JP7252152B2 - 放射線画像検出装置、その作動方法及び作動プログラム - Google Patents

放射線画像検出装置、その作動方法及び作動プログラム Download PDF

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Description

本開示の技術は、放射線画像検出装置、その作動方法及び作動プログラムに関する。
医療分野において、放射線として例えばX線を利用したX線撮影システムが知られている。X線撮影システムは、X線を発生するX線発生装置と、X線発生装置により発生され被写体としての患者を透過したX線画像を撮影するX線撮影装置とで構成される。X線撮影装置は、被写体を透過したX線に基づくX線画像を検出するX線画像検出装置と、X線画像検出装置の駆動制御、X線画像の保存及び表示等を行うコンソールとで構成される。
X線画像検出装置には、X線を直接電荷に変換する直接変換方式と、X線を可視光に変換した後、可視光を電荷に変換する間接変換方式とがある。いずれの方式においても、X線画像検出装置は、X線を検出する複数の画素が配列された画素領域と、画素領域から画素信号を読み出す読み出し部とを有し、読み出し部により読み出された画素信号に基づいてX線画像を生成する。
X線画像検出装置により検出されるX線画像には、個々の画素で発生する暗電流ノイズ、及び、読み出し部に含まれるチャージアンプ等により生じる固定パターンノイズ等が含まれる。X線画像からこのようなノイズ成分を除去するために、X線撮影に先立って予めオフセットデータを取得することが行われている。オフセットデータは、X線が照射されていない状態で画素領域から画素信号を読み出すことにより取得される。オフセットデータは、ノイズ成分のみを含んだデータである。オフセットデータの取得後、X線撮影により得られたX線画像からオフセットデータを減算するオフセット補正を行うことにより、ノイズが除去されたX線画像が得られる。
オフセットデータに含まれる暗電流ノイズと固定パターンノイズとのうち、暗電流ノイズは、温度に依存して変化する。このため、オフセットデータの取得時からX線撮影までの時間間隔が大きく、この間に温度が変化した場合には、暗電流ノイズ成分が変化することにより、オフセット補正の精度が低下する。したがって、オフセット補正の精度を向上させるためには、X線撮影が行われる直前にオフセットデータを取得することが理想的である。
しかし、X線撮影の直前にオフセットデータを取得すると、X線撮影の指示から実際にX線撮影が行われるまでの間にタイムラグが生じることにより、撮影者が意図したX線画像が得られない可能性がある。そこで、X線撮影の直前に、X線撮影の照射時間よりも短い時間もしくはビニングモードにてX線画像検出装置を駆動することで、オフセットデータの取得動作を行うことが提案されている(特許文献1参照)。
特開2014-168602号公報
特許文献1には、X線撮影の直前にオフセットデータ(以下、直前オフセット画像という。)を取得すること以外に、保守時などのキャリブレーション時にオフセットデータ(以下、第1オフセット画像という。)を取得することが記載されている。第1オフセット画像は、X線が照射されていない状態で、X線撮影時と同じ読み出し方式で画素領域から画素信号を読み出すことにより得られる。
また、キャリブレーション時に、直前オフセット画像と同じ読み出し方式で画素信号を読み出すことにより、オフセットデータ(以下、第2オフセット画像という。)を取得することが考えられる。
X線撮影により生成されるX線画像は、事前に取得された第1オフセット画像、第2オフセット画像、及び直前オフセット画像によりオフセット補正される。例えば、X線画像は、第1オフセット画像を減算することに加えて、第2オフセット画像と直前オフセット画像との差分画像を減算することにより補正される。
上記の差分画像は、キャリブレーション時からX線撮影時までの暗電流ノイズの変動量に対応する。したがって、上記の補正処理では、X線画像に対して、第1オフセット画像を用いたオフセット補正が行われることに加えて、差分画像に基づいて暗電流ノイズの変動量が補正される。
このような補正処理では、キャリブレーション時に取得される第1オフセット画像と第2オフセット画像とにおいて画像内における暗電流の分布が異なっている場合には、差分画像に基づいて補正する暗電流ノイズの補正精度が低下する恐れがある。
また、X線撮影は、X線の照射時間に応じた蓄積時間で電荷蓄積が行われるため、照射時間が異なる各X線撮影用に、キャリブレーション時に、蓄積時間が異なる複数の第1オフセット画像を取得しておくことが好ましい。しかし、このようにキャリブレーション時に複数の第1オフセット画像を取得すると、キャリブレーション時間が長くなってしまい(例えば、数十秒)、キャリブレーション中に温度変化が生じる可能性がある。
このようにキャリブレーション中に温度変化が生じると、キャリブレーション中に取得される複数の第1オフセット画像内の暗電流の分布が変動する。例えば、X線画像検出装置の起動直後にキャリブレーションを実行する場合には、X線撮影装置内の電気基板等で発生する熱の影響により生じる温度変化が大きいことから、キャリブレーション中に暗電流の分布が変動する可能性が高い。
したがって、取得された複数の第1オフセット画像のうち、1つの第1オフセット画像が選択されてX線画像のオフセット補正に用いられるが、選択される第1オフセット画像によっては、暗電流の分布が第2オフセット画像と大きく異なり、暗電流ノイズの補正精度が低下する恐れがある。
したがって、第1オフセット画像と第2オフセット画像との暗電流の分布が異なる場合には、これらを用いてX線画像を補正することは望ましくない。そこで、取得した第1オフセット画像及び第2オフセット画像をX線画像の補正に用いることの妥当性を判定し、妥当でない場合には、第1オフセット画像及び第2オフセット画像を再取得することが望ましい。
本開示の技術は、キャリブレーション時に取得するオフセット画像の再取得の要否を判定可能とする放射線画像検出装置、その作動方法及び作動プログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本開示の放射線画像検出装置は、放射線を検出する複数の画素が配列された画素領域と、画素領域から画素信号を読み出す読み出し部と、少なくとも1つのプロセッサとを備え、プロセッサは、放射線が照射されていない状態で画素領域から画素信号を読み出すことで、蓄積時間が異なる少なくとも2つの第1オフセット画像を取得する第1オフセット画像取得処理と、放射線が照射されていない状態で、複数の第1オフセット画像よりも短い蓄積時間、又はビニング読み出しで、画素領域から画素信号を読み出すことにより、第2オフセット画像を取得する第2オフセット画像取得処理と、第2オフセット画像と同じ読み出し方式、かつ画素のゲートをオフとした状態で、画素領域から画素信号を読み出すことにより、基準画像を取得する基準画像取得処理と、蓄積時間が異なる2つの第1オフセット画像の差分を取ることにより第1暗電流分布画像を取得する第1暗電流分布画像取得処理と、第2オフセット画像と基準画像との差分を取ることにより第2暗電流分布画像を取得する第2暗電流分布画像取得処理と、第2暗電流分布画像に基づいて第1暗電流分布画像を補正することにより得られる補正後の画像の補正誤差に基づいて、第1オフセット画像及び第2オフセット画像の再取得の要否を判定する判定処理と、を実行する放射線画像検出装置である。
プロセッサは、補正誤差が閾値以上である場合に、第1オフセット画像及び第2オフセット画像の再取得が必要であると判定することが好ましい。
プロセッサは、第1オフセット画像取得処理により第1オフセット画像を取得する直前に、第2オフセット画像取得処理により第2オフセット画像を取得することが好ましい。
プロセッサは、ビニングにより画素信号を読み出すことで、第2オフセット画像及び基準画像を取得した場合に、判定処理において、第1暗電流分布画像と第2暗電流分布画像との画像サイズを合わせるための拡縮処理を行ったうえで、補正を行うことが好ましい。
プロセッサは、放射線が照射された状態で画素領域から画素信号を読み出して放射線画像を生成する放射線画像生成処理と、放射線画像生成処理を含む放射線撮影の直前に、放射線が照射されていない状態で、第2オフセット画像と同じ読み出し方式で直前オフセット画像を取得する直前オフセット画像取得処理と、第1オフセット画像、第2オフセット画像、及び直前オフセット画像に基づいて放射線画像を補正する補正処理と、を実行することが好ましい。
補正処理は、少なくとも2つの第1オフセット画像から、撮影条件に対応する第1オフセット画像を選択する選択処理と、第2オフセット画像と直前オフセット画像との差分画像を生成する差分画像生成処理と、選択処理により選択した第1オフセット画像と、差分画像とを放射線画像から減算する減算処理と、を含むことが好ましい。
本開示の放射線画像検出装置の作動方法は、放射線を検出する複数の画素が配列された画素領域と、画素領域から画素信号を読み出す読み出し部と、を備える放射線画像検出装置の作動方法であって、放射線が照射されていない状態で画素領域から画素信号を読み出すことで、蓄積時間が異なる少なくとも2つの第1オフセット画像を取得する第1オフセット画像取得ステップと、放射線が照射されていない状態で、複数の第1オフセット画像よりも短い蓄積時間、又はビニング読み出しで、画素領域から画素信号を読み出すことにより、第2オフセット画像を取得する第2オフセット画像取得ステップと、第2オフセット画像と同じ読み出し方式、かつ画素のゲートをオフとした状態で、画素領域から画素信号を読み出すことにより、基準画像を取得する基準画像取得ステップと、蓄積時間が異なる2つの第1オフセット画像の差分を取ることにより第1暗電流分布画像を取得する第1暗電流分布画像取得ステップと、第2オフセット画像と基準画像との差分を取ることにより第2暗電流分布画像を取得する第2暗電流分布画像取得ステップと、第2暗電流分布画像に基づいて第1暗電流分布画像を補正することにより得られる補正後の画像の補正誤差に基づいて、第1オフセット画像及び第2オフセット画像の再取得の要否を判定する判定ステップと、を有する放射線画像検出装置の作動方法。
本開示の作動プログラムは、放射線を検出する複数の画素が配列された画素領域と、画素領域から画素信号を読み出す読み出し部と、少なくとも1つのプロセッサと、を備える放射線画像検出装置を作動させる作動プログラムであって、放射線が照射されていない状態で画素領域から画素信号を読み出すことで、蓄積時間が異なる少なくとも2つの第1オフセット画像を取得する第1オフセット画像取得処理と、放射線が照射されていない状態で、複数の第1オフセット画像よりも短い蓄積時間、又はビニング読み出しで、画素領域から画素信号を読み出すことにより、第2オフセット画像を取得する第2オフセット画像取得処理と、第2オフセット画像と同じ読み出し方式、かつ画素のゲートをオフとした状態で、画素領域から画素信号を読み出すことにより、基準画像を取得する基準画像取得処理と、蓄積時間が異なる2つの第1オフセット画像の差分を取ることにより第1暗電流分布画像を取得する第1暗電流分布画像取得処理と、第2オフセット画像と基準画像との差分を取ることにより第2暗電流分布画像を取得する第2暗電流分布画像取得処理と、第2暗電流分布画像に基づいて第1暗電流分布画像を補正することにより得られる補正後の画像の補正誤差に基づいて、第1オフセット画像及び第2オフセット画像の再取得の要否を判定する判定処理と、をプロセッサに実行させる作動プログラム。
本開示の技術によれば、キャリブレーション時に取得するオフセット画像の再取得の要否を判定可能とする放射線画像検出装置、その作動方法及び作動プログラムを提供することができる。
X線撮影システムの構成を示す模式図である。 X線発生装置の構成を示す模式図である。 電子カセッテの斜視図である。 画像検出部の構成を示す図である。 制御部の構成を示すブロック図である。 制御部により実現される機能を示すブロック図である。 制御部により実行される処理の概要を説明する模式図である。 逐次読み出し方式について説明する図である。 ビニング読み出し方式について説明する図である。 X線撮影時のゲートパルスのタイミングを示すタイミングチャートである。 照射開始判定処理を説明する図である。 キャリブレーション処理部の機能構成を示すブロック図である。 第1オフセット画像取得時のゲートパルスのタイミングを示すタイミングチャートである。 第2オフセット画像取得時のゲートパルスのタイミングを示すタイミングチャートである。 キャリブレーション時に生じる暗電流分布の変化の一例を説明する図である。 判定処理の具体的な処理を説明する図である。 補正処理を説明する図である。 オフセット補正部の機能構成を示すブロック図である。 キャリブレーション時の処理手順を説明するフローチャートである。 X線撮影時の処理手順を説明するフローチャートである。 X線画像、直前オフセット画像、第1オフセット画像、及び第2オフセット画像に含まれるノイズ成分を示す模式図である。
図1において、X線撮影システム2は、X線発生装置2AとX線撮影装置2Bとで構成される。X線発生装置2Aは、X線源10と、線源制御装置11と、照射スイッチ12とを有する。線源制御装置11は、X線源10の動作を制御する。照射スイッチ12は、放射線技師などのオペレータによる操作に応じて、X線源10に対して、ウォームアップ開始とX線の照射開始とを指示する。なお、X線は、本開示の技術に係る「放射線」の一例である。
X線撮影装置2Bは、電子カセッテ13と、コンソール14とを有する。電子カセッテ13は、可搬型のX線画像検出装置である。コンソール14は、電子カセッテ13の動作制御やX線画像の表示処理を行う。また、X線撮影システム2には、立位撮影台15、又は臥位撮影台16などが設けられる。立位撮影台15は、被写体を立位姿勢で撮影する場合に用いられる。臥位撮影台16は、被写体を臥位姿勢で撮影する場合に用いられる。電子カセッテ13は、立位撮影台15のホルダ15A、又は臥位撮影台16のホルダ16Aに着脱自在にセットされる。なお、X線画像は、本開示の技術に係る「放射線画像」の一例である。また、電子カセッテ13は、本開示の技術に係る「放射線画像検出装置」の一例である。
さらに、X線撮影システム2には、オペレータが、X線源10を所望の方向及び位置に移動させるための線源移動装置(図示せず)が設けられる。線源移動装置により、X線撮影に使用する撮影台に応じてX線源10を移動させることができる。オペレータは、立位撮影台15又は臥位撮影台16に対面するように、X線源10を移動させることができる。
X線発生装置2AとX線撮影装置2Bは電気的に接続されていない。すなわち、X線撮影装置2Bは、X線の照射開始に同期させて電子カセッテ13を動作させる同期型ではなく、非同期型である。したがって、電子カセッテ13には、X線発生装置2AによりX線の照射が開始されたことを検出する照射開始検出を行う機能が設けられている。
X線源10は、周知のように、X線管と、X線管が放射するX線の照射野を限定する照射野限定器(コリメータ)とを有する。X線管は、熱電子を放出するフィラメントである陰極と、陰極から放出された熱電子が衝突することによりX線を放射する陽極(ターゲット)とを有している。X線源10は、ウォームアップ開始の指示を受けると、フィラメントの予熱や陽極の回転を開始する。フィラメントの予熱が完了し、かつ陽極が規定の回転数となった場合にウォームアップが終了する。
コンソール14は、有線方式や無線方式により電子カセッテ13と通信可能に接続されている。コンソール14は、キーボードなどの入力デバイス14Aを介した、オペレータの入力操作に応じて電子カセッテ13の動作を制御する。電子カセッテ13により取得されたX線画像は、コンソール14に設けられたディスプレイ14Bに表示される。また、X線画像は、コンソール14が内蔵しているハードディスク又はフラッシュメモリなどのストレージデバイス14C、又はコンソール14とネットワーク接続された画像蓄積サーバ(図示せず)などに記憶される。
図2において、線源制御装置11は、高電圧発生器21と制御部22と、メモリ23と、タッチパネル24とを有する。高電圧発生器21は、入力電圧をトランスによって昇圧して高電圧を発生する。高電圧発生器21が発生した高電圧は、高電圧ケーブルを介して、管電圧としてX線源10に供給される。制御部22は、X線源10に供給する管電圧及び管電流と、X線の照射時間とを制御する。
制御部22には、照射スイッチ12、高電圧発生器21、メモリ23、及びタッチパネル24が接続されている。照射スイッチ12は、制御部22に対して指示を入力するスイッチである。照射スイッチ12は、2段階の押圧操作が可能に構成されている。制御部22は、照射スイッチ12が1段階押し(以下、「半押し」という。)されると、高電圧発生器21に対してウォームアップ指示信号を出力することにより、X線源10にウォームアップを開始させる。さらに、制御部22は、照射スイッチ12が2段階押し(以下、「全押し」という。)されると、高電圧発生器21に対して照射指示信号を出力することにより、X線源10によるX線の照射を開始させる。
メモリ23は、コンソール14のストレージデバイス14Cと同様に、管電圧、管電流、及び照射時間などの照射条件を含む撮影条件を、予め数種類記憶している。撮影条件はタッチパネル24を通じてオペレータにより手動で設定される。タッチパネル24には、メモリ23から読み出された撮影条件が複数種類表示される。表示された撮影条件の中から、コンソール14に入力した撮影条件と同じ撮影条件をオペレータが選択することにより、線源制御装置11に対して撮影条件が設定される。制御部22は、設定された照射時間となったときにX線の照射を停止させるためのタイマー25を内蔵している。
図3において、電子カセッテ13は、被写体を透過したX線を検出してX線画像を出力するX線画像検出装置である。電子カセッテ13は、画像検出部30と、筐体31とで構成される。筐体31は、扁平な箱形状であり、内部に画像検出部30を収容する。筐体31は、例えば導電性樹脂で形成されている。筐体31において、X線が入射する入射面としての前面31Aには矩形状の開口が形成されており、この開口にはX線透過板32が取り付けられている。X線透過板32は、例えば、軽量で剛性が高く、かつX線透過性が高いカーボン材料で形成されている。
筐体31は、電子カセッテ13への電磁ノイズの侵入、及び電子カセッテ13から外部への電磁ノイズの放射を防止するための電磁シールドとしても機能する。なお、筐体31には、電子カセッテ13を駆動するための電力を供給するバッテリ(例えば二次電池)、及び、コンソール14との間で無線通信を行うためのアンテナが内蔵されている。
筐体31は、例えばフイルムカセッテやIPカセッテと略同様の国際規格ISO4090:2001に準拠した大きさである。電子カセッテ13は、筐体31の前面31AがX線源10と対向する姿勢で保持されるように、立位撮影台15のホルダ15A、又は臥位撮影台16のホルダ16Aにセットされる。なお、電子カセッテ13は、立位撮影台15及び臥位撮影台16を用いずに、被写体が仰臥するベッド上に置いた状態で使用することも可能である。
図4において、画像検出部30は、画素領域40と、ゲートドライバ41と、信号処理回路42と、制御部43と、通信インターフェイス(I/F)44とで構成される。ゲートドライバ41及び信号処理回路42は、画素領域40から画素信号を読み出す読み出し部45を構成する。なお、ゲートドライバ41及び信号処理回路42は、本開示の技術に係る「読み出し部」の一例である。
画素領域40は、TFT(Thin Film Transistor)ティブマトリクス基板上に形成されている。互いに直交するX方向及びY方向に沿ってマトリクス上に配列された複数の画素50を有する。X方向に配置された画素50の数をMとし、Y方向に配置された画素50の数をNとする。N及びMは、それぞれ2以上の整数である。例えば、N及びMは、それぞれ約2000である。画素50の配列パターンは、正方配列に限られず、いわゆるハニカム配列等の非正方配列であってもよい。画素50は、X線の入射光量に応じた電荷の生成及び蓄積を行う素子である。
画素領域40には、X線を可視光に変換するシンチレータ(図示せず)が設けられている。画像検出部30は、シンチレータによって変換された可視光を各画素50で光電変換する間接変換型である。シンチレータは、CsI:Tl(タリウム賦活ヨウ化セシウム)又はGdS:Tb(テルビウム賦活ガドリウムオキシサルファイド)などで形成されており、画素領域40の全面と対向するように配置されている。なお、画像検出部30は、例えば、X線の入射側から、シンチレータ、TFTアクティブマトリクス基板の順に配置されたPSS(Penetration Side Sampling)方式である。また、画像検出部30は、X線の入射側から、TFTアクティブマトリクス基板、シンチレータの順に配置されたISS(Irradiation Side sampling)方式であってもよい。
また、画像検出部30は、間接変換型に限られず、X線を直接電荷に変換する変換層(例えば、アモルファスセレン)を用いた直接変換型であってもよい。
画素50は、シンチレータにより変換された可視光を光電変換することによる電荷の発生及び蓄積を行う光電変換部51と、スイッチング素子としてのTFT52とを有する。光電変換部51は、例えばPIN(p-intrinsic-n)型の半導体層と、半導体層の上側に配置された上部電極と、半導体層の下側に配置された下部電極とを有する。上部電極にはバイアス電圧が印加される。下部電極は、TFT52に接続される。
画素領域40は、X方向に延伸したN本の走査線53と、Y方向に延伸したM本の信号線54とを有する。N本の走査線53と、M本の信号線54とは、格子状に配線されている。各画素50は、走査線53と信号線54との交差部に接続されている。具体的には、画素50は、TFT52のゲート電極が走査線53に接続されており、かつTFT52のソース電極が信号線54に接続されている。また、TFT52のドレイン電極は光電変換部51に接続されている。
各走査線53は、1画素行分のM個の画素50に共通に接続されている。各信号線54は、1画素列分のN個の画素50に共通に接続されている。各走査線53は、ゲートドライバ41に接続されている。各信号線54は、信号処理回路42に接続されている。
ゲートドライバ41は、第n番目の走査線53に走査信号としてのゲートパルスG(n)を出力する。ここで、nは、1からNまでの整数である。ゲートパルスG(n)は、第n番目の走査線53に接続されたTFT52のゲート電極に印加される。TFT52は、ゲートパルスG(n)の電圧がハイレベルの場合にオン状態となり、ロウレベルの場合にオフ状態となる。TFT52がオン状態となる時間は、ゲートパルスG(n)のパルス幅で規定される。
画素50の光電変換部51に蓄積された電荷は、TFT52がオン状態となった場合に、信号線54を介して信号処理回路42へ出力される。
信号処理回路42は、チャージアンプとしての積分器60と、増幅器64と、CDS(correlated double sampling)回路65と、マルチプレクサ66と、アナログ/デジタル(A/D)変換器67とを有する。積分器60は、各信号線54対して個別に接続されている。各積分器60は、オペアンプ61と、キャパシタ62と、リセットスイッチ63とで構成されている。キャパシタ62及びリセットスイッチ63は、オペアンプ61に入力端子と出力端子との間に並列に接続されている。信号線54は、オペアンプ61の入力端子に接続されている。
積分器60は、信号線54から入力される電荷を積算し、積算値をアナログ電圧信号V(k)に変換して出力する。ここで、kは、1からMまでの整数である。アナログ電圧信号V(k)は、第k番目の信号線54から積分器60に入力される電荷の積算値に対応する。
各画素列のオペアンプ61の出力端子は、増幅器64とCDS65とを介して、マルチプレクサ66の入力側に接続されている。マルチプレクサ66の出力側には、A/D変換器67が接続されている。CDS65は、サンプルホールド回路を有している。CDS65は、アナログ電圧信号V(k)に対して、相関二重サンプリングを施すことによりリセットノイズ成分を除去する。
マルチプレクサ66は、接続されたM個のCDS65を順に選択することにより、相関二重サンプリング後のアナログ電圧信号V(k)を順にA/D変換器67に入力する。なお、増幅器64は、積分器60とCDS65との間に限られず、CDS65とA/D変換器67との間に設けられていてもよい。
A/D変換器67は、マルチプレクサ66から入力されるアナログ電圧信号V(k)を順にデジタル値に変換することにより、画素信号として制御部43へ出力する。すなわち、画素信号は、画素領域40から読み出し部45により読み出されたX線の入射量に対応する信号である。画素領域40の各画素50から読み出された1フレーム分の画素信号がX線画像を構成する。
制御部43は、読み出し部45による画素領域40からの画素信号の読み出し動作を制御することによるX線撮影処理を行うとともに、読み出された画素信号に基づくX線画像の生成処理を行う。また、詳しくは後述するが、制御部43は、X線が照射されていない状態でオフセット画像を取得するキャリブレーション処理と、取得したオフセット画像に基づいてX線画像を補正する補正処理とを行う。さらに、制御部43は、上述の照射開始検出処理を行う。
通信I/F44は、コンソール14(図1参照)と有線又は無線で接続されており、コンソール14との間でデータの送受信を行う。通信I/F44は、コンソール14から送信される撮影条件を含むデータの受信、及び、制御部43により生成されるX線画像を表すデータのコンソール14への送信などを行う。撮影条件には、撮影部位などに対応して定められた照射時間が含まれる。
図5において、画像検出部30の制御部43は、例えば、CPU(Central Processing Unit)70、ストレージ71、メモリ72、及びタイマー73などにより構成される。ストレージ71は、作動プログラム74、及び各種データを記憶している。ストレージ71は、フラッシュメモリなどの不揮発性の記憶装置である。メモリ72は、DRAM(Random Access Memory)などの揮発性の記憶装置であり、ワークメモリとして用いられる。タイマー73は、照射時間などの時間計測を行う計時装置である。CPU70は、作動プログラム74に基づいて各部を動作させることにより、各種の機能を実現する。CPU70は、本開示の技術に係る「プロセッサ」の一例である。
図6は、CPU70により制御部43に実現される各種の機能部を示す。図6において、制御部43には、X線画像生成部80、直前オフセット画像取得部81、照射開始検出部82、キャリブレーション処理部83、及びオフセット補正部84が実現される。X線画像記憶部86と補正画像記憶部87とは、それぞれストレージ71及び/又はメモリ72を用いて実現される。
X線画像生成部80は、図7に示すように、X線が照射された状態で行われるX線撮影時に動作を行う。X線画像生成部80は、X線発生装置2Aにより発生されたX線が被写体を介して画素領域40に照射された後、読み出し部45を駆動することにより、画素領域40から画素信号を読み出す。そして、X線画像生成部80は、読み出した画素信号に基づいてX線画像XPを生成する。すなわち、X線画像生成部80は、X線画像生成処理を行う。
X線画像生成部80は、走査線53を逐次に選択することにより、画素領域40に含まれる各画素50に蓄積された電荷を個別に読み出す「逐次読み出し方式」で読み出し部45を駆動する。図8に示すように、逐次読み出し方式は、ゲートドライバ41がN本の走査線53にゲートパルスを順に与えることにより、各走査線53を逐次に選択して、選択した走査線53に接続された画素50から電荷を読み出す方式である。
逐次読み出し方式では、ゲートパルスが与えられた1つの走査線53に接続されたTFT52がオン状態となることにより、当該TFT52に接続された光電変換部51から電荷が信号線54に出力される。信号線54に出力された電荷は、信号処理回路42で信号処理が施されることにより、画素信号Sとして制御部43に入力される。X線画像生成部80は、画素領域40に含まれる全ての画素50に対応する画素信号Sに基づいてX線画像XPを生成する。X線画像生成部80は、生成したX線画像XPをX線画像記憶部86に記憶させる。
直前オフセット画像取得部81は、図7に示すように、X線撮影の直前に動作を行う。直前オフセット画像取得部81は、X線撮影の直前に、画素領域40にX線が照射されていない状態で読み出し部45を駆動することにより、画素領域40から画素信号を読み出す。そして、直前オフセット画像取得部81は、読み出した画素信号に基づいて直前オフセット画像OPiを生成する。すなわち、直前オフセット画像取得部81は、直前オフセット画像取得処理を行う。また、直前オフセット画像取得部81は、X線撮影の直前に、直前オフセット画像取得処理を複数繰り返し実行することにより、複数の直前オフセット画像OPiを取得する。直前オフセット画像取得部81は、取得した複数の直前オフセット画像OPiを補正画像記憶部87に記憶させる。
直前オフセット画像取得部81は、隣接する複数の走査線53を同時に選択することにより、画素領域40に含まれる複数の画素50に蓄積された電荷を加算して読み出す「ビニング読み出し方式」で読み出し部45を駆動する。図9に示すように、ビニング読み出し方式は、ゲートドライバ41が、N本の走査線53を4本ずつ一組とし、4本の走査線53ごとに同時にゲートパルスを与えることにより、4画素分の電荷を加算して読み出す方式である。なお、ビニング読み出しにより加算する画素数は、4画素に限られない。
ビニング読み出し方式では、ゲートパルスが与えられた複数本の走査線53に接続されたTFT52がオン状態となることにより、当該TFT52に接続された光電変換部51から電荷が信号線54に出力される。同一の信号線54に接続された複数の画素50から出力された複数の電荷は、信号線54上で加算されて信号処理回路42に入力される。信号処理回路42に入力された電荷は、信号処理が施されることにより、加算画素信号ASとして制御部43に入力される。直前オフセット画像取得部81は、画素領域40に含まれる各加算画素に対応する加算画素信号ASに基づいて直前オフセット画像OPiを生成する。なお、加算画素とは、電荷が加算される複数の画素50を指す。本実施形態では、図9に示すように、Y方向に並んだ4つの画素50が加算画素である。
図10に示すように、X線撮影時に行われる逐次読み出しでは走査線53が1本ずつ順に選択されるのに対して、直前オフセット画像取得時に行われるビニング読み出しでは、走査線53が4本ずつ順に選択される。このため、本実施形態におけるビニング読み出し方式による読み出し時間は、逐次読み出し方式による読み出し時間の約1/4である。
また、直前オフセット画像取得部81による直前オフセット画像OPiの取得動作は、X線撮影の直前に行われるので、画素領域40に蓄積された電荷をX線撮影の直前に破棄するリセット動作の役割も有する。したがって、X線撮影の電荷蓄積期間(以下、単に蓄積期間という。)AT1は、X線撮影の直前のビニング読み出しが終了してから逐次読み出しが開始するまでの期間に対応する。この蓄積期間AT1には、主として、X線の照射量に応じた電荷が画素領域40に蓄積される。
直前オフセット画像OPiの取得動作では、ビニング読み出しが周期的に繰り返し行われる。このため、直前オフセット画像OPiの取得動作における蓄積期間AT2は、ビニング読み出しが終了してから次のビニング読み出しが開始するまでの期間に対応する。この蓄積期間AT2には、主として、各画素50内で発生する暗電流による電荷が画素領域40に蓄積される。暗電流は、X線が照射されていない状態で発生するノイズ成分であり、主として熱に起因して生じる。なお、蓄積期間AT1においても、X線の照射量に応じた電荷に加えて、暗電流による電荷が画素領域40に蓄積される。
蓄積期間AT2は、蓄積期間AT1と同じ長さであってもよいが、直前オフセット画像OPiの取得時間を短縮するために、本実施形態では、蓄積期間AT1よりも短く設定している(すなわち、AT2<AT1)。本実施形態では、直前オフセット画像OPiの取得動作時に、ビニング読み出し方式で画素信号を読み出しているので、X線画像XPよりも短時間に直前オフセット画像OPiを取得することができる。さらに、AT2<AT1とすることにより、より短時間に直前オフセット画像OPiを取得することができる。
図6に戻り、照射開始検出部82は、直前オフセット画像取得部81により取得される直前オフセット画像OPiに基づいて、X線発生装置2AによりX線の照射が開始されたことを検出する。具体的には、照射開始検出部82は、図11に示すように、直前オフセット画像OPiの取得動作時に、ビニング読み出しにより読み出される加算画素信号ASの信号値を監視する。照射開始検出部82は、加算画素信号ASの信号値が閾値Vth以上となった際に、X線の照射が開始されたと判定する。例えば、照射開始検出部82は、走査線53の選択切り替え時間H(図10参照)ごとに照射開始検出を行う。選択切り替え時間Hは、ゲートドライバ41から出力されるゲートパルスの時間間隔である。
例えば、照射開始検出部82は、1つの信号線54を介して得られる加算画素信号ASに基づいて照射開始検出を行う。また、照射開始検出部82は、複数の信号線54を介して得られる加算画素信号ASの画素行ごとの最大値に基づいて、照射開始検出を行ってもよい。また、照射開始検出部82は、加算画素信号ASの画素行ごとの最大値に代えて、平均値、又は合算値に基づいて照射開始検出を行ってもよい。さらに、照射開始検出部82は、時間Hごとに取得される加算画素信号ASの差分値に基づいて照射開始検出を行ってもよい。
照射開始検出部82は、X線の照射開始を検出した際に、直前オフセット画像取得部81及びX線画像生成部80に対して、照射開始を検出したことを通知する。直前オフセット画像取得部81は、照射開始検出部82から通知を受けると、ビニング読み出しを、最終の走査線53に達した後、停止する。X線画像生成部80は、照射開始検出部82から通知を受けると、タイマー73(図5参照)を用いて、ビニング読み出しが停止した時点から照射時間の計時を開始する。この照射時間は、制御部43がコンソール14から取得する撮影条件に含まれる値である。X線画像生成部80は、照射時間が経過すると、逐次読み出しを開始する。この照射期間は、前述の蓄積期間AT1に対応する。
キャリブレーション処理部83は、電子カセッテ13の起動時又は保守時などのキャリブレーション時に、X線が照射されていない状態で、第1オフセット画像OP1及び第2オフセット画像OP2を取得する。図7に示すように、第1オフセット画像OP1及び第2オフセット画像OP2の取得は、X線撮影及び直前オフセット画像OPiの取得より前に行われる。キャリブレーションは、例えば、電子カセッテ13の起動時に、オペレータの操作によらず自動的に実行される。なお、キャリブレーションは、オペレータの操作に応じて実行されてもよい。
図12に示すように、キャリブレーション処理部83は、第1オフセット画像取得部90、第2オフセット画像取得部91、基準画像取得部92、及び判定部93を有する。これらの各部の処理は、キャリブレーション時に実行される。
第1オフセット画像取得部90、X線画像XPと同じ読み出し方式(すなわち、逐次読み出し方式)で、第1オフセット画像OP1を取得する第1オフセット画像取得処理を行う。第2オフセット画像取得部91は、直前オフセット画像OPiと同じ読み出し方式(すなわち、ビニング読み出し方式)で、第2オフセット画像OP2を取得する第2オフセット画像取得処理を行う。
図13に示すように、第1オフセット画像取得部90は、X線画像生成部80と異なり、X線が照射されていない状態で読み出し部45を駆動するが、それ以外は、X線画像生成部80と同様の駆動方式で読み出し部45を駆動する。また、第1オフセット画像取得部90は、蓄積期間AT3の長さ(蓄積時間)を変更しながら、逐次読み出しを複数回行うことにより、複数の第1オフセット画像OP1を取得する。第1オフセット画像取得部90は、蓄積時間が異なる少なくとも2つの第1オフセット画像OP1を取得するものであればよい。
第1オフセット画像取得部90は、取得した複数の第1オフセット画像OP1を補正画像記憶部87に記憶させる(図12参照)。詳しくは後述するが、補正画像記憶部87に記憶された複数の第1オフセット画像OP1のうち、X線撮影時の蓄積期間AT1と同一又は同程度の長さの蓄積期間AT3を有するものが、オフセット補正部84により選択されてオフセット補正に用いられる。また、補正画像記憶部87にされた複数の第1オフセット画像OP1のうち、2つの第1オフセット画像OP1は、判定部93により、オフセット画像の再取得の要否(すなわち、キャリブレーションの再実行の要否)を判定する処理に用いられる。
図14に示すように、第2オフセット画像取得部91は、X線が照射されていない状態で、第1オフセット画像取得部90が各第1オフセット画像OP1を取得する直前に、読み出し部45を駆動する。第2オフセット画像取得部91は、ビニング読み出しを複数回行うことにより、複数の第2オフセット画像OP2を取得する。各第2オフセット画像OP2の取得時における蓄積期間AT4の長さは同一である。なお、第2オフセット画像OP2の取得動作は、第1オフセット画像OP1を取得する直前に画素領域40に蓄積された電荷を破棄するリセット動作の役割も有する。
なお、第2オフセット画像取得部91は、第1オフセット画像OP1を取得する直前に、少なくとも1つの第2オフセット画像OP2を取得するものであればよい。
第2オフセット画像取得部91は、取得した1以上の第2オフセット画像OP2を補正画像記憶部87に記憶させる(図12参照)。詳しくは後述するが、補正画像記憶部87に記憶された1以上の第2オフセット画像OP2は、オフセット補正部84によりオフセット補正に用いられる。また、補正画像記憶部87にされた1つの第2オフセット画像OP2は、判定部93により、オフセット画像の再取得の要否を判定する処理に用いられる。
基準画像取得部92は、第2オフセット画像取得部91と同様の読み出し方式で、かつ画素領域40に含まれるすべての画素50のゲート(TFT52のゲート電極)をオフとした状態で読み出し部45を駆動することにより、基準画像RPを取得する基準画像取得処理を行う。すなわち、基準画像取得部92は、第2オフセット画像取得部91と異なり、ゲートドライバ41から走査線53にゲートパルスを与えないが、それ以外は、第2オフセット画像取得部91と同様の読み出し方式で読み出し部45を駆動する。
基準画像取得部92は、1つの基準画像RPを取得する。基準画像RPを取得するタイミングは、第1オフセット画像OP1及び第2オフセット画像OP2を取得する前であってもよいし、第1オフセット画像OP1及び第2オフセット画像OP2を取得した後であってもよい。また、基準画像取得部92は、キャリブレーションの期間以外に基準画像RPを取得してもよい。
基準画像取得部92は、取得した基準画像RPを補正画像記憶部87に記憶させる。補正画像記憶部87に記憶された基準画像RPは、判定部93により、オフセット画像の再取得の要否を判定する処理に用いられる。
基準画像取得部92は、すべての画素50のゲートをオフとした状態で取得されるものであるので、画素50で発生する暗電流ノイズ(DCN:Dark Current Noise)は含まれず、主として、固定パターンノイズ(FPN:Fixed Pattern Noise)が含まれる。
DCNは、主として、熱により各画素50内で発生する暗電流に起因する。FPNは、主として、各信号線54に接続された積分器60の特性のばらつきに起因する。DCNは、熱に起因するため、温度変化により変動する。一方、FPNは、積分器60の特性に起因するものであるので、温度変化には依存せず一定である。
これに対して、第1オフセット画像OP1及び第2オフセット画像OP2には、DCN及びFPNが含まれる。また、X線撮影の直前に取得される直前オフセット画像OPiにもDCN及びFPNが含まれる。X線撮影により取得されるX線画像XPには、X線の照射に起因したX線成分の他に、DCN及びFPNが含まれる。
判定部93は、第1暗電流分布画像取得部94、第2暗電流分布画像取得部95、及び判定処理部96を有する。判定部93は、キャリブレーションにより取得されたオフセット画像(第1オフセット画像OP1及び第2オフセット画像OP2)の補正データとしての妥当性を評価することにより、再取得の要否を判定する際に動作する。
キャリブレーション処理は、1回の動作で、複数の第1オフセット画像OP1を取得することから、処理時間が長い(例えば、数十秒)。このため、キャリブレーション中に温度変化が生じることにより、画素領域40内に温度ムラが生じることがある。このような温度ムラが生じると、第1オフセット画像OP1及び第2オフセット画像OP2に含まれるDCNの分布(以下、暗電流分布という。)が変化してしまう。
第1暗電流分布画像取得部94は、蓄積時間が異なる2つの第1オフセット画像OP1の差分を取ることにより第1暗電流分布画像DP1を取得する第1暗電流分布画像取得処理を行う。第1暗電流分布画像取得部94は、取得した第1暗電流分布画像DP1を補正画像記憶部87に記憶させる。
第2暗電流分布画像取得部95は、第2オフセット画像OP2と基準画像RPとの差分を取ることにより第2暗電流分布画像DP2を取得する第2暗電流分布画像取得処理を行う。第2暗電流分布画像取得部95は、取得した第2暗電流分布画像DP2を補正画像記憶部87に記憶させる。
判定処理部96は、第2暗電流分布画像DP2に基づいて第1暗電流分布画像DP1を補正することにより得られる補正後の画像の補正誤差に基づいて、第1オフセット画像OP1及び第2オフセット画像OP2の再取得の要否を判定する判定処理を行う。
キャリブレーション時には、蓄積期間AT3の長さ(蓄積時間)が異なる複数の値に変更される(図13参照)。例えば、図15に示すように、キャリブレーション時には、蓄積時間が「短」、「中」、及び「長」の3つの第1オフセット画像OP1が取得される。また、例えば、各第1オフセット画像OP1を取得する直前に、2枚の第2オフセット画像OP2が取得される。そして、例えば、基準画像RPは、第1オフセット画像OP1及び第2オフセット画像OP2が取得された後、単独で取得される。
図15は、キャリブレーション中に温度変化が生じることにより、暗電流分布が変動する例を模式的に示す。図12中の各グラフは、DCNのX方向(図4参照)に関する依存性を示している。キャリブレーション中の温度変化は、例えば、電子カセッテ13内の電気基板等で発生する熱の影響により生じる。
画素領域40内の温度が均一である場合には、各画素50からのDCNの量はほぼ同一であるので、暗電流分布はほぼ均一となる。キャリブレーションの開始直後は、電気基板等からの発熱量が小さいことから、温度分布が均一であって、暗電流分布はほぼ均一である。このため、図15に示す例では、キャリブレーションの開始直後に取得される蓄積時間が「短」の第1オフセット画像OP1及び第2オフセット画像OP2の暗電流分布はほぼ均一である。
キャリブレーション中に温度変化がなく温度が均一である場合には、DCNの量は、基本的に蓄積時間に比例する。しかし、キャリブレーション中に温度変化が生じると、DCNの量は、蓄積時間に比例しない。また、キャリブレーション中に、電気基板等に局所的な発熱が生じた場合には、暗電流分布の一部が局所的に変化することにより、暗電流分布が不均一となる。図15に示す例では、蓄積時間が「中」及び「長」の場合に、第1オフセット画像OP1及び第2オフセット画像OP2の暗電流分布に、局所的な変動が生じている。
暗電流分布が変動したとしても、暗電流分布が相似形状である第1オフセット画像OP1及び第2オフセット画像OP2とのセットがオフセット補正部84による補正処理に用いられる場合には、両者の暗電流分布が相殺されるので問題は生じない。しかし、暗電流分布が相似形状でない第1オフセット画像OP1及び第2オフセット画像OP2とのセットがオフセット補正部84による補正処理に用いられる場合には、両者の暗電流分布が相殺されず、補正誤差が残存してしまう。
上記の判定処理部96は、キャリブレーションにより取得した第1オフセット画像OP1及び第2オフセット画像OP2を、オフセット補正部84による補正処理に用いても補正誤差が許容値未満となるか否かを、事前に判定する。すなわち、判定処理部96は、キャリブレーションにより取得した第1オフセット画像OP1及び第2オフセット画像OP2を、X線画像XPの補正に用いることの妥当性を判定する。
図16は、判定部93により実行される判定処理の具体的な処理を説明する。図16に示すように、第1暗電流分布画像取得部94は、例えば、蓄積時間が「長」の第1オフセット画像OP1から蓄積時間が「短」の第1オフセット画像OP1を減算することにより、第1暗電流分布画像DP1を取得する。FPNは、温度に依存しないことから、蓄積時間の差異によらず一定である。したがって、減算処理により2つの第1オフセット画像OP1に含まれるFPNは相殺されるので、第1暗電流分布画像DP1には、ほぼDCN成分のみが含まれる。
第2暗電流分布画像取得部95は、例えば、蓄積時間が「長」の第1オフセット画像OP1の直前の取得された第2オフセット画像OP2から基準画像RPを減算することにより、第2暗電流分布画像DP2を取得する。基準画像RPは、DCNを含まず、主として、FPNのみを含むので、第2暗電流分布画像DP2には、ほぼDCN成分のみが含まれる。
まず、判定処理部96は、第2暗電流分布画像DP2に対して拡縮処理を行う。具体的には、第2暗電流分布画像DP2は、Y方向へのビニング読み出し(図9参照)により取得された第2オフセット画像OP2と基準画像RPとの差分画像であるので、Y方向へ拡大(本例では、4倍に拡大)する拡大処理を行う。これにより、第1暗電流分布画像DP1と第2暗電流分布画像DP2との画像サイズが一致する。拡大処理は、例えば、補完処理により行われる。
なお、判定処理部96は、第1暗電流分布画像DP1と第2暗電流分布画像DP2と実質的な蓄積時間を合わせるために、第2暗電流分布画像DP2に対して、蓄積時間の乗算処理を行ってもよい。第1暗電流分布画像DP1の実質的な蓄積期間は、第1暗電流分布画像DP1の生成に用いた2つの第1オフセット画像OP1の蓄積時間の差である。第2暗電流分布画像DP2の蓄積時間は、第2オフセット画像OP2の蓄積時間である。
判定処理部96は、拡縮処理後の第2暗電流分布画像DP2に基づいて、第1暗電流分布画像DP1を補正する補正処理を行うことにより、補正後の画像CPを生成する。例えば、判定処理部96は、拡縮処理後の第2暗電流分布画像DP2に補正係数を乗じた画像を、第1暗電流分布画像DP1から減算することにより、補正後の画像CPを生成する。判定処理部96は、補正に際して、補正係数を適宜変更することにより、補正誤差が最小化されるように補正を行う。
第1暗電流分布画像DP1の暗電流分布と第2暗電流分布画像DP2の暗電流分布とが相似形状であれば、補正誤差がほぼゼロとなる。第1暗電流分布画像DP1の暗電流分布と第2暗電流分布画像DP2の暗電流分布とが相似形状でなく、形状が異なる場合には、その形状の差異に応じた量の補正誤差が、補正後の画像CPに残存する。
判定処理部96は、補正後の画像CPに含まれる補正誤差を閾値と比較することにより、第1オフセット画像OP1及び第2オフセット画像OP2の再取得の要否を判定する。判定処理部96は、補正誤差が閾値以上である場合に、再取得が必要であると判定する。例えば、判定処理部96は、補正誤差の平均値と閾値と比較し、平均値が閾値以上である場合に、再取得が必要であると判定する。
判定処理部96は、判定結果JRを出力する。判定処理部96から出力された判定結果JRは、例えば、通信I/F44を介してコンソール14に送信される。コンソール14では、判定結果JRがディスプレイ14Bに表示される。オペレータは、ディスプレイ14Bに表示された判定結果JRに基づいて、入力デバイス14Aを操作することにより、キャリブレーションの再実行を指示することができる。なお、判定処理部96から出力された判定結果JRに応じて、キャリブレーション処理部83がキャリブレーション処理を自動的に再実行するように構成してもよい。
上記の補正誤差が閾値未満である場合には、キャリブレーションにより取得された複数の第1オフセット画像OP1から選択される1つの第1オフセット画像OP1と、この第1オフセット画像OP1の直前に取得された第2オフセット画像OP2とは、暗電流分布がほぼ相似形であると推定される。
図17は、オフセット補正部84によるオフセット補正の概要を示す。オフセット補正部84は、第1オフセット画像OP1、第2オフセット画像OP2、及び直前オフセット画像OPiに基づき、X線画像XPを補正する補正処理を行う。第1オフセット画像OP1と第2オフセット画像OP2との暗電流分布がほぼ相似形である場合には、X線画像XPを精度よくオフセット補正することができる。
図18に示すように、オフセット補正部84は、選択部100、差分画像生成部101、変換部102、及び減算部103を有する。選択部100は、X線撮影の撮影条件に基づいて、キャリブレーション時に取得された複数の第1オフセット画像OP1から、撮影条件に含まれるX線照射時間に対応する蓄積時間で取得された第1オフセット画像OP1を選択する選択処理を行う。また、選択部100は、複数の第2オフセット画像OP2から、選択した第1オフセット画像OP1の直前に取得された第2オフセット画像OP2を選択する。
選択部100は、選択した第1オフセット画像OP1を減算部103に供給する。また、選択部100は、選択した第2オフセット画像OP2を差分画像生成部101に供給する。
差分画像生成部101は、選択部100から第2オフセット画像OP2を取得し、かつ補正画像記憶部87から直前オフセット画像OPiを取得し、取得した第2オフセット画像OP2と直前オフセット画像OPiとの差分画像SPを生成する差分画像生成処理を行う。なお、X線撮影の最も直前の直前オフセット画像OPiは、X線照射の影響を受けているため、差分画像生成部101は、X線撮影の最も直前以外の直前オフセット画像OPiを選択する。差分画像生成部101は、例えば、直前オフセット画像OPiから第2オフセット画像OP2を、対応する加算画素ごとに減算することにより、差分画像SPを生成する。差分画像生成部101は、生成した差分画像SPを補正画像記憶部87に記憶させる。
変換部102は、補正画像記憶部87から差分画像SPを取得し、取得した差分画像SPに対して、蓄積時間の乗算処理と、X線画像XPに画像サイズを合わせるための拡縮処理との少なくとも一方を行う。本実施形態では、差分画像SPに対して、乗算処理と拡縮処理との両方を行う。
変換部102は、X線撮影時における蓄積期間AT1と、直前オフセット画像OPiの取得時における蓄積期間AT2との比(A1/A2)を係数として差分画像SPの各画素値に乗じる乗算処理を行う。また、変換部102は、ビニング読み出しにより縮小された方向(本実施形態ではY方向)に、差分画像SPを拡大することにより、差分画像SPの画像サイズをX線画像XPの画像サイズに合わせる拡大処理を行う(図17参照)。この拡大処理は、例えば、補完処理により行われる。
また、変換部102は、X線撮影時における読み出し方式(逐次読み出し方式)と、直前オフセット画像OPiの取得時における読み出し方式(ビニング読み出し方式)との差異に応じた変換係数の乗算を行う。逐次読み出し方式では、1画素分の電荷が信号処理回路42により画素信号に変換されるのに対して、ビニング読み出し方式では、複数の画素から出力された電荷を加算した後、信号処理回路42により画素信号に変換される。信号処理回路42により電荷を画素信号に変換する変換特性は、必ずしも線形ではない。例えば、4画素分の電荷に基づく加算画素信号は、1画素分の電荷に基づく画素信号の4倍の値からずれる可能性がある。このため、変換部102は、信号処理回路42による変換特性の非線形性を補正するための変換係数を、差分画像SPの各画素値に乗じる。変換部102は、差分画像SPを変換した変換済み差分画像SPCを補正画像記憶部87に記憶させる。
減算部103は、X線画像記憶部86からX線画像XPを取得し、補正画像記憶部87から変換済み差分画像SPCを取得し、選択部100から第1オフセット画像OP1を取得する。減算部103は、取得したX線画像XPから、変換済み差分画像SPCと第1オフセット画像OP1とをそれぞれ減算する減算処理を行う。減算部103は、減算処理の結果得られる補正済みX線画像XPCを、X線画像記憶部86に記憶させる。補正済みX線画像XPCは、例えば、ディスプレイ14B(図1参照)に表示される。
次に、以上のように構成されたX線撮影システム2の作用を、図19及び図20に示すフローチャートを参照しながら説明する。図19は、キャリブレーション時の処理手順を説明するフローチャートである。図20は、X線撮影時の処理手順を説明するフローチャートである。
まず、電子カセッテ13の制御部43は、電子カセッテ13の電源スイッチ33(図3参照)がオペレータにより押下されることにより、電子カセッテ13が起動したか否かを判定する(ステップS10)。
制御部43が、電子カセッテ13が起動したと判定すると(ステップS10:YES)、1以上の第2暗電流分布画像取得部95は、ビニング読み出し方式で読み出し部45を駆動することにより、第2オフセット画像OP2を取得する(ステップS11)。次に、第1オフセット画像取得部90は、逐次読み出し方式で読み出し部45を駆動することにより、第1オフセット画像OP1を取得する(ステップS12)。
次に、制御部43は、ステップS11及びステップS12が既定回数(例えば3回)実行されたか否かを判定する(ステップS13)。制御部43は、ステップS11及びステップS12が既定回数実行されていない場合には(ステップS13:NO)、ステップS12において第1オフセット画像OP1を取得する際の蓄積時間を変更する(ステップS14)。この後、制御部43は、処理をステップS11に戻す。
制御部43は、ステップS11及びステップS12が既定回数実行された場合には(ステップS13:YES)、処理をステップS15に移行させる。ステップS11及びステップS12により、例えば、蓄積時間が「短」、「中」、及び「長」の3つの第1オフセット画像OP1と、各第1オフセット画像OP1の直前に取得された1以上の第2オフセット画像OP2とが補正画像記憶部87に記憶される。
ステップS15において、基準画像取得部92は、ビニング読み出し方式で、かつすべての画素50のゲートをオフとした状態で読み出し部45を駆動することにより、基準画像RPを取得する。基準画像RPは、補正画像記憶部87に記憶される。
次に、第1暗電流分布画像取得部94は、蓄積時間が異なる2つの第1オフセット画像OP1の差分を取ることにより第1暗電流分布画像DP1を取得する(ステップS16)。第1暗電流分布画像取得部94は、例えば、蓄積時間が「長」の第1オフセット画像OP1から蓄積時間が「短」の第1オフセット画像OP1を減算することにより、第1暗電流分布画像DP1を取得する。
次に、第2暗電流分布画像取得部95は、第2オフセット画像OP2と基準画像RPとの差分を取ることにより第2暗電流分布画像DP2を取得する(ステップS17)。第2暗電流分布画像取得部95は、例えば、蓄積時間が「長」の第1オフセット画像OP1の直前の取得された第2オフセット画像OP2から基準画像RPを減算することにより、第2暗電流分布画像DP2を取得する。
次に、判定処理部96は、第2暗電流分布画像DP2に対して拡縮処理を行う。第2暗電流分布画像DP2は、例えば、第2暗電流分布画像DP2をY方向へ拡大する拡大処理を行う(ステップS18)。なお、判定処理部96は、第2暗電流分布画像DP2に対して、拡縮処理に加えて、蓄積時間の乗算処理を行ってもよい。
次に、判定処理部96は、拡縮処理後の第2暗電流分布画像DP2に基づいて、第1暗電流分布画像DP1を補正する補正処理を行うことにより、補正後の画像CPを生成する(ステップS19)。そして、判定処理部96は、補正後の画像CPに含まれる補正誤差を閾値と比較し、補正誤差が閾値以上であるか否かを判定する(ステップS20)。
判定処理部96は、補正誤差が閾値以上である場合には(ステップS20:YES)、第1オフセット画像OP1及び第2オフセット画像OP2の再取得が必要であると判定する(ステップS21)。一方、判定処理部96は、補正誤差が閾値未満である場合には(ステップS20:NO)、第1オフセット画像OP1及び第2オフセット画像OP2の再取得は不要であると判定する(ステップS22)。次に、判定処理部96は、ステップS21又はステップS22で判定した判定結果JRを出力する(ステップS23)。
以上によりキャリブレーション処理が終了する。制御部43は、判定結果JRに基づき、第1オフセット画像OP1及び第2オフセット画像OP2の再取得が必要である場合には、キャリブレーション処理を再度実行する。これにより、補正画像記憶部87に記憶されている第1オフセット画像OP1及び第2オフセット画像OP2が更新される。制御部43は、オペレータからの指示に応じてキャリブレーション処理を再度実行してもよい。なお、キャリブレーション処理の再実行時には、基準画像RPを取得しなくてもよい。これは、基準画像RPは、温度依存性が少ないことから、更新の必要性が低いためである。
キャリブレーションが終了した後、X線撮影に際して、オペレータは、被写体を立位撮影台15又は臥位撮影台16の撮影位置にセットし、かつ、電子カセッテ13の位置調節を行う。また、オペレータは、電子カセッテ13の位置及び被写体の撮影部位の大きさに応じて、X線源10の位置、及び照射野の大きさを調整する。そして、オペレータは、線源制御装置11とコンソール14とに、撮影条件を設定する。コンソール14で設定された撮影条件は、電子カセッテ13に送信される。
電子カセッテ13の制御部43は、コンソール14から送信される撮影条件を待ち受ける(ステップS30)。制御部43が、通信I/F44を介してコンソール14から撮影条件を受信すると(ステップS30:YES)、直前オフセット画像取得部81は、ビニング読み出し方式で読み出し部45を駆動することにより、直前オフセット画像OPiを取得する(ステップS31)。
照射開始検出部82は、ビニング読み出し動作中に動作することにより、ビニング読み出し中に得られる加算画素信号ASに基づいて、X線の照射開始を検出する(ステップS32)。照射開始検出部82によりX線の照射開始が検出されない場合には(ステップS32:NO)、ステップS31の直前オフセット画像OPiの取得処理が繰り返し行われる。
X線撮影に際して、オペレータは、照射スイッチ12を半押しすることにより、撮影準備を指示する。照射スイッチ12が半押しされると、高電圧発生器21に対してウォームアップ指示信号が発せられ、X線源10のウォームアップが開始される。次に、オペレータによって照射スイッチ12が全押しされると、X線源10から被写体に向けてX線が照射される。
照射開始検出部82がX線の照射開始を検出すると(ステップS32:YES)、X線画像生成部80は、ビニング読み出しを停止させるとともに、タイマー73を用いて照射時間の計時を開始する。これにより、画素領域40は、電荷蓄積状態となり、被写体を介して照射されるX線の照射量に応じた電荷を蓄積する。X線画像生成部80は、撮影条件に含まれる照射時間が経過したか否かを判定する(ステップS33)。
X線画像生成部80は、照射時間が経過したと判定すると(ステップS33:YES)、逐次読み出し方式で読み出し部45を駆動することにより、X線画像XPを生成する(ステップS34)。
次に、選択部100は、ステップS30で受信した撮影条件に基づき、撮影条件に含まれるX線照射時間に対応する蓄積時間で取得された第1オフセット画像OP1を選択する(ステップS35)。また、このとき、選択部100は、複数の第2オフセット画像OP2から、選択した第1オフセット画像OP1の直前に取得された第2オフセット画像OP2を選択する。
次に、差分画像生成部101は、選択部100により選択された第2オフセット画像OP2と直前オフセット画像OPiとの差分画像SPを生成する(ステップS36)。次に、変換部102は、差分画像SPに対して、蓄積時間の乗算処理と、X線画像XPに画像サイズを合わせるための拡縮処理と、読み出し方式の差異に応じた変換係数の乗算処理とを行うことにより、変換済み差分画像SPCを生成する(ステップS37)。
次に、減算部103は、X線画像XPから、変換済み差分画像SPCと、選択部100により選択された第1オフセット画像OP1とをそれぞれ減算する減算処理を行うことにより、補正済みX線画像XPCを生成する(ステップS38)。そして、減算部103は、生成した補正済みX線画像XPCをX線画像記憶部86に保存する(ステップS39)。
図21は、X線画像XP、直前オフセット画像OPi、第1オフセット画像OP1、及び第2オフセット画像OP2に含まれるノイズ成分を示す模式図である。直前オフセット画像OPi、第1オフセット画像OP1、及び第2オフセット画像OP2は、X線が照射されていな状態で取得されたものであるので、主として、DCNとFPNとを含むX線画像XPには、X線の照射に起因したX線成分の他に、DCN及びFPNが含まれる。
キャリブレーションは、例えば、電子カセッテ13の起動時に実行されるので、キャリブレーションが行われてからX線撮影時までに、長い時間が経過することがある。この間に温度変化が生じた場合には、DCNが変動する。特に、電子カセッテ13は可搬型で小型であることから、熱容量が小さいので、環境の温度変化の影響を受けやすい。また、電子カセッテ13は、照射開始検出を周期的に行うので、消費電力が大きく、熱が生じることから、温度変化が生じやすい。このように、電子カセッテ13は、DCNの変動量が大きいことから、キャリブレーション時に取得したオフセット画像のみでは、X線画像XPを精度よくオフセット補正することはできない。
本実施形態の電子カセッテ13では、X線画像生成処理を含むX線撮影の直前に、X線が照射されていない状態で取得した直前オフセット画像OPiに基づいてX線画像XPを補正するので、X線画像XPを精度よくオフセット補正することができる。
また、本実施形態の電子カセッテ13では、第1オフセット画像OP1と、第2オフセット画像OP2と直前オフセット画像OPiとの差分画像SPに基づいてX線画像XPを補正する。第1オフセット画像OP1は、X線画像XPと同じ読み出し方式で取得されたオフセット画像であるので、オフセット補正の精度がさらに向上する。
また、本実施形態の電子カセッテ13では、第1オフセット画像OP1を取得する直前に、第2オフセット画像OP2を取得する。これにより、X線撮影時に取得するX線画像XP及び直前オフセット画像OPiと同様の読み出しタイミングで、第1オフセット画像OP1及び第2オフセット画像OP2が取得されるので、オフセット補正の精度がさらに向上する。
また、本実施形態の電子カセッテ13では、X線撮影の直前に、X線が照射されていない状態において、ビニング読み出しで、画素領域40から画素信号を複数回読み出すことにより、直前オフセット画像OPiを取得する。これにより、X線撮影の直前のタイムラグを短縮することができる。
上記のオフセット補正を精度よく行うためには、第1オフセット画像OP1と第2オフセット画像OP2との暗電流分布の差異が許容値未満であることが必要である。第1オフセット画像OP1と第2オフセット画像OP2との暗電流分布の差異が許容値以上である場合には、第1オフセット画像OP1及び第2オフセット画像OP2を再取得することが望ましい。
本実施形態の電子カセッテ13では、蓄積時間が異なる2つの第1オフセット画像OP1の差分を取ることにより、第1オフセット画像OP1の暗電流分布を表す第1暗電流分布画像DP1を取得される。また、本実施形態の電子カセッテ13では、第2オフセット画像OP2と基準画像RPとの差分を取ることにより、第2オフセット画像OP2の暗電流分布を表す第2オフセット画像OP2が取得される。第2暗電流分布画像DP2に基づいて第1暗電流分布画像DP1を補正することにより得られる補正後の画像CPの補正誤差を評価することにより、第1オフセット画像OP1及び第2オフセット画像OP2の再取得の要否を判定することができる。
なお、上記実施形態では、キャリブレーション時に、蓄積時間ごとに1つの第1オフセット画像OP1を取得しているが、これに代えて、蓄積時間ごとに複数の第1オフセット画像OP1を取得してもよい。この場合には、各蓄積時間について得られた複数の第1オフセット画像OP1を平均化して平均画像を生成し、生成した平均画像を用いて第1暗電流分布画像DP1を取得すればよい。同様に、複数の第2オフセット画像OP2を平均化した平均画像を用いて第2暗電流分布画像DP2を取得してもよい。このように、複数の第1オフセット画像OP1及び第2オフセット画像OP2を取得する場合には、キャリブレーション時間がさらに長くなり、温度変化が生じる可能性が高くなるため、本開示の技術に係る再取得の判定処理が有用である。
また、上記実施形態では、X線撮影の直前に取得された1つの直前オフセット画像OPiを用いてオフセット補正を行っているが、X線撮影の直前に取得された複数の直前オフセット画像OPiを平均化した平均画像を用いてオフセット補正を行ってもよい。この場合、X線撮影の最も直前の直前オフセット画像OPiはX線照射の影響を受けているので、平均画像を生成するための平均化対象から除外することが好ましい。
また、上記実施形態では、第1暗電流分布画像取得部94は、キャリブレーション時に取得された複数の第1オフセット画像OP1のうち、蓄積時間が最も長いものと蓄積時間が最も短いものとに基づいて第1暗電流分布画像DP1を取得している。これに限られず、第1暗電流分布画像取得部94は、複数の第1オフセット画像OP1のうち、蓄積時間が異なる2つの第1オフセット画像OP1に基づいて第1暗電流分布画像DP1を取得するものであればよい。
また、上記実施形態では、第2暗電流分布画像取得部95は、キャリブレーション時に取得された複数の第2オフセット画像OP2のうち、蓄積時間が最も長い第1オフセット画像OP1の直前に取得されたものと、基準画像RPとに基づいて第2暗電流分布画像DP2を取得している。これに限られず、第2暗電流分布画像取得部95は、蓄積時間が最も長いもの以外の第1オフセット画像OP1の直前に取得されたものと、基準画像RPとに基づいて第2暗電流分布画像DP2を取得してもよい。
また、上記実施形態では、直前オフセット画像OPi及び第2オフセット画像OP2を、ビニング読み出し方式で読み出し部45を駆動することにより取得しているが、逐次読み出し方式で読み出し部45を駆動することにより取得してもよい。この場合、直前オフセット画像OPi及び第2オフセット画像OP2の取得時の蓄積時間が、X線画像XP及び第1オフセット画像OP1の取得時の蓄積時間よりも短ければよい。すなわち、直前オフセット画像OPi及び第2オフセット画像OP2は、X線画像XPよりも短い蓄積時間、又はビニング読み出しで取得されたものであればよい。
また、上記各実施形態では、補正処理としてオフセット補正のみを行っているが、オフセット補正に加えて、画像検出部30のX線照射に対する感度ばらつきを補正するためのゲイン補正、及び欠陥画素補正などを行ってもよい。
また、本開示の技術は、X線に限らず、γ線等の他の放射線を使用して被写体を撮影するシステムにも適用することができる。
上記各実施形態において、例えば、X線画像生成部80、直前オフセット画像取得部81、照射開始検出部82、キャリブレーション処理部83、及びオフセット補正部84といった各種の処理を実行する処理部(processing unit)のハードウェア的な構造は、次に示すような各種のプロセッサ(processor)である。
各種のプロセッサには、CPU、プログラマブルロジックデバイス(Programmable Logic Device:PLD)、専用電気回路等が含まれる。CPUは、周知のとおりソフトウエア(プログラム)を実行して各種の処理部として機能する汎用的なプロセッサである。PLDは、FPGA(Field Programmable Gate Array) 等の、製造後に回路構成を変更可能なプロセッサである。専用電気回路は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである。
1つの処理部は、これら各種のプロセッサのうちの1つで構成されてもよいし、同種または異種の2つ以上のプロセッサの組み合せ(例えば、複数のFPGAや、CPUとFPGAの組み合わせ)で構成されてもよい。また、複数の処理部を1つのプロセッサで構成
してもよい。複数の処理部を1つのプロセッサで構成する例としては、第1に、1つ以上のCPUとソフトウエアの組み合わせで1つのプロセッサを構成し、このプロセッサが複数の処理部として機能する形態がある。第2に、システムオンチップ(System On Chip:SoC)等に代表されるように、複数の処理部を含むシステム全体の機能を1つのICチップで実現するプロセッサを使用する形態がある。このように、各種の処理部は、ハードウェア的な構造として、上記各種のプロセッサを1つ以上用いて構成される。
さらに、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造は、より具体的には、半導体素子等の回路素子を組み合わせた電気回路(circuitry)である。
本開示の技術は、上記各実施形態に限らず、要旨を逸脱しない限り種々の構成を採用し得ることはもちろんである。さらに、本開示の技術は、プログラムに加えて、プログラムを非一時的に記憶する、コンピュータで読み取り可能な記憶媒体にもおよぶ。
2 X線撮影システム
2A X線発生装置
2B X線撮影装置
10 X線源
11 線源制御装置
12 照射スイッチ
13 電子カセッテ
14 コンソール
14A 入力デバイス
14B ディスプレイ
14C ストレージデバイス
15 立位撮影台
15A ホルダ
16 臥位撮影台
16A ホルダ
21 高電圧発生器
22 制御部
23 メモリ
24 タッチパネル
25 タイマー
30 画像検出部
31 筐体
31A 前面
32 X線透過板
33 電源スイッチ
40 画素領域
41 ゲートドライバ
42 信号処理回路
43 制御部
45 読み出し部
50 画素
51 光電変換部
53 走査線
54 信号線
60 積分器
61 オペアンプ
62 キャパシタ
63 リセットスイッチ
64 増幅器
65 CDS回路
66 マルチプレクサ
67 A/D変換器
70 CPU
71 ストレージ
72 メモリ
73 タイマー
74 作動プログラム
80 X線画像生成部
81 直前オフセット画像取得部
82 照射開始検出部
83 キャリブレーション処理部
84 オフセット補正部
86 X線画像記憶部
87 補正画像記憶部
90 第1オフセット画像取得部
91 第2オフセット画像取得部
92 基準画像取得部
93 判定部
94 第1暗電流分布画像取得部
95 第2暗電流分布画像取得部
96 判定処理部
100 選択部
101 差分画像生成部
102 変換部
103 減算部
AS 加算画素信号
AT1,AT2,AT3,AT4 蓄積期間
CP 補正後の画像
DP1 第1暗電流分布画像
DP2 第2暗電流分布画像
44 通信I/F44
JR 判定結果
OP1 第1オフセット画像
OP2 第2オフセット画像
OPi 直前オフセット画像
RP 基準画像
S 画素信号
SP 差分画像
SPC 補正済み差分画像
Vth 閾値
XP X線画像
XPC 補正済みX線画像

Claims (8)

  1. 放射線を検出する複数の画素が配列された画素領域と、
    前記画素領域から画素信号を読み出す読み出し部と、
    少なくとも1つのプロセッサとを備え、
    前記プロセッサは、
    放射線が照射されていない状態で前記画素領域から画素信号を読み出すことで、蓄積時間が異なる少なくとも2つの第1オフセット画像を取得する第1オフセット画像取得処理と、
    放射線が照射されていない状態で、前記少なくとも2つの第1オフセット画像よりも短い蓄積時間、又はビニング読み出しで、前記画素領域から画素信号を読み出すことにより、第2オフセット画像を取得する第2オフセット画像取得処理と、
    前記第2オフセット画像と同じ読み出し方式、かつ前記画素のゲートをオフとした状態で、前記画素領域から画素信号を読み出すことにより、基準画像を取得する基準画像取得処理と、
    蓄積時間が異なる前記2つの第1オフセット画像の差分を取ることにより第1暗電流分布画像を取得する第1暗電流分布画像取得処理と、
    前記第2オフセット画像と前記基準画像との差分を取ることにより第2暗電流分布画像を取得する第2暗電流分布画像取得処理と、
    前記第2暗電流分布画像に基づいて前記第1暗電流分布画像を補正することにより得られる補正後の画像の補正誤差に基づいて、前記第1オフセット画像及び前記第2オフセット画像の再取得の要否を判定する判定処理と、
    を実行する放射線画像検出装置。
  2. 前記プロセッサは、
    前記補正誤差が閾値以上である場合に、前記第1オフセット画像及び前記第2オフセット画像の再取得が必要であると判定する
    請求項1に記載の放射線画像検出装置。
  3. 前記プロセッサは、前記第1オフセット画像取得処理により前記第1オフセット画像を取得する直前に、前記第2オフセット画像取得処理により前記第2オフセット画像を取得する
    請求項1又は請求項2に記載の放射線画像検出装置。
  4. 前記プロセッサは、
    ビニングにより画素信号を読み出すことで、前記第2オフセット画像及び前記基準画像を取得した場合に、
    前記判定処理において、前記第1暗電流分布画像と前記第2暗電流分布画像との画像サイズを合わせるための拡縮処理を行ったうえで、前記補正を行う
    請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載の放射線画像検出装置。
  5. 前記プロセッサは、
    放射線が照射された状態で前記画素領域から画素信号を読み出して放射線画像を生成する放射線画像生成処理と、
    前記放射線画像生成処理を含む放射線撮影の直前に、放射線が照射されていない状態で、前記第2オフセット画像と同じ読み出し方式で直前オフセット画像を取得する直前オフセット画像取得処理と、
    前記第1オフセット画像、前記第2オフセット画像、及び前記直前オフセット画像に基づいて前記放射線画像を補正する補正処理と、を実行する
    請求項1から請求項4のうちのいずれか1項に記載の放射線画像検出装置。
  6. 前記補正処理は、
    前記少なくとも2つの第1オフセット画像から、撮影条件に対応する第1オフセット画像を選択する選択処理と、
    前記第2オフセット画像と前記直前オフセット画像との差分画像を生成する差分画像生成処理と、
    前記選択処理により選択した前記第1オフセット画像と、前記差分画像とを前記放射線画像から減算する減算処理と、を含む
    請求項5に記載の放射線画像検出装置。
  7. 放射線を検出する複数の画素が配列された画素領域と、
    前記画素領域から画素信号を読み出す読み出し部と、
    を備える放射線画像検出装置の作動方法であって、
    放射線が照射されていない状態で前記画素領域から画素信号を読み出すことで、蓄積時間が異なる少なくとも2つの第1オフセット画像を取得する第1オフセット画像取得ステップと、
    放射線が照射されていない状態で、前記少なくとも2つの第1オフセット画像よりも短い蓄積時間、又はビニング読み出しで、前記画素領域から画素信号を読み出すことにより、第2オフセット画像を取得する第2オフセット画像取得ステップと、
    前記第2オフセット画像と同じ読み出し方式、かつ前記画素のゲートをオフとした状態で、前記画素領域から画素信号を読み出すことにより、基準画像を取得する基準画像取得ステップと、
    蓄積時間が異なる前記2つの第1オフセット画像の差分を取ることにより第1暗電流分布画像を取得する第1暗電流分布画像取得ステップと、
    前記第2オフセット画像と前記基準画像との差分を取ることにより第2暗電流分布画像を取得する第2暗電流分布画像取得ステップと、
    前記第2暗電流分布画像に基づいて前記第1暗電流分布画像を補正することにより得られる補正後の画像の補正誤差に基づいて、前記第1オフセット画像及び前記第2オフセット画像の再取得の要否を判定する判定ステップと、
    を有する放射線画像検出装置の作動方法。
  8. 放射線を検出する複数の画素が配列された画素領域と、
    前記画素領域から画素信号を読み出す読み出し部と、
    少なくとも1つのプロセッサと、
    を備える放射線画像検出装置を作動させる作動プログラムであって、
    放射線が照射されていない状態で前記画素領域から画素信号を読み出すことで、蓄積時間が異なる少なくとも2つの第1オフセット画像を取得する第1オフセット画像取得処理と、
    放射線が照射されていない状態で、前記少なくとも2つの第1オフセット画像よりも短い蓄積時間、又はビニング読み出しで、前記画素領域から画素信号を読み出すことにより、第2オフセット画像を取得する第2オフセット画像取得処理と、
    前記第2オフセット画像と同じ読み出し方式、かつ前記画素のゲートをオフとした状態で、前記画素領域から画素信号を読み出すことにより、基準画像を取得する基準画像取得処理と、
    蓄積時間が異なる前記2つの第1オフセット画像の差分を取ることにより第1暗電流分布画像を取得する第1暗電流分布画像取得処理と、
    前記第2オフセット画像と前記基準画像との差分を取ることにより第2暗電流分布画像を取得する第2暗電流分布画像取得処理と、
    前記第2暗電流分布画像に基づいて前記第1暗電流分布画像を補正することにより得られる補正後の画像の補正誤差に基づいて、前記第1オフセット画像及び前記第2オフセット画像の再取得の要否を判定する判定処理と、
    を前記プロセッサに実行させる作動プログラム。
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