JP7252179B2 - イオン検出器、測定装置および質量分析装置 - Google Patents
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Description
最初に本願発明の実施形態の内容をそれぞれ個別に列挙して説明する。
本願発明に係るイオン検出器等の具体例を、以下に添付の図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、これら例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、また、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図されている。また、図面の説明において同一の要素には同一符号を付して重複する説明を省略する。
第1条件は、真空チャンバ内圧力が大気圧に設定され、入力側電位(IN電極電位)が-2kV(絶対値2kV)に設定されるものする。大気圧は、7.5×102Torr(1×105Pa)である。図6において、ラインP1が大気圧を示すラインに設定された場合、該ラインP1とIN電極電位を示すラインとの交点W1は、約1cmとなる。すなわち、種々のガスが残留する状態においても1cm程度の電極間間隔であれば放電は起こらない。一方、交点W2は電極間距離1mmを示しており、電極間距離が1mm未満の場合、残留ガスの種類によっては放電が起こることを示している。
第2条件では、真空チャンバ内圧力が従来のイオン検出器を動作させる一般的な真空度(高真空度)に設定される。なお、設定された真空度は、7.5×10-7Torr(1×10-4Pa)であり、図6中のラインP2を、高真空度を示すラインとする。この第2条件下では、交点W3は、非現実的ではあるが、放電が発生する限界の電極間距離が10kmであることを示している。
第3条件では、真空チャンバ内圧力が低真空度に設定される。なお、設定された真空度は、7.5×10-3Torr(1Pa)であり、図6中のラインP2を、低真空度を示すラインとする。この第3条件下では、交点W3は、放電が発生する限界の電極間距離が30cmであることを示している。
Claims (16)
- 減圧状態の筐体内で動作するイオン検出器において、
荷電粒子の入射に応答して電子を放出する電子増倍部であって、前記荷電粒子が到達する入力部と、前記電子を放出する出力部と、を有する電子増倍部と、
少なくとも一部が前記電子増倍部の前記入力部に設けられた入力側電極と、
少なくとも一部が前記電子増倍部の前記出力部に設けられた出力側電極と、
少なくとも前記入力側電極を取り囲む構造を有するシールド構造体と、
前記入力側電極の電位を設定するための入力側ケーブルであって、前記筐体を貫通した状態で一端が前記入力側電極に電気的に接続された入力側ケーブルと、
前記入力側ケーブルの外周面上に設けられるとともに前記入力側ケーブルの長手方向に沿って延びた第1絶縁被覆であって、前記筐体の内壁から前記入力側電極に向かって延びた部分を含む第1絶縁被覆と、
を備えたイオン検出器であって、
前記シールド構造体は、1またはそれ以上の部材により構成されるとともに、前記1またはそれ以上の部材それぞれが金属材料または絶縁性材料からなり、
前記シールド構造体は、前記金属材料からなる部材として前記シールド構造体の一部を構成するとともに前記電子増倍部の前記入力部に対面するように配置されたメッシュ窓を有し、
前記メッシュ窓の電位は、-500V~+500Vの範囲内に設定され、
前記第1絶縁被覆は、前記入力側ケーブルのうち少なくとも前記シールド構造体から前記筐体の内壁までの区間の外周面を覆っている、
イオン検出器。 - 前記シールド構造体は、前記筐体から物理的に分離した状態で前記筐体内に配置されている、請求項1に記載のイオン検出器。
- 前記第1絶縁被覆は、樹脂材料からなる、請求項1または2に記載のイオン検出器。
- 前記シールド構造体は、前記入力側電極を取り囲む入力側シールド部と、前記入力側シールド部とは物理的に分離されるとともに前記出力側電極を取り囲む出力側シールド部と、を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載のイオン検出器。
- 前記シールド構造体は、前記入力側電極および前記出力側電極の双方を取り囲む構造を有する、請求項1~3の何れか一項に記載のイオン検出器。
- 前記シールド構造体は、前記入力側電極と前記出力側電極の間に配置された、絶縁性材料からなるセパレータを含む、請求項1~5のいずれか一項に記載のイオン検出器。
- 前記入力側電極が前記入力部として機能するとともに、前記出力側電極が前記出力部として機能する、請求項5に記載のイオン検出器。
- 前記出力側電極の電位を設定するための出力側ケーブルであって、前記筐体を貫通した状態で一端が前記出力側電極に電気的に接続された出力側ケーブルと、
前記出力側ケーブルの外周面上に設けられるとともに前記出力側ケーブルの長手方向に沿って延びた第2絶縁被覆であって、前記筐体の内壁から前記出力側電極に向かって延びた部分を含む第2絶縁被覆と、
を更に備えた、請求項1~7のいずれか一項に記載のイオン検出器。 - 前記第2絶縁被覆は、樹脂材料からなる、請求項8に記載のイオン検出器。
- 前記シールド構造体を構成する前記金属材料からなる部材のうち特定の部材は、前記入力側電極から当該特定の部材までの最短距離が1cm以下になるように、配置されている、請求項1~9のいずれか一項に記載のイオン検出器。
- 請求項1~10のいずれか一項に記載のイオン検出器と、
少なくとも前記イオン検出器を収納する筐体であって、1またはそれ以上の部材により構成されるとともに、前記1またはそれ以上の部材それぞれが金属材料または絶縁性材料からなる筐体と、
を備えた測定装置。 - 1またはそれ以上の部材により構成されるとともに、前記1またはそれ以上の部材それぞれが金属材料または絶縁性材料からなる筐体と、
荷電粒子の入射に応答して電子を放出する、前記筐体内に収納されたイオン検出部であって、前記荷電粒子が到達する入力部と前記電子を放出する出力部とを有する電子増倍部と、少なくとも一部が前記電子増倍部の前記入力部に設けられた入力側電極と、少なくとも一部が前記電子増倍部の前記出力部に設けられた出力側電極と、を含むイオン検出部と、
前記筐体内に設けられたシールド構造体であって、少なくとも前記入力側電極を取り囲む構造を有するシールド構造体と、
前記入力側電極の電位を設定するための入力側ケーブルであって、前記筐体を貫通した状態で一端が前記入力側電極に電気的に接続された入力側ケーブルと、
前記入力側ケーブルの外周面上に設けられるとともに前記入力側ケーブルの長手方向に沿って延びた絶縁被覆であって、前記筐体の内壁から前記入力側電極に向かって延びた部分を含む絶縁被覆と、
を備えた測定装置であって、
前記シールド構造体は、1またはそれ以上の部材により構成されるとともに、前記1またはそれ以上の部材それぞれが金属材料または絶縁性材料からなり、
前記シールド構造体は、前記金属材料からなる部材として前記シールド構造体の一部を構成するとともに前記電子増倍部の前記入力部に対面するように配置されたメッシュ窓を有し、
前記シールド構造体の少なくとも一部は、前記筐体により構成され、
前記メッシュ窓の電位は、-500V~+500Vの範囲内に設定され、
前記絶縁被覆は、前記入力側ケーブルのうち少なくとも前記シールド構造体から前記筐体の内壁までの区間の外周面を覆っている、
測定装置。 - 前記筐体の電位は、-500V~+500Vの範囲内に設定されている、
請求項12に記載の測定装置。 - 試料をイオン化し、生成されたイオンを加速した状態で放出するイオン化部と、
前記イオン化部から放出されるイオンのうち特定のイオンを分離する分離部と、
前記分離部により分離された前記特定のイオンを検出する、請求項1~10のいずれか一項に記載されたイオン検出器であって、前記分離部と前記入力側電極との間に前記メッシュ窓が位置するよう配置されたイオン検出器と、
少なくとも前記イオン化部、前記分離部、および前記イオン検出器を収納する筐体と、
を備えた質量分析装置。 - 試料をイオン化し、生成されたイオンを加速した状態で放出するイオン化部と、
前記イオン化部から放出されるイオンのうち特定のイオンを分離する分離部と、
前記分離部により分離された前記特定のイオンの入射に応答して電子を放出するイオン検出部であって、前記特定のイオンが到達する入力部と前記電子を放出する出力部とを有する電子増倍部と、少なくとも一部が前記電子増倍部の前記入力部に設けられた入力側電極と、少なくとも一部が前記電子増倍部の前記出力部に設けられた出力側電極と、を含むイオン検出部と、
少なくとも前記入力側電極を取り囲む構造を有するシールド構造体と、
少なくとも前記イオン化部、前記分離部、前記イオン検出部、および前記シールド構造体を収納する筐体と、
前記入力側電極の電位を設定するための入力側ケーブルであって、前記筐体を貫通した状態で一端が前記入力側電極に電気的に接続された入力側ケーブルと、
前記入力側ケーブルの外周面上に設けられるとともに前記入力側ケーブルの長手方向に沿って延びた絶縁被覆であって、前記筐体の内壁から前記入力側電極に向かって延びた部分を含む絶縁被覆と、
を備えた質量分析装置であって、
前記シールド構造体は、1またはそれ以上の部材により構成されるとともに、前記1またはそれ以上の部材それぞれが金属材料または絶縁性材料からなり、
前記シールド構造体は、前記金属材料からなる部材として前記シールド構造体の一部を構成するとともに前記電子増倍部の前記入力部に対面するように配置されたメッシュ窓を有し、
前記シールド構造体の少なくとも一部は、前記筐体により構成され、
前記メッシュ窓の電位は、-500V~+500Vの範囲内に設定され、
前記絶縁被覆は、前記入力側ケーブルのうち少なくとも前記シールド構造体から前記筐体の内壁までの区間の外周面を覆っている、
質量分析装置。 - 前記筐体の電位は、-500V~+500Vの範囲内に設定されている、
請求項15に記載の質量分析装置。
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