JP7267782B2 - ガスケット及び流体装置 - Google Patents

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Description

本開示は、ガスケット及び流体装置に関する。
配管同士を接続する接手部には、気密又は水密を保つためのガスケットが挟み込まれている。このような接手部には、配管内部を流通する流体の圧力調整のため、オリフィスプレートが設置されることがある。オリフィスプレートの設置は、完成後の配管設備に事後的に追加されることもある。このようにオリフィスプレートを事後的に設置するとき、当該接手部の周辺部品は、オリフィスプレートの設置を考慮した構造となっていないことがある。例えば、オリフィスプレートを設置する領域を確保するため、配管長さを調整するなどの対応が必要となる。特許文献1は、配管長さの調整を要することなく、事後的な追加を可能にする薄型のオリフィスプレートの機能を有するガスケット以下「オリフィス付きガスケット」と呼ぶ)を開示する。
実公昭63-166794号公報
薄型のオリフィス付きガスケットは、外力に対して変形しやすい。そして、変形の態様によっては、意図しない不具合の要因となり得る。
例えば、オリフィス付きガスケットをフランジ間に挟み込んだとき、オリフィス付きガスケットは当該挟み込みによる力に起因して、流れ方向における上流側に向かって変形することがあり得る。一方、オリフィス付きガスケットは、配管を流れる流体から上流から下流に向かう力を受け続ける。そうすると、オリフィス付きガスケットは、流体から受ける力によって、上流側に向かう変形が下流側に向かう変形に瞬時に切り替わることが生じ得る。このような変形態様の切り替わりは、衝撃音を発生させるなど意図しない不具合を生じさせてしまう。
そこで、当該技術分野においては、配管長さの調整を要しない薄型のガスケットをフランジ間に挟み込んだときの変形態様を所望の態様にできる技術及び当該ガスケットを備えた流体装置が望まれていた。
本開示の一態様に係るガスケットは、外周面及び貫通穴を囲む内周面を有する内輪と、内輪の外周面に配置され、内輪の中心軸線に沿う厚みが内輪よりも大きく内輪よりも低い弾性を有するガスケット本体部と、を備え、内輪は、内輪の径方向断面に設定される中立軸を含み、中心軸線上において、中立軸が中心軸線と交差する位置は、中立軸がガスケット本体部と交差する位置に対して、中心軸線に沿う方向にずれている。
この構成において、ガスケット本体部に対して中心軸線に沿う圧縮力が作用すると、ガスケット本体部がつぶれるように変形するとともに、内輪に対してその径方向に沿った圧縮力が作用する。ここで、中心軸線上において、内輪の中心軸線と中立軸とが交差する位置は、中立軸とガスケット本体部とが交差する位置に対して、中心軸線に沿う方向にずれている。従って、内輪は、中立軸がずれた方向に変形する。つまり、内輪の中立軸がずれた方向に応じて、内輪の変形の方向を所望の方向に設定することが可能である。その結果、ガスケットをフランジ間に挟み込んだときの変形態様を所望の態様にできる。
上記のガスケットは、ガスケット本体部の外周面に配置され、中心軸線に沿う厚みがガスケット本体部よりも小さくガスケット本体部よりも高い弾性を有する外輪をさらに備えてもよい。ガスケット本体部が圧縮されると、ガスケット本体部は、外輪に向かう変形も生じる。しかし、この変形は外輪によって抑制され得るので、ガスケット本体部の変形に起因する力は、内輪に向けてより好適に作用する。従って、内輪の変形をより確実に生じさせることができる。
上記のガスケットにおいて、中心軸線に沿う内周面の幅は、中心軸線に沿う外周面の幅よりも小さくてもよい。この構成によれば、内輪の変形をより確実に生じさせることができる。
上記のガスケットにおいて、中心軸線に沿う内輪の厚みは、外周面と内周面との間で一定であり、中心軸線に沿う内周面の位置は、中心軸線に沿う外周面の位置に対して中心軸線に沿う方向にずれていてもよい。この構成によっても、内輪の変形をより確実に生じさせることができる。
上記のガスケットにおいて、内輪は、外周面を含み内輪の径方向に延びる第1の部分と、内周面を含み内輪の径方向に対して傾いて延びる第2の部分と、を有してもよい。この構成によっても、内輪の変形をより確実に生じさせることができる。
上記のガスケットにおいて、内輪は、内輪の径方向に対して傾いて延びてもよい。この構成によっても、内輪の変形をより確実に生じさせることができる。
本開示の別の態様にかかる流体装置は、第1配管と、第1配管の一端側に接続された第2配管と、第1配管と第2配管との間に挟み込まれたガスケットと、第1配管の他端側に接続された圧力源と、を備え、ガスケットは、外周面及び貫通穴を囲む内周面を有する内輪と、内輪の外周面に配置され、内輪の中心軸線に沿う厚みが内輪よりも大きく内輪よりも低い弾性を有するガスケット本体部と、を備え、内輪は、内輪の径方向断面に設定される中立軸を含み、中心軸線上において、中立軸が中心軸線と交差する位置は、中立軸がガスケット本体部と交差する位置に対して、中心軸線に沿って第1配管から第2配管に向かう方向にずれている。
この流体装置は、上記のガスケットを備えており、当該ガスケットにおける中立軸のずれ方向が、第1配管から第2配管に向かう方向とされている。その結果、ガスケットを挟み込んだとき、内輪は、第1配管から第2配管に向かう方向に変形する。そうすると、ガスケットの変形の方向が、第1配管から第2配管へ向かう流れから受ける力の方向と一致する。その結果、ガスケットの変形の方向が切り替わるといった現象が生じない。従って、ガスケットの変形の方向が切り替わるときに生じる衝撃音の発生を好適に抑制することができる。
本開示のガスケット及び流体装置によれば、当該ガスケットをフランジ間に挟み込んだときの変形態様を所望の態様にできる。
図1は、一形態に係る流体装置を示す図である。 図2は、図1の流体装置における接手部を拡大して示す断面図である。 図3は、ガスケットの主要部を拡大して示す断面図である。 図4は、変形例1に係るガスケットの主要部を拡大して示す断面図である。 図5は、変形例2に係るガスケットの主要部を拡大して示す断面図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明を実施するための形態を詳細に説明する。図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1に示すように、流体装置1は、圧力部2(圧力源)と、負荷部3と、上流配管4(第1配管)と、下流配管5(第2配管)と、接手部6と、を有する。圧力部2は、例えば、圧縮機やポンプといった流体機械である。この圧力部2は、所定の圧力を有する流体を排出するものであればよい。圧力部2には、上流配管4の上流端が接続されている。上流配管4の下流端には接手部6を介して下流配管5の上流端が接続されている。下流配管5の下流端は、負荷部3に接続されている。負荷部3は、圧力部2から提供される流体を用いて所望の動作を行うタービンや熱交換器といった流体機械である。
このような流体装置1によれば、圧力部2から所定の圧力を有する流体が上流配管4に提供される。当該流体は、接手部6及び下流配管5を介して負荷部3に移動する。つまり、流体装置1においては、圧力部2から負荷部3に向かって流体が流れる。また、流体装置1においては、圧力部2側から負荷部3に向かって圧力勾配が生じている。具体的には、圧力部2側が高圧側であり、負荷部3側が低圧側である。
接手部6は、上流配管4の下流端を下流配管5の上流端に接続する。接手部6は、上流フランジ7と、下流フランジ8と、ガスケット9と、を有する。
図2に示すように、ガスケット9は、上流フランジ7の上流フランジ主面7aと、下流フランジ8の下流フランジ主面8aとの間に挟み込まれている。ガスケット9は、上流フランジ7と下流フランジ8とを水密又は気密に連結する。また、ガスケット9は、上流側の圧力と下流側の圧力とを所定の圧力差に設定する。つまり、ガスケット9は、オリフィスとしての機能も奏する。従って、ガスケット9は、オリフィス付きガスケットであるともいえる。
ガスケット9は、主要な構成要素として、内輪10と、ガスケット本体部20と、外輪30と、を有する。
内輪10は、貫通穴10Hを有する円環形状を呈する。内輪10は、例えば金属材料により形成される。内輪10は、オリフィスとしての機能を奏する。内輪10は、内輪主面11と、内輪裏面12と、内輪内周面13と、内輪外周面14と、を有する。
内輪内周面13によって囲まれた領域は、貫通穴10Hである。貫通穴10Hの直径は、上流フランジ7の穴7Hの直径よりも小さい。同様に、貫通穴10Hの直径は、下流フランジ8の穴8Hの直径よりも小さい。そして、内輪内周面13は、テーパ部13aと、直穴部13bと、を含む。テーパ部13aは、内輪主面11側に設けられている。テーパ部13aは、流れに対して上流側に設けられている。換言すると、テーパ部13aは、高圧側に設けられているともいえる。直穴部13bは、流れに対して下流側に設けられている。
テーパ部13aは、外周側縁部13a1と内周側縁部13a2とを含む。テーパ部13aは、外周側縁部13a1から内周側縁部13a2に向かってその直径が小さくなるように形成されている。つまり、内周側縁部13a2の直径は、外周側縁部13a1の直径よりも小さい。内周側縁部13a2は、直穴部13bに連続するので、内周側縁部13a2の直径は、直穴部13bの直径と等しい。換言すると、外周側縁部13a1の直径は、内周側縁部13a2の直径より大きい。一方、外周側縁部13a1の直径は、上流フランジ7の穴7Hの直径及び下流フランジ8の穴8Hの直径よりも小さい。
内輪外周面14の直径は、上流フランジ7の穴7H及び下流フランジ8の穴8Hの直径よりも大きい。従って、内輪主面11の一部は、上流フランジ主面7aと対面する。一方、内輪主面11は、上流フランジ主面7aに対して接触しない。内輪主面11と上流フランジ主面7aとの間には、わずかな隙間が形成される。同様に、内輪裏面12は、下流フランジ主面8aと対面する。一方、内輪裏面12は、下流フランジ主面8aに対して接触しない。内輪裏面12と下流フランジ主面8aとの間には、わずかな隙間が形成される。
ガスケット本体部20は、内輪外周面14を囲むように取り付けられている。ガスケット本体部20は、封止部材としての機能を奏する。ガスケット本体部20は、断面V字形に加工した帯板状の硬質材(フープ)と、帯板状の軟質材(フィラー)とを重ねてうず巻状に巻き回したものであり、うず巻形ガスケットと呼ばれるものである。フープは、例えば、ステンレス等の金属材料により形成されている。フィラーは、例えば、膨張黒鉛等の無機材料により形成されている。ガスケット本体部20の剛性(弾性)は、内輪10よりも小さい。ガスケット本体部20は、ガスケット本体部主面21と、ガスケット本体部裏面22と、ガスケット本体部内周面23と、ガスケット本体部外周面24と、を有する。ガスケット本体部内周面23は、内輪外周面14に接触するとともに固定されている。ガスケット本体部主面21は、上流フランジ主面7aに接触する。ガスケット本体部裏面22は、下流フランジ主面8aに接触する。より詳細には、ガスケット本体部主面21及びガスケット本体部裏面22は、それぞれ上流フランジ主面7a及び下流フランジ主面8aに押圧されている。この押圧により、ガスケット本体部20がわずかに押しつぶされるので、上流フランジ主面7aと下流フランジ主面8aとの間で、気密又は水密が確保される。
なお、ガスケット本体部20は、フィラーのみで構成されていてもよい。また、ガスケット本体部20は、帯板状の材料をうず巻状に巻き回した構造(うず巻形ガスケット)でなくてもよく、例えば、シート状の材料を打抜いたもの(シートガスケット)であってもよい。
外輪30は、ガスケット本体部外周面24を囲むように取り付けられている。外輪30は、ガスケット本体部20を締め付けて、ガスケット本体部20の構成を保つ機能を奏する。なお、外輪30は、必要に応じて省略してもよい。外輪30は、外輪主面31と、外輪裏面32と、外輪内周面33と、外輪外周面34と、を有する。中心軸線LAに沿う外輪30の厚みは、ガスケット本体部20の厚みより小さければよく、例えば、外輪30の厚みは、内輪10の厚みと同じであってもよい。
外輪内周面33は、ガスケット本体部外周面24に接触している。具体的には、外輪内周面33は、ガスケット本体部外周面24を径方向に締め付けている。外輪内周面33の直径は、上流フランジ7の穴7Hの直径及び下流フランジ8の穴8Hの直径よりも大きい。同様に、外輪外周面34の直径も、上流フランジ7の穴7Hの直径及び下流フランジ8の穴8Hの直径よりも大きい。外輪主面31は、上流フランジ主面7aに対面するが、接触しない。外輪主面31と上流フランジ主面7aとの間には、隙間が形成される。外輪裏面32は、下流フランジ主面8aに対面するが、接触しない。外輪裏面32と下流フランジ主面8aとの間には、隙間が形成される。
以下、上記の構造を有するガスケット9の作用効果について説明する。
図3に示すように、ガスケット本体部20が上流フランジ7及び下流フランジ8に挟み込まれると、ガスケット本体部主面21及びガスケット本体部裏面22は、中心軸線LAに沿う圧縮力F1を受ける。ガスケット本体部20が圧縮されると、ガスケット本体部20は、径方向に変形する。この変形によれば、ガスケット本体部外周面24がより外周側に移動し、ガスケット本体部内周面23はより内周側に移動する(ガスケット本体部内周面23s参照)。ガスケット本体部内周面23の移動により、内輪外周面14は、径方向であって中心軸線LAに向かう圧縮力F2を受ける。つまり、内輪10は、その外径が縮まるような圧縮力F2を受ける。
ここで、内輪10は、中心軸線LAに沿う内輪内周面13の幅(具体的には直穴部13bを囲む面の幅W1)が、中心軸線LAに沿う内輪外周面14の幅W2よりも小さい。なぜならば、内輪内周面13は、内輪主面11側に形成されたテーパ部13aを有するからである。ここで内輪10において、幅W2である部分を外周部15とし、幅が幅W2から徐々に減少し、幅W1に至る部分(テーパ部13a)を内周部16とする。このような形状の断面において、力学上の中立軸Nを定義する。中立軸Nとは、曲げモーメントが作用した場合に、圧縮力及び引っ張り力が生じない位置といってよい。そうすると、内輪10の径方向断面における中立軸Nは、厚みが一定である外周部15における中立軸N1と、厚みが徐々に小さくなる内周部16における中立軸N2と、においてその態様が異なる。つまり、厚みが一定とみなせる外周部15では、中立軸N1の向きは、中心軸線LAに対して直交である。一方、内周部16では、厚みが徐々に小さくなるのでその厚みの中央を結ぶ中立軸N2の向きは、中心軸線LAに対して傾く。例えば、内周部16における中立軸N2は、下流側に傾いている。換言すると、内周部16の中立軸N2が中心軸線LAと交差する位置P1は、中立軸N1がガスケット本体部内周面23と交差する位置P2に対して、中心軸線LAに沿う方向(下流側)にずれている。
このような中立軸Nが形成される内輪10において、径方向に沿う圧縮力F2が作用すると、内輪10の内周部16は、中立軸N2が傾く方向(下流に向かう方向)に変形する(破線にて示すテーパ部13as及び内輪裏面12s参照)。換言すると、テーパ部13aが設けられた側とは逆の側に、内周部16が変形する。従って、テーパ部13aを設けることにより、中立軸Nの態様が径方向に変化する。その結果、内輪10が圧縮力F2を受けた時の変形の方向を意図した方向に生じさせることが可能になる。
そして、本実施形態の場合には、締め付け状態における内輪10を下流側に変形させることが望ましい。従って、ガスケット9は、テーパ部13aが設けられた内輪主面11を上流側(高圧側)に向け、直穴部13bが開口する内輪裏面12を下流側(低圧側)に向ける。そうすると、内輪10を常に下流側に向けて変形させ得るので、意図しない変形方向の切り替わりが防止されて、衝撃音の発生を抑制できる。
要するに、本開示のガスケット9は、接手部6に設置したときに生じる変形の態様を意図したものとすることができる。具体的には、上流フランジ7と下流フランジ8との間に挟みこんだ場合に生じる圧縮力F1によって、テーパ部13aが設けられた面とは逆向きの内輪10の変形を生じさせることができる。その結果、例えば、ガスケット9を接手部6に配置する際に、内輪10の変形が下流側(低圧側)に向けて生じるように配置することが可能になる。下流側に向かう内輪10の変形の向きは、流通する流体から受ける力に起因する変形の向きと同じである。従って、流体から受ける力によって、変形の向きが切り替わることがない。換言すると、ガスケット9を締め付けたときに、内輪10の反りが下流側に向くように配置することができる。その結果、変形の向きが切り替わる際に生じる衝撃音の発生を好適に抑制することができる。つまり、内輪10は、常に下流側に変形しているので、差圧の影響や脈動に起因して反り返ることがない。ひいては、異音の発生や内輪10の破損及びガスケットの封止機能の喪失を生じさせることなく、脈動を低減することができる。
また、圧縮機やポンプといった圧力部2を備えた流体装置1は、それらの機械が発生させる圧力脈動に起因する配管や後流機器(負荷部3)の振動を生じさせることがある。本開示に係るガスケット9は、このような圧力脈動に起因する配管振動や後流機器の振動を低減するために、オリフィスとしての機能を有する薄型のガスケット9を接手部6に容易に設置することができる。
ガスケット9は、ガスケット本体部外周面24に配置され、中心軸線LAに沿う厚みがガスケット本体部20よりも小さくガスケット本体部20よりも高い弾性を有する外輪30をさらに備える。ガスケット本体部20が圧縮されると、ガスケット本体部20には、外輪30に向かう変形も生じる。この変形は、圧縮力F3を外輪30に与える。また、圧縮力F3は、外輪30に起因する反力F4よって抑制され得るので、ガスケット本体部20の変形に起因する圧縮力は、内輪10に向けてより好適に作用する。従って、内輪10の変形をより確実に生じさせることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態に限定されることなく様々な形態で実施してよい。つまり、本開示のガスケット9は、上記実施形態の態様に限定されない。内輪10は、ガスケット9を上流フランジ7及び下流フランジ8に挟み込んだ状態において、内輪10の変形方向を制御可能なものであればよい。より具体的には、内輪10において、中立軸Nが中心軸線LAと交差する位置P1が、中立軸Nがガスケット本体部外周面24と交差する位置P2に対して中心軸線LAに沿う方向(下流側)にずれていればよい。
<変形例1>
実施形態のガスケット9は、内輪10の厚みを径方向に変化させることにより、中心軸線LAに対する中立軸Nの構成を設定した。例えば、図4に示すように、ガスケット9Aは、内輪10Aの形状によって中立軸NAを設定してもよい。具体的には、内輪10Aは、外周部15A(第1の部分)と、内周部16A(第2の部分)と、を有する。外周部15Aの構成は、内輪10と同じであり、中立軸N1Aを含む。一方、内周部16Aは、厚みは一定であるが、内輪主面11Aの内周側及び内輪裏面12Aの内周側がともに中心軸線LAに対して傾いている。換言すると中心軸線LAに直交するように伸びる外周部15Aに対して、内周部16Aは下流側に折れ曲がっている。ここでいう「傾いている」とは、内輪主面11A及び内輪裏面12Aが中心軸線LAに対して直交しないことを意味する。このような形状を有する内輪10Aを備えるガスケット9Aであっても、内周部16Aの中立軸N2Aが中心軸線LAと交差する位置P1Aは、中立軸N1Aがガスケット本体部内周面23と交差する位置P2Aに対して中心軸線LAに沿う方向(下流側)にずれている。従って、変形例1に係るガスケット9Aは、実施形態に係るガスケット9と同様の効果を得ることができる。
<変形例2>
変形例1では、内輪10Aの内周部16Aだけが傾いており、内輪10Aの外周部15Aは、傾いていなかった。つまり、内輪10Aの外周部15Aは、中心軸線LAに対して直交していた。図5に示すように、変形例2では、ガスケット9Bは、一定の厚みを有する内輪10Bを有する。内輪10Bは、内輪主面11Bと内輪裏面12Bと内輪内周面13Bと、内輪外周面14Bと、を有する。内輪10Bの全体は、中心軸線LAに対して傾いている。このような形状を有する内輪10Bであっても、内周部16の中立軸NBが中心軸線LAと交差する位置P1Bが、中立軸NBがガスケット本体部内周面23と交差する位置P2Bに対して中心軸線LAに沿う方向(下流側)にずれている。従って、変形例2に係るガスケット9Bは、実施形態に係るガスケット9と同様の効果を得ることができる。
1 流体装置
2 圧力部(圧力源)
3 負荷部
4 上流配管(第1配管)
5 下流配管(第2配管)
6 接手部
7 上流フランジ
7a 上流フランジ主面
7H 穴
8 下流フランジ
8a 下流フランジ主面
8H 穴
9,9A,9B ガスケット
10,10A,10B 内輪
10H 貫通穴
11,11A 内輪主面
12,12A 内輪裏面
13 内輪内周面
13a テーパ部
13b 直穴部
13a1 外周側縁部
13a2 内周側縁部
14 内輪外周面
15,15A 外周部
16,16A 内周部
20 ガスケット本体部
21 ガスケット本体部主面
22 ガスケット本体部裏面
23 ガスケット本体部内周面
24 ガスケット本体部外周面
30 外輪
31 外輪主面
32 外輪裏面
33 外輪内周面
34 外輪外周面
LA 中心軸線
N,N1,N2,N1A,N2A,NA,NB 中立軸

Claims (7)

  1. 高圧側である圧力源と低圧側である負荷部との間に配置されるガスケットであって、
    外周面及び貫通穴を囲む内周面を有する内輪と、
    前記内輪の外周面に配置され、前記内輪の中心軸線に沿う厚みが前記内輪よりも大きく前記内輪よりも低い弾性を有するガスケット本体部と、を備え、
    前記内輪は、前記内輪の径方向断面に設定される中立軸を含み、
    前記中心軸線上において、前記中立軸が前記中心軸線と交差する位置は、前記中立軸が前記ガスケット本体部と交差する位置に対して、前記中心軸線に沿って前記圧力源から前記負荷部に向かう方向にずれており
    前記ガスケット本体は、前記中心軸線に沿う厚みが小さくなる圧縮力を受けることによって、前記ガスケット本体の内周面が内周側に移動し、
    前記内輪は、前記ガスケット本体の前記内周面の移動によって、径方向であって前記中心軸線に向かう圧縮力を前記ガスケット本体から受け、
    前記内輪は、前記圧縮力によって、前記中心軸線に沿って前記圧力源から前記負荷部に向かう方向に変形する、ガスケット。
  2. 前記ガスケット本体部の外周面に配置され、前記中心軸線に沿う厚みが前記ガスケット本体部よりも小さく前記ガスケット本体部よりも高い弾性を有する外輪をさらに備える、請求項1に記載のガスケット。
  3. 前記中心軸線に沿う前記内周面の幅は、前記中心軸線に沿う前記外周面の幅よりも小さい、請求項1又は2に記載のガスケット。
  4. 前記中心軸線に沿う前記内輪の厚みは、前記外周面と前記内周面との間で一定であり、
    前記中心軸線に沿う前記内周面の位置は、前記中心軸線に沿う前記外周面の位置に対して前記中心軸線に沿う方向にずれている、請求項1又は2に記載のガスケット。
  5. 前記内輪は、前記外周面を含み前記内輪の径方向に延びる第1の部分と、前記内周面を含み前記内輪の径方向に対して傾いて延びる第2の部分と、を有する請求項4に記載のガスケット。
  6. 前記内輪は、前記内輪の径方向に対して傾いて延びる、請求項4に記載のガスケット。
  7. 第1配管と、
    前記第1配管の一端側に接続された第2配管と、
    前記第1配管と前記第2配管との間に挟み込まれたガスケットと、
    前記第1配管の他端側に接続された圧力源と、
    前記第2配管に接続された負荷部と、を備え、
    前記ガスケットは、
    外周面及び貫通穴を囲む内周面を有する内輪と、
    前記内輪の外周面に配置され、前記内輪の中心軸線に沿う厚みが前記内輪よりも大きく前記内輪よりも低い弾性を有するガスケット本体部と、を備え、
    前記内輪は、前記内輪の径方向断面に設定される中立軸を含み、
    前記中心軸線上において、前記中立軸が前記中心軸線と交差する位置は、前記中立軸が前記ガスケット本体部と交差する位置に対して、前記中心軸線に沿って前記第1配管から前記第2配管に向かう方向にずれており、
    前記ガスケット本体は、前記中心軸線に沿う厚みが小さくなる圧縮力を受けることによって、前記ガスケット本体の内周面が内周側に移動し、
    前記内輪は、前記ガスケット本体の前記内周面の移動によって、径方向であって前記中心軸線に向かう圧縮力を前記ガスケット本体から受け、
    前記内輪は、前記圧縮力によって、前記中心軸線に沿って前記圧力源から前記負荷部に向かう方向に変形する、流体装置。
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