JPH08510081A - サイクロイド質量分析計及びそれに使用されるイオナイザー - Google Patents

サイクロイド質量分析計及びそれに使用されるイオナイザー

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JPH08510081A JP6519126A JP51912694A JPH08510081A JP H08510081 A JPH08510081 A JP H08510081A JP 6519126 A JP6519126 A JP 6519126A JP 51912694 A JP51912694 A JP 51912694A JP H08510081 A JPH08510081 A JP H08510081A
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Abstract

(57)【要約】 イオン軌道空間部(4)を構成するハウジング(2)と、イオン軌道空間部(4)内に電界を作るための電界発生器と、分析すべき気体試料を受け取り、気体試料をイオンへ変換するイオナイザー(8)を有するサイクロイド質量分析計であって、イオンは、磁界の中を進み、コレクター(12)に衝突する。分析計は、質量対電荷比の異なる複数のイオンが、コレクター(12)に略同時に衝突するようにしている。処理装置(16)は、コレクター(12)に衝突するイオンの質量分布を決定する。複数の電界プレート(20)(22)(24)(26)は、互いに電気的に絶縁されており、イオン軌道空間部(4)を形成するために密封される。組み立てられた電界プレート(20)(22)(24)(26)は、真空カバーの中に配備される。小型イオナイザー(8)は、小型フィラメント(65)を有するのが望ましい。サイクロイド質量分析計及びイオナイザー(8)は、小型化することができる。

Description

【発明の詳細な説明】 サイクロイド質量分析計及びそれに使用されるイオナイザー関連出願 本願は、1992年7月17日に提出された米国特許出願第07/915,590号の一部継続 出願である。発明の分野 本発明は、改良されたサイクロイド質量分析計及びそれに使用されるイオナイ ザー(ionizer)に関し、特に、容易に小型化できる装置に関するものである。従来技術の説明 気体、液体または固体の試料中の構成物質を同定し、その量を決定する際に、 質量分析計を使用することは、古くから知られている。そのようなシステムとの 関連において、分子をイオン形態に変換し、そのイオンを質量対電荷の比率によ って分離し、イオンを検出器に衝突させることにより、真空下で試料を分析する ことは知られている。これらの概要は、米国特許第2,882,410号;第3,070,951号 ;第3,590,243号;第4,298,795号を参照することができる。また、米国特許第4, 882,485号及び第4,952,802号も参照することができる。 一般に、イオナイザーは、分析される試料を入れるイ オナイザー入口部と、イオナイザー入口部と繋がる高真空チャンバーと、高真空 チャンバー内に配備され、イオナイザーからのイオンを受け取ることができるよ うにした分析装置を具備している。検出器手段は、質量対電荷の比率を識別特性 として利用し、試料の構成成分に関する決定を行なうのに用いられる。多くの公 知手段の中の1つの手段により、イオナイザーに入れられた気体試料の分子がイ オンに変換され、変換されたイオンがそのような装置によって分析される。 一度に唯一の質量対電荷比を見る際、単一の固定コレクター及び勾配電界(ra mped electric field)を用いることは、従来のサイクロイド質量分析計に関し て公知である。 公知の質量分析計システムにおいて、サイクロイド型であろうとなかろうと、 イオナイザーはかなり大きいため、結果的に、それと共に使用されるべきシステ ムの設計及び仕様も大きなものとなる。 前述の如きシステムが存在するものの、サイクロイド質量分析計、並びに該質 量分析計及びその他型式の質量分析計と共に使用されるイオナイザーに関して、 まさに現実的で実質的な要請がある。発明の要旨 本発明は、上記の要請に合致するものである。 本発明は、イオンが軌道を描くための空間部を構成す るハウジングと、イオン軌道空間部の中に磁界を形成する磁界発生手段と、分析 される気体試料を受け取ってイオンに変換するためのイオナイザー手段と、質量 の異なる複数のイオンを同時に受け取る手段であって、該手段上での衝突位置が イオンの質量を示すようにしたコレクター手段と、コレクション手段から受け取 った情報を質量分布を決定する情報に変換する処理手段を有するサイクロイド質 量分析計に関するものである。 質量分析計は、複数の電界プレートを使用することが望ましく、該プレートは 、互いに密封して結合され、隣り合うプレートの導電性部分は、電気的に絶縁性 の材料で分離されている。電界プレートは、プレート本来の機能と、イオンが軌 道を描くために必要な空間をプレートどうしの連結によって形成するという2重 の目的を有しており、イオン軌道空間形成のための構造を別途設けなくともよい 。 小型化されたイオナイザーは、サイクロイド質量分析計の短い脚部の中に配備 するのが望ましい。イオナイザーは、セラミック材料から作られ、小さなワイヤ 型フィラメントを有するのが望ましい。 本発明の目的は、サイズを小さくした、ポータブル型のサイクロイド質量分析 計を提供することである。 本発明のさらなる目的は、質量対電荷の比率の異なるイオンを同時に分析でき る質量分析計を提供することで ある。 本発明のさらなる目的は、電界プレートを用いて、イオンが軌道を描くための 空間を密封し、真空システムの壁を構成するようにしたシステムを提供すること である。 本発明のさらなる目的は効率の良いイオンコレクション手段を用いたシステム を提供することである。 本発明の他の目的は、サイクロイド質量分析計の中で、また、イオン発生器を 必要とするその他システムの中で使用できる小型イオナイザーを提供することで ある。 本発明のさらに他の目的は、理想的と考えられていた圧力よりも高い圧力で使 用することができ、より効率的にイオン化させることのできる小型イオナイザー を提供することである。 本発明のこれら及び他の目的は、添付の図面に基づく以下の詳細な説明から、 より完全に理解されるだろう。図面の簡単な説明 図1は、本発明のサイクロイド質量分析計において、イオンが軌道を描くのに 必要な空間部の略断面図である。 図2は、本発明のサイクロイド質量分析計の外観の斜視図である。 図3は、図2のサイクロイド質量分析計の3−3線に沿う垂直断面図である。 図4は、図2のサイクロイド質量分析計の一形態であって、磁界発生手段の2 極間に配置された状態を示す図 である。 図5は、本発明のコレクション手段の一形態の分解図である。 図6は、本発明のコレクション手段の第1実施例の概要図である。 図7は、本発明のコレクション手段の第2実施例の分解図である。 図8は、本発明のコレクション手段の第3実施例の概要図である。 図9は、本発明の小型イオナイザーの分解図である。 図10は、図8の小型イオナイザーにおいて、インジェクタープレートを除い たときのイオナイザーの平面図である。 図11は、本発明のサイクロイド質量分析計の他の形態の概要図である。 図12は、図11の質量分析計にカバーを取り付けたときの概要図である。 図13は、図11の分析計の平面図である。望ましい実施例の説明 本明細書で記載する質量分析計におけるイオンの実際の移動径路は、「トロコ イド」として記載するのが最も良いかもしれないが、このような質量分析計は従 来から「サイクロイド質量分析計」と称されており、ここでは、後者の用語を使 用するものとする。 図1は、サイクロイド質量分析計を示しており、該分析計は、イオンが軌道を 描くための空間部(4)を構成するハウジング(2)を有しており、空間部(4) の中に、磁界Bは紙面に対して入り込む向きであり、プレートの作り出す電界E は、磁界Bに直交し紙面の上向きの方向である。磁界は、イオナイザー手段(8 )から送り出されるイオンビーム(6)の流れを作る。イオンビーム(6)は、イ オンの質量対電荷の比に従って分離し、コレクション手段(12)の異なる部分で 衝突する。質量の小さいイオンは、質量の大きなイオンよりも、イオナイザー( 8)に近い位置でコレクション手段(12)に衝突する。コレクション手段(12) が、質量対電荷比の異なる複数のイオンを同時に受け取ることに留意されるべき である。イオンがコレクション手段(12)に衝突すると、応答電流がリード線( 14)を通じて処理手段(16)に流され、該処理手段(16)において、イオン流( 6)の中のイオンの質量分布を決定する情報が作られる。これは、イオナイザー 手段(8)内へ導入された気体試料に存在する物質の量的及び質的な決定を行な うものである。 図1をさらに参照すると、周方向に導電性金属からなる複数の電界プレート( 20)(22)(24)(26)が示されており、これらプレートは、電気的に絶縁性の 材料(28)(30)(32)により互いに電気的に分離されている。絶縁性材料は、 セラミック、ガラス、低蒸気圧のポリマー、又はそれら の組合せであってよい。 プレート(20)(22)(24)(26)(プレートに施される導電性コーティング を除く)が、電気的に絶縁性の材料から作られる場合、材料自体が絶縁性材料と して機能するため、絶縁材料は不要である。プレート(20)(22)(24)(26) は、例えばアルミナのような電気的に絶縁性の材料から作られる実施例では、プ レートの下面と、プレート内面の周方向に連続する下部は、導電性材料でコーテ ィングされる。プレートの上面と、プレート内面の周方向に連続する上部は、導 電性材料でコーティングされる。内側コーティング部の上部と下部の間にギャッ プが形成される。プレートの上面と、その上に載置されるプレートの下面とは、 例えば鑞づけの如き適当な手段により接合され、両プレート間は密閉される。 このようにして繋がれた電界プレート(20)(22)(24)(26)は、真空下で 、イオンが軌道を描くのに必要な空間部、即ちイオン軌道空間部(4)が形成さ れる。「イオン軌道空間部(ion trajectory volume)」とは、電界プレート内 の空間であり、その空間内を、分析されるイオンがイオン源の出口スリットから 集束面(focal plane)に進む。サイクロイド質量分析計のハウジングを、電界 形成セクションとするのに、プレートの使用数は任意の個数を選択することがで きる。電界プレートが密封されると、別個に真空チャンバを設ける必要はない。 図1乃至3を参照すると、プレートによって形成されるイオン軌道空間部(4 )は、サイクロイド質量分析計のハウジング(2)の下部にある。ハウジング(2 )は、上向き略テーパ状であり、上フランジ部(44)の開口(42)に連通し、適 当な真空ポンプ(図示せず)に接続されるようにしている。図2に示されるよう に、符号(46)(48)(50)(52)(54)(56)で示されるコレクタープレート は、最終的に所望される分解能に応じて、任意の個数を選択することができる。 図3において、垂直方向に積み重ねられたプレート(58a)〜(58p)のアレイは 、図示の形態では、外周の形状が略長方形であり、その中に略長方形の開口部を 有する。上部側のプレート(58a)〜(58k)は、サイズ及び形状が略同じであり 、これらプレートを並べて形成される開口部のサイズも同じである。下部側のプ レート(58l)〜(58p)は、それぞれ、サイズ及び形状が略同じで、これらプレ ートを並べて形成される開口部のサイズも同じである。各プレート(58a)〜(5 8p)は、電気を供給するための電気線(60a)〜(60p)を有する。気体入口(62 )は、分析されるべき気体試料をイオナイザー(8)(図1)へ供給する。処理 手段(16)は、リード線(14)により、コレクション手段(12)(図2)から電 気信号を受信する。 図2乃至図4に示されるように、永久磁石(66)又は電磁石の極(62)(64) 間で発生する磁界内に電界プレートを置くため、ハウジング(2)の略平坦で平 行な2つの面(61) (63)を、電極の極(62)(64)の間に配置する。図1に示されるように、イオ ナイザー手段(8)から出たイオンは、この磁界の影響を受けて、コレクション 手段(12)に進む。 図5は、本発明に使用される電界プレートの配置形態の一例を分解図にして示 している。望ましい実施例において、これらのプレートは、高密度アルミナのよ うに、非導電性で非多孔性のセラミック材料から作られており、上面、下面及び イオン軌道空間部(4)に曝される内面の上に(前述したギャップを設けて)、 例えばモリブデン、モリブデン−マンガン、ニッケル及び銅のような適当な導電 性材料でコーティングされる。隣り合う導電性コーティングは、プレート上の隣 り合う導電性のコーティングから電気的に絶縁されるだろう。 フィラメントプレート(68)は、最上部のプレートであり、図示の形態では、 形状は略長方形であり、長方形の開口部(69)を有している。フィラメントプレ ート(68)の下方には、電気的絶縁性の材料によって前記プレートから離間させ て、イオナイザープレート(70)が配置される。イオナイザープレート(70)の 内部には、イオナイザー(8)が配置され、その下面には、細長いスリット(76 )を有するインジェクタープレート(74)が取り付けられている。プレート(70 )には、気体入口となる管(62)が金属被覆された通路(72)の中に侵入してお り、気体試料は、気体入口管(62)を通ってイオナイザー(8)に入る。管(62 )は、 気体試料をイオナイザー内へ導入する役割だけでなく、リペラー(repeller)に 電圧を加える働きをさせることが望ましい。通電されるフィラメント(65)は、 フィラメントプレート(68)に固定され、凹所(67)の中に収容される。このよ うに、イオナイザー手段(8)に導入された気体試料からイオナイザー手段(8) の中でイオンが発生し、そのイオンは、後述する手段により、イオン軌道空間部 (4)の短脚部(80)(図1及び図2参照)の中に、略下向きに放出されること は理解されるだろう。イオナイザー手段(8)は、プレート(70)により形成さ れる開口部(82)内に、開口部(82)の内端部(84)に関して一定の間隔を存し て配備されることは理解されるだろう。 コレクション手段は、コレクションプレート(88)と、その上に載せられる有 孔プレート(90)を含んでいる。コレクションプレート(88)は、略長方形の形 状であり、プレート(68)(70)と略同一の形状及びサイズにすることが望まし い。コレクションプレート(88)内の開口部(92)は、複数の検出器(94)(95 )(96)(97)(98)(99)(100)を有しており、これらの検出器は、集束面 に配備された有孔プレート(90)の中の略平行なスリット(104)(106)(108 )(110)(112)(114)(116)の下にあり、これらスリットの作用と関連性を 有している。スリット(118)は、インジェクタープレート(74)のスリット(7 6)の位置に揃えて配置され、サイクロイドシステムに対するイオンの入口スリ ットと しての役割を果たす。必要に応じて、インジェクタープレート(74)を用いない で、スリット(118)をイオナイザーの出口スリットに供することもできる。 図1及び図5を参照すると、ビーム(6)の中を進むイオンは、有孔プレート (90)の様々な部分で衝突するが、有孔プレートの中の略平行なスリット(104 )(106)(108)(110)(112)(114)(116)の部分だけを通過することは理 解されるだろう。これらのスリットを通過するイオンは、その下にある検出器( 94)(95)(96)(97)(98)(99)(100)に衝突し、複数の応答電流を作り 出し、この電流がリード線(14)(図1)を通じて処理手段(16)に送られ、該 処理手段で処理されて、気体試料の主成分の量的及び質的内容に関する所望の情 報が提供される。この情報はコンピュータに記憶してもよいし、オシロスコープ の上に視覚的に表示してもよいし、ハードコピーで提供してもよいし、その他の 所望の方法で取り扱ってもよい。 図6は、図5に示すコレクション手段の一部分の一実施例を詳細に示している 。有孔プレート(90)は、スリット(104)(106)(108)(110)(112)(114 )(116)を有し、各スリットは、検出器(94)(95)(96)(97)(98)(99 )(100)の上に1つずつ位置している。望ましい実施例において、コレクター (94)(95)(96)(97)(98)(99)(100)は、ファラデープレート(Farad ay plate)のイオンコレクターである。各コレクターの電流は、当該分野の専門 家にとって周知 の要領にて、別個の増幅器(図示せず)によって、処理手段の中で読み取ること もできるし、他の方法で、単一の増幅器及びマルチプレキシングシステムを使用 してもよい。 本発明の実施例において、有孔プレート(90)は、厚さ約0.002インチのステ ンレス鋼から作られる。また、スリット(104)〜(118)(偶数のみ)の向きは 、互いに平行であるだけでなく、イオナイザー手段のインジェクタープレート( 74)(図5)のスリット(76)に対しても平行であることが望ましい。スリット の幅は、約0.003インチが望ましい。スリットの位置は、具体的に観察されるべ きイオンの質量によって決定されることは明らかであろう。 このシステムにより、質量対電荷の比が異なる複数のイオンを同時に検出する ことができ、高効率で気体試料を分析する手段を提供できることは理解されるで あろう。 この実施例では、コレクション手段(12)の他の実施例と同様に、有孔プレー ト(90)への入口は、装置の集束面に全体的に配置されるのが望ましい。 図7に、コレクション手段の第2実施例を示している。電荷結合素子のコレク ターのアレイが使用される。この実施例では、イオン電流は、電荷コレクターの アレイに結合する直接又は誘導されたイオン電流により、電荷結合素子(119) を作動させる。全質量スペクトルを使用してもよいし、或は、質量スペクトルの うち分離された所 望の部分のみを使用してもよい。また、必要に応じて、電界をディザー(dither )し、コレクターへの信号を時間差としてモニターすることにより、静的モード で得られるよりも高い分解能を達成することができる。電荷結合素子(119)は 、電荷結合アレイをセラミック材料のプレート(88')上に直接形成してもよい し、別個の存在として作り、プレート(88')に固定してもよい。 図7に示されるように、コレクション手段の第2実施例は、有孔プレートを用 いておらず、イオン電荷は、直接集められるか、又は、電荷をアレイ上に直接誘 導する。従来のシステムは、非導電性材料を通ることのできるフォトンを使用し ているので、イオンを直接検出するためには好ましくない。 図8に、本発明のコレクション手段の他の実施例をさらに示している。この実 施例では、有孔プレート(90)の下にチャンネルプレート(130)があり、その 下には、複数の検出器(132)〜(138)が、スリット(104)〜(116)(偶数番 号のみ)の位置に揃えて配備される。チャンネルプレート(130)は、鉛ガラス (leaded glass)であってもよく、サイクロイド質量分析計の集束面の真ぐ下に 配置されるのが望ましい。集束面は接地電位であり、チャンネル平面のフロント は高い負電位であらねばならないので、集束面はプレート(90)に占められてい る。プレート(90)は、この実施例では、スリット(104)〜(116)(偶数番号 のみ)が形成された接地金属スクリーンである。高磁場となるので、チャンネル 径は10ミクロンより小さいものを使用することが望ましい。このチャンネルプレ ートの実施例において、イオンは、鉛ガラスのチャンネルに衝突して、多数の2 次電子を生じさせる。2次電子の各々は、チャンネルの下へ加速されて、より多 くの電子を作り出し、このカスケードプロセス(cascading process)は増幅を 作り出す。検出器(132)〜(138)に進む電流は、電子電流であり、大きさはイ オン電流よりも約4オーダほど大きいだろう。処理手段(16)は、次に、電気信 号を処理する。 図9及び図10を参照して、本発明のイオナイザー手段(8)をより詳細に説 明する。本発明の小型化されたイオナイザー手段は、本発明のポータブル式サイ クロイド質量分析計に使用できるよう構成されているが、気体試料をイオンに変 換することが所望される他の装置にも使用できる。イオン空間部を構成するブロ ック(150)は、電気的に絶縁性で略剛性の材料から作られる。この材料は、再 導入されるべき気体試料に対して不活性であるのが望ましい。この用途に適した 材料として、望ましくは純度が約94〜96%の高密度アルミナを挙げることができ る。イオン空間部を構成するブロック(150)は、細長い形状であり、略平行で 垂直方向に伸びる一対の側壁(152)(154)、ベース部(169)、及び一対の端 部壁(158)(160)を 有する。これらにより、上向きに開口した凹所(164)が形成される。端部壁(1 58)の内部は、気体試料を導入する開口が形成されており、この開口は気体入口 管(180)に連通している。側壁(152)(154)は、端壁(160)と隣接する部分 に、肩部(170)(172)を有している。フィラメントプレートとして供されるベ ース部(156)のこの部分に、フィラメント(177)がある。フィラメント(177 )はワイヤフィラメントであってよく、例えば、タングステン、トリウムコーテ ィングされたインジウム(thoria coated filament)、又はトリウムタングステ ンから作られる。フィラメント(177)は支柱(178)(179)により支持される 。フィラメント(177)は、適当な電線(図示せず)を通じて電気エネルギーが 与えられ、数アンペアのオーダの電流により、白熱するまで抵抗加熱される。フ ィラメント(177)は、厚さ約0.001インチ、幅約0.005インチ、長さ約0.100イン チのリボンが望ましい。 略チャンネル形の本体部、すなわちブロック(150)は、端部壁(158)(160 )及びインジェクタープレート(76)と共に、イオナイザーのチャンバーを構成 する。 フィラメント(177)を使用する代りに、イオナイザーのチャンバーを構成す るブロック(150)は、その内側の表面に適当な導電性金属でコーティングが施 され、そのコーティングに電気エネルギーを与えるようにしてもよい。金属でコ ーティングされたセラミックの高密度アル ミナ壁に電圧を印加することにより、電界が作られる。セラミックの金属コーテ ィングは、等ポテンシャル面と導電性トレース(conductive trace)を作り出し 、導電性トレースにより、表面ポテンシャルはデバイスの外部から印加されるこ とができる。入口管(180)は凹所(164)に連通しており、入口管(180)には 、気体試料導入用連結路(図示せず)を介して、入口管(62)から試料気体が送 られる。入口管(180)は、フィラメント(177)とは反対側の端部の凹所(164 )に配備され、出口溝孔(76)は、前記端部と端部の間に形成される。 気体試料を入口管(62)の中に導入するための適当な手段は、クルツウェグ( Kurzweg)とドゥリア(Duryea)が、1992年7月10日に出願した米国特許出願第0 7/911,469号、発明の名称「真空装置のための入口弁装置」に記載されており、 その開示を本願への記載加入とする。イオナイザー手段(8)には、インジェク タープレート(74)の溝孔(76)が、イオン空間のブロック(150)の長手方向 に略平行になるように、インジェクタープレート(74)が配置されている。 本発明の望ましい実施例において、イオナイザー手段は、外側の長さが約3/16 〜1/2インチ、外側の幅が約1/16〜3/16インチ、及び外側の高さが約3/16〜5/16 インチである。イオナイザー手段は、内側の通路の長さが約1/5インチより短い 。約10ミクロンの圧力における電子− 分子衝突間の平均自由行程(mean free paths)は、概ねこの長さである。結果 として、これらのデバイスは、これらの圧力で効率良く機能することになる。こ のように、このコンパクトなイオナイザーは、質量分析計内の非常に小さい空間 の中で使用することができるから、サイズを小さくすることができ、ポータブル なものとなり、効率を高めることができる。 本発明のサイクロイド質量分析計の内のり寸法は、高さ約1〜3インチ、幅約 3/8〜5/8インチ、及び奥行約2〜4インチが望ましい。 イオン軌道空間部は、内側の長さ約1.50〜2.0インチ、内側の幅約0.30〜0.70イン チ、及びコレクション手段の領域における内側の高さ約0.6〜1.5インチが望ま しい。 フィラメント(177)から出された電子は、フィラメント(177)とイオン空間 部の電位との間での電位差により、イオン空間部の中で加速されることは理解さ れるであろう。これらの電位は、分析装置の外側に配備された電圧源により印加 され、セラミックプレート上の金属コーティングトレースを介して、印加される べき位置に向けられる。これらの電子は、約4000ガウスのオーダーの磁界によっ て、イオン空間部の中を移動させられる。 評価しようとする試料ガスは、イオン空間部の中に直接導入され、インジェク タープレート(74)の孔(76)以外に主たる出口経路をもたないことは理解され るであろう。 イオンは、インジェクターの複合ポテンシャルとイオン空間部のポテンシャルに より、イオナイザーから抽出される。 図示のインジェクタープレート(74)のスリット(76)は、細長い線状である が、必要に応じて、異なる形状のスリットを用いてもよいことは理解されるであ ろう。 このような小サイズのイオナイザー手段(8)を使用することにより、イオナ イザーは、磁界を作る分析磁石(analyzing magnet)の内部又はその近傍に配置 してもよいことは理解されるだろう。その結果、分析磁石は、磁界を作り出し、 電子ビームを閉じ込める磁界として供される。該磁界は、電子ビームの向きと平 行に置かれる。電子の速度成分のうち磁力線から遠ざかる向きのどんな成分も、 電子を、磁力線の回りに回転させる。その結果、磁界は、電子ビームを閉じ込め て方向づける。もし磁界が存在しない場合、磁力線が電子ビームの向きとなるよ うに配置されたイオナイザーの磁石を用いることによって、性能を改善すること ができる。 本発明の装置は、ある質量対電荷比をもつイオンが、初期のイオンエネルギー の広がりや、イオン入射角での広がりにかかわりなく、コレクション手段上のあ る場所で集束する点において、2重集束である。 本発明の装置は、小型化されたポータブル装置の使用を容易にし、該装置は、 効率良く運転させることができ、 複数のイオンをコレクション手段(12)に同時に衝突させることができる。従っ て、異なる質量対電荷比をもつイオンの同時測定を可能にすることは理解される であろう。さらに、これらの全ては、独特のイオナイザー手段を用いて達成され る。このイオナイザー手段は、ここで開示した装置用として適しているだけでな く、気体試料をイオンに変換することが所望されるその他の装置にも、同じ様に 適していることは理解されるであろう。 本発明の構造の他の利点は、真空システム/イオン軌道空間部を、他のサイク ロイド質量分析計よりも狭くできることである。また、このシステムは、電界プ レートと真空壁を別に設けた場合に通常必要とされる幅の約2分の1の磁界ギャ ップで動作することができる。この装置は、非常に一様な磁界を使用しており、 その磁石のギャップ幅は、約3/8〜5/8インチのオーダであり、かなり小さいから 、はるかに小さい磁石を使用することが可能となる。 本発明のサイクロイド質量分析計とイオナイザー手段の最終用途は多数あるが 、それら用途は当該分野の専門家にとって明らかであろう。それら用途の中には 、規制法律に適合させるための空気の純度測定、自動車の排気ガス分析、ガスク ロマトグラフィー質量分析のような分析化学における使用、麻酔ガスモニターの 如き医学分野における使用が含まれるであろう。 本発明は、コレクション手段に衝突する複数のイオンの質量対電荷比を同時に 測定する装置を提供することは理解されるであろう。また、独特の電界プレート は、イオン軌道の空間部を形成するために使用される。さらに、サイズが非常に 小さい独特のイオナイザー手段が提供される。 本発明の望ましい特徴は、各プレートの内部が導電性のトレースでコーティン グされた複数の電界プレートを設けることにあるが、本発明は、そのように限定 されるものでないことは理解されるであろう。必要に応じて、イオンの空間部は 、適当なゴムまたはプラスチックのように、低蒸気圧のエラストマーから作られ た一体成形構造によって形成されることもできる。適当な材料として、イー・ア イ・デュポン・デ・ネモー(E.I.Dupont de Nemours)が商標名”Kalrez”で販 売しているものがある。一体の構造は、複数プレートの配列構造と同じサイズ及 び形状から作ることができ、導電性トレースが施される。 図11及び12に、本発明の追加の実施例を示している。これまで実施例では 、セラミックその他の非導電性材料に導電性トレースのコーティングを施してお り、イオンの空間部を形成するために密封構造としている点を強調して説明した が、この実施例は異なる考え方によるものである。より具体的には、互いに電気 的に絶縁された複数の導電性プレートを使用すること、組み立てられ たプレートを収容するために真空カバーを別個に使用することである。プレート は、一般的には、前述したものと同じ形状及び寸法であってよい。陰極プレート (200)〜(218)(偶数番号のみ)のアレイは、相互に間隔をあけて配置される 。一連の陽極プレート(226)(228)(230)(232)は、相互に間隔をあけて配 置される。陽極プレートは、その開口部をネジ付ロッド(240)(242)が貫通し ており、夫々のプレート(200)〜(218)(偶数番号のみ)の間には、スペーサ として電気的絶縁性の複数のワッシャ(250)〜(270)(偶数番号のみ)を配備 している。図13で示される如く、ロッド(400)(402)はロッド(240)(242 )と同様なものであり、夫々、ロッド(240)(242)と間隔を存して配置される 。これについては、後で詳しく説明する。ワッシャーは、好ましくは、アルミナ から作られ、厚さは約0.024インチである。ワッシャー(250)〜(270)(偶数 番号のみ)は、スタックから約0.015インチはみ出るようにし、プレートを真空 エンベロープの金属表面から絶縁させる役割を果たすようにすることが望ましく 、これについては後で詳しく説明する。ナット(274)(280)により、ブラケッ ト(276)(282)を取り付け、プレート(200)〜(218)(偶数番号のみ)の組 立体を固定する。同じ様にして、夫々のプレート(200)〜(218)との間に間隔 を形成し、絶縁するために、ネジ付ロッド(242)は、複数のワッシャー(290) 〜(310)(偶数番号のみ)に通す。また、ワッシャー(32 0)〜(328)(偶数番号のみ)には、ロッド(242)を貫通させており、陽極プ レート(226)〜(232)(偶数番号のみ)を分離している。ナット(332)(334 )は、ロッド(242)に螺合され、組立体を形成する。イオナイザー(340)とフ ィラメント装置(342)は、陰極プレート(200)〜(218)と陽極プレート(226 )〜(232)の間に配備される。プレート(200)〜(218)及び(226)〜(232 )の個々のポテンシャルは、電圧分割抵抗器チェーン(voltage dividing resis tor chain)として使用される複数の真空コンパチブル抵抗器(vacuum cmpatibl e resistor)(350)〜(376)(偶数番号のみ)を用いて分配される。抵抗器は 、プレート(200)〜(218)及び(226)〜(232)にスポット溶接されることが 望ましく、フランジが取り付けられた装置の一体部分を形成する。 本発明のこの実施例では、電界プレート(200)〜(218)及び(226)〜(232 )は、厚さ約0.072インチのステンレス鋼、望ましくはアニーリングされた304ス テンレス鋼から作られる。ロッド(240)(242)は、56 304ステンレス鋼から作 られ、外部がアルミナ管で絶縁されたネジ付ロッドが望ましい。 この実施例では、前述のセラミックの実施例で記載したような密封プレートを 有しないので、スチールプレートの組立体を収容するための真空カバー(360) (図12)を別に使用する。真空カバー(360)は、マンドレルにより製管され た304ステンレス鋼管から形成されることが 望ましく、両端に真空フランジ(362)(364)が溶接されている。フランジ(36 2)は、アレンヘッド機械ネジ(Allen Head Machine Screw)(図示せず)によ りフロントプレート(366)に取り付けられ、フランジ(362)をフロントプレー ト(366)に締結し、その間に真空シール(vacuum seal)を形成している。フラ ンジ(364)は、緊密な真空シールが形成されるように、複数の機械ネジを用い てイオンポンプ(368)に取り付けられる。真空シールは、フランジ(362)とフ ロントプレート(366)の間に、例えば、銀−スズ、銅またはアルミニウムから なる金属O−リングを押し潰すことにより作られ、締付けはネジにより行なわれ る。フロントプレート(366)は、例えば、図13の(396)(398)の如きネジ により、又はスポット溶接により、取付用ブラケットに固定される。 このように、この実施例では、真空チャンバーは、プレートで一体に形成され るのではなく、真空カバー(360)によって形成されることが理解されるだろう 。この実施例は、その他の点では、前記実施例と同じように機能する。 イオナイザー(340)内のイオン源は、前述のように作ってもよいし、或はま た、304ステンレス鋼の如きステンレス鋼から作り、その内面に低蒸気圧の絶縁 ポリマーでコーティングしてもよい。この目的に適したポリマーとして、バリア ンの「Torr Seal」がある。真空のフィ ードスルーは、陽極プレート電位、陰極プレート電位、フィラメント電流のエン ドフィラメント電位、リペラー電位の通過を許容し、大気圧の気体を高真空にす る。これらの電流と電位は、電子ユニット(図示せず)から発せられ、高真空の 中を通過する。 フロントプレート(366)に固定されたプレート組立体が、真空カバー(360) の中に置かれるとき、真空カバーは、フランジの間に配備された金属ガスケット を用いて圧縮シールされ、アレンヘッドネジにより固定される。 図11及び図12にて示されるように、プレート(202)〜(218)及び(226 )〜(232)は、略矩形の中央開口部を有しており、この開口部は、各プレート の上に、間隔を存して垂直方向に平行な一対の破線によって表わしている。トッ ププレート(200)は、図示の形態では、そのような開口部を有しない。 図13に示されるように、取付けブラケット(276)は、ネジ(396)(398) によりプレート(366)に取り付けられる。ブラケット(282)は、同じようにプ レート(316)に固定される。ロッド(240)(400)は、取付けブラケット(276 )及びその下のプレート(200)〜(218)を通り、上端が、夫々ナット(274) (404)によって取り付けられる。ロッド(240)(400)の下端は他のナット( 図示せず)により固定される。同様に、ロッド(242)(402)は、プレート(20 0)〜(228)及び(226)〜(232)を通り、上端が、夫々ナット(242)(402) により取り付けられる。ロッド(242)(402)の下端は、他のナット(図示せず )により取り付けられる。 プレート(200)〜(218)、(226)〜(232)、及び真空カバー(360)の内 部との間を電気的に接触し難くするために、電気的に絶縁性のワッシャー(252 )〜(270)及び(322)〜(328)が設けられる。ワッシャーは、図13の(252 )(292)で示されるように、連続的で矩形が望ましく、端部はプレートの側部 (410)(412)から突出している。ワッシャーは、厚さ約0.030〜0.020インチ、 長さ約0.490〜0.500インチ、及び幅約0.18〜0.22インチとするのが望ましい。 本発明の具体的実施例を、例示として説明してきたが、当該分野の専門家であ れば、請求の範囲に規定された発明から逸脱することなく、細部について数多く の変形をなし得ることは明白であろう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AT,AU,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CN,CZ,DE,DK,ES,FI,G B,HU,JP,KP,KR,KZ,LK,LU,LV ,MG,MN,MW,NL,NO,NZ,PL,PT, RO,RU,SD,SE,SK,UA,UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.イオンが軌道を描くための空間部を構成するハウジングと、 イオン軌道の空間部の中に磁界を作るための磁界発生手段と、 分析されるべき気体試料を受け取り、該気体試料をイオンに変換して放出す るイオナイザー手段と、 質量対電荷比の異なる複数のイオンを同時に受け取り、そこでのイオン衝突 位置をイオンの質量に関連づけるようにしたコレクション手段と、 コレクション手段に応答し、イオンの質量分布を決定するための処理手段、 を具えているサイクロイド質量分析計。 2.コレクション手段は、複数の略平行なスリットを開設した細長いプレートを 含んでおり、 スリットの下に配備されて、スリットを通過するイオンを受け取り、応答電 流を発する手段を具えている請求項1のサイクロイド質量分析計。 3.プレートは、質量分析計の集束面に全体的に配置される請求項2のサイクロ イド質量分析計。 4.処理手段は、コレクション手段から受けた電流を増幅し、各スリットを通過 するイオンの量を決定する手段を有している請求項3のサイクロイド質量分析計 。 5.電流を増幅する手段は、各スリット毎に増幅器を含んでいる請求項4のサイ クロイド質量分析計。 6.電流を増幅する手段は、電流を順次受取って増幅するための単一の増幅器及 びマルチプレクサー手段を含んでいる請求項4のサイクロイド質量分析計。 7.イオンを受け取る手段は、複数のファラデーコレクターを有している請求項 2のサイクロイド質量分析計。 8.イオナイザー手段は、イオンを放出するためのスリットを形成したインジェ クタープレートを有し、 該スリットは、コレクタープレートのスリットと略平行である請求項2のサ イクロイド質量分析計。 9.イオナイザー手段のスリットは、細長いプレートと略共通の平面である請求 項8のサイクロイド質量分析計。 10.コレクター手段は、質量分析計の集束面に全体的に配置されたコレクター アレイを含んでいる請求項1のサイクロイド質量分析計。 11.コレクターアレイは、イオン電流により作動する複数の電荷結合素子を有 している請求項10のサイクロイド質量分析計。 12.処理手段は、電流を増幅し、コレクション手段の選択された部分に衝突す るイオン量を決定する手段を有している請求項11のサイクロイド質量分析計。 13.コレクション手段は、プレート状部材を含んでお り、該プレート状部材には、複数の略平行なスリットが集束面に全体的に形成さ れ、その下にチャンネルプレートが配置されている請求項1のサイクロイド質量 分析計。 14.コレクション手段は、複数のコレクターが、スリットを通過するイオンに 応答して電流を放出するためのチャンネルプレートの下に配置されている請求項 13のサイクロイド質量分析計。 15.コレクターは、ファラデーコレクター及び電荷結合素子からなる群から選 択される請求項14のサイクロイド質量分析計。 16.プレート状部材は金属スクリーンである請求項13のサイクロイド質量分 析計。 17.イオナイザー手段は、イオンがイオン軌道空間部を通ってコレクション手 段に進むことができるように、イオンを放出し、ハウジングは、少なくともイオ ン軌道空間部の一部を構成する複数の電界プレートを有している請求項1のサイ クロイド質量分析計。 18.隣り合うプレートは互いに密封接合される請求項17のサイクロイド質量 分析計。 19.電界プレートは、導電性材料からなり、セラミック、ガラス及び低蒸気圧 ポリマーからなる群から選択される材料により、互いに電気的に分離される請求 項18のサイクロイド質量分析計。 20.電界プレートは、セラミック材料からなり、該セラミック材料には、イオ ン軌道空間部に面する表面に導電性コーティングを施している請求項18のサイ クロイド質量分析計。 21.セラミック材料は高密度アルミナである請求項20のサイクロイド質量分 析計。 22.導電性材料は、モリブデン、モリブデン−マンガン、ニッケル及び銅から なる群から選択される請求項21のサイクロイド質量分析計。 23.電界プレートは、その上面及び下面に導電性コーティングが施され、イオ ン軌道空間部に面する表面の導電性コーティングは、周方向のギャップを有して いる請求項20のサイクロイド質量分析計。 24.イオン軌道空間部に面する表面の導電性コーティングは、ギャップを除い て周方向に連続している請求項23のサイクロイド質量分析計。 25.イオン軌道空間部の中に磁界を発生するために、ハウジングの外部に配置 された磁界発生手段を含んでいる請求項18のサイクロイド質量分析計。 26.磁界発生手段は、ハウジングの両側に配置されている請求項25のサイク ロイド質量分析計。 27.電界プレートは、略矩形の上部フィラメントプレートと、該フィラメント プレートの直ぐ下に配備され、イオナイザーを受ける凹所を有するイオナイザー プレ ートと、該イオナイザープレートの下に配備された有孔プレート及びコレクター プレートとを含んでいる請求項18のサイクロイド質量分析計。 28.フィラメントプレート、イオナイザープレート及びコレクタープレートは 、各々が略矩形であり、細長の開口部を内部に有している請求項27のサイクロ イド質量分析計。 29.イオナイザー手段は、イオナイザープレート内に、イオナイザープレート の開口部の両端から長手方向に離間した位置に配備される請求項28のサイクロ イド質量分析計。 30.コレクタープレートの開口部の中に、イオナイザープレートのイオナイザ ー手段の位置から長手方向にずれた位置に配備されたコレクターを含んでいる請 求項29のサイクロイド質量分析計。 31.イオナイザー手段は、その下端にイオン放出スリットが形成されたインジ ェクタープレートを有している請求項30のサイクロイド質量分析計。 32.イオン軌道空間部は、内部の長さが約1.5〜2.0インチ、内部の幅が約0.3 〜0.7インチ、コレクター手段の領域における内部の高さが約0.6〜1.5インチで ある請求項22のサイクロイド質量分析計。 33.イオナイザー手段は、イオン空間部を構成するブロック、フィラメント手 段、及び有孔インジェクター プレートを有し、前記ブロックは、空間部の中へ気体試料を導入するための気体 入口部を具えている請求項1のサイクロイド質量分析計。 34.フィラメント手段は、ワイヤフィラメントを有している請求項33のサイ クロイド質量分析計。 35.イオン空間部を構成するブロックは、セラミック材料からなり、フィラメ ントは、前記ブロックの内面にコーティングされた導電性材料を有している請求 項34のサイクロイド質量分析計。 36.インジェクタープレートは、導電性材料からなり、イオン放出口を有する 請求項35のサイクロイド質量分析計。 37.気体入口部は、フィラメント手段と反対側の位置に、イオン空間部を構成 するブロックの壁に設けられている請求項36のサイクロイド質量分析計。 38.イオナイザー手段は、外部の長さが約3/16〜1/2インチ、外部の幅が約1/1 6〜3/16インチ、外部の高さが約3/16〜5/16インチである請求項32のサイクロ イド質量分析計。 39.イオナイザー手段は、イオンがイオン軌道空間部を通ってコレクター手段 に進むことができるように、イオンを放出し、イオン軌道空間部の少なくとも一 部は、一体成型されたイオン軌道空間部により構成され、該空間部は、互いに電 気的に絶縁された複数の導電性 ゾーンを有している請求項1のサイクロイド質量分析計。 40.イオン軌道空間部は、低蒸気圧のエラストマーから構成される請求項39 のサイクロイド質量分析計。 41.ハウジングは、複数の導電性電界プレートを有し、該ハウジングを収容す る真空カバーを含んでいる請求項1のサイクロイド質量分析計。 42.導電性の電界プレートはステンレス鋼から作られ、隣り合うプレートの間 には、電気的に絶縁性のセパレータ手段が配備されている請求項41のサイクロ イド質量分析計。 43.真空カバーは、ステンレス鋼から作られ、導電性の鋼プレートとは電気的 に絶縁されている請求項42のサイクロイド質量分析計。 44.導電性の電界プレートは、陰極プレートと陽極プレートを有している請求 項42のサイクロイド質量分析計。 45.電界プレートには、抵抗器手段が連繋されている請求項42のサイクロイ ド質量分析計。 46.抵抗器手段は、電界プレートに対して、個々のプレートポテンシャルを分 配する役割を有している請求項45のサイクロイド質量分析計。 47.隣り合う電界プレートが、間隔をあけて絶縁されるように、電界プレート を固定するためのロッド手段 を含んでいる請求項44のサイクロイド質量分析計。 48.イオン空間部を具え、 イオン空間部は、該イオン空間部とフィラメントに気体試料を導入するため の気体入口部を有しており、 イオン空間部は、セラミック材料から作られ、イオナイザー空間部を構成す るブロックを有しており、 イオナイザー手段は、外部の長さが約3/16〜1/2インチよりも短い、イオナ イザー手段。 49.フィラメント手段は、ワイヤフィラメントを有している請求項48のイオ ナイザー手段。 50.イオン空間部は、インジェクタープレートを有している請求項49のイオ ナイザー手段。 51.インジェクタープレートは、放出口を有している請求項50のイオナイザ ー手段。 52.気体入口部は、イオナイザー手段の一方の端部に配置され、フィラメント 手段は、イオナイザー手段の他方の端部に隣接して配置される請求項51のイオ ナイザー手段。 53.フィラメント手段は、イオナイザー空間部の内側に施された導電性コーテ ィングである請求項48のイオナイザー手段。 54.インジェクタープレートの開口部は、イオナイザーの空間部を構成するブ ロックの長さに沿う位置で、気体入口部とフィラメント手段との間に配備される 請 求項52のイオナイザー手段。 55.イオン空間部は、本体部と2つの端部壁を有しており、本体部は略溝形の 形状である請求項51のイオナイザー手段。 56.イオナイザー手段は、インジェクタープレートを有し、該プレートは、端 部壁と本体部と共にイオナイザーチャンバを形成している請求項55のイオナイ ザー手段。 57.イオナイザー手段は、外部の幅が約1/16〜3/16インチ、外部の高さが約3/ 16〜5/16インチである請求項51のイオナイザー手段。
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