以下、添付図面を参照して、医用情報処理装置及び医用情報処理方法の実施形態について詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る医用情報処理装置100の構成の一例を示す図である。図1に示すように、本実施形態に係る医用情報処理装置100は、ネットワーク200を介して、各システムと通信可能に接続される。例えば、本実施形態に係る医用情報処理装置100は、ネットワーク200を介して、電子カルテシステム300等と通信可能に接続される。医用情報処理装置100及び電子カルテシステム300は、例えば、病院等に設置され、院内LAN(Local Area Network)等のネットワーク200によって相互に接続される。なお、医用情報処理装置100は、ネットワーク200を介して、各システムと通信可能に接続されているが、これに限定されず、例えば、電子カルテシステム300と共通のシステムとして使用されてもよい。
電子カルテシステム300は、被検体(例えば、患者)に対して実施された処方や看護記録等の患者情報を記録した電子カルテを作成して、システム内の記憶回路に記憶する。そして、電子カルテシステム300は、医用情報処理装置100からの要求に応じて、記憶回路に記憶されている電子カルテの患者情報を医用情報処理装置100に送信する。ここで、患者情報については後述する。
医用情報処理装置100は、ネットワーク200を介して、電子カルテシステム300から患者情報を取得し、取得した患者情報を用いて各種の情報処理を行う。例えば、医用情報処理装置100は、ワークステーションやパーソナルコンピュータ、タブレット端末等のコンピュータ機器によって実現される。
具体的には、医用情報処理装置100は、入力インターフェース110と、ディスプレイ120と、通信インターフェース130と、記憶回路140と、処理回路150とを有する。なお、医用情報処理装置100は、上述の構成に限定されず、例えば、記憶回路140、処理回路150のみを有しており、入力インターフェース110、ディスプレイ120、通信インターフェース130は、医用情報処理装置100に接続されることにより使用されてもよい。
入力インターフェース110は、処理回路150に接続されており、操作者から各種指示及び各種情報の入力操作を受け付ける。具体的には、入力インターフェース110は、操作者から受け付けた入力操作を電気信号へ変換して処理回路150に出力する。例えば、入力インターフェース110は、トラックボール、スイッチボタン、マウス、キーボード、操作面へ触れることで入力操作を行うタッチパッド、表示画面とタッチパッドとが一体化されたタッチスクリーン、光学センサを用いた非接触入力回路、及び音声入力回路等によって実現される。なお、本明細書において、入力インターフェース110は、マウス、キーボード等の物理的な操作部品を備えるものだけに限られない。例えば、装置とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を制御回路へ出力する電気信号の処理回路も入力インターフェース110の例に含まれる。なお、入力インターフェース110は、入力部の実現手段の一例である。
ディスプレイ120は、処理回路150に接続されており、各種情報及び各種画像を表示する。具体的には、ディスプレイ120は、処理回路150から送られる各種情報及び各種画像のデータを表示用の電気信号に変換して出力する。例えば、ディスプレイ120は、液晶モニタやCRT(Cathode Ray Tube)モニタ、タッチパネル等によって実現される。なお、ディスプレイ120は、表示部の実現手段の一例である。
通信インターフェース130は、処理回路150に接続されており、医用情報処理装置100と各システムとの間で行われる各種データの伝送及び通信を制御する。例えば、通信インターフェース130は、電子カルテシステム300から電子カルテの患者情報を受信し、受信した患者情報を処理回路150に出力する。通信インターフェース130は、例えば、ネットワークカードやネットワークアダプタ、NIC(Network Interface Controller)等によって実現される。
記憶回路140は、処理回路150に接続されており、各種情報を記憶する。具体的には、記憶回路140は、各システムから受信した患者情報を記憶する。例えば、記憶回路140は、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子や、ハードディスク、光ディスク等によって実現される。なお、記憶回路140は、記憶部の実現手段の一例である。また、記憶回路140は、医用情報処理装置100がネットワーク200上でアクセス可能であれば、医用情報処理装置100に内蔵されていなくてもよい。
処理回路150は、入力インターフェース110を介して操作者から受け付けた入力操作に応じて、医用情報処理装置100の構成要素を制御する。具体的には、処理回路150は、通信インターフェース130から出力される患者情報を記憶回路140に記憶させる。また、処理回路150は、記憶回路140から患者情報を読み出し、ディスプレイ120に表示する。例えば、処理回路150は、プロセッサによって実現される。
なお、上記説明において用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、或いは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable GateArray:FPGA))等の回路を意味する。プロセッサは記憶回路に保存されたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、記憶回路にプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むよう構成しても構わない。この場合、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、本実施形態の各プロセッサは、プロセッサごとに単一の回路として構成される場合に限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのプロセッサとして構成し、その機能を実現するようにしてもよい。
以上、本実施形態に係る医用情報処理装置100の全体構成について説明した。このような構成のもと、本実施形態に係る医用情報処理装置100は、被検体に適した治療計画の立案を支援することができるように構成されている。
具体的には、本実施形態では、記憶回路140は、患者情報DB(Data Base)141を含む。患者情報DB141は、電子カルテシステム300から取得した電子カルテの患者情報を記憶する。ここで、患者情報は、患者の基本情報と診療データとを含む。基本情報は、患者を識別する識別情報、氏名、生年月日、性別、血液型、身長、体重等を含む。診療データには、数値(計測値)や診療記録等の情報と、それらの記録日時を示す情報とが含まれる。
例えば、診療データとしては、処方データ、看護記録データ等が挙げられる。処方データは、処方に関するデータであり、例えば医師により電子カルテに記録されたデータである。また、看護記録データは、看護記録に関するデータであり、例えば看護師により電子カルテに記録されたデータである。なお、患者情報DB141に記憶される患者情報は、電子カルテシステム300から取得された情報そのものでもよいし、各システムから取得した情報を統合したものであってもよい。
また、患者情報DB141は、過去に実施された治療と当該治療による治療結果とを対応付ける治療計画データを記憶する。
図2は、本実施形態に係る医用情報処理装置100の患者情報DB141に記憶される治療計画データの一例を示す図である。例えば、図2に示すように、患者情報DB141は、患者IDと、期間と、治療計画データとを対応付けて記憶する。ここで、患者情報DB141に記憶される患者IDには、被検体(患者)を一意に識別する識別情報が設定される。また、患者情報DB141に記憶される期間には、当該被検体に対して治療が実施された日時が設定される。患者情報DB141に記憶される治療計画データには、当該被検体に対して実施された治療と当該治療による治療結果とが含まれる。ここで、治療結果は、被検体に対する血液検査の数値、被検体の状態(バイタルサインや体重等)を含むデータである。
例えば、患者情報DB141には、患者ID「P0001」、「P0002」、「P0010」の被検体に対して、治療として「薬剤A」、「薬剤B」、「薬剤C」、「薬剤D」、「薬剤E」を用いた投薬が実施され、当該治療により治療結果として、血液検査の数値である「結果A」、「結果B」、「結果C」が出ていることが記録されている。「薬剤A」、「薬剤B」、「薬剤C」、「薬剤D」、「薬剤E」の例や、「結果A」、「結果B」、「結果C」の例については後述する。患者ID「P0001」、「P0002」、「P0010」の被検体に対する当該治療は、それぞれ、2018年1月10日から2月10日までの期間「20180110~20180210」、2018年2月1日から2月20日までの期間「20180201~20180220」、2018年4月20日から5月10日までの期間「20180420~20180510」に実施されている。
また、本実施形態では、記憶回路140は、診療ガイドライン142を記憶する。診療ガイドライン142は、医者を含む医療者を支援する目的で作成されている。診療ガイドライン142には、診断、治療等の診療の手順をまとめた指針が記載されている。また、診療ガイドライン142には、推奨される治療と、当該治療により想定される治療結果とが含まれていてもよい。
また、本実施形態では、記憶回路140は、薬剤DB143を含む。図3は、本実施形態に係る医用情報処理装置100の薬剤DB143に記憶される薬剤情報の一例を示す図である。例えば、図3に示すように、薬剤DB143は、薬剤名と、薬剤を投薬する時の制限事項と、薬剤を投薬したときの効果が表れる期間と、薬剤を投薬したときの副作用を表す情報とを対応付ける複数の薬剤情報を記憶する。例えば、副作用を表す情報としては、「脈拍」、「呼吸」、「体温」、「血圧」、「意識レベル」等のバイタルサインの変化、体重の増減、症状の変化が挙げられる。
例えば、薬剤DB143には、薬剤名として「薬剤A」と、「薬剤A」を投薬する時の制限事項として1日の投薬の上限量「○○」や投薬間隔「1日1回まで」と、「薬剤A」を投薬したときの効果が表れる期間「○○日」と、「薬剤A」を投薬したときの副作用「排尿量の増加」、「眠気あり」等とが記録されている。
そして、本実施形態では、処理回路150が、表示制御機能151と、受付機能152と、取得機能153と、シミュレート機能154とを有する。なお、表示制御機能151は、表示制御部の一例である。受付機能152は、受付部の一例である。取得機能153は、取得部の一例である。シミュレート機能154は、導出部の一例である。
表示制御機能151は、指定された表示期間に実施された被検体に対する診療行為のイベントを時系列に表示する。
図4は、本実施形態に係る医用情報処理装置100の表示制御機能151によって表示される画面の一例を示す図である。例えば、図4に示すように、表示制御機能151は、操作者からの要求に応じて、タイムライン表示領域11と、データ表示領域12とを含む画面10をディスプレイ120に表示する。
具体的には、表示制御機能151は、タイムライン表示領域11に、操作者によって指定された表示期間に実施された被検体に対する診療行為のイベントを時系列に表示する。例えば、表示制御機能151は、表示期間に実施された被検体(患者ID「P0010」の被検体)に対する診療行為のイベントの内容を象徴的に表した図柄を、表示期間を時系列に分割した集計単位ごとに配置して表示する。ここで、タイムライン表示領域11において、横軸は時間を表し、縦軸は各イベントを表す。各イベントとしては、処方データを表す「処方」、看護記録データを表す「看護記録」、治療計画データを表す「治療計画」等が挙げられる。
そして、表示制御機能151は、タイムライン表示領域11に表示された表示期間のうちのいずれかの期間(例えば、図4に示す期間13)を指定する操作を操作者から受け付け、指定された期間13で実施された診療行為のイベントに関するデータの内容を示す詳細情報をデータ表示領域12に表示する。期間13は、画面10上で現在の入力位置を指し示すカーソル16を操作者が入力インターフェース110で操作することにより指定される。具体的には、取得機能153は、記憶回路140の患者情報DB141を参照して、指定された期間13で実施された診療行為のイベントに関するデータを取得し、表示制御機能151は、取得したデータの内容を示す詳細情報をデータ表示領域12に表示する。
例えば、指定された期間12が、2018年4月20日から5月10日までの期間である場合、取得機能153は、図2に示す患者情報DB141を参照して、指定された期間13に患者ID「P0010」の被検体に対して「薬剤A」、「薬剤B」、「薬剤C」、「薬剤D」、「薬剤E」の投薬により実施された治療と、当該治療による治療結果である「結果A」、「結果B」、「結果C」とを履歴データとして取得し、表示制御機能151は、取得した履歴データをデータ表示領域12に表示する。具体的には、データ表示領域12は、治療計画表示領域14と、治療結果表示領域15とを含み、表示制御機能151は、取得した履歴データとして、実施された治療を表すグラフを治療計画表示領域14に表示させ、当該治療による治療結果を表すグラフを治療結果表示領域15に表示させる。
次に、図5~図15を用いて、本実施形態に係る医用情報処理装置100の処理について詳細に説明する。図5は、本実施形態に係る医用情報処理装置100による処理の手順を示すフローチャートである。
(治療計画入力処理)
まず、操作者が、患者ID「P0010」の被検体に対する治療計画をディスプレイ120上で入力する場合について説明する。図6、図7は、本実施形態に係る医用情報処理装置100による治療計画入力処理の一例を説明するための図である。
図5のステップS101は、医用情報処理装置100の処理回路150が記憶回路140から受付機能152、表示制御機能151に対応するプログラムを読み出して実行するステップである。ステップS101において、受付機能152は、患者ID「P0010」の被検体に対する治療計画を受け付ける。
例えば、表示制御機能151は、履歴データとして、図6に示すように、実施された治療21を表すグラフをディスプレイ120の治療計画表示領域14に表示させ、図7に示すように、当該治療21による治療結果22を表すグラフをディスプレイ120の治療結果表示領域15に表示させている。
例えば、実施された治療21で用いられた強心剤である薬剤「コアテック注5mg/5mL」、「ジゴシン散0.1%(1mg/g)」は、それぞれ、図2に示す「薬剤A」、「薬剤B」の一例である。また、実施された治療21で用いられた利尿薬である薬剤「ラシックス注20mg/2mL」、「ラシックス細粒4%(40mg/g)」、「ヒドロクロロチアジド錠末100mg/g」は、それぞれ、図2に示す「薬剤C」、「薬剤D」、「薬剤E」の一例である。当該治療21による治療結果22である「BUN(血液尿素窒素)」、「CRP(C反応性蛋白)」、「ALB(アルブミン)」の数値は、それぞれ、図2に示す「結果A」、「結果B」、「結果C」の一例である。
履歴データとして、実施された治療21及び当該治療21による治療結果22がそれぞれディスプレイ120の治療計画表示領域14及び治療結果表示領域15に表示されているときに、図6に示すように、受付機能152は、患者ID「P0010」の被検体に対する治療計画を、治療計画アイコン31を介して受け付ける。具体的には、表示制御機能151は、治療計画を受け付けるための図形である治療計画アイコン31を治療計画表示領域14に表示させ、受付機能152は、患者ID「P0010」の被検体に対する治療計画を入力するツールとして、治療計画アイコン31の操作を操作者から受け付ける。例えば、操作者が入力インターフェース110を用いて治療計画表示領域14上でカーソル16を操作することにより、受付機能152は、患者ID「P0010」の被検体に対する治療計画として、次の予定日に薬剤「コアテック注5mg/5mL」を設定量だけ投薬することを受け付け、表示制御機能151は、受け付けた治療計画を図形である治療計画アイコン31で治療計画表示領域14に表示させる。
図5のステップS102は、医用情報処理装置100の処理回路150が記憶回路140から取得機能153に対応するプログラムを読み出して実行するステップである。ステップS102において、取得機能153は、記憶回路140から、受け付けた治療計画に関連する治療計画データを参照データとして取得する。具体的には、取得機能153は、記憶回路140の患者情報DB141を参照して、受け付けた治療計画と、履歴データとして、実施された治療21及び当該治療21による治療結果22とに関連する治療計画データを参照データとして取得する。例えば、取得機能153は、図2に示す患者情報DB141を参照して、2018年1月10日から2月10日までの期間に患者ID「P0001」の被検体に対して実施された治療と当該治療による治療結果とを対応付ける治療計画データを参照データとして取得し、2018年2月01日から2月20日までの期間に患者ID「P0002」の被検体に対して実施された治療と当該治療による治療結果とを対応付ける治療計画データを参照データとして取得する。ここで、取得機能153は、診療ガイドライン142を参照して、推奨される治療と、当該治療により想定される治療結果とを参照データとして取得してもよい。
また、ステップS102において、取得機能153は、記憶回路140から、受け付けた治療計画に関連する薬剤情報を取得する。例えば、取得機能153は、図3に示す薬剤DB143を参照して、受け付けた治療計画に関連する薬剤情報として、薬剤「コアテック注5mg/5mL」に関する薬剤情報を取得する。
図5のステップS103は、医用情報処理装置100の処理回路150が記憶回路140からシミュレート機能154に対応するプログラムを読み出して実行するステップである。ステップS103において、シミュレート機能154は、取得した参照データと、履歴データとして、実施された治療21及び当該治療21による治療結果22と、取得した薬剤情報とを用いて、受け付けた治療計画に対して推定される治療結果をシミュレートする。
ここで、取得機能153は、例えば、電子カルテシステム300から、患者ID「P0010」の被検体の現在の状態(例えば、現在の年齢、体重、症状等)を取得してもよい。更に、取得機能153は、取得した参照データを参照して、電子カルテシステム300から、患者ID「P0001」、「P0002」の被検体の当時の状態(例えば、当時の年齢、体重、症状等)を取得してもよい。この場合、ステップS103において、シミュレート機能154は、被検体の現在の状態を更に用いて、受け付けた治療計画に対して推定される治療結果をシミュレートする。
また、受付機能152は、患者ID「P0010」の被検体の状態(例えば、バイタルサインや体重等)に関する目標値を受け付けてもよい。この場合、ステップS103において、シミュレート機能154は、被検体の状態に関する目標値を更に用いて、受け付けた治療計画に対して推定される治療結果をシミュレートする。
また、取得した薬剤情報には、薬剤「コアテック注5mg/5mL」を投薬する時の制限事項(1日の投薬の上限量や投薬間隔)、及び、薬剤「コアテック注5mg/5mL」を投薬したときの効果が表れる期間が含まれている。したがって、ステップS103において、シミュレート機能154は、取得した薬剤情報により、上記制限事項、及び、上記効果が表れる期間も考慮して、受け付けた治療計画に対して推定される治療結果をシミュレートする。
図5のステップS104は、医用情報処理装置100の処理回路150が記憶回路140から表示制御機能151に対応するプログラムを読み出して実行するステップである。ステップS104において、表示制御機能151は、シミュレーション結果をディスプレイ120に表示させる。具体的には、図7に示すように、表示制御機能151は、シミュレーション結果として、受け付けた治療計画に対して推定される治療結果32を図形であるグラフでディスプレイ120の治療結果表示領域15に表示させる。例えば、受け付けた治療計画に対して推定される治療結果32は、「ALB(アルブミン)」の数値を表している。
本実施形態に係る医用情報処理装置100では、履歴データとして、実施された治療21及び当該治療21による治療結果22がそれぞれディスプレイ120の治療計画表示領域14及び治療結果表示領域15に表示されているときに、受付機能152が、患者ID「P0010」の被検体に対する治療計画を、治療計画アイコン31を介して受け付けた場合、取得機能153は、記憶回路140(患者情報DB141、診療ガイドライン142)から、受け付けた治療計画に関連する治療計画データを参照データとして取得し、記憶回路140の薬剤DB143から、受け付けた治療計画に関連する薬剤情報を取得する。そして、シミュレート機能154は、取得した参照データと履歴データと取得した薬剤情報とを用いて、受け付けた治療計画に対して推定される治療結果32をシミュレート(導出)し、表示制御機能151が、シミュレーション結果(導出した結果)をディスプレイ120(表示部)に表示させる。なお、履歴データは、必ずしもディスプレイ120に表示されなくてもよい。
このように、本実施形態に係る医用情報処理装置100では、例えば医師の経験が浅い場合でも、患者ID「P0010」の被検体に適した治療計画の立案を支援することができる。
(治療結果入力処理)
次に、操作者が、患者ID「P0010」の被検体に対して目標とする治療結果をディスプレイ120上で入力する場合について説明する。図8~図10は、本実施形態に係る医用情報処理装置100による治療結果入力処理の一例を説明するための図である。
図5のステップS101において、受付機能152は、患者ID「P0010」の被検体に対する治療結果を受け付ける。
例えば、表示制御機能151は、履歴データとして、実施された治療を表すグラフをディスプレイ120の治療計画表示領域14に表示させ、図8に示すように、当該治療による治療結果22を表すグラフをディスプレイ120の治療結果表示領域15に表示させている。このとき、図8に示すように、受付機能152は、患者ID「P0010」の被検体に対する治療結果を、治療結果アイコン41を介して受け付ける。具体的には、表示制御機能151は、治療結果を受け付けるための図形である治療結果アイコン41を治療結果表示領域15に表示させ、受付機能152は、患者ID「P0010」の被検体に対する治療結果を入力するツールとして、治療結果アイコン41の操作を操作者から受け付ける。例えば、操作者が入力インターフェース110を用いて治療結果表示領域15上でカーソル16を操作することにより、受付機能152は、治療結果として、次の期間に「CRP(C反応性蛋白)」の数値を目標の数値に設定することを受け付け、表示制御機能151は、受け付けた治療結果を図形である治療結果アイコン41で治療結果表示領域15に表示させる。
図5のステップS102において、取得機能153は、記憶回路140から、受け付けた治療結果に関連する治療計画データを参照データとして取得する。具体的には、取得機能153は、記憶回路140の患者情報DB141を参照して、受け付けた治療結果と、履歴データとして、実施された治療及び当該治療による治療結果22とに関連する治療計画データを参照データとして取得する。例えば、取得機能153は、図2に示す患者情報DB141を参照して、2018年1月10日から2月10日までの期間に患者ID「P0001」の被検体に対して実施された治療と当該治療による治療結果とを対応付ける治療計画データを参照データとして取得し、2018年2月01日から2月20日までの期間に患者ID「P0002」の被検体に対して実施された治療と当該治療による治療結果とを対応付ける治療計画データを参照データとして取得する。ここで、取得機能153は、診療ガイドライン142を参照して、推奨される治療と、当該治療により想定される治療結果とを参照データとして取得してもよい。
また、ステップS102において、取得機能153は、記憶回路140から、受け付けた治療結果に関連する薬剤情報を取得する。例えば、取得機能153は、図3に示す薬剤DB143を参照して、受け付けた治療結果に関連する薬剤情報として、薬剤「コアテック注5mg/5mL」に関する薬剤情報を取得する。
図5のステップS103において、シミュレート機能154は、取得した参照データと、履歴データとして、実施された治療及び当該治療による治療結果22と、取得した薬剤情報とを用いて、受け付けた治療結果に対して推定される治療計画をシミュレートする。
ここで、取得機能153は、例えば、電子カルテシステム300から、患者ID「P0010」の被検体の現在の状態(例えば、現在の年齢、体重、症状等)を取得してもよい。更に、取得機能153は、取得した参照データを参照して、電子カルテシステム300から、患者ID「P0001」、「P0002」の被検体の当時の状態(例えば、当時の年齢、体重、症状等)を取得してもよい。この場合、ステップS103において、シミュレート機能154は、被検体の現在の状態を更に用いて、受け付けた治療結果に対して推定される治療計画をシミュレートする。
また、受付機能152は、患者ID「P0010」の被検体の状態(例えば、バイタルサインや体重等)に関する目標値を受け付けてもよい。この場合、ステップS103において、シミュレート機能154は、被検体の状態に関する目標値を更に用いて、受け付けた治療結果に対して推定される治療計画をシミュレートする。
また、取得した薬剤情報には、図9に示すように、薬剤「コアテック注5mg/5mL」を投薬する時の制限事項51、及び、薬剤「コアテック注5mg/5mL」を投薬したときの効果が表れる期間52が含まれている。したがって、ステップS103において、シミュレート機能154は、取得した薬剤情報により、上記制限事項、及び、上記効果が表れる期間も考慮して、受け付けた治療結果に対して推定される治療計画をシミュレートする。
図5のステップS104は、医用情報処理装置100の処理回路150が記憶回路140から表示制御機能151に対応するプログラムを読み出して実行するステップである。ステップS104において、表示制御機能151は、シミュレーション結果をディスプレイ120に表示させる。具体的には、図9に示すように、表示制御機能151は、シミュレーション結果として、受け付けた治療結果に対して推定される治療計画42を図形である棒グラフでディスプレイ120の治療計画表示領域14(図9では治療計画表示領域14A)に表示させる。例えば、受け付けた治療結果に対して推定される治療計画42は、薬剤「コアテック注5mg/5mL」を投薬する時の制限事項51(1日の投薬の上限量、投薬間隔「1日1回まで」)と、薬剤「コアテック注5mg/5mL」を投薬したときの効果が表れる期間52とが考慮されている。
本実施形態に係る医用情報処理装置100では、履歴データとして、実施された治療及び当該治療による治療結果22がそれぞれディスプレイ120の治療計画表示領域14及び治療結果表示領域15に表示されているときに、受付機能152が、患者ID「P0010」の被検体に対する治療結果を、治療結果アイコン41を介して受け付けた場合、取得機能153は、記憶回路140(患者情報DB141、診療ガイドライン142)から、受け付けた治療結果に関連する治療計画データを参照データとして取得し、記憶回路140の薬剤DB143から、受け付けた治療結果に関連する薬剤情報を取得する。そして、シミュレート機能154は、取得した参照データと履歴データと取得した薬剤情報とを用いて、受け付けた治療結果に対して推定される治療計画42をシミュレート(導出)し、表示制御機能151が、シミュレーション結果(導出した結果)をディスプレイ120(表示部)に表示させる。なお、履歴データは、必ずしもディスプレイ120に表示されなくてもよい。
このように、本実施形態に係る医用情報処理装置100では、例えば医師の経験が浅い場合でも、患者ID「P0010」の被検体に適した治療計画の立案を支援することができる。
ところで、被検体に対して薬剤を投薬したときに副作用が出る場合がある。そこで、本実施形態に係る医用情報処理装置100では、シミュレーション結果と共に、副作用を表す情報をディスプレイ120に表示させる。
例えば、ステップS101において、受付機能152が、治療結果を、治療結果アイコン41により、今後の予定として、「CRP(C反応性蛋白)」の数値を目標の数値に設定することを受け付けた場合、ステップS103において、シミュレート機能154は、受け付けた治療結果に対する治療計画42をシミュレートする。このとき、シミュレート機能154は、取得した参照データと履歴データと取得した薬剤情報とを用いて、シミュレートした治療計画42に対する治療結果もシミュレートする。この場合、ステップS104において、図10に示すように、表示制御機能151は、シミュレーション結果として、シミュレートした治療計画42に対する治療結果43Aを図形(図10の破線で示すグラフ)でディスプレイ120の治療結果表示領域15に表示させる。例えば、シミュレートした治療計画42に対する治療結果43Aは、「BUN(血液尿素窒素)」の数値を表している。
そして、表示制御機能151は、シミュレーション結果として、薬剤「コアテック注5mg/5mL」を投薬したときの副作用を表す副作用情報43を治療結果表示領域15に表示させる。例えば、表示制御機能151は、副作用情報43として「副作用あり」を治療結果表示領域15に表示させる。
このように、本実施形態に係る医用情報処理装置100では、想定される副作用も考慮しながら、患者ID「P0010」の被検体に適した治療計画の立案を支援することができる。
また、本実施形態に係る医用情報処理装置100では、表示制御機能151は、治療計画又は治療結果を受け付けるための図形であるアイコン(治療計画アイコン31又は治療結果アイコン41)をディスプレイ120に表示させているが、操作者によりディスプレイ120上で図形が変更される場合がある。すなわち、ディスプレイ120上で操作者の入力が変更される変更処理が行われる場合がある。この場合、受付機能152は、図形に対する操作者の操作に応じて、治療計画又は治療結果を受け付ける。
(変更処理)
図11~図13は、本実施形態に係る医用情報処理装置100による変更処理の一例を説明するための図である。変更処理は、上述の治療計画入力処理でも、上述の治療結果入力処理でも適用可能であるが、一例として、治療計画入力処理の後に実行される変更処理について説明する。
まず、上述の治療計画入力処理と同様に、図5のステップS101~S104が実行される。このとき、表示制御機能151は、履歴データとして、図11に示すように、実施された治療21を表すグラフをディスプレイ120の治療計画表示領域14に表示させ、図12に示すように、当該治療21による治療結果22を表すグラフをディスプレイ120の治療結果表示領域15に表示させている。また、表示制御機能151は、図11に示すように、受け付けた治療計画を図形である治療計画アイコン31-1で治療計画表示領域14に表示させ、図12に示すように、受け付けた治療計画に対する治療結果32(以下、治療結果32-1)を図形であるグラフで治療結果表示領域15に表示させている。
次に、変更処理が実行される。この場合、再度、図5のステップS101~S104が実行される。
図5のステップS101において、例えば、操作者が入力インターフェース110を用いて治療計画表示領域14上でカーソル16を操作することにより、受け付けた治療計画の予定日と薬剤「コアテック注5mg/5mL」の設定量とが変更される。図11に示すように、上記操作は、ドラッグ・アンド・ドロップ操作により簡単に実行できる。例えば、操作者は、入力インターフェース110を用いて、治療計画表示領域14において、治療計画を受け付けるための図形である治療計画アイコン31-1が表示された位置(移動前の位置16-1)でドラッグ操作を行い、その図形(以下、治療計画アイコン31-2)を表示させたい位置(移動後の位置16-2)でドロップ操作を行う。この場合、治療計画表示領域14上で、受け付けた治療計画の図形が変更され、受付機能152は、図形に対する操作者の操作に応じて、変更後の治療計画を受け付ける。
図5のステップS102において、取得機能153は、記憶回路140から、受け付けた変更後の治療計画と、履歴データとして、実施された治療21及び当該治療21による治療結果22とに関連する治療計画データを参照データとして取得する。また、取得機能153は、記憶回路140から、受け付けた変更後の治療計画に関連する薬剤情報を取得する。
図5のステップS103において、シミュレート機能154は、取得した参照データと、履歴データとして、実施された治療21及び当該治療21による治療結果22と、取得した薬剤情報とを用いて、受け付けた変更後の治療計画に対して推定される治療結果をシミュレートする。
図5のステップS104において、表示制御機能151は、シミュレーション結果をディスプレイ120に表示させる。具体的には、図12に示すように、表示制御機能151は、シミュレーション結果として、受け付けた変更後の治療計画に対して推定される治療結果32-2を図形であるグラフでディスプレイ120の治療結果表示領域15に表示させる。例えば、受け付けた変更後の治療計画に対して推定される治療結果32-2は、「ALB(アルブミン)」の数値を表している。
そして、表示制御機能151は、図13に示すように、シミュレーション結果として、薬剤「コアテック注5mg/5mL」を投薬したときの副作用を表す副作用情報33を治療計画表示領域14に表示させる。例えば、表示制御機能151は、副作用情報33として「副作用あり」を治療計画表示領域14に表示させる。
このように、本実施形態に係る医用情報処理装置100では、ディスプレイ120上で操作者の入力が変更された場合でも、患者ID「P0010」の被検体に適した治療計画の立案を支援することができる。
ここで、本実施形態に係る医用情報処理装置100では、表示制御機能151は、図13の副作用情報33をディスプレイ120の治療計画表示領域14に表示させたり、図10の副作用情報43をディスプレイ120の治療結果表示領域15に表示させたりしているが、単に副作用情報33、43「副作用あり」をディスプレイ120に表示させるのではなく、どのような副作用があるのか等の情報を提示させてもよい。
(副作用の表示例)
図14は、本実施形態に係る医用情報処理装置100による処理の一例(副作用の表示例)を説明するための図である。
例えば、上述の変更処理が実行される。この場合、図5のステップS101において、表示制御機能151は、図14に示すように、受け付けた変更後の治療計画を図形である棒グラフでディスプレイ120の治療計画表示領域14に表示させ、副作用情報33として「副作用あり」を治療計画表示領域14に表示させている。
ここで、図14に示すように、例えば、治療計画表示領域14上の副作用情報33「副作用あり」に対して、操作者が入力インターフェース110を用いてカーソル16-3を合わせた場合、表示制御機能151は、治療計画表示領域14上の副作用情報33「副作用あり」の近傍に、ポップアップメッセージ33Aを表示する。例えば、表示制御機能151は、ポップアップメッセージ33Aとして、「排尿量の増加」、「眠気あり」、「発疹あり」等の情報を表示する。
このように、本実施形態に係る医用情報処理装置100では、治療計画を立てる際に、どのような副作用があるのか等の情報を提示させることができる。
なお、本実施形態に係る医用情報処理装置100において、受付機能152が取得した薬剤情報には、薬剤を表す情報と、薬剤と併用される併用薬剤を表す情報とが含まれていてもよい。この場合、表示制御機能151は、シミュレーション結果と共に、薬剤を表す情報と併用薬剤を表す情報とをディスプレイ120に表示させる。
(薬剤の表示例)
図15は、本実施形態に係る医用情報処理装置100による処理の一例(薬剤の表示例)を説明するための図である。例えば、治療計画入力処理を例にして説明する。
図5のステップS101において、履歴データとして、実施された治療及び当該治療による治療結果がそれぞれディスプレイ120の治療計画表示領域14及び治療結果表示領域15に表示されているときに、受付機能152は、図15に示すように、治療計画表示領域14上で、患者ID「P0010」の被検体に対する治療計画を、治療計画アイコン31を介して受け付ける。
図5のステップS102において、取得機能153は、記憶回路140(診療DB141、診療ガイドライン142)から、受け付けた治療計画に関連する治療計画データを参照データとして取得し、記憶回路140の薬剤DB143から、受け付けた治療計画に関連する薬剤情報を取得する。例えば、取得機能153は、図3に示す薬剤DB143を参照して、受け付けた治療計画に関連する薬剤情報として、薬剤「コアテック注5mg/5mL」に関する薬剤情報を取得する。
ここで、取得機能153は、取得した参照データと履歴データとを参照して、取得した薬剤情報が表す薬剤「コアテック注5mg/5mL」と併用される頻度が高い併用薬剤に関する薬剤情報を取得する。例えば、取得した参照データ、及び、履歴データにおいて、薬剤「ジゴシン散0.1%(1mg/g)」は、薬剤「コアテック注5mg/5mL」と併用される頻度が高い。この場合、表示制御機能151は、図15に示すように、受け付けた治療計画に関連する薬剤情報として、薬剤「コアテック注5mg/5mL」に関する薬剤情報61を治療計画表示領域14に表示させると共に、併用薬剤である薬剤「ジゴシン散0.1%(1mg/g)」に関する薬剤情報62を治療計画表示領域14に表示させる。また、表示制御機能151は、薬剤「ジゴシン散0.1%(1mg/g)」が薬剤「コアテック注5mg/5mL」と併用される頻度が高いことを表す推奨情報63「推奨:実施例 多」を治療計画表示領域14に表示させる。
そして、図5のステップS103において、シミュレート機能154は、取得した参照データと履歴データと取得した薬剤情報とを用いて、受け付けた治療計画に対して推定される治療結果32をシミュレートする。図5のステップS104において、表示制御機能151は、シミュレーション結果を、薬剤「コアテック注5mg/5mL」を表す薬剤情報61、併用薬剤として薬剤「ジゴシン散0.1%(1mg/g)」を表す薬剤情報62、及び、推奨情報63「推奨:実施例 多」と共にディスプレイ120に表示させる。
このように、本実施形態に係る医用情報処理装置100では、取得した薬剤情報が表す薬剤と併用される頻度が高い併用薬剤を提示するため、薬剤と併用薬剤とを考慮した治療計画の立案を支援することができる。なお、薬剤を表す情報と併用薬剤を表す情報とは、必ずしもディスプレイ120に表示されなくてもよい。
また、本実施形態に係る医用情報処理装置100において、受付機能152が取得した薬剤情報には、薬剤を表す情報と、当該薬剤と代替使用される代替薬剤を表す情報とが含まれていてもよい。この場合、表示制御機能151は、シミュレーション結果と共に、薬剤を表す情報と代替使用を表す情報とをディスプレイ120に表示させる。
この場合、図5のステップS101において、履歴データとして、実施された治療及び当該治療による治療結果がそれぞれディスプレイ120の治療計画表示領域14及び治療結果表示領域15に表示されているときに、受付機能152は、治療計画表示領域14上で、患者ID「P0010」の被検体に対する治療計画を、治療計画アイコン31を介して受け付ける。
図5のステップS102において、取得機能153は、記憶回路140(診療DB141、診療ガイドライン142)から、受け付けた治療計画に関連する治療計画データを参照データとして取得し、記憶回路140の薬剤DB143から、受け付けた治療計画に関連する薬剤情報を取得する。例えば、取得機能153は、図3に示す薬剤DB143を参照して、受け付けた治療計画に関連する薬剤情報として、薬剤「コアテック注5mg/5mL」に関する薬剤情報を取得する。
ここで、取得機能153は、薬剤DB143を参照して、取得した薬剤情報が表す薬剤「コアテック注5mg/5mL」と代替使用される頻度が高い代替薬剤に関する薬剤情報を取得する。この場合、表示制御機能151は、受け付けた治療計画に関連する薬剤情報として、薬剤「コアテック注5mg/5mL」に関する薬剤情報を治療計画表示領域14に表示させると共に、代替薬剤に関する薬剤情報を治療計画表示領域14に表示させる。また、表示制御機能151は、上記代替薬剤が代替使用される頻度が高いことを表す推奨情報を治療計画表示領域14に表示させる。
そして、図5のステップS103において、シミュレート機能154は、取得した参照データと履歴データと取得した薬剤情報とを用いて、受け付けた治療計画に対して推定される治療結果32をシミュレートする。図5のステップS104において、表示制御機能151は、シミュレーション結果を、薬剤「コアテック注5mg/5mL」を表す情報、代替薬剤を表す情報、及び、推奨情報と共にディスプレイ120に表示させる。
このように、本実施形態に係る医用情報処理装置100では、取得した薬剤情報が表す薬剤と代替使用される頻度が高い代替薬剤を提示するため、薬剤と代替薬剤とを考慮した治療計画の立案を支援することができる。なお、薬剤を表す情報と代替薬剤を表す情報とは、必ずしもディスプレイ120に表示されなくてもよい。
なお、本実施形態で図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。さらに、各装置にて行われる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUおよび当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、或いは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
また、本実施形態で説明した表示方法は、予め用意された情報処理プログラムをパーソナルコンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することによって実現することができる。この情報処理プログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布することができる。また、この情報処理プログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク(FD)、CD-ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な非一時的な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行することもできる。
以上、説明したとおり、本実施形態によれば、被検体に適した治療計画の立案を支援することができる。
本発明の実施形態を説明したが、本実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。本実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。本実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。