JP7258440B2 - 加工廃液処理装置 - Google Patents

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本発明は、加工装置から排出された加工廃液を処理する加工廃液処理装置に関する。
デバイスチップの製造工程では、格子状に配列された複数の分割予定ライン(ストリート)によって区画された複数の領域の表面側にそれぞれIC(Integrated Circuit)、LSI(Large Scale Integration)等のデバイスが形成されたウェーハが用いられる。このウェーハを分割予定ラインに沿って分割することにより、デバイスをそれぞれ備える複数のデバイスチップが得られる。ウェーハの分割には、環状の切削ブレードでウェーハを切削する切削装置等が用いられる。
また、近年では、電子機器の小型化、薄型化に伴い、デバイスチップにも薄型化が求められている。そこで、ウェーハの分割前にウェーハの裏面側を研削することによって、ウェーハを薄化する工程が実施される。ウェーハの研削加工には、複数の研削砥石が固定された研削ホイールでウェーハを研削する研削装置等が用いられる。
上記の切削装置、研削装置等の加工装置によってウェーハを加工する際には、ウェーハに加工液が供給される。この加工液によって、ウェーハと加工工具(切削ブレード、研削ホイール等)とが冷却されるとともに、加工によって発生した屑(加工屑)が洗い流される。加工液としては、主に純水が用いられる。そして、加工装置で使用された純水は、加工廃液として加工装置の外部に排出され、処分される。
加工装置でウェーハを加工する際には、多量の純水が使用される。そのため、加工装置で使用された純水を全て加工廃液として処分してしまうと、コストが増大する。そこで、加工装置から排出された加工廃液を再利用する方法が提案されている。例えば特許文献1には、加工装置から排出された加工廃液をイオン交換樹脂によって精製することにより、純水を生成する加工廃液処理装置が開示されている。
特開2009-190128号公報
イオン交換によって純水を生成する方式としては、混床塔方式と多床塔方式とが知られている。混床塔方式では、カチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂とが混合された状態で充填されたイオン交換塔(ボンベ)を備える加工廃液処理装置が用いられる。一方、多床塔方式では、カチオン交換樹脂が充填されたイオン交換塔と、アニオン交換樹脂が充填されたイオン交換塔とが直列に接続された加工廃液処理装置が用いられる。
加工廃液処理装置の使用を継続すると、イオン交換樹脂のイオン交換能力が徐々に低下し、生成される純水の純度が低下する。そのため、加工廃液処理装置を一定期間使用した後には、イオン交換樹脂を再生し、イオン交換樹脂のイオン交換能力を回復させる処理が行われる。イオン交換樹脂の再生処理は、使用済みのイオン交換塔を加工廃液処理装置から取り外し、このイオン交換塔に薬液を供給することによって行われる。
イオン交換樹脂の再生処理を行っている間は、予備のイオン交換塔が純水の生成に用いられる。よって、加工廃液処理装置から使用済みのイオン交換塔が取り外された後、加工廃液処理装置に予備のイオン交換塔が装着される。しかしながら、イオン交換塔の交換作業中は、加工廃液処理装置によって純水が生成されず、加工装置への純水の供給も停止される。そのため、イオン交換樹脂の再生処理を行う際には、加工装置の稼働を一時的に停止して加工を中断する必要があり、これによって加工効率が低下する。
本発明はかかる問題に鑑みてなされたものであり、加工装置の稼働を停止することなくイオン交換樹脂の再生を行うことが可能な加工廃液処理装置の提供を目的とする。
本発明の一態様によれば、加工装置に接続され、該加工装置から排出された加工廃液を処理する加工廃液処理装置であって、該加工廃液を貯留する廃液貯留タンクと、該廃液貯留タンクから供給された該加工廃液を濾過する廃液濾過手段と、該廃液濾過手段によって濾過された該加工廃液からイオンをイオン交換樹脂によって除去して純水を生成するとともに、該イオン交換樹脂を電気透析によって再生する電気再生式イオン交換手段と、該電気再生式イオン交換手段によって該加工廃液から除去されたイオンが濃縮され該電気再生式イオン交換手段から排出された濃縮水から、イオンを除去するイオン交換手段と、該イオン交換手段によってイオンが除去された該濃縮水を該廃液貯留タンクに供給するための第1流路と、該電気再生式イオン交換手段から排出された電解水を該廃液貯留タンクに供給するための第2流路と、を備える加工廃液処理装置が提供される。
なお、好ましくは、該加工廃液処理装置は、該電気再生式イオン交換手段と該イオン交換手段との間、及び、該第1流路に設けられたバルブを更に備える。
本発明の一態様に係る加工廃液処理装置は、電気再生式イオン交換手段を備えており、電気再生式イオン交換手段を加工廃液処理装置から取り外すことなく、イオン交換樹脂の再生処理を実施できる。そのため、イオン交換樹脂の再生処理時、電気再生式イオン交換手段の交換作業によって純水の生成が中断されることがなく、加工装置への純水の供給を継続できる。これにより、イオン交換樹脂の再生処理のために加工装置の稼働が停止されることを回避でき、加工効率の低下が抑制される。
また、上記の加工廃液処理装置は、電気再生式イオン交換手段から排出された濃縮水からイオンを除去するイオン交換手段を備える。そして、イオン交換手段によってイオンが除去された濃縮水が廃液貯留タンクに供給されるとともに、電気再生式イオン交換手段から排出された電解水が廃液貯留タンクに供給される。これにより、電気再生式イオン交換手段から排出された濃縮水及び電解水を、純水の生成及びイオン交換樹脂の再生に再利用することが可能となる。
加工廃液処理装置を示す模式図である。 電気再生式イオン交換手段を示す断面図である。
以下、添付図面を参照して本発明の一態様に係る実施形態を説明する。まず、本実施形態に係る加工廃液処理装置の構成例について説明する。図1は、加工廃液処理装置2を示す模式図である。加工廃液処理装置2は、純水を用いて被加工物を加工する加工装置(不図示)に接続されている。そして、加工廃液処理装置2は、加工装置から排出された廃液を精製して純水を生成し、その純水を加工装置に供給する。
加工廃液処理装置2が接続される加工装置の種類に制限はない。加工装置の例としては、環状の切削ブレードで被加工物を切削する加工ユニット(切削ユニット)を備える切削装置、複数の研削砥石が固定された研削ホイールで被加工物を研削する加工ユニット(研削ユニット)を備える研削装置、研磨パッドで被加工物を研磨する加工ユニット(研磨ユニット)を備える研磨装置等が挙げられる。
例えば、格子状に配列された複数の分割予定ライン(ストリート)によって区画された複数の領域の表面側にそれぞれIC(Integrated Circuit)、LSI(Large Scale Integration)等のデバイスが形成されたシリコンウェーハが、加工装置によって加工される。シリコンウェーハを研削装置及び研磨装置によって薄化した後、切削装置によって分割予定ラインに沿って分割することにより、デバイスをそれぞれ備える複数のデバイスチップが製造される。
なお、被加工物の材質、形状、構造、大きさ等に制限はない。例えば被加工物は、シリコン以外の半導体(GaAs、InP、GaN、SiC等)、セラミックス、樹脂、金属等の材料でなるウェーハであってもよい。また、被加工物に形成されるデバイスの種類、数量、形状、構造、大きさ、配置等にも制限はなく、被加工物にはデバイスが形成されていなくてもよい。また、被加工物は、CSP(Chip Size Package)基板、QFN(Quad Flat Non-leaded package)基板等のパッケージ基板であってもよい。
加工装置では、被加工物の加工時に加工ユニット及び被加工物に供給される加工液や、加工後の被加工物を洗浄するための洗浄液が用いられる。この加工液や洗浄液としては、純水等が用いられる。そして、使用済みの加工液や洗浄液は、加工廃液として加工装置から排出される。
加工廃液処理装置2は、加工装置から排出された加工廃液を貯留する廃液貯留タンク4を備える。廃液貯留タンク4は、配管、チューブ等の流路を介して加工装置に接続されており、加工装置から排出された加工廃液はこの流路を伝って廃液貯留タンク4に供給され、貯留される。なお、加工装置から廃液貯留タンク4に供給される加工廃液には、加工装置によって被加工物を加工した際に生じた屑(加工屑)等の異物や、不純物イオンが含まれている。
廃液貯留タンク4は、廃液供給ポンプ6を介して廃液濾過手段(廃液濾過ユニット)8に接続されている。廃液供給ポンプ6は、廃液貯留タンク4に貯留された加工廃液を廃液濾過手段8に供給するポンプである。この廃液供給ポンプ6によって、廃液貯留タンク4から廃液濾過手段8に供給される加工廃液の量が制御される。
廃液濾過手段8は、廃液貯留タンク4から供給された加工廃液を濾過して精製する。具体的には、廃液濾過手段8は加工廃液を濾過するためのフィルターを備える濾過器によって構成される。廃液濾過手段8のフィルターとしては、例えば逆浸透膜(RO膜)が用いられる。このフィルターを加工廃液が通過すると、加工廃液に含まれる異物がフィルターによって捕獲され、加工廃液が精製される。
廃液濾過手段8は、廃液濾過手段8によって濾過された加工廃液を精製して純水を生成する電気再生式イオン交換手段(電気再生式イオン交換ユニット)10に接続されている。電気再生式イオン交換手段10は、廃液濾過手段8から供給された加工廃液からイオンをイオン交換樹脂によって除去して、純水を生成する。また、電気再生式イオン交換手段10は、電気的な作用、具体的には電気透析によって、イオン交換樹脂からイオンを除去し、イオン交換樹脂を再生する。
図2は、電気再生式イオン交換手段10を示す断面図である。電気再生式イオン交換手段10は、所定の電圧が印加される板状の陽極30及び陰極32を備える。陽極30と陰極32との間には、イオン交換樹脂36が収容される複数の脱塩室(精製室)34が設けられている。この脱塩室34は、陰極32側に設けられたカチオン膜38と、陽極30側に設けられたアニオン膜40とによって画定されている。すなわち、脱塩室34はカチオン膜38とアニオン膜40とによって挟まれた領域に相当する。なお、カチオン膜38は、カチオンを通過させアニオンの通過を阻止するイオン交換膜であり、アニオン膜40は、アニオンを通過させカチオンの通過を阻止するイオン交換膜である。
脱塩室34には、カチオンを交換するイオン交換樹脂36(カチオン交換樹脂)と、アニオンを交換するイオン交換樹脂36(アニオン交換樹脂)とが混合された状態で充填されている。イオン交換樹脂36が充填された脱塩室34、カチオン膜38、アニオン膜40によって、セル42が構成される。なお、図2には2組のセル42が設けられた構成例を示しているが、セル42の数に制限はない。
陽極30と陽極30に最も近いセル42との間には、カチオン膜44が設けられている。また、陰極32と陰極32に最も近いセル42との間には、アニオン膜46が設けられている。カチオン膜44は、カチオンを通過させアニオンの通過を阻止するイオン交換膜であり、アニオン膜46は、アニオンを通過させカチオンの通過を阻止するイオン交換膜である。
互いに隣接するカチオン膜38,44とアニオン膜40,46との間にはそれぞれ、濃縮室48が形成されている。この濃縮室48は、カチオン膜38,44とアニオン膜40,46とによって挟まれた領域に相当する。また、陽極30とカチオン膜44との間、及び、陰極32とアニオン膜46との間にはそれぞれ、電極室50が形成されている。
脱塩室34の一端側(図2では上側)には、廃液濾過手段8によって濾過された加工廃液60が供給される。そして、加工廃液60は、イオン交換樹脂36の隙間を通過しながら、脱塩室34の一端側から他端側(図2では下側)に向かって流れる。このとき、加工廃液60に含まれるイオンがイオン交換樹脂36によって除去される。
具体的には、加工廃液60に含まれるカチオン52がカチオン交換樹脂によって捕獲されるとともに、加工廃液60に含まれるアニオン54がアニオン交換樹脂によって捕獲される。これにより、加工廃液60が精製され、純水62が生成される。生成された純水62は、脱塩室34の他端側から流出する。
図1に示すように、電気再生式イオン交換手段10によって生成された純水62は、温度調節手段(温度調節ユニット)12に供給される。温度調節手段12は、温度調節器等によって構成され、加工廃液を排出した加工装置(不図示)に接続されている。温度調節手段12は、電気再生式イオン交換手段10から供給された純水62の温度を調整し、その純水62を加工装置に供給する。
温度調節手段12から加工装置に供給された純水62は、加工装置内で加工液や洗浄液として利用される。すなわち、加工装置から排出された使用済みの加工液や洗浄液は、加工廃液処理装置2によって精製された後、加工装置で再利用される。
なお、加工廃液処理装置2の使用を継続すると、イオン交換樹脂36のイオン交換能力が徐々に低下し、電気再生式イオン交換手段10によって生成される純水62の純度が低下する。そのため、イオン交換樹脂36を再生させる処理を行うことによって、イオン交換樹脂36のイオン交換能力を維持することが好ましい。加工廃液処理装置2では、電気的な作用、具体的には電気透析によって、イオン交換樹脂36が再生される。
イオン交換樹脂36の再生を行う際は、図2に示すように、廃液濾過手段8によって濾過された加工廃液60の一部が濃縮室48の一端側(図2では上側)に供給される。そして、加工廃液60は濃縮室48の一端側から他端側(図2では下側)に向かって流れる。また、廃液濾過手段8によって濾過された加工廃液60の一部が、電極室50の一端側(図2では上側)に供給される。そして、加工廃液60は電極室50の一端側から他端側(図2では下側)に向かって流れる。
この状態で、陽極30及び陰極32にそれぞれ所定の電圧を印加し、陽極30と陰極32との間に電位差を生じさせる。その結果、イオン交換樹脂36に捕獲されたカチオン52が、カチオン膜38を通過して陰極32側に移動する。そして、このカチオン52はアニオン膜40,46を通過せず、濃縮室48に蓄積される。同様に、イオン交換樹脂36に捕獲されたアニオン54が、アニオン膜40を通過して陽極30側に移動し、濃縮室48に蓄積される。これにより、イオン交換樹脂36に捕獲されたイオンが離脱し、イオン交換樹脂36が再生される。
上記のように、加工廃液処理装置2では、陽極30及び陰極32に電圧を印加することにより、電気再生式イオン交換手段10を加工廃液処理装置2から取り外すことなくイオン交換樹脂36の再生を実施できる。そのため、イオン交換樹脂36の再生処理時、電気再生式イオン交換手段10の交換作業によって純水62の生成が中断されることがなく、加工装置への純水62の供給を継続できる。
また、電気再生式イオン交換手段10は、加工廃液60の精製中にもイオン交換樹脂36を再生できる。すなわち、電気再生式イオン交換手段10を用いると、純水62の生成とイオン交換樹脂36の再生とを同時進行で実施できる。なお、イオン交換樹脂36の再生期間は自由に設定できる。例えば、イオン交換樹脂36の再生は、純水62が生成されている間、常時実施されてもよいし、所定の間隔で断続的に実施されてもよい。
イオン交換樹脂36の再生を実施すると、脱塩室34を流れる加工廃液60から除去されたイオン(イオン交換樹脂36に捕獲されたイオン)が濃縮室48に放出され、濃縮室48内でイオンが濃縮された濃縮水64が生成される。また、電極室50内では、電極室50を流れる加工廃液60が電気分解され、電解水66が生成される。そして、電気再生式イオン交換手段10から濃縮水64及び電解水66が排出される。
ここで、加工廃液処理装置2には、電気再生式イオン交換手段10から排出された濃縮水64を精製するイオン交換手段が設けられる。そして、このイオン交換手段によって精製された濃縮水64が廃液貯留タンク4に供給されるとともに、電気再生式イオン交換手段10から排出された電解水66が廃液貯留タンク4に供給される。
廃液貯留タンク4に貯留された濃縮水64及び電解水66は、廃液濾過手段8によって濾過された後、加工廃液60の一部として、純水62の生成又はイオン交換樹脂36の再生に使用される。これにより、電気再生式イオン交換手段10から排出された濃縮水64及び電解水66を、純水62の生成及びイオン交換樹脂36の再生に再利用できる。
図1に示すように、加工廃液処理装置2は、電気再生式イオン交換手段10から排出された濃縮水64からイオンを除去し、濃縮水64を精製するイオン交換手段(イオン交換ユニット)14を備える。また、加工廃液処理装置2には、一端側が電気再生式イオン交換手段10に接続され他端側がイオン交換手段14に接続された流路(流水路)16と、一端側がイオン交換手段14に接続され他端側が廃液貯留タンク4に接続された流路(流水路)18とが設けられている。すなわち、電気再生式イオン交換手段10は、イオン交換手段14及び流路16,18を介して、廃液貯留タンク4に接続されている。
イオン交換手段14は、電気再生式イオン交換手段10から流路16を伝って供給された濃縮水64を、イオン交換樹脂によって精製する。ただし、イオン交換手段14では、電気的な作用(電気透析)によるイオン交換樹脂の再生が行われない。すなわち、イオン交換手段14は、電気再生式イオン交換手段とは異なる種類のイオン交換手段である。そのため、イオン交換手段14からは濃縮水及び電解水が排出されない。
イオン交換手段14は、イオン交換樹脂が収容されたイオン交換塔(ボンベ)によって構成できる。例えば、イオン交換手段14として、カチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂とが混合された状態で充填されたイオン交換塔によって構成される、混床式イオン交換手段(混床式イオン交換ユニット)を用いることができる。また、イオン交換手段14として、カチオン交換樹脂が充填されたイオン交換塔と、アニオン交換樹脂が充填されたイオン交換塔とが直列に接続された、多床式イオン交換手段(多床式イオン交換ユニット)を用いることもできる。
流路16(電気再生式イオン交換手段10とイオン交換手段14との間)にはバルブ20が設けられており、流路18(イオン交換手段14と廃液貯留タンク4との間)にはバルブ22が設けられている。バルブ20は、電気再生式イオン交換手段10からイオン交換手段14への濃縮水64の供給の有無、及び供給量を制御する。また、バルブ22は、イオン交換手段14から廃液貯留タンク4への濃縮水64の供給の有無、及び供給量を制御する。
また、加工廃液処理装置2には、一端側が流路16に接続され、他端側が流路18に接続された流路(流水路)24が設けられている。この流路24は、イオン交換手段14をバイパスして流路16と流路18とを接続するバイパス流路である。また、流路24には、流路16から流路18への濃縮水64の供給の有無、及び供給量を制御するバルブ26が設けられている。ただし、流路24及びバルブ26は省略することもできる。
さらに、加工廃液処理装置2には、一端側が電気再生式イオン交換手段10に接続され、他端側が廃液貯留タンク4に接続された流路(流水路)28が設けられている。すなわち、電気再生式イオン交換手段10は流路28を介して廃液貯留タンク4に接続されている。電気再生式イオン交換手段10から排出された電解水66は、流路28を介して廃液貯留タンク4に供給され、貯留される。
流路16,18,24,28はそれぞれ、例えば金属製の配管や樹脂製のチューブによって構成される。ただし、流路16,18,24,28の構造や材質に制限はなく、濃縮水64及び電解水66の性質や、加工廃液処理装置2の構造、仕様等に応じて適宜選択される。
純水62の生成及びイオン交換樹脂36の再生が行われる際には、バルブ20,22が開状態、バルブ26が閉状態となる。そして、電気再生式イオン交換手段10から排出された濃縮水64が、バルブ20を介してイオン交換手段14に供給される。
イオン交換手段14に供給された濃縮水64は、イオン交換手段14の内部に充填されたイオン交換樹脂の隙間を通過する。このとき、濃縮水64に含まれるイオンが、イオン交換樹脂によって除去され、濃縮水64が精製される。そして、精製された濃縮水64は、イオン交換手段14からバルブ22及び流路18を介して廃液貯留タンク4に供給される。
また、電気再生式イオン交換手段10から排出された電解水66は、流路28を介して廃液貯留タンク4に供給される。そして、濃縮水64及び電解水66は、加工廃液の一部として廃液貯留タンク4に貯留される。これにより、濃縮水64及び電解水66を純水62に生成及びイオン交換樹脂36の再生に再利用することが可能になる。
なお、イオン交換手段14による濃縮水64の精製を継続すると、イオン交換手段14が備えるイオン交換樹脂のイオン交換能力が徐々に低下し、濃縮水64からのイオンの除去が不十分になる。そのため、イオン交換手段14は、一定期間使用された後に交換される。
イオン交換手段14の交換を行う際は、バルブ20,22を閉じた状態で、使用済みのイオン交換手段14を取り外し、予備のイオン交換手段14を装着する。その後、バルブ20,22を開くことにより、濃縮水64の精製が再開される。このように、イオン交換手段14の交換時にバルブ20,22を閉じることにより、濃縮水64の漏出が防止される。
なお、イオン交換手段14の交換は比較的短時間で完了するため、イオン交換手段14の交換時には、電気再生式イオン交換手段10から廃液貯留タンク4への濃縮水64の供給が継続されてもよい。この場合には、バルブ20、22を閉じ、バルブ26を開いた状態で、イオン交換手段14の交換が行われる。
イオン交換手段14の交換作業中は、濃縮水64が流路24を介して廃液貯留タンク4に供給される。この場合、一時的に不純物イオンの濃度が高い濃縮水64が廃液貯留タンク4に供給されることになるが、イオン交換手段14の交換作業に要する時間は短いため、純水62の生成やイオン交換樹脂36の再生に支障が出るほど廃液貯留タンク4に不純物イオンが混入することはない。
さらに、流路24には、予備のイオン交換手段が接続されていてもよい。例えば、図1に示す流路24には、予備のイオン交換手段と、一対のバルブとが設けられていてもよい。なお、一対のバルブは、予備のイオン交換手段を挟むように設けられる(イオン交換手段14、バルブ20,22と同様)。
流路24に予備のイオン交換手段が接続されている場合は、イオン交換手段14を取り外す際に、バルブ20,22を閉状態とするとともに、予備のイオン交換手段を挟む一対のバルブを開く。これにより、イオン交換手段14からイオン交換塔が取り外されている間、予備のイオン交換手段によって濃縮水64が精製される。
加工廃液処理装置2から取り外されたイオン交換手段14が備える使用済みイオン交換樹脂には、再生処理が施される。具体的には、イオン交換樹脂を収容するイオン交換塔に薬液が注入され、イオン交換樹脂が再生される。例えば、カチオン交換樹脂を再生する際は薬液として塩酸等が用いられ、アニオン交換樹脂を再生する際は薬液として水酸化ナトリウム水溶液等が用いられる。
以上の通り、本実施形態に係る加工廃液処理装置2では、電気再生式イオン交換手段10を加工廃液処理装置2から取り外すことなく、イオン交換樹脂36の再生処理を実施できる。そのため、イオン交換樹脂36の再生処理時、電気再生式イオン交換手段10の交換作業によって純水62の生成が中断されることがなく、加工装置への純水62の供給を継続できる。これにより、イオン交換樹脂36の再生処理のために加工装置の稼働が停止されることを回避でき、加工効率の低下が抑制される。
また、加工廃液処理装置2は、電気再生式イオン交換手段10から排出された濃縮水64からイオンを除去するイオン交換手段14を備える。そして、イオン交換手段14によってイオンが除去された濃縮水64が廃液貯留タンク4に供給されるとともに、電気再生式イオン交換手段10から排出された電解水66が廃液貯留タンク4に供給される。これにより、電気再生式イオン交換手段10から排出された濃縮水64及び電解水66を、純水62の生成及びイオン交換樹脂36の再生に再利用することが可能となる。
なお、本実施形態に係る加工廃液処理装置2は、加工廃液処理装置2が接続される加工装置の近傍に設置されることが好ましい。加工廃液処理装置2と加工装置とが離れて設置されると、電気再生式イオン交換手段10によって生成され温度調節手段12によって温度が調整された純水62が、長い流路を介して加工装置に供給されることになる。その結果、純水が加工廃液処理装置2から加工装置に供給される間に、純水62の純度の低下や純水62の温度の変動が生じる恐れがある。そのため、加工廃液処理装置2は、例えば加工装置に隣接して設けられる。
ただし、加工廃液処理装置2に含まれるイオン交換手段14は、濃縮水64の再利用に用いられるものであり、純水62の生成に直接的に用いられる構成要素ではない。そのため、イオン交換手段14は必ずしも加工装置の近傍に設置する必要はない。
例えば、加工装置がクリーンルーム内に設置される場合には、イオン交換手段14をクレーンルームの外に配置しつつ、加工廃液処理装置2の他の構成要素をクリーンルーム内に配置してもよい。この場合、イオン交換手段14に接続された流路16,18は、クリーンルームの内部と外部とを接続するように配置される。
イオン交換手段14がクリーンルームの外に設置されていると、イオン交換樹脂の再生のためにイオン交換手段14を交換する際、イオン交換手段14をクリーンルーム内に持ち込む必要がない。これにより、イオン交換手段14の念入りな洗浄が不要になり、イオン交換手段14の交換に要する手間と時間を削減できる。
また、加工廃液処理装置2では、電気再生式イオン交換手段10から排出される廃液(濃縮水64、電解水66)が全て純水62の生成に再利用されるため、加工廃液処理装置2の外部に排出されて処分される廃液が生じない(フルクローズシステム)。そのため、加工廃液処理装置2には、廃液を加工廃液処理装置2の外部に排出するための流路(排出路)を設ける必要がない。ただし、加工廃液処理装置2のメンテナンス等など、加工廃液処理装置2内の水を全て排出する場合に備えて、例えば廃液貯留タンク4に接続された排出路が設けられていてもよい。
その他、上記実施形態に係る構造、方法等は、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施できる。
2 加工廃液処理装置
4 廃液貯留タンク
6 廃液供給ポンプ
8 廃液濾過手段(廃液濾過ユニット)
10 電気再生式イオン交換手段(電気再生式イオン交換ユニット)
12 温度調節手段(温度調節ユニット)
14 イオン交換手段(イオン交換ユニット)
16,18 流路(流水路)
20,22 バルブ
24 流路(流水路)
26 バルブ
28 流路(流水路)
30 陽極
32 陰極
34 脱塩室(精製室)
36 イオン交換樹脂
38 カチオン膜
40 アニオン膜
42 セル
44 カチオン膜
46 アニオン膜
48 濃縮室
50 電極室
52 カチオン
54 アニオン
60 加工廃液
62 純水
64 濃縮水
66 電解水

Claims (2)

  1. 加工装置に接続され、該加工装置から排出された加工廃液を処理する加工廃液処理装置であって、
    該加工廃液を貯留する廃液貯留タンクと、
    該廃液貯留タンクから供給された該加工廃液を濾過する廃液濾過手段と、
    該廃液濾過手段によって濾過された該加工廃液からイオンをイオン交換樹脂によって除去して純水を生成するとともに、該イオン交換樹脂を電気透析によって再生する電気再生式イオン交換手段と、
    該電気再生式イオン交換手段によって該加工廃液から除去されたイオンが濃縮され該電気再生式イオン交換手段から排出された濃縮水から、イオンを除去するイオン交換手段と、
    該イオン交換手段によってイオンが除去された該濃縮水を該廃液貯留タンクに供給するための第1流路と、
    該電気再生式イオン交換手段から排出された電解水を該廃液貯留タンクに供給するための第2流路と、を備えることを特徴とする加工廃液処理装置。
  2. 該電気再生式イオン交換手段と該イオン交換手段との間、及び、該第1流路に設けられたバルブを更に備えることを特徴とする請求項1に記載の加工廃液処理装置。
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