JP6082436B2 - 耐熱床を備えた鉄道車両 - Google Patents

耐熱床を備えた鉄道車両 Download PDF

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Description

本発明は、鉄道車両に関し、特に耐熱床を備えた鉄道車両に関する。
鉄道車両の床には、床下の火災を考慮して、所定の耐熱性(耐火性)が求められることがある。例えば、耐火規格の一つとして、アメリカの耐火規格ASTM(American Standard Test Method)E−119がある。ASTME−119では、試験体(床)に下面から所定時間熱を加え続け、上面における温度上昇が一定以下であること等、いくつかの規定が設けられている。かかる規格を考慮した鉄道車両の床構造が、例えば、特許文献1においては提案されている。つまり、特許文献1に記載の床構造は、上層と、中層と、下層とからなり、下層と中層との間に断熱材の層が設けられている。かかる床構造によれば、断熱材の層が設けられているため、床の断熱効果を高めることができる(特許文献1の2頁左下欄の6行目以降参照)。
通常、断熱層の厚みを大きくすれば、耐熱性を向上させることができる。しかし、断熱層を厚くしすぎると床下の空間が狭くなり、床下のケーブルや機器などを配置するためのスペースを確保できなくなる場合も生じる。そこで、特許文献2では、床下に配置する機器等の配設スペースを圧迫することなく、従来と同様の耐火機能を持たせることを目的としたリニアモータ車両の床構造が提案されている。この床構造は、板状の膨張型断熱材が床板の下面を覆うように配置され、かつ、側梁、横梁、及び中梁の各表面を覆うように配置されている(例えば特許文献2の図4参照)。上記の膨張型断熱材は、炎の熱によって膨張して断熱層を形成することになり、床板の上面の温度上昇を抑えることができ、また、従来の板状の断熱材に比べて板厚が薄いため、ケーブル等の配設スペースを圧迫することもないと説明されている(特許文献2の段落0016参照)。
特開昭62−189251号公報 特開2009−196531号公報
特許文献1の床構造は、床の断熱効果を高めることができるものの、構造が複雑であるとともに、当該床構造を採用した車両の重量が増大するという問題がある。さらに、当該床構造を採用すると、床の厚みが増大するため、床下におけるケーブル等の配設スペースが圧迫されるという問題がある。
また、特許文献2の床構造は、ケーブル等の配設スペースが圧迫されるのを抑制できるものの、十分な耐熱性能が得られないという問題がある。すなわち、特許文献2で用いられている膨張型断熱材は、膨張して断熱層を形成することを主な目的としているため、吸熱量が比較的小さいうえに、比較的低い温度である100〜150°Cから膨張し始めて早々に膨張を終える。そのため、特許文献2の床構造では、次第に温度が上昇していく過程で十分に熱を吸収することができず、十分な耐熱性能が得られないという問題が生じるのである。
そこで、本発明は、簡易な構造で、かつ、耐熱性の高い耐熱床を備えた鉄道車両を提供することを目的とする。
本発明のある形態に係る鉄道車両は、床板と、前記床板の下方に設けられ、熱を吸収する吸熱層と、前記吸熱層を下方から支持する支持板と、を有し、前記支持板は、前記吸熱層に接触する接触部と、前記接触部から車両幅方向に連続して形成され、前記吸熱層に対して下方に離間し、車両長手方向に延在する離間部と、を含む耐熱床を備える。かかる構成によれば、耐熱床の下面から熱が加えられた場合、吸熱層のうち、支持板に接触する部分は比較的早い段階で熱を吸収し始め、支持板から離間した部分は比較的遅い段階で熱を吸収し始める。このように、吸熱層の部分ごとに吸熱の開始時間をずらすことにより、吸熱層全体として長い時間熱を吸収し続けることができる。
本発明によれば、簡易な構造で、かつ、耐熱性の高い耐熱床を備えた鉄道車両を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る耐熱床の断面斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る耐熱床の拡大断面図である。 本発明の第1実施形態に係る変形例を示した図である。 本発明の第1実施形態に係る吸熱層の膨張の状況を示した図である。 本発明の第2実施形態に係る耐熱床の断面斜視図である。
以下、本発明に係る鉄道車両の耐熱床の実施形態について図を参照しながら説明する。以下では、全ての図面を通じて同一又は相当する要素には同じ符号を付して、重複する説明は省略する。
(第1実施形態)
はじめに、図1から図4を参照して、本発明の第1実施形態に係る鉄道車両100について説明する。図1は、本実施形態に係る鉄道車両100が備える耐熱床10の断面斜視図である。なお、図1の紙面手前(断面が表れている側)から奥に向かう方向が鉄道車両100の長手方向である。以下では、鉄道車両100の長手方向を単に「長手方向」と称し、また、鉄道車両100の幅方向を単に「幅方向」と称して説明する。図1に示すように、本実施形態に係る鉄道車両100は、耐熱床10を備えている。
<耐熱床の構成>
まず、図1を参照して、本実施形態に係る耐熱床10の構成について説明する。図1に示すように、耐熱床10は、鉄道車両100の床面を構成する部材であって、横梁70に支えられているとともに、側梁80に固定されている。そして、耐熱床10は、支持板20と、表面シート30と、床板40と、熱分散層50と、吸熱層60と、を有している。以下、これらの各構成要素について順に説明する。
支持板20は、吸熱層60を下方から支持する部材である。支持板20は、ステンレス鋼などの金属によって形成されている。図1に示すように、支持板20には、吸熱層60に接触する接触部21と、吸熱層60から下方に離間する離間部22と、が含まれる。接触部21は、平板状に形成されており、長手方向に延びている。各接触部21は、同一平面上に配置されている。また、離間部22は、断面がU字状に形成されており、長手方向に延びている。接触部21と離間部22とは幅方向において交互に連続して配置されており、そのため支持板20は全体として波状に形成されている。つまり、支持板20は、いわゆるコルゲート構造(corrugated structure)を有している。より厳密には、支持板20は、例えば、断面視において下方に向かうに従って幅が広くなるように形成されている。つまり、支持板20は、いわゆるキーストン構造(keystone structure)を有している。支持板20がこのようなキーストン構造を有することにより、離間部22が梁(補強部材)の役割を果たし、支持板20の強度を向上させることができ、ひいては耐熱床10の強度を向上させることができる。
表面シート30は、耐熱床10に積層された各部材のうち、最も上面側に位置する部材である。表面シート30は、例えばゴム製のシートであり、乗客が歩くこと等により生じる耐熱床10への衝撃を和らげることができる。また、表面シート30は、床下に配置された機器から発せられる騒音が客室側に伝わりにくくすることもできる。さらに、後述するように床板40にはスクリュ41が取り付けられているが、スクリュ41によって床板40上に生じる凹凸を耐熱床10の表面に表れないようにすることができる。なお、表面シート30は、ゴム製のシートに限られず、これに代えて塩化ビニル樹脂製シート、オレフィン系樹脂製シート、カーペット等、鉄道車両において一般的に用いられる敷材を適用することができる。
床板40は、耐熱床10の剛性を確保するための部材であり、いわゆる基材である。本実施形態に係る床板40は、合成樹脂の発泡材によって形成されている。床板40は、表面シート30の下方に位置しており、耐熱床10に積層された各部材のうち最も大きな厚みを有している。なお、床板40を形成する材料は、合成樹脂の発泡材に限られず、これに代えて木材や、軽合金製ハニカム材など、床板に使用されている周知の材料を適用しても良い。
熱分散層50は、面方向に熱を分散させるための層である。図1に示すように、熱分散層50は、床板40と吸熱層60の間に位置している。熱分散層50は、断熱材によって形成されている。熱分散層50を形成する断熱材は、特に限定されないが、グラスウール又はセラミックウールなどを用いることができる。上記のとおり熱分散層50は、断熱材によって形成されているため、熱を分散させる効果だけでなく、断熱効果も有している。なお、後述する吸熱層60に含まれる「吸熱材」と熱分散層50を形成する「断熱材」の違いを簡単に説明すると、吸熱材は熱を吸収する吸熱反応を行う材料であるのに対し、断熱材は熱を吸収することはなく単に熱が伝わりにくい材料であるという点で両者は相違する。
吸熱層60は、熱を吸収するための層である。図1に示すように、吸熱層60は、支持板20によって支持されている。吸熱層60は、セラミックウールの内部に吸熱材を散点させることにより形成されている。本実施形態では、吸熱材として熱膨張材であるバーミキュライトを使用している。本実施形態に係る吸熱層60は、吸熱材(バーミキュライト)が熱膨張するのに伴って全体も膨張する。また、吸熱層60に使用する吸熱材は、バーミキュライト以外の部材でもよいが、吸熱の開始温度が350〜550°Cであることが望ましい。あまり低い温度で吸熱し始めると、吸熱材としての機能を十分に発揮できないからである。吸熱層60としては、例えば住友スリーエム株式会社の耐熱・断熱材料M20Aなどが使用可能である。
また、本実施形態では、吸熱層60のうち支持板20に接触する部分の面積は、吸熱層60の全体の面積の少なくとも2割程度となるように構成されている。ただし、吸熱層60を構成する吸熱材の特性等に応じて、全体のうち支持板20に接触する部分が占める面積の割合を変更してもよい。例えば、割合を5割程度としてもよく、熱が伝わるのが早い部分と遅い部分を同じ割合にすることもできる。さらに、吸熱層60と支持板20の離間部22との間には閉空間が形成され空洞となっている。つまり、それらの間には空気層が形成されている。
<耐熱床の固定構造>
次に、図2及び図3を参照して、本実施形態に係る耐熱床10の固定構造について説明する。図2は、本実施形態に係る耐熱床10の端部における拡大断面図である。上述のとおり、耐熱床10は、横梁70に支えられており、側梁80に固定されている。
ここで、横梁70と側梁80について簡単に説明する。横梁70は、幅方向に延びて、鉄道車両100の構体(車体の強度を担う部分)の一部を構成している。この横梁70は、耐熱床10に接する水平な板状の上面部71と、上面部71に連結されて鉛直な板状の側面部72と、側面部72に連結されて上面部71に対向する水平な板状の下面部73と、から主に構成されている。また、側梁80は、長手方向に延びて、鉄道車両100の構体の一部を構成している。この側梁80は、上方に位置する水平な板状の上面部81と、上面部81に連結されて鉛直な板状の側面部82と、側面部82に連結されて上面部81に対向する水平な板状の下面部83と、から主に構成されている。側梁80は幅方向内側に開口しており、側梁80の内側に横梁70の端部が挿入されている。なお、本実施形態では、側梁80上面部81は下面部83に比べて幅広に形成されている。側梁80と横梁70とは、溶接等により固定されている。また、側梁80の側面部82の外側には、鉄道車両100の側構体90が固定されている。
本実施形態では、あらかじめ耐熱床10を形成し、その後に耐熱床10全体を一括して側梁80に固定しているわけではない。つまり、本実施形態では、耐熱床10の各構成要素を支持板20から順に横梁70及び側梁80上に積層し固定することで、最終的に耐熱床10全体を側梁80に固定しているのである。まず、支持板20に関しては、その端部(図2では、紙面左端側)付近が側梁80に直接固定されている。具体的には、支持板20の端部付近は平板状に形成されており、離間部22の底面部分23よりも側梁80の厚み分だけ上方に位置している。そして、この支持板20の端部付近が、溶接等により側梁80に固定されている。
また、熱分散層50および吸熱層60に関しては、支持板20と床板40とによって挟まれることで固定されている。なお、熱分散層50および吸熱層60の端縁は、台部材91又はライナー92にまで延びて止まっている。この台部材91は、断面L字状の形状を有しており、側梁80の上面部81と仕切部材93とを橋渡すようにしてこれらに固定されている部材である。また、ライナー92は、長手方向に延びる棒状の部材であって、台部材91に載置されている。さらに、このライナー92は、その上面と熱分散層50の上面とが同一平面上に位置するように厚みが設定されている。
また、床板40に関しては、その端部がライナー92に載置されている。この床板40の端部には貫通孔が形成されている。さらに、床板40の貫通孔に対応して、ライナー92にも貫通孔が形成されているとともに、台部材91にはねじ孔が形成されている。そして、スクリュ41が、床板40及びライナー92に形成された貫通孔を通って、台部材91に形成されたねじ孔にねじ込まれている。これにより、床板40は台部材91(側梁80)に固定される。
最後に、表面シート30に関しては、床板40の上面からスクリュ41を覆うようにして敷かれる。ただし、本実施形態では耐熱床10の幅方向外側に仕切部材93が設けられている。仕切部材93は、鉛直な板状の部材であって、側梁80の上面部81に固定され、長手方向に延びている。そして、この仕切部材93と床板40の間、及び仕切部材93と表面シート30との間にシール部材94が挿入されている。これにより、床板40および表面シート30が幅方向に移動するのを防止することができる。
以上が、耐熱床10の固定構造の説明である。なお、以上では、床板40と支持板20とをスクリュ41によって固定する場合について説明したが、これに限られず、各層を接着により取り付けたり、両面テープ等を用いて取り付けたりすることで、耐熱床10を固定してもよい。
<変形例>
本実施形態では、図2に示すような構成で耐熱床10を固定したが、これに代えて図3に示すような構成で耐熱床10を固定してもよい。図3は、図2で示した構成の変形例を示した図である。図3に示すように、変形例では、図2の場合に比べて横梁70の鉛直方向の寸法(高さ)が小さく形成されている。また、側梁80の上面部81には、横梁70の上面部71と接するように、他の部分よりも下方に位置する段差部84が形成されている。そして、図2と図3を比較すれば理解できるように、上面部81のうち段差部84以外の部分は図2の台部材91の役割を果たしており、そのため変形例では台部材91は設けられていない。つまり、図3に示す変形例では、図2の場合に比べ、台部材91の高さ方向の寸法分だけ耐熱床10の設置位置が下がる構成となっている。以上のような構成を備えた変形例によれば、耐熱床10の設置位置が低くなる分、鉄道車両100の居住空間をより広く確保することができる。
<耐熱床の作用>
次に、図4を参照して、本実施形態に係る耐熱床10の下面に熱を加えたときの作用について説明する。図4は、本実施形態に係る吸熱層60の膨張の状況を示した図である。耐熱床10の下面から徐々に熱を加えていくと、支持板20は全体的にほぼ一律に温度が上昇してゆく。その後、支持板20からの熱が伝わって吸熱層60の温度が上昇する。このとき、吸熱層60のうち、支持板20に接する接触部21が、離間部22よりも早く温度が上昇する。上述したように、吸熱層60と離間部22の間には空気層が存在し、支持板20のうち、離間部22は接触部21よりも熱が伝わりにくいからである。そのため、吸熱層60のうち支持板20に接する部分がはじめに吸熱して膨張し、支持板20に接していない部分が遅れて吸熱して膨張する。
このように、本実施形態に係る耐熱床10によれば、吸熱層60は全体が同時に吸熱し始めるのではなく、部分ごとに吸熱の開始に時間差が生じるため、全体として熱を吸収する時間が長く、温度上昇の速度を小さくすることができる。さらに、吸熱層60のうち膨張した部分は、図4の二点鎖線で示すように、当初の吸熱層60と離間部22との間の空間に徐々に広がり、その後断熱層として機能する。そのため、吸熱層60は、吸熱が終わった後も熱が上面側に伝わるのを抑え、引き続き耐熱床10の上面側の温度上昇を抑えるのに役立つ。なお、本実施形態では、断面視において離間部22の幅が下方に向かうに従って広くなるように形成されているため、離間部22の幅が下方に広がらないように形成されている場合に比べ、吸熱層60と離間部22との間の空間を広く確保することができ、これにより吸熱後の膨張した吸熱層60を十分に収容することができる。
また、支持板20は、床下からの火炎に対して防火壁としての役割を果たすとともに、鉄道車両100の構体の一部としての役割を果たしている。したがって、本実施形態によれば、防火壁として新たな構成要素を追加する必要もなく、また、剛性を確保するための補強材を別途追加する必要もない。よって、本実施形態によれば、十分な耐熱性と強度を有しつつも、鉄道車両を簡易な構造とし、軽量化を図ることができる。
ここで、吸熱層60が膨張して断熱層として機能する場合、支持板20の接触部21に対応する部分と、離間部22に対応する部分とでは厚みが大きく異なることになる。そのため、吸熱層60における断熱効果は部分ごとに異なる。しかしながら、吸熱層60の上面側に位置する熱分散層50では、熱を面方向(水平方向)に分散させることができるため、吸熱層60から伝わった不均一な熱は面方向において均一化される。このような熱分散層50による熱の均一化によって、耐熱床10の耐熱性をさらに向上させることができる。
(第2実施形態)
次に、図5を参照して、本発明の第2実施形態に係る鉄道車両200について説明する。本実施形態に係る鉄道車両200は、吸熱層60と離間部22との間に断熱材25が挿入されている点で、第1実施形態に係る鉄道車両100と構成が異なる。この点以外は、両者は基本的に同じ構成を有している。吸熱層60と離間部22との間に挿入された断熱材25は、特に限定されないが、例えばセラミックウール又はグラスウールが使用できる。ただし、断熱材25は、容易に変形可能で非常に柔らかい材料であることが望ましい。吸熱層60が熱膨張して、吸熱層60と離間部22との間に入り込んだときに、断熱材25が吸熱層60の膨張の障害にならないようにするためである。
本実施形態に係る耐熱床10は、上記のように吸熱層60と離間部22との間に断熱材25が挿入されているため、離間部22から吸熱層60へと熱が伝達する速度を抑えることができる。その結果、支持板20に接触しない部分の温度の上昇をさらに遅らせることができる。よって、第1実施形態に係る耐熱床10に比べ、吸熱層60における熱を吸収する時間がより長くなり、上面での温度上昇の速度をさらに遅らせることができる。
以上、本発明の第1実施形態及び第2実施形態について図を参照して説明したが、具体的な構成はこれらの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。例えば、以上では、離間部22は溝状に形成されている場合について説明したが、各離間部22が半球状に下方に突出するような構成であっても本発明に含まれる。
また、以上では、吸熱層60が熱膨張する場合について説明したが、吸熱材として膨張しにくい材料を使用したり、吸熱材の量を減らしたりするなどして、吸熱層60を熱膨張しないように構成しても本発明に含まれる。
本発明に係る耐熱床を備えた鉄道車両は、当該耐熱床の吸熱層が長い時間熱を吸収し続けることができるため、耐熱性を向上させることができる。よって、耐熱床を備えた鉄道車両の技術分野において有益である。
10 耐熱床
20 支持板
21 接触部
22 離間部
25 断熱材
50 熱分散層
60 吸熱層
100、200 鉄道車両

Claims (7)

  1. 車両幅方向に延びる横梁と、
    前記横梁に支えられた耐熱床と、
    車両長手方向に延び、内側に前記横梁の端部が挿入された側梁と、を備え、
    前記耐熱床は、
    床板と、
    前記床板の下方に設けられ、熱を吸収し、吸熱の際に膨張する吸熱層と、
    前記横梁と前記吸熱層との間に配置される支持板と、を有し、
    前記支持板は、
    前記吸熱層に接触する接触部と、
    前記接触部から車両幅方向に連続して形成されて車両長手方向に延在し、前記吸熱層に対して下方に離間して前記吸熱層に対して非接触である離間部と、を含み、
    前記側梁は、幅方向内側に開口しており、上方に位置する上面部と、前記上面部に連結された側面部と、前記側面部に連結されて前記上面部に対向する底面部とを有し、
    前記側梁の上面部は、前記横梁の上面と接するように、他の部分よりも下方に位置する段差部が形成されており、
    前記支持板の車両幅方向端部に位置する前記離間部の下面と、前記段差部の上面とが接する、鉄道車両。
  2. 前記支持板の前記接触部の上面は、前記側梁上面部の上面よりも下方に位置する、請求項1に記載の鉄道車両。
  3. 前記支持板は、前記接触部と前記離間部とが車両幅方向に沿って交互に連続して設けられたコルゲート板である、請求項1又は2に記載の鉄道車両。
  4. 前記吸熱層と前記離間部との間には、空気層が設けられる、請求項1−3にいずれか記載の鉄道車両。
  5. 前記吸熱層と前記離間部との間には、断熱材が設けられる、請求項1−3にいずれか記載の鉄道車両。
  6. 前記床板と前記吸熱層との間に設けられ、面方向に熱を分散させる熱分散層をさらに有する、請求項1−5にいずれか記載の鉄道車両。
  7. 前記吸熱層は350〜550°Cで吸熱を開始する、請求項1−6にいずれか記載の鉄道車両。
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