JP7264704B2 - 分配チャンバー - Google Patents

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保健空気調和の対象として、事務所ビル、商業施設、宴会場など大規模な居室に対して空調する場合に、方位により日射や外気温の影響を大きく受ける建物の外周部(ペリメータ)と、それに比較して年間で室内負荷が安定している外壁から奥まった内部(インテリア)とにゾーニングをして別な空調機で受け持つことにより、負荷に細かく対応し快適性を上げながら、省エネルギーでもある空気調和ができる。そして、このような大規模居室の場合には、大きなゾーンを1台で受け持ち、機械室内やDPS内に設置され、室内の給気吹出口へ給気ダクトを介して配分する中央空調機で対応する中央方式空調で行うことが多い。さらに、外周部と内部の大きなゾーニングをして、ペリメータ用空調機とインテリア用空調機とでそれぞれ分担をし、各空調機から各単一ダクトの給気ダクトで送ると述べたが、柱スパンで区切られる小単位の小ゾーンごとに異なる負荷変動に対応できる、単一ダクト変風量空調を採用するのが有利である。
単一ダクト変風量空調システムは、空調機からは基本一定温度の空気を供給し、小ゾーンごとに室内温度センサを設け、その室内温度センサ計測値と設定値との偏差に基づいて風量を可変することで負荷処理能力を変化させる、VAV(可変風量装置)ユニットを小ゾーンごとに一つずつ空調機と末端の複数の吹出口の中間に設置する形をとることが多い。
年々様々なOA機器を事務所居室で用いることが多くなり、インテリアゾーンは年間冷房勝手となってきていて、冬はペリメータゾーンは暖房、インテリアゾーンは冷房と、顕著に給気する温調空気の温湿度が異なってきている。さらに、ペリメータとしても、外壁の辺が向かう方角や、外壁の辺と辺が交わる角地からの距離などで例えば柱間スパンごとに負荷が異なることもある。
そのような場合、ペリメータの窓付近に設置する小ゾーンごと複数のライン型吹出口への末端ダクトに対して、主ダクトから分岐した給気中ダクト後端に設置する給気チャンバーに、ペリメータとインテリアとの別な温湿度で温調された2つの空気を選択して給気できれば、うまく温調できる場合がある。
本発明は、空調機から給気ダクトを介して送気された調和空気を下流側の複数の吹出口へ向けて給気枝ダクトを介して通風させる場合に、調和空気の風量を各吹出口へ適切に配分できる調和空気の分配チャンバーに関し、特に、2つの異なる空調機系統(インテリア系統とペリメータ系統)から各々別な給気ダクトから供給された複数系統の調和空気を下流側の複数の吹出口へ向けて通風させる場合に、前記どちらの系統の給気ダクトから供給された調和空気であっても下流側の複数の吹出口へ均一に配分できる調和空気の分配チャンバーに関する。
また、異なる空調機系統の給気ダクトに取付けられたVAV(可変風量装置)から分配チャンバーに調和空気を供給する場合に、前記VAVの機能を十分に発揮させることができる分配チャンバーに関する。
従来、単一ダクト変風量空調システムにおいては、ペリメータ系統でもインテリア系統でも、中央空調機1台から出る給気主ダクト1本(1系統)からまとめて送出される調和空気を、空気調和の対象となる部屋の小ゾーンに配設された吹出口等の複数の器具にそれぞれ送り込む場合には、給気主ダクトから少し分岐した給気中ダクトに対し一対一で天井内等に配設された空気調和用チャンバーに、間にVAV(可変風量装置)を介して接続し調和空気を送り込み、該チャンバーから分岐された複数の給気枝ダクトを介して前記各器具に調和空気を分配するのが一般的であった。
また、吹出口から排出されるエアの排出量を平均化するとともに、導入された空気の圧力損失を軽減するためにチャンバー本体内部に風量調整体を設けた空気調和用チャンバーもある。
図5~図7は上記従来の給気中ダクトと給気枝ダクトを連通させる空気調和用チャンバーの概略構成説明図である。
図5に示すように、チャンバー31はチャンバー本体32に、供給口33と、チャンバー本体32の外方に向けて放射状に複数の排出口34が設けられていて、チャンバー本体32の内部には円柱状の整流部材35が複数設けられている。
前記チャンバー本体32内に供給口33から供給された調和空気は、複数の排出口34から排出されるが、チャンバー本体32の内部の整流部材35により気体の排出量が平均化される(特許文献1)。
また、図6に示すように、風量調整体45として多孔板を90°の開き角のV字状に形成し、V字状の閉じた尖端側を入口側開口部43に向け、かつV字状の開いた側の両端位置を入口側開口部の正面に位置するよう配置し、二つの出口側開口部44のそれぞれの中心位置に、並びにチャンバー本体42の側壁の中心にそれぞれ合わせた位置で、チャンバー本体42内に風量調整体45が配設される構成のものがある。
また、図7に示す風量調整体45はチャンバー本体42の入口側開口部43に対する左右各側壁の二つの出口側開口部44に挟まれた中間位置間に配設され、チャンバー本体42の内部開口断面の大きさに対応する一枚の鋼板に打抜き加工により、横方向に複数の略コ字状及び略エ字状の所定幅の切込みを形成したものであり、この切込みに囲まれた所定の部分を所定の傾斜角度となるように曲げて複数の傾斜する案内羽根46が形成された構成となっている(特許文献2)
特開2003-74958号公報 特開2000-130830号公報
しかし、特許文献1においては、供給口33から高速でチャンバー内に吹き込む気流に対し、整流部材35が粗く設置されていてしかも円筒の側面にぶつかることからあまり流れ方向を変えられずに吹き抜けるため、供給口33の対面にある排出口34に風量が集まり、各排出口34の吹き出す風速が異なることとなり流量の均一化が不十分である。そして径の小さな円筒形の整流部材35に気流がぶつかった後にはカルマン渦が発生しやすく風鳴りの騒音(エオルス音)が発生しがちである。また、チャンバーが円筒形をしてそれぞれの排出口34の出口角度が様々となり、天井内での給気枝ダクトのつり込みが複雑となりやすい。
また、特許文献2に記載の発明は、風量調整体45に開口部分があるとはいえ、案内羽根46により流入する気体を分散させるものであり、案内羽根46による気体の分配は羽根の位置、角度により左右され、第二、第三の排出口を有する場合、排出量の均一化を図ることが難しかった。
さらに、上記のような問題点の他に、いずれの空気調和用チャンバーも、1つの空調機系統から供給される調和空気を1つの供給口から取り込み複数の排出口に送るものであり、風量調整の機構も一つの供給口に対向し空気調和用チャンバーの中心に設けられている。
ところが、2つの異なる空調機系統(インテリア系統とペリメータ系統)の給気ダクトから調和空気を本体に取り込むために2つの供給口を並列に設けた構造においては、2つの供給口はチャンバーの中心に設けられていない。
このような2つの供給口を並列に設けたチャンバーの構造において、それぞれの供給口から取り込んだ偏った給気を左右均等に振り分けることは、前記特許文献に記載の風量調整体では解決することができない。
さらにまた、空調機系統から分岐した給気中ダクトの一端に取付けられたVAVから前記チャンバー本体内に給気を取り込む分配チャンバーにおいて、前記VAVは内部の整流性の高いコーン型やダンパ型でも風切り音に留意していているので、空調機から送られてきた空気の風速を1~10m/sの範囲で風量調整、つまり最大風速10m/sで選定しチャンバーに送ることはできるが、既存の分配チャンバーでは、基本的に内部構造が鋼板の折り曲げ加工で板厚が薄くて、共振とカルマン渦などの発生による風鳴りや風切り音が出がちでありその騒音防止のために該分配チャンバーに取り込める給気の入口許容風速は、6m/s以下である。
このために、VAVの風速を分配チャンバーに合わせ風速6m/s以下で運用する必要があり、VAVの(制御性能)機能を十分に活用することができない等無駄が生じていた。
この無駄を解消してVAVの(制御性能)機能を十分に活用するため風速を6m/s以上にして使用するためには分配チャンバーのサイズを大きくする必要があるが、天井ユニットにおいてチャンバーを使用する場合は、梁や柱、他の配管やダクトとの関係でチャンバーのサイズを大きくするのは問題があり、またコストの増加になる。
本発明は、前記課題を解消するためになされたもので、2つの異なる空調機系統(インテリア系統とペリメータ系統)から各々別な給気ダクトを介して供給される調和空気をそれぞれ取り込むチャンバー筐体の中心軸から偏心した2つの供給口と、該取り込んだ調和空気を排出する複数の排出口を設けた直方体状の中空筐体からなる分配チャンバーであって、どちらの空調機系統から供給された調和空気の風量如何によらず、分配チャンバー内でその調和空気を複数の排出口へ均一に分配する構造が、簡単でチャンバー全体のコンパクト化も図れてコストダウンを実現する分配チャンバーを提供することを目的とする。
また、さらに空調機系統から供給される給気中ダクトの一端に取付けられるためのVAVを2つの前記供給口それぞれに直接接続して前記チャンバー本体に調和空気を供給する場合、該VAVの機能を十分に発揮させることができる分配チャンバーを提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、上記課題を下記の手段により解決した。
なお、この項目では、本発明の理解を容易にするため、各構成要件に対応する実施例における符号を付記する。
上記第1の目的を達成するため、本発明は、
〈1〉直方体状の中空筐体からなるチャンバー本体(2)と、該チャンバー本体の側壁に設けられた空気調和装置からの調和空気を取り込む供給口(3)と、該供給口(3)が設けられた側壁以外の側壁に設けられた前記チャンバー本体内部に取り込まれた調和空気を排出する複数の排出口(4)とからなる分配チャンバー(1)において、前記供給口(3)は2つの異なる空調機系統(インテリア系統とペリメータ系統)の空気調和装置からの調和空気を取り込む第一供給口(3a)と、第二供給口(3b)とを有し、前記第一供給口(3a)及び前記第二供給口(3b)はともに自身の中心軸をチャンバー本体(2)の中心軸から偏心して取り付けられ、前記排出口(4)は、少なくとも、側壁の対向する位置に設けられた第一排出口(4a)と、第二排出口(4b)とを有し、前記チャンバー本体(2)内で前記供給口(3a、3b)と前記排出口(4a、4b)との間に、風量調整体(5)を設け、前記第一供給口(3a)及び第二供給口(3b)のどちらの供給口から取り込まれた調和空気であっても均一に前記第一排出口(4a)と第二排出口(4b)に流すことを特徴とする分配チャンバー。
〈2〉前記風量調整体(5)は、縦長長方形状の平板(5a)からなって、一部の空気を透過するよう構成され、前記チャンバー本体(2)内に前記第一供給口(3a)及び第二供給口(3b)と前記第一排出口(4a)と第二排出口(4b)の間に上下方向に起立させ傾斜して設けられていることを特徴とする前記〈1〉に記載の分配チャンバー。
〈3〉前記風量調整体(5)は、前記平板(5a)に前記第一供給口(3a)及び第二供給口(3b)のどちらの供給口から取り込まれた調和空気であってもそのまま排出口(4a、4b)に流れないようにするため平坦部(板状部分)(5c、5d)と、前記平坦部(板状部分)(5c、5d)に当たった調和空気が平板の平坦部(板状部分)(5b、5d)の表面に沿って流れ排出口(4a、4b)に流れるための開口部(5b)が設けられていることを特徴とする前記〈1〉又は〈2〉に記載の分配チャンバー。
〈4〉前記風量調整体(5)は、密度50kg/m 3 以上の高密度になるようにガラス繊維を熱硬化性樹脂で固めた厚さ12mm~30mmの断熱材の板であり、前記平坦部(板状部分)をなす面をガラスヤーンで補強された厚さ20~100μmのアルミ箔を貼付して仕上げたグラスウールダクトボードで構成されていることを特徴とする前記〈2〉又は〈3〉に記載の分配チャンバー。
本発明の分配チャンバーによれば、チャンバー本体(2)に2つの異なる空調機系統(インテリア系統とペリメータ系統)の空気調和装置から調和空気を取り込む第一供給口(3a)及び第二供給口(3b)と、前記調和空気を排出する第一排出口(4a)及び第二排出口(4b)の間に、前記どちらの供給口(3a、3b)から取り込まれた調和空気であっても均一に前記第一排出口(4a)と第二排出口(4b)に流すように構成された風量調整体(5)を設けているので、インテリア系統とペリメータ系統のどちらの空調機系統から供給された調和空気の風量如何によらず、分配チャンバー内でその調和空気を複数の排出口へ均一に分配する構造が、簡単でチャンバー全体のコンパクト化も図れてコストダウンを実現する分配チャンバーを提供することができる。
また、本発明にかかる分配チャンバーは、2つの空調機系統からそれぞれの給気中ダクトの一端に取付けられた各VAVを介して前記チャンバー本体2に調和空気を供給する場合、該各VAVから給気されても前記各VAVの機能を十分に発揮させることができる。
本発明における分配チャンバーの斜視図である。 図1のA-A線断面図である。 本発明における風量調整板の概略図である。 本発明における分配チャンバーの使用状態を説明する概略図である。 従来の空気調整用チャンバーに概略構成説明図である。 従来の空気調整用チャンバーに概略構成説明図である。 従来の空気調整用チャンバーに概略構成説明図である。
以下、本発明の実施形態に係る空気調和用の分配チャンバーを、図1及び図2に基づいて説明する。
図1は本実施の形態に係る分配チャンバーの斜視図、図2は図1のA-A線断面図である。
前記各図において、1は分配チャンバー、2はチャンバー本体、3、3a、3bは供給口、4、4a、4bは排気口、5は風量調整体である。
本発明にかかる分配チャンバー1は、直方体状の中空筐体からなるチャンバー本体2と、該チャンバー本体2の一側壁に並列して配設された調和空気供給用の供給口3(3a、3b)と、前記チャンバー本体2の他の側壁に対向して配設された調和空気取出用の排出口4(4a、4b)と、前記チャンバー本体2内の供給口3(3a、3b)と排出口4(4a、4b)との間に所定角度で傾斜して配設される長方形板状体の風量調整体5とを備えている。
前記チャンバー本体2は鋼板(金属製)であるが、供給される調和空気の風速増大に伴う風切り音の発生を抑えるために内側にグラスウールを貼り付けている。
なお、前記チャンバー本体2の材質としてグラスウールダクトボードを使用することもできる。前記チャンバー本体2の材質としてグラスウールダクトボードを使用する場合は、内側に鋼板や強化プラスチック等からなる補強部を設けることが望ましい。
また、本実施の形態においては、チャンバー本体のサイズを、縦430mm、横600mm、幅400mm、供給口を直径200mm、排出口を200mmとして既存の分配チャンバーを小型化している。これは、VAVの口径を200mmφとすれば、定格の風量が1000m3/H~1200m3/Hとなり、分配チャンバーの後流に接続される吹出口である器具の単位風量が、建築のスパン寸法4~10mの単位によく適合することから決められている。
他の例として、排出口4を左右の側壁に2つ設ける場合はチャンバー本体2のサイズを、縦430mm、横600mm、幅650mm、供給口を直径200mm、排出口を直径150mmと200mmとして分配チャンバーを小型化している。
上記チャンバー本体2のサイズ、供給口、排出口の径に関しては、チャンバー本体2に接続されるVAVの機能を十分に発揮させることができるものであれば、これらに限定されるものではない。
図3は本発明における風量調整板の概略図である。
本発明の分配チャンバー1を構成する風量調整体5は、供給口3a、3bからチャンバー本体2内に取り込んだ調和空気の動圧を静圧に変え風量を調整し排出口4a、4bへ送るものである(図1参照)。
本発明の実施形態として、風量調整体5は、密度50kg/m 3 以上の高密度になるようにガラス繊維を熱硬化性樹脂で固めた厚さ12mm~30mmの断熱材の板であり、前記平坦部(板状部分)をなす面をガラスヤーンで補強された厚さ20~100μmのアルミ箔を貼付して仕上げたグラスウールダクトボードで構成されている。グラスウールダクトボードとしての製品は、たとえば、建築基準法第2条で規定される不燃材料第1037号に認定されているグラスウールダクトのボードであり、ダクト厚さ12.5mmでガラス繊維の密度が60~64kg/m 3 であって表面化粧であるガラスヤーンで補強したアルミ箔は厚さ0.05mm以上のものである。
本発明の実施形態においては、風量調整体5は、チャンバー本体2のサイズと供給口3a、3b及び排出口4a、4bの配置位置と開口サイズ(200φ)を考慮して、前記チャンバー本体2内に供給口3a、3b及び排出口4a、4bの間に上下方向に起立させ傾斜して設けられている。
図3において、5aは平板、5bは開口部、5c、5dは平坦部である。
前記風量調整体5は、縦長長方形状の平板5aからなり、該平板5aには、前記分配チャンバー本体2の一側壁に並列して配設された異なる空調機系統から調和空気を取り込む供給口3a及び3bのどちらから取り込まれた調和空気であっても均一に排出口4a、4bに流すように構成されている。
前記平板5aの構成の検討に当たって本実施例では、最初に一枚の縦長長方形状の平板5aの全体を、縦横等間隔に格子状に7×7のマスで区分けし全マスを開口部5bとしチャンバー本体2内に調和空気を取り込み、排出口4a及び4bから排出される調和空気の風速を測定し、排出口4aと4bから排出される調和空気の風速が均一化するまで、調和空気の風速が早い場所、遅い場所を塞いでいき、調和空気が直接表面から当たる位置5cと中心部5dを塞いでいくことで実現した。
このように、前記風量調整体5は縦長長方形状の平板5aを縦横等間隔に格子状に7×7のマスで区分けし、下から3段までの21マス及び下から4段及び5段で中央の3列までの6マスの合計27のマス(点線で記載)の位置(凸状)は、ダクトからチャンバーに取り込まれた調和空気がそのまま排出口4a、4bに流れないようにするため平坦部(板状部分)5c、5dとし、上から2段までの14マスと上から3段及び4段で左右横2列までの8マスの合計22マス(実線で記載)の位置(逆凹状)には、前記平坦部(板状部分)5c、5dに当たった調和空気が平板の平坦部(板状部分)5b、5dの表面に沿って流れ、排出口4a、4bへ流れるための開口部5bを設けている。これにより、供給口3から速い風速で本体2へ吹き込まれる気流が、風量調整体5の裏側へ吹き抜けることなく、風量調整体5により風向を変更させられるよう動圧の一部を静圧に変更しながら、その後流側では風量調整体5の表面で分配しながら少しずつ裏側へ透過させるように気流を分配している。
上記のように、排気口4a、4bへ流れる調和空気の風速を均一化するために、上記調和空気を受け止める位置5cと中心部5dを塞ぎ、それ以外の位置に開口部5bを設けている。
前記開口部5bの形状及びサイズの検討に当たって本実施例では、形状を正方形とし、一辺を25mm~60mmの間で選択して前記のような測定を行った。
その結果、本発明の実施形態においては、開口部5bの形状及び大きさを50mm×50mm角の正方形としている。
開口部5bの形状及び大きさは、圧力損失を考慮すると25mm~60mm、好ましくは45mm~55mm、より好ましくは50mm角である。
なお、開口部5cの形状は正方形に限らず多角形や円形等であっても良い。
また本発明の実施形態においては、風量調整体5をグラスウールダクトボードとして、軽量な断熱・吸音材であるマグ・イゾベール株式会社の高密度グラスウールボードを心材として使用したが、これに限定されるものではなく、吸音性があり形状が維持できるものであれば良い。ただし、10mm未満の厚みで振動しやすく、かつ気流が孔部の内法が薄いことで急縮小急拡大する、鋼板のような硬く吸音しない材質では、騒音発生から供給口3からの風速を10m/sまで上昇できない。
前記風量調整体5は、チャンバー本体のサイズ(縦:横:幅=430mm:600mm:幅400mm)に合わせ横560mm、縦600mm、幅12.5mmの平板とした。
なお、本発明の実施形態においては、強度やチャンバー本体内部の有効面積を考慮し幅(厚味)を12.5mmとしているがこれに限定されるものではない。
図4は本発明の実施形態である分配チャンバーの天井内施工後の使用状態を説明する概略図である。
同図において、1は分配チャンバー、6a、6bは供給用ダクト、7a、7bはVAV、8a、8bは排出用ダクト、10はインテリア空調機系統の空気調和装置、11はペリメータ空調機系統の空気調和装置、12は居室、13は居室の天井、14は例えばペリメータのライン状吹出し口の器具である。
前記の分配チャンバー1の使用に当たっては、インテリア空調機系統の空気調和装置10に接続された供給用ダクト6aの端部に取り付けられたVAV7aを、チャンバー本体2の供給口3aに取り付け、排出用ダクト8aの一端を前記チャンバー本体2の排出口4aに接続し、他端を天井13に設けられた吹き出し口14に接続する。
また、ペリメータ空調機系統の空気調和装置11に接続された供給用ダクト6bの端部に取り付けられたVAV7bをチャンバー本体2の供給口3bに取り付け、排出用ダクト8bの一端を前記チャンバー本体2の排出口4bに接続し他端を天井13に設けられた吹き出し口14に接続する。
このように、本実施の形態においては、インテリア空調機系統の空気調和装置10から供給される調和空気と、ペリメータ空調機系統の空気調和装置11から供給される調和空気をそれぞれ取り込むことができ、どちらから供給された調和空気であっても均一に排出口へ送り事ができるので、分配チャンバーの使用位置や空気調和装置の使用時期に応じてインテリア系統とペリメータ系統として空調機から供給される温度が異なる2つの給気を使い分けて同じペリメータでも温度が違う空気で温調ができる。
例えば、事務所ビルにおいて、外光が入らないインテリア側の方はPCやコピー機等のいろいろの機器があるので長期間冷房にし、一方ペリメータ側は外気の影響を受けるので夏は冷房、冬は暖房にする、あるいは冬のペリメータ側では日射や機器発熱により冷房と暖房とが混在する等、インテリア側とペリメータとで別の運転をしているが、後者の混在する場合でも各ペリメータで細かく温度の違う温調を行うことができる。
また、チャンバー本体2内にインテリア系統から調和空気を給気した場合と、ペリメータ系統から調和空気を給気した場合では、風量の分配性能が大きく異なり、風量分配性能±10%を満足することはできないが、前記風量調整体5の構成及びチャンバー本体2内の風量調整体5の配置を工夫したため、圧力損失を低減し、給気位置・風量によらない高精度な風量分配性能を確保することができる。
さらに、分配チャンバー1のサイズを、従来の供給口3の吹き込み風速6m/sから今回10m/sに高速化できたことから小型化することができるので、天井内の分配チャンバーの納まりが容易である。また今回供給口3の吹き込み風速を10m/sに高速化できたことからVAVの定格風速とそろえることができ、これによりVAVを定格風量まで可変制御できることから、空調機系統から供給用ダクトの一端に取付けられたVAVを介して前記チャンバー本体2に調和空気を供給する場合、該VAVの機能を十分に発揮させることができる。
1 分配チャンバー
2 チャンバー本体
3、3a、3b 供給口
4、4a、4b 排出口
5 風量調整体
6a、6b 供給用ダクト
7a、7b VAV
8a、8b 排出用ダクト
10 インテリア空調機系統の空気調和装置
11 ペリメータ空調機系統の空気調和装置
12 居室
13 居室の天井
14 吹き出し口

Claims (2)

  1. 直方体状の中空筐体からなるチャンバー本体(2)と、
    該チャンバー本体の側壁に設けられた空気調和装置からの調和空気を取り込む供給口(3)と、
    該供給口(3)が設けられた側壁以外の対向した側壁には、前記チャンバー本体内部に取り込まれた調和空気を排出する、少なくとも側壁の対向する位置に第一排出口(4a)と、第二排出口(4b)として設ける2以上の複数の排出口(4)とからなる分配チャンバー(1)において、
    前記供給口(3)はインテリア用空調機系統とペリメータ用空調機系統とである2つの異なる空調機系統として各空調機からの調和空気をそれぞれ取り込む第一供給口(3a)と、第二供給口(3b)とを有し、
    前記第一供給口(3a)及び前記第二供給口(3b)はともに自身の中心軸をチャンバー本体(2)の中心軸から偏心して取り付けられ、
    前記第一供給口(3a)及び第二供給口(3b)の直径を200mm、前記チャンバー本体(2)のサイズを縦430mm、横600mmとして、
    前記チャンバー本体(2)内で前記供給口(3a、3b)と前記排出口(4a、4b)との間に、縦長長方形状の平板(5a)からなって、一部の空気を透過するよう構成された風量調整体(5)を上下方向に起立させ傾斜して設け、前記風量調整体(5)は、高密度になるようにガラス繊維を熱硬化性樹脂で固めた厚さ12mm~30mmの断熱材の板であり
    前記風量調整体(5)は、前記平板(5a)に前記第一供給口(3a)及び第二供給口(3b)のどちらの供給口から取り込まれた調和空気であってもそのまま排出口(4a、4b)に流れないようにするため、
    チャンバー本体(2)の中心軸から偏心した前記第一供給口(3a)及び第二供給口(3b)の中心軸側に位置する平坦部(板状部分)(5c、5d)と、チャンバー本体の中心軸から偏心したもう一つの側には前記平坦部(板状部分)(5c、5d)に当たった調和空気が平板の平坦部(板状部分)(5b、5d)の表面に沿って流れ排出口(4a、4b)に流れるための一辺が25mm~60mmの多角形をした複数の開口部(5b)とが設けられていることで、
    前記第一供給口(3a)及び第二供給口(3b)のどちらからでも最大1200m 3 /Hの定格風量を供給できる
    ことを特徴とする分配チャンバー。
  2. 前記風量調整体(5)は、密度50kg/m 3 以上の高密度になるようにガラス繊維を熱硬化性樹脂で固めた厚さ12mm~30mmの断熱材の板であって、前記平坦部(板状部分)をなす面をガラスヤーンで補強された厚さ20~100μmのアルミ箔を貼付して仕上げたグラスウールダクトボードで構成されていることを特徴とする請求項1に記載の分配チャンバー。
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