JP7263555B2 - 電力制御システム、電力制御装置、電力制御用コンピュータプログラム、および電力制御方法 - Google Patents

電力制御システム、電力制御装置、電力制御用コンピュータプログラム、および電力制御方法 Download PDF

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Description

本実施形態は、自然エネルギーにより発電を行う自然エネルギー発電装置の出力電力の制御を行う電力制御システム、電力制御装置、電力制御用コンピュータプログラム、および電力制御方法に関する。
近年、太陽光発電、風力発電などの自然エネルギーにより発電を行う自然エネルギー発電装置の導入が進んでいる。電力系統に、多数の自然エネルギー発電装置が接続される。自然エネルギー発電装置を含む電力系統の制御を行う電力制御システムが知られている。
特開2006-204081号公報 特開2016-208723号公報
近年、太陽光発電、風力発電などの多数の自然エネルギー発電装置が、電力系統に接続されるようになった。多数の自然エネルギー発電装置を含む電力系統においても、火力、水力、原子力等の発電装置および自然エネルギー発電装置から出力される供給電力と、負荷から要求される需要電力とが一致するように、電力制御が行われることが望ましい。
しかしながら、電力系統に接続される太陽光発電、風力発電などの多数の自然エネルギー発電装置が増加することにより、電力制御における電力系統の同期安定性や電圧安定性が低下することが予測される。
太陽光発電、風力発電などの自然エネルギー発電装置の出力電力は、日射や風速等の気象条件の影響を受けて時々刻々変動する。また火力、水力、原子力等の発電装置、自然エネルギー発電装置の出力電力の応答速度特性は、それぞれ異なる。このため、火力、水力、原子力等の発電装置および自然エネルギー発電装置から出力される電力どうしが互いに干渉し、安定的な制御を行うことが難しい場合があるとの問題点があった。電力系統の安定的な制御が行われない場合、負荷に供給される電力の品質が低下する可能性がある。
本実施形態は、自然エネルギー発電装置を含む電力系統を、安定的に制御することができる電力制御システム、電力制御装置、電力制御用コンピュータプログラム、および電力制御方法を提供することを目的とする。
本実施形態の電力制御システムは、次のような構成を有することを特徴とする。
(1)自然エネルギーにより発電を行い電力系統に電力を供給する自然エネルギー発電装置。
(2)以下の構成を備えた電力制御装置。
(2-1)前記自然エネルギー発電装置から出力される最大電力を検出する最大電力検出手段。
(2-2)前記電力系統の電力に関する系統情報を検出する系統情報検出手段。
(2-3)前記最大電力検出手段により検出された前記最大電力、および前記系統情報検出手段により検出された前記系統情報に基づき、前記自然エネルギー発電装置に出力させる、前記最大電力以下である出力電力を算出し指示する出力電力指令手段。
(2-4)前記系統情報検出手段により検出された前記系統情報に基づき、前記電力系統の電力が予め定められた第1の周波数範囲未満であると判断した場合、前記出力電力指令手段は、前記自然エネルギー発電装置に対し、出力電力を減少させる自然エネルギー出力電力抑制指示を行う。
第1実施形態にかかる電力制御システムの構成を示すブロック図 第1実施形態にかかる電力制御装置の構成を示すブロック図 第1実施形態にかかる自然エネルギー発電装置の構成を示すブロック図 第1実施形態にかかる電力制御装置のプログラムフローを示す図 第1実施形態にかかる自然エネルギー発電装置のMPPT(最大電力ポイントトラッキング)にかかる動作を説明する図 第1実施形態にかかる電力制御装置による目標電力の算出方法を説明する図 第1実施形態にかかる電力制御装置による目標電力の別の算出方法を説明する図 第1実施形態にかかる電力制御装置による自然エネルギー発電装置の制御を説明する図 第1実施形態にかかる自然エネルギー発電装置の出力を説明する図 第1実施形態の変形例にかかる自然エネルギー発電装置の出力を説明する図 第1実施形態の変形例にかかる自然エネルギー発電装置の出力電力と、火力、水力、原子力等の発電装置の出力電力との関係を説明する図 他の実施形態にかかる電力制御システムの構成を示すブロック図
本実施形態にかかる電力制御システム1において、以下の信号、データ、情報が、入力、出力、記憶される。
出力電力情報A1(自然エネルギー発電装置3の出力電力P1の情報)
最大電力情報A2(自然エネルギー発電装置3の最大電力P2の情報)
系統情報B1(電力測定装置4から送信される電力系統9の電力の情報)
系統情報B2(センタ装置8から送信される電力系統9の電力の情報)
上位指令C1(センタ装置8から送信される指令)
目標電力指令D1(自然エネルギー発電装置3に対する目標電力P3の指令)
測定対象選択情報E1(最大電力P2の測定対象となる自然エネルギー発電装置の情報)
指令対象選択情報E2(目標電力指令D1の指令対象となる自然エネルギー発電装置の情報)
出力電力P1(自然エネルギー発電装置3から出力された電力)
最大電力P2(自然エネルギー発電装置3から出力することが可能な最大電力)
目標電力P3(自然エネルギー発電装置3に出力させる目標となる電力)
差分電力P4(最大電力P2と出力電力P1との差分にかかる電力)
自然エネルギー発電装置に対し送信される目標電力指令D1のうち、出力電力を減少させる指示を自然エネルギー出力電力抑制指示と呼ぶ。
[1.第1実施形態]
[1-1.構成]
図1~図3を参照して本実施形態の一例として、電力制御システム1について説明する。本実施形態において、同一構成の装置や部材が複数ある場合にはそれらについて同一の番号を付して説明を行い、また、同一構成の個々の装置や部材についてそれぞれを説明する場合に、共通する番号にアルファベットの添え字を付けることで区別する。
(電力制御システム1の構成)
電力制御システム1は、一例として電力制御装置2、6つの自然エネルギー発電装置3、6つの電力測定装置4を有する。6つの自然エネルギー発電装置3a、3b、3c、3d,3e、3fは、ケーブル7を介し電力系統9と電気的に接続される。6つの電力測定装置4a、4b、4c、4d、4e、4fはそれぞれ自然エネルギー発電装置3a、3b、3c、3d,3e、3fに電気的に接続され配置される。
電力制御装置2は、通信線5aを介し電力測定装置4a、4b、4c、4d、4e、4fに接続される。また、電力制御装置2は、通信線5bを介し自然エネルギー発電装置3a、3b、3c、3d,3e、3fに接続される。さらに電力制御装置2は、通信線5cを介し上位の制御装置であるセンタ装置8に接続される。
電力制御装置2は、自然エネルギー発電装置3から出力された出力電力P1の情報である出力電力情報A1、および電力系統9の電力の情報である系統情報B1を、電力測定装置4から通信線5aを介し受信する。電力制御装置2は、電力系統9の電力の情報である系統情報B2、および上位指令C1をセンタ装置8から通信線5cを介し受信する。
電力制御装置2は、自然エネルギー発電装置3から出力することが可能な最大電力P2の情報である最大電力情報A2を、自然エネルギー発電装置3から通信線5bを介し受信する。電力制御装置2は、自然エネルギー発電装置3に出力させる目標電力P3の指令である目標電力指令D1を、通信線5bを介し自然エネルギー発電装置3に送信する。
自然エネルギー発電装置3は、再生可能エネルギーである太陽光または風力を受け電力を発電する電源装置である。本実施形態にかかる電力制御システム1は、一例として太陽光発電装置である自然エネルギー発電装置3a、3b、3c、3d、3e、3fを有する。自然エネルギー発電装置3a、3b、3c、3d、3e、3fは、ケーブル7により電気的に並列に接続される。自然エネルギー発電装置3a、3b、3c、3d、3e、3fは、ケーブル7を介し電力系統9に発電した電力を供給する。自然エネルギー発電装置3は、屋外の太陽光発電サイト等に設置される。
また、自然エネルギー発電装置3は、通信線5bを介し電力制御装置2に接続される。自然エネルギー発電装置3は、図3に示すように発電部31、電力変換部32、制御部33により構成される。発電部31は、太陽光パネルにより構成され、受けた太陽光を直流電力に変換する。変換された直流電力は、電力変換部32に供給される。発電部31は、風力発電ユニットにより構成されていてもよい。
電力変換部32は、スイッチング素子を有するインバータ等の変換回路により構成される。電力変換部32は、発電部31により発電された直流電力を出力電力P1にかかる交流電力に変換する。変換された出力電力P1にかかる交流電力は、ケーブル7を介し電力系統9に供給される。電力変換部32は、制御部33に制御される。
制御部33は、マイクロコンピュータ等の制御回路により構成される。制御部33は、通信線5bを介し、電力制御装置2から、自然エネルギー発電装置3に対する目標電力P3の指令である目標電力指令D1を受信する。制御部33は、目標電力指令D1に基づき、電力変換部32から出力される出力電力P1の制御を行う。
また、制御部33は、電力変換部32を制御するソフトウェアにより構成された最大電力測定モジュールN1を内蔵する。最大電力測定モジュールN1により、自然エネルギー発電装置3から出力することが可能な最大電力P2が検出される。最大電力P2は、自然エネルギー発電装置3の出力電圧を逐次変化させ、最大となる電力を検出するMPPT(最大電力ポイントトラッキング)により検出される。自然エネルギー発電装置3ごとの最大電力P2は、通信線5bを介し電力制御装置2に送信される。
電力測定装置4は、電力、電圧、電流、周波数を測定する回路により構成された電力測定装置である。電力測定装置4は、通信線5aを介し電力制御装置2に接続される。電力測定装置4は、自然エネルギー発電装置3から出力された出力電力P1、出力電圧V1を測定し、自然エネルギー発電装置3の出力電力の情報である出力電力情報A1として、電力制御装置2に送信する。また、電力測定装置4は、電力系統9の周波数fを測定し、電力系統9の電力の情報である系統情報B1として、電力制御装置2に送信する。
電力測定装置4a~4fが自然エネルギー発電装置3a~3fに、それぞれ電気的に接続され配置される。電力測定装置4aは、自然エネルギー発電装置3aから出力された出力電力P1a、出力電圧V1aを測定し、出力電力情報A1aとして、電力制御装置2に送信する。電力測定装置4b~4fは、それぞれ自然エネルギー発電装置3b~3fから出力された出力電力P1b~P2f、出力電圧V1b~V1fを測定し、出力電力情報A1b~A1fとして、電力制御装置2に送信する。
センタ装置8は、コンピュータ等により構成された上位の制御装置である。センタ装置8は、通信線5cを介し電力制御装置2に接続される。センタ装置8は、電力系統の監視制御を行う給電指令所、系統制御所、集中制御所などの指令室等に設置される。センタ装置8は、電力系統9の電力の情報である系統情報B2、自然エネルギー発電装置3に対する指令である上位指令C1を、各太陽光発電サイト等に配置された複数の電力制御装置2に送信し、各太陽光発電サイト等の発電電力の制御を行う。系統情報B2には、電力系統9の電圧、電流、周波数等の情報、電力系統9の需要電力、供給電力に関する情報が含まれる。
通信線5a、5b、5cは、専用線、インターネット等の通信回線、電話回線等の通信回線により構成される。通信線5aにより電力測定装置4と電力制御装置2との間の通信が行われる。通信線5bにより電力制御装置2と自然エネルギー発電装置3との間の通信が行われる。通信線5cにより電力制御装置2とセンタ装置8との間の通信が行われる。
ケーブル7は、電力ケーブルにより構成される。ケーブル7は、自然エネルギー発電装置3と電力系統9とを電気的に接続する。ケーブル7は、自然エネルギー発電装置3から出力された電力を電力系統9に供給する。
電力系統9は、交流電力を供給する電力供給網である。電力系統9は、自然エネルギー発電装置3から出力された電力、および火力、水力、原子力等の発電装置(図中不示)により発電された電力を需要家に供給する。
(電力制御装置2の構成)
電力制御装置2は、コンピュータ等により構成された装置である。電力制御装置2は、太陽光発電サイト等の監視制御を行う電力管理室等に設置される。電力制御装置2は、通信線5aを介し電力測定装置4a、4b、4c、4d、4e、4fに接続される。また、電力制御装置2は、通信線5bを介し自然エネルギー発電装置3a、3b、3c、3d、3e、3fに接続される。さらに電力制御装置2は、通信線5cを介し上位の制御装置であるセンタ装置8に接続される。
電力制御装置2は、自然エネルギー発電装置3から出力された出力電力P1の情報である出力電力情報A1、および電力系統9の電力の情報である系統情報B1を電力測定装置4から受信する。電力制御装置2は、自然エネルギー発電装置3から出力することが可能な最大電力P2にかかる最大電力情報A2を、自然エネルギー発電装置3から受信する。電力制御装置2は、系統情報B2、上位指令C1をセンタ装置8から受信する。電力制御装置2は、自然エネルギー発電装置3に出力させる目標となる電力である目標電力P3の指令である目標電力指令D1を自然エネルギー発電装置3に送信する。
電力制御装置2は、図2に示すように通信部21、通信部22、通信部23、出力部24、記憶部25、演算部26を有する。
通信部21は、専用線、インターネット、電話回線等の通信回線との通信インタフェースにより構成される。通信部21は、電力制御装置2の内部において演算部26に接続される。
また、通信部21は、通信線5aを介し電力測定装置4a~4fに接続される。通信部21は、電力測定装置4a~4fのうち選択された電力測定装置4から、出力電力情報A1を受信する。出力電力情報A1には、電力測定装置4に接続された自然エネルギー発電装置3から出力された出力電力P1、出力電圧V1に関する情報が含まれる。
また、通信部21は、電力測定装置4a~4fのうち選択された電力測定装置4から、電力系統9の電力の情報である系統情報B1を受信する。系統情報B1には、電力系統9の電力にかかる周波数f1に関する情報が含まれる。
通信部22は、専用線、インターネット、電話回線等の通信回線との通信インタフェースにより構成される。通信部22は、電力制御装置2の内部において演算部26に接続される。通信部22は、通信線5cを介しセンタ装置8に接続される。通信部22は、センタ装置8から、系統情報B2、上位指令C1を受信する。上位指令C1には、自然エネルギー発電装置3の出力電力を増加、減少させる指令、および増加量または減少量が含まれる。
通信部23は、専用線、インターネット、電話回線等の通信回線との通信インタフェースにより構成される。通信部23は、電力制御装置2の内部において演算部26に接続される。また、通信部23は、通信線5bを介し自然エネルギー発電装置3a~3fに接続される。
通信部23は、自然エネルギー発電装置3a~3fのうち選択された自然エネルギー発電装置3から、自然エネルギー発電装置3から出力することが可能な最大電力P2の情報である最大電力情報A2を受信する。通信部23は、自然エネルギー発電装置3a~3fのうち選択された自然エネルギー発電装置3に対し、自然エネルギー発電装置3に出力させる目標電力P3の指令である目標電力指令D1を送信する。
出力部24は、表示装置、プリンタ、通信インタフェース等により構成される。出力部24は、電力制御装置2の内部において演算部26に接続される。出力部24は、自然エネルギー発電装置3から出力された出力電力P1と、自然エネルギー発電装置3から出力することが可能な最大電力P2との差分である差分電力P4を、表示、プリント、通信電文により出力する。
記憶部25は、半導体メモリやハードディスクのような記憶媒体にて構成される。記憶部25は、電力制御装置2の内部において演算部26に接続される。記憶部25は、自然エネルギー発電装置3から出力することが可能な最大電力P2の情報である最大電力情報A2、電力系統9の電力の情報である系統情報B1、系統情報B2、自然エネルギー発電装置3に対する目標電力P3の指令である目標電力指令D1を、自然エネルギー発電装置3ごとに逐次記憶する。
また記憶部25は、最大電力P2の測定対象となる自然エネルギー発電装置3の情報である測定対象選択情報E1、目標電力指令D1の指令対象となる自然エネルギー発電装置3の情報である指令対象選択情報E2を記憶する。記憶部25に対するデータの書き込み、読み出しは、演算部26により制御される。
演算部26は、コンピュータに内蔵されたCPU等により構成される。演算部26は、電力制御装置2の内部において通信部21、通信部22、通信部23、出力部24、記憶部25に接続される。演算部26は、以下の制御を行う。
(イ)通信部21に対する制御
演算部26は、通信部21を制御し、電力測定装置4から自然エネルギー発電装置3の出力電力P1の情報である出力電力情報A1、電力系統9の電力の情報である系統情報B1を受信する。
(ロ)通信部22に対する制御
演算部26は、通信部22を制御し、センタ装置8から系統情報B2、上位指令C1を受信する。
(ハ)通信部23に対する制御
演算部26は、通信部23を制御し、自然エネルギー発電装置3から自然エネルギー発電装置3の最大電力P2の情報である最大電力情報A2を受信する。演算部26は、通信部23を制御し、自然エネルギー発電装置3に自然エネルギー発電装置3に対する目標電力P3の指令である目標電力指令D1を送信する。
(ニ)出力部24に対する制御
演算部26は、出力部24を制御し、自然エネルギー発電装置3から出力された出力電力P1と自然エネルギー発電装置3から出力することが可能な最大電力P2との差分である差分電力P4を、表示、プリント、通信電文により出力させる。
(ホ)記憶部25に対する制御
演算部26は、記憶部25を制御し、最大電力情報A2、系統情報B1、系統情報B2、目標電力指令D1、測定対象選択情報E1、指令対象選択情報E2の、書込みおよび読み出しを行う。
(へ)演算部26における演算
演算部26は、ソフトウェアにより構成された出力調整モジュールM1、差分算出モジュールM2、測定対象選択モジュールM3、指令対象選択モジュールM4、系統情報検出モジュールM5を内蔵する。
演算部26は、出力調整モジュールM1により、自然エネルギー発電装置3に出力させる目標電力P3を算出する。目標電力P3は、自然エネルギー発電装置3a~3fのうち選択された自然エネルギー発電装置3について算出され、目標電力指令D1により選択された自然エネルギー発電装置3に指示される。
演算部26は、系統情報検出モジュールM5により、電力系統9の電力に関する系統情報B1、B2を検出する。系統情報B1は、自然エネルギー発電装置3の制御部33から送信される。系統情報B2は、センタ装置8から送信される。
演算部26は、差分算出モジュールM2により、自然エネルギー発電装置3から出力された出力電力P1と自然エネルギー発電装置3から出力することが可能な最大電力P2との差分である差分電力P4を算出する。算出された差分電力P4は、表示、プリント、通信電文により出力部24から出力される。
演算部26は、測定対象選択モジュールM3により、自然エネルギー発電装置3a~3fのうち、出力することが可能な最大電力P2の測定対象となる自然エネルギー発電装置3を選択する。最大電力P2の測定対象となる自然エネルギー発電装置3は、自然エネルギー発電装置3a~3fから単数または複数選択され、測定対象選択情報E1として記憶部25に記憶される。また、測定対象選択情報E1に基づき、自然エネルギー発電装置3a~3fのうち選択された自然エネルギー発電装置3から、最大電力P2の情報である最大電力情報A2を受信する。
演算部26は、指令対象選択モジュールM4により、自然エネルギー発電装置3a~3fのうち、目標電力指令D1の指令対象となる自然エネルギー発電装置3を選択する。目標電力指令D1の指令対象となる自然エネルギー発電装置3は、自然エネルギー発電装置3a~3fから単数または複数選択され、指令対象選択情報E2として記憶部25に記憶される。また、指令対象選択情報E2に基づき、自然エネルギー発電装置3a~3fのうち選択された自然エネルギー発電装置3に対し、目標電力P3の指令である目標電力指令D1が送信される。
以上が、電力制御システム1の構成である。
[1-2.作用]
次に、図1~9に基づき本実施形態の電力制御システム1および電力制御装置2の動作の概要を説明する。図4は電力制御装置2に内蔵されたプログラムのフローを示す図である。図4に示すプログラムは、電力制御装置2の演算部26に内蔵される。
電力制御システム1において、自然エネルギー発電装置3は、自然エネルギーにより発電を行い電力系統9に電力を供給する。自然エネルギー発電装置3の制御部33は、最大電力測定モジュールN1を内蔵する。自然エネルギー発電装置3の制御部33は、最大電力測定モジュールN1により、自然エネルギー発電装置3から出力することが可能な最大電力P2の測定を行い、最大電力P2を最大電力情報A2に含め電力制御装置2に送信する。
自然エネルギー発電装置3の制御部33は、最大電力測定モジュールN1により電力変換部32から出力される電力にかかる出力電圧を逐次変化させ、MPPT(最大電力ポイントトラッキング)により、最大電力P2を検出する。
電力制御装置2は、自然エネルギー発電装置3から出力することが可能な最大電力P2を、自然エネルギー発電装置3から最大電力情報A2を受信することにより検出する。電力制御装置2は、最大電力情報A2を通信部23により受信する。
また、電力制御装置2は、電力系統9の電力に関する系統情報B1、B2を検出する。電力制御装置2の演算部26は、内蔵する系統情報検出モジュールM5により自然エネルギー発電装置3の制御部33から系統情報B1を、センタ装置8から系統情報B2を受信する。電力制御装置2は、系統情報B1、B2を受信することにより、電力系統9の電圧、電流、周波数等の情報、電力系統9の需要電力、供給電力に関する情報を検出する。
電力制御装置2は、最大電力情報A2にかかる最大電力P2、および系統情報B1、系統情報B2に基づき、自然エネルギー発電装置3に出力させる最大電力P2以下である目標電力P3を算出し、自然エネルギー発電装置3に指示する。電力制御装置2の演算部26は、内蔵する出力調整モジュールM1により目標電力P3の算出を行う。
電力制御装置2は、自然エネルギー発電装置3の制御部33から送信された系統情報B1、センタ装置8から送信された系統情報B2に基づき、電力系統9の電力が予め定められた周波数の範囲内にないと判断した場合、自然エネルギー発電装置3に対し、出力電力P1を目標電力P3に減少させる指示を行う。電力制御装置2の演算部26は、内蔵する出力調整モジュールM1により出力電力P1未満である目標電力P3を算出する。電力制御装置2は、目標電力P3を目標電力指令D1により通信部23から自然エネルギー発電装置3に送信し、目標電力P3の指示を行う。
電力系統9の周波数fが、基準周波数f0に対し予め定められたΔf1内にないと判断した場合、つまり周波数fがf0-Δf1≦f≦f0+Δf1となる範囲にないと判断した場合、電力制御装置2は、自然エネルギー発電装置3に対し出力電力P1を目標電力P3に減少させる指示を、目標電力指令D1を送信することにより行う。Δf1を第1の周波数範囲内と呼ぶ場合がある。
例えばf0=50Hz、Δf1=1Hzである場合、f0-Δf1=49Hz、f0+Δf1=51Hzである。周波数fが49Hz≦f≦51Hzとなる範囲にない場合、電力制御装置2は、出力電力P1を目標電力P3に減少させる指示を、目標電力指令D1を自然エネルギー発電装置3に対して送信することにより行う。
電力制御装置2は、自然エネルギー発電装置3から出力された出力電力P1と自然エネルギー発電装置3から出力することが可能な最大電力P2との差分である差分電力P4を算出し、出力部24から出力させる。電力制御装置2の演算部26は、差分算出モジュールM2により差分電力P4を算出する。
電力制御装置2は、自然エネルギー発電装置3の制御部33から送信された系統情報B1、センタ装置8から送信された系統情報B2により電力系統9の電力に関する情報を検出する。電力制御装置2は、系統情報B1、B2に基づき、電力系統9の電力が予め定められた周波数範囲内にあると判断した場合、自然エネルギー発電装置3に対し、出力することが可能な最大電力P2を出力させる指示を行う。
電力系統9の周波数fが、基準周波数f0に対し予め定められたΔf2内にあると判断した場合、つまり周波数fがf0-Δf2≦f≦f0+Δf2となる範囲にあると判断した場合、電力制御装置2は、自然エネルギー発電装置3に対し出力電力P1を最大電力P2とする指示を、目標電力指令D1を送信することにより行う。Δf2を第2の周波数範囲内と呼ぶ場合がある。
例えばf0=50Hz、Δf2=0.1Hzである場合、f0-Δf2=49.9Hz、f0+Δf2=50.1Hzである。周波数fが49.9Hz≦f≦50.1Hzとなる範囲にある場合、電力制御装置2は、出力電力P1を最大電力P2とする指示を、目標電力指令D1を自然エネルギー発電装置3に対して送信することにより行う。
電力制御装置2は、複数の自然エネルギー発電装置3のうち、一部の自然エネルギー発電装置3に対し、目標電力指令D1により目標電力P3にかかる電力を出力する指示を行う。電力制御装置2の演算部26は、指令対象選択モジュールM4により、目標電力指令D1を指示する対象として、複数の自然エネルギー発電装置3のうち一部の自然エネルギー発電装置3を選択する。
電力制御装置2は、複数の自然エネルギー発電装置3のうち、選択された自然エネルギー発電装置3の最大電力P2を検出する。電力制御装置2の演算部26は、測定対象選択モジュールM3により、複数の自然エネルギー発電装置3のうち、最大電力P2の測定対象となる一部の自然エネルギー発電装置3を選択する。
上記の動作は、図4に示すプログラムにより実現される。図4に示すプログラムは、電力制御装置2の演算部26に内蔵される。図4に示すプログラムは、一定周期にて繰り返し実行される。図4に示すプログラムは、例えば5分、30分周期にて実行される。電力制御装置2の演算部26は、下記の手順にて自然エネルギー発電装置3の電力制御に関する動作を行う。
(ステップS01:最大電力P2の測定対象となる自然エネルギー発電装置3を選択する)
電力制御装置2の演算部26は、内蔵する測定対象選択モジュールM3により、最大電力P2の測定対象となる自然エネルギー発電装置3を、複数の自然エネルギー発電装置3の中から選択する。
最大電力P2の測定対象として、自然エネルギー発電装置3a~3fのうち、例えば、自然エネルギーサイトの東側に配置された自然エネルギー発電装置3a、西側に配置された自然エネルギー発電装置3dの二つが選択される。選択される自然エネルギー発電装置3はこれに限られず、任意に選択されてよい。最大電力P2の測定対象として選択された自然エネルギー発電装置3a、3dは、測定対象選択情報E1として記憶部25に記憶される。
(ステップS02:最大電力P2の測定を行う)
ステップS01において、記憶部25に記憶された測定対象選択情報E1に基づき、電力制御装置2の演算部26は、選択された自然エネルギー発電装置3a、3dの最大電力の検出を行う。電力制御装置2の演算部26は、通信部23を介し、自然エネルギー発電装置3a、3dから出力することが可能な最大電力P2の情報である最大電力情報A2を受信する。
自然エネルギー発電装置3において、一定周期にて最大電力P2の測定が行われ、最大電力情報A2が電力制御装置2に対し送信される。
自然エネルギー発電装置3において発電部31により発電された電力は、電力変換部32により直流から交流に変換される。制御部33は、電力変換部32の出力電力P1を制御する。制御部33は、ソフトウェアにより構成された最大電力測定モジュールN1を内蔵する。
制御部33は、最大電力測定モジュールN1により、自然エネルギー発電装置3から出力することが可能な最大電力P2の測定を行う。最大電力P2は、MPPT(最大電力ポイントトラッキング)により検出される。MPPT(最大電力ポイントトラッキング)により電力変換部32の出力電圧を図5に示すように逐次変化させ、最大となる電力を最大電力P2として検出する。自然エネルギー発電装置3a、3dの最大電力P2は、最大電力情報A2に含められ通信線5bを介し電力制御装置2に送信される。
電力制御装置2の演算部26は、通信部23を介し最大電力情報A2を受信し、自然エネルギー発電装置3a、3dの最大電力P2を検出する。プログラムにおけるステップS02または最大電力測定モジュールN1を、最大電力検出手段と呼ぶ場合がある。
(ステップS03:系統情報B1、系統情報B2を受信する)
次に電力制御装置2の演算部26は、電力系統9の電力に関する系統情報B1、B2を検出する。電力制御装置2の演算部26は、内蔵する系統情報検出モジュールM5により自然エネルギー発電装置3の制御部33から送信された系統情報B1、センタ装置8から送信された系統情報B2を受信することにより、電力系統9の電力に関する情報を検出する。
ステップS01において記憶部25に記憶された測定対象選択情報E1に基づき、電力制御装置2の演算部26は、自然エネルギー発電装置3a~3fのうち自然エネルギー発電装置3a、3dを選択し、自然エネルギー発電装置3a、3dにそれぞれ接続された電力測定装置4a、4dから、系統情報B1a、B1dを受信する。電力制御装置2の演算部26は、系統情報B1a、B1dを、通信線5aを介し通信部21により受信する。
また、電力制御装置2の演算部26は、センタ装置8から系統情報B2を受信する。電力制御装置2の演算部26は、通信線5cを介し、通信部22により系統情報B2を受信する。受信した系統情報B1a、B1d、系統情報B2は、記憶部25に記憶される。
系統情報B1a、B1dには、電力系統9の電力にかかる周波数fに関する情報が含まれる。系統情報B2には、電力系統9の電圧、電流、周波数等の情報、電力系統9の需要電力、供給電力に関する情報が含まれる。プログラムにおけるステップS03または系統情報検出モジュールM5を、系統情報検出手段と呼ぶ場合がある。
(ステップS04:目標電力P3の指令対象となる自然エネルギー発電装置3を選択する)
次に電力制御装置2の演算部26は、内蔵する指令対象選択モジュールM4により、目標電力P3を出力させる指令の対象となる自然エネルギー発電装置3を、複数の自然エネルギー発電装置3の中から選択する。
目標電力P3を出力させる指令の対象として、自然エネルギー発電装置3a~3fのうち、出力電力が平均化される自然エネルギー発電装置3が選択される。例えば、大きい電力を出力している自然エネルギー発電装置3c、3dの二つが選択される。選択される自然エネルギー発電装置3はこれに限られず、任意に選択されてよい。目標電力P3を出力させる指令の対象として選択された自然エネルギー発電装置3c、3dは、指令対象選択情報E2として記憶部25に記憶される。目標電力P3の指令対象となる自然エネルギー発電装置3は、最大電力P2の測定対象となる自然エネルギー発電装置3と重複していてもよい。
(ステップS05:周波数fが予め定められた周波数Δf2の範囲内にあるかを判断する)
ステップS03において、系統情報検出モジュールM5により検出され、記憶部25に記憶された系統情報B1、B2に基づき、電力制御装置2の演算部26は、電力系統9における電力の周波数fが予め定められた周波数Δf2の範囲内にあるかの判断を行う。
電力系統9における電力の周波数fが、f0-Δf2≦f≦f0+Δf2となる範囲にある場合、電力系統9における電力の周波数fは、基準周波数f0に対し予め定められた周波数Δf2の範囲内にあると判断される。
例えば、基準周波数f0=50Hz、Δf2=0.1Hzである場合、f0-Δf2=49.9Hz、f0+Δf2=50.1Hzである。電力系統9における電力の周波数fが、49.9Hz≦f≦50.1Hzである場合、電力系統9における電力の周波数fは、予め定められた周波数範囲内にあると判断される。
周波数fが予め定められた周波数範囲内にあると判断した場合(ステップS05のYES)、プログラムは、ステップS06に移行する。周波数fが予め定められた周波数範囲内にあると判断しない場合(ステップS05のNO)、プログラムは、ステップS07に移行する。
(ステップS06:自然エネルギー発電装置3に最大電力P2を出力する指示を行う)
ステップS05で、周波数fが予め定められた周波数範囲内にあると判断された場合、電力制御装置2は、ステップS04において記憶部25に記憶された指令対象選択情報E2に基づき、選択された自然エネルギー発電装置3c、3dに対し、目標電力指令D1により出力電力P1を最大電力P2とする指示を行う。電力制御装置2の演算部26は、内蔵する出力調整モジュールM1により目標電力指令D1の指示を行う。目標電力指令D1は、通信部23、通信線5bを介し自然エネルギー発電装置3a~3fに送信される。出力電力P1を最大電力P2とする指示は、全数の自然エネルギー発電装置3a~3fに対し送信されるようにしてもよい。
(ステップS07:自然エネルギー発電装置3に目標電力P3を出力する指示を行う)
ステップS05で、周波数fが予め定められた周波数範囲内にないと判断された場合、電力制御装置2の演算部26は、ステップS04において記憶部25に記憶された指令対象選択情報E2に基づき、選択された自然エネルギー発電装置3c、3dに対し、出力電力の指令である目標電力指令D1により目標電力P3にかかる電力を出力する指示を行う。電力制御装置2の演算部26は、内蔵する出力調整モジュールM1により目標電力指令D1にかかる目標電力P3を算出する。目標電力指令D1は、通信部23、通信線5bを介し自然エネルギー発電装置3c、3dに送信される。
目標電力P3は、ステップS02において検出された最大電力P2、およびステップS03において検出された系統情報B1、B2に基づき算出される。自然エネルギー発電装置3a、3dのそれぞれの最大電力P2a、P2dは、同一の太陽光発電サイトに配置された自然エネルギー発電装置3b、3c、3e、3fのそれぞれの最大電力P2と近似であると類推される。したがって、自然エネルギー発電装置3c、3dに対する目標電力P3は、最大電力P2a、P2dに基づき算出されても一定の確からしさを有する。
自然エネルギー発電装置3a、3dにより検出された最大電力P2a、P2d未満の電力が目標電力P3として算出される。目標電力P3は、図5、図6に示すように最大電力P2から一定の電力ΔPが減算され算出される。図6に示すように時刻ごとに目標電力P3が算出される。
目標電力P3は、図7に示すように、最大電力P2に対し一定の比率を有するように算出されてもよい。図7に示すように時刻ごとに目標電力P3が算出される。ステップS07において算出される目標電力P3を目標電力P3k、後述するステップS11において算出される目標電力P3を目標電力P3jとした場合、P3k>P3jとなる目標電力P3kが算出されることが望ましい。プログラムにおけるステップS07または出力調整モジュールM1を出力電力指令手段と呼ぶ場合がある。
(ステップS08:上位指令C1を受信したかを判断する)
次に、電力制御装置2の演算部26は、センタ装置8から上位指令C1を受信したかの判断を行う。上位指令C1は、センタ装置8から、通信線5c、通信部22を介し演算部26に送信される。上位指令C1には、自然エネルギー発電装置3の出力電力を増加、減少させる指令、および増加量または減少量が含まれる。
上位指令C1を受信したと判断した場合(ステップS08のYES)、プログラムは、ステップS09に移行する。上位指令C1を受信したと判断しない場合(ステップS08のNO)、プログラムは、ステップS10に移行する。
(ステップS09:自然エネルギー発電装置3に目標電力P3を出力する指示を行う)
ステップS08で、上位指令C1を受信したと判断された場合、電力制御装置2の演算部26は、ステップS04において記憶部25に記憶された指令対象選択情報E2に基づき、選択された自然エネルギー発電装置3c、3dに対し、目標電力指令D1により目標電力P3にかかる電力を出力する指示を行う。電力制御装置2の演算部26は、内蔵する出力調整モジュールM1により目標電力指令D1にかかる目標電力P3の算出を行う。目標電力指令D1は、通信部23、通信線5bを介し自然エネルギー発電装置3c、3dに送信される。
目標電力P3は、ステップS08において受信したと判断された上位指令C1に含まれる出力電力を増加、減少させる指令、および増加量または減少量に基づき算出される。上位指令C1が自然エネルギー発電装置3の出力電力P1を増加させることを指示するものである場合、上位指令C1にかかる増加量が、自然エネルギー発電装置3c、3dに按分され目標電力P3が算出される。自然エネルギー発電装置3c、3dは、目標電力指令D1を受信し、目標電力P3に出力電力P1を増加させる。
上位指令C1が自然エネルギー発電装置3の出力電力を減少させることを指示するものである場合、上位指令C1にかかる減少量が、自然エネルギー発電装置3c、3dに按分され目標電力P3が算出される。自然エネルギー発電装置3c、3dは、目標電力指令D1を受信し、目標電力P3に出力電力P1を減少させる。
自然エネルギー発電装置3に目標電力P3を出力する指示を行うステップS09にかかる動作は、ステップS05~S07にかかる動作に優先して行われる。プログラムにおけるステップS09または出力調整モジュールM1を出力電力指令手段と呼ぶ場合がある。
(ステップS10:周波数fが予め定められた周波数Δf1の範囲内にあるか判断する)
電力制御装置2の演算部26は、ステップS03において、系統情報検出モジュールM5により検出され、記憶部25に記憶された系統情報B1、B2に基づき、電力系統9における電力の周波数fが予め定められた周波数Δf1の範囲内にあるかの判断を行う。
電力系統9における電力の周波数fが、f0-Δf1≦f≦f0+Δf1となる範囲にある場合、電力系統9における電力の周波数fは、基準周波数f0に対し予め定められた周波数Δf1の範囲内にあると判断される。
例えば、基準周波数f0=50Hz、Δf1=1Hzである場合、f0-Δf1=49Hz、f0+Δf1=51Hzである。電力系統9における電力の周波数fが、49Hz≦f≦51Hzである場合、電力系統9における電力の周波数fは、予め定められた周波数範囲内にあると判断される。
周波数fが予め定められた周波数Δf1の範囲内にあると判断しない場合(ステップS10のNO)、プログラムは、ステップS11に移行する。周波数fが予め定められた周波数Δf1の範囲内にあると判断した場合(ステップS10のYES)、プログラムは、ステップS12に移行する。
(ステップS11:自然エネルギー発電装置3に目標電力P3を出力する指示を行う)
ステップS10で、周波数fが予め定められた周波数Δf1の範囲内にないと判断された場合、電力制御装置2の演算部26は、ステップS04において、指令対象選択モジュールM4により記憶部25に記憶された指令対象選択情報E2に基づき、選択された自然エネルギー発電装置3c、3dに対し、出力電力の指令である目標電力指令D1により目標電力P3にかかる電力を出力する指示を行う。電力制御装置2の演算部26は、内蔵する出力調整モジュールM1により目標電力指令D1にかかる目標電力P3を算出する。目標電力指令D1は、通信部23、通信線5bを介し自然エネルギー発電装置3c、3dに送信される。
目標電力P3は、現在自然エネルギー発電装置3c、3dから出力されている出力電力P1未満に設定される。また、ステップS07において算出される目標電力P3を目標電力P3k、ステップS11において算出される目標電力P3を目標電力P3jとした場合、P3k>P3jとなる目標電力P3jが算出されることが望ましい。自然エネルギー発電装置3に目標電力P3を出力する指示を行うステップS11にかかる動作は、ステップS05~S09にかかる動作に優先して行われる。
自然エネルギー発電装置3により発電された電力が電力系統9に供給された場合であっても、電力系統9における火力、水力、原子力等の発電装置(図中不示)は、電力系統9の周波数を一定の周波数に保つ制御を行う。しかしながら、電力系統9における電力の周波数fが、f0-Δf1≦f≦f0+Δf1の範囲にない場合、例えば49Hz≦f≦51Hzの範囲にない場合、火力、水力、原子力等の発電装置により安定的な周波数制御が、行われていないものと類推される。
自然エネルギー発電装置3の出力電力P1は、日射や風速等の気象条件の影響を受けて時々刻々変動する。また火力、水力、原子力等の発電装置と、自然エネルギー発電装置3の出力電力の応答速度特性は、それぞれ異なる。このため、火力、水力、原子力等の発電装置および自然エネルギー発電装置3から出力される電力どうしが互いに干渉し、火力、水力、原子力等の発電装置による周波数制御が、効率よく機能しない場合がある。
火力、水力、原子力等の発電装置による周波数制御が、効率よく機能しない場合、自然エネルギー発電装置3の出力電力P1を抑制することが望ましい。応答速度特性が異なる自然エネルギー発電装置3の出力電力P1の、電力系統9における比率を低減させ、火力、水力、原子力等の発電装置による安定的な周波数制御を確保するためである。
したがって、自然エネルギー発電装置3の出力電力P1が少ない場合であっても、電力制御装置2の演算部26は、図8に示すように自然エネルギー発電装置3c、3dに対し、目標電力指令D1にかかる目標電力P3により、出力電力P1を減少させる指示を行う。また、ステップS08においてセンタ装置8から上位指令C1により自然エネルギー発電装置3の出力電力P1を増加させる指令を受けた場合であっても、電力制御装置2の演算部26は、自然エネルギー発電装置3c、3dに対し、目標電力指令D1にかかる目標電力P3により、出力電力P1を減少させる指示を行う。
電力系統9における電力の周波数fが、f0-Δf1未満である場合、電力制御装置2の出力電力指令手段は、自然エネルギー発電装置3に対し、目標電力指令D1により出力電力P1を減少させる自然エネルギー出力電力抑制指示を行う。
目標電力P3は、目標電力指令D1により全数の自然エネルギー発電装置3a~3fに送信されるようにしてもよい。目標電力指令D1により目標電力P3を指示された自然エネルギー発電装置3a~3fは、出力電力P1を減少させる。プログラムにおけるステップS11または出力調整モジュールM1を出力電力指令手段と呼ぶ場合がある。
(ステップS12:差分電力P4を算出する)
次に、電力制御装置2の演算部26は、差分電力P4の算出を行う。電力制御装置2の演算部26は、内蔵する差分算出モジュールM2により自然エネルギー発電装置3から出力された出力電力P1と、自然エネルギー発電装置3から出力することが可能な最大電力P2との差分である差分電力P4を算出する。差分電力P4は、自然エネルギー発電装置3a~3fごとに算出される。
(ステップS13:差分電力P4を出力する)
次に、電力制御装置2の演算部26は、ステップS12で算出した差分電力P4にかかるデータを、出力部24に出力させる。出力部24は、差分電力P4にかかるデータを表示、プリント、通信電文により出力する。出力された差分電力P4にかかるデータは、自然エネルギー発電装置3の運営会社による料金請求等に役立てられる。プログラムにおけるステップS13および出力部24を出力手段と呼ぶ場合がある。
以上が、電力制御システム1の動作である。周波数fが、電力系統9の火力、水力、原子力等の発電装置により周波数制御可能である周波数Δf3の範囲内にない場合、自然エネルギー発電装置3a~3fに対し、目標電力P3をゼロとする目標電力指令D1が送信されるようにしてもよい。図9に示すように電力系統9の周波数fが基準周波数f0から離間するほど、自然エネルギー発電装置3の出力電力P1は抑制される。
[1-3.効果]
(1)本実施形態によれば、電力制御システム1は、自然エネルギーにより発電を行い電力系統9に電力を供給する自然エネルギー発電装置3と、自然エネルギー発電装置3から出力される最大電力P2を検出する最大電力検出手段と、電力系統9の電力に関する系統情報B1、B2を検出する系統情報検出手段と、最大電力検出手段により検出された最大電力P2、および系統情報検出手段により検出された系統情報B1、B2に基づき、自然エネルギー発電装置3に出力させる最大電力P2以下である目標電力P3を算出し指示する出力電力指令手段と、を備えた電力制御装置2と、を有するので、自然エネルギー発電装置3を含む電力系統9を、安定的に制御することができる電力制御システム1を提供することができる。
自然エネルギー発電装置3は、目標電力指令D1により目標電力P3を指示され、最大電力P2以下である目標電力P3にかかる出力電力P1を出力するので、電力系統9が安定となるような目標電力P3にかかる出力電力P1を、自然エネルギー発電装置3に出力させることができる。
また、自然エネルギー発電装置3は、最大電力P2以下である出力電力P1を出力しており、急峻な出力電力P1の増加の要求が、上位指令C1によりセンタ装置8から指令された場合であっても容易に出力電力P1を増加させることができる。
(2)本実施形態によれば、電力制御システム1は、系統情報検出手段により検出された系統情報B1、B2に基づき、電力系統9の電力が予め定められた第1の周波数Δf1の範囲内にないと判断した場合、出力電力指令手段(ステップS11または出力調整モジュールM1)は、自然エネルギー発電装置3に対し、出力電力P1を減少させる指示を行うので、自然エネルギー発電装置3を含む電力系統9を、安定的に制御することができる電力制御システム1を提供することができる。
本実施形態によれば、系統情報検出手段により検出された系統情報B1、B2に基づき、電力系統9の電力が予め定められた第1の周波数範囲未満であると判断した場合、出力電力指令手段は、自然エネルギー発電装置3に対し、出力電力P1を減少させる自然エネルギー出力電力抑制指示を行うので、自然エネルギー発電装置3を含む電力系統9を、安定的に制御することができる電力制御システム1を提供することができる。自然エネルギー発電装置3に対し送信される目標電力指令D1のうち、出力電力を減少させる指示を自然エネルギー出力電力抑制指示と呼ぶ。
自然エネルギー発電装置3の出力電力P1は、日射や風速等の気象条件の影響を受けて時々刻々変動する。また火力、水力、原子力等の発電装置と、自然エネルギー発電装置3の出力電力の応答速度特性は、それぞれ異なる。このため、火力、水力、原子力等の発電装置および自然エネルギー発電装置3から出力される電力どうしが互いに干渉し、火力、水力、原子力等の発電装置による周波数制御が、効率よく機能しない場合がある。
火力、水力、原子力等の発電装置による周波数制御が、効率よく機能しない場合、自然エネルギー発電装置3の出力電力P1を抑制することが望ましい。電力系統9の電力が予め定められた第1の周波数範囲未満である場合であっても、自然エネルギー発電装置3に対し、出力電力P1を減少させる指示を行うので、自然エネルギー発電装置3の出力電力P1の、電力系統9における比率を低減させ、火力、水力、原子力等の発電装置による安定的な周波数制御を確保することができる。これにより、自然エネルギー発電装置3を含む電力系統9を、安定的に制御することができる。
(3)本実施形態によれば、電力制御装置2は、出力電力指令手段に指示された目標電力P3に基づき自然エネルギー発電装置3から出力された出力電力P1と、最大電力検出手段により検出された最大電力P2と、の差分電力P4を算出し出力する出力手段を有するので、出力された差分電力P4にかかるデータは、自然エネルギー発電装置3の運営会社による料金請求等に役立てられる。
(4)本実施形態によれば、電力制御装置2は、系統情報検出手段により検出された系統情報B1、B2に基づき、電力系統の電力が予め定められた第2の周波数Δf2の範囲内にあると判断した場合、出力電力指令手段は、自然エネルギー発電装置3に対し、最大電力にて出力させる指示を行うので、自然エネルギー発電装置3の出力電力P1は、最大電力P2未満に抑制されず、効率よく自然エネルギー発電装置3の出力電力P1を電力系統9に供給することができる。
(6)本実施形態によれば、電力制御装置2の最大電力検出手段は、複数の自然エネルギー発電装置3のうち、所定の自然エネルギー発電装置3の最大電力P2を検出するので、多数の自然エネルギー発電装置3の最大電力P2の測定を行うことなく、容易に最大電力P2の測定を行うことができる。同一の太陽光発電サイトに配置された自然エネルギー発電装置3の最大電力P2は近似するものと類推される。
[1-4.変形例]
(1)第1の変形例
上記実施形態によれば、電力系統9の電力が第1の周波数Δf1の範囲未満である場合、電力制御装置2の出力電力指令手段は、自然エネルギー発電装置3に対し、目標電力指令D1により出力電力P1を減少させる自然エネルギー出力電力抑制指示を行うものとした。
電力系統9における電力の周波数fが、f0-Δf1≦f≦f0+Δf1の範囲にない場合、例えば49Hz≦f≦51Hzの範囲にない場合、火力、水力、原子力等の発電装置により安定的な周波数制御が、行われていないものと類推される。したがって電力系統9における電力の周波数fが、f0-Δf1未満である場合であっても、電力制御装置2は、ステップS11により自然エネルギー発電装置3に対し、出力電力P1を減少させる自然エネルギー出力電力抑制指示を行うものとした。自然エネルギー発電装置3の出力電力P1の、電力系統9における比率を低減させ、火力、水力、原子力等の発電装置による安定的な周波数制御を確保するためである。
上記実施形態において、目標電力指令D1の自然エネルギー出力電力抑制指示により減少させられる電力は、電力需給が行われる時間帯における平均電力であってよい。減少させられる電力は、自然エネルギー発電装置3から出力される平均電力である。また、時間帯は、電力の需給調整が行われる時間間隔に対応した時間幅である。電力の需給調整は、例えば30分、5分等の時間帯ごとに行われる。
目標電力指令D1の自然エネルギー出力電力抑制指示は、電力需給調整における直前の時間帯における出力電力の平均より、直後の時間帯における出力電力の平均を減少させる指示である。自然エネルギー出力電力抑制指示により減少させられる出力電力は、自然エネルギー発電装置3から出力される、電力需給調整における時間帯における平均電力である。
目標電力指令D1の自然エネルギー出力電力抑制指示は、自然エネルギー出力電力抑制指示の対象となる時間帯の、電力系統の電力が予め定められた第1の周波数範囲未満であると判断された直後の時間において、直前の時間帯における電力より、出力電力を増加させる指示を含んでいてよい。
電力系統9における電力の周波数fが、f0-Δf1未満である場合、電力系統9における供給電力が需要電力に対し不足し、かつ火力、水力、原子力等の発電装置による安定的な周波数制御が、行われていないものと類推される。したがって、迅速に自然エネルギー発電装置3から出力される電力を減少させ、迅速に火力、水力、原子力等の発電装置から出力される電力を増加させることが好ましい。
しかしながら、火力、水力、原子力等の発電装置から出力される電力は、迅速に増加されにくい。火力、水力、原子力等の発電装置から出力される電力は、一定の増加速度、減少速度を有する。
したがって、電力系統9における電力の周波数fがf0-Δf1未満となった直後の時間において、電力制御装置2は、自然エネルギー発電装置3に対し、目標電力指令D1により出力電力を増加させる指示を行う。目標電力指令D1により送信される自然エネルギー出力電力抑制指示は、自然エネルギー出力電力抑制指示の対象となる時間帯の一部の時間において、直前の時間帯における電力より、出力電力を増加させる指示を含む。
例えば、電力需給調整における時間帯が30分であり、目標電力指令D1が5分ごとに送信される場合、電力系統9における電力の周波数fがf0-Δf1未満となった直後の時間帯における、冒頭の5分において目標電力指令D1により出力電力を増加させる指示が、電力制御装置2により自然エネルギー発電装置3に対し行われる。
電力制御装置2は、自然エネルギー発電装置3に対し、目標電力指令D1に含まれる自然エネルギー出力電力抑制指示により、電力需給調整における直前の時間帯における出力電力の平均より、直後の時間帯における出力電力の平均を減少させる指示を行う。
電力制御装置2は、自然エネルギー発電装置3に対し、自然エネルギー発電装置3を除く電力系統9に接続された発電装置から出力される電力の、増加速度に基づき算出された減少速度により、出力電力を減少させる指示を行う。電力系統9に接続された自然エネルギー発電装置3を除く発電装置は、例えば火力、水力、原子力等の発電装置である。
図10に基づき、時刻12:00に、電力系統9における電力の周波数fが、f0-Δf1未満となった場合の電力制御装置2の動作を説明する。図10は、各時刻における、自然エネルギー発電装置3に対し目標電力指令D1により送信される目標電力P3と、自然エネルギー発電装置3の出力電力P1の関係を示す。目標電力指令D1は、自然エネルギー出力電力抑制指示を含む。
一例として、電力の需給調整が行われる時間間隔が30分、電力制御装置2から目標電力指令D1が送信される周期が5分である場合について説明する。電力の需給調整が行われる時間間隔のうち、11:30から12:00が時間帯A、12:00から12:30が時間帯Bであるものとする。
電力制御装置2は、自然エネルギー発電装置3に対し、目標電力指令D1に含まれる自然エネルギー出力電力抑制指示により、時間帯Aにおける平均電力より、時間帯Bにおける平均電力を減少させる指示を行う。
時刻12:00に、図4に示すプログラムにより、電力系統9における電力の周波数fがf0-Δf1未満になったと判断された場合、電力制御装置2の演算部26は、自然エネルギー発電装置3に対し、目標電力指令D1により目標電力P3b1を出力させる指示を行う。
目標電力P3b1は、時間帯Aの時間a6における出力電力P1a6より大きい電力である。電力制御装置2の演算部26は、自然エネルギー発電装置3の出力電力を、出力電力P1a6から目標電力P3b1に増加させる指示を行う。
自然エネルギー発電装置3は、時間帯Bの時間b1における出力電力を、出力電力P1a6から目標電力P3b1に増加させる。
電力系統9における電力の周波数fが、f0-Δf1未満である場合、電力系統9における供給電力が需要電力に対し不足し、かつ火力、水力、原子力等の発電装置による安定的な周波数制御が、行われていないものと類推される。火力、水力、原子力等の発電装置から出力される電力は、迅速に増加されにくい。電力系統9における供給電力の不足を解消するため、一時的に時間帯Bの時間b1において自然エネルギー発電装置3の出力電力を増加させる。
時刻12:05に、電力制御装置2の演算部26は、自然エネルギー発電装置3に対し、目標電力指令D1により目標電力P3b2を出力させる指示を行う。
目標電力P3b2は、時間帯Bの時間b1における出力電力P1b1未満の電力である。電力制御装置2の演算部26は、自然エネルギー発電装置3の出力電力を、出力電力P1b1から目標電力P3b2に減少させる指示を行う。
自然エネルギー発電装置3は、時間帯Bの時間b2における出力電力を、出力電力P1b1から目標電力P3b2に減少させる。
電力制御装置2の演算部26は、自然エネルギー発電装置3に対し、時刻12:10に目標電力P3b3を出力させる指示を、時刻12:15に目標電力P3b4を出力させる指示を、時刻12:20に目標電力P3b5を出力させる指示を、時刻12:25に目標電力P3b6を出力させる指示を行う。
自然エネルギー発電装置3は、時間帯Bにおける出力電力を、順次目標電力P3b3、目標電力P3b4、目標電力P3b5、目標電力P3b6とする動作を行う。
時間帯Bにおける目標電力の平均値である目標電力P3Bは、時間帯Aにおいて自然エネルギー発電装置3から出力された出力電力の平均値未満である。目標電力P3Bは、時間帯Bにおける目標電力P3b1、目標電力P3b2、目標電力P3b3、目標電力P3b4、目標電力P3b5、目標電力P3b6の平均値である。
電力制御装置2は、自然エネルギー発電装置3に対し、目標電力指令D1に含まれる自然エネルギー出力電力抑制指示により、時間帯Aにおける出力電力の平均値より、時間帯Bにおける平均電力を減少させる指示を行う。
一方、電力系統9に接続された火力、水力、原子力等の発電装置は、時刻12:00に、電力系統9における電力の周波数fが、f0-Δf1未満となったことを検出し、自立制御により出力電力を増加させる。火力、水力、原子力等の発電装置は、出力電力を急峻に増加させにくい。火力、水力、原子力等の発電装置は、例えば30分で目標となる電力に到達するように出力電力を増加させる。
自然エネルギー発電装置3の出力電力P1と、火力、水力、原子力等の発電装置の出力電力との関係を図11に示す。時間帯Bにおいて、自然エネルギー発電装置3は出力電力を減少させ、火力、水力、原子力等の発電装置は出力電力を増加させる。
また、自然エネルギー発電装置3の出力電力P1は、電力系統9に接続された火力、水力、原子力等の発電装置から出力される電力の、増加速度に基づき算出された減少速度により減少させられる。時間帯Bにおける目標電力P3b1~目標電力P3b6は、系統情報B2に基づき上記の減少速度となるように算出される。
自然エネルギー出力電力抑制指示は、電力系統9に接続された自然エネルギー発電装置3を除く発電装置から出力される電力の増加速度に基づき算出された減少速度を有する。
自然エネルギー出力電力抑制指示は、自然エネルギー出力電力抑制指示の対象となる時間帯Bの一部の時間b1において、直前の時間帯Aにおける電力より、出力電力を増加させる指示を含むので、電力系統9における供給電力の不足を自然エネルギー発電装置3の出力電力により一次的に解消することができる。
自然エネルギー出力電力抑制指示は、電力需給調整における直前の時間帯Aにおける出力電力より、平均電力を減少させる指示である。自然エネルギー出力電力抑制指示により、電力需給調整における時間帯Bにおける自然エネルギー発電装置3から出力される平均電力が減少されるので、電力系統9の供給電力における、自然エネルギー発電装置3の出力電力の比率を減少させ、火力、水力、原子力等の発電装置の出力電力の比率を増加させることができる。
これにより、火力、水力、原子力等の発電装置による安定的な周波数制御を確保することができ、自然エネルギー発電装置3を含む電力系統9を、安定的に制御することができる。
また、自然エネルギー出力電力抑制指示は、電力系統9に接続された自然エネルギー発電装置3を除く、火力、水力、原子力等の発電装置から出力される電力の増加速度に基づき算出された減少速度を有する。これにより自然エネルギー発電装置3は、火力、水力、原子力等の発電装置から出力される電力の増加速度に対応した減少速度により出力電力を減少させることができる。
これにより、電力系統9における供給電力の不足を軽減することができ、火力、水力、原子力等の発電装置による安定的な周波数制御を確保することができる。その結果、自然エネルギー発電装置3を含む電力系統9を、安定的に制御することができる。
(2)第2の変形例
変形例を含む上記実施形態によれば、電力制御装置2は、電力系統9の電力が予め定められた第1の周波数範囲未満である場合、つまり、周波数fがf0-Δf1未満となった場合、自然エネルギー発電装置3に対し、出力電力を減少させる自然エネルギー出力電力抑制指示を行うものとした。
予め定められた時間内における電力系統9の周波数fの平均が、f0-Δf1未満となった場合に、出力電力指令手段は、自然エネルギー発電装置3に対し、出力電力を減少させる自然エネルギー出力電力抑制指示を行うようにしてもよい。
電力制御装置2の演算部26は、図4に示すプログラムのステップS10において、ステップS03において受信した系統情報B1、系統情報B2に基づき、予め定められた時間内における電力系統9の周波数fの平均を算出する。
電力制御装置2の演算部26は、ステップS10において、例えば図10に示す12:00を起点とし、数秒または数分間隔で測定された電力系統9の平均周波数を算出する。または、電力制御装置2の演算部26は、図10に示す12:00、12:05、12:10、12:15における電力系統9の平均周波数を算出する。
平均周波数は、数秒~数分の任意の時間内における周波数fに基づき算出されたものであってもよい。また、平均周波数は、複数の時間帯にわたる任意の時間内における電力系統9の周波数fに基づき算出されたものであってもよい。
これにより、電力系統9の周波数fの瞬時的な変動に基づき、電力制御装置2が自然エネルギー発電装置3に対し、出力電力を減少させる自然エネルギー出力電力抑制指示を行うことを防止することができる。電力系統9の周波数fの瞬時的な変動に基づき、電力制御装置2が自然エネルギー発電装置3に対し、出力電力を減少させる自然エネルギー出力電力抑制指示を行うことは、安定的な電力系統9の周波数制御を阻害する可能性がある。
電力制御装置2は、系統情報検出手段により検出された系統情報に基づき、予め定められた時間内における電力系統9の平均周波数が、予め定められた第1の周波数f0-Δf1未満であると判断した場合、出力電力指令手段により、自然エネルギー発電装置3に対し、出力電力を減少させる自然エネルギー出力電力抑制指示を行うので、自然エネルギー発電装置3を含む電力系統9を、より安定的に制御することができる電力制御システム1を提供することができる。
また、予め定められた時間内における電力系統9の周波数fが、継続してf0-Δf1未満となった場合に、出力電力指令手段は、自然エネルギー発電装置3に対し、出力電力を減少させる自然エネルギー出力電力抑制指示を行うようにしてもよい。
電力制御装置2の演算部26は、図4に示すプログラムのステップS10において、ステップS03において受信した系統情報B1、系統情報B2に基づき、予め定められた時間内における電力系統9の周波数fを継続して観測する。
電力制御装置2の演算部26は、ステップS10において、例えば図10に示す12:00を起点とし、数秒または数分間隔で電力系統9の周波数fを継続して観測する。または、電力制御装置2の演算部26は、図10に示す12:00、12:05、12:10、12:15における電力系統9の周波数fを継続して観測する。
周波数fは、数秒~数分の任意の時間間隔により継続して観測されてもよい。また、周波数fは、複数の時間帯にわたり継続して観測されてもよい。
これにより、電力系統9の周波数fの瞬時的な変動に基づき、電力制御装置2が自然エネルギー発電装置3に対し、出力電力を減少させる自然エネルギー出力電力抑制指示を行うことを防止することができる。電力系統9の周波数fの瞬時的な変動に基づき、電力制御装置2が自然エネルギー発電装置3に対し、出力電力を減少させる自然エネルギー出力電力抑制指示を行うことは、安定的な電力系統9の周波数制御を阻害する可能性がある。
電力制御装置2は、系統情報検出手段により検出された系統情報に基づき、予め定められた時間内における電力系統9の周波数が、継続して予め定められた第1の周波数f0-Δf1未満であると判断した場合、出力電力指令手段により、自然エネルギー発電装置3に対し、出力電力を減少させる自然エネルギー出力電力抑制指示を行うので、自然エネルギー発電装置3を含む電力系統9を、安定的に制御することができる電力制御システム1を提供することができる。
また、予め定められた時間内における電力系統9の周波数fの平均が、f0-Δf1a未満となった場合、または予め定められた時間内における電力系統9の周波数fが、継続してf0-Δf1b未満となった場合に、電力制御装置2は、自然エネルギー発電装置3に対し、出力電力を減少させる自然エネルギー出力電力抑制指示を行うようにしてもよい。
例えば、f0-Δf1a=49.2Hz、f0-Δf1b=49.1Hzとする。予め定められた時間内、例えば5分間における電力系統9の周波数fの平均が、49.2Hz未満となった場合、または予め定められた時間内、例えば5秒間における電力系統9の周波数fが、継続して49.1Hz未満となった場合に、電力制御装置2は、自然エネルギー発電装置3に対し、出力電力を減少させる自然エネルギー出力電力抑制指示を行うようにしてもよい。
(3)第3の変形例
変形例を含む上記実施形態に加え、電力制御装置2は、電力系統9に接続された自然エネルギー発電装置3を除く発電装置から出力された電力と、自然エネルギー発電装置3を除く発電装置から出力することができる電力の下限値との差分が、予め定められた値以下となった場合に、予め定められた第1の周波数範囲の下限値f0-Δf1を、第1の周波数範囲の下限値f0-Δf1より大きい値であるf0-Δf1mに変更し、電力系統9の電力が変更された第1の周波数範囲未満である場合、つまり、周波数fが変更されたf0-Δf1m未満となった場合、出力電力指令手段により、自然エネルギー発電装置3に対し、出力電力を減少させる自然エネルギー出力電力抑制指示を行うようにしてもよい。電力系統9に接続された自然エネルギー発電装置を除く発電装置は、例えば、火力、水力、原子力等の発電装置である。
電力系統9に接続された火力、水力、原子力等の発電装置は、構造上、一定の最低負荷電力以上にて運転されることが必要とされる。本実施形態では、火力、水力、原子力等の発電装置から出力することができる最小の電力を、最低負荷電力と呼ぶ。火力、水力、原子力等の発電装置から出力される電力の大きさは、電力系統9の需要電力から自然エネルギー発電装置3から出力される電力を減算したものとなる。
電力系統9に接続された負荷が少なくなった場合、火力、水力、原子力等の発電装置は、最低負荷電力以下で運転することを要求される可能性がある。しかしながら、火力、水力、原子力等の発電装置を最低負荷電力以下で運転することは、電力系統9における周波数制御を不安定にするとともに、発電装置によっては構造上困難である。
したがって、電力系統9に接続された負荷が少なくなり、火力、水力、原子力等の発電装置に、最低負荷電力以下で運転することが要求されることが予測される場合、事前に自然エネルギー発電装置3から出力される電力を減少させ、火力、水力、原子力等の発電装置から出力される電力を増加させることが好ましい。
火力、水力、原子力等の発電装置から出力される電力を増加させることを目的として、電力制御装置2は、火力、水力、原子力等の発電装置から出力された電力と、火力、水力、原子力等の発電装置の最低負荷電力との差分が、予め定められた値以下となった場合に、第1の周波数範囲の下限値f0-Δf1を、第1の周波数範囲の下限値f0-Δf1より大きい値f0-Δf1mに変更する。電力系統9の周波数fが変更されたf0-Δf1m未満となった場合、電力制御装置2は、自然エネルギー発電装置3に対し、出力電力を減少させる自然エネルギー出力電力抑制指示を行う。
センタ装置8は、給電指令所、系統制御所、集中制御所などの指令室等に設置される。センタ装置8は、電力系統9の電力の情報である系統情報B2を電力制御装置2に送信する。系統情報B2には、火力、水力、原子力等の発電装置の出力電力、最低負荷電力に関する情報も含まれる。
電力制御装置2は、系統情報B2を受信し、火力、水力、原子力等の発電装置から出力されている電力と、火力、水力、原子力等の発電装置の最低負荷電力との差分を算出する。本実施形態では、算出された差分を余力電力と呼ぶ。電力制御装置2は、算出された余力電力が、予め定められた値以下となった場合に、第1の周波数範囲の下限値f0-Δf1を、第1の周波数範囲の下限値f0-Δf1より大きい値f0-Δf1mに変更する。
電力制御装置2は、例えば、第1の周波数範囲の下限値がf0-Δf1=49.0Hzであった場合、算出された余力電力が、予め定められた値以下となったときに第1の周波数範囲の下限値をf0-Δf1m=49.5Hzに変更する。電力制御装置2は、電力系統9の周波数fが変更されたf0-Δf1m未満となった場合、自然エネルギー発電装置3に対し、出力電力を減少させる自然エネルギー出力電力抑制指示を行う。
上記では、余力電力の算出は電力制御装置2にて行われるものとしたが、センタ装置8により行われるようにしてもよい。
上記によれば、電力制御装置2は、火力、水力、原子力等の発電装置の余力電力が、予め定められた値以下となった場合に、第1の周波数範囲の下限値f0-Δf1を、第1の周波数範囲の下限値f0-Δf1より大きい値f0-Δf1mに変更する。電力制御装置2は、火力、水力、原子力等の発電装置の余力電力が少なくなった場合、電力系統9の周波数fが変更されたf0-Δf1m未満となったときに、自然エネルギー発電装置3に対し、出力電力を減少させる自然エネルギー出力電力抑制指示を行うので、自然エネルギー発電装置3の出力電力の比率を減少させ、火力、水力、原子力等の発電装置の出力電力の比率を増加させることができる。
これにより、火力、水力、原子力等の発電装置による安定的な周波数制御を確保することができ、自然エネルギー発電装置3を含む電力系統9を、より安定的に制御することができる。
出力制御指令を受信した後、火力、水力、原子力等の発電装置が応答するまでに、時間遅れが生ずる。上記によれば、電力系統9の周波数fが、第1の周波数範囲の下限値f0-Δf1に到達する前の、変更されたf0-Δf1m未満となったときに、自然エネルギー発電装置3の出力電力P1を減少させる。
これにより自然エネルギー発電装置3の出力電力P1の、電力系統9における比率が低減され、火力、水力、原子力等の発電装置による安定的な周波数制御が確保される。
[2.他の実施形態]
変形例を含めた実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであって、発明の範囲を限定することを意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略や置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。以下は、その一例である。
(1)上記実施形態では、ステップS01において測定対象選択モジュールM3により選択された自然エネルギー発電装置3により、出力することが可能な最大電力P2の測定が行われるようにした。しかしながら、全数の自然エネルギー発電装置3により、出力することが可能な最大電力P2の測定が行われるようにしてもよい。
(2)上記実施形態では、ステップS01において測定対象選択モジュールM3により、最大電力P2の測定対象となる自然エネルギー発電装置3が選択されるものとした。しかしながら、作業者により選択された最大電力P2の測定対象となる自然エネルギー発電装置3が、予め測定対象選択情報E1として記憶部25に設定記憶されるようにしてもよい。
(3)上記実施形態では、ステップS04において目標電力P3の指令対象となる自然エネルギー発電装置3は、最大電力P2の測定対象となる自然エネルギー発電装置3と重複して選択されてもよいものとした。つまり、最大電力P2の測定対象となる自然エネルギー発電装置3は、目標電力指令D1により目標電力P3出力する指令を受信した場合、出力電力P1として出力している最大電力P2を目標電力P3に変更して出力することが必要とされた。しかしながら、ステップS04において指令対象選択モジュールM4により、目標電力P3の指令対象として選択される自然エネルギー発電装置3は、最大電力P2の検出対象となる自然エネルギー発電装置3を除くものであってもよい。
例えば、ステップS01において測定対象選択モジュールM3により自然エネルギー発電装置3a、3dが最大電力P2の測定対象として選択された場合、自然エネルギー発電装置3a、3dを除く自然エネルギー発電装置3b、3c、3e、3fの中から、目標電力P3の指令対象となる自然エネルギー発電装置3が選択されるようにしてもよい。最大電力P2の測定対象となる自然エネルギー発電装置3a、3dは常時最大電力P2にかかる出力電力P1を出力するものとする。
このように構成することで、電力制御装置2の出力電力指令手段は、複数の自然エネルギー発電装置3a~3fのうち、最大電力P2の検出対象を除く一部の自然エネルギー発電装置3に対し、目標電力P3にかかる出力電力P1を出力するように指示するので、最大電力P2の検出対象となる自然エネルギー発電装置3a、3dは常時最大電力P2にかかる出力電力P1を出力することができる。最大電力P2の検出対象となる自然エネルギー発電装置3a、3dは常時最大電力P2にかかる出力電力P1を出力するので、容易に最大電力P2の測定を行うことができる。
(4)上記実施形態では、自然エネルギー発電装置3が、最大電力測定モジュールN1を内蔵し、出力することが可能な最大電力P2を測定し、最大電力P2の情報である最大電力情報A2が、自然エネルギー発電装置3から電力制御装置2に送信されるようにした。しかしながら、電力制御装置2の演算部26が、最大電力測定モジュールN1を内蔵し、自然エネルギー発電装置3に対し、出力電力を増減するコマンドを送信することにより自然エネルギー発電装置3の出力電圧を逐次変化させ、電力制御装置2の演算部26により、自然エネルギー発電装置3の最大電力P2が測定されるようにしてもよい。
(5)上記実施形態では、ステップS05において周波数fが予め定められた周波数Δf2の範囲内にあると判断された場合、電力制御装置2は、自然エネルギー発電装置3に対し、目標電力指令D1により出力電力P1を最大電力P2とする指示を行うものとした。しかしながら、ステップS05、ステップS06を有さず、周波数fが予め定められた周波数Δf2の範囲内にあるかにかかわらず、電力制御装置2は、自然エネルギー発電装置3に対し、目標電力指令D1により出力電力P1を最大電力P2とする指示を送信するようにしてもよい。
(6)上記実施形態では、ステップS01において測定対象選択モジュールM3により選択された自然エネルギー発電装置3a、3dに接続された電力測定装置4a、4dから、系統情報B1を受信するものとしたが、自然エネルギー発電装置3a~3fのそれぞれに配置された電力測定装置4a~4fから、または電力測定装置4a~4fのうち任意に選択された電力測定装置4から、系統情報B1が電力制御装置2に送信されるようにしてもよい。
(7)上記実施形態では、自然エネルギー発電装置3a~3fのそれぞれに電力測定装置4a~4fが電気的に接続され配置されるものとしたが、電力測定装置4は、複数の自然エネルギー発電装置3のうちの一部に電気的に接続され配置されていてもよい。例えば図12に示すように、複数の自然エネルギー発電装置3a~3fのうち、予め選択された自然エネルギー発電装置3a、3dにのみ、それぞれ電力測定装置4a、4dが配置されるようにしてもよい。このように構成することにより、電力制御システム1における電力測定装置4の台数を減らすことができる。
(8)上記実施形態では、一つの電力制御装置2に複数の自然エネルギー発電装置3a~3fが通信線5bを介し接続されるようにした。しかしながら、一つの電力制御装置2に対し一つの自然エネルギー発電装置3が接続されるようにしてもよい。
(9)上記実施形態では、電力制御装置2は、自然エネルギー発電装置3と別の装置として設けられるものとした。しかしながら電力制御装置2は、自然エネルギー発電装置3と一体に構成されるものであってもよい。
1・・・電力制御システム
2・・・電力制御装置
21,22,23・・・通信部
24・・・出力部
25・・・記憶部
26・・・演算部
3,3a,3b,3c,3d,3e,3f・・・自然エネルギー発電装置
31・・・発電部
32・・・電力変換部
33・・・制御部
4,4a,4b,4c,4d,4e,4f・・・電力測定装置
5a,5b,5c・・・通信線
7・・・ケーブル
8・・・センタ装置
9・・・電力系統

Claims (10)

  1. 自然エネルギーにより発電を行い電力系統に電力を供給する自然エネルギー発電装置と、
    前記自然エネルギー発電装置から出力される最大電力を検出する最大電力検出手段と、
    前記電力系統の電力に関する系統情報を検出する系統情報検出手段と、
    前記最大電力検出手段により検出された前記最大電力、および前記系統情報検出手段により検出された前記系統情報に基づき、前記自然エネルギー発電装置に、出力させる前記最大電力以下である出力電力を算出し指示する出力電力指令手段と、
    を備えた電力制御装置と、
    を有し、
    前記系統情報検出手段により検出された前記系統情報に基づき、前記電力系統の電力が予め定められた第1の周波数範囲未満であると判断した場合、
    前記出力電力指令手段は、前記自然エネルギー発電装置に対し、出力電力を減少させる自然エネルギー出力電力抑制指示を行う、
    電力制御システム。
  2. 前記自然エネルギー出力電力抑制指示は、電力需給調整における直前の時間帯における出力電力の平均より、直後の時間帯における前記出力電力の平均を減少させる指示である、
    請求項1に記載の電力制御システム。
  3. 前記自然エネルギー出力電力抑制指示は、
    前記自然エネルギー出力電力抑制指示の対象となる時間帯の、前記電力系統の電力が予め定められた前記第1の周波数範囲未満であると判断された直後の時間において、
    直前の時間帯における電力より、前記出力電力を増加させる指示を含む、
    請求項2に記載の電力制御システム。
  4. 前記自然エネルギー出力電力抑制指示は、
    電力系統に接続された前記自然エネルギー発電装置を除く発電装置から出力される電力の増加速度に基づき算出された減少速度により前記出力電力を減少させる指示である、
    請求項2に記載の電力制御システム。
  5. 前記系統情報検出手段により検出された前記系統情報に基づき、予め定められた時間内における前記電力系統の平均周波数が、予め定められた第1の周波数範囲未満であると判断した場合、
    前記出力電力指令手段は、前記自然エネルギー発電装置に対し、出力電力を減少させる自然エネルギー出力電力抑制指示を行う、
    請求項1に記載の電力制御システム。
  6. 前記系統情報検出手段により検出された前記系統情報に基づき、予め定められた時間内における前記電力系統の周波数が、継続して予め定められた第1の周波数範囲未満であると判断した場合、
    前記出力電力指令手段は、前記自然エネルギー発電装置に対し、出力電力を減少させる自然エネルギー出力電力抑制指示を行う、
    請求項1に記載の電力制御システム。
  7. 電力系統に接続された前記自然エネルギー発電装置を除く発電装置から出力された電力と、前記自然エネルギー発電装置を除く発電装置から出力することができる電力の下限値との差分が、予め定められた値以下となった場合に、予め定められた前記第1の周波数範囲の下限値を、前記第1の周波数範囲の下限値より大きい値に変更し、
    前記電力系統の電力が変更された前記第1の周波数範囲未満であると判断した場合、
    前記出力電力指令手段は、前記自然エネルギー発電装置に対し、出力電力を減少させる自然エネルギー出力電力抑制指示を行う、
    請求項1に記載の電力制御システム。
  8. 自然エネルギーにより発電を行い電力系統に電力を供給する自然エネルギー発電装置から出力される最大電力を検出する最大電力検出手段と、
    前記電力系統の電力に関する系統情報を検出する系統情報検出手段と、
    前記最大電力検出手段により検出された前記最大電力、および前記系統情報検出手段により検出された前記系統情報に基づき、前記自然エネルギー発電装置に、出力させる前記最大電力以下である出力電力を算出し指示する出力電力指令手段と、を有し、
    前記系統情報検出手段により検出された前記系統情報に基づき、前記電力系統の電力が予め定められた第1の周波数範囲未満であると判断した場合、
    前記出力電力指令手段は、前記自然エネルギー発電装置に対し、出力電力を減少させる自然エネルギー出力電力抑制指示を行う、
    電力制御装置。
  9. 自然エネルギーにより発電を行い電力系統に電力を供給する自然エネルギー発電装置から出力される最大電力を検出する最大電力検出ステップと、
    前記電力系統の電力に関する系統情報を検出する系統情報検出ステップと、
    前記最大電力検出ステップにより検出された前記最大電力、および前記系統情報検出ステップにより検出された前記系統情報に基づき、前記自然エネルギー発電装置に、出力させる前記最大電力以下である出力電力を算出し指示する出力電力指令ステップと、を有し、
    前記系統情報検出ステップにより検出された前記系統情報に基づき、前記電力系統の電力が予め定められた第1の周波数範囲未満であると判断した場合、
    前記出力電力指令ステップは、前記自然エネルギー発電装置に対し、出力電力を減少させる自然エネルギー出力電力抑制指示を行う、
    電力制御用コンピュータプログラム。
  10. 自然エネルギーにより発電を行い電力系統に電力を供給する自然エネルギー発電装置から出力される最大電力を検出する最大電力検出手順と、
    前記電力系統の電力に関する系統情報を検出する系統情報検出手順と、
    前記最大電力検出手順により検出された前記最大電力、および前記系統情報検出手順により検出された前記系統情報に基づき、前記自然エネルギー発電装置に、出力させる前記最大電力以下である出力電力を算出し指示する出力電力指令手順と、を有し、
    前記系統情報検出手順により検出された前記系統情報に基づき、前記電力系統の電力が予め定められた第1の周波数範囲未満であると判断した場合、
    前記出力電力指令手順は、前記自然エネルギー発電装置に対し、出力電力を減少させる自然エネルギー出力電力抑制指示を行う、
    電力制御方法。

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