JP7262744B2 - 給湯器 - Google Patents

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Description

本発明は、給湯器に関する。
従来、筐体の上部に排気部を備えた給湯器が知られている(例えば、特許文献1参照)。排気部は、熱交換器の上側に設けられ、前面が開口して左右及び後部を覆うカバー状の排気ケーシングと、その排気ケーシングの内部に設けられ、燃焼排気の排気通路を形成する整流板とを備える。排気ケーシングの上面には、筐体の背板に固定する為のブラケットが取り付けられる。これにより、排気部は、筐体内において安定して支持される。
特開2018-31489号公報
上記構成において、熱交換器で熱交換された後の燃焼排気は、排気ケーシングの排気出口を介して外部に排出されるが、その際に生じる音や振動が排気ケーシングのブラケット及び給湯器の背板を介して家屋に伝達する可能性があった。
本発明の目的は、排気ケーシングからの排気に伴う音や振動が家屋に伝達するのを防止できる給湯器を提供することである。
請求項1の給湯器は、給湯器の筐体内に設けられ、バーナからの燃焼排気の熱によって通水を加熱する熱交換器を内部に備えるケーシングと、前記ケーシングの上部に固定され、前記熱交換器を上方に通過した前記燃焼排気を、前側に配置された開口から外部に排出する排気ケーシングと、前記排気ケーシングに設けられ、前記筐体の背板に固定されるブラケットとを備えた給湯器において、前記排気ケーシングの下部には、外方に向けてフランジ状に突出し、前記ケーシングの上部に固定されるフランジ部が設けられ、前記排気ケーシングの後方で、且つ前記ブラケットと前記フランジ部との間には、上下方向に所定のテンションを付与した状態で板部材が立設されたことを特徴とする。
請求項の給湯器の前記板部材は、弾性を有する金属製の板部材であって、上下方向に延びる本体部と、前記本体部の上部から前記排気ケーシング側に向かって前方に突出する上当接部とを備え、前記ブラケットは、前記排気ケーシングから後方に突出する後方突出部と、前記後方突出部の後端部から上方に屈曲し、前記筐体の前記背板に固定される固定部とを備え、前記板部材は、前記本体部を弾性変形させながら前記上当接部を前記後方突出部に対して下方から当接させ、前記本体部の下部を前記フランジ部の上面に当接させることで、金属の弾性復元力により、前記ブラケットと前記フランジ部との間に前記所定のテンションを付与するとよい。
請求項の給湯器の前記板部材の前記上当接部には、係合部が設けられ、前記ブラケットの前記後方突出部には、前記係合部が係合可能な被係合部が設けられるとよい。
請求項の給湯器の前記板部材の前記本体部の前記下部には、前記フランジ部の前記上面と平行に接触可能な当接部が設けられるとよい。
請求項の給湯器の前記板部材の前記上当接部の左右方向の長さは、前記後方突出部の左右方向の長さよりも長く、前記上当接部には、前記後方突出部の左右両側において上方に突出する一対の突出部が設けられるとよい。
請求項1の給湯器によれば、ブラケットとフランジ部の間に板部材が立設されるので、排気ケーシングに生じる音や振動を軽減できる。よって、ブラケット及び筐体の背板を介して家屋に音や振動が伝わるのを防止できる。また、既存の装置構成を用いて防振板を固定できるので、コスト増加を抑制できる。
また、板部材により、ブラケットとフランジ部の間に所定のテンションを付与できるので、排気ケーシングからの音や振動を効果的に打ち消すことができる。よって、ブラケット及び筐体の背板を介して家屋に音や振動が伝わるのを効果的に防止できる。
請求項の給湯器によれば、板部材の本体部を弾性変形させながら、ブラケットの後方突出部の下面に、板部材の上当接部を当接させる。これにより、板部材は、ブラケットとフランジ部との間に所定のテンションを付与した状態で配置されるので、ネジ等を用いることなく、板部材を容易に組み付けることができる。
請求項の給湯器によれば、板部材の上当接部に設けられた係合部を、後方突出部に設けられた被係合部に係合させることができるので、ネジ等を用いることなく、板部材の上当接部をブラケットの固定部に位置決め固定できる。
請求項の給湯器によれば、板部材の本体部の記下部に設けられた当接部を、フランジ部の上面と平行に接触させることができるので、板部材を安定的に立設させることができる。
請求項の給湯器によれば、板部材の上当接部に設けられた一対の突出部の内側に、ブラケットの後方突出部が配置されるように、板部材を位置決めする。これにより、板部材を排気ケーシングに組み付ける際の位置合わせを容易にできる。
給湯器1の断面図である。 排気部30の断面図である。 排気ケーシング40に防振板80を取り付ける前の斜視図である。 防振板80が取り付けられた排気部30の斜視図である。
以下、本発明の実施形態を説明する。以下に記載される装置の構造などは、特定的な記載がない限り、それのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例である。図面は、本発明が採用しうる技術的特徴を説明する為に用いられるものである。以下説明は、図中に矢印で示す左右、前後、上下を使用する。
図1を参照し、給湯器1の構造を説明する。給湯器1は、筐体2とフロントカバー8を備える。筐体2の前面には開口7が設けられる。フロントカバー8は、筐体2の前面に着脱可能であって、開口7を閉塞する。フロントカバー8の上部には、排気筒9が前方に突出し(図2参照)、下部には吸気口(図示略)が設けられる。筐体2の底板4には、外部の給湯栓へ繋がる出湯口11、外部から水道管が接続される入水口12、外部からガス管が接続されるガス入口(図示略)が夫々設けられる。筐体2の背板6の上部と下部には、壁取付用の金具16A、16Bが夫々設けられる。
筐体2内の上部には、下方から順に、燃焼部18、熱交換器19、排気部30が設けられる。燃焼部18はバーナ側ケーシング21内に設けられ、複数のバーナ181を左右方向に並べて備える。燃焼部18の下方には、複数のバーナ181に燃焼用空気を供給する給気ファン25が設けられる。
熱交換器19は、熱交換器側ケーシング26内に設けられる。熱交換器側ケーシング26は、バーナ側ケーシング21の上部に固定される。熱交換器19は、左右方向に所定間隔をおいて複数枚積層したフィン20を左右方向に貫通し、互いに平行に配設される複数の伝熱管19Aを有する。隣接する伝熱管19A同士は、U字状の接続管(図示略)によって連結されることで、蛇行状に繋がる一連の管体を形成する。熱交換器19の管体の上流端には、入水口12と接続される入水管27の下流端が接続され、当該管体の下流端には、出湯口11に接続される出湯管(図示略)が接続される。燃焼部18からの燃焼排気が伝熱管19A同士の隙間を通過することによって、伝熱管19Aの通水との間で熱交換が行われ、伝熱管19Aの通水が加熱される。
排気部30は、排気ケーシング40と整流板50を備える(図2参照)。排気ケーシング40は、熱交換器側ケーシング26の上部に固定され、排気筒9と連通する。排気ケーシング40は、前部が熱交換器19よりも前方へ張り出す。整流板50は、排気ケーシング40内に支持され、熱交換器19から排気ケーシング40内に流入した燃焼排気の排気通路を形成する。排気ケーシング40は、ブラケット70によって、筐体2の背板6の内面に固定される。これにより、排気部30は、筐体2内において安定して支持される。
さらに、ブラケット70と、排気ケーシング40の下部に設けられた後述する上側フランジ部47との間には、金属製の防振板80が取り付けられる。防振板80は、ブラケット70と上側フランジ部47の間に所定のテンションを付与する。これにより、排気筒9からの排気に伴う排気ケーシング40の音や振動を打ち消することができるので、ブラケット70及び筐体2の背板6を介して家屋(図示略)に音や振動が伝わるのを防止できる。なお、ブラケット70及び防振板80の夫々の構造については、後述する。
図2、図3を参照し、排気ケーシング40の形状を説明する。排気ケーシング40は、後部において上方に膨出し、前方へ向かうに従って徐々に低くなる形状を備える。排気ケーシング40は前部に開口400(図3参照)を有する。開口400は、正面視下側に開口する略コの字型である。排気ケーシング40は、後方から前方にかけて順に、湾曲部41、最上部42、急傾斜部43、緩傾斜部44を備え、それらの左右両側に一対の側面部45を備える。湾曲部41は、上方に立ち上がりつつ前方に湾曲する。最上部42は、湾曲部41の前端部から前方に向けて略水平に延びる。急傾斜部43は、最上部42の前端部から急な角度で斜め下方に傾斜する。緩傾斜部44は、急傾斜部43の前端部から急傾斜部43よりも緩い角度で傾斜し、前方に延びる。一対の側面部45は、湾曲部41、最上部42、急傾斜部43、緩傾斜部44の左右両端部から垂下し、排気ケーシング40の左右の両側面を形成する。
排気ケーシング40は、取付フランジ部46、上側フランジ部47、外側折返部48、複数の加締め部49を更に備える。取付フランジ部46(図3参照)は、排気ケーシング40の前端部であって、緩傾斜部44の前端部と、一対の側面部45の夫々の前端部とに沿って設けられる。取付フランジ部46は、外側に向かってフランジ状に突出し、正面視下方に開口する略コの字型に形成される。上側フランジ部47は、湾曲部41の下端部と、一対の側面部45の夫々の下端部とに沿って設けられる。上側フランジ部47は、外側に向かってフランジ状に突出し、底面視前方に開口する略コの字型に形成される。外側折返部48は、上側フランジ部47の外周部に沿って設けられ、下方に折り返して突出する。加締め部49は、外側折返部48の下端部に沿って設けられる。上側フランジ部47の下側に、熱交換器側ケーシング26の上端部に設けられた下側フランジ部261(図3参照)を配置し、複数の加締め部49の夫々を内側に折り曲げて加締め固定する。これにより、熱交換器側ケーシング26の上部に、排気ケーシング40が固定される。
一対の側面部45の夫々には、上側挟持部451と下側挟持部452が設けられる。上側挟持部451は、側面部45における最上部42の近傍に設けられ、内側に向けて略矩形状に突出する。下側挟持部452は、上側挟持部451の下方で且つ後方寄りに設けられ、内側に向けて略矩形状に突出する。上側挟持部451と下側挟持部452は、整流板50の後部の左右両側部分を上下方向の両側から挟み込んで保持する。上側挟持部451と下側挟持部452は絞り加工で形成するとよい。
図2、図3を参照し、ブラケット70の形状を説明する。ブラケット70は、後方突出部71と固定部72を備え、側面視略L字状に形成される。ブラケット70は、例えば一枚の板金を屈曲して形成するとよい。後方突出部71は、平面視略矩形状に形成され、排気ケーシング40の最上部42の上面に固定される。後方突出部71の左右方向中央部よりもやや後側には、略矩形状の係合穴77が設けられる。後方突出部71の前端側には、左右方向に離間し、且つ上下方向に貫通する一対の固定穴(図示略)が設けられる。
固定部72は、後方突出部71の後端部から略直角上方に屈曲して延び、正面視左右方向に長い略矩形状に形成され、筐体2の背板6の内面に固定される。固定部72の左右両側には、前後方向に貫通する一対の固定穴721、722が設けられる。上記形状のブラケット70の右端部に沿ってリブ73が設けられ、左端部に沿ってリブ74が設けられる。リブ73、74は、ブラケット70の左右両端部の剛性を向上できる。
後方突出部71に設けられた一対の固定穴(図示略)には、一対のネジ38が上方から挿入され、排気ケーシング40の最上部42に設けられた一対の固定穴(図示略)に締結される。これにより、ブラケット70が排気ケーシング40の最上部42の上面に固定される。固定部72は、筐体2の背板6の内面に当接される。一対の固定穴721、722には、一対のネジ39(図1参照)が前方から挿入され、背板6に設けられた一対の固定穴(図示略)に締結される。これにより、排気ケーシング40は、ブラケット70を介して筐体2の背板6に固定される。
図2を参照し、排気筒9の構造を説明する。排気筒9は、排気ケーシング40の前部に固定され、前方に突出する略四角筒状に形成される。排気筒9の前部には、排気出口92が設けられる。排気出口92は、正面視左右方向に長い長円状に形成される。排気筒9の後端部には、外方に向けてフランジ状に突出するフランジ部93が設けられる。フランジ部93は、左右方向に長い正面視略矩形リング状に形成される。フランジ部93の外周部には、内側に折り返された加締め片94が設けられる(図3参照)。フランジ部93の後面に対して、排気ケーシング40の前端部に設けられた取付フランジ部46と、整流板50の後述する下板部51の前端部に設けられた取付片512が配置され、加締め片94で加締められる。これにより、排気ケーシング40の前端部と、整流板50の下板部51の前端部に対し、排気筒9が固定される。
排気ケーシング40の開口400の前方に、排気筒9の排気出口92が配置される。これにより、排気筒9は、排気ケーシング40の開口400から流れる燃焼排気を排気出口92から良好に排出できる。排気筒9は、フロントカバー8の上部に設けられた筒用固定穴(図示略)に対して背面側から挿入される(図1参照)。よって、排気筒9がフロントカバー8の上部において前方に突出する状態で固定される。
図2を参照し、整流板50の形状を説明する。整流板50は、下板部51、上板部52、雨除け部100を備える。下板部51は前側から後側になるにつれて斜め上方に傾斜する。下板部51の前端部には、前方に向けて略水平に延び、その先端側が下方に略直角に折り返した側面視略逆L字状の取付片512が設けられる。下板部51の後端部には、上方に略直角に屈曲する下側連結部511が設けられる。上板部52は下板部51の上側に支持され、後側から前側になるにつれて斜め下方に傾斜する。上板部52の前端部は、排気ケーシング40の開口400を介して排気筒9の排気出口92の下縁部近傍まで延びる。上板部52の後端部には、下方に屈曲する上側連結部521が設けられる。上側連結部521と、下板部51の下側連結部511が互いに連結することによって、折り返し部が形成される。よって、整流板50は、下板部51において後方に向けて上り傾斜し、折り返し部において下板部51から上側に折り返され、上板部52において前方に向けて下り傾斜するように構成される。
雨除け部100は、上板部52の上面の前側に固定される。雨除け部100は、平面視左右方向に長い略矩形状に形成され、排気筒9から排気ケーシング40内の整流板50に向かって勢いよく入射する雨水を受ける。雨除け部100に当たって後方に跳ね返った雨水は、排気ケーシング40の緩傾斜部44の下面に衝突するようになっている。緩傾斜部44の下面に衝突した雨水は、整流板50の上板部52に落下し、排気出口92側に流れる。これにより、排気ケーシング40内において、雨水が整流板50の後部を超えて、筐体2内に侵入するのを防止できる。
図3を参照し、防振板80の構造を説明する。防振板80は、本体部81、上当接部82、下当接部83を備え、側面視略コの字状に形成される。防振板80は例えば一枚の板金を屈曲して形成するとよい。本体部81は、背面視左右方向に長い略矩形状に形成される。上当接部82は、本体部81の上端部から前方に突出し、平面視左右方向に長い略矩形状に形成される。下当接部83は、本体部81の下端部から前方に突出し、底面視左右方向に長い略矩形状に形成される。上当接部82の前後方向の長さは、下当接部83の前後方向の長さよりも長い。上当接部82から下当接部83までの距離は、ブラケット70の後方突出部71の下面と、排気ケーシング40の下部に設けられた上側フランジ部47の上面との離間距離よりも若干長くなるように調整される。
上当接部82の左右方向の中央部には、上方に突出する突出部86が設けられる。突出部86は、平面視左右方向に長い略矩形状に形成される。上当接部82の前端部には、一対の突出片84、85が設けられる。一対の突出片84、85は左右方向に互いに離間し、且つ上方に突出する。突出片84は右側、突出片85は左側に配置され、背面視略矩形状に夫々形成される。突出片84、85の離間幅は、ブラケット70の後方突出部71の左右方向の幅と略同一である。
図3、図4を参照し、防振板80の組み付け方法の一例と、その作用効果を説明する。図3に示すように、排気ケーシング40の後方において、ブラケット70の後方突出部71の下面と、排気ケーシング40の上側フランジ部47の上面とが、上下方向において互いに対向する。この空間に対し、防振板80を後方から組み付ける。具体的に言うと、先ず、防振板80の上当接部82を前側にやや倒しながら、ブラケット70の後方突出部71の下方に潜り込ませる。そして、一対の突出片84、85の間に、後方突出部71が配置されるように、左右方向における上当接部82の位置合わせを行う。突出片84、85を目安にできるので、上当接部82の位置合わせが容易である。
次いで、防振板80の上当接部82の突出部86を、ブラケット70の後方突出部71の係合穴77に位置合わせしながら、上当接部82を後方突出部71の下面に当接させる。これと同時に、本体部81を弾性変形させながら、防振板80の姿勢を垂直に起こし、排気ケーシング40の上側フランジ部47の上面に対して下当接部83を当接させる(図4参照)。下当接部83は、上側フランジ部47の上面に対して平行に接触するので、防振板80を安定的に立設させることができる。後方突出部71の係合穴77に対し、防振板80の上当接部82の突出部86が下方から係合する。このようにして、防振板80が組み付けられる。
上記の通り、防振板80の上当接部82から下当接部83までの距離は、ブラケット70の後方突出部71の下面と、排気ケーシング40の上側フランジ部47の上面との離間距離よりも若干長い。よって、防振板80は、本体部81が弾性変形したままの状態で、ブラケット70の後方突出部71と、排気ケーシング40の上側フランジ部47との間に配置されるので、ブラケット70と、排気ケーシング40の間に所定のテンションが付与される。これにより、排気出口92からの排気に伴って排気ケーシング40に生じる音や振動を効果的に打ち消すことができるので、ブラケット70及び筐体2の背板6を介して家屋に音や振動が伝達するのを防止できる。
また、防振板80は、金属の弾性復元力を利用することによって、ネジ等の固定具を用いることなく、ブラケット70の後方突出部71と、排気ケーシング40の上側フランジ部47との間に容易に組み付けることができる。さらに、防振板80の上当接部82は、ブラケット70の後方突出部71の下面に密着し、下当接部83は、排気ケーシング40の上側フランジ部47の上面に密着するので、ブラケット70と排気ケーシング40に対して、防振板80の位置がずれにくい。よって、防振板80を安定的に立設させることができる。
また、ブラケット70の後方突出部71の係合穴77に対し、防振板80の上当接部82の突出部86が係合するので、後方突出部71に対して防振板80の上当接部82を容易に位置決め固定できる。
また、防振板80はネジを用いることなく、自身の弾性復元力だけでブラケット70と排気ケーシング40の間に組み付けられているので、取り外しも容易にできる。さらには、給湯器1の既存の装置構成だけで、防振板80を固定できるので、コスト増加を抑制できる。
以上説明したように、本実施形態の給湯器1は、熱交換器側ケーシング26、排気ケーシング40、ブラケット70を備える。熱交換器側ケーシング26は、熱交換器19を内部に備える。熱交換器19は、バーナ181からの燃焼排気の熱によって通水を加熱する。排気ケーシング40は、熱交換器側ケーシング26の上部に固定され、熱交換器19を上方に通過した燃焼排気を、前側に配置された排気出口92から外部に排出する。ブラケット70は、排気ケーシング40に設けられ、筐体2の背板6に固定される。排気ケーシング40の下部には、上側フランジ部47が設けられる。上側フランジ部47は、外方に向けてフランジ状に突出する。排気ケーシング40の後方で、ブラケット70と上側フランジ部47との間には、防振板80が立設される。これにより、排気出口92からの排気に伴う排気ケーシング40に生じる音や振動を軽減できるので、ブラケット70及び筐体2の背板6を介して家屋に音や振動が伝わるのを防止できる。また、既存の装置構成を用いて防振板80を固定できるので、コスト増加を抑制できる。
上記説明において、防振板80は、本発明の「板部材」の一例である。熱交換器側ケーシング26は、本発明の「ケーシング」の一例である。排気ケーシング40の上側フランジ部47は、本発明の「フランジ部」の一例である。防振板80の上当接部82に設けられた突出部86は、本発明の「係合部」の一例である。ブラケット70の後方突出部71の係合穴77は、本発明の「被係合部」の一例である。防振板80の上当接部82の前端部に設けられた一対の突出片84、85は、本発明の「一対の突出部」の一例である。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。上記実施形態の防振板80は、一枚の板金を屈曲させて形成するが、複数の部材で形成してもよい。防振板80の下当接部83は省略してもよく、その場合、本体部81の下端部を、排気ケーシング40の上側フランジ部47の上面に当接させてもよい。防振板80の上当接部82に設けた一対の突出片84、85、突出部86は省略してもよい。
排気ケーシング40、整流板50の夫々の形状については、上記実施形態に限定されず、自由に変更可能である。
上記実施形態では、防振板80を組み付ける際、上当接部82を前側に倒し、ブラケット70の後方突出部71の下面に当接させながら、防振板80の姿勢を垂直に起こし、排気ケーシング40の上側フランジ部47の上面に下当接部83を当接させるが、これ以外の方法で組み付けてもよい。例えば、上当接部82を後側に倒し、下当接部83を排気ケーシング40の上側フランジ部47の上面に当接させながら、防振板80の姿勢を垂直に起こし、ブラケット70の後方突出部71の下面に上当接部82を当接させてもよい。
1 給湯器
2 筐体
6 背板
19 熱交換器
26 熱交換器側ケーシング
40 排気ケーシング
47 上側フランジ部
70 ブラケット
71 後方突出部
72 固定部
80 防振板
81 本体部
82 上当接部
83 下面部
84 突出片
85 突出片
86 突出部
92 排気出口
181 バーナ

Claims (5)

  1. 給湯器の筐体内に設けられ、バーナからの燃焼排気の熱によって通水を加熱する熱交換器を内部に備えるケーシングと、
    前記ケーシングの上部に固定され、前記熱交換器を上方に通過した前記燃焼排気を、前側に配置された開口から外部に排出する排気ケーシングと、
    前記排気ケーシングに設けられ、前記筐体の背板に固定されるブラケットと
    を備えた給湯器において、
    前記排気ケーシングの下部には、外方に向けてフランジ状に突出し、前記ケーシングの上部に固定されるフランジ部が設けられ、
    前記排気ケーシングの後方で、且つ前記ブラケットと前記フランジ部との間には、上下方向に所定のテンションを付与した状態で板部材が立設されたこと
    を特徴とする給湯器。
  2. 前記板部材は、弾性を有する金属製の板部材であって、
    上下方向に延びる本体部と、
    前記本体部の上部から前記排気ケーシング側に向かって前方に突出する上当接部と
    を備え、
    前記ブラケットは、
    前記排気ケーシングから後方に突出する後方突出部と、
    前記後方突出部の後端部から上方に屈曲し、前記筐体の前記背板に固定される固定部と
    を備え、
    前記板部材は、
    前記本体部を弾性変形させながら前記上当接部を前記後方突出部に対して下方から当接させ、前記本体部の下部を前記フランジ部の上面に当接させることで、金属の弾性復元力により、前記ブラケットと前記フランジ部との間に前記所定のテンションを付与すること
    を特徴とする請求項に記載の給湯器。
  3. 前記板部材の前記上当接部には、係合部が設けられ、
    前記ブラケットの前記後方突出部には、前記係合部が係合可能な被係合部が設けられたこと
    を特徴とする請求項に記載の給湯器。
  4. 前記板部材の前記本体部の前記下部には、前記フランジ部の前記上面と平行に接触可能な当接部が設けられたこと
    を特徴とする請求項又はに記載の給湯器。
  5. 前記板部材の前記上当接部の左右方向の長さは、前記後方突出部の左右方向の長さよりも長く、
    前記上当接部には、前記後方突出部の左右両側において上方に突出する一対の突出部が設けられたこと
    を特徴とする請求項からの何れかに記載の給湯器。
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