以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
最初に、無菌充填機の構造について説明し、この装置の洗浄・殺菌方法、さらに炭酸ガスラインの洗浄・殺菌方法について説明する。
図1に示すように、無菌充填機は、飲料の調合装置1と、飲料をボトル4に充填する充填機2とを具備する。調合装置1と充填機2内の充填ノズル2aとの間は、飲料供給系配管7で結ばれている。また、充填機2を備える充填部は充填部チャンバ3で遮蔽されている。
調合装置1で調合される飲料は、バランスタンク5に貯留され、バランスタンク5に貯留される調合済みの飲料は、加熱殺菌装置18で殺菌され、殺菌された飲料はマニホルドバルブ8を経て、アセプティックサージタンク19に貯留される。加熱殺菌装置18からマニホルドバルブ8までを上流側配管部7aとする。
調合装置1は、炭酸ガスが添加される飲料を各々所望の配合割合で調合するためのものであって、公知の装置であるからその詳細な説明は省略する。無菌充填される炭酸ガスを含む飲料は果汁を含む飲料である。炭酸ガスが添加された飲料を炭酸飲料とする。
加熱殺菌装置18は、その内部に第1段加熱部12、第2段加熱部13、ホールディングチューブ14、第1段冷却部15、第2段冷却部16等を備え、バランスタンク5から供給される飲料又は水を第1段加熱部12から第2段加熱部13へと送りながら徐々に加熱し、第2段加熱部13の出口で目標温度に到達させ、ホールディングチューブ14内で一定時間殺菌温度を保持し、その後、第1段冷却部15、第2段冷却部16へと送って徐々に冷却するものである。加熱部や冷却部の段数は必要に応じて増減される。なお、加熱殺菌装置18は、自動洗浄可能なホモゲナイザーを設置した構成としても構わない。設置箇所は、製品中身の温度が50℃~70℃程度になる第1段加熱部と60℃~150℃程度になる第2段加熱部の間か、第1段冷却部と第2段冷却部の間に設置すると好適である。前者の場合は、一般的なホモゲナイザーで問題ないが、後者の場合は無菌仕様のホモゲナイザーを設置する必要がある。加熱殺菌装置18は、シェル&チューブ式熱交換器、プレート式熱交換器等、どのような形態でも構わない。
アセプティックサージタンク19に貯留された飲料は炭酸飲料用マニホルドバルブ23から炭酸添加装置21及び炭酸飲料サージタンク22を経て炭酸飲料用マニホルドバルブ23に至る。飲料は、冷却装置により冷却され、炭酸添加装置21により炭酸ガスが添加され、炭酸ガスが添加された炭酸飲料は炭酸飲料サージタンク22に貯留され、貯留される炭酸飲料は炭酸飲料用マニホルドバルブ23を経て充填機タンク11に貯留される。マニホルドバルブ8からアセプティックサージタンク19、炭酸飲料用マニホルドバルブ23までをアセプティックサージタンク配管部7bとする。炭酸飲料用マニホルドバルブ23から炭酸添加装置21、炭酸飲料サージタンク22、炭酸飲料用マニホルドバルブ23までを炭酸添加配管部7cとする。
充填機タンク11に貯留される炭酸飲料は、充填機2の製品液マニホルド2bに送られ、製品液マニホルド2bから多数の充填ノズル2aに供給され、充填ノズル2aから殺菌されたボトル4に無菌雰囲気で充填される。炭酸飲料用マニホルドバルブ23から充填機タンク11、充填ノズル2aまでを下流側配管部7dとする。
図5に示すように、充填機2は多数の充填ノズル2aを水平面内で高速回転する充填ホイール34の回りに配置してなるもので、充填ホイール34の回転と共に充填ノズル2aを旋回運動させつつ、充填ノズル2aの下を充填ホイール34の周速度に同調して走行する各ボトル4に、充填ノズル2aから飲料を定量充填するための装置である。充填機2の充填ノズル2aが充填ホイール34の回りに配置され、充填ホイール34と共に回転するボトル4に飲料が充填される。
充填機タンク11から充填部チャンバ3と貫通部に設けられるロータリジョイント(図示せず)を経て、炭酸飲料は充填機2に備えられる製品液マニホルド2bに供給され、製品液マニホルド2bから、充填機2の充填ノズル2aに飲料が供給される。ロータリジョイントは、充填部チャンバ3の上部にあっても下部にあっても両方にあっても構わない。
図4に示すように、充填機タンク11から多数の充填ノズル2aに炭酸飲料を分配して供給する製品液マニホルド2b、製品液マニホルド2bから充填機2に炭酸飲料を供給する飲料供給管38が設けられる。充填ノズル2aはロッド40が備えられ、ロッド40が上昇することで炭酸飲料がボトル4に充填され、ロッド40が下降することで、炭酸飲料の充填が停止する。ロッド40は開閉ピストン39により上昇及び下降する。
炭酸飲料がボトル4に充填される前に、ボトル4に炭酸ガスを供給するために充填機タンク11に接続される炭酸ガス供給装置42が設けられる。充填機タンク11のヘッドスペースに炭酸ガス供給装置42から炭酸ガスが供給され、充填機タンク11のヘッドスペースは炭酸ガスにより陽圧となっている。供給される炭酸ガスは除菌フィルタを通し、無菌状態で供給される。充填機タンク11のヘッドスペースから充填ノズル2aに炭酸ガスを供給するため、炭酸ガス供給マニホルド43が設けられる。炭酸ガス供給マニホルド43から多数の充填ノズル2aに炭酸ガスが供給される。
炭酸ガス供給マニホルド43から多数の充填ノズル2aに炭酸ガスを供給するカウンタ通路44が設けられ、カウンタ通路44により炭酸ガスは充填ノズル2aの先端に供給される。充填ノズル2aの先端には、炭酸ガスを排出するスニフト通路45が設けられる。ロッド40が下降し、充填ノズル2aが閉となった状態で、殺菌されたボトル4は開口部が充填ノズル2aの先端に当接され、カウンタ通路44のバルブが開となり、炭酸ガスがボトル4の内部に供給される。その後カウンタ通路44のバルブが閉となり、ロッド40が上昇し、炭酸飲料が充填される。このとき、スニフト通路45のバルブは開となり、ボトル4の内部から炭酸ガスはスニフト通路45を通り、排出される。排出される炭酸ガスは炭酸ガス排出マニホルド46に集約され、充填部チャンバ3内に排出される。炭酸飲料が充填されたボトル4のヘッドスペースに残存する炭酸ガスもスニフト通路45を経て排出される。
ボトル4に炭酸ガスを供給した後、カウンタ通路44のバルブを開として、スニフト通路45のバルブを閉とした状態で、炭酸飲料をボトル4に充填し、ボトル4の内部の炭酸ガスをカウンタ通路44から炭酸ガス供給マニホルド43を経て、充填機タンク11のヘッドスペースに戻しても構わない。炭酸飲料をボトル4に充填後、カウンタ通路44のバルブを閉、スニフト通路の45のバルブを開として、ボトル4のヘッドスペースに残存する炭酸ガスはスニフト通路45を経て排出する。
充填機タンク11から供給される炭酸飲料及び、充填機タンク11から供給される炭酸ガスの配管はロータリジョイントにより、無菌雰囲気に維持される充填部チャンバ3内に導入される。
炭酸飲料が充填されたボトル4は、殺菌された蓋材により密封され、無菌充填機の外部に搬送される。
アセプティックサージタンク19、炭酸飲料サージタンク22、充填機タンク11及び洗浄液貯留タンク25に無菌エアを供給する無菌エア供給装置が設けられる。マニホルドバルブ8及び炭酸飲料用マニホルドバルブ23は、上流側配管部7a、アセプティックサージタンク配管部7b、炭酸添加配管部7c及び下流側配管部7dを其々接続するが、無菌状態と非無菌状態の縁を切るために、蒸気バリア、又は無菌水バリアを設けることが好ましい。
飲料をろ過するためのろ過手段を飲料供給系配管7に設けても構わない。ろ過手段はアセプティックサージタンク19から充填機タンク11の間に設けられる他、例えば、加熱殺菌装置18の第2段冷却部16からマニホルドバルブ8の間に設けても構わない。また、ろ過手段は並列で複数本設置しても構わない。さらに、ろ過手段の設置場所は、上述した場所以外に、例えばバランスタンク5の上流側や充填ノズル2aの先端に設けても構わない。
ろ過手段を並列に設ける場合、第1のろ過手段と第2のろ過手段とは、切替え手段によっていずれのろ過手段を用いるか切替えることができるように構成されている。このように切替え手段を備えることで、第1のろ過手段を用いて製品の充填を行っている間、第2のろ過手段に付着した異物を除去する洗浄工程を行うことで、製品の製造中にろ過手段の洗浄・点検を行うことが可能となる。
無菌充填機の充填機2を備える充填部を遮蔽する充填部チャンバ3内は、炭酸飲料をボトル4に充填する製造時に無菌状態に維持されなければならない。無菌充填機の製造作業前に充填部チャンバ3内のCOP(Cleaning Out of Place)を行い、さらに、SOP(Sterilizing Out of Place)を行う。その後、無菌エアを供給し、充填部チャンバ3内は無菌雰囲気が維持される。そのため、充填部チャンバ3内のCOP及びSIPを行う洗浄液、殺菌液の吹き付け装置、無菌エア供給装置が備えられる。
無菌充填機により炭酸飲料をボトル4に充填する場合、炭酸飲料自体を殺菌して無菌状態にしておかなければならない。さらに、炭酸飲料を充填ノズル2aまで送液する経路である、飲料供給系配管7内を洗浄するCIP(Cleaning in Place)及び飲料供給系配管7内を殺菌するSIP(Sterilizing in Place)を行い、飲料供給系配管7内を無菌状態にしておかなければならない。飲料供給系配管7はバランスタンク5から充填ノズル2aまでの経路が長いこと、及び各部に適したCIP及びSIPの方法あるため、各部ごとに行うことが合理的である。
飲料供給系配管7のうち、バランスタンク5と加熱殺菌装置18を経てマニホルドバルブ8に至る上流側配管部7aに対し上流側帰還路6aが設けられることによって、上流側配管部7aのCIP及びSIPを行うための上流側循環路が形成される。
マニホルドバルブ8、アセプティックサージタンク19、炭酸飲料用マニホルドバルブ23に至るアセプティックサージタンク配管部7bに対してアセプティックサージタンク帰還路6bが設けられることによって、アセプティックサージタンク配管部7bのCIP及びSIPを行うための循環路であるアセプティックサージタンク循環路が形成される。
炭酸飲料用マニホルドバルブ23から炭酸添加装置21、炭酸飲料サージタンク22、炭酸飲料用マニホルドバルブ23までの炭酸添加配管部7cは循環路が形成されている。
炭酸飲料用マニホルドバルブ23、充填機タンク11及び充填機2の充填ノズル2aに至る下流側配管部7dに対して下流側帰還路6dが設けられ、CIP及びSIPを行うための下流側循環路が形成される。
図1に示すように、飲料供給系配管7には、SIPの際に温度が上昇しにくい箇所を含む各箇所に温度センサ10が配置される。この温度センサ10が配置される箇所としては、加熱殺菌装置18内の第2段加熱部13からマニホルドバルブ8へと向かう管路のうち、加熱殺菌装置18内の各部間と、第2段冷却部16を出た箇所、マニホルドバルブ8の手前の箇所、アセプティックサージタンク19の内部、アセプティックサージタンク19の出口近傍及び加熱蒸気によるSIPを行うときに加熱蒸気を排出するドレンの近傍、炭酸添加装置21の内部、炭酸添加装置21の出口近傍、炭酸飲料サージタンク22から炭酸飲料用マニホルドバルブ23に向かう管路のうち、炭酸飲料サージタンク22の出口近傍、途中の屈曲部、炭酸飲料用マニホルドバルブ23から充填ノズル2aに向かう管路のうち、途中の屈曲部、充填機タンク11の入口近傍と出口近傍、充填機2内の製品液マニホルド2bと充填ノズル2aとの間、充填ノズル2a内を挙げることができ、これらの管路に温度センサ10が各々配置される。これらの温度センサ10により各々測定された温度の情報はコントローラ17へ送信される。
各循環路のCIPを行うために、各循環路に循環させる洗浄液を供給する洗浄液供給装置が設けられる。CIPは各循環路に洗浄液を循環することで行う。コントローラ17の図示しないパネル上の操作ボタンが操作されると、無菌充填機の上流側循環路、アセプティックサージタンク循環路、炭酸添加配管部7c及び下流側循環路についてCIPが各々所定の手順で実行される。このとき、マニホルドバルブ8及び炭酸飲料用マニホルドバルブ23によって上流側配管部7a、アセプティックサージタンク配管部7b、炭酸添加配管部7c及び下流側配管部7dの間が遮断される。CIPは、洗浄液供給装置から洗浄液が各循環路に供給され、供給される洗浄液を各循環路に循環させることにより行われる。洗浄液を循環させることにより、前回に無菌充填機を運転したときに飲料供給系配管7内に流した飲料の残留物が除去される。CIPを行う操作はコントローラ17によって管理される。
洗浄液とは、水に苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、次亜塩素酸ナトリウム、界面活性剤及びグルコン酸ナトリウムやエチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)などのキレート剤(金属封鎖剤)などを混ぜたアルカリ性薬剤を添加したアルカリ性洗浄液又は硝酸系やリン酸系の酸性薬剤を添加した酸性洗浄液である。水とは、イオン交換水、蒸留水又は水道水等異物を含まない水であればどのようなものでも構わない。
アルカリ性洗浄液は、炭酸リチウム、炭酸アンモニウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、プロピレン・カーボネート及びそれらの混合物が含まれるが、これらに限定されるものではない。また、重炭酸塩である重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、重炭酸リチウム、重炭酸アンモニウム、重炭酸マグネシウム、重炭酸カルシウムやセスキ炭酸塩であるセスキ炭酸ナトリウム、セスキ炭酸カリウム、セスキ炭酸リチウム及びそれらの混合物が含まれても構わない。
酸性洗浄液は、上述した硝酸系、リン酸系以外に、塩酸、硫酸、酢酸、クエン酸、乳酸、ギ酸、グリコール酸、メタンスルホン酸、スルファミン酸及びこれらの混合物が含まれるがこれらに限定されるものではない。
洗浄液は、次亜塩素酸塩、過酸化水素、過酢酸、過オクタン酸、過硫酸塩、過ホウ酸塩、ハイドロサルファイト、二酸化チオ尿素等の各種漂白剤、過炭酸塩などを含んでも構わない。更に、洗浄液は、アルミノケイ酸塩やポリカルボン酸塩等の水軟化剤を含んでも構わないし、リン酸ナトリウムやポリアクリル酸ナトリウム、カルボン酸ナトリウムなどの再付着防止剤を含んでも構わない。更に、洗浄液に、酵素や溶剤、脂肪酸、泡調整剤、活性酸素源などを加えても構わない。
CIPにおいて洗浄液を上述した順番で流すことに限られず、例えば、酸性洗浄液を流した後にアルカリ性洗浄液を流しても構わないし、酸性洗浄液とアルカリ性洗浄液を交互に複数回流しても構わない。また、酸性洗浄液又はアルカリ性洗浄液のいずれかのみを流してCIPを行っても構わない。
上流側循環路のCIPは、洗浄液供給装置から供給される洗浄液を飲料供給系配管7の上流側配管部7aに備えられるバランスタンク5、加熱殺菌装置18、マニホルドバルブ8を経由する上流側循環路に循環させることにより行う。洗浄液供給装置からは一定量の洗浄液が常に又は間欠的に供給され、上流側配管部7a内に付着した前回の飲料の残留物を循環しながら除去する。洗浄液を活性化させるために、上流側配管部7aに備えられた加熱殺菌装置18により洗浄液を所定の温度まで昇温しても構わない。昇温する温度は60℃~140℃であり、昇温することで洗浄効果は高まり、殺菌効果も発揮することができる。また、循環される洗浄液を適宜装置外へ排出しても構わない。洗浄液を所定の温度で所定の時間、上流側循環路に循環した後、CIPを終了する。CIPの開始から終了はコントローラ17によって管理される。
CIPを行う際に稼動していた送液ポンプを停止することなくCIPで用いた洗浄液を上流側循環路に循環させたまま、洗浄液が加熱殺菌装置18によりSIPに必要な温度に加熱され、加熱されて昇温した洗浄液が上流側循環路を循環することによりSIPが行われる。このとき、送液ポンプが停止されていないので、CIPを行った際に昇温した加熱殺菌装置18の設定温度を下げることなく、SIPを行う温度まで昇温させるので、CIPからSIPへと移行する際に加熱殺菌装置18を含む上流側配管部7a内の温度は低下しない。
CIPの終了後にCIPで用いた洗浄液を循環させたまま、洗浄液を加熱殺菌装置18によりSIPに必要な温度に加熱しても構わないが、CIPの初期から洗浄液をSIPに必要な温度に加熱し、CIPとSIPを同時に行っても構わない。
上流側循環路のバランスタンク5から水を導入し、CIPで使用した洗浄液を上流側循環路内から洗い流し、その後水を加熱殺菌装置18でSIPに必要な温度まで昇温して昇温した水を上流側循環路に循環することで上流側配管部7aのSIPを行っても構わない。
上流側循環路内を昇温した洗浄液又は水が流れる際、上流側配管部7aの各所に配置された温度センサ10からコントローラ17に温度情報が一定時間間隔で送られる。
ボトル4に充填する製品液である飲料のpHが4.6以上の場合、基準温度Trが121.1℃、Z値が10℃として殺菌温度条件を決定しても構わない。CIPで最後に使用する洗浄液又は洗浄液を洗い流した後の水をSIPに必要な温度に加熱殺菌装置18において昇温し、上流側配管部7aの各箇所の温度が121.1℃に達すると、その時点から各箇所のF値がコントローラ17によって演算される。演算式は次の通りである。
上記演算式に基づいて演算された各F値のうち、最小のF値が目標値に到達したところで、上流側配管部7aは殺菌完了となる。なお、殺菌の方法はF値を算出して殺菌完了とする方法に限らず、例えば従来から知られているように温度と時間を用いた方法により殺菌完了としても構わない。
演算されるF値の最小値が目標値に到達したところで上流側配管部7aは殺菌完了としてSIPを終了するが、上流側配管部7aの各所に配置された温度センサ10により測定される温度の最小値を選択し、最小値により演算されるF値が目標値に到達したところで殺菌完了としても構わない。
なお、F値の演算式において、製品液である飲料の種類に応じて基準温度Tr、Z値は変更可能である。例えば、製品液のpHが4~4.6未満のときは基準温度Tr=85℃、Z値=7.8℃とすることができ、製品液のpHが4未満のときは基準温度Tr=65℃、Z値=5℃とすることができる。すなわち、製品液の微生物発育特性、流通温度等に合わせて上記演算式に代入する値を適宜変更することも可能である。したがって、次に充填する飲料の種類によって、SIPに必要な温度は変化する。よって、CIP処理からSIP処理への移行について、CIPの方がSIPよりも高い温度で行われても構わない。
アセプティックサージタンク循環路のCIPは、洗浄液供給装置から供給される洗浄液をアセプティックサージタンク配管部7bに備えられるマニホルドバルブ8、アセプティックサージタンク19、炭酸飲料用マニホルドバルブ23を経由するアセプティックサージタンク循環路に循環させることにより行われる。洗浄液供給装置からは一定量の洗浄液が常に又は間欠的に供給され、アセプティックサージタンク配管部7b内に付着した前回の飲料の残留物を循環しながら除去する。洗浄液を活性化させるために、アセプティックサージタンク配管部7bに備えられる熱交換装置により洗浄液を所定の温度まで昇温しても構わない。また、循環される洗浄液を適宜装置外へ排出しても構わない。洗浄液を所定の温度で所定の時間アセプティックサージタンク循環路に循環した後、アセプティックサージタンク循環路に水又は無菌水を供給し洗浄液を洗い流す。洗浄液を洗い流すことによりCIPを終了する。CIPの開始から終了はコントローラ17によって管理される。
アセプティックサージタンク19は大容量であるため、洗浄液を満たすことは困難であるため、洗浄液はアセプティックサージタンク19の内面に吹き付けられる。洗浄液の吹き付けはタンク上部にある回転スプレーボール等により行う。
アセプティックサージタンク配管部7bについてSIPを行う場合について説明をする。アセプティックサージタンク19は大容量であるため、第2種圧力容器を使用するのが一般的である。そのため、CIPに使用した洗浄液をSIPに必要な温度まで加熱してSIPを行うことが困難である。大量の洗浄液が必要となり、コストアップとなるためである。また、洗浄液を回転スプレーボールで噴射した場合、液の粒子が小さくなり洗浄液の温度が低下するため、SIPには適さない。そのため、アセプティックサージタンク配管部7bのSIPには加熱蒸気を使用する。
アセプティックサージタンク配管部7bに加熱蒸気を流してSIPを行うことで、アセプティックサージタンク配管部7bに残留する洗浄液は洗い流される。SIPの当初、アセプティックサージタンク配管部7bからアセプティックサージタンク帰還路6bに加熱蒸気を流し、アセプティックサージタンク帰還路6bに残留する洗浄液を洗い流しても構わない。
加熱蒸気供給装置からマニホルドバルブ8に加熱蒸気が供給され、マニホルドバルブ8に供給された加熱蒸気はアセプティックサージタンク19に供給され、アセプティックサージタンク19に供給された加熱蒸気は、炭酸飲料用マニホルドバルブ23を経て蒸気ドレンから排出される。供給される加熱蒸気は、イオン交換水、蒸留水又は水道水等異物を含まない水を加熱し蒸気化したものであり、通常121.1℃以上であるが、100℃以上であっても構わない場合がある。水を直接加熱し蒸気化するが、ボイラーで発生させた蒸気を熱源として水を間接加熱して蒸気化しても構わない。
アセプティックサージタンク配管部7b内を加熱蒸気が流れる際、アセプティックサージタンク配管部7bの各所に配置された温度センサ10からコントローラ17に温度情報が一定時間間隔で送られる。
ボトル4に充填する製品液である飲料のpHが4.6以上の場合、基準温度Trが121.1℃、Z値が10℃として殺菌温度条件を決定しても構わない。アセプティックサージタンク配管部7bの各箇所の温度が121.1℃に達すると、その時点から各箇所のF値がコントローラ17によって前述の数1に従って、F値が演算される。
演算式に基づいて演算された各F値のうち、最小のF値が目標値に到達したところで、アセプティックサージタンク配管部7bは殺菌完了となりSIPを終了する。なお、殺菌の方法は上述したようにF値を算出して殺菌完了とする方法に限らず、例えば従来から知られているように温度と時間を用いた方法により殺菌完了としても構わない。
演算されるF値の最小値が目標値に到達したところでアセプティックサージタンク配管部7bは殺菌完了となるが、アセプティックサージタンク配管部7bの各所に配置された温度センサ10により測定される温度の最小値を選択し、最小値により演算されるF値が目標値に到達したところで殺菌完了としても構わない。
なお、上記F値の演算式において、製品液である飲料の種類に応じて基準温度Tr、Z値は変更可能である。例えば、製品液のpHが4~4.6未満のときは基準温度Tr=85℃、Z値=7.8℃とすることができ、製品液のpHが4未満のときは基準温度Tr=65℃、Z値=5℃とすることができる。すなわち、製品液の微生物発育特性、流通温度等に合わせて演算式に代入する値を適宜変更することも可能である。したがって、次に充填する飲料の種類によって、SIPに必要な温度は変化する。
炭酸添加配管部7cのCIPは、洗浄液供給装置から供給される洗浄液を飲料供給系配管7の炭酸添加配管部7cに備えられる炭酸添加装置21、炭酸飲料サージタンク22を経由する炭酸添加配管部7cに循環させることにより行う。洗浄液供給装置からは一定量の洗浄液が常に又は間欠的に供給され、炭酸添加配管部7c内に付着した前回の飲料の残留物を循環しながら除去する。洗浄液を活性化させるために、洗浄液を加熱装置により所定の温度まで昇温しても構わない。昇温する温度は60℃~140℃であり、昇温することで洗浄効果は高まり、殺菌効果も発揮することができる。また、循環される洗浄液を適宜装置外へ排出してもよい。洗浄液を所定の温度で所定の時間、炭酸添加配管部7cに循環した後、CIPを終了する。CIPの開始から終了はコントローラ17によって管理される。
CIPを行う際に稼動していた送液ポンプを停止することなくCIPで用いた洗浄液を炭酸添加配管部7cに循環させたまま、洗浄液が加熱装置によりSIPに必要な温度に加熱され、加熱されて昇温した洗浄液が炭酸添加配管部7cを循環することによりSIPが行われる。このとき、送液ポンプが停止されずに昇温するため、炭酸添加配管部7c内の温度は低下しない。
CIPの終了後にCIPで用いた洗浄液を循環させたまま、洗浄液を加熱装置によりSIPに必要な温度に加熱しても構わないが、CIPの初期から洗浄液をSIPに必要な温度に加熱し、CIPとSIPを同時に行っても構わない。
炭酸添加配管部7c内を昇温した洗浄液が流れる際、炭酸添加配管部7cの各所に配置された温度センサ10からコントローラ17に温度情報が一定時間間隔で送られる。
ボトル4に充填する製品液である飲料のpHが4.6以上の場合、基準温度Trが121.1℃、Z値が10℃として殺菌温度条件を決定しても構わない。炭酸添加配管部7cの各箇所の温度が121.1℃に達すると、その時点から各箇所のF値がコントローラ17によって前述の数1に従って、F値が演算される。
演算式に基づいて演算された各F値のうち、最小のF値が目標値に到達したところで、炭酸添加配管部7cは殺菌完了となりSIPを終了する。なお、殺菌の方法は上述したようにF値を算出して殺菌完了とする方法に限らず、例えば従来から知られているように温度と時間を用いた方法により殺菌完了としても構わない。
演算されるF値の最小値が目標値に到達したところで炭酸添加配管部7cは殺菌完了となるが、炭酸添加配管部7cの各所に配置された温度センサ10により測定される温度の最小値を選択し、最小値により演算されるF値が目標値に到達したところで殺菌完了としても構わない。
なお、上記F値の演算式において、製品液である飲料の種類に応じて基準温度Tr、Z値は変更可能である。例えば、製品液のpHが4~4.6未満のときは基準温度Tr=85℃、Z値=7.8℃とすることができ、製品液のpHが4未満のときは基準温度Tr=65℃、Z値=5℃とすることができる。すなわち、製品液の微生物発育特性、流通温度等に合わせて演算式に代入する値を適宜変更することも可能である。したがって、次に充填する飲料の種類によって、SIPに必要な温度は変化する。
炭酸添加配管部7cのSIPは、炭酸飲料用マニホルドバルブ23から炭酸添加装置21及び炭酸飲料サージタンク22を経て炭酸飲料用マニホルドバルブ23に至る流路に加熱蒸気を加熱蒸気供給装置から供給して行われても構わない。加熱蒸気は炭酸飲料用マニホルドバルブ23から送られ、炭酸添加装置21及び炭酸飲料サージタンク22を経て炭酸飲料用マニホルドバルブ23に至る。各部を加熱した後に炭酸飲料用マニホルドバルブ23から排出される。
下流側配管部7dに対するCIP又はSIPのために、充填機2の充填ノズル2aの開口に対して各々接離可能なカップ9が配置される。CIP又はSIPを行う際に各カップ9が図示しないアクチュエータによって充填機2の充填ノズル2aの先端の開口部に接合されることで、下流側帰還路6dの始端となるカップ9が、充填ノズル2aの開口に接続される。
下流側循環路のCIPは、洗浄液供給装置47から供給された洗浄液を図2の太線で示すように、下流側配管部7dの炭酸飲料用マニホルドバルブ23、充填機タンク11、充填機2を経由する下流側循環路に循環させることにより行う。洗浄液供給装置47からは一定量の洗浄液が常に又は間欠的に供給され、下流側配管部7d内に付着した前回の飲料の残留物を循環しながら除去する。洗浄液を活性化するために下流側循環路に備えられた熱交換装置24により、洗浄液を所定の温度まで昇温しても構わない。昇温する温度は60℃~140℃であり、昇温することで洗浄効果は高まり、殺菌効果も発揮することができる。洗浄液を所定の温度で所定の時間、下流側循環路に循環した後、CIPを終了する。CIPの開始から終了はコントローラ17によって管理される。
下流側循環路のCIPを行う前に、カップ9が充填ノズル2aの開口部に接合され、充填ノズル2aに下流側帰還路6dに接続されるドレン管20が接続されることにより、下流側帰還路6dを経て洗浄液が循環することができる。各充填ノズル2aのドレン管20は洗浄液回収マニホルド37に接続されることで、洗浄液は集約される。このとき、充填ノズル2aのロッド40は上昇し、充填ノズル2aは開となっている。
図2に太線で示すように、下流側循環路には洗浄液循環ポンプ26により洗浄液が循環される。炭酸飲料用マニホルドバルブ23から充填機タンク11を経て、製品液マニホルド2b、充填ノズル2aからカップ9を経て、洗浄液はドレン管20から洗浄液回収マニホルド37及び洗浄液貯留タンク25を経て洗浄液循環ポンプ26に至り循環する。図2に下流側循環路の循環経路の詳細を示す。洗浄液は洗浄液供給装置47から供給され、洗浄液貯留タンク25に貯留される。洗浄液貯留タンク25に貯留される洗浄液は、洗浄液循環ポンプ26により下流側循環路に循環される。洗浄液循環バルブ29a、29b、29c及び29dを備える配管が設けられ、洗浄液循環バルブ29a及び29dを開け、29b及び29cを閉じることにより、洗浄液貯留タンク25に貯留される洗浄液は、洗浄液循環ポンプ26、熱交換装置24、バルブ29aを通り、炭酸飲料用マニホルドバルブ23、充填機タンク11、製品液マニホルド2b、充填ノズル2a、カップ9、ドレン管20、洗浄液回収マニホルド37、バルブ29d及び洗浄液貯留タンク25を経て洗浄液循環ポンプ26に至り循環する。
図3は、炭酸飲料用マニホルドバルブ23、充填機タンク11から充填ノズル2aまでの下流側配管部7dに対し、図2の場合と異なり、洗浄液を逆流させるCIPを行っている状態を示している。洗浄液は洗浄液貯留タンク25に貯留され、洗浄液循環ポンプ26により下流側循環路に循環される。洗浄液循環バルブ29b及び29cを開け、29a及び29dを閉じることにより、洗浄液貯留タンク25に貯留される洗浄液は、洗浄液循環ポンプ26から熱交換装置24、バルブ29cを通り、洗浄液回収マニホルド37、ドレン管20、カップ9、充填ノズル2a、製品液マニホルド2b、充填機タンク11、炭酸飲料用マニホルドバルブ23を経て、バルブ29bを通り、洗浄液貯留タンク25を経て洗浄液循環ポンプ26に至り循環する。このとき、充填ノズル2aのロッド40は上昇し、充填ノズル2aは開となっている。
図2の流れが、実際に炭酸飲料を充填する流れ方向であり、これを正流方向とすると、この方向に洗浄液を流してCIPを行う。しかし、下流側配管部7dの炭酸飲料が滞留する箇所、特に充填ノズル2aは、正流方向のCIPにより飲料の残留物を完全に除去できないことがある。この場合、図3に示すように洗浄液を逆流させることにより、正流方向のCIPによる炭酸飲料の残留物を完全に除去できることがある。正流方向のCIPだけでなく、下流側循環路に洗浄液を逆流方向に流すCIPを行う。正流方向に流し、逆流方向に流すが、これを繰り返し行っても構わない。充填ノズル2aの残留物は正流方向だけでは除去するのに長時間を要するが、洗浄液を逆流方向に流すことにより、短時間で除去することができる。
次に、下流側配管部7dに対するSIPについて説明をする。充填ノズル2aを含む下流側配管部7dについてCIPを行う際に稼動していた洗浄液循環ポンプ26を停止することなく、充填ノズル2aのCIPで用いた洗浄液を下流側循環路に循環させたまま、洗浄液が下流側帰還路6dに設けられた熱交換装置24によりSIPに必要な温度に加熱され、下流側循環路を循環することにより充填ノズル2aを含む下流側配管部7dについてSIPを行う。このとき、洗浄液循環ポンプ26が停止されず、充填ノズル2aを含む下流側配管部7dのCIPを行った際に昇温した下流側配管部7d内の温度を下げることなく、洗浄液を下流側配管部7dのSIPに必要な温度まで昇温させるので、CIPからSIPに移行する際に、充填機2を含む下流側配管部7d内の温度の低下を生じることがない。
充填ノズル2aを含み形成される下流側循環路のCIPは前述のように、洗浄液を正流方向に流し、さらに逆流方向に流しても構わないが、洗浄液を下流側配管部7dのSIPに必要な温度に昇温し、分割された充填ノズル2aを含む下流側配管部7dのSIPを行う際においても、洗浄液を逆流させても構わない。
充填ノズル2aを含む下流側配管部7dのCIPの終了後にCIPで用いた洗浄液を循環させたまま、洗浄液を熱交換装置24により充填ノズル2aを含む下流側配管部7dのSIPに必要な温度に加熱しても構わないが、充填ノズル2aを含む下流側配管部7dのCIPの初期から洗浄液を下流側配管部7dのSIPに必要な温度に加熱し、充填ノズル2aを含む下流側配管部7dのCIPと充填ノズル2aを含む下流側配管部7dのSIPを同時に行っても構わない。充填ノズル2aを含む下流側配管部7dのSIPに必要な温度に加熱された洗浄液を逆流方向に流しても構わない。充填ノズル2aを含む下流側配管部7dのSIPに必要な温度に加熱された洗浄液を正流方向に流し、逆流方向に流すことでCIPの効果は向上する。SIPの効果は、正流方向に流すだけの場合よりも洗浄効果が高まり、残留物の除去を完全に行うことで向上する。
下流側循環路にCIPのために流す洗浄液の温度をSIPに必要な温度に昇温してCIP及びSIPを連続又は同時に行うことで、CIP及びSIPに要する時間を削減することが可能である。さらに、SIPを行う洗浄液を充填ノズル2aから充填機タンク11に逆流させることで洗浄効果が高まり、残留物の完全除去が可能となるため殺菌効果を高めることができる。
図2に示す無菌水供給装置27から、下流側循環路の洗浄液貯留タンク25に無菌水を供給し、供給される無菌水により下流側循環路内の洗浄液を洗い流し、ドレン管20に接続される洗浄液回収マニホルド37を経由して排出バルブ31から洗い流される洗浄液を排出する。
下流側循環路を洗浄液が流れる際、充填ノズル2aを含む下流側配管部7dの各所に配置された温度センサ10からコントローラ17に温度情報が一定時間間隔で送られる。
ボトル4に充填する製品液である飲料のpHが4.6以上の場合、基準温度Trが121.1℃、Z値が10℃として殺菌温度条件を決定しても構わない。CIPで最後に使用する洗浄液をSIPに必要な温度に熱交換装置24において昇温し、下流側配管部7dの各箇所の温度が121.1℃に達すると、その時点から各箇所のF値がコントローラ17によって前述の数式1により演算される。
演算式に基づいて演算された各F値のうち、最小のF値が目標値に到達したところで、下流側配管部7dは殺菌完了となりSIPを終了する。なお、殺菌の方法は上述したようにF値を算出して殺菌完了とする方法に限らず、従来から知られているような温度と時間を用いた方法により殺菌完了としても構わない。
なお、F値の演算式において、製品液である飲料の種類に応じて基準温度Tr、Z値は変更可能である。例えば、製品液のpHが4~4.6未満のときは基準温度Tr=85℃、Z値=7.8℃とすることができ、製品液のpHが4未満のときは基準温度Tr=65℃、Z値=5℃とすることができる。すなわち、製品液の微生物発育特性、流通温度等に合わせて上記演算式に代入する値を適宜変更することも可能である。したがって、次に充填する飲料の種類によって、SIPに必要な温度は変化する。よって、CIP処理からSIP処理への移行について、CIPの方がSIPよりも高い温度で行われても構わない。
下流側配管部7dのCIP及びSIPを行うが、炭酸飲料を充填する充填ノズル2aに炭酸ガスを供給するカウンタ通路44及び充填ノズル2aから炭酸ガスを排出するスニフト通路45もCIP及びSIPを行わなければならない。カウンタ通路44又はスニフト通路45の少なくともいずれか一方に洗浄液を循環する循環路を形成し、洗浄液を形成された循環路に循環させることでCIPを行い、CIPの初期又は途中から洗浄液の温度をSIPに必要な温度にし、SIPに必要な温度にした洗浄液を循環路に循環させることにより、カウンタ通路44又はスニフト通路45の少なくともいずれか一方のCIP及びSIPを同時又は連続して行う。
カウンタ通路44は図4に示すように充填機タンク11のヘッドスペースから炭酸ガス供給マニホルド43を経て充填ノズル2aに至る経路である。また、スニフト通路45は充填ノズル2aから炭酸ガス排出マニホルド46に至る経路である。カウンタ通路44及びスニフト通路45を炭酸ガスラインとする。
充填機タンク11から炭酸飲料を製品液マニホルド2bに供給するバルブを閉とし、炭酸飲料用マニホルドバルブ23から供給される洗浄液を充填機タンク11に満注となるまで供給する。充填機タンク11を満たした洗浄液は炭酸ガス供給マニホルド43に流れ、炭酸ガス供給マニホルド43から充填ノズル2aに炭酸ガスを供給するカウンタ通路44を経て、充填ノズル2aの先端に至る。このとき、スニフト通路45のバルブを閉とすると、洗浄液は充填ノズル2aの先端の接合されるカップ9から洗浄液回収マニホルド37に至り、図2に示す循環路が形成される。この循環路に洗浄液を循環させることにより、カウンタ通路44のCIP及びSIPを行うことができる。
炭酸ガス供給マニホルド43に至るバルブを閉とし、充填機タンク11から洗浄液を製品液マニホルド2bに流し、充填ノズル2aのロッドを開とすると、製品液マニホルド2bから充填ノズル2aの先端に洗浄液は流れ、充填ノズル2aの先端に接合されるカップ9からのバルブを閉とし、スニフト通路45のバルブを開とすると、洗浄液はスニフト通路45に流れ、炭酸ガス排出マニホルド46に至る。炭酸ガス排出マニホルド46と洗浄液回収マニホルド37を接続し、バルブを開とすると、炭酸ガス排出マニホルド46に集約される洗浄液は洗浄液回収マニホルド37に至り、図2に示す循環路が形成される。この循環路に洗浄液を循環させることにより、スニフト通路45のCIP及びSIPを行うことができる。
充填機タンク11から炭酸飲料を製品液マニホルド2bに供給するバルブを閉とし、炭酸飲料用マニホルドバルブ23から供給される洗浄液を充填機タンク11に満注となるまで供給する。充填機タンク11を満たした洗浄液は炭酸ガス供給マニホルド43に流れ、炭酸ガス供給マニホルド43から充填ノズル2aに炭酸ガスを供給するカウンタ通路44を経て、充填ノズル2aの先端に至る。このとき、スニフト通路45のバルブを開とし、充填ノズル2aの先端に接合されるカップ9からのバルブを閉とすると、洗浄液はスニフト通路45に流れ、炭酸ガス排出マニホルド46に至る。炭酸ガス排出マニホルド46と洗浄液回収マニホルド37を接続し、バルブを開とすると、炭酸ガス排出マニホルド46に集約される洗浄液は洗浄液回収マニホルド37に至り、図2に示す循環路が形成される。この循環路に洗浄液を循環させることにより、カウンタ通路44及びスニフト通路45のCIP及びSIPを行うことができる。
カウンタ通路44又はスニフト通路45の少なくともいずれか一方を含む循環路のCIPは、洗浄液供給装置47から供給された洗浄液を図2の太線で示すように、下流側配管部7dの炭酸飲料用マニホルドバルブ23、充填機タンク11、カウンタ通路44又はスニフト通路45の少なくともいずれか一方を含む循環路に循環させることにより行う。洗浄液供給装置47からは一定量の洗浄液が常に又は間欠的に供給され、カウンタ通路44又はスニフト通路45内の少なくともいずれか一方に付着した前回の飲料の残留物を循環しながら除去する。洗浄液を活性化するために下流側循環路に備えられた熱交換装置24により、洗浄液を所定の温度まで昇温しても構わない。昇温する温度は60℃~140℃であり、昇温することで洗浄効果は高まり、殺菌効果も発揮することができる。洗浄液を所定の温度で所定の時間、カウンタ通路44又はスニフト通路45の少なくともいずれか一方に循環した後、CIPを終了する。CIPの開始から終了はコントローラ17によって管理される。
カウンタ通路44又はスニフト通路45の少なくともいずれか一方を含む循環路には、洗浄液循環ポンプ26により洗浄液が循環される。洗浄液は、炭酸飲料用マニホルドバルブ23から充填機タンク11を経て、カウンタ通路44又はスニフト通路45の少なくともいずれか一方、洗浄液回収マニホルド37及び洗浄液貯留タンク25を経て洗浄液循環ポンプ26に至り循環する。洗浄液は洗浄液供給装置47から供給され、洗浄液貯留タンク25に貯留される。洗浄液貯留タンク25に貯留される洗浄液は、洗浄液循環ポンプ26によりカウンタ通路44又はスニフト通路45の少なくともいずれか一方に循環される。洗浄液循環バルブ29a、29b、29c及び29dを備える配管が設けられ、洗浄液循環バルブ29a及び29dを開け、29b及び29cを閉じることにより、洗浄液貯留タンク25に貯留される洗浄液は、洗浄液循環ポンプ26、熱交換装置24、バルブ29aを通り、炭酸飲料用マニホルドバルブ23、充填機タンク11、カウンタ通路44又はスニフト通路45の少なくともいずれか一方、洗浄液回収マニホルド37、バルブ29d及び洗浄液貯留タンク25を経て洗浄液循環ポンプ26に至り循環する。
洗浄液を逆流させるCIPを行っても構わない。洗浄液は洗浄液貯留タンク25に貯留され、洗浄液循環ポンプ26によりカウンタ通路44又はスニフト通路45の少なくともいずれか一方に循環される。洗浄液循環バルブ29b及び29cを開け、29a及び29dを閉じることにより、洗浄液貯留タンク25に貯留される洗浄液は、洗浄液循環ポンプ26から熱交換装置24、バルブ29cを通り、洗浄液回収マニホルド37、ドレン管20、カップ9、充填ノズル2a、製品液マニホルド2b、充填機タンク11、炭酸飲料用マニホルドバルブ23を経て、バルブ29bを通り、洗浄液貯留タンク25を経て洗浄液循環ポンプ26に至り循環する。
次に、カウンタ通路44又はスニフト通路45の少なくともいずれか一方に対するSIPについて説明をする。カウンタ通路44又はスニフト通路45の少なくともいずれか一方を含む循環路についてCIPを行う際に稼動していた洗浄液循環ポンプ26を停止することなく、CIPで用いた洗浄液をカウンタ通路44又はスニフト通路45の少なくともいずれか一方に洗浄液を循環させたまま、洗浄液が下流側帰還路6dに設けられた熱交換装置24によりSIPに必要な温度に加熱され、下流側循環路を循環することによりカウンタ通路44又はスニフト通路45の少なくともいずれか一方についてSIPを行う。このとき、洗浄液循環ポンプ26が停止されず、カウンタ通路44又はスニフト通路45の少なくともいずれか一方を含む循環路のCIPを行った際に昇温した温度を下げることなく、洗浄液をカウンタ通路44又はスニフト通路45の少なくともいずれか一方のSIPに必要な温度まで昇温させるので、CIPからSIPに移行する際に、カウンタ通路44又はスニフト通路45の少なくともいずれか一方の温度の低下を生じることがない。
カウンタ通路44又はスニフト通路45の少なくともいずれか一方を含み形成される循環路のCIPは前述のように、洗浄液を正流方向に流し、さらに逆流方向に流しても構わないが、洗浄液をカウンタ通路44又はスニフト通路45の少なくともいずれか一方のSIPに必要な温度に昇温し、カウンタ通路44又はスニフト通路45の少なくともいずれか一方を含む循環路のSIPを行う際においても、洗浄液を逆流させても構わない。
カウンタ通路44又はスニフト通路45の少なくともいずれか一方を含む循環路のCIPの終了後にCIPで用いた洗浄液を循環させたまま、洗浄液を熱交換装置24によりカウンタ通路44又はスニフト通路45の少なくともいずれか一方のSIPに必要な温度に加熱しても構わないが、カウンタ通路44又はスニフト通路45の少なくともいずれか一方のCIPの初期から洗浄液をカウンタ通路44又はスニフト通路45の少なくともいずれか一方のSIPに必要な温度に加熱し、カウンタ通路44又はスニフト通路45の少なくともいずれか一方のCIPとカウンタ通路44又はスニフト通路45の少なくともいずれか一方のSIPを同時に行っても構わない。カウンタ通路44又はスニフト通路45の少なくともいずれか一方のSIPに必要な温度に加熱された洗浄液を逆流方向に流しても構わない。カウンタ通路44又はスニフト通路45の少なくともいずれか一方のSIPに必要な温度に加熱された洗浄液を正流方向に流し、逆流方向に流すことでCIPの効果は向上する。SIPの効果は、正流方向に流すだけの場合よりも洗浄効果が高まり、残留物の除去を完全に行うことで向上する。
カウンタ通路44又はスニフト通路45の少なくともいずれか一方のCIPのために流す洗浄液の温度をSIPに必要な温度に昇温してCIP及びSIPを連続又は同時に行うことで、CIP及びSIPに要する時間を削減することが可能である。さらに、SIPを行う洗浄液を逆流させることで洗浄効果が高まり、残留物の完全除去が可能となるため殺菌効果を高めることができる。
図2に示す無菌水供給装置27から、下流側循環路の洗浄液貯留タンク25に無菌水を供給し、供給される無菌水によりカウンタ通路44又はスニフト通路45内の少なくともいずれか一方の洗浄液を洗い流し、洗浄液回収マニホルド37を経由して排出バルブ31から洗い流される洗浄液を排出する。
カウンタ通路44又はスニフト通路45の少なくともいずれか一方を含む循環路を洗浄液が流れる際、カウンタ通路44又はスニフト通路45の少なくともいずれか一方の各所に配置された温度センサ10からコントローラ17に温度情報が一定時間間隔で送られる。配置される箇所は、例えば炭酸ガス供給マニホルド43、カウンタ通路44、炭酸ガス排出マニホルド46である。
ボトル4に充填する製品液である飲料のpHが4.6以上の場合、基準温度Trが121.1℃、Z値が10℃として殺菌温度条件を決定しても構わない。CIPで最後に使用する洗浄液をSIPに必要な温度に熱交換装置24において昇温し、カウンタ通路44又はスニフト通路45の少なくともいずれか一方の各箇所の温度が121.1℃に達すると、その時点から各箇所のF値がコントローラ17によって前述の数式1により演算される。
演算式に基づいて演算された各F値のうち、最小のF値が目標値に到達したところで、
カウンタ通路44又はスニフト通路45の少なくともいずれか一方は殺菌完了となりSIPを終了する。なお、殺菌の方法は上述したようにF値を算出して殺菌完了とする方法に限らず、従来から知られているような温度と時間を用いた方法により殺菌完了としても構わない。
なお、F値の演算式において、製品液である炭酸飲料の種類に応じて基準温度Tr、Z値は変更可能である。例えば、製品液のpHが4~4.6未満のときは基準温度Tr=85℃、Z値=7.8℃とすることができ、製品液のpHが4未満のときは基準温度Tr=65℃、Z値=5℃とすることができる。すなわち、製品液の微生物発育特性、流通温度等に合わせて上記演算式に代入する値を適宜変更することも可能である。したがって、次に充填する炭酸飲料の種類によって、SIPに必要な温度は変化する。よって、CIP処理からSIP処理への移行について、CIPの方がSIPよりも高い温度で行われても構わない。
SIPを完了した後に、SIPに使用した洗浄液をカウンタ通路44又はスニフト通路45の少なくともいずれか一方を含む循環路に循環する洗浄液を冷却する。冷却は熱交換装置24に冷媒を流すことにより行う。熱交換装置24は、熱媒を流すことにより洗浄液を加熱し、冷媒を流すことにより洗浄液を冷却する。洗浄液を100℃以上、例えば140℃に昇温された洗浄液を冷却するとき、密閉されたカウンタ通路44又はスニフト通路45の少なくともいずれか一方を含む循環路内が100℃未満になると、循環路内が外気の大気圧よりも低い圧力となり、外気圧により配管に負荷が掛かり、配管が損傷するおそれがある。
充填機タンク11に無菌エアを供給し、循環路内の圧力が大気圧未満となるのを防止することも考えられる。しかし、循環路内の圧力が大気圧を超える圧力のときに無菌エアを供給しなければならず、この時バルブ(図示せず。)を開として無菌エアを無菌エア供給装置28から充填機タンク11内に供給すると、洗浄液の飛沫や気化している洗浄液の成分が無菌エア供給配管のバルブに流れ込むおそれがある。無菌エア供給配管やバルブに付着した洗浄液や洗浄液の成分は、飲料に混入するおそれがあるため洗浄されなければならない。加熱蒸気を供給し、加熱蒸気の凝縮水で無菌エア供給配管やバルブに付着した洗浄液や洗浄液の成分をすすぐことは可能である。或いは直接加熱蒸気を供給し、昇圧する方法も考えられる。しかし、これらの方法は容易ではなく装置を複雑にすることとなる。
図2示すように、洗浄液回収マニホルド37から洗浄液貯留タンク25に至る経路に背圧弁30を設ける。背圧弁30を設ける位置は循環路内であればどこに設けても構わないが、背圧弁30よりも上流側が大気圧以上の圧力となるため、充填機2近い方が好ましい。CIP又はSIPを行っているとき、背圧弁30は全開となっている。SIPが完了した後、洗浄液を循環させながら降温するとき、配管内を循環している洗浄液の体積が収縮し、圧力が急激に降下する。100℃近傍で100℃を超える温度、例えば105℃まで降温したとき、背圧弁30を調節し、循環路内の圧力を上げる。100℃を超える温度から100℃未満となるとき、循環路内の圧力が大気圧未満とならないように背圧をさらに上げる。そのまま降温し、90℃未満となったところで、充填機タンク11又は循環路内のいずれかの箇所に無菌エアを供給し、循環路内を大気圧同等以上とする。90℃未満となると、加圧されて供給される無菌エアの供給配管内に洗浄液や洗浄液の成分が流れ込むことはない。
背圧弁30で配管内の圧力を大気圧以上に出来ない場合、配管内に加熱蒸気を供給することで、循環路内の圧力を上昇させても良い。加熱蒸気圧は0.05~0.5MPaであり、好ましくは0.1~0.3MPaである。この場合、先に述べた通り、加熱蒸気を供給した後の加熱蒸気供給バルブの洗浄性が複雑になるため、製品液が流れない下流側帰還路6d内に加熱蒸気供給バルブを設置すると好適である(図示せず)。
循環路内の洗浄液を100℃未満、好ましくは90℃未満に降温した後、洗浄液を洗い流す。無菌水供給装置27から炭酸飲料用マニホルドバルブ23に無菌水を供給し、供給された無菌水を循環路に流し、背圧弁30を経由し、排出バルブ31から洗浄液を排出し、洗浄液を洗い流す。加熱殺菌装置18により製造される無菌水を使用しても構わない。無菌水で洗浄液を洗い流す際、充填機タンク11の温度が100℃から降温することでタンクの内圧が大気圧以下にならないように、背圧弁30で調圧する。循環路のすすぎを先に行い、循環路に無菌水を循環させる状態で待機し、循環路のSIPが終了した後、アセプティックサージタンク配管部7bを経由して上流側配管部7aと下流側配管部7dを連結させ、加熱殺菌装置18により製造された無菌水を循環路に流して、循環路をすすいでも構わない。
洗浄液を逆流方向に流しながら洗浄液を降温しても構わない。このとき、図3示すように逆流用背圧弁33が炭酸飲料用マニホルドバルブ23及び洗浄液貯留タンク25の間に設けられる。逆流方向に洗浄液を流すCIP又はSIPを行っているとき、逆流用背圧弁33は全開となっている。SIPが完了した後、洗浄液を循環させながら降温するとき、配管内を循環している液の体積が収縮し、圧力が急激に降下する。100℃近傍で100℃を超える温度、例えば105℃まで降温したとき、逆流用背圧弁33を調節し、循環路内の圧力を上げる。100℃を超える温度から100℃未満となるとき、循環路内の圧力が大気圧未満とならないように背圧をさらに上げる。そのまま降温し、90℃未満となったところで、充填機タンク11又は循環路のいずれかの箇所に無菌エアを供給し、循環路内を大気圧同等以上とする。
循環路内が100℃未満の温度で大気圧同等以上となった後、循環路にすすぎ水を流し、洗浄液をすすぐ。
洗浄液でCIPを兼ねたSIPを行い、循環路内を100℃未満に冷却後、無菌水供給装置27から無菌水を炭酸飲料用マニホルドバルブ23から供給すると好適である。理由は、SIP後の外気流入により非無菌となる可能性のある下流側帰還路6dを経由せず、下流側配管部7dの無菌状態を維持したまま、下流側配管部7d内に残存する洗浄液をすすぐことが出来るからである。無菌水供給装置27から供給される無菌水は、炭酸飲料用マニホルドバルブ23から充填機タンク11、カウンタ通路44又はスニフト通路45の少なくともいずれか一方、洗浄液回収マニホルド37を通り、排出バルブ31からブローされる。このとき、背圧弁30又は背圧弁30近傍のバルブは閉じられている。排出バルブ31の上流に洗浄剤の濃度計を設け(図示せず)、洗浄剤の濃度が検知されなくなることで、洗浄剤が配管内から除去されたことと見なし、すすぎ工程を完了し、排出バルブ31が閉じられる。濃度計の代わりに導電率計を設け、すすぎ水の導電率が純水の値である10μS/cm以下になった時点ですすぎ完了としても構わない。導電率計の故障に備え、導電率計を2台設け、2台とも純水の導電率になった時点ですすぎ工程を自動で完了させても構わない。
循環路内の洗浄液を除去し、充填機2の全ての充填ノズル2a及びカウンタ通路44又はスニフト通路45内の少なくともいずれか一方の洗浄液が全て無菌水に置き換わった時点で、無菌水の送液は停止される。さらに、同時に又はその後、無菌エア供給装置28から供給される無菌エアにより充填機タンク11から充填ノズル2aまでブローすることにより、下流側配管部7d及びカウンタ通路44又はスニフト通路45内の少なくともいずれか一方に残存する無菌水を除去しつつ、無菌エアを飲料供給系配管7及びカウンタ通路44又はスニフト通路45内の少なくともいずれか一方に供給し、飲料供給系配管7及びカウンタ通路44又はスニフト通路45内の少なくともいずれか一方を陽圧に保持して無菌性を維持する。
充填機タンク11の上流の下流側配管部7dのブローは、図2示される下流側配管部7dに設けられる残水ブロー用バルブ32を開け、下流側配管部7d内の残水を無菌エア供給装置28から無菌エアを供給することによりブローする。
図5は充填ホイール34の回りに多数の充填ノズル2aが配置され、多数の充填ノズル2aを分割している状態を示す。充填ホイール34には搬入ホイール35からボトル4が受け渡される。各ホイールの回りに配置されるグリッパーがボトル4の口部下部に設けられるサポートリングを把持することによりボトル4は搬送される。充填ホイール34では、充填ノズル2aが配置される位置にグリッパーが配置される。飲料が充填されたボトル4は充填ホイール34から排出ホイール36に受け渡されて搬送される。
分割された一群の充填ノズル2aについて炭酸飲料が充填される経路のCIP又はSIPを順次行っても構わない。また、カウンタ通路44又はスニフト通路45の少なくともいずれか一方のCIP及びSIPについても、分割された一群の充填ノズル2aについて順次行っても構わない。全ての充填ノズル2aのカウンタ通路44又はスニフト通路45の少なくともいずれか一方についてCIP及び/又はSIPを行うために必要な洗浄液を準備することができない場合、充填ノズル2aを分割して、分割された充填ノズル2aについてカウンタ通路44又はスニフト通路45の少なくともいずれか一方のCIP及び又はSIPを順次行っても構わない。
本発明は以上説明したように構成されるが、上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々変更可能である。