JPH11345591A - サイクロイド質量分析計及びそれに使用されるイオナイザ― - Google Patents

サイクロイド質量分析計及びそれに使用されるイオナイザ―

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JPH11345591A
JPH11345591A JP11141123A JP14112399A JPH11345591A JP H11345591 A JPH11345591 A JP H11345591A JP 11141123 A JP11141123 A JP 11141123A JP 14112399 A JP14112399 A JP 14112399A JP H11345591 A JPH11345591 A JP H11345591A
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ion
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    • H01J49/00Particle spectrometers or separator tubes
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
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    • H01J49/28Static spectrometers
    • H01J49/32Static spectrometers using double focusing
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  • Analytical Chemistry (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】サイクロイド質量分析計及びイオナイザー(8)
を、小型化する。 【解決手段】質量対電荷比の異なる複数のイオンが、コ
レクター(12)に略同時に衝突するようにしている。処理
装置(16)は、コレクター(12)に衝突するイオンの質量分
布を決定する。複数の電界プレート(20)(22)(24)(26)
は、互いに電気的に絶縁されており、イオン軌道空間部
(4)を形成するために密封される。組み立てられた電界
プレート(20)(22)(24)(26)は、真空カバーの中に配備さ
れる。小型イオナイザー(8)は、小型フィラメント(65)
を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本願は、1992年7月17日に提出された米国
特許出願第07/915,590号の一部継続出願である。
【0002】
【発明の属する技術分野】本発明は、改良されたサイク
ロイド質量分析計及びそれに使用されるイオナイザー(i
onizer)に関し、特に、容易に小型化できる装置に関す
るものである。
【0003】
【従来の技術及び解決しようとする課題】気体、液体ま
たは固体の試料中の構成物質を同定し、その量を決定す
る際に、質量分析計を使用することは、古くから知られ
ている。そのようなシステムとの関連において、分子を
イオン形態に変換し、そのイオンを質量対電荷の比率に
よって分離し、イオンを検出器に衝突させることによ
り、真空下で試料を分析することは知られている。これ
らの概要は、米国特許第2,882,410号;第3,070,951号;
第3,590,243号;第4,298,795号を参照することができ
る。また、米国特許第4,882,485号及び第4,952,802号も
参照することができる。
【0004】一般に、イオナイザーは、分析される試料
を入れるイオナイザー入口部と、イオナイザー入口部と
繋がる高真空チャンバーと、高真空チャンバー内に配備
され、イオナイザーからのイオンを受け取ることができ
るようにした分析装置を具備している。検出器手段は、
質量対電荷の比率を識別特性として利用し、試料の構成
成分に関する決定を行なうのに用いられる。多くの公知
手段の中の1つの手段により、イオナイザーに入れられ
た気体試料の分子がイオンに変換され、変換されたイオ
ンがそのような装置によって分析される。
【0005】一度に唯一の質量対電荷比を見る際、単一
の固定コレクター及び勾配電界(ramped electric fiel
d)を用いることは、従来のサイクロイド質量分析計に関
して公知である。公知の質量分析計システムにおいて、
サイクロイド型であろうとなかろうと、イオナイザーは
かなり大きいため、結果的に、それと共に使用されるべ
きシステムの設計及び仕様も大きなものとなる。前述の
如きシステムが存在するものの、サイクロイド質量分析
計、並びに該質量分析計及びその他型式の質量分析計と
共に使用されるイオナイザーに関して、まさに現実的で
実質的な要請がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の要請に
合致するものである。本発明は、イオンが軌道を描くた
めの空間部を構成するハウジングと、イオン軌道空間部
の中に磁界を形成する磁界発生手段と、分析される気体
試料を受け取ってイオンに変換するためのイオナイザー
手段と、質量の異なる複数のイオンを同時に受け取る手
段であって、該手段上での衝突位置がイオンの質量を示
すようにしたコレクター手段と、コレクション手段から
受け取った情報を質量分布を決定する情報に変換する処
理手段を有するサイクロイド質量分析計に関するもので
ある。
【0007】質量分析計は、複数の電界プレートを使用
することが望ましく、該プレートは、互いに密封して結
合され、隣り合うプレートの導電性部分は、電気的に絶
縁性の材料で分離されている。電界プレートは、プレー
ト本来の機能と、イオンが軌道を描くために必要な空間
をプレートどうしの連結によって形成するという2重の
目的を有しており、イオン軌道空間形成のための構造を
別途設けなくともよい。小型化されたイオナイザーは、
サイクロイド質量分析計の短い脚部の中に配備するのが
望ましい。イオナイザーは、セラミック材料から作ら
れ、小さなワイヤ型フィラメントを有するのが望まし
い。
【0008】本発明の目的は、サイズを小さくした、ポ
ータブル型のサイクロイド質量分析計を提供することで
ある。本発明のさらなる目的は、質量対電荷の比率の異
なるイオンを同時に分析できる質量分析計を提供するこ
とである。本発明のさらなる目的は、電界プレートを用
いて、イオンが軌道を描くための空間を密封し、真空シ
ステムの壁を構成するようにしたシステムを提供するこ
とである。本発明のさらなる目的は効率の良いイオンコ
レクション手段を用いたシステムを提供することであ
る。
【0009】本発明の他の目的は、サイクロイド質量分
析計の中で、また、イオン発生器を必要とするその他シ
ステムの中で使用できる小型イオナイザーを提供するこ
とである。本発明のさらに他の目的は、理想的と考えら
れていた圧力よりも高い圧力で使用することができ、よ
り効率的にイオン化させることのできる小型イオナイザ
ーを提供することである。本発明のこれら及び他の目的
は、添付の図面に基づく以下の詳細な説明から、より完
全に理解されるだろう。
【0010】
【発明の実施の形態】本明細書で記載する質量分析計に
おけるイオンの実際の移動径路は、「トロコイド」とし
て記載するのが最も良いかもしれないが、このような質
量分析計は従来から「サイクロイド質量分析計」と称さ
れており、ここでは、後者の用語を使用するものとす
る。
【0011】図1は、サイクロイド質量分析計を示して
おり、該分析計は、イオンが軌道を描くための空間部
(4)を構成するハウジング(2)を有しており、空間部(4)
の中に、磁界Bは紙面に対して入り込む向きであり、プ
レートの作り出す電界Eは、磁界Bに直交し紙面の上向
きの方向である。磁界は、イオナイザー手段(8)から送
り出されるイオンビーム(6)の流れを作る。イオンビー
ム(6)は、イオンの質量対電荷の比に従って分離し、コ
レクション手段(12)の異なる部分で衝突する。質量の小
さいイオンは、質量の大きなイオンよりも、イオナイザ
ー(8)に近い位置でコレクション手段(12)に衝突する。
コレクション手段(12)が、質量対電荷比の異なる複数の
イオンを同時に受け取ることに留意されるべきである。
イオンがコレクション手段(12)に衝突すると、応答電流
がリード線(14)を通じて処理手段(16)に流され、該処理
手段(16)において、イオン流(6)の中のイオンの質量分
布を決定する情報が作られる。これは、イオナイザー手
段(8)内へ導入された気体試料に存在する物質の量的及
び質的な決定を行なうものである。
【0012】図1をさらに参照すると、周方向に導電性
金属からなる複数の電界プレート(20)(22)(24)(26)が示
されており、これらプレートは、電気的に絶縁性の材料
(28)(30)(32)により互いに電気的に分離されている。絶
縁性材料は、セラミック、ガラス、低蒸気圧のポリマ
ー、又はそれらの組合せであってよい。プレート(20)(2
2)(24)(26)(プレートに施される導電性コーティングを
除く)が、電気的に絶縁性の材料から作られる場合、材
料自体が絶縁性材料として機能するため、絶縁材料は不
要である。プレート(20)(22)(24)(26)は、例えばアルミ
ナのような電気的に絶縁性の材料から作られる実施例で
は、プレートの下面と、プレート内面の周方向に連続す
る下部は、導電性材料でコーティングされる。プレート
の上面と、プレート内面の周方向に連続する上部は、導
電性材料でコーティングされる。内側コーティング部の
上部と下部の間にギャップが形成される。プレートの上
面と、その上に載置されるプレートの下面とは、例えば
鑞づけの如き適当な手段により接合され、両プレート間
は密閉される。
【0013】このようにして繋がれた電界プレート(20)
(22)(24)(26)は、真空下で、イオンが軌道を描くのに必
要な空間部、即ちイオン軌道空間部(4)が形成される。
「イオン軌道空間部(ion trajectory volume)」とは、
電界プレート内の空間であり、その空間内を、分析され
るイオンがイオン源の出口スリットから集束面(focalpl
ane)に進む。サイクロイド質量分析計のハウジングを、
電界形成セクションとするのに、プレートの使用数は任
意の個数を選択することができる。電界プレートが密封
されると、別個に真空チャンバを設ける必要はない。
【0014】図1乃至3を参照すると、プレートによっ
て形成されるイオン軌道空間部(4)は、サイクロイド質
量分析計のハウジング(2)の下部にある。ハウジング(2)
は、上向き略テーパ状であり、上フランジ部(44)の開口
(42)に連通し、適当な真空ポンプ(図示せず)に接続され
るようにしている。図2に示されるように、符号(46)(4
8)(50)(52)(54)(56)で示されるコレクタープレートは、
最終的に所望される分解能に応じて、任意の個数を選択
することができる。図3において、垂直方向に積み重ね
られたプレート(58a)〜(58p)のアレイは、図示の形態で
は、外周の形状が略長方形であり、その中に略長方形の
開口部を有する。上部側のプレート(58a)〜(58k)は、サ
イズ及び形状が略同じであり、これらプレートを並べて
形成される開口部のサイズも同じである。下部側のプレ
ート(58 l)〜(58p)は、それぞれ、サイズ及び形状が略
同じで、これらプレートを並べて形成される開口部のサ
イズも同じである。各プレート(58a)〜(58p)は、電気を
供給するための電気線(60a)〜(60p)を有する。気体入口
(62)は、分析されるべき気体試料をイオナイザー(8)(図
1)へ供給する。処理手段(16)は、リード線(14)によ
り、コレクション手段(12)(図2)から電気信号を受信す
る。
【0015】図2乃至図4に示されるように、永久磁石
(66)又は電磁石の極(62)(64)間で発生する磁界内に電界
プレートを置くため、ハウジング(2)の略平坦で平行な
2つの面(61)(63)を、電極の極(62)(64)の間に配置す
る。図1に示されるように、イオナイザー手段(8)から
出たイオンは、この磁界の影響を受けて、コレクション
手段(12)に進む。
【0016】図5は、本発明に使用される電界プレート
の配置形態の一例を分解図にして示している。望ましい
実施例において、これらのプレートは、高密度アルミナ
のように、非導電性で非多孔性のセラミック材料から作
られており、上面、下面及びイオン軌道空間部(4)に曝
される内面の上に(前述したギャップを設けて)、例えば
モリブデン、モリブデン−マンガン、ニッケル及び銅の
ような適当な導電性材料でコーティングされる。隣り合
う導電性コーティングは、プレート上の隣り合う導電性
のコーティングから電気的に絶縁されるだろう。
【0017】フィラメントプレート(68)は、最上部のプ
レートであり、図示の形態では、形状は略長方形であ
り、長方形の開口部(69)を有している。フィラメントプ
レート(68)の下方には、電気的絶縁性の材料によって前
記プレートから離間させて、イオナイザープレート(70)
が配置される。イオナイザープレート(70)の内部には、
イオナイザー(8)が配置され、その下面には、細長いス
リット(76)を有するインジェクタープレート(74)が取り
付けられている。プレート(70)には、気体入口となる管
(62)が金属被覆された通路(72)の中に侵入しており、気
体試料は、気体入口管(62)を通ってイオナイザー(8)に
入る。管(62)は、気体試料をイオナイザー内へ導入する
役割だけでなく、リペラー(repeller)に電圧を加える働
きをさせることが望ましい。通電されるフィラメント(6
5)は、フィラメントプレート(68)に固定され、凹所(67)
の中に収容される。このように、イオナイザー手段(8)
に導入された気体試料からイオナイザー手段(8)の中で
イオンが発生し、そのイオンは、後述する手段により、
イオン軌道空間部(4)の短脚部(80)(図1及び図2参照)
の中に、略下向きに放出されることは理解されるだろ
う。イオナイザー手段(8)は、プレート(70)により形成
される開口部(82)内に、開口部(82)の内端部(84)に関し
て一定の間隔を存して配備されることは理解されるだろ
う。
【0018】コレクション手段は、コレクションプレー
ト(88)と、その上に載せられる有孔プレート(90)を含ん
でいる。コレクションプレート(88)は、略長方形の形状
であり、プレート(68)(70)と略同一の形状及びサイズに
することが望ましい。コレクションプレート(88)内の開
口部(92)は、複数の検出器(94)(95)(96)(97)(98)(99)(1
00)を有しており、これらの検出器は、集束面に配備さ
れた有孔プレート(90)の中の略平行なスリット(104)(10
6)(108)(110)(112)(114)(116)の下にあり、これらスリ
ットの作用と関連性を有している。スリット(118)は、
インジェクタープレート(74)のスリット(76)の位置に揃
えて配置され、サイクロイドシステムに対するイオンの
入口スリットとしての役割を果たす。必要に応じて、イ
ンジェクタープレート(74)を用いないで、スリット(11
8)をイオナイザーの出口スリットに供することもでき
る。
【0019】図1及び図5を参照すると、ビーム(6)の
中を進むイオンは、有孔プレート(90)の様々な部分で衝
突するが、有孔プレートの中の略平行なスリット(104)
(106)(108)(110)(112)(114)(116)の部分だけを通過する
ことは理解されるだろう。これらのスリットを通過する
イオンは、その下にある検出器(94)(95)(96)(97)(98)(9
9)(100)に衝突し、複数の応答電流を作り出し、この電
流がリード線(14)(図1)を通じて処理手段(16)に送ら
れ、該処理手段で処理されて、気体試料の主成分の量的
及び質的内容に関する所望の情報が提供される。この情
報はコンピュータに記憶してもよいし、オシロスコープ
の上に視覚的に表示してもよいし、ハードコピーで提供
してもよいし、その他の所望の方法で取り扱ってもよ
い。
【0020】図6は、図5に示すコレクション手段の一
部分の一実施例を詳細に示している。有孔プレート(90)
は、スリット(104)(106)(108)(110)(112)(114)(116)を
有し、各スリットは、検出器(94)(95)(96)(97)(98)(99)
(100)の上に1つずつ位置している。望ましい実施例に
おいて、コレクター(94)(95)(96)(97)(98)(99)(100)
は、ファラデープレート(Faraday plate)のイオンコレ
クターである。各コレクターの電流は、当該分野の専門
家にとって周知の要領にて、別個の増幅器(図示せず)に
よって、処理手段の中で読み取ることもできるし、他の
方法で、単一の増幅器及びマルチプレキシングシステム
を使用してもよい。
【0021】本発明の実施例において、有孔プレート(9
0)は、厚さ約0.002インチのステンレス鋼から作られ
る。また、スリット(104)〜(118)(偶数のみ)の向きは、
互いに平行であるだけでなく、イオナイザー手段のイン
ジェクタープレート(74)(図5)のスリット(76)に対して
も平行であることが望ましい。スリットの幅は、約0.00
3インチが望ましい。スリットの位置は、具体的に観察
されるべきイオンの質量によって決定されることは明ら
かであろう。このシステムにより、質量対電荷の比が異
なる複数のイオンを同時に検出することができ、高効率
で気体試料を分析する手段を提供できることは理解され
るであろう。
【0022】この実施例では、コレクション手段(12)の
他の実施例と同様に、有孔プレート(90)への入口は、装
置の集束面に全体的に配置されるのが望ましい。図7
に、コレクション手段の第2実施例を示している。電荷
結合素子のコレクターのアレイが使用される。この実施
例では、イオン電流は、電荷コレクターのアレイに結合
する直接又は誘導されたイオン電流により、電荷結合素
子(119)を作動させる。全質量スペクトルを使用しても
よいし、或は、質量スペクトルのうち分離された所望の
部分のみを使用してもよい。また、必要に応じて、電界
をディザー(dither)し、コレクターへの信号を時間差と
してモニターすることにより、静的モードで得られるよ
りも高い分解能を達成することができる。電荷結合素子
(119)は、電荷結合アレイをセラミック材料のプレート
(88')上に直接形成してもよいし、別個の存在として作
り、プレート(88')に固定してもよい。
【0023】図7に示されるように、コレクション手段
の第2実施例は、有孔プレートを用いておらず、イオン
電荷は、直接集められるか、又は、電荷をアレイ上に直
接誘導する。従来のシステムは、非導電性材料を通るこ
とのできるフォトンを使用しているので、イオンを直接
検出するためには好ましくない。図8に、本発明のコレ
クション手段の他の実施例をさらに示している。この実
施例では、有孔プレート(90)の下にチャンネルプレート
(130)があり、その下には、複数の検出器(132)〜(138)
が、スリット(104)〜(116)(偶数番号のみ)の位置に揃え
て配備される。チャンネルプレート(130)は、鉛ガラス
(leaded glass)であってもよく、サイクロイド質量分析
計の集束面の真ぐ下に配置されるのが望ましい。集束面
は接地電位であり、チャンネル平面のフロントは高い負
電位であらねばならないので、集束面はプレート(90)に
占められている。プレート(90)は、この実施例では、ス
リット(104)〜(116)(偶数番号のみ)が形成された接地金
属スクリーンである。高磁場となるので、チャンネル径
は10ミクロンより小さいものを使用することが望まし
い。このチャンネルプレートの実施例において、イオン
は、鉛ガラスのチャンネルに衝突して、多数の2次電子
を生じさせる。2次電子の各々は、チャンネルの下へ加
速されて、より多くの電子を作り出し、このカスケード
プロセス(cascading process)は増幅を作り出す。検出
器(132)〜(138)に進む電流は、電子電流であり、大きさ
はイオン電流よりも約4オーダほど大きいだろう。処理
手段(16)は、次に、電気信号を処理する。
【0024】図9及び図10を参照して、本発明のイオ
ナイザー手段(8)をより詳細に説明する。本発明の小型
化されたイオナイザー手段は、本発明のポータブル式サ
イクロイド質量分析計に使用できるよう構成されている
が、気体試料をイオンに変換することが所望される他の
装置にも使用できる。イオン空間部を構成するブロック
(150)は、電気的に絶縁性で略剛性の材料から作られ
る。この材料は、再導入されるべき気体試料に対して不
活性であるのが望ましい。この用途に適した材料とし
て、望ましくは純度が約94〜96%の高密度アルミナを挙
げることができる。イオン空間部を構成するブロック(1
50)は、細長い形状であり、略平行で垂直方向に伸びる
一対の側壁(152)(154)、ベース部(169)、及び一対の端
部壁(158)(160)を有する。これらにより、上向きに開口
した凹所(164)が形成される。端部壁(158)の内部は、気
体試料を導入する開口が形成されており、この開口は気
体入口管(180)に連通している。側壁(152)(154)は、端
壁(160)と隣接する部分に、肩部(170)(172)を有してい
る。フィラメントプレートとして供されるベース部(15
6)のこの部分に、フィラメント(177)がある。フィラメ
ント(177)はワイヤフィラメントであってよく、例え
ば、タングステン、トリウムコーティングされたインジ
ウム(thoria coated filament)、又はトリウムタングス
テンから作られる。フィラメント(177)は支柱(178)(17
9)により支持される。フィラメント(177)は、適当な電
線(図示せず)を通じて電気エネルギーが与えられ、数ア
ンペアのオーダの電流により、白熱するまで抵抗加熱さ
れる。フィラメント(177)は、厚さ約0.001インチ、幅約
0.005インチ、長さ約0.100インチのリボンが望ましい。
略チャンネル形の本体部、すなわちブロック(150)は、
端部壁(158)(160)及びインジェクタープレート(76)と共
に、イオナイザーのチャンバーを構成する。
【0025】フィラメント(177)を使用する代りに、イ
オナイザーのチャンバーを構成するブロック(150)は、
その内側の表面に適当な導電性金属でコーティングが施
され、そのコーティングに電気エネルギーを与えるよう
にしてもよい。金属でコーティングされたセラミックの
高密度アルミナ壁に電圧を印加することにより、電界が
作られる。セラミックの金属コーティングは、等ポテン
シャル面と導電性トレース(conductive trace)を作り出
し、導電性トレースにより、表面ポテンシャルはデバイ
スの外部から印加されることができる。入口管(180)は
凹所(164)に連通しており、入口管(180)には、気体試料
導入用連結路(図示せず)を介して、入口管(62)から試料
気体が送られる。入口管(180)は、フィラメント(177)と
は反対側の端部の凹所(164)に配備され、出口溝孔(76)
は、前記端部と端部の間に形成される。気体試料を入口
管(62)の中に導入するための適当な手段は、クルツウェ
グ(Kurzweg)とドゥリア(Duryea)が、1992年7月10日に出
願した米国特許出願第07/911,469号、発明の名称「真空
装置のための入口弁装置」に記載されており、その開示
を本願への記載加入とする。イオナイザー手段(8)に
は、インジェクタープレート(74)の溝孔(76)が、イオン
空間のブロック(150)の長手方向に略平行になるよう
に、インジェクタープレート(74)が配置されている。
【0026】本発明の望ましい実施例において、イオナ
イザー手段は、外側の長さが約3/16〜1/2インチ、外側
の幅が約1/16〜3/16インチ、及び外側の高さが約3/16〜
5/16インチである。イオナイザー手段は、内側の通路の
長さが約1/5インチより短い。約10ミクロンの圧力にお
ける電子−分子衝突間の平均自由行程(mean free path
s)は、概ねこの長さである。結果として、これらのデバ
イスは、これらの圧力で効率良く機能することになる。
このように、このコンパクトなイオナイザーは、質量分
析計内の非常に小さい空間の中で使用することができる
から、サイズを小さくすることができ、ポータブルなも
のとなり、効率を高めることができる。
【0027】本発明のサイクロイド質量分析計の内のり
寸法は、高さ約1〜3インチ、幅約3/8〜5/8インチ、及び
奥行約2〜4インチが望ましい。イオン軌道空間部は、内
側の長さ約1.50〜2.0インチ、内側の幅約0.30〜0.70イ
ンチ、及びコレクション手段の領域における内側の高さ
約0.6〜1.5インチが望ましい。フィラメント(177)から
出された電子は、フィラメント(177)とイオン空間部の
電位との間での電位差により、イオン空間部の中で加速
されることは理解されるであろう。これらの電位は、分
析装置の外側に配備された電圧源により印加され、セラ
ミックプレート上の金属コーティングトレースを介し
て、印加されるべき位置に向けられる。これらの電子
は、約4000ガウスのオーダーの磁界によって、イオン空
間部の中を移動させられる。
【0028】
【作用及び効果】評価しようとする試料ガスは、イオン
空間部の中に直接導入され、インジェクタープレート(7
4)の孔(76)以外に主たる出口経路をもたないことは理解
されるであろう。イオンは、インジェクターの複合ポテ
ンシャルとイオン空間部のポテンシャルにより、イオナ
イザーから抽出される。図示のインジェクタープレート
(74)のスリット(76)は、細長い線状であるが、必要に応
じて、異なる形状のスリットを用いてもよいことは理解
されるであろう。
【0029】このような小サイズのイオナイザー手段
(8)を使用することにより、イオナイザーは、磁界を作
る分析磁石(analyzing magnet)の内部又はその近傍に配
置してもよいことは理解されるだろう。その結果、分析
磁石は、磁界を作り出し、電子ビームを閉じ込める磁界
として供される。該磁界は、電子ビームの向きと平行に
置かれる。電子の速度成分のうち磁力線から遠ざかる向
きのどんな成分も、電子を、磁力線の回りに回転させ
る。その結果、磁界は、電子ビームを閉じ込めて方向づ
ける。もし磁界が存在しない場合、磁力線が電子ビーム
の向きとなるように配置されたイオナイザーの磁石を用
いることによって、性能を改善することができる。
【0030】本発明の装置は、ある質量対電荷比をもつ
イオンが、初期のイオンエネルギーの広がりや、イオン
入射角での広がりにかかわりなく、コレクション手段上
のある場所で集束する点において、2重集束である。本
発明の装置は、小型化されたポータブル装置の使用を容
易にし、該装置は、効率良く運転させることができ、複
数のイオンをコレクション手段(12)に同時に衝突させる
ことができる。従って、異なる質量対電荷比をもつイオ
ンの同時測定を可能にすることは理解されるであろう。
さらに、これらの全ては、独特のイオナイザー手段を用
いて達成される。このイオナイザー手段は、ここで開示
した装置用として適しているだけでなく、気体試料をイ
オンに変換することが所望されるその他の装置にも、同
じ様に適していることは理解されるであろう。
【0031】本発明の構造の他の利点は、真空システム
/イオン軌道空間部を、他のサイクロイド質量分析計よ
りも狭くできることである。また、このシステムは、電
界プレートと真空壁を別に設けた場合に通常必要とされ
る幅の約2分の1の磁界ギャップで動作することができ
る。この装置は、非常に一様な磁界を使用しており、そ
の磁石のギャップ幅は、約3/8〜5/8インチのオーダであ
り、かなり小さいから、はるかに小さい磁石を使用する
ことが可能となる。本発明のサイクロイド質量分析計と
イオナイザー手段の最終用途は多数あるが、それら用途
は当該分野の専門家にとって明らかであろう。それら用
途の中には、規制法律に適合させるための空気の純度測
定、自動車の排気ガス分析、ガスクロマトグラフィー質
量分析のような分析化学における使用、麻酔ガスモニタ
ーの如き医学分野における使用が含まれるであろう。本
発明は、コレクション手段に衝突する複数のイオンの質
量対電荷比を同時に測定する装置を提供することは理解
されるであろう。また、独特の電界プレートは、イオン
軌道の空間部を形成するために使用される。さらに、サ
イズが非常に小さい独特のイオナイザー手段が提供され
る。
【0032】本発明の望ましい特徴は、各プレートの内
部が導電性のトレースでコーティングされた複数の電界
プレートを設けることにあるが、本発明は、そのように
限定されるものでないことは理解されるであろう。必要
に応じて、イオンの空間部は、適当なゴムまたはプラス
チックのように、低蒸気圧のエラストマーから作られた
一体成形構造によって形成されることもできる。適当な
材料として、イー・アイ・デュポン・デ・ネモー(E.I.D
upont de Nemours)が商標名 "Kalrez" で販売している
ものがある。一体の構造は、複数プレートの配列構造と
同じサイズ及び形状から作ることができ、導電性トレー
スが施される。
【0033】図11及び12に、本発明の追加の実施例
を示している。これまで実施例では、セラミックその他
の非導電性材料に導電性トレースのコーティングを施し
ており、イオンの空間部を形成するために密封構造とし
ている点を強調して説明したが、この実施例は異なる考
え方によるものである。より具体的には、互いに電気的
に絶縁された複数の導電性プレートを使用すること、組
み立てられたプレートを収容するために真空カバーを別
個に使用することである。プレートは、一般的には、前
述したものと同じ形状及び寸法であってよい。陰極プレ
ート(200)〜(218)(偶数番号のみ)のアレイは、相互に間
隔をあけて配置される。一連の陽極プレート(226)(228)
(230)(232)は、相互に間隔をあけて配置される。陽極プ
レートは、その開口部をネジ付ロッド(240)(242)が貫通
しており、夫々のプレート(200)〜(218)(偶数番号のみ)
の間には、スペーサとして電気的絶縁性の複数のワッシ
ャ(250)〜(270)(偶数番号のみ)を配備している。図13
で示される如く、ロッド(400)(402)はロッド(240)(242)
と同様なものであり、夫々、ロッド(240)(242)と間隔を
存して配置される。これについては、後で詳しく説明す
る。ワッシャーは、好ましくは、アルミナから作られ、
厚さは約0.024インチである。ワッシャー(250)〜(270)
(偶数番号のみ)は、スタックから約0.015インチはみ出
るようにし、プレートを真空エンベロープの金属表面か
ら絶縁させる役割を果たすようにすることが望ましく、
これについては後で詳しく説明する。ナット(274)(280)
により、ブラケット(276)(282)を取り付け、プレート(2
00)〜(218)(偶数番号のみ)の組立体を固定する。同じ様
にして、夫々のプレート(200)〜(218)との間に間隔を形
成し、絶縁するために、ネジ付ロッド(242)は、複数の
ワッシャー(290)〜(310)(偶数番号のみ)に通す。また、
ワッシャー(320)〜(328)(偶数番号のみ)には、ロッド(2
42)を貫通させており、陽極プレート(226)〜(232)(偶数
番号のみ)を分離している。ナット(332)(334)は、ロッ
ド(242)に螺合され、組立体を形成する。イオナイザー
(340)とフィラメント装置(342)は、陰極プレート(200)
〜(218)と陽極プレート(226)〜(232)の間に配備され
る。プレート(200)〜(218)及び(226)〜(232)の個々のポ
テンシャルは、電圧分割抵抗器チェーン(voltage divid
ing resistor chain)として使用される複数の真空コン
パチブル抵抗器(vacuum cmpatibleresistor)(350)〜(37
6)(偶数番号のみ)を用いて分配される。抵抗器は、プレ
ート(200)〜(218)及び(226)〜(232)にスポット溶接され
ることが望ましく、フランジが取り付けられた装置の一
体部分を形成する。
【0034】本発明のこの実施例では、電界プレート(2
00)〜(218)及び(226)〜(232)は、厚さ約0.072インチの
ステンレス鋼、望ましくはアニーリングされた304ステ
ンレス鋼から作られる。ロッド(240)(242)は、56 304ス
テンレス鋼から作られ、外部がアルミナ管で絶縁された
ネジ付ロッドが望ましい。この実施例では、前述のセラ
ミックの実施例で記載したような密封プレートを有しな
いので、スチールプレートの組立体を収容するための真
空カバー(360)(図12)を別に使用する。真空カバー(36
0)は、マンドレルにより製管された304ステンレス鋼管
から形成されることが望ましく、両端に真空フランジ(3
62)(364)が溶接されている。フランジ(362)は、アレン
ヘッド機械ネジ(Allen Head MachineScrew)(図示せず)
によりフロントプレート(366)に取り付けられ、フラン
ジ(362)をフロントプレート(366)に締結し、その間に真
空シール(vacuum seal)を形成している。フランジ(364)
は、緊密な真空シールが形成されるように、複数の機械
ネジを用いてイオンポンプ(368)に取り付けられる。真
空シールは、フランジ(362)とフロントプレート(366)の
間に、例えば、銀−スズ、銅またはアルミニウムからな
る金属O−リングを押し潰すことにより作られ、締付け
はネジにより行なわれる。フロントプレート(366)は、
例えば、図13の(396)(398)の如きネジにより、又はス
ポット溶接により、取付用ブラケットに固定される。こ
のように、この実施例では、真空チャンバーは、プレー
トで一体に形成されるのではなく、真空カバー(360)に
よって形成されることが理解されるだろう。この実施例
は、その他の点では、前記実施例と同じように機能す
る。
【0035】イオナイザー(340)内のイオン源は、前述
のように作ってもよいし、或はまた、304ステンレス鋼
の如きステンレス鋼から作り、その内面に低蒸気圧の絶
縁ポリマーでコーティングしてもよい。この目的に適し
たポリマーとして、バリアンの「Torr Seal」がある。
真空のフィードスルーは、陽極プレート電位、陰極プレ
ート電位、フィラメント電流のエンドフィラメント電
位、リペラー電位の通過を許容し、大気圧の気体を高真
空にする。これらの電流と電位は、電子ユニット(図示
せず)から発せられ、高真空の中を通過する。フロント
プレート(366)に固定されたプレート組立体が、真空カ
バー(360)の中に置かれるとき、真空カバーは、フラン
ジの間に配備された金属ガスケットを用いて圧縮シール
され、アレンヘッドネジにより固定される。
【0036】図11及び図12にて示されるように、プ
レート(202)〜(218)及び(226)〜(232)は、略矩形の中央
開口部を有しており、この開口部は、各プレートの上
に、間隔を存して垂直方向に平行な一対の破線によって
表わしている。トッププレート(200)は、図示の形態で
は、そのような開口部を有しない。図13に示されるよ
うに、取付けブラケット(276)は、ネジ(396)(398)によ
りプレート(366)に取り付けられる。ブラケット(282)
は、同じようにプレート(316)に固定される。ロッド(24
0)(400)は、取付けブラケット(276)及びその下のプレー
ト(200)〜(218)を通り、上端が、夫々ナット(274)(404)
によって取り付けられる。ロッド(240)(400)の下端は他
のナット(図示せず)により固定される。同様に、ロッド
(242)(402)は、プレート(200)〜(228)及び(226)〜(232)
を通り、上端が、夫々ナット(242)(402)により取り付け
られる。ロッド(242)(402)の下端は、他のナット(図示
せず)により取り付けられる。
【0037】プレート(200)〜(218)、(226)〜(232)、及
び真空カバー(360)の内部との間を電気的に接触し難く
するために、電気的に絶縁性のワッシャー(252)〜(270)
及び(322)〜(328)が設けられる。ワッシャーは、図13
の(252)(292)で示されるように、連続的で矩形が望まし
く、端部はプレートの側部(410)(412)から突出してい
る。ワッシャーは、厚さ約0.030〜0.020インチ、長さ約
0.490〜0.500インチ、及び幅約0.18〜0.22インチとする
のが望ましい。
【0038】本発明の具体的実施例を、例示として説明
してきたが、当該分野の専門家であれば、請求の範囲に
規定された発明から逸脱することなく、細部について数
多くの変形をなし得ることは明白であろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のサイクロイド質量分析計において、イ
オンが軌道を描くのに必要な空間部の略断面図である。
【図2】本発明のサイクロイド質量分析計の外観の斜視
図である。
【図3】図2のサイクロイド質量分析計の3−3線に沿
う垂直断面図である。
【図4】図2のサイクロイド質量分析計の一形態であっ
て、磁界発生手段の2極間に配置された状態を示す図で
ある。
【図5】本発明のコレクション手段の一形態の分解図で
ある。
【図6】本発明のコレクション手段の第1実施例の概要
図である。
【図7】本発明のコレクション手段の第2実施例の分解
図である。
【図8】本発明のコレクション手段の第3実施例の概要
図である。
【図9】本発明の小型イオナイザーの分解図である。
【図10】図8の小型イオナイザーにおいて、インジェ
クタープレートを除いたときのイオナイザーの平面図で
ある。
【図11】本発明のサイクロイド質量分析計の他の形態
の概要図である。
【図12】図11の質量分析計にカバーを取り付けたと
きの概要図である。
【図13】図11の分析計の平面図である。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イオンが軌道を描くための空間部を構成
    するハウジングと、イオン軌道の空間部の中に磁界を作
    るための磁界発生手段と、分析されるべき気体試料を受
    け取り、該気体試料をイオンに変換して放出するイオナ
    イザー手段と、質量対電荷比の異なる複数のイオンを同
    時に受け取り、そこでのイオン衝突位置をイオンの質量
    に関連づけるようにしたコレクション手段と、コレクシ
    ョン手段に応答し、イオンの質量分布を決定するための
    処理手段を具えており、イオナイザー手段は、イオンが
    イオン軌道空間部を通ってコレクション手段に進むこと
    ができるように、イオンを放出し、ハウジングは、少な
    くともイオン軌道空間部の一部を構成する複数の導電性
    電界プレートを有し、該ハウジングを収容する真空カバ
    ーを含んでいるサイクロイド質量分析計。
  2. 【請求項2】 導電性の電界プレートはステンレス鋼か
    ら作られ、隣り合うプレートの間には、電気的に絶縁性
    のセパレータ手段が配備されており、真空カバーは、ス
    テンレス鋼から作られ、前記導電性の鋼プレートとは電
    気的に絶縁されている請求項1のサイクロイド質量分析
    計。
  3. 【請求項3】 導電性の電界プレートは、陰極プレート
    と陽極プレートを有しており、隣り合う電界プレートが
    間隔をあけて絶縁されるように、電界プレートを固定す
    るためのロッド手段を含んでいる請求項2のサイクロイ
    ド質量分析計。
  4. 【請求項4】 電界プレートには、抵抗器手段が連繋さ
    れており、抵抗器手段は、電界プレートに対して、個々
    のプレートポテンシャルを分配する役割を有している請
    求項2のサイクロイド質量分析計。
  5. 【請求項5】 イオン空間部を具えており、イオン空間
    部は、該イオン空間部とフィラメント手段に気体試料を
    導入するための気体入口部を有しており、前記イオン空
    間部内に磁界を形成するための磁界発生手段を具えてお
    り、前記気体入口部は、前記フィラメント手段と対向し
    ており、磁界発生手段による磁界は、気体入口部及びフ
    ィラメント手段間の方向に向けられており、イオン空間
    部は、セラミック材料から作られ、イオナイザー空間部
    を構成するブロックを有しており、外部の長さが約3/16
    〜1/2インチよりも短い、イオナイザー手段。
  6. 【請求項6】 フィラメント手段は、ワイヤフィラメン
    トを有している請求項5のイオナイザー手段。
  7. 【請求項7】 イオン空間部は、インジェクタープレー
    トを有し、インジェクタープレートは、放出口を有して
    いる請求項6のイオナイザー手段。
  8. 【請求項8】 気体入口部は、イオナイザー手段の一方
    の端部に配置され、フィラメント手段は、イオナイザー
    手段の他方の端部に隣接して配置される請求項7のイオ
    ナイザー手段。
  9. 【請求項9】 フィラメント手段は、イオナイザー空間
    部の内側に施された導電性コーティングである請求項5
    のイオナイザー手段。
  10. 【請求項10】 インジェクタープレートの放出口は、
    イオナイザーの空間部を構成するブロックの長さに沿う
    位置で、気体入口部とフィラメント手段との間に配備さ
    れる請求項8のイオナイザー手段。
  11. 【請求項11】 イオン空間部は、本体部と2つの端部
    壁を有しており、本体部は略溝形の形状であり、イオナ
    イザー手段は、インジェクタープレートを有しており、
    該プレートは、端部壁と本体部と共にイオナイザーチャ
    ンバを形成している請求項7のイオナイザー手段。
  12. 【請求項12】 イオナイザー手段は、外部の幅が約1/
    16〜3/16インチ、外部の高さが約3/16〜5/16インチであ
    る請求項7のイオナイザー手段。
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