JP7266457B2 - ろ過材洗浄方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ろ過器の内部に装入して充填層を形成するろ過材のろ過機能が低下した場合に、当該ろ過材をリサイクルして使用するため、当該ろ過材を洗浄する方法に関するものである。
通常、工業用冷却水は対象設備を冷却した後は再使用されるが、冷却水として再使用するには、冷却して水温を下げるだけではなく、対象設備の冷却時に含有された油分、スケールや種々のダスト等(以下、「汚濁物」という。)を除去する必要がある。
この汚濁物を除去する方法の一つにろ過法がある。ろ過法は、ろ過器の内部に固体のろ過材を装入して充填層を形成した状態としておき、充填層の上部から対象設備を冷却した後の冷却水を投入し、当該冷却水が充填層を下降する間に、冷却水に含有された汚濁物をろ過材に吸着除去させて清浄化する方法である。
対象設備を冷却した後の冷却水の清浄化に伴い、汚濁物を吸着したろ過材はろ過機能が低下するので、所定のろ過機能が失われて水を清浄化できなくなったろ過材は、ろ過機能を回復させる必要が生じる。
ろ過器のろ過機能を回復するための方法として、新しいろ過材と入れ替える方法がある。この方法では、ろ過機能を完全に回復することができるが、新しいろ過材を補充するコストが必要であるため、再使用する冷却水の使用コストが高くなる。
そこで、ろ過機能が低下したろ過材を洗浄して再使用することが行われている。
例えば特許文献1には、混気ジェットポンプに接続した吸引ホースでろ過材を吸引することで、吸引と同時にろ過材に混気ジェット水を衝突させてろ過材を洗浄し、洗浄後のろ過材を篩い分け装置で分級した後、再度ろ過器に装入して再使用する方法が開示されている。
特許文献1で開示された方法は、ろ過材の再使用法として代表的な方法である。しかしながら、ろ過材の流送と同時に洗浄を行い、洗浄により洗い落とされた汚濁物を含んだ洗浄液とともにろ過材を流送するので、洗浄むらの発生や汚れの再付着という問題が残る。
そこで、前記篩い分け装置(分級部)を第1分級洗浄部と第2分級洗浄部に多段化した上で、これら多段化した分級清浄部での洗浄水の供給方法を強力に洗浄する場合と優しく洗浄する場合に分けて規定した方法が特許文献2に開示されている。
また、分級部に配置した、複数の通水孔を側壁に設けた脱水用筒に、外周面の少なくとも一部に螺旋状の凸条を設けた攪拌軸を挿通して、前記凸状により前記通水孔の内側開口周縁にろ過材を擦り付けることで、ろ過材の表面に再付着した汚れを効果的に除去する方法が特許文献3に開示されている。
しかしながら、特許文献2,3で開示された方法は、設備構成が複雑になるため、多くの設備において冷却水を再使用する場合には、設備コストの観点から採用が難しいという問題がある。
特許第3149237号公報 特開2011-156512号公報 特開2013-248561号公報
本発明が解決しようとする課題は、混気ジェットポンプを使用してろ過材を洗浄する際には、洗浄むらの発生や汚れの再付着という問題が発生するという点である。
本発明の目的は、混気ジェットポンプを使用してろ過材を洗浄する際に、より簡易的な設備構成でろ過材の洗浄度を確保して、洗浄むらの発生や汚れの再付着という問題を発生させることがないようすることである。
発明者は、前記課題を解決するために、混気ジェットポンプによるろ過材の洗浄において、洗浄むらや汚れの再付着が発生する理由について検討した。
その結果、発明者は、以下のような考察を得た。
ろ過材を再使用するためにろ過材から汚濁物を除去する目的としては、混気ジェットポンプによる攪拌力や洗浄力は十分に強いものである。
因みに、特許文献2等に開示された技術において、分級部に供給する洗浄水は、混気ジェットポンプによる洗浄力で洗浄できない汚濁物をより強力な力で洗浄するためではなく、洗浄機会を増加させるためである。つまり、特許文献2等に開示された技術は、洗浄機会を増加することにより所定の洗浄効果を奏するようにしたものである。
ところで、ろ過材はろ過器内に装入されて充填層を形成した状態で使用されるので、汚濁物は個々のろ過材表面に付着して存在するのみならず、隣接するろ過材間の間隙にも存在し、洗浄に悪い影響を及ぼす原因となる。
また、前記間隙に存在する汚濁物は、隣接するろ過材を接着させる原因になって、ろ過器内から取り出した直後のろ過材は、複数のろ過材が絡み合った群れ(以下、「ろ過材群」という。)を構成する場合が多くなる。
従って、隣接するろ過材が汚濁物によって接着している場合は、当該ろ過材を混気ジェットポンプで流送する時に、当該ろ過材の表面を流れる混気ジェット水の水流が少なくなって洗浄むらが発生する原因となる。
しかしながら、隣接するろ過材の接着力は強いものではないので、混気ジェットポンプによるろ過材の洗浄を1回実施すると、隣接するろ過材間の間隙に存在していた汚濁物が除去できて、ろ過材の表面を水流が流れるようにできる。
従って、混気ジェットポンプによるろ過材の洗浄を2回実施すると、少なくとも2回目の洗浄において、個々のろ過材の表面に付着している汚濁物も除去できて、ろ過材の再使用を可能とすることができる。
すなわち、発明者の考察によれば、混気ジェットポンプによるろ過材の洗浄を2回以上実施すれば、隣接するろ過材の間隙に存在していた汚濁物に加えて、個々のろ過材の表面に付着している汚濁物も除去できて、ろ過材の再使用を可能とできることが判明した。
ところで、混気ジェットポンプによるろ過材の洗浄は、ろ過材の洗浄度を高くする観点からは、3回以上実施しても問題はない。
しかしながら、ろ過材の表面を水流で洗浄する効果は3回程度で飽和する傾向にある。つまり、混気ジェットポンプによるろ過材の洗浄を4回実施することは、ろ過材の洗浄度を高くする観点からは問題はないが、洗浄に要する時間やコストに対して、ろ過材の洗浄度が上がる比率が小さくなる。換言すると、ろ過材を再使用するメリットが小さくなる。
また、汚濁が著しく、2~3回の洗浄によってもろ過材が再使用に足るだけ十分に洗浄できない場合、すなわち、特段に汚濁が進んだ場合は、本発明が想定するろ過器内のろ過材をリサイクルして使用する前提が崩れている。従って、洗浄を4回以上繰り返すコストや時間を考えると、新品のろ過材に交換する方が実用的である。
一方、設備を冷却した水には、汚濁物として油分(グリスなど)、スケールや種々のダスト等が含まれている。このうちの油分は、低温の場合、ろ過材とろ過材を付着させて洗浄効果を小さくし、油分自体の除去が難しくなるので、混気ジェットポンプに供給する水(圧力水)の温度(水温)を10~50℃とすることが望ましいことも判明した。
すなわち、発明者は、前記水温が10℃未満であると前記悪影響を無視できなくなること、前記水温が10℃以上であれば混気ジェットポンプによる混気ジェット水流でろ過材に付着した汚濁物のうちの油分を効果的に除去できることを事前のテストで確認した。前記水温が30℃以上であれば、油分の粘度低下が顕著になるので、汚濁物の除去がより容易になる。
一方、前記水温が50℃を超えた場合は、ろ過材の洗浄効果に関しては特に問題は生じないが、安全に関する対策が必要になり、設備や作業が煩雑化するのとともに、使用する機械保護の観点から好ましくない。
上記温度範囲の水は、ろ過器が使用される工場内では、用役として使用される水をそのまま使用することができる。さらに、水温は30℃以上程度を確保することが好ましいので、使用する水量と水温を勘案して、用役として使用される水以外に、50℃以上に保持した水の補給タンクを準備しておいて、水温調整することが好ましい。
本発明は、発明者の上記考察に基づいてなし得たものであり、
ろ過器からのろ過材の抜出しと、当該抜出したろ過材の洗浄を、混気ジェット水により行った後、当該ろ過材を、さらに混気ジェット水により1回以上洗浄し、
この2回以上洗浄したろ過材を篩器にて選別して粒径ごとに保管容器に回収し、再使用のためのろ過材とすることを最も主要な特徴とするものである。
保管容器は、ろ過材を保管できるものであれば特に限定されないが、例えば、フレキシブルコンテナバッグ、ドラム缶、樹脂製タンク、または鋼板製容器等が適用可能である。運搬の容易さ、経済性を考慮した場合、フレキシブルコンテナバッグが好ましい。
本発明では、混気ジェット水によるろ過材の洗浄を2回以上実施するので、隣接するろ過材の間隙に存在していた汚濁物に加えて、個々のろ過材の表面に付着している汚濁物をも効果的に除去することができる。
本発明において、混気ジェット水には10~50℃の水を使用することで、さらに望ましくは30~50℃の水を使用することで、汚濁物に含まれている油分を効果的に除去することができる。
本発明において、ろ過器からのろ過材の抜出しを、ろ過材の洗浄に使用する混気ジェットポンプとは別の吸引装置を使用して行い、保管容器に一時保管した後に混気ジェット水による洗浄を行えば、汚濁物で接着してろ過材群となったろ過材を引き離して混気ジェット水による洗浄効果を上げることができる。
ろ過材は、求められるろ過機能やコストなどの調達性等を勘案して、種々の材料が単体で、或いは、複数のろ過材が組み合わされて使用される。そして、ろ過材として、砂や砂利に加えてアンスラサイト(無煙炭)や活性炭などの炭素系材料(以下、「炭材」ともいう。)が使用される場合が多い。
上記のようにろ過材に炭材を含む場合は、混気ジェットポンプに供給する水(圧力水)の圧力を0.2~2.0MPaとすれば、混気ジェット水による洗浄効果を十分に発揮でき、かつ混気ジェット水による洗浄時におけるろ過材の破砕割合を抑えることができる。
本発明では、混気ジェット水によるろ過材の洗浄を2回以上実施することで、隣接するろ過材の間隙に存在していた汚濁物に加えて、個々のろ過材の表面に付着している汚濁物をも効果的に除去することができて、ろ過材の再使用を可能とすることができる。
水温が10℃の場合と36℃の場合における混気ジェット水による洗浄回数と洗浄後にろ過材として使用されたアンスラサイトに付着した付着物中の鉄分量の関係を示した図である。 本発明の洗浄方法を実施する設備の概要を示した図である。 本発明の洗浄方法に使用する混気ジェットポンプの構造の概要を示した図である。
本発明は、混気ジェットポンプを使用してろ過材を洗浄するに際して、より簡易的な設備構成でろ過材の洗浄度を確保して、洗浄むらの発生や汚れの再付着という問題を発生させることがないようすることを目的とするものである。
そして、前記目的を、ろ過器から抜出したろ過材に対して混気ジェット水による洗浄を2回以上実施することで実現した。
以下、本発明の実施例について説明する。
(本発明方法を適用するろ過材)
まず、本発明方法を適用して洗浄するのは、例えば連続鋳造機の二次冷却排水(以下、単に「排水」ともいう。)を、サイクロンセパレータにてスケール等を分離した後の次工程に配置したろ過器に装入するろ過材である。
当該ろ過器は、設置用の土台を含めると高さが6m程度の塔状の設備であって、サイクロンセパレータで分離できなかったグリス等の油分や、残存する鉄分などを排水から除去するための機能を有している。
ろ過器に装入するろ過材の設置部は、内径が5m、高さが3mの円筒形を有している。ろ過材はろ過器上部のマンホールから装入用治具を介してろ過器の内部に落下投入され、ろ過器の下部から上部に向けて充填される。ろ過材の装入方法に関しては、新品と再利用品において、特に差異はない。
ろ過材は、ろ過器の下部から、砂利が28m3 、ろ過砂が12m3 、アンスラサイトが24m3 の順で配置する。各ろ過材の粒径は、砂利が5~40mm、ろ過砂が1.5~5mm、アンスラサイトが3~5mmである。各ろ過材は一般的に使用されるものである。
ろ過器内に排水を通水して、排水内の不純物をろ過する作業を行うと、前記ろ過材に付着する汚濁物が増加して、同一駆動力による運転において、ろ過器の通水量が低下し、ろ過器前後の通水の差圧が上昇し、ろ過機能が低下する。排水内の不純物の存在量にはばらつきがあり、汚濁物増加の時間的な変化は一定しないので、ろ過材が新品であるときの通水量を基準として、通水量が7割程度に低下した状況を汚濁物が増えた目安とした。
ろ過材に付着する汚濁物が増加すると、ろ過器内からろ過材を吸引排出した後、混気ジェットポンプで吸引することによって、ろ過材を洗浄した。
(ろ過材の洗浄効果)
実施例1では、本発明の基本原理を確認することを目的として、混気ジェットポンプに吸引することによってろ過材を洗浄するに際して、洗浄回数、洗浄水の温度、及び洗浄水の圧力を変化させて実施した。なお、実施例1では、ろ過材として、先に説明した、粒径が5~40mmの砂利(28m3 )と、粒径が1.5~5mmのろ過砂(12m3 )と、粒径が3~5mmのアンスラサイト(24m3 )を使用した。
洗浄回数、洗浄水の温度を条件とした試験については、洗浄前後のアンスラサイトに含まれる鉄分量を比較した。鉄分量の分析は、アンスラサイトを塩酸と硝酸の混合液に入れて煮沸し、煮沸後の液をろ過し、得られたろ液をICP-MS(誘導結合プラズマ質量分析法)により定量した。また、洗浄水の圧力を条件とした試験については、目視観察を実施した。
洗浄回数、洗浄水の温度を条件とした試験の結果を、図1を基に説明する。図1は、横軸に混気ジェットポンプによる洗浄回数を、縦軸にはアンスラサイトに含まれる鉄分量(上記操作により得られた鉄分量)を示す。図1中の◆は洗浄水の温度が10℃の場合、〇は洗浄水の温度が36℃の場合の結果である。
なお、図1は洗浄効果の指標として洗浄後にろ過材として使用したアンスラサイトに含まれる鉄分量を示したが、油分等の他の不純物についても同様な傾向であることを、発明者は確認している。
洗浄回数が0回とは、混気ジェットポンプによる吸引洗浄を実施しない場合、すなわち、ろ過材は汚濁物が付着したままである。また、洗浄回数が1回とは、混気ジェットポンプによる吸引洗浄を1回実施した場合、すなわち、特許文献1で開示された方法である。一方、洗浄回数が2回とは、混気ジェットポンプによる吸引洗浄を2回実施した本発明方法の第1の例である。また、洗浄回数が3回とは、混気ジェットポンプによる吸引洗浄を3回実施した本発明方法の第2の例である。
洗浄水の温度が36℃の場合、洗浄回数が1回の場合は洗浄回数が2回の場合と比較して洗浄後にろ過材として使用したアンスラサイトに含まれる鉄分量が多く、付着した汚濁物の洗浄が十分ではないことが確かめられた。すなわち、洗浄回数を2回とすることで、洗浄後にろ過材として使用したアンスラサイトに含まれる鉄分量が減少して、洗浄度が高まっていることが確かめられた。これは、1回目の洗浄では、混気ジェットポンプのエネルギーが主に隣接するろ過材間に存在する汚濁物を除去することに使用され、個々のろ過材の表面洗浄が十分ではなかったが、2回目の洗浄によって個々のろ過材の表面が洗浄されたものと考えられる。
一方、洗浄回数を3回としても、洗浄回数を2回とした場合との差は小さいことから、混気ジェットポンプによる吸引洗浄効果は2回の洗浄でほぼ得られているものと考えられる。洗浄回数が2回と3回の場合の差に関しては、後述する洗浄水の温度が10℃の場合も同様の結果であった。
次に、洗浄水の温度(水温)に着目した場合、水温が10℃の場合と比較して水温が36℃の場合は、汚濁物中に含まれる油分の洗浄効果が上昇することが確認できた。
洗浄水の温度が10℃の場合は、水温が低いことから汚濁物中に含まれる油分の洗浄力が小さいため、洗浄すべき汚れは残っていると考えられるが、洗浄回数が2回と3回の差は大きくなく、効果が飽和してきている。
(実操業)
実施例2では、ろ過材洗浄の実際の操業において、本発明の効果を確認した。
効果を確認するための指標として、濁度(度)(日本水道協会規格 JWWA A103 準拠)を採用した。この指標は、振とう攪拌(15cm幅で90回シェイク)後、3分間放置した際の上澄み水150ml分の濁りの程度を標準液と比較することによって、水の濁りの程度を示したものである。
判断基準は、以下のように設定した。ろ過材に汚濁物が付着したために、ろ過機能が低下したと考えられるろ過器におけるろ過材の濁度は1000度を超えている。ろ過材を洗浄することにより、濁度が100度以下になれば、経験的にろ過材として再使用可能であると判断した。
使用した設備の概要を図2に示す。実際には混在などが生じているため厳密ではないが、図2中の太い実線の矢印はろ過材の流れを、破線の矢印は水の流れを示している。
ろ過材2は、図示しない吸引装置によってろ過器1から吸引排出され、保管容器である第1のホッパー3に一時保管される。1台目の混気ジェットポンプ4には、ポンプ6によって、圧力が0.5MPaのシックナー処理水5を0.5m3 /minの通水量で供給し、第1のホッパー3に一時保管されたろ過材2を吸引し、水中で洗浄して網目が1mmのスクリーン7に送る。
前記混気ジェットポンプ4の構造の概要を図3に示す。図3に示した混気ジェットポンプ4は、ノズル4cの手前側で圧力水に外気を導入する混気型である。
混気ジェットポンプ4を構成する配管4aには、圧力水の供給側である紙面左側から、外気を導入する配管4b、前記第1のホッパー3と繋がる配管4dが順に接続され、両配管4b,4dの間にノズル4cが設けられている。
前記配管4bに設けたバルブ4eを開けた状態で、前記ポンプ6によって配管4aに圧力水を供給することによって、配管4bを通って配管4a内に外気が導入され、気泡を含む圧力水が形成される。
気泡を含んだ圧力水はノズル4cで絞られて攪拌力の強い流れが形成されることによって、第1のホッパー3内のろ過材2が負圧によって配管4dを介して配管4aの内部に吸引され、気泡を含んだ圧力水と混合されて紙面右側に排出される。以下、前記ろ過材2などの固体と気泡を含んだ圧力水が混在した攪拌力の強い流れを、「混気ジェット噴流」という。
前記混気ジェット噴流中のろ過材2は、前記スクリーン7の篩上として、保管容器である第2のホッパー8に送られて一時保管される。一方、前記混気ジェット噴流中の水や粒径が1mm以下の固体(汚濁物が主体)は、仮設プール9に送られた後、シックナー処理水5として別途処理される。なお、図2中の15は仮設プール9内の水及び前記固体から固体を分離してシックナー処理水5とするシックナーに送るポンプである。
第2のホッパー8に保管されたろ過材2について、2台目の混気ジェットポンプ10による2回目の洗浄を行う。2台目の混気ジェットポンプ10は、1台目の混気ジェットポンプ4と同じ機能を有する。
本実施例では、2台目の混気ジェットポンプ10による2回目の洗浄に際しては、ポンプ12によって、圧力が0.5MPaの工水(工業用水)11を0.5m3 /minの通水量で供給した。2回目の洗浄は、ろ過材2の表面に付着した汚濁物を混気ジェット噴流による洗浄によって除去する最後の洗浄であるため、清浄性を確保する観点から、湖沼から新たに工業用に供給される、洗浄効果が高い工水を使用した。
2回目の洗浄後の混気ジェット噴流は振動機付き篩機13に送り、網目が30mm、20mm、11mm、3mmの4種の篩によって洗浄後のろ過材2を篩い分け、粒度ごとに保管容器である例えばフレキシブルコンテナバッグ14に収納した。また、ろ過材2を篩い分けた後の前記洗浄後の排水はシックナーに送り、シックナー処理水5に別途処理した。
図2に示す実施例では、混気ジェットポンプによる2回洗浄のため、2台の混気ジェットポンプ4,10を使用しているが、混気ジェットポンプを1台として、当該混気ジェットポンプにろ過材を2回通過させて洗浄してもよい。
実施例2の操業条件を下記表1に、操業結果を下記表2に示す。表2中の濁度は、ろ過材から数カ所をランダムに採取し、その試料からアンスラサイトを選別し、日本水道協会規格 JWWA A103に準拠した方法で測定した値である。
Figure 0007266457000001
Figure 0007266457000002
表2より、本発明によれば、ケース1,2とも、洗浄前に1000度を超えていた濁度が、2回目の洗浄後には100度以下まで低減して、再使用できることが確認された。
また、ケース1は、洗浄水の温度を40℃にしたことにより、洗浄水の温度が24℃のケース2よりもろ過材に含まれる油分の洗浄効果が上昇し、濁度をより低減することができた。
また、ろ過材を新しいろ過材に交換する場合は、ろ過材の交換に10日程度要していたものが、1台の混気ジェットポンプにろ過材を2回通過させて洗浄したケース1の場合、洗浄に要する作業時間は44時間であり、作業時間の改善を図ることもできた。
一方、2台の混気ジェットポンプケースを直列に配置して洗浄したケース2の場合、洗浄に要する作業時間は30時間まで短縮することができた。
本発明は上記した例に限らないことは勿論であり、各請求項に記載の技術的思想の範疇であれば、適宜実施の形態を変更しても良いことは言うまでもない。
例えば、図2では、ろ過器1からのろ過材2の抜出しを、混気ジェット水とは別の吸引装置を用いて行い、保管容器である第1のホッパー3に一時保管した後に混気ジェット水による洗浄を行っている。
しかしながら、ろ過器1からのろ過材2の抜出しを、ろ過材2の洗浄に使用する混気ジェットポンプ4を用いて行ってもよい。
1 ろ過器
2 ろ過材
3 第1のホッパー
4,10 混気ジェットポンプ
13 篩機
14 フレキシブルコンテナバッグ

Claims (5)

  1. ろ過器からのろ過材の抜出しと、当該抜出したろ過材の洗浄を、混気ジェットポンプにより生成した混気ジェット水により同時に行い、スクリーンに送り、当該スクリーンの篩上のろ過材を一時保管後、さらに混気ジェットポンプにより生成した混気ジェット水により1回以上洗浄し、
    この2回以上洗浄したろ過材を篩器にて選別して粒径ごとに保管容器に回収し、再使用のためのろ過材とすることを特徴とするろ過材洗浄方法。
  2. ろ過器からのろ過材の抜出しを吸引装置により行い、抜出したろ過材を混気ジェットポンプにより生成した混気ジェット水により洗浄し、スクリーンに送り、当該スクリーンの篩上のろ過材を一時保管後、さらに混気ジェットポンプにより生成した混気ジェット水により1回以上洗浄し、
    この2回以上洗浄したろ過材を篩器にて選別して粒径ごとに保管容器に回収し、再使用のためのろ過材とすることを特徴とするろ過材洗浄方法。
  3. 前記混気ジェット水には10~50℃の水を使用することを特徴とする請求項1又は2に記載のろ過材洗浄方法。
  4. 前記混気ジェット水には30~50℃の水を使用することを特徴とする請求項1又は2に記載のろ過材洗浄方法。
  5. 前記ろ過材には炭素系材料を含み、前記混気ジェット水の圧力を0.2~2.0MPaとすることを特徴とする請求項1~4の何れかに記載のろ過材洗浄方法。
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