JP7261877B2 - マルチキャピラリ電気泳動装置、及びサンプル分析方法 - Google Patents

マルチキャピラリ電気泳動装置、及びサンプル分析方法 Download PDF

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Description

本発明は、マルチキャピラリ電気泳動装置、及びサンプル分析方法に関する。
DNAの塩基配列又は塩基長を分析する手法として、電気泳動法が広く知られている。また、電気泳動法の1つとして、電気泳動を毛細管(以下「キャピラリ」という)内で行うキャピラリ電気泳動法がある。このキャピラリ電気泳動法では、分離媒体が充填されたキャピラリに、DNAを含むサンプルを注入し、その状態でキャピラリの両端に高電圧を印加する。この時、負に帯電した荷電粒子であるDNAは、自らの大きさに依存してキャピラリ内を陽極側に移動し、結果として分子量に従ったバンドをキャピラリ内に生じる。各DNAは蛍光標識されており、励起光の照射により蛍光を発する。蛍光色素は複数用いられることもある。これを検出することでDNAの塩基配列や塩基長を決定する。
分析の際に、その迅速化を図る目的で、1つの電気泳動装置内に複数のキャピラリを配列したキャピラリアレイを用いることがある。そのような電気泳動装置は、マルチキャピラリアレイ電気泳動装置とも呼ばれ、複数のキャピラリの配列を、キャピラリアレイとも呼ばれる。
このようなキャピラリアレイへの光照射方法として、キャピラリアレイの一端又は両端から、励起光(例えばレーザ光)が複数のキャピラリを通過するように照射して蛍光を検出する検出方法がある。この場合、レーザ光は配列された複数のキャピラリを次々と通過する。レーザ光があるキャピラリを通過するとき、屈折率の異なる物質(例えばキャピラリの材質と空気)の境界面でレーザ光が散乱し、レーザ光は減衰する。このため、複数のキャピラリのうち、光源に近いキャピラリに照射されるレーザ光が最も強度が大きく、遠いキャピラリに照射されるレーザ光の強度が弱くなる。そのため、各キャピラリで検出される蛍光強度も、光源からの距離に依存して変化する。
このようなマルチキャピラリ型電気泳動装置では、それぞれのキャピラリで同量のDNAを分析しても、キャピラリによって得られる蛍光強度が異なる。以下では、同量のDNAを分析してもなお生じるキャピラリ間の蛍光強度差を「構成的ばらつき」と表現する。
この構成的ばらつきは、分析で得られた蛍光強度の複数のキャピラリ間での定量的な比較を困難にする。この問題に対処するため、特許文献1では、キャピラリごとに光の積算時間を変化させる方法を採用している。また、特許文献2では、内部標準試料を用いて蛍光強度を補正する方法が提案されている。
しかし、特許文献1及び2の方法によっても、蛍光強度の複数のキャピラリ間での正確な定量的な比較は困難であった。
特開2012-168138号公報 特開2016-176764号公報
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、複数のキャピラリ間での定量的な比較を可能とするマルチキャピラリ電気泳動装置、及びサンプル分析法を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係るマルチキャピラリ電気泳動装置は、複数のキャピラリを配列してなるキャピラリアレイと、前記複数のキャピラリに励起光を照射する光源と、前記キャピラリ内のサンプルからの蛍光を検出する光検出器と、前記光検出器の信号に従い前記蛍光の信号強度を算出する演算制御部とを備える。この演算制御部は、前記複数のキャピラリのいずれかと前記サンプルを標識する蛍光体との組み合わせ毎に定められた補正指数に従い、前記信号強度を補正するよう構成される。
また、本発明の別の態様に係るマルチキャピラリアレイ電気泳動装置は、複数のキャピラリを配列してなるキャピラリアレイと、前記複数のキャピラリに励起光を照射する光源と、前記キャピラリ内のサンプルからの蛍光を検出する光検出器と、前記光検出器の信号に従い前記蛍光の信号強度を算出すると共に、前記複数のキャピラリ毎に定められた補正指数に従い、前記信号強度を補正するよう構成された演算制御部と、前記補正指数を演算する補正指数演算部とを備える。前記補正指数演算部は、前記複数のキャピラリに励起光を照射してラマン光を計測し、そのラマン光の信号強度に基づいて前記補正指数を演算する。
また、本発明の一態様に係るサンプル分析方法は、複数のキャピラリを備えたマルチキャピラリ電気泳動装置を用いてサンプルを分析するサンプル分析方法において、複数のキャピラリを介して前記サンプルを電気泳動させるステップと、前記複数のキャピラリに励起光を照射することで発生する蛍光を光検出器を用いて検出するステップと、前記光検出器の信号に従い前記蛍光の信号強度を算出するステップと、前記複数のキャピラリのいずれかと前記サンプルを標識する蛍光体の組み合わせごとに定められた補正指数に従い、前記蛍光の信号強度を補正するステップとを備える。
また、本発明の別の態様に係るサンプル分析方法は、複数のキャピラリを備えたマルチキャピラリ電気泳動装置を用いてサンプルを分析するサンプル分析方法において、複数のキャピラリを介して前記サンプルを電気泳動させるステップと、前記複数のキャピラリに励起光を照射することで発生する蛍光を光検出器を用いて検出するステップと、前記光検出器の信号に従い前記蛍光の信号強度を算出するステップと、前記複数のキャピラリに励起光を照射してラマン光を計測し、そのラマン光の信号強度に基づいて前記補正指数を演算するステップと、前記補正指数に従って前記蛍光の信号強度を補正するステップとを備える。
本発明によれば、複数のキャピラリ間での定量的な比較を可能とするマルチキャピラリ電気泳動装置、及びサンプル分析法を提供することができる。
第1の実施の形態に係るマルチキャピラリ電気泳動装置の構成を説明する概略図である。 光照射部108の構成を更に詳細に説明する構成図である。 第1の実施の形態のマルチキャピラリ電気泳動装置におけるサンプルの分析の手順を説明するフローチャートである。 第1の実施の形態における補正係数の演算の方法を説明する概略図である。 実験の結果を示すグラフである。 第2の実施の形態を説明する概略図である。 第3の実施の形態を説明する概略図である。 第4の実施の形態を説明する概略図である。 第5の実施の形態を説明する概略図である。 第6の実施の形態を説明する概略図である。
以下、添付図面を参照して本実施形態について説明する。添付図面では、機能的に同じ要素は同じ番号で表示される場合もある。なお、添付図面は本開示の原理に則った実施形態と実装例を示しているが、これらは本開示の理解のためのものであり、決して本開示を限定的に解釈するために用いられるものではない。本明細書の記述は典型的な例示に過ぎず、本開示の特許請求の範囲又は適用例を如何なる意味においても限定するものではない。
本実施形態では、当業者が本開示を実施するのに十分詳細にその説明がなされているが、他の実装・形態も可能で、本開示の技術的思想の範囲と精神を逸脱することなく構成・構造の変更や多様な要素の置き換えが可能であることを理解する必要がある。従って、以降の記述をこれに限定して解釈してはならない。
[第1の実施の形態]
まず、図1の概略図を参照して、第1の実施の形態に係るマルチキャピラリ電気泳動装置の構成を説明する。このマルチキャピラリ電気泳動装置1は、装置本体101と、制御用コンピュータ102とを備える。
装置本体101は、制御用コンピュータ102と通信ケーブルで接続されており、オペレータは、制御用コンピュータ102を操作して装置本体101が有する各部を制御し、光検出器104で検出するデータを制御用コンピュータ102において受信する。制御用コンピュータ102は、授受したデータを表示するためのデータ表示画面としてのディスプレイを備える。なお、制御用コンピュータ102は、装置本体101に内包されていても良い。
装置本体101は、更に、演算制御回路103、光検出器104、恒温槽105、キャピラリアレイ106、光源107、光照射部108を備えている。
演算制御回路103は、光検出器104の検出信号に基づいて測定値(蛍光強度)の演算処理を実行すると共に、測定値(蛍光強度)に対し補正を実行する。また、演算制御回路103は、制御用コンピュータ102からの入力や命令に従い、装置本体101を制御する。光検出器104は、光源107からキャピラリアレイ106に照射された励起光としてのレーザ光によって発生した蛍光を検出する光センサである。光源107としては、液体レーザ、気体レーザ、半導体レーザを適宜使用でき、LEDで代用することも可能である。さらに、光源107は、キャピラリアレイ106の配列の両側から励起光を照射するようにしてもよく、また、励起光を時分割で照射するように構成されても良い。
恒温槽105は、キャピラリアレイ106の温度を制御するための温度制御機構である。恒温槽105は、槽内に温度を一定に保つために断熱材で覆われ、加熱冷却機構123により温度を制御する。これにより、キャピラリアレイ106の大部分の温度を、例えば60℃程度の一定温度に維持する。
キャピラリアレイ106は、複数本(図1の例では4本)のキャピラリ119を配列して構成される。キャピラリアレイ106は、破損や品質の劣化が確認された場合には、適宜新品と交換可能な交換部材として構成され得る。また、キャピラリアレイ106は、測定に応じて、異なる本数や長さのキャピラリを有する別のマルチキャピラリアレイに置き換え可能である。
キャピラリアレイ106を構成する複数のキャピラリ119の各々は、内径数十~数百μm、外径数百μmのガラス管で構成され得る。また、強度向上のため、ガラス管の表面はポリイミド被膜で被覆され得る。ただし、レーザ光が照射される箇所及びその近傍は、キャピラリ119の表面のポリイミド被膜は除去されている。キャピラリ119の内部には、生体試料(サンプル)中のDNA分子を分離するための分離媒体が充填される。分離媒体は、例えば各社から電気泳動用として市販されているポリアクリルアミド系分離ゲル(以下、ポリマ)である。
キャピラリアレイ106の一部には光照射部108が配置されている。光照射部108は、後述するように、光源107からのレーザ光(励起光)を共通に複数のキャピラリ119に入射させ、複数のキャピラリ119から発する蛍光を光検出器104に導光可能に構成されている。具体的に光照射部108は、キャピラリアレイ106に設けられた光照射部位に測定光であるレーザ光を照射するため、光ファイバやレンズなどの投光光学系を有する。
装置本体101は更に、ロードヘッダ109、陰極用バッファ容器111、サンプル容器112、ポリマカートリッジ113、陽極用バッファ容器114、アレイヘッダ117、及び搬送機118を備える。
キャピラリアレイ106の一端にはロードヘッダ109が設けられる。ロードヘッダ109は、キャピラリ119内に生体試料(サンプル)を導入するための負電圧を印加される電極(陰極)として機能する。キャピラリアレイ106の他端には、アレイヘッダ117が設けられ、アレイヘッダ117は複数本のキャピラリ119を1つに束ねている。また、アレイヘッダ117は、その下面に、ポリマカートリッジ113に挿入するための尖部121を備えている。
また、搬送機118は、その上面に陰極用バッファ容器111、サンプル容器112、ポリマカートリッジ113、及び陽極用バッファ容器114を載置し且つ搬送するよう構成されている。一例として、搬送機118は、3つの電動モータとリニアアクチュエータを備え、上下、左右、前後の3軸方向に移動可能とすることができる。陰極用バッファ容器111、及び陽極用バッファ容器114は、泳動用のバッファを保持する容器であり、サンプル容器112は、測定対象の試料(サンプル)を保持する容器である。
また、ポリマカートリッジ113は、泳動用のポリマを保持する容器である。ポリマカートリッジ113は、上部122がゴムやシリコンなどの可塑性の高い素材で密閉され、ポリマを充填するためのシリンジ機構120及び搬送機118と連結されている。陽極用バッファ容器114には、泳動のための正電圧を印加する陽極115が、バッファと接触するように配置されている。陽極115と、陰極としてのロードヘッダ109との間には、直流電源116が接続されている。
搬送機118は陰極用バッファ容器111及びサンプル容器112をキャピラリ119の陰極端110まで搬送する。この時、連動して陽極用バッファ容器114が、キャピラリ119の陽極端に当たる尖部121に移動する。サンプル容器112は、キャピラリ119と同数のサンプルチューブを内包する。オペレータはサンプルチューブにDNAを分注する。
演算制御回路103は更に、測定値演算部1032と、補正指数演算部1033と、補正部1034と、補正指数データベース1035とを備えている。
測定値演算部1032は、光検出器104の検出信号に基づいて測定値(蛍光強度)を演算する。補正指数演算部1033は、測定値演算部1032で演算された測定値を補正するための補正指数を演算する。また、補正部1034は、測定値演算部1032の測定値に、補正指数を適用して補正された測定値を演算する。補正指数データベース1035は、このようにして演算された補正指数を記憶するデータベースである。
キャピラリ119内にポリマカートリッジ113からポリマを充填させる際の手順は以下の通りである。
(1)搬送機118が動作し、アレイヘッダ117がポリマカートリッジ113の上側に移動する。
(2)アレイヘッダ117の尖部121がポリマカートリッジ113の上部122を貫通する。この時、可塑性の高いポリマカートリッジ113の上部122がアレイヘッダ117の尖部121を包み込むことで両者が密着し、ポリマカートリッジ113とキャピラリ119が密閉状態で連結される。
(3)シリンジ機構120がポリマカートリッジ113内部のポリマを押し上げて、ポリマをキャピラリ119に注入する。
図2を参照して、光照射部108の構成を更に詳細に説明する。光照射部108は、一例として、複数の反射ミラー202、及び集光レンズ203から構成される。反射ミラー202は、光源107からのレーザ光の進行方向を変化させるための反射部材である。また、集光レンズ203は、キャピラリアレイ106の光照射部位にレーザ光を集光する。なお、フィルタ、偏光子、波長板等の他の光学素子を適宜設けることができるが、ここで
は簡略化のため図示は省略する。
光源107から発せられたレーザ光201は、反射ミラー202により進行方向を変え、集光レンズ203で集光された後、複数のキャピラリ119に照射される。レーザ光201は、複数のキャピラリ119に次々に入射するようにされる。このレーザ光201の入射により発せられる蛍光の蛍光強度を光検出器104で観測することにより、サンプル中のDNAの分析を実行することができる。
以下、図3のフローチャートを参照して、第1の実施の形態のマルチキャピラリ電気泳動装置におけるサンプルの分析の手順について説明する。
まず、ステップS300では、分析したいサンプル(以下、「実サンプル」という)を分析する前に、光源107が発するレーザ光の波長校正を行う。波長校正では、実サンプルに標識された蛍光体と同じ蛍光体で標識された既知のDNAサンプル(以下、「標準品」という)を電気泳動させ、基準となる波長スペクトルデータを取得する。本作業は、劣化や長さ変更に伴うキャピラリアレイ106の交換時に必ず実行する。
次に、事前準備(消耗品導入)として、オペレータは、陰極用バッファ容器111、サンプル容器112、ポリマカートリッジ113、陽極用バッファ容器114を搬送機118にセットする(ステップS301)。その後、オペレータによる制御用コンピュータ102からの命令により、分析が開始される(ステップS302)。
分析が開始されると、まず搬送機118を動作させて、ポリマカートリッジ113をアレイヘッダ117の尖部121に運ぶ(ステップS303)。この時、キャピラリ陰極端110が陰極用バッファ容器111に含まれる陰極用バッファに接触する。その後、シリンジ機構120によりキャピラリアレイ106にポリマが注入される(ステップS304)。同時に、過去の泳動で使用された古いポリマが、キャピラリ119から陰極用バッファ容器111に廃棄される。なお、ポリマカートリッジ113からキャピラリ119に注入されるポリマの量は、制御用コンピュータ102により指定され、この指定された量のポリマがシリンジ機構120により注入される。
ポリマの充填が完了すると、続いて予備泳動が開始される(ステップS305)。予備泳動は、本来の分析工程に先立って実行され、キャピラリ119内のポリマを分析に適した状態にするために実行される。通常、予備泳動は、陽極115とロードヘッダ109との間に、数~数十kV程度の電圧を数~数十分間印加して実行される。
予備泳動終了後、陰極用バッファ容器111でキャピラリ陰極端110を洗浄する(ステップS306)。次に、キャピラリ陰極端110にサンプル容器112を搬送する(ステップS307)。この状態で、キャピラリ陰極端110に数kV程度の電圧を印加すると、サンプル液と尖部121の間に電界が発生し、サンプル容器112中のサンプルがキャピラリ119内に導入される(ステップS308)。サンプル導入後、再びキャピラリ陰極端110を陰極用バッファ容器111で洗浄する。
その後、所定の電圧を印加してサンプルの電気泳動を開始する(ステップS309)。電気泳動とは、陰極・陽極バッファ間に生じた電界作用により、キャピラリ119中のサンプルに移動度を与え、サンプルの性質に依存する移動度の差によりサンプルを分離することである。ここではサンプルがDNAの場合を例にとって説明する。
DNAは二重螺旋の骨格にあたるホスホジエステル結合により、分離媒体(ポリマ)中で負の電荷をもつ。そのため、DNA電界中で陽極側へ移動する。この時、分離媒体(ポリマ)が網目状構造を有するため、DNAの移動度は、網目のくぐりやすさ、換言すればDNAのサイズに依存する。塩基長の短いDNAは網目状構造を潜り抜けやすく、移動度も高くなり、塩基長の長いDNAではその逆になる。
DNAには予め蛍光物質(蛍光体)が標識されているため、塩基長の短いDNAから順番に光照射部108で光学的に検出される。通常は、泳動時間の一番長いサンプルに合わせて測定時間及び電圧印加時間が設定される。検出された蛍光を波長校正300で得られた基準スペクトルと照合し、蛍光体の識別を行う。この工程を色変換と呼ぶ(ステップS310)。電圧印加開始から所定時間が経過した後、データ取得後に電圧印加を停止し、分析を終了する(ステップS311)。以上が基本的な電気泳動分析の手順である。このようにして、演算制御回路103の測定値演算部1032において、キャピラリ119毎に蛍光強度の値が測定値として得られる。
続いて、第1の実施の形態において、得られた測定値(蛍光強度)を補正する手順の概略を、図4の模式図を参照して説明する。前述したように、この第1の実施の形態では、得られた測定値に対し、補正指数の一例として、測定値に乗算する「補正係数」を取得し、この補正係数を適用して測定値を補正する。ここで取得される補正係数は、複数のキャピラリ119、及び複数の蛍光体の組合せ毎に異なる値とされる。換言すれば、同じキャピラリ119であっても、測定対象のサンプルに標識された蛍光体が異なる場合、異なる蛍光体毎に異なる補正係数が付与される。また、使用される蛍光体が同じであっても、キャピラリ119が異なる場合には、異なる補正係数が付与される。なお、補正指数の好適な例は、測定値に対し乗算される補正係数であるが、補正指数は、測定値を目的に従って補正できるものであればよく、その形式は不問である。
第1の実施の形態における補正係数の演算の方法について、図4を参照して説明する。ここでは、説明の簡略化のため、キャピラリアレイ106が4本のキャピラリ119-1~4を備えているものとして説明する(図4(a))。ただし、この4本という数は一例に過ぎず、他の数とした場合でも下記の説明が同様に適用できることは言うまでもない。図4(b)及び(c)は補正係数の演算の手順を図示したものであり、図4(e)は、補正係数による補正後の蛍光強度の数値例を示している。なお、図4(c)~(e)の表中の数値は、あくまで説明のために記載した仮想の値であり、実際の計測値とは関連は無い。
分析開始前の波長校正時(図3のステップS300)に、4本のキャピラリ119-1~4の各々の信号強度を各蛍光体で測定する。蛍光体としては、一例として、蛍光体A、B、Cの3種類を用いる。なお、波長校正においては、4本のキャピラリ119-1~4に同一の条件を与えて計測が行われる。例えば、4本のキャピラリ119-1~4に対応する各サンプルチューブには等量のDNAが分注される。この状態では、理想的には波長校正から得られる蛍光強度は、キャピラリ間で差異がないこととなる。しかし、実際には、上述した「構成的ばらつき」が複数のキャピラリ間に存在すること、及びその他の理由から、上記の状況であっても、複数のキャピラリ間で得られる蛍光強度には有意な差異(ばらつき)が見出されることがあり得る。このばらつきを低減するため、第1の実施の形態では、以下の手順により補正係数を演算し、補正指数データベース1035に記憶させて、測定値の補正に利用する。
波長校正時の基準スペクトルデータに色変換を行うと、蛍光体A、B、Cの蛍光強度Int(nX)が各キャピラリ119-1~4で得られる(図4(b))。ここでnとはキャピラリの末尾の番号(1~4)であり、Xとは蛍光体の種類(A、B、C)である。図4(b)では、3種類の蛍光体A、B、Cの蛍光強度が、4本のキャピラリ119-1~4の各々で得られる。例えば、蛍光体Aを用いた測定では、4本のキャピラリ119-1~4について、蛍光強度Int(1A)、Int(2A)、Int(3A)、Int(4A)が得られる。蛍光体Bを用いた測定では、4本のキャピラリ119-1~4について、蛍光強度Int(1B)、Int(2B)、Int(3B)、Int(4B)が得られる。蛍光体Cを用いた測定では、4本のキャピラリ119-1~4について、蛍光強度Int(1C)、Int(2C)、Int(3C)、Int(4C)が得られる。
ここで、蛍光体A~Cの蛍光強度Int(nA)、Int(nB)、Int(nC)のうち、最も小さい値のものを、最低蛍光強度Int(yA)、Int(yB)、Int(yC)と定義する。図4(b)の例では、蛍光体Aについては、キャピラリ119-4の蛍光強度Int(4A)=0.7が最低蛍光強度Int(yA)であり、蛍光体Bについては、キャピラリ119-1の蛍光強度Int(1B)=0.6が最低蛍光強度Int(yB)であり、蛍光体Cについては、キャピラリ119-2の蛍光強度Int(2C)=0.9が最低蛍光強度Int(yC)である。
この第1の実施の形態では、この最低蛍光強度Int(yA)、Int(yB)、Int(yC)を基準値として、各測定値をこの基準値で除算することで補正係数k(nX)を演算する。例えば、蛍光体Aに対する補正係数k(nA)をk(nA)=Int(yA)/Int(nA)と演算する。蛍光体Bに対する補正係数k(nB)をk(nB)=Int(yB)/Int(nB)と演算する。蛍光体Cに対する補正係数k(nC)をk(nC)=Int(yC)/Int(nC)と演算する。こうして、複数のキャピラリ119-1~4と複数の蛍光体A~Cの計12個の組合せの各々について、補正係数k(nX)が演算される。
図4(d)に示すように、最低蛍光強度Int(yX)に係る補正係数k(nX)は1.00と一番大きい値となり、一方で、蛍光体A~Cの各々に関し、最も高い蛍光強度の組合せに対しては、最も小さい補正係数k(nX)が与えられる。なお、図4(d)では、補正係数の数値は小数点以下第2位で四捨五入しているが、これに限定されるものではない。得られた補正係数k(nX)は、補正指数データベース1035に記憶される。
なお、図4(c)、(d)の例では、最低蛍光強度Int(yX)を基準値として補正係数を算出したが、これに限定されるものではなく、例えば、蛍光強度の平均値や最大値、中央値、またはある特定のキャピラリにおける数値を代表で計算に用いても良い。
キャピラリ119-1~4と蛍光体A~Cの組合せの各々について補正係数k(nX)が得られた後、実サンプルを電気泳動して蛍光強度f(nX)を得る。この蛍光強度f(nX)に、図4(d)のように得られた補正係数k(nX)を乗算することで、図4(e)に示すように、補正後の蛍光強度f’(nX)を得ることができる。
補正前の蛍光強度f(nX)は、同一の蛍光体を用いて同一のサンプルを計測した場合であっても異なるキャピラリ間でバラつきを有するが、図4(e)に示すように、補正係数k(nX)を乗算することで、補正後の蛍光強度f’(nX)は、同一の蛍光体については複数のキャピラリ119-1~4の間で略同一の値とすることができる。
なお、補正係数k(nX)による補正は、補正後の蛍光強度f’(nX)が互いに略同一となるように設定する必要はない。複数のキャピラリについての信号強度に、補正係数k(nX)を適用(乗算)した場合に、少なくとも補正後の信号強度の複数キャピラリ間でのばらつきが、補正前のばらつきに比べ低減されるような数値に補正係数k(nX)が設定されていれば足りる。なお、実サンプルの測定においては、波長校正時に用いた蛍光体と同一の蛍光体を用いるか、少なくとも発光波長帯が共通する蛍光体を用いることが、補正の効果を高める上で好ましい。
また、上記の実施の形態では、一の装置における波長校正データから得られた補正係数を、同じ装置において測定値の補正に使用していた。これに代えて、ある特定の装置で得られた補正係数を、他の別の装置で得られた実サンプルの測定値の補正に用いるようにすることも可能である。
[実施例]
本発明の実施の形態の効果を、下記に示すサンプルを用いて実際に確認した。
(サンプル)
波長校正時の標準品には、PowerPlex(登録商標)4C Matrix Standard(プロメガ社製)を用いた。実サンプルには、プロメガ社から提供されたヒトゲノムDNAを鋳型に、PowerPlex(商標)16HS System(プロメガ社製)で増幅した産物を用いた。サンプルは共にプロメガ社の推奨する標準プロトコルに従い調製された。なお、本実験では、標準品と実サンプルの双方が4種類の蛍光体(5-FAM、JOE、TMR、CXR)で標識されている。
(分析手順)
キャピラリ型電気泳動においては、一般的に各キャピラリで異なる実サンプルを泳動することが多い。しかし本実験では、本発明の効果を明確にするため、全てのキャピラリに対して同じ実サンプルを等量ずつ分析した。より具体的には、図1に示す構成を有するキャピラリ型電気泳動装置のサンプル容器112に、波長校正時の標準品又は実サンプルを等量ずつ配置した。泳動時のキャピラリ長は36cm、サンプル注入時の印加電圧は1.6kV、泳動時の印加電圧は15kVであった。
波長校正300で得られたデータに色変換311を施し、上記の方法で補正係数を算出した。次に実サンプルの泳動を行い、前記補正係数の適用前後で、キャピラリ間の蛍光強度差がどのように変化するかを比較した。
(実験結果)
実験の結果を図5に示す。図5は縦軸が蛍光強度、横軸がキャピラリの末尾番号を示す。図中それぞれのドットが、各増幅産物で観測された蛍光強度を示す。本実験では上記の通り、サンプル容器に等量の実サンプルを配置している。そのため、理想状態にあってはキャピラリ間で蛍光強度は一致する。
しかし補正前の観測値(左側)からは、キャピラリ間で2倍近い蛍光強度差が確認された。そしてこの蛍光強度差は、補正後の観測値(右側)から判るように、本実施例に従った補正により平準化できることが明示された。
[変形例1]
次に、第1の実施の形態の変形例1を説明する。第1の実施の形態では、波長校正時(ステップS300)のデータを用いて補正係数k(nX)を算出したが、この変形例1では、任意の濃度既知のサンプルに蛍光体Xを標識して電気泳動させ、その結果得られた蛍光強度のデータを用いて補正係数k(nX)を算出する。
補正係数k(nX)の算出のために用いる濃度既知のサンプルのDNAの濃度をc(nX)とする。ただしnはキャピラリ119-1~4の末尾の番号であり、Xは蛍光体の種類である。またDNAの濃度c(nX)を複数のキャピラリ間で平均した平均値をavg(X)とする。また、複数のキャピラリ間におけるDNAの濃度比r(nX)をr(nX)=avg(X)/c(nX)と定義する。
複数のキャピラリ119の各々において、蛍光体Xの蛍光強度がInt(nX)である場合、補正係数k(nX)は、k(nX)=Int(yX)/{r(nX)×Int(nX)}と算出することができる。yは、第1の実施の形態と同様、蛍光強度が最小となるキャピラリの番号である。
このようにして補正係数k(nX)が得られると、実サンプルを計測して得られた蛍光強度f(nX)に、この補正係数k(nX)を乗算することで、第1の実施の形態と同様に補正を実行することができる。なお、上述の変形例1の説明では、濃度c(nX)の平均値を用いて補正係数k(nX)を算出したが、蛍光強度の最大値や最小値、中央値、又はある特定のキャピラリにおける数値を計算に用いても良い。
[変形例2]
次に、第1の実施の形態の変形例2を説明する。第1の実施の形態では、波長校正時(ステップS300)のデータを用いて補正係数k(nX)を算出したが、この変形例2では、任意の濃度比既知のサンプルに蛍光体Xを標識して電気泳動させ、その結果得られた蛍光強度のデータを用いて補正係数を算出する。
補正係数k(nX)の算出のために用いるDNAの濃度比をr(nX)、蛍光体Xの蛍光強度をInt(X)とする。ただしnはキャピラリの末尾番号、Xは蛍光体の種類である。補正係数k(nX)は、k(nX)=Int(yX)/{r(nX)×Int(nX)}と算出することができる。yは、第1の実施の形態と同様、蛍光強度が最小となるキャピラリの番号である。
このようにして補正係数k(nX)が得られると、実サンプルを計測して得られた蛍光強度f(nX)に、この補正係数k(nX)を乗算することで、第1の実施の形態と同様に補正を実行することができる。
[変形例3]
次に、第1の実施の形態の変形例3を説明する。第1の実施の形態では、特定の波長校正時(ステップS300)のデータを用いて補正係数k(nX)を算出したが、この変形例2では、この変形例3では、複数の波長校正データから補正係数を算出する。
キャピラリの末尾番号をn、使用する蛍光体の種類をXとしてm回の波長校正を行う場合、蛍光強度Int(nX)のm回の平均値Avg(nX)が得られたとする。得られたn個の平均値Avg(nX)のデータから、一番低い蛍光強度が得られたキャピラリ(番号y)を特定し、その平均値Avg(yX)を特定する。これにより、蛍光体Xにおける補正係数k(nX)を、k(nX)=Avg(yX)/Avg(nX)と定めることができる。その後、蛍光体Xで標識された実サンプルの蛍光強度f(nX)に、補正係数k(nX)を乗じることで補正後の蛍光強度を得ることができる。ここでは平均値を用いて補正係数を算出したが、最大値や最小値、中央値を用いても良い。
[第2の実施の形態]
次に、図6を参照して、第2の実施の形態に係るマルチキャピラリ電気泳動装置を説明する。第2の実施の形態のマルチキャピラリ電気泳動装置の構成自体は、第1の実施の形態(図1)と同一で良いので、重複する説明は省略する。また、全体の動作も略同一である(図3)。
ただし、この第2の実施の形態では、補正係数の演算の手法が第1の実施の形態とは異なっている。具体的には、第1の実施の形態では、同一の蛍光体を用いた場合に複数キャピラリ間で補正後の蛍光強度が略同一となるか、又は少なくともそのばらつきが少なくなるよう、補正係数を算出していた。これに対し、第2の実施の形態では、キャピラリの相違、使用する蛍光体の相違に拘わらず、全ての組合せに関して、補正後の蛍光強度が略同一となるか、又は少なくともそのばらつきが少なくなるよう(有意なばらつきが、無視できるばらつきまで低減されるよう)、補正係数を決定する。この点を図6を参照して説明する。
図6でも、一例として、キャピラリアレイ106が4本のキャピラリ119-1~4を備えているものとして説明する(図6(a))。図6(b)及び(c)は補正係数の演算の手順を図示したものであり、図6(e)は、補正係数による補正後の蛍光強度の数値例を示している。図4と同様に、図6(c)~(e)の表中の数値は、あくまで説明のために記載した仮想の値であり、実際の計測値とは関連は無い。
図6(a)~図6(c)において、図4と同様に、分析開始前の波長校正時(図3のステップS300)に、4本のキャピラリ119-1~4の各々の信号強度を各蛍光体で測定する。ここまでは第1の実施の形態と同様である。
第2の実施の形態では、4本のキャピラリ119-1~4、及び3種類の蛍光体A~Cの組合せに関し得られた12通りの蛍光強度Int(nX)の中で、最も小さい値Int(n)を特定する。この図6(c)では、キャピラリ119-1において蛍光体Bを使用して測定した場合の蛍光強度Int(1B)がInt(n)である。nは蛍光強度が最小となるキャピラリの末尾番号、Xは当該キャピラリにおいて蛍光強度を最小とする蛍光体の種類を表す。
この第2の実施の形態では、この最低蛍光強度Int(n)を基準として、補正係数k(nX)を、k(nX)=Int(n)/Int(nX)と演算する。すなわち、この第2の実施の形態では、複数キャピラリ間で蛍光強度に差が生じないように補正をするだけでなく、複数通りの蛍光体の間でも蛍光強度に差が生じないように補正し、結果として、複数のキャピラリ及び複数の蛍光体の組合せの間において、蛍光強度が略同一か、少なくとも補正前に比べてバラつきが小さくなるように補正を実行する。
図6(d)は、このようにして計算された補正係数k(nX)の一例であって、図6(c)のように得られた蛍光強度Int(nX)により、最低蛍光強度Int(n)を除算して得られたものである。この図6(d)の補正係数k(nX)によれば、例えば蛍光体Xで標識された実サンプルの蛍光強度f(nX)に、k(nX)を乗じることで、補正後の蛍光強度f’(nX)が図6(e)の如く得られる。第1の実施の形態とは異なり、全ての蛍光強度f’(nX)が、蛍光体の種類、キャピラリの種類に拘わらず0.6で一致している。
[第3の実施の形態]
次に、図7を参照して、第3の実施の形態に係るマルチキャピラリ電気泳動装置を説明する。第3の実施の形態のマルチキャピラリ電気泳動装置の構成自体は、第1の実施の形態(図1)と同一で良いので、重複する説明は省略する。また、全体の動作も略同一である(図3)。ただし、この第3の実施の形態では、蛍光強度Int(nX)の実測値を用いて補正係数k(nX)を算出するのに代えて、蛍光強度Int(nX)の分布に従ったフィッティングカーブに基づいた近似値を求め、この近似値から補正係数k(nX)を算出する。
第3の実施の形態における補正係数の演算の方法について、図7を参照して説明する。ここでは、キャピラリアレイ106が96本のキャピラリ119-1~96を備え、2種類の蛍光体A、Bを用いた場合を説明する(図7(a)、(b))。この96本という数も一例に過ぎず、他の数が採用可能であることは言うまでもない。図7(b)~(e)は近似値を算出し、更にこの近似値に基づいて補正係数の演算を行う手順を図示したものである。図7(f)は、補正係数による補正後の蛍光強度の数値例を示している。なお、図7(c)~(f)の表中の数値は、あくまで説明のために記載した仮想の値であり、実際の計測値とは関連は無い。
第1の実施の形態と同様に、波長校正データから蛍光強度Int(nX)を得た後(図7(b))、キャピラリの光源107からの距離を横軸とし、縦軸を蛍光強度Int(nX)とした散布図が作成される(図7(c))。得られた散布図のプロットを元に、蛍光体A、Bの各々の蛍光強度Int(nA)、Int(nB)についてのフィッティングカーブCa、Cbが、例えば最小二乗法等を用いて求められる。このフィッティングカーブCa、Cbから、蛍光強度の近似値Int(nX’)をキャピラリ毎、及び蛍光体毎に算出する(図7(d))。
末尾番号nのキャピラリにおける蛍光体X(A又はB)の近似値Int(nX’)が、例えば図7(d)のように得られると、補正係数k(nX)はk(nX)=Int(yX’)/Int(nX’)と算出することができる(図7(e))。ここで、Int(yX’)は、蛍光体X(A又はB)を用いた計測で最も小さい最低近似値を示している。この補正係数k(nX)を用いることで、実サンプルの実測値f(nX)の補正を実行することができる(図7(f))。図7の例(図7(d))では、蛍光体A、Bの両方について、1番目のキャピラリ119-1において、最も小さい近似値Int(yX’)が得られる。すなわち、近似値Int(yA’)=Int(1A’)=1.15、Int(yB’)=Int(1B’)=0.65となる。
[第4の実施の形態]
次に、図8を参照して、第4の実施の形態に係るマルチキャピラリ電気泳動装置を説明する。第4の実施の形態のマルチキャピラリ電気泳動装置の構成自体は、第1の実施の形態(図1)と同一で良いので、重複する説明は省略する。また、全体の動作も略同一である(図3)。ただし、この第4の実施の形態では、光検出器104での光の検出の手法、及び補正係数の算出方法が前述の実施の形態とは異なっている。
具体的には、前述の実施の形態では、実サンプルと同じ蛍光体で標識されたサンプルを用いて蛍光強度を計測し、その結果に基づいて補正係数を算出した。これに対し、第4の実施の形態では、複数のキャピラリ119に同一の物質(例えば、バッファ、又は他の物質(例えば水))を充填した状態で励起光を照射し、そのラマン光の強度を光検出器104により計測して補正係数を算出する。この点を、図8を参照して説明する。ラマン光の強度を測定するためにキャピラリ119に充填する物質は、一例としてバッファである。以下ではバッファからのラマン光を測定する場合を主に説明するが、バッファ以外の物質からのラマン光を計測しても同様の効果を得ることができる。
補正係数を算出する場合には、キャピラリ119-1~4にバッファを充填した後、光源107から光照射部108に向けてレーザ光を照射する。そして、キャピラリ119-1~4の各々において、特定の波長Xでのラマン光強度Int(nX)を計測する(n=1~4)。同じバッファがキャピラリ119-1~4に供給されているのであれば、理想的な場合には、得られるラマン光強度Int(nX)は複数のキャピラリ間で互いに略等しくなる。しかし、キャピラリ119-1~4の構成的ばらつきから、キャピラリ119-1~4のラマン光強度Int(nX)に関し有意なばらつきが生じることがあり得る(図4(b)参照)。
そして、キャピラリ119-1~4の各々で得られたラマン光強度Int(nX)のうちで一番信号強度の低いものを、最低ラマン光強度Int(yX)として特定する。図8(c)では、2番目のキャピラリ119-2のラマン光強度Int(2X)が、Int(2X)=Int(yX)=1.1と特定される。
この最低ラマン光強度Int(yX)を基準として、キャピラリ119-1~4の各々についての補正係数k(n)を、k(n)=Int(yX)/Int(nX)と計算する(図8(d))。計算された補正係数k(n)は、補正指数データベース1035に記憶される。
このようにして補正係数k(n)が得られた後、分析したいサンプル(以下、「実サンプル」という)を泳動して蛍光強度f(nX)を得る。この蛍光強度f(nX)に、図8(d)のように得られた補正係数k(n)を乗算することで、図8(e)に示すように、補正後の蛍光強度f’(nX)を得ることができる。補正前の蛍光強度f(nX)は、同一の蛍光体を用いて同一のサンプルを計測した場合であってもバラつきを有するが、図8(e)に示すように、補正係数k(n)を乗算することで、補正後の蛍光強度f’(nX)は、複数のキャピラリ119-1~4の間で略同一の値とすることができる。すなわち、キャピラリ間の構成的ばらつきによらず、キャピラリ間で同一条件下で略同一の蛍光強度を得ることができる。
[第5の実施の形態]
次に、図9を参照して、第5の実施の形態に係るマルチキャピラリ電気泳動装置を説明する。この第5の実施の形態は、第4の実施の形態と同様に、ラマン光強度に基づいて補正係数を算出するよう構成されている。第5の実施の形態のマルチキャピラリ電気泳動装置の構成自体は、第1の実施の形態(図1)と同一で良いので、重複する説明は省略する。また、全体の動作も略同一である(図3)。第4の実施の形態では、バッファのラマン光の信号強度分布のピークの位置における信号強度を用いて補正係数を算出したが、第5の実施の形態では、バッファのラマン光の信号強度分布に含まれる複数の波長における信号強度を用いて補正係数を算出する。これを図9を参照して説明する。
図9でも、一例として、キャピラリアレイ106が4本のキャピラリ119-1~4を備えているものとして説明する(図9(a))。図9(b)~(d)は補正係数の演算の手順を図示したものである。
補正係数を演算する場合には、第4の実施の形態と同様に、キャピラリ119-1~4にバッファを充填した後、光源107から光照射部108に向けてレーザ光を照射する。すると、例えば図9(b)に示す如く、バッファからのラマン光の強度分布P3は、蛍光体の発する蛍光の強度分布P1、P2に比べて広い波長範囲の分布となる。
この第5の実施の形態では、キャピラリ119-1~4の各々において、バッファのラマン光強度分布のP3の波長λa、λbにおけるラマン光強度Int(nA)、Int(nB)を計測する(n=1~4)。この波長λa、λbは、実サンプルを標識する蛍光体A、Bの蛍光波長である。図9(b)のように、バッファからのラマン光強度分布P3が、実サンプルを標識する蛍光体の蛍光波長λa、λbと重なる場合には、その蛍光波長λa、λbにおけるバッファのラマン光強度Int(nA)、Int(nB)(n=1~4)を計測し、そのラマン光強度Int(nA)、Int(nB)に基づいて補正係数k(nA)、k(nB)を計算する。これにより、実サンプルの蛍光強度の補正をより正確に実行することができる。
ラマン光強度Int(nA)、Int(nB)(n=1~4)が、キャピラリ119-1~4の各々について計算されると、次に、Int(nA)、Int(nB)のうちで、最も小さい値のものを、最低ラマン光強度Int(yA)、Int(yB)として定義する。図9(c)の例では、蛍光体Aについては、キャピラリ119-2のラマン光強度Int(2A)が最低ラマン光強度Int(yA)であり、蛍光体Bについては、キャピラリ119-1のラマン光強度Int(1B)が最低ラマン光強度Int(yB)である。
この最低ラマン光強度Int(yA)、Int(yB)を基準として、補正係数k(nA)、k(nB)が、k(nA)=Int(yA)/Int(nA)、k(nB)=Int(yB)/Int(nB)として計算される。このようにして得られた補正係数k(nA)、k(nB)が、蛍光体Xで標識された実サンプルの蛍光強度f(nX)に乗算されることで、蛍光体A、Bの蛍光強度が適切に補正される。
[第6の実施の形態]
次に、図10を参照して、第6の実施の形態に係るマルチキャピラリ電気泳動装置を説明する。第1の実施の形態では、実サンプルの電気泳動とは別個の電気泳動で得られた蛍光強度に基づいて補正係数を算出したが(例えば、図2のステップS300)、この第6の実施の形態の装置は、実サンプルの電気泳動で得られた蛍光強度から補正係数を算出するように構成されている。以下、この点を図10を参照して説明する。
図10では、説明の簡略化のため、キャピラリアレイ106が4本のキャピラリ119-1~4を備えているものとして説明する(図10(a))。図10(b)~(d)は補正係数の演算の手順を図示したものであり、図10(e)は、補正係数による補正後の蛍光強度の数値例を示している。なお、図10(c)~(e)の表中の数値は、あくまで説明のために記載した仮想の値であり、実際の計測値とは関連は無い。
初めに、実サンプルの標識に使われる蛍光体と同じ蛍光体で標識された標準品を、実サンプルと混交する。このような標準品が混交された実サンプルを電気泳動して、実サンプルの蛍光強度を通常通り測定する一方で、標準品の蛍光強度も、同じプロセスの中において測定する。この時標準品は、泳動データの上で時間的又は空間的に実サンプルと区別可能でなければならない。例えば、図10(b)に示すように、実サンプルの蛍光強度のピークT1が、標準品の蛍光強度のピークRと時間的に異なるよう、標準品を実サンプル中に混交し、泳動制御を実行する必要がある。
色変換(図2のステップS310に相当)後、観測された標準品の蛍光強度をIntr(nX)とする。但しnはキャピラリの番号、Xは蛍光体の種類である。得られた4個の標準品の蛍光強度Intr(1X)、Intr(2X)、Intr(3X)、Intr(4X)のうち、最も小さい値のものを、最低蛍光強度Intr(yX)と定義する。図10(c)の例では、キャピラリ119-3の蛍光強度Intr(3X)が最低蛍光強度Intr(yX)である。
最低蛍光強度が得られたら、上記の実施の形態と同様に、補正係数k(nX)を、k(nX)=Int(yX)/Int(nX)として計算する。なお、上記の実施の形態と同様に、最小値(最低蛍光強度)を用いて算出するのに代えて、蛍光強度の平均値や最大値、中央値を用いることも可能である。この補正係数を用いて、他の実施の形態と同様にして、実サンプルの蛍光強度f(nX)に、k(nX)を乗じることで各蛍光体間の強度差を補正することができる。
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。
101…装置本体、 102…制御用コンピュータ、 103…演算制御回路、 104…光検出器、 105…恒温槽、 106…キャピラリアレイ、 107…光源、 108…光照射部、 109…ロードヘッダ、 110…キャピラリ陰極端、 111…陰極用バッファ容器、 112…サンプル容器、 113…ポリマカートリッジ、 114…陽極用バッファ容器、 115…陽極、 116…直流電源、 117…アレイヘッダ、 118…搬送機、 119…キャピラリ、 120…シリンジ機構、 121…尖部、 122…ポリマカートリッジ上部、 123…加熱冷却機構、 201…レーザ光、 202…反射ミラー、 203…集光レンズ。

Claims (14)

  1. 複数のキャピラリを配列してなるキャピラリアレイと、
    前記複数のキャピラリに励起光を照射する光源と、
    前記キャピラリ内のサンプルからの蛍光を検出する光検出器と、
    前記光検出器の信号に従い前記蛍光の信号強度を算出する演算制御部と
    を備え、
    前記演算制御部は、
    前記複数のキャピラリのいずれかと前記サンプルを標識する蛍光体との組み合わせ毎に定められた補正指数に従い、前記信号強度を補正するよう構成された、マルチキャピラリ電気泳動装置。
  2. 前記演算制御部は、実サンプルを計測して得られた信号強度に前記補正指数を適用した場合に、前記補正指数の適用後の前記信号強度の前記複数のキャピラリの間でのばらつきが、前記補正指数の適用前の前記信号強度の前記複数のキャピラリの間でのばらつきに比べて低減するよう前記補正指数を設定する、請求項1に記載のマルチキャピラリ電気泳動装置。
  3. 前記演算制御部は、
    前記複数のキャピラリのいずれかと、複数種類の蛍光体のいずれかの組み合わせ毎に定められた補正指数に基づいて、前記信号強度を補正する、請求項1に記載のマルチキャピラリ電気泳動装置。
  4. 前記補正指数を演算する補正指数演算部を更に備え、
    前記補正指数演算部は、前記複数のキャピラリに同一の条件を与えて前記複数のキャピラリ内のサンプルからの蛍光を測定して得られた信号強度に基づき、前記補正指数を演算する、請求項1に記載のマルチキャピラリ電気泳動装置。
  5. 前記補正指数演算部は、前記複数のキャピラリのうちの1つで得られた信号強度を基準値とし、前記複数のキャピラリの各々で得られた信号強度の値を、前記基準値で除算した値を前記補正指数として算出する、請求項4に記載のマルチキャピラリ電気泳動装置。
  6. 前記補正指数演算部は、前記信号強度の近似値を、前記信号強度の分布のフィッティングカーブに基づいて算出し、前記近似値に基づいて前記補正指数を演算する、請求項4に記載のマルチキャピラリ電気泳動装置。
  7. 前記補正指数演算部は、実サンプルを標識する蛍光体と同一の蛍光体で標識された既知のサンプルを前記複数のキャピラリにおいて電気泳動させて得られた蛍光の信号強度に基づいて前記補正指数を演算する、請求項4に記載のマルチキャピラリ電気泳動装置。
  8. 複数のキャピラリを備えたマルチキャピラリ電気泳動装置を用いてサンプルを分析するサンプル分析方法において、
    複数のキャピラリを介して前記サンプルを電気泳動させるステップと、
    前記複数のキャピラリに励起光を照射することで発生する蛍光を光検出器を用いて検出するステップと、
    前記光検出器の信号に従い前記蛍光の信号強度を算出するステップと
    前記複数のキャピラリのいずれかと前記サンプルを標識する蛍光体の組み合わせごとに定められた補正指数に従い、前記蛍光の信号強度を補正するステップと
    を備えることを特徴とするサンプル分析方法。
  9. 実サンプルを計測して得られた信号強度に前記補正指数を適用した場合に、前記補正指数の適用後の前記信号強度の前記複数のキャピラリの間でのばらつきが、前記補正指数の適用前の前記信号強度の前記複数のキャピラリの間でのばらつきに比べて低減するよう前記補正指数が設定される、請求項に記載のサンプル分析方法。
  10. 前記複数のキャピラリのいずれかと、複数種類の蛍光体のいずれかの組み合わせ毎に前記補正指数が定められる、請求項に記載のサンプル分析方法。
  11. 前記補正指数を演算するステップを更に備え、
    前記補正指数を演算するステップは、前記複数のキャピラリに同一の条件を与えて前記複数のキャピラリ内のサンプルからの蛍光を測定して得られた信号強度に基づき、前記補正指数を演算する、請求項に記載のサンプル分析方法。
  12. 前記補正指数を演算するステップは、前記複数のキャピラリのうちの1つで得られた信号強度を基準値とし、前記複数のキャピラリの各々で得られた信号強度の値を、前記基準値で除算した値を前記補正指数として算出する、請求項11に記載のサンプル分析方法。
  13. 前記補正指数を演算するステップは、前記信号強度の近似値を、前記信号強度の分布のフィッティングカーブに基づいて算出し、前記近似値に基づいて前記補正指数を演算する、請求項11に記載のサンプル分析方法。
  14. 前記補正指数を演算するステップは、実サンプルを標識する蛍光体と同一の蛍光体で標識された既知のサンプルを前記複数のキャピラリにおいて電気泳動させて得られた蛍光の信号強度に基づいて前記補正指数を演算する、請求項11に記載のサンプル分析方法。
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