JP7266632B2 - 電池の電極材料の検査方法および加工検査装置 - Google Patents

電池の電極材料の検査方法および加工検査装置 Download PDF

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Description

本発明は、電池の電極材料の検査方法と、電池の電極材料の加工検査装置とに関する。
電池の電極の品質を検査する方法が従来から種々提案されている。例えば、特許文献1には、ペースト状の活物質を充填した鉛蓄電池用の極板を予熱乾燥させたものに近赤外線を照射し、その反射光からペースト状活物質の含水率を算出する検査方法が開示されている。特許文献1によれば、ペースト状活物質の含水率が適切な範囲にないと、例えばペースト状活物質の表面にひびが入る等の問題が発生する可能性が高くなる、とされる。特許文献1に記載の方法では、算出されたペースト状活物質の含水率が予め定められた範囲から外れている場合には、予熱乾燥炉の温度がフィードバック制御される。特許文献1によれば、これにより、ペースト状活物質の含水率を安定させることができる、とされている。
特許第5781781号公報
特許文献1に記載された方法では、電極板に充填される前の電極材料に問題があっても電極板に充填した後でなければ不良を発見できない。そのため、電極板に充填される前の電極材料に問題があった場合には、電極板の材料や、電極板の製作に係る工数、時間などの損失が大きい。
そこで、ここでは、電極に形成される前の電極材料の検査方法であって、電極の不良を効果的に削減できる方法を提案する。また、電極に形成される前の電極材料を加工するとともに検査する装置であって、電極の不良を効果的に削減できる加工検査装置を提案する。
ここで提案される電池の電極材料の検査方法は、近赤外分光法により、混錬中の電極材料のスペクトル吸収量を複数回測定する測定ステップと、測定ステップで測定された複数のスペクトル吸収量のデータを統計処理することにより、少なくとも1つの混錬状態の指標値を算出する算出ステップと、算出ステップで算出された各指標値が予め定められた範囲内であるかどうかを判定する判定ステップと、を含む。かかる方法によれば、測定ステップで測定された電極材料のスペクトル吸収量のデータから、混錬中の電極材料の混錬状態に関する少なくとも1つの指標値が得られる。この指標値が予め定められた範囲内に入っているかどうかを判定することにより、問題のある電極材料を混錬中に発見できる可能性を高めることができる。そのため、そのような電極材料を使用して電極を形成してしまうことを抑制できる。その結果、電極の不良を効果的に削減することができる。
上記方法は、電池の電極材料を混錬する混錬装置と、混錬装置によって混錬中の電極材料のスペクトル吸収量を近赤外分光法により測定する測定装置と、測定装置によって測定されたスペクトル吸収量のデータから少なくとも1つの混錬状態の指標値を算出する算出装置と、を備えた、電池の電極材料の加工検査装置によって実行されてもよい。
上記した混錬装置は、電極材料が投入され混錬される混錬槽を備えていてもよく、測定装置は、混錬槽の中に設けられたセンサ部を備えていてもよい。かかる加工検査装置によれば、混錬槽の中にセンサ部が設けられていることにより、混錬槽で混錬中の電極材料の内部の検査を実施できる。
算出ステップは、混錬状態の指標値として、測定ステップで測定された複数のスペクトル吸収量のデータの間のばらつきを算出するステップを含んでいてもよい。かかる方法によれば、電極材料が均一に混錬できているかどうかを評価することができる。
また、算出ステップは、混錬状態の指標値として、測定ステップで測定された複数のスペクトル吸収量のデータの平均値を算出するステップを含んでいてもよい。かかる方法によれば、混錬中の電極材料の成分濃度、例えば含水率が適切かどうかを評価することができる。上記方法はさらに、電極材料のスペクトル吸収量と成分濃度との間の予め求められた関係式と、算出されたスペクトル吸収量の平均値とに基づいて、混錬中の電極材料の成分濃度を推定する推定ステップをさらに含んでいてもよい。さらに、上記関係式は、予め測定された電極材料のスペクトル吸収量と電極材料の成分濃度とをPLS回帰分析することによって求められた関係式であってもよい。上記したいずれの方法も、電池の電極材料の加工検査装置によって実行されてもよい。
混錬検査装置の模式図である。 センサ部の模式図である。 電極材料の混錬状態検査の一例を示すフローチャートである。 吸光度の測定データのグラフの一例である。 含水率の検量線を示すグラフの一例である。
以下、電池の電極材料の混錬検査装置、および、電池の電極材料の混錬状態の検査方法の一実施形態を説明する。なお、ここで説明される実施形態は、当然ながら特に本発明を限定することを意図したものではない。また、各図は、模式図であり、必ずしも実際の実施品が忠実に反映されたものではない。
[混錬検査装置の構成]
図1は、一実施形態に係る混錬検査装置10の模式図である。混錬検査装置10は、ここでは、リチウムイオン二次電池の電極シートに塗工される電極材料5を混錬する装置である。電極材料5には、電極の活物質が含まれている。混錬検査装置10は、電極材料5の混錬状態を混錬中にインライン検査する装置でもある。
正極シートは、ここでは、予め定められた幅および厚さの金属箔(例えば、アルミニウム箔)の両面に、正極活物質を含む正極活物質層が形成された部材である。正極活物質は、例えば、リチウムイオン二次電池では、リチウム遷移金属複合材料のように、充電時にリチウムイオンを放出し、放電時にリチウムイオンを吸収しうる材料である。正極活物質は、一般的にリチウム遷移金属複合材料以外にも種々提案されており、特に限定されない。正極活物質層は、正極活物質を含む電極材料5を金属箔に塗工し乾燥させることにより形成される。
負極シートは、ここでは、予め定められた幅および厚さの金属箔(例えば、銅箔)の両面に、負極活物質を含む負極活物質層が形成された部材である。負極活物質は、例えば、リチウムイオン二次電池では、天然黒鉛のように、充電時にリチウムイオンを吸蔵し、充電時に吸蔵したリチウムイオンを放電時に放出しうる材料である。負極活物質は、一般的に天然黒鉛以外にも種々提案されており、特に限定されない。負極活物質層は、負極活物質を含む電極材料5を金属箔に塗工し乾燥させることにより形成される。ただし、電極材料5は、リチウムイオン二次電池の電極を形成する材料に限定されるわけではない。
正極シートおよび負極シートの製作においては、まず、電極材料5の原料が計量される。電極材料5の原料は、電極の活物質、溶媒、バインダ、導電助剤などを含んでいる。これらの原料は混合され、混錬検査装置10により混錬される。混錬によってスラリー状にされた電極材料5は、金属箔に塗工される。電極材料5が塗工された金属箔は乾燥され、これにより電極シートが形成される。
図1に示すように、混錬検査装置10は、電池の電極材料5を混錬する混錬装置20と、混錬装置20によって混錬中の電極材料5のスペクトル吸収量を近赤外分光法により測定する測定装置30と、測定装置30によって測定されたスペクトル吸収量のデータから少なくとも1つの混錬状態の指標値を算出する算出装置40と、を備えている。本実施形態では、測定装置30は、混錬中の電極材料5のスペクトル吸収量を複数回測定して複数のデータを取得するように設定されている。算出装置40は、測定された複数のスペクトル吸収量のデータを統計処理することにより、混錬状態の指標値を算出する。算出装置40は、ここでは、電極材料5の混錬状態の指標値として、測定装置30によって取得された複数のデータの間のばらつきと、測定装置30によって取得された複数のデータの平均値とを算出するように設定されている。混錬検査装置10は、混錬中の電極材料5の成分濃度を推定する推定装置50をさらに備えており、推定装置50は、電極材料5のスペクトル吸収量と成分濃度との間の予め求められた関係式と、算出装置40によって算出されたスペクトル吸収量の平均値とに基づいて、混錬中の電極材料5の成分濃度を推定するように構成されている。
本実施形態では、混錬検査装置10は、算出装置40によって算出された各指標値(ここでは、複数のスペクトル吸収量のばらつきおよび平均値)が予め定められた範囲内であるかどうかを判定する判定装置60を備えている。混錬検査装置10は、算出装置40によって算出されたスペクトル吸収量のばらつきおよび平均値が予め定められた範囲内に入ると、電極材料5の混錬が終了したと判定し、混錬工程を終了させるように構成されていてもよい。かかる構成によれば、混錬工程の時間を短縮し得る。または、混錬検査装置10は、混錬開始から予め定められた時間が経過した後に、電極材料5のスペクトル吸収量のばらつきおよび平均値を算出し、合否判定するように構成されていてもよい。
図1に示すように、混錬装置20は、電極材料5が投入され混錬される混錬槽21を備えている。混錬槽21の内部には、電極材料5を攪拌する図示しない攪拌羽根が設けられている。測定装置30は、混錬槽21の中に投入される光ファイバセンサ31と、光ファイバセンサ31が接続されたNIR(近赤外線)測定器32とを備えている。光ファイバセンサ31のうち、NIR測定器32に接続された端部と逆側の端部は、近赤外線を照射するとともに、その反射光を受光するセンサ部33となっている。図2は、センサ部33の模式図である。図2に示すように、センサ部33は、近赤外線を照射する照射ファイバ33aと、照射された近赤外線の反射光を受光する受光ファイバ33bと、コーティング33cと、を備えている。コーティング33cは、照射ファイバ33aおよび受光ファイバ33bを溶媒から保護するものであり、照射ファイバ33aおよび受光ファイバ33bの外表面に施されている。コーティング33cは、例えば、焼き付けによる石英ガラスのコーティングである。または、光ファイバセンサ31は、例えば耐溶媒ガラス等の溶媒に耐え得る材料によって形成されていてもよい。
センサ部33は、図1に示すように、混錬槽21の中に設けられ、混錬中の電極材料5に浸かるように配置されている。ただし、センサ部33は、少なくとも電極材料5の光の吸収量を測定するときに混錬槽21の中に設けられていればよく、混錬槽21の中に常時配置されていなくてもよい。混錬検査装置10は、混錬槽21の内部と外部との間でセンサ部33を移動させる移動装置を備えていてもよい。また、センサ部33は複数であってもよく、その場合、混錬槽21内の異なる場所に設けられていてもよい。測定装置30が「混錬中の電極材料5のスペクトル吸収量を複数回測定する」ことには、混錬中の電極材料5のスペクトル吸収量を複数箇所で同時に測定することも含まれる。
NIR測定器32としては、種々の公知のNIR測定器が利用できる。NIR測定器32は、近赤外線(波長780nm~2500nm)を照射し、近赤外線と物質との相互作用を利用して物質の量を測定する装置である。NIR測定器32によれば、物質に吸収される特定波長の光の吸収量(吸光度)を測定することができる。例えば、NIR測定器32によれば、水に吸収される特定波長1350nm~1450nmの光の吸収量(吸光度)を測定することができる。例えば、測定装置30によって測定された波長1350nm~1450nmの光の吸光度のデータを解析することにより、電極材料5の含水率を推定することができる。
算出装置40、推定装置50、および判定装置60は、例えば、算出装置40、推定装置50、および判定装置60としての機能を発揮するように構成されたソフトウェアがインストールされたコンピュータであってもよい。ただし、算出装置40、推定装置50、および判定装置60の構成は、特に限定されない。算出装置40、推定装置50、および判定装置60は、例えば、専用のハードウェアとソフトウェアとを備えた専用装置であってもよい。
[混錬状態検査のプロセス]
図3は、電極材料5の混錬状態検査の一例を示すフローチャートである。図3に示すように、電極材料5の混錬状態の検査では、測定ステップS01において、水の吸収波長1350nm~1450nmを含む波長帯の光の吸光度のデータが取得される。分析波長は、水の吸収波長1350nm~1450nmを含むように、例えば、900nm~1700nmに設定されてもよい。以下では、電極材料5の含水率を例としてプロセスの説明を行うが、電極材料5の混錬状態検査によって濃度が推定される電極材料5の成分は、水以外の成分であってもよい。濃度が推定される成分は、複数種類の成分であってもよい。測定ステップS01では、センサ部33の位置は固定され、所定の回数(複数回であって、例えば20回)だけ電極材料5の吸光度が測定される。
測定環境は、好適には、室温(例えば、20度以上30度以下)であってもよく、測定が空気中の水分の影響を受けないよう高湿度でない環境(例えば、相対湿度60%以下)が好ましい。
図4は、吸光度の測定データのグラフの一例である。図4の横軸は、近赤外線の波長である。図4の縦軸は、吸光度である。図4のグラフは、縦軸の値が高いほど、近赤外線の吸光度が大きいことを示している。図4には、3つのグラフが図示されており、各グラフは1回分の測定データを示す。図4には、3回分の測定データが図示されている。図4に示すように、吸光度の各グラフは、吸光度が高い波長と、そのときの吸光度とを示すいくつかのピーク(例えば、ピークP1)を有している。しかし、必ずしもピークが明瞭でない場合もあるため、ピーク検出ステップS02では、このデータから二次微分スペクトルを算出する。公知技術であるため詳細な説明は省略するが、二次微分スペクトルを算出することにより、ピークの波長およびピーク高さがより明瞭になる。水の場合、水の吸収波長1350nm~1450nmの波長帯に現れるピークが、測定された吸収波長および吸光度を表す。
分散算出ステップS03では、電極材料5の混錬状態の指標値として、測定装置30によって取得された複数の吸光度のデータの間のばらつきが算出される。ここでは、データ間のばらつきの指標として分散σが算出される。ただし、算出されるばらつきの指標は、データ間のばらつきを示すことができる分散σ以外の指標でもよい。複数の吸光度のデータは、混錬槽21内で攪拌されて動く電極材料5から取得されたデータなので、電極材料5の異なる場所のデータである。そのため、そのばらつきを評価することにより、電極材料5が混錬によって均一化しているかどうかを評価することができる。ばらつき判定ステップS04では、分散算出ステップS03で算出された分散σが予め定められた範囲内であるかどうかが判定される。算出された分散σが予め定められた範囲内である場合(ステップS04の結果がYESの場合)、混錬は十分であると判定される。算出された分散σが予め定められた範囲内にない場合(ステップS04の結果がNOの場合)、混錬はまだ不十分と判定され、混錬工程が継続される。そして、所定の時間が経過した後、再度吸光度の測定が行われる(測定ステップS01に戻る)。
電極材料5の原料である活物質、バインダなどの溶媒中における分散性が十分でない電極材料5は、原料の比率が適切であっても品質が良くない可能性がある。例えば、原料の分散性が不十分な電極材料5を用いて作成された電極は、活物質層の機械的強度が劣ったり、電気抵抗が高かったりすることがあり得る。本実施形態に係る混錬検査装置10によれば、複数の吸光度のデータの間のばらつきを算出することにより、電極材料5の均一性を管理することができる。
平均値算出ステップS05では、電極材料5の混錬状態の指標値として、測定ステップS01で測定された複数のスペクトル吸収量のデータの平均値avを算出する。ここでは、水の吸収波長における複数のスペクトル吸収量のデータの平均値av、つまり、水による近赤外線の吸光度の平均値avを算出する。続く濃度推定ステップS06では、電極材料5のスペクトル吸収量と成分濃度との間の予め求められた関係式と、平均値算出ステップS05で算出されたスペクトル吸収量の平均値avとに基づいて、混錬中の電極材料5の成分濃度が推定される。水の場合、電極材料5のスペクトル吸収量と含水率との間の予め求められた関係式と、水に係るスペクトル吸収量の平均値avとに基づいて、混錬中の電極材料5の含水率が推定される。なお、平均値算出ステップS05の次のステップでは、平均値算出ステップS05で算出された複数のスペクトル吸収量のデータの平均値avが予め定められた範囲に入るかどうかが単に判定されてもよい。
図5は、電極材料5の吸光度と含水率との間の関係式を示すグラフ(以下、検量線G1と呼ぶ)の一例である。図5の横軸は、含水率である。図5の縦軸は、吸光度である。図5に示す関係は、水の吸光のピーク波長におけるものである。図5に示すように、検量線G1は、ここでは、含水率0%を含む含水率の5水準(0%、A%、B%、C%、およびD%、これらの値は他の測定により既知である)のサンプルの吸光度を測定した測定結果をプロットすることによって得られたものである。例えば、含水率A%のサンプルのデータは、データA1、A2・・であり、複数存在している。他の水準の含水率のデータも同様である。検量線G1は、これらのデータを回帰分析することによって求められたものである。詳しくは、検量線G1の元となる関係式は、予め測定された電極材料5のスペクトル吸収量と電極材料5の成分濃度とをPLS回帰(部分的最小二乗回帰)分析することによって求められた関係式である。PLS回帰分析によれば、電極材料5の特定の成分の濃度と当該成分に係る吸光度との間の複数の実測データから、検量線G1を求めることができる。図5に示すように、濃度推定ステップS06では、算出された吸光度の平均値avを例えば検量線G1に当てはめることにより、推定の含水率Rw1を求めることができる。水以外の成分の吸光度の平均値を対応する検量線に当てはめることにより、当該他の成分の推定濃度を求めることもできる。なお、この推定された成分濃度は、工程の記録として保存されてもよい。
濃度判定ステップS07では、濃度推定ステップS06で推定された含水率Rw1(他の成分の成分濃度であってもよい)が予め定められた範囲に入っているかどうかが判定される。推定された電極材料5の含水率Rw1が予め定められた範囲内である場合(ステップS07の結果がYESの場合)、ステップS08において、電極材料5の含水率は適切であり、電極材料5を次工程で使用してもよいと判定される。推定された電極材料5の含水率が予め定められた範囲から外れた場合(ステップS07の結果がNOの場合)、ステップS09において、電極材料5は不良と判定される。なお、ステップS05~S07は、ステップS03およびS04よりも先に行われてもよい。
このように、本実施形態では、問題のある電極材料5を混錬段階で発見することができるため、そのような電極材料5を使用して電極を形成してしまい、電極形成に係るコストや時間の損失が大きくなることを抑制できる。特に本実施形態では、吸光度データのばらつき(ここでは、分散σ)から電極材料5の混錬が十分かどうかを判断でき、吸光度データの平均値avから電極材料5の成分の成分濃度が適当かどうかを判断できる。これにより、問題のある電極材料5を混錬段階で的確に発見することができる。推定された成分濃度は、混錬工程の改善や問題が発生した場合の解決などのために活用され得る。さらに、本実施形態では、電極材料5の吸光度は、混錬槽21の内部に設けられたセンサ部33により、混錬中の電極材料5の内部(表面ではなく)において測定できる。そのため、電極材料5の表層の測定では分かりにくい問題をより確実に発見することができる。
以上、ここで提案される電池の電極材料の混錬検査装置、および、電池の電極材料の混錬状態の検査方法の一実施形態について説明した。しかし、上記実施形態は一例に過ぎず、他の態様で実施することもできる。上記した実施形態は、特に言及された場合を除いて本発明を限定しない。
5 電極材料
10 混錬検査装置
20 混錬装置
21 混錬槽
30 測定装置
31 光ファイバセンサ
32 NIR測定器
33 センサ部
33a 照射ファイバ
33b 受光ファイバ
33c コーティング
40 算出装置
50 推定装置
60 判定装置
G1 検量線

Claims (10)

  1. 近赤外分光法により、混錬中の電極材料のスペクトル吸収量を複数回測定する測定ステップと、
    前記測定ステップで測定された複数のスペクトル吸収量のデータを統計処理することにより、少なくとも1つの混錬状態の指標値を算出する算出ステップと、
    前記算出ステップで算出された各指標値が予め定められた範囲内であるかどうかを判定する判定ステップと、を含む、
    電池の電極材料の検査方法。
  2. 前記算出ステップは、前記混錬状態の指標値として、前記測定ステップで測定された複数のスペクトル吸収量のデータの間のばらつきを算出するステップを含む、
    請求項1に記載の電池の電極材料の検査方法。
  3. 前記算出ステップは、前記混錬状態の指標値として、前記測定ステップで測定された複数のスペクトル吸収量のデータの平均値を算出するステップを含む、
    請求項1または2に記載の電池の電極材料の検査方法。
  4. 電極材料のスペクトル吸収量と成分濃度との間の予め求められた関係式と、前記算出されたスペクトル吸収量の平均値とに基づいて、混錬中の電極材料の成分濃度を推定する推定ステップをさらに含む、
    請求項3に記載の電池の電極材料の検査方法。
  5. 前記関係式は、予め測定された電極材料のスペクトル吸収量と電極材料の成分濃度とをPLS回帰分析することによって求められた関係式である、
    請求項4に記載の電池の電極材料の検査方法。
  6. 電池の電極材料を混錬する混錬装置と、
    前記混錬装置によって混錬中の電極材料のスペクトル吸収量を近赤外分光法により測定する測定装置と、
    前記測定装置によって測定されたスペクトル吸収量のデータから少なくとも1つの混錬状態の指標値を算出する算出装置と、を備えた、
    電池の電極材料の加工検査装置。
  7. 前記混錬装置は、電極材料が投入され混錬される混錬槽を備え、
    前記測定装置は、前記混錬槽の中に設けられたセンサ部を備えている、
    請求項6に記載の電池の電極材料の加工検査装置。
  8. 前記測定装置は、混錬中の電極材料のスペクトル吸収量を複数回測定して複数のデータを取得するように設定され、
    前記算出装置は、前記混錬状態の指標値として、前記測定装置によって取得された複数のデータの間のばらつきを算出するように設定されている、
    請求項6または7に記載の電池の電極材料の加工検査装置。
  9. 前記測定装置は、混錬中の電極材料のスペクトル吸収量を複数回測定して複数のデータを取得するように設定され、
    前記算出装置は、前記混錬状態の指標値として、前記測定装置によって取得された複数のデータの平均値を算出するように設定され、
    電極材料のスペクトル吸収量と成分濃度との間の予め求められた関係式と、前記算出装置によって算出されたスペクトル吸収量の平均値とに基づいて、混錬中の電極材料の成分濃度を推定する推定装置をさらに備えた、
    請求項6~8のいずれか一つに記載の電池の電極材料の加工検査装置。
  10. 前記関係式は、予め測定された電極材料のスペクトル吸収量と電極材料の成分濃度とをPLS回帰分析することによって求められた関係式である、
    請求項9に記載の電池の電極材料の加工検査装置。
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