特許法第30条第2項適用 ・掲載アドレス:https://www.teraokaseiko.com/jp/news/press-release/2017/20171013101648/ 掲載日:平成29年10月17日 ・会見名・場所: プレス実演説明会 株式会社寺岡精工 大崎ビル 東京ショールーム 大会議室(東京都品川区大崎2-3-13) 会見日:平成29年10月31日 ・博覧会名・場所: 第52回スーパーマーケット・トレードショー2018 幕張メッセ(千葉県千葉市美浜区中瀬2-1) 公開日:平成30年2月14日~16日
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係るPOS(Point Of Sales)システムのネットワーク構成図である。図1に示すPOSシステム1は、第1POS端末20-1、第2POS端末20-2、第3POS端末20-3の3台のPOS端末と、ストアコントローラ(ストアコンピュータ、管理装置)10を備え、夫々はLAN11を介して通信可能に接続されている。以下、第1POS端末20-1、第2POS端末20-2、第3POS端末20-3について特に区別しない場合には、POS端末20と総称する。
POSシステム1は、種々の店舗に導入可能であるが、以下の説明では、POSシステム1がコンビニエンスストアに導入される場合を例に説明する。
図2は、POS端末の設置例を示す図である。図2(A)は、POS端末20等を客側から見た斜視図である。図2(B)は、POS端末20等を店員側から見た斜視図である。図2(A)に示すように、客側から見てPOS端末20の右側にはカウンタが置かれている。
図3は、POS端末の外観例を示す図である。図3(A)は、POS端末20を客側から見た斜視図である。図3(B)は、POS端末20を店員側から見た斜視図である。図4は、POS端末20の構成例を示す図である。図3及び図4において、同一部分には同一符号を付している。
以下、図3を参照しつつ、図4に示したPOS端末20の構成例を説明する。POS端末20は、CPU201と、ROM202と、RAM203と、ハードディスク204と、客側表示部205と、客側スキャナ部206と、カード決済部208と、釣銭機209と、店員側表示部210と、キー操作部211と、店員側スキャナ部212と、印刷部213と、音声出力部214と、通信部215とを備える。これらは、バスを介して相互に通信可能である。
CPU201は、中央演算処理装置であり、ROM202に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、POS端末20の動作を制御する。
ROM202は、読み出し専用メモリであり、プログラムをはじめとしてCPU201が利用する各種の情報を記憶する。
RAM203は、読み出し書き込みメモリであり、種々の情報を記憶する。例えば、RAM203は、外部から取得した情報(例えば、ストアコントローラ10から取得した商品マスタ等)や、処理において生成した情報(例えば、登録処理において生成した登録情報、精算処理において生成した精算情報等)を記憶する。なお、以下の説明において、登録情報と精算情報の何れか一方又は両方を取引情報と称する場合がある。
ハードディスク204は、種々の情報を記憶する。ハードディスク204は、例えば、ROM202に代えて、CPU201が実行するプログラム等を記憶してもよい。また、RAM203に代えて、外部から取得した情報や、処理において生成した情報を記憶してもよい。
客側表示部205は、客用のタッチディスプレイであり、客に種々の情報を表示するとともに、客から種々の入力を受け付ける。
客側スキャナ部206は、客用のスキャナ部であり、例えば、商品に付されているバーコード(商品コード等)等を光学的に読み取る。
なお、客側スキャナ部206は、客が商品を登録する際に用いられるが、客は他の方法によって商品を登録してもよい。例えば、客側表示部205に、商品の注文ボタン等が表示されている場合、客は、注文ボタンを操作(押下)し、商品を登録することができる。
カード決済部208は、各種カード(クレジットカード、交通系カード等)による決済機構である。本実施形態のカード決済部208は、カード認識部(読取部)や表示部や操作部を備えるが、少なくとも、カード認識部を備えるものであればよい。
釣銭機209(現金決済部)は、現金による決済機構であり、紙幣や硬貨の投入口、紙幣や硬貨の排出口を有し、投入口への投入金額を算出し、投入金額と買上金額の差分である釣銭金額を算出し、釣り銭を排出口から排出する。
店員側表示部210は、店員用のタッチディスプレイであり、店員に種々の情報を表示するとともに、店員から種々の入力を受け付ける。
キー操作部211は、各種のキー(ボタン)から構成され、店員から種々の入力を受け付ける。
店員側スキャナ部212は、店員用のスキャナ部であり、例えば、商品に付されているバーコード(商品コード等)や店員の名札に付された店員コード等を光学的に読み取る。
なお、店員側スキャナ部212は、店員が商品を登録する際に用いられるが、店員は他の方法によって商品を登録してもよい。例えば、キー操作部211に、商品に対応するキー(例えば、スポーツ新聞に対応するキー等)が配置されている場合、店員は、当該キーを操作(押下)し、当該商品を登録することができる。また、店員側表示部210に、商品に対応するプリセットキーが表示されている場合、店員は、当該プリセットキーを操作し、当該商品を登録することができる。
印刷部213は、媒体を排出する印刷部であり、例えば、レシート等の種々の媒体を印刷、発行する。印刷部213は、店員側から客側、客側から店員側に向き(媒体発行口の方向)を回転自在に変更可能な1台の印刷部である。印刷部の向きは、手動で変更してもよいし、例えば動作モード(詳細は後述)の移行に応じて自動的に変更(メカ的に制御等)してもよい。なお、印刷部の向きの正誤をセンサなどで検出してもよい。
音声出力部214は、音声を出力する。例えば、音声出力部214は、音声ガイダンス等を出力する。
通信部215は、他の装置(他のPOS端末20、ストアコントローラ10)との間において情報を送受信する。
(各動作モードの概要)
続いて、POS端末20の動作モードについて説明する。POS端末20は、複数の動作モードを有する。例えば、POS端末20は、通常モード、フルセルフモード、セミセルフモードを有する。なお、以下の説明する動作モードは、通常業務中の動作モード(商品登録処理や会計処理に係る動作モード)であり、売上や在高等を集計、照会等する集計モード、店員や保守員等が設定作業や保守作業を行う際のメンテナンスモード、新人がトレーニングを行う際のトレーニングモード等は含まない。また、セミセルフモードは、主に複数のPOS端末20間でデータを送受信する際に使用される動作モードである。ここでは、1台のPOS端末で登録処理及び精算処理を実行する例について説明するため、以下、通常モード及びフルセルフモードについて詳細に説明する。
POS端末20におけるCPU201は、POS端末20の動作モードを切り替える動作モード切替手段としての機能を備えている。また、POS端末20におけるCPU201は、他端末(他のPOS端末20)における動作モードを切り替えるためのモードの切替指示を生成する切替指示手段としての機能を備えている。さらに、POS端末20は、他のPOS端末によるモードの切替指示を受け入れる指示受入手段としての機能を備えている。POS端末20では、指示受入手段による切替指示の受け入れにより、モード切替手段による動作モードの切替が可能とされている。
例えば、第1POS端末20-1は、第1POS端末20-1自身の動作モードの切替が可能とされている。また、第1POS端末20-1は、他のPOS端末20である第2POS端末20-2、第3POS端末20-3についてもモードの切替指示を行うことができる。さらに、POS端末20は、切替指示を他のPOS端末20に送信可能とされている。例えば、第1POS端末20-1は、他のPOS端末20である第2POS端末20-2及び第3POS端末20-3に対して、切替指示を送信可能とされている。POS端末20から他のPOS端末20への切替指示などのデータの送信は、POS端末20から他のPOS端末20に対して直接的に行えるようにしてもよいし、ストアコントローラ10などを介して間接的に行えるようにしてもよい。
図5~図7は、POS端末の動作モードの概略を説明する図である。
図5は、通常モードの概略を説明する図である。図5(A)は通常モードにおける処理(商品登録処理、会計処理)の流れや人(店員、客)の動作を表した模式図である。図5(B)は通常モードにおけるPOS端末20の動作の基本的な流れを示したフローチャートである。
図6は、フルセルフモードの概略を説明する図である。図6(A)はフルセルフモードにおける処理(商品登録処理、会計処理)の流れや人(客)の動作を表した模式図である。図6(B)はフルセルフモードにおけるPOS端末20の動作の基本的な流れを示したフローチャートである。
図7(A)はセミセルフモードにおける処理(商品登録処理、会計処理)の流れや人(客)の動作を表した模式図であり、図7(B)及び図7(C)はセミセルフモードにおけるPOS端末20の動作の基本的な流れを示したフローチャートである。
なお、以下の説明において、上述の3つの動作モード(通常モード、フルセルフモード、セミセルフモード)の分類とは別の切り口として、POS端末20が、商品登録処理を実行するモードを登録モード、精算処理を実行するモードを会計モードと称する場合がある。
(通常モード)
通常モードは、図5(A)に示すように、店員側にて登録処理を実行し、客側にて精算処理を実行する動作モードである。即ち、図5(B)に示すように、通常モードの場合、店員側が登録モードになり、客側が会計モードになる。つまり、POS端末20は、登録処理~精算処理の全体を通して見た場合、登録会計モードとして動作する。
通常モードの場合、店員は、客の買上商品を店員側(店員側スキャナ部212、店員側表示部210、キー操作部211)にて登録する。つまり、POS端末20は、店員の操作(店員側スキャナ部212、店員側表示部210、キー操作部211等の操作)により、買上商品の登録処理を実行する(図5(A)の上段)。
店員による登録処理が完了した場合、客は、店員側表示部210において買上商品の合計金額を確認し、釣銭機209に貨幣を投入、または、カード決済部208を操作し、精算する(図5(A)の下段)。つまり、POS端末20は、客の操作等(釣銭機209への貨幣の投入、カード決済部208の操作)により、精算処理を実行する(図5(A)の下段)。
つまり、通常モードでは、図5(B)に示すように、初めは店員側において、例えば店員側スキャナ部212により商品がスキャン等され(ステップS10:YES)、商品を登録する(ステップS11)。小計キー(例えば、店員側表示部210に表示された小計キー、又は、キー操作部211に配置された小計キー等)の押下後は(ステップS30:YES)、客側において、例えば釣銭機209により精算が行われ(ステップS50)、処理が完了する。なお、ステップS30における小計キーは、登録処理を完了させるための操作キーであり、小計ボタン、登録完了キー、登録完了ボタン、お会計キー、お会計ボタンなどと称する場合もある。
なお、客は、店員による登録処理が完了する迄(合計金額が確定する迄)、待機していてもよいが、登録処理が完了する前に釣銭機209に貨幣を投入してもよいし、支払い方法の選択、例えば、カード決済部208による支払いの選択をしてもよい。つまり、POS端末20は、登録処理が完了する前、例えば登録処理前や踏力処理中においても精算開始処理として、入金が可能である(図5(A)の上段)。
また、店員は、買上商品の登録が完了した後、客による精算が完了する迄(客がお釣りやレシートが取る迄)、待機していてもよいが、次の客の買上商品を登録してもよい。つまり、POS端末20は、精算処理中において次客の買上商品を登録可能である(図5(A)の下段)。また、店員は、客による精算中に不在であってもよい(図5(A)の下段)。つまり、買上商品の登録が完了した後における当該客の精算中には、当該客の応対を終えてもよい。
また、POS端末20は、お釣りがある場合には、お釣りの取り忘れを防止するため、釣銭機209による釣銭・釣札の払出しを制御し、客が釣銭・釣札を取り除いたことをセンサ等で認識した上で、印刷部213によるレシートの発行を制御する。客が釣銭・釣札を取り除いた後にレシートを発行する制御は、他の動作モードにおいても同様に行われる。なお、上述したように、通常モードでは、お釣りを受け取る客の前に店員がいる場合といない場合とがあるが、例えば、店員がいる場合は、必ずしも上述した制御を行わなくてもよい(即ち、釣銭・釣札の払出とレシートの発行とを同時に行ってもよいし、先にレシートを発行してもよい)。また、現在の動作モードや店員の存在/不在(例えば、店員の存在/不在はセンサにより認識)に応じて、釣銭・釣札の払出しとレシートの発行のタイミング等を制御してもよい。
(フルセルフモード)
フルセルフモードは、図6(A)に示すように、客側にて登録処理を実行し、客側にて精算処理を実行する動作モードである。即ち、図6(B)に示すように、フルセルフモードの場合、客側が登録モードにも会計モードにもなる。つまり、POS端末20は、登録処理~精算処理の全体を通して見た場合、登録会計モードとして動作する。
フルセルフモードの場合、客は、買上商品を客側(客側スキャナ部206、客側表示部205)にて登録する。つまり、POS端末20は、客の操作等(客側スキャナ部206によるスキャン、客側表示部205へのタッチ)により、買上商品の登録処理を実行する(図6(A)の上段)。
登録処理が完了した場合、客は、客側表示部205において買上商品の合計金額を確認し、釣銭機209に貨幣を投入、または、カード決済部208を操作し、精算する(図6(A)の下段)。つまり、POS端末20は、客の操作等(釣銭機209への貨幣の投入、カード決済部208の操作)により、精算処理を実行する(図6(A)の下段)。
つまり、フルセルフモードでは、図6(B)に示すように、客側において、例えば客側スキャナ部206により商品がスキャン等され(ステップS20:YES)、商品を登録する(ステップS21)。登録完了キー(例えば、客側表示部205に表示された登録完了キー等)の押下後は(ステップS40:YES)、客側において、例えば釣銭機209により精算が行われ(ステップS50)、処理が完了する。なお、ステップS40に係る登録完了キーは、登録処理を完了させるための操作キーであり、登録完了ボタン、小計キー、小計ボタン、お会計キー、お会計ボタンなどと称する場合もある。
なお、フルセルフモードは、上述したように、客側にて登録処理も精算処理も実行するが、店員側は何もできないという訳ではない。つまり、POS端末20は、フルセルフモードで動作しているときであっても、例えば、店員側スキャナ部212にて店員コードのスキャンが可能である。なお、店員側及び客側の両側にて登録処理を実行している状態(動作モード)を、ダブルスキャンモードと称する場合もある。
また、フルセルフモードでは、商品の登録処理が開始される前は、釣銭機209に対する入金等の精算開始処理を行うことができないが、商品の登録処理が開始される前に精算開始処理を行うことができるようにしてもよい。この場合、フルセルフモードにおいて、入金及び各種カードによる支払い方法の選択等の精算開始処理のすべての処理を行うことができるようにしてもよいし、精算開始処理の一部、例えば、貨幣の入金または支払い方法の選択のみが行えるようにしてもよい。
(セミセルフモード)
セミセルフモードは、2台以上のPOS端末20による動作モードであって、図8(A)に示すように、少なくとも1台のPOS端末20(図7の例では第1POS端末20-1)の店員側にて登録処理を実行し、他の1台のPOS端末20(図7の例では第2POS端末20-2及び第3POS端末20-3のうちの1台)の客側にて精算処理を実行する動作モードである。即ち、セミセルフモードの場合、1台以上(図7の例では図7(B)に示すように第1POS端末20-1の1台)が登録専用モードになり、他の1台以上(図7の例では図7(C)に示すように第2POS端末20-2及び第3POS端末20-3の2台)が会計専用モードになる。
セミセルフモードの場合、店員は、登録専用モードの第1POS端末20-1において、客の買上商品を店員側(店員側スキャナ部212、店員側表示部210、キー操作部211)にて登録する。つまり、第1POS端末20-1は、店員の操作(店員側スキャナ部212、店員側表示部210、キー操作部211等の操作)により、買上商品の登録処理を実行する(図7(A)の上段)。
店員による登録処理が完了した場合、客は、会計専用モードの第2POS端末20-2に移動し、店員側表示部210において買上商品の合計金額を確認し、釣銭機209に貨幣を投入、または、カード決済部208を操作し、精算する(図7(A)の下段)。つまり、第2POS端末20-2は、客の操作等(釣銭機209への貨幣の投入、カード決済部208の操作)により、精算処理を実行する(図7(A)の下段)。
登録専用モードのPOS端末20(図7の例では第1POS端末20-1)において登録処理が完了した場合、客は、登録専用モードのPOS端末20から会計専用モードのPOS端末20(図7の例では第2POS端末20-2)に移動するが、移動先のPOS端末20(第2POS端末20-2)には、登録処理を行ったPOS端末20(第1POS端末20-1)精算処理に必要な情報(登録情報等)が供給される。
登録専用モードのPOS端末20(図7の例では第1POS端末20-1)から会計専用モードのPOS端末20(図7の例では第2POS端末20-2)への精算処理に必要な情報の供給方法としては、登録専用モードのPOS端末20から会計専用モードのPOS端末20に精算処理に必要な情報を送信(ストアコントローラ10を介して送信してもよい。以下同様)する方法や、登録専用モードのPOS端末20において媒体(精算処理に必要な情報を取得するためのバーコード等が印刷された媒体)を発行する方法がある。
なお、移動先のPOS端末20(会計専用モードのPOS端末20のうち精算処理を実行させるPOS端末20)は、登録専用モードのPOS端末20において指定してもよい。あるいは、登録専用モードのPOS端末20において媒体(精算処理に必要な情報を取得するためのバーコード等が印刷された媒体)を発行し、当該媒体を読み取らせた会計専用モードのPOS端末20を移動先のPOS端末20としてもよい。
つまり、セミセルフモードでは、はじめは、登録専用モードのPOS端末20(第1POS端末20-1)の店員側において商品を登録する。例えば、図7(B)に示すように、店員側スキャナ部212のスキャン等により(ステップS10:YES)、商品を登録する(ステップS11)。小計キー(例えば、店員側表示部210に表示された小計キー、又は、キー操作部211に配置された小計キー等)の押下後に(ステップS30:YES)、例えば会計専用モードのPOS端末20(第2POS端末20-2)が指定されると(ステップS31:YES)、指定されたPOS端末20に登録情報が送信され(ステップS32)、処理が完了する。
なお、図7(B)の例では、商品登録の終了時にはまずは小計キーを押下し、続いて(小計キーの押下後に)、POS端末20を指定するといった処理手順であるが、商品登録の終了時に、直接(小計キーを押下せずに)、POS端末20を指定するといった処理手順であってもよい。後者の場合、画面上に小計キーを表示しなくてもよい。
続いて、図7(C)に示すように、登録専用モードのPOS端末20(第2POS端末20-2)によって指定されたPOS端末20(第2POS端末20-2)は、登録情報の受信後(ステップS49:YES)、客側において、例えば釣銭機209により精算が行われ(ステップS50)、処理が完了する。
なお、店員は、登録情報を送信した後(若しくは媒体を発行した後)は、次の客の買上商品を登録可能である(図7(A)の下段)。また、店員は、登録情報を送信した後は、不在であってもよい(図7(A)の下段)。
なお、図7の例では、会計専用モードの第2POS端末20-2は、登録専用モードの第1POS端末20-1において登録された商品の登録情報を用いて精算処理を実行している。つまり、会計専用モードの第2POS端末20-2が精算処理に用いる登録情報は、第1POS端末20-1が登録専用モードとして動作しているときに登録した商品の登録情報である。しかしながら、会計専用モードの第2POS端末20-2に登録情報を送信可能であれば(若しくはお会計券(登録商標。以下、同様)を発行可能であれば)、会計専用モードの第2POS端末20-2が精算処理に用いる登録情報は、必ずしも、第1POS端末20-1が登録専用モードとして動作しているときに登録した商品の登録情報でなくてもよい。
一例として、会計専用モードの第2POS端末20-2が精算処理に用いる登録情報は、第1POS端末20-1が通常モードとして動作しているときに登録した商品の登録情報であってもよい。つまり、会計専用モードの第2POS端末20-2は、第1POS端末20-1が通常モードとして動作しているときに登録した商品の登録情報を用いて精算処置を実行してもよい。
なお、第1POS端末20-1の店員側において登録処理を終了したとき(登録情報を送信しようとするときやお会計券を発行しようとするとき)に、客側において精算の操作(釣銭機209への貨幣の投入、カード決済部208の操作)が既に開始されていた場合には、登録情報の送信若しくはお会計券の発行を禁止してもよいし、精算の操作をキャンセルしてもよい。
また、図7の例では、第2POS端末20-2は、会計専用モードとして動作しているときに、登録情報を受信し(若しくはお会計券を読み取り)、精算処理を実行している。しかしながら、登録情報を受信した後(若しくはお会計券を読み取った後)に精算処理が実行可能であれば、第2POS端末20-2が登録情報を受信する(若しくはお会計券を読み取る)ときの動作モードは、必ずしも、会計専用モードでなくてもよい。
一例として、第2POS端末20-2は、フルセルフモードで動作しているときに、他端末(例えば、第1POS端末20-1)から登録情報を受信し、他端末から受信した登録情報を用いて精算処理を実行してもよい。また、第2POS端末20-2は、フルセルフモードで動作しているときに、他端末(例えば、第1POS端末20-1)において発行されたお会計券を読み取り、他端末から読み取ったお会計券から得られる登録情報を用いて精算処理を実行してもよい。
第2POS端末20-2は、他端末から受信した登録情報を用いて精算処理を実行する前にフルセルフモードから会計専用モードに移行する(会計専用モードの精算処置として他端末から受信した登録情報を処理する)。また、第2POS端末20-2は、他端末において発行されたお会計券を用いて精算処理を実行する前にフルセルフモードから会計専用モードに移行する(会計専用モードの精算処置として他端末において発行されたお会計券に基づく登録情報を処理する)。
なお、第2POS端末20-2は、他端末から受信した登録情報を用いて精算処理を実行する前にフルセルフモードから会計専用モードに移行しなくてもよい(フルセルフモードの精算処置として他端末から受信した登録情報を処理してもよい)。また、第2POS端末20-2は、他端末において発行されたお会計券を用いて精算処理を実行する前にフルセルフモードから会計専用モードに移行しなくてもよい(フルセルフモードの精算処置として他端末において発行されたお会計券に基づく登録情報を処理してもよい)。これらの場合、複数のPOS端末20間でデータの送受信を行い、複数のPOS端末の間で登録精算の処理等を行うようにしてもよい。
(動作モードの報知)
POS端末20は、現在の動作モードを報知する。例えば、店員側表示部210において現在の動作モードを表示してもよい。具体的には、店員側表示部210に動作モード表示欄を有する画面を表示し、該画面上の動作モード表示欄に現在の動作モードを表示してもよい。また、各動作モードに対応する画像(例えば、ボタン風の画像)を配置した画面を店員側表示部210に表示し、該画面上において現在の動作モードを対応する画像を、現在の動作モードを対応しない画像と異なる表示態様(例えば、他の画像の表示態様よりも目立つ表示態様)にて表示してもよい。なお、客側表示部205においても同様に動作モードを表示してもよい。POS端末20は、パトライト(登録商標)や表示板等を備え(又はパトライトや表示板等をPOS端末20に接続し)、パトライトや表示板等により、当該POS端末20の動作モードを報知してもよい。また、POSシステム1はパトライトや表示板等を備え(又はパトライトや表示板等をLAN11に接続し)、パトライトや表示板等により、店内の夫々のPOS端末20の動作モードを報知してもよい。パトライトや表示板等を用いることにより、遠く(店員側表示部210から離れた位置)からでも動作モードを視認できるようになる。
また、POS端末20は、現在の動作モードに応じた情報を報知してもよい。例えば、客側表示部205において現在の動作モードに応じたメッセージを表示してもよい。具体的には、現在の動作モードがフルセルフモードである場合、例えば待機中であるときに、客自身が商品を登録する旨(「お客様にスキャンをお願いしております」等のメッセージ)を客側表示部205に表示(例えば、大きな文字でスクロール表示等)してもよい。
(通常モード中の表示)
続いて、図8~図10を用いて、通常モード中の表示について説明する。図8~図10は、通常モード中の店員側表示部210の表示例である。図8は、POS端末20の店員側表示部210に表示される登録画面の表示例であり、商品の購入が行われる前の表示例である。図に示す画面では、画面右下には、小計ボタンBT10、休止ボタンBT11、及びモード切替ボタンBT50が表示されている。小計ボタンBT10は、商品登録の終了を指示するためのボタン(登録完了キー)である。店員は、商品登録が完了した後に小計ボタンBT10を押下する操作(タッチ)する。休止ボタンBT11は、POS端末20を休止させるためのボタンである。店員は、POS端末20を離れる場合(例えば、商品を探しに行く場合、POS端末20を暫く使用しない場合等)に休止ボタンBT11を操作する。モード切替ボタンBT50は、他のPOS端末20(当該POS端末20が第1POS端末20-1であるときの第2POS端末20-2及び第3POS端末20-3)の動作モードを切り替えるためのボタンである。店員は、他のPOS端末20の動作モードを切り替える場合に、モード切替ボタンBT50を操作する。
図8において、画面左下の画像GA01は、20-2レジ(第2POS端末20-2)の状態を示している。画面左下の画像GA02は、20-3レジ(第3POS端末20-3)の状態を示している。
図9は、POS端末20の店員側表示部210に表示される登録画面の表示例であり、商品の登録が行われている最中の表示例である。具体的には、図9は、1品目の商品(缶ビール)及び2品目の商品(アスパラ)が登録された場面における登録画面の表示内容を示す画面である。図9に示す画面では、画面左上に現在登録した商品の商品名(アスパラ)、その下に登録済の商品の商品名(缶ビール、アスパラ)が夫々の金額とともに表示されている。また、画面右上には、登録商品の点数及び合計金額が表示されている。この画面においても、モード切替ボタンBT50が表示されている。モード切替ボタンBT50の機能は、図8に示すモード切替ボタンBT50と同様である。
図9において、現計ボタンBT20は、預り金額の入力を指示するためのボタンである。店員は、自端末(第1POS端末20-1)において精算処理を実行する場合において客から合計金額以上の預り金を受け取った後に(合計金額以上の預り金額を置数入力した後に)、現計ボタンBT20を操作する。
20-2レジボタンBT21は、20-2レジ(第2POS端末20-2)を指定するためボタンである。店員は、精算処理を実行する端末として第2POS端末20-2を指定する場合には20-2レジボタンBT21を操作する。なお、20-2レジボタンBT21に示された「(フル)」は、20-2レジボタンBT21に対応する端末(第2POS端末20-2)の動作モードがフルセルフモードである旨を表したものである。
20-2レジボタンBT21の操作を受け付けた場合には、第1POS端末20-1は、20-2レジ(第2POS端末20-2)に登録情報を送信する。
20-3レジボタンBT22は、20-3レジ(第3POS端末20-3)を指定するためボタンである。店員は、精算処理を実行する端末として第3POS端末20-3を指定する場合には20-3レジボタンBT22を操作する。なお、20-3レジボタンBT22に示された「(休止)」は、20-3レジボタンBT22に対応する端末(第3POS端末20-3)が休止中である旨を表したものである。また、20-3レジボタンBT22の破線は、当該ボタン(20-3レジボタンBT22)の操作が有効ではない旨の表示態様(例えばグレーダウン等)で表示されていることを表している。
なお、図10に示した例では、20-3レジボタンBT22の操作は有効ではないが、仮に20-3レジボタンBT22の操作が有効であり、20-3レジボタンBT22の操作を受け付けた場合には、第1POS端末20-1は、20-3レジ(第3POS端末20-3)に登録情報を送信する。
お会計券ボタンBT25は、印刷部213にてお会計券を発行させるためのボタンである。店員は、お会計券を読み取ったPOS端末20に精算処理を実行させる場合にはお会計券ボタンBT25を操作する。
お会計券には、精算処理を実行するために必要な情報がコード化され印刷される。例えば、お会計券には、精算処理に用いられる登録情報自体がQRコード(登録商標)化され印刷されていてもよいし、精算処理に用いられる登録情報を特定するための情報(例えば、取引識別情報等)がバーコード化されて印刷されていてもよい。
なお、上記QRコードを印刷したお会計券を発行する態様では、当該お会計券(QRコード)を読み取ったPOS端末20は、例えば、当該QRコードから得られた登録情報を用いて精算処理を実行する。また、上記バーコードを印刷したお会計券を発行する態様では、当該お会計券(バーコード)を読み取ったPOS端末20は、例えば、当該バーコードから得られた登録情報を特定するための情報(取引識別情報等)を含む登録情報取得要求を、当該お会計券を発行した端末(第1POS端末20-1)、又は、当該お会計券を発行した端末から登録情報を取得した端末。例えば、ストアコントローラ10等)に送信することにより、登録情報取得要求を送信した端末から登録情報を受信し、精算処理を実行する。換言すれば、上記バーコードを印刷したお会計券を発行する態様では、当該お会計券を発行した端末(第1POS端末20-1)や、当該お会計券を発行した端末から登録情報を取得した端末(ストアコントローラ10等)は、当該お会計券を読み取ったPOS端末20から送信された登録情報取得要求を受信した場合、登録情報取得要求によって特定される登録情報を、登録情報取得要求の送信元(登録情報の要求元)に送信する。
発行されたお会計券は、店員から客に手渡される。その後、客が、POS端末20(第2POS端末20-2又は第3POS端末20-3)に移動し、当該POS端末20(客側スキャナ部206)にお会計券上のコードを読み取られることに基づいて、当該POS端末20において精算処理が実行される。
登録画面ボタンBT26は、小計画面から登録画面に画面を戻すためのボタンである。店員は、例えば買上商品を変更(追加、取消)する場合に登録画面ボタンBT26を操作する。
なお、上述した様に、現計ボタンBT20は、合計金額以上の預り金額を置数入力した後に操作するボタンであり、また図9は、合計金額以上の預り金額が置数入力された場面ではない。従って、図9において、20-3レジボタンBT22と同様、現計ボタンBT20についても、操作が有効ではない旨の表示態様で表示してもよい。
図10は、POS端末20の店員側表示部210に表示される精算画面の表示例であり、精算が行われている最中の表示例である。具体的には、図10は、登録画面が表示されているときに、商品が最後に登録とされた状態の画面の上に、合計金額が「合計」として、及び釣銭機209に対する入金額が「釣機入金額」として表示された画面である。図10に示す例では、合計金額として「383円」が表示され、釣機入金額(お預かり金額)として「503円」が表示され、お釣りとして「120円」が表示されている。図11の場面は、合計金額「¥383」以上の預り金額「¥503」を置数入力した後の場面、即ち、自端末(第1POS端末20-1)において精算処理を実行する場合であるため、他端末である第2POS端末20-2に精算処理を実行させるためのボタン(20-2レジボタンBT21、お会計券ボタンBT25)は、操作が有効ではない旨の表示態様で表示されている。図10の場面において、現計ボタンBT20が操作された場合には、釣銭機209から釣銭「¥120」が排出され、印刷部213によりレシート等が発行される。なお、登録画面が表示されている間、あるいは精算画面が表示されて精算が実行されるまでの間に客が入金を行っている場合に、その入金の取り消しを店員に依頼した際に、店員が入金の取り消し操作を行うための入金取り消しボタンが設けられていてもよい。入金取消ボタンは、店員側表示部210に表示され、客側表示部205には表示されていない。このため、客が入金の取り消しの操作を行うことができず、入金した貨幣を戻したいときには、店員に依頼することになる。入金取消ボタンBT18は、店員側表示部210のみならず、客側表示部205に表示するようにしてもよいし、客側表示部205にのみ表示するようにしてもよい。
(フルセルフモード中の表示)
続いて、図11及び図12を用いて、フルセルフモード中の表示について説明する。図12及び図31は、フルセルフモード中の客側表示部205の表示例である。図11(A)は、商品登録開始前にPOS端末20の客側表示部205に表示される登録開始画面の表示例である。図11(A)に示す画面では、画面右側に登録スタートボタンBT30が表示され、画面左下には、表示言語切替ボタンBT35~BT37が表示されている。登録スタートボタンBT30は、商品登録の開始を指示するためのボタンである。客は、商品登録を開始する前に登録スタートボタンBT30を操作する。
図11(B)は、商品登録が開始された前にPOS端末20の客側表示部205に表示される登録画面の表示例である。具体的には、図11(B)は、2品目の商品(お茶及び大福餅)が登録された場面における登録画面の表示内容を示している。なお、図11(B)に示した登録開始画面において登録スタートボタンBT30が操作された場合には、商品が未だ1品も登録されていない登録画面(初期状態の登録画面)が表示されるが、説明の便宜上、図11(B)は、既に商品が登録されたあとの登録画面を示している。
図11(B)において、画面左下の画像GA01は、20-2レジ(第2POS端末20-2)の状態を示している。画面左下の画像GA02は、20-3レジ(第3POS端末20-3)の状態を示している。
図11(B)に示すように、画面左上には「商品を登録してください」というメッセージが表示され、その下には「商品のバーコードをスキャナーに近づけて登録を行ってください」といメッセージが表示されている。さらにその下方には、「バーコードがない場合には、下から品目をお選びください」というメッセージが表示され、その下に「野菜」ボタンBT38が表示されている。
画面右下には、お会計ボタンBT32が表示され、その左側には、店員呼出ボタンBT33が設けられている。お会計ボタンBT32は、商品登録の終了を指示するためのボタンである。客は、商品登録が完了した後にお会計ボタンBT32を操作する。店員呼出ボタンBT33は、上述のように、店員を呼び出すためのボタンである。
また、画面左下には、表示言語切替ボタンBT35~BT37が表示されている。ボタンBT35~BT37は、上述したように、表示言語を、夫々、英語、中国語、韓国語に切り替えるためのボタンである。また、「野菜」ボタンBT38は、野菜の各プリセットキーを表示させるためのボタンである。「野菜」ボタンBT38を押下することにより、野菜の商品(例えば、人参、白菜、キャベツ、玉ねぎ等)に対応するプリセットキーが表示される。
図12は、フルセルフモード中の客側表示部205に表示された精算画面における表示例である。図12(A)は、精算処理を開始する際に表示する精算画面(支払方法選択画面)である。例えば、POS端末20は、登録画面(図11(B)参照)においてお会計ボタンBT32が操作された場合に、図12(A)に示すような支払方法選択画面を表示する。図12(B)は、現金による支払を開始する際に表示する精算画面(入金画面)である。例えば、POS端末20は、支払方法選択画面(図12(A)参照)において現金が操作された場合に、図12(B)に示すような入金画面を表示する。図12(C)は、預り金額を決定する際に表示する精算画面(入金画面)である。例えば、POS端末20は、お支払金額(買上金額)以上の現金(預り金)が投入された場合に、図12(C)に示すような入金画面を表示する。
図12(D)は、釣り銭を放出する際に表示する精算画面(釣銭画面)である。例えば、POS端末20は、入金画面(図12(C))においておわり(レシート)ボタンBT40が操作された場合に、図12(D)に示すような釣銭画面を表示する。図12(E)は、釣り銭が取り去られた際に表示する精算画面(レシート画面)である。例えば、POS端末は、釣銭機209の取出口から釣り銭が取り去られた場合に、図12(E)に示すようなレシート画面を表示する。なお、POS端末20は、取出口の近傍にフォトセンサ等のセンサを設置し、該センサが物(客の手を想定)を認識した場合に、釣り銭が取り去られたと判定してもよい。
図12(F)は、休止状態であるときに表示する休止画面である。つまり、POS端末20は、休止モード(休止状態)であるが、休止モードであるときには、図12(F)に示すような休止画面を表示する。
なお、POS端末20は、レシート画面(図12(E))の表示後には、登録開始画面(図11(A))を表示する。例えば、POS端末20は、印刷部213の発行口からレシートが取り去られた後に、登録開始画面を表示する。なお、POS端末20は、発行口からレシートが取り去られたことを認識可能なセンサを備えていてもよい。
また、釣り銭が発生しない場合には、釣銭画面(図12(D))を表示せずに、入金画面(図12(C))からレシート画面(図12(E))に遷移してもよい。
(セミセルフモード中の表示)
続いて、図13及び図14を用いて、セミセルフモードであるときのPOS端末20の表示について説明する。図13及び図14は、セミセルフモードのPOS端末20における表示例である。なお、図13及び図14の説明において、第1POS端末20-1はセミセルフモード(登録専用モード)であり、第2POS端末20-2はセミセルフモード(会計専用モード)であるものとする。
図13は、セミセルフモード(登録専用モード)の第1POS端末20-1の店員側表示部210に表示された登録画面おける表示例である。具体的には、図13は、1品目の商品(卵(M))が登録された場面における登録画面の表示内容を示している。
図13において、画面左下の画像GA01は、20-2レジ(第2POS端末20-2)の状態を示している。画面左下の画像GA02は、20-3レジ(第3POS端末20-3)の状態を示している。
画面右下の休止ボタンBT11は、自端末(第1POS端末20-1)を休止させるためのボタンである。店員は、自端末を離れる場合(例えば、商品を探しに行く場合、暫く使用しない場合等)に休止ボタンBT11を操作する。
20-3レジボタンBT22は、20-3レジ(第3POS端末20-3)を指定するためボタンである。なお、20-3レジボタンBT22に示された「(会計M)」は、20-3レジボタンBT22に対応する端末(第3POS端末20-3)がセミセルフモード(会計専用モード)である旨を表したものである。
お会計券ボタンBT25は、印刷部213にてお会計券を発行させるためのボタンである。発行されたお会計券は、店員から客に手渡される。その後、客が、第3POS端末20-3に移動し、第3POS端末20-3(客側スキャナ部206)にお会計券上のコードを読み取られることに基づいて、第3POS端末20-3において精算処理が実行される。
20-3レジボタンBT22の右側には、モード切替ボタンBT50が表示されている。モード切替ボタンBT50の機能は、図8に示すモード切替ボタンBT50と同様である。
図14は、セミセルフモード(会計専用モード)の第2POS端末20-2の客側表示部205に表示された精算画面における表示例である。図14(A)は、精算処理を開始する前に表示する精算画面(待機画面)である。例えば、第2POS端末20-2は、待機モード(待機状態)である場合に、図14(A)に示すような待機画面を表示する。
図14(B)は、精算処理を開始する際に表示する精算画面(支払方法選択画面)である。例えば、第2POS端末20-2は、登録情報を受信した場合に、図14(B)に示すような支払方法選択画面を表示する。図14(C)は、現金による支払を開始する際に表示する精算画面(入金画面)である。例えば、第2POS端末20-2は、支払方法選択画面(図14(B)参照)において現金が操作された場合に、図14(C)に示すような入金画面を表示する。図14(D)は、預り金額を決定する際に表示する精算画面(入金画面)である。例えば、第2POS端末20-2は、お支払金額(買上金額)以上の現金(預り金)が投入された場合に、図14(D)に示すような入金画面を表示する。
図14(E)は、釣り銭を放出する際に表示する精算画面(釣銭画面)である。例えば、第2POS端末20-2は、入金画面(図14(D))においておわり(レシート)ボタンBT40が操作された場合に、図14(E)に示すような釣銭画面を表示する。図14(F)は、釣り銭が取り去られた際に表示する精算画面(レシート画面)である。例えば、第2POS端末20-2は、釣銭機209の取出口から釣り銭が取り去られた場合に、図14(F)に示すようなレシート画面を表示する。
なお、図示は省略したが、第2POS端末20-2は、休止状態であるときには休止画面を表示してもよい。
また、第2POS端末20-2は、レシート画面(図14(F))の表示後(例えば、印刷部213の発行口からレシートが取り去られた後)には、待機画面(図14(A))、又は、支払方法選択画面(図14(B)参照)を表示する。また、釣り銭が発生しない場合には、釣銭画面(図14(E))を表示せずに、入金画面(図14(D))からレシート画面(図14(F))に遷移してもよい。
なお、図12及び図14に示したように、POS端末20が、フルセルフモードであるときに表示する精算画面(支払方法選択画面、入金画面、釣銭画面、レシート画面)は、セミセルフモード(会計専用モード)であるときに表示する精算画面(支払方法選択画面、入金画面、釣銭画面、レシート画面)と共通である。
(動作モードの移行)
POS端末20は、店員による明示的なモード移行操作(例えば、画面上の入力、選択操作等)、店員による明示的なモード移行操作以外の他の操作(例えば、店員コードの読取等)に従って動作モードが移行する。また、POS端末20は、店員の操作に拠らない所定条件(経過時間や所定時刻(スケジュール)等の時間に関する条件、他端末等との間における情報の送受信に関する条件等)に基づいて動作モードが移行する。
店員による明示的なモード移行操作によって他のPOS端末の動作モードが移行する態様としては、他のPOS端末に対する操作に付随して動作モードが移行する態様と、他のPOS端末の動作モードを切り替えるための操作によって動作モードが移行する態様とがある。他のPOS端末に対する操作に付随して動作モードが移行する態様としては、例えば、POS端末20(例えば第1POS端末20-1)からフルセルフモードで作動する他のPOS端末20(例えば第2POS端末20-2)に対して登録情報を送信する操作に付随して、他のPOS端末(例えば第2POS端末20-2)がフルセルフモードから会計専用モードに移行する態様がある。他のPOS端末の動作モードを切り替えるための操作によって動作モードが移行する態様としては、他POS端末20から送信される切替指示に基づいて、自POS端末20の動作モードが切り替えられて移行する態様がある。例えば、第2POS端末20-2は、第1POS端末20-1による切替指示に基づいて、動作モードが切り替えられて移行する。
他のPOS端末の動作モードを切り替えるための操作によって動作モードが移行する態様では、動作モードの切替の対象となるPOS端末(第2POS端末20-2)がセミセルフモード(会計専用モード)であり、登録商品の精算のためのデータ、例えば登録データの未精算データが記憶されていないときに、フルセルフモードへの切替を許容し、切替が可能となっている。動作モードの切替が許容されていないときには、動作モードの切替が禁止となっている。以下に、他のPOS端末の動作モードを切り替えるための操作によって動作モードが移行する態様による動作モードの切替について説明する。
図15は、動作モードの切替時における動作の一例を示すフローチャートである。動作モードの切替の説明にあたり、ここでは、第1POS端末20-1の切替操作によって、第2POS端末20-2の動作モードが切り替えられる例について説明する。また、以下の説明において、第1POS端末20-1を「No1レジ」、第2POS端末を「No2レジ」、第3POS端末20-3を「No3レジ」ということがある。
ステップS111:モード切替ボタンBT50を押下操作する。モード切替ボタンBT50を押下操作したとき、No1レジは、No2レジ及びNo3レジに対して切替指示を送信する。店員が図8~図10、及び図13に示すモード切替ボタンBT50を押下操作すると、動作モードの切替のための準備が開始される。以後の処理により、切替が可能であるときに、第2POS端末20-2の動作モードが切り替えられる。
ステップS112:20-2レジ(No2レジ、第2POS端末20-2)が切替禁止であるかを判断する。No2レジは、No1レジから切替指示を受信した場合に、切替禁止となっているときに切替禁止である旨の切替禁止情報を送信元のNo1レジに返信する。No1レジでは、返信された切替禁止情報に基づいて、No2レジが切替禁止であるか否かを判断する。No2レジにおいて、切替禁止となるときには、会計専用モードでないとき、会計専用モードであるが、未精算データが記憶されているとき、最後に精算処理が完了してから所定時間が経過したときである。会計専用モードでないときには、通常モードや登録専用モードで店員がログインしている場合やレジを使用しているときが含まれる。また、回線専用モードであるが未精算データが記憶されているときは、要は、精算処理中であるときである。所定時間は、適宜任意の時間に決定されていればよく、例えば1分、5分、10分などとすることができる。No2レジが切替禁止でない場合には、ステップS113に進む。No2レジが切替禁止である場合には、ステップS113をスキップしてステップS114に進む。
ステップS113:20-2レジボタンの表示準備を行う。ここでは、No2レジの動作モードが切替可能な状態であることを報知するために、図16(A)に示すNo1レジ(第1POS端末20-1)の店員側表示部210に20-2レジボタンBT102を表示する準備を行う。
ステップS114:20-3レジ(No3レジ、第3POS端末20-3)が切替禁止であるかを判断する。No3レジは、No1レジから切替指示を受信した場合に、切替禁止となっているときに切替禁止である旨の切替禁止情報を送信元のNo1レジに返信する。No1レジでは、返信された切替禁止情報に基づいて、No3レジが切替禁止であるか否かを判断する。No3レジにおいて、切替禁止となるときは、No2レジが切替禁止となるときと同様である。No3レジが切替禁止でない場合には、ステップS115に進む。No3レジが切替禁止である場合には、ステップS115をスキップしてステップS116に進む。
ステップS115:20-3レジボタンの表示準備を行う。ここでは、No3レジの動作モードが切替可能な状態であることを報知するために、図16(A)に示すNo1レジ(第1POS端末20-1)の店員側表示部210に20-3レジボタンBT103を表示する準備を行う。
ステップS116:ボタン表示準備があるか否かを判断する。ここでは、ステップS113、ステップS115において、20-2レジボタンBT102、20-3レジボタンBT103の表示準備があったか否かを判断し、20-2レジボタンBT102及び20-3レジボタンBT103の一方または両方についての表示準備があった場合には、ステップS117に進む。また、これらの表示準備がなかった場合には、ステップS123に進む。
ステップS117:切替先のレジボタンをアクティブ表示する。ここでは、ステップS113において、20-2レジボタンBT102の表示準備が行われている場合には、図16(A)に示すように、20-2レジボタンBT102をアクティブ表示し、20-3レジボタンBT103の表示準備が行われている場合には、20-3レジボタンBT103をアクティブ表示する。なお、アクティブ表示とは、ここでは、ボタンを表示する際に、ボタンの操作が有効となる表示をいう。また、一方のレジボタンの表示準備が行われ、他方のレジボタンの表示準備が行われていない場合には、表示準備が行われていないレジボタンについては、グレーダウンした表示を行う。例えば、20-2レジボタンBT102の表示準備が行われ、20-3レジボタンBT103の表示準備が行われていないときには、20-2レジボタンBT102を表示するとともに、20-3レジボタンBT103をグレーダウンして表示する。このとき、20-2レジボタンBT102及び20-3レジボタンBT103とともに切替中止ボタンBT101を表示する。なお、ここでは、切替可であるレジと切替不可であるレジとが分かるような表示を行えばよく、例えば、表示準備が行われていないレジボタンについては、グレーダウンした表示に代えて、表示しなくてもよい。また、表示準備が行われているレジボタンについて「切替可」の文字を付加し、表示準備が行われていないレジボタンについて「切替不可」の文字を付加した表示を行うなどしてもよい。
ステップS118:切替先ボタンが押下操作されたか否かを判断する。切替先ボタンとして、アクティブ表示されたレジボタンが操作されたか否かを判断する。例えば、20-2レジボタンBT102がアクティブ表示され、20-3レジボタンBT103がグレーダウンして表示されているときには、20-2レジボタンBT102が押下操作されたか否かを判断し、20-2レジボタンBT102及び20-3レジボタンBT103がアクティブ表示されているときには、20-2レジボタンBT102及び20-3レジボタンBT103のいずれかが押下操作されたか否かを判断する。切替先ボタンが押下操作されたと判断した場合には、ステップS119に進む。切替先ボタンが押下操作されていないと判断した場合には、ステップS121に進む。
ステップS119:切替先のレジに対して、切替指示を送信する。例えば、アクティブ表示された20-3レジボタンBT103を押下操作したときには、切替指示をNo3レジ(第3POS端末20-3)に送信する。ここで、切替指示が送信されたNo3レジでは、送信された切替指示を受け入れる。切替指示を受け入れたNo3レジは、動作モードをセミセルフモードからフルセルフモードに切り替える。
ステップS120:切替実行報知を表示する。切替実行報知の表示では、切替先のレジの動作モードが切り替わった旨の表示を行う。No1レジでは、切替指示を送信すると、例えば図16(B)に示す切替実行報知を表示する。切替実行報知では、消すボタンBT111を表示し、消すボタンBT111が押下操作されることによってステップS122に進む。なお、消すボタンBT111の押下操作に代えて、所定時間、例えば5秒が経過することによって切替実行報知表示が終了してステップS122に進むようにしてもよい。また、これらの消すボタンBT111の押下操作及び所定時間の経過のいずれかがあったときにステップS112に進むようにしてもよい。また、No2レジは、No1レジから切替指示を受信した動作モードを切り替えたときに、切替完了信号をNo1レジの送信し、No1レジは、切替完了信号を受信したときに、切替実行報知を表示するようにしてもよい。
ステップS121:切替中止ボタンが押下操作されたか否かを判断する。ここでは、図16(A)に示す切替中止ボタンBT101が押下操作されたときには、ステップS122に進む。また、切替中止ボタンBT101が押下操作されていないときには、ステップS118に戻る。こうして、ステップS117において、切替先ボタンのアクティブ表示が行われたときには、切替先ボタンまたは中止ボタンが押下操作されるまで、切替先ボタンのアクティブ表示が継続する。
ステップS122:元の画面に戻る。元の画面とは、ステップS111において、モード切替ボタンBT50が押下操作される前の画面である。モード切替ボタンBT50は、図8~図10、及び図13に示すように、通常モードにおける店員側表示部210の登録画面、小計画面、精算画面、セミセルフモードにおける店員側表示部210の登録画面に表示されるので、ステップS111において、モード切替ボタンBT50が押下操作される前の画面これらの画面のいずれかの画面に戻る。
ステップS123:他のレジのモード切替が不可である旨を報知する画面を表示する。この場合、例えば、図17に示す切替不可表示を行う。切替不可表示では、戻るボタンBT121と、グレーダウンされた20-2レジボタンBT102及び20-3レジボタンBT103が表示される。
ステップS124:戻るボタンBT121が押下操作された後、他のレジの切替不可表示を消去する。その後、ステップS122に進む。
(他のレジのモード切替操作時における登録側表示装置の画面の遷移)
他のレジのモード切替操作は、図8~図10に示すNo1レジにおける通常モード中の店員側表示部210における登録画面、小計画面、精算画面、図13に示すセミセルフモード中の店員側表示部210における登録画面等が表示されているときに、これらの画面に表示されたモード切替ボタンBT50が押下操作されることによって実行される。なお、以下に示す画面の遷移は、No1レジにおける店員側表示部210における画面の遷移である。
例えば、図8に示す通常モード中の店員側表示部210に登録画面が表示されているときに、モード切替ボタンBT50を押下操作した場合、No2レジ及びNo3レジの一方または両方が切替可能となっている場合(会計専用モードであり、記憶する未精算データがない場合)には、店員側表示部210には、図16(A)に示すように、図8に示す登録画面に被せるようにして、切替説明画像GA10が表示される。
この例では、No2レジ及びNo3レジの両方が動作モードをフルセルフモードに切替可能となっており、切替説明画像GA10には、「どのレジを切り替えますか?」という切替説明文が表示される。また、切替説明画像GA10中には、切替中止ボタンBT101、20-2レジボタンBT102、及び20-3レジボタンBT103が表示される。
切替中止ボタンBT101は、切替説明文の右側に表示される。また、20-2レジボタンBT102は、切替説明文の下側に表示され、20-3レジボタンBT103は、20-2レジボタンBT102の右側に表示される。図16(A)に示す画面では、20-2レジボタンBT102及び20-3レジボタンBT103は、いずれもアクティブ表示されており、いずれのレジボタンも押下操作が可能とされている。また、20-2レジボタンBT102及び20-3レジボタンBT103には、それぞれNo2レジ及びNo3レジの動作モード及び動作モードがフルセルフモードの会計専用モードであるときには、記憶する未精算データの有無が表示される。
20-2レジボタンBT102及び20-3レジボタンBT103の一方が押下操作不能となっているときには、グレーダウンして表示されている。このときにも、20-2レジボタンBT102及び20-3レジボタンBT103には、動作モード等が表示される。切替説明画像GA10が表示されることにより、No2レジやNo3レジなどの他のレジの動作モードを切り替えられる旨が報知される。なお、これらの動作モードや記憶された未精算データの有無は表示しなくてもよいし、アクティブ表示されたときにのみ、あるいはグレーダウンして表示されたときにのみ表示するようにしてもよい。また、例えば、No2レジは動作モードの切替が可能であるが、No3レジは不能であるときには、切替説明文を「No2レジを切り替えますか?」などとしてもよく、動作モードが切替可能なレジによって、切替説明文を変更するようにしてもよい。
図16(A)に示す画面において、例えば、店員が20-3レジボタンBT103を押下操作すると、図16(B)に示すように、図8に示す登録画面に被せるようにして、切替完了説明画像GA11が表示される。切替完了説明画像GA11には、「20-3レジをフルセルフモードに切り替えました。」という切替完了説明文が表示される。また、切替完了説明画像GA11中には、消すボタンBT111が表示される。消すボタンBT111は、切替完了説明文の右下に表示される。切替完了説明画像GA11が表示されることにより、No3レジ(第3POS端末20-3)の動作モードがフルセルフモードに切り替えられた旨が報知される。
店員側表示部210においては、図16(A)に示す画面において、店員等が切替中止ボタンBT101を押下操作した場合には、切替説明画像GA10が消去されて、元の登録画面(図8に示す登録画面)が表示される。また、図16(B)に示す画面において、店員等が消すボタンBT111を押下操作した場合にも同様に、店員側表示部210においては、切替完了説明画像GA11が消去されて、元の登録画面(図8に示す登録画面)が表示される。
また、図8に示す通常モード中の店員側表示部210に登録画面が表示されているときに、モード切替ボタンBT50を押下操作した場合、No2レジ及びNo3レジが両方とも切替不能となっている場合(会計専用モードでない場合、または会計専用モードであるが記憶する未精算データがない場合)には、店員側表示部210において、図17に示すように、図8に示す登録画面に被せるようにして、切替不能説明画像GA12が表示される。
切替不能説明画像GA12には、「どのレジを切り替えできません。」という切替不能説明文が表示される。また、切替不能説明画像GA12中には、戻るボタンBT121が表示されるとともに、グレーダウンして表示された20-2レジボタンBT122及び20-3レジボタンBT123が表示される。これらの20-2レジボタンBT122及び20-3レジボタンBT123には、No2レジ及びNo3レジの動作モード等が合わせて表示されている。
このうちの戻るボタンBT121が押下操作されることにより、店員側表示部210では、切替不能説明画像GA12が消去されて元の登録画面(図8に示す登録画面)が表示される。20-2レジボタンBT122及び20-3レジボタンBT123は、いずれもグレーダウンして表示され、操作不能であるので、切替不能説明画像GA12では、戻るボタンBT121のみが押下操作可能となっている。なお、20-2レジボタンBT122及び20-3レジボタンBT123については、グレーダウンして表示される態様のほか、表示しないようにしてもよい。
以上の説明のように、本実施形態のPOSシステム1におけるPOS端末20は、POSシステム1における他のPOS端末20の動作モードを切り替える切替指示を行い、他のPOS端末20は、切替指示を受け入れて、動作モードを切り替えるようにしている。このため、他のPOS端末20によってPOS端末の動作モードを切り替えることができる。例えば、第1POS端末20-1によって、第2POS端末20-2の動作モードを切り替えることができる。このため、POSシステム1における複数のPOS端末20を効率的に稼働させることができ、客を待たせることを防止できる。
例えば、第1POS端末20-1が通常モードで作動し、第2POS端末20-2がフルセルフモード、第3POS端末20-3が会計専用モードで作動しており、店員が第1POS端末20-1を操作しているとする。この場合、第1POS端末20-1及び第2POS端末20-2に多くの客が並んでしまったとしても、第3POS端末20-3の動作モードを切り替えるためには、第1POS端末20-1を操作する店員が第3POS端末20-3まで移動する必要があり、スムーズな動作モードの切替を行うことができず、第3POS端末20-3を有効活用できない懸念があった。この点、第1POS端末20-1を操作することにより、第3POS端末20-3の動作モードを切り替えることができるので、第3POS端末20-3の近傍に店員が移動することなく第3POS端末20-3の動作モードを切り替えることができる。したがって、複数のPOS端末20を効率的に稼働させることができ、客を待たせることを防止できる。
また、POS端末20が会計専用モードで作動しているときには、客が自ら精算処理を行うので、POS端末20の近傍には店員がいないことが多い。POS端末20では、会計専用モードのときに他のPOS端末20からの切替指示に基づいて動作モードを切り替えるので、POS端末20を効率的に稼働させることができ、客を待たせることを防止できる。
また、POS端末20が会計専用モードで作動しているときでも、POS端末20に未精算データが残っているときには、動作モードを切り替えると、動作モードの切替に混乱をきたす原因となる。また、フルセルフモード中であっても、前の客の精算直後に動作モードを切り替えると、同様の問題が生じ得る。この点、上記のPOS端末20では、会計専用モードで作動しているときでも、未精算データを記憶しているときには、動作モードの切替を禁止している。また、最後の精算処理の完了後、所定時間が経過するまでは動作モードの切替を禁止している。このため、動作モードの切替の混乱を防止できるとともに、POS端末20を効率的に稼働させることができ、客を待たせることを防止できる。
また、POS端末20が通常モードで作動しているとき動作モードが切り替えられると、通常モードによって商品登録や精算処理を行っている他の客の妨げとなる。この点、上記のPOS端末20では、通常モードで作動しているときには、動作モードの切替を禁止している。このため、他の客の精算処理等を妨げないようにできる。
また、本実施形態のPOS端末20は、動作モードの切替対象となる他のPOS端末20から切替指示を受信した場合に、切替禁止となっているとき、具体的には、会計専用モードでないとき、または会計専用モードであるが、未精算データが記憶されているときには、切替禁止である旨の切替禁止情報を送信元のPOS端末20に返信する。このため、送信元のPOS端末20は、動作モードの切替対象となるPOS端末の切替禁止状態を容易に認識することができる。したがって、動作モードの不要な切替を防止できるので、客を待たせることを防止できる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
本実施形態は、上記第1実施形態と比較して、ボタン表示準備がなかった場合についての処理が主に相違している。なお、商品販売データ処理システムの構成等は、図1~図14に示す第1実施形態のものと同様である。以下、本実施形態について。第1実施形態との相違点を中心として説明する。
(動作モードの移行)
POS端末20は、上記第1実施形態と同様、店員による明示的なモード移行操作(例えば、画面上の入力、選択操作等)、店員による明示的なモード移行操作以外の他の操作(例えば、店員コードの読取等)、店員の操作に拠らない所定条件(経過時間や所定時刻(スケジュール)等の時間に関する条件、他端末等との間における情報の送受信に関する条件等)のほか、他端末から送信される切替指示に基づいて、自端末の動作モードが切り替えられて移行する。さらに、本実施形態のPOS端末20では、動作モードの切替対象となるPOS端末20において、動作モードの切替が禁止されている状態において、強制的に動作モードを切り替える強制切替を行うことができる。以下に、動作モードの強制切替について説明する。
図18は、第2実施形態の動作モードの切替時における動作の一例を示すフローチャートである。図18に示すように、ステップS116において、ボタン表示準備がないと判断されたときの処理が上記第1実施形態と異なる。なお、ステップS111~ステップS122までの処理は、図15に示す上記第1実施形態と共通するので、その説明は省略する。
ステップS151:他レジ切替不可表示及び強制切替ボタン表示を行う。上記第1実施形態では、ボタン表示準備がなかった場合には、他のレジのモード切替が不可である旨を報知する画面を表示するが、本実施形態では、図19(A)に示すように、20-2レジボタンBT302及び20-3レジボタンBT303をグレーダウンして表示するとともに強制切替ボタンBT301及び戻るボタンBT304を表示する。
ステップS152:強制切替ボタンが押下操作されたか否かを判断する。強制切替ボタンが押下操作された場合には、ステップS153に進む。強制切替ボタンが押下操作されていない場合には、ステップS161に進む。
ステップS153:強制切替先指定ボタンを表示する。強制切替ボタンが押下操作されたときには、動作モードの切替が禁止となっている他のPOS端末の動作モードを強制的に切り替える。ここでは、強制的に動作モードを切り替えるPOS端末を決定するために、図19(B)に示す20-2レジボタンBT311及び20-3レジボタンBT312をアクティブ表示する。このとき、強制切替中止ボタンBT313も合わせて表示する。動作モードを強制切替する場合には、切り替えられる動作モードはあらかじめ定められている。ここでは、強制切替前の動作モードが通常モードまたはセミセルフモードであるときには、フルセルフモードに強制切替され、フルセルフモードであるときには通常モードに切り替えられる。
ステップS154:強制切替先指定ボタンが押下操作されたか否かを判断する。強制切替先指定ボタンが押下操作された場合、ここでは、図19(B)に示す20-2レジボタンBT311及び20-3レジボタンBT312のいずれかが押下操作された場合には、ステップS156に進む。また、20-2レジボタンBT311及び20-3レジボタンBT312のいずれもが押下操作されていない場合には、ステップS155に進む。
ステップS155:中止ボタンが押下されたか否かを判断する。ここでは、図19(B)に示す強制切替中止ボタンBT313が押下操作されたか否かを判断する。中止ボタンBT131が押下操作された場合には、ステップS122に進む。強制切替中止ボタンBT313が押下操作されていない場合には、ステップS154に戻る。このため、図19(B)に示す画面が表示されたときには、20-2レジボタンBT311、20-3レジボタンBT312、及び強制切替中止ボタンBT313のいずれかが押下されるまで、この画面が継続して表示される。なお、所定時間が経過しても20-2レジボタンBT311、20-3レジボタンBT312、及び強制切替中止ボタンBT313の押下操作が実行されない場合には、強制切替中止ボタンBT313が押下操作された場合と同様の処理を行うようにしてもよい。
ステップS156:強制切替実行ボタン及び中止ボタンを表示する。ここでは、図20に示すように、強制切替実行ボタンBT321及び強制切替中止ボタンBT322を表示する。
ステップS157:強制切替実行ボタンが押下操作されたか否かを判断する。強制切替実行ボタンが押下操作された場合には、ステップS158に進む。強制切替実行ボタンが押下操作されていない場合には、ステップS158に進む。
ステップS158:中止ボタンが押下されたか否かを判断する。ここでは、図20に示す強制切替中止ボタンBT322が押下操作されたか否かを判断する。強制切替中止ボタンBT322が押下操作された場合には、ステップS122に進む。強制切替中止ボタンBT322が押下操作されていない場合には、ステップS157に戻る。このため、図20に示す画面が表示されたときには、強制切替実行ボタンBT321または強制切替中止ボタンBT322のいずれかが押下されるまで、この画面が継続して表示される。なお、所定時間が経過しても強制切替実行ボタンBT321または強制切替中止ボタンBT322の押下操作が実行されない場合には、強制切替中止ボタンBT322が押下操作された場合と同様の処理を行うようにしてもよい。
ステップS159:切替先のレジに対して、強制切替指示を送信する。例えば、図20強制切替実行ボタンBT321が押下操作されたときには、強制切替指示をNo3レジ(第3POS端末20-3)に送信する。ここで、強制切替指示が送信されたNo3レジでは、送信された強制切替指示を受け入れる。切替指示を受け入れたNo3レジは、会計専用モードであり、切替禁止であるが、強制切替指示によって強制的にフルセルフモードに切り替える。
ステップS160:強制切替実行報知を表示する。強制切替実行報知の表示では、切替先のレジの動作モードが強制的に切り替わった旨の表示を行う。No1レジでは、切替指示を送信すると、例えば図20(B)に示す強制切替実行報知を表示する。切替実行報知では、消すボタンBT331を表示し、消すボタンBT331が押下操作されることによってステップS122に進む。なお、消すボタンBT331が押下操作に代えて、所定時間、例えば5秒が経過することによって切替実行報知表示が終了してステップS122に進むようにしてもよい。また、これらの消すボタンBT331の押下操作及び所定時間の経過のいずれかがあったときにステップS112に進むようにしてもよい。また、No2レジは、No1レジから切替指示を受信した動作モードを切り替えたときに、切替完了信号をNo1レジの送信し、No1レジは、切替完了信号を受信したときに、切替実行報知を表示するようにしてもよい。
ステップS161:戻るボタンが押下操作されたか否かを判断する。ここでは、図19(A)に示す戻るボタンBT304が押下操作されたときには、ステップS122に進む。また、戻るボタンBT304が押下操作されていないときには、ステップS160に戻る。こうして、ステップS161において、強制切替ボタンBT301または戻るボタンBT304のいずれかが押下操作されるまで、他レジ切替不可表示及び強制切替ボタン表示が継続する。
(他のレジのモード切替操作時における登録側表示装置の画面の遷移)
他のレジのモード切替操作は、図8~図10に示すNo1レジにおける通常モード中の店員側表示部210における登録画面、小計画面、精算画面、図13に示すセミセルフモード中の店員側表示部210における登録画面等が表示されているときに、これらの画面に表示されたモード切替ボタンBT50を押下操作することによって実行される。なお、以下に示す画面の遷移は、No1レジにおける店員側表示部210における画面の遷移である。この点は、上記第1実施形態と同様である。
また、例えば、図8に示す通常モード中の店員側表示部210に登録画面が表示されているときに、モード切替ボタンBT50を押下操作した場合におけるNo2レジ、No3レジが切替可能となっている場合の処理も上記第1実施形態と同様である。モード切替ボタンBT50を押下操作した場合におけるNo2レジ、No3レジが切替不能となっている場合、上記第1実施形態では、図17に示す切替不能説明画像GA12が表示されたが、本実施形態では、図19(A)に示す強制切替対応画像GA30が表示される。
図19(A)に示すように、強制切替対応画像GA30は、図8に示す登録画面に被せるようにして表示される。強制切替対応画像GA30には、「どのレジを切り替えできません。」という切替不能説明文が表示される。また、強制切替対応画像GA30中には、戻るボタンBT304が表示されるとともに、動作モード等の情報が含まれ、グレーダウンして表示された20-2レジボタンBT302及び20-3レジボタンBT303が表示される。この点は、図17に示す切替不能説明画像GA12と共通である。また、強制切替対応画像GA30中には、強制切替ボタンBT301が表示される。この点は、上記第1実施形態と異なる。
強制切替ボタンBT301が押下操作されると、図19(B)に示す強制切替レジ選択画像GA31が表示される。強制切替レジ選択画像GA31は、図8に示す登録画面に被せるようにして表示される。強制切替レジ選択画像GA31には、「どのレジを強制切替しますか?」という強制切替レジ説明文が表示される。また、強制切替レジ選択画像GA31中には、アクティブ表示された20-2レジボタンBT311及び20-3レジボタンBT312が表示され、さらには、強制切替中止ボタンBT313が表示される。
ここで、例えば、20-3レジボタンBT312が押下操作されると、図20(A)に示すように、強制切替確認画像GA32が表示される。強制切替確認画像GA32には、「20-3レジを強制切替しますか?」という強制切替確認文が表示される。また、強制切替確認画像GA32中には、強制切替実行ボタンBT321及び強制切替中止ボタンBT322が表示される。さらに、強制切替の対象となるNo3レジは、会計専用モードである。会計専用モードでは、商品の登録が行われ、会計用(精算用)に客が釣銭機209に対して入金が行われていることがある。この場合、釣銭機209に対する入金額や商品の合計金額等によって、釣銭の取り扱いなどに影響を与えることが考えられるので、強制切替確認画像GA32には、No3レジにおける入金額及び登録商品の合計金額が表示されている。図20(A)に示す例では、No3レジにおける釣銭機209に対する入金がなかったため、入金額が0円である例が示されている。
なお、20-2レジボタンBT311が押下操作されることにより、強制切替確認画像GA32においては、「20-2レジを強制切替しますか?」という強制切替確認文が表示される。また、このときの切替対象となるNo2レジはフルセルフモードであるが、会計専用モードである場合と同様に入金額や合計金額が表示される。また、強制切替中止ボタンBT313が押下操作されることにより、強制切替は中止され、図8に示す登録画面が表示される。
図20(A)に戻り、強制切替確認画像GA32における強制切替実行ボタンBT321が押下操作されると、図20(B)に示すように、強制切替完了画像GA33が表示される。強制切替完了画像GA33は、図8に示す登録画面に被せるようにして表示される。強制切替完了画像GA33には、「20-3レジをフルセルフモードに切り替えました。」という強制切替完了説明文が表示される。また、強制切替確認画像GA32中には、消すボタンBT331が表示される。この消すボタンBT331が押下操作されることにより、強制切替完了画像GA33が消去され、図8に示す登録画面が表示される。
また、図19(B)に示す強制切替レジ選択画像GA31における20-3レジボタンBT312が押下操作された際、切替対象のNo3レジにおいて、釣銭機209に対する入金があった場合、図21(A)に示すように、店員側表示部210に表示される強制切替確認画像GA40には、当該入金額が表示される。図21(A)に示す例では、入金額は2000円であり、登録商品の合計金額の1928円よりも高額である。
続いて、強制切替確認画像GA40の強制切替実行ボタンBT401が押下操作されると、図21(B)に示す釣銭払出確認画像GA41が表示される。釣銭払出確認画像GA41には、「20-3レジをフルセルフモードに切り替えました。」という強制切替完了説明文が小さく表示されるとともに、「お釣りを払い出しますか?」という釣銭払出確認文が表示される。また、釣銭払出確認画像GA41中には、受入ボタンBT411と払出ボタンBT412が表示される。
ここで、受入ボタンBT411が押下操作されると、お釣りを払い出すことなく、No3レジの精算が完了する。また、払出ボタンBT412が押下操作されると、お釣りを払い出してNo3レジの精算が完了する。このため、例えば、No3レジの近傍に客がいない場合には、受入ボタンBT411を押下操作して、釣銭の払出を行うことなく精算を完了し、釣銭の置忘れや盗難を防止することができる。また、No3レジの近傍に客がいる場合には、払出ボタンBT412を押下操作して、釣銭を払い出し、客が釣銭を受け取る際の利便性を高めることができる。なお、釣銭を払い出す際には、レシートを合わせて発行するようにしてもよい。
以上の説明のように、本実施形態のPOSシステム1は、上記第1実施形態と同様の作用効果を奏する。また、本実施形態のPOSシステム1におけるPOS端末20は、動作モードの切替が禁止されたPOS端末20に対して、強制的に動作モードの切替が可能とされている。例えば、第1POS端末20-1は、第2POS端末20-2の動作モードの切替を行うことができ、第2POS端末20-2の動作モードの切替が禁止されているときには、第2POS端末20-2の強制切替ができるようにされている。例えば、第2POS端末20-2が通常モードであるときには、第1POS端末20-1による動作モードの切替は禁止されているが、強制切替が可能とされている。
例えば、POS端末20が通常モードで作動するときには、店員及び客が存在することが想定されている。このため、POS端末20が通常モードであるときには、これらの店員及び客による商品登録から精算までの作業の邪魔とならないように、他のPOS端末20からの切替指示による動作モードの切替が禁止される。ところが、POS端末20が通常モードであっても、店員及び客が存在しない状態でそのまま放置されている状況も生じ得る。POS端末20が通常モードのまま放置されていると、POS端末20の効率的な稼働に支障が生じる。
この点、上記のPOSシステム1では、他のPOS端末20から強制切替指示を行うことによりPOS端末20の動作モードを強制切替することができる。強制切替指示は、店員側表示部210の操作によって行われ、主に店員が強制操作指示を行うことになる。このため、強制切替の対象となるPOS端末20における店員及び客の有無等を店員が行った状態で強制切替を行うことができる。したがって、会計専用モードではないなど、切替禁止とされたPOS端末20についても、状況に応じて、他のPOS端末20を操作する店員の判断で動作モードの切替を行うことができるので、POS端末20を効率的に稼働させることができ、客を待たせることを防止できる。
店員及び客が存在しないままPOS端末20が放置される状況としては、例えば、以下の状況が考えられる。例えば、POS端末20がフルセルフモードで作動しているときに、客が商品登録を行った状態で、精算処理を行うことなく帰ってしまったという状況がある。あるいは、POS端末20がフルセルフモードまたは会計専用モードで作動しているときに、客が入金を行った後、精算処理を行っている状態で帰ってしまったという状況、あるいは、客が合計金額(買上金額)よりも多額の貨幣を入金した状態で、精算の完了の処理を忘れて帰ってしまったという状況である。
これらの状況下においては、例えば精算処理終了後の動作モードが会計専用モードである場合には、次の登録情報を送信できなかったり、精算処理後の動作モードがフルセルフモードである場合には、次の客がPOS端末20を操作できなかったりという現象が生じる。このような場合に、強制切替を行うことにより、状況に応じて動作モードを切り替えることができるので、客を待たせることを防止できる。なお、客が入金を行った後、精算処理を行っている状態で帰ってしまったという状況、あるいは、客が合計金額(買上金額)よりも多額の貨幣を入金した状態で、精算の完了の処理を忘れて帰ってしまったという状況において動作モードの強制切替を行った場合には、入金された貨幣を払い戻すことなく、金額のデータを保存しておくのが好適である。この場合には、客や店員がいないPOS端末20に現金が放置されることを防止できる。
[変形例]
次に、本発明の変形例について説明する。
POS端末の動作モードが切替禁止となる条件は、上記の実施形態では、動作モードが会計専用モード以外のモード等であるが、切替禁止となる条件を他の条件としてもよく、例えば、動作モードの切替対象となるPOS端末(以下「切替対象POS端末」という)の切替前の動作モードは、通常モード、フルセルフモード、会計専用モードのいずれであってもよい。なお、以下の説明において、切替対象POS端末に切替指示を出力するPOS端末を第1POS端末20-1、切替対象POS端末を第2POS端末20-2とすることがある。
この場合、切替対象POS端末の切替前の動作モードに応じて、切替禁止の条件が異なるようにしてもよい。また、上記の実施形態では、切替対象POS端末における切替後の動作モードは、フルセルフモードであるが、フルセルフモード以外のモードでもよい。また、フルセルフモード以外のモードとする場合には、切替対象POS端末の切替前の動作モードに応じて決定されるようにしてもよい。また、上記の実施形態では、切替対象POS端末の切替後の動作モードは、フルセルフモードに定められているが、複数の動作モードの中から選択できるようにしてもよい。
例えば、図22に示すように、切替対象POS端末の動作モードは、通常モード、フルセルフモード、会計専用モード(セミセルフモード)のいずれであってもよい。切替対象POS端末の動作モードが通常モードであるときには、例えば、動作モードが切替禁止となる条件として、他の店員のログイン中であるようにしてもよい。例えば、第1POS端末20-1にログインしている店員と異なる店員が第2POS端末20-2にログインしていることが、第2POS端末20-2の切替禁止の条件となるようにしてもよい。切替対象POS端末は、例えば、通常モードからフルセルフモードに切替可能とされる。
切替対象POS端末の動作モードがフルセルフモードであるときには、例えば、動作モードが切替禁止となる条件として、上記の実施形態のように、未精算データを記憶していることのほか、精算が行われている前の客(最後の客)が精算した後、一定時間が経過する前であるときとしてもよいし、次の客が検出された場合としてもよい。あるいは、これらの条件の複数(すべて)が満たされたときとしてもよい。切替対象POS端末は、例えば、フルセルフモードから会計専用モード(セミセルフモード)に切替可能とされる。
切替対象POS端末の動作モードが会計専用モードであるときには、例えば、動作モードが切替禁止となる条件として、上記の実施形態のように、未精算データを記憶していることのほか、精算が行われている前の客(最後の客)が精算した後、一定時間が経過する前であるときとしてもよい。あるいは、これらの条件の複数(すべてでもよい)が満たされたときとしてもよい。切替対象POS端末は、例えば、会計専用モード(セミセルフモード)からフルセルフモードに切替可能とされる。
店員が第1POS端末20-1を操作して第2POS端末20-2の動作モードを切り替える状況としては、第2POS端末20-2の近傍に店員がいない状況が挙げられる。第2POS端末20-2が通常モードまたは登録専用モード(セミセルフモード)となっているときには、第2POS端末20-2において店員が登録作業を要するので、第2POS端末20-2の近傍に店員がいることが多くなる。また、第2POS端末20-2がフルセルフモードまたは精算専用モード(セミセルフモード)となっているときには、店員は第2POS端末20-2において店員による登録作業は不要であるので、第2POS端末20-2の近傍に店員がいないことが多くなる。したがって、フルセルフモードまたは精算専用モード(セミセルフモード)の第2POS端末20-2の動作モードを第1POS端末20-1によって切り替えることにより、第2POS端末20-2を効率的に稼働させることができ、客を待たせることを防止できる。
切り替えられた後の第2POS端末20-2の近傍には、店員がいないことが多いので、通常モードや登録専用モードに切り替えたとしても、利便性を高めること難しくなる。このため、切り替えられた後の第2POS端末20-2の動作モードは、フルセルフモードまたは会計専用モードとするのが好適である。なお、切替対象POS端末の切替後の動作モードをその他の動作モード、例えば、通常モード、登録専用モード(セミセルフモード)、またはダブルスキャンモードとしてもよい。例えば、第1POS端末20-1において登録作業を行う店員が、フルセルフモードであった第2POS端末20-2に近づく他の店員を見たときに、その他の店員が第2POS端末20-2に到達したときに、通常モード、登録専用モード、またはダブルスキャンモードとなっているようにすることにより、利便性を高めることができる。
また、切替対象POS端末の切替後の動作モードは、切替前の動作モードに応じて決定されているが、切替後の動作モードを複数の動作モードの中から選択できるようにしてもよい。例えば、切替対象POS端末の動作モードが通常モードまたは登録専用モードであるときには、フルセルフモード及び会計専用モードのいずれかの動作モードに切り替えられるようにしてもよい。以下、第2POS端末20-2の動作モードがフルセルフモード及び会計専用モードのいずれかの動作モードに切り替えられる場合の第1POS端末20-1における店員側表示部210の画面の遷移について、図23を参照して説明する。
この例では、図8に示す第1POS端末20-1における店員側表示部210に表示された登録画面等に含まれるモード切替ボタンBT50を押下操作すると、図23(A)に示すように、切替レジ説明画像GA20が表示される。切替レジ説明画像GA20には、「どのレジを切り替えますか?」という切替レジ説明文が表示される。切替レジ説明画像GA20中には、中止ボタンBT201、20-2レジボタンBT202、20-3レジボタンBT203が表示される。20-2レジボタンBT202には、No2レジの現在の動作モードである登録専用モードの文字が表示され、20-3レジボタンBT203には、No3レジの現在の動作モードである会計専用モードの文字が表示されている。
続いて、20-2レジボタンBT202を押下操作すると、図23(B)に示すように、切替モード説明画像GA21が表示される。切替モード説明画像GA21には、「20-2レジを切り替えます(現在:登録モード)」という切替説明文が小さく表示され、「どのモードに切り替えますか?」という切替モード説明文が表示される。切替モード説明画像GA21中には、中止ボタンBT211、フルセルフモードボタンBT212、会計専用モードボタンBT213が表示される。
続いて、フルセルフモードボタンBT212が押下操作されると、第2POS端末20-2の動作モードがフルセルフモードに切り替えられる。また、会計専用モードボタンBT213が押下操作されると、第2POS端末20-2の動作モードが会計専用モードに切り替えられる。
以上、本発明の実施形態等について説明したが、機器の構成、データの構成、処理の流れ、表示及び出力の態様などは、適宜、変更及び修正が可能である。
(POS端末の外部からのモード切替について)
上記の例では、POS端末20が他のPOS端末20の動作モードの切替指示を行うようにしているが、POS端末20以外の外部の装置が動作モードの切替指示を行うようにしてもよい。例えば、携帯端末やタブレット端末からPOS端末20の動作モードの切替指示を行うようにしてもよい。これらの携帯端末やタブレット端末は、例えば、店員が常時所持するものでもよいし、店員以外のものが所持するものであってもよい。また、ストアコントローラ10等から動作モードの切替指示を行うようにしてもよい。また、POS端末20は、動作モードの切替指示を行う機能を備えてないものでもよい。
(切替指示時のモード切替の選択)
また、上記の例では、切替指示を受信したPOS端末20では、切替指示の受け入れの可否を決定できないが、切替指示の受け入れの可否を決定できるようにしてもよい。例えば、動作モードが通常モードであるときに切替指示があったときに、図24に示すように、店員側表示部210に受入可否選択表示画像GA50を表示し、受入可否選択表示画像GA50に含まれる受入ボタンBT501または拒否ボタンBT502を操作することにより、モード切替の受け入れの可否を決定できるようにしてもよい。この場合、例えば、登録や精算処理中にはモード切替を拒否し、待機中にはモード切替を受け入れるなどとすることができる。したがって、状況に応じがモードの切替を行うことができるので、客を待たせることを防止できる。
受入可否選択表示画像GA50に含まれる受入ボタンBT501または拒否ボタンBT502の操作は、例えば、切替指示を受信したPOS端末20を操作する店員がいる場合には、その店員が行えばよい。また、受入可否選択表示画像GA50の表示時間に上限値を設定し、受入可否選択表示画像GA50の表示時間が上限値を超えたときには、切替指示を受け入れるようにしてもよい。この場合、例えば切替指示を受信したPOS端末20がフルセルフモードであり、このPOS端末20操作する店員がいない場合でも、動作モードの切替を確実に行うことができる。
(動作モードについて)
POS端末20は、店員の操作等に拠らない所定の条件(経過時間や所定時刻(スケジュール)等の時間に関する条件、他の端末等との間における命令等の情報の送受信に関する条件等)に基づいても動作モードが移行してもよい。具体的には、例えば、通常モードにあるPOS端末20が、買上商品の登録または入金があるまで(前回に登録から精算までの処理があった場合には、精算が終了した後)に不使用である状態が続くとフルセルフモードに移行するようにしてもよい。
なお、フルセルフモードで動作しているときは、店員側表示部210に各店員に対応するボタンを配置した画面を表示し、該画面においてタッチされたボタンに応じて店員を特定してもよい。なお、キー操作部211に各店員に対応するボタンを配置し、キー操作部211において操作されたボタンに応じて店員を特定してもよい。
また、フルセルフモードで動作するPOS端末20をセミセルフモード(会計専用モード)として機能させるようにしてもよい。つまり、セミセルフモード(登録専用モード)で動作するPOS端末20は、セミセルフモード(会計専用モード)で動作するPOS端末20に対し、登録情報を送信し、当該セミセルフモード(会計専用モード)で動作するPOS端末20に精算処理を実行させるが、セミセルフモード(登録専用モード)で動作するPOS端末20は、フルセルフモードで動作するPOS端末20に対し、登録情報を送信し、当該フルセルフモードで動作するPOS端末20に精算処理を実行させるようにしてもよい。なお、フルセルフモードで動作するPOS端末20において客が操作を行っていない場合に、セミセルフモード(登録専用モード)で動作するPOS端末20から登録情報を送信できるようにしてもよい。客が操作を行っている場合には登録情報を送信できないようにしてもよいし、客が操作を行っている場合でも当該客の操作終了後に直ちに精算が行われるように登録情報を送信してもよい。
また、登録情報の送信に関連し、登録情報の送信元となるPOS端末20の店員側表示部210には送信ボタンを表示してもよい。店員側表示部210には、LAN11上の他の全部のPOS端末分の送信ボタンを夫々のPOS端末を識別可能に表示(例えば、「レジ1」「レジ2」等の端末番号を付して表示等)してもよいし、送信先となり得るPOS端末分(セミセルフモード(会計専用モード)で動作するPOS端末20、フルセルフモードのPOS端末20)の送信ボタンを夫々のPOS端末を識別可能に表示してもよい。当該POS端末20からの登録情報の送信先として許可する1以上のPOS端末20を予め決めておき(即ち、登録側と精算側のカップリングを予め決めておき)、これに基づいて、送信ボタンを表示してもよい。
また、現在、登録情報を送信可能なPOS端末20に対応するボタンと、登録情報を送信不可能なPOS端末20に対応するボタンとを異なる表示態様により表示してもよい。例えば、登録情報を送信可能なPOS端末20に対応するボタンを通常の表示態様で表示し、登録情報を送信不可能なPOS端末20に対応するボタンを特別の表示態様(例えば、グレーダウン等)で表示してもよい。現在、登録情報を送信不可能なPOS端末20に対応するボタンは、操作不能や操作禁止としてもよい(例えば、タッチが効かないようにしてもよい)。
また、登録情報の送信先となる夫々のPOS端末20の状況(例えば、待機中、使用中、ニアエンド、ニアフル、オフライン等)を報知してもよい。例えば、LAN11において夫々のPOS端末20の状況を共有(例えば、状況を示す情報の送受信、ストアコントローラ10や代表する一のPOS端末20等における一元管理等)化しておき、上述のボタン上に(又はボタンに対応付けて)、夫々のPOS端末20の状況を示す情報(例えば、「待機中」、「使用中」、「ニアエンド」等を表示したバッヂ風の画像)を表示してもよい。なお、フルセルフモードで動作するPOS端末20の場合は、客が操作していないときには待機中であり、客が登録を開始すると待機中から使用中になり、精算が終了すると使用中から再び待機中になる。使用中を登録完了キー(小計キー)の操作前後で登録中と精算中とに分けてもよい。
また、POS端末20は、店員による明示的なモード移行操作に従って動作モードが移行すると説明したが、明示的なモード移行操作であっても、移行前の動作モード(現在の動作モード)、移行先の動作モード、動作状況等に応じて、操作が制限(禁止)される場合があってもよい。
店員の勤務状況(出勤状況、勤務予定、出勤予定)に従って、POS端末20の動作モードをスケジューリングしてもよい。但し、移行前の動作モード(現在の動作モード)、移行先の動作モード、動作状況等に応じて、スケジューリング通りに制御する場合とスケジューリング通りに制御しない場合とがあってもよい。
(動作モードの切り替えについて)
POS端末20は、動作モードを切り替える場合、客側表示部205又は店員側表示部210のうちの少なくとも一方の表示部において、動作モードを切り替える旨を表示してもよい。例えば、フルセルフモードからセミセルフモード(会計専用モード)に切り替える場合、切り替えるとき(又は切り替える前)に、所定時間(例えば数秒程度)、客側表示部205に「会計専用モードに切り替わります」などのメッセージを表示してもよい。なお、動作モードを切り替えた後に、動作モードを切り替えた旨を表示してもよい。
なお、POS端末20は、店員がログインしていない状態のフルセルフモードにおいて、店員がログインした場合には、ダブルスキャンモードに移行するようにしてもよい。あるいは、店員がログインした場合に、フルセルフモードを維持するか、通常モードに切り換えるか、ダブルスキャンモードに切り換えるかを、店員の操作(例えば、ボタン操作)に応じて決定してもよい。
つまり、POS端末20は、店員がログインしていない状態のフルセルフモードにおいて、店員がログインした場合には、フルセルフモードを維持するためのボタン、通常モードに切り換えるためのボタン、ダブルスキャンモードに切り換えるためのボタンを表示し、何れのボタンが操作されたかに応じてログイン後の動作モードを制御してもよい。なお、例えば、商品の登録について以降は店員に全て任せる旨のサポートを求められた場合(店員呼出があった場合)には店員はログイン後に通常モードに切り換えるためのボタンを操作し、商品の登録について以降は店員に一部を任せる旨(客自身も登録はするが店員にも協力して欲しい旨)のサポートを求められた場合(店員呼出があった場合)には店員はログイン後にダブルスキャンモードに切り換えるためのボタンを操作し、何らかの理由(例えば、処理状況の確認等)でログインしたが、客自身が自らの登録を希望する場合や店員の支援を必要としない場合(あるいは、一時的にログインしただけであり客をサポートできない場合)には店員はログイン後にフルセルフモードを維持するためのボタンを操作する。店員のログイン後にフルセルフモードを維持する場合には、プライバシー等の観点から、客が登録した商品の商品名等を店員側表示部210に表示しないようにしてもよい。但し、プライバシー等に然程影響しない情報(登録中の累計金額等)は表示するようにしてもよい。登録中の累計金額を表示すれば、店員は、例えば、くじ引きの権利(購入金額が所定金額を超えたか否か等)を適宜確認することができるため、予めくじ引きの準備を行うことができる。
店員ログイン状態のフルセルフモードにおける店員側表示部210に客が登録した商品の商品名等を表示するか否かについては、店員側(店員側表示部210)又は客側(客側表示部205)の少なくとも一方において設定できるようにしてもよい。
なお、POS端末20は、店員の明示的な操作(ログアウト操作)に基づいてログイン状態は解消される(ログイン状態からログアウト状態になる)。店員の明示的な操作に代えて又は加えて、店員による最後の操作から所定時間(例えば、端末毎に設定可能)が経過した場合(所定時間何も操作しなかった場合)、ログイン状態は解消されるようにしてもよい。
なお、上述した休止状態(休止モード)とログアウト状態は同一であってもよい。つまり、上述のログアウト操作は、休止ボタンの操作となる。但し、休止状態とログアウト状態とは別の状態であるとしてもよい。例えば、休止状態(休止モード)は、ログイン状態の一部(ログイン状態において休止ボタンが操作された場合に移行する状態)であるとしてもよい。休止状態とログアウト状態とは別の状態であると捉える場合、ログアウト操作は休止ボタンの操作とは異なる操作である。
但し、店員の介在が必要な商品(例えば、レンジによる加熱を必要とする商品、店員が取り出す商品(肉まん、タバコ等))については、店員に商品を知らせる必要があるため、上記設定に関わらず、店員側表示部210に表示してもよい。また、年齢認証が必要な商品(例えば、タバコ、酒類等)についても、店員に知らせる必要があるため、上記設定に関わらず、店員側表示部210に表示してもよい。なお、店員の介在が必要な商品等であるか否かは、商品毎に予め定められていればよい。
(切替ボタンについて)
上記の実施形態では、モード切替ボタンBT50は、店員側表示部210に表示されているが、客側表示部205に表示されてもよい。また、店員側表示部210に表示されたモード切替ボタンBT50を押下する操作に代えて、キー操作部211を操作することにより動作モードの切替が行われるようにしてもよい。キー操作部211を操作することに他のPOS端末20の動作モードが切り替わる場合において、切り替えられるPOS端末や動作モード等を選択できるときには、選択対象となるPOS端末や動作モードを店員側表示部210にボタンとして表示して店員等が選択できるようにしてもよいし、キー操作部211のキーにこれらの他のPOS端末や動作モードを割り当てておいて、キー操作部211における割り当てられたキーを操作することによって他のPOS端末や動作モードが選択できるようにしてもよい。
(印刷部について)
上記では、POS端末20は、店員側から客側、客側から店員側に向き(媒体発行口の方向)を回転自在に変更可能な1台の印刷部213を備えるが、夫々の側に媒体発行口を有する2台の印刷部を備えるようにしてもよい。つまり、POS端末20は、媒体発行口の方向を回転自在に変更可能な1台の印刷部213に代えて、店員側に媒体発行口がある店員側印刷部と、客側に媒体発行口がある客側印刷部とを別々に備えるようにしてもよい。
(スキャナ部について)
上記では、客側スキャナ部206は、操作者(店員、顧客)が手に持ち、対象物(商品等)に近づけて識別情報を認識するタイプのものであったが、他のタイプのものであってもよい。例えば、対象物の方を近づけて認識する固定のタイプものであってもよい。店員側スキャナ部212についても同様である。
(分析等について)
POSシステム1では、電子ジャーナルを記憶し、種々の分析等に活用してもよい。なお、電子ジャーナルは、商品情報や登録情報等の種々の情報等や、その他の出力情報等を含む(客に関する情報も含む)ものであってもよい。例えば、POS端末20(又は、ストアコントローラ10)は、取引毎に電子ジャーナルを記憶し、各動作モードの稼働状況(例えば、時間帯曜日別、担当者別、又は、無条件の、各モードの稼働時間等)や、ダブルスキャンモードにおける店員と客の登録状況(店員と客の商品登録数の割合等。店員別であってもよいし、会員番号等に基づいて客の属性(男女年齢)等を把握できる場合には客別であってもよい)を分析してもよい。分析結果は、リスト等に出力してもよい。
また、電子ジャーナルに、例えば、各取引における1点目の商品の登録開始時刻(秒単位)と小計画面の表示開始時刻等を記憶することにより、動作モード別(例えば動作モード別買上点数別等)の所要時間(例えば登録処理完了迄(小計画面表示開始迄)の所要時間等)を分析できるようにしてもよい。
(他の表示について)
また、POS端末20において、例えば、エラー等に関する情報(例えば、釣銭に関する警告、用紙に関する警告、店員の呼出しに関する情報等)などを表示してもよい。また、LAN11を介して情報を送受信することにより、当該POS端末20に係る情報に代えて又は加えて他のPOS端末20に係る情報を表示してもよい。また、他のPOS端末20に係る情報を表示する場合には、他のPOS端末20の位置(当該POS端末20との位置関係)に応じた表示を行ってもよい。
なお、夫々のPOS端末20は、他のPOS端末20との位置関係を示す情報を参照し(例えば、夫々のPOS端末20自身が上記位置関係を示す情報を記憶し参照してもよいし、ストアコントローラ10が上記位置関係を示す情報を記憶し、夫々のPOS端末20はストアコントローラ10にアクセスして上記位置関係を示す情報を参照してもよい)、他のPOS端末20の位置に応じた表示を行うようにしてもよい。あるいは、他のPOS端末20毎に表示位置を予め決めておいてもよい。
例えば、POS端末20の配置によって左右の表示位置を異ならせてもよい。一例として第2POS端末20-2の左側(店員側から見て左側)に第1POS端末20-1が配置され、第2POS端末20-2の右側(店員側から見て右側)に第3POS端末20-3が配置されている場合(つまり、店員側表示部210側から見た場合に、左側に第1POS端末20-1が配置され、左右中央に第2POS端末20-2が配置され、右側に第3POS端末20-3が配置されている場合)、左右中央に配置された第2POS端末20-2の店員側表示部210において、当該第2POS端末20-2に対して左側に位置する第1POS端末20-1に関する情報を画面左側に表示し、当該第2POS端末20-2に対して右側に位置する第3POS端末20-3に関する情報を画面右側に表示してもよい。
また、左側に配置された第1POS端末20-1の店員側表示部210において、当該第1POS端末20-1に対して右側に位置する第2POS端末20-2や第3POS端末20-3に関する情報を画面右側に表示してもよい。例えば、当該第1POS端末20-1からより遠くに位置する第3POS端末20-3に関する情報を当該第1POS端末20-1からより近くに位置する第2POS端末20-2に関する情報よりもより右側に表示してもよい。同様に、右側に配置された第3POS端末20-3の店員側表示部210において、当該第3POS端末20-3に対して左側に位置する第1POS端末20-1や第2POS端末20-2に関する情報を画面左側に表示してもよい。例えば、当該第3POS端末20-3からより遠くに位置する第1POS端末20-1に関する情報を当該第1POS端末20-1からより近くに位置する第2POS端末20-2に関する情報よりもより左側に表示してもよい。
また、図1に示した例は、店内に3台のPOS端末20が配置されている場合の表示例であるが、2台又は4台以上の場合も同様であってもよい。また、上記では、自POS端末20の現在の動作モードを報知(表示)しているが、例えば、LAN11を介して他のPOS端末20における動作モードに関する情報を取得することにより、他のPOS端末20の現在の動作モードについても報知(表示)してもよい。
なお、以上に説明したPOSシステム1、POS端末20を実現するためのプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録し、そのプログラムをコンピュータシステムに読み込ませて実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。