JP7264390B2 - 酸素過剰型金属酸化物並びに、酸素吸脱着装置及び酸素濃縮装置 - Google Patents
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Description
(1)下記一般式(1):
Aj Dk Em Gn O7+δ ・・・(1)
(式中、Aは、3価の希土類元素及びCaよりなる群から選択される1種又は2種以上であり、
Dは、アルカリ土類金属元素から選択される1種又は2種以上であり、
E及びGは、それぞれ独立して、酸素4配位元素から選択される1種又は2種以上であって、少なくとも1種は遷移金属元素であり、
j>0、k>0であり、それぞれ独立して、m≧0、n≧0であり、但し、j+k+m+n=6であり、0<δ≦1.5である。)
で表されるストイキオメトリを有する結晶相を含み、該結晶相に面欠陥を有することを特徴とする、酸素過剰型金属酸化物。
(3)前記結晶相は六方晶構造であって、前記面欠陥は[001]と垂直方向に存在する欠陥である、上記(1)又は(2)に記載の酸素過剰型金属酸化物。
(4)前記結晶相が、前記一般式(1)中のAとDの秩序配置が乱れた面欠陥を有する、上記(1)~(3)のいずれか一項に記載の酸素過剰型金属酸化物。
(5)前記一般式(1)中のAがYを含む、上記(1)~(4)のいずれか一項に記載の酸素過剰型金属酸化物。
(6)前記一般式(1)中のDがBaを含む、上記(1)~(5)のいずれか一項に記載の酸素過剰型金属酸化物。
(7)前記一般式(1)中のEがCoを含む、上記(1)~(6)のいずれか一項に記載の酸素過剰型金属酸化物。
(9)350℃未満で前記酸素過剰型金属酸化物に酸素を吸着させ、350℃以上で前記酸素過剰型金属酸化物から酸素を放出させる、上記(8)に記載の酸素吸脱着装置。
(10)200℃以上400℃以下において、酸素存在下で前記酸素過剰型金属酸化物に酸素を吸着させ、酸素吸着時より酸素分圧が低い圧力下で前記酸素過剰型金属酸化物から酸素を放出させる、上記(8)に記載の酸素吸脱着装置。
(11)上記(1)~(7)のいずれか一項に記載の酸素過剰型金属酸化物を用い、350℃未満で前記酸素過剰型金属酸化物に酸素を吸着させ、350℃以上で前記酸素過剰型金属酸化物から酸素を放出させることにより、酸素を濃縮する、酸素濃縮装置。
(12)上記(1)~(7)のいずれか一項に記載の酸素過剰型金属酸化物を用い、200℃以上400℃以下において、酸素存在下で前記酸素過剰型金属酸化物に酸素を吸着させ、酸素吸着時より酸素分圧が低い圧力下で前記酸素過剰型金属酸化物から酸素を放出させることにより、酸素を濃縮する、酸素濃縮装置。
(13)上記(1)~(7)のいずれか一項に記載の酸素過剰型金属酸化物を備え、貯蔵した酸素を用いて酸化反応を行うことを特徴とする、酸化反応装置。
(14)上記(1)~(7)のいずれか一項に記載の酸素過剰型金属酸化物を備え、酸素の貯蔵、分離及び/又は濃縮によって発生する温熱を用いて加熱を行うことを特徴とする、加熱装置。
(15)上記(1)~(7)のいずれか一項に記載の酸素過剰型金属酸化物を備え、酸素の貯蔵、分離及び/又は濃縮によって発生する冷熱を用いて冷却を行うことを特徴とする、冷却装置。
(16)上記(1)~(7)のいずれか一項に記載の酸素過剰型金属酸化物を備え、酸素の貯蔵、分離及び/又は濃縮によって発生する温熱及び/又は冷熱を用いて熱交換を行うことを特徴とする、熱交換装置。
(17)Y、Ba及びCoを少なくとも0.8~1.2:0.8~1.2:3.2~4.8の化学量論比で含有し、
粉末X線回折測定において、下記(a)~(d)のすべてを有する回折パターンで特徴付けられるLuBa(Zn,Al)4O7型の結晶構造を有する結晶相を含み、
(a)110のピーク
(b)103のピーク
(c)112のピーク
(d)201のピーク
該結晶相に面欠陥を有する、酸素過剰型金属酸化物。
下記一般式(1):
Aj Dk Em Gn O7+δ ・・・(1)
(式中、Aは、3価の希土類元素及びCaよりなる群から選択される1種又は2種以上であり、
Dは、アルカリ土類金属元素から選択される1種又は2種以上であり、
E及びGは、それぞれ独立して、酸素4配位元素から選択される1種又は2種以上であって、少なくとも1種は遷移金属元素であり、
j>0、k>0であり、それぞれ独立して、m≧0、n≧0であり、但し、j+k+m+n=6であり、0<δ≦1.5である。)
で表されるストイキオメトリを有する酸素過剰型金属酸化物の前駆体を得る工程、及び
該前駆体を700℃以上、950℃未満で加熱処理する工程を含み、
該前駆体を得る工程における加熱処理の時間が6時間以下であることを特徴とする酸素過剰型金属酸化物の製造方法。
本実施形態の酸素過剰型金属酸化物は、下記一般式(1)で表されるストイキオメトリを有する結晶相を含む。
Aj Dk Em Gn O7+δ ・・・(1)
(式中、Aは、3価の希土類元素及びCaよりなる群から選択される1種又は2種以上であり、
Dは、アルカリ土類金属元素から選択される1種又は2種以上であり、
E及びGは、それぞれ独立して、酸素4配位元素から選択される1種又は2種以上であって、少なくとも1種は遷移金属元素であり、
j>0、k>0であり、それぞれ独立して、m≧0、n≧0であり、但し、j+k+m+n=6であり、0<δ≦1.5である。)
(a)110のピーク
(b)103のピーク
(c)112のピーク
(d)201のピーク
また、本実施形態の酸素過剰型金属酸化物において、Mn、FeやCo等を多く含む場合には、蛍光X線が発生し、バックグラウンド強度が高くなってしまうことがある。このような場合には、モノクロメータを用いたり、あるいはエネルギーフィルタ機能を持つ検出器を使用することにより、低エネルギーのX線をカットすることができる。また、XRD測定装置に蛍光X線低減モードが搭載されている場合には、それを使用することが好ましい。
また、X線の検出器としては、半導体検出器を用いることが、高感度である点から好ましい。また半導体検出器を用いることは、検出精度の点で、CuKβ線のカットに比較的シンプルなNiフィルターを使用しても検出感度が確保できる点からも好ましい。
(a)110のピーク
(b)103のピーク
(c)112のピーク
(d)201のピーク
本実施形態の特徴は、上述した酸素過剰型金属酸化物の結晶相が、面欠陥を有することにある。すなわち、本発明の上記各態様の酸素過剰型金属酸化物は、従来知られている上記一般式AjBkCmDnO7+δで表される酸素過剰型金属酸化物と同様に上記一般式(1)で表されるストイキオメトリ、および/またはLuBa(Zn,Al)4O7型の結晶構造を有する結晶相を含むことに加えて、該結晶相に面欠陥を有することに一つの特徴がある。
面欠陥の確認のため、具体的には、1000万倍または1500万倍で観察した[0-10]方位のHAADF-STEM像を用いる。非特許文献に詳述されている通り、従来知られているYBaCo4 O7+δ等の結晶構造は、六方晶構造であり、[001]方向に三角格子面とカゴメ格子面が順に積層した構造を有している。本実施形態の酸素過剰型金属酸化物に含まれる結晶相は六方晶構造であって、面欠陥が[001]と垂直方向に存在する欠陥であることが好ましい。[001]の垂直方向とは、[100]方向又は[0-10]方向を意味し、好ましくは[100]方向である。また、面欠陥はAとDの秩序配置(YBaCo4O7+δ等の結晶構造の場合にはYとBaの秩序配置)が乱れた面欠陥であることが好ましい。面欠陥としては、例えば、逆位相境界、結晶粒界、双晶境界、積層欠陥、界面、結晶表面、磁壁等が挙げられ、特に三角格子面の逆位相境界や構成元素の秩序配置の乱れた面欠陥等が多くみられる。
例えば、図1(a)及び図1(b)に隣接する六角形ユニットモデルを示す。図1(a)に示す(010)上のBa,Yからなる六角形ユニットにおいて、[100]の最近接のBa同士を結んだ線分の中点より線分に最近接のYが上側に存在する場合は上向き矢印、下側に存在する場合は下向き矢印とする。図2に示した比較例1では、上向き矢印と下向き矢印が交互に観察され、YとBaの配置に長距離秩序が存在することがわかる。一方、図3に示した実施例1では、図1(b)に示した変形ユニットが随所に観察される。矢印の向きが同一になる箇所で長距離秩序が乱れている。この乱れは面欠陥と考えることができ、点線の矢印で示す。面欠陥密度は、点線の矢印の数を全ての矢印の数で除することにより算出する。図3では、点線の矢印の数と全ての矢印の数はそれぞれ14個、40個であることから、面欠陥密度は35%となる。
結晶相に面欠陥が全くないと、酸素吸着量が少なく、酸素吸放出速度も小さくなるため、面欠陥密度は1%以上であることが好ましく、より好ましくは10%以上、さらに好ましくは20%以上、特に好ましくは30%以上である。面欠陥密度は結晶構造維持の観点から50%未満であることが好ましく、より好ましくは45%以下である。
次に酸素分圧を変化させることで制御する場合を説明する。200℃以上400℃以下において、酸素分圧を変化させると、酸素分圧の高い側で酸素を吸着(吸収)し、吸着時より低い側で酸素を脱着(放出)する。吸脱着の最適な酸素分圧は吸脱着時の酸素過剰型金属酸化物の温度に依存する。吸脱着時の温度が低いほど、低い酸素分圧で酸素を吸収する傾向を有し、高いほど、酸素分圧を増加させても、吸着する酸素量が減少する傾向を有する。典型的には、吸着時は大気圧(酸素分圧20kPa)下で行えばよいが、加圧条件下で行うこともでき、脱着時は吸着時より低い酸素分圧下で行えばよく、減圧条件下で行うこともできる。本実施形態の酸素過剰型金属酸化物では、酸素分圧が高いほど、吸着する酸素量が増加する傾向を有するため、酸素分圧の高低を繰り返すことで、酸素濃度を大気中より高めた気体を作ることもできるし、酸素濃度を下げることに使用することもできる。
また、温度と圧力の両方を変化させて制御してもよい。
上述の酸素貯蔵・分離・濃縮装置、酸化反応装置、酸素濃縮装置、加熱装置、冷却装置、熱交換装置において、本実施形態の酸素過剰型金属酸化物に限らず、前記一般式(1)で表されるストイキオメトリを有する結晶相を含む酸素過剰型金属酸化物を用いる場合には、同様に供給するガス中の二酸化炭素濃度を0.01vol%以下、水分濃度を1.0vol%以下とすることが好ましい。二酸化炭素濃度および水分濃度を所定の範囲に調整することで、前記一般式(1)で表されるストイキオメトリを有する結晶相を含む酸素過剰型金属酸化物の酸素吸着量・酸素吸着放出速度を高く維持することができる。
以下、詳述する。
(1)ICP発光分析法により、Y、Ba及びCoのモル比を求める。
(2)前記モル比から、前記(1)式におけるj、k、m、nの値を、j+k+m+n=6を満たすように規格化する。
(3)ヨウ素滴定法でCoの平均価数を求める。
(4)Coの平均価数及び(2)で規格化したj、k、m、nの値から、電荷バランスを考慮して、酸素原子の数を求める。
(5)以上の計算結果から、化学組成を決定する。
出発原料として、Y(NO3)3・6H2O、Ba(NO3)2、Co(NO3)2・6H2Oを、Y:Ba:Co=1:1:4のモル比になるように秤量し、純水に溶解して、硝酸塩水溶液を作製した(水溶液A)。金属(Y、Ba及びCoの合計量)の1.3倍モルの炭酸アンモニウムを秤量し、純水に溶解して、炭酸アンモニウム水溶液を作製した(水溶液B)。撹拌下の水溶液Bに、水溶液Aを全量滴下し、滴下終了後、3時間撹拌を継続した。得られた沈殿物を吸引濾過により回収し、水洗を実施した。水洗後の沈殿物を120℃で一晩乾燥させた後、メノウ乳鉢中で粉砕及び混合した。得られた混合粉末を空気中600℃で3時間仮焼成することにより、前駆体を作製した。得られた前駆体をアルミナ坩堝に入れ、気密性の高い電気炉中にセットし、窒素気流中750℃で12時間焼成した。その後、雰囲気を窒素に保ったまま室温まで冷却し電気炉から処理物を取り出すことで、実施例1の酸素過剰型金属酸化物(YBaCo4 O7+δ)を得た。
前駆体の焼成条件を850℃に変更すること以外は、実施例1と同様に行って、実施例2の酸素過剰型金属酸化物(YBaCo4 O7+δ)を得た。
前駆体の焼成条件を900℃に変更すること以外は、実施例1と同様に行って、実施例3の酸素過剰型金属酸化物(YBaCo4 O7+δ)を得た。
出発原料として、Y2O3、BaCO3、Co3O4を、Y:Ba:Co=1:1:4のモル比になるように秤量した。次に、これらをメノウ乳鉢中で粉砕混合、錠剤成型し、大気中1200℃で12時間焼成した。その後、急冷することで、比較例1の酸素過剰型金属酸化物(YBaCo4 O7+δ)を得た。
得られた実施例1、2、3及び比較例1の酸素過剰型金属酸化物の粉末X線回折測定を行った。測定範囲は2θが10°から65°の範囲で行った。測定の間隔は0.02°、使用した装置と条件は、以下のとおりである。
装置:オランダ PANalytical社製X‘Pert Pro MPD
加速電圧:45kV
電流:30mA
得られた実施例1、2、3及び比較例1の酸素過剰型金属酸化物を、メノウ乳鉢により微粉末化し、2-プロパノール中に分散させた。その上澄み液をTEM観察用マイクログリッド貼付メッシュ(日新EM株式会社)に滴下することで、TEM観察に適した粒径200nm以下の微粒子をメッシュ上に分散させ、TEM観察用サンプルとした。
200kVの加速電圧下においてTEM及びSTEM観察を行った。観察中のコンタミを防ぐために、極低倍率でのビームシャワーを30分行った。
装置:JEM-ARM200F
1000万倍または1500万倍、[0-10]方位のHAADF-STEM像から、[001]方向に注目した。[001]方向には三角格子層とカゴメ格子層が交互に積層しており、三角格子層とカゴメ格子層を1組として、その全体の個数と逆位相境界などの面欠陥の個数から面欠陥密度を算出した。実施例1、2、3においては、1000万倍、それぞれ11視野(440組の{001}面)、7視野(280組の{001}面)、10視野(400組の{001}面)の観察を実施し、面欠陥密度を33%(146面の面欠陥を確認)、22%(62面の面欠陥を確認)、2%(8面の面欠陥を確認)と算出した。一方、比較例1では、1500万倍、3視野(120組の{001}面)の観察を実施、面欠陥の存在は確認されなかった。
得られた実施例1、2、3及び比較例1の酸素過剰型金属酸化物の酸素吸着量及び酸素吸着放出速度の測定を行った。ここでは、実施例1、2、3及び比較例1の酸素過剰型金属酸化物を、窒素気流中(酸素分圧0.002kPa以下)、350℃で保持し、ガス雰囲気を酸素(酸素分圧101kPa)に切り換えた際の重量変化を計測した。図4~7は、実施例1、2、3及び比較例1の酸素過剰型金属酸化物の熱重量変化を示すグラフである。図4~7に示すとおり、ガス切換直後から酸素吸収に伴う急激な重量増加を示した。酸素吸着量を0.0wt%から1.0wt%にする際の酸素吸着速度は、比較例1では0.12wt%/分であるのに対し、実施例1、2、3ではそれぞれ1.37wt%/分、2.00wt%/分、1.94wt%/分と約11~16倍に向上していることがわかり、実施例の酸素過剰型金属酸化物は、酸素吸着速度が1.3wt%/分以上という優れた酸素吸着能力を有していることが確認された。また、酸素吸着時の飽和重量は、実施例1、2、3では約2.5wt%であったが、比較例1では1.2wt%と半分程度であった。続いて、酸素(酸素分圧101kPa)から窒素(酸素分圧0.002kPa以下)にガス切り替えをしたところ、酸素放出に伴う急激な重量減少が見られた。酸素吸着量を1.0wt%から0.5wt%にする際の酸素放出速度は、比較例1では0.11wt%/分であるのに対し、実施例1、2、3ではそれぞれ0.95wt%/分、0.72wt%/分、0.42wt%/分と約4~8倍に向上していることがわかり、実施例1,2,3の酸素過剰型金属酸化物は、酸素放出速度が0.4wt%/分以上という優れた酸素放出能力を有していることが確認された。
次いで、得られた実施例1、2、3及び比較例1の酸素過剰型金属酸化物の雰囲気温度スイングによる酸素吸着量の測定を行った。その結果を、図8~11に示す。ここでは、空気中(酸素濃度21%)、9分間470~480℃に保って酸素を放出させた後、再度470℃→230℃を7分で降温させ、230℃→470℃を5分で昇温させることを3回繰り返した。温度と重量の測定間隔は1秒おきに行った。その際の酸素吸着脱着に伴う重量変化を測定した。図8~11中、温度変化は点線で示し、重量変化は実線で示す。
Claims (12)
- 下記一般式(1):
Aj Dk Em Gn O7+δ ・・・(1)
(式中、Aは、3価の希土類元素及びCaよりなる群から選択される1種又は2種以上であり、
Dは、アルカリ土類金属元素から選択される1種又は2種以上であり、
E及びGは、それぞれ独立して、酸素4配位元素から選択される1種又は2種以上であって、少なくとも1種は遷移金属元素であり、
j>0、k>0であり、それぞれ独立して、m≧0、n≧0であり、但し、j+k+m+n=6であり、0<δ≦1.5である。)
で表されるストイキオメトリを有する結晶相を含み、該結晶相に面欠陥を有し、
前記結晶相は六方晶構造であって、前記面欠陥は[001]と垂直方向に存在する欠陥であることを特徴とする、酸素過剰型金属酸化物。 - 前記結晶相中における前記面欠陥の密度が1%以上である、請求項1に記載の酸素過剰型金属酸化物。
- 前記結晶相が、前記一般式(1)中のAとDの秩序配置が乱れた面欠陥を有する、請求項1又は2に記載の酸素過剰型金属酸化物。
- 前記一般式(1)中のAがYを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の酸素過剰型金属酸化物。
- 前記一般式(1)中のDがBaを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の酸素過剰型金属酸化物。
- 前記一般式(1)中のEがCoを含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の酸素過剰型金属酸化物。
- Y、Ba及びCoを少なくとも0.8~1.2:0.8~1.2:3.2~4.8の化学量論比で含有し、
粉末X線回折測定において、下記(a)~(d)のすべてを有する回折パターンで特徴付けられるLuBa(Zn,Al)4O7型の結晶構造を有する結晶相を含み、
(a)110のピーク
(b)103のピーク
(c)112のピーク
(d)201のピーク
該結晶相の[001]と垂直方向に面欠陥を有することを特徴とする、酸素過剰型金属酸化物。 - 請求項1~7のいずれか一項に記載の酸素過剰型金属酸化物を用いた酸素吸脱着装置。
- 350℃未満で前記酸素過剰型金属酸化物に酸素を吸着させ、350℃以上で前記酸素過剰型金属酸化物から酸素を放出させる請求項8に記載の酸素吸脱着装置。
- 200℃以上400℃以下において、酸素存在下で前記酸素過剰型金属酸化物に酸素を吸着させ、酸素吸着時より酸素分圧が低い圧力下で前記酸素過剰型金属酸化物から酸素を放出させる請求項8に記載の酸素吸脱着装置。
- 請求項1~7のいずれか一項に記載の酸素過剰型金属酸化物を用い、350℃未満で前記酸素過剰型金属酸化物に酸素を吸着させ、350℃以上で前記酸素過剰型金属酸化物から酸素を放出させることにより、酸素を濃縮する酸素濃縮装置。
- 請求項1~7のいずれか一項に記載の酸素過剰型金属酸化物を用い、200℃以上400℃以下において、酸素存在下で前記酸素過剰型金属酸化物に酸素を吸着させ、酸素吸着時より酸素分圧が低い圧力下で前記酸素過剰型金属酸化物から酸素を放出させることにより、酸素を濃縮する酸素濃縮装置。
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