JP7260199B1 - 冷却液生成システム - Google Patents

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Abstract

【課題】洗浄対象物を洗浄することによって生じた排液を有効利用するシステムを提供すること。【解決手段】前記課題を解決する冷却液生成システム100は、洗浄対象物の洗浄によって生じる排液から冷却対象物の冷却に用いる冷却液を生成する冷却液生成システム100であり、前記排液をオゾン処理するオゾン処理装置3と、前記オゾン処理したオゾン処理液を濾過して濾液を生成する濾過装置4と、前記排液、前記オゾン処理液および前記濾液の群から選ばれる一つ以上の液体を冷却する液体冷却装置5と、を有し、前記濾過装置で濾過された液体であって、かつ前記液体冷却装置で冷却された液体を前記冷却液として用いる構成を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、洗浄対象物を洗浄することによって生じた排液から冷却対象物の冷却に用いる冷却液を生成するシステムに関する。
種々の工場等では、洗浄対象物を洗浄することによって大量の排液が生じるため、この排液を有効利用することが望まれる。例えば、廃プラスチックのリサイクル工場で廃プラスチックを洗浄したり、弁当を製造する食品工場で米を炊く前に米を研いだり、クリーニング工場で衣類を洗ったりすることによって大量に排液が生じるため、この排液の有効利用が課題になっている。
近年は持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals。略してSDGsという。)に注目が集まっていることと関連して、廃プラスチックをリサイクルする試みに脚光が集まっている。そして、廃プラスチックのリサイクル工場では洗浄時に大量の排液が生じるため、その有効活用の重要性が増している。
一般社団法人プラスチック循環利用協会が発行した「2019年プラスチック製品の生産・廃棄・再資源化・処理処分の状況 マリアルフロー図」(2020年12月発行)の報告書によると、日本国内で発生する廃プラスチックは850万t/年といわれており、そのうちの186万t/年がマテリアルリサイクルされており、そのほかは焼却してサーマルリサイクルされたり、埋め立て処分されたりしている。SDGsの理念が社会により浸透し、海へのマイクロプラスチックの流出防止の機運が高まることで、廃プラスチックがマテリアルリサイクルされる量は今後より増加していくものと予想される。
ところで、前述のマテリアルリサイクルでは廃プラスチックを同質のプラスチック原料に戻す必要がある。この廃プラスチックをマテリアルリサイクルする一般的な過程は、回収された廃プラスチックをリサイクル工場で(A)解砕し、(B)選別し、(C)粉砕し、(D)乾式洗浄し、(E)湿式洗浄(例えば水で洗浄)し、(F)脱水し、(G)乾燥フレークにし、(H)加熱押し出し機で加工し、(I)ペレット(射出成型機の原料となる)を生成する、というものであり、これらの工程を経て高品質なプラスチック原料に再生される。前述の工程(E)では水を用いて廃プラスチックを洗浄し、廃プラスチックに付着した汚物が取り除かれており、この洗浄工程では大量の排液が生じる。
本発明は以上のような洗浄工程で生じる排液を有効利用するためのシステムに関するものであり、関連する先行技術としては下記特許文献1~3に開示された発明がある。
特許文献1は、比重の異なる複数種類のプラスチックを含むプラスチック廃材を洗浄液で洗浄する洗浄工程と、プラスチック廃材と洗浄液とを分離する洗浄液分離工程と、プラスチック廃材をプラスチックの比重差に基づいて比重選別液で選別する比重選別工程と、選別したプラスチック廃材と比重選別液とを分離する比重選別液分離工程とを含み、比重選別液分離工程で分離された比重選別液を比重選別工程に循環する、プラスチック廃材の再資源化方法、ならびに当該方法で得られた再生プラスチック原料および再生プラスチック成形体に係る発明である。この特許文献1では、洗浄液分離工程で固液分離した洗浄液を基本的に洗浄工程に循環させる旨が開示されている。
特許文献2は、使用済み製品から取り外した電子機器部品からの熱可塑性プラスチックの再生方法において、a)電子機器部品から再生可能な熱可塑性プラスチック部材を回収する回収工程と、b)回収された熱可塑性プラスチック部材を粉砕し、粉砕混合物を得る粉砕工程と、c)該粉砕混合物を洗浄液で洗浄する洗浄工程と、d)洗浄された粉砕混合物から熱可塑性プラスチック粉砕物を分離する分離工程とを有する熱可塑性プラスチックの再生方法及びその利用に係る発明である。この特許文献2では、洗浄後の着色廃水を濾過、蒸留濃縮、凝集沈殿、酸化分解等の手法にて微粒子等の分離をしてからリサイクルする旨が開示されている。
特許文献3は、廃プラスチックチップを洗浄ミキサーにおいて浄水中で混合攪拌することで洗浄した後、この洗浄ミキサーで洗浄された廃プラスチックチップをセパレーターに導入して水面上に浮上するものと沈降するものとに選別し、その後、このセパレーターで選別された各廃プラスチックチップをチップ回収部にて洗浄水中から分離して回収し、再利用する廃プラスチック再生装置に係る発明である。この特許文献3では、廃プラスチックチップと共に濾過コンベア上に流れ落ちた土砂と洗浄水が、濾過コンベアをそのまま通過してその下部の洗浄水用水槽内に溜められる。この洗浄水用水槽内に溜められた土砂と洗浄水土砂のうち、自然沈降した土砂がコンベア式スクレーパによって掻き上げられた後、その搬出端から土砂ポット内に集められ、また、残りの洗浄水が溢流堰から流れ出た後、排水ラインから洗浄水タンク内に回収され、再度新たな廃プラスチックチップの洗浄水として再利用される旨が開示されている。
特開2008-279728号公報 特開2000-198116号公報 特開2000-015638号公報
前記特許文献1~3では、洗浄水の排液を新たな洗浄水として再利用する旨が開示されているが、洗浄水の排液を洗浄水以外の用途に利用することが開示されていない。そして、前記特許文献1や3では洗浄水の排液の一部を廃棄する旨も開示されており、洗浄水の排液を十分に有効利用できていないことも分かる。
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、洗浄対象物を洗浄することによって生じた排液を有効利用するシステムを提供することにある。
上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
(第1の態様)
洗浄対象物の洗浄によって生じる排液から冷却対象物の冷却に用いる冷却液を生成する冷却液生成システムであって、
前記排液をオゾン処理するオゾン処理装置と、
前記オゾン処理したオゾン処理液を濾過して濾液を生成する濾過装置と、
前記排液、前記オゾン処理液および前記濾液の群から選ばれる一つ以上の液体を冷却する液体冷却装置と、を有し、
前記濾過装置で濾過された液体であって、かつ前記液体冷却装置で冷却された液体を前記冷却液として用いる構成としたことを特徴とする冷却液生成システム。
(作用効果)
本態様は洗浄対象物の洗浄によって生じた排液を冷却液に用いるシステムである。前記特許文献1~3に記載されているように、従来の排液の利用方法は洗浄対象物の洗浄によって生じた排液を浄化して新たな洗浄液として用いてきた。しかし、例えば廃プラスチックの再生処理工場には廃プラスチックの洗浄工程以外にも様々な工程があり、その別工程の中には液体(例えば水など。以下同じ)を用いている工程もあり、その工程では新たな液体を供給するため、液体資源が有効活用されておらず、かつランニングコストもかかっていた。そこで本発明者らは排液の新たな利用方法を模索し、前記排液を冷却液に用いることとした。排液を冷却液として用いるためには排液の温度を下げる必要があるため、システムに液体冷却装置を設けることとした。
例えば食品のプラスチックトレーをリサイクルする場合、前記排液には食品残差など有機物が含まれていることがあり、その有機物等が原因となって排液が腐敗して臭気を発生させるおそれがある。そのため、排液をオゾン処理するオゾン処理装置を設けて、腐敗菌を分解することとした。オゾン処理装置は、揮発性有機化合物(Volatile Organic Compounds:略称VOCs。以下同じ。)等を分解することもできるため、排液にVOCs等の有害物質が含まれている場合にも有効である。さらに、オゾン処理した後のオゾン処理液に懸濁物質が含まれていることが想定されるため、この懸濁物質を除去するために濾過装置を設けている。
以上のように本態様によれば、洗浄対象物の洗浄によって生じた排液を冷却液という新たな用途に用いることができる。この冷却液はオゾン処理されているため腐敗による臭気の発生を抑えることができる。さらに濾過されているため懸濁物質による目詰まり等の発生を抑えることができ、冷却手段の故障の発生の予防や冷却手段のメンテナンス回数の低減を図ることもできる。
なお前述のように、従来は洗浄後の排液を洗浄液として再利用するシステムが存在したが、洗浄後の排液を新たな洗浄液以外の用途に用いることはしていなかった。その理由は、洗浄後の排液を冷却液として再利用すると、排液に含まれる汚れ(汚染物質)が冷却塔の内部に蓄積し、冷却塔の性能が次第に低下したり、臭気が発生したりするおそれがあるという認識が当業者の間にあったためと思われる。本態様では、オゾン処理装置、濾過装置および液体冷却装置を併用することにより、洗浄後の排液を冷却液として再利用することを可能にしている。
(第2の態様)
前記冷却対象物を冷却する冷却装置と前記洗浄対象物を洗浄する洗浄装置の間に、前記冷却対象物の冷却に用いた冷却液を前記洗浄装置に返送する返送経路を設けた前記第1の態様の冷却液生成システム。
(作用効果)
本態様では、冷却対象物の冷却に用いた冷却液を洗浄装置に返送し、洗浄対象物の洗浄に用いることとした。冷却に用いた液体を洗浄対象物の洗浄に用いる構成にしたことで、別途新たに供給する洗浄液の量が減る(または別途新たに供給する洗浄液が無くなる)。このように本態様によれば、資源の有効利用を図ることができ、かつランニングコストの低減も図ることができる。
また第2の態様によれば、洗浄工程と冷却工程の両工程に用いる液体を共有化することができ、この液体を循環しながら長期間使い続けることができるため、水資源のような限りある資源を有効活用することができ、かつランニングコストを大幅に低減することもできる。日本国内での利用は勿論のことであるが、特に水資源が豊富にない国や地域(乾燥地帯)で有益なシステムである。
(第3の態様)
前記オゾン処理装置は、前記排液に含まれる懸濁物質を除去する懸濁物質除去部を有する前記第1の態様の冷却液生成システム。
(作用効果)
排液中の懸濁物質を濾過装置で全て除去する構成にすると、濾過装置の濾面が目詰まりするまでの時間が短くなり、洗浄等によって濾面を頻繁に再生させなければならない。このような不具合の発生を防止するため、本態様では濾過装置の前段で懸濁物質の一部を除去するシステムとした。
ただし、懸濁物質を除去する装置を新たに設けると、冷却液生成システム全体のフットプリントが大きくなってしまう不都合がある。また、新たな装置を設けるためのイニシャルコストも高くなるという不都合もある。そこで本態様では濾過装置の前段に設けたオゾン処理装置の一部に懸濁物質除去部を設け、前述のような不都合の発生を抑えている。
(第4の態様)
前記オゾン処理装置は、前記排液のスカムを除去するスカム除去部を有する前記第1または第3の態様の冷却液生成システム。
(作用効果)
オゾン処理を行うにつれて、排液に含まれる懸濁物質がオゾンと結合して、オゾンとともに浮上し、液面付近に集まって層状の塊を形成する(この塊をスカムという。以下同じ。)傾向がある。排液中の懸濁物質(前述のスカムとなるような懸濁物質)を除去せずに、排液を濾過装置に供給すると、濾過装置で濾過を始めてから濾面が目詰まりするまでの時間が短くなり、洗浄等によって濾面を頻繁に再生させなければならない。そのため本態様ではオゾン処理装置にスカムを除去する除去部を設け、後段の濾過装置に負荷をかけない構成とした。なお、排液に含まれる懸濁物質を除去する装置を新たに設けると、冷却液生成システム全体が複雑になり、システムの運転管理がしにくくなったり、イニシャルコストが高くなったり、より大型の工場にする必要が生じたりするため、オゾン処理装置の一部にスカム除去部を設けている。
(第5の態様)
前記オゾン処理装置は、
外筒と、
前記外筒の内側に設けられた内筒と、
前記外筒と前記内筒の間の間隙にオゾンを供給するオゾン供給口と、
前記外筒と前記内筒の間の間隙に前記排液を供給する排液供給口と、
前記外筒の上部に設けられたスカムの排出口と、
前記外筒の下部に設けられた沈殿物質の排出口と、
前記内筒の下部に設けられたオゾン処理液の排出口と、
を有する前記第1、第3または第4の態様の冷却液生成システム。
(作用効果)
第5の態様のオゾン処理装置においては、外筒と内筒の間の間隙に排液とオゾンが供給される。排液に含まれる懸濁物質のうち比重が重いものは外筒の下部に沈殿し、該当の下部に設けられた沈殿物質の排出口から排出される。他方、排液に含まれる懸濁物質のうち比重が軽いものは、外筒と内筒の間の間隙をオゾンとともに浮上し、オゾン処理装置内に存在する排液の上面辺りに滞留する。この上面に滞留する懸濁物質は、外筒の上部に設けられたスカム排出口から排出される。このようにして排液から多くの懸濁物質が除去されて清浄になった液体は、外筒と内筒の間の間隙の上方から内筒の内部の上方へ移動した後、内筒の内部を下方へ向かって移動し、その後オゾン処理液として内筒の下部に設けられた排出口から排出される。
なお、排液中に含まれている多くの有機物はオゾンによって分解され、前述のスカム排出口や沈殿物質排出口から排出される。また排液中に含まれている細菌などの微生物はオゾンによって除菌(溶菌)される。さらに排液中に含まれている臭気物質(例えば、前記VOCsなど)もオゾンによって破壊されて脱臭・消臭される。
このように排液中に有機物、微生物、臭気物質などが含まれていたとしても、オゾン処理装置の内部(外筒と内筒の間の間隙や内筒の内部)を移動する過程でオゾン処理されるため、オゾン処理装置から排出されるオゾン処理液中に、有機物の量を少なく、生きた微生物を少なく、破壊されていない状態の臭気物質を少なくすることができる。
また、本態様のオゾン処理装置は外筒と内筒を有するため、外筒のみからなるオゾン処理装置と比べて、オゾン処理装置の内部を移動する排液の移動距離を長くすることができる。その結果、排液中の懸濁物質とオゾンの接触時間を長くすることができ、オゾン処理(例えば、有機物の分解、微生物の除菌、臭気物質の破壊)を十分に行うことができる。
なお、外筒のみからなるオゾン処理装置であっても、オゾン処理装置自体を大型化することでオゾン処理装置の内部を移動する排液の移動距離を長くすることもできるかもしれないが、本態様によれば、オゾン処理装置を大型化することなく排液の移動距離を長くすることができる点が有利である。オゾン処理装置が大型になると、イニシャルコストの増加、設置場所の確保の困難性、メンテナンスの労力の増大など、様々なデメリットが生じる。
また、オゾン処理装置の内部でオゾン処理と懸濁物質の除去を同時に行うことができるため、オゾン処理装置と懸濁物質除去装置をそれぞれ設ける場合と比べて、イニシャルコストの低下、設置場所の確保の容易性、メンテナンスの労力の低下などの様々な利点がある。
前記冷却液生成システムによれば、洗浄対象物を洗浄することによって生じた排液を有効利用することができる。
本発明に係る冷却液生成システムの全体構成図である。 図1の冷却液生成システムのオゾン処理装置の正面図である。 図2のX-X′線の断面図である。 図1の冷却液生成システムの濾過装置の概略図である。(A)は正面図、(B)は平面図であり、プリーツフィルタの表示を省略している。 濾過装置のプリーツフィルタの説明図である。
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、以下の説明及び図面は、本発明の一実施形態を示したものにすぎず、本発明の内容をこの実施形態に限定して解釈すべきでない。
(洗浄装置1)
洗浄装置1は洗浄対象物を洗浄する装置である。この洗浄対象物は特に限定されず、例えばプラスチックリサイクル工場における廃プラスチック、食品工場における米、クリーニング工場における衣服、作業服、整備工場における電車、ジェットエンジン、建設機械などを挙げることができる。
洗浄装置1としては、例えば廃プラスチックをマテリアルリサイクルする工場において前記湿式洗浄工程で用いる洗浄脱液装置を挙げることができる。この洗浄脱液装置ではアルカリ水やアルカリイオン水を用いて洗浄することが多く、洗浄脱液装置から排出される排液中には廃プラスチックに付着した付着物(食品トレーの場合は食品残渣、油等)や、廃プラスチックが細かく砕けたマイクロプラスチック、洗浄に用いた洗剤等が含まれる。また前記食品工場では米を研ぐ際に水を用いるため、米を研ぐ装置(洗浄装置1に相当する)から米の研ぎ汁(排液)が排出される。またクリーニング工場では衣服を洗う際に水や洗剤を用いるため、洗濯機(洗浄装置1に相当する)から排出される排液には、衣服に付着していた様々な異物、衣服の繊維(衣服が化学繊維からなる場合はマイクロプラスチックを含む。)、洗剤(洗剤の種類によってはマイクロプラスチックを含む)等が含まれている。
(最初沈殿槽2)
図1に示した実施形態では、洗浄装置1から排出された排液(「被処理液TL」ともいう。以下同じ。)と、工場内の排液桝21からの排液(この排液も「被処理液TL」ともいう。以下同じ。)が最初沈殿槽2に供給される。そして、洗浄装置1から排出された排液と工場内の排液桝21からの排液は、最初沈殿槽2内で混合される。なお、工場内の排液桝21からの排液を最初沈殿槽2内に供給せずに、洗浄装置1から排出された排液のみを最初沈殿槽2内に供給するようにしてもよい。
最初沈殿槽2では排液中の有機物や無機粒子等の懸濁物質(「浮遊物質」または「汚濁物質」ともいう。以下同じ。)を沈殿させて除去する。また最初沈殿槽2に貯められた排液の上面に油分が浮上するので、その浮上油も回収して除去する。この最初沈殿槽2を必ず設ける必要はないが、浮遊物質の除去効果が高くランニングコストもほとんどかからないため、できるだけ設けることが好ましい。
図1に示した実施形態では、PAC(Polyelectrolyte Aluminum Chlorideであり、ポリ塩化アルミニウムの略称である。以下同じ。)薬注タンク8に貯留したPAC凝集剤を、凝集剤添加経路54を介して、最初沈殿槽2とオゾン処理装置3の間の経路56へ導き、この経路56を通過する被処理液TLにPAC凝集剤を添加している。被処理液TLに添加する凝集剤はPACに限定されず、例えば他のアルミニウム塩、塩化鉄、ポリ鉄などの無機凝集剤を添加しても良い。このように、被処理液TLに凝集剤を添加することで、被処理液TLに含まれている懸濁物質が凝集しやすくなる。その結果、被処理液TL中の懸濁物質が凝集して比重が重くなるため、後述のオゾン処理装置3の下部に沈殿しやすくなり、オゾン処理装置3の下部に設けた排出口から沈殿物質PSとして排出されやすくなる。また、比重がそこまで重くならなかった懸濁物質(凝集した懸濁物質)であっても、オゾンによって捕捉されやすくなるため、外筒41と内筒42の間の間隙GPをオゾンとともに浮上し、オゾン処理装置3の上部に設けた排出口53からスカムSCとして排出されやすくなる。さらに、オゾン処理装置3で沈殿物質PSやスカムSCとして除去されなかった懸濁物質であっても、凝集剤によってある程度凝集しているため、後段に設けた濾過装置4の濾過フィルタ12で捕捉されやすくなる。また、凝集剤を添加することで、懸濁物質が濾過装置4の濾過フィルタ12の深層部へ到達することを防ぐことができ、濾過フィルタ12を洗浄する際の洗浄が容易になるという利点がある。以上の結果、凝集剤を添加しない場合と比べて、被処理液TL中の懸濁物質をより多く除去することができ、結果として、懸濁物質が非常に少ないより清浄なオゾン処理液TSや濾液Bを得ることができる。
なお、図1に示す第1実施形態では、最初沈殿槽2とオゾン処理装置3の間の経路56に凝集剤を添加しているが、それ以外の箇所の被処理液TLに凝集剤を添加してもよい。たとえば、最初沈殿槽2内に貯留された被処理液TLに凝集剤を添加したり、洗浄装置1と最初沈殿槽2の間の経路55を通過する被処理液TLに凝集剤を添加したりしてもよい。オゾン処理装置3内で被処理液TLから沈殿物質PSやスカムSCを除去しやすくするという観点からは、以上のように、オゾン処理装置3に供給される前の被処理液TLに凝集剤を添加することが最も好ましい。しかし、このような形態に限られるものではなく、例えば、オゾン処理装置3内にある被処理液TLに対して凝集剤を添加したり、オゾン処理装置3と濾過装置4の間の経路57を通過する被処理液TLに対して凝集剤を添加したりしてもよい。オゾン処理装置3の内部の被処理液TLや、オゾン処理装置3と濾過装置4の間の経路57を通過する被処理液TLに凝集剤を添加した場合であっても、後段の濾過装置4の濾過フィルタ12で懸濁物質を除去しやすいという利点があるからである。なお、オゾン処理装置3に供給される前の被処理液TLに凝集剤を添加すると、濾過装置4の濾過フィルタ12で懸濁物質を除去しやすいという利点も当然に得られるため、オゾン処理装置3に供給される前の被処理液TLに凝集剤を添加することが最も好ましい。
(オゾン処理装置3)
図1の冷却液生成システムのオゾン処理装置を図2および図3に示した。このオゾン処理装置3は外筒41と内筒42を有し、内筒42は外筒41の内部に設けられている。図2および図3では、外筒41と内筒42の上部および中間部が円筒形になっているが、外筒41と内筒42の形状は円筒形に限られるものではなく、角筒(例えば断面が三角形や四角形や五角形などになった筒)や、断面が楕円形になった筒などの任意の形状に変更してもよい。また、図2および図3では外筒41と内筒42を同じ形状(円筒)にしているが、外筒41を円筒にし、内筒42を角筒にするなど、外筒41と内筒42を異なる形状にしてもよい。
また図2および図3に示すように、外筒41と内筒42の下部は漏斗のような逆円錐形にしたり、逆角錐形にしたりすることが好ましい。外筒41を逆円錐形や逆角錐形にすることによって、沈殿物資PSが外筒41の下端部に集まりやすくなり、外筒41の下端部に設けた沈殿物質排出口45から沈殿物質PSを排出しやすくなる。また、内筒42を逆円錐形や逆角錐形にすることによって、オゾン処理液TSに含まれる微量の懸濁物質が内筒42の下端部に集まりやすくなり、内筒42の下端部に設けた処理液排出口46からこの懸濁物質を排出しやすくなる。
被処理液TLは外筒41と内筒42の間の間隙GPを上昇した後、内筒42の上端部を乗り越えて、内筒42の内部INへ移動する。したがって、内筒42の上端部を外筒41の上端部よりも低くすることが好ましい。具体的には外筒41の上端と内筒42の上端の間の距離Zを250mm以上確保することが好ましく、300mm以上確保することがより好ましい。
外筒41と内筒42の間の間隙GPの空間を用いて、被処理液TLに含まれる重い懸濁物質を沈殿させ、沈殿した懸濁物質を沈殿物質PSとして排出するとともに、被処理液TLに含まれる軽い懸濁物質を浮上させ、浮上させた懸濁物質をスカムSCとして排出する。このように被処理液TL中に含まれる懸濁物質を重さによって分級し、できるだけ多くの懸濁物質を除去するために、ある程度の大きさの間隙GPを確保することが好ましい。具体的には、外筒41と内筒42の間の間隙GPの体積と内筒42の内部INの体積の比を1:1程度にすることが好ましい。なおこの体積比は内筒42の上端を基準としてそれよりも下の部分の各空間の比である。
また、図2や図3に示すように、オゾン処理装置3の上部に掻き寄せ装置47を設けることが好ましい。図示した掻き寄せ装置47は、外筒41の上側開口部に蓋をする円形の天板3Tに取り付けられており、この天板3Tの中心部から下方へ延出する軸部47Aと、軸部47Aから側方へ延出する羽根部47Bを有している。この羽根部47Bは外筒41の内壁近傍まで延出させることが好ましい。そして軸部47Aにはモータ(図示しない)が取り付けられており、このモータによって軸部47Aが回転することによって羽根部47Bも開店する構造になっている。羽根部47Bは、オゾン処理装置3の内部に存在する被処理液TLの液面LIと接するようにすることが好ましく、羽根部47Bが回転することによって液面LI近傍に溜まったスカムSCが掻き寄せられる。掻き寄せられたスカムSCは、外筒41の外側に設けられたスカム回収部52へ導かれ、スカム回収部52に設けたスカム排出口53から排出された後、脱液装置18へと運ばれる。スカム回収部52で回収されたスカムSCの性状を定期的にチェックし、油が主体のスカムSCであると判断した場合は、スカム回収部52を取り外して、外部へ搬出し、産業廃棄物処分する構成にしてもよい。
被処理液TLに含まれる懸濁物質の分級を十分に行うため、それとともに被処理液TLに含まれる懸濁物質とオゾンの接触時間を増やすため、被処理液TLの供給口43を外筒41の下部に設けることが好ましい。図2の実施形態では、外筒41の円筒状部分と逆円錐状部分の境界部分の近傍に供給口43を設けている。被処理液TLの供給口43を設ける位置は図示形態に限定されるものではなく、図2よりも上方USに設けたり、反対に下方DSに設けたりしてもよい。
また、被処理液TLの供給口43を外筒の周方向に向けることが好ましい。図2の実施形態では、供給口43を外筒41の内周壁に沿う方向へ向けている。このように供給口43を外筒41の周方向に向けることで、供給口43から供給された被処理液TLが、外筒41と内筒42の間の間隙GPを周方向に旋回するように移動する。被処理液TLを旋回させることによって、供給された被処理液TLが間隙GP内に滞留する時間を増やすことができるため、被処理液TLに含まれる懸濁物質の分級を十分に行うことができるとともに、被処理液TLに含まれる懸濁物質とオゾンの接触時間を増やすことができる。
なお被処理液TLは外筒41と内筒42の間の間隙GPを周方向に旋回しながら螺旋状に上昇するように流れることが好ましい。そのため、供給口43を外筒41の周方向に向けるとともに、少し上方USへ向けることが好ましい。
以上のようにして、被処理液TLに含まれる懸濁物質とオゾンの接触時間が増えると、懸濁物質がオゾンによって捕捉されて浮上しやすくなり、浮上した懸濁物質はスカムSCとして外部へ排出されるため、結果として処理液TL中の懸濁物質を減らすことができる。特に懸濁物質が有機物である場合は、オゾンによって破壊されて小さくなる有機物が増えるため、浮上する有機物量が増え、結果として処理液TL中の有機物を減らすことができる。また、懸濁物質が微生物である場合は、オゾンと微生物の接触機会が増えるため、多くの微生物を除菌(溶菌)することができる。微生物が除菌(溶菌)されると、微生物を原因とする悪臭の発生を抑えることができる。なおオゾンによって被処理液TL中の微生物の除菌(溶菌)を行うことができるほか、システム100を構成する各装置や各配管の内部を浄化することもできる。さらに、懸濁物質が臭気物質である場合は、オゾンと臭気物質の接触機会が増えるため、臭気物質の破壊をより進めることができるため、処理液TLからの悪臭の発生を防ぐことができる。
オゾンを供給するオゾン供給口44も、被処理液供給口TLと同様の理由により、外筒41の下部に設けることが好ましい。図2の実施形態では、外筒41の円筒状部分と逆円錐状部分の境界部分の近傍に供給口43を設けているが、この図示形態に限定されるものではなく、図2よりも上方USに設けたり、反対に下方DSに設けたりしてもよい。また図2の実施形態ではオゾン供給口44を外筒41に取り付けているが、この形態に限られるものではなく、例えば内筒42に取り付けたり、外筒41や内筒42に取り付けずに上方から吊るしたりするなど、任意の形態に変更してもよい。
また、オゾン供給口44として、オゾンマイクロバブルを発生させるオゾンマイクロバブルノズルを用いることが好ましい。オゾンマイクロバブルノズルから供給されたオゾンマイクロバブルの平均粒径は150μm以下にすることが好ましく、80μm以下にすることがより好ましい。平均粒径が150μmよりも大きいとオゾンマイクロバブルの浮上する速度が速いため、被処理液TLに含まれる懸濁物質とオゾンの接触時間が十分にとれず、オゾン処理が不十分になるおそれがある。なお、オゾン処理効果を高めるためには、オゾンマイクロバブルの平均粒径は小さければ小さいほど好ましい。現在の市場にあるバルブの性能によれば平均粒径を10~20μm程度に小さくすることができる。なお、オゾンマイクロバブルの平均粒径は上記のとおりであるが、このオゾンマイクロバブルには50~100μm程度の粒径のものも多く含まれていることが好ましい。このような50~100μm程度の粒径のオゾンマイクロバブルは被処理液TLに含まれる懸濁物質を浮上させる効果が高いという利点を有する。
なお、オゾンマイクロバブルの粒径および平均粒子径は、画像解析法、レーザ回折法などの公知の方法によって測定することができる。具体的には、市販のマイクロバブルの粒径の測定装置のカタログに掲載された算出方法に基づき、実測することができる。
また、オゾン処理装置3の内部には、オゾン処理装置3内に存在する被処理液TLの液面の位置を検出する液位センサー49を設けることが好ましい。そしてこの液位センサー49の検出結果に基づいて、オゾン処理装置3内に供給する被処理液TLの量を調整することが好ましい。具体的には、オゾン処理装置3内に存在する被処理液TLの液面LIが、内筒42の上端よりも高い位置であって、かつ、外筒41の上端よりも低い位置になるようにすることが好ましい。より好ましくは、掻き寄せ装置47の羽根部47Bの位置と、オゾン処理装置3内に存在する被処理液TLの液面LIの位置が、重なるようにすることが好ましい。
以上のようにして、外筒41と内筒42の間の間隙GPを流れる間に懸濁物質が除去された被処理液TLは、間隙GPの上部から内筒42の上端部を越えて内筒42の内部INへ流れ込み、内筒42の内部INを上方から下方へ移動した後、処理液排出口46からオゾン処理液TSとして排出される。なお、オゾン処理液TSにはオゾン処理装置3で除去しきれなかった懸濁物質(例えばマイクロプラスチックなど)が含まれている可能性があるため、オゾン処理装置3の後段に濾過装置4を設け、その懸濁物質を除去することが好ましい。具体的には、前記オゾン処理装置3は主に被処理液TLに含まれる比較的軽い油分等を除去に適しており、後段の濾過装置4はそれ以外の懸濁物質や有機物粒子の除去に適している。このオゾン処理装置3を設けることで、後段の濾過装置4の濾過フィルタ12の目詰まりを防止することができる。また、オゾン処理装置3内でコロイド粒子を凝集させることができるため、後段の濾過装置4で懸濁物質(例えば凝集したコロイド粒子)を除去しやすくなるという利点もある。また、オゾン処理装置3内で凝集の阻害要因となる有機物がオゾンによって分解されるため、オゾン処理装置3内でコロイド粒子を凝集させやすくなるという利点もある。
(濾過装置4)
図4および図5に濾過装置4の一実施形態を示した。この濾過装置4は冷却液生成システム100を構成する一装置である。オゾン処理装置3でオゾン処理されたオゾン処理液TSは濾過装置4に供給される。この濾過装置4でオゾン処理液TS中の微小な懸濁物質が除去され、浄化された液体は濾液として外部へ排出される。
図4に示した濾過装置4は、密閉された濾過容器11内で、オゾン処理液TSを濾過フィルタ12で濾過し、濾液Bを排出する全量濾過(デッドエンド濾過)型の装置である。
詳しくは、濾過装置4は濾過フィルタ12を格納する濾過容器11を備えている。この濾過容器11の下部にはケーキ排出シュート11Sが設けられ、ケーキ排出シュート11Sの上方に筒状の濾過フィルタ内蔵部11Uが連続する形状になっている。この濾過容器11の形状は、前記の形状に限られるものではなく、ケーキ排出シュート11Sがない形状など、任意の形状に変更しても良い。
濾過容器11内には、壁面に濾液Bの透過孔が形成され、内部に濾液通路12rが形成された筒状体12sが設けられる。図に示したものは円筒形であって、その中心軸が濾過容器11の上下方向に沿う姿勢で、濾過容器11内に配されている。筒状体12sの形状や姿勢は特に限定されず、筒状体12sの形状を角筒形等の任意の公知形状に変更しても良いし、筒状体12sの姿勢を筒状体12sの中心軸が水平方向になるように濾過容器11内に設置しても良い。なお、図示した筒状体12sは、パンチングメタルなどの透過孔を有する平板を円筒状に成形したものであり、筒状体12s内の空間は濾液通路12rとなる。
前記筒状体12sの壁面の外側には、濾過膜12mが設けられている。この濾過膜12mとしては、表面積(濾過面積)が大きいことから、平坦な濾材をジグザグに(蛇腹状に)折り曲げつつ、筒状体12sの外周面に巻き付けて、円筒状に形成したプリーツフィルタを用いることが好ましい。濾材を折り曲げていない単なる平坦な濾過フィルタと比べて、プリーツフィルタを用いることで、フィルタの表面積が大きくなるため、オゾン処理液TSの単位時間当たりの処理能力を格段に高くすることができる。オゾン処理液TS中の懸濁物質をできるだけ多く除去するためには、オゾン処理液TSが濾過フィルタ12を通る速度をできる限り遅くする必要があるため、一般的に単位時間当たりの濾過処理量が少なくなる傾向がある。しかし、そのような場合であっても、平坦なフィルタではなく、プリーツフィルタを用いることで、オゾン処理液TSの濾過処理量が少なくなる不都合を抑止できる。
なお、前記のように濾材をジグザグに折り曲げることで複数の襞を形成することができる。このプリーツフィルタは、隣り合う襞と襞の壁面間の間隔が内側から外側へ向かって次第に広くなるため、ケーキKを剥離・排出しやすいという利点がある。なお、隣り合う襞と襞の先端部間の長さL1は、例えば6mmにすることができ、襞の先端から基端までの長さL2は、例えば100mmにすることができる。
濾過膜12mは、単層または多層にすることができる。この濾過膜12mの素材(濾材)としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(別名「テフロン」(登録商標))、ポリエステル、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂、ナイロン、ステンレス等を用いることができる。特に、濾過膜12mの表面をポリテトラフルオロエチレンでラミネートしたものを用いることが好ましい。ポリテトラフルオロエチレンでラミネートすることで、濾過膜12mの表面に付着した付着物の付着性が悪くなるため、付着物を容易に剥離することができる。ただし、ポリテトラフルオロエチレンは疎水性のため、ポリテトラフルオロエチレンをそのまま用いてしまうと、オゾン処理液TSが水である場合に、そのオゾン処理水を濾過しにくい。そこで、ポリテトラフルオロエチレンに化学的処理を施し、濾過膜12mの表面を親水性にすることが好ましい。ポリテトラフルオロエチレンに化学的処理を施し、濾過膜12mの表面を親水性にすることで、濾過膜12m表面に付着した付着物を除去しやすく、かつオゾン処理水の水を通過させやすいフィルタにすることができる。このようにして濾過膜12m表面に付着した付着物が除去しやすくなるため、濾過膜12mを洗浄する際に、濾膜膜12mに原液(被処理液TLやオゾン処理液TS)を吹きつけるだけで付着物を除去することができるという利点がある。
濾過膜12mの膜厚は、好ましくは0.3mm~0.7mm、より好ましくは0.6mmである。また、濾材の繊維径(投影面積円相当径、Heywood径をいう。以下、同じ。)は、好ましくは0.1μm~3μmであり、より好ましくは0.1μmである。繊維径が0.1μmより細い繊維を用いると、濾過時の抵抗が大きくなるとともに、見かけの表面積が狭くなってしまう。また、繊維径が3μmよりも太い繊維を用いると、懸濁粒子が濾過膜12mの繊維間の隙間を透過してしまう。したがって、繊維径が0.1μm~3μmの濾材を用いて、ある程度の目の粗さを持つ濾過膜12mを形成することが好ましい。このような濾過膜12mによって、濾過時に濾過膜12mの表面に付着したオゾン処理液TS中の懸濁粒子が濾過層として作用する。なお、この濾過膜12mの長手方向の長さは、例えば300mm~2000mmにすることができる。
本形態において、濾過膜12mの表面12fとは、濾過容器11と向かい合う面をいい、オゾン処理液TSと接する面をいう。一方、濾過膜12mの裏面12bとは、筒状体12sと向かい合う面をいい、濾液Bと接する面をいう。
また、濾過膜12mの表面12fに洗浄用の液体Cが噴き付けられるため、濾過膜12mが噴き付けられた液体Cの衝撃波で破損しないように、所定の強度以上の濾過膜12mを用いることが好ましい。例えば、JIS L‐1906の測定方法において、引張強度(N/5cm)タテ:1200、ヨコ:700、破裂強力(kgf/cm2)タテ:25のものを用いると良い。
襞の内面に(濾過膜12mの裏面12bと接するように)、その襞形状に沿うように、ハニカムメッシュや金網等をジグザグに折り曲げた支持板(フィルタ支持体29)を配することが好ましい。濾過膜12mの表面12fにケーキKが積層するにつれて、プリーツフィルタの襞が押し潰され、襞内の空間が無くなる「閉塞」の生じる可能性があるが、フィルタ支持板29を設けることでこの閉塞を防ぐことができる。
以上のような濾過装置4を用いることで、オゾン処理液TSに含まれる微小な懸濁物質を除去することができる。特に、オゾン処理液TSにマイクロプラスチックが含まれている場合であっても、そのマイクロプラスチックを除去することが可能である。
なお、濾過装置4から排出された濾液Bの品質を定期的にチェックすることが好ましい。そして、濾液BからVOCs、重金属イオン、高い濃度のノルマルヘキサン抽出物質が検出された場合は、濾過装置4による濾過を一旦停止して濾過膜12mを洗浄した後、吸着剤供給装置22から濾過装置4に吸着剤を供給することが好ましい。
前記吸着剤は特に限定されるものではないが、例えば活性炭、ゼオライト、シリカ、アルミナ、チタニア、酸化チタン、イモゴライトなどを使用できる。活性炭の原料として、ヤシガラ、石炭(瀝青炭、無煙炭)、オイルピッチ、木材チップ、おが屑、コーヒー滓、レーヨン、アクリルニトリル、フェノール樹脂を例示できる。形状は、粒状、破砕状、粉末状、繊維状、成型(ハニカム状)などがあり、限定されるものではない。
吸着剤の孔はその大きさから、直径2nm以下をマイクロ孔(ミクロ孔)、2~50nmをメソ孔、それ以上をマクロ孔と呼んでいる。吸着剤の比表面積を大きくし、微小粒子状物質を素早く吸着するのはマイクロ孔である。例えば、活性炭はマイクロ孔からマクロ孔まで様々な径の孔を持っている。また、ゼオライトは相対的にサイズの揃ったマイクロ孔を持っている。前記例示の吸着剤群は、そのマイクロ孔(ミクロ孔)の存在故に、いずれの吸着剤も使用可能である。
吸着剤の平均粒子径は、下限が5μm以上、好ましくは10μm以上とするとよく、上限が30μm以下、好ましくは20μm以下とするとよい。5μm未満だと、吸着剤が濾過フィルタ12の内部に入り込んだり、透過してしまったりする。30μm超だと、所定の流入風量又は所定の流出風量で吸着剤が気流にのって流れ難い。平均粒子径はJIS Z 8825:2013に準拠して測定することができる。
吸着剤の嵩比重は、下限が0.4g/cm3以上とするとよく、上限が1.5g/cm3以下とするとよい。0.4g/cm3未満だと僅かな風で吸着剤が舞い上がり、取り扱い難い。1.5g/cm3超だと気流に沿って流れ難くなる。
濾過フィルタ12の外側から内側へ吸着剤を含むガスを流すと、濾過フィルタ12の外面に吸着剤が付着されて、濾過フィルタ12の外面に吸着剤層が形成される。このときの吸着剤層の厚みは、例えば、下限が0.5mm以上とするとよく、上限が4mm以下とするとよい。0.5mm未満だと微小な濁物質が濾過フィルタ12を透過してしまうおそれがあり、4mm超だと通液抵抗が大きくなり、単位時間当たりの処理量が低下するおそれがある。
このような吸着剤層を設けることで、濾液BからVOCs、重金属イオン、高い濃度のノルマルヘキサン抽出物質が検出されづらくなる。
(オゾン処理と濾過)
以上のように、最初沈殿槽2から排出された排液は被処理液TLとしてオゾン処理装置3に供給される。オゾン処理装置3では、沈殿物質PSやスカムSCの除去、懸濁物質のオゾン処理が行われた後、オゾン処理液TSが排出される。次に、オゾン処理液TSは濾過装置4に供給され、プリーツフィルタ12で濾過された後に、濾液Bが排出される。濾過装置4から排出された濾液Bは、後段の液体冷却装置5へ送られる。なお、濾過装置4から排出された濾液Bのすべてを液体冷却装置5へ送る必要はなく、濾液Bの一部を返送経路10へ送り、そして洗浄装置1へ返送してもよい。以上のオゾン処理装置3や濾過装置4については詳述したため、ここでは説明を省略する。
また、オゾン処理装置3の下部に滞留した沈殿物質PSは、定期的にオゾン処理装置3から脱液装置18へ運ばれた後、脱液装置18内に貯留される。
また濾過装置4では、オゾン処理液TSの濾過を行うと濾過膜12mの表面に懸濁物質が凝集・堆積してケーキKとなり、このケーキKの厚さが厚くなるにつれて通液量が低下して、濾過効率が悪化する。そのため、濾過膜12mの通液量をモニタリングしておき、通液量が所定値以下となった段階で、自動的に濾過膜12mの表面に堆積した懸濁物質(ケーキK)を剥離する(濾過膜12mを洗浄する)ことが好ましい。
濾過膜12mを洗浄する際は、濾過容器11の内面と濾過膜12mの外面の間の間隙50を空気で満たした状態にした後で、洗浄用の液体Cを濾過膜12mの外面に吹き付けて、濾過膜12mを洗浄する。この洗浄用の液体Cとして濾液Bを用いる必要はなく、オゾン処理液TSや被処理液TLなどを用いることができる。この洗浄用の液体Cは洗浄液タンク36に貯留されており、濾過膜12mを洗浄する際にポンプ(図示しない)によって加圧され、吹き出し口37(スリット)から縦方向に長く延びたビーム状になって吐出される。洗浄時に濾過フィルタ12はモータMによって周方向に回転するため、回転する濾過フィルタ12とビーム状に吐出された洗浄用の液体Cが衝突し、濾過膜12mの表面に形成されたケーキKを剥離する。
なお、洗浄用の液体Cに粉粒体を混合しておくことが好ましい。吹き出し口37から吐出された洗浄用の液体Cに含まれる粉粒体が濾過膜12mの膜面を擦ることによって、ファウリング(fouling)が防止され、濾過膜12mを濾過開始前の状態と同等のレベルに再生することができる。前記粉粒体は粉体及び粒体を意味し、例えば球状塩ビスポンジ等の球状スポンジ、球状プラスチックビーズ、球状パーライトビーズ等のビーズ、珪砂等の砂などを用いることができる。ただし、濾過膜12mの劣化を防止するという観点からは、粉粒体が砂等の角を有する粒子であるのは好ましくなく、球体状の粒子、楕円体状の粒子等の丸みを帯びた粒子であるのが好ましい。また、同様に観点から、粉粒体は,硬度が高くない方がよい。具体的には、粉粒体の硬度は、好ましくはR20~R110である。さらに、粉粒体は、洗浄用の液体C中に均一に分散させることが好ましい。粉粒体の比重は、例えば、0.8~1.2g/cm3であるのが好ましい。加えて、粉粒体Fは、回収再利用、つまり分級に適する粒径であるのが好ましい。具体的には、粒径が0.2mm~1mmであるのが好ましく、0.4mm~0.7mmであるのがより好ましい。なお、前記粉粒体Fの粒径は、JIS Z8800に準拠して測定することができる。
このようにして濾過フィルタ12の全周に形成されたケーキKが剥離される。洗浄時間は2分程度と非常に短いものになるため、濾過装置4による濾過の停止時間を最小限にすることができる。使用された洗浄液Cと剥離されたケーキKは混ざりあって濃縮スラリーとなり、濾過装置4の排出シュート11Sに貯められた後、出口11Vから排出され、濃縮スラリー槽17へ運ばれる。濃縮スラリー槽17では使用済みの洗浄液CやケーキKなどが貯留され、重い懸濁物質が下部に沈殿する。濃縮スラリー槽17で沈殿する懸濁物質の量を多くするために、凝集剤タンク24から濃縮スラリー槽17に凝集剤を添加することが好ましい。この凝集剤として、前述のPAC、例えば他のアルミニウム塩、塩化鉄、ポリ鉄等の無機凝集剤など、任意の凝集剤を用いることができる。濃縮スラリー槽17の下部に沈殿した沈殿物質は、定期的に脱液装置18へ運ばれる。
脱液装置18では、例えば円筒形フィルタを用いて、脱水汚泥と絞り液に分離することができる。この脱水汚泥(脱水ケーキ)は廃プラ汚泥として産業廃棄物処分し、絞り液はポンプPによってオゾン処理装置3に返送することができる。
この脱液装置18の種類は特に限定されるものではないが、例えば多数のバグフィルタを連装したものを用いることができる。このようなバグフィルタを用いた脱液装置18では、濃縮スラリーを前記バグフィルタに加圧注入して濾過脱水させ、さらに間欠的に空気圧によって絞りを加えて含水率を低下させる構造にするとよい。またこの脱水装置18を完全に密閉した構造にすることで、悪臭の漏洩を防ぐことができる。
(液体冷却装置5)
図1に示す冷却液生成システム100では、濾過装置4から排出した濾液Bを濾液貯留槽23に供給した後、濾液貯留槽23から必要に応じて濾液Bを液体冷却装置5に供給し、この液体冷却装置5で濾液Bを冷却する構成にしている。具体的には、例えば37~50度の濾液Bを液体冷却装置5で32度以下に冷却することが好ましい。冷却後の濾液B(液体冷却装置5で冷却された液体を「冷却液」という。以下同じ。)の温度が32度よりも高いと、後段の冷却装置7(例えば押し出し機)で冷却対象物を十分に冷却できないおそれがある。
なお、図1の冷却液生成システム100では濾過装置4から排出された濾液を冷却する構成としているが、液体冷却装置5を設ける位置はこの場所に限られるものではない。例えば、洗浄脱水機1と最初沈殿槽2の間や、最初沈殿槽2とオゾン処理装置3の間に液体冷却装置5を設け、オゾン処理を行う前の排液(被処理液TL)を冷却するようにしても良い。また、オゾン処理装置3と濾過装置4の間に液体冷却装置5を設け、濾過を行う前のオゾン処理液TSを冷却するようにしても良い。また、前述のいずれかの場所に限定して液体冷却装置5を設ける必要はなく、任意の複数の箇所に液体冷却装置5を設けて、前記被処理液TL、前記オゾン処理液TSおよび前記濾液Bの群から選ばれる二つ以上の液体を冷却するようにしても良い。
(貯留槽6)
液体冷却装置5から排出された冷却液は貯留槽6に貯留される。この貯留槽6は冷却液を貯留する設備であり、この貯留槽6から後段の冷却装置7へ必要に応じて冷却液が供給される。
冷却液を消毒するため、消毒液貯留タンク9からこの貯留槽6に消毒液を供給することが好ましい。この消毒液として例えば次亜塩素酸ナトリウムを主とする液体を用いることができるが、これに限られるものではなく、過酸化水素水などの他の消毒液を用いてもよい。貯留槽6に供給する消毒液の濃度や量は任意に定めることができるが、例えば残留性が高いという特徴がある次亜塩素酸ナトリウムを濃度12%で供給することができる。このとき、貯留槽6内の冷却液が水道水と同レベルの残留塩素濃度(0.1ppm以上)になるように、次亜塩素酸ナトリウムの供給量を調整することが好ましい。なお、冷却液にはオゾンOZが残存しているため、冷却液中に藻やバクテリアが繁殖する可能性はほとんどない。
また、冷却液生成システム100を起動する際や、冷却装置7で蒸発などによって冷却液が少なくなった際などには、地下水などの液体を貯留槽6に供給することが好ましい。図1に示す冷却液生成システム100は、洗浄装置1から排出された排液を冷却装置7と洗浄装置1の間で循環させながら長期間使用することを想定したものであるが、長期間使用すると排液の劣化が生じるため、循環している排液の一部をシステム外へ放出(廃棄)して、新たな液体をこのシステム100内に取り入れることが必要となる。この場合において、新たな液体(例えば地下水)はこの貯留槽6に供給するとよい。
(排液調整槽19、排液槽20)
貯留槽6がオーバーフローした場合などには、貯留槽6内の冷却液の一部を排液貯留槽19に供給することができる。この排液貯留槽19では、冷却液生成システム100の外に液体を排出するために、排出予定の液体の状態(例えば、液体のpH、液温、液体に含有される浮遊物質(Suspended Solids。略してSSという。)の量、液体の生物化学的酸素要求量(Biochemical Oxygen Demand。略してBODという。)、液体に含まれるn‐ヘキサン抽出物質の量など)を計測・監視する。液体の状態が悪い場合(例えば浮遊物質の量が法定基準値よりも高い場合)は、浄化処理を再度行うために、最初沈殿槽2に返送することが好ましい。反対に液体の状態が良好な場合(例えば浮遊物質の量が法定基準値以下の場合)は、排液槽20へ送った後、所望のタイミングで排液槽20からシステム100外へ放出することができる。また、オゾン処理装置3や濾過装置4では塩分や糖質を除去しにくいため、濾液B中の塩分や糖質の濃度が高くなった場合は、貯留槽6から排液調整槽19へ冷却液を移動させた後、システム100外へ排出するようにしてもよい。
(冷却装置7)
貯留槽6に貯留された冷却液は、必要に応じて冷却装置7へ送られて冷却対象物を冷却するために用いられる。
例えば、廃プラスチックリサイクル工場においては、冷却装置7に相当するものとして押出成形機を挙げることができる。具体的には、廃プラスチックを洗浄装置1で洗浄し、乾燥させてフレーク状にしてもの(押出成形機の材料)をこの押出成形機に供給する。押出成形機に供給された材料は、押出成形機内で加熱されて溶かされた後に金型から押し出される。そして、金型から押し出された材料は、押出成形機内の冷却水槽内で冷却された後、押出成形機内の切断機によって所望の大きさに切断されてペレットとなる。このように、押出成形機内で冷却が行われるが、この冷却を行う際に貯留槽6に貯留された冷却液を用いることが好ましい。なお、冷却液中にオゾンOZ(オゾン処理装置3で供給したオゾンOZ)が残留しているため、この残留オゾンOZの作用によってペレット表面を清浄にすることができ、ペレットの保存性を高めることができる。
また前記食品工場では、炊飯に用いた釜を洗浄する工程が必要になるが、この釜を洗浄するために貯留槽6に貯留された冷却液を用いてもよい。さらに前記クリーニング工場では、衣類の乾燥に用いる乾燥機の温度が上がりすぎないにように冷却する必要があるが、この乾燥機の冷却をするために貯留槽6に貯留された冷却液を用いてもよい。
なお、冷却装置7では冷却液の一部が蒸発して失われる。そのため、この失われた冷却液と同量の液体(井戸水など)を貯留槽6に補給することが好ましい。
(返送経路10)
冷却装置7で冷却に用いた冷却液を廃棄するのは、液体資源(例えば水資源)の有効活用という観点や、ランニングコスト削減という観点などから好ましくない。そこで図1に示す冷却液生成システム100のように、冷却装置7と洗浄装置1の間に返送経路10を設け、この返送経路10を介して冷却装置7で用いた冷却液を洗浄装置1へ返送し、冷却液を洗浄対象物の洗浄に用いることが好ましい。なお、使用済みの冷却液の温度は50度前後に上昇していることが多い。このように50度前後の温度の液体を洗浄装置1の洗浄液として活用することで、洗浄対象物(例えば、廃プラスチックのフレーク)の洗浄効果を高めることができ、洗浄した対象物の品質を高めることができる。また、洗浄対象物は洗浄された後にすすぎや脱水乾燥されるが、50度前後の高温の液体ですすぎや脱水乾燥をすると、液体(例えば水)の分子が活性化しており、粘性が小さいことから、洗浄対象物(例えば廃プラ)の表面の付着物や汚れの粒子等を剥離しやすい。また、以上のようにして廃プラスチックのフレークを脱水した場合、脱水後のフレークの品温が高く、フレークに残る水分量が少なくなるため、廃プラスチックのフレークから作られるペレットの品質を高くすることができる。また、洗浄装置1による洗浄工程で、洗浄液の温度がある程度低くなるため、後段の液体冷却装置5による冷却負荷を減らすことができる。さらに、50度前後の温度の液体を洗浄装置1の洗浄液として用いると、洗浄後のフレークがある程度予熱された状態になるため、冷却装置7が押し出し機である場合、押し出し機7の熱効率が高くなり、押し出し機7で用いられる電力を削減することができる。
以上のように、洗浄後の排液を循環させながら再利用し続けることによって、限りある液体資源を有効活用することができ、またランニングコストを大幅に削減することができる。本発明者の試算によれば、ランニングコストを従来の装置の1/10~1/20程度に削減することができる。
なお、洗浄装置1で使用する液体の量が少ない場合がある。この場合は、冷却装置7から排出された使用済みの冷却液のすべてを洗浄装置1に返送するのではなく、使用済みの冷却液の一部を洗浄装置1へ返送し、使用済みの冷却液の残部を液体冷却装置5へ返送するようにしても良い。
1…洗浄装置、2…最初沈殿槽、3…オゾン処理装置、3T…天板、4…濾過装置、5…液体冷却装置、6…貯留槽、7…冷却装置、8…凝集剤貯留タンク、9…消毒液貯留タンク、10…返送経路、11…濾過容器、11S…排出シュート、11U…フィルタ内蔵部、11V…(洗浄液やケーキの)排出口、12…濾過フィルタ(プリーツフィルタともいう)、12b…濾過膜の裏面(濾過フィルタの内面)、12f…濾過膜の表面(濾過フィルタの外面)、12m…濾過膜、12r…濾液通路、12s…筒状体、13…(オゾン処理液の)供給口、14…スカムタンク、15…(濾液の)排出口、16…オゾン発生装置、17…濃縮スラリー貯留槽、18…脱液装置、19…排液調整槽、20…排液槽、21…(工場内の)排液桝、22…吸着剤供給装置、23…濾液貯留槽、24…凝集剤タンク、29…フィルタ支持体、35…洗浄装置、36…洗浄液タンク、37…吹き出し口(スリット)、41…外筒、42…内筒、43…被処理液供給口、44…オゾン供給口、45…沈殿物質排出口、46…オゾン処理液排出口、47…掻き寄せ装置、47A…軸部、47B…羽根部、48…(濾過フィルタを洗浄する液体の)供給口、49…液位センサー、50…間隙、51…整流バッフル、52…スカム回収部、53…スカム排出口、100…冷却液生成システム、B…濾液、C…濾過フィルタ洗浄液(濾過フィルタを洗浄する液体)K…ケーキ、M…モータ、P…ポンプ、W…補給液(例えば地下水)、DS…(高さ方向の)下側、GP…間隙、IN…(内筒の)内部、LD…高さ方向、LI…液面、OZ…オゾン、PS…沈殿物質、SC…スカム、TL…被処理液、TS…オゾン処理液、US…(高さ方向の)上側、

Claims (2)

  1. 洗浄対象物の洗浄によって生じる排液から冷却対象物の冷却に用いる冷却液を生成する冷却液生成システムであって、
    前記排液をオゾン処理するオゾン処理装置と、
    前記オゾン処理したオゾン処理液を濾過して濾液を生成する濾過装置と、
    前記排液、前記オゾン処理液および前記濾液の群から選ばれる一つ以上の液体を冷却する液体冷却装置と、を有し、
    前記濾過装置で濾過された液体であって、かつ前記液体冷却装置で冷却された液体を前記冷却液として用いる構成であり、
    前記オゾン処理装置は、
    外筒と、
    前記外筒の内側に設けられた内筒と、
    前記外筒と前記内筒の間の間隙にオゾンを供給するオゾン供給口と、
    前記外筒と前記内筒の間の間隙に前記排液を供給する排液供給口と、
    前記外筒の上部に設けられたスカムの排出口と、
    前記外筒の下部に設けられた沈殿物質の排出口と、
    前記内筒の下部に設けられたオゾン処理液の排出口と、
    を有することを特徴とする冷却液生成システム。
  2. 前記冷却対象物を冷却する冷却装置と前記洗浄対象物を洗浄する洗浄装置の間に、前記冷却対象物の冷却に用いた冷却液を前記洗浄装置に返送する返送経路を設けた請求項1記載の冷却液生成システム。
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