JP7265535B2 - 切削インサートおよびクランクシャフトフライス工具 - Google Patents

切削インサートおよびクランクシャフトフライス工具 Download PDF

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Description

本発明は、上部面および上部面に平行な下部面を備える切削インサートに関係し、4つの側部面および4つのコーナー面は上部面と下部面との間に延在し、少なくとも1つの切れ刃は、上部面と、コーナー面のうちの少なくとも1つのコーナー面と、コーナー面に接続された側部面のうちの2つの側部面と、の交差部に形成され、上部面はすくい表面(rake surface)を形成し、コーナー面および2つの側部面の少なくとも上側部分は、切れ刃に隣接する逃げ表面を形成する。
基本四角形形状を有する切削インサートは種々の目的のために当技術分野でよく知られている。本発明による切削インサートは、ディスク状フライス工具のために、すなわち、クランクシャフトおよび/またはカムシャフトフライスのために使用することができる対応するディスク状フライス工具のインサート座部に搭載されるために特に設計される。そのようなフライス工具は、概して、ディスク状であり、また、周縁(円柱)表面から、軸方向にディスクの境界を定める少なくとも一方のおよび好ましくは両方の半径方向表面への移行部においてディスクの周縁に沿って設けられる座に搭載される切削インサートを有する。
クランクシャフトフライスカッターのための切削インサートは、しばしば、生成されるピン軸受けおよびロータリー軸受けのプロファイルを反映する特別な設計を備え、本発明は、何らかのさらなるプロファイル形成のために設けられる切削インサートを同様に対象とする。
しかしながら、生成される全体的なプロファイルは、クランクシャフト本体の周りの矩形溝のプロファイルであり、その溝の下部は、例えば、クランクシャフトのクランクピンまたは軸受けジャーナルの周縁円柱表面を画定する。
軸受けジャーナルおよびクランクピンまたはカムは、概して「オイルカラー(oil collar)」として指定される円柱表面から外方にシャフトの軸に垂直に延在する半径方向端面によって、通常、境界が定められ、切削インサートは、クランクピンまたは軸受けジャーナルに隣接して任意のオイルカラーのこれらの半径方向表面を生成するために、同様に設計され搭載される。
本出願において詳細に述べられずまた参照されない場合でも、本切削インサートおよび同様にそのような切削インサートを装備するフライス工具は、カムシャフト、すなわち、カムシャフトの軸受けジャーナルおよび同様にカムのフライスにも適する。
クランクシャフトのクランクピンおよび軸受けジャーナルを形成するために、ディスク状フライスカッターが、通常、使用され、ディスク状フライスカッターは、ディスクの周縁上に、また特に、そのようなディスク状工具の周縁表面から半径方向表面への移行部に配置される複数の切削インサートを備える。
クランクシャフトフライスのための、また同様に、カムシャフトフライスのためのディスク状フライスカッターは、通常、300mmを超える、特に、700mmと900mmとの間の直径を有する。これらのフライスカッターは、クランクシャフトが連続して回転する間に、半径方向にクランクシャフトに向かって送られ、フライスカッターからのクランクシャフトの半径方向距離は、ディスク状フライスカッター上の周縁インサートが、クランクシャフト上の所望の位置でそれぞれの円柱表面を生成するように適切に制御される。
対応するディスクの直径が大きいことを考慮して、多数の切削インサートがディスクの周縁に沿って搭載される。多くの場合、切削インサートは、ディスク上で接線方向に搭載される、すなわち、大きい上部面および下部面は逃げ表面として働き、一方、狭い側部面はすくい表面として使用される。やはり、接線方向に搭載される切削インサートが、そのより長い寸法が工具の円周に沿う状態で延在するため、また、同様に、適切な切り屑空間を設ける必要があるため、切削インサートは、切削インサートの幅または長さの少なくとも3倍に対応するピッチで、通常、搭載される。切削インサートが中心クランプ孔を有する場合、中心クランプ孔は、フライスカッターの軸に平行にまたはフライスカッターの軸に垂直に延在する対応するねじによってフライスカッター上に固定することができる。
20年以上たっている設備において、半径方向におよび/または軸方向に搭載された切削インサートを装備する、すなわち、刃面が、半径方向に沿って、実質的に軸に平行にまたは垂直に延在しながら、ほぼ円周方向に向く上部面を装備する一部のディスクフライスカッターが、やはり市場に存在する。
しかしながら、こうして搭載されたときの、連続する切削インサートの間のピッチを低減することは、少なくとも、切削インサートが中心クランプねじによって固定されている限り、ほとんど可能でない。クランプねじにアクセスするために、円周方向に沿って互いに連続する切削インサートの間に十分な空間を有することがやはり必要である。さらに、所与のピッチによって、利用可能な切り屑空間は、円周方向に見られると、ピッチから、切削インサートの円周方向寸法を引き、切削インサートの後面を支持する或るバッキング要素を引いた値によって制限される。
クランクシャフトフライスおよびカムシャフトフライスのために設けられる従来技術のディスク状フライスカッターの連続する切削インサート間の大きいピッチは、同じ切削インサートが、1回転後に再び工作物に係合する前に、十分な時間が経過するため、切削インサートが工作物に再び当たる前にクールダウンすることができるが、連続する切削インサート間のそのような大きいピッチは、工具の周縁に沿って搭載される切削インサートの数を制限し、したがって、生産性を下げる。
さらに、フライス中に生成される切り屑は、非常に熱く、すくい表面上にまたはその近傍に付着する傾向があり、それにより、多量の熱が切り屑から切削インサートに伝達される。
したがって、上記問題の一部を克服するまたは取り除くためなどで設計された切削インサートおよび対応するディスク状フライスカッターを有することが望ましいことになる。
切削インサートに関して、本目的は、請求項1による対応する切削インサートによって達成される。そのような切削インサートは、その上部面に関する平面図において、70°と80°との間の鋭角を含む2つの斜め向かいのコーナー部を有する平行四辺形の基本形状(ひし形基本形状など)を形成し、鋭角付きコーナー部の少なくとも1つの鋭角付きコーナー部は、上記切れ刃の1つのコーナー切れ刃を提供するコーナー面を備え、逃げ表面は上部面と鈍角内角を形成し、さらに、切り屑溝は切れ刃に隣接しかつそれに沿って上部面内に形成される。
平行四辺形の基本形状(ひし形基本形状を含む)を有する切削インサートは当技術分野で既に知られているが、本発明による切削インサートの、基本形状、特定のコーナー角度、および逃げ表面は、切れ刃と、円柱ピン表面と円柱ピン表面に垂直に延在するオイルカラーの両方との接触を依然として維持しながら、顕著なネガティブな配向を持って対応するフライスカッター内への搭載を特に可能にする。
「ネガティブな配向(negative orientation)」は、この場合、フライスカッターの半径方向(半径)および軸方向(中心軸))に関する切削インサートの上部面のネガティブな半径方向すくい角およびネガティブな軸方向すくい角を共に意味する。
換言すれば、円周作業方向に沿って見られると、切削インサートは、周縁表面におけるアクティブ切れ刃、ならびに、半径方向に延在する切れ刃であって、オイルカラーを形成し、ディスク状フライスカッターの半径方向端平面に沿ってかつそれに平行に延在する、半径方向に延在する切れ刃が、回転方向に切削インサートの残りの部分の後に追従するように傾斜する。
換言すれば、切削インサートは、半径方向ならびに軸方向に外方と後方の両方に傾斜する。
やはり、例えば、72°と78°との間、特に約75°であることができる切削インサートの適切な鋭角によって、インサートは、フライスカッター本体の周縁上の凹所に搭載される場合、溝の下部、すなわち、クランクピンの円柱表面ならびにクランクピンに垂直に延在する制限面を生成することができ、それらの表面は、シャフトの軸を含む断面内で直角を含む。
上記で示した切削インサートの鋭角コーナー部の所与の角度によって、切削インサートの位置におけるディスク状フライスカッターの周縁上に設けられる半径方向平面および/または接平面に関する切削インサートのネガティブな半径方向すくい角とネガティブな軸方向すくい角の両方に関する絶対値は少なくとも20°であるべきである。
この特定の配置構成は幾つかの利点を有する。まず第1に、切削インサートがそれに沿って移動する円周方向に関する切削インサートの強い傾斜は、切れ刃において生成される切り屑を、迅速に、切削インサートの上部面から取り除き、半径方向にかつ軸方向に排出させる。
したがって、熱い切り屑と切削インサートとの間のずっと少ない接触が存在するため、切削中に生成される熱のほとんどは、従来のカッターおよび切削インサートがずっと少ない熱を吸収するのと比較して、側部に大量に排出される切り屑によって持ち去られる。
別の利点が達成され、特に、切削インサートが上部表面から下部表面まで延在する中心クランプ孔を有する場合、これらのインサートを、相応してネガティブに配向する座に搭載することはずっと容易であり、なぜならば、中心クランプの軸が、要求に応じて半径方向ならびに軸方向に工具本体から外方を向く上部表面に対する垂線と同じ方向を維持するからである。これは、クランプ孔が、上部面に垂直なそのような方向から容易にアクセスすることができ、それが、次に、インサート間のずっと短い円周ピッチを可能にすることを意味する。
したがって、ディスクフライス工具の所与の直径によって、より密接なピッチを有するずっと多くの数の切削インサートを、相応してディスク状のフライスカッター上に搭載することができる。
切削インサートの「強くネガティブな(strongly negative)」搭載の別の利点は、かなり狭いピッチにもかかわらず十分な切り屑空間を装備していることである。さらに、また、既に述べたように、切削切り屑は、切削インサートのネガティブに配向した上部表面との相互作用によって、切り屑空間から迅速に排出されるため、さらに少ない切り屑空間が必要とされる。切削インサートは、少ない熱を吸収するため、より短い時間間隔で工作物に係合することができ、一方、切削ディスクは、さらに直径が減少する可能性があるが、より大きい直径を有する対応する工具と同じ数の切削インサートを依然として有する可能性があるため、クランクシャフトまたは同様にカムシャフトのフライス加工が、より高い効率を生成することができる。
切削インサートが、半径方向と軸方向の両方においてやや大きいネガティブなすくい角を有するように傾斜するため、こうしてやや大きい荷重を受ける切れ刃の強度は、ネガティブなクリアランス(clearance)を含む逃げ表面を提供するために、側部面の逃げ表面を、上部面との鈍角内角で設けることによって改善され得る。逃げ表面と上部面との間の鈍角内角は、これにより、100°と110°との間、好ましくは約100°であることができる。
切れ刃の内部のすくい表面上でポシティブなまたは程度の低いネガティブなすくい角の切削幾何形状を依然として有するために、切り屑溝が、切れ刃に沿って設けられ、好ましい実施形態によれば、そのような切り屑溝は、切れ刃の少なくとも2つのまっすぐな切れ刃部分であって、その間にコーナー切れ刃を含む少なくとも2つのまっすぐな切れ刃部分に沿って連続して延在する。コーナー切れ刃は、好ましくは、まっすぐな切れ刃部分の隣接端を接続する半径(丸い)コーナー切れ刃である。一実施形態において、また、切れ刃に垂直な断面において見られるように、切れ刃に隣接する切り屑溝表面部分に対する接線は、通常85°の、逃げ表面との鋭角内角を形成する。
さらに、ランド部は、切れ刃に沿って設けることができ、かつ切れ刃と切り屑溝との間に配置することができ、ランド部は、好ましくは、上部面に平行な平面に、また特に、上部面のわずかに下の平面に位置する。切削インサートを貫通して上部面から下部面まで延在する中心クランプ孔は、中心クランプねじの助けを借りて切削インサートの搭載を可能にする。ランド部を設ける代替法として、切れ刃は、0.3mmなどの半径を有する所定の断面内の面取り(またはER(edge rounding))を備えることができる。
一実施形態において、切削インサートは、平行四辺形の基本形状の鋭角付きコーナー部の他のコーナー部および他の2つの側部面に沿って設けられる同一の切れ刃を有する割り出し可能な切削インサートであり、切削インサートは、同様に、上部面と同一である下部面を有する両面インサートである。換言すれば、切削インサートは、上部および下部面のそれぞれの面上の2つの同一かつ割り出し可能切れ刃によって4回割り出し可能である。上部面と下部面との間の距離、すなわち、切削インサートの厚さは、通常、4mmと8mmとの間、特に、6mmと6.5mmとの間である。
一実施形態において、側部面は平坦表面部分を備え、平坦表面部分は、上部面に垂直に延在し、かつ逃げ表面に隣接して位置しており、上部面に垂直に測定される平坦表面部分の幅は、上部面と下部面との間の距離の50%と80%との間であることができる。好ましくは、平坦表面部分の幅は、切削インサートの厚さの55%と62%との間の範囲内にあることができる。
述べた実施形態の切削インサートは、焼結する前に一軸加圧成形される超硬合金体を焼結することによって生産することができる、すなわち、切削インサートは、多軸加圧成形を全く必要としない。
切削インサートの斜め向かいの2つのコーナー部に関する鋭角が、かなり大きいネガティブな半径方向および軸方向すくい角を有する搭載にとって必須であるが、精密にひし形の形状は必要とされない。換言すれば、同じ鋭角付きコーナー部に隣接する2つの切れ刃は、同じ長さを有する必要はなく、なぜならば、2つの切れ刃が、クランクシャフトの異なる部分に、すなわち、それぞれ、ピンまたはジャーナルの円柱表面および半径方向オイルカラーに係合するために設けられるからである。しかしながら、ひし形形状は、その座内の切削インサートの割り出しだけでなく、切れ刃が異なる長さを有するべきである場合に、同じように嵌合しないことになるフライスカッターディスクの対向する側の間での切削インサートの交換もまた可能にする。
既に述べたように、本発明は、クランクシャフトフライス工具のための切削インサートホルダーを対象とし、上記ホルダーは、少なくとも、周縁表面セクションと、周縁表面セクションに隣接する対向配置された2つの半径方向面と、を少なくとも有する部分円柱本体を備え、切削インサート座部は、周縁表面に対する半径方向表面の少なくとも1つの半径方向表面の移行部における凹所として形成され、上記インサート座部は、下部支持表面、および、下部支持表面に垂直に延在する少なくとも2つの側部支持表面を備える。本発明によれば、下部表面の表面垂線は、半径方向平面に対して少なくとも10°の絶対値のネガティブな軸方向すくい角(α)で、また、インサート座部の下部のロケーションにおいて周縁円柱表面に対する接平面に対して少なくとも8°の絶対値のネガティブな半径方向すくい角(β)によって、少なくとも部分円柱本体から外方に軸方向及び半径方向に向き、下部支持表面の中心を通る。そのような凹所内に搭載される切削インサートのそれぞれのすくい面が、もちろん、対応するインサート座部の下部表面と同じ配向を有することになり、そのことが、同様に、切削インサートの面垂線が対応する角度だけ外方に向くことを意味することに留意することができる。
一実施形態において、半径方向平面からの表面垂線の偏移を規定する、ネガティブな軸方向すくい角αの絶対値は、15°より大きい、好ましくは22°より大きい、特に約27°であり、また、表面垂線と接平面との間の角度を規定する、ネガティブな半径方向すくい角βの絶対値は、12°より大きい、好ましくは20°より大きい、特に約24°である。切削インサートおよびそれぞれのインサート座部の特定のネガティブな配向に伴う利点は、既に上記で述べられている。
切削インサート座部の下部支持表面は、好ましくは、実質的に中心のねじ山付きクランプ孔を備える。用語「実質的に中心の(substantially central)」は、孔が、インサート座部の下部支持表面内に、上記下部支持表面の中心の近くに配置され、上記下部支持表面が、インサート座部内に受け取られるそれぞれの切削インサートの下部面を支持するように構成されることを、本コンテキストにおいて意味する。ねじ山付き孔は、側部支持表面からの或る距離であって、対応する側部表面と切削インサートのクランプ孔との間の距離よりわずかに小さい、或る距離に設けられて、下部支持表面に向かうだけでなく、座の側部支持表面にも向かうポジティブなクランプ力を保証する。
対応するねじ山付き孔内に、クランプねじによって切削インサートを搭載すると、その下部面を有する切削インサートは、座の下部支持表面に押し付けられ、その平坦表面部分(逃げ表面に隣接する)を有する側部表面は、座の下部支持表面に垂直に延在する座の側部支持表面に当接し、これらの側部支持表面は、切削インサートの平行四辺形またはひし形基本形状の鋭角に対応する、互いとの角度を含む。
切削インサートホルダーの一実施形態において、対向する半径方向表面において上記凹所として形成されるインサート座部は、円周方向に沿って相対的にシフトすることを除いて、鏡面対称形状および配置構成を有する。これは、周縁表面に対する1つの半径方向表面の移行部に設けられる任意の2つのインサート座部の間で、別のインサート座部が、これらの座の間であるが、対向する側に、すなわち、対向配置された半径方向表面から周縁表面への移行部に設けられ、対向する半径方向表面上の座が鏡面対称形状および配向を有することを意味する。
最後に、本発明は、上記で述べた実施形態の任意の実施形態による、切削インサートを装備する上記で述べたインサートホルダーを備えるクランクシャフトフライス工具を対象とする。そのような切削インサートおよびその配置構成の利点は、既に上記で述べられている。
上記で述べた切削インサートと共に、インサート座部の下部支持表面の配向の結果として、切削インサートは、少なくとも10°の、好ましくは15°より大きい、より好ましくは22°より大きい、特に約27°のネガティブな軸方向すくい角で、また、少なくとも8°の、好ましくは12°より大きい、より好ましくは20°より大きい、特に約24°のネガティブな半径方向すくい角で傾けられる。
このコンテキストにおいて、20°より大きいネガティブな半径方向すくい角は、絶対値を指し、-22°等の<―20°のネガティブなすくい角を意味する。
インサート座部の、また特に、切削インサートの対応する側部面がそれに当接する側部支持表面の配向は、鋭角付き切削コーナー部に隣接する各切削インサートの少なくとも1つの切れ刃が接平面上に延在し、同じインサートのかつ同じ切削コーナー部に隣接する別の切れ刃が半径方向平面内に延在するように配置され、それは、実際には、同じ鋭角付き切削コーナー部から延在する2つの切れ刃によって生成される表面が、互いに垂直である表面を生成することを意味する。
上記で述べた切削インサートの一部または全ては、クランクピンまたは軸受けジャーナルの円柱表面からオイルカラーへの移行部においてアンダーカットを生成するためなどで、半径方向に突出する、鋭角付きコーナー部上の拡張部を設けることによって少し修正することができる。
幾つかの好ましい実施形態ならびにそれらの特徴および利点は、図および以下の図に基づいて認識することができる。
本発明による切削インサートに関する上面図または平面図である。 図1AのセクションB-Bによる図1Aの切削インサートを通る断面図である。 図1Bからの詳細Cを示す図である。 図1AのセクションラインD-Dによる部分断面図である。 図1の切削インサートの斜視図である。 図1の切削インサートの上面/平面図である。 図1の切削インサートの側面図である。 図1の切削インサートの異なる側面図である。 逃げ溝をさらに生成するように設定された切削インサートの別の実施形態を示す図である。 本発明のディスク状クランクシャフトフライス工具のリングセクター本体を形成する切削インサートホルダーのリング軸に向かう半径方向図である。 本発明のディスク状クランクシャフトフライス工具のリングセクター本体を形成する切削インサートホルダーのリング軸から外方への半径方向図である。 本発明のディスク状クランクシャフトフライス工具のリングセクター本体を形成する切削インサートホルダーの側面図である。 図4の切削インサートホルダーの拡大部分を示す図である。 図4の切削インサートホルダーの拡大部分を示す図である。 切削インサートを装備する図4の切削インサートホルダーの側面図である。 図6の切削インサートホルダーの上面図である。 図6および図7による3つのリングセクター本体からなる完全なリング状切削インサートホルダーの斜視図である。 図6および図7による3つのリングセクター本体からなる完全なリング状切削インサートホルダーの側面図である。 図6および図7による3つのリングセクター本体からなる完全なリング状切削インサートホルダーの異なる側面図である。
図1A~1Dおよび図2A~2Dは、以下の節で一般に述べられる。
図1Aから見られるように、好ましい実施形態の切削インサート10は、平行四辺形の基本形状を有し、より厳密には、ひし形基本形状の形態であり、斜め向かいであるが、その他の点では同一の2つの鋭角コーナー部8において約75°のひし形形状の鋭角εを有し、コーナー部8のそれぞれは、相応して湾曲したコーナー切れ刃4’を有し、コーナー切れ刃4’は、まっすぐな側部面3に平行に延在する隣接するまっすぐな切れ刃4に隣接する。残りの斜め向かいの鈍角コーナー部8’は、切り屑溝6が、切削インサート10の上部面上の中心平面部分1aの周りに延在するにも関わらず、切削のために設計されない。
切削インサートは、図1Bに示す中間平面Mに関して、鏡面対称的である。要約すると、切削インサートは、上部面1および上部面1と同一である下部面2を有する両面インサートであり、両方の面1、2は、互いに平行であり、中心クランプ孔11ならびに上部および下部面のそれぞれの面上の中心平面部分1aを囲む切り屑溝6を除いて平面である。切削インサート10は、4つの側部面3および4つのコーナー面3’、3’’を備え、切れ刃4、4’は、上部/下部面1、2と、側部面3および鋭角コーナー面3’の逃げ表面部分5、5’との交差部によって形成される。
切り屑溝6は、第1のまっすぐな切れ刃部分4、隣接する鋭角付きコーナー切れ刃4’、および同じ鋭角コーナー切れ刃4’に隣接する別のまっすぐな切れ刃部分4に沿って連続して延在する。対向する切削コーナー部8によって、2つのまっすぐな切れ刃部分4に沿ってかつ丸い鋭角付きコーナー切れ刃4’に沿って連続して延在する切り屑溝6がやはり存在する。示す実施形態における切り屑溝6は、鈍角コーナー部8’に沿って同様に延在し、それにより、切り屑溝は、切削インサートの上部面上に単一エンドレス溝を同様に形成する。この実施形態における両面切削インサート上の下部面2は、これにより、上部面1と同一である。換言すれば、切削インサートは、切れ刃に沿って連続して延在する切り屑溝6を含む上部および下部面のそれぞれの面上に2つの割り出し可能切れ刃4を含むことによって4回割り出し可能である。したがって、切削インサートは、ディスク状切削工具上の4つの割り出し位置において使用することができる(図6に示す)。
約105°のコーナー角εを規定する鈍角コーナー部8’は、上部面1との鈍角内角を形成する逃げ表面を備えない。代わりに、鈍角コーナー部8’における側部面3’’は、これらのコーナー部8’において図1Dの断面図で見ることができ、また同様に、図2A~2Dで見ることができるように、上部面1に対して垂直に延在する単一表面を構成する。
鋭角コーナー部8は、1mmから2mmの間の半径を持って湾曲する。対向配置した2つの側部面3の間で測定される切削インサートの幅wは、約12mm~15mm、特に14mmである。幅wは、切削インサート10の4つ全ての側部面3に接触する内接円Cの直径を同様に規定する。切削インサートの厚さは、幅の約45%、すなわちほぼ6.35mmである。切削インサートは、上部面1から下部面2まで延在する中心クランプ孔11を備える。
図1Bからの詳細を示す図1Cは、切れ刃および隣接する切り屑溝6および逃げ表面5を含む。見られるように、逃げ表面5は、これにより、上部面1との鈍角内角θを形成する。さらに、切れ刃4に隣接する切り屑溝6表面部分に対する接線および逃げ表面5は、約85°の鋭角内角(または、くさび角)を形成し、それは、側部面3、3’のベベルとして形成される逃げ表面5が、上部面1に垂直である側部面3、3’の中心部分から外方に約15°のネガティブなクリアランス角δによって角度を付けられ、一方、切れ刃4に隣接する切り屑溝表面部分の接線が、上部面または上部面に平行な面との20°の角度γを含むことによる。図1Bから見られるように、切れ刃4は、上部および下部面1、2よりわずかに低いレベルに位置する。
上部および下部面1、2に垂直に延在する側部面3の平坦表面部分の幅b(図1B参照)は、インサートの厚さに対応する側部面の全幅の約60%になり、各逃げ表面5は、それにより、厚さの約20%になる側部表面の部分に制限される。
ランド部7は、切れ刃の直近に設けることができ、例えば、上部および下部面1、2に平行な切れ刃の平坦チャンファの形態をそれぞれ有することができる。代替的に、切れ刃4は、小さい面取り(ER)半径<0.2mmによって丸みを付けることができる。
図1Aにおいて8’’として示す鋭角コーナー部のうちの1つの鋭角コーナー部における湾曲破線は、図3において斜視図で示すだけである実施形態によるコーナー部8’’の輪郭を上面図で示すことを意味される。拡張コーナー部8’’は図1および図2の実施形態に関して存在せず、その輪郭は、図1Aおよび図2Bにおいて実線で描かれている。図3の実施形態は、以下の節で述べられる:
図3は、本発明による切削インサート10’を示し、切削インサート10’は、オイルカラーであって、ピンの周縁表面に垂直に延在する半径方向表面によって画定される、オイルカラーに対して、クランクピンまたは軸受けピンのコーナー領域内に逃げ溝を生成するように特に設計される。
図1Aの説明において既に示し、そこで予示したように、図3の実施形態は、基本的にひし形形状の境界を定める側部のうちの1つの側部上にのみ切れ刃の拡張部を提供する丸いコーナー部8’’を画定するさらなる拡張部を特徴とする。図1Aから特に見られるように、拡張した丸いコーナー部8’’は、縁表面3のうちの1つの縁表面3によって画定される平面を超えて突出するのではなく、鋭角付きコーナー部に隣接するそれぞれの他の縁表面3からのみ突出する。
鋭角および鈍角コーナー部8’’および8’における角度εおよびεは共に、それぞれ(拡張部を無視して)、図1Aに示す実施形態の場合と同じである、すなわち、それぞれ75°および105°である。もちろん、両方の実施形態、すなわち、それぞれ、図1Aおよび図3に示す実施形態について、これらの角度は、ディスクフライスカッターの円柱エンベロープ表面または半径方向エンベロープ表面内で延在するためなどで、インサート座部(図4および図5参照)の下部支持表面22の他のネガティブなすくい角αおよびβに適合する可能性がある。図3による切削インサート10’の拡張コーナー部8’’は、特にコーナー部がそこから延在するまっすぐな切れ刃に隣接する側部上で、拡張コーナー部8’’の逃げ表面と工作物との接触を回避するためなどで、中間平面Mに向かって減少断面を持つように形成される場合がある(might)。ネガティブな半径方向すくい角によって、切削インサートを、上部面と下部面の両方に切れ刃を有する両面切削インサートとして設計することが依然として可能である。そして、断面は、切削インサート10’の中間平面Mから下部表面2にやはり増加することができる。
図3による切削インサート10’は、フライス工具の周縁に沿って設けられるインサートの一部を置き換えることができる。例えば、図4および図5に示す、2つおきの、3つおきの、または4つおきの切削インサート10は、図3による切削インサート10’で置き換えることができる。切削インサートの残りの部分は、クランクピン、軸受けピンまたはカムのスムーズな周縁表面を依然として生成することになり、一方、拡張コーナー部分8’’を有する切削インサートの一部は逃げ溝を生成することになる。
残りの部分において、また、拡張コーナー部分8’’を除いて、図3の切削インサート10’は、図1A~図2Dに示す切削インサート10と完全に同一であることができる。特に、この実施形態の逃げ表面5、5’は、同じ伸長部および上部/下部面との鈍角内角θ、ならびに、同じ深さ、伸長部、および形状を有する切り屑溝6を有し、図1Cに示す切り屑溝6と同じ鋭角内角で切れ刃4に接合する。図3において、拡張コーナー部8’から延在する切り屑溝6のうちの1つの切り屑溝6は、対応する切れ刃4の全長に沿って延在するように示されないが、この切り屑溝6は、図1A~図2Dの実施形態の場合と同様に、中心平面表面1aの周り一面にかつ切れ刃に沿って連続して延在することもできる。
図4A~4Cは、鋼で作られ、切削インサート10を収容する複数の切削インサート座部21を有するリングセクター20の形態の切削インサートホルダーを示す。そのような切削インサートホルダー/リングセクター20は、中心ディスク(図示せず)の周縁に搭載されて、閉鎖リング(図8参照)を一般に形成するさらなる切削インサートホルダー/リングセクター20と共に、完全なディスク状クランクシャフトフライスカッターを形成することができる。本実施形態において、切削インサートホルダー/リングセクター20は、3つの同一の切削インサートホルダー/リングセクター20が完全な環状切削インサートホルダーを構成するように、ディスク状クランクシャクトフライスカッターの全周の約120°をカバーする。インサート座部21は、切削インサートホルダー/リングセクター20の外周に設けられ、インサート座部21は、特に、軸方向および外半径方向に向かって開放する。
図4A~4Cは、クランクシャフト(またはカムシャフト)フライスのためのディスク状フライスカッターの外側リングの一部を形成する切削インサートホルダー/リングセクター20の異なる図を示す。切削インサートホルダー/リングセクター20は、リング軸50(図8に示す)を規定し、その半径方向外側に、図1および図2による切削インサート10を受け取るように設計される複数の切削インサート座部21を備える。インサート座部21は、図5Aおよび図5Bによる拡大部分図で示すように、それぞれ下部支持表面22および側部支持表面23、24を備える。下部支持表面22から側部支持表面23、24への移行部において、ならびに、側部支持表面23、24の交差部において、支持表面と、それぞれ、切削インサート10または10’のまっすぐな切れ刃4および湾曲した切れ刃4’との望ましくない接触を防止するための逃げ溝26が設けられる。
下部支持表面は、切削インサート10の中心クランプ開口11を通って延在するクランプねじ(図示せず)を受け取るための、実質的に中心のねじ山付きクランプ孔27を備える。下部支持表面22および側部支持表面23、24は、対応するインサート座部21に搭載されるときに、切削インサート10のネガティブな軸方向および半径方向すくい角を提供するためなどで、軸方向および半径方向に関して傾斜する。
切削インサート10’の場合、拡張コーナー部8’’を収容するために対応する深さを有する異なる逃げ溝(図示せず)は、インサート座部21の一部または全てのインサート座部21内で側部支持表面23、24の間の移行部に設けることができる。
図6及び図7に示す、インサート座部の下部支持表面22上の表面垂線Nと、半径方向平面または接平面との間の角度として特許請求項においてそれぞれ規定されるネガティブなすくい角αおよびβは、一方で、切削コーナー部8に隣接するアクティブ切れ刃4と、他方で、それぞれ、半径方向平面Rに対する垂線および半径ベクトルDとの間で同様に発生する。ベクトルNは、同様に、インサート座部に搭載されたときの、切削インサート10の上部面1上の表面垂線である。
フライスカッターの周縁における切れ刃が円柱エンベロープ表面内で正確に延在しないことを、ディスクフライスカッター(図7参照)の軸に関するネガティブな軸方向すくい角αがもたらすことになることに留意することができる。むしろ、切れ刃4の中心部分は、鋭角および鈍角コーナー部に近い切れ刃の端に比べて、フライスカッターの軸に対してわずかに近い距離を有する。
しかしながら、クランクシャフトまたはカムシャフトフライスのために使用されるような、典型的なディスクフライスカッターの半径と比較すると、切れ刃の伸長部がやや短いことを考慮して、また、依然として中程度のネガティブな軸方向すくい角を考慮して、この誤差は限界に近く、無視することができる。やはり、円柱エンベロープ表面からのそのような偏移に対処するために、周縁に延在しかつ工具軸に大部分平行な切れ刃は、切削インサート10に関して上面図においてわずかに湾曲する場合がある。
図4~8から認識されるように、本工具によって提供される切削インサート座部21のやや狭いピッチにも関わらず、切削インサート10の各上部面1の前に多数の切り屑空間25が存在し、中心クランプ孔11は、インサート10がやや密接したピッチで配置されるにも関わらず、対応する搭載工具と工具本体25または任意の他の切削インサート10との干渉なしで、容易にアクセス可能である。
図8Aは、3つのリングセクター20からなり、かつ、対応するインサート座部21内に受け取られる本発明による切削インサート10を装備する、完全に組み立てられた環状切削インサートホルダー30の斜視図を示す。図8Bは環状切削インサートホルダーの軸50に向く半径方向図である。図8Cはリングの軸方向に沿う環状切削インサートホルダーに関する側面図である。
1 上部面
1a 上部面の中心部分
2 下部面
3 側部面
3’ 側部面
4 切れ刃
4’ 切れ刃
5 逃げ表面
5’ 逃げ表面
6 切りくず溝
7 ランド部
8 鋭角コーナー部
8’ 鈍角コーナー部
8’’ 拡張コーナー部
10 切削インサート
10’ 切削インサート
11 中心クランプ孔
20 切削インサートホルダー/リングセクター
21 インサート座部
22 下部支持表面
23 側部支持表面
24 側部支持表面
25 切り屑空間
26 逃げ溝
27 ねじ山付き孔
30 フライスカッター本体
50 フライスカッターの軸

Claims (15)

  1. 上部面(1)および前記上部面(1)に平行な下部面(2)を備える切削インサートであって、4つの側部面(3)および4つのコーナー面(3’)は前記上部面(1)と前記下部面(2)との間に延在し、少なくとも1つの切れ刃(4,4’)は、前記上部面(1)と、前記コーナー面(3’)の少なくとも1つのコーナー面(3’)と、前記コーナー面(3’)に接続された前記側部面(3)のうちの2つの側部面(3)と、の交差部に形成され、前記上部面(1)はすくい表面を形成し、前記コーナー面(3’)および前記2つの側部面(3)の少なくとも上側部分は、前記切れ刃(4,4’)に接続された逃げ表面(5,5’)を形成し、
    前記上部面(1)に関する平面図において、前記切削インサート(10)は、70°と85°との間の鋭角(ε)を含む斜め向かいの2つのコーナー部(8)を有する平行四辺形の基本形状を形成し、前記鋭角付きコーナー部(8)の少なくとも1つの鋭角付きコーナー部(8)は、前記切れ刃(4,4’)の1つのコーナー切れ刃(4’)を提供する前記コーナー面(3’)を備えること、前記逃げ表面(5,5’)は前記上部面(1)と鈍角内角(θ)を形成すること、および、切り屑溝(6)は前記切れ刃(4,4’)に隣接しかつ前記切れ刃(4,4’)に沿って前記上部面(1)に形成されることを特徴とする、切削インサート。
  2. 前記斜め向かいのコーナー部(8)の前記鋭角(ε)は72°と78°との間、または75°であることを特徴とする、請求項1に記載の切削インサート。
  3. 前記逃げ表面(5,5’)は、100°と110°との間、または105°の、前記上部面との鈍角内角(θ)を形成することを特徴とする、請求項1または2に記載の切削インサート。
  4. 前記切り屑溝(6)は、前記切れ刃(4,4’)の少なくとも2つのまっすぐな切れ刃部分(4)と、前記2つのまっすぐな切れ刃(4)を接続する前記コーナー切れ刃(4’)と、に沿って連続的に延在することを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の切削インサート。
  5. ランド部(7)は、前記切れ刃(4,4’)に沿って設けられ、かつ前記切れ刃(4,4’)と前記切り屑溝(6)との間に配置され、前記ランド部(7)は、前記上部面に平行な平面に位置することを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の切削インサート。
  6. 中心クランプ孔(11)は、前記切削インサートを貫通して前記上部面(1)から前記下部面(2)まで延在することを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の切削インサート。
  7. 前記切削インサートは、割り出し可能な切削インサートであり、同一の切れ刃(4)は前記平行四辺形の前記基本形状の前記鋭角付きコーナー部の他のコーナー部および前記他の2つの側部面に沿って設けられること、および、前記切削インサートは、前記上部面と同一である下部面を有する両面インサートであることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の切削インサート。
  8. 前記側部面(3)は平坦表面部分を備え、前記平坦表面部分は、前記上部面に垂直に延在し、かつ前記逃げ表面(5)に隣接して位置しており、前記上部面に垂直に測定される前記平坦表面部分の幅(b)は、前記上部面と前記下部面との間の距離の50%と80%との間、または前記距離の55%と62%との間であることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の切削インサート。
  9. 前記コーナー切れ刃(4’)は凸突出部(8’’)を備え、前記凸突出部(8’’)は、隣接する前記まっすぐな側部面(3)の一方によって画定される仮想平面を超えて延在し、同じコーナー切れ刃(8)において接合する他方の隣接する前記側部面(3)によって画定される平面を超えて突出しないことを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の切削インサート。
  10. クランクシャフトフライス工具のための切削インサートホルダー(20)であって、前記切削インサートホルダー(20)は、少なくとも、
    周縁表面セクションと、前記周縁表面セクションに隣接する対向配置された2つの半径方向表面と、を少なくとも有する部分円柱本体を備え、
    請求項1から9のいずれか一項に記載の切削インサートを配置できる切削インサート座部は、前記周縁表面セクションに対する前記半径方向表面の少なくとも1つの半径方向表面の移行部において凹所として形成され、前記切削インサート座部は、下部支持表面、および、前記下部支持表面に垂直に延在する少なくとも2つの側部支持表面を備え、
    請求項1から9のいずれか一項に記載の切削インサートを前記切削インサート座部に配置したときに、前記下部支持表面の垂線は、半径方向平面(R)に対して少なくとも10°の絶対値のネガティブな軸方向すくい角(α)で、また、前記切削インサート座部の下部のロケーションにおいて前記周縁表面セクションに対する接平面(T)に対して少なくとも8°の絶対値のネガティブな半径方向すくい角(β)によって、前記少なくとも部分円柱本体から外方に軸方向及び半径方向に向き、前記下部支持表面の中心を通ることを特徴とする、切削インサートホルダー(20)。
  11. 前記ネガティブな軸方向すくい角(α)の絶対値は、15°より大きい、または22°より大きい、または27°であり、前記ネガティブな半径方向すくい角(β)の絶対値は、12°より大きい、または20°より大きい、または24°であることを特徴とする、請求項10に記載の切削インサートホルダー。
  12. 前記切削インサート座部の前記下部支持表面は、実質的に中心のねじ山付きクランプ孔を備えることを特徴とする、請求項10または11に記載の切削インサートホルダー。
  13. 対向する半径方向表面に前記凹所として形成される前記切削インサート座部は、円周方向に沿って相対的にシフトすることを除いて、鏡面対称的な形状および配置構成を有することを特徴とする、請求項10から12のいずれか一項に記載の切削インサートホルダー。
  14. 請求項10から13のいずれか一項に記載の切削インサートホルダーを備え、請求項1から9のいずれか一項に記載の切削インサートを装備するクランクシャフトフライス工具。
  15. 前記切削インサートは、前記切削インサートの鋭角付き切削コーナー部に隣接する各切削インサートの少なくとも1つの切れ刃が接平面上に延在し、同じ切削コーナー部に隣接する別の切れ刃が半径方向平面に延在するように、自身の座部に配置されることを特徴とする、請求項14に記載のクランクシャフトフライス工具。

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