JP7260491B2 - ボールシート及びボールジョイント - Google Patents

ボールシート及びボールジョイント Download PDF

Info

Publication number
JP7260491B2
JP7260491B2 JP2020008835A JP2020008835A JP7260491B2 JP 7260491 B2 JP7260491 B2 JP 7260491B2 JP 2020008835 A JP2020008835 A JP 2020008835A JP 2020008835 A JP2020008835 A JP 2020008835A JP 7260491 B2 JP7260491 B2 JP 7260491B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ball seat
ball
housing
sheet
seat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020008835A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021116829A (ja
Inventor
茂 黒田
裕也 永田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NHK Spring Co Ltd
Original Assignee
NHK Spring Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NHK Spring Co Ltd filed Critical NHK Spring Co Ltd
Priority to JP2020008835A priority Critical patent/JP7260491B2/ja
Publication of JP2021116829A publication Critical patent/JP2021116829A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7260491B2 publication Critical patent/JP7260491B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、車両における路面からの衝撃軽減等の役割を果たすサスペンションとスタビライザとを連結するスタビリンクにおいて、スタビリンクの両側に配備されたボールジョイントに用いられるボールシート及びボールジョイントに関する。
車両のサスペンションは、路面から車体に伝わる衝撃を軽減し、スタビライザは、車体のロール剛性(捩れに対する剛性)を高める。このサスペンションとスタビライザは、スタビリンクを介して連結されている。スタビリンクは、棒状のサポートバーの両端にボールジョイントを備えて構成されている。
従来のボールジョイントとして、例えば特許文献1に記載のボールジョイントJは、図13に示すように、金属製のカップ状のハウジング11内に、樹脂製のボールシート12を介して金属製のボールスタッド10のボール部10bを回転自在に収容(包含)した構成となっている。
ボールスタッド10は、棒状のスタッド部10sの一端に球状のボール部10bが一体に連結された構造を成す。スタッド部10sには、雄ねじ10nが螺刻されており、この雄ねじ10nよりも先端側(ボール部10b側)に、周回状に拡がる鍔部10a1と小鍔部10a2とが離間して形成されている。鍔部10a1とハウジング11の上端部11aとの間には、ダストカバー13が配設されている。ダストカバー13の上端部は、鍔部10a1と小鍔部10a2との間に固定されている。ダストカバー13の下端部は、ボールシート12の外側に湾曲状に折り曲げられた上端部12bと、ハウジング11の外側にL字状に折り曲げられた上端部11aとの間に挟持されて固定されている。
ハウジング11の外周面には、金属製のサポートバー1aが固定されている。サポートバー1aを水平線Hに沿って水平とした際に、ボールスタッド10の軸芯が水平線Hに対して垂直線Vで示す垂直となる構成に成されている。
ボールシート12の上端部12bは、平坦面から内周側に下り傾斜するテーパ面12cを有する形状となっている。テーパ面12cの傾斜角は、揺動するボールスタッド10の予め定められた揺動角を満たす角度となっている。
ハウジング11の内面は、断面形状の縦壁がストレート形状となっており、この内面にボールシート12が収容されている。ボールシート12の内面は、ボール部10bの球状に沿った球形湾曲面(ボールシート内球面又は内球面ともいう)12aの形状となっている。
ハウジング11の底部には、複数の貫通孔11bが形成されており、各貫通孔11bにボールシート12の底に設けられた凸部12dが挿通され、この挿通部分がハウジング11の外側に突き出るように固定されている。この凸部12dの突き出た部分は、加熱溶融によりハウジング11の外面で拡幅後に冷却されて、貫通孔11bの径よりも大きいサイズの径となっている。この大径部分により、ボールシート12がハウジング11に固定されている。
このようなボールジョイントJでは、車両のサスペンションがストロークするに伴い、ボール部10bとボールシート内球面12aとが揺摺動するが、この揺摺動する際の特性が、揺動トルク及び回転トルク(各トルクともいう)と定義づけられる。ボール部10bの回転時の内球面12aへの摩擦力が増加して各トルクが高まると、乗り心地が悪化する。
ハウジング11内のボール部10bに対するボールシート12の締め代を減少させると、各トルクを下げることができるが、同時に弾性リフト量が上がる。弾性リフト量とは、ハウジング11内のボールシート12を介したボール部10bの移動量である。弾性リフト量が大きくなると、ボール部10bがハウジング11内でボールシート12を介して大きく移動し、ボールジョイントJにガタが発生し、車両走行中の異音発生に繋がる。つまり、各トルクと弾性リフト量との間には、各トルクが低下すると、弾性リフト量が増大するといった相反関係がある。
特許3168229号公報
上述したボールシート12は、ボール部10bの揺摺動によって摩耗するが、比較的柔らかい樹脂部品であるため高荷重負荷時の耐摩耗性が低い。このため、ボールシート12において、摩耗の進行が早く、各トルクの低下に応じてボールジョイントJにガタを誘発する弾性リフト量の増大までの耐久性が短い、言い換えれば、高荷重負荷時の寿命が短いという問題があった。
本発明は、このような背景に鑑みてなされたものであり、ボールスタッドのボール部との揺摺動によるボールシートの高荷重負荷時の摩耗寿命を長くできるボールシート及びボールジョイントを提供することを課題とする。
前記した課題を解決するため、本発明のボールシートは、構造体に固定されるボールジョイントに用いられ、当該構造体に一端部が連結されるボールスタッドの他端部に一体に接合された球体部と、当該球体部が開口を介して挿入されるハウジングとの間に介在され、当該球体部を揺動及び回転可能に包含するボールシートであって、前記ハウジングの開口の反対側に設けられた貫通孔に貫通されてハウジング外部へ突き出る凸部を有する樹脂製のアウターボールシートと、当該アウターボールシートの内側に一体に結合され、当該アウターボールシートよりも耐摩耗性に優れる樹脂によるインナーボールシートとから成り、前記インナーボールシートは、前記ハウジングの開口側に位置する開口端を有する周回壁に、開口の中心点の点対象で少なくとも2つ以上のスリットを備えることを特徴とする。
本発明のボールジョイントは、上記ボールシートを備えることを特徴とする。
本発明によれば、ボールスタッドのボール部との揺摺動によるボールシートの高荷重負荷時の摩耗寿命を長くできる。
本発明に係る実施形態のボールシートを備えるボールジョイントの縦断面図である。 インナーボールシートを斜め上から見た斜視図である。 インナーボールシートを斜め下から見た斜視図である。 インナーボールシートの上面図である。 インナーボールシートの底面図である。 インナーボールシートの出っ張り部がアウターボールシートに埋まった状態を示す縦断面図である。 インナーボールシート及びアウターボールシートに形成された凹溝の一部分の構成を示す斜視図である。 図4のVIII-VIII断面図である。 図4のIX-IX断面図である。 インナーボールシートの突出部がアウターボールシートに差し込まれた状態を示す斜視図である。 突出部の角度とインナーボールシート表面から突き出た高さを示す断面図である。 ハウジングの底面図である。 従来のボールジョイントの縦断面図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
<実施形態>
図1は、本発明に係る実施形態のボールシートを備えるボールジョイントの縦断面図である。図1において図13に示した構成要素と同一部分には同一符号を付し、その説明を適宜省略する。
図1に示す本実施形態のボールジョイントJ1が、従来のボールジョイントJ(図13)と異なる点は、従来のボールシート12(図13)に代え、球状のボール部10bを包含するインナーボールシート23が、アウターボールシート24の内側に一体に接合されて成る二色成形樹脂による本実施形態のボールシート22を用いたことにある。
つまり、ボールジョイントJ1は、金属製のハウジング11内に、二色成形樹脂のボールシート22を介して、金属製のボールスタッド10のボール部10bを回転自在に収容(包含)した構成となっている。
ボールスタッド10では、雄ねじ10nが螺刻されたスタッド部10sの一端にボール部10bが一体に連結されている。スタッド部10sの周回状に拡がる鍔部10a1とハウジング11の上端部11aとの間には、ダストカバー13が配設されている。ダストカバー13は、この上端部が、ボールスタッド10の鍔部10a1と小鍔部10a2との間に固定され、下端部が、ハウジング11の上端部11aとボールシート22の上端部24bとの間に挟持固定されている。
なお、ボールジョイントJ1のスタッド部10sは、図示せぬサスペンション又はスタビライザに固定されている。サスペンション又はスタビライザは、請求項記載の構造体を構成する。
ハウジング11は、鉄板等の金属板がプレス成形又は冷鍛によってカップ形状に成形されている。このハウジング11は、カップ形状の周回する開口端部が、外側に断面L字状に折り曲げられた上端部11aを有する薄鍔タイプとなっている。
ハウジング11の外周面には、金属製のサポートバー1aが水平(水平線H)に固定されている。ボールスタッド10の軸芯は、水平線Hに対して垂直(垂直線V)に構成されている。なお、水平線Hを赤道Hとも称す。
ボールシート22は、ハウジング11に嵌合されるカップ形状を成す。このボールシート22の上端部24bは、平坦面から内周側に下り傾斜するテーパ面24cを有する。テーパ面24cの傾斜角は、双方向矢印α1で示すようにボールスタッド10の予め定められた揺動角を満たす角度となっている。
ハウジング11の内側に収容されるボールシート22の内面は、ボール部10bの球状に沿った球形湾曲面(内球面)23aの形状となっている。
ハウジング11の底部に形成された複数(本例では4つ)の熱カシメ用の貫通孔11bに、ボールシート22の4本の棒状の凸部24d(図12参照)が挿通され、この挿通された凸部24dがハウジング11の外側に突き出て固定されている。この突き出た部分は、ハウジング11の外面で熱カシメによる拡幅後に冷却されて、貫通孔11bの径よりも大径の大径部24d1とされている。この大径部24d1でのカシメによって、ボールシート22がハウジング11に固定されている。
次に、ボールシート22を構成するアウターボールシート(アウターシートともいう)24及びインナーボールシート(インナーシートともいう)23について説明する。
インナーシート23は、PEEK(Poly Ether EtherKetone)、PA(Polyamide)66、PA66-CF(Carbon Fiber)強化材、PA66-GF(ガラス繊維)強化材、PA6、PA6-CF強化材、PA6-GF強化材、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、POM(polyoxymethylene)-CF強化材、POM-GF強化材等の高荷重負荷時の耐摩耗性に優れる熱可塑性の樹脂によって形成する。本例ではインナーシート23にPEEK樹脂を用いた。PEEK樹脂は、耐熱性、高温特性、耐加水分解性、耐摩耗性に優れ、機械的及び熱的特性に強い。
図2の斜視図に示すように、インナーシート23は、球殻の上から1/3位の部分を水平面で切って、上部がボール部10b径よりも狭く開口した開口球殻形状を成し、この形状の内側が内球面23aとなっている。開口球殻形状を斜め下方から見たインナーシート23を図3に示す。
図2に示す開口球殻形状の開口は、インナーシート23の開口端23cを形成する。また、開口球殻形状のインナーシート23は、図1に示すように、アウターシート24の内側に結合された際に、アウターシート24のテーパ面24cから上に突き出ない形状となっている。なお、インナーシート23の上端面が、アウターシート24のテーパ面24cの一部を構成する構造であっても良い。
図2に示すインナーシート23の開口端23cを有する上側周回壁には、複数(本例では4つ)のスリット23bが形成されている。スリット23bは、インナーシート23の開口端23cを拡大変形させるものであり、開口端23cよりも大きい径のボール部10bを挿抜する際に、開口端23cを拡げる役割を果たす。更に説明すると、インナーシート23を構成するPEEK樹脂は、機械的及び熱的特性に強く高荷重負荷時の耐摩耗性に優れることから伸びが少なく、スリット23bの無い状態では開口端23cからボール部10bの挿抜ができない。これを補うため、スリット23bが設けてある。
4つのスリット23bは、図4に示すように、平面視で、円形の開口端23cの、円中心を通る仮想直交十字線C,Cと交わる位置に、次のように形成されている。即ち、各スリット23bは、図2に示すように、開口端23cから周回壁を垂直に下がった赤道Hの上側付近まで、所定の平行幅で刳り抜いた状態に形成されている。但し、スリット23bは、赤道Hよりも下側位置まで形成してもよい。また、スリット23bは、線状であってもよい。
図2に示すように、インナーシート23の外周面23dには、複数(本例では4つ)の出っ張り部23eが形成されている。この出っ張り部23eは、外周面23dの外側へ盛り上がった状態で、開口端23cよりやや下がった位置から外周面23dに沿って下方へ延在し、赤道Hよりも下方側の位置(図3参照)まで延在している。
4つの出っ張り部23eは、図4の上面図に示すように、周回方向に一定間隔で次のように形成されている。即ち、各出っ張り部23eは、仮想直交十字線Cと、他の仮想直交十字線Dとの間の角度θ1で示すように、4つのスリット23bに対して開口端23cの周回方向にθ1=45度ずれて形成されている。また、図5にインナーシート23の底面視による4つの出っ張り部23eを示した。
出っ張り部23eは、後述の製造方法によって、図1に示すインナーシート23の外周面23dにアウターシート24を結合する際に、図6に示すように、アウターシート24の内側に埋め込まれる。この埋め込まれた出っ張り部23eは、インナーシート23の内球面23aを揺摺動するボール部10bに対するインナーシート23の供回り防止と、インナーシート23のアウターシート24からの抜け防止との役割を果たす。
図2に示すように、インナーシート23の内球面23aには、各出っ張り部23eの裏面位置の内球面23aに凹溝23fが形成されている。凹溝23fは、縦方向に所定幅で凹んで形成されており、開口端23cから出っ張り部23eの下端位置まで延在している。凹溝23fは、ボール部10bが揺摺動する際の摩擦を少なくするグリース(潤滑油)を潤滑させる役割を果たす。
図2に示す凹溝23fの内側において対向する内側面23f1の一方を、図6の断面図に上下の弧形状で示す。この内側面23f1の外側に上下弧形状で示す出っ張り部23eがある。また、凹溝23fは、図7に示すように、アウターシート24の上部内周面24iに形成された凹溝24fと面一又は凹溝24fよりもボール部10b側に突出する形で繋がっている。この様態を図6の断面図にも示す。
図3に示すように、インナーシート23の各々の出っ張り部23e及び凹溝23fの下側には、周回壁を長方形状に刳り抜いた状態の肉抜き部23gを有する。肉抜き部23cは、出っ張り部23eと同じ幅で、インナーシート23の底に設けられた平面円形状の下端部23hまで延在している。
肉抜き部23gは、インナーシート23の軽量化のために次のように設けられる。即ち、図1に示すように、インナーシート23の赤道Hよりも下方側がボール部10bへの接触面積が広いので、この広い部分にボール部10bの支持面圧が許容可能な面積を維持できるように肉抜き部23gが設けられる。肉抜き部23gは、インナーシート23の高価なPEEK樹脂の使用量を削減してコスト低減を図る目的も兼ねて形成されている。つまり、肉抜き部23gを形成しないインナーシート23を用いることも可能である。
図4のVIII-VIII断面図である図8に示すインナーシート23において、凹溝23fと、この下に繋がる肉抜き部23gとの斜視構成を示す。図4のIX-IX断面図である図9に示すインナーシート23において、凹溝23fと肉抜き部23gとの正面構成を示す。
図8又は図9に示すように、インナーシート23の下端部23hは、インナーシート23の底面から下方側へ突き出た断面台形状の楔形を成す。楔形の下端部23hは、図6に示すように、アウターシート24の底部中央に形成された断面台形状の貫通穴24gに嵌合され、抜けないように固定される。この固定された下端部23hの底面23h1とアウターシート24の底面24h1とは面一又は底面23h1が底面24h1より凹となる。つまり、下端部23hの厚み(高さ)は、アウターシート24の底中央の貫通穴24gの高さと等しいか、又は下端部23hの高さが貫通穴24gの高さより低くなっている。
図10の断面図に示すように、インナーシート23の下端部23hよりも上側の外周面23dには、断面三角状に尖った突出部23i,23jが上下に離間して設けられている。上方のものを上側突出部23i、下方のものを下側突出部23jという。
上側突出部23iは、図3に示すように、インナーシート23において、出っ張り部23e同士の下隅を接続する状態で、外周面23dに水平な湾曲状に設けられている。
下側突出部23jは、肉抜き部23g同士の下方側を接続する状態で、外周面23dに水平な湾曲状に設けられている。
図10の枠26内を拡大した図11に示すように、上側突出部23iは、インナーシート23の外周面23dから断面三角状に高さh1で突出し、角度θ2で尖っている。下側突出部23jは、高さh2で突出し、角度θ3で尖っている。下側突出部23jの底面は水平である。本例では、上側突出部23iと下側突出部23jとは、高さh1,h2が同じで、角度θ2,θ3が同じであるが、異なっていてもよい。
このような構成のインナーシート23が、図1に示すように、アウターシート24に結合された場合、インナーシート23の開口端23cがアウターシート24で覆われた状態となる。このため、ボールシート22の開口部24eは、アウターシート24のみで形成されたものとなる。但し、インナーシート23の開口端23cは、アウターシート24に完全に覆われていない構造でも良い。即ち、アウターシート24の開口端部(インナーシート23を覆っている部分)が外側にやや退避した構造であってもよい。また、インナーシート23の開口端23c(上端部)がアウターシート24のテーパ面24cまで達している構造であってもよい。
アウターシート24は、POM(polyoxymethylene)等の熱カシメが可能な熱可塑性樹脂で構成されている。図1に示すように、アウターシート24は外周面が、ハウジング11の内周面に当接して嵌合されるカップ形状を成す。このカップ形状の内側には、インナーシート23が埋め込み状態で一体に結合される。アウターシート24の開口部は、上端部24bとテーパ面24cとから構成されている。
アウターシート24の底面には、図6に示すように、棒状の凸部24dが4本(図12参照)突き出ている。各凸部24dが、図1に示すハウジング11の底部の各貫通孔11bに挿通されて熱カシメされ、大径部24d1となっている。図12に示すように、各凸部24dの中央位置となるアウターシート24の底面24jには、貫通穴24gが設けられている。この貫通穴24gには、上述したようにインナーシート23の楔形の下端部23hが嵌合される。
底面24jにおいて、凸部24d間で且つ貫通穴24gを中心とする点対象となる2点の位置は、ゲート部24kとなっている。ゲート部24kは、後述の製造方法に記載するように、インナーシート23を型にセットしてアウターシート24を形成する際に樹脂を流し込むダブルゲート部位である。
アウターシート24の底面24jの貫通穴24gが形成される中央部分(図6参照)は、厚さが取れず薄いので、凸部24d間の厚い部分にゲート部24kを設ける構成とした。但し、貫通穴24gにインナーシート23の下端部23hを嵌合して、薄い底面24jを補強する構成としている。
図6に示すように、アウターシート24は、インナーシート23の肉抜き部23gに、これを埋める状態で嵌合する嵌合部24mを有する。嵌合部24mは、インナーシート23の内球面23aよりも間隙t1で示すように低い形状を成し、揺摺動するボール部10bの表面と接触しないようになっている。つまり、アウターシート24は、インナーシート23の内球面23aからボール部10b側へ突き出ない形状となっている。
このようにすると、揺摺動するボール部10bがインナーシート23のみに当たるので、高摩耗性を保持できる。また、肉抜き部23gに嵌合部24mが隙間なく嵌合することで、アウターシート24及びインナーシート23の双方の結合部分が大きくなるので、その双方が一体に結合したボールシート22の機械的強度が向上する。
また、嵌合部24mには、図6に示すインナーシート23の内球面23aに形成された凹溝23f(図2参照)と、下端部23hの上に形成された凹溝23fとの間に連通して介在する凹溝24m1が形成されている。つまり、凹溝23fは、インナーシート23の内球面23aの開口端23c(図2)から底面まで連通する構成となっている。
このようなアウターシート24は、図1に示すように、インナーシート23の各凸部24dを熱カシメにより大径部24d1としてハウジング11に固定する機能と、ダストカバー13をアウターシート上端部24bと、ボールスタッド10の鍔部10a1及び小鍔部10a2との間に固定してシールする機能とを有する。
<ボールジョイントJ1の製造方法>
本製造方法では、インナーシート23の成形型である第1内型及び第1外型と、アウターシート24の成形型である第2内型及び第2外型とを用いる。
第1内型は、インナーシート23の内球面側を形成するボール部10bと略同じ球形状を成し、球形状の外周側に、図2に示すスリット23b、肉抜き部23g及び凹溝23f等に対応する形状を有する。
第1外型は、インナーシート23の外球面側を形成する内球面を備え、内型の外周側にインナーシート23の周回壁23dを形成するためのギャップを開けて配置される。この第1外型の内球面は、図2に示す出っ張り部23e、上側突出部23i、下側突出部23j及び下端部23h等を形成する形状を有する。
第2内型は、第1内型と略同形状であって異なる点は、肉抜き部23gを埋めるアウターシート24の嵌合部24m(図6)を形成するための形状を有することにある。
第2外型は、アウターシート24を形成する凹形状を成し、アウターシート24の上端部24b、テーパ面24c、凹溝24f1、凸部24d等を有する周回壁を形成する形状を成す。
ボールジョイントJ1を製造する場合、インナーシート23を形成する第1内型と第1外型との間に、溶融したPEEKを流し込んだのち冷却して図2に示すインナーシート23を形成する。この後、第1内型と第1外型を外す。
次に、インナーシート23の内球面23aに第2内型をセットし、外周面23dの側に所定のギャップを介して第2外型をセットする。第2内型と第2外型との間に、溶融した熱可塑性樹脂を流し込んだのち冷却する。冷却後に第2外型を外すと、インナーシート23が内側に一体に結合されたアウターシート24が形成される。この後、第2内型を外すと、二色成形樹脂のボールシート22が完成する。
このボールシート22を、図1に示すように、ハウジング11にセットし、ハウジング11の底部から突き出た各凸部24dの突出した部分を、熱カシメにより大径部24d1とする。この大径部24d1によるカシメによって、ボールシート22がハウジング11に固定される。
<実施形態の効果>
このような本実施形態のボールシートの効果について説明する。ボールシート22は、構造体としてのサスペンション又はスタビライザに固定されるボールジョイントJ1に用いられる。このボールシート22は、構造体に一端部が連結されるボールスタッド10の他端部に一体に接合された球体部としてのボール部10bと、ボール部10bが開口を介して挿入されるハウジング11との間に介在され、ボール部10bを揺動及び回転(揺摺動)可能に包含する。このようなボールシート22を次の特徴構成とした。
(1)ボールシート22は、ハウジング11の開口の反対側に設けられた貫通孔11bに貫通されてハウジング11外部へ突き出る凸部24dを有する樹脂製のアウターシート24と、アウターシート24の内側に一体に結合され、アウターシート24よりも耐摩耗性(高荷重負荷時の耐摩耗性を含む)に優れる樹脂によるインナーシート23とから成る。インナーシート23は、ハウジング11の開口側に位置する開口端23cを有する周回壁に、開口の中心点の点対象で少なくとも2つ以上のスリット23bを備える構成とした。
この構成によれば、ボールジョイントJ1においてボールスタッド10のボール部10bを包含するインナーシート23が、一般的に用いられるアウターシート24よりも高荷重負荷時の耐摩耗性に優れる樹脂なので、ボール部10bが揺動及び回転(揺摺動)しても摩耗の進行が遅い。このため、揺動トルク及び回転トルク(各トルク)の低下に応じてボールジョイントJ1にガタを誘発する弾性リフト量の増大までの耐久性を長くできる。つまり、ボールスタッド10のボール部10bとの揺摺動によるボールシート22の高荷重負荷時の摩耗寿命を長くできる。
また、高荷重負荷時の耐摩耗性に優れる特性のため伸びが少ないインナーシート23でも、スリット23bによって開口端23cが拡大変形するので、開口端23cよりも大径のボール部10bの挿抜が可能となる。
(2)アウターシート24は熱可塑性の樹脂から成り、アウターシート24の凸部24dは熱カシメ可能である構成とした。
この構成によれば、ハウジング11の貫通孔11bから外部へ突き出たアウターシート24の凸部24dの突出し部分を、熱カシメにより貫通孔11Bのサイズよりも拡幅してカシメることができる。このカシメによって、ボールシート22をハウジング11に固定できる。
(3)ボール部10bと接触する部分は、インナーシート23のみである構成とした。
この構成によれば、ボール部10bの揺摺動による接触がインナーシート23のみであるためボールシート22の摩耗の進行を、より遅くすることができる。このため、上記弾性リフト量の増大までの耐久性を、より長くできる。
(4)スリット23bは、インナーシート23の開口端23cから下方に向かって形成されている構成とした。
この構成によれば、スリット23bが、インナーシート23の開口端23cから下方に向かって形成されているので、開口端23cを容易に拡大変形できる。このため、ボール部10bの挿抜を容易にできる。
(5)インナーシート23は、ボール部10bの径よりも狭く開口した開口端23cを有する開口球殻形状を成す構成とした。
この構成によれば、インナーシート23の開口端23cがボール部10bの径よりも狭いので、ボールジョイントJ1においてボールシート22からボール部10bが抜けなくなる。また、インナーシート23が開口球殻形状を成すので、全体の体積が少なくなる。このため、アウターシート24よりも高荷重負荷時の耐摩耗性に優れる高価な樹脂を節約してインナーシート23の形成が可能となるので、コストを抑制してインナーシート23を作成できる。
(6)ボールシート22の開口部は、インナーシート23の開口端23cがアウターシート24に覆われて成る構成とした。
この構成によれば、ボール部10bの揺摺動に応じてボールスタッド10が傾き、ボールシート22の開口部に当たる場合に、この衝撃をクッション性(後述)のあるアウターシート24で吸収できる。アウターシート24は、インナーシート23よりも高荷重負荷時の耐摩耗性に劣る樹脂なのでクッション性がある。
但し、上記(6)の構成においては、インナーシート23の開口端23cは、アウターシート24に完全に覆われていない構成でも良い。この構成では、少なくともボールスタッド10が先に当たる部分にアウターシート24が存在すれば、クッション性が向上する効果が期待できる。
(7)アウターシート24の底部に貫通穴24gを形成し、インナーシート23の下端部23hを楔形とし、楔形の下端部23hを、貫通穴24gに貫通して固定する構成とした。
この構成によれば、インナーシート23の楔形の下端部23hが、アウターシート24の貫通穴24gに貫通されると、楔形であるため貫通穴24gから抜けないように固定される。このため、アウターシート24とインナーシート23との結合強度を、より高めることができる。
(8)インナーシート23の楔形の下端部23hよりも上方の外周面23dは、外周面23dから突き出てアウターシート24に差し込まれた突出部23i,23jを備える構成とした。
この構成によれば、インナーシート23の突出部23i,23jがアウターシート24に差し込まれているので、インナーシート23とアウターシート24とのズレを防止できる。
(9)インナーシート23の外周面23dは、径方向外側に盛り上がってアウターシート24に埋まる出っ張り部23eを備える構成とした。
この構成によれば、アウターシート24にインナーシート23の出っ張り部23eが埋め込まれるので、インナーシート23の内球面23aをボール部10bが揺摺動した際に、ボール部10bと供にインナーシート23が、回ったり抜けたりすることを防止できる。
(10)インナーシート23における出っ張り部23eの裏面側の内球面23aに、凹溝23fを縦方向に形成する構成とした。
この構成によれば、薄い壁の開口球殻形状のインナーシート23内球面23aに縦方向に凹溝23fを形成すると、凹溝23fの壁が薄くなって樹脂の流動性が悪くなる。そこで、本発明のように出っ張り部23eの裏面側の内球面23aに凹溝23fを形成すれば、凹溝23fの壁を厚くでき、樹脂の流動性が良くなる。
(11)本実施形態のボールジョイントJ1は、上記(1)~(10)の何れか1つに記載のボールシート22を備える構成とした。
この構成によれば、ボールジョイントJ1において、上記(1)~(10)の何れか1つに記載のボールシート22と同様の効果を得ることができる。
その他、具体的な構成について、本発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
本発明のボールシート固定構造のボールジョイントJ1は、産業用ロボットや人型ロボット等のロボットアームの関節部分や、ショベルカーやクレーン車等のアームが関節部分で回転する装置に適用可能である。
1a サポートバー
10 ボールスタッド
10b ボール部(球体部)
10s スタッド部
11 ハウジング
22 ボールシートに
11b 貫通孔
23 インナーボールシート
23a 内球面
23b スリット
23c 開口端
23d 外周面
23g 肉抜き部
23i,23j 突出部
24 アウターボールシート
24d 凸部
24g 貫通穴
23h 下端部
23e 出っ張り部
32f 凹溝
JI ボールジョイント
H 水平線(赤道)
V 垂直線

Claims (11)

  1. 構造体に固定されるボールジョイントに用いられ、当該構造体に一端部が連結されるボールスタッドの他端部に一体に接合された球体部と、当該球体部が開口を介して挿入されるハウジングとの間に介在され、当該球体部を揺動及び回転可能に包含するボールシートであって、
    前記ハウジングの開口の反対側に設けられた貫通孔に貫通されてハウジング外部へ突き出る凸部を有する樹脂製のアウターボールシートと、当該アウターボールシートの内側に一体に結合され、当該アウターボールシートよりも耐摩耗性に優れる樹脂によるインナーボールシートとから成り、
    前記インナーボールシートは、前記ハウジングの開口側に位置する開口端を有する周回壁に、開口の中心点の点対象で少なくとも2つ以上のスリットを備える
    ことを特徴とするボールシート。
  2. 前記アウターボールシートは熱可塑性の樹脂から成り、当該アウターボールシートの凸部は熱カシメ可能である
    ことを特徴とする請求項1に記載のボールシート。
  3. 前記球体部と接触する部分は、前記インナーボールシートのみである
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のボールシート。
  4. 前記スリットは、前記インナーボールシートの前記開口端から下方に向かって形成されている
    ことを特徴とする請求項1~3の何れか1項に記載のボールシート。
  5. 前記インナーボールシートは、前記球体部の径よりも狭く開口した前記開口端を有する開口球殻形状を成す
    ことを特徴とする請求項1~4の何れか1項に記載のボールシート。
  6. ボールシートの開口部は、前記インナーボールシートの開口端が前記アウターボールシートに覆われて成る
    ことを特徴とする請求項1~5の何れか1項に記載のボールシート。
  7. 前記アウターボールシートの底部に貫通穴を形成し、
    前記インナーボールシートの下端部を楔形とし、
    前記楔形の下端部を、前記貫通穴に貫通して固定した
    ことを特徴とする請求項1~6の何れか1項に記載のボールシート。
  8. 前記インナーボールシートの前記楔形の下端部よりも上方の外周面は、当該外周面から突き出て前記アウターボールシートに差し込まれた突出部を備える
    ことを特徴とする請求項7に記載のボールシート。
  9. 前記インナーボールシートの外周面は、径方向外側に盛り上がって前記アウターボールシートに埋まる出っ張り部を備える
    ことを特徴とする請求項1~8の何れか1項に記載のボールシート。
  10. 前記インナーボールシートにおける前記出っ張り部の裏面側の内球面に、凹溝を縦方向に形成した
    ことを特徴とする請求項9に記載のボールシート。
  11. 請求項1~10の何れか1項に記載のボールシートを備える
    ことを特徴とするボールジョイント。
JP2020008835A 2020-01-23 2020-01-23 ボールシート及びボールジョイント Active JP7260491B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020008835A JP7260491B2 (ja) 2020-01-23 2020-01-23 ボールシート及びボールジョイント

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020008835A JP7260491B2 (ja) 2020-01-23 2020-01-23 ボールシート及びボールジョイント

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021116829A JP2021116829A (ja) 2021-08-10
JP7260491B2 true JP7260491B2 (ja) 2023-04-18

Family

ID=77174423

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020008835A Active JP7260491B2 (ja) 2020-01-23 2020-01-23 ボールシート及びボールジョイント

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7260491B2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001525516A (ja) 1997-12-01 2001-12-11 ザクセンリング アウトモービルテヒニク アクチェンゲゼルシャフト 特に球継手のための摩擦しにくい表面を備えたプラスチックより成る軸受シェル
JP5968823B2 (ja) 2013-04-11 2016-08-10 住友重機械搬送システム株式会社 グラブバケット式アンローダ
JP2018179173A (ja) 2017-04-14 2018-11-15 株式会社ソミック石川 ボールジョイント及びその製造方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5968823U (ja) * 1982-10-29 1984-05-10 リズム自動車部品製造株式会社 ジヨイント等の二重成形ベアリング
JP5284018B2 (ja) * 2008-09-09 2013-09-11 日本発條株式会社 ボールジョイント
JP6300772B2 (ja) * 2015-10-02 2018-03-28 日本発條株式会社 ボールジョイント
JP2017082988A (ja) * 2015-10-30 2017-05-18 武蔵精密工業株式会社 ボールジョイント

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001525516A (ja) 1997-12-01 2001-12-11 ザクセンリング アウトモービルテヒニク アクチェンゲゼルシャフト 特に球継手のための摩擦しにくい表面を備えたプラスチックより成る軸受シェル
JP5968823B2 (ja) 2013-04-11 2016-08-10 住友重機械搬送システム株式会社 グラブバケット式アンローダ
JP2018179173A (ja) 2017-04-14 2018-11-15 株式会社ソミック石川 ボールジョイント及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021116829A (ja) 2021-08-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4933476B2 (ja) ボールジョイント
EP3398795A2 (en) Hybrid suspension arm for vechicle and manufacturing method thereof
US9624969B2 (en) Thrust sliding bearing
US8905417B2 (en) Stabilizer link and production method therefor
KR101311646B1 (ko) 볼-앤드-소켓 조인트의 제조 방법 및 상기 방법에 따라제조된 조인트
US8864155B2 (en) Stabilizer link and method for manufacturing same
KR101225742B1 (ko) 자동차용 볼 조인트 어셈블리
US20140212204A1 (en) Ball Joint
US20130147148A1 (en) Stabilizer link and production method for same
KR20180110119A (ko) 볼 조인트 및 이것을 사용한 스태빌라이저 링크
JPH11247838A (ja) 玉継手
JP7260491B2 (ja) ボールシート及びボールジョイント
US3375028A (en) Ball joint for tie rod or the like
KR101815146B1 (ko) 볼 조인트 및 그 제작 방법
JP7175856B2 (ja) ボールシート、ボールジョイント及びボールジョイントの製造方法
CN211335469U (zh) 一种汽车悬架摆臂总成
JP2008075682A (ja) ボールジョイントのベアリングシート及びボールジョイント
US20050053420A1 (en) Ball joint seal for a ball joint assembly
JP2005061537A (ja) ボールジョイント
JP7414433B2 (ja) ボールジョイント
KR102623037B1 (ko) 차량용 하이브리드 컨트롤 암
KR100414018B1 (ko) 자동차용 볼 조인트 구조
KR102623016B1 (ko) 차량용 하이브리드 컨트롤 암
JP7140368B2 (ja) ボールジョイントのベアリングシート及びボールジョイント
CN217926747U (zh) 一种防尘罩、防尘结构及稳定杆连杆总成

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220808

TRDD Decision of grant or rejection written
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230309

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230314

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230406

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7260491

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150