザ端末10によって実行されてもよい。
例えば、情報処理システム1において、ユーザ端末10は、上述したサーバ20の機能を全て含んでいてもよい。この場合、情報処理システム1は、サーバ20を含んでいなくてもよい。この場合、ユーザ端末10の記憶部12には、ユーザ情報、検出ルール、浄水器データが記憶される。また、検出部112は、撮影画像をサーバ20に送信する代わりに、撮影画像に基づいて、記憶部12に記憶された検出ルールおよび浄水器データを参照して、浄水器80に関連する情報を検出する。また、登録部114は、検出部112によって検出された浄水器80の識別情報と、ユーザ情報とを関連付けた登録情報を、サーバ20に送信する代わりに、記憶部12に記憶する。また、合成部115は、サーバ20から合成画像を受信する代わりに、水栓90を含む撮影画像と、ユーザによって選択された浄水器80の画像とを合成して、合成画像を生成する。
これにより、本変形例は、ユーザ端末10がサーバ20と通信する機能を有していなかったり、通信環境がよくなかったりする場合等であっても、本実施形態と同様の効果を奏する。
〔変形例14〕
また、本実施形態では、ユーザ端末10に、ユーザ端末10を本発明の情報処理装置として動作させるためのプログラム(アプリケーション)がインストールされている例を中心に説明した。これに限らず、本発明の情報処理システム1の各機能は、ユーザ端末10において動作するブラウザ上で実現されてもよい。
〔変形例15〕
また、本実施形態では、ユーザ端末10が、通信インタフェース1004を有する例を中心に説明した。これに限らず、ユーザ端末10は、内部に通信インタフェース1004を備える代わりに、入出力インタフェース(図示せず)に接続された外部の通信装置を介して、サーバ20に通信可能に接続されてもよい。
〔変形例16〕
また、本実施形態では、ユーザ端末10が、スマートフォンまたはタブレット等である例を中心に説明した。これに限らず、ユーザ端末10は、デスクトップ型、ノート型等のパーソナルコンピュータであってもよい。デスクトップ型の場合、ユーザ端末10には、入出力インタフェース(図示せず)を介してキーボード、マウス等の入力装置、ディスプレイ等の出力装置が接続される。ノート型の場合、ユーザ端末10は、キーボード、タッチパッド等の入力装置と、ディスプレイ等の出力装置とを内蔵する。また、ユーザ端末10は、カメラ1005を内蔵する代わりに、入出力インタフェースを介して外部のカメラに接続されていてもよい。
〔変形例17〕
また、本実施形態では、撮影画像に基づいて浄水器80に関連する情報を検出するために、検出ルールを参照する例を中心に説明した。これに限らず、本実施形態は、学習済みモデルを用いてもよい。この場合、学習済みモデルは、撮影画像が入力されると、浄水器80に関連する情報を出力するよう、教師データを用いた機械学習により生成済みであるものとする。
また、本実施形態は、計算式を用いて、撮影画像に基づいて浄水器80に関連する情報を検出してもよい。例えば、記憶部22には、撮影画像から得られる第1流量に対する第2流量の割合をパラメータとして消耗度を算出する計算式が記憶され、制御部21は、当該計算式を用いて、浄水カートリッジ82の消耗度を算出してもよい。
〔その他の変形例〕
また、本実施形態では、第1撮影画像および第2撮影画像は、原水の供給条件が同一とみなされる状態でそれぞれ撮影される例について説明した。これに限らず、第2撮影画像は、吐出される浄水の流量が第1撮影画像の流量と同じになるようユーザによって供給条件が調整された状態で撮影されたものであってもよい。この場合、制御部21は、第1撮影画像および第2撮影画像を参照して供給条件の変化(例えば、レバーまたはハンドルの操作位置の変化)を検出し、供給条件の変化に基づいて、浄水カートリッジ82の消耗度および交換時期を算出する。例えば、ユーザ端末10の取得部111は、浄水器80を撮影する際に、撮影する画像をプレビューする画面に、透過処理した第1撮影画像を重ねて表示させて、当該第1撮影画像の流量と同じ流量になるようにユーザを支援してもよい。
また、本実施形態では、第1撮影画像および第2撮影画像として、浄水を吐出しているときの浄水器80および吐出されている浄水を含む動画像を取得する例について説明した。これに限らず、例えば、第1撮影画像および第2撮影画像は、それぞれ、浄水器80の少なくとも一部の外観を含む静止画像であってもよい。この場合、第1撮影画像および第2撮影画像は、必ずしも浄水が吐出されている状態で撮影される必要はない。
この場合、制御部21は、第1撮影画像および第2撮影画像を参照して浄水器80の少なくとも一部の外観の汚れ具合の変化を検出し、外観の汚れ具合の変化に基づいて、浄水カートリッジ82の消耗度および交換時期を算出する。なお、制御部21は、第1撮影画像の撮影時期から第2撮影画像の撮影時期までに浄水カートリッジ82が交換されていないことを条件に、外観の汚れ具合の変化に基づいて消耗度および交換時期の算出を行ってもよい。
また、本実施形態では、対象とする浄水器80が、蛇口に直付けされる直付け型である例を中心に説明した。これに限らず、浄水器80は、ポット型であってもよい。
ポット型の浄水器80では、上部のリザーバに収容された原水が浄水カートリッジ82を通過することにより浄水となって下部の本体容器に落下する様子が、外部から視認可能である。この場合、第1撮影画像および第2撮影画像は、それぞれ、リザーバにおける原水の水位の低下、または、本体容器における浄水の水位の上昇を表す動画像であってもよい。
この場合、制御部21は、第1撮影画像および第2撮影画像を参照して、原水の水位が低下する速度または浄水の水位が上昇する速度の変化を算出し、当該速度の変化に基づいて、浄水カートリッジ82の消耗度および交換時期を算出してもよい。
なお、当該速度の変化に基づいて消耗度および交換時期を算出する場合、第1撮影画像および第2撮影画像の少なくとも一方は、必ずしも動画像でなくてもよく、複数の静止画像の組であってもよい。例えば、第1撮影画像は、原水の第1水位が視認可能な第1静止画像と、当該第1水位より低い第2水位が視認可能な第2静止画像とを含んでいてもよい。第1静止画像および第2静止画像は、リザーバに原水が収容されてから当該原水の全てが本体容器に落下するまでの間にそれぞれ撮影され、撮影時刻を表す情報と関連付けて記憶される。同様に、第2撮影画像は、原水の第3水位が視認可能な第3静止画像と、当該第3水位より低い第4水位が視認可能な第4静止画像とを含んでいてもよい。なお、第3静止画像および第4静止画像は、第1静止画像および第2静止画像が撮影された時期とは異なる時期に、リザーバに原水が収容されてから当該原水の全てが本体容器に落下するまでの間にそれぞれ撮影され、撮影時刻を表す情報と関連付けて記憶される。制御部21は、第1静止画像および第2静止画像から原水の水位が低下する第1速度を算出し、第3静止画像および第4静止画像から原水の水位が低下する第2速度を算出し、第1速度および第2速度の変化を算出する。なお、「浄水の水位の上昇」を表す静止画像の組を用いる場合にも、上述の「原水の水位の低下」を表す静止画像の組と同様に説明される。
また、本実施形態および上述した各変形例において、対象とする浄水器80が、蛇口直結型浄水器、ビルトイン浄水器(アンダーシンクタイプ)、ポット型である例について説明した。ただし、対象とする浄水器80はこれらのタイプに限定されるものではない。例えば、浄水器80は、ビルトイン浄水器(スパウトイン(水栓内蔵)タイプ、カウンターオンタイプ)、据置型浄水器等であってもよい。
〔ソフトウェアによる実現例〕
ユーザ端末10の制御ブロック(特に取得部111、検出部112、提示部113、登録部114、および合成部115)、サーバ20の制御ブロック(特に制御部21)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、ソフトウェアによって実現してもよい。
後者の場合、ユーザ端末10およびサーバ20は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するコンピュータを備えている。このコンピュータは、例えば1つ以上のプロセッサを備えていると共に、上記プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を備えている。そして、上記コンピュータにおいて、上記プロセッサが上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記プロセッサとしては、例えばCPU(Central Processing Unit)を用いることができる。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、ROM(Read Only Memory)等の他、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などをさらに備えていてもよい。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
〔付記事項〕
本発明に係る情報処理装置の一態様では、取得部は、撮影画像として、浄水器または浄水器の識別マークが撮影された画像を取得し、検出部は、浄水器の識別情報を検出し、識別情報と、浄水器のユーザを表すユーザ情報とを関連付けた登録情報を記憶装置に記憶する登録部、をさらに備えることが好ましい。
これにより、浄水器の識別情報を、ユーザに容易に把握させることができ、ユーザ登録の煩雑さを低減できる。また、実際に使用する浄水器とは異なる識別情報が入力されてユーザ登録が行われることを低減できる。
また、本発明に係る情報処理装置の一態様では、取得部は、撮影画像として、水栓が撮影された画像を取得し、検出部は、水栓に取り付け可能な浄水器を示す情報を検出する、ことが好ましい。これにより、ユーザに、使用する水栓に取り付け可能な浄水器を認識させることができ、取り付けられない浄水器を購入することを低減できる。
また、本発明に係る情報処理装置の一態様では、撮影画像と、検出された情報が示す浄水器の画像とを用いて、浄水器が水栓に取り付けられた状態を表す合成画像を生成する合成部をさらに備え、提示部は、合成画像をユーザに提示する、ことが好ましい。これにより、ユーザに、周囲の環境における浄水器の取り付け状況を仮想的に確認させることができ、周囲の環境に合った浄水器を購入することを支援できる。
また、本発明に係る情報処理装置の一態様では、取得部は、撮影画像として、浄水器が撮影された第1撮影画像と、浄水器が第1撮影画像とは異なるタイミングで撮影された第2撮影画像とを取得し、検出部は、第1撮影画像から得られる情報と、第2撮影画像から得られる情報とを比較することにより、浄水器を構成する消耗品の状態を検出する、ことが好ましい。これにより、消耗品の状態を計測するセンサが備えられていない浄水器であっても、消耗品の状態を診断することができる。
また、本発明に係る情報処理装置の一態様では、取得部は、第1撮影画像および第2撮影画像として、浄水を吐出しているときの浄水器と吐出されている浄水とを含む画像をそれぞれ取得する、ことが好ましい。これにより、消耗品の状態を計測するセンサが備えられていない浄水器であっても、浄水が吐出される様子の変化に基づいて、消耗品の状態を診断することができる。
また、本発明に係る情報処理装置の一態様では、検出部は、消耗品の状態に基づいて、消耗品の交換時期を予測する、ことが好ましい。これにより、消耗品の状態を計測するセンサが備えられていない浄水器であっても、ユーザに、消耗品の交換時期を提示することができる。
また、本発明に係る情報処理装置の一態様では、検出部は、撮影画像として、浄水器が撮影された画像を取得し、検出部は、取得した画像に基づいて浄水器の不具合を検出する、ことが好ましい。これにより、消耗品の状態を計測するセンサが備えられていない浄水器であっても、消耗品の不具合を診断することができる。
また、本発明に係る情報処理装置の一態様では、提示部は、不具合に対処する方法を表す情報をユーザに提示する、ことが好ましい。これにより、対処方法を調べるユーザの手間を軽減できる。
また、本発明に係る情報処理装置の一態様では、検出部は、撮影画像をサーバに送信することにより、サーバを用いて浄水器に関連する情報を検出する、ことが好ましい。これにより、ユーザ端末の負荷が軽減される。