JP7268215B2 - 水性分散体 - Google Patents

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Description

本発明は、分散安定性に優れた水性分散体及びこれを含有する化粧料に関するものである。
化粧料などの分野において、着色剤や充填材、紫外線吸収剤、紫外線散乱剤として様々な無機粉体が使用されている。これら無機粉体は前記のように様々な用途に用いられる一方、液体に添加した場合には沈降が生じるなどの問題が存在する。そのためこれらの無機粉体を用いて製剤化する場合には、親和性の良い溶媒を選択する、分散性を向上させる組成を検討する、親和性を向上させるために無機粉体を表面処理するなど各種の検討が行われている(例えば特許文献1~3参照)。
しかしながら、増粘性を有し分散安定性に寄与することが知られる多糖類と、親水化処理無機粉体を組み合わせて分散体を製造する際にも、多糖類と親水化処理無機粉体が相互作用することにより疑似架橋が生じ、ゲル化が生じることで分散系が不安定となり無機粉体が沈降する、二層分離するなどの問題が発生しており、これら多糖類と親水性無機粉体を組み合わせて分散性に優れる水性分散体を製造することは現在まで達成されていなかった。
特開2020-2031号公報 特開2018-172303号公報 特開2014-214128号公報
本発明が解決しようとする課題は、優れた保湿性を有すると共に、分散安定性にも優れ、化粧料など各種用途に使用することが出来る水性分散体を提供することである。
本発明者は、硫酸基を多糖類(A)および親水化処理無機粉体(B)を含有することを特徴とする水性分散体により上記課題を解決した。
すなわち、本発明は以下の態様を包含するものである。
[1]硫酸基を有する多糖類(A)、および親水化処理無機粉体(B)、を含有することを特徴とする水性分散体。
[2]前記硫酸基を有する多糖類(A)が、重量平均分子量が350万~2,000万の範囲の多糖類であることを特徴とする[1]に記載の水性分散体。
[3]前記親水化処理が、無機粉体の表面の一部又は全部をシリカ、含水シリカ、含水アルミナ、ジルコニア等から選択される1種以上の表面処理剤を用いて被覆する親水化処理であることを特徴とする[1]または[2]に記載の水性分散体。
[4]前記無機粉体が、酸化チタンまたは酸化亜鉛から選択される1種以上であることを特徴とする[1]~[3]のいずれかに記載の水性分散体。
[5]前記水性分散体において硫酸基を有する多糖類(A)1重量部に対し、親水化処理無機粉体(B)が10~200重量部の範囲で含まれることを特徴とする[1]~[4]のいずれかに記載の水性分散体。
[6]前記硫酸基を有する多糖類(A)がスイゼンジノリから得られた多糖類であることを特徴とする[1]~[5]のいずれかに記載の水性分散体。
[7][1]~[6]のいずれかに記載の水性分散体を含有することを特徴とする化粧料。
[8]日焼け止め化粧料、又は保湿用化粧料のいずれかであることを特徴とする[7]に記載の化粧料。
本発明によれば、優れた分散安定性を有し、塗膜形成性にも優れる水性分散体を製造することができ、これを化粧料などの用途に広く用いることができる。
以下、本発明について詳細に説明する。なお、以下に記載する構成要件の説明は、本発明を説明するための例示であり、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。
本発明において使用される硫酸基を有する多糖類(A)としては、多糖類の一部に硫酸基を有するものであればよく、本発明の効果が得られる範囲において特に制限されるものではない。これら硫酸基を有する多糖類(A)としては、各種原料から抽出された硫酸基を有する多糖類をそのまま用いても良く、また硫酸基を有しない多糖類に公知の方法により硫酸基を導入した多糖類を用いても良い。また本発明で使用される構造中に硫酸基を有する多糖類(A)としては、これら多糖類の塩を用いても良い。
本発明において用いられる硫酸基を有する多糖類(A)としては、藍藻類由来の硫酸基を有する多糖類が好ましく、特にスイゼンジノリ(学名:Aphanothece sacrum)から得られる硫酸基を有する多糖類(サクラン)を用いると分散安定性が向上するため好ましい。
本発明において硫酸基を有する多糖類(A)の原料として好適なスイゼンジノリとは藍藻類でありクロオコッカス目に属する光合成能を有する真性細菌の一種である。前記スイゼンジノリは九州の特定地域に自生し、複数の細胞が平らな形状の群体を形成する淡水性藍藻類である。また、その群体の外面は多糖類などにより形成されるゲル状の分泌物に覆われており、群体の直径は50mm程度の大きさにまで成長する。
前記スイゼンジノリから硫酸基を有する多糖類(A)を抽出する方法としては、特に限定されず公知の方法を用いて抽出することができるが、例えば国際公開WO2008/062574号公報の実施例に記載の方法が挙げられる。
前記スイゼンジノリから硫酸基を有する多糖類(A)を抽出する具体的な方法としては、適量のスイゼンジノリを凍結、水洗いすることで水溶性色素を除去し、次いでエタノールなどの有機溶媒により脂溶性色素を除去し、スイゼンジノリの藻体を乾燥する。その後得られたスイゼンジノリ乾燥藻体に0.1Nの水酸化ナトリウムを添加し、60~80℃で6時間撹拌を行う。前記操作から得られた糖誘導体液を中和後濾過し、更に分画分子量が8,000の透析膜で処理し、透析膜内液を濃縮、乾燥する方法等が挙げられる。
本発明において用いられる硫酸基を有する多糖類(A)としては、前記スイゼンジノリ由来の多糖類以外にもコンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸及びこれらの塩からなる群から選ばれる1種以上;D-グルコサミン、D-ガラクトサミン、D-グルクロン酸、L-イズロン酸、D-ガラクツロン酸、D-グルコース、D-ガラクトース、D-キシロースなどから構成される公知の多糖類の一部に硫酸基を有する多糖類及びこれらの塩からなる群から選ばれる1種以上を用いることができ、これら成分を単独で用いてもよく、2種以上を適宜組み合わせて用いることもできる。
本発明において用いられる硫酸基を有する多糖類(A)の重量平均分子量は、本発明の効果が得られる範囲において特に制限されるものではないが、350万~2,000万であると水性分散体の分散性が安定するため好ましく、400万~1,500万であると水性分散体の粘性が好適なものとなるためより好ましい。
本発明に係る水性分散体において、硫酸基を有する多糖類(A)の含有量は本発明の効果が得られる範囲において特に制限されるものではないが、水性分散体全体に対して0.005~1重量%が好ましく、更に0.01~0.8重量%であると水性分散体の塗膜形成性が好適になるためより好ましい。
本発明において使用される親水化処理無機粉体(B)としては、公知の無機粉体を親水性物質で表面処理した無機粉体であればよく、本発明の効果が得られる範囲において特に制限されるものではない。
本発明の親水化処理無機粉体(B)を構成する無機粉体としては、各種公知の無機粉体を用いることができるが、例えば亜鉛、チタン、カルシウム、アルミニウム、シリカ、ホウ素、バリウム、タルク、マイカ、カオリン、アルミナ等の無機粉体及びこれらの酸化物、水酸化物、炭酸化物、硫酸化物、窒化物から選ばれる1種以上を用いてよい。これら無機粉体としては酸化物を用いた場合に分散性が向上することから好ましく、特に酸化亜鉛、酸化チタンのいずれか1種以上を用いると顕著な分散性の向上が見られることから好ましい。
前記無機粉体を本発明の親水化処理無機粉体(B)とするために行う親水化処理としては、本発明の効果が得られる範囲において特に制限されるものではなく、無機粉体と水との親和性を向上させる処理であればよい。これら親水化処理の具体例としては、シリカ、含水シリカ、含水アルミナ、ジルコニア等から選択される1種以上の表面処理剤を用いて無機粉体の表面の一部又は全部を被覆する処理が例示され、この中でもシリカ、含水シリカを用いて親水化処理を行うと分散性がより良好となることから好ましい。また親水化処理は多層を形成するよう行っても良い。
前記親水化処理は、処理前の無機粉体100重量部に対して1~35重量部の表面処理剤を添加して処理を行うことが好ましく、2~25重量部であると分散性が更に好適なものとなるためより好ましい。
本発明の水性分散体において、硫酸基を有する多糖類(A)と親水化処理無機粉体(B)の配合割合は、本発明の効果が得られる範囲において特に限定されるものでないが、硫酸基を有する多糖類(A)1重量部に対し、親水化処理無機粉体(B)が10~200重量部の範囲で含まれることが好ましく、分散性向上が顕著に確認されることから20~150重量部含まれることが特に好ましい。
本発明の水性分散体は、分散性が求められる各種用途において適宜使用することが出来る。中でも化粧料とした際には多糖類由来の保湿性が好適に得られることから保湿用化粧料であることが好ましい。また親水化処理無機粉体(B)は好適な紫外線防御効果を有することから日焼け止め化粧料とすることが好ましい。
本発明の水性分散体を化粧料とする場合、化粧料分野において使用できる任意の油剤、保湿剤、界面活性剤、紫外線防御剤、植物及び動物由来抽出物、高級アルコール、酸化防止剤、色材、pH調整剤、香料、防腐剤、(A)成分以外の多糖類、及び(B)成分以外の粉体等の成分を添加してもよい。本発明の水性分散体を化粧料とする場合、その剤型は特に限定されず、化粧水、乳液、クリーム等各種剤型とすることができ、これらを基礎化粧料やメイクアップ化粧料等として用いることもできる。
本発明の水性分散体を得るための分散方法については、均一に分散させることができる公知の方法であればよく特に制限されるものではない。これら分散方法としては撹拌機、自公転式ミキサー、ホモミキサー、ホモディスパー、超音波洗浄機、ペイントミキサー(サンドミル)、ボールミル、ロールミル等が挙げられる。
以下、本発明を実施例によって更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例及び比較例に用いた各種多糖類の重量平均分子量は多角度散乱ゲル浸透クロマトグラフィーを用いて測定した概算数値を採用した。
<水性分散体の調製>
(実施例1)
含水シリカ処理微粒子酸化チタン(堺化学工業社製。STR-100W)30重量部、サクラン(重量平均分子量Mw約400万)0.25重量部、水69.75重量部、及び酸化チタンの4倍重量のジルコニアビーズを撹拌子として蓋つきポリプロピレン容器(100mL)に入れ、フタをした後、ペイントコンディショナー(東洋精機社製)にて2時間分散させた。その後、200ミクロンのポリエチレンメッシュでろ過して水性分散体1を得た。得られた水性分散体1を室温にて静置した後、目視にて経時での分散状態の確認を行ったところ、水性分散体1は3か月後も均一化した状態であった。また、この水性分散体1をラテックスシートに塗布した際には均一な塗膜が得られた。
(実施例2)
含水シリカ処理微粒子酸化チタン(堺化学工業社製。STR-100W)30重量部、サクラン(重量平均分子量Mw約1200万)0.25重量部、水69.75重量部、酸化チタンの4倍重量のジルコニアビーズを撹拌子として蓋つきポリプロピレン容器(100mL)に入れ、フタをした後、ペイントコンディショナーにて2時間分散させた。その後、200ミクロンのポリエチレンメッシュでろ過して水性分散体2を得た。得られた水性分散体2を室温にて静置した後、目視にて経時での分散状態の確認を行ったところ、水性分散体2は3か月後も均一化した状態であった。また、この水性分散体2をラテックスシートに塗布した際には均一な塗膜が得られた。
(実施例3)
含水シリカ処理微粒子酸化亜鉛(堺化学工業社製。Finex52)30重量部、サクラン(重量平均分子量Mw約400万)0.35重量部、水69.65重量部、酸化亜鉛の4倍重量のジルコニアビーズを撹拌子として蓋つきポリプロピレン容器(100mL)に入れ、フタをした後、ペイントコンディショナーにて2時間分散させた。その後、200ミクロンのポリエチレンメッシュでろ過して水性分散体3を得た。得られた水性分散体3を室温にて静置した後、目視にて経時での分散状態の確認を行ったところ、水性分散体3は3か月後も均一化した状態であった。また、この水性分散体3をラテックスシートに塗布した際には均一な膜が得られた。
(実施例4)
含水シリカ処理微粒子酸化亜鉛(堺化学工業社製。Finex52)30重量部、サクラン(重量平均分子量Mw約1200万)0.35重量部、水69.65重量部、酸化亜鉛の4倍重量のジルコニアビーズを撹拌子として蓋つきポリプロピレン容器(100mL)に入れ、フタをした後、ペイントコンディショナーにて2時間分散させた。その後、200ミクロンのポリエチレンメッシュでろ過して水性分散体4を得た。得られた水性分散体4を室温にて静置した後、目視にて経時での分散状態の確認を行ったところ、水性分散体4は3か月後も均一化した状態であった。また、この水性分散体4をラテックスシートに塗布した際には均一な膜が得られた。
(比較例1)
未処理微粒子酸化チタン30重量部、サクラン(重量平均分子量Mw約400万)0.25重量部、水69.75重量部、酸化チタンの4倍重量のジルコニアビーズを撹拌子として蓋つきポリプロピレン容器(100mL)に入れ、フタをした後、ペイントコンディショナーにて2時間分散させた。その後、200ミクロンのポリエチレンメッシュでろ過して比較水性分散体1を得た。得られた比較水性分散体1を室温にて静置した後、目視にて経時での分散状態の確認を行ったところ、1週間後に比較水性分散体1は2層に分離した。また、この比較水性分散体1をラテックスシートに塗布した際には不均一な膜しか得られなかった。
(比較例2)
未処理微粒子酸化亜鉛30重量部、サクラン(重量平均分子量Mw約1200万)0.35重量部、水69.65重量部、酸化チタンの4倍重量のジルコニアビーズを撹拌子として蓋つきポリプロピレン容器(100mL)に入れ、フタをした後、ペイントコンディショナーにて2時間分散させた。その後、200ミクロンのポリエチレンメッシュでろ過して比較水性分散体2を得た。得られた比較水性分散体2を室温にて静置した後、目視にて経時での分散状態の確認を行ったところ、1週間後に比較水性分散体2は2層に分離した。また、この比較水性分散体2をラテックスシートに塗布した際には不均一な膜しか得られなかった。
(比較例3)
含水シリカ処理微粒子酸化チタン30重量部、ヒアルロン酸ナトリウム(重量平均分子量約160万)0.25重量部、水69.75重量部、酸化チタンの4倍重量のジルコニアビーズを撹拌子として蓋つきポリプロピレン容器(100mL)に入れ、フタをした後、ペイントコンディショナーにて2時間分散させた。その後、200ミクロンのポリエチレンメッシュでろ過して比較水性分散体3を得た。得られた比較水性分散体3を室温にて静置した後、目視にて経時での分散状態の確認を行ったところ、1か月経過後に比較水性分散体3は分散体の一部が分離した。また、この比較水性分散体3をラテックスシートに塗布した際には不均一な膜しか得られなかった。
(比較例4)
含水シリカ処理微粒子酸化亜鉛30重量部、フコイダン(重量平均分子量約30万)0.35重量部、水69.65重量部、酸化亜鉛の4倍重量のジルコニアビーズを撹拌子として蓋つきポリプロピレン容器(100mL)に入れ、フタをした後、ペイントコンディショナーにて2時間分散させた。その後、200ミクロンのポリエチレンメッシュでろ過して比較水性分散体4を得た。得られた比較水性分散体4を室温にて静置した後、目視にて経時での分散状態の確認を行ったところ、1か月経過後に比較水性分散体4は分散体の一部が分離した。また、この比較水性分散体4をラテックスシートに塗布するも一部不均一が生じた膜しか得られなかった。
(実施例5)
セトステアリルアルコールを2重量部、ステアリン酸グリセリルを1.2重量部、ポリオキシエチレン40ステアレートを0.6重量部、ステアレス20を0.2重量部、ホホバオイルを2重量部、ラウリル酸ラウリルを3重量部、混ぜて、60℃で加温して溶解させ、溶解物1を得た。
次に、RO水47重量部にグリセリンポリエチレングリコールエーテル3重量部を加えた60℃溶液に、上記で得られた溶解物1を加えた。この溶液を10分間ホモジナイザー撹拌し、その後、実施例1で調整した水性分散体1を40重量部加え、ホモジナイザーで10分撹拌した。
得られた分散液に1部フェノキシエタノールを加えて混錬しローションを得た。
上記のようにして得られたローションに対し、以下に記載する評価方法を用いて、SPF(Sun Protect Factor)、皮膚塗布時の感触、白み、及びキシミの各評価を行った。
<水性分散体を使用した化粧品(ローション)の評価方法>
<<SPFの評価(SPF評価)>>
SPFの評価は、SPFアナライザー(UV-2000S 米国Labsphere社製)を使用して評価を実施した。
[評価基準]
◎ SPFが30以上
〇 SPFが25以上30未満
△ SPFが20以上25未満
× SPFが20未満
<<皮膚塗布時の感触(皮膚感触性)>>
皮膚塗布時の感触の評価は、作製したローションを人差し指の腹にとり、腕の裏側にまんべんなく塗布した。
[評価基準]
◎ 5人中4人以上が、感触が良いと回答
〇 5人中3人が、感触が良いと回答
△ 5人中2人が、感触が良いと回答
× 5人中1人が、感触が良いと回答、もしくは感触が良いとの回答がない
<<白み>>
白みについては、肌に塗布後、肌と比較して下記基準で評価した。
[評価基準]
〇 白みが目立たない
△ 白みがやや目立つ
× 白みが目立つ
<<キシミ>>
キシミの感触については、作製したローションを人差し指の腹にとり、腕の裏側にまんべんなく塗布した。
[評価基準]
◎ 5人中4人以上が、キシミを感じないと回答
〇 5人中3人が、キシミを感じないと回答
△ 5人中2人が、キシミを感じないと回答
× 5人中1人が、キシミを感じないと回答、もしくはキシミを感じないとの回答がない
実施例1の水性分散体を使用して作製した実施例5のローションに対する、SPF、皮膚塗布時の感触、白み、及びキシミの評価結果を下記表1に示す。
(実施例6)
水性分散体1の代わりに実施例2で得られる水性分散体2に変更した以外は、実施例5と同様の操作を行い、ローションを得た。
実施例6で得られたローションに対し、実施例5と同様な方法で、SPF、皮膚塗布時の感触、白み、及びキシミの評価を行った。評価結果を下記表1に示す。
(実施例7)
水性分散体1の代わりに実施例4で得られる水性分散体4に変更した以外は、実施例5と同様の操作を行い、ローションを得た。
実施例7で得られたローションに対し、実施例5と同様な方法で、SPF、皮膚塗布時の感触、白み、及びキシミの評価を行った。評価結果を下記表1に示す。
(比較例5)
含水シリカ処理微粒子酸化チタン30重量部、水70重量部、酸化チタンの4倍重量のジルコニアビーズを撹拌子として蓋つきポリプロピレン容器(100mL)に入れ、フタをした後、ペイントコンディショナーにて2時間分散させた。その後、200ミクロンのポリエチレンメッシュでろ過して比較水性分散体5を得た。
水性分散体1の代わりに比較例5で得られる比較水性分散体5に変更した以外は、実施例5と同様の操作を行い、ローションを得た。
比較例5で得られたローションに対し、実施例5と同様な方法で、SPF、皮膚塗布時の感触、白み、及びキシミの評価を行った。評価結果を下記表1に示す。
(比較例6)
セトステアリルアルコールを2重量部、ステアリン酸グリセリルを1.2重量部、ポリオキシエチレン40ステアレートを0.6重量部、ステアレス20を0.2重量部、ホホバオイルを2重量部、ラウリル酸ラウリルを3重量部、混ぜて、60℃で加温して溶解させ、溶解物2を得た。
次に、RO水27.5重量部にグリセリンポリエチレングリコールエーテル3重量部を加えた60℃溶液に、上記で得られた溶解物2を加えた。この溶液を10分間ホモジナイザー撹拌し、その後、比較例5で調整した比較水性分散体5を40部加え、ホモジナイザーで10分撹拌した。さらに0.5%サクラン水溶液を20重量部加えて10分間ホモジナイザー撹拌を行った。
得られた分散液に1部フェノキシエタノールを加えて混錬しローションを得た。
比較例6で得られたローションに対し、実施例5と同様な方法で、SPF、皮膚塗布時の感触、白み、及びキシミの評価を行った。評価結果を下記表1に示す。
(比較例7)
含水シリカ処理微粒子酸化チタンのかわりに含水シリカ処理微粒子酸化亜鉛を使用し、比較例5と同様な操作を行い、ローションを得た。
比較例7で得られたローションに対し、実施例5と同様な方法で、SPF、皮膚塗布時の感触、白み、及びキシミの評価を行った。評価結果を下記表1に示す。
Figure 0007268215000001
上記実施例1~4及び比較例1~4の結果から、硫酸基を有する多糖類と親水化処理無機粉体を含有する水性分散体は、分散安定性に優れ、塗膜形成性にも優れたものであることがわかった。
また、上記実施例5~7及び比較例5~7の結果から、硫酸基を有する多糖類と親水化処理無機粉体を含有する水性分散体は、化粧品のSPF値や皮膚感触性等の向上に有効に寄与することがわかった。

Claims (7)

  1. 硫酸基を有する多糖類(A)、
    および親水化処理無機粉体(B)、
    を含有する水性分散体であって、
    前記硫酸基を有する多糖類(A)が、重量平均分子量が350万~2,000万の範囲の多糖類であることを特徴とする、水性分散体。
  2. 前記親水化処理が、無機粉体の表面の一部又は全部をシリカ、含水シリカ、含水アルミナ、ジルコニア等から選択される1種以上の表面処理剤を用いて被覆する親水化処理であることを特徴とする請求項1に記載の水性分散体。
  3. 前記無機粉体が、酸化チタンまたは酸化亜鉛から選択される1種以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の水性分散体。
  4. 前記水性分散体において硫酸基を有する多糖類(A)1重量部に対し、親水化処理無機粉体(B)が10~200重量部の範囲で含まれることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の水性分散体。
  5. 前記硫酸基を有する多糖類(A)がスイゼンジノリから得られた多糖類であることを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の水性分散体。
  6. 請求項1~5のいずれか一項に記載の水性分散体を含有することを特徴とする化粧料。
  7. 日焼け止め化粧料、又は保湿用化粧料のいずれかであることを特徴とする請求項6に記載の化粧料。
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