JP7267155B2 - イオン伝導性酸化物、及びそれを用いた電池、並びにイオン伝導性酸化物の製造方法 - Google Patents

イオン伝導性酸化物、及びそれを用いた電池、並びにイオン伝導性酸化物の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、イオン伝導性酸化物、及びそれを用いた電池、並びにイオン伝導性酸化物の製造方法に関する。
酸化物固体電解質を適用した全固体二次電池は、高耐熱性を有する、電解質が燃焼しないため安全性が高い、といった特徴を有する。このため、従来のリチウムイオン二次電池に比べて冷却機構、安全機構が簡略化でき、モジュールコストの低減に加えエネルギー密度改善が見込める。
この酸化物固体電解質の一つとして、Li、Sr及びZrを含むペロブスカイト型イオン伝導性酸化物を挙げることができる。このLi、Sr及びZrを含むペロブスカイト型イオン伝導性酸化物としては、例えば、特許文献1にはCaおよびLaを添加することでイオン伝導度を改善することが可能なことが示されている。
特開2016-169145号公報
しかしながら、特許文献1に記載のイオン伝導性酸化物においては、緻密性が十分でなく、イオン伝導度および機械強度に課題があった。
本発明は緻密性が高いイオン伝導性酸化物を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明のイオン伝導性酸化物は、Li、Sr及びZr元素を含むペロブスカイト型イオン伝導性酸化物において、少なくともNb元素を含み、組成式(1)で表され、□は原子空孔であり、0.65≦x≦0.75、0≦y≦0.02、0<z≦1である。

Li((1/2)x-(2/3)y)Sr(1-(3/4)x)Al((1/4)x-(1/3)y)Ta(x-(7/3)y)(1-z)Nb(x-(7/3)y)zZr((7/3)y+1-x)・・・(1)
また、好ましくは、前記zの範囲が、0.2≦z≦0.8を満たす。
さらに本発明のイオン伝導性酸化物の製造方法としては、組成式(1)に含まれる金属元素を含む原料を、組成式(1)に基づき秤量する工程と、前記原料を混合し、混合粉を得る工程と、前記混合粉を仮焼し、仮焼粉を得る工程と、前記仮焼粉を成形し、成形体を得る工程と、前記成形体を本焼成する工程と、を含み、組成式(1)において、□は原子空孔であり、0.65≦x≦0.75、0≦y≦0.02、0<z≦1である。

Li((1/2)x-(2/3)y)Sr(1-(3/4)x)Al((1/4)x-(1/3)y)Ta(x-(7/3)y)(1-z)Nb(x-(7/3)y)zZr((7/3)y+1-x)・・・(1)
本発明によれば、緻密性の高いイオン伝導性酸化物を得ることができる。
図1は、実施例22で調製したLi0.37Sr0.44Al0.010.18Ta0.51Nb0.22Zr0.27焼結体のXRDパターンである。図中矢印はペロブスカイト相に帰属される。 図2は、実施例22で調製したLi0.37Sr0.44Al0.010.18Ta0.51Nb0.22Zr0.27仮焼粉のXRDパターンである。図中矢印はペロブスカイト相に帰属される。 図3は、実施例32で調製したLi0.37Sr0.44Al0.010.18Ta0.51Nb0.22Zr0.27仮焼粉のXRDパターンである。図中矢印はペロブスカイト相に帰属される。 図4は、実施例2で調製したLi0.38Sr0.440.19Ta0.53Nb0.23Zr0.25焼結体の断面SEM像である。 図5は、実施例22で調製したLi0.37Sr0.44Al0.010.18Ta0.51Nb0.22Zr0.27焼結体の断面SEM像である。 図6は、比較例1で調製したLi0.38Sr0.440.18Ta0.75Zr0.25焼結体の断面SEM像である。 図7は、比較例2で調製したLi0.37Sr0.44Ca0.010.18Ta0.74Zr0.26焼結体の断面SEM像である。 図8は、比較例3で調製したLi0.37Sr0.44La0.010.18Ta0.73Zr0.27焼結体の断面SEM像である。
本発明を実施する形態の一つのペロブスカイト型イオン伝導性酸化物は、Li、Sr及びZr元素を含み、少なくともAl元素を含み、下記の組成式(1)で表され、□は原子空孔であり、0.65≦x≦0.75、0≦y≦0.02、0<z≦1である。

Li((1/2)x-(2/3)y)Sr(1-(3/4)x)Al((1/4)x-(1/3)y)Ta(x-(7/3)y)(1-z)Nb(x-(7/3)y)zZr((7/3)y+1-x)・・・(1)
組成式(1)において、組成の決め方について以下に説明する。ペロブスカイト型イオン伝導性酸化物(ABO)はSrZrOを主たる組成として、少なくともNbを含ませたものである。具体的には、AサイトのSrをLiやAlなど、Bサイトを少なくともNbで元素置換した化合物である。ペロブスカイト相の生成はXRDにより確認できる。例として、Li0.37Sr0.44Al0.010.18Ta0.51Nb0.22Zr0.27焼結体のXRDパターンを図1に示す。図中矢印で示したピークにより、ペロブスカイト相の生成を確認できる。この結晶構造は化合物中のSrまたはZr比率を低下させることで不安定化し、異相が生成する。そのため、SrはAサイト中に40%以上含まれることが望ましく、ZrはBサイト中に20%以上含まれることが望ましい。Zr比率が小さいほど導電率が高い傾向があり、Zr比率は35%以下であることが望ましく、30%以下であることがより望ましい。ペロブスカイト型イオン伝導性酸化物の導電率はLi比率と空孔サイト(□)比率の積と正の相関があり、これを最大化するようにするように組成を決定している。ここで説明した組成式(1)は、あくまで組成比の考え方を明確にするための表記であり、結晶構造内における原子配置を表記したものではない。実際には各種要因により、結晶構造内で原子が意図した配置になっていない可能性は想定される。
特にNbの組成範囲zを、0<z≦1の範囲で添加することで、LiTaOより融点が低いLiNbOが生成することにより、本焼成時に液相焼結ができ、緻密な焼結体が得られるという効果を得られる。Nb置換量が少なすぎると焼成時の液相が不十分となり緻密な焼結体となりにくく、多すぎるとマザーパウダからの焼結体の取り出しが難しくなることなどから、より好ましくは0.2≦z≦0.8であり、さらに好ましくは0.2≦z≦0.6である。
さらにAlを添加しても良く、例えば組成範囲yとして0≦y≦0.02で含むことで緻密な粒界が形成し好ましい。特に0.005<y<0.02とすることで、Alによる抵抗増大なく緻密な粒界が形成されるためさらに好ましい。
組成式(1)と0.65≦x≦0.75、0≦y≦0.02、0<z≦1より、金属元素の物質量合計に対する各金属元素Li、Sr、Ta、Nb、Zr、Alの物質量比率(mol%)を算出した。その結果、素原料を混合した後の全体に、Li元素を16.9mol%以上20.7mol%以下、Sr元素を24.0mol%以上27.9mol%以下、Ta元素を0mol%以上41.4mol%より少なく、Nb元素を0mol%より多く41.4mol%以下、Zr元素を13.8mol%以上21.5mol%以下、Al元素を1.1mol%以下、各金属元素を含むことが好ましい。
また、0.2≦z≦0.8の範囲でTaをNbに置き換えることで、マザーパウダからの焼結体の取り出しの難度が下がることなどから、Ta元素は6.5mol%以上33.1mol%より少なく、Nb元素を6.5mol%以上33.1mol%より少なく、含むことがより好ましい。
さらに、0.005<y<0.02の範囲でAlを添加することで、Alによる抵抗増大なく緻密な粒界が形成されることから、組成式(1)と0.65≦x≦0.75、0.005<y<0.02、0.2≦z≦0.8より、Li元素を16.9mol%より多く20.5mol%より少なく、Sr元素を24.0mol%より多く27.9mol%より少なく、Ta元素を6.5mol%より多く32.6mol%より少なく、Nb元素を6.5mol%より多く32.6mol%より少なく、Zr元素を14.4mol%より多く21.5mol%より少なく、Al元素を0.3mol%より多く1.1mol%より少なく、含むことがより好ましい。
(イオン伝導性酸化物の製造方法)
本発明を実施する形態の一つとして、ペロブスカイト型イオン伝導性酸化物を製造する方法を以下に説明する。まず、組成式(1)に含まれる金属元素を含む原料を、組成式(1)に基づき秤量する工程を行う。組成式(1)は以下の通りで、□は原子空孔であり、0.65≦x≦0.75、0.005<y<0.02、0≦z≦1である。

Li((1/2)x-(2/3)y)Sr(1-(3/4)x)Al((1/4)x-(1/3)y)Ta(x-(7/3)y)(1-z)Nb(x-(7/3)y)zZr((7/3)y+1-x)・・・(1)
用いる原料は、組成式(1)に含まれる金属元素Li、Sr、Al、Ta、Nb、Zrの炭酸塩や酸化物、硝酸塩やアルコキシドなどを用いることができ、特に純度や原料コストなどの観点から炭酸塩や酸化物を用いることが好ましい。原料粉の粒子径は特に問わないが、粒子径が小さいほど固相反応が速やかに進行する。一方、粒子径が大きいほど凝集が起こりづらく混合が容易である。したがって、D50は0.1μm以上10μm以下の原料粉が好ましい。
次に、前記原料を混合し、混合粉を得る工程を行う。混合方法は、溶媒中に原料を分散させて行う湿式混合法や、乾式で行う方法、ジェットミルなどを用いてもよい。特に湿式のボールミルであれば収率が高いため好ましい。湿式混合を選定した場合、溶媒としては、エタノールなどのアルコール類やジメチルエーテルなどのエーテル類、酢酸エチルなどのエステル類、などの有機溶媒を適用することで、水と反応する場合でも湿式混合を用いることができるため好ましい。
続いて、前記混合粉を仮焼し、仮焼粉を得る工程を行う。仮焼は固相反応により酸化物粉末を得る方法であり、静置式バッチ炉や管状炉、エレベーター炉、コンベア炉など様々な炉を用いることができる。また、るつぼやセッターを用いる場合、材質はアルミナ、ジルコニアなどを選択してもよい。特に、仮焼粉において単一相であれば、本焼成後に導電率が高い焼結体が得られるためさらに好ましい。仮焼粉が単一相であることは、XRDによって確認できる。仮焼する工程における保持温度は、800℃以上とすることで、炭酸塩が分解し本焼成時に炭酸ガスの発生とそれに伴う割れ・膨れを抑制できるため好ましく、1250℃以上とすることで、仮焼粉が単一相となりやすくなるためさらに好ましい。また、Li揮発の問題から、焼成温度は1300℃以下で行うことが好ましく、900℃以下とすることでLi揮発が抑制されるためさらに好ましい。保持温度は、処理量にもよるが、例えば1時間以上24時間以下であることが好ましい。
さらに、前記仮焼粉を成形し、成形体を得る工程を行う。成形体を作製するために使用する仮焼粉は仮焼後の粉をそのまま使用することも可能であるし、湿式粉砕などの方法で粉砕してから使用してもよい。このとき、湿式粉砕の溶媒としては、エタノールなどのアルコール類やジメチルエーテルなどのエーテル類、酢酸エチルなどのエステル類、などの有機溶媒を適用することで、水と反応する場合でも湿式粉砕を用いることができるため好ましい。成形は一軸加圧成型や冷間等方圧プレス(CIP)などを用いて良い。この際に、仮焼粉を加圧成形してもよいが、湿式粉砕などで得られたスラリーをシート状に成形するシート成形法を用いるなどして、成形体としてグリーンシートを作製してもよい。また、グリーンシートは加圧などしても良く、例えば加圧時にはバインダのガラス転移温度以上の温度で加温しながら加圧することがより望ましい。
成形体としてグリーンシートを得る場合、例えば以下のように調製する。まず、バインダ(例えばポリビニルブチラール(PVB)など)の溶液を調製する。そして、この溶液に対して前記仮焼粉の含有量が、例えば5質量%以上20質量%以下となるように混合する。なお、この溶液には可塑剤(例えばジオクチルフタレート(DOP)など)を混合してもよい。そして、得られた溶液についてボールミルを使用して十分に混合及び分散が行われ、これにより、グリーンシート用のスラリーが得られる。このスラリーに対し、減圧下で脱泡と溶媒の一部揮発などを行い、粘度を調整してもよい。スラリーは、ブレード法によりポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムなどに塗工し、その全体を乾燥する。乾燥後、フィルムから剥がし、所望の大きさ及び形状に切断することで、グリーンシートが作製される。
次に、得られた成形体を本焼成する工程を行う。本焼成は静置式バッチ炉や管状炉、エレベーター炉、コンベア炉など様々な炉を用いることができる。また、るつぼやセッターを用いる場合、材質はアルミナ、ジルコニアなどを選択してもよい。焼成温度が900℃を超える場合にはLi揮発の懸念があるため、仮焼粉にLiCOなどの原料を過剰に添加するか、例えばパウダーベッド法などでの焼成が望ましい。パウダーベッド法による焼成は、マザーパウダで加圧成形体を包む焼成方法となる。このとき、マザーパウダは加圧成形体と同一組成であり、本焼成温度でも焼結しにくいように粉末性状を調整した仮焼粉を用いることが望ましい。
以下に、実施例について説明する。まず、以下の表1に組成(x,y,zの値)およびAサイト置換元素と収縮率、相対密度、及び導電率の実験結果を一覧にして示す。
Figure 0007267155000001
実施例1は以下のように実施した。原料はLiCO、SrCO、Ta、Nb、ZrOを準備した。次に、組成式Li((1/2)x-(2/3)y)Sr(1-(3/4)x)Al((1/4)x-(1/3)y)Ta(x-(7/3)y)(1-z)Nb(x-(7/3)y)zZr((7/3)y+1-x)においてx=0.75、y=0、z=0.2となるイオン伝導性酸化物を調製するために、化学量論比でLiCO、SrCO、Ta、Nb、ZrOを秤量した。秤量した原料をエタノールおよびジルコニアボールとともにボールミルで20時間混合し、エタノールを蒸発させることで原料混合粉を得た。この原料混合粉をアルミナるつぼに入れ、1100℃で12時間仮焼した。このようにして得られた仮焼粉は、アルミナるつぼと接触する面は廃棄し、るつぼからのAl混入がないようにした。目安として、収率が50%となるようにした。さらに、φ14mmのダイスで9.8kN・m-2で一軸プレスし、ペレットを作製した。焼成するペレットの周囲を2倍の重量のマザーパウダ(ペレットと同組成の仮焼粉)で覆うようにし、1300℃で15時間本焼成し、イオン伝導性酸化物の焼結体を得た。
導電率は、以下のように測定した。本焼成で得られたペレットの両面を研磨し、Au蒸着した。このペレットをIn箔で挟み込み、電気化学セル内に入れた。このセルの抵抗(R)は、インピーダンスアナライザ(Solartron1260)を用いて交流インピーダンス法により測定した。ペレットの直径から面積(S)を算出し、ペレットの面積(S)とペレットの厚み(t)を用いて、導電率(σ)を以下の式により決定した。
Figure 0007267155000002
相対密度は以下のように測定した。仮焼粉の真密度を、ピクノメーター(ULTRAPYC 1200e)で求めた。前述のように測定した厚み、面積とペレット重量とからペレット密度を求め、真密度に対する割合を相対密度とし、百分率で算出した。収縮率(ΔV)はペレットの直径が焼成前(14mm)から焼成後に収縮した割合であり、ペレットの直径(r)から、以下の式に基づいて算出した。尚、試料の良・不良の判定については、焼結体の緻密性に関しては収縮率が15%を超える場合に良(〇)とし、それ以外については不良(×)とした。
Figure 0007267155000003
仮焼粉および焼結体の結晶構造をXRD測定により評価した。試料が粉末の場合では、ガラス試料板に試料面と基準面が一致するように均一に充填し、測定した。焼結体の場合では、測定面をあらかじめ研磨紙で研磨することで表面粗さが10μm以下程度となるように平坦化し、試料面と基準面が一致するように試料台の上に乗せた。装置はリガク製SmartLab(9kW)XGを使用した。X線源としてCuKα線(波長 1.53Å、45kV、200mA)を用いて2θ=20~80°の範囲で50°min-1で測定した。
試料断面を観察するためにSEM測定した。断面観察試料作製にあたり、焼結体を研磨紙で研磨することで断面を表出させた。断面をさらにArミリング装置(日立ハイテクノロジーズ、E-3500)で加工し、その断面形態を電界放出型走査型顕微鏡(FE-SEM、日立製S-4800)で観察した。観察時の加速電圧は5kVとした。
実施例2は、組成式Li((1/2)x-(2/3)y)Sr(1-(3/4)x)Al((1/4)x-(1/3)y)Ta(x-(7/3)y)(1-z)Nb(x-(7/3)y)zZr((7/3)y+1-x)においてx=0.75、y=0、z=0.3となるように化学量論比で原料を秤量したこと以外は実施例1と同様に実施した。
実施例3は、組成式Li((1/2)x-(2/3)y)Sr(1-(3/4)x)Al((1/4)x-(1/3)y)Ta(x-(7/3)y)(1-z)Nb(x-(7/3)y)zZr((7/3)y+1-x)においてx=0.75、y=0、z=0.4となるように化学量論比で原料を秤量したこと以外は実施例1と同様に実施した。
実施例4は、組成式Li((1/2)x-(2/3)y)Sr(1-(3/4)x)Al((1/4)x-(1/3)y)Ta(x-(7/3)y)(1-z)Nb(x-(7/3)y)zZr((7/3)y+1-x)においてx=0.75、y=0、z=0.6となるように化学量論比で原料を秤量し、仮焼温度を1000℃、本焼成温度を1250℃としたこと以外は実施例1と同様に実施した。
実施例5は、組成式Li((1/2)x-(2/3)y)Sr(1-(3/4)x)Al((1/4)x-(1/3)y)Ta(x-(7/3)y)(1-z)Nb(x-(7/3)y)zZr((7/3)y+1-x)においてx=0.75、y=0、z=0.8となるように化学量論比で原料を秤量し、仮焼温度を1000℃、本焼成温度を1250℃としたこと以外は実施例1と同様に実施した。
実施例6は、組成式Li((1/2)x-(2/3)y)Sr(1-(3/4)x)Al((1/4)x-(1/3)y)Ta(x-(7/3)y)(1-z)Nb(x-(7/3)y)zZr((7/3)y+1-x)においてx=0.7、y=0、z=0.2となるように化学量論比で原料を秤量したこと以外は実施例1と同様に実施した。
実施例7は、組成式Li((1/2)x-(2/3)y)Sr(1-(3/4)x)Al((1/4)x-(1/3)y)Ta(x-(7/3)y)(1-z)Nb(x-(7/3)y)zZr((7/3)y+1-x)においてx=0.7、y=0、z=0.4となるように化学量論比で原料を秤量したこと以外は実施例1と同様に実施した。
実施例8は、組成式Li((1/2)x-(2/3)y)Sr(1-(3/4)x)Al((1/4)x-(1/3)y)Ta(x-(7/3)y)(1-z)Nb(x-(7/3)y)zZr((7/3)y+1-x)においてx=0.7、y=0、z=0.6となるように化学量論比で原料を秤量し、仮焼温度を1000℃、本焼成温度を1250℃としたこと以外は実施例1と同様に実施した。
実施例9は、組成式Li((1/2)x-(2/3)y)Sr(1-(3/4)x)Al((1/4)x-(1/3)y)Ta(x-(7/3)y)(1-z)Nb(x-(7/3)y)zZr((7/3)y+1-x)においてx=0.7、y=0、z=0.8となるように化学量論比で原料を秤量し、仮焼温度を1000℃、本焼成温度を1250℃としたこと以外は実施例1と同様に実施した。
実施例10は、原料としてLiCO、SrCO、Nb、ZrOを準備し、組成式Li((1/2)x-(2/3)y)Sr(1-(3/4)x)Al((1/4)x-(1/3)y)Ta(x-(7/3)y)(1-z)Nb(x-(7/3)y)zZr((7/3)y+1-x)においてx=0.7、y=0、z=1.0となるように化学量論比で原料を秤量し、仮焼温度を1000℃、本焼成温度を1250℃としたこと以外は実施例1と同様に実施した。
実施例11は、組成式Li((1/2)x-(2/3)y)Sr(1-(3/4)x)Al((1/4)x-(1/3)y)Ta(x-(7/3)y)(1-z)Nb(x-(7/3)y)zZr((7/3)y+1-x)においてx=0.65、y=0、z=0.2となるように化学量論比で原料を秤量したこと以外は実施例1と同様に実施した。
実施例12は、組成式Li((1/2)x-(2/3)y)Sr(1-(3/4)x)Al((1/4)x-(1/3)y)Ta(x-(7/3)y)(1-z)Nb(x-(7/3)y)zZr((7/3)y+1-x)においてx=0.65、y=0、z=0.4となるように化学量論比で原料を秤量したこと以外は実施例1と同様に実施した。
実施例13は、組成式Li((1/2)x-(2/3)y)Sr(1-(3/4)x)Al((1/4)x-(1/3)y)Ta(x-(7/3)y)(1-z)Nb(x-(7/3)y)zZr((7/3)y+1-x)においてx=0.65、y=0、z=0.6となるように化学量論比で原料を秤量し、仮焼温度を1000℃、本焼成温度を1250℃としたこと以外は実施例1と同様に実施した。
実施例14は、組成式Li((1/2)x-(2/3)y)Sr(1-(3/4)x)Al((1/4)x-(1/3)y)Ta(x-(7/3)y)(1-z)Nb(x-(7/3)y)zZr((7/3)y+1-x)においてx=0.65、y=0、z=0.8となるように化学量論比で原料を秤量し、仮焼温度を1000℃、本焼成温度を1250℃としたこと以外は実施例1と同様に実施した。
実施例15は、原料としてLiCO、SrCO、Nb、ZrOを準備し、組成式Li((1/2)x-(2/3)y)Sr(1-(3/4)x)Al((1/4)x-(1/3)y)Ta(x-(7/3)y)(1-z)Nb(x-(7/3)y)zZr((7/3)y+1-x)においてx=0.65、y=0、z=1となるように化学量論比で原料を秤量し、仮焼温度を1000℃、本焼成温度を1250℃としたこと以外は実施例1と同様に実施した。
実施例1~15において、Zr比率によらずNbを添加した試料(0<z≦1)では収縮率が15%を超え十分に高いことが分かった。さらに、0.20≦z≦0.80の場合には導電率が3×10-6S・cm-1を超え十分に高い。このことから、Nbの組成比zの範囲が0<z≦1となることにより、緻密性を改善できることが示された。
続いて、表1に示した実施例16~31の実験結果について説明する。
実施例16は、原料として実施例1の原料に加えてAlを準備し、組成式Li((1/2)x-(2/3)y)Sr(1-(3/4)x)Al((1/4)x-(1/3)y)Ta(x-(7/3)y)(1-z)Nb(x-(7/3)y)zZr((7/3)y+1-x)においてx=0.75、y=0.005、z=0.2となるように化学量論比で原料を秤量したこと以外は実施例1と同様に実施した。
実施例17は、組成式Li((1/2)x-(2/3)y)Sr(1-(3/4)x)Al((1/4)x-(1/3)y)Ta(x-(7/3)y)(1-z)Nb(x-(7/3)y)zZr((7/3)y+1-x)においてx=0.75、y=0.005、z=0.3となるように化学量論比で原料を秤量したこと以外は実施例16と同様に実施した。
実施例18は、組成式Li((1/2)x-(2/3)y)Sr(1-(3/4)x)Al((1/4)x-(1/3)y)Ta(x-(7/3)y)(1-z)Nb(x-(7/3)y)zZr((7/3)y+1-x)においてx=0.75、y=0.005、z=0.4となるように化学量論比で原料を秤量したこと以外は実施例16と同様に実施した。
実施例19は、組成式Li((1/2)x-(2/3)y)Sr(1-(3/4)x)Al((1/4)x-(1/3)y)Ta(x-(7/3)y)(1-z)Nb(x-(7/3)y)zZr((7/3)y+1-x)においてx=0.75、y=0.005、z=0.6となるように化学量論比で原料を秤量し、仮焼温度を1000℃、本焼成温度を1250℃としたこと以外は実施例16と同様に実施した。
実施例20は、組成式Li((1/2)x-(2/3)y)Sr(1-(3/4)x)Al((1/4)x-(1/3)y)Ta(x-(7/3)y)(1-z)Nb(x-(7/3)y)zZr((7/3)y+1-x)においてx=0.75、y=0.005、z=0.8となるように化学量論比で原料を秤量し、仮焼温度を1000℃、本焼成温度を1250℃としたこと以外は実施例16と同様に実施した。
実施例21は、組成式Li((1/2)x-(2/3)y)Sr(1-(3/4)x)Al((1/4)x-(1/3)y)Ta(x-(7/3)y)(1-z)Nb(x-(7/3)y)zZr((7/3)y+1-x)においてx=0.75、y=0.01、z=0.2となるように化学量論比で原料を秤量したこと以外は実施例16と同様に実施した。
実施例22は、組成式Li((1/2)x-(2/3)y)Sr(1-(3/4)x)Al((1/4)x-(1/3)y)Ta(x-(7/3)y)(1-z)Nb(x-(7/3)y)zZr((7/3)y+1-x)においてx=0.75、y=0.01、z=0.3となるように化学量論比で原料を秤量したこと以外は実施例16と同様に実施した。
実施例23は、組成式Li((1/2)x-(2/3)y)Sr(1-(3/4)x)Al((1/4)x-(1/3)y)Ta(x-(7/3)y)(1-z)Nb(x-(7/3)y)zZr((7/3)y+1-x)においてx=0.75、y=0.01、z=0.4となるように化学量論比で原料を秤量したこと以外は実施例16と同様に実施した。
実施例24は、組成式Li((1/2)x-(2/3)y)Sr(1-(3/4)x)Al((1/4)x-(1/3)y)Ta(x-(7/3)y)(1-z)Nb(x-(7/3)y)zZr((7/3)y+1-x)においてx=0.75、y=0.01、z=0.6となるように化学量論比で原料を秤量し、仮焼温度を1000℃、本焼成温度を1250℃としたこと以外は実施例16と同様に実施した。
実施例25は、組成式Li((1/2)x-(2/3)y)Sr(1-(3/4)x)Al((1/4)x-(1/3)y)Ta(x-(7/3)y)(1-z)Nb(x-(7/3)y)zZr((7/3)y+1-x)においてx=0.75、y=0.01、z=0.8となるように化学量論比で原料を秤量し、仮焼温度を1000℃、本焼成温度を1250℃としたこと以外は実施例16と同様に実施した。
実施例26は、原料としてLiCO、SrCO、Al、Nb、ZrOを準備し、組成式Li((1/2)x-(2/3)y)Sr(1-(3/4)x)Al((1/4)x-(1/3)y)Ta(x-(7/3)y)(1-z)Nb(x-(7/3)y)zZr((7/3)y+1-x)においてx=0.75、y=0.01、z=1となるように化学量論比で原料を秤量し、仮焼温度を1000℃、本焼成温度を1250℃としたこと以外は実施例16と同様に実施した。
実施例27は、組成式Li((1/2)x-(2/3)y)Sr(1-(3/4)x)Al((1/4)x-(1/3)y)Ta(x-(7/3)y)(1-z)Nb(x-(7/3)y)zZr((7/3)y+1-x)においてx=0.75、y=0.02、z=0.2となるように化学量論比で原料を秤量したこと以外は実施例16と同様に実施した。
実施例28は、組成式Li((1/2)x-(2/3)y)Sr(1-(3/4)x)Al((1/4)x-(1/3)y)Ta(x-(7/3)y)(1-z)Nb(x-(7/3)y)zZr((7/3)y+1-x)においてx=0.75、y=0.02、z=0.3となるように化学量論比で原料を秤量したこと以外は実施例16と同様に実施した。
実施例29は、組成式Li((1/2)x-(2/3)y)Sr(1-(3/4)x)Al((1/4)x-(1/3)y)Ta(x-(7/3)y)(1-z)Nb(x-(7/3)y)zZr((7/3)y+1-x)においてx=0.75、y=0.02、z=0.4となるように化学量論比で原料を秤量したこと以外は実施例16と同様に実施した。
実施例30は、組成式Li((1/2)x-(2/3)y)Sr(1-(3/4)x)Al((1/4)x-(1/3)y)Ta(x-(7/3)y)(1-z)Nb(x-(7/3)y)zZr((7/3)y+1-x)においてx=0.75、y=0.02、z=0.6となるように化学量論比で原料を秤量し、仮焼温度を1000℃、本焼成温度を1250℃としたこと以外は実施例16と同様に実施した。
実施例31は、組成式Li((1/2)x-(2/3)y)Sr(1-(3/4)x)Al((1/4)x-(1/3)y)Ta(x-(7/3)y)(1-z)Nb(x-(7/3)y)zZr((7/3)y+1-x)においてx=0.75、y=0.02、z=0.8となるように化学量論比で原料を秤量し、仮焼温度を1000℃、本焼成温度を1250℃としたこと以外は実施例16と同様に実施した。
実験例16~31において、Al置換の比率であるyの値によらずNb置換した0<z≦1の実施例において収縮率が15%を超え、十分に緻密性が高いことが分かる。このことから、0<z≦1となることにより、Al置換の比率によらずに緻密性を改善できることが示された。
続いて、以下に比較例1~比較例5について説明する。
比較例1は、原料としてLiCO、SrCO、Ta、ZrOを準備し、組成式Li((1/2)x-(2/3)y)Sr(1-(3/4)x)Al((1/4)x-(1/3)y)Ta(x-(7/3)y)(1-z)Nb(x-(7/3)y)zZr((7/3)y+1-x)においてx=0.75、y=0、z=0となるように化学量論比で原料を秤量したこと以外は実施例1と同様に実施した。
比較例2は、原料として比較例1に加えてCaCOを準備し、組成式Li((1/2)x-(2/3)y)Sr(1-(3/4)x)Ca((1/4)x-(1/3)y)Ta(x-(4/3)y)(1-z)Nb(x-(4/3)y)zZr((4/3)y+1-x)においてx=0.75、y=0.01、z=0となるように化学量論比で原料を秤量したこと以外は比較例1と同様に実施した。すなわち、Alに代えてCaを置換したものである。
比較例3は、原料として比較例1に加えてLa(OH)を準備し、組成式Li((1/2)x-(2/3)y)Sr(1-(3/4)x)La((1/4)x-(1/3)y)Ta(x-(7/3)y)(1-z)Nb(x-(7/3)y)zZr((7/3)y+1-x)においてx=0.75、y=0.01、z=0となるように化学量論比で原料を秤量したこと以外は比較例1と同様に実施した。すなわち、Alに代えてLaを置換したものである。
比較例4は、組成式Li((1/2)x-(2/3)y)Sr(1-(3/4)x)Al((1/4)x-(1/3)y)Ta(x-(7/3)y)(1-z)Nb(x-(7/3)y)zZr((7/3)y+1-x)においてx=0.7、y=0、z=0となるように化学量論比で原料を秤量したこと以外は比較例1と同様に実施した。
比較例5は、組成式Li((1/2)x-(2/3)y)Sr(1-(3/4)x)Al((1/4)x-(1/3)y)Ta(x-(7/3)y)(1-z)Nb(x-(7/3)y)zZr((7/3)y+1-x)においてx=0.65、y=0、z=0となるように化学量論比で原料を秤量したこと以外は比較例1と同様に実施した。
比較例1~比較例5において、収縮率はいずれも15%未満となり、緻密性は不十分であった。
また、表1には記載していないが、実施例32は、仮焼温度を1300℃とし、酢酸ブチルを溶媒として仮焼粉を40時間ボールミル粉砕したこと以外は、実施例22と同様に実施した。この結果、収縮率21.4%、相対密度97.1%であり、導電率は3.30×10-4Scm-1と非常に高かった。
このことから、仮焼温度を1300℃とすることで導電率が改善することが示された。図2に示したように、実施例22のように仮焼温度が1100℃の仮焼粉にはペロブスカイト相以外にも結晶相が析出している。一方で、図3に示したような仮焼温度が1300℃の仮焼粉はペロブスカイト相単相である。すなわち、仮焼粉がペロブスカイト相の単一相となることで、焼結体の導電率が改善することが示された。
これまで説明した実施例について、組成式を用いずに組成比を記載するため、金属元素の物質量の比率に着目し、原料における物質量比率(mol%)範囲の決め方について、以下に説明する。
Figure 0007267155000004
ここで、物質量の比率として、原料全体に含まれる金属元素の物質量の合計を100mol%としており、ペロブスカイト型の結晶構造を維持できていれば、各金属元素の比率のずれを許容できる。本発明の目指すペロブスカイト型イオン伝導性酸化物は、Li、Sr、Ta、Zr、およびNb元素を含み、前述の組成式(1)で表された組成比となる様に用いる素原料の比率を調整している。ここでさらにAl元素などを加えてもよい。用いた原料や工程については、これまで説明した通り、秤量した原料を混合し反応させてペロブスカイト型の結晶構造を含むイオン伝導性酸化物を得たことに変わりはない。この時反応はペロブスカイト型の結晶構造を含むイオン伝導性酸化物を得られれば、仮焼後の粉末でも、焼結後の焼結体でも、良い。
以上に説明したイオン伝導性酸化物を用いて電池を作成することで、電解質部分の緻密性が改善され、イオン伝導度や機械強度の向上が期待される電池を提供できる。

Claims (11)

  1. Li、Sr及びZr元素を含むペロブスカイト型イオン伝導性酸化物において、
    少なくともNb元素を含み、
    組成式(1)で表され、□は原子空孔であり、0.65≦x≦0.75、0≦y≦0.02、0<z≦1であることを特徴とするイオン伝導性酸化物。

    Li((1/2)x-(2/3)y)Sr(1-(3/4)x)Al((1/4)x-(1/3)y)Ta(x-(7/3)y)(1-z)Nb(x-(7/3)y)zZr((7/3)y+1-x)・・・(1)
  2. 前記zの範囲が、0.2≦z≦0.8を満たすことを特徴とする請求項1に記載のイオン伝導性酸化物。
  3. 前記yの範囲が、0.005<y<0.02を満たすことを特徴とする請求項1または2に記載のイオン伝導性酸化物。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のイオン伝導性酸化物を用いた電池。
  5. 組成式(1)に含まれる金属元素を含む原料を、組成式(1)に基づき秤量する工程と、
    前記原料を混合し、混合粉を得る工程と、
    前記混合粉を仮焼し、仮焼粉を得る工程と、
    前記仮焼粉を成形し、成形体を得る工程と、
    前記成形体を本焼成する工程と、
    を含み、組成式(1)において、□は原子空孔であり、0.65≦x≦0.75、0≦y≦0.02、0<z≦1であることを特徴とするイオン伝導性酸化物の製造方法。

    Li((1/2)x-(2/3)y)Sr(1-(3/4)x)Al((1/4)x-(1/3)y)Ta(x-(7/3)y)(1-z)Nb(x-(7/3)y)zZr((7/3)y+1-x)・・・(1)
  6. 前記混合する工程は、有機溶媒を用いた湿式混合を行うことを特徴とする請求項5に記載のイオン伝導性酸化物の製造方法。
  7. 前記仮焼する工程は、保持温度800℃以上、1300℃以下で行うことを特徴とする請求項5または請求項6に記載のイオン伝導性酸化物の製造方法。
  8. 原料を混合した後の全体に含まれる金属元素の物質量の合計を100mol%として、
    Li元素を16.9mol%以上20.7mol%以下、
    Sr元素を24.0mol%以上27.9mol%以下、
    Ta元素を0mol%以上41.4mol%より少なく、
    Nb元素を0mol%より多く41.4mol%以下、
    Zr元素を13.8mol%以上21.5mol%以下、
    に秤量した原料を混合し反応させてペロブスカイト型の結晶構造を含むイオン伝導性酸化物を得る工程、を含むイオン伝導性酸化物の製造方法。
  9. 前記原料にさらに
    Al元素を1.1mol%以下、含むことを特徴とする請求項8に記載のイオン伝導性酸化物の製造方法。
  10. 前記原料は
    Ta元素を6.5mol%以上33.1mol%以下、
    Nb元素を6.5mol%以上33.1mol%以下、含むことを特徴とする請求項9に記載のイオン伝導性酸化物の製造方法。
  11. 前記原料は
    Li元素を16.9mol%より多く20.5mol%より少なく、
    Sr元素を24.0mol%より多く27.9mol%より少なく、
    Ta元素を6.5mol%より多く32.6mol%より少なく、
    Nb元素を6.5mol%より多く32.6mol%より少なく、
    Zr元素を14.4mol%より多く21.5mol%より少なく、
    Al元素を0.3mol%より多く1.1mol%より少なく、含むことを特徴とする請求項9または請求項10に記載のイオン伝導性酸化物の製造方法。

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