JP7254826B2 - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7254826B2
JP7254826B2 JP2020547471A JP2020547471A JP7254826B2 JP 7254826 B2 JP7254826 B2 JP 7254826B2 JP 2020547471 A JP2020547471 A JP 2020547471A JP 2020547471 A JP2020547471 A JP 2020547471A JP 7254826 B2 JP7254826 B2 JP 7254826B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit
signal
insulator
transistor
oxide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020547471A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2020065440A1 (ja
JPWO2020065440A5 (ja
Inventor
舜平 山崎
誠一 米田
厚 宮口
達則 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
Original Assignee
Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd filed Critical Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
Publication of JPWO2020065440A1 publication Critical patent/JPWO2020065440A1/ja
Publication of JPWO2020065440A5 publication Critical patent/JPWO2020065440A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7254826B2 publication Critical patent/JP7254826B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03MCODING; DECODING; CODE CONVERSION IN GENERAL
    • H03M1/00Analogue/digital conversion; Digital/analogue conversion
    • H03M1/002Provisions or arrangements for saving power, e.g. by allowing a sleep mode, using lower supply voltage for downstream stages, using multiple clock domains or by selectively turning on stages when needed
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03KPULSE TECHNIQUE
    • H03K17/00Electronic switching or gating, i.e. not by contact-making and –breaking
    • H03K17/51Electronic switching or gating, i.e. not by contact-making and –breaking characterised by the components used
    • H03K17/56Electronic switching or gating, i.e. not by contact-making and –breaking characterised by the components used by the use, as active elements, of semiconductor devices
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02JCIRCUIT ARRANGEMENTS OR SYSTEMS FOR SUPPLYING OR DISTRIBUTING ELECTRIC POWER; SYSTEMS FOR STORING ELECTRIC ENERGY
    • H02J50/00Circuit arrangements or systems for wireless supply or distribution of electric power
    • H02J50/20Circuit arrangements or systems for wireless supply or distribution of electric power using microwaves or radio frequency waves
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03KPULSE TECHNIQUE
    • H03K17/00Electronic switching or gating, i.e. not by contact-making and –breaking
    • H03K17/51Electronic switching or gating, i.e. not by contact-making and –breaking characterised by the components used
    • H03K17/56Electronic switching or gating, i.e. not by contact-making and –breaking characterised by the components used by the use, as active elements, of semiconductor devices
    • H03K17/687Electronic switching or gating, i.e. not by contact-making and –breaking characterised by the components used by the use, as active elements, of semiconductor devices the devices being field-effect transistors
    • H03K17/693Switching arrangements with several input- or output-terminals, e.g. multiplexers, distributors
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03MCODING; DECODING; CODE CONVERSION IN GENERAL
    • H03M1/00Analogue/digital conversion; Digital/analogue conversion
    • H03M1/12Analogue/digital converters
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03MCODING; DECODING; CODE CONVERSION IN GENERAL
    • H03M1/00Analogue/digital conversion; Digital/analogue conversion
    • H03M1/12Analogue/digital converters
    • H03M1/124Sampling or signal conditioning arrangements specially adapted for A/D converters
    • H03M1/1245Details of sampling arrangements or methods
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Thin Film Transistor (AREA)
  • Analogue/Digital Conversion (AREA)
  • Electronic Switches (AREA)
  • Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
  • Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)

Description

本発明の一態様は、半導体装置に関する。
なお、本明細書等において半導体装置とは、半導体特性を利用することで機能しうる装置全般を指す。表示装置(液晶表示装置、発光表示装置など)、投影装置、照明装置、電気光学装置、蓄電装置、記憶装置、半導体回路、撮像装置、信号処理装置、送受信装置、およびセンサ装置などは、半導体装置を有すると言える場合がある。
心臓ペースメーカなどの人体埋め込み型デバイスの研究開発が進んでいる。人体埋め込み型デバイスにおいて、バッテリの交換は利便性を著しく低下させる要因となる。そのため、電磁波等の無線信号によって内蔵するバッテリの充電を図る構成が提案されている(例えば特許文献1を参照)。
また半導体装置の低消費電力化の研究開発が進んでいる。例えば特許文献2では、アンテナと、サンプルホールド回路と、センサと、コンパレータ等を有するアナログデジタル変換回路(Analog to digital:以下A/D変換回路)と、を備えたセンサ付き信号処理装置として機能する半導体装置が提案されている。
特許文献2では、無線信号による電力の供給が行われている期間において、サンプルホールド回路の動作と、コンパレータの動作と、を別の期間とすることで瞬間的な消費電力の増加を抑制する構成を有する半導体装置について開示している。
米国特許出願公開第2007/0282383号明細書 米国特許出願公開第2016/0094236号明細書
給電が行われない期間においてアナログ電圧を保持する場合、バッテリの電力を用いて半導体装置を駆動する。バッテリの充電頻度が低下すると、半導体装置の駆動が停止してしまう虞がある。また環境温度の変動に起因して、アナログ電圧を保持する回路を構成するトランジスタ特性が変動する虞がある。そのため、給電が行われる期間において、A/D変換回路で得られるデジタル信号の精度が低下する虞がある。
本発明の一態様は、バッテリを備えたセンサ付きの信号処理装置として機能する半導体装置において、バッテリの充電頻度が少ない環境下においても長時間の駆動を実現可能な、新規な構成の半導体装置を提供することを課題の一とする。または、本発明の一態様は、外界温度の変化が大きい環境下においても、センサの信号をアナログ電圧として保持することができる、新規な構成の半導体装置を提供することを課題の一とする。または、本発明の一態様は、新規な半導体装置等を提供することを課題の一つとする。
なお、これらの課題の記載は、他の課題の存在を妨げるものではない。なお、本発明の一態様は、これらの課題の全てを解決する必要はないものとする。なお、これら以外の課題は、明細書、図面、請求項などの記載から、自ずと明らかとなるものであり、明細書、図面、請求項などの記載から、これら以外の課題を抽出することが可能である。
本発明の一態様は、センサと、センサのセンサ信号が入力されるサンプルホールド回路と、サンプルホールド回路の出力信号が入力されるアナログデジタル変換回路と、制御回路と、バッテリと、アンテナと、を有し、サンプルホールド回路は、第1選択回路と、複数の信号保持回路と、第2選択回路と、を有し、制御回路は、バッテリより電力が供給される第1の期間において、第1選択回路でセンサ信号に応じた電位を複数の信号保持回路に順に保持する制御を行い、アンテナを介して外部より電力が供給される第2の期間において、第2選択回路で複数の信号保持回路に保持した電位に基づく出力信号を出力する制御を行う半導体装置である。
本発明の一態様において、サンプルホールド回路は、第1乃至第4トランジスタを有し、第1乃至第4トランジスタは、チャネル形成領域に酸化物半導体を有する半導体層を有する半導体装置が好ましい。
本発明の一態様において、第1トランジスタは、第1選択回路における選択スイッチとして機能する半導体装置が好ましい。
本発明の一態様において、信号保持回路は、第1および第2トランジスタを有し、第2トランジスタのゲートは、第1トランジスタのソース又はドレインの一方に電気的に接続され、第1トランジスタをオフにすることでセンサ信号に応じた電位を保持する機能を有する半導体装置が好ましい。
本発明の一態様において、第2および第3トランジスタは、ソースフォロワ回路として機能する半導体装置が好ましい。
本発明の一態様において、第4トランジスタは、第2選択回路における選択スイッチとして機能する半導体装置が好ましい。
本発明の一態様において、タイマー回路および電源制御回路を有し、電源制御回路は、タイマー回路の出力信号に応じて、センサおよび第1選択回路を間欠的に動作する制御を行う半導体装置が好ましい。
本発明の一態様は、センサと、センサのセンサ信号が入力されるサンプルホールド回路と、サンプルホールド回路の出力信号が入力されるアナログデジタル変換回路と、制御回路と、バッテリと、光電変換装置と、を有し、サンプルホールド回路は、第1選択回路と、複数の信号保持回路と、第2選択回路と、を有し、制御回路は、バッテリより電力が供給される第1の期間において、第1選択回路でセンサ信号に応じた電位を複数の信号保持回路に順に保持する制御を行い、光電変換回路より電力が供給される第2の期間において、第2選択回路で複数の信号保持回路に保持した電位に基づく出力信号を出力する制御を行う半導体装置である。
本発明の一態様において、サンプルホールド回路は、第1乃至第4トランジスタを有し、第1乃至第4トランジスタは、チャネル形成領域に酸化物半導体を有する半導体層を有する半導体装置が好ましい。
本発明の一態様において、第1トランジスタは、第1選択回路における選択スイッチとして機能する半導体装置が好ましい。
本発明の一態様において、信号保持回路は、第1および第2トランジスタを有し、第2トランジスタのゲートは、第1トランジスタのソース又はドレインの一方に電気的に接続され、第1トランジスタをオフにすることでセンサ信号に応じた電位を保持する機能を有する半導体装置が好ましい。
本発明の一態様において、第2および第3トランジスタは、ソースフォロワ回路として機能する半導体装置が好ましい。
本発明の一態様において、第4トランジスタは、第2選択回路における選択スイッチとして機能する半導体装置が好ましい。
本発明の一態様において、光検出装置および電源制御回路を有し、電源制御回路は、光検出装置の出力信号に応じて、センサおよび第1選択回路を間欠的に動作する制御を行う半導体装置が好ましい。
なおその他の本発明の一態様については、以下で述べる実施の形態における説明、および図面に記載されている。
本発明の一態様により、バッテリを備えたセンサ付きの信号処理装置として機能する半導体装置において、バッテリの充電頻度が少ない環境下においても長時間の駆動を実現可能な、新規な構成の半導体装置を提供することができる。または、本発明の一態様により、環境温度の変化が大きい環境下においても、センサの信号をアナログ電圧として保持することができる、新規な構成の半導体装置を提供することができる。または、本発明の一態様により、新規な半導体装置等を提供することができる。
なお、これらの効果の記載は、他の効果の存在を妨げるものではない。なお、本発明の一態様は、これらの効果の全てを有する必要はない。なお、これら以外の効果は、明細書、図面、請求項などの記載から、自ずと明らかとなるものであり、明細書、図面、請求項などの記載から、これら以外の効果を抽出することが可能である。
図1A、図1B、図1Cは、半導体装置の構成を説明するブロック図及び回路図である。
図2は、半導体装置の構成を説明する回路図である。
図3は、半導体装置の動作を説明するタイミングチャートである。
図4は、半導体装置の動作を説明するタイミングチャートである。
図5A、図5Bは、半導体装置の動作を説明するブロック図である。
図6A、図6B、図6Cは、半導体装置の動作を説明するブロック図である。
図7A、図7B、図7Cは、半導体装置の構成を説明するブロック図である。
図8は、半導体装置の構成を説明するブロック図である。
図9A、図9Bは、半導体装置の構成を説明するブロック図である。
図10は、半導体装置の構成を説明するブロック図である。
図11A、図11Bは、半導体装置の構成を説明するブロック図である。
図12A、図12Bは、半導体装置の動作を説明するブロック図である。
図13A、図13Bは、半導体装置の動作を説明する回路図である。
図14は、半導体装置の動作を説明するブロック図である。
図15は、半導体装置の構成を説明する断面模式図である。
図16は、半導体装置の構成を説明する断面模式図である。
図17A、図17B、図17Cは、半導体装置の構成を説明する断面模式図である。
図18A、図18B、図18C、図18D、図18Eは、電子部品の構成を説明する図である。
図19A、図19B、図19Cは、半導体装置の応用例を説明する図である。
図20A、図20Bは、半導体装置の応用例を説明する図である。
図21A、図21Bは、半導体装置の応用例を説明する図である。
図22A、図22Bは、半導体装置の応用例を説明する図である。
図23A、図23Bは、半導体装置の応用例を説明する図である。
図24は、市場イメージを説明する図である。
以下、実施の形態について図面を参照しながら説明する。但し、実施の形態は多くの異なる態様で実施することが可能であり、趣旨およびその範囲から逸脱することなくその形態および詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は、以下の実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
なお本明細書等において、「第1」、「第2」、「第3」という序数詞は、構成要素の混同を避けるために付したものである。従って、構成要素の数を限定するものではない。また、構成要素の順序を限定するものではない。また例えば、本明細書等の実施の形態の一において「第1」に言及された構成要素が、他の実施の形態、あるいは特許請求の範囲において「第2」に言及された構成要素とすることもありうる。また例えば、本明細書等の実施の形態の一において「第1」に言及された構成要素を、他の実施の形態、あるいは特許請求の範囲において省略することもありうる。
なお図面において、同一の要素または同様な機能を有する要素、同一の材質の要素、あるいは同時に形成される要素等には同一の符号を付す場合があり、その繰り返しの説明は省略する場合がある。
(実施の形態1)
本発明の一態様の半導体装置の構成および動作について、図1A乃至図9Bを用いて説明する。
本発明の一態様の半導体装置は、アンテナ、バッテリ、制御回路、サンプルホールド回路、A/D変換回路およびセンサを備え、RF(Radio Freqency)信号などの無線信号による外部からの電力供給が得られない期間では、バッテリに蓄えられる電力はセンサおよびサンプルホールド回路の駆動に割り当て、A/D変換回路など電力消費の大きい回路の動作を停止する。センサおよびサンプルホールド回路は、外部からの電力供給が得られない期間において、バッテリの電力を用いて定期的に信号を取得し、アナログ電圧として保持しておく。また当該期間において信号の保持は、チャネル形成領域に酸化物半導体(OS:Oxide Semiconductor)を有するトランジスタ(OSトランジスタ)で構成されるサンプルホールド回路で行う。
OSトランジスタは極めてオフ電流が低く、シリコンを半導体層に有するトランジスタ(Siトランジスタ)と比べて温度による特性変動も小さいため、環境温度の変化が大きい環境下においても定期的にセンシングして得られるセンサ信号をアナログ電圧として保持することができる。そして外部からの電力供給が得られる期間では、外部より供給される電力でサンプルホールド回路に保持しておいたアナログ電圧を順にA/D変換してメモリ回路に保持、あるいは上位機器に出力する構成とする。
外部からの電力供給がない場合には、A/D変換回路を停止して、センサ信号のサンプリング動作を継続し、外部からの電力供給がある場合には、A/D変換回路を動作させて、保持しておいたアナログ電圧のA/D変換を行う構成とすることで、一定期間ごとのセンシングデータの取得と、低消費電力化との両立を図ることができる。
図1Aには、本発明の一態様を説明するための半導体装置100Aを図示する。半導体装置100Aは、一例として、アンテナ101、送受信回路102、制御回路103、バッテリ104、タイマー回路105、メモリ回路106、A/D変換回路107、サンプルホールド回路108およびセンサ109を有する。
アンテナ101は、RF信号などの無線信号による信号の伝送、および非接触による給電を行うことができる構成である。信号の伝送方式としては、電磁結合方式、電磁誘導方式またはマイクロ波方式を適用することができる。アンテナの形状、長さ等は、信号の伝送方式、波長等を考慮して適宜設定すればよい。
送受信回路102は、アンテナ101における無線信号の送受信、および非接触給電によって得られる信号の整流および平滑化を行うための回路である。送受信回路102は、例えば、整流回路、変調回路、復調回路、発振回路、定電圧回路(レギュレータ)等を含む構成である。
制御回路103は、送受信回路102から入力される信号に基づいて、メモリ回路106に記憶されたデータを送受信回路102に出力するための回路である。制御回路103は、送受信回路102から入力される信号に基づいて、A/D変換回路107からの信号SADCをメモリ回路106に記憶するための回路である。制御回路103は、タイマー回路105から出力される信号あるいは送受信回路102から入力される信号に基づいて、サンプルホールド回路108を制御するための信号S、Sを出力するための回路である。
バッテリ104は、一例としては、リチウム電池、リチウムポリマー電池、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池、ニカド電池、有機ラジカル電池、鉛蓄電池、空気二次電池、ニッケル亜鉛電池、銀亜鉛電池または、コンデンサー等を適用することができる。
タイマー回路105は、時間を計測するための回路である。制御回路103は、タイマー回路105の計測時間に応じてサンプルホールド回路108を制御するための信号S、Sを出力することができる。またタイマー回路105の出力信号に応じて、メモリ回路106、A/D変換回路107、サンプルホールド回路108およびセンサ109のパワーゲーティングあるいは間欠動作を行う電源制御回路を設ける構成が好ましい。当該構成とすることで電源電圧の供給を遮断する期間を設定することができるため、低消費電力化を図ることができる。
メモリ回路106は、A/D変換回路107からの信号SADCを記憶するための回路である。メモリ回路を構成するメモリ素子としては、例えば、ReRAM(Resistive Random Access Memory、抵抗変化型メモリともいう)、PRAM(Phase change Random Access Memory)、FeRAM(Ferroelectric Random Access Memory)、MRAM(MagnetoresistiVe Random Access Memory、磁気抵抗型メモリともいう)、またはフラッシュメモリなどの不揮発性メモリを有していてもよい。またOSトランジスタを用いたメモリを有していてもよい。
A/D変換回路107は、アナログ電圧の信号SSHをデジタルの信号SADCに変換するための回路である。A/D変換回路107としては、例えば、並列比較方式A/D変換回路、パイプライン方式A/D変換回路、逐次比較方式A/D変換回路、デルタシグマ方式A/D変換回路、二重積分方式A/D変換回路等から任意で選択すればよい。
センサ109は、環境をモニタする各種のセンサ(光センサ、熱センサ、湿度センサ、ガスセンサ、臭気センサ、振動センサ、加速度センサ、歪みセンサなど)、および各種の生体センサなどを用いることができる。図1Aに図示するようなセンサ付きの半導体装置は、無線信号による電力供給が行われる。建造物や、人体にチップを埋め込んで一定期間毎にセンサによる測定が行われることが想定されるため、目的に応じた一または複数のセンサを適用することが好ましい。
図1Bでは、サンプルホールド回路108の構成について示す。サンプルホールド回路108は、選択回路111、複数の信号保持回路112、選択回路113を有する。
選択回路111(第1選択回路ともいう)は、センサ109が出力する信号SSNSを複数の信号保持回路112に振り分けるデマルチプレクサとしての機能を有する。選択回路111が有するトランジスタはスイッチの機能を有し、信号Sによってオンまたはオフが制御される。選択回路111は、一例として、nチャネル型のトランジスタで構成する。この場合、選択回路111が有するトランジスタは、ゲートにHレベルの電位が入力されることでオンとなり、Lレベルの電位が入力されることでオフとなる。
複数の信号保持回路112は、センサ109が出力する信号SSNSに応じたアナログ電圧を保持し、当該アナログ電圧に応じた電圧を出力する機能を有する。信号保持回路112には、所定の時刻に選択回路111が有するスイッチをオンにして信号SSNSをサンプリングすることで、所定の時刻にセンサ109が出力したアナログ電圧が書き込まれる。信号保持回路112へのアナログ電圧の書き込みは、信号SをHレベルとすることで制御することができる。また信号保持回路112におけるアナログ電圧の保持は、信号SをLレベルとすることで制御することができる。
なお複数の信号保持回路112にはそれぞれ、異なるタイミングにおける、信号SをHレベルとした時刻での信号SSNSに基づくアナログ電圧が書き込まれる。そして、信号SをLレベルとすることで当該アナログ電圧が保持される。すなわち複数の信号保持回路112ではそれぞれ、センサ109が出力する信号SSNSを異なるタイミングで取得していき、当該信号SSNSに応じた電圧を保持することができる。そのため複数の信号保持回路112では、次々と信号SSNSのサンプリングを行うことで、センサ109から出力される信号SSNSに基づくアナログ電圧を所定の時刻に取得し、保持することができる。
また複数の信号保持回路112は、保持したアナログ電圧を増幅して出力する機能を有する。一例としては、複数の信号保持回路112はそれぞれソースフォロワ回路を有し、当該ソースフォロワ回路等を介して保持したアナログ電圧に応じた電圧を出力する機能を有する。
選択回路113(第2選択回路ともいう)は、複数の信号保持回路112に保持したアナログ電圧のいずれか一を選択して異なるタイミングで出力するマルチプレクサとしての機能を有する。選択回路113が有するトランジスタはスイッチの機能を有し、信号Sによってオンまたはオフが制御される。選択回路113は、一例として、nチャネル型のトランジスタで構成する。この場合、選択回路113が有するトランジスタは、ゲートにHレベルの電位が入力されることでオンとなり、ゲートにLレベルの電位が入力されることでオフとなる。
選択回路113は、信号保持回路112のいずれか一を選択して、当該信号保持回路112に保持されたアナログ電圧に応じた電圧を信号SSHとして出力する。信号SSHは所定の時刻にサンプリングしたセンサ109が出力する信号SSNSのいずれか一に対応する信号である。つまり選択回路113では、信号Sを選択することで所定の時刻にサンプリングされた信号SSNSを、信号SSHとして選択的に出力することができる。
図1Cには、2つの信号保持回路112を有するサンプルホールド回路108の具体的な回路図の構成例を図示している。図1Cのサンプルホールド回路108は、トランジスタ121乃至124で構成される。
なお信号保持回路112のうち1つを特定する必要がないときは、信号保持回路112の符号を用いて説明し、任意の信号保持回路112を指すときには信号保持回路112_1、信号保持回路112_2などの符号を用いて説明する。他の要素についても同様であり、複数の要素を区別するために、「_2」、あるいは「[1]」等を符号に付して用いる。
図1Cは、選択回路111を構成するトランジスタ121、信号保持回路112を構成するトランジスタ121、トランジスタ122、およびトランジスタ123、並びに選択回路113を構成するトランジスタ124、を図示している。トランジスタ121乃至124は、nチャネル型のトランジスタとしている。
図1Cは、信号Sとして、信号S_1および信号S_2を図示している。信号S_1および信号S_2は、異なるタイミングで信号SSNSをサンプリングするための信号である。
図1Cは、選択回路111でサンプリングされたアナログ電圧を保持するノードF_1およびF_2を図示している。また図1CではノードF_1およびF_2がソースフォロワ回路の入力端子であるトランジスタ122のゲートに接続される構成を図示している。またソースフォロワ回路のバイアス電圧Vがトランジスタ123のゲートに印加される構成を図示している。なおノードF_1およびF_2には、容量素子が接続される構成を図示しているが、トランジスタ122のゲート容量を十分大きくとるなどの構成とすることで省略することもできる。ソースフォロワ回路があることで、後段にある選択回路113への電荷供給能力を高めることができる。またOSトランジスタは環境温度の変化に対するトランジスタの電気特性の変動が小さい。そのため、ソースフォロワ回路をOSトランジスタで構成することで、外界温度の変化が大きい環境下において流れるリーク電流を低減することができる。
図1Cは、選択回路113に入力される信号Sとして、信号S_1および信号S_2を図示している。信号S_1および信号S_2は、サンプリングしたアナログ電圧に相当するノードF_1およびF_2の電圧を選択して出力することで、所定の時刻にサンプリングされた信号SSNSに応じた信号SSHを出力することができる。
トランジスタ121乃至124は、OSトランジスタで構成される。OSトランジスタをサンプルホールド回路108が有するトランジスタに用いる構成とすることで、オフ時にソースとドレイン間を流れるリーク電流(以下、オフ電流)が極めて低いことを利用して、センサ109が出力する信号SSNSをサンプリングして得られるアナログ電圧を信号保持回路112に保持させることができる。そのため、アナログ電圧の取得後、すぐにA/D変換せずにアナログ電圧のまま保持させてその後読み出す構成としても、精度の高い出力信号を取得することが可能にでき、無線信号による給電がない期間におけるバッテリ104の電力消費を抑制することができる。
加えてOSトランジスタを用いた信号保持回路112では、電荷の充電又は放電によってアナログ電圧の書き換えおよび読み出しが可能となるため、実質的に無制限回のアナログ電圧の取得および読み出しが可能である。OSトランジスタを用いた信号保持回路は、磁気メモリあるいは抵抗変化型メモリなどのように原子レベルでの構造変化を伴わないため、書き換え耐性に優れている。またOSトランジスタを用いた信号保持回路は、繰り返し書き換え動作でもフラッシュメモリのような電子捕獲中心の増加による不安定性が認められない。
またOSトランジスタを用いた信号保持回路は、Siトランジスタを用いた回路上などに自由に配置可能であるため、複数の遅延回路を備える構成とした場合であっても、集積化を容易に行うことができる。またOSトランジスタは、Siトランジスタと同様の製造装置を用いて作製することが可能であるため、低コストで作製可能である。
またOSトランジスタは、ゲート電極、ソース電極およびドレイン電極に加えて、バックゲート電極を含むと、4端子の半導体素子とすることができる。ゲート電極またはバックゲート電極に与える電圧に応じて、ソースとドレインとの間を流れる信号の入出力が独立制御可能な電気回路網で構成することができる。そのため、LSIと同一思考で回路設計を行うことができる。加えてOSトランジスタは、高温環境下において、Siトランジスタよりも優れた電気特性を有する。具体的には、125℃以上150℃以下といった高温下においてもオン電流とオフ電流の比が大きいため、良好なスイッチング動作を行うことができる。
なお図1Cでは信号保持回路112として信号保持回路112_1および112_2を図示したが、図2に示すように表すことができる。図2に示すサンプルホールド回路108が有する信号保持回路112は、一例として、信号保持回路112_1乃至112_N+1(Nは2以上の自然数)を有する。
図2では、信号SSNSをサンプリングするための信号Sを信号S_1乃至信号S_N+1とし、アナログ電圧を保持するノードをノードF_1乃至F_N+1とし、保持した複数のアナログ電圧を信号SSHとして順番に読み出すための信号Sを信号S_1乃至信号S_N+1としたサンプルホールド回路108の構成例を図示している。図2に図示するサンプルホールド回路は、異なるN回のタイミングで信号SSNSのサンプリングを行って信号保持回路112のそれぞれにアナログ電圧を保持するとともに、異なるN回のタイミングで信号保持回路112のそれぞれに保持したアナログ電圧に応じた出力信号を出力する構成である。
図3は、図2に示すサンプルホールド回路108で信号SSNSをサンプリングする動作を説明するためのタイミングチャートである。図3では、信号SSNSの波形とともに、信号S_1乃至信号S_3、信号S_N、信号S_N+1、ノードF_1乃至F_3、ノードF_N、およびF_N+1、並びに信号S_1乃至信号S_3、信号S_N、信号S_N+1を図示している。図3では、時刻T1乃至TNでの動作について説明する。なおタイミングチャートを説明する図において、ハッチングを付した期間は、不定状態を表す期間である。
上述したように時刻T1で信号S_1をHレベルとし、信号SSNSの電圧V1をノードF_1に書き込んで信号SSNSのサンプリングが行われる。
期間Tをあけた時刻T2で信号S_2をHレベルとし、信号SSNSの電圧V2をノードF_2に書き込んで信号SSNSのサンプリングが行われる。
以下、同様に期間Tをあけた時刻T3で信号S_3をHレベルとし、信号SSNSの電圧V3をノードF_3に書き込んで信号SSNSのサンプリングが行われる。また時刻TNで信号S_NをHレベルとし、信号SSNSの電圧VNをノードF_Nに書き込んで信号SSNSのサンプリングが行われる。ノードF_1乃至ノードF_Nに保持した電圧V1乃至VNは、信号S_1乃至S_NをLレベルとすることで保持することができる。
上述した信号S_1乃至S_Nを逐次HレベルとすることによるN回のサンプリングは、期間TALL1に行われる。期間TおよびTALL1はバッテリの容量あるいは充電頻度によって設定することが好ましい。例えば、バッテリ容量が大きい、あるいは充電頻度が多い場合、期間Tを短く設定することが好ましく、逆にバッテリ容量が小さい、あるいは充電頻度が少ない場合、期間Tを長く設定することが好ましい。N回のサンプリングは、期間TALL1を経て行われる。
信号S_1乃至信号S_3、信号S_N、信号S_N+1は期間TALL1でLレベルとしておく。信号S_N+1もLレベルとし、信号SSHが出力されないように制御する。当該動作によりセンサ109が出力する信号SSNSをサンプリングする期間において、信号SSHを出力することによる消費電力の増加を抑制することができる。
図4は、図2に示すサンプルホールド回路108で保持された電圧V1乃至VNを信号SSHとして出力する動作を説明するためのタイミングチャートである。また図4では、信号S_1乃至信号S_N+1、ノードF_1乃至F_3、ノードF_N、およびF_N+1、信号S_1乃至信号S_3、信号S_N、信号S_N+1、並びに信号SSHの時刻t1乃至tNでの動作について説明する。
時刻t1で信号S_1をHレベルとし、ノードF_1の電圧V1に対応する電圧V1’を信号SSHとして出力する。なお、サンプルホールド回路108から電圧V1に対応する信号SSHを出力した後は、信号S_1をLレベルとして、信号SSHが出力されないように制御する。なお図4では、信号S_1乃至S_NがHレベルからLレベルに変化した後で信号SSHが変化しないよう図示しているが、A/D変換回路107における信号SSHのA/D変換後であれば別の電位に変化してもよい。
期間Tをあけた時刻t2で信号S_2をHレベルとし、ノードF_2の電圧V2に対応する電圧V2’を信号SSHとして出力する。なお、サンプルホールド回路108から電圧V2に対応する信号SSHを出力した後は、信号S_2をLレベルとして、信号SSHが出力されないように制御する。
以下、同様に期間Tをあけた時刻t3で信号S_3をHレベルとし、ノードF_3の電圧V3に対応する電圧V3’を信号SSHとして出力する。なお、サンプルホールド回路108から電圧V3に対応する信号SSHを出力した後は、信号S_3をLレベルとして、信号SSHが出力されないように制御する。また時刻tNで信号S_NをHレベルとし、ノードF_Nの電圧VNに対応する電圧VN’を信号SSHとして出力する。なお、サンプルホールド回路108から電圧VNに対応する信号SSHを出力した後は、信号S_NをLレベルとして、信号SSHが出力されないように制御する。
上述した信号S_1乃至S_Nを逐次HレベルとすることによるN回の信号の出力は、期間TALL2に行われる。期間Tおよび期間TALL2は、充電される期間の長さによって設定することが好ましい。また、期間TALL2は、期間TALL1よりも短い期間とすることが好ましく、換言すれば、期間Tは、期間Tよりも短い期間とすることが好ましい。期間Tおよび期間TALL2を短い期間に設定することで、外部から充電が行われている期間内に信号SSHの出力を行う構成とすることができる。
なお期間TALL2の後は、ノードF_1乃至ノードF_Nの電位を初期化する期間TRESを設けることが好ましい。期間TRESではセンサ109の出力をリセット電圧(例えばグラウンド電位)として信号S_1乃至信号S_NをHレベルとし、ノードF_1乃至ノードF_Nに保持された電荷を放電することができる。
なお期間TRESの後、外部から充電が行われる場合、外部からの充電が行われなくなる時刻まで、信号SSNSのサンプリングと読み出しを交互に行う期間TSENとすればよい。期間TSENでは、例えば信号S_N+1と信号S_N+1とを交互にHレベルとし、ノードF_N+1を更新することで信号SSHの出力を得る構成とする。
図3及び図4に図示する動作を取り得ることで本発明の一態様の半導体装置100Aは、充電するための給電装置がアンテナのそばにない場合、つまりバッテリに蓄えられた電力で半導体装置100Aを駆動する場合に、バッテリの電力をセンサの駆動、およびセンサから得られるアナログ電圧をサンプリングするための動作に消費する動作を取る。一方、A/D変換回路などの他の回路は停止状態とする動作を取る。
上記構成の動作については、図5Aおよび図6A、図6B、図6Cに図示するブロック図を用いて図示することができる。図5Aおよび図6A、図6B、図6Cのそれぞれのブロック図では、停止状態、あるいは機能していない構成を点線で図示し、動作する状態として機能している構成を実線で図示している。
図5Aの半導体装置100Aのブロック図は、バッテリ104に蓄えられた電力を用いて必要な回路のみを駆動する様子を示している。当該構成とすることで、半導体装置100A内の停止状態、又は機能していない回路の消費電力を削減し、バッテリによる駆動時間を長くすることができる。給電装置20が非動作時(図中点線で図示)において、半導体装置100Aはバッテリ104に蓄えられた電力で動作する。具体的には、バッテリ104の電力は、制御回路103、バッテリ104、タイマー回路105、サンプルホールド回路108およびセンサ109(いずれも実線で図示)に供給される。一方、給電装置20が非動作時において、バッテリ104の電力は、アンテナ101、送受信回路102、メモリ回路106、A/D変換回路107といった各回路(いずれも点線で図示)に供給しない。
図6A、図6B、図6Cは、図5Aの半導体装置100Aの動作を説明するための図である。図6Aでは、選択回路111を制御回路103の信号Sで制御(=SEL)して、信号保持回路112の1つに信号SSNSの信号を電圧D1として保持させる様子を図示している。なお図6A中、太線矢印で信号の流れを表している。図6Aでは、選択回路113を制御回路103の信号Sで非選択(=L)して、信号SSHを出力しない。そのため、A/D変換回路107およびメモリ回路106といった回路への電力供給の停止(パワーゲーティング)を行うことができる。その結果、バッテリの電力消費を抑制することができる。
また図6Aと同様に図6Bでは、選択回路111を制御回路103の信号Sで制御(=SEL)して、図6Aの場合とは別の信号保持回路112に信号SSNSの信号を電圧D2として保持させる様子を図示している。また図6Bに図示するように図6Aでサンプリングした電圧D1は、上記説明したように信号Sの制御で保持され続ける。図6Bでは、選択回路113を制御回路103の信号Sで非選択(=L)して、信号SSHを出力しない。そのため、A/D変換回路107およびメモリ回路106といった回路への電力供給の停止(パワーゲーティング)を行うことができる。
また図6A、図6Bと同様に図6Cでは、選択回路111を制御回路103の信号Sで制御(=SEL)して、図6A、図6Bの場合とは別の信号保持回路112に信号SSNSの信号を電圧DNとして保持させる様子を図示している。また図6Cに図示するように図6A、図6Bでサンプリングした電圧D1、D2等は、上記説明したように信号Sの制御で保持され続ける。図6Cでは、選択回路113を制御回路103の信号Sで非選択(=L)して、信号SSHを出力しない。そのため、A/D変換回路107およびメモリ回路106といった回路への電力供給の停止(パワーゲーティング)を行うことができる。図6Cの状態は、N回の信号SSNSのサンプリングが行われ、得られた電圧D1乃至DNが複数の信号保持回路112に保持されている状態となる。
また、図3、図4に図示する動作を取り得ることで本発明の一態様の半導体装置100Aは、充電するための給電装置がアンテナのそばにある場合、つまり外部からの電力で半導体装置100Aを駆動する場合に、外部からの電力をA/D変換回路などの回路の動作に消費する動作を取る。
上記構成の動作については、図5B、図7A、図7B、図7C、および図8に図示するブロック図を用いて図示することができる。図5B、図7A、図7B、図7C、および図8は、動作する状態として機能している構成を実線で図示したブロック図である。
図5Bの半導体装置100Aの動作は、給電装置20から供給される電力を用いて各回路を駆動する期間の動作となる。当該構成とすることで、信号保持回路112に保持した電圧D1乃至DNを順にA/D変換すること、およびA/D変換によって得られた信号SADCをメモリ回路106に書き込むこと、あるいはアンテナ101を介して送信するための十分な電力を確保すること、等ができる。
図7A、図7B、図7C、および図8は、図5Bの半導体装置100Aの動作を説明するための図である。図7Aでは、選択回路113を制御回路103の信号Sで制御(=SEL)して、複数の信号保持回路112の1つに保持されている電圧D1を信号SSHとして読み出す様子を図示している。なお図7A中、太線矢印で信号の流れを表している。図7Aでは、選択回路111を制御回路103の信号Sで非選択(=L)して、信号SSNSをサンプリングしない。そのため、電圧D1乃至DNは、上記説明したように信号Sの制御で保持され続ける。A/D変換回路107が非動作時に蓄積した電圧D1乃至DNをA/D変換して得られる信号SADCが制御回路103あるいはメモリ回路106に出力される構成となる。
また図7Aと同様に図7Bでは、選択回路113を制御回路103の信号Sで制御(=SEL)して、複数の信号保持回路112の1つに保持されている電圧D2を信号SSHとして読み出す様子を図示している。図7Bでは、選択回路111を制御回路103の信号Sで非選択(=L)して、信号SSNSをサンプリングしない。そのため電圧D1乃至DNは、上記説明したように信号Sの制御で保持され続ける。
また図7A、図7Bと同様に図7Cでは、選択回路113を制御回路103の信号Sで制御(=SEL)して、複数の信号保持回路112の1つに保持されている電圧DNを信号SSHとして読み出す様子を図示している。図7Cでは、選択回路111を制御回路103の信号Sで非選択(=L)して、信号SSNSをサンプリングしない。そのため電圧D1乃至DNは、上記説明したように信号Sの制御で保持され続ける。
図5Bの半導体装置100Aのブロック図は、給電装置20から供給される電力を用いて各回路を駆動する動作を示している。そのため半導体装置100Aは、図8に示す模式図のように信号SSNSのサンプリングと、信号SSHの出力を交互に行い、A/D変換された信号SADCを得る構成とすることができる。
なお給電装置による電力供給がない期間における信号SSNSの定期的なサンプリングは、タイマー回路105等の出力信号を用いて制御信号が各回路を制御する構成とすればよい。一例として、各回路のパワーゲーティングについて図9A、図9Bを参照して説明する。
図9Aには、図1Aで図示したアンテナ101、送受信回路102、制御回路103、バッテリ104、タイマー回路105、メモリ回路106、A/D変換回路107、サンプルホールド回路108およびセンサ109の他、給電装置20、電源制御回路142および切り替えスイッチ143を図示している。また図9Aでは、送受信回路102内に定電圧回路141を図示している。
図9Aは、給電装置20から半導体装置100Aに、無線信号による電力供給のない状態を表している。この状態では、上述したように半導体装置100A内の回路には、バッテリ104が出力する電圧VBTが供給される。図9A中、太線実線で各回路への電圧の供給状態を表している。また半導体装置100A内の回路には、無線信号を基に生成される電圧が供給されるが、図9Aの状態では、無線信号の供給がないため、点線で各回路への電圧の供給がない様子を表している。
電源制御回路142は、タイマー回路105の計測時間に応じて切り替えスイッチ143を制御するための信号SPGを出力する。電源制御回路142が出力する信号SPGは、図9Aにおいて、バッテリ104の電力を制御回路103、サンプルホールド回路108およびセンサ109(いずれも実線で図示)に供給し、アンテナ101、送受信回路102、メモリ回路106、A/D変換回路107といった各回路(いずれも点線で図示)に供給しないように切り替えスイッチ143を制御する。
図9Bは、給電装置20から半導体装置100Aに、無線信号による電力供給のある状態を表している。この状態では、給電装置20からアンテナ101に無線信号SRFが供給され、当該無線信号を基に、定電圧回路141で電圧Vpが生成される。半導体装置100A内の回路には、定電圧回路141で生成された電圧Vpが供給される。電圧Vpは、バッテリ104の充電にも用いられる。
電源制御回路142は、定電圧回路141からの電圧Vpの供給に応じて切り替えスイッチ143を制御するための信号SPGを出力する。電源制御回路142が出力する信号SPGは、図9Bにおいて、電圧Vpを制御回路103、サンプルホールド回路108およびセンサ109の他、アンテナ101、送受信回路102、メモリ回路106、A/D変換回路107といった各回路(いずれも実線で図示)に供給するように切り替えスイッチ143を制御する。
以上説明した本発明の一態様の半導体装置は、非給電時にA/D変換や信号処理を行わない構成とすることができるため、バッテリのみの電力で動作する半導体装置の消費電力を低減することができる。またオフ電流の低いOSトランジスタを用いてサンプリングした信号の電位を保持するため、長期間の信号の保持を行うことができる。またバッテリを介して安定した給電が見込まれる期間のみ、A/D変換および信号出力する構成とするため、安定した動作を行うことができる。そのため、バッテリを備えたセンサ付きの信号処理装置として機能する半導体装置において、バッテリの充電頻度が少ない環境下においても長時間の駆動を実現可能な、新規な構成の半導体装置を提供することができる。
(実施の形態2)
上記実施の形態1で示した構成とは異なる、本発明の一態様の半導体装置の構成および動作、およびその変形例について、図10乃至図14を用いて説明する。
図10には、本発明の一態様を説明するための半導体装置100Bを図示する。半導体装置100Bは、一例として、アンテナ101、送受信回路102、制御回路103、バッテリ104、太陽電池131、光検出回路132、メモリ回路106、A/D変換回路107、サンプルホールド回路108およびセンサ109を有する。図1Aで図示する半導体装置100Aと異なる点は、タイマー回路105を光検出回路132とし、太陽電池131を追加した点にある。従って、他は実施の形態1と同様に行うことができ、実施の形態1と同一部分又は同様な機能を有する部分の説明は省略する。
光検出回路132は、太陽電池131における発電量を見積もるための回路である。制御回路103は、光検出回路132で見積もられる半導体装置100B周辺の照度に応じてサンプルホールド回路108を制御するための信号S、Sを出力することができる。また光検出回路132で見積もられる半導体装置100B周辺の照度に応じて、メモリ回路106、A/D変換回路107、サンプルホールド回路108およびセンサ109のパワーゲーティングあるいは間欠動作を行う電源制御回路を設ける構成が好ましい。当該構成とすることで電源電圧の供給を遮断する期間を設定することができるため、低消費電力化を図ることができる。
太陽電池131は光電変換装置であり、照度に応じて発電可能な機能を有する。太陽電池131を備えることで、無線信号による給電をすることなく、屋外等に独立して設置して動作させることが可能である。
本実施の形態で示す半導体装置100Bの構成では、日没等で太陽電池の発電による外部からの電力供給が得られない期間では、バッテリに蓄えられる電力はセンサおよびサンプルホールド回路の駆動に割り当て、A/D変換回路など電力消費の大きい回路の動作を停止する。センサおよびサンプルホールド回路は定期的に信号を取得し、保持しておく。信号の保持はアナログ電圧として、OSトランジスタを備えたサンプルホールド回路で行う。OSトランジスタは、極めてオフ電流が低く、温度による特性変動も小さいため、定期的にセンシングして得られるアナログ信号を長期間保持し続けることができる。そして太陽電池の発電による外部からの電力供給が得られる期間では、外部より供給される電力でサンプルホールド回路に保持しておいたアナログ電圧を順にAD変換してメモリ回路に保持、あるいは上位機器に出力する構成とする。
照度が小さく、太陽電池による発電量が小さい場合、A/D変換回路を停止して、センサによるアナログ電圧のサンプリング動作を継続する。照度が大きく、太陽電池による発電量が十分大きい場合、A/D変換回路を動作させて、保持しておいたアナログ電圧のA/D変換を行う構成とすることで、一定期間ごとのセンシングデータの取得と、低消費電力化との両立を図ることができる。
上記構成の動作については、図11A、図11Bに図示するブロック図を用いて図示することができる。図11Aは、停止状態、あるいは機能していない構成を点線で図示し、動作する状態として機能している構成を実線で図示したブロック図である。
図11Aの半導体装置100Bの動作は、バッテリ104に蓄えられた電力を用いて各回路を駆動する期間の動作となる。当該構成とすることで、消費電力を削減し、バッテリによる駆動時間を長くすることができる。太陽電池131が夜間などで非発電時(図中点線で図示)において、半導体装置100Bはバッテリ104に蓄えられた電力で動作する。バッテリ104の電力は、制御回路103、バッテリ104、光検出回路132、サンプルホールド回路108およびセンサ109(いずれも実線で図示)に供給される。一方太陽電池131が夜間などで非発電時において、バッテリ104の電力は、アンテナ101、送受信回路102、メモリ回路106、A/D変換回路107といった各回路(いずれも点線で図示)に供給しない。
図11Bの半導体装置100Bの動作は、太陽電池131が昼間などに発電することで供給される電力を用いて各回路を駆動する期間となる。当該構成とすることで、信号保持回路112に保持した電圧D1乃至DNを順にA/D変換する、およびA/D変換によって得られた信号SADCをメモリ回路106に書き込む、あるいはアンテナ101を介して送信するための十分な電力を確保することができる。
なお太陽電池131が夜間などで非発電時の期間における信号SSNSの定期的なサンプリングは、光検出回路132等の出力信号を用いて制御信号が各回路を制御する構成とすればよい。一例として、各回路のパワーゲーティングについて図12A、図12Bを参照して説明する。
図12Aには、図10で図示したアンテナ101、送受信回路102、制御回路103、バッテリ104、太陽電池131、光検出回路132、メモリ回路106、A/D変換回路107、サンプルホールド回路108およびセンサ109の他、電源制御回路142および切り替えスイッチ143を図示している。
図12Aは、太陽電池131による電力供給のない状態を表している。この状態では、上述したように半導体装置100B内の回路には、バッテリ104が出力する電圧VBTが供給される。図12A中、太線実線で各回路への電圧の供給状態を表している。また半導体装置100B内の回路には、太陽光を基に生成される電圧が供給される。図12Aの状態では、太陽電池131による電力供給がないため、点線で各回路への電圧の供給がない様子を表している。
電源制御回路142は、光検出回路132で得られる照度に対応する信号に応じて切り替えスイッチ143を制御するための信号SPGを出力する。図12Aの場合、光検出回路132で得られる照度が小さく、太陽電池131による電力供給はない。電源制御回路142が出力する信号SPGは、図12Aにおいて、バッテリ104の電力を制御回路103、サンプルホールド回路108およびセンサ109(いずれも実線で図示)に供給し、アンテナ101、送受信回路102、メモリ回路106、A/D変換回路107といった各回路(いずれも点線で図示)に供給しないように切り替えスイッチ143を制御する。
図12Bは、太陽電池131による電力供給のある状態を表している。この状態では、太陽電池131からバッテリ104に電圧Vpが供給され、バッテリ104が充電される。半導体装置100B内の回路には、バッテリ104から出力する電圧VBTが供給される。
電源制御回路142は、光検出回路132で得られる照度に対応する信号に応じて切り替えスイッチ143を制御するための信号SPGを出力する。図12Bの場合、光検出回路132で得られる照度が大きく、太陽電池131による電力供給がある。電源制御回路142が出力する信号SPGは、図12Bにおいて、電圧Vpを制御回路103、サンプルホールド回路108およびセンサ109の他、アンテナ101、送受信回路102、メモリ回路106、A/D変換回路107といった各回路(いずれも実線で図示)に供給するように切り替えスイッチ143を制御する。
図13A、図13Bには、上述したサンプルホールド回路108の各トランジスタに適用可能な回路構成の変形例を示す。
図1C等において、トランジスタ121乃至124は、バックゲート電極がないトップゲート構造またはボトムゲート構造のトランジスタとして図示したが、トランジスタ121乃至124の構造はこれに限らない。例えば、図13Aに図示するサンプルホールド回路108Aのように、バックゲート電極を有するトランジスタ121A乃至124Aとしてもよい。図13Aの構成とすることで、トランジスタ121A乃至124Aの状態を外部より制御しやすくすることができる。
例えば、図13Bに図示するサンプルホールド回路108Bのように、ゲート電極に接続されたバックゲート電極を有するトランジスタ121B乃至124Bとしてもよい。図13Bの構成とすることで、トランジスタ121B乃至124Bを流れる電流量を増やすことができる。
図14には、図1Bに図示するサンプルホールド回路108の変形例を示す。
図14に図示するサンプルホールド回路108Cは、信号SSNSのサンプリングで得られるアナログ電圧を保持するための信号保持回路112Aおよび112Bを有する。信号保持回路112Aおよび112Bには、相関のあるアナログ電圧を保持させ、制御回路103で信号保持回路112Aおよび112Bに保持した電圧の差分を演算する構成とする。当該構成とすることで、CDS(Correlated Double Sampling:相関二重サンプリング)方式によるノイズの除去を行なうことができる。
以上説明した本発明の一態様の半導体装置は、非給電時にA/D変換や信号処理を行わない構成とすることができるため、バッテリのみの電力で動作する半導体装置の消費電力を低減することができる。またオフ電流の低いOSトランジスタを用いてサンプリングした信号の電位を保持するため、長期間の信号の保持を行うことができる。またバッテリを介して安定した給電が見込まれる期間のみ、A/D変換および信号出力する構成とするため、安定した動作を行うことができる。そのため、バッテリを備えたセンサ付きの信号処理装置として機能する半導体装置において、バッテリの充電頻度が少ない環境下においても長時間の駆動を実現可能な、新規な構成の半導体装置を提供することができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、上記実施の形態で説明した半導体装置の構成に適用可能なトランジスタの構成、具体的には異なる電気特性を有するトランジスタを積層して設ける構成について説明する。特に本実施の形態では、半導体装置を構成する遅延回路が有する各トランジスタの構成について説明する。当該構成とすることで、半導体装置の設計自由度を高めることができる。また、異なる電気特性を有するトランジスタを積層して設けることで、半導体装置の集積度を高めることができる。
図15に示す半導体装置は、トランジスタ300と、トランジスタ500と、容量素子600と、を有している。図17Aはトランジスタ500のチャネル長方向の断面図であり、図17Bはトランジスタ500のチャネル幅方向の断面図であり、図17Cはトランジスタ300のチャネル幅方向の断面図である。
トランジスタ500は、チャネル形成領域に金属酸化物を有するトランジスタ(OSトランジスタ)である。トランジスタ500は、オフ電流が小さいため、これを半導体装置が有するOSトランジスタに用いることにより、長期にわたり書き込んだデータ電圧あるいは電荷を保持することが可能である。つまり、リフレッシュ動作の頻度が少ない、あるいは、リフレッシュ動作を必要としないため、半導体装置の消費電力を低減することができる。
本実施の形態で説明する半導体装置は、図15に示すようにトランジスタ300、トランジスタ500、容量素子600を有する。トランジスタ500はトランジスタ300の上方に設けられ、容量素子600はトランジスタ300、及びトランジスタ500の上方に設けられている。なお、容量素子600は、メモリ回路MCにおける容量素子Csなどとすることができる。
トランジスタ300は、基板311上に設けられ、導電体316、絶縁体315、基板311の一部からなる半導体領域313、ソース領域又はドレイン領域として機能する低抵抗領域314a、及び低抵抗領域314bを有する。なお、トランジスタ300は、例えば、上記実施の形態におけるA/D変換回路107が有するトランジスタ等に適用することができる。
トランジスタ300は、図17Cに示すように、半導体領域313の上面及びチャネル幅方向の側面が絶縁体315を介して導電体316に覆われている。このように、トランジスタ300をFin型とすることにより、実効上のチャネル幅が増大することによりトランジスタ300のオン特性を向上させることができる。また、ゲート電極の電界の寄与を高くすることができるため、トランジスタ300のオフ特性を向上させることができる。
なお、トランジスタ300は、pチャネル型、あるいはnチャネル型のいずれでもよい。
半導体領域313のチャネルが形成される領域、その近傍の領域、ソース領域、又はドレイン領域となる低抵抗領域314a、及び低抵抗領域314bなどにおいて、シリコン系半導体などの半導体を含むことが好ましく、単結晶シリコンを含むことが好ましい。又は、Ge(ゲルマニウム)、SiGe(シリコンゲルマニウム)、GaAs(ガリウムヒ素)、GaAlAs(ガリウムアルミニウムヒ素)などを有する材料で形成してもよい。結晶格子に応力を与え、格子間隔を変化させることで有効質量を制御したシリコンを用いた構成としてもよい。又はGaAsとGaAlAs等を用いることで、トランジスタ300をHEMT(High Electron Mobility Transistor)としてもよい。
低抵抗領域314a、及び低抵抗領域314bは、半導体領域313に適用される半導体材料に加え、ヒ素、リンなどのn型の導電性を付与する元素、又はホウ素などのp型の導電性を付与する元素を含む。
ゲート電極として機能する導電体316は、ヒ素、リンなどのn型の導電性を付与する元素、もしくはホウ素などのp型の導電性を付与する元素を含むシリコンなどの半導体材料、金属材料、合金材料、又は金属酸化物材料などの導電性材料を用いることができる。
なお、導電体の材料によって仕事関数が決まるため、当該導電体の材料を選択することで、トランジスタのしきい値電圧を調整することができる。具体的には、導電体に窒化チタンや窒化タンタルなどの材料を用いることが好ましい。さらに導電性と埋め込み性を両立するために導電体にタングステンやアルミニウムなどの金属材料を積層として用いることが好ましく、特にタングステンを用いることが耐熱性の点で好ましい。
なお、図15に示すトランジスタ300は一例であり、その構造に限定されず、回路構成や駆動方法に応じて適切なトランジスタを用いればよい。例えば、半導体装置をOSトランジスタのみの単極性回路(nチャネル型トランジスタのみ、などと同極性のトランジスタを意味する)とする場合、図16に示すとおり、トランジスタ300の構成を、酸化物半導体を用いているトランジスタ500と同様の構成にすればよい。なお、トランジスタ500の詳細については後述する。
トランジスタ300を覆って、絶縁体320、絶縁体322、絶縁体324、及び絶縁体326が順に積層して設けられている。
絶縁体320、絶縁体322、絶縁体324、及び絶縁体326として、例えば、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化シリコン、酸化アルミニウム、酸化窒化アルミニウム、窒化酸化アルミニウム、窒化アルミニウムなどを用いればよい。
なお、本明細書中において、酸化窒化シリコンとは、その組成として窒素よりも酸素の含有量が多い材料を指し、窒化酸化シリコンとは、その組成として、酸素よりも窒素の含有量が多い材料を示す。また、本明細書中において、酸化窒化アルミニウムとは、その組成として窒素よりも酸素の含有量が多い材料を指し、窒化酸化アルミニウムとは、その組成として、酸素よりも窒素の含有量が多い材料を示す。
絶縁体322は、その下方に設けられるトランジスタ300などによって生じる段差を平坦化する平坦化膜としての機能を有していてもよい。例えば、絶縁体322の上面は、平坦性を高めるために化学機械研磨(CMP)法等を用いた平坦化処理により平坦化されていてもよい。
また、絶縁体324には、基板311、又はトランジスタ300などから、トランジスタ500が設けられる領域に、水素や不純物が拡散しないようなバリア性を有する膜を用いることが好ましい。
水素に対するバリア性を有する膜の一例として、例えば、CVD法で形成した窒化シリコンを用いることができる。ここで、トランジスタ500等の酸化物半導体を有する半導体素子に、水素が拡散することで、当該半導体素子の特性が低下する場合がある。したがって、トランジスタ500と、トランジスタ300との間に、水素の拡散を抑制する膜を用いることが好ましい。水素の拡散を抑制する膜とは、具体的には、水素の脱離量が少ない膜とする。
水素の脱離量は、例えば、昇温脱離ガス分析法(TDS)などを用いて分析することができる。例えば、絶縁体324の水素の脱離量は、TDS分析において、膜の表面温度が50℃から500℃の範囲において、水素原子に換算した脱離量が、絶縁体324の面積当たりに換算して、10×1015atoms/cm以下、好ましくは5×1015atoms/cm以下であればよい。
なお、絶縁体326は、絶縁体324よりも誘電率が低いことが好ましい。例えば、絶縁体326の比誘電率は4未満が好ましく、3未満がより好ましい。また例えば、絶縁体326の比誘電率は、絶縁体324の比誘電率の0.7倍以下が好ましく、0.6倍以下がより好ましい。誘電率が低い材料を層間膜とすることで、配線間に生じる寄生容量を低減することができる。
また、絶縁体320、絶縁体322、絶縁体324、及び絶縁体326には容量素子600、又はトランジスタ500と接続する導電体328、及び導電体330等が埋め込まれている。なお、導電体328、及び導電体330は、プラグ又は配線としての機能を有する。また、プラグ又は配線としての機能を有する導電体は、複数の構造をまとめて同一の符号を付与する場合がある。また、本明細書等において、配線と、配線と接続するプラグとが一体物であってもよい。すなわち、導電体の一部が配線として機能する場合、及び導電体の一部がプラグとして機能する場合もある。
各プラグ、及び配線(導電体328、導電体330等)の材料としては、金属材料、合金材料、金属窒化物材料、又は金属酸化物材料などの導電性材料を、単層又は積層して用いることができる。耐熱性と導電性を両立するタングステンやモリブデンなどの高融点材料を用いることが好ましく、タングステンを用いることが好ましい。又は、アルミニウムや銅などの低抵抗導電性材料で形成することが好ましい。低抵抗導電性材料を用いることで配線抵抗を低くすることができる。
絶縁体326、及び導電体330上に、配線層を設けてもよい。例えば、図15において、絶縁体350、絶縁体352、及び絶縁体354が順に積層して設けられている。また、絶縁体350、絶縁体352、及び絶縁体354には、導電体356が形成されている。導電体356は、トランジスタ300と接続するプラグ、又は配線としての機能を有する。なお導電体356は、導電体328、及び導電体330と同様の材料を用いて設けることができる。
なお、例えば、絶縁体350は、絶縁体324と同様に、水素に対するバリア性を有する絶縁体を用いることが好ましい。また、導電体356は、水素に対するバリア性を有する導電体を含むことが好ましい。特に、水素に対するバリア性を有する絶縁体350が有する開口部に、水素に対するバリア性を有する導電体が形成される。当該構成により、トランジスタ300とトランジスタ500とは、バリア層により分離することができ、トランジスタ300からトランジスタ500への水素の拡散を抑制することができる。
なお、水素に対するバリア性を有する導電体としては、例えば、窒化タンタル等を用いるとよい。また、窒化タンタルと導電性が高いタングステンを積層することで、配線としての導電性を保持したまま、トランジスタ300からの水素の拡散を抑制することができる。この場合、水素に対するバリア性を有する窒化タンタル層が、水素に対するバリア性を有する絶縁体350と接する構造であることが好ましい。
絶縁体354、及び導電体356上に、配線層を設けてもよい。例えば、図15において、絶縁体360、絶縁体362、及び絶縁体364が順に積層して設けられている。また、絶縁体360、絶縁体362、及び絶縁体364には、導電体366が形成されている。導電体366は、プラグ又は配線としての機能を有する。なお導電体366は、導電体328、及び導電体330と同様の材料を用いて設けることができる。
なお、例えば、絶縁体360は、絶縁体324と同様に、水素に対するバリア性を有する絶縁体を用いることが好ましい。また、導電体366は、水素に対するバリア性を有する導電体を含むことが好ましい。特に、水素に対するバリア性を有する絶縁体360が有する開口部に、水素に対するバリア性を有する導電体が形成される。当該構成により、トランジスタ300とトランジスタ500とは、バリア層により分離することができ、トランジスタ300からトランジスタ500への水素の拡散を抑制することができる。
絶縁体364、及び導電体366上に、配線層を設けてもよい。例えば、図15において、絶縁体370、絶縁体372、及び絶縁体374が順に積層して設けられている。また、絶縁体370、絶縁体372、及び絶縁体374には、導電体376が形成されている。導電体376は、プラグ又は配線としての機能を有する。なお導電体376は、導電体328、及び導電体330と同様の材料を用いて設けることができる。
なお、例えば、絶縁体370は、絶縁体324と同様に、水素に対するバリア性を有する絶縁体を用いることが好ましい。また、導電体376は、水素に対するバリア性を有する導電体を含むことが好ましい。特に、水素に対するバリア性を有する絶縁体370が有する開口部に、水素に対するバリア性を有する導電体が形成される。当該構成により、トランジスタ300とトランジスタ500とは、バリア層により分離することができ、トランジスタ300からトランジスタ500への水素の拡散を抑制することができる。
絶縁体374、及び導電体376上に、配線層を設けてもよい。例えば、図15において、絶縁体380、絶縁体382、及び絶縁体384が順に積層して設けられている。また、絶縁体380、絶縁体382、及び絶縁体384には、導電体386が形成されている。導電体386は、プラグ又は配線としての機能を有する。なお導電体386は、導電体328、及び導電体330と同様の材料を用いて設けることができる。
なお、例えば、絶縁体380は、絶縁体324と同様に、水素に対するバリア性を有する絶縁体を用いることが好ましい。また、導電体386は、水素に対するバリア性を有する導電体を含むことが好ましい。特に、水素に対するバリア性を有する絶縁体380が有する開口部に、水素に対するバリア性を有する導電体が形成される。当該構成により、トランジスタ300とトランジスタ500とは、バリア層により分離することができ、トランジスタ300からトランジスタ500への水素の拡散を抑制することができる。
上記において、導電体356を含む配線層、導電体366を含む配線層、導電体376を含む配線層、及び導電体386を含む配線層、について説明したが、本実施の形態に係る半導体装置はこれに限られるものではない。導電体356を含む配線層と同様の配線層を3層以下にしてもよいし、導電体356を含む配線層と同様の配線層を5層以上にしてもよい。
絶縁体384上には絶縁体510、絶縁体512、絶縁体514、及び絶縁体516が、順に積層して設けられている。絶縁体510、絶縁体512、絶縁体514、及び絶縁体516のいずれかは、酸素や水素に対してバリア性のある物質を用いることが好ましい。
例えば、絶縁体510、及び絶縁体514には、例えば、基板311、又はトランジスタ300を設ける領域などから、トランジスタ500を設ける領域に、水素や不純物が拡散しないようなバリア性を有する膜を用いることが好ましい。したがって、絶縁体324と同様の材料を用いることができる。
水素に対するバリア性を有する膜の一例として、CVD法で形成した窒化シリコンを用いることができる。ここで、トランジスタ500等の酸化物半導体を有する半導体素子に、水素が拡散することで、当該半導体素子の特性が低下する場合がある。したがって、トランジスタ500と、トランジスタ300との間に、水素の拡散を抑制する膜を用いることが好ましい。水素の拡散を抑制する膜とは、具体的には、水素の脱離量が少ない膜とする。
また、水素に対するバリア性を有する膜として、例えば、絶縁体510、及び絶縁体514には、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、酸化タンタルなどの金属酸化物を用いることが好ましい。
特に、酸化アルミニウムは、酸素、及びトランジスタの電気特性の変動要因となる水素、水分などの不純物、の両方に対して膜を透過させない遮断効果が高い。したがって、酸化アルミニウムは、トランジスタの作製工程中及び作製後において、水素、水分などの不純物のトランジスタ500への混入を防止することができる。また、トランジスタ500を構成する酸化物からの酸素の放出を抑制することができる。そのため、トランジスタ500に対する保護膜として用いることに適している。
また、例えば、絶縁体512、及び絶縁体516には、絶縁体320と同様の材料を用いることができる。また、これらの絶縁体に、比較的誘電率が低い材料を適用することで、配線間に生じる寄生容量を低減することができる。例えば、絶縁体512、及び絶縁体516として、酸化シリコン膜や酸化窒化シリコン膜などを用いることができる。
また、絶縁体510、絶縁体512、絶縁体514、及び絶縁体516には、導電体518、及びトランジスタ500を構成する導電体(例えば、導電体503)等が埋め込まれている。なお、導電体518は、容量素子600、又はトランジスタ300と接続するプラグ、又は配線としての機能を有する。導電体518は、導電体328、及び導電体330と同様の材料を用いて設けることができる。
特に、絶縁体510、及び絶縁体514と接する領域の導電体518は、酸素、水素、及び水に対するバリア性を有する導電体であることが好ましい。当該構成により、トランジスタ300とトランジスタ500とは、酸素、水素、及び水に対するバリア性を有する層で、分離することができ、トランジスタ300からトランジスタ500への水素の拡散を抑制することができる。
絶縁体516の上方には、トランジスタ500が設けられている。
図17A、図17Bに示すように、トランジスタ500は、絶縁体514及び絶縁体516に埋め込まれるように配置された導電体503と、絶縁体516及び導電体503の上に配置された絶縁体520と、絶縁体520の上に配置された絶縁体522と、絶縁体522の上に配置された絶縁体524と、絶縁体524の上に配置された酸化物530aと、酸化物530aの上に配置された酸化物530bと、酸化物530b上に互いに離れて配置された導電体542a及び導電体542bと、導電体542a及び導電体542b上に配置され、導電体542aと導電体542bの間に重畳して開口が形成された絶縁体580と、開口の底面及び側面に配置された酸化物530cと、酸化物530cの形成面に配置された絶縁体550と、絶縁体550の形成面に配置された導電体560と、を有する。
また、図17A、図17Bに示すように、酸化物530a、酸化物530b、導電体542a、及び導電体542bと、絶縁体580との間に絶縁体544が配置されることが好ましい。また、図17A、図17Bに示すように、導電体560は、絶縁体550の内側に設けられた導電体560aと、導電体560aの内側に埋め込まれるように設けられた導電体560bと、を有することが好ましい。また、図17A、図17Bに示すように、絶縁体580、導電体560、及び絶縁体550の上に絶縁体574が配置されることが好ましい。
なお、以下において、酸化物530a、酸化物530b、及び酸化物530cをまとめて酸化物530という場合がある。
なお、トランジスタ500では、チャネルが形成される領域と、その近傍において、酸化物530a、酸化物530b、及び酸化物530cの3層を積層する構成について示しているが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、酸化物530bの単層、酸化物530bと酸化物530aの2層構造、酸化物530bと酸化物530cの2層構造、又は4層以上の積層構造を設ける構成にしてもよい。また、トランジスタ500では、導電体560を2層の積層構造として示しているが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、導電体560が、単層構造であってもよいし、3層以上の積層構造であってもよい。また、図15、図17A、図17Bに示すトランジスタ500は一例であり、その構造に限定されず、回路構成や駆動方法に応じて適切なトランジスタを用いればよい。
ここで、導電体560は、トランジスタのゲート電極として機能し、導電体542a及び導電体542bは、それぞれソース電極又はドレイン電極として機能する。上記のように、導電体560は、絶縁体580の開口、及び導電体542aと導電体542bに挟まれた領域に埋め込まれるように形成される。導電体560、導電体542a及び導電体542bの配置は、絶縁体580の開口に対して、自己整合的に選択される。つまり、トランジスタ500において、ゲート電極を、ソース電極とドレイン電極の間に、自己整合的に配置させることができる。よって、導電体560を位置合わせのマージンを設けることなく形成することができるので、トランジスタ500の占有面積の縮小を図ることができる。これにより、半導体装置の微細化、高集積化を図ることができる。
さらに、導電体560が、導電体542aと導電体542bの間の領域に自己整合的に形成されるので、導電体560は、導電体542a又は導電体542bと重畳する領域を有さない。これにより、導電体560と導電体542a及び導電体542bとの間に形成される寄生容量を低減することができる。よって、トランジスタ500のスイッチング速度を向上させ、高い周波数特性を有せしめることができる。
導電体560は、第1のゲート(トップゲートともいう)電極として機能する場合がある。また、導電体503は、第2のゲート(ボトムゲートともいう)電極として機能する場合がある。その場合、導電体503に印加する電位を、導電体560に印加する電位と、連動させず、独立して変化させることで、トランジスタ500のしきい値電圧を制御することができる。特に、導電体503に負の電位を印加することにより、トランジスタ500のしきい値電圧を0Vより大きくし、オフ電流を低減することが可能となる。したがって、導電体503に負の電位を印加したほうが、印加しない場合よりも、導電体560に印加する電位が0Vのときのドレイン電流を小さくすることができる。
導電体503は、酸化物530、及び導電体560と、重なるように配置する。これにより、導電体560、及び導電体503に電位を印加した場合、導電体560から生じる電界と、導電体503から生じる電界と、がつながり、酸化物530に形成されるチャネル形成領域を覆うことができる。本明細書等において、第1のゲート電極、及び第2のゲート電極の電界によって、チャネル形成領域を電気的に取り囲むトランジスタの構造を、surrounded channel(S-channel)構造とよぶ。
また、導電体503は、導電体518と同様の構成であり、絶縁体514及び絶縁体516の開口の内壁に接して導電体503aが形成され、さらに内側に導電体503bが形成されている。なお、トランジスタ500では、導電体503a及び導電体503bを積層する構成について示しているが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、導電体503は、単層、又は3層以上の積層構造として設ける構成にしてもよい。
ここで、導電体503aは、水素原子、水素分子、水分子、銅原子などの不純物の拡散を抑制する機能を有する(上記不純物が透過しにくい)導電性材料を用いることが好ましい。又は、酸素(例えば、酸素原子、酸素分子などの少なくとも一)の拡散を抑制する機能を有する(上記酸素が透過しにくい)導電性材料を用いることが好ましい。なお、本明細書において、不純物、又は酸素の拡散を抑制する機能とは、上記不純物、又は上記酸素のいずれか一又は、すべての拡散を抑制する機能とする。
例えば、導電体503aが酸素の拡散を抑制する機能を持つことにより、導電体503bが酸化して導電率が低下することを抑制することができる。
また、導電体503が配線の機能を兼ねる場合、導電体503bは、タングステン、銅、又はアルミニウムを主成分とする、導電性が高い導電性材料を用いることが好ましい。その場合、導電体503aは、必ずしも設けなくともよい。なお、導電体503bを単層で図示したが、積層構造としてもよく、例えば、チタン又は窒化チタンと上記導電性材料との積層としてもよい。
絶縁体520、絶縁体522、絶縁体524、及び絶縁体550は、第2のゲート絶縁膜としての機能を有する。
ここで、酸化物530と接する絶縁体524は、化学量論的組成を満たす酸素よりも多くの酸素を含む絶縁体を用いることが好ましい。つまり、絶縁体524には、過剰酸素領域が形成されていることが好ましい。このような過剰酸素を含む絶縁体を酸化物530に接して設けることにより、酸化物530中の酸素欠損を低減し、トランジスタ500の信頼性を向上させることができる。
過剰酸素領域を有する絶縁体として、具体的には、加熱により一部の酸素が脱離する酸化物材料を用いることが好ましい。加熱により酸素を脱離する酸化物とは、TDS(Thermal Desorption Spectroscopy)分析にて、酸素原子に換算しての酸素の脱離量が1.0×1018atoms/cm以上、好ましくは1.0×1019atoms/cm以上、さらに好ましくは2.0×1019atoms/cm以上、又は3.0×1020atoms/cm以上である酸化物膜である。なお、上記TDS分析時における膜の表面温度としては100℃以上700℃以下、又は100℃以上400℃以下の範囲が好ましい。
また、絶縁体524が、過剰酸素領域を有する場合、絶縁体522は、酸素(例えば、酸素原子、酸素分子など)の拡散を抑制する機能を有する(上記酸素が透過しにくい)ことが好ましい。
絶縁体522が、酸素や不純物の拡散を抑制する機能を有することで、酸化物530が有する酸素は、絶縁体520側へ拡散することがなく、好ましい。また、導電体503が、絶縁体524や、酸化物530が有する酸素と反応することを抑制することができる。
絶縁体522は、例えば、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、アルミニウム及びハフニウムを含む酸化物(ハフニウムアルミネート)、酸化タンタル、酸化ジルコニウム、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO)、又は(Ba,Sr)TiO(BST)などのいわゆるhigh-k材料を含む絶縁体を単層又は積層で用いることが好ましい。トランジスタの微細化、及び高集積化が進むと、ゲート絶縁膜の薄膜化により、リーク電流などの問題が生じる場合がある。ゲート絶縁膜として機能する絶縁体にhigh-k材料を用いることで、物理膜厚を保ちながら、トランジスタ動作時のゲート電位の低減が可能となる。
特に、不純物、及び酸素などの拡散を抑制する機能を有する(上記酸素が透過しにくい)絶縁性材料であるアルミニウム、ハフニウムの一方又は双方の酸化物を含む絶縁体を用いるとよい。アルミニウム、ハフニウムの一方又は双方の酸化物を含む絶縁体として、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、アルミニウム及びハフニウムを含む酸化物(ハフニウムアルミネート)などを用いることが好ましい。このような材料を用いて絶縁体522を形成した場合、絶縁体522は、酸化物530からの酸素の放出や、トランジスタ500の周辺部から酸化物530への水素等の不純物の混入を抑制する層として機能する。
又は、これらの絶縁体に、例えば、酸化アルミニウム、酸化ビスマス、酸化ゲルマニウム、酸化ニオブ、酸化シリコン、酸化チタン、酸化タングステン、酸化イットリウム、酸化ジルコニウムを添加してもよい。又はこれらの絶縁体を窒化処理してもよい。上記の絶縁体に酸化シリコン、酸化窒化シリコン又は窒化シリコンを積層して用いてもよい。
また、絶縁体520は、熱的に安定していることが好ましい。例えば、酸化シリコン及び酸化窒化シリコンは、熱的に安定であるため、好適である。また、high-k材料の絶縁体を酸化シリコン、または酸化窒化シリコンと組み合わせることで、熱的に安定かつ比誘電率の高い積層構造の絶縁体520を得ることができる。
なお、図17A、図17Bのトランジスタ500では、3層の積層構造からなる第2のゲート絶縁膜として、絶縁体520、絶縁体522、及び絶縁体524が図示されているが、第2のゲート絶縁膜は、単層、2層、又は4層以上の積層構造を有していてもよい。その場合、同じ材料からなる積層構造に限定されず、異なる材料からなる積層構造でもよい。
トランジスタ500は、チャネル形成領域を含む酸化物530に、酸化物半導体として機能する金属酸化物を用いることが好ましい。例えば、酸化物530として、In-M-Zn酸化物(元素Mは、アルミニウム、ガリウム、イットリウム、銅、バナジウム、ベリリウム、ホウ素、チタン、鉄、ニッケル、ゲルマニウム、ジルコニウム、モリブデン、ランタン、セリウム、ネオジム、ハフニウム、タンタル、タングステン、又はマグネシウムなどから選ばれた一種、又は複数種)等の金属酸化物を用いるとよい。特に、酸化物530として適用できるIn-M-Zn酸化物は、実施の形態4で説明するCAAC-OS、CAC-OSであることが好ましい。また、酸化物530として、In-Ga酸化物、In-Zn酸化物を用いてもよい。
また、トランジスタ500には、キャリア濃度の低い金属酸化物を用いることが好ましい。金属酸化物のキャリア濃度を低くする場合においては、金属酸化物中の不純物濃度を低くし、欠陥準位密度を低くすればよい。本明細書等において、不純物濃度が低く、欠陥準位密度の低いことを高純度真性または実質的に高純度真性という。なお、金属酸化物中の不純物としては、例えば、水素、窒素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、鉄、ニッケル、シリコン等がある。
特に、金属酸化物に含まれる水素は、金属原子と結合する酸素と反応して水になるため、金属酸化物中に酸素欠損を形成する場合がある。金属酸化物中のチャネル形成領域に酸素欠損が含まれていると、トランジスタはノーマリーオン特性となる場合がある。さらに、酸素欠損に水素が入った欠陥はドナーとして機能し、キャリアである電子が生成されることがある。また、水素の一部が金属原子と結合する酸素と結合して、キャリアである電子を生成する場合がある。従って、水素が多く含まれている金属酸化物を用いたトランジスタは、ノーマリーオン特性となりやすい。
酸素欠損に水素が入った欠陥は、金属酸化物のドナーとして機能しうる。しかしながら、当該欠陥を定量的に評価することは困難である。そこで、金属酸化物においては、ドナー濃度ではなく、キャリア濃度で評価される場合がある。よって、本明細書等では、金属酸化物のパラメータとして、ドナー濃度ではなく、電界が印加されない状態を想定したキャリア濃度を用いる場合がある。つまり、本明細書等に記載の「キャリア濃度」は、「ドナー濃度」と言い換えることができる場合がある。
よって、金属酸化物を酸化物530に用いる場合、金属酸化物中の水素はできる限り低減されていることが好ましい。具体的には、金属酸化物において、二次イオン質量分析法(SIMS:Secondary Ion Mass Spectrometry)により得られる水素濃度を、1×1020atoms/cm未満、好ましくは1×1019atoms/cm未満、より好ましくは5×1018atoms/cm未満、さらに好ましくは1×1018atoms/cm未満とする。水素などの不純物が十分に低減された金属酸化物をトランジスタのチャネル形成領域に用いることで、安定した電気特性を付与することができる。
また、酸化物530に金属酸化物を用いる場合、チャネル形成領域として機能する領域の金属酸化物半導体のキャリア濃度は、1×1018cm-3以下であることが好ましく、1×1017cm-3未満であることがより好ましく、1×1016cm-3未満であることがさらに好ましく、1×1013cm-3未満であることがさらに好ましく、1×1012cm-3未満であることがさらに好ましい。なお、チャネル形成領域として機能する領域の金属酸化物半導体のキャリア濃度の下限値については、特に限定は無いが、例えば、1×10-9cm-3とすることができる。
また、酸化物530に金属酸化物を用いる場合、導電体542(導電体542a、および導電体542b)と酸化物530とが接することで、酸化物530中の酸素が導電体542へ拡散し、導電体542が酸化する場合がある。導電体542が酸化することで、導電体542の導電率が低下する蓋然性が高い。なお、酸化物530中の酸素が導電体542へ拡散することを、導電体542が酸化物530中の酸素を吸収する、と言い換えることができる。
また、酸化物530中の酸素が導電体542(導電体542a、および導電体542b)へ拡散することで、導電体542aと酸化物530bとの間、および、導電体542bと酸化物530bとの間に異層が形成される場合がある。当該異層は、導電体542よりも酸素を多く含むため、当該異層は絶縁性を有すると推定される。このとき、導電体542と、当該異層と、酸化物530bとの3層構造は、金属-絶縁体-半導体からなる3層構造とみなすことができ、MIS(Metal-Insulator-Semiconductor)構造と呼ぶ、またはMIS構造を主としたダイオード接合構造と呼ぶ場合がある。
なお、上記異層は、導電体542と酸化物530bとの間に形成されることに限られず、例えば、異層が、導電体542と酸化物530cとの間に形成される場合や、導電体542と酸化物530bとの間、および導電体542と酸化物530cとの間に形成される場合がある。
また、酸化物530においてチャネル形成領域として機能する金属酸化物は、バンドギャップが2eV以上、好ましくは2.5eV以上のものを用いることが好ましい。このように、バンドギャップの大きい金属酸化物を用いることで、トランジスタのオフ電流を低減することができる。
酸化物530は、酸化物530b下に酸化物530aを有することで、酸化物530aよりも下方に形成された構造物から、酸化物530bへの不純物の拡散を抑制することができる。また、酸化物530b上に酸化物530cを有することで、酸化物530cよりも上方に形成された構造物から、酸化物530bへの不純物の拡散を抑制することができる。
なお、酸化物530は、各金属原子の原子数比が異なる酸化物により、積層構造を有することが好ましい。具体的には、酸化物530aに用いる金属酸化物において、構成元素中の元素Mの原子数比が、酸化物530bに用いる金属酸化物における、構成元素中の元素Mの原子数比より、大きいことが好ましい。また、酸化物530aに用いる金属酸化物において、Inに対する元素Mの原子数比が、酸化物530bに用いる金属酸化物における、Inに対する元素Mの原子数比より大きいことが好ましい。また、酸化物530bに用いる金属酸化物において、元素Mに対するInの原子数比が、酸化物530aに用いる金属酸化物における、元素Mに対するInの原子数比より大きいことが好ましい。また、酸化物530cは、酸化物530a又は酸化物530bに用いることができる金属酸化物を、用いることができる。
また、酸化物530a及び酸化物530cの伝導帯下端のエネルギーが、酸化物530bの伝導帯下端のエネルギーより高くなることが好ましい。また、言い換えると、酸化物530a及び酸化物530cの電子親和力が、酸化物530bの電子親和力より小さいことが好ましい。
ここで、酸化物530a、酸化物530b、及び酸化物530cの接合部において、伝導帯下端のエネルギー準位はなだらかに変化する。換言すると、酸化物530a、酸化物530b、及び酸化物530cの接合部における伝導帯下端のエネルギー準位は、連続的に変化又は連続接合するともいうことができる。このようにするためには、酸化物530aと酸化物530bとの界面、及び酸化物530bと酸化物530cとの界面において形成される混合層の欠陥準位密度を低くするとよい。
具体的には、酸化物530aと酸化物530b、酸化物530bと酸化物530cが、酸素以外に共通の元素を有する(主成分とする)ことで、欠陥準位密度が低い混合層を形成することができる。例えば、酸化物530bがIn-Ga-Zn酸化物の場合、酸化物530a及び酸化物530cとして、In-Ga-Zn酸化物、Ga-Zn酸化物、酸化ガリウムなどを用いるとよい。
このとき、キャリアの主たる経路は酸化物530bとなる。酸化物530a、酸化物530cを上述の構成とすることで、酸化物530aと酸化物530bとの界面、及び酸化物530bと酸化物530cとの界面における欠陥準位密度を低くすることができる。そのため、界面散乱によるキャリア伝導への影響が小さくなり、トランジスタ500は高いオン電流を得られる。
酸化物530b上には、ソース電極、及びドレイン電極として機能する導電体542a、及び導電体542bが設けられる。導電体542a、及び導電体542bとしては、アルミニウム、クロム、銅、銀、金、白金、タンタル、ニッケル、チタン、モリブデン、タングステン、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、マンガン、マグネシウム、ジルコニウム、ベリリウム、インジウム、ルテニウム、イリジウム、ストロンチウム、ランタンから選ばれた金属元素、又は上述した金属元素を成分とする合金か、上述した金属元素を組み合わせた合金等を用いることが好ましい。例えば、窒化タンタル、窒化チタン、窒化タングステン、チタンとアルミニウムを含む窒化物、タンタルとアルミニウムを含む窒化物、酸化ルテニウム、窒化ルテニウム、ストロンチウムとルテニウムを含む酸化物、ランタンとニッケルを含む酸化物などを用いることが好ましい。また、窒化タンタル、窒化チタン、チタンとアルミニウムを含む窒化物、タンタルとアルミニウムを含む窒化物、酸化ルテニウム、窒化ルテニウム、ストロンチウムとルテニウムを含む酸化物、ランタンとニッケルを含む酸化物は、酸化しにくい導電性材料、又は、酸素を吸収しても導電性を維持する材料であるため、好ましい。更に、窒化タンタルなどの金属窒化物膜は、水素又は酸素に対するバリア性があるため好ましい。
また、図17Aでは、導電体542a、及び導電体542bを単層構造として示したが、2層以上の積層構造としてもよい。例えば、窒化タンタル膜とタングステン膜を積層するとよい。また、チタン膜とアルミニウム膜を積層してもよい。また、タングステン膜上にアルミニウム膜を積層する二層構造、銅-マグネシウム-アルミニウム合金膜上に銅膜を積層する二層構造、チタン膜上に銅膜を積層する二層構造、タングステン膜上に銅膜を積層する二層構造としてもよい。
また、チタン膜又は窒化チタン膜と、そのチタン膜又は窒化チタン膜上に重ねてアルミニウム膜又は銅膜を積層し、さらにその上にチタン膜又は窒化チタン膜を形成する三層構造、モリブデン膜又は窒化モリブデン膜と、そのモリブデン膜又は窒化モリブデン膜上に重ねてアルミニウム膜又は銅膜を積層し、さらにその上にモリブデン膜又は窒化モリブデン膜を形成する三層構造等がある。なお、酸化インジウム、酸化錫又は酸化亜鉛を含む透明導電材料を用いてもよい。
また、図17Aに示すように、酸化物530の、導電体542a(導電体542b)との界面とその近傍には、低抵抗領域として、領域543a、及び領域543bが形成される場合がある。このとき、領域543aはソース領域又はドレイン領域の一方として機能し、領域543bはソース領域又はドレイン領域の他方として機能する。また、領域543aと領域543bに挟まれる領域にチャネル形成領域が形成される。
酸化物530と接するように上記導電体542a(導電体542b)を設けることで、領域543a(領域543b)の酸素濃度が低減する場合がある。また、領域543a(領域543b)に導電体542a(導電体542b)に含まれる金属と、酸化物530の成分とを含む金属化合物層が形成される場合がある。このような場合、領域543a(領域543b)のキャリア濃度が増加し、領域543a(領域543b)は、低抵抗領域となる。
絶縁体544は、導電体542a、及び導電体542bを覆うように設けられ、導電体542a、及び導電体542bの酸化を抑制する。このとき、絶縁体544は、酸化物530の側面を覆い、絶縁体524と接するように設けられてもよい。
絶縁体544として、ハフニウム、アルミニウム、ガリウム、イットリウム、ジルコニウム、タングステン、チタン、タンタル、ニッケル、ゲルマニウム、ネオジム、ランタン又は、マグネシウムなどから選ばれた一種、又は二種以上が含まれた金属酸化物を用いることができる。また、絶縁体544として、窒化酸化シリコン又は窒化シリコンなども用いることができる。
特に、絶縁体544として、アルミニウム、又はハフニウムの一方又は双方の酸化物を含む絶縁体である、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、アルミニウム、及びハフニウムを含む酸化物(ハフニウムアルミネート)などを用いることが好ましい。特に、ハフニウムアルミネートは、酸化ハフニウム膜よりも、耐熱性が高い。そのため、後の工程での熱処理において、結晶化しにくいため好ましい。なお、導電体542a、及び導電体542bが耐酸化性を有する材料、又は、酸素を吸収しても著しく導電性が低下しない場合、絶縁体544は、必須の構成ではない。求めるトランジスタ特性により、適宜設計すればよい。
絶縁体544を有することで、絶縁体580に含まれる水、及び水素などの不純物が酸化物530c、絶縁体550を介して、酸化物530bに拡散することを抑制することができる。また、絶縁体580が有する過剰酸素により、導電体560が酸化するのを抑制することができる。
絶縁体550は、第1のゲート絶縁膜として機能する。絶縁体550は、酸化物530cの内側(上面、及び側面)に接して配置することが好ましい。絶縁体550は、上述した絶縁体524と同様に、過剰に酸素を含み、かつ加熱により酸素が放出される絶縁体を用いて形成することが好ましい。
具体的には、過剰酸素を有する酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化シリコン、フッ素を添加した酸化シリコン、炭素を添加した酸化シリコン、炭素、及び窒素を添加した酸化シリコン、空孔を有する酸化シリコンを用いることができる。特に、酸化シリコン、及び酸化窒化シリコンは熱に対し安定であるため好ましい。
加熱により酸素が放出される絶縁体を、絶縁体550として、酸化物530cの上面に接して設けることにより、絶縁体550から、酸化物530cを通じて、酸化物530bのチャネル形成領域に効果的に酸素を供給することができる。また、絶縁体524と同様に、絶縁体550中の水又は水素などの不純物濃度が低減されていることが好ましい。絶縁体550の膜厚は、1nm以上20nm以下とするのが好ましい。
また、絶縁体550が有する過剰酸素を、効率的に酸化物530へ供給するために、絶縁体550と導電体560との間に金属酸化物を設けてもよい。当該金属酸化物は、絶縁体550から導電体560への酸素拡散を抑制することが好ましい。酸素の拡散を抑制する金属酸化物を設けることで、絶縁体550から導電体560への過剰酸素の拡散が抑制される。つまり、酸化物530へ供給する過剰酸素量の減少を抑制することができる。また、過剰酸素による導電体560の酸化を抑制することができる。当該金属酸化物としては、絶縁体544に用いることができる材料を用いればよい。
なお、絶縁体550は、第2のゲート絶縁膜と同様に、積層構造としてもよい。トランジスタの微細化、及び高集積化が進むと、ゲート絶縁膜の薄膜化により、リーク電流などの問題が生じる場合があるため、ゲート絶縁膜として機能する絶縁体を、high-k材料と、熱的に安定している材料との積層構造とすることで、物理膜厚を保ちながら、トランジスタ動作時のゲート電位の低減が可能となる。また、熱的に安定かつ比誘電率の高い積層構造とすることができる。
第1のゲート電極として機能する導電体560は、図17A、図17Bでは2層構造として示しているが、単層構造でもよいし、3層以上の積層構造であってもよい。
導電体560aは、水素原子、水素分子、水分子、窒素原子、窒素分子、酸化窒素分子(NO、NO、NOなど)、銅原子などの不純物の拡散を抑制する機能を有する導電性材料を用いることが好ましい。又は、酸素(例えば、酸素原子、酸素分子などの少なくとも一)の拡散を抑制する機能を有する導電性材料を用いることが好ましい。導電体560aが酸素の拡散を抑制する機能を持つことにより、絶縁体550に含まれる酸素により、導電体560bが酸化して導電率が低下することを抑制することができる。酸素の拡散を抑制する機能を有する導電性材料としては、例えば、タンタル、窒化タンタル、ルテニウム、又は酸化ルテニウムなどを用いることが好ましい。また、導電体560aとして、酸化物530に適用できる酸化物半導体を用いることができる。その場合、導電体560bをスパッタリング法で成膜することで、導電体560aの電気抵抗値を低下させて導電体にすることができる。これをOC(Oxide Conductor)電極と呼ぶことができる。
また、導電体560bは、タングステン、銅、又はアルミニウムを主成分とする導電性材料を用いることが好ましい。また、導電体560bは、配線としても機能するため、導電性が高い導電体を用いることが好ましい。例えば、タングステン、銅、又はアルミニウムを主成分とする導電性材料を用いることができる。また、導電体560bは積層構造としてもよく、例えば、チタン又は窒化チタンと上記導電性材料との積層構造としてもよい。
絶縁体580は、絶縁体544を介して、導電体542a、及び導電体542b上に設けられる。絶縁体580は、過剰酸素領域を有することが好ましい。例えば、絶縁体580として、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化シリコン、フッ素を添加した酸化シリコン、炭素を添加した酸化シリコン、炭素、及び窒素を添加した酸化シリコン、空孔を有する酸化シリコン、又は樹脂などを有することが好ましい。特に、酸化シリコン、及び酸化窒化シリコンは、熱的に安定であるため好ましい。特に、酸化シリコン、空孔を有する酸化シリコンは、後の工程で、容易に過剰酸素領域を形成することができるため好ましい。
絶縁体580は、過剰酸素領域を有することが好ましい。加熱により酸素が放出される絶縁体580を、酸化物530cと接して設けることで、絶縁体580中の酸素を、酸化物530cを通じて、酸化物530へと効率良く供給することができる。なお、絶縁体580中の水又は水素などの不純物濃度が低減されていることが好ましい。
絶縁体580の開口は、導電体542aと導電体542bの間の領域に重畳して形成される。これにより、導電体560は、絶縁体580の開口、及び導電体542aと導電体542bに挟まれた領域に、埋め込まれるように形成される。
半導体装置を微細化するに当たり、ゲート長を短くすることが求められるが、導電体560の導電性が下がらないようにする必要がある。そのために導電体560の膜厚を大きくすると、導電体560はアスペクト比が高い形状となりうる。本実施の形態では、導電体560を絶縁体580の開口に埋め込むように設けるため、導電体560をアスペクト比の高い形状にしても、工程中に導電体560を倒壊させることなく、形成することができる。
絶縁体574は、絶縁体580の上面、導電体560の上面、及び絶縁体550の上面に接して設けられることが好ましい。絶縁体574をスパッタリング法で成膜することで、絶縁体550、及び絶縁体580へ過剰酸素領域を設けることができる。これにより、当該過剰酸素領域から、酸化物530中に酸素を供給することができる。
例えば、絶縁体574として、ハフニウム、アルミニウム、ガリウム、イットリウム、ジルコニウム、タングステン、チタン、タンタル、ニッケル、ゲルマニウム、又はマグネシウムなどから選ばれた一種、又は二種以上が含まれた金属酸化物を用いることができる。
特に、酸化アルミニウムはバリア性が高く、0.5nm以上3.0nm以下の薄膜であっても、水素、及び窒素の拡散を抑制することができる。したがって、スパッタリング法で成膜した酸化アルミニウムは、酸素供給源であるとともに、水素などの不純物のバリア膜としての機能も有することができる。
また、絶縁体574の上に、層間膜として機能する絶縁体581を設けることが好ましい。絶縁体581は、絶縁体524などと同様に、膜中の水又は水素などの不純物濃度が低減されていることが好ましい。
また、絶縁体581、絶縁体574、絶縁体580、及び絶縁体544に形成された開口に、導電体540a、及び導電体540bを配置する。導電体540a及び導電体540bは、導電体560を挟んで対向して設ける。導電体540a及び導電体540bは、後述する導電体546、及び導電体548と同様の構成である。
絶縁体581上には、絶縁体582が設けられている。絶縁体582は、酸素や水素に対してバリア性のある物質を用いることが好ましい。したがって、絶縁体582には、絶縁体514と同様の材料を用いることができる。例えば、絶縁体582には、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、酸化タンタルなどの金属酸化物を用いることが好ましい。
特に、酸化アルミニウムは、酸素、及びトランジスタの電気特性の変動要因となる水素、水分などの不純物、の両方に対して膜を透過させない遮断効果が高い。したがって、酸化アルミニウムは、トランジスタの作製工程中及び作製後において、水素、水分などの不純物のトランジスタ500への混入を防止することができる。また、トランジスタ500を構成する酸化物からの酸素の放出を抑制することができる。そのため、トランジスタ500に対する保護膜として用いることに適している。
また、絶縁体582上には、絶縁体586が設けられている。絶縁体586は、絶縁体320と同様の材料を用いることができる。また、これらの絶縁体に、比較的誘電率が低い材料を適用することで、配線間に生じる寄生容量を低減することができる。例えば、絶縁体586として、酸化シリコン膜や酸化窒化シリコン膜などを用いることができる。
また、絶縁体520、絶縁体522、絶縁体524、絶縁体544、絶縁体580、絶縁体574、絶縁体581、絶縁体582、及び絶縁体586には、導電体546、及び導電体548等が埋め込まれている。
導電体546、及び導電体548は、容量素子600、トランジスタ500、又はトランジスタ300と接続するプラグ、又は配線としての機能を有する。導電体546、及び導電体548は、導電体328、及び導電体330と同様の材料を用いて設けることができる。
続いて、トランジスタ500の上方には、容量素子600が設けられている。容量素子600は、導電体610と、導電体620、絶縁体630とを有する。
また、導電体546、及び導電体548上に、導電体612を設けてもよい。導電体612は、トランジスタ500と接続するプラグ、又は配線としての機能を有する。導電体610は、容量素子600の電極としての機能を有する。なお、導電体612、及び導電体610は、同時に形成することができる。
導電体612、及び導電体610には、モリブデン、チタン、タンタル、タングステン、アルミニウム、銅、クロム、ネオジム、スカンジウムから選ばれた元素を含む金属膜、又は上述した元素を成分とする金属窒化物膜(窒化タンタル膜、窒化チタン膜、窒化モリブデン膜、窒化タングステン膜)等を用いることができる。又は、インジウム錫酸化物、酸化タングステンを含むインジウム酸化物、酸化タングステンを含むインジウム亜鉛酸化物、酸化チタンを含むインジウム酸化物、酸化チタンを含むインジウム錫酸化物、インジウム亜鉛酸化物、酸化ケイ素を添加したインジウム錫酸化物などの導電性材料を適用することもできる。
図15では、導電体612、及び導電体610は単層構造を示したが、当該構成に限定されず、2層以上の積層構造でもよい。例えば、バリア性を有する導電体と導電性が高い導電体との間に、バリア性を有する導電体、及び導電性が高い導電体に対して密着性が高い導電体を形成してもよい。
絶縁体630を介して、導電体610と重畳するように、導電体620を設ける。なお、導電体620は、金属材料、合金材料、又は金属酸化物材料などの導電性材料を用いることができる。耐熱性と導電性を両立するタングステンやモリブデンなどの高融点材料を用いることが好ましく、特にタングステンを用いることが好ましい。また、導電体などの他の構造と同時に形成する場合は、低抵抗金属材料であるCu(銅)やAl(アルミニウム)等を用いればよい。
導電体620、及び絶縁体630上には、絶縁体640が設けられている。絶縁体640は、絶縁体320と同様の材料を用いて設けることができる。また、絶縁体640は、その下方の凹凸形状を被覆する平坦化膜として機能してもよい。
本構造を用いることで、酸化物半導体を有するトランジスタを用いた半導体装置において、微細化又は高集積化を図ることができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、半導体装置の応用例について説明する。
<電子部品の作製方法例>
図18Aは、電子部品の作製方法例を示すフローチャートである。電子部品は、半導体パッケージ、またはIC用パッケージともいう。以下述べる電子部品は、半導体装置が有する各トランジスタを備えた電子部品に相当する。
トランジスタで構成される半導体装置は、組み立て工程(後工程)を経て、プリント基板に脱着可能な部品が複数合わさることで完成する。後工程については、図18Aに示す各工程を経ることで完成させることができる。具体的には、前工程で得られる素子基板が完成(ステップST71)した後、基板の裏面を研削する。この段階で基板を薄膜化して、前工程での基板の反り等を低減し、部品の小型化を図る。次に、基板を複数のチップに分離するダイシング工程を行う(ステップST72)。
図18Bは、ダイシング工程が行われる前の半導体ウエハ7100の上面図である。図18Cは、図18Bの部分拡大図である。半導体ウエハ7100には、複数の回路領域7102が設けられている。回路領域7102には、本発明の形態に係る半導体装置が設けられている。
複数の回路領域7102は、それぞれが分離領域7104に囲まれている。分離領域7104と重なる位置に分離線(「ダイシングライン」ともいう。)7106が設定される。ダイシング工程ST72では、分離線7106に沿って半導体ウエハ7100を切断することで、回路領域7102を含むチップ7110を半導体ウエハ7100から切り出す。図18Dにチップ7110の拡大図を示す。
分離領域7104に導電層や半導体層を設けてもよい。分離領域7104に導電層や半導体層を設けることで、ダイシング工程時に生じうるESD(Electro Static Discharge)を緩和し、ダイシング工程に起因する歩留まりの低下を防ぐことができる。また、一般にダイシング工程は、基板の冷却、削りくずの除去、帯電防止などを目的として、炭酸ガスなどを溶解させて比抵抗を下げた純水を切削部に供給しながら行なう。分離領域7104に導電層や半導体層を設けることで、当該純水の使用量を削減することができる。よって、半導体装置の生産コストを低減することができる。また、半導体装置の生産性を高めることができる。
ステップST72を行った後、分離したチップを個々にピックアップしてリードフレーム上に搭載し接合する、ダイボンディング工程を行う(ステップST73)。ダイボンディング工程におけるチップとリードフレームとの接着方法は製品に適した方法を選択すればよい。例えば、接着は樹脂やテープによって行えばよい。ダイボンディング工程は、インターポーザ上にチップを搭載し接合してもよい。ワイヤーボンディング工程で、リードフレームのリードとチップ上の電極とを金属の細線(ワイヤー)で電気的に接続する(ステップST74)。金属の細線には、銀線や金線を用いることができる。ワイヤーボンディングは、ボールボンディングとウェッジボンディングの何れでもよい。
ワイヤーボンディングされたチップは、エポキシ樹脂等で封止される、モールド工程が施される(ステップST75)。モールド工程を行うことで電子部品の内部が樹脂で充填され、機械的な外力による、内蔵される回路部やワイヤーに対するダメージを低減することができ、また水分や埃による特性の劣化を低減することができる。続いて、リードフレームのリードをメッキ処理する。そしてリードを切断及び成形加工する(ステップST76)。めっき処理によりリードの錆を防止し、後にプリント基板に実装する際のはんだ付けをより確実に行うことができる。その後、パッケージの表面に印字処理(マーキング)を施す(ステップST77)。検査工程(ステップST78)を経て、電子部品が完成する(ステップST79)。
完成した電子部品の斜視模式図を図18Eに示す。図18Eでは、電子部品の一例として、QFP(Quad Flat Package)の斜視模式図を示している。図18Eに示すように、電子部品7000は、リード7001及びチップ7110を有する。
電子部品7000は、例えばプリント基板7002に実装される。このような電子部品7000が複数組み合わされて、それぞれがプリント基板7002上で電気的に接続されることで電子機器に搭載することができる。完成した回路基板7004は、電子機器等の内部に設けられる。
電子部品7000は、センサおよびアンテナ等の部品と組み合わせて、半導体装置を構成することができる。センサを適用可能な形態としては、電子機器やバッテリ等の定期的な監視が必要な電子部品への適用や、構造物や生体などへの埋め込み等を挙げることができる。
<半導体装置の応用例>
図19Aでは上述の実施の形態で説明した半導体装置の斜視図について示す。図19Aに示すように半導体装置800は、アンテナ801、集積回路部802、センサ805、バッテリ806を有する。
アンテナ801は、半導体装置800を用いる国ごとの法律に定められた範囲内で目的に合った大きさ、形状であればよい。
集積回路部802は、Siトランジスタ及びOSトランジスタで構成される回路803、アンテナとの接続をするための端子部804を有する。回路803は、Siトランジスタ及びOSトランジスタを形成する前工程を経て形成される。端子部804は、ダイシング工程やボンディング工程を経てチップ化する後工程を経て形成される。集積回路部802は、上述した電子部品に相当する。
センサ805は、熱的、あるいは電磁気学的等の諸情報をアナログデータとして出力する機能を有する回路である。
図19Bには、図19Aの半導体装置800が無線信号811を受信する模式図を示す。半導体装置800は、非給電時にA/D変換や信号処理を行わない構成とすることができるため、バッテリのみの電力で動作する半導体装置の消費電力を低減することができる。またオフ電流の低いOSトランジスタを用いてサンプリングした信号の電位を保持するため、長期間の信号の保持を行うことができる。またバッテリを介して安定した給電が見込まれる期間のみ、A/D変換および信号出力する構成とするため、安定した動作を行うことができる。そのため、バッテリを備えたセンサ付きの信号処理装置として機能する半導体装置において、バッテリの充電頻度が少ない環境下においても長時間の駆動を実現可能な、新規な構成の半導体装置を提供することができる。
このような半導体装置の応用形態としては、図19Cに示す斜視図で説明することができる。例えば、半導体装置800を物品821に貼付、あるいは内部に設置し、外部の質問器822から無線信号811を送信する。無線信号811を受信した半導体装置800は、センサによって温度等の情報をアナログ電圧としてバッテリ806の電力で逐次取得し、質問器822から無線信号811を受信したタイミングでA/D変換して送信することができる。
図20Aおよび図20Bは、本発明の一態様の半導体装置800における、別の応用形態を説明するための斜視図である。半導体装置900は、回路基板901と、バッテリ902と、センサ903と、を有する。バッテリ902には、ラベル904が貼られている。さらに、図20Bに示すように、半導体装置900は、端子906と、端子907と、アンテナ908と、アンテナ909と、を有する。
回路基板901は、端子905と、集積回路910と、を有する。端子905は、導線913を介して、センサ903に接続される。なお、端子905の数は2個に限定されず、必要に応じた数だけ設ければよい。
また、回路基板901には、トランジスタやダイオードなどの半導体素子、抵抗素子または配線などが形成されていてもよい。
アンテナ908およびアンテナ909は、コイル状に限定されず、例えば線状、板状であってもよい。
集積回路910は、SiトランジスタまたはOSトランジスタで構成される回路を有する。
センサ903は、熱的、力学的、あるいは電磁気学的等の諸情報をアナログデータとして出力する機能を有する回路である。
半導体装置900は、アンテナ908およびアンテナ909と、バッテリ902との間に層912を有する。層912は、例えばバッテリ902による電磁界を遮蔽する機能を有する。層912としては、例えば磁性体を用いることができる。
半導体装置900の他の装置への適用例としては、図21A、図21Bに示す模式図で説明することができる。図21Aは自動車951の斜視図である。図21Bは、図21Aで示した自動車951の透視図である。自動車951は、動力部953に制御信号を与えることで駆動するものである。自動車951は、動力部953に制御信号を与えるための電力を供給するバッテリ955、および制御部957を有する。
例えば、半導体装置900を自動車951内部のバッテリ955に設置する。ユーザが自動車951に搭乗したタイミングで、制御部957を起動し、バッテリ955の異常検知に関するアナログデータを制御部957で収集する。半導体装置900は、A/Dコンバータ等を起動することなく、バッテリ955周辺の温度等の情報を取得することができる。上述したようにA/D変換回路を駆動するための消費電力を抑制できるため、停止時におけるバッテリの消耗を低減することができる。
別の半導体装置の応用形態としては、図22Aに示す模式図で説明することができる。例えば、トンネル壁面に半導体装置800を埋め込み、外部から無線信号811を送信する。無線信号811を受信した半導体装置800は、センサによってトンネル壁面の情報を取得し、送信することができる。半導体装置800に、実施の形態1で示した半導体装置を用いることで、トンネル壁面の破損状況を効率よく調査することが可能になる。
また別の無線センサの応用形態としては、図22Bに示す模式図で説明することができる。例えば、橋梁の支柱の壁面に半導体装置800を埋め込み、外部から無線信号811を送信する。無線信号811を受信した半導体装置800は、センサによって橋梁の支柱内の情報を取得し、送信することができる。半導体装置800に、実施の形態1で示した半導体装置を用いることで、橋梁の支柱内の破損状況を効率よく調査することが可能になる。
また別の無線センサの応用形態としては、図23Aに示す模式図で説明することができる。例えば、接着パッド等を用いて人体に半導体装置800を取り付け、リーダー922から無線信号911を送信する。無線信号911を受信した半導体装置800は、配線932を介して人体に取り付けられた電極931等に信号を与えて生体情報等の情報を取得し、送信することができる。取得した情報は、リーダー922の表示部933で確認することができる。半導体装置800に、実施の形態1で示した半導体装置を用いることで、人体の生体情報を効率よく取得することが可能になる。
また別の無線センサの応用形態としては、図23Bに示す模式図で説明することができる。例えば、筐体941に収められた半導体装置800を人体内に埋め込み、体外のリーダー922から無線信号911を送信する。無線信号911を受信した半導体装置800は、生体情報等の情報を取得し、送信することができる。取得した情報は、リーダー922の表示部933で確認することができる。半導体装置800に、実施の形態1で示した半導体装置を用いることで、人体の生体情報を効率よく取得することが可能になる。
(実施の形態5)
本実施の形態では、本発明の一態様の半導体装置を用いることができる市場イメージについて説明する。
<市場イメージ>
まず、本発明の一態様の半導体装置を用いることができる市場イメージを図24に示す。図24において、領域701は、チャネル形成領域に酸化物半導体を有するトランジスタを適用したディスプレイ(Display)に応用可能な製品領域(OS Display)を表し、領域702は、チャネル形成領域に酸化物半導体を有するトランジスタを適用したLSI(Large Scale Integration)をアナログ(analog)に応用可能な製品領域(OS LSI analog)を表し、領域703は、チャネル形成領域に酸化物半導体を有するトランジスタを適用したLSIをデジタル(digital)に応用可能な製品領域(OS LSI digital)を表す。本発明の一態様の半導体装置は、図24に示す領域701、領域702、及び領域703の3つの領域、別言すると3つの大きな市場に好適に用いることができる。
また、図24において、領域704は、領域701と、領域702とが重なった領域を表し、領域705は、領域702と、領域703とが重なった領域を表し、領域706は、領域701と、領域703とが重なった領域を表し、領域707は、領域701と、領域702と、領域703とが、それぞれ重なった領域を表す。
OS Displayでは、例えば、Bottom Gate型のOS FET(BG OSFET)、Top Gate型のOS FET(TG OS FET)などのFET構造を好適に用いることができる。なお、Bottom Gate型のOS FETには、チャネルエッチ型のFET、及びチャネル保護型のFETも含まれる。また、Top Gate型のOS FETには、TGSA(Top Gate Self-Aligned)型のFETも含まれる。
また、OS LSI analog及びOS LSI digitalでは、例えば、Gate Last型のOS FET(GL OS FET)を好適に用いることができる。
なお、上述のトランジスタは、それぞれ、ゲート電極が1つのSingle Gate構造のトランジスタ、ゲート電極が2つのDual Gate構造のトランジスタ、またはゲート電極が3つ以上のトランジスタを含む。また、Dual Gate構造のトランジスタの中でも特に、S-channel(surrounded channel)構造のトランジスタを用いると好適である。
なお、本明細書等において、S-channel構造のトランジスタとは、一対のゲート電極の一方および他方の電界によって、チャネル形成領域を電気的に取り囲むトランジスタの構造を表す。
また、OS Display(領域701)に含まれる製品としては、LCD(liquid crystal display)、EL(Electro Luminescence)、及びLED(Light Emitting Diode)を表示デバイスに有する製品が挙げられる。または、上記表示デバイスと、Q-Dot(Quantum Dot)とを組み合わせることも好適である。
なお、本実施の形態において、ELとは、有機EL、及び無機ELを含む。また、本実施の形態において、LEDとは、マイクロLED、ミニLED、及びマクロLEDを含む。なお、本明細書等において、チップの面積が10000μm以下の発光ダイオードをマイクロLED、チップの面積が10000μmより大きく1mm以下の発光ダイオードをミニLED、チップの面積が1mmより大きい発光ダイオードをマクロLEDと記す場合がある。
また、OS LSI analog(領域702)に含まれる製品としては、様々な周波数の音域(例えば、周波数が20Hz~20kHzの可聴音、または20kHz以上の超音波など)に対応する音源定位デバイス、あるいはバッテリ制御用デバイス(バッテリ制御用IC、バッテリ保護用IC、またはバッテリマネジメントシステム)などが挙げられる。
また、OS LSI digital(領域703)に含まれる製品としては、メモリデバイス、CPU(Central Processing Unit)デバイス、GPU(Graphics Processing Unit)デバイス、FPGA(field-programmable gate array)デバイス、パワーデバイス、OS LSIと、Si LSIとを積層または混在させたハイブリッドデバイス、発光デバイスなどが挙げられる。
また、領域704に含まれる製品としては、表示領域に赤外線センサ、または近赤外線センサを有する表示デバイス、あるいはOS FETを有するセンサ付き信号処理デバイス、または埋め込み型バイオセンサデバイスなどが挙げられる。また、領域705に含まれる製品としては、A/D(Analog to Digital)変換回路などを有する処理回路、あるいは、当該処理回路を有するAI(Artificial Intelligence)デバイスなどが挙げられる。また、領域706に含まれる製品としては、Pixel AI技術が適用された表示デバイスなどが挙げられる。なお、本明細書等において、Pixel AI技術とは、ディスプレイの画素回路に搭載されたOS FETなどにより構成されるメモリを活用する技術をいう。
また、領域707に含まれる製品としては、上記領域701乃至領域706に含まれる、あらゆる製品を組み合わせた複合的な製品が挙げられる。
以上のように、本発明の一態様の半導体装置は、図24に示すように、あらゆる製品領域に適用することが可能である。すなわち、本発明の一態様の半導体装置は、多くの市場に適用することが可能である。
(本明細書等の記載に関する付記)
以上の実施の形態、及び実施の形態における各構成の説明について、以下に付記する。
各実施の形態に示す構成は、他の実施の形態に示す構成と適宜組み合わせて、本発明の一態様とすることができる。また、1つの実施の形態の中に、複数の構成例が示される場合は、構成例を適宜組み合わせることが可能である。
なお、ある一つの実施の形態の中で述べる内容(一部の内容でもよい)は、その実施の形態で述べる別の内容(一部の内容でもよい)、及び/又は、一つ若しくは複数の別の実施の形態で述べる内容(一部の内容でもよい)に対して、適用、組み合わせ、又は置き換えなどを行うことが出来る。
なお、実施の形態の中で述べる内容とは、各々の実施の形態において、様々な図を用いて述べる内容、又は明細書に記載される文章を用いて述べる内容のことである。
なお、ある一つの実施の形態において述べる図(一部でもよい)は、その図の別の部分、その実施の形態において述べる別の図(一部でもよい)、及び/又は、一つ若しくは複数の別の実施の形態において述べる図(一部でもよい)に対して、組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させることが出来る。
また本明細書等において、ブロック図では、構成要素を機能毎に分類し、互いに独立したブロックとして示している。しかしながら実際の回路等においては、構成要素を機能毎に切り分けることが難しく、一つの回路に複数の機能が係わる場合や、複数の回路にわたって一つの機能が関わる場合があり得る。そのため、ブロック図のブロックは、明細書で説明した構成要素に限定されず、状況に応じて適切に言い換えることができる。
また、図面において、大きさ、層の厚さ、又は領域は、説明の便宜上任意の大きさに示したものである。よって、必ずしもそのスケールに限定されない。なお図面は明確性を期すために模式的に示したものであり、図面に示す形状又は値などに限定されない。例えば、ノイズによる信号、電圧、若しくは電流のばらつき、又は、タイミングのずれによる信号、電圧、若しくは電流のばらつきなどを含むことが可能である。
本明細書等において、トランジスタの接続関係を説明する際、「ソース又はドレインの一方」(又は第1電極、又は第1端子)、「ソース又はドレインの他方」(又は第2電極、又は第2端子)という表記を用いる。これは、トランジスタのソースとドレインは、トランジスタの構造又は動作条件等によって変わるためである。なおトランジスタのソースとドレインの呼称については、ソース(ドレイン)端子や、ソース(ドレイン)電極等、状況に応じて適切に言い換えることができる。
また、本明細書等において「電極」や「配線」の用語は、これらの構成要素を機能的に限定するものではない。例えば、「電極」は「配線」の一部として用いられることがあり、その逆もまた同様である。さらに、「電極」や「配線」の用語は、複数の「電極」や「配線」が一体となって形成されている場合なども含む。
また、本明細書等において、電圧と電位は、適宜言い換えることができる。電圧は、基準となる電位からの電位差のことであり、例えば基準となる電位をグラウンド電圧(接地電圧)とすると、電圧を電位に言い換えることができる。グラウンド電位は必ずしも0Vを意味するとは限らない。なお電位は相対的なものであり、基準となる電位によっては、配線等に与える電位を変化させる場合がある。
なお本明細書等において、「膜」、「層」などの語句は、場合によっては、または、状況に応じて、互いに入れ替えることが可能である。例えば、「導電層」という用語を、「導電膜」という用語に変更することが可能な場合がある。または、例えば、「絶縁膜」という用語を、「絶縁層」という用語に変更することが可能な場合がある。
本明細書等において、スイッチとは、導通状態(オン状態)、または、非導通状態(オフ状態)になり、電流を流すか流さないかを制御する機能を有するものをいう。または、スイッチとは、電流を流す経路を選択して切り替える機能を有するものをいう。
本明細書等において、チャネル長とは、例えば、トランジスタの上面図において、半導体(またはトランジスタがオン状態のときに半導体の中で電流の流れる部分)とゲート電極とが重なる領域、またはチャネルが形成される領域における、ソースとドレインとの間の距離をいう。
本明細書等において、チャネル幅とは、例えば、半導体(またはトランジスタがオン状態のときに半導体の中で電流の流れる部分)とゲート電極とが重なる領域、またはチャネルが形成される領域における、ソースとドレインとが向かい合っている部分の長さをいう。
本明細書等において、AとBとが接続されている、とは、AとBとが直接接続されているものの他、電気的に接続されているものを含むものとする。ここで、AとBとが電気的に接続されているとは、AとBとの間で、何らかの電気的作用を有する対象物が存在するとき、AとBとの電気信号の授受を可能とするものをいう。
F_N:ノード、F_1:ノード、F_2:ノード、F_3:ノード、S_1:信号、S_2:信号、S_3:信号、ST72:ダイシング工程、S_1:信号、S_2:信号、S_3:信号、t1:時刻、t2:時刻、t3:時刻、T1:時刻、T2:時刻、T3:時刻、tN:時刻、TN:時刻、20:給電装置、100A:半導体装置、100B:半導体装置、101:アンテナ、102:送受信回路、103:制御回路、104:バッテリ、105:タイマー回路、106:メモリ回路、107:A/D変換回路、108:サンプルホールド回路、108A:サンプルホールド回路、108B:サンプルホールド回路、108C:サンプルホールド回路、109:センサ、111:選択回路、112:信号保持回路、112_N:信号保持回路、112_1:信号保持回路、112_2:信号保持回路、112A:信号保持回路、113:選択回路、121:トランジスタ、121A:トランジスタ、121B:トランジスタ、122:トランジスタ、123:トランジスタ、124:トランジスタ、124A:トランジスタ、124B:トランジスタ、131:太陽電池、132:光検出回路、141:定電圧回路、142:電源制御回路、143:スイッチ、300:トランジスタ、311:基板、313:半導体領域、314a:低抵抗領域、314b:低抵抗領域、315:絶縁体、316:導電体、320:絶縁体、322:絶縁体、324:絶縁体、326:絶縁体、328:導電体、330:導電体、350:絶縁体、352:絶縁体、354:絶縁体、356:導電体、360:絶縁体、362:絶縁体、364:絶縁体、366:導電体、370:絶縁体、372:絶縁体、374:絶縁体、376:導電体、380:絶縁体、382:絶縁体、384:絶縁体、386:導電体、500:トランジスタ、503:導電体、503a:導電体、503b:導電体、510:絶縁体、512:絶縁体、514:絶縁体、516:絶縁体、518:導電体、520:絶縁体、522:絶縁体、524:絶縁体、530:酸化物、530a:酸化物、530b:酸化物、530c:酸化物、540a:導電体、540b:導電体、542:導電体、542a:導電体、542b:導電体、543a:領域、543b:領域、544:絶縁体、546:導電体、548:導電体、550:絶縁体、560:導電体、560a:導電体、560b:導電体、574:絶縁体、580:絶縁体、581:絶縁体、582:絶縁体、586:絶縁体、600:容量素子、610:導電体、612:導電体、620:導電体、630:絶縁体、640:絶縁体、701:領域、702:領域、703:領域、704:領域、705:領域、706:領域、707:領域、800:半導体装置、801:アンテナ、802:集積回路部、803:回路、804:端子部、805:センサ、806:バッテリ、811:無線信号、821:物品、822:質問器、900:半導体装置、901:回路基板、902:バッテリ、903:センサ、904:ラベル、905:端子、906:端子、907:端子、908:アンテナ、909:アンテナ、910:集積回路、911:無線信号、912:層、913:導線、922:リーダー、931:電極、932:配線、933:表示部、941:筐体、951:自動車、953:動力部、955:バッテリ、957:制御部、7000:電子部品、7001:リード、7002:プリント基板、7004:回路基板、7100:半導体ウエハ、7102:回路領域、7104:分離領域、7106:分離線、7110:チップ

Claims (9)

  1. センサと、
    前記センサのセンサ信号が入力されるサンプルホールド回路と、
    前記サンプルホールド回路の出力信号が入力されるアナログデジタル変換回路と、
    制御回路と、
    バッテリと、
    アンテナと、を有し、
    前記サンプルホールド回路は、第1選択回路と、複数の信号保持回路と、第2選択回路と、を有し、
    前記制御回路は、前記バッテリより電力が供給される第1の期間において、前記第1選択回路で前記センサ信号に応じた電位を前記複数の信号保持回路に順に保持する制御を行い、前記アンテナを介して外部より電力が供給される第2の期間において、前記第2選択回路で前記複数の信号保持回路に保持した前記電位に基づく前記出力信号を出力する制御を行う半導体装置。
  2. センサと、
    前記センサのセンサ信号が入力されるサンプルホールド回路と、
    前記サンプルホールド回路の出力信号が入力されるアナログデジタル変換回路と、
    制御回路と、
    バッテリと、
    光電変換装置と、を有し、
    前記サンプルホールド回路は、第1選択回路と、複数の信号保持回路と、第2選択回路と、を有し、
    前記制御回路は、前記バッテリより電力が供給される第1の期間において、前記第1選択回路で前記センサ信号に応じた電位を前記複数の信号保持回路に順に保持する制御を行い、前記光電変換装置より電力が供給される第2の期間において、前記第2選択回路で前記複数の信号保持回路に保持した前記電位に基づく前記出力信号を出力する制御を行う半導体装置。
  3. 請求項1または2において、
    前記サンプルホールド回路は、第1乃至第4トランジスタを有し、
    前記第1乃至前記第4トランジスタは、チャネル形成領域に酸化物半導体を有する半導体層を有する半導体装置。
  4. 請求項において、
    前記第1トランジスタは、前記第1選択回路における選択スイッチとして機能する半導体装置。
  5. 請求項において、
    前記信号保持回路は、前記第1および前記第2トランジスタを有し、
    前記第2トランジスタのゲートは、前記第1トランジスタのソース又はドレインの一方に電気的に接続され、
    前記第1トランジスタをオフにすることで前記センサ信号に応じた電位を保持する機能を有する半導体装置。
  6. 請求項において、
    前記第2および前記第3トランジスタは、ソースフォロワ回路として機能する半導体装置。
  7. 請求項において、
    前記第4トランジスタは、前記第2選択回路における選択スイッチとして機能する半導体装置。
  8. 請求項1において、
    タイマー回路および電源制御回路を有し、
    前記電源制御回路は、前記タイマー回路の出力信号に応じて、前記センサおよび前記第1選択回路を間欠的に動作する制御を行う半導体装置。
  9. 請求項において、
    光検出装置および電源制御回路を有し、
    前記電源制御回路は、前記光検出装置の出力信号に応じて、前記センサおよび前記第1選択回路を間欠的に動作する制御を行う半導体装置。
JP2020547471A 2018-09-28 2019-09-17 半導体装置 Active JP7254826B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018184775 2018-09-28
JP2018184775 2018-09-28
PCT/IB2019/057788 WO2020065440A1 (ja) 2018-09-28 2019-09-17 半導体装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JPWO2020065440A1 JPWO2020065440A1 (ja) 2021-10-21
JPWO2020065440A5 JPWO2020065440A5 (ja) 2022-09-06
JP7254826B2 true JP7254826B2 (ja) 2023-04-10

Family

ID=69950363

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020547471A Active JP7254826B2 (ja) 2018-09-28 2019-09-17 半導体装置

Country Status (5)

Country Link
US (1) US11356089B2 (ja)
JP (1) JP7254826B2 (ja)
KR (1) KR20210066828A (ja)
CN (1) CN112673575A (ja)
WO (1) WO2020065440A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11516413B2 (en) 2020-07-29 2022-11-29 Fingerprint Cards Anacatum Ip Ab Adaptive readout from an optical biometric sensor to a host device
US11508180B2 (en) * 2020-07-29 2022-11-22 Fingerprint Cards Anacatum Ip Ab Adaptive readout from a global shutter optical biometric sensor

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003190303A (ja) 1996-06-26 2003-07-08 Medtronic Inc 療法システムを動作させる装置
JP2008125046A (ja) 2006-10-19 2008-05-29 Denso Corp マルチチャネルサンプルホールド回路およびマルチチャネルa/d変換器
JP2010109602A (ja) 2008-10-29 2010-05-13 Toshiba Corp A/d変換器
JP2016111677A (ja) 2014-09-26 2016-06-20 株式会社半導体エネルギー研究所 半導体装置、無線センサ、及び電子機器
WO2016139559A1 (ja) 2015-03-02 2016-09-09 株式会社半導体エネルギー研究所 環境センサ、又は半導体装置

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8838244B2 (en) 2006-06-02 2014-09-16 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Cardiac pacemaker device with circuits for monitoring residual capacity of battery
KR101922849B1 (ko) 2009-11-20 2018-11-27 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 반도체 장치
JP5623877B2 (ja) * 2010-11-15 2014-11-12 ルネサスエレクトロニクス株式会社 半導体集積回路およびその動作方法
JP5850121B2 (ja) * 2014-10-07 2016-02-03 セイコーエプソン株式会社 物理量測定装置及び電子機器
JP6615565B2 (ja) * 2014-10-24 2019-12-04 株式会社半導体エネルギー研究所 半導体装置
JP6714582B2 (ja) * 2015-04-21 2020-06-24 株式会社半導体エネルギー研究所 半導体装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003190303A (ja) 1996-06-26 2003-07-08 Medtronic Inc 療法システムを動作させる装置
JP2008125046A (ja) 2006-10-19 2008-05-29 Denso Corp マルチチャネルサンプルホールド回路およびマルチチャネルa/d変換器
JP2010109602A (ja) 2008-10-29 2010-05-13 Toshiba Corp A/d変換器
JP2016111677A (ja) 2014-09-26 2016-06-20 株式会社半導体エネルギー研究所 半導体装置、無線センサ、及び電子機器
WO2016139559A1 (ja) 2015-03-02 2016-09-09 株式会社半導体エネルギー研究所 環境センサ、又は半導体装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2020065440A1 (ja) 2021-10-21
US20210399726A1 (en) 2021-12-23
KR20210066828A (ko) 2021-06-07
US11356089B2 (en) 2022-06-07
WO2020065440A1 (ja) 2020-04-02
CN112673575A (zh) 2021-04-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7185744B2 (ja) 撮像装置
CN113330554A (zh) 存储装置
JP7254826B2 (ja) 半導体装置
CN112368773A (zh) 半导体装置
JP7273064B2 (ja) ヒステリシスコンパレータ、半導体装置、及び蓄電装置
JP7337812B2 (ja) 半導体装置
JP7273054B2 (ja) 半導体装置
US12074179B2 (en) Imaging device and electronic device
JP7508370B2 (ja) 半導体装置、半導体ウェハ、及び電子機器
CN112805592A (zh) 驾驶员报警系统
US20230397444A1 (en) Imaging device and electronic device
US20240266378A1 (en) Imaging device and electronic device
US12120446B2 (en) Imaging device and electronic device
JP7344904B2 (ja) 半導体装置
US20220279140A1 (en) Imaging device or imaging system
US20230396899A1 (en) Imaging device and electronic device
US20230054986A1 (en) Imaging device and electronic device
KR20230041967A (ko) 반도체 장치
CN115053514A (zh) 半导体装置及摄像装置
CN117956789A (zh) 存储装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220829

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220829

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230307

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230329

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7254826

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150