以下、図面を参照して本発明の実施形態を、図1乃至図20を用いて説明する。以下の記載および図面は、本発明を説明するための例示であって、説明の明確化のため、適宜、省略および簡略化がなされている。本発明は、他の種々の形態でも実施する事が可能である。特に限定しない限り、各構成要素は単数でも複数でも構わない。
図面において示す各構成要素の位置、大きさ、形状、範囲などは、発明の理解を容易にするため、実際の位置、大きさ、形状、範囲などを表していない場合がある。このため、本発明は、必ずしも、図面に開示された位置、大きさ、形状、範囲などに限定されない。
以下の説明では、「テーブル」、「リスト」等の表現にて各種情報を説明することがあるが、各種情報は、これら以外のデータ構造で表現されていてもよい。データ構造に依存しないことを示すために「XXテーブル」、「XXリスト」等を「XX情報」と呼ぶことがある。識別情報について説明する際に、「識別情報」、「識別子」、「名」、「ID」、「番号」等の表現を用いるが、これらについてはお互いに置換が可能である。
同一あるいは同様な機能を有する構成要素が複数ある場合には、同一の符号に異なる添字を付して説明する場合がある。ただし、これらの複数の構成要素を区別する必要がない場合には、添字を省略して説明する場合がある。
また、以下の説明では、プログラムを実行して行う処理を説明する場合があるが、プログラムは、プロセッサ(例えばCPU、GPU)によって実行されることで、定められた処理を、適宜に記憶資源(例えばメモリ)および/またはインターフェースデバイス(例えば通信ポート)等を用いながら行うため、処理の主体がプロセッサとされてもよい。同様に、プログラムを実行して行う処理の主体が、プロセッサを有するコントローラ、装置、システム、計算機、ノードであってもよい。プログラムを実行して行う処理の主体は、演算部であれば良く、特定の処理を行う専用回路(例えばFPGAやASIC)を含んでいてもよい。
プログラムは、プログラムソースから計算機のような装置にインストールされてもよい。プログラムソースは、例えば、プログラム配布サーバまたは計算機が読み取り可能な記憶メディアであってもよい。プログラムソースがプログラム配布サーバの場合、プログラム配布サーバはプロセッサと配布対象のプログラムを記憶する記憶資源を含み、プログラム配布サーバのプロセッサが配布対象のプログラムを他の計算機に配布してもよい。また、以下の説明において、2以上のプログラムが1つのプログラムとして実現されてもよいし、1つのプログラムが2以上のプログラムとして実現されてもよい。
まず、図1乃至図13を用いて本実施形態に係る機器設定システムの構成を説明する。
図1は、機器設定システム1000の全体の構成を説明する概略図である。カスタマイズ管理装置11とユーザ属性管理装置12と端末装置13はネットワーク14を介して互いに通信をすることができる。管理者15はカスタマイズ管理装置11およびユーザ属性管理装置12にあるデータを閲覧、編集することができる。ユーザ16は端末装置13の利用者である。
図2は、カスタマイズ管理装置11の構成を説明する構成図である。カスタマイズ管理装置11は、プロセッサ21と、メモリ22と、通信装置23と、入出力装置24と、記憶装置25と、内部信号線26と、モニタ27と、キーボード28と、マウス29とを有して構成される。プロセッサ21は、プログラムの処理を実行する装置である。記憶装置25は、ハードディスクや不揮発性メモリなどの記憶装置や記憶媒体であり、プログラムやデータを格納する装置である。メモリ22は、実行するプログラムの格納や、一時的なデータの格納をおこなうための記憶装置や記憶媒体である。入出力装置24は、モニタ27への出力とキーボード28とマウス29からの入力を制御する装置である。通信装置23は、他の計算機や装置との間のネットワーク回線を制御する装置である。記憶装置25には、本実施形態における機器設定システム1000を実現するためのプログラムとデータが格納される。プログラムとしては、OS(Operating System)プログラム30、カスタマイズ管理プログラム201が格納される。データとしては、カスタマイズ一覧データ202、部署毎カスタマイズデータ203、役職毎カスタマイズデータ204、カスタマイズ手順データ205、カスタマイズ実行データ保管ファイル206が格納される。メモリ22には、記憶装置25上のOSプログラム30がロードされ、実行される。OSプログラム30は、入出力装置24の制御、記憶装置25からデータのメモリ22へのロードなどを行う。また、OSプログラム30は、記憶装置25から、カスタマイズ管理プログラム201をメモリ22にロードし、実行する。
図3は、ユーザ属性管理装置12の構成を説明する構成図である。ユーザ属性管理装置12は、プロセッサ21と、メモリ22と、通信装置23と、入出力装置24と、記憶装置25と、内部信号線26と、モニタ27と、キーボード28と、マウス29とを有して構成される。記憶装置25には、本実施形態における機器設定システム1000を実現するためのプログラムとデータが格納される。プログラムとしては、OSプログラム30、ユーザ属性管理プログラム301が格納される。データとしては、部署一覧データ302、役職一覧データ303、ユーザ一覧データ304が格納される。メモリ22には、記憶装置25上のOSプログラム30がロードされ、実行される。OSプログラム30は、入出力装置24の制御、記憶装置25からデータのメモリ22へのロードなどを行う。また、OSプログラム30は、記憶装置25から、ユーザ属性管理プログラム301をメモリ22にロードし、実行する。本実施例では、カスタマイズ管理装置11とユーザ属性管理装置12を別装置とする形態を記載しているが、一つの装置にまとめた形態としても良い。
図4は、端末装置13の構成を説明する構成図である。端末装置13は、プロセッサ21と、メモリ22と、通信装置23と、入出力装置24と、記憶装置25と、内部信号線26と、モニタ27と、キーボード28と、マウス29とを有して構成される。記憶装置25には、本実施形態における機器設定システム1000を実現するためのプログラムとデータが格納される。プログラムとしては、端末OSプログラム40、アプリケーションプログラム41、端末管理プログラム401が格納される。データとしては、端末ユーザデータ402、端末カスタマイズデータ403が格納される。メモリ22には、記憶装置25上の端末OSプログラム40がロードされ、実行される。端末OSプログラム40は、入出力装置24の制御、記憶装置25からデータのメモリ22へのロードなどを行う。また、端末OSプログラム40は、記憶装置25から、アプリケーションプログラム41と端末管理プログラム401をメモリ22にロードし、実行する。端末OSプログラム40には端末OSプログラムの動作を規定する端末OS設定値を持ち、ユーザ16は端末OSプログラム40を介して端末OS設定値を変更することができる。さらに、端末OSプログラム40はアプリケーションプログラム41の追加を行うことができる。一方、アプリケーションプログラム41にはアプリケーションプログラムの動作を規定するアプリケーション設定値を持ち、ユーザ16は端末OSプログラム40やアプリケーションプログラム41を介してアプリケーション設定値を変更することができる。
図5は、図2に示したカスタマイズ一覧データ202の構成を説明する図である。図5に示すように、カスタマイズ一覧データ202は、カスタマイズID501、カスタマイズタイトル502、カスタマイズ内容503、手順ID504、手順登録ユーザID505、管理者推奨指定506、適合確認済OS種別507、カスタマイズ適用済全端末数508、ユーザ推奨端末数509の各フィールドを有して構成される。
カスタマイズID501は、カスタマイズの内容に対して一意となる識別子を記載するフィールドである。カスタマイズタイトル502は、カスタマイズID501に対応するカスタマイズのタイトルを記載するフィールドである。カスタマイズ内容503は、カスタマイズID501に対応したカスタマイズの内容を記載するフィールドである。手順ID504は、カスタマイズID501に対応したカスタマイズ手順の識別子を記載するフィールドである。手順IDは、図8に示すカスタマイズ手順データに格納されるものである。手順登録ユーザID505は、カスタマイズID501に対応するカスタマイズ手順を登録したユーザのユーザIDを記載するフィールドである。ユーザIDは、図11に示すユーザ一覧データ304に格納され管理されるものである。
管理者推奨指定506は、カスタマイズID501に対応したカスタマイズの管理者推奨の有無を示すフラグを記載するフィールドである。当該フィールドは、例えば、管理者により、部門ごとに設定される。適合確認済OS種別507は、カスタマイズID501に対応したカスタマイズの動作が確認された端末OSプログラムの種別を記載するフィールドである。当該フィールドは、例えば、後述するフローチャート(図16、S1614)が実行されることにより設定される。カスタマイズ適用済全端末数508は、カスタマイズID501に対応したカスタマイズが適用された端末の数を記載するフィールドである。ユーザ推奨端末数509は、カスタマイズID501に対応したカスタマイズを適用したユーザがカスタマイズを他のユーザに推奨した端末の数を記載するフィールドである。当該フィールドは、例えば、後述する端末カスタマイズデータ403の推奨フラグ1302がONとなっている端末の台数が設定される。
図5のカスタマイズ一覧データ202は機器管理システムが稼動開始後に、後述する端末のユーザ16によるカスタマイズ手順の登録により追加され、またカスタマイズの評価により更新される。また管理者15はユーザとして端末13を操作しカスタマイズ手順の登録を行うことができる。さらに、管理者15はカスタマイズ管理装置11を操作し、管理者推奨指定506の内容を変更することができる。
図6は、図2に示した部署毎カスタマイズデータ203の構成を説明する図である。図6に示すように、部署毎カスタマイズデータ203は、カスタマイズID501、部署ID601、部署毎のカスタマイズ適用済端末数602の各フィールドを有して構成される。カスタマイズID501は、図5のカスタマイズ一覧データ202に記載されているカスタマイズ一覧で定義されたカスタマイズIDを記載するフィールドである。部署ID601は、組織の部署に対して一意となる識別子を記載するフィールドである。部署IDは、図9に示す部署一覧データ302に格納されるものである。部署毎のカスタマイズ適用済端末数602は、カスタマイズID501と部署ID601の組合せに対応する部署毎のカスタマイズ適用済の端末の数を記載するフィールドである。
図6の部署毎カスタマイズデータ203は機器管理システムが稼動開始後に、後述する端末のユーザ16によるカスタマイズ手順の登録により追加され、またカスタマイズの適用により更新される。また、部署の追加や削除があった際に管理者15はカスタマイズ管理装置11を操作し、部署毎カスタマイズデータ203の内容を変更する。
図7は、図2に示した役職毎カスタマイズデータ204の構成を説明する図である。図7に示すように、部署毎カスタマイズデータ204は、カスタマイズID501、役職ID701、役職毎のカスタマイズ適用済端末数702の各フィールドを有して構成される。カスタマイズID501は、図5のカスタマイズ一覧データ202に記載されているカスタマイズ一覧で定義されたカスタマイズIDを記載するフィールドである。役職ID701は、組織の役職に対して一意となる識別子を記載するフィールドである。役職IDは、図10に示す役職一覧データ303に格納されるものである。役職毎のカスタマイズ適用済端末数702は、カスタマイズID501と役職ID701の組合せに対応する役職毎のカスタマイズ適用済の端末の数を記載するフィールドである。
図7の役職毎カスタマイズデータ204は機器管理システムが稼動開始後に、後述する端末のユーザ16によるカスタマイズ手順の登録により追加され、またカスタマイズの適用により更新される。また、役職の追加や削除があった際に管理者15はカスタマイズ管理装置11を操作し、役職毎カスタマイズデータ204の内容を変更する。
図8は、図2に示したカスタマイズ手順データ205の構成を説明する図である。図8に示すように、カスタマイズ手順データ205は、手順ID801、手順画面録画データファイル名802、カスタマイズ用データフォルダ名803、カスタマイズ実行ファイル名804の各フィールドを有して構成される。手順ID801は、カスタマイズの手順に対して一意となる識別子を記載するフィールドである。手順画面録画データファイル名802は、手順ID801に対応するカスタマイズ手順の画面録画データを保存したファイルの名前を記載するフィールドである。カスタマイズ用データフォルダ名803は、手順ID801に対応するカスタマイズ手順で使用するデータを保存したフォルダの名前を記載するフィールドである。カスタマイズ実行ファイル名804は、手順ID801に対応するカスタマイズ手順で実行するプログラムのファイルの名前を記載するフィールドである。
図8のカスタマイズ手順データ205は機器管理システムが稼動開始後に、後述する端末のユーザ16によるカスタマイズ手順の登録により追加される。また、手順画面録画データファイル名802、カスタマイズ用データフォルダ名803、カスタマイズ実行ファイル名804に対応したファイルやフォルダはカスタマイズ実行データ保管ファイル206に格納され、端末のユーザ16によるカスタマイズ手順の登録により追加される。
図9は、図3に示した部署一覧データ302の構成を説明する図である。図9に示すように、部署一覧データ302は、部署ID901、部署名902、部署毎の端末数903の各フィールドを有して構成される。部署ID901は、組織の部署に対して一意となる識別子を記載するフィールドである。部署名902は、部署ID901に対応する部署の名称を記載するフィールドである。部署毎の端末数903は、部署ID901に対応した部署に所属するユーザが使用する端末の数を記載するフィールドである。
管理者15は、機器管理システムが稼動開始前にユーザ属性管理装置12を操作し、部署の一覧を部署一覧データ302に登録する。また、機器管理システムが稼動開始後に部署の追加や削除、変更があった際には、管理者15はユーザ属性管理装置12を操作し、部署一覧データ302の内容を変更する。さらに、端末の追加や削除、端末を使用するユーザの部署の変更があった際に管理者15はユーザ属性管理装置12を操作し部署毎の端末数の内容を変更する。
図10は、図3に示した役職一覧データ303の構成を説明する図である。図10に示すように、役職一覧データ303は、役職ID1001、役職名1002、役職毎の端末数1003の各フィールドを有して構成される。役職ID1001は、組織の役職に対して一意となる識別子を記載するフィールドである。役職名1002は、役職ID1001に対応する役職の名称を記載するフィールドである。役職毎の端末数1003は、役職ID1001に対応した役職に就くユーザが使用する端末の数を記載するフィールドである。
管理者15は、機器管理システムが稼動開始前にユーザ属性管理装置12を操作し、役職の一覧を役職一覧データ303に登録する。また、機器管理システムが稼動開始後に役職の追加や削除、変更があった際には、管理者15はユーザ属性管理装置12を操作し、役職一覧データ303の内容を変更する。さらに、端末の追加や削除、端末を使用するユーザの役職の変更があった際に管理者15はユーザ属性管理装置12を操作し役職毎の端末数の内容を変更する。
図11は、図3に示したユーザ一覧データ304の構成を説明する図である。図11に示すように、ユーザ一覧データ304は、ユーザID1101、ユーザ名1102、ユーザ部署ID1103、ユーザ役職ID1104の各フィールドを有して構成される。ユーザID1101は、端末のユーザに対して一意となる識別子を記載するフィールドである。ユーザ名1102は、ユーザID1101に対応するユーザの名前を記載するフィールドである。ユーザ部署ID1103は、ユーザID1101に対応したユーザの所属する部署の部署IDを記載するフィールドである。ユーザ役職ID1104は、ユーザID1101に対応したユーザが就く役職の役職IDを記載するフィールドである。
管理者15は、機器管理システムが稼動開始前にユーザ属性管理装置12を操作し、ユーザの一覧をユーザ一覧データ304に登録する。また、機器管理システムが稼動開始後にユーザの追加や削除、変更があった際には、管理者15はユーザ属性管理装置12を操作し、ユーザ一覧データ304の内容を変更する。
図12は、図4に示した端末ユーザデータ402の構成を説明する図である。図12に示すように、端末ユーザデータ402は、端末ユーザID1201のフィールドを有して構成される。端末ユーザID1201は、端末を使用するユーザのユーザIDを記載するフィールドである。
管理者15は、機器管理システムが稼動開始前に端末装置13を操作し、端末の利用者のユーザIDを端末ユーザデータ402に登録する。また、機器管理システムが稼動開始後に端末の利用者の変更があった際には、管理者15は端末装置13を操作し、端末ユーザデータ402の内容を変更する。
図13は、図4に示した端末カスタマイズデータ403の構成を説明する図である。図13に示すように、端末カスタマイズデータ403は、カスタマイズID501、実施済フラグ1301、推奨フラグ1302の各フィールドを有して構成される。カスタマイズID501は、図5のカスタマイズ一覧データ202に記載されているカスタマイズ一覧で定義されたカスタマイズIDを記載するフィールドである。実施済フラグ1301は、カスタマイズID501に対応するカスタマイズを端末に実施したかを示すフラグを記載するフィールドである。推奨フラグ1302は、カスタマイズID501に対応するカスタマイズをユーザが推奨したかを示すフラグを記載するフィールドである。
図13の端末カスタマイズデータ202は機器管理システムが稼動開始後に、後述する端末のユーザ16によるカスタマイズの適用の手順により追加、更新される。また端末のユーザ16によるカスタマイズの評価の手順によりユーザ推奨フラグ1302の内容が更新される。
次に、図14乃至図21を用いて本実施形態に係る機器管理システムの動作を説明する。
図14は、ユーザ16が端末を操作して端末管理プログラムを起動した時に表示されるユーザ向け画面インターフェースである端末カスタマイズ管理インターフェースを示す図である。端末管理プログラムの画面インターフェースは、タイトル表示エリア1401、操作内容表示エリア1402を有して構成される。端末管理プログラムを起動した直後の操作内容表示エリア1402は、図14に示すように、カスタマイズ手順登録ボタン1403、カスタマイズ適用ボタン1404、カスタマイズ評価ボタン1405を有して構成される。自らの知見に基づいたカスタマイズ手順を登録するユーザがカスタマイズ手順登録ボタン1403を押すと、画面インターフェースは図15で示すカスタマイズ手順登録インターフェースに切り替わり、図16のフローチャートで示すカスタマイズ手順の登録フローが実行される。他のユーザの知見に基づいたカスタマイズ手順を適用するユーザがカスタマイズ適用ボタン1404を押すと、画面インターフェースは図17で示すカスタマイズ適用インターフェースに切り替わり、図18および図19のフローチャートで示すカスタマイズの適用フローが実行される。上記登録するユーザおよび上記適用するユーザなどの各ユーザがカスタマイズ評価ボタン1405を押すと、画面インターフェースは図20で示すカスタマイズ評価インターフェースに切り替わり、図21のフローチャートで示すカスタマイズの評価フローが実行される。
図15は、ユーザ16が端末を操作して端末カスタマイズ管理インターフェースのカスタマイズ手順登録ボタン1403を押したときに表示されるカスタマイズ手順登録インターフェースを示す図である。カスタマイズ手順登録インターフェースの画面インターフェースは、タイトル表示エリア1401、操作内容表示エリア1402を有して構成される。カスタマイズ手順登録インターフェースの操作内容表示エリア1402は、図15に示すように、開始ボタン1501、終了ボタン1502、カスタマイズタイトル入力エリア1503、カスタマイズ内容入力エリア1504、カスタマイズ実行データフォルダ名入力エリア1505、カスタマイズ実行ファイル名入力エリア1506、保存ボタン1507を有して構成される。
図16は、ユーザ16が端末カスタマイズ管理インターフェースを操作して自らの知見に基づいたカスタマイズ手順の登録を行う動作を説明するフローチャートである。以下に示すように、機器の設定を行う機器設定システム1000において、端末管理プログラム401、カスタマイズ管理プログラム201、ユーザ属性管理プログラム301といった登録処理部が以下の処理を実行することにより、自らの知見に基づいたカスタマイズ手順を登録するユーザが行った機器の設定手順を収集する。
まず、ユーザ16は開始ボタン1501を押すと(S1601)、端末管理プログラム401はカスタマイズ実行中の画面の記録を開始し(S1602)、ユーザに記録を開始した旨通知をする(S1603)。そして、ユーザ16は端末OSプログラム40に対するカスタマイズ操作を実施し(S1604)、端末OSプログラム40はカスタマイズ操作に応じた端末OSの設定変更を行い(S1605)、設定変更結果をユーザに通知する(S1606)。
なお、本実施例においては端末OSプログラム40へのカスタマイズを実施する例を示しているが、アプリケーションプログラム41へのカスタマイズやアプリケーションプログラム41の追加や削除、その他端末の設定を変更するカスタマイズを対象としても良い。その後、ユーザ16は終了ボタン1502を押すと(S1607)、端末管理プログラム401は画面の記録を終了し記録を記憶装置に保存し(S1608)、記録終了をユーザに通知する(S1609)。
次に、ユーザ16はカスタマイズ情報として、カスタマイズタイトル、カスタマイズ内容を、対応する入力エリアであるカスタマイズタイトル入力エリア1503、カスタマイズ内容入力エリア1504に入力する。また、カスタマイズに使用するプログラムやデータがある場合は、プログラムやデータのファイルを格納した端末の記憶装置のフォルダ名、カスタマイズ時に実行するプログラムのファイル名を、それぞれカスタマイズ実行データフォルダ名入力エリア1505、カスタマイズ実行ファイル名入力エリア1506に入力する。そして、ユーザ16は保存ボタン1507を押す(S1610)。すると、端末管理プログラム401はS1608で保存したカスタマイズ手順の画面記録、S1610で入力されたカスタマイズタイトル、カスタマイズ内容、カスタマイズに使用するプログラムやデータのファイルを格納したフォルダ内にあるファイル群、カスタマイズ時に実行するプログラムのファイル名を含むカスタマイズ情報、端末ユーザデータ402に格納されている端末ユーザIDをカスタマイズ管理プログラム201に送付する(S1611)。このように、登録処理部では、設定に使用するプログラムまたはデータを収集し、収集したプログラムまたはデータが設定対象の他の機器を管理するカスタマイズ管理装置11に対して送付される。
カスタマイズ管理プログラム201は、受取った端末ユーザIDをユーザ属性管理プログラム301に送付しユーザの属性を要求する(S1612)。ユーザ属性管理プログラム301は、受取った端末ユーザIDに該当する部署IDと役職IDをユーザ一覧データ304から割り出し、部署IDと役職IDをカスタマイズ管理プログラム201に返送する(S1613)。カスタマイズ管理プログラム201は、S1611で受取った画面記録、カスタマイズ内容、カスタマイズに使用するプログラムやデータのファイルを格納したフォルダ内にあるファイル群、カスタマイズ時に実行するプログラムのファイル名、ユーザID、S1613で受取ったユーザIDに対応する部署IDと役職IDの情報をカスタマイズ手順データ205とカスタマイズ実行データ保管ファイル206に追加して保存する(S1614)と共に、カスタマイズ一覧データ202に追加して保存する(S1615)。その後、カスタマイズ管理プログラム201は保存結果を端末管理プログラム401に返送し(S1616)、端末管理プログラム401はユーザに保存結果を通知する(S1617)。保存結果には、例えば、上記追加後のカスタマイズ一覧データ202が含まれる。
図17は、ユーザ16が端末を操作して端末カスタマイズ管理インターフェースのカスタマイズ適用ボタン1404を押したときに表示されるカスタマイズ適用インターフェースを示す図である。カスタマイズ適用インターフェースの画面インターフェースは、タイトル表示エリア1401、操作内容表示エリア1402を有して構成される。カスタマイズ適用インターフェースの操作内容表示エリア1402は図17に示すように、所属部署のカスタマイズ適用割合順のカスタマイズ一覧表示エリア1701、同一役職のカスタマイズ適用割合順のカスタマイズ一覧表示エリア1702、全カスタマイズ適用割合順のカスタマイズ一覧表示エリア1703、ユーザ推奨割合順のカスタマイズ一覧表示エリア1704、管理者推奨のカスタマイズ一覧表示エリア1705を有して構成される。またカスタマイズ一覧には未適用のカスタマイズを適用する際に使用する適用ボタン1706が配置される。
図18は、ユーザ16が端末カスタマイズ管理インターフェースを操作して端末に対する他のユーザの知見に基づいたカスタマイズの適用を行う動作を説明するフローチャートである。以下に示すように、機器の設定を行う機器設定システム1000において、端末管理プログラム401、カスタマイズ管理プログラム201、ユーザ属性管理プログラム301といった適用処理部が以下の処理を実行することにより、収集した設定手順を設定対象の他の機器に対して適用する。
まず、ユーザ16はカスタマイズ適用ボタン1404を押すと(S1801)、端末管理プログラム401は端末ユーザデータ402に格納されている端末ユーザIDをカスタマイズ管理プログラム201に送付して推奨カスタマイズ一覧を要求する(S1802)。カスタマイズ管理プログラム201は、受取った端末ユーザIDをユーザ属性管理プログラム301に送付しユーザの属性を要求する(S1803)。ユーザ属性管理プログラム301は、受取った端末ユーザIDに該当する部署IDと役職IDをユーザ一覧データ304から割り出し、部署IDと役職IDをカスタマイズ管理プログラム201に返送する(S1804)。さらに、カスタマイズ管理プログラム201は、受取った部署IDと役職IDをユーザ属性管理プログラム301に送付し端末数を要求する(S1805)。ユーザ属性管理プログラム301は、受取った部署IDと役職IDに対応する端末数を部署一覧データ302、役職一覧データ303から割り出し、端末の総数と共にカスタマイズ管理プログラム201に返送する(S1806)。すると、カスタマイズ管理プログラム201は、受取った部署ID、役職ID、端末数に応じて、カスタマイズ一覧データ202、部署毎カスタマイズデータ203、役職毎カスタマイズデータ204から、推奨するカスタマイズの一覧を作成する(S1807)。
図19は、カスタマイズ管理プログラム201がS1807で推奨するカスタマイズの一覧を作成する動作を説明するフローチャートである。まず、カスタマイズ管理プログラム201は、カスタマイズ一覧データ202、部署毎カスタマイズデータ203、役職毎カスタマイズデータ204を読み込む(S1902、S1903、S1904)。次にカスタマイズ管理プログラム201は、端末ユーザIDに対応する部署IDについて部署毎カスタマイズデータ203を用いて所属部署でのカスタマイズ適用割合順のカスタマイズ一覧を作成する(S1905)。所属部署の適用割合はS1806で受取った部署IDに対応した端末数と部署毎カスタマイズデータ203の部署毎のカスタマイズ適用済端末数により計算する。なお、適合確認済欄は、例えば、図5に示したカスタマイズ一覧データ202の適合確認済OS種別507に記載されている場合には「〇」として表示される。以下、同一役職のカスタマイズ適用割合順のカスタマイズ一覧表示エリア1702、全カスタマイズ適用割合順のカスタマイズ一覧表示エリア1703、ユーザ推奨割合順のカスタマイズ一覧表示エリア1704、管理者推奨のカスタマイズ一覧表示エリア1705についても同様である。
また、カスタマイズ管理プログラム201は、端末ユーザIDに対応する役職IDについて役職毎カスタマイズデータ204を用いて同一役職でのカスタマイズ適用割合順のカスタマイズ一覧を作成する(S1906)。同一役職での適用割合はS1806で受取った役職IDに対応した端末数と役職毎カスタマイズデータ204の役職毎のカスタマイズ適用済端末数により計算する。
S1905、S1906に示したように、適用処理部では、機器を使用するユーザの属性と所定の関係にある属性のユーザ(例えば、所属部署が同じユーザ、役職が同じユーザ)が行った設定を選択または優先してカスタマイズ一覧として出力し、他の機器に対して適用するように提示している。
次に、カスタマイズ管理プログラム201は、カスタマイズ一覧データ202を用いて全端末を対象としたカスタマイズ適用割合順のカスタマイズ一覧を作成する(S1907)。全端末を対象とした適用割合はS1806で受取った端末の総数とカスタマイズ一覧データ202のカスタマイズ適用済全端末数により計算する。さらに、カスタマイズ管理プログラム201は、カスタマイズ一覧データ202を用いてユーザ推奨割合順のカスタマイズ一覧を作成する(S1908)。ユーザ推奨適用割合はS1806で受取った端末の総数とカスタマイズ一覧データ202のユーザ推奨端末数により計算する。最後に、カスタマイズ管理プログラム201は、カスタマイズ一覧データ202を用いて管理者推奨のカスタマイズ一覧を作成する(S1909)。管理者推奨はカスタマイズ一覧データ202の管理者推奨指定により判断する。例えば、入力処理部となるカスタマイズ管理プログラム201は、入出力装置24を介して管理者から設定の可否(例えば、禁止、推奨)の指定を受け付け、適用処理部が、管理者から指定された設定の可否に従って、設定可(推奨)とされた設定を選択または優先して他の機器に対して適用するように、カスタマイズ一覧の管理者推奨のカスタマイズ一覧表示エリア1705に出力する。
カスタマイズ管理プログラム201は、S1807で推奨するカスタマイズの一覧を作成したら、作成した推奨カスタマイズ一覧を端末管理プログラム401に返信する(S1808)。端末管理プログラム401は受取った推奨カスタマイズ一覧をユーザ16に図17で示したカスタマイズ適用インターフェースとして提示する(S1809)。
ユーザ16がカスタマイズ適用インターフェースの適用したいカスタマイズに対応した適用ボタン1706を押すと(S1810)、端末管理プログラム401は、押された適用ボタンに該当するカスタマイズのカスタマイズIDをカスタマイズ管理プログラム201に送付しカスタマイズ手順を要求する(S1811)。カスタマイズ管理プログラム201は、受取ったカスタマイズIDに対応するカスタマイズ手順データ205とカスタマイズ実行データ保管ファイル206をカスタマイズ一覧データ202から特定し、該当するカスタマイズ手順の画面記録、カスタマイズに使用するプログラムやデータのファイル群、カスタマイズ時に実行するプログラムのファイル名を端末管理プログラム401に返送する(S1812)。端末管理プログラム401は受取った画面記録、カスタマイズに使用するプログラムやデータのファイル群、カスタマイズ実行するプログラムのファイル名により、端末OSプログラム40に対してカスタマイズ手順を実行する(S1813)。この際、カスタマイズ実行するプログラムのファイル名がある場合はそのプログラムを端末管理プログラム401が実行する事でユーザ16の操作なくカスタマイズ手順を実行することができる。カスタマイズ実行するプログラムのファイル名がない場合はユーザ16にカスタマイズの画面記録を提示し、ユーザは画面記録を見ながらカスタマイズ手順を実行することができる。これらの処理により端末OSプログラム40はカスタマイズ手順に応じた端末OSの設定変更を行い(S1814)、設定変更結果を端末管理プログラム401に通知する(S1815)。なお、本実施例においては端末OSプログラムへのカスタマイズを実施する例を示しているが、アプリケーションプログラムへのカスタマイズやアプリケーションプログラムの追加や削除、その他端末の設定を変更するカスタマイズを対象としても良い。
その後、端末管理プログラム401は端末カスタマイズデータ403の内容を更新(例えば、実施済フラグ1301を「OFF」から「ON」にセット)し(S1816)、カスタマイズの実施結果をカスタマイズ管理プログラム201に通知する(S1817)。カスタマイズ管理プログラム201はカスタマイズの実施結果に応じてカスタマイズ一覧データ202、部署毎カスタマイズデータ203、役職毎カスタマイズデータ204の内容を更新(例えば、カスタマイズ適用済全端末数508、部署毎のカスタマイズ適用済端末数602、役職毎のカスタマイズ適用済端末数702の値をカウントアップ)し(S1818)、更新結果を端末管理プログラム401に返送する(S1819)。最後に端末管理プログラム401はカスタマイズ適用結果をユーザ16に提示する(S1820)。カスタマイズ適用結果には、例えば、図17に示した所属部署のカスタマイズ適用割合順のカスタマイズ一覧表示エリア1701、同一役職のカスタマイズ適用割合順のカスタマイズ一覧表示エリア1702、全カスタマイズ適用割合順のカスタマイズ一覧表示エリア1703の適用実行欄の値が「適用実行」から「適用済」に更新され、これらの割合欄の値が再計算された推奨カスタマイズ一覧とともに、「カスタマイズが完了しました」といったカスタマイズの完了を示すメッセージが含まれる。
図20は、ユーザ16が端末を操作して端末カスタマイズ管理インターフェースのカスタマイズ評価ボタン1405を押したときに表示されるカスタマイズ評価インターフェースを示す図である。カスタマイズ評価インターフェースの画面インターフェースは、タイトル表示エリア1401、操作内容表示エリア1402を有して構成される。カスタマイズ評価インターフェースの操作内容表示エリア1402は図20に示すように、カスタマイズの適用状態に応じた推奨ボタン2002を配置する評価用カスタマイズ一覧表示エリア2001を有して構成される。
図21は、ユーザ16が端末カスタマイズ管理インターフェースを操作してカスタマイズの推奨を行う動作を説明するフローチャートである。以下に示すように、機器の設定を行う機器設定システム1000において、端末管理プログラム401、カスタマイズ管理プログラム201といった評価処理部が以下の処理を実行することにより、設定の評価を把握する。例えば、評価処理部は、図20の推奨ボタン2002の押下によってユーザが設定を推奨する旨が入力されることにより、一定基準以上の効果が得られた設定として把握する。
まず、ユーザ16は推奨ボタン2002を押すと(S2101)、端末管理プログラム401は端末カスタマイズデータ403に対して、押された推奨ボタンに該当するカスタマイズの推奨フラグ1302の内容を「OFF」から「ON」に更新し(S2102)、押された推奨ボタンに該当するカスタマイズのカスタマイズIDをカスタマイズ管理プログラム201に送付する(S2103)。カスタマイズ管理プログラム201は受取ったカスタマイズIDに該当するカスタマイズ一覧データ202のユーザ推奨端末数の内容を更新(例えば、ユーザ推奨端末数509の値をカウントアップ)し(S2104)、更新結果を端末管理プログラム401に返送する(S2105)。最後に端末管理プログラム401は推奨更新結果をユーザ16に提示する(S2106)。推奨更新結果には、例えば、図17に示したユーザ推奨割合順のカスタマイズ一覧表示エリア1704の割合欄の値が再計算された値が含まれる。
適用処理部は、例えば、図19のS1908において、評価処理部による評価の結果、一定基準以上の効果が得られた設定(例えば、ユーザ推奨端末数が一定数以上である設定)を評価対象として選択または優先するように順位付けし、順位付けした設定のうち高い順位の設定から順に適用するように、カスタマイズ一覧のユーザ推奨割合順のカスタマイズ一覧表示エリア1704に出力する。
上記のように、本実施形態によれば、ユーザが実施したカスタマイズ手順を収集して他のユーザに提示可能となる事で、例えば、組織内の業務で使用する端末等の機器について、ユーザの知見の範囲外のカスタマイズ設定も端末に適用することが可能となる。また、ユーザに提示するカスタマイズ設定の内容は部署や役職等のユーザ属性の近いユーザのカスタマイズ設定を提示する事で、ユーザの所属する部署、ユーザの役職、管理者の推奨や禁止、他のユーザの推奨などによるカスタマイズ設定の効果の高低に合ったカスタマイズを実施しやすくなり、端末を使った業務の効率が向上することが期待できる。
なお、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で様々な変形が可能である。