JP7253116B2 - 鉄道車両の耐火床構造 - Google Patents

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Description

本開示は、鉄道車両の耐火床構造に関し、詳しくは、床下艤装の自由度を確保しつつ床下火災に対する耐火性能を高めた鉄道車両の耐火床構造に関する。
一般に、鉄道車両の床構造では、火災に対する耐性が求められている。特に、海外では、例えば米国のNFPA130-Chaper8や、欧州のEN45545-3等に規定されているように、床下から火災が発生した場合を想定し、乗客の避難時間を確保するため、床下からの加熱に対し規定時間の間、床構造が崩壊しないこと、及び床上面の温度が規定温度以内であること等が求められている。そのため、床下火災に対する耐火性能を高めた鉄道車両の耐火床構造が検討されている。
例えば、特許文献1には、以下のような車両の耐火床構造が開示されている。すなわち、図13に示すように、水酸化物を含有するゴムを主成分とする上層101と、この上層101の全面に接してこれを支持する中層102と下層103とからなり、少くとも、中層102と下層103は不燃物によって構成するとともに、中層102と下層103との間に断熱材層104を設け、中層102に設けた取付部105、または、中層102に取付けた連結部材106に下層103を止着せしめ、取付部105、または、連結部材106に、床下機器のボルト頭を装架するための奥が幅広のT形の溝部を構成し、この溝部を外部に露出させた、車両の耐火床構造100が開示されている。ここでは、中層102は、アルミニウムの押出形材のブロックで形成され、下層103は、ステンレス板で形成され、断熱材層104は、グラスファイバー又はセラミックファイバーで形成されている。
特公平5-84345号公報
しかしながら、特許文献1に開示された車両の耐火床構造100には、以下のような問題があった。すなわち、上記耐火床構造100は、アルミニウムの押出形材のブロックで形成され中層102の下側に、グラスファイバー又はセラミックファイバーで形成された断熱材層104と、ステンレス板で形成され下層103とを備えるので、中層102の下方のスペースが断熱材層104等の厚さ分(例えば、60mm程度)だけ狭くなり、床下機器を設置する自由度が低下するという問題があった。
また、中層102に設けた取付部105、または、中層102に取付けた連結部材106に下層103を止着せしめ、取付部105、または、連結部材106に、床下機器のボルト頭を装架するための奥が幅広のT形の溝部を構成し、この溝部を外部に露出させているので、床下からの加熱に対して、外部に露出した溝部を経由して熱が中層102に伝達され、床上面の温度が上昇しやすいという問題もあった。
本開示は、かかる問題を解決するためになされたものであり、床下機器を設置する自由度を確保しつつ、床下からの加熱に対して、床上面への熱の侵入を抑制して耐火性能を向上できる鉄道車両の耐火床構造を提供することを目的とする。
(1)上記課題を解決するための本開示の一態様は、台枠の下面に床下機器を設置する取付部と耐火部材とを備え、床下火災に対する耐火性能を高めた鉄道車両の耐火床構造であって、前記耐火部材は、前記台枠の下面に塗布した耐火塗料であること、前記取付部には、前記耐火塗料から露出する露出部をカバーするカバー体が装着されていることを趣旨とする。
上記態様によれば、耐火部材は、台枠の下面に塗布した耐火塗料であるので、グラスファイバー又はセラミックファイバー等で形成された断熱材層に比較して、耐火部材を薄く形成でき、台枠の下方のスペースを増加させることができる。そのため、台枠の下面からの熱の侵入を抑制しながら、床下機器を設置する自由度を増加させることができる。
また、取付部には、耐火塗料から露出する露出部をカバーするカバー体が装着されているので、床下からの加熱に対して、取付部に装着されたカバー体が熱を遮断し、熱が取付部を経由して台枠に伝達されにくい。そのため、台枠の下面に塗布した耐火塗料の早期の溶け落ち現象を回避できる。その結果、台枠の下面に塗布した耐火塗料の耐火性能を長時間維持して、床上面の温度の上昇を遅らせることができ、乗客・乗員に対する避難時間を確保することができる。
よって、本開示の一態様によれば、床下機器を設置する自由度を確保しつつ、床下からの加熱に対して、床上面への熱の侵入を抑制して耐火性能を向上できる鉄道車両の耐火床構造を提供することができる。
(2)(1)に記載された鉄道車両の耐火床構造において、前記床下機器は、塞ぎ板を挟んで前記取付部に設置されていることが好ましい。
上記態様によれば、床下機器は、塞ぎ板を挟んで取付部に設置されているので、床下機器が早くに燃えて落下しても、塞ぎ板が取付部に装着された状態で残ることによって、熱が取付部を経由して台枠に伝達されにくい状態を維持できる。そのため、床上面の温度の上昇をより一層遅らせることができ、乗客・乗員に対する避難時間を確保することができる。
(3)(2)に記載された鉄道車両の耐火床構造において、前記塞ぎ板は、前記取付部より熱伝導率が低い素材で形成されていることが好ましい。
上記態様によれば、塞ぎ板は、取付部より熱伝導率が低い素材で形成されているので、床下からの加熱に対して、塞ぎ板によって取付部へ熱をより一層伝わりにくくさせることができる。そのため、床上面の温度の上昇をより一層遅らせることができ、変形しにくく、塞ぎ板の耐火性能を長い時間維持することができる。その結果、台枠の変形や床上面の温度の上昇をより一層遅らせて、乗客・乗員に対する避難時間を確保することができる。
(4)(1)乃至(3)のいずれか1つに記載された鉄道車両の耐火床構造において、前記カバー体には、前記耐火塗料が塗布されていることが好ましい。
上記態様によれば、カバー体には、耐火塗料が塗布されているので、床下からの加熱に対して、カバー体に塗布された耐火塗料によって、熱の侵入をより多く遮断できる。そのため、台枠の変形や床上面の温度の上昇をより一層遅らせて、乗客・乗員に対する避難時間を確保することができる。
(5)(1)乃至(4)のいずれか1つに記載された鉄道車両の耐火床構造において、前記耐火塗料は、発泡性耐火塗料であることが好ましい。
上記態様によれば、耐火塗料は、発泡性耐火塗料であるので、所定の温度に加熱されると、内部が発泡して膨らむことで、断熱層が形成される。この断熱層によって、台枠の下面からの熱の侵入をより一層抑制することができる。また、塗布した状態の発泡性耐火塗料は、グラスファイバー等の断熱材層に比較してより一層薄く形成でき、台枠の下方のスペースを増加させることができる。その結果、台枠の下面からの熱の侵入を抑制しながら、床下機器を設置する自由度をより一層増加させることができる。
(6)(1)乃至(5)のいずれか1つに記載された鉄道車両の耐火床構造において、前記カバー体は、前記取付部より熱伝導率が低い素材で形成されていることが好ましい。
上記態様によれば、カバー体は、取付部より熱伝導率が低い素材で形成されているので、床下からの加熱に対して、カバー体によって取付部へ熱をより一層伝わりにくくさせることができる。そのため、床上面の温度の上昇をより一層遅らせることができる。
(7)(2)乃至(6)のいずれか1つに記載された鉄道車両の耐火床構造において、前記台枠は、アルミ合金製の押出形材で形成され、前記取付部は、前記台枠と一体で車両前後方向に沿って前記台枠の下面から下方へ突出する凸部内でT字状に形成された吊り溝を備え、前記床下機器は、前記吊り溝内に頭部が挿入された吊りボルトによって、前記取付部に前記塞ぎ板を挟んで締結されていることが好ましい。
上記態様によれば、台枠は、アルミ合金製の押出形材で形成され、取付部は、台枠と一体で車両前後方向に沿って台枠の下面から下方へ突出する凸部内でT字状に形成された吊り溝を備え、床下機器は、吊り溝内に頭部が挿入された吊りボルトによって、取付部に塞ぎ板を挟んで締結されているので、台枠の軽量化と取付部の高強度化とを可能としつつ、床下機器を車両前後方向の任意の位置に設置することが可能となる。そのため、床下機器の設置位置の変更や増減に対して、容易に対応し得る。その結果、床下の耐火性能を向上させながら、床下機器を設置する自由度を、より一層増加させることができる。
(8)(7)に記載された鉄道車両の耐火床構造において、前記吊り溝の吊りボルト用座面と前記吊りボルトの頭部との間には、前記吊りボルトより熱伝導率が低い断熱部材が装着されていることが好ましい。
上記態様によれば、吊り溝の吊りボルト用座面と吊りボルトの頭部との間には、吊りボルトより熱伝導率が低い断熱部材が装着されているので、床下からの加熱に対して、熱が吊りボルトを介して吊り溝の吊りボルト用座面に直接伝わることを回避できる。そのため、吊り溝が形成された台枠へ熱が伝わりにくくなり、台枠の温度上昇をより一層遅らせることができる。その結果、台枠の変形や床上面の温度の上昇をより一層遅らせて、乗客・乗員に対する避難時間を確保することができる。
(9)(7)又は(8)に記載された鉄道車両の耐火床構造において、前記取付部の吊りボルト用座面及び塞ぎ板用座面には、前記耐火塗料又は前記発泡性耐火塗料が塗布されていないことが好ましい。
上記態様によれば、取付部の吊りボルト用座面及び塞ぎ板用座面には、耐火塗料又は発泡性耐火塗料が塗布されていないので、耐火塗料又は発泡性耐火塗料が経年変化で痩せることによって、取付部に床下機器を締結する吊りボルトに、緩みが生じるのを回避させることができる。そのため、床下機器を締結する吊りボルトに対する点検の作業を軽減させることができる。
(10)(7)乃至(9)のいずれか1つに記載された鉄道車両の耐火床構造において、前記カバー体と前記凸部の側壁との間には、空気層が形成されていることが好ましい。
上記態様によれば、カバー体と凸部の側壁との間には、空気層が形成されているので、床下からの加熱に対して、カバー体と凸部との間に形成された空気層によって、熱の侵入をより多く遮断できる。そのため、台枠の変形や床上面の温度の上昇をより一層遅らせて、乗客・乗員に対する避難時間を確保することができる。
本開示によれば、床下機器を設置する自由度を確保しつつ、床下からの加熱に対して、床上面への熱の侵入を抑制して耐火性能を向上できる鉄道車両の耐火床構造を提供することができる。
本開示の実施形態に係る鉄道車両の耐火床構造の一例の要部断面図である。 図1に示すA視底面図である。 図2に示すC部拡大図である。 図3に示すD-D断面図である。 図4に示す吊り溝と吊りボルトと断熱部材の分解組立図であって、(a)は吊り溝に吊りボルトと断熱部材とを挿入する前の状態を示し、(b)は吊り溝に吊りボルトと断熱部材とを挿入した後の状態を示す。 図1に示すB部における拡大断面図である。 図6に示すE視底面図である。 図4に示す床下機器の締結部における他の例の拡大断面図である。 図1に示すB部における第1変形例の拡大断面図である。 図1に示すB部における第2変形例の拡大断面図である。 図1に示すB部における第3変形例の拡大断面図である。 図1に示す本鉄道車両の耐火床構造の比較例における発泡性耐火塗料の溶け落ち現象を説明する模式的断面図であって、(a)は取付部が露出した状態で台枠の下面に発泡性耐火塗料を塗布した断面図を示し、(b)は床下から加熱した状態の断面図を示し、(c)は取付部から熱が台枠の下面に伝達され、発泡性耐火塗料の上面側で発泡が進行した状態の断面図を示し、(d)は発泡性耐火塗料の大部分が溶け落ちた状態の断面図を示す。 特許文献1に開示された車両の耐火床構造の要部断面図である。
次に、本実施形態に係る鉄道車両の耐火床構造について、図面を参照しながら詳細に説明する。具体的には、本実施形態に係る鉄道車両の耐火床構造の具体例を詳細に説明した上で、その変形例(第1変形例~第3変形例)を説明する。また、本鉄道車両の耐火床構造の比較例における発泡性耐火塗料の溶け落ち現象を説明する。
<本鉄道車両の耐火床構造の具体例>
まず、本実施形態に係る鉄道車両の耐火床構造の具体例について、図1~図8を用いて説明する。図1に、本発明の実施形態に係る鉄道車両の耐火床構造の一例の要部断面図を示す。図2に、図1に示すA視底面図を示す。図3に、図2に示すC部拡大図を示す。図4に、図3に示すD-D断面図を示す。図5に、図4に示す吊り溝と吊りボルトと断熱部材の分解組立図を示す。図5(a)に、吊り溝に吊りボルトと断熱部材とを挿入する前の状態を示し、図5(b)は吊り溝に吊りボルトと断熱部材とを挿入した後の状態を示す。図6に、図1に示すB部における拡大断面図を示す。図7に、図6に示すE視底面図を示す。図8に、図4に示す床下機器の締結部における他の例の拡大断面図を示す。
図1~図7に示すように、本実施形態に係る鉄道車両の耐火床構造10は、台枠1の下面11に床下機器2を設置する取付部3と耐火部材4とを備え、床下火災に対する耐火性能を高めた鉄道車両の耐火床構造であって、耐火部材4は、台枠1の下面11に塗布した耐火塗料4Tである。また、取付部3には、耐火塗料4Tから露出する露出部31をカバーするカバー体5が装着されている。これによって、台枠1の下面11に塗布した耐火塗料4Tの早期の溶け落ち現象を回避できる。その結果、耐火塗料4Tの耐火性能を長時間維持して、床上面の温度の上昇を遅らせることができ、乗客・乗員に対する避難時間を確保することができる。
ここでは、図1、図2に示すように、取付部3は、台枠1の下面11から下方へ突出し車両前後方向に延設された複数の凸部3Tに形成されている。耐火塗料4Tは、凸部3Tを除く台枠1の下面11全体に塗布されている。カバー体5は、床下機器2の設置個所を含めて各凸部3T毎に凸部全体を被覆可能に、上方が開放された逆ハット型断面の長尺体に形成されている。また、取付部3には、長尺のカバー体5が装着されているので、床下機器2を新たに追加、又は他の位置に移動する場合には、該当箇所のカバー体5を変更又は修正すれば良い。
また、図3、図4に示すように、床下機器2は、塞ぎ板6を挟んで取付部3に設置されていることが好ましい。塞ぎ板6は、床下機器2の設置部21に対応可能な長さで長方形の平板状に形成されている。ここでは、床下機器2の設置部21と取付部3との間には、塞ぎ板6とカバー体5とが挟着されている。この場合、仮に、床下機器2が早くに燃えて落下しても、塞ぎ板6とカバー体5とが取付部3に挟着された状態で残ることによって、熱が取付部3を経由して台枠1に伝達されにくい状態を維持できる。
なお、図8に示す他の例のように、床下機器2が締結された取付部3の凸部3Tの側壁31Hには、耐火塗料4Tが塗布されていても良い。この場合でも、床下機器2は、塞ぎ板6を挟んで取付部3に設置されているので、取付部3には、耐火塗料4Tから露出する露出部をカバーするカバー体5を装着しなくても良い。
また、塞ぎ板6は、取付部3より熱伝導率が低い素材で形成されていることが好ましい。これによって、床下からの加熱に対して、塞ぎ板6によって取付部3へ熱をより一層伝わりにくくさせることができる。そのため、床上面の温度の上昇をより一層遅らせることができる。また、この場合、塞ぎ板6は、加熱されても変形しにくく、塞ぎ板6の耐火性能を長い時間維持することができる。
また、耐火塗料4Tは、所定の温度に加熱すると、内部が発泡して膨らむことで、断熱層が形成される発泡性耐火塗料4Hが好ましい。この発泡による断熱層によって、台枠1の下面11からの熱の侵入をより一層抑制することができる。ここで、発泡性耐火塗料4Hは、例えばエポキシ系発泡型耐火塗料(日本シーカ株式会社販売の商品「Sikagard-831」等)が好ましいが、他の発泡型耐火塗料を用いることもできる。
発泡性耐火塗料4Hの塗膜厚さは、例えば4~5mm程度で良いが、必要な耐火性能に応じて適宜設定することができる。発泡性耐火塗料4Hの塗膜は、例えば吹付け塗装等によって形成することができる。発泡性耐火塗料4Hは、200~300℃に加熱されると、塗膜が20~30倍程度厚くなる。
また、図1~図8に示すように、台枠1は、アルミ合金製の押出形材1Kで形成されていることが好ましいが、他の構造部材(鉄製のフレーム材等)で形成することもできる。アルミ合金製の押出形材で形成された台枠1は、床面側の上板1aと、床下側の下板1bと、上板1aと下板1bとをトラス状に連結する連結板1cと、から構成された所謂ダブルスキン構造が好ましい。耐火塗料4T(発泡性耐火塗料4H)は、下板1bに塗布されている。
台枠1がアルミ合金製の押出形材1Kで形成された上記ダブルスキン構造であることによって、軽量化と高強度化が容易であると共に、上板1aと下板1bと連結板1cとの間に形成された中空部が、空気の断熱層として機能するので、床下からの熱が床上に伝達されにくく、床上の温度上昇を遅らせることができる。
また、台枠1の車幅方向両端部には、下方へ突設された側バリ12が形成されている。側バリ12は、アルミ合金製の押出形材でダブルスキン構造に形成されている。また、側バリ12の内壁面121にも耐火塗料4T(発泡性耐火塗料4H)が塗布されていることが好ましい。これによって、側バリ12の上方に形成された側構体9に対する断熱性を高めることができる。
また、取付部3は、台枠1と一体で車両前後方向に沿って下方へ突出する凸部3T内でT字状に形成された吊り溝3Mを備えていることが好ましい。この場合、吊り溝3Mは、上方が矩形状の空間に形成されている。床下機器2は、吊り溝3Mの矩形状の空間内に頭部71が挿入された吊りボルト7によって、取付部3に塞ぎ板6を挟んで締結されている。頭部71は、吊り溝3Mに沿う長方形状に形成されているので、吊りボルト7のネジ部72にナット74を係合する際、吊り溝3M内で空回りすることがない。
また、この吊り溝3Mによって、床下機器2を車両前後方向の任意の位置に設置することが可能となる。そのため、床下機器2の設置位置の変更や増減に対して、容易に対応し得る。なお、図2に示すように、取付部3の下端には、吊りボルト7の頭部71を、吊り溝3M内に挿入可能に形成された吊りボルト挿入口3Sが、適宜な位置に形成されている。
また、図4、図5に示すように、吊り溝3Mの吊りボルト用座面3Z1と吊りボルト7の頭部71との間には、吊りボルト7より熱伝導率が低い断熱部材73が装着されていることが好ましい。断熱部材73は、矩形状の平板に形成され、その中央部に吊りボルト7のネジ部72が挿通される貫通孔731が形成されている。
この断熱部材73によって、床下からの加熱に対して、熱が吊りボルト7を介して吊り溝3Mの吊りボルト用座面3Z1に直接伝わることを回避できる。なお、断熱部材73は、素材を特に限定する必要はないが、一般的な炭素鋼製の吊りボルト7やアルミ合金製の台枠1より熱伝導率が低く、経年変化で痩せることのない性質を有するステンレス鋼等で形成することが好ましい。
一方、取付部3の吊りボルト用座面3Z1及び塞ぎ板用座面3Z2には、耐火塗料4T(発泡性耐火塗料4H)が塗布されていないことが好ましい。なぜなら、耐火塗料4T(発泡性耐火塗料4H)が経年変化で痩せることによって、床下機器2を締結する吊りボルト7に、緩みが生じるのを回避させることができるからである。これによって、床下機器2を締結する吊りボルト7に対する点検の作業を軽減させることができる。なお、床下機器2は、通常、複数の吊りボルト7によって取付部3に締結されている。
また、前述したように、取付部3には、耐火塗料4T(発泡性耐火塗料4H)から露出する露出部31をカバーするカバー体5が装着されている。そして、図1、図6に示すように、カバー体5には、耐火塗料4T(発泡性耐火塗料4H)が塗布されていることが好ましい。ここでは、耐火塗料4T(発泡性耐火塗料4H)が塗布されたカバー体5を予め形成して、台枠1の下面11に発泡性耐火塗料4Hを塗布した後に、耐火塗料4T(発泡性耐火塗料4H)が塗布されたカバー体5を取付部3に装着する。
図6、図7に示すように、カバー体5は、吊り溝3Mに係合する止め具54によって取付部3に装着されている。止め具54は、V字状に形成された止め具本体541と、止め具本体541の上端部に形成された係止爪542と、止め具本体541の中間部に形成された受け爪543とを備え、バネ部材で形成されている。止め具本体541は、カバー体5の挿通孔5Sに挿通され、係止爪542は、吊り溝3Mの吊りボルト用座面3Z1に係合し、受け爪543は、耐火塗料4T(発泡性耐火塗料4H)が塗布されたカバー体5を支持する。この耐火塗料4T(発泡性耐火塗料4H)が塗布されたカバー体5によって、床下からの加熱に対して、熱が取付部3を経由して台枠1に伝達されにくいという効果をより一層高めることができる。
また、カバー体5は、取付部3より熱伝導率が低い素材で形成されていることが好ましい。例えば、取付部3が、台枠1と一体でアルミ合金製の押出形材1Kで形成されている場合、カバー体5をステンレス鋼で形成することが好ましい。この場合、床下からの加熱に対して、熱伝導率が低いステンレス鋼のカバー体5によって取付部3へ熱をより一層伝わりにくくさせることができる。そのため、床上面の温度の上昇をより一層遅らせることができる。また、カバー体5は、取付部3より強度が高い素材、又は破損や変形がしにくい素材(例えば、FRP(繊維強化プラスチック)又は鋼板、若しくはそれらの積層部材等)で形成されていることが好ましい。これによって、走行中に跳ねた小石等によって傷付き又は変形しにくく、カバー体5の耐火性能を長い期間維持することができる。
また、カバー体5は、逆ハット型断面に形成され、取付部3の下面(塞ぎ板用座面3Z2)に当接する底板部51と、底板部51の左右両側で台枠1の下面11側へ傾斜状に延設された傾斜板部52と、傾斜板部52から水平状に延設され台枠1の下面11に塗布した耐火塗料4T(発泡性耐火塗料4H)に当接する当て板部53とを備えている。なお、本実施例では、カバー体5は、吊り溝3Mに係合する止め具54によって取付部3に装着されているが、止め具54は、ボルト、リベット、クリップ等でも良い。
ここで、図4、図6に示すように、カバー体5の傾斜板部52と取付部3の凸部3Tの側壁31Hとの間に、空気層8が形成されている。そのため、床下からの加熱に対して、カバー体5と取付部3との間に形成された空気層8によって、熱の侵入をより多く遮断できる。その結果、台枠1の変形や床上面の温度の上昇をより一層遅らせて、乗客・乗員に対する避難時間を確保することができる。
<鉄道車両の耐火床構造の変形例>
次に、本実施形態に係る鉄道車両の耐火床構造の変形例(第1~第3変形例)について、図9~図11を用いて説明する。図9に、図1に示すB部における第1変形例の拡大断面図を示す。図10に、図1に示すB部における第2変形例の拡大断面図を示す。図11に、図1に示すB部における第3変形例の拡大断面図を示す。ここでは、第1~第3変形例について説明するが、本発明の要旨の範囲内であれば、他の変形例も可能であることは言うまでもない。
(第1変形例)
図9に示すように、本鉄道車両の耐火床構造10の第1変形例では、カバー体5には、耐火塗料4T(発泡性耐火塗料4H)が塗布されていない。ここでは、カバー体5を所定の形状に予め形成して、台枠1の下面11に耐火部材4として耐火塗料4T(発泡性耐火塗料4H)を塗布した後に、カバー体5を取付部3に装着する。カバー体5は、吊り溝3Mに係合する止め具54によって取付部3に装着されている。なお、カバー体5の傾斜板部52と取付部3の側壁31Hとの間には、空気層8が形成されている。この第1変形例では、床下からの加熱に対して、カバー体5と空気層8によって、熱の侵入を抑制する。そのため、台枠1の変形や床上面の温度の上昇を遅らせて、乗客・乗員に対する避難時間を確保することができる。
(第2変形例)
図10に示すように、本鉄道車両の耐火床構造10の第2変形例では、台枠1の下面11とカバー体5の両方に、耐火部材4として耐火塗料4T(発泡性耐火塗料4H)が塗布されている。ここでは、予め台枠1の下面11に、カバー体5をリベット55等によって固定しておく。その後、台枠1の下面11とカバー体5との両方に対して、耐火塗料4T(発泡性耐火塗料4H)を同時に塗布する。この第2変形例では、床下からの加熱に対して、台枠1の下面11とカバー体5の両方に塗布された耐火塗料4T(発泡性耐火塗料4H)によって、熱の侵入をより多く遮断できる。そのため、台枠1の変形や床上面の温度の上昇をより一層遅らせて、乗客・乗員に対する避難時間を確保することができる。さらに、カバー体5に対して、台枠1の下面11と同時に耐火塗料4T(発泡性耐火塗料4H)を塗布することができるので、カバー体5に別途耐火塗料4T(発泡性耐火塗料4H)を塗布する手間を軽減できる。
(第3変形例)
図11に示すように、本鉄道車両の耐火床構造10の第3変形例では、カバー体5には、耐火塗料4T(発泡性耐火塗料4H)が塗布されていない。ここでは、カバー体5の底板部51が、取付部3の吊り溝3M内に頭部71が挿入された吊りボルト7によって、取付部3に塞ぎ板6を挟んで締結されている。そのため、取付部3からの熱の侵入を、カバー体5と塞ぎ板6とを二重にして抑制している。また、カバー体5の傾斜板部52と取付部3の側壁31Hとの間には、空気層8が形成されている。この第3変形例では、床下からの加熱に対して、カバー体5と塞ぎ板6と空気層8とによって、取付部3からの熱の侵入をより多く遮断できる。そのため、台枠1の変形や床上面の温度の上昇をより一層遅らせて、乗客・乗員に対する避難時間を確保することができる。さらに、カバー体5の装着を吊りボルト7を用いて、止め具54を不要にできるので、カバー体5を装着する部品を簡素化できる。
<鉄道車両の耐火床構造の比較例>
次に、本実施形態に係る鉄道車両の耐火床構造の比較例について、図12を用いて説明する。図12に、図1に示す本鉄道車両の耐火床構造の比較例における発泡性耐火塗料の溶け落ち現象を説明する模式的断面図を示す。図12(a)に、取付部が露出した状態で台枠の下面に発泡性耐火塗料を塗布した断面図を示し、図12(b)に、床下から加熱した状態の断面図を示し、図12(c)に、取付部から熱が台枠に伝達され、発泡性耐火塗料の上面側で発泡が進行した状態の断面図を示し、図12(d)に、発泡性耐火塗料の大部分が溶け落ちた状態の断面図を示す。
図12(a)に示すように、本比較例では、台枠1の下面11に発泡性耐火塗料4Hが塗布されている点は、本実施形態と共通するが、取付部3には、発泡性耐火塗料4Hから露出する露出部31をカバーするカバー体5が装着されていない点が相違する。図12(b)に示すように、床下から加熱されたとき、加熱初期の段階では、発泡性耐火塗料4Hの下部4H1で発泡が進行する。しかし、床下からの加熱を継続すると、図12(c)に示すように、取付部3の露出部31から熱が台枠1に伝達され、台枠1の下面11の温度が急速に上昇して発泡性耐火塗料4Hの発泡開始温度を越えるため、台枠1の下面11に接触する発泡性耐火塗料4Hの上部4H2で、発泡がどんどん進行する。発泡が進行した上部4H2の密度が低下し、強度が大幅に低下する。その結果、発泡性耐火塗料4Hは、自重を支えきれなくなり、図12(d)に示すように、発泡性耐火塗料4Hは、上部4H2の一部を残して、大部分が溶け落ちた状態(溶け落ち現象)となる。これによって、台枠1の変形や床上面の温度の上昇が促進され、乗客・乗員に対する避難時間を確保することが困難となる。
これに対して、本実施形態に係る鉄道車両の耐火床構造10によれば、前述したように、取付部3には、発泡性耐火塗料4Hから露出する露出部31をカバーするカバー体5が装着されているので、床下からの加熱に対して、取付部3に装着されたカバー体5が熱を遮断し、熱が取付部3を経由して台枠1に伝達されにくい。そのため、台枠1の下面11の温度上昇が緩やかで発泡性耐火塗料4Hの発泡開始温度に到達しにくいので、規定時間内での台枠1の下面11に塗布した発泡性耐火塗料4Hの溶け落ち現象を回避できる。その結果、台枠1の変形や床上面の温度の上昇を遅らせて、乗客・乗員に対する避難時間を確保することができる。
<作用効果>
以上、詳細に説明した本実施形態に係る鉄道車両の耐火床構造10によれば、耐火部材4は、台枠1の下面11に塗布した耐火塗料4Tであるので、グラスファイバー又はセラミックファイバー等で形成された断熱材層に比較して、耐火部材4を薄く形成でき、台枠1の下方のスペースを増加させることができる。そのため、台枠1の下面11からの熱の侵入を抑制しながら、床下機器2を設置する自由度を増加させることができる。
また、取付部3には、耐火塗料4Tから露出する露出部31をカバーするカバー体5が装着されているので、床下からの加熱に対して、取付部3に装着されたカバー体5が熱を遮断し、熱が取付部3を経由して台枠1に伝達されにくい。そのため、台枠1の下面11に塗布した耐火塗料4Tの溶け落ち現象を回避できる。その結果、台枠1の下面11に塗布した耐火塗料4Tの耐火性能を長時間維持して、床上面の温度の上昇を遅らせることができ、乗客・乗員に対する避難時間を確保することができる。
よって、本実施形態によれば、床下機器2を設置する自由度を確保しつつ、床下からの加熱に対して、床上面への熱の侵入を抑制して耐火性能を向上できる鉄道車両の耐火床構造10を提供することができる。
また、本実施形態によれば、床下機器2は、塞ぎ板6を挟んで取付部3に設置されているので、床下機器2が早くに燃えて落下しても、塞ぎ板6が取付部3に装着された状態で残ることによって、熱が取付部3を経由して台枠1に伝達されにくい状態を維持できる。そのため、床上面の温度の上昇をより一層遅らせることができ、乗客・乗員に対する避難時間を確保することができる。
また、本実施形態によれば、塞ぎ板6は、取付部3より熱伝導率が低い素材で形成されているので、床下からの加熱に対して、塞ぎ板6によって取付部3へ熱をより一層伝わりにくくさせることができる。そのため、床上面の温度の上昇をより一層遅らせることができ、変形しにくく、塞ぎ板6の耐火性能を長い時間維持することができる。その結果、台枠1の変形や床上面の温度の上昇をより一層遅らせて、乗客・乗員に対する避難時間を確保することができる。
また、本実施形態によれば、カバー体5には、耐火塗料4Tが塗布されているので、床下からの加熱に対して、カバー体5に塗布された耐火塗料4Tによって、熱の侵入をより多く遮断できる。そのため、台枠1の変形や床上面の温度の上昇をより一層遅らせて、乗客・乗員に対する避難時間を確保することができる。
また、本実施形態によれば、耐火塗料4Tは、発泡性耐火塗料4Hであるので、所定の温度に加熱されると、内部が発泡して膨らむことで、断熱層が形成される。この断熱層によって、台枠1の下面11からの熱の侵入をより一層抑制することができる。したがって、塗布した状態の発泡性耐火塗料4Hは、グラスファイバー等の断熱材層に比較してより一層薄く形成でき、台枠1の下方のスペースを増加させることができる。その結果、台枠1の下面からの熱の侵入を抑制しながら、床下機器2を設置する自由度をより一層増加させることができる。
また、本実施形態によれば、カバー体5は、取付部3より熱伝導率が低い素材で形成されているので、床下からの加熱に対して、カバー体5によって取付部3へ熱をより一層伝わりにくくさせることができる。そのため、床上面の温度の上昇をより一層遅らせることができる。
また、本実施形態によれば、台枠1は、アルミ合金製の押出形材1Kで形成され、取付部3は、台枠1と一体で車両前後方向に沿って台枠1の下面11から下方へ突出する凸部3T内でT字状に形成された吊り溝3Mを備え、床下機器2は、吊り溝3M内に頭部71が挿入された吊りボルト7によって、取付部3に塞ぎ板6を挟んで締結されているので、台枠1の軽量化と取付部3の高強度化とを可能としつつ、床下機器2を車両前後方向の任意の位置に設置することが可能となる。そのため、床下機器2の設置位置の変更や増減に対して、容易に対応し得る。その結果、床下の耐火性能を向上させながら、床下機器2を設置する自由度を、より一層増加させることができる。
また、本実施形態によれば、吊り溝3Mの吊りボルト用座面3Z1と吊りボルト7の頭部71との間には、吊りボルト7より熱伝導率が低い断熱部材73が装着されているので、床下からの加熱に対して、熱が吊りボルト7を介して吊り溝3Mの吊りボルト用座面3Z1に直接伝わることを回避できる。そのため、吊り溝3Mが形成された台枠1へ熱が伝わりにくくなり、台枠1の温度上昇をより一層遅らせることができる。その結果、台枠1の変形や床上面の温度の上昇をより一層遅らせて、乗客・乗員に対する避難時間を確保することができる。
また、本実施形態によれば、取付部3の吊りボルト用座面3Z1及び塞ぎ板用座面3Z2には、耐火塗料4T又は発泡性耐火塗料4Hが塗布されていないので、耐火塗料4T又は発泡性耐火塗料4Hが経年変化で痩せることによって、取付部3に床下機器2を締結する吊りボルト7に、緩みが生じるのを回避させることができる。そのため、床下機器2を締結する吊りボルト7に対する点検の作業を軽減させることができる。
また、本実施形態によれば、カバー体5と凸部3Tの側壁31Hとの間には、空気層8が形成されているので、床下からの加熱に対して、カバー体5と凸部3Tとの間に形成された空気層8によって、熱の侵入をより多く遮断できる。そのため、台枠1の変形や床上面の温度の上昇をより一層遅らせて、乗客・乗員に対する避難時間を確保することができる。
本発明は、床下艤装の自由度を確保しつつ床下火災に対する耐火性能を高めた鉄道車両の耐火床構造として利用できる。
1 台枠
1K 押出形材
2 床下機器
3 取付部
3M 吊り溝
3T 凸部
3Z1 吊りボルト用座面
3Z2 塞ぎ板用座面
4 耐火部材
4T 耐火塗料
4H 発泡性耐火塗料
5 カバー体
6 塞ぎ板
7 吊りボルト
8 空気層
10 鉄道車両の耐火床構造
31 露出部
31H 側壁
71 頭部
73 断熱部材

Claims (8)

  1. 台枠の下面に床下機器を設置する取付部と耐火部材とを備え、床下火災に対する耐火性能を高めた鉄道車両の耐火床構造であって、
    前記耐火部材は、前記台枠の下面に塗布した耐火塗料であること、
    前記取付部には、前記耐火塗料から露出する露出部をカバーするカバー体が装着されていること
    前記台枠は、アルミ合金製の押出形材で形成され、前記取付部は、前記台枠と一体で車両前後方向に沿って前記台枠の下面から下方へ突出する凸部内でT字状に形成された吊り溝を備え、
    前記床下機器は、前記吊り溝内に頭部が挿入された吊りボルトによって、前記取付部に塞ぎ板を挟んで締結されていること、
    前記吊り溝の吊りボルト用座面と前記吊りボルトの頭部との間には、前記吊りボルトより熱伝導率が低い断熱部材が装着されていることを特徴とする鉄道車両の耐火床構造。
  2. 台枠の下面に床下機器を設置する取付部と耐火部材とを備え、床下火災に対する耐火性能を高めた鉄道車両の耐火床構造であって、
    前記耐火部材は、前記台枠の下面に塗布した耐火塗料であること、
    前記台枠は、アルミ合金製の押出形材で形成され、前記取付部は、前記台枠と一体で車両前後方向に沿って前記台枠の下面から下方へ突出する凸部内でT字状に形成された吊り溝を備え、
    前記床下機器は、前記吊り溝内に頭部が挿入された吊りボルトによって、前記取付部に塞ぎ板を挟んで締結されていること、
    前記床下機器が締結された前記取付部の凸部の側壁には、前記耐火塗料が塗布されていることを特徴とする鉄道車両の耐火床構造。
  3. 請求項1又は請求項2に記載された鉄道車両の耐火床構造において、
    前記塞ぎ板は、前記取付部より熱伝導率が低い素材で形成されていることを特徴とする鉄道車両の耐火床構造。
  4. 請求項1に記載された鉄道車両の耐火床構造において、
    前記カバー体には、前記耐火塗料が塗布されていることを特徴とする鉄道車両の耐火床構造。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載された鉄道車両の耐火床構造において、
    前記耐火塗料は、発泡性耐火塗料であることを特徴とする鉄道車両の耐火床構造。
  6. 請求項1又は請求項4に記載された鉄道車両の耐火床構造において、
    前記カバー体は、前記取付部より熱伝導率が低い素材で形成されていることを特徴とする鉄道車両の耐火床構造。
  7. 請求項に記載された鉄道車両の耐火床構造において、
    前記取付部の吊りボルト用座面及び塞ぎ板用座面には、前記耐火塗料又は前記発泡性耐火塗料が塗布されていないことを特徴とする鉄道車両の耐火床構造。
  8. 請求項1又は請求項4又は請求項6のいずれか1項に記載された鉄道車両の耐火床構造において、
    前記カバー体と前記凸部の側壁との間には、空気層が形成されていることを特徴とする鉄道車両の耐火床構造。
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