JP7252281B2 - 波形隔壁タンク上部スツール内配管構造 - Google Patents
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Description
上述するように、特開2021-49854号公報の開示は、いわば吊り下げ型上部スツール配置構造に関するものであり、また、特開2018ー86951号公報の開示は、上下スツール間にビルジ排出促進パイプ310を配置するというものである。
また、波形隔壁タンクの上部スツール内への計装管及び計装管サポート設置において、ブロック工事を適用した波形隔壁タンク上部スツール内配管構造を提供することを目的とする。
また、本願請求項2に係る発明は、請求項1に記載の波形隔壁タンク上部スツール内配管構造において、計装管及び計装管サポートは、船首近傍の計装機器から波形隔壁タンク上部スツール内を通って船底パイプダクト内の遠隔操作バルブまで導設された計装管及び計装管サポートであることを特徴とする。
そして、本願請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2のいずれかに記載の波形隔壁タンク上部スツール内配管構造において、波形隔壁タンク上部スツール内配管構造が、陸上工場におけるブロック工事において、下方位置で管導設され、ブロック上下反転後の波形隔壁タンク上部スツール内に位置する波形隔壁タンク上部スツール内配管構造であることを特徴とする。
なお、取付工事の施工性に関しては、ブロック段階での先行工事ができるように計装管サポート403形状を変更して現場取付作業の軽減にも寄与でき、また、設計変更等に柔軟に対応できるので、今後同様の構造をもつ船について水平展開することが可能であり、同様の効果が期待できる。
図1~図3から明らかなように、本実施例1に係る波形隔壁タンクの上部スツール内配管構造1は、波形隔壁で仕切られた貨物タンク4、4・・の上部に設けられる上部スツール3内に船体縦方向に導設される波形隔壁タンクの上部スツール内配管構造であり、暴露甲板上で日光や海水に晒されない上部スツール3内に収容導設されていることが1つの特徴である。
図4(a)(b)(c)は、本実施例1に係る波形隔壁タンク上部スツール内配管構造1の上部スツール3内の吊り下げ配管構造の建造概略を示す図であり、図4(a)は、ブロック建造の際の工場での配管工事の概略を示す拡大概略図であり、図4(b)は、ブロック建造後、上下反転させて上部スツール3が船体上方向に設置された概略を示す船体断面図であり、図4(c)は、上下反転させた際の上部スツール3内において、本実施例1に係る波形隔壁タンク上部スツール内配管構造1が、上部スツール3の天板又は暴露甲板2の下に吊り下げられる、いわゆる「吊り下げ構造」で導設されることを特徴とする。
図4(a)(b)(c)において、符号は、図1~図3で説明した部材を同じ符号で示し、その詳しい説明は省略する。
要は,本実施例1に係る波形隔壁タンク上部スツール内配管構造1は、ブロック工事に親和性があり、内部配管構造としても、その取付工事等の施工性に関しては、ブロック段階での先行工事ができ、作業性がことさら劣るものではないことを意味する。
また、計装管サポート6の形状等について工夫することにより、既に、波形隔壁タンク上部スツール3を有する船についても、後付けの変更が容易であることを意味する。
本実施例1に係る波形隔壁タンク上部スツール3内配管構造1に使用する計装管サポート6は、ブロック建造(ブロック工事)で使用されることを前提としている。
図5(a)(b)(c)において、符号6は、計装管サポート、6a1、6a2は、計装管サポート外枠、6bは、計装管受けサポート、6cは、計装管押さえ板、6d1、6d2は、外枠6a1、6a2間の上板に開けられたボルト穴、6e1、6e2は、6c計装管受けサポート両端のボルト、6f1,6f2は、ナットである。
図5(a)(b)(c)に示すようなブロック工事とすることにより、コルゲート構造(波形隔壁構造)で型深さ16m以上の船については、上部スツール3の設置が要求されるようになったことに伴い(鋼船規則CSR-B&T編)、従来では暴露部に配管していた計装管用のサポート6に腐食対策として高価なステンレス鋼材を使用していたが、上部スツール3内に移設することで海水等からの腐食対策が不要となり、サポート材を安価な材料に変えることができるようになり、また、その設置作業においても、ブロック工事により、作業性の軽減にも寄与することが知れる。
さらに、これは、配管5が暴露に露出することなく上部スツール3内に廃止されるので、腐食の懸念から解放されると共に、船体外観上の見栄えからも改善することができ、材質の見直しによるコストメリットも出すことができることとなる。
2 タンカー暴露甲板
3 波形隔壁タンクの上部スツール
4 波形隔壁に仕切られた貨物タンク
5 上部スツール3内に配置される計装管
6 計装管5を吊り下げ配置する計装管サポート
6a1、6a2 計装管サポート外枠
6b 計装管受けサポート
6c 計装管押さえ板
6d1、6d2 外枠6a1、6a2間の上板に開けられたボルト穴
6e1、6e2 計装管受けサポート6c両端のボルト
6f1,6f2 ナット
7 船底パイプダクト
8 船底パイプダクト7内に配置される遠隔操作バルブ
101 開示発明の実施例1に係るタンカーの上部スツール配置構造
102a 波形縦隔壁
102b 波形横隔壁
103a 上部縦スツーツ
103b 上部横スツール
104a、104b カーゴタンク(貨物倉)
105 タンクトップ
106 バラストタンク
310 ビルジ排出促進パイプ
320 第1部分
322、332、342 第1端部
324、334、344 第2端部
330 第2部分
336 中空部分
338 穴
340 第3部分
3100 ホールド
3110 ビルジウェル
3120 下部スツール
3130 隔壁
3140 上部スツール
3200 カーゴ
400 タンカー暴露甲板
401a、401b 貨物タンク
402 タンカー暴露部導設計装管
403 計装管サポート
404 ユニットバンド
405 計装機器
406 パイプダクト
407 遠隔操作バルブ
Claims (3)
- 波形隔壁タンク上部スツール内配管構造が、上部スツール天板又は暴露甲板の吊り下げ構造であって、波形隔壁タンク上部スツール内に各タンクへの貨物を移送する計装管及び計装管サポートが配設されたことを特徴とする波形隔壁タンク上部スツール内配管構造。
- 計装管及び計装管サポートは、船首近傍の計装機器から波形隔壁タンク上部スツール内を通って船底パイプダクト内の遠隔操作バルブまで導設された計装管及び計装管サポートであることを特徴とする請求項1に記載の波形隔壁タンク上部スツール内配管構造。
- 波形隔壁タンク上部スツール内配管構造が、陸上工場におけるブロック工事において、下方位置で管導設され、ブロック上下反転後の波形隔壁タンク上部スツール内に位置する波形隔壁タンク上部スツール内配管構造であることを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の波形隔壁タンク上部スツール内配管構造。
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