JP7264157B2 - 磁気記録テープと磁気記録テープカートリッジ - Google Patents

磁気記録テープと磁気記録テープカートリッジ Download PDF

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Description

本技術は、磁気記録テープ等に関する。より詳しくは、良好な結晶配向を有し、高い抗磁力を有する磁性膜を備える磁気記録テープと、該磁気記録テープを収容した磁気記録テープカートリッジに関する。
代表的な磁気記録媒体として、磁気記録テープやハードディスク媒体がある。近年では、前者の磁気記録テープが、データアップ用として改めて注目されている。その理由は、インターネットの普及、クラウドコンピューティング、ビッグデータの蓄積や解析が進んでいるため、長期的に記録すべき情報量が爆発的に増加し、磁気記録媒体に高記録容量化が求められているからである。さらに、この磁気記録テープは、コスト、省エネルギー、長寿命、信頼性などの観点でも有利な点を備えている。
この磁気記録テープは、ガラス基板等を基体としたハードディスク媒体とは異なり、長尺状の可撓性フィルムをベース層に磁性層他が積層されている複層構造を備えている。この磁気記録テープでは、磁気記録テープ表層に設けられた磁性層の磁性層の結晶配向特性をより向上させることが重要な技術的課題の一つになっている。磁性層の結晶配向特性は、該磁性層の磁性粒子材料の組成だけでなく、磁性層とベース層の間に介在する下地層などの構成によっても影響を受け、ひいては、磁気記録テープのシグナルノイズ比(以下、SNR)にも影響する。
例えば、特許文献1では、Co-Pt-Crを主体としてSi酸化物を含有する磁性層の下層にRu(ルテニウム)層を形成する技術が開示されている。この技術では、RuがCo(コバルト)と同じ六方晶最密構造をとっており、また、このRuがCoと近い格子定数を有していることに着目し、Ru層の結晶配向を工夫し、磁性層の結晶配向特性を高め、高保磁力を実現している。
特開2006-12319号公報
本技術は、新規な下地層の構成等に工夫を施すことによって良好な結晶配向特性を有し、高いSNRを示す磁気記録テープを提供することを主な目的とする。
本技術者らは、少なくとも、可撓性を備える長尺状フィルムからなるベース層と、該ベース層の一方の主面側に形成される磁性層と、を備えており、前記磁性層とベース層の間に、前記磁性層から前記ベース層側に向けて順に下地層、シード層が設けられており、前記下地層は、Co及びCrを少なくとも含み、次の(1)式である、Co(100-y)Cr(但し、37≦ y≦45の範囲内である。)で表される平均原子数比率を有し、前記ベース層の上に形成された前記シード層は5nm以上20nm以下の膜厚を備え、TiとOを含み(2)式である、Ti(100-x)(但し、X≦10である。)で表される平均原子数比率、又は、Ti・Cr・Oを含み、次の(3)式である、(TiCr)(100-x)(但し、X≦10である。)で表される平均原子数比率のいずれかを有する、磁気記録テープ等を提供する。
本技術は、例えば以下のとおりに構成されてよい。
[1]少なくとも、可撓性を備える長尺状フィルムからなるベース層と、該ベース層の一方の主面側に形成される磁性層と、を備えており、
前記磁性層とベース層の間に、
前記磁性層から前記ベース層側に向けて順に下地層、シード層が設けられており、
前記下地層は、Co及びCrを少なくとも含み、以下の(1)式で表される平均原子数比率を有し、
前記ベース層の上に形成された前記シード層は5nm以上30nm以下の膜厚を備え、
TiとOからなり、以下の(2)式で表される平均原子数比率を有し、
前記下地層と前記磁性層の間に、ルテニウムを含有する中間層が設けられており、該中間層の厚さが0.5nm~6.0nmである、
磁気記録テープ。
Co(100-y)Cr・・・・・(1)
(但し、35≦y≦45の範囲内である。)
Ti(100-x)・・・・・(2)
(但し、x≦10である。
[2]前記下地層が二層構造を備える、[1]記載の磁気記録テープ。
[3]前記下地層が、金属酸化物をさらに含む、[1]又は[2]に記載の磁気記録テープ。
[4]前記金属酸化物が、SiO又はTiOである、[3]記載の磁気記録テープ。
[5]前記磁性層の厚みが、10nm~20nmである、[1]~[5]のいずれか一つに記載の磁気記録テープ。
[6]角形比が90%以上である、[1]~[5]のいずれか一つに記載の磁気記録テープ。
[7]保磁力が2100Oe以上である、[1]~[6]のいずれか一つに記載の磁気記録テープ。
[8]前記磁性層は、垂直配向された磁性層である、[1]~[7]のいずれか一つに記載の磁気記録テープ。
[9]前記磁性層は、Co、Pt及びCrを含む粒子が酸化物で分離されたグラニュラ構造を有する、[8]記載の磁気記録テープ。
[10][1]~[9]のいずれか一つに記載の磁気記録テープがリールに巻きつけられた状態でケースに収容された構成を備える、磁気記録テープカートリッジ。

本技術に係る磁気記録テープは、良好な結晶配向特性を有し、高いSNRを示すことができる。
第1実施形態例の基本的な層構造を示す図である。 第2実施形態例の基本的な層構造を示す図である。 第3実施形態例の基本的な層構造を示す図である。 第4実施形態例の基本的な層構造を示す図である。 第5実施形態例の基本的な層構造を示す図である。 第6実施形態例の基本的な層構造を示す図である。 本技術に関わる磁気記録テープカートリッジの一実施形態例を示す図である。
以下、本技術を実施するための好適な実施形態例について、添付の図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施形態例は、本技術に好適な実施形態や変形形態を例示するものであるため、これらに狭く限定されるものではなく、本技術の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。例えば、以下の実施形態例およびその変形例において挙げる構成、方法、工程、形状、材料および数値等はあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる構成、方法、工程、形状、材料および数値等を用いてもよい。また、化合物等の化学式を挙げる場合は、この化学式は代表的なものであって、同じ化合物の一般名称であれば、記載された価数等に限定されない。また、以下に説明する実施形態例およびその変形例の構成、方法、工程、形状、材料および数値等は、本技術の主旨を逸脱しない限り、互いに組み合わせることが可能である。説明は、以下の順序で行う。
(1)本技術に係る磁気記録テープの層構成
(1―1)第1実施形態例
(1-2)第2実施形態例
(1―3)第3実施形態例
(1-4)第4実施形態例
(1―5)第5実施形態例
(1-6)第6実施形態例
(2)本技術に係る磁気記録テープカートリッジの一実施形態例
(3)本技術に係る磁気記録テープの製造方法の一例
(1)本技術に係る磁気記録テープの層構成
本技術に係る磁気記録テープの層構成は、例えば、以下の第1~第6実施形態例を採用できる。
(1-1)第1実施形態例
図1は、本技術の第1実施形態例である磁気記録テープTの層構造を示す断面図である。この磁気記録テープTは、ベース層5の一方側の主面上にシード層4が設けられ、この一層構造のシード層4の直上に二層構造の下地層31、22が順に積層され、該下地層32の上に中間層2、該中間層2の上に磁気記録層として機能する磁性層1、該磁性層1の上に保護層P、潤滑剤層Lが設けられている。そして、ベース層5の他方側の主面にはバック層6が設けられている。なお、この第1実施形態例の層構成は、後述する実施例1~14の層構成に対応している。以下では、各層の構成について、磁性層1からベース層5側に向けて説明し、最後に、最下層のバック層6について説明する。また、本技術の説明において、ベース層5を挟んで磁性層1側を上側、バック層6側を下側として扱うものとする。本技術に係るすべての実施形態例に共通する層については、添付したすべての図面においては同一の符号を用いて示し、共通の層に係る構成や材料等についての重複説明は割愛する。
<磁性層1>
磁性層1は、磁性結晶粒子を含む層であり、磁気を用いて、信号を記録したり、あるいは再生をしたりする層として機能する。磁性層1は、記録密度を向上できる観点などから磁性結晶粒子が垂直配向されていることがより好ましい。さらに、この観点で、磁性層1は、Co系合金を含むグラニュラ構造を有する層であることが好ましい。
グラニュラ構造を有する磁性層1は、Co系合金を含む強磁性結晶粒子と、この強磁性結晶粒子を取り巻くように存在する非磁性粒界(非磁性体)とから構成されている。より具体的には、グラニュラ構造の磁性層1は、Co系合金を含むカラム(柱状結晶)と、このカラムを取り囲み、それぞれのカラムを物理的に、かつ磁気的に分離する非磁性粒界とから構成されている。このようなグラニュラ構造によって、磁性層1は、それぞれのカラム状の磁性結晶粒子が磁気的に分離した構造を呈する。
Co系合金は、上述した中間層2のRuと同じく六方晶最密充填(hcp)構造を有しており、そのc軸は膜面に対して垂直方向(磁気記録テープ厚み方向)に配向している。このように、磁性層1が直下層の中間層2と同じ六方晶最密充填構造を有することによって、磁性層1の配向特性がさらに高められている。Co系合金としては、少なくともCo、Cr及びPtを含有するCoCrPt系合金を採用することが好ましい。CoCrPt系合金は、特に狭く限定されるものではなく、さらに添加元素を含んでいてもよい。添加元素としては、例えば、Ni、Taなどから選択される一種以上の元素を挙げることができる。好ましくは、磁性層1は、Co、Pt及びCrを含む粒子が酸化物で分離されたグラニュラ構造を有しうる。
強磁性結晶粒子を取り巻く非磁性粒界は、非磁性金属材料を含んでいる。ここで、金属には半金属を含むものとする。非磁性金属材料としては、例えば、金属酸化物及び金属窒化物の内の少なくとも一つを採用することができ、上記グラニュラ構造をより安定に維持する観点からすると、金属酸化物を用いることが好ましい。
非磁性粒界に適する前記金属酸化物としては、Si、Cr、Cr、Al、Ti,Ta、Zr、Ce、Y、B及びHfなどから選ばれる少なくとも一種以上の元素を含む金属酸化物が挙げられる。その具体例としては、SiO、Cr、CuO、Al、TiO、Ta、ZrO2、3又はHfOなどを挙げることができ、特に、SiO2、TiOを含む金属酸化物が好ましい。
非磁性粒界に適する上記金属窒化物としては、Si、Cr、Co、Al、Ti,Ta、Zr、Ce、Y及びHfなどから選ばれる少なくとも一種以上の元素を含む金属窒化物が挙げられる。その具体例としては、SiN、TiN又はAlNなどを挙げることができる。
さらに、強磁性結晶粒子に含まれるCoCrPt系合金と、非磁性粒界に含まれるSiO又はTiOとが、以下の式(4)に示す平均原子数比率を有していることが好ましい。反磁界の影響を抑制し、かつ、充分な再生出力を確保できる飽和磁化量Msを実現でき、これにより、記録再生特性のさらなる向上を実現できるからである。
(CoPTCr100-x-y100-z-(MO・・・・・・・(4)
(但し、式(4)中において、x、y、zはそれぞれ、69≦x≦72、10 ≦y≦16、9≦z≦12の範囲内の値であり、且つ、MはSi又はTiである。)
上記平均原子数比率は、次のようにして求めることができる。磁気記録テープTの保護層1(図1参照。後述)側からイオンミリングしながら、オージェ電子分光法(Auger Electron Spectroscopy、以下「AES」という。)による磁性層1の深さ方向分析(デプスファイル測定)を行い、膜厚方向におけるCo、Pt、Cr、Si及びOの平均原子数比率を求める。
磁性層1の厚みの好適な範囲は、10nm~20nmである。下限厚みの10nmは、磁性粒子体積の低減による熱擾乱の影響という観点での限界厚みであり、上限厚みの20nmは、高記録密度磁気記録テープのビット長の設定の観点から、この厚みを超える厚みは弊害となる。
磁性層1の平均厚みは、以下のようにして求めることができる。まず、磁気記録テープTを、その主面に対して垂直に薄く加工して試料片を作製し、その試験片の断面を透過型電子顕微鏡(Transmission Electron Microscope:TEM)により観察を行う。装置および観察条件は、装置:TEM(日立製作所製H9000NAR)、加速電圧:300kV、倍率:100,000倍である。次に、得られたTEM像を用い、磁気記録テープTの長手方向に少なくとも10点以上の位置で磁性層1の厚みを測定した後、それらの測定値を単純に平均(算術平均)して磁性層1の平均厚みを求める。なお、測定位置は、試験片から無作為に選ばれるものとする。
<保護層>
なお、図1等において符号Pは、保護層を示している。この保護層Pは、磁性層1を保護する役割を果たす層である。この保護層Pは、例えば、炭素材料又は二酸化ケイ素(SiO)を含む。この保護層1の膜強度の観点からは炭素材料を含んでいることが好ましい。炭素材料としては、例えば、グラファイト、ダイヤモンド状炭素(Diamond-Like Carbon:略称DLC)又はダイヤモンドなどを挙げることができる。なお、保護層5は、以下のすべての実施形態例で共通である。
<潤滑剤層>
この保護層Pの上層に、潤滑剤層Lを設けてもよい(図1参照)。この潤滑剤層Lは、潤滑剤が配合された層であり、走行時の磁気記録テープTの摩擦を軽減する役割を主に果たす。
潤滑剤層Lは、少なくとも1種の潤滑剤を含んでいる。潤滑剤層Lは、必要に応じて各種添加剤、例えば防錆剤をさらに含んでいてもよい。潤滑剤は、少なくとも2つのカルボキシル基と1つのエステル結合とを有し、下記の一般化学式(1)で表されるカルボン酸系化合物の少なくとも1種を含んでいる。潤滑剤は、下記の一般化学式(1)で表されるカルボン酸系化合物以外の種類の潤滑剤をさらに含んでいてもよい。
Figure 0007264157000001
(式中、Rfは非置換若しくは置換の、また、飽和若しくは不飽和の、含フッ素炭化水素基或いは炭化水素基、Esはエステル結合、Rは、なくてもよいが、非置換若しくは置換の、また、飽和若しくは不飽和の炭化水素基である。)
上記カルボン酸系化合物は、下記の一般化学式(2)または一般化学式(3)で表されるものが好ましい。
Figure 0007264157000002
(式中、Rfは、非置換若しくは置換の、また、飽和若しくは不飽和の、含フッ素炭化水素基或いは炭化水素基である。)
Figure 0007264157000003
(式中、Rfは、非置換若しくは置換の、また、飽和若しくは不飽和の、含フッ素炭化水素基或いは炭化水素基である。)
潤滑剤は、上記の一般化学式(2)および一般化学式(3)で表されるカルボン酸系化合物の一方または両方を含んでいることが好ましい。
一般化学式(1)で示されるカルボン酸系化合物を含む潤滑剤を磁性層1または保護層Pなどに塗布すると、疎水性基である含フッ素炭化水素基又は炭化水素基Rf間の凝集力により潤滑作用が発現する。Rf基が含フッ素炭化水素基である場合には、総炭素数が6~50であり、且つフッ化炭化水素基の総炭素数が4~20であるのが好ましい。Rf基は、飽和又は不飽和、直鎖又は分岐鎖又は環状であってよいが、とくに飽和で直鎖であるのが好ましい。
例えば、Rf基が炭化水素基である場合には、下記一般化学式(4)で表される基であることが望ましい。
Figure 0007264157000004
(但し、一般化学式(4)において、lは、8~30、より望ましくは12~20の範囲から選ばれる整数である。)
また、Rf基が含フッ素炭化水素基である場合には、下記一般化学式(5)で表される基であることが望ましい。
Figure 0007264157000005
(但し、一般化学式(5)において、mとnは、それぞれ次の範囲から選ばれる整数で、m=2~20、n=3~18、より望ましくは、m=4~13、n=3~10である。)
フッ化炭化水素基は、上記のように1箇所に集中していても、また下記一般化学式(6)のように分散していてもよく、-CFや-CF-ばかりでなく-CHFや-CHF-等であってもよい。
Figure 0007264157000006
(但し、一般化学式(6)において、n1+n2=n、m1+m2=mである。)
一般化学式(4)、(5)および(6)において炭素数を上記のように限定したのは、アルキル基または含フッ素アルキル基を構成する炭素数(l、又は、mとnの和)が上記下限以上であると、その長さが適度の長さとなり、疎水性基間の凝集力が有効に発揮され、良好な潤滑作用が発現し、摩擦・摩耗耐久性が向上するからである。また、その炭素数が上記上限以下であると、上記カルボン酸系化合物からなる潤滑剤の、溶媒に対する溶解性が良好に保たれるからである。
特に、Rf基は、フッ素原子を含有すると、摩擦係数の低減、さらには走行性の改善等に効果がある。但し、含フッ素炭化水素基とエステル結合との間に炭化水素基を設け、含フッ素炭化水素基とエステル結合との間を隔てて、エステル結合の安定性を確保して加水分解を防ぐのがよい。また、Rf基がフルオロアルキルエーテル基、又はパーフルオロポリエーテル基を有するものであるのもよい。R基は、なくてもよいが、ある場合には、比較的炭素数の少ない炭化水素鎖であるのがよい。また、Rf基又はR基は、構成元素として窒素、酸素、硫黄、リン、ハロゲンなどの元素を含み、既述した官能基に加えて、ヒドロキシル基、カルボキシル基、カルボニル基、アミノ基、及びエステル結合等を更に有していてもよい。
上記一般化学式(1)で示されるカルボン酸系化合物は、具体的には以下に示す化合物の少なくとも1種であることが好ましい。すなわち、潤滑剤は、以下に示す化合物を少なくとも1種含んでいることが好ましい。
CF3(CF2)7(CH2)10COOCH(COOH)CH2COOH
CF3(CF2)3(CH2)10COOCH(COOH)CH2COOH
C17H35COOCH(COOH)CH2COOH
CF3(CF2)7(CH2)2OCOCH2CH(C18H37)COOCH(COOH)CH2COOH
CF3(CF2)7COOCH(COOH)CH2COOH
CHF2(CF2)7COOCH(COOH)CH2COOH
CF3(CF2)7(CH2)2OCOCH2CH(COOH)CH2COOH
CF3(CF2)7(CH2)6OCOCH2CH(COOH)CH2COOH
CF3(CF2)7(CH2)11OCOCH2CH(COOH)CH2COOH
CF3(CF2)3(CH2)6OCOCH2CH(COOH)CH2COOH
C18H37OCOCH2CH(COOH)CH2COOH
CF3(CF2)7(CH2)4COOCH(COOH)CH2COOH
CF3(CF2)3(CH2)4COOCH(COOH)CH2COOH
CF3(CF2)3(CH2)7COOCH(COOH)CH2COOH
CF3(CF2)9(CH2)10COOCH(COOH)CH2COOH
CF3(CF2)7(CH2)12COOCH(COOH)CH2COOH
CF3(CF2)5(CH2)10COOCH(COOH)CH2COOH
CF3(CF2)7CH(C9H19)CH2CH=CH(CH2)7COOCH(COOH)CH2COOH
CF3(CF2)7CH(C6H13)(CH2)7COOCH(COOH)CH2COOH
CH3(CH2)3(CH2CH2CH(CH2CH2(CF2)9CF3))2(CH2)7COOCH(COOH)CH2COOH
上記一般化学式(1)で示されるカルボン酸系化合物は、環境への負荷の小さい非フッ素系溶剤に可溶であり、炭化水素系溶剤、ケトン系溶剤、アルコール系溶剤、エステル系溶剤などの汎用溶剤を用いて、塗布、浸漬、噴霧などの操作を行えるという利点を備えている。具体的には、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、ベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、シクロヘキサノンなどの溶媒を挙げることができる。
保護層Pが炭素材料を含む場合には、潤滑剤として上記カルボン酸系化合物を保護層P上に塗布すると、保護層P上に潤滑剤分子の極性基部である2つのカルボキシル基と少なくとも1つのエステル結合基が吸着され、疎水性基間の凝集力により特に耐久性の良好な潤滑剤層Lを形成することができる。
なお、潤滑剤は、上述のように磁気記録テープTの表面に潤滑剤層Lとして保持されるのみならず、磁気記録テープTを構成する磁性層1および保護層Pなどの層に含まれ、保有されていてもよい。
<中間層>
図1等において符号2で示される中間層は、該中間層2の直上に形成された上記磁性層1の配向特性を高める役割を主に果たす層である。この中間層2は、該中間層2と接している磁性層1の主成分と同様の結晶構造を有していることが好ましい。例えば、磁性層1がCo(コバルト)系合金を含んでいる場合には、該中間層2は、このCo系合金と同様の六方晶最密充填構造を有する材料を含み、その構造のc軸が膜面に対して垂直方向(磁気記録テープ厚み方向)に配向していることが好ましい。これにより、磁性層1の結晶配向特性を一層高め、かつ、中間層2と磁性層1との格子定数のマッチングを比較的良好にすることができる。
中間層2で採用する六方晶最密充填構造の材料は、Ru(ルテニウム)単体又はその合金が好ましい。Ru合金としては、Ru-SiO、RuTiO、又はRu-ZrOなどのRu合金酸化物を挙げることができる。しかしながら、Ru材料は希少金属であり、コスト視点では該中間層2は可能な限り薄くすることが好ましく、6.0nm以下、より好ましくは5.0nm以下、さらに好ましくは2.0nm以下の厚みが好ましい。あるいは、同コスト視点では、この中間層2を全く無くす構成(例えば、図2の第2実施形態例、図4の第4実施形態例)にした方がより好ましい。
本第1実施形態例では、ベース層5の上に、後述する下地層3、シード層4を設けているので、この中間層2の厚さを薄くした場合でも、あるいは、該中間層2が無い層形態(第2実施形態例、図2参照。後述。)とした場合でも、良好なSNRの磁気記録テープを得ることができる 。
なお、中間層2が有する「濡れ性」を利用すると、該中間層2の上に真空成膜にて形成される磁性層1を構成する材料が結晶化する時の拡散がし易くなり、結晶のカラムサイズを大きくすることができる。例えば、Ruを含有する中間層2に濡れ性を発揮させるためには、最低でも0.5nm以上の厚みが必要である。
<下地層>
図1に示された第1実施形態例では、上記中間層2の直下に、下地層3が設けられている。下地層3は、Co及びCrを少なくとも含み、以下の(1)式で表される平均原子数比率を有する。
Co(100-y)Cr・・・・・(1)
(但し、35≦y≦45の範囲内である。)
本技術の好ましい実施態様に従い、下地層3は、さらに金属酸化物を含みうる。当該金属酸化物は、好ましくは二酸化ケイ素(SiO)又は二酸化チタン(TiO)でありうる。この実施態様において、下地層3の組成は例えば以下のとおりであってよい。
[Co(100-y)Cr(100-z)(MO・・・・(5)
(但し、37≦ y≦45であり、z≦10の範囲内であり、且つ、MはSi又はTiである。)
本技術の一つの実施態様に従い、中間層2の下に、該上側下地層31、さらに該上側下地層31の直下に下側下地層32が設けられていてよい。即ち、本第1実施形態例の下地層3は、上側下地層31と下側下地層32からなる二層構造を備えていてよい。
下地層3は上記のとおりCo系合金で形成されてよい。下地層3が上記二層構造を有する場合においても、上側下地層31及び下側下地層32の両方が、Co系合金で形成されている磁性層1(後述)と同様のCo系合金から形成することが好ましい。その理由は、下地層3にCo系合金を用いると、上述した磁性層1や中間層2と同じ六方晶最密充填(hcp)構造を有する結晶構造を備えることになり、そのc軸は膜面に対して垂直方向(磁気記録テープ厚み方向)に配向する。このように、下地層3が、磁性層1や中間層2と同じ六方晶最密充填構造を有することにより、磁性層1の配向特性をさらに高めることができる。
下地層3が上記二層構造を有する場合において、下地層3を構成する上側下地層31は、以下の(1)式で示される平均原子数比率を有していることが好ましい。
Co(100-y)Cr・・・・・・・(1)
(但し、37≦ y≦45の範囲内である。)
下地層3を構成するCoCr膜については、0≦y≦36ではhcp相、54≦y≦66ではσ相となる。CoCr膜がhcp相とσ相の共存状態で場合に、その上に成長する六方晶最密充填構造である金属膜において、良好な垂直方向へのc軸配向と孤立したカラム形状を有する膜が形成される。yが37未満であると、CoCr膜はhcp相のみとなるので、その上に成長する金属膜のカラムの孤立性が低下することから不適であり、一方、yが45を超えると、CoCr膜中のσ相の比率が増えることによりその上に成長する金属膜のc軸配向が低下するので不適である。
上側下地層31は、以下の(5)式で表される平均原子数比率に示す範囲で、二酸化ケイ素(SiO)又は二酸化チタン(TiO)を含有していてもよい。
[Co(100-y)Cr(100-z)(MO・・・・(5)
(但し、37≦ y≦45であり、z≦10の範囲内であり、且つ、MはSi又はTiである。)
下地層3及び上側下地層31に関する上記(5)式において、zが10を超える場合は、Co系合金の磁性柱状結晶(カラム)と、このカラムを取り囲み、それぞれのカラムを物理的に、かつ磁気的に分離している非磁性粒界が過剰となり、それぞれのカラム状の磁性結晶粒子が磁気的に過度に分離した構造を呈してしまうので、好ましくない。なお、この(5)式において、Z=0の場合は、(1)式が適用されることになる。
上側下地層31は、金属酸化物をさらに含みうる。前記金属酸化物は、非磁性粒界を構成しうる。前記金属酸化物としてはSiOの他、Cr、Cr、Al、Ti,Ta、Zr、Ce、Y、B及びHfなどから選ばれる少なくとも一種以上の元素を含む金属酸化物が挙げられる。その具体例としては、Cr、CuO、Al、TiO、Ta、ZrO2、3又はHfOなどを挙げることができ、特に、SiO2、TiOを含む金属酸化物が好ましい。
この上側下地層31の厚みは、20~50nmの範囲が好ましい。同厚みが20nm未満である場合、グラニュラ形状の鍵であるカラム先頭部の山型形状が取りにくくなり、その上に成長する中間層の十分なグラニュラ性が確保できなくなる。また、同厚みが50nmを超える場合、カラムが粗大化することにより中間層のカラムサイズが大きくなることにより最終的に磁性層のカラムサイズが大きくなり記録再生特性のノイズが増大する。
次に、上側下地層31の直下に設けられる下側下地層31についても、以上で上側下地層31について述べた説明が当てはまる。例えば、下側下地層31は、Co及びCrを少なくとも含む組成を有し、かつ、上記(1)式、又は(5)式と同じ平均原子数比率であることが好ましい。該下側下地層31の厚みの好適な範囲は、上記上側下地層31と同様である。
本第1実施形態例のように下地層3に、上側下地層31と下側下地層32を設けて二層構造とすると、下側下地層32では結晶配向を高める成膜条件とし、上側下地層31をグラニュラ性の高い成膜条件とすることで、結晶配向およびグラニュラ性を同時に実現できるようになるので、この点で好ましい。
<シード層>
図1等に符号4で示されたシード層は、下地層3の下層に位置し、かつ、ベース層5(後述)の一方の主面の直上に形成される層である。このシード層4は、後述する中間層2が薄く形成された場合、あるいは、該中間層2が設けられない層構成であっても、良好なSNR(シグナルノイズ比)を確保するために必要である。また、このシード層4は、ベース層5に対して下地層3以上の上層部、即ち、下地層3(31、32)、中間層2、磁性層1を密着させる役割も果たす。
このシード層4は、Ti(チタン)とO(酸素)の二つの原子を少なくとも含んでおり、次の(2)式で表される平均原子数比率を有することが好ましい。
Ti(100-x)・・・・・・(2)
(但し、X≦10である。)
あるいは、このシード層4は、Ti、Cr、Oの三つの原子を含んでおり、次の(3)式で表される平均原子数比率を有することが好ましい。シード層4にCrが含有すると、同様にCrを含有している下地層3(31、32)や磁性層1とのマッチングが良くなるので好ましい。
(TiCr)(100-x)・・・・・・・・・(3)
(但し、X≦10である。)
上記(2)式、(3)式で表されるいずれの平均原子数比率であっても、両式においてXが10を超えるとシード層中にTiO結晶が生成されるようになり、アモルファス膜としての機能が著しく低下するので好ましくない。
シード層4に含有されるTiは、Co系合金と同様に六方晶最密充填構造を備えているので、磁性層1、中間層2、下地層3に結晶構造とのマッチングがよい。
シード層4に酸素が含有されている。これは、後述するベース層5を構成するフィルムに由来又は起因する酸素がシード層4に入り込むからであり、この点、フィルムからなるベース層5を使用しないハードディスク(HDD)のシード層とは異なった原子構成となっている。なお、シード層4の全体の厚さは、5nm以上、30nm以下であることが好ましい。
<ベース層>
図1等に符号5で示されたベース層5は、可撓性を有する長尺状の非磁性支持体であり、磁気記録テープの土台となる層としての機能を主に果たしている。ベース層5は、ベースフィルム層、あるいは基体と称されることがあり、磁気記録テープT全体に適正な剛性を付与するフィルム層である。
ベース層5の平均厚みの上限値は、4.5μm未満、より好ましくは4.2μm以下、より好ましくは3.6μm以下、さらにより好ましくは3.3μm以下である。ベース層5の平均厚みの上限値が3.6μm以下であると、1データカートリッジ内に記録できる記録容量を一般的な磁気記録媒体よりも高めることができる。なお、ベース層5の下限の厚みは、フィルムの製膜上の限界や当該ベース層5の機能の観点から定められる。
ベース層5の平均厚みは、以下のようにして求めることができる。まず、1/2インチ幅の磁気記録テープT1を準備し、それを250mmの長さに切り出し、サンプルを作製する。続いて、サンプルのベース層5以外の層をMEK(メチルエチルケトン)または希塩酸等の溶剤で除去する。次に、測定装置としてMitsutoyo社製レーザーホロゲージを用いて、サンプル(ベース層5)の厚みを5点以上の位置で測定し、それらの測定値を単純に平均(算術平均)して、ベース層5の平均厚みを算出する。なお、測定位置は、サンプルから無作為に選ばれるものとする。
ベース層5は、例えば、ポリエステル類、ポリオレフィン類、セルロース誘導体、ビニル系樹脂、およびその他の高分子樹脂のうちの少なくとも1種を含む。ベース層5が上記材料のうちの2種以上を含む場合、それらの2種以上の材料は混合されていてもよいし、共重合されていてもよいし、積層されていてもよい。ポリエステル類は、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PBN(ポリブチレンナフタレート)、PCT(ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート)、PEB(ポリエチレン-p-オキシベンゾエート)およびポリエチレンビスフェノキシカルボキシレートのうちの少なくとも1種を含む。ポリオレフィン類は、例えば、PE(ポリエチレン)およびPP(ポリプロピレン)のうちの少なくとも1種を含む。セルロース誘導体は、例えば、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、CAB(セルロースアセテートブチレート)およびCAP(セルロースアセテートプロピオネート)のうちの少なくとも1種を含む。ビニル系樹脂は、例えば、PVC(ポリ塩化ビニル)およびPVDC(ポリ塩化ビニリデン)のうちの少なくとも1種を含む。その他の高分子樹脂は、例えば、PA(ポリアミド、ナイロン)、芳香族PA(芳香族ポリアミド、アラミド)、PI(ポリイミド)、芳香族PI(芳香族ポリイミド)、PAI(ポリアミドイミド)、芳香族PAI(芳香族ポリアミドイミド)、PBO(ポリベンゾオキサゾール、例えばザイロン(登録商標))、ポリエーテル、PEK(ポリエーテルケトン)、ポリエーテルエステル、PES(ポリエーテルサルフォン)、PEI(ポリエーテルイミド)、PSF(ポリスルフォン)、PPS(ポリフェニレンスルフィド)、PC(ポリカーボネート)、PAR(ポリアリレート)およびPU(ポリウレタン)のうちの少なくとも1種を含む。
このベース層5の材料は、特に狭く限定はされないのであるが、磁気記録テープの規格によって定められる場合がある。例えば、LTO規格では、PENが指定されている。なお、ベース層5は、以下のすべての実施形態例において共通である。
<バック層>
図1等に示されているように、バック層6は、ベース層5の下側の主面に形成されている。このバック層6は、磁気記録テープT1が磁気ヘッドに対向しながら高速走行する際に発生する摩擦を制御する役割、巻き乱れを防止する役割などを担っている。すなわち、磁気記録テープT1を高速で安定走行させるための基本的な役割を担っている。このバック層6は、以下のすべての実施形態例で共通である。
バック層6は、結着剤および非磁性粉を含んでいる。バック層6は、必要に応じて潤滑剤、硬化剤および帯電防止剤等のうちの少なくとも1種の添加剤をさらに含んでいてもよい。結着剤および非磁性粉は、上述の非磁性層2の場合と同様である。帯電防止剤を添加すると、このバック層6にゴミや埃の付着を防止することができる。
バック層6に含有され得る非磁性粉の平均粒子サイズは、好ましくは10nm以上150nm以下、より好ましくは15nm以上110nm以下である。非磁性粉の平均粒子サイズは、上記の磁性粉の平均粒子サイズと同様にして求められる。非磁性粉が、2以上の粒度分布を有する非磁性粉を含んでいてもよい。
バック層6の平均厚みの上限値は、好ましくは0.6μm以下である。バック層6の平均厚みの上限値が0.6μm以下であると、磁気記録テープTの平均厚みが5.6μm以下である場合でも、磁気記録テープTの記録再生装置内での走行安定性を保つことができる。バック層6の平均厚みの下限値は特に限定されるものではないが、例えば、0.2μm以上である。0.2μm未満であると、磁気記録テープTの記録再生装置内での走行安定性に支障をきたす恐れが生じる。
バック層6の平均厚みは、以下のようにして求められる。まず、1/2インチ幅の磁気記録テープTを準備し、それを250mmの長さに切り出し、サンプルを作製する。次に、測定装置としてMitsutoyo社製レーザーホロゲージを用いて、サンプルの厚みを5点以上で測定し、それらの測定値を単純に平均(算術平均)して、磁気記録テープTの平均値t[μm]を算出する。なお、測定位置は、サンプルから無作為に選ばれるものとする。
続いて、サンプルのバック層6をMEK(メチルエチルケトン)または希塩酸等の溶剤で除去する。その後、再び上記のレーザーホロゲージを用いてサンプルの厚みを5点以上で測定し、それらの測定値を単純に平均(算術平均)して、バック層6を除去した磁気記録テープTの平均値t[μm]を算出する。なお、測定位置は、サンプルから無作為に選ばれるものとする。その後、t[μm]=t[μm]-t[μm]という式によりバック層6の平均厚みt[μm]を求めることができる。
(1-2)第2実施形態例。
図2は、本技術の第2実施形態例である磁気記録テープTの層構造を示す断面図である。この磁気記録テープTは、磁性層1と下地層3の間に、中間層2が存在しない層構造を有している。より具体的には、磁性層1、二層の下地層3(31、32)、シード層4、ベース層5、バック層6を備えており、さらに磁性層1の直上に保護層P、そして該保護層Pの直上に潤滑剤層Lを備えている。
この第2実施形態例では、希少金属であるルテニウムを含有する中間層2(図1参照)が存在しない磁気記録テープTを実現している。一方、下地層3の結晶構造を磁性層1と同じ六方晶最密充填構造としていることにより、中間層2が無いことによって磁性層1の配向特性が低減してしまうことを抑制している。なお、この第2実施形態例は、後述する実施例15に対応する層構成である。
(1-3)第3実施形態例。
図3に示す磁気記録テープTは、磁性層1の下層に中間層2を備える構成とし、かつ、下地層3を二層構造(上側下地層31と下側下地層32)にするとともに、シード層4も上側シード層41と下側シード層41の二層構造とした。潤滑剤層L、保護層P、磁性層1、ベース層5、バック層6については第1実施形態例と同様の層構造である。
この第3実施形態例の層構成において、例えば、上側シード層41は、ニッケルタングステン(Ni96)で形成してもよく、下側シード層42は、Ti、Cr、Oを少なくとも含み、上記(3)式で示される平均原子数比率の組成としてもよい。なお、この第3実施形態例は、後述する実施例16、17に対応する層構成である。
上側シード41の厚みは、5nm以上、30nm以下の範囲が好ましく、下側下地層42の厚みは2nm以上、30nm以下が好ましい。
(1-4)第4実施形態例
図4に示す磁気記録テープTは、中間層2を排除した以外は、上記第3実施形態例の層構造と同様である。この第4実施形態例においても、シード層41、42について、上記第3実施形態例と同じ材料や組成を採用することができる。潤滑剤層L、保護層P、磁性層1、ベース層5、バック層6については第1実施形態例と同様の層構造である。なお、この第4実施形態例は、後述する実施例18に対応する層構成である。
(1-5)第5実施形態例
図5に示す磁気記録テープTは、中間層2を備えており、該中間層2の直下に位置する下地層3は、上側下地層31のみで構成されている。該下地層3(上側下地層31)の直下に位置するシード層4は、下側シード層42のみで構成されている。潤滑剤層L、保護層P、磁性層1、ベース層5、バック層6については第1実施形態例と同様である。なお、この第5実施形態例は、後述する実施例19に対応する層構成である。
(1-6)第6実施形態例
図6に示す磁気記録テープTは、中間層2を備え、該中間層2の直下に位置する下地層3は、上側下地層31と下側下地層32の二層構造を有する。下地層3(31,32)の下に位置するシード層4は、下側シード層42のみで構成されている。そして、この下側シード層42とベース層5の間に、単層の軟磁性裏打ち層(Soft magnetic underlayer、略称SUL)7を設けた層構造を有している。潤滑剤層L、保護層P、磁性層1、ベース層5、バック層6については第1実施形態例と同様である。なお、この第6実施形態例は、後述する実施例20に対応する層構成である。
<SUL(軟磁性裏打ち層)>
図6に符号7で示すSULは、磁性層1に磁気記録を行う際に、垂直磁気ヘッドから発生する漏れ磁束を、該磁性層1に効率よく引き込むために設けられる層である。即ち、SUL7を設けることで、磁気ヘッドからの磁界強度を高めることができ、より高密度記録に適した磁気記録テープTとすることができる。なお、SUL7を備える磁気記録テープTは「二層垂直磁気記録テープ」と称することもできる。
SUL7は、アモルファス状態の軟磁性材料を含んでいる。例えば、Co系材料であるCoZrNb合金で形成でき、他には、CoZrTa、CoZrTaNbなども採用可能である。また、Fe系材料である、FeCoB、FeCoZr、FeCoTaなどを採用してもよい。なお、SUL7は、薄い介在層を挟んで二つの軟磁性層を形成し、前記介在層を介した交換結合を利用して積極的に磁化を反平行にした構造を備える、Antiparallel Coupled SUL(APC-SUL)を備えるようにしてもよい。
・ 本技術に係る磁気記録テープカートリッジの一実施形態例
図7は、本技術に係る磁気記録テープが収容されたカートリッジ製品の一例を簡略に示している。所定の幅に裁断された磁気記録テープTを品種に合わせた所定の長さに切断し、この図7に示されたようなカートリッジ磁気記録テープ8の形態とする。具体的には、カートリッジケース81内に設けられたリール82に所定長の磁気記録テープを巻き付けて収容する。
・ 本技術に係る磁気記録テープの製造方法の一例
本技術の磁気記録テープTは、例えば、以下のようにして製造することができる。まず、ベース層5の一方の主面に対して、シード層4、下地層3、中間層2、磁性層1を順番にスパッタ成膜する。スパッタ時の成膜室の雰囲気は、例えば、1×10-5Pa~5×10-5Pa程度に設定する。シード層4、下地層3、中間層2、磁性層1の膜厚及び特性(例えば、磁気特性)は、ベース層5を構成するフィルムを巻き取るテープライン速度、スパッタ時に導入するAr(アルゴン)ガスなどの圧力(スパッタガス圧)、及び投入電力などを調整することにより制御することができる。
なお、中間層2を設けない実施形態例(図2、図4参照)では、該中間層2の成膜を行わないようにし、下地層3の直上に磁性層1を成膜する。シード層4が下側シード層41、上側シード層42の二層構造を備える場合は、順に製膜し、下地層3が下側下地層31、上側下地層32を備える場合は、この順番に成膜する。
次に、配向された磁性層1上に保護層Pを成膜する。該保護層Pの成膜方法としては、例えば、化学気相成長(Chemical Vapor Deposition:略称CVD)法、又は物理蒸着(Physical Vapor Depositin:略称PVD)法を用いることができる。
次に、結着剤、無機粒子及び潤滑剤などを溶剤に混錬、分散させることにより、バック層6用の塗料を調製しておき、ベース層6の他方の主面上に、この調製した前記塗料を塗工し、これを乾燥させて、バック層6を形成する。
次に、潤滑剤をすでに成膜されている保護層Pの上に塗布し、潤滑剤層Lを形成する。潤滑剤の塗布方法としては、例えば、グラビアコーティング、ディップコーティングなどの各種塗布方法を採用することができ、特に限定されない。
続く工程として、磁気テープのテープ幅方向における反りを調整するため、表面温度が150-230℃程度に熱せられた金属ロールに原反ロールを接触させて走行させるホットロール処理を施してもよい 。
上述のようにして得られた幅広の磁気記録テープTを、例えば、磁気記録テープの品種の規格に合わせた磁気記録テープ幅に裁断する(裁断工程)。例えば、1/2インチ(12.65mm)幅に裁断し、所定のロールに巻き取る。これにより、目的の磁気記録テープ幅を備える長尺状の磁気記録テープを得ることができる。この裁断工程で、必要な検査を行ってもよい。
次に、所定の幅に裁断された磁気記録テープを品種に合わせた所定の長さ切断し、図7に示したようなカートリッジ磁気記録テープ8の形態とする。具体的には、カートリッジケース81内に設けられたリール82に所定長の磁気記録テープTを巻き付けて収容する。
最終の製品検査工程を経て梱包を行い出荷する。検査工程では、例えば、電磁変換特性、走行耐久性等の出荷前検査を行って、磁気記録テープの最終品質確認を行う。
本技術は、以下のような構成を採用することもできる。
(1)少なくとも、可撓性を備える長尺状フィルムからなるベース層と、該ベース層の一方の主面側に形成される磁性層と、を備えており、
前記磁性層とベース層の間に、
前記磁性層から前記ベース層側に向けて順に下地層、シード層が設けられており、
前記下地層は、Co及びCrを少なくとも含み、以下の式(1)で表される平均原子数比率を有し、
前記ベース層の上に形成された前記シード層は5nm以上30nm以下の膜厚を備え、
TiとOを含み以下の(2)式で表される平均原子数比率、又はTi・Cr・Oを含み以下の式(3)式で表される平均組成のいずれかを有する、磁気記録テープ。
Co(100-y)Cr・・・・・(1)
(但し、37≦ y≦45の範囲内である。)
Ti(100-x)・・・・・・(2)
(但し、x≦10である。)
(TiCr)(100-x)・・・・・・・・・(3)
(但し、x≦10である。)
(2)前記下地層が二層構造を備える、(1)記載の磁気記録テープ。
(3)前記下地層が、金属酸化物をさらに含む、(1)又は(2)記載の磁気記録テープ。
(4)前記金属酸化物が、SiO又はTiOである、(3)記載の磁気記録テープ。
(5)前記下地層と前記磁性層の間に、ルテニウムを含有する中間層が設けられており、該中間層の厚さが0.5~6.0nm以下である、(1)から(4)のいずれかに記載の磁気記録テープ。
(6)角形比が90%以上である、(1)から(5)のいずれかに記載の磁気記録テープ。
(7)保磁力が2100Oe以上である、(1)から(6)のいずれかに記載の磁気記録テープ。
(8)前記磁性層は、垂直配向された磁性層である、(1)から(7)のいずれかに記載の磁気記録テープ。
(9)前記磁性層は、Co、Pt及びCrを含む粒子が酸化物で分離されたグラニュラ構造を有する、(1)から(8)のいずれかに記載の磁気記録テープ。
(10)(1)から(9)のいずれかに記載の磁気記録テープがリールに巻きつけられた状態でケースに収容された構成を備える、磁気記録テープカートリッジ。
以下、実施例によって、本技術をより具体的に説明するが、本技術はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
本実施例において、シード層、下地層、中間層、記録層および保護層の各層の厚さは、以下のようにして求めた。まず、磁気テープをその膜断面方向に薄く加工して試料片を作製した。次に、その試料片を透過型電子顕微鏡(Transmission Electron Microscope、以下「TEM」という。)により観察し、そのTEM像から各層の厚さを測定した。
また、本実施例において、シード層などの平均原子数比率は、以下のようにして求められた。まず、磁気テープをイオンミリングして、AESによるシード層の深さ方向分析(デプスプロファイル測定)を行った。次に、得られたデプスプロファイルから、膜厚方向における平均原子数比率(平均組成)を求めた。
(実施例1)
(シード層の成膜工程)
まず、以下の成膜条件にて、非磁性のベース層をなす長尺の高分子フィルムの表面上に、Ti(100-x)(但し、x=2である。)からなるシード層を膜厚10nmになるようにスパッタ成膜した。
成膜方法:DCマグネトロンスパッタリング方式
ターゲット:Tiターゲット
ガス種:Ar
ガス圧:0.25Pa
投入電力:0.1W/mm
(下側下地層の成膜工程)
次に、以下の成膜条件にて、前記シード層上に、Co(100-y)Cr(但し、y=40である。)からなる下側下地層を膜厚30nmになるようにスパッタ成膜した。
成膜方法:DCマグネトロンスパッタリング方式
ターゲット:CoCrターゲット
ガス種:Ar
ガス圧:0.2Pa
投入電力:0.13W/mm
マスク:なし
(上側下地層の成膜工程)
次に、以下の成膜条件にて、前記下側下地層上に、[Co(100-y)Cr(100-z)(SiO(但し、y=40、z=0である。)からなる上側下地層を膜厚30nmになるようにスパッタ成膜した。
ターゲット:CoCrSiOターゲット
ガス種:Ar
ガス圧:6Pa
投入電力:0.13W/mm
マスク:なし
(中間層の成膜工程)
次に、以下の成膜条件にて、下地層上にRuからなる中間層を膜厚2nmになるようにスパッタ成膜した。
成膜方法:DCマグネトロンスパッタリング方式
ターゲット:Ruターゲット
ガス種:Ar
ガス圧:0.5Pa
(磁性層の成膜工程)
次に、以下の成膜条件にて、前記中間層上に(CoCrPt)-(SiO)からなる磁性層を14nm成膜した。
成膜方法:DCマグネトロンスパッタリング方式
ターゲット:(CoCrPt)-(SiO)ターゲット
ガス種:Ar
ガス圧:1.5Pa
(保護層の成膜工程)
次に、以下の成膜条件にて、記録層上にカーボンからなる保護層を膜厚5nmになるようにスパッタ成膜した。
成膜方法:DCマグネトロンスパッタリング方式
ターゲット:カーボンターゲット
ガス種:Ar
ガス圧:1.0Pa
(潤滑剤層の成膜工程)
次に、調製した潤滑剤塗料を前記保護層上に塗布し、潤滑剤層を成膜した。なお、潤滑剤塗料は、汎用の溶剤に、カルボン酸パーフルオロアルキルエステル0.11質量%、およびフルオロアルキルジカルボン酸誘導体0.06質量%を混合して作製した。
(バック層の成膜工程)
次に、ベース層をなす高分子フィルムの他方側の主面にバック層成膜用の塗料を塗布、乾燥することにより、バック層を形成した。より詳しくは、カーボンおよび炭酸カルシウムで構成される非磁性粉とポリウレタン系結着材で構成されるバック層を0.3μm厚で形成した。以上により、目的とする磁気記録テープが得られた(全体の層構成については図1再参照)。
(実施例2)
下側シード層の膜厚を5nmに変更した以外は、上記実施例1と同様にして磁気記録テープを得た。
(実施例3)
下側シード層の膜厚を 30nmに変更した以外は、上記実施例1と同様にして磁気記録テープを得た。
(実施例4)
下側シード層に関して、Ti(100-x)(但し、x=9である。)とした以外は、上記実施例1と同様にして磁気記録テープを得た。
(実施例5)
下側シード層に関して、Ti(100-x)(但し、x=5である。)とした以外は、上記実施例1と同様にして磁気記録テープを得た。
(実施例6)
下側下地層に関して、Co(100-y)Cr(但し、y=37で ある。)としたこと、上側下地層に関して、[Co(100-y)Cr(100-z)(SiO(但し、y=37 、z=0である。)とした以外は、上記実施例1と同様にして磁気記録テープを得た。
(実施例7)
下側下地層に関して、Co(100-y)Cr(但し、y=45である。)としたこと、上側下地層に関して、[Co(100-y)Cr(100-z)(SiO(但し、y=45、z=0である。)とした以外は、上記実施例1と同様にして磁気記録テープを得た。
(実施例8)
Ruからなる中間層に関して、膜厚を6nmに変更した以外は、上記実施例1と同様にして磁気記録テープを得た。
(実施例9)
Ruからなる中間層に関して、膜厚を5nmに変更した以外は、上記実施例1と同様にして磁気記録テープを得た。
(実施例10)
Ruからなる中間層に関して、膜厚を0.5nmに変更した以外は、上記実施例1と同様にして磁気記録テープを得た。
(実施例11)
上側下地層に関して、[Co(100-y)Cr(100-z)(SiO(但し、y=40、z=10である。)に変更した以外は、上記実施例1と同様にして磁気記録テープを得た。即ち、この実施例11の上側下地層にはSiOが含まれている。
(実施例12)
上側下地層に関して、[Co(100-y)Cr(100-z)(SiO(但し、y=40、z=7である。)に変更した以外は、上記実施例1と同様にして磁気記録テープを得た。即ち、この実施例12の上側下地層にはSiOが含まれている。
(実施例13)
上側下地層に関して、[Co(100-y)Cr(100-z)(SiO(但し、y=40、z=4である。)に変更した以外は、上記実施例1と同様にして磁気記録テープを得た。即ち、この実施例13の上側下地層にはSiOが含まれている。
(実施例14)
上側下地層に関して、[Co(100-y)Cr(100-z)(TiO(但し、y=40、z=4である。)に変更した以外は、上記実施例1と同様にして磁気記録テープを得た。即ち、この実施例 の上側下地層にはTiOが含まれている。
(実施例15)
中間層上に(CoCrPt)-(TiO)からなる磁性層を形成したこと以外は、上記実施例1と同様にして磁気記録テープを得た。即ち、この実施例15の磁性層の非磁性粒界にはTiOが用いられている。なお、以上の実施例1~15に対応する基本的な層構成については、図1(再参照)に対応している。
(実施例16)
Ruからなる中間層を排除した以外は、上記実施例1と同様にして磁気記録テープを得た。この実施例16の基本的な層構成は、図2(再参照)に対応している。
参考例17(以下「実施例17」を「参考例17」と読み替えるものとする。)
下側シード層に関して、(TiCr)(100-x)(x=2である。)とし、この下側シード層の上に、Ni96で形成された上側シード層を5nmの膜厚で設けたこと以外は、上記実施例1と同様にして磁気記録テープを得た。この実施例17は、シード層が二層構造となっている。なお、この上側シード層のスパッタ成膜条件は、次の通りである。
成膜方法:DCマグネトロンスパッタリング方式
ターゲット:NiWターゲット
ガス種:Ar
ガス圧:0.25Pa
投入電力:0.03W/mm

参考例18(以下「実施例18」を「参考例18」と読み替えるものとする。
上側下地層に関して、[Co(100-y)Cr(100-z)(SiO(但し、y=40、z=4である。)とし、下側シード層に関して、(TiCr)(100-x)(x=2である。)とし、この下側シード層の上にNi96で形成された上側シード層を5nmの膜厚で設けたこと以外は、上記実施例1と同様にして磁気記録テープを得た。即ち、この実施例18は、シード層が二層構造であり、かつ下側シード層にはCrが含まれ、上側下地層にはSiOが含まれている。なお、実施例17、18の基本的な層構成は、図3(再参照)に対応している。

参考例19(以下「実施例19」は「参考例19」と読み替えるものとする。」
Ruからなる中間層を排除し、下側シード層に関して、(TiCr)(100-x)(x=2である。)とし、この下側シード層の上に、Ni96で形成された上側シード層を5nmの膜厚で設けたこと以外は、上記実施例1と同様にして磁気記録テープを得た。なお、この実施例19に係る磁気記録テープの基本的な層構成は、図4(再参照)に対応している。

(実施例20)
下地層に関して、上側下地層だけとしたこと以外は、上記実施例1と同様にして磁気記録テープを得た。なお、この実施例20に係る磁気記録テープの基本的な層構成は、図5(再参照)に対応している。
(実施例21)
シード層とベース層の間に、CoZrNb合金からなる軟磁性裏打ち層を10nmの膜厚で形成した以外は、上記実施例1と同様にして磁気記録テープを得た。なお、この実施例21に係る磁気記録テープの基本的な層構成は、図6(再参照)に対応している。この軟磁性裏打ち層のスパッタ成膜条件は以下の通りである。
成膜方法:DCマグネトロンスパッタリング方式
ターゲット:CoZrNbターゲット
ガス種:Ar
ガス圧:0.1Pa
(比較例1)
下側シード層の膜厚を10nmから2nmに減少させた以外は、上記実施例1と同様にして磁気記録テープを得た。
(比較例2)
下側シード層の膜厚を10nmから4nmに減少させた以外は、上記実施例1と同様にして磁気記録テープを得た。
(比較例3)
下側シード層に関して、Ti(100-x)(但し、x=11である。)とした以外は、上記実施例1と同様にして磁気記録テープを得た。
(比較例4)
下側シード層に関して、Ti(100-x)(但し、x=13である。)とした以外は、上記実施例1と同様にして磁気記録テープを得た。
(比較例5)
上側下地層に関して、[Co(100-y)Cr(100-z)(SiO(但し、y=36 、z=0である。)に変更した以外は、上記実施例1と同様にして磁気記録テープを得た。
(比較例6)
上側下地層に関して、[Co(100-y)Cr(100-z)(SiO(但し、y=46、z=0である。)に変更した以外は、上記実施例1と同様にして磁気記録テープを得た。
(比較例7)
上側下地層に関して、[Co(100-y)Cr(100-z)(SiO(但し、y=30、z=0である。)に変更した以外は、上記実施例1と同様にして磁気記録テープを得た。
(比較例8)
上側下地層に関して、[Co(100-y)Cr(100-z)(SiO(但し、y=50、z=0である。)に変更した以外は、上記実施例1と同様にして磁気記録テープを得た。
(比較例9)
上側下地層に関して、[Co(100-y)Cr(100-z)(SiO(但し、y=40、z=11である。)に変更した以外は、上記実施例1と同様にして磁気記録テープを得た。
(比較例10)
上側下地層に関して、[Co(100-y)Cr(100-z)(SiO(但し、y=40、z=12である。)に変更した以外は、上記実施例1と同様にして磁気記録テープを得た。
以上で説明した実施例1~21、比較例1~10の層構成について、以下の「表1」にまとめた。
Figure 0007264157000007
上掲する層構成を備える実施例1~21、比較例1~10の各磁気記録テープについて、次の(1)から(5)からなる計5項目の特性評価を行った。5項目の測定方法は以下の通りである。
(1)飽和磁化量Ms
振動試料磁力計(Vibrating Sample Magnetometer:VSM)を用いて、外部磁界を15000Oe印加した場合の磁化量を求め、その値を試料体積で除した値を飽和磁化量Msとした。なお、同値を求める際は、試料棒およびベースフィルムによる同測定値を予め測定し、その値をバックグラウンド値として差し引いた値を用いた(以後、バックグラウンド補正と称する)。
(2)α
振動試料磁力計(Vibrating Sample Magnetometer:VSM)を用いて、最大印加磁界を15000Oeとした場合のM-Hループを求め、バックグラウンド補正を行った後、+方向において磁化量がゼロとなる磁界(いわゆる保磁力Hc)におけるM-Hループの傾き(dM/dH)をαとした。
(3)保磁力Hc
振動試料磁力計(Vibrating Sample Magnetometer:VSM)を用いて、最大印加磁界を15000Oeとした場合のM-Hループを求め、バックグラウンド補正を行った後、+方向および-方向においてそれぞれ磁化量がゼロとなる磁界の絶対値の平均値を保磁力Hcとした。
(4)角形比Rs
振動試料磁力計(Vibrating Sample Magnetometer:VSM)を用いて、外部磁界を15000Oe印加した後、外部磁界をゼロとした場合の磁化量を求め、バックグラウンド補正を行った後、その値を試料体積で除した値を残留磁化量Mrとする。この値を飽和磁化量Msで除して、百分率(%)とした値を角形比Rsとした。
(5)SNR
ループテスター(Microphysics社製)を用いて、磁気テープの再生信号を取得した。以下に、再生信号の取得条件について示す。
Writer: Ring Type head
Reader:GMR head
Speed:2m/s
Signal:単一記録周波数(300kfci)
記録電流:最適記録電流
記録波長を300kFCI(kilo Flux Changes per Inch)とし、SNRを、再生波形の電圧と、ノイズスペクトラムを0kFCI~600kFCIの帯域で積分した値から求めた電圧との比により計算して求めた。本評価にて使用したreaderの幅は2.0μmであるが、本技術の適用を検討している磁気テープではreaderの幅は0.5μm程度となると考えられる。後者のreaderで評価したSNRは、前者のreaderで評価したSNRに対して6dB低下すると計算される。上記測定法、いわゆるbroad-bandSNR(BB-SNR)においては、製品レベルでの使用を想定した場合、一般に記録再生システムを成立させるのに最低必要となるSNRは17dBとされている。したがって、本評価においては、“23dB(=17dB+6dB)以上”を良好なSNRレベルと判断した。
評価結果を次の「表2」に示す。
Figure 0007264157000008
考察。前掲した「表1」、「表2」に示された内容からわかるように、実施例1~21の磁気記録テープのSNRはすべて 23dB以上であり良好であった。一般に、記録再生システムを成立させるのに最低必要となるSNRは、波形等化やエラー補正を処理した後のSNR(所謂ディジタルSNR)において、15dB程度である。なお、本実施例の磁気テープでは、線記録密度が600kBPI(Bit Per Inch)であり、トラックピットを再生ヘッドのトラック幅の2倍として、トラック密度が169kTPI(Tracks Per Inch)であると考えると、600kBPI×169kTPI=101Gb/inの面記録密度を実現できることになる。
また、実施例1~21の保磁力(垂直保磁力)Hcは、すべて2000Oe以上であり、磁気特性に優れている一方、比較例1~10はすべて、保磁力Hcが2000Oeに満たず、磁力を保持する力が弱くて磁気特性が劣っていた。このように、本技術の磁気記録テープの保磁力は、好ましくは2000Oe以上又は超であり、さらにより好ましくは2100Oe以上でありうる。
さらに、角形比(Squareness Ratio)については、実施例1~21の角形比は、すべて90%以上を示して磁気特性に優れ、効率良く記録できる磁気記録テープであった一方、比較例1~10はすべて、角形比が90%未満であり、磁気特性が劣っていた。このように、本技術の磁気記録テープの角形比は、好ましくは90%以上でありうる。
以上のように、本技術に係る磁気記録テープの実施例は、比較例に対して、磁気特性に優れ、良好なSNRを示すことが分かった。
1 磁性層
2 中間層
3 下地層
31 下側下地層
32 上側下地層
4 シード層
41 下側シード層
42 上側シード層
5 ベース層
6 バック層
7 軟磁性裏打ち層(SUL)
8 磁気記録テープカートリッジ
81 カートリッジケース
82 リール
P 保護層
L 潤滑剤層

Claims (10)

  1. 少なくとも、可撓性を備える長尺状フィルムからなるベース層と、該ベース層の一方の主面側に形成される磁性層と、を備えており、
    前記磁性層とベース層の間に、
    前記磁性層から前記ベース層側に向けて順に下地層、シード層が設けられており、
    前記下地層は、Co及びCrを少なくとも含み、以下の(1)式で表される平均原子数比率を有し、
    前記ベース層の上に形成された前記シード層は5nm以上30nm以下の膜厚を備え、
    TiとOからなり、以下の(2)式で表される平均原子数比率を有し、
    前記下地層と前記磁性層の間に、ルテニウムを含有する中間層が設けられており、該中間層の厚さが0.5nm~6.0nmである、
    磁気記録テープ。
    Co(100-y)Cr・・・・・(1)
    (但し、35≦y≦45の範囲内である。)
    Ti(100-x)・・・・・(2)
    (但し、x≦10である。
  2. 前記下地層が二層構造を備える、請求項1記載の磁気記録テープ。
  3. 前記下地層が、金属酸化物をさらに含む、請求項1又は2に記載の磁気記録テープ。
  4. 前記金属酸化物が、SiO又はTiOである、請求項3記載の磁気記録テープ。
  5. 前記磁性層の厚みが、10nm~20nmである、請求項1~4のいずれか一項に記載の磁気記録テープ。
  6. 角形比が90%以上である、請求項1~5のいずれか一項に記載の磁気記録テープ。
  7. 保磁力が2100Oe以上である、請求項1~6のいずれか一項に記載の磁気記録テープ。
  8. 前記磁性層は、垂直配向された磁性層である、請求項1~7のいずれか一項に記載の磁気記録テープ。
  9. 前記磁性層は、Co、Pt及びCrを含む粒子が酸化物で分離されたグラニュラ構造を有する、請求項8記載の磁気記録テープ。
  10. 請求項1~9のいずれか一項に記載の磁気記録テープがリールに巻きつけられた状態でケースに収容された構成を備える、磁気記録テープカートリッジ。

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