JP7255351B2 - 光硬化性材料、それを用いた光硬化性樹脂組成物、光硬化物 - Google Patents
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Description
そこで、この紫外線吸収剤のブリードアウトの問題を改善すべく、ベンゾトリアゾール基などの紫外線吸収機能を持つ官能基をアクリルアクリレート重合体の構造中に導入する技術が知られている(下記特許文献1参照)。しかしながら、前記特許文献1記載のベンゾトリアゾール基を持つアクリルアクリレート重合体は、ハードコートとしての耐擦傷性に劣るものであった。
一方、ハードコート塗膜において、紫外線吸収機能を付与する試みがなされてきた。しかしながら、ハードコート剤に紫外線吸収剤をただ添加するだけでは、硬化塗膜における耐候性、耐擦傷性が低下する傾向にあった。さらに、紫外線吸収骨格を持ち、(メタ)アクリロイル構造を有する光硬化性材料も提案されたが、昨今のハードコート塗膜に要求される耐候性、耐擦傷性には、なお不十分であった(下記特許文献2、3参照)。
R2は*-O-R2a-(O-R2b)m1-**、*-O-R2c-(O-(C=O)-R2d)m2-**、*-NH-R2e-(O-R2f)m3-**、もしくは*-O-R2g-(O-(C=O)-R2h)m4-**を表し、R2a、R2b、R2c、R2d、R2e、R2f、R2g、および、R2hは、それぞれ独立に炭素数1~20のアルキレン基を表し、m1~m4は0~20を表し、*は炭素原子との結合手、**は酸素原子との結合手を表す。m1~m4が2以上の場合は、それぞれのR2b、R2d、R2f、R2hは同じであっても異なっていてもよい。
R3は、nが1のときは単結合、nが2のときは、n+1価の炭素数1~20の炭化水素基を表し、R4は、*-R4a-(O-R4b)m5-**を表し、R4a、R4bは、炭素数1~20のアルキレン基を表し、m5は0~20を表し、*はR3との結合手、**は炭素原子との結合手を表し、nは1もしくは2を表す。nが2の場合は、それぞれのR4、R5は同じであっても異なっていてもよい。m5が2以上の場合は、それぞれのR4bは同じであっても異なっていてもよい。)
R2は*-O-R2a-(O-R2b)m1-**、*-O-R2c-(O-(C=O)-R2d)m2-**、*-NH-R2e-(O-R2f)m3-**、もしくは*-O-R2g-(O-(C=O)-R2h)m4-**を表し、R2a、R2b、R2c、R2d、R2e、R2f、R2g、および、R2hは、それぞれ独立に炭素数1~20のアルキレン基を表し、m1~m4は0~20を表し、*は炭素原子との結合手、**は酸素原子との結合手を表す。m1~m4が2以上の場合は、それぞれのR2b、R2d、R2f、R2hは同じであっても異なっていてもよい。
R3は、nが1のときは単結合、nが2のときは、n+1価の炭素数1~20の炭化水素基を表し、R4は、*-R4a-(O-R4b)m5-**を表し、R4a、R4bは、炭素数1~20のアルキレン基を表し、m5は0~20を表し、*はR3との結合手、**は炭素原子との結合手を表し、nは1もしくは2を表す。nが2の場合は、それぞれのR4、R5は同じであっても異なっていてもよい。m5が2以上の場合は、それぞれのR4bは同じであっても異なっていてもよい。)
炭素数1~20のアルキレン基は、その水素原子をハロゲンで置換できる。例えば、モノブロモメチレン基、モノブロモエチレン基、モノクロロエチレン基、モノヨードエチレン基、ジブロモエチレン基、モノブロモトリメチレン基、モノブロモテトラメチレン基、モノブロモペンタメチレン基、モノブロモヘキサメチレン基、モノブロモヘプタメチレン基、モノブロモオクタメチレン基等が挙げられる。
R3は、R4-CO-C(=CH2)-R5-で表される繰り返し単位と、NH基を結合する連結基である。単結合であって、少なくとも炭素原子と水素原子とを含む炭化水素基であってもよい。炭化水素基はベンゼン環や複素環や脂環を含んでいてもよい。例えば、(メチル)メタン-トリイル基、(2-メチル)エタン-1-イル-2―ジイル基などが挙げられる。
重合により、一般式(15)で表される不飽和単量体(a2)は一般式(13)で表される繰り返し単位となり、一般式(16)で表される不飽和単量体(a1)は一般式(12)で表される繰り返し単位となる。
一般式(16)で表される不飽和単量体(a1)は、紫外線吸収骨格を有する。紫外線吸収骨格としては、ベンゾトリアゾール骨格、トリアジン骨格、ベンゾフェノン骨格を含むことが好ましい。
一般式(16)で表される不飽和単量体(a1)として、ベンゾトリアゾール骨格を含む場合は、以下の一般式(a1-1)~(a1-3)が好ましい。
ハロゲン原子は、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
炭素数1~6のアルコキシ基は、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペントキシ基、ヘプトキシ基等が挙げられる。
炭素数1~20のアルキレン基は、その水素原子をハロゲンで置換できる。例えば、モノブロモメチレン基、モノブロモエチレン基、モノクロロエチレン基、モノヨードエチレン基、ジブロモエチレン基、モノブロモトリメチレン基、モノブロモテトラメチレン基、モノブロモペンタメチレン基、モノブロモヘキサメチレン基、モノブロモヘプタメチレン基、モノブロモオクタメチレン基等が挙げられる。
R32、及びR33は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1~20のアルキル基、炭素数3~20のシクロアルキル、及び炭素数1~20のアルコキシ基を表し、
R34は、炭素数1~20のアルキレン基もしくは炭素数3~5のヒドロキシアルキレン基を表す。R35は、水素もしくはメチル基を表す。
炭素数3~20のシクロアルキル基は、例えば、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等のシクロアルキル基等が挙げられる、
炭素数1~20のアルコキシ基は、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、tert-ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、ウンデシルオキシ基、ドデシルオキシ基、トリデシルオキシ基、テトラデシルオキシ基、ペンタデシルオキシ基、ヘキサデシルオキシ基、ヘプタデシルオキシ基、オクタデシルオキシ基、ノナデシルオキシ基、イコシルオキシ基等が挙げられる。
炭素数1~20のアルキレン基は、その水素原子をハロゲンで置換できる。例えば、モノブロモメチレン基、モノブロモエチレン基、モノクロロエチレン基、モノヨードエチレン基、ジブロモエチレン基、モノブロモトリメチレン基、モノブロモテトラメチレン基、モノブロモペンタメチレン基、モノブロモヘキサメチレン基、モノブロモヘプタメチレン基、モノブロモオクタメチレン基等が挙げられる。
炭素数3~5のヒドロキシアルキレン基は、例えば、2-ヒドロキシプロピレン基、1-メチル-2-ヒドロキシエチレン基、2-ヒドロキシブチレン基、2-ヒドロキシペンチレン基、1-メチル-2-ヒドロキシプロピレン基等が挙げられる。
ハロゲン置換された炭素数1~20のアルキル基は、例えば、1-ブロモメチル基、2-ブロモエチル基、2-クロロエチル基、2-ヨードエチル基、3-ブロモプロピル基、4-ブロモブチル基、1-ブロモブチル基、5-ブロモペンチル基、6-ブロモヘキシル基、7-ブロモヘプチル基、8-ブロモオクチル基、9-ブロモノニル基、10-ブロモデシル基、11-ブロモウンデシル基、12-ブロモドデシル基、13-ブロモトリデシル基、14-ブロモテトラデシル基、15-ブロモペンタデシル基、16-ブロモヘキサデシル基、17-ブロモヘプタデシル基、18-ブロモオクタデシル基、19-ブロモノナデシル基、20-ブロモイコシル基等が挙げられる。
ハロゲン置換された炭素数3~20のシクロアルキル基は、例えば、2-ブロモシクロプロピル基、2-ブロモシクロペンチル基、4-ブロモシクロヘキシル基等が挙げられる。
ハロゲン置換された炭素数1~20のアルコキシ基は、例えば、1-ブロモメトキシ基、2-ブロモエトキシ基、3-クロロプロポキシ基等が挙げられる。
一般式(16)で表される不飽和単量体(a1)として、トリアジン骨格を含む場合は、以下の一般式(a1-4)が好ましい。
R42a、R42b、およびR42cは、それぞれ独立に、水素もしくは、炭素数1~10のアルキル基である。
R43は、水素、水酸基、炭素数1~20のアルキル基、炭素数6~20のアリール基、-O-R44、もしくは、-O-R45-CO-O-R46で表され、R44およびR46は、それぞれ独立に、炭素数1~20のアルキル基、もしくは炭素数6~20のアリール基で表され、上記アルキル基は環構造を形成していても良く、R45は炭素数1~20のアルキレン基、炭素数6~20のアリーレン基で表され、上記アルキル基は環構造を形成していても良い。
Pは、-O-、もしくは-O-R47-O-で表され、R47は、水酸基を有しても良い炭素数1~20のアルキレン基であり、
Qは水素もしくはメチル基である。)
炭素数1~20のアルキル基は、水素部位が置換されたものも含む。例えば、1-ブロモメチル基、2-ブロモエチル基、2-クロロエチル基、2-ヨードエチル基、3-ブロモプロピル基、4-ブロモブチル基、1-ブロモブチル基、5-ブロモペンチル基、6-ブロモヘキシル基、7-ブロモヘプチル基、8-ブロモオクチル基、9-ブロモノニル基、10-ブロモデシル基、11-ブロモウンデシル基、12-ブロモドデシル基、13-ブロモトリデシル基、14-ブロモテトラデシル基、15-ブロモペンタデシル基、16-ブロモヘキサデシル基、17-ブロモヘプタデシル基、18-ブロモオクタデシル基、19-ブロモノナデシル基、20-ブロモイコシル基等の鎖式炭化水素基;2-ブロモシクロプロピル基、2-ブロモシクロペンチル基、4-ブロモシクロヘキシル基等の脂環式炭化水素基等が挙げられる。
炭素数6~20のアリール基も、水素部位が置換されたものも含む。例えば、モノブロモフェニル基、ジブロモフェニル基、モノクロロフェニル基、モノブロモトリル基、モノブロモキシリル基、モノブロモベンジル基、モノブロモフェネチル基等の芳香族炭化水素基等が挙げられる。
炭素数1~20のアルキレン基は、水素部位が置換されたものも含む。例えば、モノブロモメチレン基、モノブロモエチレン基、モノクロロエチレン基、モノヨードエチレン基、ジブロモエチレン基、モノブロモトリメチレン基、モノブロモテトラメチレン基、モノブロモペンタメチレン基、モノブロモヘキサメチレン基、モノブロモヘプタメチレン基、モノブロモオクタメチレン基等が挙げられる。
炭素数6~20のアリーレン基は、水素部位が置換されたものも含む。例えば、モノブロモフェニレン基、モノクロロフェニレン基、モノブロモトリレン基、モノブロモキシリレン基等の芳香族炭化水素基等が挙げられる。
炭素数1~20のアルキレン基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、へキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基、ノニレン基、デシレン基等が挙げられる。
R47の構造としては、一般式(45)、(46)で示されるヒドロキシプロピレン基が挙げられる。
水酸基を有しても良い炭素数1~20のアルキレン基は、さらに、水素が置換されたものも含む。
一般式(16)で表される不飽和単量体(a1)として、ベンゾフェノン骨格を含む場合は、以下の一般式(a1-5)が好ましい。
R53は、単結合、もしくは-O-R55-を表し(R55が酸素に結合)、R55は、炭素数1~20のアルキレン基もしくは炭素数3~5のヒドロキシアルキレン基を表し、R54は、水素原子もしくはメチル基を表す。)
炭素数1~20のアルキレン基は、水素部位が置換されたものも含む。例えば、モノブロモメチレン基、モノブロモエチレン基、モノクロロエチレン基、モノヨードエチレン基、ジブロモエチレン基、モノブロモトリメチレン基、モノブロモテトラメチレン基、モノブロモペンタメチレン基、モノブロモヘキサメチレン基、モノブロモヘプタメチレン基、モノブロモオクタメチレン基等が挙げられる。
炭素数3~5のヒドロキシアルキレン基は、例えば、2-ヒドロキシプロピレン基、1-メチル-2-ヒドロキシエチレン基、2-ヒドロキシブチレン基、2-ヒドロキシペンチレン基、1-メチル-2-ヒドロキシプロピレン基等が挙げられる。
本発明の光硬化性材料(A)は、上記のように紫外線吸収骨格を有する一般式(16)で表される不飽和単量体(a1)と、一般式(15)で表される不飽和単量体(a2)を必須のモノマー成分とする共重合体である重合体(AA)に、一般式(14)で表される不飽和単量体(a3)を反応させて得られる。
一般式(15)で表される不飽和単量体(a2)としては、以下が挙げられる。
例えば、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2(又は3)-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2(又は3又は4)-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート及びシクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、及びエチル-α-ヒドロキシメチルアクリレートなどのアルキル-α-ヒドロキシアルキルアクリレート、あるいは水酸基を有する(メタ)アクリルアミド系単量体、例えば、N-(2-ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド、N-(2-ヒドロキシプロピル)(メタ)アクリルアミド、N-(2-ヒドロキシブチル)(メタ)アクリルアミドなどのN-(ヒドロキシアルキル)(メタ)アクリルアミド、あるいは、水酸基を有するビニルエーテル系単量体、例えば、2-ヒドロキシエチルビニルエーテル、2-(又は3-)ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2-(又は3-又は4-)ヒドロキシブチルビニルエーテルなどのヒドロキシアルキルビニルエーテル、あるいは水酸基を有するアリルエーテル系単量体、例えば、2-ヒドロキシエチルアリルエーテル、2-(又は3-)ヒドロキシプロピルアリルエーテル、2-(又は3-又は4-)ヒドロキシブチルアリルエーテルなどのヒドロキシアルキルアリルエーテルが挙げられる。
重合体(AA)は、一般式(16)で表される不飽和単量体(a1)と、一般式(15)で表される不飽和単量体(a2)以外にも、他のモノマーを共重合しても良い。
例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t-ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2,2,4-トリメチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、 イソボルニル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート類; フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート等の芳香族(メタ)アクリレート類;テトラヒドロフルフリール(メタ)アクリレート等の複素環式(メタ)アクリレート類;メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等のアルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレー ト類;(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチル(メタ)アクリルアミド、N-イソプロピル(メタ)アクリルアミド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド、アクリロイルモルホリン等の(N置換型)(メタ)アクリルアミド 類;N,N-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N-ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノ基含有(メタ)アクリレート類;(メタ)アクリロニトリル等のニトリル類があげられる。
本発明の光硬化性材料(A)は、上記重合体(AA)に、一般式(14)で表される不飽和単量体(a3)を反応させて得られる。
一般式(14)で表される不飽和単量体(a3)は、そのイソシアネート基がヒドロキシ基を有する(メタ)アクリレート(a2)のヒドロキシ基と反応し、(メタ)アクリロイル基を導入させる。これが、光硬化性を発現させる。
一般式(14)で表される不飽和単量体(a3)としては、具体的には2-メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、2-アクリロイルオキシエチルイソシアネート、1,1-ビス(アクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネート、(2-メタクリロイルオキシエチル)オキシエチルイソシアネートが好ましい。
一般式(11)の前駆体である一般式(13)と、一般式(12)を繰り返し単位として含有する重合体(AA)を得る方法としては、アニオン重合、リビングアニオン重合、カチオン重合、リビングカチオン重合、フリーラジカル重合、及びリビングラジカル重合等、公知の方法が使用できる。このうち、フリーラジカル重合またはリビングラジカル重合が好ましい。
(参考文献2)Matyjaszewskiら、Chem.Rev.2001,101, 2921
(参考文献3)Matyjaszewskiら、J.Am.Chem.Soc.1995 ,117,5614
(参考文献4) Macromolecules 1995,28,7901,Scien ce,1996,272,866
(参考文献5)WO96/030421
(参考文献6)WO97/018247
(参考文献7)特開平9-208616号公報(参考文献8)特開平8-41117号公報
具体的には、例えば、酢酸エチル、酢酸n-ブチル、酢酸イソブチル、トルエン、キシレン、アセトン、ヘキサン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、またはジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート等が用いられる。これらの重合溶媒は、2種類以上混合して用いてもよい。
重合体(AA)中のヒドロキシ基と、一般式(14)で表される不飽和単量体(a3)中のイソシアネート基とのモル比は、重合体(AA)中のヒドロキシ基1モルに対して、一般式(14)で表される不飽和単量体(a3)中のイソシアネート基が0.2~1.0モルであることが好ましく、さらに好ましくは0.3~1.0モル、最も好ましくは0.5~1.0モルである。0.2モル未満であると、(メタ)アクリロイル基の量が少なくなってしまうために硬化性が不十分な場合があり、1.0モルを超えると、樹脂中に未反応のイソシアネート基が残存してしまい、保存安定性が悪くなってしまう場合がある。
反応温度は50℃~150℃、好ましくは70℃~120℃の範囲で行う。反応温度が50℃未満では反応速度が遅く、150℃を超えると反応により生成したウレタン基が分解してしまう。
本発明の光硬化性樹脂組成物は、上記の光硬化性材料(A)に加え、光重合性単量体(B)、および光重合開始剤(C)を含有するものである。
本発明で用いられる光重合性単量体(B)には、紫外線や熱などにより硬化して透明樹脂を生成するモノマーもしくはオリゴマーが含まれ、これらを単独で、または2種以上混合して用いることができる。モノマーの配合量は、光硬化性材料(A)を基準(100質量%)として、5~400質量%であることが好ましく、光硬化性および現像性の観点から10~300質量%であることがより好まし い。
光重合開始剤を使用する際の配合量は、光硬化性材料(A)100質量部を基準として、5~200質量部であることが好ましく、光硬化性および現像性の観点から10~150質量部であることがより好ましい。
さらに、本発明の光硬化性樹脂組成物には、増感剤を含有させることができる。増感剤としては、カルコン誘導体、ジベンザルアセトン等に代表される不飽和ケトン類、ベンジルやカンファーキノン等に代表される1,2-ジケトン誘導体、ベンゾイン誘導 体、フルオレン誘導体、ナフトキノン誘導体、アントラキノン誘導体、キサンテン誘導体 、チオキサンテン誘導体、キサントン誘導体、チオキサントン誘導体、クマリン誘導体、ケトクマリン誘導体、シアニン誘導体、メロシアニン誘導体、オキソノ-ル誘導体等のポリメチン色素、アクリジン誘導体、アジン誘導体、チアジン誘導体、オキサジン誘導体、インドリン誘導体、アズレン誘導体、アズレニウム誘導体、スクアリリウム誘導体、ポルフィリン誘導体、テトラフェニルポルフィリン誘導体、トリアリールメタン誘導体、テトラベンゾポルフィリン誘導体、テトラピラジノポルフィラジン誘導体、フタロシアニン誘導体、テトラアザポルフィラジン誘導体、テトラキノキサリロポルフィラジン誘導体、ナフタロシアニン誘導体、サブフタロシアニン誘導体、ピリリウム誘導体、チオピリリウム誘導体、テトラフィリン誘導体、アヌレン誘導体、スピロピラン誘導体、スピロオキサジン誘導体、チオスピロピラン誘導体、金属アレーン錯体、有機ルテニウム錯体、またはミヒラーケトン誘導体、α-アシロキシエステル、アシルフォスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシレート、ベンジル、9,10-フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアンスラキノン、4,4'-ジエチルイソフタロフェノン、3,3'または4,4'-テトラ(t-ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4,4'-ジエチル アミノベンゾフェノン等が挙げられる。
また、本発明の光硬化性樹脂組成物には、溶存している酸素を還元する働きのあるアミン系化合物を含有させることができる。このようなアミン系化合物としては、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、4-ジメチルアミノ安息香酸メチル、4-ジメチルアミノ安息香酸エチル、4-ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸2-ジメチルアミノエチル、4-ジメチルアミノ安息香酸2-エチルヘキシル、及びN,N-ジメチルパラトルイジン等が挙げられる。
本発明の光硬化性樹脂組成物には、透明基板上での組成物のレベリング性を良くするため、レベリング剤を添加することが好ましい。レベリング剤としては、主鎖にポリエーテル構造またはポリエステル構造を有するジメチルシロキサンが好ましい。主鎖にポリエーテル構造を有するジメチルシロキサンの具体例としては、東レ・ダウコーニング社製FZ-2122、ビックケミー社製BYK-333などが挙げられる。主鎖にポリエステル構造を有するジメチルシロキサンの具体例としては、ビックケミー社製BYK-310、BYK-370などが挙げられる。主鎖にポリエーテル構造を有するジメチルシロキサンと、主鎖にポリエステル構造を有するジメチルシロキサンとは、併用することもできる。レベリング剤の含有量は通常、樹脂組成物の全重量を基準(100質量部)として、0.003~0.5質量部用いることが好ましい。
上記の光硬化性材料(A)、光重合性単量体(B)、および光重合開始剤(C)を含有する光硬化性樹脂組成物を硬化することで、ハードコート層が得られる。
その製造方法は、たとえば、硬化性組成物を任意の基材に塗布すること、および活性エネルギー線を照射して、基材上の硬化性組成物を硬化させること、を含む。
なお、光硬化性材重合体(A)は、実施例番号が付与されていなくても、本発明の実施の一形態である。
(単量体(a1-1-1)~(a1-1-5)の製造)
公知の方法で、単量体(a1-1-1)~(a1-1-5)を製造した。
続いて、温度計、攪拌機を具備した200mL4つ口フラスコに、テトラヒドロフランを100g、先の中間体1を28.6mmol仕込み、室温で撹拌した。その後、アクリロイルクロリドを62.9mmol、少しずつ滴下した。その後、トリエチルアミンを85.7mmol、少しずつ滴下し、室温で1時間撹拌した。一方、500mLビーカーに水を300g仕込み、先の反応液を少しずつ滴下し、加熱撹拌して紫外線吸収剤が析出するまでテトラヒドロフランを揮発させ、ろ過した。その後、水300gでふりかけ洗浄を行った。得られたウエットケーキを水300g中に戻して室温で30分リスラリーを行い、ろ過した。その後、水300gでふりかけ洗浄を行った。次いで40℃で減圧乾燥を行い、単量体(a1-2-1)を得た。
紫外線吸収骨格を有する(メタ)アクリレート化合物(a1-2-1)の製造で使用したアクリロイルクロリドの代わりにメタクリロイルクロリドを使用した以外は同様に行い、単量体(a1-2-2)を得た。
温度計、攪拌機を具備した200mL4つ口フラスコに、テトラヒドロフランを100g、先の中間体1を28.6mmol仕込み、室温で撹拌した。その後、2-アクリロイルオキシエチルイソシアナートを28.6mmol添加し、さらに日東化成製ネオスタンU-810を0.02mmol添加し、60℃で5時間撹拌した。その後、加熱撹拌して紫外線吸収剤が析出するまでテトラヒドロフランを揮発させ、さらに40℃で減圧乾燥を行い、単量体(a1-2-3)を得た。
紫外線吸収骨格を有する(メタ)アクリレート化合物(a1-2-3)の製造で使用した2-アクリロイルオキシエチルイソシアナートの代わりに2-メタクリロイルオキシエチルイソシアナートを使用した以外は同様に行い、単量体(a1-2-4)を得た。
続いて、温度計、攪拌機を具備した200mL4つ口フラスコに、テトラヒドロフランを100g、先の中間体2を28.6mmol仕込み、室温で撹拌した。その後、アクリロイルクロリドを62.9mmol、少しずつ滴下した。その後、トリエチルアミンを85.7mmol、少しずつ滴下し、室温で1時間撹拌した。一方、500mLビーカーに水を300g仕込み、先の反応液を少しずつ滴下し、加熱撹拌して紫外線吸収剤が析出するまでテトラヒドロフランを揮発させ、ろ過した。その後、水300gでふりかけ洗浄を行った。得られたウエットケーキを水300g中に戻して室温で30分リスラリーを行い、ろ過した。その後、水300gでふりかけ洗浄を行った。次いで40℃で減圧乾燥を行い、単量体(a1-2-5)を得た。
紫外線吸収骨格を有する(メタ)アクリレート化合物(a1-2-5)の製造で使用したアクリロイルクロリドの代わりにメタクリロイルクロリドを滴下した以外は同様に行い、単量体(a1-2-6)を得た。
温度計、攪拌機を具備した200mL4つ口フラスコに、テトラヒドロフランを100g、先の中間体2を28.6mmol仕込み、室温で撹拌した。その後、2-アクリロイルオキシエチルイソシアナートを28.6mmol添加し、さらに日東化成製ネオスタンU-810を0.02mmol添加し、60℃で5時間撹拌した。その後、加熱撹拌して紫外線吸収剤が析出するまでテトラヒドロフランを揮発させ、さらに40℃で減圧乾燥を行い、単量体(a1-2-7)を得た。
紫外線吸収骨格を有する(メタ)アクリレート化合物(a1-2-7)の製造で使用した2-アクリロイルオキシエチルイソシアナートの代わりに2-メタクリロイルオキシエチルイソシアナートを使用した以外は同様に行い、単量体(a1-2-8)を得た。
続いて、温度計、攪拌機を具備した200mL4つ口フラスコに、テトラヒドロフランを100g、先の中間体3を28.6mmol仕込み、室温で撹拌した。その後、アクリロイルクロリドを62.9mmol、少しずつ滴下した。その後、トリエチルアミンを85.7mmol、少しずつ滴下し、室温で1時間撹拌した。一方、500mLビーカーに水を300g仕込み、先の反応液を少しずつ滴下し、加熱撹拌して紫外線吸収剤が析出するまでテトラヒドロフランを揮発させ、ろ過した。その後、水300gでふりかけ洗浄を行った。得られたウエットケーキを水300g中に戻して室温で30分リスラリーを行い、ろ過した。その後、水300gでふりかけ洗浄を行った。次いで40℃で減圧乾燥を行い、単量体(a1-2-9)を得た。
紫外線吸収剤(a1-2-9)の製造で使用したアクリロイルクロリドの代わりにメタクリロイルクロリドを滴下した以外は同様に行い、単量体(A-10)を得た。
上記の中間体2-3の合成に続いて、温度計、攪拌機を具備した200mL4つ口フラスコに、テトラヒドロフランを100g、先の中間体2-3を28.6mmol仕込み、室温で撹拌した。その後、2-アクリロイルオキシエチルイソシアナートを28.6mmol添加し、さらに日東化成製ネオスタンU-810を0.02mmol添加し、60℃で5時間撹拌した。その後、加熱撹拌して紫外線吸収剤が析出するまでテトラヒドロフランを揮発させ、さらに40℃で減圧乾燥を行い、単量体(a1-2-11)を得た。
紫外線吸収骨格を有する(メタ)アクリレート化合物(a1-2-11)の製造で使用した2-アクリロイルオキシエチルイソシアナートの代わりに2-メタクリロイルオキシエチルイソシアナートを使用した以外は同様に行い、単量体(a1-2-12)を得た。
続いて、温度計、攪拌機を具備した200mL4つ口フラスコに、テトラヒドロフランを100g、先の中間体4を28.6mmol仕込み、室温で撹拌した。その後、アクリロイルクロリドを62.9mmol、少しずつ滴下した。その後、トリエチルアミンを85.7mmol、少しずつ滴下し、室温で1時間撹拌した。一方、500mLビーカーに水を300g仕込み、先の反応液を少しずつ滴下し、加熱撹拌して紫外線吸収剤が析出するまでテトラヒドロフランを揮発させ、ろ過した。その後、水300gでふりかけ洗浄を行った。得られたウエットケーキを水300g中に戻して室温で30分リスラリーを行い、ろ過した。その後、水300gでふりかけ洗浄を行った。次いで40℃で減圧乾燥を行い、単量体(a1-2-13)を得た。
単量体(a1-2-13)の製造で使用したアクリロイルクロリドの代わりにメタクリロイルクロリドを滴下した以外は同様に行い、単量体(a1-2-14)を得た。
上記の中間体4の合成に続いて、温度計、攪拌機を具備した200mL4つ口フラスコに、テトラヒドロフランを100g、先の中間体2-4を28.6mmol仕込み、室温で撹拌した。その後、2-アクリロイルオキシエチルイソシアナートを28.6mmol添加し、さらに日東化成製ネオスタンU-810を0.02mmol添加し、60℃で5時間撹拌した。その後、加熱撹拌して紫外線吸収剤が析出するまでテトラヒドロフランを揮発させ、さらに40℃で減圧乾燥を行い、単量体(a1-2-15)を得た。
単量体(a1-2-15)の製造で使用した2-アクリロイルオキシエチルイソシアナートの代わりに2-メタクリロイルオキシエチルイソシアナートを使用した以外は同様に行い、単量体(a1-2-16)を得た。
続いて、温度計、攪拌機を具備した200mL4つ口フラスコに、テトラヒドロフランを100g、先の中間体5を28.6mmol仕込み、室温で撹拌した。その後、アクリロイルクロリドを62.9mmol、少しずつ滴下した。その後、トリエチルアミンを85.7mmol、少しずつ滴下し、室温で1時間撹拌した。一方、500mLビーカーに水を300g仕込み、先の反応液を少しずつ滴下し、加熱撹拌して紫外線吸収剤が析出するまでテトラヒドロフランを揮発させ、ろ過した。その後、水300gでふりかけ洗浄を行った。得られたウエットケーキを水300g中に戻して室温で30分リスラリーを行い、ろ過した。その後、水300gでふりかけ洗浄を行った。40℃で減圧乾燥を行い、単量体(a1-2-17)を得た。
紫外線吸収骨格を有する(メタ)アクリレート化合物(a1-2-17)の製造で使用したアクリロイルクロリドの代わりにメタクリロイルクロリドを滴下した以外は同様に行い、単量体(a1-2-18)を得た。
上記の中間体5の合成に続いて、温度計、攪拌機を具備した200mL4つ口フラスコに、テトラヒドロフランを100g、先の中間体5を28.6mmol仕込み、室温で撹拌した。その後、2-アクリロイルオキシエチルイソシアナートを28.6mmol添加し、さらに日東化成製ネオスタンU-810を0.02mmol添加し、60℃で5時間撹拌した。その後、加熱撹拌して紫外線吸収剤が析出するまでテトラヒドロフランを揮発させ、さらに40℃で減圧乾燥を行い、単量体(a1-2-19)を得た。
紫外線吸収骨格を有する(メタ)アクリレート化合物(a1-2-19)の製造で使用した2-アクリロイルオキシエチルイソシアナートの代わりに2-メタクリロイルオキシエチルイソシアナートを使用した以外は同様に行い、単量体(a1-2-20)を得た。
(単量体(a1-3-1)~(a1-3-4))
特開2018-16814公報を参考にして、公知の方法で紫外線吸収骨格を有する(メタ)アクリレート化合物(a1-3-1)~(a1-3-4)を製造した。
(単量体(a1-3-5)~(a1-3-8))
原料に以下の化合物を用いて、紫外線吸収骨格を有する(メタ)アクリレート化合物(a1-3-1)~(a1-3-4と同様にして単量体(a1-3-5)~(a1-3-8を製造した。
原料に以下の化合物を用いて、紫外線吸収骨格を有する(メタ)アクリレート化合物(a1-3-1)~(a1-3-4)と同様にして単量体(a1-3-9)を製造した。
特開2018-177696公報を参考にして、公知の方法で単量体(a1-3-10)~(a1-3-13)を製造した。
(単量体(a1-3-14)~(a1-3-17))
原料に以下の化合物を用いて、単量体(a1-3-10)~(a1-3-13)と同様にして単量体(a1-3-14)~(a1-3-17)を製造した。
原料に以下の化合物を用いて単量体(a1-3-14)~(a1-3-17)と同様にして単量体(メタ)アクリレート化合物(a1-3-18)を製造した。
(単量体(a1-3-23)~(a1-3-26))
原料に以下の化合物を用いて、紫外線吸収骨格を有する(メタ)アクリレート化合物(a1-3-1)~(a1-3-4)と同様にして単量体(a1-3-23)~(a1-3-26)を製造した。
原料に以下の化合物を用いて、紫外線吸収骨格を有する(メタ)アクリレート化合物(a1-3-1)~(a1-3-4)と同様にして単量体(a1-3-27)、(a1-3-28)を製造した。
原料に以下の化合物を用いて、紫外線吸収骨格を有する(メタ)アクリレート化合物(a1-3-1)~(a1-3-4)と同様にして単量体(a1-3-29)、(a1-3-30)を製造した。
原料に以下の化合物を用いて、紫外線吸収骨格を有する(メタ)アクリレート化合物(a1-3-19)、(a1-3-20)と同様にして単量体(a1-3-31)、(a1-3-32)の混合物を製造した。
単量体(a1-4-1))
続いて、温度計、攪拌機を具備した200mL4つ口フラスコに、テトラヒドロフランを100g、先の中間体1を28.6mmol仕込み、室温で撹拌した。その後、アクリロイルクロリドを62.9mmol、少しずつ滴下した。その後、トリエチルアミンを85.7mmol、少しずつ滴下し、室温で1時間撹拌した。一方、500mLビーカーに水を300g仕込み、先の反応液を少しずつ滴下し、加熱撹拌して紫外線吸収性不飽和単量体が析出するまでテトラヒドロフランを揮発させ、ろ過した。その後、水300gでふりかけ洗浄を行った。得られたウエットケーキを水300g中に戻して室温で30分リスラリーを行い、ろ過した。その後、水300gでふりかけ洗浄を行った。40℃で減圧乾燥を行い、単量体(a1-4-1)を得た。
紫外線吸収骨格を有する(メタ)アクリレート化合物(a1-4-1)の製造において、アクリロイルクロリドの代わりにメタクリロイルクロリドを滴下した以外は同様な方法で製造し、単量体(a1-4-2)を得た。
単量体(a1-4-1)の製造における中間体4-1を用いて、以下の反応を行った。温度計、攪拌機を具備した200mL4つ口フラスコに、N-メチルピロリドンを100g、先の中間体1を28.6mmol、メチルヒドロキノンを0.01mmol仕込み、エアーをバブリングしながら120℃で撹拌した。その後、グリシジルメタクリレートを62.9mmol、N,N-ジメチルベンジルアミンを0.6mmol添加し、120℃で8時間撹拌した。一方、500mLビーカーに水を300g仕込み、先の反応液を少しずつ滴下し、紫外線吸収性不飽和単量体が析出させ、ろ過した。その後、水300gでふりかけ洗浄を行った。得られたウエットケーキを水300g中に戻して室温で30分リスラリーを行い、ろ過した。その後、水300gでふりかけ洗浄を行った。40℃で減圧乾燥を行い、単量体(a1-4-3)を得た。
続いて、温度計、攪拌機を具備した200mL4つ口フラスコに、テトラヒドロフランを100g、中間体2を28.6mmol仕込み、室温で撹拌した。その後、アクリロイルクロリドを62.9mmol、少しずつ滴下した。その後、トリエチルアミンを85.7mmol、少しずつ滴下し、室温で1時間撹拌した。一方、500mLビーカーに水を300g仕込み、先の反応液を少しずつ滴下し、加熱撹拌して紫外線吸収性不飽和単量体が析出するまでテトラヒドロフランを揮発させ、ろ過した。その後、水300gでふりかけ洗浄を行った。得られたウエットケーキを水300g中に戻して室温で30分リスラリーを行い、ろ過した。その後、水300gでふりかけ洗浄を行った。40℃で減圧乾燥を行い、単量体(a1-4-4)を得た。
紫外線吸収骨格を有する(メタ)アクリレート化合物(a1-4-4)の製造において、アクリロイルクロリドの代わりにメタクリロイルクロリドを滴下した以外は同様な方法で製造し、単量体(a1-4-5)を得た。
温度計、攪拌機を具備した200mL4つ口フラスコに、N-メチルピロリドンを100g、中間体2を28.6mmol、メチルヒドロキノンを0.01mmol仕込み、エアーをバブリングしながら120℃で撹拌した。その後、グリシジルメタクリレートを62.9mmol、N,N-ジメチルベンジルアミンを0.6mmol添加し、120℃で8時間撹拌した。一方、500mLビーカーに水を300g仕込み、先の反応液を少しずつ滴下し、紫外線吸収性不飽和単量体が析出させ、ろ過した。その後、水300gでふりかけ洗浄を行った。得られたウエットケーキを水300g中に戻して室温で30分リスラリーを行い、ろ過した。その後、水300gでふりかけ洗浄を行った。40℃で減圧乾燥を行い、単量体(a1-4-6)を得た。
続いて、温度計、攪拌機を具備した200mL4つ口フラスコに、テトラヒドロフランを100g、中間体3を28.6mmol仕込み、室温で撹拌した。その後、アクリロイルクロリドを62.9mmol、少しずつ滴下した。その後、トリエチルアミンを85.7mmol、少しずつ滴下し、室温で1時間撹拌した。一方、500mLビーカーに水を300g仕込み、先の反応液を少しずつ滴下し、加熱撹拌して紫外線吸収性不飽和単量体が析出するまでテトラヒドロフランを揮発させ、ろ過した。その後、水300gでふりかけ洗浄を行った。得られたウエットケーキを水300g中に戻して室温で30分リスラリーを行い、ろ過した。その後、水300gでふりかけ洗浄を行った。40℃で減圧乾燥を行い、単量体(a1-4-7)を得た。
紫外線吸収骨格を有する(メタ)アクリレート化合物(a1-4-7)の製造において、アクリロイルクロリドの代わりにメタクリロイルクロリドを滴下した以外は同様な方法で製造し、単量体(a1-4-8)を得た。
温度計、攪拌機を具備した200mL4つ口フラスコに、N-メチルピロリドンを100g、中間体3を28.6mmol、メチルヒドロキノンを0.01mmol仕込み、エアーをバブリングしながら120℃で撹拌した。その後、グリシジルメタクリレートを62.9mmol、N,N-ジメチルベンジルアミンを0.6mmol添加し、120℃で8時間撹拌した。一方、500mLビーカーに水を300g仕込み、先の反応液を少しずつ滴下し、紫外線吸収性不飽和単量体が析出させ、ろ過した。その後、水300gでふりかけ洗浄を行った。得られたウエットケーキを水300g中に戻して室温で30分リスラリーを行い、ろ過した。その後、水300gでふりかけ洗浄を行った。40℃で減圧乾燥を行い、単量体(a1-4-9)を得た。
続いて、温度計、攪拌機を具備した200mL4つ口フラスコに、テトラヒドロフランを100g、中間体4を28.6mmol仕込み、室温で撹拌した。その後、アクリロイルクロリドを62.9mmol、少しずつ滴下した。その後、トリエチルアミンを85.7mmol、少しずつ滴下し、室温で1時間撹拌した。一方、500mLビーカーに水を300g仕込み、先の反応液を少しずつ滴下し、加熱撹拌して紫外線吸収性不飽和単量体が析出するまでテトラヒドロフランを揮発させ、ろ過した。その後、水300gでふりかけ洗浄を行った。得られたウエットケーキを水300g中に戻して室温で30分リスラリーを行い、ろ過した。その後、水300gでふりかけ洗浄を行った。40℃で減圧乾燥を行い、紫外線吸収骨格を有する(メタ)アクリレート化合物(a1-4-10)を得た。
(紫外線吸収骨格を有する(メタ)アクリレート化合物(a1-4-11))
紫外線吸収骨格を有する(メタ)アクリレート化合物(a1-4-10)の製造において、アクリロイルクロリドの代わりにメタクリロイルクロリドを滴下した以外は同様な方法で製造し、単量体(a1-4-11)を得た。
温度計、攪拌機を具備した200mL4つ口フラスコに、N-メチルピロリドンを100g、中間体4を28.6mmol、メチルヒドロキノンを0.01mmol仕込み、エアーをバブリングしながら120℃で撹拌した。その後、グリシジルメタクリレートを62.9mmol、N,N-ジメチルベンジルアミンを0.6mmol添加し、120℃で8時間撹拌した。一方、500mLビーカーに水を300g仕込み、先の反応液を少しずつ滴下し、紫外線吸収性不飽和単量体が析出させ、ろ過した。その後、水300gでふりかけ洗浄を行った。得られたウエットケーキを水300g中に戻して室温で30分リスラリーを行い、ろ過した。その後、水300gでふりかけ洗浄を行った。40℃で減圧乾燥を行い、単量体(a1-4-12)を得た。
続いて、温度計、攪拌機を具備した200mL4つ口フラスコに、テトラヒドロフランを100g、先の中間体2を28.6mmol仕込み、室温で撹拌した。その後、アクリロイルクロリドを62.9mmol、少しずつ滴下した。その後、トリエチルアミンを85.7mmol、少しずつ滴下し、室温で1時間撹拌した。一方、500mLビーカーに水を300g仕込み、先の反応液を少しずつ滴下し、加熱撹拌して紫外線吸収性不飽和単量体が析出するまでテトラヒドロフランを揮発させ、ろ過した。その後、水300gでふりかけ洗浄を行った。得られたウエットケーキを水300g中に戻して室温で30分リスラリーを行い、ろ過した。その後、水300gでふりかけ洗浄を行った。40℃で減圧乾燥を行い、単量体(A-13)を得た。
単量体(a1-4-13)の製造において、アクリロイルクロリドの代わりにメタクリロイルクロリドを滴下した以外は同様な方法で製造し、単量体(a1-4-14)を得た。
単量体(a1-4-13)の製造における中間体5を用いて、以下の反応を行った。温度計、攪拌機を具備した200mL4つ口フラスコに、N-メチルピロリドンを100g、中間体2を28.6mmol、メチルヒドロキノンを0.01mmol仕込み、エアーをバブリングしながら120℃で撹拌した。その後、グリシジルメタクリレートを62.9mmol、N,N-ジメチルベンジルアミンを0.6mmol添加し、120℃で8時間撹拌した。一方、500mLビーカーに水を300g仕込み、先の反応液を少しずつ滴下し、紫外線吸収性不飽和単量体が析出させ、ろ過した。その後、水300gでふりかけ洗浄を行った。得られたウエットケーキを水300g中に戻して室温で30分リスラリーを行い、ろ過した。その後、水300gでふりかけ洗浄を行った。40℃で減圧乾燥を行い、単量体(a1-4-15)を得た。
続いて、温度計、攪拌機を具備した200mL4つ口フラスコに、テトラヒドロフランを100g、先の中間体3を28.6mmol仕込み、室温で撹拌した。その後、アクリロイルクロリドを62.9mmol、少しずつ滴下した。その後、トリエチルアミンを85.7mmol、少しずつ滴下し、室温で1時間撹拌した。一方、500mLビーカーに水を300g仕込み、先の反応液を少しずつ滴下し、加熱撹拌して紫外線吸収性不飽和単量体が析出するまでテトラヒドロフランを揮発させ、ろ過した。その後、水300gでふりかけ洗浄を行った。得られたウエットケーキを水300g中に戻して室温で30分リスラリーを行い、ろ過した。その後、水300gでふりかけ洗浄を行った。40℃で減圧乾燥を行い、単量体(a1-4-16)を得た。
単量体(a1-4-16)の製造において、アクリロイルクロリドの代わりにメタクリロイルクロリドを滴下した以外は同様な方法で製造し、単量体(a1-4-17)を得た。
単量体(a1-4-16)の製造における中間体4-6を用いて、以下の反応を行った。温度計、攪拌機を具備した200mL4つ口フラスコに、N-メチルピロリドンを100g、中間体4-6を28.6mmol、メチルヒドロキノンを0.01mmol仕込み、エアーをバブリングしながら120℃で撹拌した。その後、グリシジルメタクリレートを62.9mmol、N,N-ジメチルベンジルアミンを0.6mmol添加し、120℃で8時間撹拌した。一方、500mLビーカーに水を300g仕込み、先の反応液を少しずつ滴下し、紫外線吸収性不飽和単量体が析出させ、ろ過した。その後、水300gでふりかけ洗浄を行った。得られたウエットケーキを水300g中に戻して室温で30分リスラリーを行い、ろ過した。その後、水300gでふりかけ洗浄を行った。40℃で減圧乾燥を行い、単量体(a1-4-18)を得た。
続いて、温度計、攪拌機を具備した200mL4つ口フラスコに、テトラヒドロフランを100g、先の中間体4-7を28.6mmol仕込み、室温で撹拌した。その後、アクリロイルクロリドを62.9mmol、少しずつ滴下した。その後、トリエチルアミンを85.7mmol、少しずつ滴下し、室温で1時間撹拌した。一方、500mLビーカーに水を300g仕込み、先の反応液を少しずつ滴下し、加熱撹拌して紫外線吸収性不飽和単量体が析出するまでテトラヒドロフランを揮発させ、ろ過した。その後、水300gでふりかけ洗浄を行った。得られたウエットケーキを水300g中に戻して室温で30分リスラリーを行い、ろ過した。その後、水300gでふりかけ洗浄を行った。40℃で減圧乾燥を行い、単量体(a1-4-19)を得た。
続いて、温度計、攪拌機を具備した200mL4つ口フラスコに、テトラヒドロフランを100g、先の中間体8を28.6mmol仕込み、室温で撹拌した。その後、アクリロイルクロリドを62.9mmol、少しずつ滴下した。その後、トリエチルアミンを85.7mmol、少しずつ滴下し、室温で1時間撹拌した。一方、500mLビーカーに水を300g仕込み、先の反応液を少しずつ滴下し、加熱撹拌して紫外線吸収性不飽和単量体が析出するまでテトラヒドロフランを揮発させ、ろ過した。その後、水300gでふりかけ洗浄を行った。得られたウエットケーキを水300g中に戻して室温で30分リスラリーを行い、ろ過した。その後、水300gでふりかけ洗浄を行った。40℃で減圧乾燥を行い、単量体(a1-4-20)を得た。
続いて、温度計、攪拌機を具備した200mL4つ口フラスコに、テトラヒドロフランを100g、先の中間体4-9を28.6mmol仕込み、室温で撹拌した。その後、アクリロイルクロリドを62.9mmol、少しずつ滴下した。その後、トリエチルアミンを85.7mmol、少しずつ滴下し、室温で1時間撹拌した。一方、500mLビーカーに水を300g仕込み、先の反応液を少しずつ滴下し、加熱撹拌して紫外線吸収性不飽和単量体が析出するまでテトラヒドロフランを揮発させ、ろ過した。その後、水300gでふりかけ洗浄を行った。得られたウエットケーキを水300g中に戻して室温で30分リスラリーを行い、ろ過した。その後、水300gでふりかけ洗浄を行った。40℃で減圧乾燥を行い、単量体(a1-4-21)を得た。
公知の方法で、(a1-5-1)~(a1-5-10)を製造した。
(光硬化性材料(A-1))
温度計、攪拌機、蒸留管、冷却器を具備した4つ口セパラブルフラスコに、メトキシプロピルアセテート100.0部を仕込み窒素気流下で75℃に昇温した。別途、単量体(a1-1-1)15.0部、メチルメタクリレート40.0部、ブチルメタクリレート30.0部、2-ヒドロキシエチルメタクリレート15.0部、2.2‘-アゾビス(イソ酪酸メチル)を10.0部、およびメトキシプロピルアセテート40.0部を均一に混合した後、滴下ロートに仕込み、4つ口セパラブルフラスコに取り付け、2時間かけて滴下した。滴下終了2時間後、固形分から重合収率が98%以上である事を確認し、50℃へ冷却した。
さらに、空気の雰囲気化で、2-メタクリロイルオキシエチルイソシアネート17.9部を添加し、さらに重合禁止剤としてメチルヒドロキノン0.05部を添加し、80℃4時間反応させた。イソシアネート当量が1以下になったことを確認し、反応を終了させた。
さらに、不揮発分を40質量%になるようにメトキシプロピルアセテートを加えて調整し、光硬化性材料(A-1)を得た。
この際、2-ヒドロキシエチルメタクリレートのヒドロキシ基に対する、2-メタクリロイルオキシエチルイソシアネートのイソシアネート基の比率は1.0であった。
また、二重結合当量の理論値は、1022であった。
なお、単量体(a1-1-1)としては、RUVA- 93 (大塚化学社製)を用いた。
表1に示すように、光硬化性材料(A-1)と同様にして、光硬化性材料(A-2)~(A-99)を製造した。
なお、表1の表記については、以下である。
HEMA:2-ヒドロキシエチルメタクリレート
4HBA:4-ヒドロキシブチルアクリレート
MMA:メチルメタクリレート
BMA:ブチルメタクリレート
MOI:カレンズMOI(昭和電工製)
AOI:カレンズAOI(昭和電工製)
MOI-EG:カレンズMOI-EG(昭和電工製)
BEI:カレンズBEI(昭和電工製)
温度計、攪拌機、蒸留管、冷却器を具備した4つ口セパラブルフラスコに、メトキシプロピルアセテート100.0部を仕込み窒素気流下で75℃に昇温した。別途、単量体(a1-1-1)15.0部、メチルメタクリレート45.0部、ブチルメタクリレート40.0部、2.2‘-アゾビス(イソ酪酸メチル)を10.0部、およびメトキシプロピルアセテート40.0部を均一に混合した後、滴下ロートに仕込み、4つ口セパラブルフラスコに取り付け、2時間かけて滴下した。滴下終了2時間後、固形分から重合収率が98%以上である事を確認し、50℃へ冷却した。
さらに、不揮発分を40質量%になるようにメトキシプロピルアセテートを加えて調整し、重合体(X-1)を得た。
表2に示すように、重合体(X-1)と同様にして、重合体(X-2)~(X-5)を製造した。
温度計、攪拌機、蒸留管、冷却器を具備した4つ口セパラブルフラスコに、メトキシプロピルアセテート100.0部を仕込み窒素気流下で75℃に昇温した。別途、単量体(a1-1-1)15.0部、メチルメタクリレート38.1部、ブチルメタクリレート29.0部、2-メタクリロイルオキシエチルイソシアネート17.9部、2.2‘-アゾビス(イソ酪酸メチル)を10.0部、およびメトキシプロピルアセテート40.0部を均一に混合した後、滴下ロートに仕込み、4つ口セパラブルフラスコに取り付け、2時間かけて滴下した。滴下終了2時間後、固形分から重合収率が98%以上である事を確認し、50℃へ冷却した。
さらに、空気の雰囲気化で、2-ヒドロキシエチルメタクリレート15.0部を添加し、さらに重合禁止剤としてメチルヒドロキノン0.05部を添加し、80℃4時間反応させた。イソシアネート当量が1以下になったことを確認し、反応を終了させた。
さらに、不揮発分を40質量%になるようにメトキシプロピルアセテートを加えて調整し、重合体(X-6)を得た。
二重結合当量の理論値は、997であった。
温度計、攪拌機、蒸留管、冷却器を具備した4つ口セパラブルフラスコに、メトキシプロピルアセテート100.0部を仕込み窒素気流下で75℃に昇温した。別途、単量体(a1-1-1)15.0部、メチルメタクリレート40.0部、ブチルメタクリレート30.0部、グリシジルメタクリレート15.0部、2.2‘-アゾビス(イソ酪酸メチル)を10.0部、およびメトキシプロピルアセテート40.0部を均一に混合した後、滴下ロートに仕込み、4つ口セパラブルフラスコに取り付け、2時間かけて滴下した。滴下終了2時間後、固形分から重合収率が98%以上である事を確認し、50℃へ冷却した。
さらに、空気の雰囲気化で、アクリル酸7.6部を添加し、触媒としてジメチルベンジルアミンを0.5部添加し、さらに重合禁止剤としてメチルヒドロキノン0.05部を添加し、80℃4時間反応させた。酸価が1以下になったことを確認し、反応を終了させた。
さらに、不揮発分を40質量%になるようにメトキシプロピルアセテートを加えて調整し、重合体(X-7)を得た。
二重結合当量の理論値は、1002であった。
温度計、攪拌機、蒸留管、冷却器を具備した4つ口セパラブルフラスコに、メトキシプロピルアセテート100.0部を仕込み窒素気流下で75℃に昇温した。別途、単量体(a1-1-1)15.0部、メチルメタクリレート45.0部、ブチルメタクリレート30.0部、メタクリル酸10.0部、2.2‘-アゾビス(イソ酪酸メチル)を10.0部、およびメトキシプロピルアセテート40.0部を均一に混合した後、滴下ロートに仕込み、4つ口セパラブルフラスコに取り付け、2時間かけて滴下した。滴下終了2時間後、固形分から重合収率が98%以上である事を確認し、50℃へ冷却した。
さらに、空気の雰囲気化で、グリシジルメタクリレート16.5部を添加し、触媒としてジメチルベンジルアミンを0.5部添加し、さらに重合禁止剤としてメチルヒドロキノン0.05部を添加し、80℃4時間反応させた。酸価が1以下になったことを確認し、反応を終了させた。
さらに、不揮発分を40質量%になるようにメトキシプロピルアセテートを加えて調整し、重合体(X-8)を得た。
二重結合当量の理論値は、1019であった。
重合体(X-6)~(X-8)は、表3に示す。
なお、表3の表記については、以下である。
MAA:メタクリル酸
GMA:グリシジルメタクリレート
以下の組成で、光硬化性樹脂組成物を調整した。
光硬化性材料(A-1) 10.0部
日本化薬(株)製「KAYARAD DPHA」 9.0部
IGM Resin社製「Omnirad 184」 1.0部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 80.0部
(実施例2~99、比較例1~9)
表4に示すように、実施例1と同様に調整した。
比較例9では、BASF製TINUVIN970を用いた。なお、本明細書で実施例1~68、および90~99は参考例である。
(塗工物の作製)
上記の光硬化性樹脂組成物をバーコーターを用いて乾燥膜厚で6μmとなるよう塗布した。得られた塗布層を、100℃1分で乾燥したのち、高圧水銀ランプで400mJ/cm2の紫外線を照射した。
(塗工物の評価)
得られた塗工物を、以下の方法で評価した。
[耐擦傷性]
塗工物を学振試験機にセットし、スチールウールを用いて、荷重500gで50回学振させた。取り出した塗工物について、キズのつき具合を以下の5段階の目視評価に従って判断した。数値が大きいほど、硬化膜の耐擦傷性が良好であることを示す。
5:キズが全くない
4:僅かにキズが付いている
3:キズは付いているが、基材は見えていない
2:キズが付き、一部硬化膜が剥がれている
1:硬化膜が剥がれてしまい、基材が剥き出しの状態
[鉛筆硬度]
JIS-K5600に準拠し、鉛筆硬度試験機(HEIDON社製Scratching Tester HEIDON-14)を用い、鉛筆の芯の硬さを種々変えて、荷重1kgにて10回試験をした。5回中、1回も傷がつかない、もしくは1回のみ傷が付く時の芯の硬さを、その硬化膜の鉛筆硬度とした。実用的な要求物性を考慮して、硬化膜の鉛筆硬度が、
A:2H以上
B:H
D:Hより低い
と判定した。
[透明性]
得られた塗工物の透明性を、目視評価した。
○:まったく濁りが認められない。良好
△:わずかに濁りが認められる。実用域
×:濁りが多く認められる。実用不可
得られた塗工物を2枚の酸化チタンを配合した軟質塩化ビニルシートで挟み、熱プレス機を使用して圧力100g/cm2・温度170℃30秒間の条件で加熱圧着した。次いで、直ちにフィルムを外して酸化チタンを配合した軟質塩化ビニルシートへのマイグレーションを紫外可視近赤外分光光度計(島津製作所社製)を用いて評価した。評価は、上記の処理を行った軟質塩化ビニルシート上の場所5点を選び、紫外領域の吸光度を測定し、その平均を算出することで行った。
○:280~400nmにおける吸光度が検出されない(0.05未満)。
△:280~400nmにおける吸光度が0.05以上0.2未満。
×:280~400nmにおける吸光度が0.2以上。
Claims (6)
- 下記一般式(11)で表される繰り返し単位、および、下記一般式(12)の繰り返し単位を含有する光硬化性材料(A)。
一般式(11)
(一般式(11)中、R1、および、R5は、それぞれ独立に水素原子もしくはメチル基を表す。
R2は*-O-R2a-(O-R2b)m1-**、*-O-R2c-(O-(C=O)-R2d)m2-**、*-NH-R2e-(O-R2f)m3-**、もしくは*-O-R2g-(O-(C=O)-R2h)m4-**を表し、R2a、R2b、R2c、R2d、R2e、R2f、R2g、および、R2hは、それぞれ独立に炭素数1~20のアルキレン基を表し、m1~m4は0~20を表し、*は炭素原子との結合手、**は酸素原子との結合手を表す。m1~m4が2以上の場合は、それぞれのR2b、R2d、R2f、R2hは同じであっても異なっていてもよい。
R3は、nが1のときは単結合、nが2のときは、n+1価の炭素数1~20の炭化水素基を表し、R4は、*-R4a-(O-R4b)m5-**を表し、R4a、R4bは、炭素数1~20のアルキレン基を表し、m5は0~20を表し、*はR3との結合手、**は炭素原子との結合手を表し、nは1もしくは2を表す。nが2の場合は、それぞれのR4、R5は同じであっても異なっていてもよい。m5が2以上の場合は、それぞれのR4bは同じであっても異なっていてもよい。)
一般式(12)
(一般式(12)は、下記一般式(a1-4)に基づく構造を示す。)
一般式(a1-4)
(一般式(a1-4)中、R 41a 、R 41b 、およびR 41c は、それぞれ独立に、水素、炭素数1~20のアルキル基、炭素数6~20のアリール基、-O-R 44 、もしくは-O-R 45 -CO-O-R 46 で表され、R 44 およびR 46 は、それぞれ独立に、炭素数1~20のアルキル基、もしくは炭素数6~20のアリール基で表され、上記アルキル基は環構造を形成していても良く、R 45 は炭素数1~20のアルキレン基、もしくは炭素数6~20のアリーレン基で表される。
R 42a 、R 42b 、およびR 42c は、それぞれ独立に、水素もしくは、炭素数1~10のアルキル基である。
R 43 は、水素、水酸基、炭素数1~20のアルキル基、炭素数6~20のアリール基、-O-R 44 、もしくは、-O-R 45 -CO-O-R 46 で表され、R 44 およびR 46 は、それぞれ独立に、炭素数1~20のアルキル基、もしくは炭素数6~20のアリール基で表され、上記アルキル基は環構造を形成していても良く、R 45 は炭素数1~20のアルキレン基、炭素数6~20のアリーレン基で表され、上記アルキル基は環構造を形成していても良い。
Pは、-O-、もしくは-O-R 47 -O-で表され、R 47 は、水酸基を有しても良い炭素数1~20のアルキレン基であり、
Qは水素もしくはメチル基である。) - 一般式(12)で表される繰り返し単位の含有率が、光硬化性材料100質量%中、5~40質量%である請求項1に記載の光硬化性材料(A)。
- 二重結合当量計算値が、270~6500である請求項1または2に記載の光硬化性材料(A)。
- 請求項1~3いずれかに記載の光硬化性材料(A)、光重合性単量体(B)、および光重合開始剤(C)を含有する光硬化性樹脂組成物。
- ハードコート用である請求項4に記載の光硬化性樹脂組成物。
- 請求項4または5に記載の光硬化性樹脂組成物の光硬化物。
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