JP7262681B2 - 冷凍パスタの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、冷凍パスタの製造方法に関する。
麺類は、喫食者に人気の高い食品の一つである。麺類の調理は、一般的に、調理に大量の湯が必要になるなどの手間を要するため、調理済みの状態で冷凍保存された調理済み麺類を、喫食時に再加熱するだけで簡便に喫食可能な麺類が流通している。
このような冷凍麺類の一種として、種々のソースと共に喫食する冷凍パスタが広く流通している。冷凍パスタは、ミートソース、カルボナーラソース等の種々のソースで調味された状態のものがある。しかし、パスタとソースが一体となったソース付き冷凍パスタを電子レンジ加熱すると、電子レンジから発生したマイクロ波による局所的な過加熱によって、ソースに焦げが生じるという問題がある。
電子レンジによるソースの焦げ発生を防止することを目的として、種々の技術が提案されている。特許文献1には、冷凍茹スパゲティ層及びその層より大きく且つその上面全体を覆う冷凍ソース層の密着一体化した二層を皿型容器に収容した容器入り冷凍スパゲティが開示されている。
また特許文献2には、ハチミツ及び/又は精製糖にする前段階の分蜜糖と、HLB2~10の乳化剤とが配合された電子レンジ加熱用液状食品が開示されている。
特開平7-31397号公報 特開2013-17455号公報
上述の冷凍パスタを提供する飲食品販売店等では、調理時間の節約のために1000Wを超える高出力の電子レンジが普及している。このような高出力電子レンジでソース付き冷凍パスタを加熱すると、短時間の加熱では加熱むらが生じやすく、また長時間の加熱では局所的な過加熱が生じやすく、加熱によってソースに強い焦げが発生してしまい、いずれの場合であっても喫食に適した状態とならない場合があることを本発明者らは見出した。これに加えて、ソース付き冷凍パスタを容器に載せた状態で、高出力電子レンジで加熱すると、ソースに焦げがより生じやすいことも本発明者らは見出した。
特許文献1及び2の技術は、高出力電子レンジを用いて冷凍パスタを加熱した場合であっても、加熱むらの低減及びソースの焦げ付きの低減を両立することはできないものであった。
本発明の課題は、高出力電子レンジを用いて加熱を行った場合でも、ソースの焦げの発生が低減され、且つ加熱むらが生じにくい冷凍パスタを提供することである。
本発明は、パスタとソースとが接触した状態で冷凍されてなる冷凍パスタの製造方法であって、
前記製造方法は、α化処理したパスタ100質量部に対して、ソース20~40質量部を付着させ、然る後に、該パスタ及び該ソースをともに冷凍処理する工程を備え、
前記ソースは、その糖質含有量が10~24質量%であり、
前記ソースは、その油脂含有量が0~8質量%であり、
前記冷凍パスタは、1000W以上のマイクロ波で加熱して喫食されるものである、冷凍パスタの製造方法を提供するものである。
以下に本発明の好ましい実施形態を説明する。本発明の冷凍パスタの製造方法(以下、単に「製造方法」ともいう。)は、調理済みのパスタとソースとが接触した状態で、これらがともに冷凍されている、ソース付きの調理済み冷凍パスタを得るものである。この冷凍パスタは、ソースとともに加熱されて喫食に供される。本製造方法によって得られる冷凍パスタは、1000W以上のマイクロ波を発する高出力の電子レンジで加熱して喫食される際に、ソースの焦げの発生を低減され、且つ加熱むらを生じにくくすることができる点で有利である。つまり、本製造方法によって得られる冷凍パスタは、高出力の電子レンジ加熱用として好適である。
本明細書において、「X~Y[Z]」(X及びYは任意の数字であり、[Z]は必要に応じて付される単位である。)と記載した場合、特に断らない限り「X[Z]以上Y[Z]以下」又は「X以上Y以下」を意味する。
また本明細書における「焦げ」とは、冷凍パスタをソースとともに加熱した際に、ソースの色が製造時のものよりも濃い色(例えば褐色や黒色)に変色したり、あるいは乾燥する等して固化したりすることをいう。この焦げは、典型的には、ソースの食感や味、並びにソースとともに喫食されるパスタの食感や味などといった、喫食時の製品の品質に悪影響を及ぼし得るものである。
本発明で採用可能なパスタとしては、マカロニやペンネ等のショートパスタや、麺線形状のロングパスタが挙げられ、これらは限定されない。ショートパスタは、典型的には、その外寸(最長差し渡し長さ)が1~8cm程度であり、最長差し渡し長さの線分に沿う方向と直交する方向の外寸(例えば直径)は0.2~3cm程度である。ロングパスタは、その最長差し渡し長さがショートパスタよりも長く、且つ最長差し渡し長さの線分に沿う方向と直交する方向の外寸(例えば直径)が1.0~12mm程度のものである。
上述のパスタの製造方法としては、例えば、穀粉を含む原料粉と水等の液体とを混合し、その混合物を混捏して生地を調製し、該生地を常法に従って成形することで得られる。生地の成形は特に限定されず、例えば、所定形状の押出ノズルから生地を高圧で押し出す押出成形法でもよく、あるいは、生地を麺帯状に高圧で押出し、麺帯をローラー等によって圧延し、さらに切り刃で切りだすことにより成形する方法でもよい。これらのパスタは、乾燥等の工程を行わない態様(いわゆる生パスタ)として以後の工程に用いてもよく、乾燥等の工程を経た態様(いわゆる乾燥パスタ)として以後の工程に用いてもよい。
原料粉は、穀粉を含み、必要に応じて澱粉を更に含む。
穀粉としては、小麦粉、米粉、大麦粉、ライ麦粉等が挙げられ、小麦粉としては、強力粉、準強力粉、中力粉、薄力粉、デュラム粉(デュラムセモリナ、デュラム小麦粉を含む)等を例示できる。
また澱粉としては、馬鈴薯澱粉、コーンスターチ、ワキシーコーンスターチ、米澱粉、小麦澱粉等が挙げられ、これらをそのまま、又は加工処理した加工澱粉として用いることができる。原料粉としては、これらの1種又は2種以上を混合して用いることができる。
また原料粉には、上記穀粉及び澱粉以外に、麺類の製造に用いることができる各種原料、例えば、糖類、油脂類、色素、調味料等を配合してもよい。
本製造方法の一工程として、上述の方法で得られたパスタをα化処理することが好ましい。α化処理は、パスタを喫食可能な状態とすることを目的とした、いわゆる調理である。α化処理したパスタは、喫食可能な調理済みパスタとなる。α化処理に供されるパスタは、生パスタであってもよく、乾燥パスタであってもよい。
α化処理は、通常のパスタの調理の際に採用される条件であり、且つパスタが喫食可能な状態にまで行えばよい。このような条件としては、例えば、80~100℃の湯中で茹で調理したり、あるいは80~100℃の飽和水蒸気を用いて蒸し調理したりする方法などの多量の水の存在下で加熱調理する方法が挙げられる。α化処理を行ったあと、必要に応じて、水切りなどを行って、α化処理に供した余剰の水分を除去する処理を行ってもよい。
α化処理は、パスタの製造に用いられた原料粉の質量100質量部に対して、α化処理後のパスタの質量が、好ましくは230~300質量部、より好ましくは240~270質量部となるように、調理時間を適宜調整すればよい。このような歩留まりとなるまでα化処理を行うことによって、パスタの内部まで適度にα化が進行し、パスタ特有の弾力及び粘りのある食感が得られる。
次いで、α化処理したパスタ(以下、これをα化パスタともいう。)と、ソースとを接触させて、α化処理したパスタにソースを付着させる(付着工程)。
α化パスタにソースを付着させる方法は、例えば、α化パスタをトレー等の容器に所定量取り分けた後、該パスタ上にソースを載せて、パスタ表面の少なくとも一部とソースとが接触する態様であってもよい。また、α化パスタとソースとを混和しながら絡めて、パスタ表面全域にソースが接触する態様としてもよい。これらの態様は単独で又は組み合わせて行ってもよく、用いるソースを一種で又は二種以上組み合わせて行ってもよい。上記の態様を複数組み合わせた例としては、α化パスタの表面全体に第1のソースを絡め、その後、第1のソースと同一又は異なる第2のソースを該パスタ上に更に載せた態様が挙げられる。
本工程に用いられるソースとしては、パスタとともに喫食される液状物が挙げられ、目的とするパスタの種類に応じて適宜選択され得る。このようなソースとしては、例えば、ミートソース、ナポリタンソース、アラビアータソース、トマトソース、カルボナーラソース、チーズソース、クリームソース、ホワイトソース、オイルソース、ブラウンソース、カレーソース、ウスターソース、ホワイトソースなどが挙げられるが、これらに限定されない。これらのソースは、単独で又は複数組み合わせて、あるいは複数混合して用いることができる。
必要に応じて、上述したソースには、野菜類、キノコ類、肉類、魚介類、卵類等の具材や、砂糖、塩、油脂、香辛料等の調味料から選ばれる一種又は二種以上が適宜含まれていてもよい。
α化パスタに対するソースの付着量は、α化パスタ100質量部に対して、好ましくは20~40質量部、より好ましくは23~38質量部、さらに好ましくは26~35質量部とする。このような質量部の範囲でソースをパスタに付着させることによって、ソースの焦げが発生にくくなるとともに、加熱むらを低減することができる。特に高出力の電子レンジを用いて、喫食時に短時間且つ高出力での再加熱を行った場合であっても、パスタ及びソースの喫食に適した品温60℃以上となるまで均一に加温され、且つ製造時のソース及びパスタの品質が維持された調理済みパスタが得られる点で有利である。
α化パスタに接触させるソースは、その糖質含有量が好ましくは10~24質量%、より好ましくは15~24質量%、さらに好ましくは16~22質量%である。
糖質がソース中に存在すると、メイラード反応に代表される化学反応及び該反応による生成物によって、意図しない焦げの生成や、加熱むらの発生の一因となる。本発明においては、通常用いられるソースよりも、ソース中の糖質含有量が低いソースを用いている。したがって、上述した糖質の含有量であることによって、上述の化学反応の発生に起因するソースの焦げが発生にくくなるとともに、加熱むらを低減することができる。特に高出力の電子レンジを用いて、喫食時に短時間且つ高出力での再加熱を行った場合であっても、パスタ及びソースの喫食に適した品温60℃以上となるまで均一に加温され、且つ製造時のソース及びパスタの品質が維持され、優れた食感を有する調理済みパスタが得られる点で有利である。ソース中の糖質含有量を上述の範囲に調整するためには、例えば、ソースの製造時において、砂糖等の各種の糖原料の添加量を適宜調整する方法が挙げられる。
ソース中の糖質の含有量は、ソース中の炭水化物含有量からソース中の食物繊維含有量を差し引くことによって算出することができる。ソース中の炭水化物含有量は、測定対象となるソース100質量%から、水分、たんぱく質、脂質及び灰分の合計質量%を差し引くことで求められる量であり、食物繊維の含有量はプロスキー変法により求められる量である。ソース中の水分量は、絶乾法(常圧加熱乾燥法)に準じて、105℃で定量状態になるまでソースを乾燥した際の乾燥前後の質量の差で算出される値である。ソース中のたんぱく質含有量はケルダール法によって測定できる。ソース中の脂質含有量はソックスレー抽出法によって測定できる。ソース中の灰分の量は直接灰化法によって測定できる。
α化パスタに接触させるソースは、その油脂含有量が好ましくは0~8質量%、より好ましくは2~8質量%、さらに好ましくは3~8質量%である。つまり、ソース中の油脂は非含有であってもよく、あるいは油脂を0質量%超含むものであってもよい。
ソース中の油脂の含有量は、上述した脂質の測定方法と同様に、ソースを測定試料として、ソックスレー抽出法によって定量することができる。
油脂がソース中に存在すると、油脂の存在部分が100℃以上の高温になり、局所的に過加熱が生じる等の理由によって、意図しない焦げの生成や、加熱むらの発生の一因となる。本発明においては、通常用いられるソースよりも、ソース中の油脂含有量が低いソースを用いている。したがって、このような油脂の含有量であることによって、上述の局所的な過加熱に起因するソースの焦げが発生にくくなるとともに、加熱むらを低減することができる。特に高出力の電子レンジを用いて、喫食時に短時間且つ高出力での再加熱を行った場合であっても、パスタ及びソースの喫食に適した品温60℃以上となるまで均一に加温され、且つ製造時のソース及びパスタの品質が維持され、優れた食感を有する調理済みパスタが得られる点で有利である。ソース中の油脂含有量を上述の範囲に調整するためには、例えば、ソースの製造時において、植物性油脂や動物性油脂、乳由来の原料などの各種の油脂含有原料の添加量を適宜調整する方法が挙げられる。
上述した付着工程では、α化パスタに対して、ソースを該パスタ表面に直接付着させた方法を例にとり説明したが、これに代えて、ソースとは異なる液剤(付着防止液)をα化パスタに付着させ、その後、ソースをパスタに間接的に付着させてもよい。この液剤は、α化パスタの乾燥や、該パスタどうしの意図しない付着を防止することを目的とする液体であり、ソースのように味付けを目的としたものではない。詳細には、ソースを接触させる工程を行う前に、ソースとは異なる液剤をα化パスタの表面の少なくとも一部に、好ましくはα化パスタ表面の全域に付着させ、その後、液剤が付着したα化パスタに対してソースを接触させる方法が挙げられる。
液剤としては、例えば油脂、水、増粘剤及び塩などの一種以上を含む水性液体や乳化液が挙げられる。α化パスタへの液剤の付着方法は特に限定されないが、噴霧や滴下、浸漬などの方法が挙げられる。
液剤を付着させる場合、その量は、α化パスタ100質量部に対して、好ましくは2~10質量部、より好ましくは4~8質量部である。また液剤を付着させる際は、α化パスタ及び液剤の品温をともに20~60℃の範囲とすることが、液剤の付着を均一にして、パスタの見栄え及び品質を向上できる観点から好ましい。
上述の工程を経て得られたα化パスタはソースが付着した状態となっているところ、この状態でパスタ及びソースをともに冷凍処理する。冷凍処理は、急速冷凍又は緩慢冷凍のいずれも採用できるが、急速冷凍が好ましい。急速冷凍で冷凍させた後は、通常の冷凍保存条件で保存すればよい。これに加えて、冷凍処理及びその後の冷凍保存のうちいずれかの過程で、包装袋や包装容器に封入してもよい。これらの包装袋や包装容器は、耐熱性及び可撓性を有する材料で構成され、好ましくは耐熱プラスチック製である。
冷凍焼けなどの冷凍による品質低下の発生を抑制するとともに、喫食時におけるマイクロ波加熱等の加熱処理を簡便に行って、食器を別途用意する手間を省いて喫食可能とする観点から、冷凍処理されたパスタ及びソースが容器に収容された状態として、保存流通させることが好ましい。このような形態で冷凍保存しておくことによって、凍結した容器ごとマイクロ波による加熱処理に付することができ、且つ加熱むらや焦げの発生を抑制できるので、喫食時の取り扱い性及び品質が更に向上する。
上述の収容及び冷凍の方法としては、ソースが付着したα化パスタ(以下、ソース付着パスタともいう)を冷凍する前又は冷凍した後に、トレー等の包装容器や包装袋に該パスタを充填する方法が挙げられる。具体的には、例えば、未冷凍のソース付着α化パスタを所定の分量となるように小分けして冷凍処理し、冷凍されたソース付着パスタをトレー等の容器に収容して、その後、当該パスタを容器とともに包装袋に更に収容して、冷凍状態を維持したまま保存流通させてもよい。あるいは、未冷凍のソース付着パスタを所定の分量に小分けして容器及び包装袋に収容して、然る後に、その容器又は包装袋にソース付着パスタが収容された状態で、容器及び包装袋ごと冷凍処理して、保存流通させてもよい。
以上の工程を経て、目的とする冷凍パスタを製造することができる。この冷凍パスタは、パスタとソースとが接触した状態で冷凍されている、ソース付きのものである。本発明で得られたソース付き冷凍パスタは、解凍を伴う加熱処理を行うことで、他の工程を行うことなく喫食に供することができる。解凍方法としては、電子レンジに代表されるマイクロ波加熱処理装置に導入する方法が好ましく挙げられる。
マイクロ波加熱処理装置を冷凍パスタの解凍に用いる場合、その出力は、500~600W程度の一般家庭に配される装置を用いてもよく、1000~1800Wの高出力の装置を用いてもよい。本製造方法によって得られるソース付き冷凍パスタは、解凍等の処理時間短縮の観点から、上述した高出力の加熱装置を使用した場合であっても、加熱むらが起こりにくく、また焦げの発生を効果的に防止することができる。そのため、本発明のソース付き冷凍パスタを高出力レンジ用の冷凍パスタとすると、高出力の電子レンジを使用して、より短時間で加熱が可能となり、より簡便にパスタを喫食可能な状態にできるため有利である。また、解凍されたソース付きパスタは、α化処理直後のパスタと同等の良好な弾力、歯ごたえ及び滑らかさを兼ね備えるとともに、ソースの味や風味も製造時のものと同等に維持されているので、パスタとソースとが品質が高い状態で互いに組み合わさって、優れた味及び食感を喫食者に知覚させることができる。
これに加えて、本製造方法によって得られるソース付き冷凍パスタは、従来技術のように、加熱むらやソースの焦げを低減するために特定の原料を必須成分としたり、ソース量をパスタ量よりも多くしたりする必要がない。したがって、本製造方法によって得られるソース付き冷凍パスタは、パスタに付着させるソースの種類が制限されずに、多種多様な種類のパスタを生産性高く製造可能であるので、消費者の多様な需要に応えられる点でも有利である。
以下、実施例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
以下の実施例及び比較例において、ソース中の各成分の定量は、「日本食品標準成分表2015年版(七訂)分析マニュアル」に準じて、次の手法を用いて行った。
(1)糖質含有量(質量%)=炭水化物含有量(質量%)-食物繊維含有量(質量%)(炭水化物含有量は、ソース100質量%から水分、たんぱく質、脂質及び灰分の合計質量%を差し引いた値を用いた。また、食物繊維含有量はプロスキー変法で求められた値を用い、ソース全量に対する質量割合を質量%とした。)
(2)油脂含有量(質量%):ソースを試料として、ソックスレー抽出法により求められた値のソース全量に対する質量割合を質量%とした。
〔実施例1~10、比較例1~3〕
市販のケチャップ(糖質:18.9質量%、脂質:0質量%)800gを鍋に入れ、清水190gを加えてよく混合した。鍋を火にかけて内容物を加熱しながら、塩10gを添加してベースソースを製造した。ベースソースの糖質含有量は15.1質量%であり、油脂含有量は0質量%であった。このベースソースに砂糖及び大豆油を適宜混合し、以下の表1及び表2に示す糖質含有量及び油脂含有量を有するソースをそれぞれ調製した。
これとは別に、市販の乾燥ロングパスタ(乾燥スパゲティ;日清フーズ製)を大量の湯を張った鍋に投入し、茹で調理によるα化処理を一定時間行った後、ざるを用いて余剰の湯を十分に除去して、歩留まりが240質量部(乾燥スパゲティの原料粉の100質量部に対する割合)のα化処理済みパスタ(α化スパゲティ)を調製した。
その後、包装容器としての耐熱性のプラスチックトレーに、α化スパゲティを200gずつ取り分け、ここに60gのソース(α化スパゲティ100質量部に対する割合:30質量部)をα化スパゲティに接触させて混合し、α化スパゲティの表面全体にソースを付着させて、ソース付きスパゲティとした。ソース付きスパゲティを容器に収容したまま-20℃で急速冷凍した後、これらをプラスチック製の包装袋に入れて密封して、ソース付き冷凍スパゲティを製造した。
〔試験例1:加熱むら及び焦げの評価〕
ソース付き冷凍スパゲティ及び容器が収容された包装袋を、-20℃で24時間冷凍保存した。24時間経過後、包装袋からソース付き冷凍スパゲティを容器ごと取り出し、ラップフィルムで容器上面を覆った状態で、1500Wの電子レンジで2分30秒間加熱して、解凍を行った。
加熱終了後のソース付きスパゲティを、その上部から観察した際の焦げの存在状態(表面が褐色化又は黒変して固化した部分の割合)と、スパゲティを混合した際の加熱むら(麺塊中央部の状態)とを以下の評価基準に基づいて評価した。これらの評価は、専門パネラーが10点のサンプルについて行い、10サンプルの算術平均値とした。算術平均値の値が高いほど、各評価が良好であることを示す。結果を以下の表1及び表2に示す。
<焦げの評価基準>
5点:麺表面に焦げは全くなく、非常に良好。
4点:麺表面に褐色化した部分が2%未満であるが、硬くなった部分はなく、良好。
3点:麺表面に褐色化して硬くなった部分が2%~10%未満であり、問題の無い状態である。
2点:麺表面に褐色化して硬くなった部分が10%~20%未満であり、不良。
1点:麺表面に褐色化して硬くなった部分が20%以上であり、非常に不良。
<加熱むらの評価基準>
5点:麺塊全体が十分に加熱されており、非常に良好。
4点:わずかに加熱むらがあるが、麺を混ぜると均一に加熱された状態になり、良好。
3点:麺塊中央部に温度の低い部分があり、麺を混ぜるとやや冷めた状態になるが、問題のない加熱の程度である。
2点:麺塊中央部に温度が顕著に低い部分があり、麺を混ぜると全体が冷めた状態になり、不良。
1点:麺塊中央部の冷凍状態が維持されており、非常に不良。
〔試験例2:食感の評価〕
試験例1の評価後の加熱済みソース付きスパゲティを専門パネラー10名に食してもらい、以下の評価基準に基づいて食感を評価し、10名の算術平均値を算出した。算術平均値の値が高いほど評価が良好であることを示す。結果を以下の表1及び表2に示す。
<食感の評価基準>
5点:ソースの風味がスパゲティの食感と合わせて非常に良好に知覚でき、茹で調理直後のスパゲティと組み合わせたときの食感と同等の食感を有し、非常に良好。
4点:茹で調理直後のスパゲティにやや劣るものの、ソースの風味がスパゲティと合わせて良好に知覚でき、良好。
3点:ソースにわずかにべたつきが感じられるが、ほぼ問題ない食感。
2点:ソースの滑らかさが劣っていたり、スパゲティがやや硬く感じられたりして、不良。
1点:ソースの滑らかさが非常に劣っていたり、スパゲティが硬く感じられたりして、非常に不良。
Figure 0007262681000001
Figure 0007262681000002
(実施例11~16、比較例4~5)
ソースの付着量を表3のように変更した以外は、実施例7と同様にしてソース付きスパゲティを製造し、試験例1及び2と同様に評価した。その結果を以下の表3に示す。表3には実施例7の配合及び結果を再掲する。
Figure 0007262681000003
本発明によれば、高出力電子レンジを用いて加熱を行った場合であっても、ソースの焦げの発生が低減され、且つ加熱むらが生じにくい冷凍パスタが提供される。

Claims (3)

  1. パスタとソースとが接触した状態で冷凍されてなる冷凍パスタの製造方法であって、
    前記製造方法は、α化処理したパスタ100質量部に対して、ソース20~40質量部を付着させ、然る後に、該パスタ及び該ソースをともに冷凍処理する工程を備え、
    前記ソースは、ミートソース、ナポリタンソース、アラビアータソース、トマトソース、カルボナーラソース、チーズソース、クリームソース、ホワイトソース又はオイルソースであり、
    前記ソースは、その糖質含有量が10~24質量%であり、
    前記ソースは、その油脂含有量が0~8質量%であり、
    前記冷凍パスタは、1000W以上のマイクロ波で加熱して喫食されるものである、冷凍パスタの製造方法。
  2. 前記ソースは、その糖質含有量が15~24質量%であり、
    前記ソースは、その油脂含有量が3~8質量%である、請求項1に記載の製造方法。
  3. 冷凍処理された前記パスタ及び前記ソースが容器に収容された状態とする、請求項1又は2に記載の製造方法。
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