JP7259870B2 - 液体クロマトグラフに使用されるミキサおよび液体クロマトグラフ - Google Patents

液体クロマトグラフに使用されるミキサおよび液体クロマトグラフ Download PDF

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Description

本発明は、液体クロマトグラフに使用されるミキサおよび液体クロマトグラフに関する。
分離カラムにおける溶出効率を向上させるため等の理由により、液体クロマトグラフにおいては、2種類以上の異なる溶離液が用いられる場合がある。例えば、2種類の溶離液が用いられる場合、ポンプを介して供給される2種類の溶離液がミキサにおいて混合される。ミキサとして、例えばボールミキサが用いられる。ボールミキサには、セラミックの粒子が充填されており、2種類の溶離液がセラミックの粒子間を通過する間に混合される。下記特許文献1には、液体クロマトグラフで用いられるミキサが開示されている。
ボールミキサにおいて、セラミック粒子の流出を防ぐ用途として、あるいは、溶離液中の狭雑物を除去する用途として、フィルタが用いられる。フィルタとしては、耐食性および耐熱性等に優れた金属材料の焼結体が用いられる。金属焼結体のフィルタの製造工程においては、金属材料同士の密着性を良くするために、バインダと呼ばれる焼結助剤が用いられる。下記特許文献2には、金属粉末と有機バインダとの混合物を焼結することによって得られる金属焼結体のフィルタが開示されている。バインダとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等の有機材料が用いられる。あるいは、バインダとして、無機材料が用いられる。
特開平10-185893号公報 特開2011-179077号公報
バインダは、金属焼結体のフィルタの製造過程において除去される。しかし、バインダを完全に除去することは難しく、金属焼結体のフィルタには、除去されなかったバインダが残存する。このため、液体クロマトグラフのミキサに金属焼結体のフィルタが用いられた場合、フィルタに残存するバインダが少しずつミキサから溶出する。そして、フィルタから溶出したバインダが、後段の検出器まで到達する場合がある。
液体クロマトグラフの検出器として、例えば石英製フローセルを有する吸光度検出器が用いられる。検出器に石英製フローセルが使用されている場合、流入したバインダが石英製フローセルを汚染する。石英製フローセルの汚染は、クロマトグラムにおけるベースラインドリフトの原因となる。あるいは、石英製フローセルの汚染は、クロマトグラムにゴーストを発生させる原因となる。
本発明の目的は、液体クロマトグラフに使用されるミキサにおいて、検出器にバインダが流入することを防止することである。
(1)本発明の一局面に従う液体クロマトグラフで使用されるミキサは、複数種類の溶離液が流入する流入口と、流入口から流入した複数種類の溶離液を混合する混合部と、混合部において混合された前記複数種類の溶離液が流出する流出口であって、分離カラムに至る流路に接続される流出口と、流入口および流出口の両方、あるいは、流出口に設けられたミキサフィルタとを備え、ミキサフィルタは、バインダを用いない金属材料の焼結体で構成される。
この液体クロマトグラフで使用されるミキサは、バインダを用いずに金属材料を焼結させることにより形成されたミキサフィルタを備える。ミキサからバインダが溶出しないため、検出器にバインダが流入することを防止できる。これにより、クロマトグラムにおいてベースラインドリフトまたはゴーストが発生することを防止できる。
(2)金属材料は金属の球状粒子を含んでもよい。球状粒子を利用することにより、金属材料を最密充填構造あるいは最密充填構造に近い構造で充填することができ、球状粒子同士の配置が密となる。これにより、バインダを用いない場合であっても、金属材料の焼結体の密着度を高くすることができる。また、球状粒子を利用することにより、ミキサフィルタには球状粒子間に空隙が確保される。これにより、ミキサにおける圧力損失を低減させることができる。
(3)金属材料は金属繊維を含んでもよい。金属繊維を利用することにより、ミキサフィルタの製造コストを低減させることができる。
(4)金属材料が金属の球状粒子である場合、球状粒子の粒径が20μmより小さくてもよい。球状粒子の粒径を20μmより小さくすることにより、混合部を構成する材料が小さい場合であっても、混合部を構成する材料の流出を防ぐとともに、溶離液に含まれる狭雑物の流出を防ぐことができる。
(5)球状粒子の粒径は、10μmより小さくてもよい。フィルタの精度をさらに向上させることができる。
(6)ミキサは、さらに、複数種類の溶離液あるいは混合された溶離液が流れる流路管と、流路管に設けられた流路管フィルタとを備え、流路管フィルタは、バインダを用いない金属材料の焼結体で構成されてもよい。ミキサからバインダが溶出することをさらに効果的に防止することができる。
(7)上記(1)~(6)のいずれかに記載のミキサを備える液体クロマトグラフであって、さらに、複数種類の溶離液が収容される複数の溶離液槽と、複数種類の溶離液を前記ミキサに送液する複数のポンプと、ミキサから流出した混合溶離液に試料を注入するオートサンプラとを備え、複数の溶離液槽から複数のポンプへ至る複数の流路、複数のポンプおよびオートサンプラのいずれかが備えるフィルタは、バインダを用いない金属材料の焼結体で構成されてもよい。
液体クロマトグラフが備えるミキサ以外のユニットからもバインダが溶出することを防止することができる。これにより、クロマトグラムにおけるベースラインドリフトまたはゴーストの発生をさらに効果的に防止することができる。
本発明によれば、液体クロマトグラフに使用されるミキサにおいて、検出器にバインダが流入することを防止することができる。
図1は、本実施の形態に係る液体クロマトグラフの全体図である。 図2は、本実施の形態のミキサを用いることによって得られたクロマトグラムおよび比較例のミキサを用いることによって得られたクロマトグラムを比較した図である。
[1]第1の実施の形態
次に、添付の図面を参照しながら本発明の実施の形態に係る液体クロマトグラフの構成について説明する。
(1)液体クロマトグラフの全体構成
図1は、本実施の形態の液体クロマトグラフ10の全体構成図である。液体クロマトグラフ10は、溶離液槽1A、溶離液槽1B、ポンプ2A、ポンプ2B、ミキサ3、オートサンプラ4、分離カラム5および検出器6を備える。
溶離液槽1Aには、溶離液11Aが収容されている。溶離液槽1Bには、溶離液11Bが収容されている。本実施の形態の液体クロマトグラフ10は、2種類の溶離液11A,11Bを、その混合割合を調整しながら分離カラム5へ供給するグラジエント溶離を実行可能である。
溶離液槽1Aには、流路管71Aの一端が接続されている。流路管71Aの他端はポンプ2Aに接続されている。ポンプ2Aを駆動することにより、溶離液槽1A内の溶離液11Aは、流路管71Aを介してポンプ2Aの下流の流路管72Aに送られる。溶離液槽1Bには、流路管71Bの一端が接続されている。流路管71Bの他端はポンプ2Bに接続されている。ポンプ2Bを駆動することにより、溶離液槽1B内の溶離液11Bは、流路管71Bを介してポンプ2Bの下流の流路管72Bに送られる。
上述したように、本実施の形態の液体クロマトグラフ10はグラジエント溶離を実行することが可能である。グラジエント溶離を行う場合には、ポンプ2Aおよびポンプ2Bの送液パターン(例えばポンプ圧力または送液流量)を調整することにより、溶離液11Aおよび溶離液11Bの送液量を調整する。これにより、ミキサ3に流入する溶離液11Aおよび溶離液11Bの混合割合を時間とともに変化させながら分離カラム5に混合溶離液を供給することができる。
例えば、溶離液11Aおよび溶離液11Bは、水、アセトニトリル、メタノール等を含む溶離液である。ただし、溶離液11Aと溶離液11Bとは、水、アセトニトリル、およびメタノールの混合割合が異なる。したがって、ポンプ2Aおよびポンプ2Bの送液パターン(例えばポンプ圧力または送液流量)を調整することにより、溶離液11Aおよび溶離液11Bの混合割合を変化させることで、混合された溶離液に含まれる各成分の割合を時間とともに変化させることができる。
ミキサ3は、流入口32を有する。流入口32には、流路管72A,72Bが接続されている。ポンプ2A,2Bの駆動により、流路管72A,72Bを介して送られる溶離液11A,11Bは、流入口32からミキサ3に流入する。流入口32からミキサ3に流入した溶離液11A,11Bは、流入口フィルタ32Fを介して、ミキサ3内の混合部31を通過する。本実施の形態においては、混合部31は、セラミックの粒子の集合体で構成されている。混合部31を通過した溶離液11A,11Bは、流出口フィルタ33Fを介して流出口33からミキサ3の外部へ流出する。
ミキサ3から流出した溶離液11Aおよび溶離液11Bの混合液(以下、混合溶離液と呼ぶ。)は、流路管73を介してオートサンプラ4に供給される。オートサンプラ4において、インジェクタ41により試料が混合溶離液に滴下される。オートサンプラ4において試料が滴下された混合溶離液は、流路管74を介して分離カラム5に送られる。
分離カラム5には、試料が注入された混合溶離液が供給される。分離カラム5において、混合溶離液が分離カラム5内の固定相を通過する間に、試料の分離が行われる。分離カラム5から流出した試料が溶解した混合溶離液は、流路管75を介して検出器6に送られる。
検出器6には、分離カラム5において試料が分離された混合溶離液が供給される。本実施の形態においては、検出器6として吸光度検出器が用いられる。検出器6は、石英製フローセルを備えており、試料を含む混合溶離液が、接液部に石英を有するフローセルを通過するときに、所定の波長の光が石英製フローセルに照射される。そして、石英製フローセルの前後の光の強度変化を測定することにより、試料の検出が行われる。
(2)ミキサの構成
上述したように、ミキサ3は、混合部31を備える。上述したように、混合部31は、本実施の形態においては、セラミックの粒子の集合体で構成である。セラミック粒子は自由に移動可能な状態でミキサ3のケース35内に収容されている。流入口フィルタ32Fおよび流出口フィルタ33Fにより、セラミック粒子がミキサ3の外部に流出することが防止される。溶離液11Aおよび溶離液11Bは、セラミック粒子間を移動する間に混合される。
上述したように、ミキサ3は、流入口フィルタ32Fおよび流出口フィルタ33Fを備える。流入口フィルタ32Fおよび流出口フィルタ33Fは、いずれも金属材料の焼結体で構成されている。本実施の形態においては、流入口フィルタ32Fおよび流出口フィルタ33Fは、いずれも金属の球状粒子の焼結体で形成されている。
流入口フィルタ32Fおよび流出口フィルタ33Fは、バインダを使用せずに金属の球状粒子を焼結させたフィルタである。金属材料が球状粒子ではなく、異形である場合には、金属材料の密着性を良くするために、金属材料の焼結体を製造する過程においてバインダが用いられる。本実施の形態の流入口フィルタ32Fおよび流出口フィルタ33Fは、金属材料として球状粒子を利用しているため、バインダを用いることなく、焼結体が形成される。
具体的には、流入口フィルタ32Fおよび流出口フィルタ33Fは、球状粒子の金属材料が最密充填構造あるいは最密充填構造に近い構造で充填されることによって、球状粒子同士の配置が密となるため、バインダを使用することなく焼結体が形成される。最密充填構造は、面心立方格子であってもよいし、六方最密充填構造であってもよい。
本実施の形態において、流入口フィルタ32Fおよび流出口フィルタ33Fは、ステンレス鋼の球状粒子の焼結体で構成される。具体的には、金属材料としてSUS316Lの球状粒子が用いられる。流入口フィルタ32Fおよび流出口フィルタ33Fを構成する焼結体に用いられる金属材料は特に限定されるものではない。他にも例えば、鉄、ニッケル等の化合物が用いられる。あるいは、金属材料として複数の金属合金の化合物が用いられる。
以上説明したように、本実施の形態のミキサ3は、流入口フィルタ32Fおよび流出口フィルタ33Fを備える。流入口フィルタ32Fおよび流出口フィルタ33Fは、バインダを用いずに焼結された金属材料により構成される。これにより、ミキサ3からバインダが溶出しないため、検出器6にバインダが流入することを防止できる。したがって、検出器6が備える、接液部に石英を有するフローセルが、バインダによって汚染されることが防止される。検出器6の検出結果から得られるクロマトグラムにおいて、ベースラインドリフトまたはゴーストが発生することを防止できる。
液体クロマトグラフにおいては、ミキサ以外のユニットにおいてもフィルタが用いられる。各ユニットで使用されるフィルタの中で、一般的には、ミキサで使用されるフィルタの容量が最も大きい。したがって、ミキサで使用されるフィルタにバインダが使用されている場合、バインダの溶出により検出器へ与える影響が、他のユニットと比べて大きい。本実施の形態の液体クロマトグラフ10においては、バインダの溶出による影響の大きいミキサ3において、バインダを使用しない流入口フィルタ32Fおよび流出口フィルタ33Fが使用される。これにより、検出器6におけるベースラインドリフトまたはゴーストの発生を効果的に防止することができる。
また、本実施の形態において、流入口フィルタ32Fおよび流出口フィルタ33Fを構成する焼結体は、金属材料の球状粒子で形成されている。球状粒子を利用することにより、流入口フィルタ32Fおよび流出口フィルタ33Fには球状粒子間に空隙が確保される。これにより、ミキサ3における圧力損失を低減させることができる。
焼結体を形成する金属材料の球状粒子の粒径は、特に限定されるものではないが、20μmより小さいことが好ましい。球状粒子の粒径を20μmより小さくすることにより、ミキサ3に充填されるセラミックの粒子が小さい場合であっても、セラミック粒子の流出を防ぐとともに、溶離液11A,11Bに含まれる狭雑物の流出を防ぐことができる。焼結体を形成する金属材料の球状粒子の粒径は、10μmより小さいことがさらに好ましい。粒径を10μmより小さくすることにより、さらにフィルタの精度を向上させることができる。
(3)実験結果
図2は、本実施の形態のミキサ3を用いることによって得られたクロマトグラムおよび比較例のミキサを用いることによって得られたクロマトグラムを比較した図である。図2は、実施例1、実施例2および比較例に基づく実験結果を示す。
図2のベースラインBL1は、実施例1に係るクロマトグラムのベースラインを示す。実施例1においては、本実施の形態に係るバインダを用いない焼結体により構成されるフィルタを用いた。実施例1においては、流入口フィルタ32Fおよび流出口フィルタ33Fは、粒径が1μmのステンレス鋼(SUS316L)の球状粒子の焼結体によって構成される。
図2のベースラインBL2は、実施例2に係るクロマトグラムのベースラインを示す。実施例2においては、本実施の形態に係るバインダを用いない焼結体により構成されるフィルタを用いた。実施例2においては、流入口フィルタ32Fおよび流出口フィルタ33Fは、粒径が2μmのステンレス鋼(SUS316L)の球状粒子の焼結体によって構成される。
図2のベースラインBL3は、比較例に係るクロマトグラムのベースラインを示す。比較例においては、バインダを用いた焼結体により構成されるフィルタを用いた。比較例においては、流入口フィルタ32Fおよび流出口フィルタ33Fは、バインダを用いて密着させたステンレス鋼(SUS316L)の球状粒子の焼結体によって構成される。
図2において、粒径が1μmである実施例1のベースラインBL1は、殆どベースラインドリフトが発生していないことが分かる。図2において、粒径が2μmである実施例2のベースラインBL2は、実施例1に比べると少しドリフトが発生している。しかし、実施例2のベースラインBL2のドリフト量は、バインダを用いた比較例のベースラインBL3よりも非常に小さくなっている。このように、実施例1および実施例2は、比較例と比べてベースラインのドリフト量において有意な差があることが分かる。
[2]第2の実施の形態
次に本発明の第2の実施の形態について説明する。第1の実施の形態においては、液体クロマトグラフ10が備えるミキサ3において、バインダを用いない焼結体で構成されたフィルタを用いた。液体クロマトグラフ10には、他のユニットにおいても複数のフィルタが用いられる。
具体的には、液体クロマトグラフ10は、以下のフィルタを備える。上述したように、溶離液槽11A,11Bには、流路管71A,71Bが接続されている。流路管71A,71Bの吸入口には、サクションフィルタが用いられる。
また、ポンプ2A,2Bにおいては、ポンプ2A,2Bに溶離液11A,11Bが流入する流入口にサクションフィルタが用いられる。また、ポンプ2A,2B内において溶離液11A,11Bが送液される流路においてはラインフィルタが用いられる。
また、オートサンプラ4においては、混合溶離液が送液される流路においてラインフィルタが用いられる。
第2の実施の形態においては、上述した流路管71A,71Bに設けられたサクションフィルタ、ポンプ2A,2Bに設けられたサクションフィルタおよびラインフィルタ、および、オートサンプラ4に設けられたラインフィルタとして、バインダを用いないフィルタが用いられる。つまり、これらのフィルタとして、第1の実施の形態で説明したミキサ3で利用される流入口フィルタ32Fおよび流出口フィルタ33Fと同様、バインダを用いないフィルタが用いられる。より具体的には、これらのフィルタとして、バインダを用いない金属材料の焼結体で構成されたフィルタが使用される。あるいは、これらフィルタのうち一部のフィルタが、バインダを用いない金属材料の焼結体で構成される。
このように、第2の実施の形態においては、溶離液槽1A,1Bからポンプ2A,2Bへ至る流路管71A,71B、ポンプ2A,2Bおよびオートサンプラ4のいずれかが備えるフィルタは、バインダを用いない金属材料の焼結体で構成される。液体クロマトグラフ10が備えるミキサ3以外のユニットからもバインダが溶出することを防止することができる。これにより、クロマトグラムにおけるベースラインドリフトまたはゴーストの発生を防止することができる。
[3]請求項の各構成要素と実施の形態の各要素との対応
以下、請求項の各構成要素と実施の形態の各要素との対応の例について説明するが、本発明は下記の例に限定されない。上記の実施の形態では、セラミックの粒子が混合部の例であり、流入口フィルタおよび流出口フィルタがミキサフィルタの例である。
請求項の各構成要素として、請求項に記載されている構成または機能を有する種々の要素を用いることもできる。
[4]他の実施の形態
上記実施の形態においては、ミキサ3が、流入口32および流出口33の両方においてフィルタを備える例を説明した。つまり、ミキサ3が流入口フィルタ32Fおよび流出口フィルタ33Fを備える場合を例に説明した。これ以外の構成として、ミキサ3は、流入口32にはフィルタを備えず、流出口33にフィルタを備える構成であってもよい。この場合であれば、流出口33に設けられたフィルタが、バインダを用いない金属材料の焼結体で構成される。これにより、ミキサ3からバインダが溶出し、検出器6にバインダが流入することを防止できる。
また、ミキサ3内において溶離液11Aまたは溶離液11Bが流れる流路管に、狭雑物やゴミ等の流路を閉塞させる可能性のある異物を除去するフィルタが用いられてもよい。あるいは、ミキサ3内において混合された溶離液が流れる流路管に異物を除去するフィルタが用いられてもよい。この場合であれば、ミキサ3内の流路管に設けられたフィルタが、バインダを用いない金属材料の焼結体で構成される。これにより、ミキサ3からバインダが溶出し、検出器6にバインダが流入することを防止できる。
上記の実施の形態においては、金属材料が球状粒子である場合を例に説明した。これ以外の例とし、金属材料は金属繊維であってもよい。同様に、バインダを用いない金属繊維の焼結体によりフィルタを構成する。そして、金属繊維の焼結体で構成されるフィルタをミキサ3の流入口フィルタ32Fおよび流出口フィルタ33Fとして用いる。ミキサ3が流入口フィルタ32Fを備えない場合には、流出口フィルタ33Fを金属繊維の焼結体で構成されるフィルタで構成する。この場合であっても、金属繊維の焼結体にはバインダが用いられないので、ミキサ3からバインダが溶出することはない。また、金属繊維を利用することにより、ミキサ3に用いるフィルタの製造コストを低減させることができる。
上記の実施の形態においては、ミキサ3はセラミックの粒子が充填されたボールミキサである場合を例に説明した。つまり、溶離液を混合する混合部においてセラミックの粒子が用いられる場合を例に説明したが、これは一例である。ミキサ3としては、ボールミキサ以外の他の種類のミキサを用いてもよい。例えば、磁力によりマグネットスターラを回転させることにより溶離液を混合するダイナミックミキサを用いてもよい。つまり、混合部としてマグネットスターラが用いられてもよい。
なお、本発明の具体的な構成は、前述の実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更および修正が可能である。

Claims (7)

  1. 複数種類の溶離液が流入する流入口と、
    前記流入口から流入した前記複数種類の溶離液を混合する混合部と、
    前記混合部において混合された前記複数種類の溶離液が流出する流出口であって、分離カラムに至る流路に接続される流出口と、
    前記流入口および前記流出口の両方、あるいは、前記流出口に設けられたミキサフィルタと、
    を備え、
    前記ミキサフィルタは、バインダを用いない金属の球状粒子の焼結体で構成され、前記金属の球状粒子が最密充填構造で充填されている、液体クロマトグラフで使用されるミキサ。
  2. 前記最密充填構造は面心立方格子または六方最密充填構造である、請求項1に記載の液体クロマトグラフで使用されるミキサ。
  3. 前記球状粒子の粒径が20μmより小さい、請求項1に記載の液体クロマトグラフで使用されるミキサ。
  4. 前記球状粒子の粒径が10μmより小さい、請求項1に記載の液体クロマトグラフで使用されるミキサ。
  5. 前記ミキサは、さらに、
    前記複数種類の溶離液あるいは混合された溶離液が流れる流路管と、
    前記流路管に設けられた流路管フィルタと、
    を備え、
    前記流路管フィルタは、前記バインダを用いない金属の球状粒子の焼結体で構成され、前記金属の球状粒子が最密充填構造で充填されている、請求項1~4のいずれか一項に記載の液体クロマトグラフで使用されるミキサ。
  6. 請求項1に記載のミキサを備える液体クロマトグラフであって、さらに、
    前記複数種類の溶離液が収容される複数の溶離液槽と、
    前記複数種類の溶離液を前記ミキサに送液する複数のポンプと、
    前記ミキサから流出した混合溶離液に試料を注入するオートサンプラと、
    を備え、
    前記複数の溶離液槽から前記複数のポンプへ至る複数の流路、前記複数のポンプおよび前記オートサンプラのいずれかが備えるフィルタは、前記バインダを用いない金属の球状粒子の焼結体で構成され、前記金属の球状粒子が最密充填構造で充填されている、液体クロマトグラフ。
  7. 複数種類の溶離液が流入する流入口と、
    粒子の集合体で構成され、前記流入口から流入した前記複数種類の溶離液を混合する混合部と、
    前記混合部において混合された前記複数種類の溶離液が流出する流出口であって、分離カラムに至る流路に接続される流出口と、
    前記流入口および前記流出口の両方に設けられたミキサフィルタと、
    を備え、
    前記ミキサフィルタは、バインダを用いない金属材料の焼結体で構成され、前記粒子が前記流入口および前記流出口から流出することを防止するとともに、前記複数種類の溶離液中の夾雑物を除去する、液体クロマトグラフで使用されるミキサ。
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