JP7257072B2 - 遊技機 - Google Patents

Description

本発明は、遊技機に関する。

従来、遊技機の一種であるパチンコ遊技機の中には、例えば、特許文献１に記載された遊技機のように、歌唱を伴う楽曲（以下、特定の楽曲と示す）を出力する遊技機がある。特許文献１の遊技機では、特定の楽曲を出力する際、当該楽曲の歌詞を表示している。

特開２０１８－０５７７３６号公報

遊技機が出力する特定の楽曲は、２次利用が制限される場合がある。このことは、遊技機を遊技する様子を動画に撮影し、当該動画を公開しようとする遊技者にとって、撮影した動画から特定の楽曲が出力されている箇所を加工する必要が生じるため、動画の撮影意欲を低下させてしまう虞があった。

上記課題を解決する遊技機は、遊技者による操作が可能な操作手段と、演出を実行する演出実行手段と、前記演出実行手段を制御する演出制御手段と、を備え、前記演出実行手段には、所定の音を出力可能な音出力手段を少なくとも含み、前記演出には、少なくとも歌唱を伴う特定の楽曲が出力される特定演出と、前記特定の楽曲が出力されることを示唆する又は報知する事前演出と、があり、前記事前演出の実行中、前記操作手段が操作されることに基づいて、前記特定の楽曲の可聴性が基準設定よりも低い、又は前記特定の楽曲を出力させない特定設定に設定可能であり、前記事前演出は、少なくとも変動ゲームが実行されている変動状態において実行され、前記事前演出の非実行中、前記変動ゲームが実行されていない待機状態において、前記操作手段が操作されることに基づいて、前記特定設定に設定可能であることを要旨とする。

上記課題を解決する遊技機は、遊技者による操作が可能な操作手段と、演出を実行する演出実行手段と、前記演出実行手段を制御する演出制御手段と、を備え、前記演出実行手段には、所定の音を出力可能な音出力手段と、所定の情報を表示可能な表示手段と、を少なくとも含み、前記演出には、少なくとも歌唱を伴う特定の楽曲が出力される特定演出と、前記特定の楽曲が出力されることを示唆する又は報知する事前演出と、があり、前記表示手段では、前記特定演出の実行中の一部又は全部の期間において、前記特定の楽曲に関する楽曲関連情報が表示され、前記事前演出の実行中、前記操作手段が操作されることに基づいて、前記楽曲関連情報の視認性が基準設定よりも低い、又は前記楽曲関連情報を表示させない特定設定に設定可能であり、前記事前演出は、少なくとも変動ゲームが実行されている変動状態において実行され、前記事前演出の非実行中、前記変動ゲームが実行されていない待機状態において、前記操作手段が操作されることに基づいて、前記特定設定に設定可能であることを要旨とする。

上記遊技機について、前記事前演出の実行中、前記操作手段が操作されることに基づいて、前記特定設定に設定された後、前記特定演出が実行されたとき、当該特定演出の終了後に、新たな前記事前演出が実行されることがあり、当該事前演出の実行中、前記操作手段が操作されない場合であっても、当該事前演出の終了後に実行される前記特定演出は、前記特定設定に基づいて実行可能であるようにしてもよい。

上記遊技機について、付与条件の成立を契機に特典を付与する特典付与手段を備え、前記事前演出は、前記特典が付与される特典期待度を示唆する演出であり、前記事前演出には、第１事前演出と、前記第１事前演出とは異なる第２事前演出と、が少なくともあり、前記第１事前演出と、前記第２事前演出とは、異なる前記特典期待度を示唆する演出である一方、前記第１事前演出と、前記第２事前演出とは、同じ前記特定の楽曲が出力されることを示唆する又は報知するようにしてもよい。

本発明によれば、動画の撮影意欲の低下を抑制することができる。

パチンコ遊技機の外観を示す図である。 遊技盤を正面から見たときの図である。 パチンコ遊技機の電気的構成を示す図である。 （ａ）～（ｄ）は、第１特定演出の演出態様の一例を示す図である。 （ａ）～（ｄ）は、第２特定演出の演出態様の一例を示す図である。 （ａ）、及び（ｂ）は、第１事前演出の演出態様の一例を示す図である。 （ａ）、及び（ｂ）は、第２事前演出の演出態様の一例を示す図である。 出力設定が特定設定であるときの演出表示装置の表示態様の一例を示す図である。 （ａ）、及び（ｂ）は、待機状態における各種設定の設定態様の一例を示す図である。 （ａ）～（ｆ）は、特定演出、及び事前演出の実行態様の具体的な一例を示す図である。 （ａ）～（ｆ）は、特定演出、及び事前演出の実行態様の具体的な一例を示す図である。 （ａ）、及び（ｂ）は、第２実施形態における第１事前演出の演出態様の一例を示す図である。 （ａ）、及び（ｂ）は、第２実施形態における第２事前演出の演出態様の一例を示す図である。 （ａ）、及び（ｂ）は、第３実施形態における特定演出の演出態様の一例を示す図である。 （ａ）～（ｆ）は、第３実施形態における表示の制限の具体例を示す図である。

（第１実施形態）
以下、パチンコ遊技機の第１実施形態を説明する。
本明細書において、上、下、左、右、前（表）、及び後（裏）は、遊技者から見たときの各方向を示すものとする。

遊技機の一例であるパチンコ遊技機１０は、機内部で遊技球を循環させる循環式のパチンコ遊技機として構成される。これに限らず、パチンコ遊技機１０は、賞球を払い出すとともに島設備等から遊技球の供給を受ける非循環式のパチンコ遊技機として構成されてもよい。遊技球は、磁性体であってもよく、非磁性体であってもよい。パチンコ遊技機１０は、単独で動作できるように構成されてもよく、機外部の管理ユニット又は管理サーバと協働して動作できるように構成されてもよい。

図１に示すように、パチンコ遊技機１０は、枠体１１を備える。枠体１１は、機体を島設備に固定するための外枠１１ａと、各種の遊技部品を搭載するための搭載枠１１ｂと、を備える。搭載枠１１ｂには、後述する遊技盤ＹＢが組み付けられている。搭載枠１１ｂは、遊技盤ＹＢを保護する保護枠を含んでもよい。

パチンコ遊技機１０は、スピーカＳＰを備える。スピーカＳＰは、所定の音を出力する演出（以下、音演出と示す）を実行可能である。例えば、所定の音は、楽曲、人の声、及び効果音等である。スピーカＳＰは、所定の音を出力可能な音出力手段の一例である。パチンコ遊技機１０は、装飾ランプＬＡを備える。装飾ランプＬＡは、内蔵された発光体（不図示）の点灯、点滅、及び消灯による演出（以下、発光演出と示す）を実行可能である。

パチンコ遊技機１０は、遊技球を発射するときに操作される発射ハンドルＨＤを備える。パチンコ遊技機１０は、演出ボタンＢＴを備える。演出ボタンＢＴは、操作可能な単一の部分を含んで構成される。演出ボタンＢＴは、遊技者による操作が可能な操作手段の一例である。パチンコ遊技機１０は、演出レバーＬＶを備える。演出レバーＬＶは、操作可能な単一の部分を含んで構成される。演出レバーＬＶは、操作手段としての演出ボタンＢＴとは別の操作手段の一例である。パチンコ遊技機１０は、十字ボタンＪＢを備える。十字ボタンＪＢは、それぞれ操作可能な複数の部分を含んで構成される。一例として、十字ボタンＪＢは、それぞれ操作可能な複数の部分として、上ボタンＪＢｕ、下ボタンＪＢｄ、左ボタンＪＢｌ、及び右ボタンＪＢｒを含んで構成される。一例として、十字ボタンＪＢは、操作可能な単一の部分を含んで構成されてもよい。例えば、十字ボタンＪＢは、所謂ジョイスティックでもよい。なお、パチンコ遊技機１０は、演出ボタンＢＴ、演出レバーＬＶ、及び十字ボタンＪＢのうち一部又は全部を備えなくてもよく、これらとは異なる操作手段を備えてもよい。

図２に示すように、遊技盤ＹＢの前面には、正面視で略円形状の遊技領域ＹＢａが形成されている。遊技領域ＹＢａの略中央には、表示窓口ＹＢｂが形成されている。遊技領域ＹＢａの左方には、発射ハンドルＨＤの操作によって発射された遊技球を、遊技領域ＹＢａへ案内する発射通路ＹＢｃが形成されている。

パチンコ遊技機１０は、第１特別図柄表示装置１９ａ、第２特別図柄表示装置１９ｂ、第１保留表示装置１９ｃ、第２保留表示装置１９ｄ、及び普通図柄表示装置１９ｅを備える。一例として、各表示装置１９ａ～１９ｅは、遊技盤ＹＢのうち、遊技者から視認可能な位置に設けられる。

第１特別図柄表示装置１９ａは、所定の図柄を変動表示させた後、最終的に第１特別図柄を停止表示させる第１特別図柄変動ゲーム（以下、第１特別ゲームと示す）を実行可能である。第２特別図柄表示装置１９ｂは、所定の図柄を変動表示させた後、最終的に第２特別図柄を停止表示させる第２特別図柄変動ゲーム（以下、第２特別ゲームと示す）を実行可能である。各特別図柄は、内部抽選（特別図柄の当り抽選）の結果を報知するための図柄である。以下、第１特別ゲーム、及び第２特別ゲームを纏めて「特別ゲーム」と示す。特別図柄には、大当り表示結果としての大当り図柄と、はずれ表示結果としてのはずれ図柄と、がある。特別図柄の当り抽選において大当りに当選した場合には、特別ゲームにて大当り図柄が停止表示される。その後、大当り図柄が停止表示された特別ゲームの終了後に大当り遊技が付与される。

第１保留表示装置１９ｃは、保留条件が成立したものの、開始条件が未だ成立していないことによって、その実行が保留されている第１特別ゲームの回数（以下、第１保留数と示す）を特定可能な情報を表示する。第２保留表示装置１９ｄは、保留条件が成立したものの、開始条件が未だ成立していないことによって、その実行が保留されている第２特別ゲームの回数（以下、第２保留数と示す）を特定可能な情報を表示する。一例として、各保留数の上限数は４である。これに限らず、各保留数の上限数は、１～３であってもよく、５以上であってもよい。また、第１保留数と第２保留数とで上限数が異なっていてもよい。

普通図柄表示装置１９ｅは、所定の図柄を変動表示させた後、最終的に普通図柄を停止表示させる普通ゲームを実行可能である。普通図柄は、内部抽選（普通図柄の当り抽選）の結果を報知するための図柄である。普通図柄には、普通当り図柄と、普通はずれ図柄と、がある。普通図柄の当り抽選に当選した場合には、普通ゲームにおいて普通当り図柄が停止表示される。その後、普通当り図柄が停止表示された普通ゲームの終了後に普通当り遊技が付与される。

パチンコ遊技機１０は、普通保留表示装置、右打ち表示装置、及びラウンド表示装置を備えてもよい。普通保留表示装置は、保留条件が成立したものの、開始条件が未だ成立していないことによって、その実行が保留されている普通ゲームの回数（以下、普通保留数と示す）を特定可能な情報を表示する。右打ち表示装置は、右打ちを指示する情報を表示する。右打ちは、遊技球が遊技領域ＹＢａのうち表示窓口ＹＢｂより右側の領域を流下するように、発射強度を強めに設定して遊技球を発射することである。ラウンド表示装置は、後述するラウンド遊技の上限回数を報知する。

パチンコ遊技機１０は、演出表示装置ＥＨを備える。演出表示装置ＥＨは、画像を表示可能な表示領域Ｒを有する。演出表示装置ＥＨは、所定の情報を表示可能な表示手段の一例である。演出表示装置ＥＨは、表示窓口ＹＢｂを介して表示領域Ｒを視認可能となるように、遊技盤ＹＢに組み付けられる。一例として、演出表示装置ＥＨは、液晶装置である。演出表示装置ＥＨは、所定のオブジェクトを画像として表示する演出（以下、表示演出と示す）を実行可能である。例えば、所定のオブジェクトは、演出図柄（飾り図柄）、キャラクタ、風景、文字、数字、及び記号などである。以下、これらキャラクタ等について単に「表示する」と示す場合、これらキャラクタ等のオブジェクトを画像として表示することを意味する。演出表示装置ＥＨ、スピーカＳＰ、及び装飾ランプＬＡは、それぞれ演出を実行可能な演出装置である。演出表示装置ＥＨ、スピーカＳＰ、及び装飾ランプＬＡは、複数の演出装置からなる演出装置群ＥＳを形成する。つまり、演出装置群ＥＳには、演出表示装置ＥＨ、スピーカＳＰ、及び装飾ランプＬＡが含まれる。演出装置群ＥＳは、演出を実行する演出実行手段の一例である。

一例として、演出表示装置ＥＨにおける表示演出には、複数列の演出図柄を用いた演出図柄変動ゲーム（以下、演出ゲームと示す）がある。演出ゲームでは、複数列の演出図柄が変動表示された後、最終的に演出図柄の組合せ（以下、図柄組合せと示す）が停止表示される。演出図柄は、キャラクタ及び模様等の装飾が施された図柄であって、表示演出を多様化させるための図柄である。一例として、演出ゲームは、左図柄列、中図柄列、及び右図柄列の演出図柄をそれぞれ所定方向に変動表示させて行われる。

演出ゲームは、特別ゲームとともに開始される。演出ゲームは、特別ゲームとともに終了される。演出ゲームでは、特別ゲームで停止表示される特別図柄に応じた図柄組合せが停止表示される。特別ゲームにおいて、大当り図柄が停止表示されるとき、演出ゲームでは、大当りの図柄組合せが停止表示される。特別ゲームにおいて、はずれ図柄が停止表示されるとき、演出ゲームでは、はずれの図柄組合せが停止表示される。以下、第１特別ゲーム、及びこれに対応して実行される演出ゲームを纏めて「第１変動ゲーム」と示す。また、第２特別ゲーム、及びこれに対応して実行される演出ゲームを纏めて「第２変動ゲーム」と示す。また、第１変動ゲーム、及び第２変動ゲームを纏めて「変動ゲーム」と示す。

演出ゲームは、リーチ演出を含む場合がある。リーチ演出は、リーチを形成するとともに、最終的に所定の図柄組合せを停止表示させる演出である。例えば、リーチは、左右の図柄列において、同一の演出図柄が仮停止表示されており、かつ、中図柄列において、演出図柄が引き続き変動表示されている状態である。リーチ演出には、ノーマルリーチ演出と、スーパーリーチ演出と、スペシャルリーチ演出と、がある。以下の説明では、ノーマルリーチ演出をＮＲ演出と示し、スーパーリーチ演出をＳＲ演出と示し、スペシャルリーチ演出をＳＰ演出と示す場合がある。ＳＲ演出は、ＮＲ演出に比して大当り期待度が高い演出である。ＳＰ演出は、ＳＲ演出に比して大当り期待度が高い演出である。一例として、ＳＲ演出は、ＮＲ演出を経由して実行され得る。一例として、ＳＰ演出は、ＳＲ演出を経由して実行され得る。つまり、ＳＲ演出は、ＮＲ演出を経由せずに実行される場合があってもよい。また、ＳＰ演出は、ＳＲ演出を経由せずに実行される場合があってもよい。一例として、ＳＰ演出は、ＳＲ演出を経由せずに実行される場合、ＮＲ演出を経由して実行されてもよく、ＮＲ演出を経由せずに実行されてもよい。

遊技領域ＹＢａには、遊技球が入球可能な複数の入賞口（入球口）が形成されている。入賞口には、第１始動口１２と、第２始動口１３と、大入賞口１４と、が少なくともある。第１始動口１２は、賞球の付与条件、及び第１変動ゲームの始動条件を成立させるに際して遊技球を入球させる入賞口である。第１始動口１２は、演出表示装置ＥＨの下方にあり、常時、遊技球を入球させることができるように開口している。遊技盤ＹＢは、第１始動口１２へ入球した遊技球を検知する第１始動センサＳＥ１を備える（図３参照）。

第２始動口１３は、賞球の付与条件、及び第２変動ゲームの始動条件を成立させるに際して遊技球を入球させる入賞口である。第２始動口１３は、第１始動口１２の右方にある。第２始動口１３は、扉状であることを一例とする普通開閉片１３ａを備える。第２始動口１３は、普通当り遊技が付与されていない場合に、遊技球が入球しない、又は入球し難いように閉鎖される。第２始動口１３は、普通当り遊技が付与された場合に、遊技球が入球する、又は入球し易いように開放される。遊技盤ＹＢは、普通開閉片１３ａを動作させる手段として、普通ソレノイドＳＬ１を備える（図３参照）。遊技盤ＹＢは、第２始動口１３へ入球した遊技球を検知する第２始動センサＳＥ２を備える（図３参照）。第２始動口１３は、所謂「普通電動役物」である。

大入賞口１４は、賞球の付与条件を成立させるに際して遊技球を入球させる入賞口である。大入賞口１４は、演出表示装置ＥＨの右下方にある。大入賞口１４は、扉状であることを一例とする特別開閉片１４ａを備える。大入賞口１４は、大当り遊技が付与されていない場合に、遊技球が入球しないように閉鎖される。大入賞口１４は、大当り遊技が付与された場合に、遊技球が入球する、又は入球し易いように開放される。遊技盤ＹＢは、特別開閉片１４ａを動作させる手段として、特別ソレノイドＳＬ２を備える（図３参照）。遊技盤ＹＢは、大入賞口１４へ入球した遊技球を検知するカウントセンサＳＥ３を備える（図３参照）。

遊技領域ＹＢａには、ゲート１７が配設されている。ゲート１７は、遊技領域ＹＢａの右方であって、第２始動口１３、及び大入賞口１４の上方にある。ゲート１７は、常時、遊技球を入球させることができるように開放されたゲート口１７ａを有する。ゲート口１７ａには、入球し、通過する遊技球を検知するゲートセンサＳＥ４が配設されている（図３参照）。ゲート１７は、普通ゲームの始動条件を成立させるに際して遊技球を入球させる入球口である。ゲート１７は、遊技球が入球しても賞球の付与条件が成立しない。

遊技領域ＹＢａには、遊技球が入球可能なアウト口１８が形成されている。アウト口１８は、第１始動口１２、第２始動口１３、及び大入賞口１４の何れにも入球しなかった遊技球を、遊技領域ＹＢａから回収するための入球口である。

次に、大当り遊技について説明する。
大当り遊技では、最初に、予め定めた時間（以下、オープニング時間と示す）にわたって所定の演出が行われる。一例として、所定の演出は、大当り遊技の開始を認識可能なオープニング演出である。大当り遊技では、オープニング時間の経過後に、大入賞口１４を開放するラウンド遊技が、予め定めた上限回数を上限として行われる。１回のラウンド遊技は、予め定めた上限個数の遊技球が入球する個数条件、又は予め定めた上限時間が経過する時間条件が成立すると終了される。ラウンド遊技において、大入賞口１４は、所定の開放態様（開放パターン）にて開放される。各ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。大当り遊技では、最終回のラウンド遊技が終了すると、予め定めた時間（以下、エンディング時間と示す）にわたって所定の演出が行われる。一例として、所定の演出は、大当り遊技の終了を認識可能なエンディング演出である。大当り遊技は、エンディング時間の経過に伴って終了される。

パチンコ遊技機１０の機能について説明する。
パチンコ遊技機１０は、確率変動機能（以下、確変機能と示す）を備える。
確変機能は、特別図柄の当り抽選にて大当りに当選する確率（以下、大当り確率と示す）を変動させるための機能である。パチンコ遊技機１０は、大当り確率が異なり得る状態として、確変機能が作動しない低確率状態と、確変機能が作動する高確率状態と、を備える。高確率状態は、低確率状態に比して大当り確率が高い。高確率状態では、大当り確率が低確率状態に比して高まる。高確率状態は、特別図柄の当り抽選にて大当りに当選し易くなることから、遊技者にとって有利な状態となる。高確率状態は、所謂「確率変動状態（確変状態）」である。

パチンコ遊技機１０は、入球補助機能を備える。
入球補助機能は、第２始動口１３への入賞を補助するための機能である。パチンコ遊技機１０は、遊技球が第２始動口１３へ入球する確率が異なる状態として、入球補助機能が作動しない低入球率状態と、入球補助機能が作動する高入球率状態と、を備える。高入球率状態は、低入球率状態に比して、遊技球が第２始動口１３へ入球する確率が高い。高入球率状態では、遊技球が第２始動口１３へ入球する確率が高まる。高入球率状態は、第２始動口１３への遊技球の入球が容易になることから、遊技者にとって有利な状態（入球容易状態）となる。

例えば、高入球率状態は、次に説明する３つの制御のうち、任意に選択された１の制御を行うことによって、又は複数の制御を組み合わせて行うことによって実現できる。１つめの制御は、普通ゲームの変動時間を、低入球率状態のときよりも短くする普通図柄の変動時間短縮制御である。２つめの制御は、普通当り抽選に当選する確率（普通当り確率）を、低入球率状態のときよりも高確率に変動させる普通図柄の確率変動制御である。３つめの制御は、１回の普通当り遊技における第２始動口１３の合計開放時間を、低入球率状態のときよりも長くする開放時間延長制御である。開放時間延長制御は、１回の普通当り遊技における第２始動口１３の開放回数を低入球率状態のときよりも多くする制御、及び普通当り遊技における第２始動口１３の１回の開放時間を低入球率状態のときよりも長くする制御のうち、少なくとも一方であるとよい。

高入球率状態は、次に説明する４つめの制御を組み合わせて実現してもよい。４つめの制御は、特別ゲームの変動時間（例えば平均の変動時間）を、低入球率状態のときよりも短くする特別図柄の変動時間短縮制御である。特別図柄の変動時間短縮制御を行う場合、高入球率状態は、特別図柄の変動時間短縮状態（時短状態）となる一方、低入球率状態は、特別図柄の非変動時間短縮状態（非時短状態）となる。

パチンコ遊技機１０における遊技状態は、確変機能の作動の有無と、入球補助機能の作動の有無と、の組み合わせによって規定される。以下の説明では、低確率状態、かつ低入球率状態である遊技状態を「低確非時短状態」と示す。また、高確率状態、かつ低入球率状態である遊技状態を「高確非時短状態」と示す。また、低確率状態、かつ高入球率状態である遊技状態を「低確時短状態」と示す。また、高確率状態、かつ高入球率状態である遊技状態を「高確時短状態」と示す。

次に、パチンコ遊技機１０の電気的構成について説明する。
図３に示すように、パチンコ遊技機１０は、遊技盤ＹＢの裏側（後方）に、主基板４０と、副基板５０と、を備える。主基板４０と、副基板５０とは、主基板４０から副基板５０へと一方向に制御信号（制御コマンド）を出力可能となるように接続されている。主基板４０は、所定の処理を実行し、副基板５０へ制御信号を出力する。副基板５０は、主基板４０から入力した制御信号に基づいて所定の処理を実行する。

主基板４０について説明する。
主基板４０は、主制御ＣＰＵ４１と、主制御ＲＯＭ４２と、主制御ＲＡＭ４３と、乱数生成回路４４と、を備える。主制御ＣＰＵ４１は、主制御プログラムを実行することにより、遊技の進行に関する処理を実行する。主制御ＲＯＭ４２は、主制御プログラム、各種の判定や抽選に用いる判定値、及びテーブルなどを記憶している。

主制御ＲＯＭ４２は、複数種類の変動パターンを記憶する。変動パターンは、変動ゲームが開始してから終了するまでの変動時間を特定する情報である。変動パターンは、変動ゲームの変動内容（演出内容）を特定する情報である。変動パターンには、大当り変動パターンと、はずれ変動パターンと、がある。大当り変動パターンは、演出ゲームにおいて、リーチ演出を経て最終的に大当りの図柄組合せを停止表示する変動内容を特定する。はずれ変動パターンは、演出ゲームにおいて、リーチ演出を経て、又はリーチ演出を経ないで最終的にはずれの図柄組合せを停止表示する変動内容を特定する。変動パターンの詳細については後述する。

主制御ＲＡＭ４３は、主制御ＣＰＵ４１の処理結果に応じて書き換えられる様々な情報を記憶する。例えば、主制御ＲＡＭ４３が記憶する情報は、フラグ、カウンタ、及びタイマなどである。乱数生成回路４４は、ハードウェア乱数を生成する。主基板４０は、主制御ＣＰＵ４１による乱数生成処理によって、ソフトウェア乱数を生成可能に構成されていてもよい。

主基板４０は、各センサＳＥ１～ＳＥ４と接続されている。主制御ＣＰＵ４１は、各センサＳＥ１～ＳＥ４が遊技球を検知して出力する検知信号を入力可能である。主基板４０は、各表示装置１９ａ～１９ｅと接続されている。主制御ＣＰＵ４１は、各表示装置１９ａ～１９ｅの表示内容を制御可能である。主基板４０は、各ソレノイドＳＬ１，ＳＬ２と接続されている。主制御ＣＰＵ４１は、各ソレノイドＳＬ１，ＳＬ２の動作を制御することにより、第２始動口１３、及び大入賞口１４の開放態様を制御可能である。

次に、副基板５０について説明する。
副基板５０は、副制御ＣＰＵ５１と、副制御ＲＯＭ５２と、副制御ＲＡＭ５３と、を備える。副制御ＣＰＵ５１は、副制御プログラムを実行することにより、演出に関する処理を行う。副制御ＲＯＭ５２は、副制御プログラム、及び所定の抽選に用いる判定値などを記憶している。副制御ＲＯＭ５２は、表示演出に用いる表示演出データ、発光演出に用いる発光演出データ、及び音演出に用いる音演出データを記憶している。副制御ＲＡＭ５３は、パチンコ遊技機１０の動作中に書き換えられる様々な情報を記憶する。例えば、副制御ＲＡＭ５３が記憶する情報は、フラグ、カウンタ、及びタイマなどである。副基板５０は、副制御ＣＰＵ５１による乱数生成処理によって、ソフトウェア乱数を生成可能に構成されている。副基板５０は、乱数生成回路を備えるとともに、当該乱数生成回路によって、ハードウェア乱数を生成可能に構成されていてもよい。

副基板５０は、演出表示装置ＥＨと接続されている。副制御ＣＰＵ５１は、演出表示装置ＥＨの表示領域Ｒにおける表示内容を制御可能である。副基板５０は、スピーカＳＰと接続されている。副制御ＣＰＵ５１は、スピーカＳＰの出力内容を制御可能である。副基板５０は、装飾ランプＬＡと接続されている。副制御ＣＰＵ５１は、装飾ランプＬＡの発光態様を制御可能である。演出表示装置ＥＨ、スピーカＳＰ、及び装飾ランプＬＡを制御する副制御ＣＰＵ５１は、演出実行手段としての演出装置群ＥＳを制御する演出制御手段の一例である。

副基板５０は、演出ボタンＢＴと接続されている。副制御ＣＰＵ５１は、演出ボタンＢＴが操作されたことを示す操作信号を入力可能である。副基板５０は、演出レバーＬＶと接続されている。副制御ＣＰＵ５１は、演出レバーＬＶが操作されたことを示す操作信号を入力可能である。副基板５０は、十字ボタンＪＢと接続されている。副制御ＣＰＵ５１は、十字ボタンＪＢが操作されたことを示す操作信号を入力可能である。一例として、副制御ＣＰＵ５１は、上ボタンＪＢｕが操作されたことを示す操作信号を入力可能である。一例として、副制御ＣＰＵ５１は、下ボタンＪＢｄが操作されたことを示す操作信号を入力可能である。一例として、副制御ＣＰＵ５１は、左ボタンＪＢｌが操作されたことを示す操作信号を入力可能である。一例として、副制御ＣＰＵ５１は、右ボタンＪＢｒが操作されたことを示す操作信号を入力可能である。

次に、主制御ＣＰＵ４１が行う各種の処理について説明する。
主制御ＣＰＵ４１は、所定の制御周期（例えば４ｍｓ）毎に行うタイマ割り込み処理として、特別図柄入力処理、及び特別図柄開始処理などを実行する。

特別図柄入力処理について説明する。
主制御ＣＰＵ４１は、第１始動センサＳＥ１から検知信号を入力したか否かに基づいて、遊技球が第１始動口１２へ入球したか否かを判定する。遊技球が第１始動口１２へ入球した場合、主制御ＣＰＵ４１は、主制御ＲＡＭ４３に記憶されている第１保留数が上限数未満であるか否かを判定する。第１保留数が上限数未満である場合、主制御ＣＰＵ４１は、第１保留数を１加算して更新する。続けて、主制御ＣＰＵ４１は、更新後の第１保留数を特定可能な情報を表示するように、第１保留表示装置１９ｃを制御する。主制御ＣＰＵ４１は、加算後の第１保留数を特定可能な制御コマンド（以下、第１保留数コマンドと示す）を副基板５０へ出力する。このように、第１特別ゲームの保留条件は、第１保留数が上限数未満であり、かつ遊技球が第１始動センサＳＥ１によって検知されると成立し得る。

次に、主制御ＣＰＵ４１は、乱数生成回路４４が生成する乱数を取得し、当該取得した乱数に基づく乱数情報を主制御ＲＡＭ４３に記憶させる。例えば、乱数は、特別図柄の当り抽選に用いる当り乱数、当り図柄の決定に用いる当り図柄乱数、及び変動パターンの決定に用いる変動パターン乱数などである。主制御ＣＰＵ４１は、第１特別ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序を特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。乱数情報は、取得した乱数そのものであってもよく、乱数を所定の手法により加工した情報であってもよい。パチンコ遊技機１０は、第１特別ゲームに用いる乱数情報を主制御ＲＡＭ４３に記憶することによって、第１特別ゲームの開始条件が成立するまで、その実行を保留できる。

主制御ＣＰＵ４１は、第１特別ゲーム用の乱数情報を主制御ＲＡＭ４３に記憶させた場合、遊技球が第１始動口１２へ入球していない場合、及び第１保留数が上限数未満ではない場合、第２始動センサＳＥ２から検知信号を入力したか否かに基づいて、遊技球が第２始動口１３へ入球したか否かを判定する。遊技球が第２始動口１３へ入球している場合、主制御ＣＰＵ４１は、主制御ＲＡＭ４３に記憶されている第２保留数が上限数未満であるか否かを判定する。第２保留数が上限数未満である場合、主制御ＣＰＵ４１は、第２保留数を１加算して更新する。主制御ＣＰＵ４１は、加算後の第２保留数を特定可能な情報を表示するように、第２保留表示装置１９ｄを制御する。主制御ＣＰＵ４１は、加算後の第２保留数を特定可能な制御コマンド（以下、第２保留数コマンドと示す）を副基板５０へ出力する。第２特別ゲームの保留条件は、第２保留数が上限数未満であり、かつ、遊技球が第２始動センサＳＥ２によって検知されると成立し得る。

次に、主制御ＣＰＵ４１は、主基板４０内で生成している乱数を取得し、当該取得した乱数に基づく乱数情報を主制御ＲＡＭ４３に記憶させる。主制御ＣＰＵ４１は、第２特別ゲームに用いる乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序を特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。パチンコ遊技機１０は、第２特別ゲームに用いる乱数情報を主制御ＲＡＭ４３に記憶させておくことで、当該第２特別ゲームの開始条件が成立するまで、その実行を保留できる。第２特別ゲーム用の乱数情報を主制御ＲＡＭ４３に記憶させた場合、遊技球が第２始動口１３へ入球していない場合、及び第２保留数が上限数未満ではない場合、主制御ＣＰＵ４１は、特別図柄入力処理を終了する。

次に、特別図柄開始処理について説明する。
主制御ＣＰＵ４１は、特別ゲームの開始条件が成立しているか否かを判定する。主制御ＣＰＵ４１は、大当り遊技中、及び特別ゲームの実行中の何れでもない場合に肯定判定する一方、大当り遊技中、又は特別ゲームの実行中である場合に否定判定する。特別ゲームの開始条件が成立していない場合、主制御ＣＰＵ４１は、特別図柄開始処理を終了する。特別ゲームの開始条件が成立している場合、主制御ＣＰＵ４１は、第２保留数が零よりも大きいか否かを判定する。

第２保留数が零よりも大きい場合、主制御ＣＰＵ４１は、第２特別ゲームを実行させる処理を行う。具体的に、主制御ＣＰＵ４１は、第２保留数を１減算して更新する。主制御ＣＰＵ４１は、減算後の第２保留数を特定可能な情報を表示するように、第２保留表示装置１９ｄを制御する。主制御ＣＰＵ４１は、減算後の第２保留数を特定可能な第２保留数コマンドを副基板５０へ出力する。次に、主制御ＣＰＵ４１は、第２特別ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主制御ＲＡＭ４３から取得する。主制御ＣＰＵ４１は、取得した乱数情報から特定される当り乱数を用いて、大当りに当選とするか否かの大当り抽選（大当り判定）を行う。主制御ＣＰＵ４１は、現在の確率状態に応じた大当り確率にて大当り抽選を行う。

大当りに当選した場合、主制御ＣＰＵ４１は、大当り変動処理を行う。大当り変動処理において、主制御ＣＰＵ４１は、乱数情報から特定可能な当り図柄乱数を用いて、大当り図柄抽選を行い、第２特別ゲームにて停止表示させる大当り図柄を決定する。主制御ＣＰＵ４１は、乱数情報から特定可能な変動パターン乱数を用いて変動パターン決定抽選を行い、複数ある大当り変動パターンの中から変動パターンを決定する。その後、主制御ＣＰＵ４１は、特別図柄開始処理を終了する。一例として、大当り変動パターンには、演出ゲームにおいて、ＮＲ演出を経て最終的に大当りの図柄組合せを停止表示する変動内容を特定する大当り変動パターン（以下、ＮＲ大当り変動パターンと示す）がある。一例として、大当り変動パターンには、演出ゲームにおいて、ＳＲ演出を経て最終的に大当りの図柄組合せを停止表示する変動内容を特定する大当り変動パターン（以下、ＳＲ大当り変動パターンと示す）がある。一例として、大当り変動パターンには、演出ゲームにおいて、ＳＰ演出を経て最終的に大当りの図柄組合せを停止表示する変動内容を特定する大当り変動パターン（以下、ＳＰ大当り変動パターンと示す）がある。

大当りに当選しなかった場合、主制御ＣＰＵ４１は、はずれ変動処理を行う。はずれ変動処理において、主制御ＣＰＵ４１は、第２特別ゲームにて停止表示させるはずれ図柄を決定する。主制御ＣＰＵ４１は、乱数情報から特定可能な変動パターン乱数を用いて変動パターン決定抽選を行い、複数のはずれ変動パターンの中から変動パターンを決定する。その後、主制御ＣＰＵ４１は、特別図柄開始処理を終了する。一例として、はずれ変動パターンには、演出ゲームにおいて、リーチ演出を経ないで最終的にはずれの図柄組合せを停止表示する変動内容を特定するはずれ変動パターン（以下、リーチなしはずれ変動パターンと示す）がある。一例として、はずれ変動パターンには、演出ゲームにおいて、ＮＲ演出を経て最終的にはずれの図柄組合せを停止表示する変動内容を特定するはずれ変動パターン（以下、ＮＲはずれ変動パターンと示す）がある。一例として、はずれ変動パターンには、演出ゲームにおいて、ＳＲ演出を経て最終的にはずれの図柄組合せを停止表示する変動内容を特定するはずれ変動パターン（以下、ＳＲはずれ変動パターンと示す）がある。一例として、はずれ変動パターンには、演出ゲームにおいて、ＳＰ演出を経て最終的にはずれの図柄組合せを停止表示する変動内容を特定するはずれ変動パターン（以下、ＳＰはずれ変動パターンと示す）がある。

第２保留数が零である場合、主制御ＣＰＵ４１は、第１保留数が零よりも大きいか否かを判定する。第１保留数が零である場合、主制御ＣＰＵ４１は、特別図柄開始処理を終了する。第１保留数が零よりも大きい場合、主制御ＣＰＵ４１は、第１特別ゲームを実行させる処理を行う。具体的に、主制御ＣＰＵ４１は、第１保留数を１減算して更新する。主制御ＣＰＵ４１は、減算後の第１保留数を特定可能な情報を表示するように、第１保留表示装置１９ｃを制御する。主制御ＣＰＵ４１は、減算後の第１保留数を特定可能な第１保留数コマンドを副基板５０へ出力する。次に、主制御ＣＰＵ４１は、第１特別ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主制御ＲＡＭ４３から取得する。主制御ＣＰＵ４１は、取得した乱数情報から特定される当り乱数を用いて、大当りに当選とするか否かの大当り抽選（大当り判定）を行う。主制御ＣＰＵ４１は、現在の確率状態に応じた大当り確率にて大当り抽選を行う。

大当りに当選した場合、主制御ＣＰＵ４１は、大当り変動処理を行う。大当り変動処理において、主制御ＣＰＵ４１は、乱数情報から特定可能な当り図柄乱数を用いて、大当り図柄抽選を行い、第１特別ゲームにて停止表示させる大当り図柄を決定する。主制御ＣＰＵ４１は、乱数情報から特定可能な変動パターン乱数を用いて変動パターン決定抽選を行い、複数ある大当り変動パターンの中から変動パターンを決定する。一例として、主制御ＣＰＵ４１は、乱数情報から特定可能な変動パターン乱数を用いて変動パターン決定抽選を行い、ＮＲ大当り変動パターン、ＳＲ大当り変動パターン、又はＳＰ大当り変動パターンを変動パターンとして決定する。その後、主制御ＣＰＵ４１は、特別図柄開始処理を終了する。

大当りに当選しなかった場合、主制御ＣＰＵ４１は、はずれ変動処理を行う。はずれ変動処理において、主制御ＣＰＵ４１は、第１特別ゲームにて停止表示させるはずれ図柄を決定する。主制御ＣＰＵ４１は、乱数情報から特定可能な変動パターン乱数を用いて変動パターン決定抽選を行い、複数のはずれ変動パターンの中から変動パターンを決定する。一例として、主制御ＣＰＵ４１は、乱数情報から特定可能な変動パターン乱数を用いて変動パターン決定抽選を行い、リーチなしはずれ変動パターン、ＮＲはずれ変動パターン、ＳＲはずれ変動パターン、又はＳＰはずれ変動パターンを変動パターンとして決定する。その後、主制御ＣＰＵ４１は、特別図柄開始処理を終了する。主制御ＣＰＵ４１は、大当り変動処理、及びはずれ変動処理において、変動開始コマンド、及び特別図柄コマンドを副基板５０へ出力する。変動開始コマンドは、各変動処理にて決定した変動パターンと、変動ゲームの開始と、を特定可能な制御コマンドである。特別図柄コマンドは、各変動処理において決定した特別図柄（大当り図柄又ははずれ図柄）を特定可能な制御コマンドである。なお、変動開始コマンド、及び特別図柄コマンドは、第１特別ゲームの変動処理が実行されたときと、第２特別ゲームの変動処理が実行されたときとで異なる制御コマンドである。

特別図柄開始処理を終了すると、主制御ＣＰＵ４１は、特別図柄開始処理とは別の処理によって、第１特別ゲーム又は第２特別ゲームを実行させる。主制御ＣＰＵ４１は、第１特別ゲームを実行させる場合、所定の図柄の変動表示を開始するように、第１特別図柄表示装置１９ａを制御する。主制御ＣＰＵ４１は、変動パターンに定められた変動時間を計測する。主制御ＣＰＵ４１は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別図柄開始処理において決定した特別図柄を停止表示するように、第１特別図柄表示装置１９ａを制御する。主制御ＣＰＵ４１は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、変動ゲームの終了を特定可能な制御コマンド（以下、変動終了コマンドと示す）を副基板５０へ出力する。

主制御ＣＰＵ４１は、第２特別ゲームを実行させる場合、所定の図柄の変動表示を開始するように、第２特別図柄表示装置１９ｂを制御する。主制御ＣＰＵ４１は、変動パターンに定められた変動時間を計測する。主制御ＣＰＵ４１は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別図柄開始処理において決定した特別図柄を停止表示するように、第２特別図柄表示装置１９ｂを制御する。主制御ＣＰＵ４１は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、変動終了コマンドを副基板５０へ出力する。以上のように、主制御ＣＰＵ４１は、特別図柄入力処理及び特別図柄開始処理を実行することによって、始動口への遊技球の入球を契機に当り抽選を行うように構成されている。主制御ＣＰＵ４１は、変動ゲームを実行する変動ゲーム実行手段の一例である。

大当り遊技処理について説明する。
大当り遊技処理は、大当り遊技を付与するための処理である。主制御ＣＰＵ４１は、特別ゲームにおいて大当り図柄を停止表示させると、大当りの特別ゲームの終了後に大当り遊技処理を実行する。主制御ＣＰＵ４１は、特別図柄開始処理にて決定した大当り図柄（即ち、大当りの種類）に基づいて、大当り遊技の種類を特定する。主制御ＣＰＵ４１は、特定した種類の大当り遊技を付与する。一例として、大当りには、大当り図柄のうち第１大当り図柄に基づく第１大当りと、第１大当り図柄とは異なる第２大当り図柄に基づく第２大当りとがある。以下の説明では、第１大当りに基づく大当り遊技を第１大当り遊技と示し、第２大当りに基づく大当り遊技を第２大当り遊技と示す。第１大当り遊技と、第２大当り遊技とは、終了後の遊技状態が異なる大当り遊技である。

最初に、主制御ＣＰＵ４１は、オープニング時間の開始を特定可能な制御コマンド（以下、オープニングコマンドと示す）を副基板５０へ出力する。一例として、オープニングコマンドは、大当り遊技の種類を特定可能な情報を含み得る。主制御ＣＰＵ４１は、オープニング時間が経過すると、ラウンド遊技を実行させるための処理を行う。即ち、主制御ＣＰＵ４１は、特定した大当り遊技用の開放制御データを用いて特別ソレノイドＳＬ２を制御し、大入賞口１４を開放する。主制御ＣＰＵ４１は、カウントセンサＳＥ３による遊技球の検知数が上述の上限個数に達するか、又は上述の上限時間が経過すると、大入賞口１４を閉鎖するように特別ソレノイドＳＬ２を制御することで、ラウンド遊技を終了させる。主制御ＣＰＵ４１は、このようなラウンド遊技を実行させるための処理を、大当り遊技に定められた上限回数のラウンド遊技が終了するまで繰り返し行う。主制御ＣＰＵ４１は、ラウンド遊技を開始する毎に、大当りのラウンド遊技の開始を特定可能な制御コマンド（以下、ラウンドコマンドと示す）を副基板５０へ出力する。主制御ＣＰＵ４１は、最終回のラウンド遊技が終了すると、エンディング時間の開始を特定可能な制御コマンド（以下、エンディング開始コマンドと示す）を副基板５０へ出力する。主制御ＣＰＵ４１は、エンディング時間が経過すると、大当り遊技を終了する。主制御ＣＰＵ４１は、エンディング時間の経過を特定可能な制御コマンド（以下、エンディング終了コマンド）を副基板５０へ出力する。これにより、当り抽選の結果に基づいて変動ゲームを実行可能であって、当該変動ゲームの終了後に当り抽選の結果に基づいて大当り遊技が付与される。大当り遊技は、特典の一例である。主制御ＣＰＵ４１は、特典の一例である大当り遊技を付与する特典付与手段の一例である。

遊技状態を移行させる遊技状態移行処理について説明する。
遊技状態移行処理には、確率状態を移行させる確率移行処理と、入球率状態を移行させる入球率移行処理と、がある。一例として、遊技状態移行処理では、確率移行処理、入球率移行処理の順で処理が実行される。

まず、確率移行処理について説明する。
主制御ＣＰＵ４１は、第１大当り遊技を終了すると、主制御ＲＡＭ４３に高確フラグをセットする。つまり、主制御ＣＰＵ４１は、高確率状態に制御する。主制御ＣＰＵ４１は、第１大当り遊技の終了後、次回の大当り遊技が付与されるまで、高確フラグを消去しない。一方、主制御ＣＰＵ４１は、第２大当り遊技を終了すると、主制御ＲＡＭ４３に高確フラグをセットしない。つまり、主制御ＣＰＵ４１は、低確率状態に制御する。主制御ＣＰＵ４１は、大当り遊技を開始させる場合であって、高確フラグがセットされているとき、当該高確フラグを消去する。つまり、主制御ＣＰＵ４１は、大当り遊技中、低確率状態に制御する。

次に、入球率移行処理について説明する。
主制御ＣＰＵ４１は、第１大当り遊技、又は第２大当り遊技が終了すると、主制御ＲＡＭ４３に作動フラグをセットする。つまり、主制御ＣＰＵ４１は、高入球率状態に制御する。主制御ＣＰＵ４１は、第２大当り遊技の終了後、特別ゲームを開始させる毎に、主制御ＲＡＭ４３に記憶されている実行カウンタの値を更新することによって、大当り遊技の終了後における特別ゲームの実行回数を計数する。主制御ＣＰＵ４１は、大当り遊技の終了後における特別ゲームの実行回数が作動回数に達した特別ゲームが終了すると、主制御ＲＡＭ４３に記憶されている作動フラグを消去する。つまり、主制御ＣＰＵ４１は、第２大当り遊技の終了後、作動回数目の特別ゲームが終了すると低入球率状態に制御する。主制御ＣＰＵ４１は、第１大当り遊技の終了後、次回の大当り遊技が付与されるまで、作動フラグを消去しない。主制御ＣＰＵ４１は、大当り遊技を開始させる場合であって、作動フラグがセットされているとき、当該作動フラグを消去する。つまり、主制御ＣＰＵ４１は、大当り遊技中、低入球率状態に制御する。

確率移行処理、及び入球率移行処理によって、第１大当り遊技の終了後には、高確率状態に制御されるとともに、高入球率状態に制御される。つまり、第１大当り遊技の終了後には、高確時短状態に制御される。また、第２大当り遊技の終了後には、低確率状態に制御されるとともに、高入球率状態に制御される。つまり、第２大当り遊技の終了後には、低確時短状態に制御される。このように、主制御ＣＰＵ４１は、大当り遊技の終了を契機として、遊技者にとって有利な遊技状態に制御可能である。つまり、パチンコ遊技機１０では、当り抽選の結果に基づいて変動ゲームを実行可能であって、当該変動ゲームの終了後に当り抽選の結果に基づいて、遊技者にとって有利な遊技状態が付与される。第１大当り遊技は、大当り遊技終了後、第２大当り遊技の終了後に比して、より有利な遊技状態に制御される大当り遊技である。遊技者にとって有利な遊技状態は、特典の一例である。主制御ＣＰＵ４１は、特典の一例である「遊技者にとって有利な遊技状態」を付与する特典付与手段の一例である。

普通図柄入力処理について説明する。
主制御ＣＰＵ４１は、タイマ割り込み処理として、普通図柄入力処理を実行する。普通図柄入力処理において、主制御ＣＰＵ４１は、ゲートセンサＳＥ４から検知信号を入力したか否かに基づいて、遊技球がゲート１７へ入球したか否かを判定する。遊技球がゲート１７へ入球した場合、主制御ＣＰＵ４１は、主制御ＲＡＭ４３に記憶されている普通保留数が上限数未満であるか否かを判定する。一例として、普通保留数の上限数は４である。普通保留数が上限数未満である場合、主制御ＣＰＵ４１は、普通保留数を１加算して更新する。

次に、主制御ＣＰＵ４１は、乱数生成回路４４が生成する乱数を取得し、当該取得した乱数に基づく乱数情報を主制御ＲＡＭ４３に記憶させる。例えば、乱数は、普通図柄の当り抽選に用いる当り乱数、及び普通図柄の決定に用いる当り図柄乱数などである。主制御ＣＰＵ４１は、乱数情報の記憶順序を特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。

次に、普通図柄開始処理について説明する。
主制御ＣＰＵ４１は、タイマ割り込み処理として、普通図柄開始処理を実行する。普通図柄開始処理において、主制御ＣＰＵ４１は、普通ゲームの開始条件が成立しているか否かを判定する。主制御ＣＰＵ４１は、普通当り遊技中、及び普通ゲームの実行中の何れでもない場合に肯定判定する一方、普通当り遊技中、又は普通ゲームの実行中である場合に否定判定する。普通ゲームの開始条件が成立していない場合、主制御ＣＰＵ４１は、普通図柄開始処理を終了する。普通ゲームの開始条件が成立している場合、主制御ＣＰＵ４１は、普通保留数が零よりも大きいか否かを判定する。普通保留数が零である場合、主制御ＣＰＵ４１は、普通図柄開始処理を終了する。

普通保留数が零よりも大きい場合、主制御ＣＰＵ４１は、普通ゲームを実行させる処理を行う。具体的に、主制御ＣＰＵ４１は、普通保留数を１減算して更新する。主制御ＣＰＵ４１は、普通ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主制御ＲＡＭ４３から取得する。主制御ＣＰＵ４１は、取得した乱数情報から特定される当り乱数を用いて、普通当りに当選とするか否かの普通当り抽選を行う。主制御ＣＰＵ４１は、現在の入球率状態に応じた普通当り確率にて普通当り抽選を行う。一例として、高入球率状態の普通当り確率は、１又は略１である。一例として、低入球率状態の普通当り確率は、零又は略零である。

普通当りに当選した場合、主制御ＣＰＵ４１は、普通当り変動処理を行う。普通当り変動処理において、主制御ＣＰＵ４１は、乱数情報から特定可能な普通当り図柄乱数を用いて、普通当り図柄抽選を行い、普通ゲームにて停止表示させる普通当り図柄を決定する。普通当りに当選しなかった場合、主制御ＣＰＵ４１は、普通はずれ変動処理を行う。普通はずれ変動処理において、主制御ＣＰＵ４１は、普通ゲームにて停止表示させる普通はずれ図柄を決定する。

主制御ＣＰＵ４１は、複数ある普通変動パターンの中から、入球率状態に応じて、変動パターンを決定する。一例として、主制御ＣＰＵ４１は、現在の入球率状態が低入球率状態であるとき、現在の入球率状態が高入球率状態であるときに比して長い変動時間を定めた変動パターンを決定する。なお、各入球率状態のそれぞれにおいて、決定され得る変動パターンは、複数あってもよい。この場合、主制御ＣＰＵ４１は、所定の乱数を用いて普通ゲームの変動パターン決定抽選を行い、複数ある普通変動パターンの中から変動パターンを決定するとよい。主制御ＣＰＵ４１は、変動パターンを決定した後、普通図柄開始処理を終了する。

普通図柄開始処理を終了すると、主制御ＣＰＵ４１は、普通図柄開始処理とは別の処理によって、普通ゲームを実行させる。主制御ＣＰＵ４１は、普通ゲームを実行させる場合、所定の図柄の変動表示を開始するように、普通図柄表示装置１９ｅを制御する。主制御ＣＰＵ４１は、変動パターンに定められた変動時間を計測する。主制御ＣＰＵ４１は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、普通図柄開始処理において決定した普通図柄を停止表示するように、普通図柄表示装置１９ｅを制御する。

普通当り遊技処理について説明する。
普通当り遊技処理は、普通当り遊技を付与するための処理である。主制御ＣＰＵ４１は、普通ゲームにおいて普通当り図柄を停止表示させると、普通当りの普通ゲームの終了後に普通当り遊技処理を実行する。主制御ＣＰＵ４１は、普通図柄開始処理にて決定した普通当り図柄に応じた開放制御データを用いて普通ソレノイドＳＬ１を制御し、第２始動口１３を開放する。

次に、副制御ＣＰＵ５１が実行する各種の処理について説明する。
大当り演出処理について説明する。
大当り演出処理は、大当り遊技中の演出（以下、大当り演出と示す）を実行させるための処理である。副制御ＣＰＵ５１は、オープニングコマンドを入力すると、オープニング演出を実行するように演出装置群ＥＳを制御する。副制御ＣＰＵ５１は、ラウンドコマンドを入力すると、ラウンド演出を実行するように演出装置群ＥＳを制御する。副制御ＣＰＵ５１は、エンディング開始コマンドを入力すると、エンディング演出を実行するように演出装置群ＥＳを制御する。副制御ＣＰＵ５１は、エンディング終了コマンドを入力すると、エンディング演出を終了するように演出装置群ＥＳを制御する。

演出ゲーム処理について説明する。
演出ゲーム処理は、特別ゲームの実行中、当該特別ゲームに関連した表示演出の１つとして、演出ゲームを実行させるための処理である。副制御ＣＰＵ５１は、変動開始コマンド、及び特別図柄コマンドを入力すると、演出ゲームを実行するように演出表示装置ＥＨを含む演出装置群ＥＳを制御する。

副制御ＣＰＵ５１は、特別図柄コマンドに基づいて、演出ゲームにて停止表示させる図柄組合せを決定する。副制御ＣＰＵ５１は、特別図柄コマンドから大当り図柄を特定可能である場合に、大当りの図柄組合せ（例えば７７７）を決定する。副制御ＣＰＵ５１は、特別図柄コマンドからはずれ図柄を特定可能である場合に、はずれの図柄組合せを決定する。副制御ＣＰＵ５１は、はずれの図柄組合せを決定する際、リーチ演出を実行させる条件（以下、リーチ条件と示す）が成立している場合に、リーチを含む図柄組合せ（例えば７８７）を決定する。副制御ＣＰＵ５１は、はずれの図柄組合せを決定する際、リーチ条件が成立していない場合に、リーチを含まない図柄組合せ（例えば７８３）を決定する。一例として、副制御ＣＰＵ５１は、入力した変動開始コマンドから特定可能な変動パターンに基づいて、リーチ条件が成立しているか否かを判定する。

副制御ＣＰＵ５１は、変動パターンに基づいて、演出ゲームの具体的な変動内容（演出内容）を決定する。一例として、副制御ＣＰＵ５１は、変動パターンに基づいて、演出ゲームの変動内容を特定可能な補助変動パターンを決定する。例えば、副制御ＣＰＵ５１は、変動パターンに１つ対応付けられた補助変動パターンを選択してもよい。例えば、副制御ＣＰＵ５１は、変動パターンに対応付けられた複数の補助変動パターンから１つを選択してもよい。補助変動パターンは、変動パターンから特定可能な変動内容を含むとよい。副制御ＣＰＵ５１は、決定した変動内容に基づいて、各図柄列において演出図柄の変動表示を開始するように、演出表示装置ＥＨを制御する。つまり、副制御ＣＰＵ５１は、演出ゲームを開始させる。

副制御ＣＰＵ５１は、演出ゲームの開始後、所定のタイミングが到来すると、図柄組合せを仮で停止表示させる。副制御ＣＰＵ５１は、変動終了コマンドの入力を契機に、図柄組合せを確定で停止表示させる。副制御ＣＰＵ５１は、変動パターンに定められた変動時間の経過を契機として、図柄組合せを確定で停止表示させてもよい。この場合、変動終了コマンドは省略してもよい。副制御ＣＰＵ５１は、変動ゲームを実行する変動ゲーム実行手段の一例である。

次に、パチンコ遊技機１０において実行される各種演出について説明する。
一例として、各種演出には、特定演出がある。特定演出は、特定の楽曲が出力されることを含む演出である。特定の楽曲は、少なくとも歌唱を伴う楽曲である。つまり、特定の楽曲は、伴奏を含んでもよく、伴奏を含まなくてもよい。一例として、特定演出には、第１特定演出と、第２特定演出と、がある。

まず、第１特定演出について説明する。
第１特定演出は、変動ゲームの実行中において実行可能な演出である。一例として、第１特定演出は、ＳＰ演出である。ＳＰ演出は、大当り遊技が付与されるかを報知する演出である。ＳＰ演出は、大当り遊技が付与される期待度（以下、大当り期待度と示す）を示唆する演出である。大当り期待度は、特典の一例である大当り遊技が付与される期待度である。大当り期待度は、特典が付与される特典期待度の一例である。一例として、第１特定演出には、実行態様が異なる複数種類の第１特定演出がある。一例として、複数種類の第１特定演出は、出力される楽曲の種類が異なる。一例として、複数種類の第１特定演出は、示唆される大当り期待度が異なる。

ここで、所定の内容について「示唆」とは、所定の内容を遊技者に対して仄めかすことであって、所定の内容を遊技者に対して明示しないことである。また、所定の内容について「報知」とは、所定の内容を遊技者に対して明示することであり、所定の内容を遊技者に対して確定的に認識させることである。一例として、大当り期待度について「示唆」とは、キャラクタ、及びエフェクト等の表示によって、大当り期待度が相対的に高い程度のことを認識可能とすることである。一例として、大当り期待度について「報知」とは、大当り確定演出のように、特定の大当り期待度であることを認識可能とすることである。

図４（ａ）に示すように、第１特定演出には、第１楽曲が出力されることを含む第１特定演出（以下、第１態様による第１特定演出と示す）がある。第１楽曲は、歌唱を伴う楽曲である。一例として、第１態様による第１特定演出は、演出表示装置ＥＨにおいて、女性のキャラクタ（以下、女性キャラクタと示す）を模した第１女性キャラクタ画像Ｇｊ１が表示される表示演出を含み得る。一例として、第１態様による第１特定演出は、上記女性キャラクタによる歌唱を伴う第１楽曲が出力される演出である。

図４（ｂ）に示すように、第１特定演出には、第２楽曲が出力されることを含む第１特定演出（以下、第２態様による第１特定演出と示す）がある。第２楽曲は、歌唱を伴う楽曲である。第２態様による第１特定演出は、演出表示装置ＥＨにおいて、女性キャラクタを模した第２女性キャラクタ画像Ｇｊ２が表示される表示演出を含み得る。例えば、第２態様による第１特定演出は、上記女性キャラクタによる歌唱を伴う第２楽曲が出力される演出である。一例として、第１女性キャラクタ画像Ｇｊ１と、第２女性キャラクタ画像Ｇｊ２とは、同じ女性キャラクタを模した画像である一方、意匠が異なる。一例として、第１女性キャラクタ画像Ｇｊ１と、第２女性キャラクタ画像Ｇｊ２とは、女性キャラクタが着用する衣装が異なる。一例として、第２態様による第１特定演出は、第１態様による第１特定演出に比して、示唆される大当り期待度が高い演出である。つまり、第２楽曲は、第１楽曲に比して示唆される大当り期待度が高い楽曲である。

図４（ｃ）に示すように、パチンコ遊技機１０では、第１特定演出の実行中、演出レバーＬＶの操作を受け付ける操作受付期間（以下、第１操作受付期間と示す）がある。一例として、第１操作受付期間では、演出レバーＬＶの操作を促す促進画像Ｇｓ１が表示される。一例として、促進画像Ｇｓ１は、「演出レバーを押せ」の文字列を模した画像を含み得る。一例として、促進画像Ｇｓ１は、演出レバーＬＶを模した画像を含み得る。

図４（ｄ）に示すように、第１特定演出は、当該実行中の変動ゲームの種類が大当りの変動ゲームであるか、はずれの変動ゲームであるかを特定可能な結果演出を含み得る。一例として、第１特定演出の実行中、第１操作受付期間が終了すると、実行中の変動ゲームの種類に応じて、結果演出が実行される。一例として、第１操作受付期間は、当該第１操作受付期間が開始されてから予め定められた時間が経過する第１条件、又は当該第１操作受付期間において演出レバーＬＶが操作される第２条件が成立することによって終了する。

次に、第２特定演出について説明する。
第２特定演出は、大当り遊技の実行中において実行可能な演出である。一例として、第２特定演出は、ラウンド演出である。一例として、第２特定演出は、大当り遊技の終了後の遊技状態を報知する演出である。一例として、第２特定演出は、大当り遊技の終了後に、特典の一例である高確時短状態に制御される期待度（以下、高確期待度と示す）を示唆する演出である。高確期待度は、特典が付与される特典期待度の一例である。一例として、第２特定演出には、実行態様が異なる複数種類の第２特定演出がある。一例として、複数種類の第２特定演出は、出力される楽曲の種類が異なる。一例として、複数種類の第２特定演出は、示唆される高確期待度が同じである。

図５（ａ）に示すように、第２特定演出には、第１楽曲が出力されることを含む第２特定演出（以下、第１態様による第２特定演出と示す）がある。第１楽曲は、上述の第１態様による第１特定演出においても出力される楽曲である。一例として、第１態様による第２特定演出は、演出表示装置ＥＨにおいて、男性のキャラクタ（以下、男性キャラクタと示す）を模した第１男性キャラクタ画像Ｇｄ１が表示される表示演出を含み得る。一例として、第１態様による第２特定演出は、上記男性キャラクタによる歌唱を伴う第１楽曲が出力される演出である。つまり、第１態様による第２特定演出は、第１態様による第１特定演出と同じ楽曲が出力される一方、歌唱するキャラクタが異なる演出である。

図５（ｂ）に示すように、第２特定演出には、第２楽曲が出力されることを含む第２特定演出（以下、第２態様による第２特定演出と示す）がある。第２楽曲は、上述の第２態様による第１特定演出においても出力される楽曲である。一例として、第２態様による第２特定演出は、演出表示装置ＥＨにおいて、男性キャラクタを模した第２男性キャラクタ画像Ｇｄ２が表示される表示演出を含み得る。一例として、第２態様による第２特定演出は、上記男性キャラクタによる歌唱を伴う第２楽曲が出力される演出である。つまり、第２態様による第２特定演出は、第２態様による第１特定演出と同じ楽曲が出力される一方、歌唱するキャラクタが異なる演出である。一例として、第１男性キャラクタ画像Ｇｄ１と、第２男性キャラクタ画像Ｇｄ２とは、同じ男性キャラクタを模した画像である一方、意匠が異なる。一例として、第１男性キャラクタ画像Ｇｄ１と、第２男性キャラクタ画像Ｇｄ２とは、男性キャラクタが着用する衣装が異なる。

図５（ｃ）に示すように、第２特定演出の実行中、演出レバーＬＶの操作を受け付ける操作受付期間（以下、第２操作受付期間と示す）がある。一例として、第２操作受付期間では、演出レバーＬＶの操作を促す促進画像Ｇｓ２が表示される。一例として、促進画像Ｇｓ２は、「演出レバーを押せ」の文字列を模した画像を含み得る。一例として、促進画像Ｇｓ２は、演出レバーＬＶを模した画像を含み得る。一例として、促進画像Ｇｓ２は、促進画像Ｇｓ１と同じ画像である。なお、促進画像Ｇｓ２は、促進画像Ｇｓ１と異なる画像であってもよい。

図５（ｄ）に示すように、第２特定演出は、大当り遊技の終了後に制御される遊技状態が高確時短状態であるか、低確時短状態であるかを特定可能な結果演出を含み得る。一例として、第２特定演出の実行中、第２操作受付期間が終了すると、実行中の大当り遊技の種類に応じて、結果演出が実行される。一例として、第２操作受付期間は、当該第２操作受付期間が開始されてから予め定められた時間が経過する第１条件、当該第２操作受付期間において演出レバーＬＶが操作される第２条件、又は予め定められた回数のラウンド遊技が終了する第３条件が成立することによって終了する。一例として、第３条件は、８回のラウンド遊技が終了すると成立する。

事前演出について説明する。
一例として、パチンコ遊技機１０において実行される各種演出には、事前演出がある。事前演出は、特定演出が実行されるとき、当該特定演出の実行前に実行される演出である。本実施形態では、特定演出が実行されるとき、事前演出が必ず実行される。つまり、事前演出は、特定の楽曲が出力されることを報知する演出である。一例として、事前演出には、第１事前演出と、第２事前演出と、がある。第１事前演出は、第１特定演出の実行前に実行される事前演出である。第２事前演出は、第２特定演出の実行前に実行される事前演出である。

第１事前演出について説明する。
第１事前演出は、第１特定演出において出力される楽曲の種類を特定可能な演出である。第１事前演出は、大当り期待度を示唆する演出である。一例として、第１事前演出には、実行態様が異なる複数種類の第１事前演出がある。一例として、複数種類の第１事前演出は、示唆される大当り期待度が異なる。一例として、複数種類の第１事前演出には、第１態様による第１事前演出と、第２態様による第１事前演出と、がある。一例として、第２態様による第１事前演出は、第１態様による第１事前演出に比して大当り期待度が高い演出である。第１事前演出は、変動ゲームが実行されている変動状態において実行される。

図６（ａ）に示すように、第１態様による第１事前演出では、演出表示装置ＥＨにおいて、第１特定演出が実行されることを特定可能な第１事前画像が表示される。一例として、第１態様による第１事前演出では、第１通常事前画像Ｇｂ１ａが表示される。一例として、第１通常事前画像Ｇｂ１ａは、「まもなく開演」の文字列を模した画像を含み得る。第１通常事前画像Ｇｂ１ａは、第１特定演出において出力される楽曲の種類を特定可能な画像である。一例として、第１通常事前画像Ｇｂ１ａは、第１特定演出において出力される楽曲の種類を特定可能な文字列を模した画像を含み得る。第１通常事前画像Ｇｂ１ａは、特定の楽曲が出力されることを報知する画像である。第１通常事前画像Ｇｂ１ａは、その後に出力される特定の楽曲の種類を報知する画像である。

図６（ｂ）に示すように、第２態様による第１事前演出では、演出表示装置ＥＨにおいて、第１特定演出が実行されることを特定可能な第１事前画像が表示される。一例として、第２態様による第１事前演出では、第１特別事前画像Ｇｂ１ｂが表示される。一例として、第１特別事前画像Ｇｂ１ｂは、「まもなく開演」の文字列を模した画像を含み得る。第１特別事前画像Ｇｂ１ｂは、第１特定演出において出力される楽曲の種類を特定可能な画像である。一例として、第１特別事前画像Ｇｂ１ｂは、第１特定演出において出力される楽曲の種類を特定可能な文字列を模した画像を含み得る。第１特別事前画像Ｇｂ１ｂは、特定の楽曲が出力されることを報知する画像である。第１特別事前画像Ｇｂ１ｂは、その後に出力される特定の楽曲の種類を報知する画像である。第１特別事前画像Ｇｂ１ｂは、第１通常事前画像Ｇｂ１ａと意匠が異なる画像である。一例として、第１特別事前画像Ｇｂ１ｂは、第１通常事前画像Ｇｂ１ａとは、文字列の表示色が異なる。

第２事前演出について説明する。
第２事前演出は、第２特定演出において出力される楽曲の種類を特定可能な演出である。一例として、第２事前演出は、その後に実行される第２特定演出の種類を遊技者が選択可能な演出である。第２事前演出は、高確期待度を示唆する演出である。一例として、第２事前演出には、実行態様が異なる複数種類の第２事前演出がある。一例として、複数種類の第２事前演出は、示唆される高確期待度が異なる。一例として、複数種類の第２事前演出には、第１態様による第２事前演出と、第２態様による第２事前演出と、がある。一例として、第２態様による第２事前演出は、第１態様による第２事前演出に比して高確期待度が高い演出である。

図７（ａ）に示すように、第１態様による第２事前演出では、演出表示装置ＥＨにおいて、第２特定演出が実行されることを特定可能な第２事前画像が表示される。一例として第１態様による第２事前演出では、第２通常事前画像Ｇｂ２ａが表示される。一例として、第２通常事前画像Ｇｂ２ａは、「楽曲選択」の文字列を模した画像を含み得る。一例として、第２通常事前画像Ｇｂ２ａは、第１態様による第２特定演出を示唆する画像を含み得る。例えば、第１態様による第２特定演出を示唆する画像は、第１態様による第２特定演出において表示される男性キャラクタを模した画像である。一例として、第２通常事前画像Ｇｂ２ａは、第２態様による第２特定演出を示唆する画像を含み得る。例えば、第２態様による第２特定演出を示唆する画像は、第２態様による第２特定演出において表示される男性キャラクタを模した画像である。一例として、第２通常事前画像Ｇｂ２ａは、その後に実行される第２特定演出の種類として、選択中である種類を特定可能な画像を含み得る。例えば、選択中である種類を特定可能な画像は、第１態様による第２特定演出を示唆する画像と、第２態様による第２特定演出を示唆する画像とのうち一方を指し示す画像である。第２通常事前画像Ｇｂ２ａは、特定の楽曲が出力されることを報知する画像である。より詳しくは、第２通常事前画像Ｇｂ２ａは、第１楽曲、及び第２楽曲の何れかが出力されることを報知する画像である。第１態様による第２事前演出の実行中、演出ボタンＢＴの操作を受け付ける操作受付期間（以下、第３操作受付期間と示す）がある。一例として、第３操作受付期間では、予め定められた切替時間が経過する毎に、第１態様による第２特定演出、第２態様による第２特定演出、第１態様による第２特定演出…のように、遊技者が選択中である第２特定演出の種類が切り替わる。一例として、第１態様による第２特定演出の実行中、第３操作受付期間が終了すると、そのとき選択中であった種類の第２特定演出が実行されることが決定される。一例として、第３操作受付期間は、当該第３操作受付期間が開始されてから予め定められた時間が経過する第１条件、又は当該第３操作受付期間において演出ボタンＢＴが操作される第２条件が成立することによって終了する。

図７（ｂ）に示すように、第２態様による第２事前演出では、演出表示装置ＥＨにおいて、第２特定演出が実行されることを特定可能な第２事前画像が表示される。一例として第２態様による第２事前演出では、第２特別事前画像Ｇｂ２ｂが表示される。一例として、第２特別事前画像Ｇｂ２ｂは、「楽曲選択」の文字列を模した画像を含み得る。一例として、第２特別事前画像Ｇｂ２ｂは、第２態様による第２特定演出を示唆する画像を含み得る。例えば、第２態様による第２特定演出を示唆する画像は、第２態様による第２特定演出において表示される男性キャラクタを模した画像である。一例として、第２特別事前画像Ｇｂ２ｂは、第２態様による第２特定演出を示唆する画像を含み得る。例えば、第２態様による第２特定演出を示唆する画像は、第２態様による第２特定演出において表示される男性キャラクタを模した画像である。一例として、第２特別事前画像Ｇｂ２ｂは、その後に実行される第２特定演出の種類として、選択中である種類を特定可能な画像を含み得る。例えば、選択中である種類を特定可能な画像は、第１態様による第２特定演出を示唆する画像と、第２態様による第２特定演出を示唆する画像とのうち一方を指し示す画像である。第２特別事前画像Ｇｂ２ｂは、特定の楽曲が出力されることを報知する画像である。より詳しくは、第２特別事前画像Ｇｂ２ｂは、第１楽曲、及び第２楽曲の何れかが出力されることを報知する画像である。第２特別事前画像Ｇｂ２ｂは、第２通常事前画像Ｇｂ２ａと意匠が異なる画像である。一例として、第２特別事前画像Ｇｂ２ｂは、第２通常事前画像Ｇｂ２ａとは、文字列の表示色が異なる。第２態様による第２事前演出の実行中、演出ボタンＢＴの操作を受け付ける第３操作受付期間がある。一例として、第３操作受付期間では、予め定められた切替時間が経過する毎に、第１態様による第２特定演出、第２態様による第２特定演出、第１態様による第２特定演出…のように、遊技者が選択中である第２特定演出の種類が切り替わる。一例として、第１態様による第２特定演出の実行中、第３操作受付期間が終了すると、そのとき選択中であった種類の第２特定演出が実行されることが決定される。一例として、第３操作受付期間は、当該第３操作受付期間が開始されてから予め定められた時間が経過する第１条件、又は当該第３操作受付期間において演出ボタンＢＴが操作される第２条件が成立することによって終了する。

このように、第１事前演出と、第２事前演出とは、異なる特典期待度を示唆する演出である一方、第１事前演出と、第２事前演出とは、同じ第１楽曲が出力されることを報知可能である。また、第１事前演出と、第２事前演出とは、異なる特典期待度を示唆する演出である一方、第１事前演出と、第２事前演出とは、同じ第２楽曲が出力されることを報知可能である。

次に、特定の楽曲の出力の制限について説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機１０は、特定演出の実行中、特定の楽曲の出力を制限可能に構成される。一例として、パチンコ遊技機１０は、特定の楽曲の可聴性が基準値よりも低くなるように出力することで特定の楽曲の出力を制限する。一例として、特定の楽曲の可聴性が基準値よりも低いことは、出力される特定の楽曲の音量が８０デシベル以下となることである。一例として、特定の楽曲の可聴性が基準値よりも低いことは、同じタイミングで出力される別の音の大きさが９０デシベル以上であることである。一例として、パチンコ遊技機１０は、特定の楽曲を出力しないことで特定の楽曲の出力を制限する。

図８に示すように、特定の楽曲の出力が制限されている場合、演出表示装置ＥＨにおいて、特定の楽曲の出力が制限されていることを特定可能な制限演出が実行される。一例として、制限演出では、制限画像Ｇｌが表示される。例えば、制限画像Ｇｌは、「楽曲制限中」の文字列を模した画像である。

一例として、パチンコ遊技機１０は、現在の出力設定に応じて、特定の楽曲の出力を制限する。一例として、出力設定には、基準設定と、特定設定と、が少なくともある。基準設定は、特定の楽曲の可聴性が基準値となるように出力するための設定である。一例として、パチンコ遊技機１０は、基準設定であるとき、特定の楽曲の音量が８０～９０デシベルとなるように、特定の楽曲を出力させる。一例として、特定設定は、特定の楽曲の可聴性が基準値よりも低くなるように出力するための設定である。一例として、特定設定は、特定の楽曲を出力させない設定であってもよい。

一例として、パチンコ遊技機１０では、事前演出の実行中に、出力設定を変更可能である。例えば、事前演出の実行中、演出ボタンＢＴの操作を受け付ける操作受付期間（以下、第４操作受付期間と示す）がある。第４操作受付期間において、演出ボタンＢＴが特定操作態様で操作された場合に、出力設定が変更される。つまり、第４操作受付期間において、演出ボタンＢＴが特定操作態様で操作された場合、現在の出力設定が基準設定であるときには特定設定に変更され、現在の出力設定が特定設定であるときには基準設定に変更される。一例として、特定操作態様は、演出ボタンＢＴを規定時間（例えば、３秒）にわたってオン状態とする操作態様（所謂、長押し）である。

一例として、パチンコ遊技機１０では、事前演出の非実行中、変動ゲームが実行されていない待機状態において、出力設定を変更可能である。例えば、待機状態中、演出ボタンＢＴの操作を受け付ける操作受付期間（以下、第５操作受付期間と示す）がある。第５操作受付期間において、演出ボタンＢＴが操作された場合、パチンコ遊技機１０における各種設定が変更可能な状態（以下、設定状態と示す）となる。一例として、設定状態において、変更可能な設定には、出力設定がある。一例として、設定状態において、変更可能な設定には、音量設定を含み得る。一例として、設定状態において、変更可能な設定には、光量設定を含み得る。一例として、設定状態において、変更可能な設定には、カスタマイズ設定を含み得る。

図９（ａ）に示すように、設定状態中、演出表示装置ＥＨでは、変更可能な設定を特定可能なメニュー演出が実行される。メニュー演出では、メニュー画像Ｇｍが表示される。メニュー画像Ｇｍは、出力設定が変更可能であることを特定可能な画像を含み得る。一例として、メニュー画像Ｇｍは、音量設定が変更可能であることを特定可能な画像を含み得る。一例として、メニュー画像Ｇｍは、光量設定が変更可能であることを特定可能な画像を含み得る。一例として、メニュー画像Ｇｍは、カスタマイズ設定が変更可能であることを特定可能な画像を含み得る。設定状態中、演出ボタンＢＴ、及び十字ボタンＪＢの操作を受け付ける操作受付期間（以下、第６操作受付期間と示す）がある。第６操作受付期間において、十字ボタンＪＢが操作されることによって、変更する設定を選択可能である。第６操作受付期間において、演出ボタンＢＴが操作された場合、選択中の設定を変更可能な状態（以下、設定変更状態）と示す。メニュー演出では、選択中の設定を特定可能な選択画像Ｇｅが表示される。

図９（ｂ）に示すように、出力設定の設定変更状態中、演出表示装置ＥＨでは、設定画像Ｇｆが表示される。一例として、設定画像Ｇｆは、現在の出力設定を特定可能な画像である。一例として、出力設定の設定変更状態中、演出ボタンＢＴの操作を受け付ける操作受付期間（以下、第７操作受付期間と示す）がある。例えば、第７操作受付期間において、演出ボタンＢＴが操作された場合、出力設定を変更可能である。一例として、第７操作受付期間において、演出ボタンＢＴが操作された場合、現在の出力設定が基準設定であるときには特定設定に変更され、現在の出力設定が特定設定であるときには基準設定に変更される。

特定演出、及び事前演出を実行させるための制御について説明する。
まず、第１特定演出、及び第１事前演出を実行させるための制御について説明する。
副制御ＣＰＵ５１は、変動開始コマンドを入力すると、当該変動開始コマンドから特定可能な変動ゲームの変動内容に基づいて、第１特定演出を実行させるか否かを決定する。一例として、副制御ＣＰＵ５１は、入力した変動開始コマンドから、ＳＰ大当り変動パターン、又はＳＰはずれ変動パターンを特定した場合に第１特定演出を実行させると決定し得る。また、副制御ＣＰＵ５１は、第１特定演出を実行させる場合、当該特定演出の種類を決定する。一例として、副制御ＣＰＵ５１は、入力した変動開始コマンドから、ＳＰ大当り変動パターンを特定した場合、ＳＰはずれ変動パターンを特定した場合に比して、第２態様による第１特定演出の実行を決定し易い。また、一例として、副制御ＣＰＵ５１は、入力した変動開始コマンドから、ＳＰ大当り変動パターンを特定した場合、ＳＰはずれ変動パターンを特定した場合に比して、第１態様による第１特定演出の実行を決定し難い。

副制御ＣＰＵ５１は、第１特定演出の実行を決定した場合、第１事前演出の実行を決定する。副制御ＣＰＵ５１は、第１事前演出の実行を決定した場合、第１事前演出の種類を決定する。一例として、副制御ＣＰＵ５１は、入力した変動開始コマンドから、ＳＰ大当り変動パターンを特定した場合、ＳＰはずれ変動パターンを特定した場合に比して、第２態様による第１事前演出の実行を決定し易い。また、一例として、副制御ＣＰＵ５１は、入力した変動開始コマンドから、ＳＰ大当り変動パターンを特定した場合、ＳＰはずれ変動パターンを特定した場合に比して、第１態様による第１事前演出の実行を決定し難い。一例として、副制御ＣＰＵ５１は、第２態様による第１特定演出の実行を決定した場合、第１態様による第１特定演出の実行を決定した場合に比して、第２態様による第１事前演出の実行を決定し易い。また、一例として、副制御ＣＰＵ５１は、第２態様による第１特定演出の実行を決定した場合、第１態様による第１特定演出の実行を決定した場合に比して、第１態様による第１事前演出の実行を決定し難い。

第１事前演出の実行を決定した場合、副制御ＣＰＵ５１は、変動ゲームが開始してから、第１所定時間（例えば、２０秒）が経過したことを契機として、決定した種類の第１事前演出を実行させるように演出装置群ＥＳを制御する。副制御ＣＰＵ５１は、第１事前演出を開始させる場合、演出ボタンＢＴの操作を受け付ける第４操作受付期間を開始する。第４操作受付期間において、副制御ＣＰＵ５１は、演出ボタンＢＴの操作信号に基づいて、演出ボタンＢＴが特定操作態様で操作されたことを特定すると、特定の楽曲の出力設定を変更する。一例として、副制御ＣＰＵ５１は、副制御ＲＡＭ５３に記憶される出力情報を参照する。出力情報は、現在の出力設定を特定可能な情報である。副制御ＣＰＵ５１は、出力情報から現在の出力設定が基準設定であると特定した場合、現在の出力設定を特定設定に変更するとともに、変更後の出力設定を特定可能なように出力情報を更新する。副制御ＣＰＵ５１は、出力情報から現在の出力設定が特定設定であると特定した場合、現在の出力設定を基準設定に変更するとともに、変更後の出力設定を特定可能なように出力情報を更新する。その後、副制御ＣＰＵ５１は、第１事前演出の演出時間が経過したことを契機として、第１事前演出を終了させるように演出装置群ＥＳを制御する。副制御ＣＰＵ５１は、第１事前演出の演出時間が経過したことを契機として、第４操作受付期間を終了する。

第１特定演出の実行を決定した場合、副制御ＣＰＵ５１は、変動ゲームが開始してから、第２所定時間（例えば、３０秒）が経過したことを契機として、決定した種類の第１特定演出を実行させるように演出装置群ＥＳを制御する。一例として、第２所定時間は、第１所定時間と、第１事前演出の演出時間の和である。つまり、パチンコ遊技機１０では、第１事前演出が実行されるとき、当該第１事前演出の終了に伴って、第１特定演出が実行される。副制御ＣＰＵ５１は、第１特定演出を実行させる場合、現在の出力設定に応じた出力態様で特定の楽曲を出力させる。つまり、副制御ＣＰＵ５１は、第１特定演出を実行させる場合、現在の出力設定が基準設定であるときには、特定の楽曲の可聴性が基準値となるように、特定の楽曲を出力させる。また、副制御ＣＰＵ５１は、第１特定演出を実行させる場合、現在の出力設定が特定設定であるときには、特定の楽曲の可聴性が基準値よりも低くなるように、特定の楽曲を出力させる。なお、副制御ＣＰＵ５１は、第１特定演出を実行させる場合、現在の出力設定が特定設定であるときには、特定の楽曲を出力させないようにしてもよい。副制御ＣＰＵ５１は、第１特定演出が開始してから予め定められた時間が経過したことを契機として、演出レバーＬＶの第１操作受付期間を開始する。その後、副制御ＣＰＵ５１は、第１操作受付期間を終了させるとき、実行中の変動ゲームの種類に応じて、当該実行中の変動ゲームの種類が大当りの変動ゲームであるか、はずれの変動ゲームであるかを特定可能な結果演出を実行させるように演出装置群ＥＳを制御する。副制御ＣＰＵ５１は、第１特定演出の演出時間が経過したことを契機として、第１特定演出を終了させるように演出装置群ＥＳを制御する。

次に、第２事前演出を実行させるための制御について説明する。
副制御ＣＰＵ５１は、オープニングコマンドを入力すると、当該オープニングコマンドから特定可能な大当り遊技の種類に基づいて、何れの第２事前演出を実行させるかを決定する。一例として、副制御ＣＰＵ５１は、入力したオープニングコマンドから、第１大当り遊技を特定した場合、第２大当り遊技を特定した場合に比して、第２態様による第２事前演出の実行を決定し易い。一例として、副制御ＣＰＵ５１は、入力したオープニングコマンドから、第１大当り遊技を特定した場合、第２大当り遊技を特定した場合に比して、第１態様による第２事前演出の実行を決定し難い。

副制御ＣＰＵ５１は、決定した種類の第２事前演出をオープニング演出として実行させるように演出装置群ＥＳを制御する。副制御ＣＰＵ５１は、第２事前演出を開始させる場合、演出ボタンＢＴの操作を受け付ける第３操作受付期間を開始する。第３操作受付期間において、副制御ＣＰＵ５１は、演出ボタンＢＴの操作信号に基づいて、演出ボタンＢＴが操作されたことを特定すると、選択中の第２特定演出の種類を変更する。つまり、第３操作受付期間において、副制御ＣＰＵ５１は、演出ボタンＢＴの操作信号に基づいて、演出ボタンＢＴが操作されたことを特定すると、第１態様による第２特定演出を選択中である場合、第２態様による第２特定演出が選択され、第２態様による第２特定演出を選択中である場合、第１態様による第２特定演出が選択される。

副制御ＣＰＵ５１は、第２事前演出を開始させる場合、演出ボタンＢＴの操作を受け付ける第３操作受付期間に加えて、第４操作受付期間を開始する。第４操作受付期間において、副制御ＣＰＵ５１は、演出ボタンＢＴの操作信号に基づいて、演出ボタンＢＴが特定操作態様で操作されたことを特定すると、特定の楽曲の出力設定を変更する。その後、副制御ＣＰＵ５１は、第２事前演出の演出時間が経過したことを契機として、第２事前演出を終了させるように演出装置群ＥＳを制御する。副制御ＣＰＵ５１は、第２事前演出の演出時間が経過したことを契機として、第３操作受付期間、及び第４操作受付期間を終了する。

次に、第２特定演出を実行させるための制御について説明する。
副制御ＣＰＵ５１は、第２事前演出を開始してから、最初のラウンドコマンドを入力すると、第２事前演出が終了するときに選択されていた種類の第２特定演出を実行させる。副制御ＣＰＵ５１は、第２特定演出を実行させる場合、現在の出力設定に応じた出力態様で特定の楽曲を出力させる。一例として、副制御ＣＰＵ５１は、第２特定演出が開始してから予め定められた時間が経過したことを契機として、演出レバーＬＶの第２操作受付期間を開始する。副制御ＣＰＵ５１は、第２特定演出が開始してから予め定められた回数のラウンド遊技が実行されることを契機として、演出レバーＬＶの第２操作受付期間を開始してもよい。その後、副制御ＣＰＵ５１は、第２操作受付期間を終了させるとき、実行中の大当り遊技の種類に応じて、当該大当り遊技終了後の遊技状態が高確時短状態であるか、低確時短状態であるかを特定可能な結果演出を実行させるように演出装置群ＥＳを制御する。一例として、副制御ＣＰＵ５１は、第２操作受付期間を開始してから予め定められた回数のラウンド遊技が実行されることを契機として、第２操作受付期間を終了してもよい。一例として、副制御ＣＰＵ５１は、第２特定演出の演出時間が経過したことを契機として、第２特定演出を終了させるように演出装置群ＥＳを制御する。一例として、副制御ＣＰＵ５１は、第２特定演出が開始してから予め定められた回数のラウンド遊技が実行されることを契機として第２特定演出を終了させてもよい。

次に、待機状態における制御について説明する。
副制御ＣＰＵ５１は、待機状態となったことを契機として、演出ボタンＢＴの操作を受け付ける第５操作受付期間を開始する。一例として、副制御ＣＰＵ５１は、待機状態となってから予め定められた時間が経過したことを契機として、演出ボタンＢＴの操作を受け付ける第５操作受付期間を開始する。第５操作受付期間において、副制御ＣＰＵ５１は、演出ボタンＢＴの操作信号に基づいて、演出ボタンＢＴが操作されたことを特定すると、メニュー画像Ｇｍを表示させるように演出表示装置ＥＨを制御する。このとき、副制御ＣＰＵ５１は、副制御ＲＡＭ５３に記憶される設定種情報を初期化する。設定種情報は選択中の設定を特定可能な情報である。一例として、初期化後の設定種情報は、音量設定を選択中であることを特定可能な情報である。

次に、副制御ＣＰＵ５１は、演出ボタンＢＴ、及び十字ボタンＪＢの操作を受け付ける第６操作受付期間を開始する。第６操作受付期間において、副制御ＣＰＵ５１は、十字ボタンＪＢの操作信号に基づいて、十字ボタンＪＢが操作されたことを特定すると、十字ボタンＪＢの操作態様に応じて、選択中の設定を変更可能である。一例として、副制御ＣＰＵ５１は、上ボタンＪＢｕが操作される毎に、…音量設定→出力設定→カスタマイズ設定→光量設定→音量設定…の順に選択中の設定を変更する。一例として、副制御ＣＰＵ５１は、下ボタンＪＢｄが操作される毎に、…音量設定→光量設定→カスタマイズ設定→出力設定→音量設定…の順に選択中の設定を変更する。副制御ＣＰＵ５１は、選択中の設定を変更する場合、変更後の設定を特定可能なように設定種情報を更新する。第６操作受付期間において、副制御ＣＰＵ５１は、演出ボタンＢＴの操作信号に基づいて、演出ボタンＢＴが操作されたことを特定すると、選択中の設定を変更可能な設定変更状態となる。

設定変更状態において、副制御ＣＰＵ５１は、演出ボタンＢＴの操作を受け付ける第７操作受付期間を開始する。第７操作受付期間において、副制御ＣＰＵ５１は、演出ボタンＢＴの操作信号に基づいて、演出ボタンＢＴが操作されたことを特定すると、設定を変更する。つまり、出力設定の設定変更状態である場合、演出ボタンＢＴが操作される毎に、出力設定が、基準設定→特定設定→基準設定のように変更される。一例として、副制御ＣＰＵ５１は、任意の操作手段の操作を受け付けるとともに、当該操作手段が操作された場合、設定変更状態が終了する。

以下、特定演出、及び事前演出の具体的な実行態様の一例について、説明する。
図１０（ａ）には、ＳＲ演出が実行されている状況を示している。上述したように、ＳＰ演出は、ＳＲ演出を経由して実行される。このため、ＳＲ演出が実行されているとき、遊技者は、ＳＰ演出が実行されることに期待する。特に、ＳＰ演出は、ＳＰ演出が実行されない場合に比して大当り期待度が高い演出である。このため、ＳＲ演出が実行されているとき、遊技者は、よりＳＰ演出が実行されることに期待する。

図１０（ｂ）に示すように、ＳＲ演出を経由して第１特定演出としてのＳＰ演出が実行される場合、演出表示装置ＥＨでは、第１事前演出が実行される。これにより、遊技者は、第１特定演出が実行されることを事前に特定可能である。ここでは、第２態様による第１事前演出が実行されたとする。これにより、遊技者は、第１態様による第１事前得出芽実行されるときに比して大当り期待度が高いことを特定可能である。このとき、第１事前演出が実行されたことによって、第１特定演出が実行されることを事前に特定した遊技者（撮影者）は、第１特定演出において特定の楽曲の出力を制限可能である。本実施形態において、第１事前演出の開始タイミングから、第１特定演出の開始タイミングまでの期間は、遊技の進行状況にかかわらず、一定である。このため、遊技者（撮影者）は、第１特定演出において特定の楽曲の出力を制限し易い。

図１０（ｃ）に示すように、第１事前演出の実行中、第４操作受付期間において、演出ボタンＢＴが特定操作態様で操作されたことによって、出力設定が特定設定に変更されると、演出表示装置ＥＨでは、制限画像Ｇｌが表示される。制限画像Ｇｌは、特定設定に設定されたことを特定可能である。つまり、制限画像Ｇｌを表示する制限演出は、特定設定に設定されたことを特定可能な演出である。これにより、遊技者（撮影者）は、その後に実行される第１特定演出において特定の楽曲の出力が制限されることを認識可能である。なお、第１事前演出の実行中、第４操作受付期間において、演出ボタンＢＴと異なる操作手段が操作された場合、出力設定は変更されない。

図１０（ｄ）に示すように、その後、第１特定演出が実行されると、当該第１特定演出において特定の楽曲の出力が制限される。一例として、特定の楽曲の可聴性が基準値よりも低くなるように、特定の楽曲が出力される。一般的に、パチンコ遊技機１０が設置される遊技店では、極めてうるさい状況が想定される。このような状況において、可聴性が基準値よりも低くなるように特定の楽曲が出力されると、当該特定の楽曲が出力されていることを極めて認識し難い。つまり、出力されている音からは、第１楽曲が出力されているか、第２楽曲が出力されているかを特定困難である。一方、演出表示装置ＥＨでは、第１態様による特定演出が実行されているか、第２態様による特定演出が実行されているかを特定可能である。ここでは、第２態様による第１特定演出が実行されているとする。これにより、遊技者は、大当り期待度が高いことを特定可能である。

図１０（ｅ）に示すように、第１特定演出が開始してから予め定められた時間が経過したことを契機として、演出レバーＬＶの第１操作受付期間が開始される。このとき、演出表示装置ＥＨでは、演出レバーＬＶの操作を促す促進画像Ｇｓ１が表示される。つまり、演出表示装置ＥＨの表示態様から、第１特定演出が開始してからの経過時間を推測可能である。このため、演出表示装置ＥＨの表示態様から、特定の楽曲の進行状況を推測可能であるといえる。

図１０（ｆ）に示すように、第１特定演出の第１操作受付期間が終了すると、演出表示装置ＥＨでは、結果演出が実行される。これにより、実行中の変動ゲームが大当りの変動ゲームであるか、はずれの変動ゲームであるかを遊技者が特定可能である。ここでは、実行中の変動ゲームが大当りの変動ゲームであったとする。その後、大当りの変動ゲームが終了したことを契機として、大当り遊技が付与される。

図１１（ａ）に示すように、大当り遊技が開始されると、演出表示装置ＥＨでは、第２事前演出としてのオープニング演出が開始される。これにより、遊技者は、第２特定演出が実行されることを事前に特定可能である。また、遊技者は、実行される第２特定演出の種類を任意に選択可能であることを特定可能である。ここでは、第２態様による第２特定演出を遊技者が選択するとする。このとき、出力設定が特定設定であるため、演出表示装置ＥＨでは、制限画像Ｇｌが表示される。これにより、遊技者は、その後に実行される第２態様による第２特定演出において、特定の楽曲としての第２楽曲の出力が制限されることを認識可能である。このため、第２楽曲の出力が制限されないことを望む遊技者は、第２事前演出の実行中である第４操作受付期間において特定操作態様で演出ボタンＢＴを操作することで、出力設定を基準設定に変更することができる。本実施形態において、第２事前演出の開始タイミングから、第２特定演出の開始タイミングまでの期間は、遊技の進行状況にかかわらず、一定である。このため、遊技者は、第２特定演出における出力設定を変更し易い。なお、第２事前演出の実行中、第４操作受付期間において、演出ボタンＢＴと異なる操作手段が操作された場合、出力設定は変更されない。

図１１（ｂ）に示すように、出力設定が基準設定に変更されると、演出表示装置ＥＨでは、制限演出が終了する。つまり、演出表示装置ＥＨでは、制限画像Ｇｌの表示が終了する。これにより、遊技者は、その後に実行される第２態様による第２特定演出において、特定の楽曲としての第２楽曲の出力が制限されないことを認識可能である。

図１１（ｃ）に示すように、第２事前演出が開始してから、オープニング時間が経過すると、その時点で選択されている種類の第２特定演出が実行される。ここでは、第２態様による第２特定演出が実行されるとする。出力設定が基準設定である場合、第２態様による第２特定演出の実行中、第２楽曲が基準値で出力される。これにより、遊技者は、第２楽曲の出力を楽しむことができる。

図１１（ｄ）に示すように、第２特定演出が開始してから予め定められた回数のラウンド遊技が実行されたことを契機として、演出レバーＬＶの第２操作受付期間が開始される。このとき、演出表示装置ＥＨでは、演出レバーＬＶの操作を促す促進画像Ｇｓ１が表示される。

図１１（ｅ）、及び図１１（ｆ）に示すように、第２特定演出の第２操作受付期間が終了すると、演出表示装置ＥＨでは、結果演出が実行される。これにより、実行中の大当り遊技が第１大当り遊技であるか、第２大当り遊技であるかを遊技者が特定可能である。ここでは、第１大当り遊技が実行されているとする。このため、第１大当り遊技が終了したことを契機として、高確時短状態に制御される。

このように、事前演出の実行中、演出ボタンＢＴが操作されることに基づいて、特定の楽曲の可聴性が基準設定よりも低い、又は特定の楽曲を出力させない特定設定に設定可能である。また、事前演出の実行中、演出ボタンＢＴが操作されることに基づいて、特定設定に設定された後、特定演出が実行されたとき、当該特定演出の終了後に、新たな事前演出が実行されることがあり、当該事前演出の実行中、演出ボタンＢＴが操作されない場合であっても、当該事前演出の終了後に実行される特定演出は、特定設定に基づいて実行可能である。

本実施形態の効果について説明する。
（１－１）本実施形態によれば、特定の楽曲が出力される場合、事前に、特定の楽曲の可聴性が基準設定よりも低い、又は特定の楽曲を出力させない特定設定に設定可能である。これによれば、特定の楽曲が２次利用できない、又は困難な場合であっても、遊技機として、当該楽曲の出力を制限できるため、動画を撮影しようとする遊技者は、当該楽曲が出力されることによる動画を加工する手間を低減できる。これにより、動画を撮影しようとする遊技者の撮影意欲の低下を抑制することができる。

（１－２）特に、本実施形態では、事前演出が実行されていないときであっても、変動ゲームが実行されていない待機状態であれば、特定設定に設定可能である。これによれば、遊技を開始する前に特定設定に設定することが可能であるため、特定設定に設定されていないことによって楽曲が基準設定に基づいて出力されてしまうことを抑制することができる。

（１－３）ＳＲ演出が実行される場合、特定演出としてのＳＰ演出が実行されるときの方が、ＳＰ演出が実行されないときに比して大当り期待度が高い。即ち、ＳＰ演出は、動画を撮影しようとする遊技者にとっても動画に残したい演出である。このため、このような演出を撮影した場合であっても、動画の加工が不要になることで、動画を撮影しようとする遊技者の撮影意欲の低下を効果的に抑制することができる。

（１－４）本実施形態では、事前演出の開始タイミングから、特定演出の開始タイミングまでの期間は、遊技の進行状況にかかわらず、一定であるため、事前演出が実行されるとき、当該事前演出の実行中に特定設定に設定し易い。

（１－５）事前演出の実行中、特定設定に設定された後、特定演出が実行されたとき、当該特定演出の終了後に、新たな事前演出が実行される場合、当該事前演出の実行中に新たに特定設定を設定することなく、その後に実行される特定演出において特定の楽曲の出力が制限される。これによれば、特定演出が実行される毎に特定設定に設定する必要がなくなるため、動画を撮影しようとする遊技者の、撮影中における興趣の低下を抑制することができる。

（１－６）このような、事前演出は、その種類によって、同じ特定の楽曲が出力されることを報知する一方、異なる特典期待度を示唆することが可能である。これによれば、事前演出によって興趣の向上を図ることができる。

（１－７）本実施形態では、特定演出が実行されるとき、事前演出が必ず実行される。このため、特定設定に設定する機会を、動画を撮影しようとする遊技者に確実に提供することができる。

（１－８）特定演出の実行中の操作受付期間では、特定設定を設定するための演出ボタンＢＴとは異なる演出レバーＬＶの操作を受け付ける。これによれば、遊技者が意図せず特定設定に設定してしまうことを抑制することができる。

（１－９）特定設定に設定されているとき、特定設定に設定されていることを特定可能な画像が演出表示装置ＥＨに表示される。これによれば、特定設定に設定されたことを遊技者が認識し易い。

（１－１０）特定演出としてのＳＰ演出は、ＳＲ演出を経由して実行される。このため、ＳＲ演出の実行中において、遊技者（撮影者）は、特定操作態様によって演出ボタンＢＴを操作する準備ができる。これにより、特定の楽曲が出力される前に、特定の楽曲の出力を制限し易い。

（第２実施形態）
第２実施形態のパチンコ遊技機について説明する。
以下の説明では、既に説明した実施形態と同一構成及び同一制御について、同一の符号を付すなどし、その重複する説明を省略又は簡略化する。

第２実施形態では、事前演出の開始タイミングから、特定演出の開始タイミングまでの期間が遊技の進行状況に応じて異なる点で、第１実施形態と異なる。また、この実施形態では、ＳＰ演出が、ＳＲ演出を経由せずに実行され得る点で、第１実施形態と異なる。一例として、ＳＰ演出がＳＲ演出を経由せずに実行される場合、ＳＰ演出は、ＮＲ演出を経由して実行される。つまり、本実施形態において、ＳＰ大当り変動パターンには、ＳＲ演出を経由する第１ＳＰ大当り変動パターンと、ＳＲ演出を経由しない第２ＳＰ大当り変動パターンがある。また、ＳＰはずれ変動パターンには、ＳＲ演出を経由する第１ＳＰはずれ変動パターンと、ＳＲ演出を経由しない第２ＳＰはずれ変動パターンがある。

図１２（ａ）に示すように、第１特定演出としてのＳＰ演出が、ＳＲ演出を経由して実行される場合、第１事前演出の演出時間は、第１演出時間（例えば、３秒）である。つまり、第１事前演出が開始してから第１特定演出が開始されるまでの時間は、第１演出時間である。この実施形態では、第１事前演出の実行中、演出表示装置ＥＨにおいて、当該第１事前演出が終了するまでの時間を示唆、又は報知する第１残時間画像Ｇｚ１が表示される。一例として、第１残時間画像Ｇｚ１は、「残り○秒」の文字列を模した画像である。

図１２（ｂ）に示すように、第１特定演出としてのＳＰ演出が、ＳＲ演出を経由せずに実行される場合、第１事前演出の演出時間は、第１演出時間よりも長い第２演出時間（例えば、５秒）である。つまり、本実施形態では、ＳＲ演出を経由したか否かによって、第１特定演出が開始したときに示唆又は報知される「第１事前演出が終了するまでの時間」が異なる。

図１３（ａ）に示すように、初当りに基づく大当り遊技が実行される場合、第２事前演出の演出時間は、第３演出時間である。初当りとは、低確非時短状態であるときの大当りである。一例として、第３演出時間は、第１演出時間と同じである。第３演出時間は、第１演出時間よりも短くてもよく、第１演出時間よりも長くてもよく、第２演出時間と同じでもよく、第２演出時間よりも長くてもよい。この実施形態では、第２事前演出の実行中、演出表示装置ＥＨにおいて、当該第２事前演出が終了するまでの時間を示唆、又は報知する第２残時間画像Ｇｚ２が表示される。一例として、第２残時間画像Ｇｚ２は、「残り○秒」の文字列を模した画像である。

図１３（ｂ）に示すように、連荘当りに基づく大当り遊技が実行される場合、第２事前演出の演出時間は、第３演出時間よりも長い第４演出時間である。つまり、本実施形態では、初当りであるか否かによって、第２特定演出が開始したときに示唆又は報知される「第２事前演出が終了するまでの時間」が異なる。連荘当りとは、高確時短状態、又は低確時短状態であるときの大当りである。一例として、第４演出時間は、第２演出時間と同じである。第４演出時間は、第１演出時間よりも短くてもよく、第１演出時間と同じでもよく、第２演出時間よりも短くてもよく、第２演出時間よりも長くてもよい。

本実施形態において事前演出を実行させるための制御について説明する。
第１事前演出を実行させるための制御において、副制御ＣＰＵ５１は、第１事前演出の種類を決定した後、第１事前演出の演出時間を決定する。一例として、副制御ＣＰＵ５１は、入力した変動開始コマンドから、第１ＳＰ大当り変動パターン、又は第１ＳＰはずれ変動パターンを特定した場合に第１演出時間にわたって第１事前演出を実行させると決定する。一例として、副制御ＣＰＵ５１は、入力した変動開始コマンドから、第２ＳＰ大当り変動パターン、又は第２ＳＰはずれ変動パターンを特定した場合に、第２演出時間にわたって第１事前演出を実行させると決定する。

第２事前演出を実行させるための制御において、副制御ＣＰＵ５１は、第２事前演出の種類を決定した後、第２事前演出の演出時間を決定する。一例として、副制御ＣＰＵ５１は、今回の大当り遊技が連荘当りに基づく大当り遊技であることを特定した場合に第３演出時間にわたって第２事前演出を実行させると決定する。一例として、副制御ＣＰＵ５１は、今回の大当り遊技が初当りに基づく大当り遊技であることを特定した場合に第４演出時間にわたって第２事前演出を実行させると決定する。一例として、大当り遊技のオープニング時間は、初当りに基づく大当り遊技と、連荘当りに基づく大当り遊技とで異なるようにしてもよい。つまり、主制御ＣＰＵ４１は、初当りに基づく大当り遊技と、連荘当りに基づく大当り遊技とで異なるオープニング時間を決定するようにしてもよい。一例として、初当りに基づく大当り遊技では、連荘当りに基づく大当り遊技よりも長いオープニング時間が設定されていてもよい。この場合、初当りに基づく大当り遊技のオープニング時間と、連荘当りに基づく大当り遊技のオープニング時間との差は、第４演出時間と、第３演出時間との差と同じであってもよい。

以上のように構成することで、本実施形態のパチンコ遊技機１０は、ＳＲ演出を経由するか否かに応じて、第１事前演出の開始タイミングから、第１特定演出の開始タイミングまでの期間が異なる。また、初当りに基づく大当り遊技であるか否かに応じて、第２事前演出の開始タイミングから、第２特定演出の開始タイミングまでの期間が異なる。

本実施形態の効果について説明する。
（２－１）本実施形態によれば、遊技の進行状況に応じて適切な期間を確保できるため、事前演出が実行されるとき、特定設定に設定し易い。

（２－２）また、事前演出が終了するまでの時間が表示されるため、より特定設定に設定し易い。
（２－３）ＳＲ演出を経由しない場合、遊技者は、ＳＰ演出（第１特定演出）が実行されることの期待が低い。このような状態で、第１事前演出が実行される場合、遊技者は、突然開始された第１事前演出に戸惑ってしまう場合がある。このため、ＳＲ演出を経由しない場合、ＳＲ演出を経由する場合に比して、長い演出時間を設定することで、特定設定に設定し易い。

（２－４）初当りに基づく大当り遊技では、未だ特定演出が実行されていないことによって、特定設定に設定されていない状況が生じ得る。このため、初当りに基づく大当り遊技では、連荘当りに基づく大当り遊技に比して、長い演出時間を設定することで、特定設定に設定し易い。

（第３実施形態）
第３実施形態のパチンコ遊技機について説明する。
第３実施形態では、特定の楽曲が出力されるとき、演出表示装置ＥＨにおいて、歌唱に対応した歌詞が表示される点で、第１実施形態、及び第２実施形態と異なる。歌詞は、歌唱が行われているときに表示される。つまり、特定の楽曲が伴奏を含む場合、歌詞は、特定演出の実行中の一部の期間において表示される。一方、特定の楽曲が伴奏を含まない場合、歌詞は、特定演出の実行中の全部の期間において表示され得る。歌詞は、特定の楽曲に関する楽曲関連情報の一例である。以下、詳細に説明する。

図１４（ａ）に示すように、第１特定演出が実行される場合、演出表示装置ＥＨでは、特定の楽曲の進行に伴って、歌唱に対応した歌詞を特定可能な歌詞画像Ｇｋが表示領域Ｒの下部に表示される。つまり、第１態様による第１特定演出が実行される場合、演出表示装置ＥＨでは、第１楽曲の進行に伴って、第１楽曲における歌唱に対応した歌詞画像Ｇｋが表示される。一方、第２態様による第１特定演出が実行される場合、演出表示装置ＥＨでは、第２楽曲の進行に伴って、第２楽曲における歌唱に対応した歌詞画像Ｇｋが表示される。

図１４（ｂ）に示すように、第２特定演出が実行される場合、演出表示装置ＥＨでは、特定の楽曲の進行に伴って、歌唱に対応した歌詞画像Ｇｋが表示領域Ｒの下部に表示される。つまり、第１態様による第２特定演出が実行される場合、演出表示装置ＥＨでは、第１楽曲の進行に伴って、第１楽曲における歌唱に対応した歌詞画像Ｇｋが表示される。一方、第２態様による第２特定演出が実行される場合、演出表示装置ＥＨでは、第２楽曲の進行に伴って、第２楽曲における歌唱に対応した歌詞画像Ｇｋが表示される。

本実施形態では、出力設定に特定設定が設定されているとき、演出表示装置ＥＨにおける歌詞（歌詞画像Ｇｋ）の表示が制限される。以下、具体例について説明する。
図１５（ａ）に示すように、一例として、歌詞（歌詞画像Ｇｋ）の表示が制限されることは、演出表示装置ＥＨにおいて、単に、歌詞（歌詞画像Ｇｋ）を表示させないことを含み得る。

図１５（ｂ）に示すように、一例として、歌詞（歌詞画像Ｇｋ）の表示が制限されることは、演出表示装置ＥＨにおいて、少なくとも歌詞（歌詞画像Ｇｋ）の表示領域を含む一部の表示領域における全てを表示させないことを含み得る。

図１５（ｃ）に示すように、一例として、歌詞（歌詞画像Ｇｋ）の表示が制限されることは、歌詞（歌詞画像Ｇｋ）が表示領域Ｒの左部に表示されることを含み得る。この場合、左方（遊技機の右前方）からの歌詞（歌詞画像Ｇｋ）の視認性が低下する。

図１５（ｄ）に示すように、一例として、歌詞（歌詞画像Ｇｋ）の表示が制限されることは、歌詞（歌詞画像Ｇｋ）が表示領域Ｒの左部に表示されることを含み得る。この場合、右方（遊技機の左前方）からの歌詞（歌詞画像Ｇｋ）の視認性が低下する。

図１５（ｅ）に示すように、一例として、歌詞（歌詞画像Ｇｋ）の表示が制限されることは、演出表示装置ＥＨよりも前方に可動体Ｋを設けるとともに、当該可動体Ｋが、正面視において歌詞（歌詞画像Ｇｋ）の表示の一部、又は全部に被る位置に動作可能であることを含み得る。なお、図では全部に被る場合を例示している。この場合、可動体Ｋは、出力設定が基準設定であるとき、正面視において歌詞（歌詞画像Ｇｋ）の表示の全部と被らない位置に動作可能であるとよい。

図１５（ｆ）に示すように、一例として、歌詞（歌詞画像Ｇｋ）の表示が制限されることは、演出表示装置ＥＨにおいて、少なくとも歌詞（歌詞画像Ｇｋ）の表示領域を含む一部の表示領域における輝度が相対的に低くなることを含み得る。例えば、演出表示装置ＥＨにおいて、少なくとも歌詞（歌詞画像Ｇｋ）の表示領域を含む一部の表示領域において、バックライトの光量を低下させてもよい。

本実施形態の効果について説明する。
（３－１）本実施形態では、特定の楽曲が出力される場合、演出表示装置ＥＨにおいて、歌唱に対応した歌詞が表示される。この場合、特定の楽曲が２次利用できない、又は困難であるとき、撮影者は、歌詞が視認し難くなるように動画を加工する必要が生じる。このような前提のもと、本実施形態では、特定の楽曲が出力される場合、事前に、歌詞（歌詞画像Ｇｋ）の視認性が基準設定よりも低い、又は歌詞（歌詞画像Ｇｋ）を表示させない特定設定に設定可能である。これによれば、特定の楽曲が２次利用できない、又は困難な場合であっても、遊技機として、歌詞の表示を制限できるため、動画を撮影しようとする遊技者は、動画を加工する手間を低減できる。これにより、動画を撮影しようとする遊技者の撮影意欲の低下を抑制することができる。

（３－２）一般的に、パチンコ遊技機１０の正面には、遊技者（撮影者）が居るため、パチンコ遊技機１０を正面から撮影できない。このため、パチンコ遊技機１０の右前方、又は左前方からの視認性のみを低下させることで、遊技者には、歌詞が視認し易い一方、撮影される動画では、歌詞の表示を制限できる。

上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・第３実施形態では、楽曲関連情報としての歌詞の表示を制限する具体例として、複数の制限方法を例示したが、当該複数の制限方法のうち遊技者によって選択された任意の制限方法によって、楽曲関連情報としての歌詞の表示を制限可能であってもよい。この場合、特定設定には、複数種類あり、その種類に応じて、歌詞の表示の制限方法が異なるとよい。

・第３実施形態では、楽曲関連情報として、歌詞を例示したがこれに限らない。一例として、楽曲関連情報は、歌詞、楽曲名、歌手名（アーティスト名）、作詞者名、及び作曲者名のうち、任意に選択された１又は複数の情報であってもよい。楽曲関連情報に、楽曲名、歌手名（アーティスト名）、作詞者名、及び作曲者名の何れかを含む場合、当該情報は、特定演出の実行中の全部の期間において表示されてもよい。

・第３実施形態において、特定設定には、特定の楽曲の出力が制限されない一方、歌詞の表示が制限される設定があってもよい。これによれば、撮影した動画のうち、映像のみを使用する遊技者（撮影者）などの興趣を向上させ易い。

・各種演出は、その実行態様を任意に変更してもよい。
・第１特定演出と、第２特定演出とは、出力される楽曲の一部又は全部が異なっていてもよい。

・出力設定は、特定の楽曲ごとに設定可能であってもよい。つまり、出力設定には、第１楽曲の出力設定と、第２楽曲の出力設定と、があってもよい。この場合、一例として、事前演出の実行中、制限操作が行われたときに示唆されている楽曲の出力設定が変更される。また、出力設定は、特定の楽曲ごとに設定可能に構成する場合、一例として、待機状態では、特定の楽曲ごとに出力設定を変更可能である。

・出力設定を特定の楽曲ごとに設定可能にする場合、第１特定演出と、第２特定演出とで、同じ楽曲が出力される場合であっても、それぞれを制限できるようにしてもよい。つまり、第１態様による第１特定演出、第２態様による第１特定演出、第１態様による第２特定演出、及び第２態様による第２特定演出のそれぞれについて、特定設定を設定可能にしてもよい。この場合、複数の楽曲のうち、一部の楽曲については、第１特定演出と、第２特定演出とで、特定設定を共通して設定可能である一方、他の楽曲については、第１特定演出と、第２特定演出とのそれぞれについて、特定設定を設定可能であってもよい。具体的に例示すれば、第１態様による第１特定演出、及び第１態様による第２特定演出は、共通して特定設定が設定される一方、第２態様による第１特定演出、及び第２態様による第２特定演出は、それぞれについて、特定設定を設定可能にしてもよい。また、第２態様による第１特定演出、及び第２態様による第２特定演出は、共通して特定設定が設定される一方、第１態様による第１特定演出、及び第１態様による第２特定演出は、それぞれについて、特定設定を設定可能にしてもよい。

・特定設定に設定されたとき、制限画像Ｇｌは、一定時間にわたって表示された後、非表示となってもよい。
・出力設定は、任意のタイミングで初期化されてもよい。一例として、出力設定は、特定演出が実行される毎に初期化されてもよい。一例として、出力設定は、待機状態に制御されたことを契機として初期化されてもよい。

・特定演出は、複数の変動ゲームにわたって実行される演出であってもよい。
・特定演出が実行されるとき、事前演出が実行されない場合があってもよい。
・特定演出が実行されないときであっても、事前演出が実行され得るようにしてもよい。この場合、事前演出は、特定演出が実行されることを示唆する演出である。また、この場合、事前演出は、特定の楽曲が出力され得ることを示唆する演出である。

・特定演出では、所定の情報を表示しなくてもよい。つまり、特定演出は、少なくとも特定の楽曲が出力される演出であっても良い。この場合、演出実行手段には、演出表示装置ＥＨが含まれなくてもよい。つまり、演出実行手段には、少なくともスピーカＳＰが含まれるとよい。

・特定演出の実行中、演出ボタンＢＴの操作受付期間を設けるとともに、当該操作受付期間において、特定操作態様で演出ボタンＢＴが操作されたとき、特定設定に設定可能であってもよい。このように構成することで、事前演出が開始された後、特定設定が設定されていないときに特定演出が開始される場合、当該特定演出の実行中、演出ボタンＢＴが操作されることに基づいて、特定設定に設定可能であるとよい。これによれば、特定演出が開始された後に特定設定に設定する機会があることから、事前演出の実行中に特定設定に設定できなかった場合であっても、対処が容易である。また、この場合、演出ボタンＢＴとは別の操作手段（演出レバーＬＶ、及び十字ボタンＪＢ）が特定態様で操作されても特定設定に設定不能であってもよい。

・特定演出として、ＳＰ演出、ラウンド演出を例示したがこれに限らない。特定演出は、少なくとも歌唱を伴う特定の楽曲を出力する演出であればよく、任意に変更してもよい。

・第１特定演出は、大当り遊技中に実行されてもよい。この場合、第１特定演出、及び第１事前演出は、高確期待度を示唆する演出であってもよい。
・第２特定演出は、大当り遊技の種類に応じて、実行されない場合があってもよい。

・第２特定演出は、遊技者によって種類を選択不能な演出であってもよい。この場合、第２特定演出は、その種類に応じて、特典期待度が異なる演出であってもよい。一例として、第２態様による第２特定演出は、第１態様による第１特定演出に比して特典期待度が高い演出であってもよい。例えば、第２特定演出の種類に応じて特典期待度が異なるようにする場合、副制御ＣＰＵ５１は、大当り遊技の種類に基づいて、何れの第２特定演出を実行させるかを決定するとよい。一例として、第２特定演出の種類に応じて特典期待度が異なるようにする場合、第２特定演出が実行されないときには、第２特定演出が実行されるときに比して、特典期待度が高くなるようにしてもよい。

・第２特定演出は、変動ゲーム中に実行されてもよい。この場合、第２特定演出、及び第２事前演出は、大当り期待度を示唆する演出であってもよい。
・事前演出が開始された後、所定の変動ゲームが終了した後に特定演出が開始されるようにしてもよい。つまり、事前演出が開始される変動ゲームと、特定演出が開始される変動ゲームとは別にしてもよい。この場合、事前演出は、特定演出が実行される変動ゲームよりも前の変動ゲームで実行されるようにしてもよい。また、事前演出が開始される変動ゲームと、特定演出が開始される変動ゲームは別にする場合、事前演出は、複数の変動ゲームにわたって実行される演出であってもよい。具体的に例示すれば、所定の変動ゲームの実行中、事前演出が開始された後、当該所定の変動ゲームが終了し、その後の変動ゲームにおいて、事前演出が終了し、その後、当該次の変動ゲームにおいて、特定演出が開始されてもよい。一例として、事前演出が開始される変動ゲームと、特定演出が開始される変動ゲームとを別にする場合、主制御ＣＰＵ４１は、特別ゲームの保留条件が成立するときに、当該特別ゲームの変動パターンの種類を事前判定するとともに、当該事前判定の結果を特定可能なコマンド（所謂、先読みコマンド）を副基板５０へ出力してもよい。この場合、副制御ＣＰＵ５１は、先読みコマンドによって、特定演出が実行されることが事前に特定可能である場合に、事前演出を実行するか否か、及びその実行態様を決定するとよい。

・第１事前演出の第１通常事前画像Ｇｂ１ａ、及び第１特別事前画像Ｇｂ１ｂのそれぞれは、第１特定演出において出力される楽曲の種類を特定可能な画像を含まなくてもよい。この場合、第１通常事前画像Ｇｂ１ａ、及び第１特別事前画像Ｇｂ１ｂのそれぞれに含まれる「まもなく開演」の文字列を模した画像によって、その種類は特定できないものの、特定の楽曲が出力されることは特定可能である。このように、第１事前演出は、直接的な報知（示唆）ではなく、間接的に、特定の楽曲が出力されることを報知（示唆）してもよい。つまり、第１事前演出は、直接的、及び間接的の一方、又は両方によって、特定の楽曲が出力されることを報知（示唆）してもよい。

・第２事前演出は、直接的、及び間接的の一方、又は両方によって、特定の楽曲が出力されることを報知（示唆）してもよい。
・第２事前演出の操作受付期間では、演出ボタンＢＴ、演出レバーＬＶ、十字ボタンＪＢ、及びこれらとは別の操作手段のうち、任意に設定された１又は複数の操作手段のいずれかが操作されたことによって、その後に実行される第２特定演出の種類が決定されてもよい。

・第１事前演出と、第２事前演出とは、同じ特定演出の実行を示唆する演出であってもよい。
・各操作受付期間において、有効となる操作手段は任意に変更してもよい。

・演出表示装置ＥＨは、各種の画像を表示可能な１の表示部を含んで構成されることに限定されず、複数の表示部を含んで構成されてもよい。演出表示装置ＥＨは、所定の動作を可能に構成された可動体と組み合わせて構成されてもよい。演出表示装置ＥＨを構成する１以上の表示部の一部又は全部は、遊技盤ＹＢに設けられてもよく、搭載枠１１ｂに設けられてもよい。

・第１変動ゲームと第２変動ゲームは、保留条件が成立した順番で実行されてもよい。
・パチンコ遊技機１０は、次回の大当り遊技まで高確率状態を付与する仕様、転落抽選に当選するまで高確率状態を付与する仕様（所謂、転落機）、又は規定回数の変動ゲームが終了するまで高確率状態を付与する仕様（所謂、ＳＴ機）を採用できる。パチンコ遊技機１０は、遊技球が特定領域を通過することを条件に高確率状態を付与する仕様（所謂、Ｖ確変機）を採用できる。パチンコ遊技機１０は、転落機の仕様と、Ｖ確変機の仕様と、を混合させた仕様であってもよい。

・特別図柄の当り抽選は、大当り抽選のほか、小当り抽選を含んでもよい。当り抽選にて小当りに当選した場合、特別ゲームの終了後に小当り遊技（当り遊技）が付与される。本実施形態において、通常の遊技状態（例えば、低確非時短状態）に比して、単位時間あたりに小当りに当選する回数（頻度）、又は、単位時間あたりに小当り遊技が付与される回数（頻度）が向上する状態（所謂、小当りＲＵＳＨ）に制御可能に構成してもよい。

・パチンコ遊技機１０は、「羽根もの」、又は「ヒコーキタイプ」ともいわれる第２種に分類される仕様を採用してもよい。この種のパチンコ遊技機では、始動口への遊技球の入球を契機に入球装置（大入賞口）の開閉羽根（開閉部材）が開き、入球装置へ入球した遊技球が特別入賞口へ入球することによって大当り遊技が生起される。

・主制御ＣＰＵ４１、主制御ＲＯＭ４２、主制御ＲＡＭ４３、及び乱数生成回路４４は、ワンチップに構成されていてもよい。
・遊技盤ＹＢの具体的な構成は、任意に変更してもよい。

・パチンコ遊技機１０は、副基板５０をサブ統括制御基板とし、副基板５０とは別に演出表示装置ＥＨを専門に制御する表示制御基板、装飾ランプＬＡを専門に制御する発光制御基板、スピーカＳＰを専門に制御する音制御基板を設けてもよい。このようなサブ統括制御基板とその他の演出を制御する基板を含めて副基板としてもよい。また、実施形態において、単一の基板に主制御ＣＰＵ４１、及び副制御ＣＰＵ５１を搭載してもよい。また、表示制御基板、発光制御基板、及び音制御基板を任意に組み合わせて単数又は複数の基板としてもよい。

・上記実施形態をスロットマシンに適用してもよい。スロットマシンでは、ＢＥＴボタンの操作や、メダルの投入によって、掛け数（賭数ともいわれる）を設定することができる。スロットマシンでは、掛け数を設定した後、スタートレバーが操作されると、複数のリールが回転する。スロットマシンでは、複数のリールが回転した後、ストップボタンが操作されると、対応するリールの回転が停止する。そして、スロットマシンでは、全てのリールの回転が停止すると、停止した図柄組み合わせに応じて賞（メダルの付与、再遊技）が付与される。スロットマシンでは、掛け数が設定されている状態でスタートレバーが操作されてから全てのリールの回転が停止するまでが、少なくとも１回の変動ゲームに含まれる。また、スロットマシンでは、役抽選が行われ、役抽選においてボーナス役に当選可能となっているものがある。このようなスロットマシンでは、入賞ライン上においてボーナス役に対応する図柄組み合わせが導出されることでボーナス役が入賞すると、ボーナス遊技が付与される。ボーナス遊技は、特典の一例である。ボーナス遊技は、パチンコ遊技機１０の大当り遊技に相当する。

また、スロットマシンでは、役抽選においてリプレイ役（再遊技役）などの特定の役に当選する確率が異なる複数種類の遊技状態のうち何れかの遊技状態に制御可能に構成されたものもある。リプレイ役などの特定の役に当選する確率が、通常遊技状態に比して高い遊技状態（所謂、ＲＴ状態）は、持ち球が増加する、又は通常遊技状態に比して持ち球が減少し難いため、遊技者にとって有利な遊技状態である。つまり、ＲＴ状態は、特典の一例である。

また、スロットマシンには、所定の役を入賞させるためのストップボタンの操作態様が報知される状態（所謂、ＡＴ状態）に制御可能なものもある。ＡＴ状態は、通常遊技状態に比して所定の役を入賞させ易くなることから、持ち球が増加する、又は通常遊技状態に比して持ち球が減少し難いため、遊技者にとって有利な遊技状態である。つまり、ＡＴ状態は、特典の一例である。

また、ＡＴ状態に制御可能なスロットマシンには、ＡＴ状態においてボーナス遊技を模した演出を実行可能なものや、ＡＴ状態の方がボーナス遊技に比して持ち球が増加し易いものもある。このようなスロットマシンにおいて、ＡＴ状態は、パチンコ遊技機１０の大当り遊技に相当するといえる。

上記実施形態及び変更例から把握できる技術的思想について記載する。
（付記イ）遊技者による操作が可能な操作手段と、演出を実行する演出実行手段と、前記演出実行手段を制御する演出制御手段と、を備え、前記演出実行手段には、所定の音を出力可能な音出力手段を少なくとも含み、前記演出には、少なくとも歌唱を伴う特定の楽曲が出力される特定演出と、前記特定の楽曲が出力されることを示唆する又は報知する事前演出と、があり、前記事前演出の実行中、前記操作手段が操作されることに基づいて、前記特定の楽曲の可聴性が基準設定よりも低い、又は前記特定の楽曲を出力させない特定設定に設定可能である遊技機。

（付記ロ）遊技者による操作が可能な操作手段と、演出を実行する演出実行手段と、前記演出実行手段を制御する演出制御手段と、を備え、前記演出実行手段には、所定の音を出力可能な音出力手段と、所定の情報を表示可能な表示手段と、を少なくとも含み、前記演出には、少なくとも歌唱を伴う特定の楽曲が出力される特定演出と、前記特定の楽曲が出力されることを示唆する又は報知する事前演出と、があり、前記表示手段では、前記特定演出の実行中の一部又は全部の期間において、前記特定の楽曲に関する楽曲関連情報が表示され、前記事前演出の実行中、前記操作手段が操作されることに基づいて、前記楽曲関連情報の視認性が基準設定よりも低い、又は前記楽曲関連情報を表示させない特定設定に設定可能である遊技機。

（付記ハ）遊技者による操作が可能な操作手段と、演出を実行する演出実行手段と、前記演出実行手段を制御する演出制御手段と、付与条件の成立を契機に特典を付与する特典付与手段と、を備え、前記演出実行手段には、所定の音を出力可能な音出力手段を少なくとも含み、前記演出には、少なくとも歌唱を伴う特定の楽曲が出力される特定演出と、前記特定の楽曲が出力されることを示唆する又は報知する事前演出と、があり、前記特定演出は、前記特定演出が実行されない場合に比して前記特典が付与される特典期待度が高い演出であり、前記事前演出の実行中、前記操作手段が操作されることに基づいて、前記特定の楽曲の可聴性が基準設定よりも低い、又は前記特定の楽曲を出力させない特定設定に設定可能である遊技機。

（付記ニ）遊技者による操作が可能な操作手段と、演出を実行する演出実行手段と、前記演出実行手段を制御する演出制御手段と、付与条件の成立を契機に特典を付与する特典付与手段と、を備え、前記演出実行手段には、所定の音を出力可能な音出力手段と、所定の情報を表示可能な表示手段と、を少なくとも含み、前記演出には、少なくとも歌唱を伴う特定の楽曲が出力される特定演出と、前記特定の楽曲が出力されることを示唆する又は報知する事前演出と、があり、前記特定演出は、前記特定演出が実行されない場合に比して前記特典が付与される特典期待度が高い演出であり、前記表示手段では、前記特定演出の実行中の一部又は全部の期間において、前記特定の楽曲に関する楽曲関連情報が表示され、前記事前演出の実行中、前記操作手段が操作されることに基づいて、前記楽曲関連情報の視認性が基準設定よりも低い、又は前記楽曲関連情報を表示させない特定設定に設定可能である遊技機。

（付記ホ）遊技者による操作が可能な操作手段と、演出を実行する演出実行手段と、前記演出実行手段を制御する演出制御手段と、を備え、前記演出実行手段には、所定の音を出力可能な音出力手段を少なくとも含み、前記演出には、少なくとも歌唱を伴う特定の楽曲が出力される特定演出と、前記特定の楽曲が出力されることを示唆する又は報知する事前演出と、があり、前記事前演出の実行中、前記操作手段が操作されることに基づいて、前記特定の楽曲の可聴性が基準設定よりも低い、又は前記特定の楽曲を出力させない特定設定に設定可能であり、前記事前演出の開始タイミングから、前記特定演出の開始タイミングまでの期間は、遊技の進行状況にかかわらず、一定である遊技機。

（付記ヘ）遊技者による操作が可能な操作手段と、演出を実行する演出実行手段と、前記演出実行手段を制御する演出制御手段と、を備え、前記演出実行手段には、所定の音を出力可能な音出力手段と、所定の情報を表示可能な表示手段と、を少なくとも含み、前記演出には、少なくとも歌唱を伴う特定の楽曲が出力される特定演出と、前記特定の楽曲が出力されることを示唆する又は報知する事前演出と、があり、前記表示手段では、前記特定演出の実行中の一部又は全部の期間において、前記特定の楽曲に関する楽曲関連情報が表示され、前記事前演出の実行中、前記操作手段が操作されることに基づいて、前記楽曲関連情報の視認性が基準設定よりも低い、又は前記楽曲関連情報を表示させない特定設定に設定可能であり、前記事前演出の開始タイミングから、前記特定演出の開始タイミングまでの期間は、遊技の進行状況にかかわらず、一定である遊技機。

（付記ト）遊技者による操作が可能な操作手段と、演出を実行する演出実行手段と、前記演出実行手段を制御する演出制御手段と、を備え、前記演出実行手段には、所定の音を出力可能な音出力手段を少なくとも含み、前記演出には、少なくとも歌唱を伴う特定の楽曲が出力される特定演出と、前記特定の楽曲が出力されることを示唆する又は報知する事前演出と、があり、前記事前演出の実行中、前記操作手段が操作されることに基づいて、前記特定の楽曲の可聴性が基準設定よりも低い、又は前記特定の楽曲を出力させない特定設定に設定可能であり、前記事前演出の開始タイミングから、前記特定演出の開始タイミングまでの期間は、遊技の進行状況に応じて異なる遊技機。

（付記チ）遊技者による操作が可能な操作手段と、演出を実行する演出実行手段と、前記演出実行手段を制御する演出制御手段と、を備え、前記演出実行手段には、所定の音を出力可能な音出力手段と、所定の情報を表示可能な表示手段と、を少なくとも含み、前記演出には、少なくとも歌唱を伴う特定の楽曲が出力される特定演出と、前記特定の楽曲が出力されることを示唆する又は報知する事前演出と、があり、前記表示手段では、前記特定演出の実行中の一部又は全部の期間において、前記特定の楽曲に関する楽曲関連情報が表示され、前記事前演出の実行中、前記操作手段が操作されることに基づいて、前記楽曲関連情報の視認性が基準設定よりも低い、又は前記楽曲関連情報を表示させない特定設定に設定可能であり、前記事前演出の開始タイミングから、前記特定演出の開始タイミングまでの期間は、遊技の進行状況に応じて異なる遊技機。

（付記リ）前記特定演出が実行されるとき、前記事前演出が必ず実行されるとよい。
（付記ヌ）前記事前演出が開始された後、前記特定設定が設定されていないときに前記特定演出が開始される場合、当該特定演出の実行中、前記操作手段が操作されることに基づいて、前記特定設定に設定可能であるとよい。

（付記ル）前記操作手段とは別の操作手段を備え、前記特定演出の実行中、前記別の操作手段の操作が受け付けられる期間があり、前記特定演出の実行中、前記別の操作手段が操作されても前記特定設定に設定不能であるとよい。

（付記ヲ）前記特定設定に設定されたことを特定可能な演出が実行可能であるとよい。

ＢＴ…演出ボタン ＥＨ…演出表示装置 ＥＳ…演出装置群 Ｇｂ１ａ…第１通常事前画像 Ｇｂ１ｂ…第１特別事前画像 Ｇｂ２ａ…第２通常事前画像 Ｇｂ２ｂ…第２特別事前画像 Ｇｄ１，Ｇｄ２…男性キャラクタ画像 Ｇｅ…選択画像 Ｇｆ…設定画像 Ｇｊ１，Ｇｊ２…女性キャラクタ画像 Ｇｋ…歌詞画像 Ｇｌ…制限画像 Ｇｍ…メニュー画像 Ｇｓ１，Ｇｓ２…促進画像 Ｇｚ１，Ｇｚ２…残時間画像 ＨＤ…発射ハンドル ＪＢ…十字ボタン ＪＢｄ…下ボタン ＪＢｌ…左ボタン ＪＢｒ…右ボタン ＪＢｕ…上ボタン Ｋ…可動体 ＬＡ…装飾ランプ ＬＶ…演出レバー Ｒ…表示領域 ＳＥ１…第１始動センサ ＳＥ２…第２始動センサ ＳＥ３…カウントセンサ ＳＥ４…ゲートセンサ ＳＬ１…普通ソレノイド ＳＬ２…特別ソレノイド ＳＰ…スピーカ ＹＢ…遊技盤 ＹＢａ…遊技領域 ＹＢｂ…表示窓口 ＹＢｃ…発射通路 １０…パチンコ遊技機 １１…枠体 １１ａ…外枠 １１ｂ…搭載枠 １２…第１始動口 １３…第２始動口 １３ａ…普通開閉片 １４…大入賞口 １４ａ…特別開閉片 １７…ゲート １７ａ…ゲート口 １８…アウト口 １９ａ…第１特別図柄表示装置 １９ｂ…第２特別図柄表示装置 １９ｃ…第１保留表示装置 １９ｄ…第２保留表示装置 １９ｅ…普通図柄表示装置 ４０…主基板 ４１…主制御ＣＰＵ ４２…主制御ＲＯＭ ４３…主制御ＲＡＭ ４４…乱数生成回路 ５０…副基板 ５１…副制御ＣＰＵ ５２…副制御ＲＯＭ ５３…副制御ＲＡＭ

Claims (4)

1. 遊技者による操作が可能な操作手段と、
   演出を実行する演出実行手段と、
   前記演出実行手段を制御する演出制御手段と、を備え、
   前記演出実行手段には、所定の音を出力可能な音出力手段を少なくとも含み、
   前記演出には、少なくとも歌唱を伴う特定の楽曲が出力される特定演出と、前記特定の楽曲が出力されることを示唆する又は報知する事前演出と、があり、
   前記事前演出の実行中、前記操作手段が操作されることに基づいて、前記特定の楽曲の可聴性が基準設定よりも低い、又は前記特定の楽曲を出力させない特定設定に設定可能であり、
   前記事前演出は、少なくとも変動ゲームが実行されている変動状態において実行され、
   前記事前演出の非実行中、前記変動ゲームが実行されていない待機状態において、前記操作手段が操作されることに基づいて、前記特定設定に設定可能である遊技機。
2. 遊技者による操作が可能な操作手段と、
   演出を実行する演出実行手段と、
   前記演出実行手段を制御する演出制御手段と、を備え、
   前記演出実行手段には、所定の音を出力可能な音出力手段と、所定の情報を表示可能な表示手段と、を少なくとも含み、
   前記演出には、少なくとも歌唱を伴う特定の楽曲が出力される特定演出と、前記特定の楽曲が出力されることを示唆する又は報知する事前演出と、があり、
   前記表示手段では、前記特定演出の実行中の一部又は全部の期間において、前記特定の楽曲に関する楽曲関連情報が表示され、
   前記事前演出の実行中、前記操作手段が操作されることに基づいて、前記楽曲関連情報の視認性が基準設定よりも低い、又は前記楽曲関連情報を表示させない特定設定に設定可能であり、
   前記事前演出は、少なくとも変動ゲームが実行されている変動状態において実行され、
   前記事前演出の非実行中、前記変動ゲームが実行されていない待機状態において、前記操作手段が操作されることに基づいて、前記特定設定に設定可能である遊技機。
3. 前記事前演出の実行中、前記操作手段が操作されることに基づいて、前記特定設定に設定された後、前記特定演出が実行されたとき、当該特定演出の終了後に、新たな前記事前演出が実行されることがあり、当該事前演出の実行中、前記操作手段が操作されない場合であっても、当該事前演出の終了後に実行される前記特定演出は、前記特定設定に基づいて実行可能である請求項１又は請求項２に記載の遊技機。
4. 付与条件の成立を契機に特典を付与する特典付与手段を備え、
   前記事前演出は、前記特典が付与される特典期待度を示唆する演出であり、
   前記事前演出には、第１事前演出と、前記第１事前演出とは異なる第２事前演出と、が少なくともあり、
   前記第１事前演出と、前記第２事前演出とは、異なる前記特典期待度を示唆する演出である一方、前記第１事前演出と、前記第２事前演出とは、同じ前記特定の楽曲が出力されることを示唆する又は報知する請求項１～請求項３のうち何れか一項に記載の遊技機。

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