JP2003190303A - 療法システムを動作させる装置 - Google Patents

療法システムを動作させる装置

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JP2003190303A
JP2003190303A JP2002337979A JP2002337979A JP2003190303A JP 2003190303 A JP2003190303 A JP 2003190303A JP 2002337979 A JP2002337979 A JP 2002337979A JP 2002337979 A JP2002337979 A JP 2002337979A JP 2003190303 A JP2003190303 A JP 2003190303A
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stimulation
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respiratory
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JP2002337979A
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Mark A Christopherson
クリストファーソン,マーク・エイ
Johann J Neisz
ニース,ジョハン・ジェイ
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61NELECTROTHERAPY; MAGNETOTHERAPY; RADIATION THERAPY; ULTRASOUND THERAPY
    • A61N1/00Electrotherapy; Circuits therefor
    • A61N1/18Applying electric currents by contact electrodes
    • A61N1/32Applying electric currents by contact electrodes alternating or intermittent currents
    • A61N1/36Applying electric currents by contact electrodes alternating or intermittent currents for stimulation
    • A61N1/3601Applying electric currents by contact electrodes alternating or intermittent currents for stimulation of respiratory organs

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 植込み可能システムのバッテリ寿命を延ばす
ためにエネルギを節減し、かつ患者に快適な方法でシス
テムを動作させる装置を提供する。 【解決手段】 植込み可能な療法システムを動作させる
装置は、療法システムに対する治療期間中に、一つの機
能を実行するための植込み可能な構成要素であって、治
療期間中に第1の状態で動作可能であり且つ治療期間以
外では第2の状態で動作可能であり、第1の状態が第2
の状態より多くのエネルギを使用するように構成された
構成要素と、機能の実行が治療期間中に要求されるとき
に、構成要素を第1の状態で動作させ、且つ機能の実行
が治療期間以外で要求されないときに、構成要素を第1
の状態で動作させる動作手段と、を備え、動作手段は、
療法システムが患者の体外ソースから患者への通信を検
出するまで、構成要素を第2の状態で動作させる手段を
含む。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、植込み可能な医療
装置に関する。特に、本発明は、エネルギを節減する如
き、療法システムを動作させる装置に関する。 【0002】 【従来の技術】睡眠時無呼吸、即ち気道障害は、2つの
略々認識された形態における医療症候群として知られて
いる。その第1のものは、適切な時に呼吸サイクルを開
始し且つ制御するのに必要な筋神経刺激を自動的に生成
するために身体の障害と関連する中枢睡眠時無呼吸であ
る。かかる状態を処置する電気的刺激の使用と関連する
研究は、Glenn著「横隔膜ペーシング法(A Di
aphragm Pacing)」:Present
Status (Pace、V.I.、357−37
0、1978年)において論議されている。 【0003】第2の睡眠時無呼吸症候群は、閉鎖性睡眠
時無呼吸として知られる。普通は、上部気道(鼻口およ
び咽頭)の拡張筋の収縮は、吸息時におけるそれら筋の
開存を許容する。閉鎖性睡眠時無呼吸において、気道の
閉鎖は、気道を虚脱させようとする力(負の吸息の咽頭
を通る圧力勾配)と前記筋の開放に寄与する力(筋の収
縮)との間の不均衡を生じる結果となる。閉鎖性無呼吸
の引き金の元にある機構は、上部気道の大きさの低減、
気道の屈従の増加、および筋拡張の活動の低下を含む。
筋の拡張は呼吸筋に直接リンクされ、これらの筋肉は呼
吸筋中枢の刺激または低下に同様に応答する。このた
め、睡眠時に観察される通気の変動(周期的な呼吸の交
互の上方通気および下方通気)は、上部気道の不安定性
および口腔咽頭閉鎖の発生を助長する。睡眠時無呼吸に
おいては、頤舌筋の呼吸賦活が睡眠中に機能しないこと
に特に注目されてきた。無呼吸の心臓血管の諸問題は、
心臓の律動障害(徐脈、房室閉塞、心室期外収縮)およ
び血液動態(肺性および系統的な高血圧症)を含む。こ
れは、自律神経系に刺激性代謝およびメカニカルな作用
を与える。従って、かかる症候群は、増加した罹病率
(昼間の過眠と心臓血管の合併症)と関連している。 【0004】睡眠時無呼吸症候群の処置法は、上部気道
の開存を維持するために、患者の上部気道筋を賦活する
神経を刺激する電気信号を生成することである。例え
ば、Meerの米国特許第4,830,008号におい
ては、吸息努力が監視され、監視された吸息努力に応答
して電気信号が上部気道へ送られる。あるいは、例え
ば、Shannon Jr.等の米国特許第5,12
3,425号においては、カラーが、無呼吸のエピソー
ドを検知するように機能する呼吸を監視するセンサと、
前記カラーに置かれた電極に対して電気的バーストを生
成するエレクトロニックス・モジュールとを含んでい
る。この電気的バーストは、電極から上部気道筋を刺激
する神経へ経皮的に送られる。あるいは、例えば、Ka
llokの米国特許第5,174,287号において
は、センサは、横隔膜の収縮と関連する電気的活動を監
視し、また胸郭と上部気道内部の圧力をも監視する。横
隔膜の電気的活動が、吸息サイクルが進行中であり圧力
センサが気道間の異常な圧力差を示すことを示唆する時
は常に、睡眠時無呼吸の存在が仮定され、電気的刺激が
上部気道の筋肉へ加えられる。あるいは、例えば、Wa
taru等の米国特許第5,178,156号において
は、呼吸の検知が、左右の鼻孔を介しかつ口を介する息
を検知するセンサを含み、これが無呼吸事象を識別する
ことによって頤舌筋の電気的刺激をトリガーする。ある
いは、例えば、Meerの米国特許第5,190,05
3号においては、上部気道の開存を維持するため頤舌筋
の電気的刺激のために、口腔内の舌下の電極が用いられ
る。あるいは、例えば、Kallok等の米国特許第
5,211,173号においては、上部気道の刺激の効
果を判定するためにセンサが用いられ、刺激の振幅およ
びパルス幅がセンサからの測定に応答して修正される。
あるいは、例えば、Kallok等の米国特許第5,2
15,082号においては、無呼吸事象のオンセットの
検知時に、刺激の過程において強さが徐々に増加される
ような変化をする強さで、刺激発生器が上部気道の筋肉
を刺激するための信号を提供する。あるいは、例えば、
Testerman等の米国特許第5,483,969
号においては、ディジタル化された呼吸努力の波形を用
いて、上部気道筋肉の刺激が患者の呼吸サイクルの吸息
相と同期される。センサが、胸骨上切痕の如き胸膜間の
空間、気管と食道間の空間、あるいは肋間位置による圧
力の連続性のある位置に植え込まれる、完全に植え込み
可能な刺激システムがTesterman等の特許に記
載される。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの呼吸
障害の処置モードによっても、これらモードおよび医療
的に有効なシステムにおける他の療法処置を実現するた
めには多くの実際的な問題が残る。特に、例えば呼吸障
害を処置するためなどの植込み可能な療法システムにお
いては、かかる植込み可能システムのバッテリ寿命を延
ばすためにエネルギを節減し、かつ患者に快適な方法で
システムを動作させることが重要である。先に述べたシ
ステムおよび方法は、呼吸障害を処置するための植込み
可能システムのエネルギ消費には充分に対応できず、あ
るいは他の植込み可能療法システムに関してこのような
エネルギ消費に充分に対応したものでもない。更に、患
者の快適性は常に改善される。従って、療法システムに
おけるこのような特性を提供する方法および装置に対す
る技術における必要が存在する。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明によって、植込み
可能な療法システムを、エネルギを節減するように動作
させる装置が記述される。当該装置は、処置期間中に患
者の生理的パラメータの関数として信号を生成する植込
み可能な検知装置を提供することを含む。この信号は、
処置(治療)期間中に患者の療法の制御時に用いられる
生理的事象を検出するため、処置期間の少なくとも一部
において監視される。検知装置によるエネルギ消費は、
処置期間において、信号の監視が行われない処置期間の
少なくとも一部に対して終了される。 【0007】本発明の実施の一形態においては、信号
は、呼吸努力信号を生じる結果となる患者の呼吸努力の
特性である。この発明の更なる実施の形態においては、
監視手段は、呼吸努力信号から吸息オフセットを検出す
る手段を含む。検知装置によるエネルギ消費は、吸息オ
フセットの検出後の期間中に終了される。 【0008】エネルギを節減するよう植込み可能な療法
システムを動作させる本発明による別の装置は、処置期
間におけるある機能の実施のための植込み可能な構成要
素を提供することを含む。当該植込み可能な構成要素
は、処置期間中の少なくとも第1の状態と、処置期間外
の第2の状態とにおいて動作可能であり、この第1の状
態は第2の状態よりも多くのエネルギを使用する。植込
み可能な構成要素は、処置期間における機能の実施が要
求される時に第1の状態で動作され、処置期間外の機能
の実施が要求されない時に第2の状態で動作される。 【0009】本発明の実施の一形態においては、植込み
可能な構成要素は、処置期間の初期設定時に第1の状態
で動作され、処置期間の終了時に第2の状態で動作され
る。本発明の他の実施の形態においては、植込み可能な
構成要素は処理装置であり、この処理装置は、療法シス
テムが患者体外のソースからの通信を検出するまで第2
の状態で動作される。更に、この外部ソースは、患者プ
ログラマと医師プログラマの一方を含む。 【0010】本発明による植込み可能な療法システムを
動作させる方法についても記述される。当該方法は、処
置期間における患者の療法を制御するための周期的な生
理的パラメータを監視することを含む。監視された周期
的な生理的パラメータの非周期的な挙動を決定してその
関数として患者の療法を停止するため、患者のパラメー
タに対して測定された生理的期間が、少なくとも1つの
予め定めた期間の閾値に比較される。 【0011】当該方法の実施の一形態においては、少な
くとも1つの予め定めた期間の閾値に対する測定された
生理的期間の比較が、パラメータの周期性が再び確立さ
れることを示すまで、療法の停止が継続される。 【0012】本発明の別の実施の形態においては、患者
の測定された生理的期間が予め定めた最大と最小の期間
の閾値に比較され、測定された生理的期間が最大と最小
の期間閾値の境界内に該当しなければ、患者の療法が停
止される。更に、測定された生理的期間が測定された生
理的期間の移動平均の特定の公差値内に該当するかどう
かが判定される。測定され生理的期間が公差値外に該当
するならば、患者の療法が停止される。 【0013】当該方法の更に別の実施の形態において
は、患者の療法を制御するための呼吸特性を検出するた
め、呼吸努力波形が監視される。患者の測定された呼吸
期間が少なくとも1つの予め定めた呼吸期間の閾値に比
較され、その関数として患者の刺激が停止される。 【0014】更に当該実施の形態によれば、刺激の停止
中、アーチファクト・オフセットが検出される。検出さ
れたオフセットがカウントされ、予め定めた数のオフセ
ットがカウントされる時に、療法遅延期間が開始され
る。 【0015】本発明による植込み可能な療法システム
は、患者の周期的な生理的パラメータの信号特性を生成
する検知装置を含む。当該システムは更に、信号を監視
し患者の療法を制御する検出手段を含んでいる。この検
出手段は、患者の測定された生理的期間を少なくとも1
つの予め定めた生理的期間の閾値に比較し、この比較の
関数として患者の療法を停止する。当該システムはま
た、検出手段に応答して療法を患者に提供する手段をも
含んでいる。 【0016】実施の一形態においては、生理的パラメー
タは呼吸努力である。更に、検出手段は、オフセットの
信号特性における事象を検出する手段と、療法の停止中
に検出されたオフセットをカウントするアーチファクト
・カウンタと、予め定めた数のオフセットがカウントさ
れた時に療法遅延期間を開始する手段とを含む。 【0017】本発明によるエネルギを節減する植込み可
能な療法装置についても記述する。当該装置は、少なく
とも第1の状態と第2の状態において動作可能な、患者
へ植え込まれる処理装置を含んでいる。第1の状態は、
第2の状態よりも少ないエネルギを使用する。当該装置
は更に、植込み可能な療法装置との試みられた通信を患
者体外のソースから検出する手段と、検出手段はかかる
外部通信を検出するまで処理装置を第1の状態で動作さ
せる手段とを含んでいる。 【0018】 【実施例】以降の記述は、一般に、植込み可能な療法お
よび刺激システムを含む療法システムに関する。かかる
記述の多くの部分は、特に、呼吸サイクルの検出された
周期的事象と同期して筋組織の刺激を管理することによ
り、睡眠時無呼吸の如き呼吸障害の処置に適用可能であ
るが、システムの多くの部分は他の療法システムに等し
く適用可能である。例えば、自動利得制御、診断テスト
およびエネルギ節減方法は、例えば、薬剤搬送システ
ム、瞬き刺激システムおよび心臓関連システムの如き1
つ以上の他の療法システムに適用可能である。 【0019】呼吸障害を処置するため患者の呼吸サイク
ルとの刺激の同期において、かかる同期された刺激は、
適切な呼吸センサ、呼吸センサの適正な配置、およびセ
ンサからの検知された呼吸努力信号を患者のシミュレー
ト時に使用される刺激信号に変換する信号処理能力を必
要とする。図1および図2Aないし図2Cにおいて、正
常な呼吸活動が示される。図1において、患者10は、
空気20の吸息中の患者が維持する気道15を有する。
図2Aは、2つの完全呼吸サイクルに対する典型的な呼
吸努力波形を示す。このアナログ波形は、例えば、睡眠
実験室における睡眠時無呼吸の検出および分析のため使
用される如き患者の胸郭周囲に具合よく装着されるベル
ト・トランスデューサ、以下に詳細に述べる如き植え込
まれた圧力センサ、あるいは睡眠時無呼吸の如き呼吸障
害の処置に用いられる臨界点を検出する分析に充分な呼
吸努力信号を生じる他の任意のトランスデューサの如き
種々のトランスデューサによって生成することができ
る。波形の各波は、呼息の完了時の負のピーク30、吸
息の完了時の正のピーク35(即ち、吸息オフセット)
および吸息のオンセットを示す転換点40(即ち、吸息
オンセット)によって特徴付けられる。従って、この波
形の各波は、呼吸の休止期間32、吸息相33および呼
息相34に分けることができる。同様な識別可能な特性
を有する呼吸努力波形は、胸内圧力、胸内インピーダン
スあるいは筋電図描画電位の如き他の生理的信号を監視
することによって提供することができる。この波形の他
の特性はまた、睡眠時無呼吸処置における呼吸活動を監
視するため呼吸波形の追跡および分析に関して識別する
こともできる。正常な呼吸においては、呼吸努力波形は
図2Bおよび図2Cに示される如き気流と関連してい
る。図2Bでは流動トランスデューサからの正常な呼吸
気流のトレースが示され、図2Cは気流を生じる正常な
呼吸努力の対応トレースを示す。 【0020】図3および図4Bには、閉鎖性睡眠時無呼
吸事象のオンセット(開始)時の同じ患者における呼吸
が示される。図3は、患者10と、閉鎖性無呼吸事象の
特性である気道閉鎖17を生じる気道15とを示す。図
4Aは、正常な呼吸努力波形43において、吸息ピーク
45a−45dが略々同じ振幅であることを示す。図4
Bでの比較によって、波形47において、吸息ピーク4
8a−48dが閉鎖性無呼吸のオンセット時の振幅にお
いて直前の吸息ピーク49より著しく大きくなる。この
ことは、閉鎖した気道を介する呼吸の困難に応答して患
者により行われる増加した吸息努力を反映している。 【0021】睡眠時無呼吸の処置においては、吸息相に
おいて気道を開放状態に保持する筋肉の同期的な刺激に
より、増加する呼吸努力が避けられる。刺激される筋肉
は、下舌神経周囲におかれたカーフ電極によって刺激さ
れる頤舌筋の如き上部気道筋であることが望ましい。し
かし、例えば、睡眠時無呼吸の如き呼吸障害を処置する
ため、同じ機能を行う刺激のため用いることができる他
の上部気道筋肉または神経があり、また横隔膜の如き刺
激される上部気道から遠く離れた他の神経または筋肉が
あり得る。閉鎖性睡眠時無呼吸におけるかかる刺激の効
果は、図4Cの気流トレースにおいて見ることができ
る。46aとして示される最初の周期では、刺激が可能
状態にされて正常な呼吸気流を生じる。46bとして示
される2番目の周期では、刺激が不能状態にされて気道
における閉鎖と気流量の低減(無呼吸)を生じる。46
cとして示される3番目の周期においては、刺激が再開
されて気道に対する開存を回復して気流量を増加する。 【0022】睡眠時無呼吸の吸息同期刺激処置を行うた
めの植込み可能な刺激システム50の構成要素および1
つの植込み可能な形態が図5に示される。睡眠時無呼吸
を処置するためのシステム50のこれら構成要素および
他の関連するプログラミング要素のブロック図が図6に
示される。図5に示されるように、吸息同期刺激が植込
み可能なパルス発生器(IPG)/刺激器55により制
御される。図9にも示されるIPG55は、吸息同期刺
激、例えば1つ以上の刺激パルスを刺激リード線52を
介して上部気道の頤舌筋の刺激のため上舌神経53の周
囲におかれた電極または電極システム65へ与える。電
極または電極システム65は、他の任意の呼吸神経、あ
るいは処置される呼吸障害に対して所望の刺激結果を生
じる他の神経または筋肉に関して配置することができ
る。IPG55、即ち、刺激器/コントローラは、患者
10の呼吸努力を検知する呼吸センサ即ちトランスデュ
ーサ60からセンサ・リード線57を介して呼吸努力波
形情報を受取る。 【0023】システム50の1つの関連する構成要素
は、プログラミング・ソフトウェアと、IPG55と通
信するための通信能力を備え、かつ特定の患者の処置の
ためのシステムを用いるために種々のパラメータでIP
G55をプログラミングすることが可能であるラップト
ップ・コンピュータの如き医師用プログラマ80を含
む。従って、図5のシステム50は、プロセッサに基く
プログラマ80に電気的に結合された送受要素81を介
してテレメトリで、図7に示される如き医師用プログラ
マ80を用いてプログラムされるようになっている。そ
の後、システム50は、呼吸サイクルの吸息相における
上部気道の閉鎖を防止するため患者により毎晩用いられ
る。 【0024】当業者には、患者による使用に容易である
ようにシステムが作られねばならず、定常的な医療的監
視なしに使用されるので、多くの異なる動作条件に適合
できなければならないことが明らかであろう。従って、
システム50は、別の関連する構成要素、即ち、図8に
示される如き患者用プログラマ70を含んでいる。この
患者用プログラマ70は、患者に刺激器をオン/オフ
し、刺激振幅を医師によりプログラムされた予め設定さ
れた限度内に調整し、かつ例えば、刺激パルス速度、パ
ルス幅、処方時間、療法遅延時間の如き医師により許容
されるような他の任意の刺激パラメータまたはIPG5
5のパラメータを調整する能力を与える。患者用プログ
ラマ70は、刺激器との通信の視覚的および音響的な両
方の確認を提供し、更に睡眠時無呼吸の処置のパラメー
タを制御するための他の患者制御要素を含むこともでき
る。更に、以下に更に述べるように、患者用プログラマ
70を用いて処置の開始のために電力を投入する患者
は、システム50の構成要素の自動的な自己刺激テスト
および(または)自動的な診断自己テストを開始する。
このような診断自己テストは、患者による処置周期の開
始に加えて、任意の時間に行うことができる。更に、こ
のような自己刺激テストおよび診断テストはともに、睡
眠時無呼吸の如き呼吸障害の処置に加えて、他の療法シ
ステムに適用可能である。 【0025】圧力センサ即ち呼吸トランスデューサ60
は、参考のため全体的に本文に援用されるAnders
onの米国特許第4,407,296号またはAnde
rson等の同第4,485,813号に開示されたも
のの如きダイナミック相対圧力センサでよい。圧力セン
サ60は、胸骨上切痕、気管と食道間の空間の如き胸膜
間空間と圧力連続性を有する領域に外科的に植え込ま
れ,あるいは気管または食道、肋間位置に取付けられ、
あるいは以下に更に詳細に述べるように、胸骨柄の後面
における圧力を検知する位置に図10Aないし図10E
に示されるように固定される。図5に示されるように、
胸骨64の胸骨上切痕62および胸骨柄63は、胸膜間
の空間と解剖学的に連続状態にある上部胸郭における周
知の構造である。また、胸膜間圧力の変化が特徴的な呼
吸努力波形を生じることも周知である。センサの配置場
所は、少なくとも部分的に、遅延、即ち、呼吸の原点か
らセンサ位置まで伝搬する呼吸努力の圧力波形特性の伝
搬時間の関数として、かつ特定の場所における使用可能
な検知信号を得るのに必要な濾過、即ち心臓波形活動の
如き検知特性の波形以外の波形を除去するのに必要な濾
過の量の関数として、選定される。 【0026】使用される圧力センサ60は、図11Aな
いし図11Dにおいて変更されて示される如き、圧力セ
ンサ組立体または、米国ミネソタ州ミネアポリスのMe
dtronic社から入手可能なMedtronicモ
デル4321の商品表示の下で販売されるセンサ・リー
ド線に類似するセンサ・リード線115である。圧力セ
ンサ組立体115は、検知部120と、リード線の係止
部122と、コネクタ部124とを含んでいる。可撓性
リード線121は、各部の一部を形成する。検知部12
0は、図11Bおよび図11Cの詳細図に示されるよう
に、コネクタ部124と反対側の組立体115の開放遠
端部123に取付けられる相対圧力検知要素126を含
む。相対圧力検知要素126は、組立体115を経て延
長する長手方向軸125に直角をなすセンサ隔膜に取付
けられた圧電結晶の使用により、呼吸圧力を検知する。
圧力は、検知要素126の両側におけるポート穴128
を介して隔膜へ伝達される。圧力は、ポート穴128か
ら、圧力検知要素126の先端腔部を充填するシリコー
ン・ゴムの如き医療用接着剤132を介して隔膜へ伝達
する。このセンサは、例えば、AC圧力信号が結合され
る固定バイアス電流で駆動される。このような固定され
たセンサ・バイアスは、約8FAないし約100FAの
範囲にわたり得る。このようなセンサは、約0.1ない
し約100Hzの使用可能帯域幅にわたって約3mV/
mmHgの公称出力を有する。 【0027】検知要素126は、これに電気的に接続さ
れたコイル状リード線136を有する。このコイル状リ
ード線136は、2穴チューブ138内に設けられる。
センサ部終端における2穴チューブ138と検知要素1
26とは、検知要素126の円錐部をも充填して検知要
素126の外部を被覆する医療用接着剤132によって
可撓性チューブ130内に配置される。検知要素126
の露出した金属面がなく、センサが患者から電気的に絶
縁される。 【0028】図11Dに示されるように、例えば、バイ
ポーラIS−1互換コネクタ組立体の如きコネクタ組立
体168が、圧力センサ組立体115のコネクタ部12
4におけるコイル状リード線136に対して、縁曲げな
どによりリード線121に電気的に接続される。IPG
55のコネクタ・ポートと共用可能な任意のコネクタ組
立体を用いることができる。このコネクタは、体液が圧
力センサ組立体115とIPG55の接続を破損しない
ことを保証する封止リング167を含む。 【0029】スリーブ取付け小組立体140は、検知要
素126を有し、リード線121の一部がその内部に配
置されている。このスリーブ小組立体は、開放遠端部1
23における検知要素126の遠く離れた面174か
ら、リード線121と検知要素126間の界面を越えて
延長している。スリーブ取付け小組立体140は、外ね
じスリーブ142と、内ねじスリーブ144と、柔軟な
傘形リング146とを含んでいる。スリーブ取付け小組
立体140は、医療用接着剤132により可撓性チュー
ブ130の外面に載置される。内ねじスリーブ144の
内面は、検知要素126を小組立体140に安定的に取
付けるため医療用接着剤132による接着を生じるよう
に研削されている。内ねじスリーブ144は、可撓性要
素、即ち柔軟な傘形リング146を内ねじスリーブ14
4の開放遠端部の周囲に成形するため貫通する長手方向
軸の周囲に穴148を有する。 【0030】柔軟な傘形リング146は、シリコーン・
ゴムから作られ、長手方向軸に対して外方へ、かつ内ね
じスリーブ144の開放遠端部および傘形リング146
の固定部分154に対して後方へ延長する柔軟な外部傘
状部分152を含む。柔軟な外部傘状部分152は、植
え込まれた時、センサ組立体115の開放遠端部123
上への組織と骨の成長を阻止する機能を行う。柔軟な傘
形リング146は、体内植え込みおよび体外植え付け全
体にわたるイメージ形成過程において見ることができる
ように、無線周波不透過材料から作られることが望まし
い。更に、傘形リング146は、センサ126の組織と
骨の過剰成長を阻止する処置を含むこともできる。この
ような処置は、ヘパリンなどのステロイド、化学的コー
ティング、粗面処置、あるいはかかる組織と骨の過剰成
長を減じる他の任意の処置を含み得る。 【0031】可撓性要素、即ち傘形リング146は、骨
と組織の過剰成長を阻止する任意の形態のものでよい。
更に、以下に述べるように、センサが胸骨柄の穿孔へ植
え込まれるならば、可撓性要素は、穿孔を介して挿入さ
れ取外されることができなければならない。例えば、可
撓性要素は、内ねじスリーブ144の開放遠端部におけ
る長手方向軸125に対して外方へ延長するドーナッツ
形状あるいは簡単なフランジでよい。 【0032】外ねじスリーブ142は、センサ組立体1
15の長手方向軸125と実質的に直角をなしかつこれ
に対して外方へ延長するねじ部分156とねじのないフ
ランジ部分158とを含んでいる。外ねじスリーブ14
2と内ねじスリーブ144は、長手方向軸125に沿っ
て小組立体140の長さを調整するために用いられる。
更に、これらスリーブは、以下に更に述べるように、外
ねじスリーブ142のねじのないフランジ部分158に
より、胸骨柄の前側における直接的あるいは間接的な接
触を生じる手段を与え、また柔軟な要素146により、
胸骨柄の後側における直接的あるいは間接的な接触を与
え、胸骨柄におけるスリーブ小組立体の係止、即ちセン
サの固定を行う。この調整可能性は、胸骨柄の厚さが患
者間で変化するので重要である。フランジ部分158に
おける1つ以上の穴160は、組織または骨によって検
知部120を胸骨柄の前部に対して係止するのに利用可
能である。外ねじスリーブ142と内ねじスリーブ14
4は、ステンレス鋼で形成されることが望ましいが、任
意の生物学的に共用可能な材料、望ましくは堅固な生物
学的に共用可能な材料でよい。 【0033】代替的な形態においては、フランジ部分1
58は、柔軟性カバーを周囲に含み、あるいは検知要素
126を所定位置に保持するため胸骨柄と直接的あるい
は間接的に接触する機能を行う限り、そして/または骨
のねじ、補綴あるいは他の固定手段によって取付ける手
段を含む限り、異なる形状で形成してもよい。例えば、
フランジ部分158は、ねじ部分156の端部159か
ら長手方向軸125からこれと実質的に直角をなすよう
延長するタブ構造または複数のタブでよい。 【0034】更に、外ねじスリーブ142と内ねじスリ
ーブ144の調整可能機能は、スリーブの長さの調整を
可能にし次いで特定長さに固定することができる任意の
構造によって提供してもよい。例えば2個の部材を結合
して特定の長さに固定するラチェット技術と共に、2個
の伸縮可能部材あるいは摺動部材を用いることもでき
る。 【0035】係止部122は、リード線121上に摺動
自在に取付けられ、植え込まれた時リード線121の係
止のための補綴溝165を有するリード線係止スリーブ
164を含む。リード線121は、皮膚の腐食および膨
隆を避けるために、センサ組立体115が植え込まれる
時、胸骨柄の前部においてスリーブ取付け小組立体14
0から鋭い直角をなし得るように可撓性に富んでいる。
例えば、リード線121は、2穴のシリコン・チューブ
内にペンチフィラー(pentifilar)導体コイ
ル136を含む。あるいはまた、リード線121は、リ
ード線が胸骨柄63の前部の穿孔から延長するとき、リ
ード線に指向性を与えるために胸骨柄63の前部に直角
取付け部を含む。 【0036】当業者は、検知要素26をIPG55に接
続する種々の接続技術が利用し得ることを認識されよ
う。例えば、光ファイバ接続が使用でき、RF技術が使
用でき、また人体質量自体を用いて構成要素間に信号を
伝搬させる技術が使用できる。これら接続技術の少なく
とも一部の使用においては、胸骨柄の前部から延長する
リード線は存在しない。リード線の必要なく、センサを
胸骨柄63の穿孔に定置し係止するためのスリーブ取付
け小組立体140は、調整可能な長さを持つ任意の取付
け要素の形態をとることもあり得る。取付け要素はもは
やスリーブの如き貫通口を持つ必要はないが、例えば、
センサを保持する開放端部を持つばねを装填した長形部
材の形態をとることもあり得る。換言すれば、検知要素
を取付けるため用いられる取付け要素は、調整可能な長
さを持ち、胸骨柄の前後面との直接的または間接的な接
触により、前記検知要素を胸骨柄穴に固定する要素を持
つ任意の長形の形態をとり得る。 【0037】圧力センサ組立体115の如き圧力センサ
60、あるいは呼吸努力の信号特性を生じる任意の他の
適切なセンサは、先に述べた如き、更に食道または気管
に対する、あるいは胸骨上切痕における柔軟な他の任意
の組織に対する取付け部を更に含む種々の位置に、ある
いは食道と気管との間の位置に植え込むことができる。
センサに対する種々の位置については、参考のため全体
が本文に援用される米国特許第5,540,731号
「閉鎖性気道障害を検出して処置するための方法および
装置(A Method and Apparatus
For Detecting and Treati
ng Obstructive Airway Dis
orders)」に記載されている。更に、センサ60
は、図10Aないし図10Eに示されるように、配置さ
れる。圧力センサ組立体115は、図10Aおよび図1
0Bに示されるように、胸骨柄63における穿孔を介し
て植え込まれることが望ましい。しかし、センサ組立体
115は、検知要素126が胸内領域または呼吸努力の
圧力変化特性を持つ領域と連通状態にあるように、胸骨
64の任意の場所にこれをを介して、あるいは他の任意
の骨を介して植え込むこともできる。 【0038】図10Bに示されるように、無名静脈(i
nominant vein)としても知られる腕頭静
脈195が胸骨柄63の後側の領域に位置し、静脈の腐
食を避けるべきである。本発明は、当該静脈が位置する
領域における検知を可能にするような形態とされる。圧
力センサ60は、静脈の近くに配置されるが、静脈の近
くなる用語は、検知要素が静脈の領域に置かれるが、こ
の要素が静脈の腐食を避けるような形態を呈しそして/
または置かれることを意味する。 【0039】圧力センサ組立体115を植え込むため、
胸骨上切痕62を介して胸骨柄63の後側の小さなポケ
ットが、無尖端解剖(blunt dissectio
n)などによって生成される。穴185が胸骨柄63の
上側部から直角に、かつ胸骨柄63の中間線において穿
孔される。検知要素126は、胸骨柄63の後側に生成
されるポケットが最小限にして外科的削掘の危険を軽減
しかつ下部位において強くなる心臓の信号の影響を軽減
するように、胸骨柄63の最上部187近くに配置され
ることが望ましい。更に、センサ組立体115を胸骨柄
63の頂部に向けて植え込むことによって、植え込み術
者が特にミラーを用いて傘形リング146の位置を容易
に見ることができる。穿孔中は、胸内構造を保護するた
めに胸骨柄63の後側に牽引子が置かれる。検知要素1
26を胸骨柄の頂部187付近に置くことが望ましい
が、検知要素は、胸骨柄が望ましいが胸骨64の全長に
沿う任意の場所に置いてもよい。更に望ましくは、検知
要素は、胸骨柄の頂部187から約0.5cmないし約
3cmに置かれる。 【0040】センサを植え込む時、圧力センサ組立体1
15の検知部120の長さ(即ち、小組立体140の長
さ)は、スリーブ取付け小組立体140の内ねじスリー
ブ144に関して外ねじスリーブ142を旋回させるこ
とによって最大化される。次いで、検知部120のスリ
ーブ取付け小組立体140が穿孔185へ挿入され、柔
軟な傘形リング146が胸骨柄63の後面と直接的ある
いは間接的に接触状態となるように、検知部の長さが調
整される。検知部120が穿孔185へ挿入される時、
傘形リング146がつぶれ、即ちスリーブ取付け小組立
体140の側へ圧縮され、胸骨柄63の後側へ突出する
と同時に外方へ弾力的にはみ出す。傘状リング152
は、アンカーとして働き、センサ開口上の骨と組織の成
長を阻止する。植え込み術者は、傘形リング146が後
面と平坦になることを確実にするため、かつ検知部12
0のスリーブ取付け小組立体140の長さを患者の胸骨
柄63の厚さまで調整するため外ねじスリーブ142が
回される間センサを安定化させるため、指を使うことが
できる。検知要素126の遠端部174は、胸骨柄63
から後方へ約1mmないし約3mmの範囲で突出すべき
である。1mmより小さい位置は、組織または骨の検知
要素126からより大きく過剰成長する機会を生じる結
果となる。検知要素126の遠端部174は、内ねじス
リーブ144の開放端部と平坦である。次に、外ねじス
リーブ142のねじのないフランジ部158の穴160
を介する補綴または骨ねじにより、センサ組立体115
を胸骨柄の後側に係止することができる。リード線12
1は、補綴溝165の使用により係止スリーブ164に
係止することができる。 【0041】IPG55が図5に示されるように鎖骨6
1の真下の如き上部胸郭における位置に植え込まれる
と、圧力センサ組立体115のリード線121が胸骨柄
63からIPG55を植え込むため作られたポケットま
で生成されたトンネルへ挿入される。IPG55が植え
込まれると、圧力センサ組立体115のコネクタ部12
4がIPG55のセンサ・ポート58に接続される。 【0042】図10Cないし図10Eは、植込み可能な
刺激システム50の圧力センサ60を植え込むための代
替的な形態を示している。図10Cに示されるように、
圧力センサ60は、胸骨柄63の後側に配置された検知
要素19を備え、リード線が胸骨柄63の頂部187へ
延長している。次に、リード線は胸骨柄63の前部下方
に置かれる。検知要素197を胸骨柄63背後の所定位
置に保持するため、種々のアンカー178が用いられ
る。 【0043】図10Dに示されるように、センサ60
は、図10Aおよび図10Bに関して述べた技術により
ドリルに関して示されたものと同様に配置される。しか
し、この形態においては、ドリル穴180が胸骨柄63
を通る角度で作られる。 【0044】図10Eに示されるように、センサ60
は、実質的に図10Cにおいて述べたように配置され
る。しかし、胸骨柄の後側の傷つきやすい静脈を腐食か
ら保護するために、検知要素197およびこれから延長
するリード線の一部が柔軟なガード182により被覆さ
れる。ガード182は、センサ60を係止すると共に腕
頭静脈195の腐食を防止する機能を供し得る。ガード
の遠端部196は開放している。 【0045】図示された種々の形態により示されるよう
に、センサ60の植え込みのための多くの位置が、傷つ
きやすい静脈を回避しながら胸骨柄背後に可能である。
ここでは、胸骨柄63の後側の領域における呼吸努力波
形を得るための圧力または他の任意の特性を検知するた
め、胸骨柄63に関する種々の検知要素の配置および固
定について考える。この検知要素は、胸骨柄63の後面
に密に接近して配置されることが望ましい。 【0046】植込み可能な刺激システム50の電極また
は電極システム65は、睡眠時無呼吸の如き呼吸障害を
処置する筋肉の刺激のための任意の従来の電極システム
でよい。先に述べたように、種々の呼吸筋が刺激される
が、ここでは睡眠時無呼吸の処置のために頤舌筋の刺激
が用いられる。例えば、用いられる電極システム65
は、米国ミネソタ州ミネアポリスのMedtronic
社から入手可能なモデル3990B 半カフ神経電極で
よい。当該電極および他の適切な電極の形態について
は、参考のため全体が本文に援用されるTesterm
an等の米国特許第5,344,438号「カフ電極
(A Cuff Electrode)」に記載されて
いる。当該電極は舌下神経53の如き呼吸運動神経の周
囲に配置するため用いられ、図5および図9に示される
ように、刺激リード線52がIPG55の刺激ポート5
9に接続される。1つ以上の刺激パルスが、IPG55
により電極65へ送られ、神経へ転送されて呼吸中気道
の開口を生じる結果となる。当業者には、刺激システム
50において所望の筋肉を刺激するための任意の適切な
電極が用いられることが容易に明らかであるはずであ
る。例えば、電極は、全カフ電極あるいは舌下神経の如
き呼吸運動神経を捕捉するための任意の他の電極形態で
よい。更に、他の任意の神経筋肉の刺激系統について
は、電極はかかる系統に対する所望の刺激を提供する任
意の電極を含むことができる。 【0047】IPG55は、それぞれ図12Aにブロッ
ク図形態で示され、図13Aないし図13Gのフロー図
に機能的に示されるように、検出アルゴリズムまたは制
御ロジック216を含む信号処理回路200を含む。信
号処理回路200は、圧力センサ組立体115の如き圧
力センサ60により与えられる呼吸努力信号を処理し、
呼吸障害の処置のため電極または電極システム65を介
して吸息同期刺激を提供する。 【0048】睡眠時無呼吸の充分な処置を達成するた
め、例えば実際の生理学的なオンセット(開始)の予め
定めた時間、例えば200ms以内の吸息のオンセット
の検出によって刺激が開始される。200ms早く(即
ち、予測値)オンセットを検知することが望ましい。刺
激は、検出された吸息のオフセット(終了)の関数とし
て終了される。早いオフセット、遅いオフセット、ある
いは早いオンセットを生じるタイミングにおける約30
0ms以下の僅少な誤差が、典型的に処置システムによ
り許容される。しかし、遅いオンセットは、例えば20
0msより遅くないことが望ましい。オンセットの検出
が、例えば200msより遅くないことの要件は、刺激
前の気道の閉鎖を避けるために必要である。筋肉が刺激
力に先立ち生じる閉鎖を克服するよう興奮するタイミン
グがこのような要件である。本発明は、かかる要件を満
たすオンセットを予測的に検出するための手段を提供す
る。厳格なタイミング要件に加えて、検出アルゴリズム
は、心臓アーチファクトおよび運動アーチファクトの存
在下で信頼し得るべく動作する。 【0049】本文の記述は、睡眠時無呼吸の処置のため
の刺激が、以下に述べるアルゴリズムにより決定される
如く、停止、投与量、療法遅延、などのような非刺激時
間を除いて、処置期間全体にわたり吸息と実質的に連続
的かつ同期的に生じるような状態で記載される。処置の
期間は、処置が投入される時から処置が遮断される時ま
での期間である。しかし、本文に述べた多くの概念は、
無呼吸のオンセットがある方法で検出され、かかる無呼
吸の検出後にのみ刺激が行われる睡眠時無呼吸処置シス
テムに対して等しく適用可能である。例えば、波形分析
は無呼吸が起ころうとする時を決定するため行うことが
でき、その後刺激による処置が本文述べる概念を用いて
開始することができる。睡眠時無呼吸のオンセットのか
かる検出については、参考のため全体的に本文に援用さ
れるTesterman等の米国特許第5,483,9
69号に記載される。 【0050】以下に詳細に述べる信号処理回路200の
検出アルゴリズムまたは制御ロジック216は、図14
をもっぱら参照する。従って、現時点では、図14の要
素を紹介して制御ロジック216の機能性の一部の簡単
な記述を行うため、同図の簡単な記述が適切である。図
14は、圧力センサ60により検知される信号の正常な
呼吸努力波形500の特性、差圧力信号300、吸息オ
ンセット501aと吸息オフセット502aと同期され
る気道障害の処置のため1つ以上のパルスが生成される
例示的な刺激ウインドウ400、および呼吸サイクルの
呼息期間34および休止期間32(図2A)の少なくと
も一部における不応期間(R)が定義される不応期間の
図示を含んでいる。 【0051】更に、図14は、吸息オフセット502a
から吸息オフセット502bまでの期間として表わされ
る呼吸期間(T)と、吸息オンセット501bから吸息
オフセット502bまでの時間として示される吸息時間
(TI)と、吸息同期刺激を制御し提供するため検出ア
ルゴリズム/制御ロジック216により用いられる種々
の閾値とを示している。このような閾値は、吸息オンセ
ットの検出のため用いられたアナログ・オンセット閾値
520およびΔV(即ち、勾配)オンセット閾値522
と、吸息オフセット(即ち、ラッチされたオフセット)
の検出のため用いられたアナログ・オフセット閾値52
4とΔVオフセット閾値526と、検出されたラッチ吸
息オフセットを有効にする即ち宣言するため用いられた
Vref閾値530即ちゼロ交差閾値と、センサ60か
らの呼吸信号の利得の更新において用いられたAGC振
幅閾値528とを含む。 【0052】ΔVは、呼吸努力波形500の勾配を表わ
す。図示のため、ΔV値は、例えば10ないし70ms
ごとのようなサンプル期間においてセンサ出力をサンプ
リングすることにより生成することができる。次に、サ
ンプルされた値が前にサンプルされた値に比較されて、
サンプル期間にわたる電圧における正味変化(即ち、胸
内圧力における変化)を得る。このように、正味変化、
ΔVは圧力信号勾配であり、従って、呼吸努力波形の勾
配を表わす。 【0053】正常な呼吸努力波形500は、吸息のオン
セットおよびオフセットの特性である振幅と勾配を示
す。図14における呼吸努力波形500の電圧の極性
は、センサ60により測定される実際の生理学的圧力の
極性に関して反転される。吸息は、負の吸息圧力を示す
正になる電圧として表わされる。呼息は、正の呼息圧力
を示す負になる電圧として示される。刺激システム50
は、呼吸努力信号を基準化即ち正規化する自動利得制御
(AGC)を含む。例えば、信号は、正の信号ピークが
1.2ボルトであり、基線(Vref)は0ボルト(D
C)であり、負の信号ピークは約−1.2ボルトである
ように正規化される。換言すれば、2.4ピークツーピ
ーク(ピーク間)信号が与えられる。AGCは、以下に
更に詳細に記述され、周期的な生理学的パラメータの任
意の可変入力信号特性に適用可能であり、本文に述べた
呼吸努力圧力信号のみに制限されない。このような信号
の正規化は、タイミング検出が信号閾値との比較に基く
システムにおいて用いられる時に特に有利である。 【0054】吸息オンセット501は、予め定めたレベ
ル、即ちアナログ・オンセット閾値520(図14)よ
り高い振幅の勾配における迅速な変化として特徴付けら
れ、このような特徴付けの関数として制御ロジックによ
り検出される。吸息オフセット502は、予め定めた振
幅、即ちアナログ・オフセット閾値524(図14)よ
り高い勾配の負の変化により特徴付けられる。持続され
た正でない勾配および予め定めた振幅より高い振幅は、
典型的にオフセット502を示し、オフセットは制御ロ
ジックによりかかる特徴付けの関数として検出されラッ
チされる。 【0055】心臓圧力および身体の運動により生じる生
理学的アーチファクトは、複雑さを呼吸努力波形に付加
する。心臓アーチファクトは、オンセットおよびオフセ
ットの勾配変化に非常に似た勾配変化を生じる。しか
し、勾配は、典型的に同じ持続時間だけ持続される。呼
吸振幅レベルは、典型的に心臓アーチファクトにより変
更されることはない。従って、持続された勾配および振
幅の組合わせは、不適正な時間における刺激を避けるた
め、吸息事象(オンセットおよびオフセット)と心臓ア
ーチファクト間の相違に対する情報を与える。制御ロジ
ックは、例えば、オフセットおよびオンセットを検出す
るため連続的なΔVサンプルを用いることにより、かか
る特性を用いて、有効なオンセットとオフセット、即
ち、アーチファクトのオンセットおよびオフセットでは
ないオンセットおよびオフセットの不正検出を防止す
る。 【0056】運動アーチファクトは、持続した勾配およ
び振幅の両方における吸息と類似している。図15は、
呼吸波形540における運動アーチファクト542を示
す。アーチファクト(遅いか早い身体の運動、など)の
ソースに従って、勾配および振幅は、吸息のオンセット
および(または)オフセットのいずれかの特性を満たす
に充分であり、アーチファクトの如きに基く刺激は回避
されるべきである。図15に示されるように、規定され
た不応期間を用いる制御アルゴリズムが、アーチファク
ト542の如きアーチファクトに基いて生じないように
刺激を最小化する。正常な呼吸からのアーチファクトの
このような弁別は、以下の制御ロジック216の詳細な
記述から明らかになるであろう。 【0057】運動アーチファクトを弁別するため検出ア
ルゴリズム/制御ロジック216により用いられる技法
は、睡眠中の呼吸の既知の生理的パラメータに基いてい
る。第一に、呼吸速度は睡眠中に非常に安定でかつ一定
であることが知られている。例えば15%の典型的な呼
吸速度間のばらつきが確立され、最大のばらつきでも3
5%の高さである。覚醒の期間は、より大きな呼吸間の
ばらつき、咳、吐息、などがあるが、患者が目覚めてい
る間は、刺激は必要でもなく望ましくもない。検出アル
ゴリズムは、信号のオンセット特性が存在する時に刺激
が生じるためには、安定した呼吸速度または呼吸期間の
存在を確立する、即ち、安定した呼吸速度または呼吸期
間が検出されなければ刺激が停止される。第二に、吸息
時間/総呼吸期間の間の比(TI/T)が、例えば0.
30ないし0.40間の如く略々知られる時、ハードな
ものとソフトなものの両呼吸期間を含む不応期間(即
ち、吸息が生じた後の空白周期)が、次に予期されるオ
ンセットの直前の時間におけるオンセットを検出あるい
は予期するために用いられる。これら2つの概念は、以
下の更なる詳細から明らかになる如き他の概念と共に、
運動アーチファクトを排除するためアルゴリズムにより
用いられる。 【0058】図9に示されるIPG55は、睡眠時無呼
吸の処置のため要求される如き刺激の制御のために構成
され得るIPGまたは刺激器である。IPG55は、例
えば、ともに米国ミネソタ州ミネアポリスのMedtr
onic社から入手可能な、呼吸センサ60からの入力
を含むように変更され、かつ要求される如き刺激の制御
のために図12Aに示される如く全ての信号処理能力を
含むように変更された、商品名ITREL IIモデル7
424の下に販売されるMedtronic社の神経刺
激器あるいは商品名ITREL IIIモデル7425の
下に販売されるMedtronic社の神経刺激器でよ
い。これらの神経刺激器はそれぞれ、広範囲の刺激療法
を行うための回路を含んでいる。用いられる刺激器は、
最小の電力消費で信号処理を実現することが可能でなけ
ればならない。記述された信号処理回路の実現のため、
多くの様々なハードウェア形態を用いることができる。
例えば、ハードウェア、ソフトウェア、プロセッサ、ア
ナログ回路、ディジタル回路、前記のものの組合わせ、
などを組み込んだ種々の設計が、必要な信号処理を実施
するために用いられる。用いられる任意のIPG55
は、エネルギ源を必要とする。 【0059】IPG55は、図5に示されるような患者
の場所に植え込まれる。しかし、IPGを植え込むため
通常用いられる任意の場所は、当業者に容易に明らかで
あろう如きIPG55の場所に使用することができる。
適切な植込み可能な神経刺激器は、桂皮的なRFテレメ
トリによりモード変更を可能にするプログラム可能な特
質を進歩させてきた。従って、刺激の振幅の如きIPG
の動作の、患者が制御可能なパラメータは、小さな手に
持つテレメトリ装置、即ち図8に示される患者用プログ
ラマ70を用いて、患者により制御することができる。
同様に、医師は、植え込まれたIPG55に保持された
図7に示される如き医師用プログラマ80の手に持つテ
レメトリ装置81により、IPG55の付加的な動作パ
ラメータを予め設定することができる。 【0060】図9に示されるように、IPG55は、2
つのコネクタ・ポート58および59を含む。コネクタ
・ポート58はセンサ・リード線57の挿入用であり、
コネクタ・ポート59は刺激器リード線52の挿入用で
ある。 【0061】図12Aは、センサをバイアスし、センサ
出力をフィルタリングし、正規化されたセンサ信号を与
える手段を含む、圧力センサ60からの呼吸信号を取得
するため必要なセンサ入力回路201を含む処理回路2
00のブロック図の第1の実施の形態である。信号処理
回路200は更に、刺激を呼吸に同期させるため検知信
号を監視する監視回路203を含む。 【0062】図12Aに示される如きこの第1の実施の
形態においては、アナログ回路およびディジタル回路の
組合わせが用いられる。マイクロプロセッサ、即ち純粋
にアナログ回路およびディジタル回路の使用によらず、
論理機能が与えられる。呼吸努力信号を得るためのアナ
ログ前置回路即ちセンサ入力回路201は、圧力センサ
60をバイアスするために必要なセンサ・バイアス20
2を含む。圧力センサ60、例えば検知要素126は、
8.8:Aないし100:Aの範囲内の安定したバイア
ス電流を必要とする。センサ・バイアス202の1つの
方法は、例えば、15:Aないし25:Aの範囲内の安
定したバイアス電流を与えることを含む。この大きさの
電流は、バッテリ寿命およびノイズに対する充分な不感
性に関して最良の兼ね合いをもたらす。あるいはまた、
センサ・バイアス202の第2の状態は、デューティ・
サイクルでのバイアス電流を提供することを含む。かか
る動作様態では、例えば80:Aないし100:Aのバ
イアスが、呼吸信号のサンプリングの直前にセンサへ印
加される。このようなデューティ・サイクリングは、比
較的低電力の動作を提供し、即ち、バッテリ寿命を節減
し、ノイズ不感性の利益を提供する。 【0063】センサ60からの圧力誘起AC電圧は、フ
ィルタ204に対するセンサ・バイアス電流からの0.
1Hzの高域通過フィルタ極、例えば、2極の3Hz R
C低域通過フィルタとAC結合される。フィルタ204
は、AGC増幅器206へ信号を与える直前に信号の折
り返し防止のためのものであり、心臓アーチファクト、
また運動アーチファクトの如き無呼吸アーチファクトの
比較的高い周波数縁部を除去する。 【0064】AGC増幅器206(図12A)は、切換
えコンデンサ手法を用いてサンプリング周波数で動作
し、あるいは連続的に動作する。AGC増幅器206
は、例えば一貫した2.4ボルトのピークピーク信号に
センサ出力を正規化することを受け持つ。この信号の振
幅は、種々の閾値との比較のためアナログ閾値コンパレ
ータ212によりサンプルされて使用され、波形の勾配
の表示を与えるためΔVゼロ化増幅器208を介して、
ディジタル・デルタ電圧測定(ΔV)へ変換するためA
DC214へ与えられる。アナログ閾値コンパレータ2
12およびADC214からの出力は、次に、更に以下
に述べるように吸息同期刺激を与えるため、アルゴリズ
ム/制御ロジック216により用いられる。 【0065】AGC増幅器206は、患者ごとおよび患
者間の呼吸振幅のばらつきを補償する。例えば、圧力の
振幅は、患者が睡眠姿勢を変えるとき変動する。AGC
増幅器206は、可変振幅に対する適合性を提供し、こ
のため医師が利得の設定をプログラムする必要がない。
AGC増幅器206はまた、先に述べたように、かつま
た以下に更に述べるように、閾値が正規化されたピーク
間信号と関連する時に検出アルゴリズムをはるかに容易
に作り、真の圧力が一晩中変動する場合でさえこの増幅
器を動作させる。 【0066】信号処理回路200の第1の実施の形態に
おいては、圧力センサ信号の測定がアナログ回路におい
て実現される。圧力信号のアナログ振幅は、種々の閾値
と比較することによって測定され、ディジタル出力はか
かる比較の関数として検出アルゴリズム216へ与えら
れる。AGC振幅閾値器(基準器)528の固定的な性
質のゆえに、信号振幅は容易に決定され、アナログ領域
における種々のアナログ閾値に容易に比較し得る。1つ
のコンパレータ212は、オンセット・アナログ基準器
520、オフセット・アナログ基準器524、Vref
閾値器(基準器)530およびAGCアナログ基準器5
28間で多重化できる。先に述べたように、ディジタル
出力は、かかる振幅閾値の交差を示すため、コンパレー
タ212によってアルゴリズム/制御ロジック216へ
与えられる。 【0067】AGC増幅器206からの信号のサンプル
信号の振幅は、所望のビット・サイズのΔV値、例えば
7ビットまたは8ビットのΔV値を生成するためΔVゼ
ロ化増幅器208とADC214により用いられる。A
DC214の前に増幅器を構成し、予め設定された振幅
サンプル値を前のサンプル振幅値でゼロ化することが、
電圧における変化(即ち、勾配)をΔVにディジタル的
に変換することを可能にする。ゼロ化増幅器208は、
例えば、振幅を異なる値へ復元するため16の利得を有
する。ADC214のサンプリング期間は、刺激回路の
ノイズによりADC感度を劣化することを避けるため刺
激に同期される(重ならない)。IPG55の刺激器周
波数、従ってサンプリング周波数は、例えば、20、3
0、33および40Hzである。当業者は、ADC21
4およびΔVのゼロ化および増幅ブロック208が切換
えられ得、ADC214がサンプルされた振幅をディジ
タル値へディジタル的に変換し、その時のサンプルと前
のサンプルからのディジタル値がディジタルΔV値を決
定するため用いられることを容易に認識されよう。 【0068】ΔV値は、サンプリング期間にわたる振幅
の変化を表わす。幾つかの連続的なΔV値は、検出アル
ゴリズムに関して以下において更に述べるように、吸息
のオンセットまたはオフセットの持続勾配特性を確認す
るため評価することができる。幾つかの、例えば2つ以
上の連続的なΔVサンプルを用いることにより、短い持
続時間(比較的高い周波数)のノイズあるいは心臓アー
チファクトを排除することができ、これにより有効なオ
ンセットまたはオフセットの誤検出が避けられる。1つ
以上のサンプルを考慮するための兼ね合いは、オンセッ
トまたはオフセットの検出のため多くのサンプルを用い
るために待機することによって遅延が付加されることで
ある。 【0069】検出アルゴリズム216に対する呼吸波形
の勾配の表示のためにディジタルΔVを用いることに代
わるものとして、アナログ微分器およびピーク検出器を
勾配の測定のために用いることもできる。しかし、ディ
ジタル領域におけるΔVの可用性は、正確な閾値の設定
および評価すべきサンプル数を選択することによる帯域
幅におけるばらつきを許容する。 【0070】信号処理回路200と実質的に等価の結果
で信号処理を行うための信号処理回路400の第2の実
施の形態が、図12Bに示される。センサ・バイアス4
02、低域通過フィルタ404およびAGC増幅器40
6を含むセンサ入力回路は、第1の実施の形態に関して
先に述べたものと実質的に同じである。しかし、図12
Aに破線により示されるように、監視回路203は、マ
イクロプロセッサ410および関連するコードの使用に
より実施される。マイクロプロセッサ400は、変換さ
れたサンプル振幅をアルゴリズム/制御ロジック416
およびコンパレータ412へ与える内部アナログ/ディ
ジタル・コンバータ(ADC)414を含み、即ち、論
理および比較はソフトウェアで実現される。当該実施の
形態においては、ΔVはやはり呼吸努力波形の勾配を表
わすAGC増幅器からのサンプル信号に基いて決定さ
れ、サンプルされた振幅の比較はやはり種々の閾値とで
行われる。しかし、呼吸努力信号のサンプルされた振幅
は、直ちにADC414によりディジタル領域へ変換さ
れ、ΔVを得るためアルゴリズムによりディジタル的に
処理される。更に、ディジタル的に変換されたサンプル
振幅は、以下に更に述べる如き機能を実施するため必要
に応じてディジタル閾値420、424、430、42
8にディジタル的に比較される。アルゴリズム416は
次に、以下に更に述べるように、ΔV、即ち、勾配、生
成する情報およびディジタル・コンパレータ412によ
り生成される振幅比較情報を処理する。これも以下に更
に述べるように、プロセッサ400は、必要でない時は
ある時間にパワーダウンすることができ、エネルギを節
減する。第1および第2の両実施の形態は、プロセッサ
を用いるかあるいは用いないかの如何に拘わらず、ディ
ジタル回路またはアナログ回路の他の種々の形態と共に
用いられるが、記述の残部は、他に断りのある場合およ
びプロセッサのパワーダウンの如きプロセッサに基く形
態に特に有効である特定の特徴を除いて、図12Aに関
してなされる。 【0071】まず、図13Aないし図13Hのフロー図
に示される如き検出アルゴリズムを、同図に関してかつ
必要に応じて、他の図面に関して記述する。図12Aに
示された如き検出アルゴリズムまたは制御ロジック21
6は、図5に示された植込み可能システム50のIPG
55に駐在する。検出アルゴリズム216は、多数の閾
値、および呼吸努力信号の勾配を表わすΔV値に対する
サンプル振幅の比較を用いて、吸息のオンセットおよび
オフセットを検出する。図12Aに関して先に述べたよ
うに、第1の実施の形態においては、呼吸努力波形を追
跡するために検出アルゴリズム216により使用される
ディジタル出力は、アナログ・コンパレータ212から
のオンセットおよびオフセットの振幅閾値比較出力であ
り、ADC214(図12A)からのディジタルΔV勾
配値出力である。マイクロプロセッサおよび関連コード
を用いる第2の実施の形態に関しては、全てマイクロプ
ロセッサの内部で処理される、種々のディジタル閾値に
対するディジタル的に変換されたサンプル振幅のディジ
タル比較は、ディジタル的に変換されたサンプル振幅を
用いて生成されたΔV値と共に、プロセッサ制御論理ア
ルゴリズム416により用いられる。振幅および勾配に
関するかかる呼吸努力信号情報、および睡眠中の呼吸タ
イミング・パラメータの知識は、心臓アーチファクトお
よび運動アーチファクトを排除し睡眠時無呼吸の処置に
おける筋肉の刺激を制御するためにアルゴリズムによっ
て使用される。 【0072】検出アルゴリズム/制御ロジック216の
俯瞰フローチャートが、図13Aに示される。一般に、
検出アルゴリズムは、IPG−ON(ブロック600)
において開始される。次に、センサ信号は、プログラム
されたサンプル速度でサンプルされ(ブロック61
0)、適切な出力(即ち、ΔVおよびアナログ閾値出
力)がシステムの関連構成要素によって生成される。次
に、オフセット検出(ブロック620)およびオンセッ
ト検出(ブロック700)が行われ、オフセット検出が
オンセットの検出に先行する。オフセットもオンセット
も検出されなければ、センサ信号が更にサンプルされ
て、オフセットおよびオンセット検出が反復される。オ
フセットが検出されると、停止モードに入るかどうか、
療法が遅らされるか、あるいはAGCが更新されるかの
決定の如き種々の機能(ブロック640、680)が行
われる。オンセットが検出される(ブロック700)
と、刺激が開始される(ブロック720)。刺激が続け
られ、オフセットが検出される(ブロック740)まで
刺激の間センサがサンプルされ(ブロック730)、刺
激が終了される(ブロック760)。オフセットが検出
された後に行われる種々の機能(ブロック640、68
0)が次に行われる。 【0073】IPG ON指令ブロック600は、患者
または医師が制御する機能であり、これにおいては彼/
彼女が患者用プログラマ70または医師用プログラマ8
0を介して、IPGを「オン」にする。IPG55は、
IPG ON指令を認識し(ブロック602)、投与量
制御タイマ、投与量遅延(ブロック604)、初期条件
の設定(ブロック606)および規則的呼吸パターンが
認識されるまで停止モードへの進入を含む始動シーケン
スを開始する。IPG ON指令はまた、以下に更に述
べるように、患者自身の刺激テストおよび(または)診
断自己テストを開始することもできる。 【0074】投与量制御タイマは、オン指令、即ち、I
PG−ON状態により即時始動される。投与量は、IP
G55がオンとなり患者が就眠する時、吸息との刺激同
期が生じる処置時間と見なされる。患者は、典型的に、
規則的な夜の睡眠中システム50を使用する。患者は、
例えば1ないし15時間のどれかの時間睡眠する。投与
期間は、患者用プログラマ70または医師用プログラマ
80により始動され、IPG−ON指令をIPGへ送
る。最大プログラム投与時間に達するかあるいは患者用
プログラマ70がIPG−OFF指令を送出することに
より、投与が終了され、あるいは投与タイマの時間切れ
が生じる。投与時間切れは、夜間の睡眠後、朝に刺激を
オフにするための自動化された方法を提供する。最大投
与時間は、医師がプログラム可能であり、例えば、1時
間刻みで1時間ないし15時間でよい。 【0075】初期のIPG−ON指令はまた、投与遅延
期間を開始する(ブロック604)。この遅延は、患者
が眠りに落ちる時間を許容するため、刺激を開始する前
の充分な時間量を待機する。投与遅延604は、例え
ば、5分刻みで0ないし75分を医師がプログラム可能
である。刺激の始動が早すぎるならば、患者は混乱させ
られ、睡眠が困難となるおそれがある。検出アルゴリズ
ムは、投与遅延604の間は動作せず、遅延期間中は、
最小限のバッテリ電力が消費され、例えば、マイクロプ
ロセッサに基く設計においては、マイクロプロセッサを
パワーダウンさせることができる。 【0076】投与遅延(ブロック604)の終了時に、
検出アルゴリズム・パラメータが初期化(あるいは、リ
セット)される。初期条件は、オンセット・カウント=
0、オフセット・カウント=0、アーチファクト・カウ
ント=0、平均呼吸期間加重和(TWS)=1秒、最大
刺激オン・タイマ=オフを含む。更に、以下に更に述べ
る如き始動AGCウォッチドッグ時間切れタイマは1秒
に初期設定され、AGC利得は、以下に更に述べる如き
中間利得設定に初期設定される。先に示したように、条
件の初期設定(ブロック606)後、刺激は不定時停止
され、即ち、規則的な呼吸パターンが認識されるまで停
止モードに入る(ブロック608)。 【0077】一般に以下に更に説明するように、停止モ
ードでは、アーチファクトあるいは非周期的な呼吸が存
在する場合、刺激は不動作状態にされる。停止とは、安
定した呼吸パターンがないため刺激が停止される状態と
して定義される。その時測定された呼吸期間(T)が指
定された最小および最大時間以内にないか、あるいはこ
の期間が比較的一定しない、即ち、記憶された加重和の
呼吸期間(TWS)のある公差(Tvar)内にない場
合は、刺激は停止され、即ち停止モードに入る。測定さ
れた呼吸期間(T)が加重和の呼吸期間(TWS)から
の許容された可変域内になるまで、検出アルゴリズムは
停止モードから出ない。 【0078】図13Aに示されるように、センサ60の
サンプリング(ブロック610)中は、刺激を開始(ブ
ロック720)できるように、検出アルゴリズムが有効
オンセットを探す。吸息のオンセットは、図14に示さ
れる如き、医師がプログラム可能なΔVオンセット閾値
より大きな勾配における持続された増加、および医師が
プログラム可能なアナログ・オンセット閾値より大きな
振幅として特徴付けられる。オフセット検出は、「オフ
セット・ラッチおよびアナログVrefブロック62
2」(図13C)により反映されるように、オンセット
の検出より先行する。 【0079】図13Cのブロック700に示されるよう
に、医師がプログラムしたΔVオンセット閾値より大き
な2つの連続的ΔVは、勾配において持続した増加を示
すことが要求される。サンプルされたΔVのΔVオンセ
ット閾値に対する比較は、ブロック704として示され
る。この2つのサンプルを得るため要する時間は、サン
プリング速度に従って、例えば40msないし80ms
の間にあり、刺激速度およびサンプリング速度は同じで
ある。刺激速度は、医師によりプログラムされあるいは
固定され、ΔVオンセット閾値は、より短いかより長い
サンプリング速度を補償するように同時に調整すること
ができる。より小さな変化がより短いサンプリング期間
において見られるので、例えば、より早い刺激/サンプ
リング速度はより小さいΔVを生じる結果となる。この
ため、比較的低いΔVオンセット閾値が適当である。 【0080】ブロック704に示されるように、ΔVが
ΔVオンセット閾値を越えなければ、ΔVオンセット閾
値が越えられる回数をカウントするためのオンセット・
カウンタがリセットされる。ΔVオンセット閾値が越え
られるならば、刺激が停止されたかどうかが判定される
(ブロック706)。有効なΔVオンセット閾値レベル
が検出されても、IPG55が停止モードにあるなら
ば、オンセット・カウンタは増分されない。更なるサン
プリングおよび比較が行われて、オフセットを検出す
る。オフセットは、安定した呼吸信号が存在するかどう
かを判定するため検出される。IPGが停止モードにな
ければ、IPGが不応状態にあるかどうか、即ち、以下
に更に述べるように、オフセット宣言とオンセット間の
期間を調べるために検査される。図14に示される如き
不応(R)は、ハード不応(HR)とソフト不応(S
R)の両方を含み、即ち、不応(R)最終部分を含む。
不応(R)は、測定された患者の呼吸期間(T)の予め
プログラムされた百分率に基く処理時間であり、この時
間中はおそらくはソフト不応にあるときを除いて、患者
は典型的に刺激に対するアクセスを拒否される。 【0081】ブロック708に示されるように、IPG
が不応(R)にあるならば、IPGがハード不応(H
R)かソフト不応(SR)のどちらにあるかを調べるた
め検査される(ブロック710)。IPG55がハード
不応(HR)にあるならば、オンセット・カウンタは増
分されず、更なるΔV比較が行われる。呼吸努力信号が
ソフト不応(SR)にあれば、信号の振幅はプログラム
されたアナログ振幅オンセット閾値に比較される(ブロ
ック714)。信号がアナログ・オンセット閾値を越え
なければ、オンセット・カウンタは増分されず、むしろ
ゼロにリセットされ、サンプリングが続けられる。信号
がアナログ・オンセット閾値を越えるならば、オンセッ
ト・カウンタが増分される(ブロック716)。ブロッ
ク708および712にも示されるように、ΔVオンセ
ット閾値が越えられ、IPGが不応期間になければ、オ
ンセット・カウンタもまた増分される(ブロック71
2)。オンセット・カウンタがカウント2に等しけれ
ば、以下に更に述べるように、有効オンセットが宣言さ
れ(ブロック716)、カウンタはゼロにリセットさ
れ、刺激タイマが最大刺激長さを制御するため初期化さ
れ(ブロック718)、刺激が開始される(ブロック7
20)。 【0082】以下に更に論述するように、先に述べた例
示的な200msのオンセットは、特に不応(R)およ
びソフト不応(SR)と共に、プログラム可能ΔVおよ
びアナログ振幅オンセット閾値を調整することによって
得られる。このような調整により、アルゴリズムは、オ
ンセット検出が遅れずかつ不応(R)がバッテリ寿命を
節減するため最大化されるように、トリガー・ハッピー
(trigger happy)即ち予測的となるよう
にすることができる。例えば、ソフト不応期間を用い
て、アナログ閾値を比較的低い信号が閾値を越えてオン
セット・カウンタを増分させるように低く設定すること
ができる。しかし、このことは、依然として、勾配が不
応(R)から逸脱する場合とは対照的に、ソフト不応の
間に勾配と振幅の両閾値を越える場合にのみオンセット
が検出されるため、運動アーチファクトが検出されるこ
とを妨げる。 【0083】一般に、オンセットを宣言しかつこれによ
り刺激を開始するためには、ΔVオンセット閾値が2つ
の連続的なサンプルにより越えられることに加えて、ア
ルゴリズムは、閾値以上の2つの連続的なΔVサンプル
の間に不応(R)から抜けねばならず、あるいは圧力信
号の振幅はアナログ振幅オンセット閾値より大きくあら
ねばならず、かつアルゴリズムはソフト不応(SR)に
なければならない。更に、アルゴリズムは、投与遅れ、
療法遅れおよび刺激発生停止から抜けねばならない。 【0084】当業者には、オンセット検出の変更が適切
な検出を提供し得ることが明らかであろう。当業者には
容易に明らかであろうように、例えば、カウント数が変
化し得、サンプリング速度が変動し得、ソフト不応およ
び他の変動におけるΔVと振幅情報の両方の使用とは対
照的に、単にソフト不応におけるオンセットを検出する
ためにより多くのΔV値が使用され得る。 【0085】刺激中は、センサ信号は依然としてサンプ
ルされている(ブロック730)。オフセット検出(ブ
ロック740)は、刺激中にサンプルされた信号を用い
て行われている(ブロック740)。オフセットが検出
されて刺激が進行中ラッチされるならば、ラッチされた
オフセットが検証されあるいは有効なオフセットが宣言
される時、刺激は終了される(ブロック760)。オフ
セットが検出されなければ、タイマにおいて最大刺激に
より調時される時最大刺激期間に達するまで刺激は進行
し(ブロック718)、この時オフセットが自動的に宣
言される。 【0086】従って、吸息相のオフセットが検出されな
い事象において、最大刺激時間が用いられる。最大刺激
時間が刺激を終了し、規則的に検出され検証されたオフ
セットにおいて典型的に生じるアルゴリズム機能が開始
される。換言すれば、最大刺激時間に達すると、オフセ
ットが宣言され、加重和の計算、不応の開始、などの如
き機能が開始される。オフセットが検出されてラッチさ
れ(ブロック740)、ラッチされたオフセットが検証
された後に刺激が終了される(ブロック760)時、以
下に更に述べるように、アルゴリズムは停止、アーチフ
ァクト、療法遅延ブロック640へ進む。 【0087】両ブロックのフローが先に述べた例外と実
質的に類似するため、刺激中であり(ブロック740)
かつ刺激がオフである(ブロック620)時、オフセッ
トの検出および宣言(ブロック740)は一緒に述べ
る。このような記述は、図13Dおよび図13Eに関し
て行われる。 【0088】吸息オフセットは、呼吸波形の勾配が正の
勾配から急な負の勾配まで変化し、呼吸波形信号の振幅
がAGC例えば12ボルトにより制御されるピーク値に
達する時に、検出すべき最も信頼できかつ反復可能な信
号特性である。従って、呼吸信号における他の周期的事
象もまた用いられ得るが、検出アルゴリズムの動作およ
びタイミングがオフセットの検出の中心となる。 【0089】呼吸タイミング、AGC制御、および例え
ば次のオンセットの予測の精度は、全てオフセットの検
出に依存している。一般に、オフセットの検出は、医師
がプログラムしたΔVオフセット閾値526(図14)
より低い3つの連続的なΔVサンプルを必要とし、3つ
のΔVサンプルの最初のものは、振幅がアナログ振幅オ
フセット閾値524(図14)より大きいことを要求さ
れる。これらの要件がいったん達成されると、オフセッ
トが検出されラッチされる。次に、アルゴリズムは、呼
吸努力信号レベルが、ラッチされたオフセットを検証す
る前に、即ち、有効なオフセットを宣言して刺激を終了
する前に、Vref即ちゼロ交差閾値530より低くな
るのを待機する。信号がVref閾値530より低くな
るのを待機することは、信号に存在する心臓アーチファ
クトを弁別し、これが別のオフセットを早期に検出させ
得る。あるいはまた、オフセット要件が満たされた後
に、例えばオンセット閾値後、あるいはオフセットのラ
ッチ時でさえ、オフセットを任意の振幅で検証すること
もできる。 【0090】図13Dのフロー図によれば、センサ信号
が刺激中にサンプルされる(ブロック730)時、オフ
セットが宣言されずあるいは検証されず(ブロック74
2)、刺激に対する最大刺激オン時間に達しなかった
(ブロック744)ならば、プログラムされたΔVオフ
セット閾値526に対するΔVサンプルの比較が行われ
る(ブロック746)。プログラムされたΔVオフセッ
ト閾値が満たされなければ、アルゴリズムはオフセット
・カウンタをゼロにリセットし、サンプルおよび比較が
継続する。プログラムされたΔVオフセット閾値が満た
されるならば、オフセット・カウンタの状態が照会され
る(ブロック748)。オフセット・カウントがゼロで
あり、アナログ呼吸努力信号が第1のオフセット・カウ
ントを生じるアナログ・オフセット閾値より大きくなけ
れば(ブロック750)、オフセット・カウンタはゼロ
にリセットされ、オフセット・カウンタは増分されず、
サンプリングおよび比較がオフセットの検出のため継続
される。オフセット・カウントがゼロに等しく、アナロ
グ呼吸信号がアナログ・オフセット閾値より大きけれ
ば、最初のカウントが行われる(ブロック752)。オ
フセット・カウントがゼロに等しくない(即ち、最初の
オフセット・カウントが行われた)ならば、ΔVオフセ
ット閾値を満たすこのような連続的なΔVサンプルがオ
フセット・カウンタを増分する(ブロック752)。カ
ウンタが、アナログ・オフセット閾値524と交差する
最初のオフセットを含む3つの連続サンプル期間中に3
つの連続カウントを示す(ブロック754)ならば、オ
フセットが検出されてラッチされる。振幅がいったんV
refより低下する(ブロック742)と、ラッチされ
たオフセットが検証され、刺激が終了される。3つの連
続オフセット・カウント要求が満たされなければ、オフ
セット・カウンタがリセットされ、サンプリングおよび
比較がオフセットの検出のため継続される。 【0091】宣言されあるいは検証されたオフセット
は、停止、アーチファクト、療法遅延ブロック640に
よって更に処理され、オフセット・ヒステリシス・タイ
マが始動される(ブロック758)。オフセット・ヒス
テリシスは、アーチファクトが2つのオフセットを非常
に短い期間に宣言することを阻止するために用いられ
る。例えば、オフセット勾配が浅すぎるならば、信号波
形におけるアーチファクトにより多数のオフセットをト
リガーすることができる(例えば、6つの連続的なΔV
がΔVオフセット閾値を満足し、またアナログ・オフセ
ット閾値が3つで各組をなす少なくとも最初の組に対し
て満たされると、2つのオフセットを宣言することがで
きる)。従って、オフセット・ヒステリシスは、例えば
オフセットが宣言された後約475msの空白期間を生
じ、その間他のオフセットは宣言できない。空白期間
は、アルゴリズムが呼吸サイクル当たり1つのオフセッ
トを「参照する」のに過ぎないようなヒステリシス形態
を提供するためである。オフセット・ヒステリシスは、
適正な停止モードおよびアーチファクト・カウント動作
のためのあり得るアーチファクト信号の検出再開のため
充分に短くなければならない。 【0092】アルゴリズムのオフセット検出部分に対す
る種々の代替策を行うことができる。例えば、オフセッ
トが検出されるために必要なカウント数を変更し、ただ
1つではなく3つ全てのΔVサンプルに対してアナログ
閾値が満たされる必要があるようにし、サンプリング速
度を変え、刺激の終了するオフセットの宣言または検証
のため異なるレベルのアナログ閾値を用いるようにし、
当業者には明らかな他の任意の変更を行うことができ
る。 【0093】刺激がオフである時のオフセット検出(ブ
ロック620)は、刺激がオフである時最大刺激オン時
間を調べる(ブロック744)必要がないことを除いて
先に述べたものと実質的に同じである。 【0094】先に述べたように、検出アルゴリズム/制
御ロジック216は、睡眠中の呼吸期間(T)が安定し
かつ一定であることが知られること、および呼吸期間
(T)に対する吸息時間(TI)の比率が典型的に既知
でありあるいは統計的手段で評価できることを含む少な
くとも2つの概念を用いる。検出アルゴリズム216
は、少なくともこれら2つの概念と、アルゴリズムをオ
ンセットおよびオフセットに対するアーチファクトの誤
検出に堅固でありかつこれを排除するものにするため、
睡眠中の人間の呼吸タイミング統計値を用いる。この概
念を実現する部分として、加重和呼吸期間(TWS)
が、測定された患者の呼吸期間(T)の移動平均を形成
するため用いられ、刺激を制御しアーチファクトを排除
する種々のアルゴリズム機能と関連して用いられる。T
WSの使用を用いる種々の機能は、不応(R)/ソフト
不応(SR)機能、停止機能、AGC制御、およびアー
チファクト防止機能を含む。停止機能、AGC制御およ
びアーチファクト防止機能については、これら機能の一
般的論議の後に、図13Fおよび図13Gのフロー図に
関して更に記述する。不応(R)/ソフト不応(SR)
機能の使用は、オンセットの検出に対するフロー図(図
13C)に関して先に記述された。 【0095】検出アルゴリズム216は、測定された期
間(T)の連続的に計算された加重和呼吸期間(TW
S)、および呼吸が安定しているかどうかを評価するた
めの呼吸期間の境界に対する比較によって、各患者呼吸
期間(T)の等価を評価する。加重和呼吸期間(TW
S)および実質的に一定の吸息時間(TI)を知る検出
アルゴリズムもまた、オンセットを予測できるように各
オフセットとオンセット間の時間を近似化する。 【0096】加重和呼吸平均(T)を生成するため用い
られる幾何学級数加重和が、最も後に測定されたT期間
により更に重く加重される。このアルゴリズムは、この
加重和をこのT期間に加えて、次に2で除す。その結果
は下式に表わされる。即ち、 T加重和(n)=[T加重和(n−1)+T間隔
(n)]/2 1つの和におけるT期間の最大数は10であるが、5番
目以上のT期間はこの和に対してあまり寄与しない。全
ての測定されたT期間がTWSの決定に用いられるわけ
ではない。このアルゴリズムが、各オフセット時の患者
の呼吸期間(T)を測定する。TがTに対して設定され
た予定境界、即ちTminおよびTmaxから例えば1
秒ないし16秒の範囲内で外れて、非周期的呼吸を示す
と、アルゴリズムはT期間が無効と見なす。無効のT期
間は、加重和(TWS)に加算されない。 【0097】加重和平均呼吸期間(TWS)が計算され
ると、不応期間(R)を以下に述べるように近似化する
ことができる。オンセット(および、このような刺激)
は、吸息のオフセットの宣言に続く不応期間(R)の期
間中に生じないように保持することができる。この時間
枠は、呼吸の呼息相にある。この期間中の生理的あるい
はセンサの擾乱(アーチファクト、ノイズ、など)は、
オンセットとして排除することができる。このように、
不応(R)の少なくとも一部において刺激が禁止される
が、アーチファクトの存在を検出して、必要に応じて停
止モードに入るためにサンプリングが継続する。 【0098】不応期間(R)は、吸息のオフセット時
(即ち、刺激の終り)に開始し、ほとんど次の吸息オン
セットが予期される時まで継続する。不応(R)持続時
間を計算するため、加重和(TWS)の百分率が用いら
れる。例えば、TI/T範囲が例えば統計的分析から知
られると、呼吸の呼息部分、従って不応期間(R)を加
重和(TWS)の一部として計算することができる。例
えば、計算された不応期間(R)は、医師がプログラム
可能な不応の乗数0.375、0.50、62.5また
は0.75を加重和に乗じることにより、即ち、不応
(R)=(不応乗数×不応期間加重和(TWS))によ
って、加重和に基いて実現される。このような特定の不
応乗数は、例示のために過ぎず、Tの任意の部分は、特
に個々の患者の呼吸サイクルに従って、0.1ないし
0.75の如き不応として表わすことができる。 【0099】加重和呼吸期間(TWS)は、IPG55
に対するオン指令時に1秒になるように初期設定され
る。アルゴリズムは、以下に更に述べるように、TWS
がその時の測定されたTに等しくなるまで、即ち周期的
呼吸が決定されるまで、停止モードに維持する。アルゴ
リズムは、停止モードが励起されるまでオンセットをブ
ランクするため不応(R)を用いない。このことは、加
重和(TWS)が有効な値を確立することを保証し、こ
れにより不応(R)もまたオンセットを予期しまたアー
チファクトを阻止する有効持続時間となる。 【0100】不応(R)は、最小時間に限定される。こ
れは、1秒より大きいT期間に対する加重和(TWS)
を更新するだけで達成され、従って、加重和(TWS)
が1秒の最小値を持つ。このため、不応(R)の最小時
間は、式 最小不応=(不応乗数×1秒)により与えられる。最小
不応時間の確立は、ブランキング時間のある最小値を確
立することによって刺激に対する安全ガードである。 【0101】ソフト不応(SR)は、不応期間(R)の
最終部分において実現される。不応(R)の他の部分
は、ハードな不応(HR)と呼ばれ、図14に示され
る。ハード不応(HR)では、刺激は許容されない、即
ち、オンセットは応答されない。図14に示される如き
不応(R)のソフト不応(SR)期間においては、図1
3Cに関して記述される如きアナログ・オンセット閾値
およびΔVの比較が共にオンセットを示すならば、オン
セット(即ち、刺激)が許容される。不応期間(R)の
ソフト不応(SR)部分は、例えば加重和(TWS)の
12.5%の一部である。従って、例示のためには、不
応(R)が加重和の75%であるならば、ソフト不応
(SR)は不応(R)の62.5%ないし75%の部分
内にある。 【0102】あるいはまた、ソフト不応(SR)は、不
応(R)の関数即ち百分率であり得る。更に、不応関数
は、呼吸速度と対照的な刺激持続時間に基く。かかる代
替策により、アルゴリズムは、前の刺激間隔の持続時間
を測定し、予め定めた値でこの間隔を乗算することにな
る。不応に対する更に他の代替策は、刺激の持続時間お
よび呼吸期間(T)の両方に基くことができ、あるいは
不応、ハード不応、および(または)TIの如きオフセ
ット検出に続くソフト不応期間を定義するため適する任
意の他の代替的呼吸タイミング・パラメータに基くこと
ができる。 【0103】TWSも用いる停止モードは、幾つかの利
益を提供する。例えば、停止機能は、患者が過剰に刺激
されないようにする、即ち患者を快くさせる。更に、こ
の手法は、エネルギを節減してバッテリ寿命を増す。停
止モードにおいては、アーチファクトまたは非周期的な
呼吸が存在する場合に刺激を不動作状態にする。停止
は、安定した呼吸パターンを欠くゆえに刺激が停止され
る状態として定義される。その時測定された患者の呼吸
期間(T)が指定された最小および最大の時間内になけ
れば、即ちこの呼吸期間が記憶された加重和呼吸期間
(TWS)と相互に等価でない、即ちTWSの許容され
た可変度以内になければ、刺激が停止される、即ち停止
モードに入る。検出アルゴリズムは、測定された患者の
呼吸期間(T)が加重和呼吸期間(TWS)からの許容
可変度内にあるまで停止モードから抜けることがない。
許容されたTの可変度(以下本文では、Tvarと呼
ぶ)のプログラム可能値は、例えば、25%、33%、
50%、および無限大であり得る。各オフセットは、呼
吸期間(T)の測定値および(または)アーチファクト
の存在と見なされる。停止モードの間、アルゴリズム
は、閾値の比較、AGCの調整および加重和の計算の如
き他の全ての信号処理タスクを継続する。 【0104】一般に、停止には、非周期的呼吸を表わす
下記条件下でアルゴリズムによって入る。第一に、IP
G55の初期設定時に、図13Bのブロック608で示
されるように、IPG55がオンにされ投与遅れ(ブロ
ック604)が完了した後に、アルゴリズムは停止状態
にある。第二に、その時測定された呼吸期間(T)がT
に対してプログラムされた最小境界より小さいかあるい
は最大境界より大きければ、停止モードに入る、即ち、
先に述べたように1秒と16秒の境界である。第三に、
その時の呼吸期間(T)がプログラムされた許容可変
度、即ちTvar以内になければ、停止モードに入る。
最後に、以下に述べるように、アーチファクト・カウン
タの使用で開始された療法遅れの完了後に、停止に入
る。当業者には、例えば、停止モードに入ることが要求
されるTmin、Tmax、あるいはTvarの呼吸の
逸脱数が変動することが容易に明らかであろう。例え
ば、停止に入るには1回以上の逸脱が必要である。 【0105】上記の停止モード手法は、腕の運動や頭の
運動の如き生理的アーチファクトの存在時に刺激を不動
作状態にする。このような運動は、患者が浅い眠りある
いは覚醒状態にある時にのみ生じる。停止モードの利点
の一例は、睡眠中の患者が電話の呼出しに目を覚ます場
合である。患者が体を動かす時に停止モードに入り、患
者が電話で話す間は刺激は禁止される。停止モードはま
た、非生理的および環境的なノイズ源が存在する場合に
刺激を不動作状態にするよう意図される。停止モードの
間、アルゴリズムが信号の評価を継続し、周期的な呼吸
信号が再び確保されると直ちに停止モードから抜けて刺
激へ戻る。従って、センサは依然として動作されねばな
らないので、刺激の防止のみがエネルギを節減する。 【0106】先に述べたように、刺激が不動作状態にさ
れる療法遅延を開始するために、アーチファクト・カウ
ンタが用いられる。これは、エネルギを節減し、バッテ
リ寿命を延長し、アーチファクトを排除する手法でもあ
る。停止モードの間に呼吸波形があまり変化し続けるか
多くの運動アーチファクトが生じているならば、アーチ
ファクト・カウンタが、アルゴリズムを療法遅延に入ら
せる。停止モードにおいては、オフセット数がアーチフ
ァクト・カウンタによりカウントされ、この場合オフセ
ットは呼吸事象またはアーチファクト事象のいずれかの
立下がりピークとして定義される。最大数のオフセット
が停止モードの間にカウントされると、アルゴリズムが
療法遅延期間に入る。最大アーチファクト・カウント
は、医師により例えば10、20、40あるいは80に
プログラム可能である。アーチファクト・カウントによ
り開始される療法遅延の間、アルゴリズムは呼吸波形信
号を処理せず、従って、圧力センサをオフにし刺激を阻
止することによって、エネルギが節減される。療法遅延
期間の完了時に、アルゴリズムは、IPG55が最初に
オンされた時のように、初期状態にリセットする(AG
C利得および加重和のリセット、など)。次に、停止モ
ードにおける信号のサンプリングが再開される。 【0107】停止モードにおけるオフセットのカウント
は、非呼吸活動の程度を判定するための簡単な方法であ
る。頻繁なオフセットが生じているならば、このこと
は、広範囲な運動が存在し、アルゴリズムが迅速に療法
遅延に移ることを示す。停止モードが短い持続時間の事
象により生じるならば、オフセット・アーチファクト・
カウントが最大値に達せず、安定した呼吸速度が再び得
られた後に刺激が再開することになる。停止モードが可
変呼吸速度で維持されるならば、オフセット・アーチフ
ァクト・カウントは、オフセットのカウントから実質的
に最大アーチファクト・カウントおよび療法遅延にな
る。停止モードから抜けると同時に、アーチファクト・
カウントがゼロにリセットされることに注意すべきであ
る。 【0108】アーチファクト・カウンタ機能はまた、患
者用プログラマ70を使用することなく患者に刺激を迅
速に終了する方法をも提供する。これは、アーチファク
ト・カウントを生じるように圧力センサの付近で軽くタ
ッピングすることによって達成される。このようなタッ
ピングが、患者用プログラマ70が夜間に無くなるかあ
るいは故障する事象において、療法遅延の期間中に患者
が刺激を終了することを可能にする。このような終了
は、IPG55に内蔵されたリード・スイッチ上に磁石
を通過させることによっても達成することができる。 【0109】先に述べたように、センサを作動停止でき
る期間中のように、エネルギを節減するのにオフセット
・ヒステリシスもまた用いられる。更に、本文に述べた
ある機能は不応期間中のセンサの機能に依存するが、ア
ルゴリズムにある変更を行って、刺激が禁止される如き
不応期間、特にハード不応中にセンサを作動停止させる
こともできる。このように、呼吸波形がシステムの残部
により必要とされない時常にセンサを作動停止させるこ
とによって、エネルギを節減することもできる。 【0110】図13Fに関して、検出アルゴリズムにお
ける停止およびアーチファクト・カウント手法のフロー
について述べる。刺激がオフである間オフセットが検出
される(ブロック620)ならば、アルゴリズムが先に
述べたように停止状態にあるかどうかが判定される。装
置が停止モードにあるならば、アーチファクト(即ち、
オフセット、吸息およびアーチファクトの両方)がカウ
ントされて(ブロック644)、アルゴリズムが療法遅
延に入るべきかどうか判定する。カウントが例えば16
カウントの如きある予め定めた数を越えるならば、アー
チファクト・カウントはゼロへリセットされ、停止モー
ドが励起されプログラムされた療法遅延の付勢に入る
(ブロック666)。既に生じている療法遅延(ブロッ
ク666)か投与遅延(ブロック604)のいずれかの
期間中のIPGオン指令の受取り時に、療法遅延時間も
また開始される(図13B)。療法遅延が終了した後、
患者用プログラマによりIPGがオンにされる時と実質
的に同じように、初期条件が設定される(図13B)。 【0111】刺激中かあるいは刺激がオフである時にオ
フセットが検出されるならば、呼吸期間(T)が測定さ
れる(即ち、オフセット間、あるいは最後のオフセット
から現オフセットまでの時間)(ブロック648)。次
に、その時測定された呼吸期間(T)がTminおよび
Tmaxに比較される(ブロック650)。その時の呼
吸期間(T)がTminより大きくなくかつTmaxよ
り小さくなければ、前の加重和呼吸期間(TWS)の百
分率に基いて不応(R)が開始される(ブロック65
2)。更に、測定された3つの連続的な現時呼吸期間
(T)がこれら要件を満たさなければ、アルゴリズムは
停止モードへ進み、刺激は許されず、さもなければ、ア
ーチファクト・カウントがゼロへリセットされ停止モー
ドを抜ける。 【0112】現時呼吸期間(T)がTminより大きく
かつTmaxより小さければ、その時測定された呼吸期
間(T)が加重和平均呼吸期間に加算され、前の呼吸の
加重和(TWS)が計算されて新たな平均加重和呼吸期
間を決定する(ブロック654)。新たな平均加重和の
百分率に基いて、更新時に、不応が開始される(ブロッ
ク652)。更に、測定された現時呼吸期間(T)が、
前のオフセットからの加重和(即ち、現時Tの加算前の
古い加重和)に比較される(ブロック656)。現時T
が等価である、即ちTvarを満たして周期的な呼吸を
示すならば、アーチファクト・カウントがゼロにリセッ
トされ、停止モードを抜ける。さもなければ、測定され
た3つの現時呼吸期間(T)がTmin、Tmaxおよ
びTvarの要件を満たさないことが再び判定される
(ブロック658)。前のように、3つの連続的なTが
Tmin、TmaxおよびTvarの要件を満たさなけ
れば、アルゴリズムは停止モードに進み、あるいは停止
モードが継続され(ブロック670)、刺激が許容され
ず、さもなければ、アーチファクト・カウントがゼロに
リセットされ、停止モードを抜ける(ブロック66
2)。 【0113】停止モードに入るのに必要な公差Tからの
連続数がプログラム可能である。例えば、この数は1つ
あるいは他の適切な数値に設定することができる。更
に、Tvarは、停止特性を無効にする無限大に設定す
ることができ、停止には決して入らない。 【0114】停止モードに入るかこれから抜けるかのい
ずれの場合も、図13Gに関して述べるように、自動利
得制御(AGC)が連続的に用いられ、あるいは調整さ
れる(ブロック680)。しかし、AGCは、処置の遅
延、即ち、投与遅延あるいは療法遅延の間は、圧力セン
サがこの遅延期間中は動作する必要がないので、動作せ
ず、バッテリ寿命を節減する。本文に述べるAGC制御
は、療法システムにおいて使用される周期的な生理的パ
ラメータの任意の信号特性の提供に適用し得る。例え
ば、AGC制御により行われる正規化は、信号の閾値へ
の比較に基づく機能を行うシステムに対して特に適用可
能である。 【0115】AGC増幅器206(図12A)は、先に
述べたように、不変のピーク間信号、例えば2.4ボル
トのピーク間信号に圧力センサ出力を正規化するために
必要である。システム50に対するAGCの動作は、利
得の増減を同期化する検出アルゴリズムに依存する。A
GCは、複数の利得ステップ、例えば、64の利得ステ
ップからなる。利得は、各利得ステップが同じ百分率、
例えば約5.3%だけ増分するように、指数的に増分さ
れる。しかし、利得は、指数以外の手法、例えば、等価
の百分率が増加する場合とは対照的な等価増加を生じる
手法によって実施され得る。 【0116】一般に、AGCは下記のように機能する。
利得は、呼吸期間(T)当たり1回増分あるいは減分さ
れる。AGC利得は、波形における周期的事象、即ち
「真」のオフセットの検出直後に変化される。真のオフ
セットは、ここでは運動アーチファクトまたは不規則な
呼吸ではなく、実際の安定した吸息オフセットからのよ
うなオフセットを示すように定義される。当該アルゴリ
ズムは、オフセットがアーチファクト・オフセットであ
ると仮定される不応(R)におけるように、(ソフト不
応とハード不応の両方を含む)不応(R)の間には生じ
なければ、オフセットが真であると判定する。例えば、
1秒より少なく16秒より長いような期間に対して設定
される予め定めた境界外の呼吸期間(T)を生じる結果
となるオフセットもまた、無効と見なされる。 【0117】不応の間には、このような期間に生じるオ
フセットが運動アーチファクトにより大きな振幅であ
り、利得が不必要に更新されるので、利得を変化させな
いことがことが望ましい。また、不応は、利得がどれだ
け早く変化させら得るかに対する制限を設定する。この
ため、不応(R)の間にアーチファクトの急激なバース
トが生じるならば、急激な利得の変化は生じない。アル
ゴリズムが不応(R)にない間にアーチファクトのバー
ストが生じるならば、最初のアーチファクトはオフセッ
トと見なされ、以降のアーチファクトは、これらが不応
(R)にあるので利得を変化させない。このため、急激
なオフセットのみが、呼吸サイクルの間に利得を1回、
即ち、増分または減分を1回変化させ得る。刺激のみが
禁止されアーチファクト・カウンタの超過が停止モード
にある間療法遅延を生じる結果となるので、停止モード
の間に、オフセットの検出および不応と共に、AGC制
御が行われる。 【0118】AGCウォッチドッグ・タイマもまた、A
GC制御の一部をなす。AGCウォッチドッグ・タイマ
は、有効なオフセットが生じてAGC利得が更新される
結果を生じるごとにリセットされる。ウォッチドッグ・
タイマは、さもなければ、例えば呼吸期間の加重和(T
WS)の1.5倍で時間切れとなるり、即ち換言すれ
ば、ウォッチドッグ・タイマはオフセットが予期される
時点を50%越える時点で時間切れとなる。時間切れに
おいて、AGC利得が1つのステップで増分あるいは減
分されるべきかどうかを判定するためAGC閾値が用い
られる。ウォッチドッグ・タイマは、オフセットが生じ
始めるまで、時間切れ、および増分または減分を続行す
ることになる。オフセットは次にAGC動作を支配す
る。従ってウォッチドッグ・タイマは、特にIPG55
が最初にオンされる時に、利得を、オフセットが検出で
きオフセットを介する正常なAGC制御を確立できるよ
うなレベルにする。 【0119】AGCは、中間レンジ設定に初期設定され
る。この初期利得が低すぎると、ウォッチドッグ・タイ
マは、オフセットが生じ始めて均衡に達する前に数回巡
回しなければならない。ウォッチドッグ・タイマは、予
め定めた時間、例えばアルゴリズムの初期設定時に1秒
がロードされる。このため、初期設定された利得が高す
ぎなければ、オフセットが達成されるまで利得は毎秒1
ステップ増分し、この場合、均衡に達するまで、各オフ
セットおよび(または)ウォッチドッグ・タイマが利得
を減分する。AGCは、療法遅延または投与遅延の各終
了ごとにリセットされ、あるいは再初期設定される。 【0120】従って、一般に、停止モードにあってもオ
ンセット後にオフセットが検知される時に利得が更新さ
れ、あるいはオフセットが予め定めた期間内に検出され
なければ、ウォッチドッグ・タイマの時間切れが生じる
時に利得が更新される。しかし、不応(R)の間に検出
されたオフセットは、停止モードにあるか否かに拘わら
ず、利得の更新を開始することがない。更に、オフセッ
トが投与遅延または療法遅延において探されもしないの
で、AGCはこの期間中は更新されない。典型的には、
初期設定後に、利得は、有効なオフセットを検出できる
まで、ウォッチドッグ・タイマの使用により増分され
る。その後、AGCは典型的に、利得を特定のレベル、
即ちAGC閾値528(図14)に保持するため増分と
減分間のトグリングにより利得を制御し、波形が正規化
される。 【0121】AGC制御680のフローは、図13Gに
示される。AGCは、オフセットが検出された後にアル
ゴリズムが停止状態にあるかあるいは図13Fに関して
先に述べたようにそうでないかの判定と実質的に同時に
実行される。このように、ブロック650(図13Fお
よび図13G)は、両方のフロー図に現れる。AGC
は、現時の測定呼吸期間(T)がTminより大きいか
Tmaxより小さいかの要件を満たす(ブロック65
0)まで、即ち、やや安定した周期的信号が検出される
までは行われない。更に、TminとTmaxの要求に
も拘わらず、Tvarが無限大に設定される(ブロック
650)ならば、AGCの更新が行われる、即ち、Tv
arが無限大に設定されるならば、Tに対する全ての要
件が停止およびAGC機能に対して不能状態にされる。
利得が更新されなければ、センサはサンプルされ続け
(ブロック610)、オフセットおよびオンセットの検
出が行われる(ブロック620および700)。このよ
うな要件が満たされると、アルゴリズムが不応(R)に
あるかどうかが判定される。アルゴリズムが不応(R)
にあれば、利得は更新されない(ブロック684)。ア
ルゴリズムが不応になければ、利得は、予め定めたAG
C振幅の閾値との比較に基いて増分あるいは減分される
(図14)(ブロック686および690)。呼吸努力
信号の振幅が前の更新以後の任意の時点でAGC閾値よ
り小さければ、利得は、例えばオフセット、ウォッチド
ッグ・タイマ時間切れ、あるいは呼吸サイクルにおける
他の任意の周期的事象で増分される。信号の振幅が前の
更新以降の任意の時点の閾値より大きければ、利得は、
オフセット、ウォッチドッグ・タイマ時間切れ、あるい
はサイクルにおける他の任意の定義された周期的事象に
おいて減分される。ウォッチドッグ・タイマは、各AG
Cの増分または減分においてリセットされる。しかし、
オフセットが指定された期間に検出されない任意の時点
で、利得は、ウォッチドッグ・タイマを用いて、即ち、
加重和呼吸期間に基く時点で増分あるいは減分される
(ブロック692)。 【0122】従って、一般に、多数の周期的サイクルを
含む、呼吸の如き周期的な生理的パラメータの信号特性
に対して、周期的事象が検出される時に利得が更新され
る。しかし、利得は、周期的サイクル間には1回だけ更
新される。更に、周期的事象が検出されなければ、ウォ
ッチドッグ・タイマの時間切れが生じ、周期的事象が検
出されなくとも、利得は更新される。このため、利得
は、周期的事象の検出時あるいはウォッチドッグ・タイ
マの時間切れ時に、周期的サイクルごとに1回調整され
ることになる。 【0123】AGCの実現のために、他の代替的方法を
用いることもできる。例えば、AGCは、各振幅サンプ
ルがとられた後に、増幅器の利得を調整することができ
る。サンプルの大きさは、増幅器が中間ダイナミック・
レンジで動作するように、利得を調整するためディジタ
ル的に処理される。この手法は、迅速な利得調整および
信号振幅の連続的なディジタル値の利点を有する。しか
し、AGCは、正規化は行わず、このため、相対的な閾
値測定は不可能である。 【0124】一般に、アルゴリズムは、刺激が生じる下
記の状態になければならない。ある数のΔV、例えばΔ
Vオンセット閾値より上の2つのΔVからなる有効なオ
ンセットが検出されねばならない。アルゴリズムがソフ
ト不応(SR)にあるならば、不応期間(R)は完了し
なければならず、あるいはアナログ・オンセット閾値は
交差しなければならない。アルゴリズムは、停止モード
にあってはならず、アルゴリズムは投与遅延または療法
遅延のいずれにあってもならない。 【0125】更に、下記事象の任意の1つが刺激を終了
することになる。即ち、予め定めた連続数のΔV、例え
ば、最初のΔVサンプルがアナログ・オフセット閾値を
満たすΔVオフセット閾値より下の、ΔVオフセット閾
値より下の3つの連続的ΔV(オフセットはゼロ交差の
如き別の閾値レベルとの比較によっても検証されねばな
らない)、最大刺激時間に達すること、処置がオンであ
る時別のIPGオン指令を与えることにより患者が療法
遅延を開始すること、夜間の睡眠後の投与タイマ期間の
終り、およびIPGオフ指令である。 【0126】更に、一般に、植込み可能な刺激システム
50は、下記の方法で動作する。IPG55の植え込み
後のある時点で、患者が、本文に述べたプログラム可能
パラメータ(オンセットおよびオフセット閾値、不応、
投与時間、など)の如きアルゴリズム・パラメータが個
々の患者に対する適切な刺激を得るように最適化される
睡眠実験室の評価を受ける。刺激パラメータ(振幅、速
度およびパルス幅)もまた、呼吸の障害を克服するため
必要な筋肉刺激を達成するように調整される。医師によ
りプログラムされた後に、患者には、毎夕および毎朝に
主として植込み可能なパルス発生器IPGをそれぞれオ
ンおよびオフするために用いられる手に持つ患者用プロ
グラマ70が提供される。患者用プログラマ70はま
た、バッテリ寿命の警告、故障した刺激要素、などのシ
ステム情報に関するディスプレイ表示を患者に提供し、
更に、以下に更に述べるように、他の診断および刺激テ
ストを自動的に開始するために使用することもできる。
植え込まれた刺激システム50は、処置の初期設定時
に、検知された呼吸努力波形を用いて波形における臨界
点を検出し、前述の如きアルゴリズムにより呼吸障害を
処置するための吸息同期刺激を提供する。 【0127】システム50はまた、中枢無呼吸を呈する
患者、あるいはその中枢神経系統が呼吸する動因を提供
しない患者に対しても用いることができる。中枢無呼吸
は、混合無呼吸と呼ばれる閉鎖性睡眠時無呼吸患者にお
いてしばしば生じる。有効な療法を保証するため、患者
は、閉鎖性無呼吸を防止するために、中枢無呼吸後の最
初の呼吸にわたって刺激されねばならない。このような
状態を呈する患者は、正常な呼吸波形(図16A)に比
して、略々図16Bまたは図16Cに示される如き呼吸
努力波形を生じる。波形の相対的な平坦性のゆえに、オ
フセットおよびオンセットの検出が困難であり、上部気
道状態を処置するため刺激を提供するためにほとんど役
に立たない。しかし、信号振幅が小さくなる時に刺激を
非同期的に継続するように検出アルゴリズムを調整する
ことができる。ΔVおよびアナログ・オンセット閾値を
平坦なセンサ信号に感応させることによって、このよう
な患者に対して刺激を維持することができる。オフセッ
トは検出されないが、刺激を終了するため最大刺激時間
を用いることができる。更に、刺激は、ハード不応(H
R)または不応(R)のいずれかの終りに生じる、即ち
オンになる。平均的な呼吸期間加重和(TWS)は、最
大の刺激時間に基いて生じる反復的な刺激によって近似
的に維持され、患者の周期的呼吸が戻るまで非同期的な
刺激が継続する。更に、最大刺激時間を過剰刺激に先行
するように調整することができる。 【0128】中枢睡眠時無呼吸が図16Cに示される。
例えば、中枢睡眠時無呼吸802が、5秒ないし30秒
の期間にわたって生じる。図16Dに示されるように、
中枢無呼吸の発生に先立ち第1および第2の呼吸サイク
ルにおいて、刺激が吸息に同期される。刺激は、オフセ
ットが中枢無呼吸の間に検出されないので、最大刺激時
間804だけ生じる。従って、オフセットは最大刺激時
間に達することによる。刺激が許容されない最大刺激時
間後に、不応が生じる。中枢睡眠時無呼吸における2つ
の最大刺激時間の間の期間によって、かかる特定の不応
期間806が示される。この期間中、即ち中枢睡眠時無
呼吸の間、特定の期間に対して吸息オフセットが検出さ
れない時に利得を更新するウォッチドッグ・タイマおよ
び(または)最大刺激時間オフセットにより、AGCが
動作している。AGCの動作は、信号の振幅を増加し、
かつ比較的小さな振幅の呼吸信号の使用により、アルゴ
リズムがオンセットを検出することを可能にする。最初
のオンセットがいったん検出(あるいは、オフセット)
されると、刺激および不応の最大期間に基く刺激とは対
照的に、刺激を吸息と同期して継続することができる。
比較的小さな呼吸信号のオフセットまたはオンセットを
検出するため利得を増加する能力は、中枢無呼吸後の最
初の呼吸800、図16Cが典型的に浅く(努力が低
い)、このため、ウォッチドッグ・タイマを用いて信号
の利得を増すことによって、アルゴリズムが低い努力を
補償するので、重要である。中枢無呼吸における利得の
増加810は、図16Eに示される。 【0129】呼吸努力波形に同期される先に述べた検出
アルゴリズムを用いる刺激制御は、図17Aに示される
ように、予めプログラムされたパルス列、即ち、電圧、
電流、電力の電極65(図5)への提供を可能にする。
バーストとも呼ばれるかかるパルス列は、神経/筋肉、
例えば、上部気道、横隔膜、あるいは処置における使用
に適する他の任意の筋肉の如きを刺激する。 【0130】図17Bは、先に述べた如きオンセットの
検出時に開始される典型的なパルス列の特性を示してい
る。このパルス列は、プログラムされた値の約75%の
振幅でオンセット時に開始するように示される。振幅
は、次にプログラム値の100%まで上昇される。この
上昇の機能は、神経の刺激の間に付加的な快感を提供す
る。しかし、あるいはまた、このパルス列は、プログラ
ムされた値の任意の百分率、即ち100%、110%、
150%で開始される。パルス列は、最大刺激時間に達
するか、あるいは先に述べたように、IPGオフ指令が
入力される時に、オフセットの宣言時に終了する。 【0131】図17Cは、パルス列中の個々のパルスの
特性を示している。振幅、パルスが送られる速度、およ
び個々のパルスの幅が全て、筋肉の刺激のインパクトに
なる。プログラム可能な振幅、パルス幅および刺激の速
度を最小化することは、システムの寿命を増す。当業者
は、パルス列または1つのパルスを与える種々の方法が
あることを認識するであろう。かかるパルスを与える、
ITRELプラットフォームで利用可能なものの如き任
意の適切な回路形態を用いることができる。 【0132】図18は、図12Bに示される如きプロセ
ッサに基くIPGであるIPG55、センサ60および
リード線/電極65を含む、図5に示される如きシステ
ム50を示す。先に述べた如きマイクロプロセッサ41
0は、ADC414を内部に含んでいる。当該IPGは
また、センサ・バイアス402、低域通過フィルタ40
4およびAGC増幅器406を含む先に述べた他の構成
要素を含んでいる。IPG55に更に含まれるのは、ア
ンテナ442に結合されたテレメトリ要素440、刺激
出力回路434、およびシステムに対する適正な刺激出
力振幅を生じるために用いられるディジタル/アナログ
・コンバータ(DAC)432である。マイクロプロセ
ッサ410は、刺激を制御することに加えて、センサ・
バイアス402、AGC増幅器406、および以下に更
に述べる如き診断自己テスト機能をも制御する。 【0133】図18のシステムに関して、当該システム
ばかりでなく、例えば、薬剤投与システム、他の刺激シ
ステム、およびかかるエネルギ節減手法から利益を蒙り
得る任意の他のシステムの如き他の植込み可能な療法シ
ステムにも適用可能であるエネルギ節減手法を記述す
る。プロセッサに基くIPG55は、オフ状態、即ち種
々の事象の結果として処置期間が生じていない状態に入
る。例えば、患者用プログラマ70がIPGオフ指令を
テレメトリ回路およびアンテナ442を用いてテレメト
リを介して送るために用いられる時に、システム50に
おけるオフ状態に入る。更に、処置期間は、夜間の処置
期間後の朝などの投与期間の終りに投与タイマが時間切
れになる結果として終り、あるいは処置期間は、ある他
の事象の結果として終り得る。このような場合、マイク
ロプロセッサ410は動作停止シーケンスを経て、機能
することが要求されないオフ、即ち、“睡眠”モードに
入る。 【0134】動作停止シーケンスは、システム50の全
ての必須でない回路に対する電力をオフにすることを含
む。このような必須でない回路は、睡眠モードにおい
て、増幅器406、センサ・バイアス402、ADC4
14、DAC432、および刺激出力回路434を含ん
でいる。マイクロプロセッサに基くシステムにおいて
は、マイクロプロセッサはまた、非常に少ない電流が消
費されるが、割込みラインがトグルされるとマイクロプ
ロセッサが覚醒する、睡眠モードあるいは停止モードに
入ることができる。テレメトリ要素440は、患者用プ
ログラマ70からなどのテレメトリ通信を聴取するため
オンの状態を維持し、外部通信、即ちテレメトリ指令が
受取られる時にマイクロプロセッサ410を覚醒させ
る。睡眠モードの動作中は、エネルギが節減される。 【0135】この睡眠モードもまた、マイクロプロセッ
サに基かない処理回路を備えるIPGで使用することが
できる。例えば、論理回路を動作停止あるいはパワーダ
ウンすることができる。更にまた、プロセッサを覚醒さ
せるために、テレメトリ以外の方法を用いることができ
る。例えば、患者が保持する磁石およびIPGに配置さ
れたリード・スイッチ・トリガーを用いることもでき、
あるいはある時間にIPGを自動的にオンにするためI
PGのバックグラウンド・タイマを用いることもでき
る。更に、先に述べたように、この睡眠モードを他の植
込み可能な療法システムで使用することもできる。例え
ば、必須回路が用いられないか、あるいは必須の構成要
素が必要とされない期間がある時に薬剤投与システムが
睡眠モードを用いることができる夜間に、瞬き刺激シス
テムが睡眠モードに入ることもできる。 【0136】図8の患者用プログラマ70、および図7
の医師用プログラマ80は、テレメトリを介してIPG
55と通信する。医師用プログラマ80は、患者の必要
に合致するようにシステムのプログラム可能パラメータ
を医師が調整することを可能にする。このようなプログ
ラミング装置は、当業者には周知である。かかる装置の
事例については、全て参考のため全体的に本文に援用さ
れる、Powell等の米国特許第4,236,524
号、Hartlaub等の同第4,250,884号、
Weisbrod等の同第4,305,397号、Ne
lmsの同第4,323,074号、Mumford等
の同第4,432,360号、およびGreening
er等の「米国法定発明登録第H1347号」に記載さ
れている。例えば、検出アルゴリズムに関して述べた全
てのプログラム可能パラメータ、および刺激パルス振
幅、刺激パルス持続時間、刺激パルス周波数、および刺
激勾配オン/オフ時間は、医師用プログラマ80を介し
て調整することができる。更に、医師用プログラマ80
は、任意の記憶データをアクセスし植え込まれたシステ
ムに記憶される如きデータを検索するために使用するこ
とができる。例えば、患者の名前、病院または診療所の
コード番号、処方日付、および最後のフォローアップ日
付をシステムのハードウェアに記憶することができる。
更に、患者の苦情データ、システムの性能データ、診断
テスト・データをシステムにより蓄積することができ、
また医師用プログラマ80の使用により読出すことがで
きる。例えば、電力オンの合計時間、患者に対する合計
刺激時間、電力サイクル数またはリセット・サイクル
数、平均バッテリ電圧、および故障の検出を、医師用プ
ログラマ80を介して記憶し検索することができる。 【0137】図8は、システム50の患者制御のための
患者用プログラマ70を示している。プログラマ70の
制御パネルは、患者がシステムをオンまたはオフするこ
とを許容するオン/オフ・スイッチ71、75を含む。
スイッチ71をオンにすると、上記の制御ロジックを用
いて処置期間を初期設定する。ボタン73が、患者が快
いレベルに対する刺激の振幅を調整することを許容し、
例えばパルス速度、パルス幅、遅延時間などの他のパラ
メータを患者が制御することを許容する他の制御部を追
加することもできる。 【0138】装置が既に動作中であるならば、パワーオ
ン・スイッチ71もまた、種々の自己テスト機能の開
始、ならびに投与遅延の開始(ブロック604)に用い
ることができる。パワーオン・スイッチにより開始され
る1つの自己テスト機能は、患者の刺激自己テスト機能
であり、これにおいては患者用プログラマ70を用いて
患者が刺激システムをある処置期間だけ、即ち床に入る
前にオンにする時、刺激器はその直後に刺激を患者の舌
下神経などへ自動的に与える。この刺激は、最大刺激時
間あるいは他の任意の予め定めた期間に基くことができ
る。このようなパワーオン刺激は、システムが適正に刺
激を生じることが可能であることを検証する能力を患者
に与える。例えば、刺激は、神経/筋肉が捕捉されたこ
と、リード線の配置が正しいこと、IPG55から電極
65へのリード線が動作中であること、またパルスを与
えるためのIPG刺激器出力回路が適正に機能している
ことを検証する。処置中の任意の時点に、患者がシステ
ム50が適正に機能していると思わなかったならば、患
者は、パワーオン・スイッチを押すことにより、装置を
検査するため刺激を生じることもできる。更に、刺激自
己テストは、IPG−オフ時に行うこともできる。 【0139】患者の刺激自己テストは、本文に述べた如
き呼吸処置システムに適用し得るばかりでなく、患者の
処置を行うどんな刺激システムにも適用し得る。例え
ば、このような自己テストは、筋肉療法または調整シス
テム、瞬き電極刺激システム、あるいは他の任意の神経
筋肉刺激システムで使用することもできる。例えば、舌
下神経を刺激する本文に述べた呼吸障害処置システムに
関しては、自動的に与えられる刺激が、舌の突出を生じ
るに充分な刺激を与え、これを患者が感知し、これによ
り刺激器がオンであり刺激が機能していることを検証す
ることができる。 【0140】刺激自己テスト、または診断自己テストの
如き本文に述べた他の任意のテストを用いて刺激器によ
り検出されるどんな障害も、患者用プログラマ70を介
して患者へ報知することができる。更に、パワーオン刺
激により患者が刺激が充分であることをテストするの
で、患者は、例えばボタン73により、刺激の振幅を医
師により設定されたある境界内に調整することができ
る。この調整は、バッテリ寿命を増すために、神経の捕
捉が生じていなければ患者が刺激の振幅を増し、あるい
は適正な捕捉が生じているならば刺激の振幅を減じるこ
とを可能にする。このような患者の調整は、医師が患者
に制御できることを欲する他の任意の医師プログラム可
能なパラメータに対しても用いることができる。例え
ば、刺激速度、パルス幅、療法遅延期間、などである。
更に、システムが適正に機能していなければ、システム
に記憶されたテスト・データまたは故障データをアクセ
スすることなどによるシステムの評価のため医師に会う
ことができる。 【0141】パワーオン・スイッチ71はまた、検出ア
ルゴリズムが適正に動作していると共に構成要素および
回路が機能するかどうかを判定するためシステムをテス
トするために、内部の診断自己テストを開始するよう用
いることもできる。しかし、このような診断自己テスト
はまた、システムが患者と対話しない時常に実行するこ
とができる。例えば、図18に関して述べたシステムの
診断自己テストは、投与遅延、睡眠モード、療法遅延の
間、IPGオフ時、あるいは患者が覚醒している時刻に
実行することができる。診断自己テスト中に、例えば図
18のシステム、増幅器406、フィルタ404に関し
て、システムの構成要素および機能をテストすることが
でき、構成要素の全ての残部を以下に更に述べるように
テストすることができる。このようなテストは、典型的
に、医師のオフィスにおいて医師用プログラマ80を用
いて行われる。しかし、この処置は患者の日中の睡眠期
間に行われるので、システムが動作している時患者が眠
っているので、システムが適正に機能しているか否かは
判らない。従って、システムが患者と対話していない、
即ち刺激または検出と相互に作用していない期間中、あ
るいは換言すれば、患者が処置に依存しない期間中に、
診断自己テストが有益である。例えば、故障が検出され
る時に患者用プログラマ70へ送られる故障表示によ
り、患者は、システムが適正に機能していることのある
保証を有する。 【0142】図19に示される如き診断自己テスト方策
は、多くの異なる療法システムに対して適用が可能であ
る。例えば、同図に示されるように、典型的な療法シス
テム900は、療法装置901、即ち、患者10の検知
された信号904の如き入力を受取るための入力回路9
08を有するIPG55を含んでいる。装置901は更
に、検知信号を処理し、出力回路910を介して出力9
06を生成するためのマイクロプロセッサまたはある他
の論理回路912を含む。更に、この装置は、外部のソ
ースから情報を受取りこれへ情報を送るためのテレメト
リ回路914を含むこともできる。 【0143】このような一般的に述べた療法システムに
対する一般的な診断テスト方策は、出力回路910から
患者10へ生成された出力906を印加することを含
む。生成出力906による療法の結果は、システムの動
作を検証するため入力回路908を介して検出される。
例えば、刺激出力、即ち心臓ペースを患者へ印加するこ
とができ、入力回路は心臓ペースが患者における生理的
応答を結果として生じたかどうかを検出することができ
る。更に、刺激出力は例えば、睡眠時無呼吸を処置する
ために頤舌筋に対するパルス列であり得る。入力回路
は、頤舌筋の刺激により正しい呼吸応答、即ち開放した
気道および適正な呼吸作用が得られたことを検証するた
め、呼吸努力の検出信号特性をマイクロプロセッサへ与
える。正しい応答が表示されなければ、システムを更に
テストすることができる。出力から入力に対する内部減
衰フィードバック出力916(システムの正常形態の線
より太い線として示される)は、入力回路または出力回
路が適正に動作しているかを判定するために用いること
ができる。このような一般的テスト方策は、装置601
に対して内外部の障害を検出する。例えば、破断した刺
激リード線または検知リード線を検出することができ、
あるいは故障のある出力回路を検出することができる。 【0144】図20Aないし図20Dは、図18に示し
たシステムの種々の構成要素をテストするための他の更
に特定の内部診断自己テストの種々のブロック図を示し
ている。図20Aは、前置増幅器の自己テストに含まれ
る図18のブロックを示している。DAC432は、電
圧または電圧パルスをフィルタ404、増幅器406ま
たはADC414の入力へ送出する。マイクロプロセッ
サ410は、正しい応答を検証する。DAC432はま
た、これらのループへの加入によって検証される。 【0145】図20Bは、センサ・バイアスの自己テス
トに含まれるブロックを示す。センサ・バイアス402
からのバイアス信号は、ADC414へ送られ、マイク
ロプロセッサ410により測定され設定基準値に比較さ
れる。センサ60からのセンサ信号、例えば、センサ・
バイアスから結果として生じるDC静電圧もまた、AD
C414へ送られ、検証のためマイクロプロセッサ41
0により測定されて設定基準値に比較される。 【0146】図20Cは、刺激出力自己テストに含まれ
るブロックを示す。振幅がDAC432の制御下にある
刺激出力回路434からの出力は、ADC414へ送ら
れて、マイクロプロセッサ410により検証される。こ
の出力は、その最大刺激へ上げられ、次に測定のためA
DC414に対する入力のため減衰される。 【0147】図20Dは、テレメトリ自己テストに含ま
れるブロックを示す。テレメトリ要素440は、幾つか
の方法でテストすることができる。第一に、既知の電圧
パルスが、回路を駆動、即ち受取りピングを刺激するた
めDAC432を介してテレメトリ要素440へ印加さ
れ、テレメトリ受信がマイクロプロセッサ410を介し
て検証され、復調電圧がADC414において測定され
る。同様に、マイクロプロセッサ410はテレメトリ・
アップリンク、即ちアンテナにおけるピングを開始する
ことができ、ADC414はアンテナ442における信
号を検証する。第二に、マイクロプロセッサ410によ
りテレメトリ・アップリンクを開始、即ちアンテナをピ
ングすることができ、マイクロプロセッサ410により
行われる検出の検証により、回路440のテレメトリ復
調器がアンテナ442のリンギングを検出することを即
時可能にする。この第2のテストは、ADC414また
はDAC432は使用しない。 【0148】他の構成要素および機能を検証するため、
更に他のテストを行うことができる。例えば、既知の信
号をスイッチ・インすることにより、AGCを校正する
ことができ、DACが生成した信号によりアナログのオ
フセットおよびオンセット検出を検証することができ、
リード線およびバッテリの測定を行うことができる。更
に、患者用プログラマまたは医師用プログラマのいずれ
かにおいて、診断自己テスト結果を記憶し、迅速な故障
識別を可能にするためアップリンクすることができる。 【0149】当業者には、本発明は特定の実施の形態お
よび事例に関して先に記述したが、本発明は必ずしもこ
れらに限定されないこと、および他の多くの実施の形
態、事例、用途、実施の形態の修正および変更が本発明
の概念から逸脱することなく可能であることが理解され
よう。
【図面の簡単な説明】 【図1】図1は、通常の呼吸活動を有する患者の側面断
面図である。 【図2A】図2Aは、(ピークにおける完全に正常な吸
息で示される)正常な呼吸波形のグラフで、呼吸努力波
形とこの呼吸努力波形の表示相を示している。 【図2B】図2Bは、(ピークにおける完全に正常な吸
息で示される)正常な呼吸波形のグラフで、呼吸の空気
流の波形のグラフを示している。 【図2C】図2Cは、(ピークにおける完全に正常な吸
息で示される)正常な呼吸波形のグラフで、対応する呼
吸努力波形を示している。 【図3】図3は、閉鎖性無呼吸のオンセットにおける図
1の患者の側面断面図である。 【図4A】図4Aは、正常な呼吸努力を示す吸息努力の
呼吸波形である。 【図4B】図4Bは、無呼吸事象のオンセット時の正常
な吸息努力における変化を示す吸息努力の呼吸波形であ
る。 【図4C】図4Cは、無呼吸事象における患者の呼吸の
空気流(図4Aおよび図4Bに示した呼吸努力波形とは
対照的な)を示す呼吸波形である。 【図5】図5は、本発明による刺激システムの植込み可
能な構成要素を示す患者の前面断面図である。 【図6】図6は、医師と患者のプログラミング装置を更
に含む図5に示した刺激システムのブロック図である。 【図7】図7は、図6におけるブロック図で示した医師
のプログラミング装置の実施の一形態の図である。 【図8】図8は、図6におけるブロック図で示した患者
のプログラミング装置の実施の一形態の図である。 【図9】図9は、図6におけるブロック図に示したIP
G/刺激器の実施の一形態を示す図である。 【図10A】図10Aは、胸骨柄の外面に近い位置にお
いて呼吸努力を検知するための図6のブロック図に示し
たセンサを取付ける種々の位置または形態を示す図であ
る。 【図10B】図10Bは、胸骨柄の外面に近い位置にお
いて呼吸努力を検知するための図6のブロック図に示し
たセンサを取付ける種々の位置または形態を示す図であ
る。 【図10C】図10Cは、胸骨柄の外面に近い位置にお
いて呼吸努力を検知するための図6のブロック図に示し
たセンサを取付ける種々の位置または形態を示す図であ
る。 【図10D】図10Dは、胸骨柄の外面に近い位置にお
いて呼吸努力を検知するための図6のブロック図に示し
たセンサを取付ける種々の位置または形態を示す図であ
る。 【図10E】図10Eは、胸骨柄の外面に近い位置にお
いて呼吸努力を検知するための図6のブロック図に示し
たセンサを取付ける種々の位置または形態を示す図であ
る。 【図11A】図11Aないし図11Dは、図6のブロッ
ク図に示したセンサの実施の一形態の種々の図である。
図11Aはセンサの側面図である。 【図11B】図11Aないし図11Dは、図6のブロッ
ク図に示したセンサの実施の一形態の種々の図である。
図11Bはセンサのスリーブ小組立体を部分的に破断し
た、センサの検知要素部分を示す破断図である。 【図11C】図11Aないし図11Dは、図6のブロッ
ク図に示したセンサの実施の一形態の種々の図である。
図11Cはセンサの検知要素部分の断面図である。 【図11D】図11Aないし図11Dは、図6のブロッ
ク図に示したセンサの実施の一形態の種々の図である。
図11Dはセンサのコネクタ部分の断面図である。 【図12A】図12Aは、センサから呼吸努力信号を受
取り吸息同期刺激信号を電極へ与える、ロジックで構成
された、図6のブロック図で示したIPG/刺激器の信
号処理回路のブロック図の第1の実施の形態である。 【図12B】図12Bは、センサから呼吸努力信号を受
取り吸息同期刺激信号を電極へ与える、マイクロプロセ
ッサで実現される、図6のブロック図で示したIPG/
刺激器の信号プログラミング回路のブロック図の第2の
実施の形態である。 【図13A】図13Aは、図12Aおよび図12Bのブ
ロック図で示したアルゴリズム/制御ロジックの最上レ
ベルのフロー図である。 【図13B】図13Bは、図13Aのフロー図のIPG
−ONブロックのフロー図である。 【図13C】図13Cは、図13Aのフロー図のオンセ
ット検出ブロックのフロー図である。 【図13D】図13Dは、図13Aのフロー図の刺激ブ
ロック中のオフセット検出のフロー図である。 【図13E】図13Eは、刺激が生じない時の図13A
のフロー図のオフセット検出ブロックのフロー図であ
る。 【図13F】図13Fは、図13Aのフロー図の中断、
人為結果、療法遅延ブロックのフロー図である。 【図13G】図13Gは、図13Aのフロー図のAGC
調整ブロックのフロー図である。 【図14】図14は、全て本発明によって検出される種
々の臨界点、かかる検出で使用される種々の閾値、正常
な差圧力信号、呼吸努力波形に関して検出される臨界点
に基いて同期的に印加される刺激信号を示す正常な呼吸
努力波形とを示すグラフ、および不応期間の定義を示す
図である。 【図15】図15は、人為結果を有する呼吸努力波形、
印加される刺激信号、および吸息のオンセットとしてア
ーチファクトを排除するため用いられる不応期間の例を
示すグラフである。 【図16A】図16Aは、印加される正常な呼吸努力波
形と刺激を示す。 【図16B】図16Bは、中枢睡眠時無呼吸を有する患
者の呼吸努力波形と、最大刺激時間制限を用いて印加さ
れる刺激を示す。 【図16CDE】図16Cは、呼吸努力のサイクル間に
生じる中枢睡眠時無呼吸を示す。図16Dは、図16C
において生じる中枢睡眠時無呼吸の処置のための刺激期
間を示す。図16Eは、中枢睡眠時無呼吸における図1
6Cに示した呼吸信号に対するAGC利得を示す。 【図17A】図17Aは、患者を刺激するため用いられ
る刺激バーストの実施の一形態のグラフである。 【図17B】図17Bは、患者を刺激するため用いられ
る刺激バーストの実施の一形態のグラフである。 【図17C】図17Cは、患者を刺激するため用いられ
る刺激バーストの実施の一形態のグラフである。 【図18】図18は、マイクロプロセッサに基く刺激シ
ステムの実施の一形態のブロック図である。 【図19】図19は、療法システムに対する1つの診断
自己テスト方策のブロック図表示である。 【図20A】図20Aは、図18に示したシステムに対
する種々の内部診断自己テストのブロック図である。 【図20B】図20Bは、図18に示したシステムに対
する種々の内部診断自己テストのブロック図である。 【図20C】図20Cは、図18に示したシステムに対
する種々の内部診断自己テストのブロック図である。 【図20D】図20Dは、図18に示したシステムに対
する種々の内部診断自己テストのブロック図である。 【符号の説明】 10 患者 50 植込み可能な刺激システム 52 リード線 53 上舌神経 55 植込み可能なパルス発生器(IPG)/刺激器 57 リード線 60 トランスデューサ 61 鎖骨 62 胸骨上切痕 63 胸骨柄 64 胸骨 65 電極システム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ニース,ジョハン・ジェイ アメリカ合衆国ミネソタ州55433,クー ン・ラピッズ,イグレット・ブールヴァー ド・ノースウエスト 9951 Fターム(参考) 4C053 KK02 KK05 KK07

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 エネルギを節減するために植込み可能な
    療法システムを動作させる装置において、 前記療法システムに対する治療期間中に、一つの機能を
    実行するための植込み可能な構成要素であって、前記治
    療期間中に少なくとも第1の状態で動作可能であり且つ
    前記治療期間以外では第2の状態で動作可能であり、前
    記第1の状態が前記第2の状態より多くのエネルギを使
    用するように構成された前記植込み可能な構成要素と、 前記機能の実行が前記治療期間中に要求されるときに、
    前記植込み可能な構成要素を前記第1の状態で動作さ
    せ、且つ前記機能の実行が前記治療期間以外の期間で要
    求されないときに、前記植込み可能な構成要素を前記第
    1の状態で動作させる動作手段と、を備え、 前記動作手段は、前記療法システムが患者の体外ソース
    から患者への通信を検出するまで、前記植込み可能な構
    成要素を第2の状態で動作させる手段を含むこと、を特
    徴とする植込み可能な療法システムを動作させる装置。
JP2002337979A 1996-06-26 2002-11-21 療法システムを動作させる装置 Pending JP2003190303A (ja)

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