JP7251561B2 - タンク - Google Patents

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本発明は、液体注入口を通じて液体を補充可能なタンクに関する。
インクを補充可能なタンクと、当該タンクから供給されたインクをノズルから吐出して用紙に画像を記録する記録ヘッドとを有するプリンタが知られている(例えば、特許文献1参照)。タンク内のインクが消費されると、使用者はタンクの液体注入口からボトルに貯留されたインクを補充可能である。
特開2012-51306号公報
通常、タンクの内部は、複数のインク貯留室や大気連通路などの複数の空間に仕切り分けられている。ここで、タンクの占有空間は、できるだけ小さいことが望ましい。つまり、内部が複数空間に仕切り分けられることによるタンクの大型化を抑制することが望まれている。
本発明は、前述された事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、内部が複数の空間に仕切り分けられていても、占有空間を小さく維持できるタンクを提供することにある。
(1) 本発明に係るタンクは、液体消費部を有する装置に据え置かれる。上記タンクは、幅方向に沿って対向し且つ平行な第1面及び第2面により区画された液体貯留室と、当該液体貯留室と連通した連通路と、を有する筐体を備える。上記筐体は、上記液体貯留室に液体が注入される液体注入口と、上記液体貯留室に貯留されている液体を上記液体消費部へ向けて流出する液体流出口と、上記連通路及び上記タンクの外部を連通する大気開放口と、上記第1面の少なくとも一部を構成する第1フィルムと、上記第2面の少なくとも一部を構成する第2フィルムと、を備える。上記連通路は、上記第1フィルムまたは上記第2フィルムの一方により区画されており上記液体貯留室と連通した第1部分と、上記第1フィルムまたは上記第2フィルムの他方により区画されており上記大気開放口と連通した第2部分と、を備える。上記幅方向に沿った視線において、上記第1部分及び上記第2部分の少なくとも一部は重複している。
上記構成によれば、タンクは、複数の空間(液体貯留室及び連通路)に仕切り分けられている。
また、上記構成によれば、第1面及び第2面の各々にフィルム(第1フィルム及び第2フィルム)が設けられている。また、幅方向に沿った視線において、連通路の第1部分及び第2部分は重複している。これにより、第1部分を第1フィルムにより区画し且つ第2部分を第2フィルムにより区画することができる。また、第2部分を第1フィルムにより区画し且つ第1部分を第2フィルムにより区画することができる。また、第1部分の一部を第1フィルムにより区画し且つ第2部分の当該一部に対応する部分を第2フィルムにより区画するとともに、第1部分の当該一部に対する他の部分を第2フィルムにより区画し且つ第2部分の当該他の部分に対応する部分を第1フィルムにより区画することもできる。以上のように構成することで、タンクの占有空間を小さく維持することができる。
(2) 上記第1部分の上記幅方向に沿った長さは、上記第2部分の上記幅方向に沿った長さよりも長い。
上記構成によれば、第1部分が幅方向に沿って長い、つまり第1部分が深いため、第1部分において液体を円滑に流通させることができる。ここで、第1部分は、液体貯留室と連通している。そのため、タンクが傾けられることなどによって液体貯留室から第1部分に進入した液体を速やかに液体貯留室に戻すことができる。
(3) 上記第1部分は、上記第1フィルムにより区画されている。上記第2部分は、上記第2フィルムにより区画されている。
上記構成によれば、第1部分を幅方向における第1面側に集めることができ、第2部分を幅方向における第2面側に集めることができる。これにより、タンクの構成を単純化することができる。
(4) 上記第1部分の第1幅は、上記第2部分の第2幅よりも広い。上記第1幅は、上記幅方向と上記第1部分の連通方向との双方と直交する方向に沿った長さである。上記第2幅は、上記幅方向と上記第2部分の連通方向との双方と直交する方向に沿った長さである。
上記構成によれば、第1部分が幅広であるため、第1部分において液体を円滑に流通させることができる。ここで、第1部分は、液体貯留室と連通している。そのため、タンクが傾けられることなどによって液体貯留室から第1部分に進入した液体を速やかに液体貯留室に戻すことができる。
(5) 本発明に係るタンクは、上記第1部分を区画する第1リブと、上記第2部分を区画する第2リブと、を備える。上記幅方向に沿った視線において、上記第1リブと上記第2リブとは交差している。
上記構成によれば、第1リブと第2リブとが交差している。そのため、第1リブは、第2リブが幅方向に沿って第1リブへ向けて力を付与された場合に、第2リブを支えることができる。また、第2リブは、第1リブが幅方向に沿って第2リブへ向けて力を付与された場合に、第1リブを支えることができる。つまり、タンクの強度を強くすることができる。
(6) 本発明に係るタンクは、上記連通路における上記第1部分と上記第2部分との間に設けられており、上記連通路における液体の流通を閉塞する半透膜を備える。
上記構成によれば、半透膜によって液体の流通が遮断されるため、液体が大気開放口を通じてタンクの外部へ漏れることを防止できる。
(7) 上記連通路は、上記第1面または上記第2面の一方の近傍において上記第1部分と連通しており、上記幅方向に沿って上記第1面または上記第2面の他方へ延びる第1路と、上記第1路における上記第1面または上記第2面の他方の近傍と連通しており、上記幅方向に沿って上記第1面または上記第2面の一方へ延びる第2路と、上記第2路における上記第1面または上記第2面の一方の近傍と連通しており、上記幅方向に沿って上記第1面または上記第2面の他方へ延びて、上記第1面または上記第2面の他方の近傍において上記第2部分と連通している第3路と、を備える。上記半透膜は、上記第2路に設けられている。
上記構成によれば、液体貯留室から第1部分へ進入した液体が半透膜に接触するためには、当該液体は第1路からUターンするようにして第2路へ進入する必要がある。これにより、液体の半透膜への付着を低減することができる。
本発明に係るタンクによれば、内部が複数の空間に仕切り分けられていても、占有空間を小さく維持できる。
図1は、複合機10の外観斜視図であって、(A)はカバー70が閉位置である状態、(B)はカバー70が開位置である状態を示す。 図2は、プリンタ部11の内部構造を模式的に示す縦断面図である。 図3は、キャリッジ23及びタンクセット99の配置を示す平面図である。 図4は、インクタンク100の前方斜視図である。 図5は、インクタンク100の後方斜視図である。 図6は、インクタンク100の右側面図である。 図7は、インクタンク100の左側面図である。 図8は、インクタンク100Bの前方斜視図である。 図9は、インクタンク100Bの後方斜視図である。 図10は、インクタンク100Bの右側面図である。 図11は、インクタンク100Bの左側面図である。 図12は、インクタンク100を模式的に示す平面図であり、(A)は、第1部分121がフィルム142によって区画され且つ第2部分122がフィルム143によって区画された構成であり、(B)は、第1部分121がフィルム143によって区画され且つ第2部分122がフィルム142によって区画された構成であり、(C)は、第1部分121及び第2部分122の一部がフィルム142によって区画され且つ第1部分121及び第2部分122の当該一部以外がフィルム143によって区画された構成である。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。また、以下の説明では、矢印の起点から終点に向かう進みが向きと表現され、矢印の起点と終点とを結ぶ線上の往来が方向と表現される。換言すれば、向きは方向の一成分である。さらに、複合機10及び複合機10に据え付けられたインクタンク100が使用可能に水平面に設置された姿勢(図1の姿勢であって、「使用姿勢」と表記することがある。)を基準として上下方向7が定義され、複合機10の開口13が設けられている面を前面として前後方向8が定義され、複合機10を前面から見て左右方向9(幅方向の一例)が定義される。本実施形態では、使用姿勢において、上下方向7が鉛直方向に相当し、前後方向8及び左右方向9が水平方向に相当する。
[複合機10の全体構成]
図1に示されるように、複合機10(装置の一例)は、概ね直方体形状である。複合機10は、インクジェット記録方式で用紙12(図2参照)に画像を記録するプリンタ部11を下部に有している。プリンタ部11は、前壁14Aに開口13が形成された筐体14を有している。図2に示されるように、筐体14の内部には、給送部15と、給送トレイ20と、排出トレイ21と、搬送ローラ部54と、記録部24と、排出ローラ部55と、プラテン42と、タンクセット99とが配置されている。複合機10は、ファクシミリ機能及びプリント機能などの各種の機能を有している。
[給送トレイ20、排出トレイ21]
図1に示されるように、給送トレイ20は、開口13を通じて前後方向8に沿ってユーザによって複合機10に対して挿抜される。開口13は、複合機10の前面で且つ左右方向9の中央部に位置する。給送トレイ20は、積層された複数の用紙12を支持可能である。排出トレイ21は、給送トレイ20の上方に配置されており、給送トレイ20と共に挿抜される。排出トレイ21は、排出ローラ部55によって記録部24とプラテン42との間から排出された用紙12を支持する。
[給送部15]
給送部15は、給送トレイ20に支持された用紙12を搬送経路65へ給送する。図2に示されるように、給送部15は、給送ローラ25と、給送アーム26と、軸27とを備える。給送ローラ25は、給送アーム26の先端に回転可能に支持されている。給送ローラ25は、搬送モータ(不図示)の逆転によって、用紙12を搬送向き16に搬送する向きに回転する。以下、給送ローラ25、搬送ローラ60、及び排出ローラ62が、用紙12を搬送向き16に搬送する向きに回転することを、「正回転」と表記する。給送アーム26は、プリンタ部11のフレームに支持された軸27に回動可能に支持されている。給送アーム26は、自重或いはバネ等による弾性力によって給送トレイ20に向かって回動付勢されている。
[搬送経路65]
図2に示されるように、搬送経路65は、その一部がプリンタ部11の内部において、所定間隔で対向する外側ガイド部材18及び内側ガイド部材19によって形成される空間を指す。搬送経路65は、給送トレイ20の後端部から後方に延びる経路である。搬送経路65は、プリンタ部11の後部において上方に延びつつ前方Uターンし、記録部24とプラテン42との間の空間を経て排出トレイ21に至る経路である。図2及び図3に示されるように、搬送ローラ部54及び排出ローラ部55の間における搬送経路65は、左右方向9における複合機10の概ね中央部に設けられており、且つ前後方向8に延びている。搬送経路65内における用紙12の搬送向き16は、図2において一点鎖線の矢印で示されている。
[搬送ローラ部54]
図2に示されるように、搬送ローラ部54は、記録部24より搬送向き16の上流に配置されている。搬送ローラ部54は、互いに対向する搬送ローラ60及びピンチローラ61を有する。搬送ローラ60は、搬送モータによって駆動される。ピンチローラ61は、搬送ローラ60の回転に伴って連れ回る。用紙12は、搬送モータの正転によって正回転する搬送ローラ60及びピンチローラ61に挟持されて搬送向き16に搬送される。
[排出ローラ部55]
図2に示されるように、排出ローラ部55は、記録部24より搬送向き16の下流に配置されている。排出ローラ部55は、互いに対向する排出ローラ62及び拍車63を有する。排出ローラ62は、搬送モータによって駆動される。拍車63は、排出ローラ62の回転に伴って連れ回る。用紙12は、搬送モータの正転によって正回転する排出ローラ62及び拍車63に挟持されて搬送向き16に搬送される。
[記録部24]
図2に示されるように、記録部24は、搬送向き16における搬送ローラ部54及び排出ローラ部55の間に配置されている。記録部24は、搬送経路65を挟んでプラテン42と上下方向7に対向配置されている。記録部24は、キャリッジ23と、記録ヘッド39(液体消費部の一例)とを備えている。
図3に示されるように、キャリッジ23は、前後方向8に離間する位置において各々が左右方向9に延設されたガイドレール43、44に支持されている。ガイドレール43、44は、プリンタ部11のフレームに支持されている。キャリッジ23は、ガイドレール44に設けられた公知のベルト機構に連結されている。ベルト機構は、キャリッジモータ(不図示)によって駆動される。ベルト機構に連結されたキャリッジ23は、キャリッジモータの駆動によって左右方向9に沿って往復移動する。キャリッジ23の移動範囲は、図3の一点鎖線で示されるように、搬送経路65より右方及び左方にまで及ぶ。
キャリッジ23からは、インクチューブ32とフレキシブルフラットケーブル33とが延出されている。
インクチューブ32は、タンクセット99及び記録ヘッド39を接続するものである。インクチューブ32は、タンクセット99を構成する4つのインクタンク100B、100Y、100C、100M(これらを総称して、「インクタンク100」と表示することがある。)に貯留されたインク(液体の一例)を記録ヘッド39に供給する。インクタンク100は、タンクの一例である。詳細には、各色(ブラック、マゼンタ、シアン、イエロー)のインクが流通する4本のインクチューブ32B、32Y、32C、32M(これらを総称して、「インクチューブ32」と表記することがある。)が、それぞれインクタンク100B、100Y、100C、100Mから延出され、これらが束ねられた状態でキャリッジ23と接続されている。
フレキシブルフラットケーブル33は、制御部(不図示)が実装された制御基板及び記録ヘッド39を電気的に接続するものである。フレキシブルフラットケーブル33は、制御部から出力される制御信号を記録ヘッド39に伝達する。
図2に示されるように、キャリッジ23は、記録ヘッド39を搭載している。記録ヘッド39の下面には、複数のノズル40が配置されている。複数のノズル40の先端は、記録ヘッド39の下面から露出している。以下、ノズル40の先端が露出された面を「ノズル面」と表記することがある。記録ヘッド39は、ノズル40からインクを微小なインク滴として吐出する。キャリッジ23が移動する過程において、プラテン42に支持されている用紙12に向けて記録ヘッド39がインク滴を吐出する。これにより、用紙12に画像が記録される。また、これにより、インクタンク100B、100Y、100C、100Mに貯留されたインクが消費される。
プリンタ部11は、メンテナンス機構(不図示)を備えている。メンテナンス機構は、記録ヘッド39のメンテナンスを行うものである。詳細には、メンテナンス機構は、ノズル40内のインクや空気を吸引するパージ動作やノズル面に付着した異物等の除去動作を実行する。メンテナンス機構は、記録ヘッド39のノズル40から吸引したインクをチューブ(不図示)を通じて廃インクタンク(不図示)に送り出す。メンテナンス機構は、搬送経路65よりも右方または左方に位置するキャリッジ23の真下となる位置に配置されている。
パージ動作が実行される前に、キャリッジ23はメンテナンス機構の真上に移動する。その後、メンテナンス機構のキャップ(不図示)が上方へ移動してノズル面を覆う。キャップはチューブを介して廃インクタンクに連結している。チューブにはロータリー式のチューブポンプが配置されている。チューブポンプが駆動することによって、チューブが扱かれる。これにより、記録ヘッド39内のインクが吸引される。吸引されたインクは、キャップ及びチューブを通じて廃インクタンクへ排出される。
なお、チューブは、少なくとも一箇所において、ロータリー式のチューブポンプによって塞がれた状態である。
[プラテン42]
図2及び図3に示されるように、プラテン42は、搬送向き16における搬送ローラ部54及び排出ローラ部55の間に配置されている。プラテン42は、搬送経路65を挟んで記録部24と上下方向7に対向配置されている。プラテン42は、搬送ローラ部54によって搬送される用紙12を下方から支持する。
[タンクセット99]
タンクセット99は、記録ヘッド39に供給されるインクを貯留するものである。図1に示されるように、タンクセット99は、4つのインクタンク100B、100Y、100C、100Mを備える。各インクタンク100には、異なる色のインクが貯留される。具体的には、インクタンク100Bにはブラックインクが貯留され、インクタンク100Yにはイエローインクが貯留され、インクタンク100Cにはシアンインクが貯留され、インクタンク100Mにはマゼンタインクが貯留される。但し、インクタンク100の数及びインクの色は上記の例に限定されない。
4つのインクタンク100B、100Y、100C、100Mは、左右方向9に沿って一列に並んで配置されている。4つのインクタンク100B、100Y、100C、100Mの中で、インクタンク100Bが最も右に配置され、インクタンク100Mが最も左に配置されている。なお、インクタンク100の配置位置は、前記に限らない。インクタンク100Bは、他のインクタンク100Y、100C、100Mよりもサイズ、特に左右方向9における幅が大きい。なお、インクタンク100のサイズの大小関係は、前記に限らない。インクタンク100Bは、他のインクタンク100Y、100C、100Mよりもインクの許容貯留量が大きい。なお、インクタンク100の許容貯留量の大小関係は、前記に限らない。
図1に示されるように、タンクセット99は、筐体14の右前部において、筐体14の内部に据え置かれている。換言すれば、タンクセット99は、複合機10から容易に取り外すことができないように、複合機10に固定されている。なお、「容易に取り外すことができない」とは、例えば、使用者が通常の使用状態における複合機10の筐体14からタンクセット99を容易に取り外すことができないことを意味しており、熟練した修理者が複合機10の筐体14からタンクセット99を修理のために取り外すような場合を除く趣旨である。従って、使用者が通常の使用状態における複合機10の筐体14からタンクセット99を容易に取り外すことができなければよい。
各インクタンク100の前面は、筐体14の前壁14Aの右部に形成された開口22を通じて、複合機10の外部に露出している。開口22は、左右方向9において、開口13と隣接している。筐体14には、カバー70が設けられている。カバー70は、開口22を覆う閉位置(図1(A)に示される位置)と、開口22を露出させる開位置(図1(B)に示される位置)との間を回動可能である。カバー70は、上下方向7の下端近傍において左右方向9に延びる回動軸(不図示)の回動軸線70A周りに回動可能に、筐体14によって支持されている。
以下に、インクタンク100の構成が詳細に説明される。インクタンク100Y、100C、100Mは、同構成であるため、以下では、インクタンク100Y、100C、100Mのうちの1つをインクタンク100と称して、それ構成が説明される。また、インクタンク100Bの構成は、インクタンク100Y、100C、100Mの構成と類似しているため、インクタンク100Y、100C、100Mの構成の説明の後で、インクタンク100Y、100C、100Mと異なる部分について、その構成が説明される。この場合、インクタンク100Bと、インクタンク100Y、100C、100Mとの構成において形状が多少異なっていたとしても同様な機能を有する構成には同一の符号が付されている。なお、以下の説明では、特に記載のない限り、複合機10及び複合機10に据え置かれたインクタンク100は使用姿勢である。
[インクタンク100]
図4及び図5に示されるように、インクタンク100は、インクタンクの外形を形成する筐体140で構成されている。筐体140は、フレーム141と、2枚のフィルム142、143とを備える。フィルム142は、第1フィルムの一例である。フィルム143は、第2フィルムの一例である。
フレーム141は、全体として、左右方向9に沿った寸法が短く、上下方向7及び前後方向8それぞれに沿った寸法が左右方向9に沿った寸法よりも長い扁平の直方体形状である。また、前後方向8の寸法は、上下方向7の寸法よりも長い。つまり、インクタンク100は、前後方向8に沿った第1辺と、当該第1辺よりも短い上下方向7に沿った第2辺と、当該第2辺よりも短い左右方向9に沿った第3辺とを有する。
フレーム141は、後述するインク室111内のインクがインクタンク100の外部から視認可能な程度の透光性を有する樹脂で形成されている。フレーム141は、例えば、ポリプロピレンで形成されている。フレーム141は、例えば、樹脂材料を射出成型することによって一体成型されている。フレーム141の剛性は、フィルム142、143の剛性よりも高い。
なお、フレーム141は、樹脂以外で構成されていてもよい。また、フレーム141は、複数の部材が組み合わされた構成であってもよい。例えば、後述する第1インク室131と第2インク室132とが、それぞれ別の2つの筐体で構成されており、これら2つの筐体がチューブなどによって連結されていてもよい。
フレーム141は、前壁101と、左壁103と、上壁104と、下壁105と、後壁110と、内壁69、71~82、151~155とを備える。
前壁101は、立壁102と傾斜壁106とで構成されている。立壁102は、上下方向7及び左右方向9に拡がっている。傾斜壁106は、立壁102の上端及び上壁104の前端を連結する壁であり、且つ上下方向7及び前後方向8に対して傾斜している。
左壁103は、前壁101の左端から後方へ延びる壁である。左壁103の上端は、上壁104の前部と接続されている。左壁103の下端は、下壁105の前部と接続されている。換言すれば、左壁103は、前壁101の左端と、上壁104の前部左端と、下壁105の前部左端と、を連結する壁である。つまり、左壁103は、フレーム141の前部のみに設けられており、フレーム141の後部には設けられていない。
上壁104は、前壁101の上端(傾斜壁106の後端)から後方へ延びている。上壁104の前部は、左壁103の上端と接続されている。フレーム141における上壁104の前後方向8の概ね中央部から後部に亘って、上方へ突出した凸部144が形成されている。凸部144は、上壁104の前後方向8の概ね中央部から上方へ突出した前壁144Aと、上壁104の後部から上方へ突出した後壁144Bと、前壁144Aの上端と後壁144Bの上端とを連結する上壁144Cとを備えている。
下壁105は、前壁101の下端から後方へ延びる壁である。下壁105は、上壁104から上下方向7における下方に離れて形成されている。上述されたように、下壁105の前部は、左壁103の下端と接続されている。下壁105の左端部は、上方へ屈曲している。屈曲した下壁105の上端は、後述する内壁72の下面に接続している(図5参照)。
後壁110は、前壁101から前後方向8における後方に離れて形成されている。上述されたように、後壁110の上端は、上壁104の後端と接続されている。後壁110の下端は、下壁105の後端と接続されている。後壁110の左部は、後壁110の右部よりも前後方向8に長く構成されている。この長く構成された後壁110の左部には、後述するインク流出路114が形成される。
図6及び図7に示されるように、内壁71は、上壁104及び凸部144の上壁144Cから下方へ延びている。内壁71は、上下方向7及び前後方向8に拡がる壁である。内壁71は、図6及び図7に示されるハッチングの範囲に設けられている。内壁71は、左右方向9において、フレーム141の右端と左端の間のいずれかの位置に設けられている。これにより、内壁71が設けられている箇所において、フレーム141の内部は、左右に分割されている。
本実施形態において、内壁71は、左右方向9において、フレーム141の中央部よりも左方に位置している。つまり、左右方向9において、内壁71とフレーム141の左端との距離は、内壁71とフレーム141の右端の距離よりも長い。なお、内壁71は、後述する連通路の一部を規定するため、フレーム141の右端及び左端を含まない位置にある。
図4及び図5に示されるように、内壁72は、上下方向7において、上壁104と下壁105との間における下壁105近傍に設けられている。内壁72は、下壁105の前端部から後端部まで、上方へ傾斜しつつ後方へ延びている。内壁72の前端は、下壁105の前端部側の部位と接続している。内壁72の後端は、後壁110の前方であって後壁110から離れている。
内壁73は、上下方向7において、内壁72の後端から、概ね上方へ延びている。内壁73は、凸部144の外形に沿うように屈曲しつつ、凸部144の内部まで延びている。内壁73の上端は、凸部144の上壁144Cの下方であって上壁144Cから離れている。内壁73の一部(後述する内壁75よりも下方の一部)は、フレーム141の右端から左端に亘って設けられている。一方、内壁73のその他の部分は、フレーム141の右端から内壁71に亘って設けられている。
内壁69は、上下方向7及び前後方向8に拡がっている。内壁69は、上下方向7において内壁72と後述する内壁75との間に位置している。内壁69は、内壁73の一部(内壁75よりも下方の一部)の前方に位置している。内壁69は、左右方向9においてフレーム141の概ね中央部に設けられている。これにより、内壁69が設けられている箇所において、後述する第1インク室131の後インク室138は左右に分割されている。内壁69の下端は、内壁72の後部に接続されている。内壁69の上端は、内壁75の後部に接続されている。内壁69の後端は、内壁73の一部(内壁75よりも下方の一部)に接続されている。
以下に説明する内壁74~77、82は、内壁71(図6参照)から右方へ延びている。換言すると、内壁74~77は、内壁71からフレーム141の右端に亘って設けられている。
図4及び図6に示されるように、内壁74は、上壁104の下面104Aの前部において下方へ延びている。内壁74の左端は左壁103に接続されており、前後方向8における内壁74の後面は、内壁71の前端と接続されている。
内壁75は、内壁74の下端から後方へ延びている。内壁75の後端は、内壁73と接続されている。
内壁76は、内壁73の上端から前方及び後方へ延びている。つまり、内壁76は、内壁75よりも上方に位置する。内壁76の前端は、後述する貫通孔175よりも後方に位置する。
内壁77は、凸部144の前壁144Aの下端から後方へ延びている。内壁77の前部は、上下方向7において、凸部144の上壁144Cと内壁75との間に位置しており、上壁144C及び内壁75のそれぞれと上下方向7において対向している。内壁77の後部は、内壁76と内壁75との間に位置しており、内壁76及び内壁75のそれぞれと上下方向7において対向している。内壁77の後端は、内壁73の一部(内壁75よりも上方の一部)の前方であって内壁73から離れている。
内壁82は、上下方向7において、内壁73と内壁76との間に位置している。内壁82は、後壁110から、或いは、凸部144の後壁144Bの下端から前方へ延びている。内壁82の前端は、内壁73の一部(内壁75よりも上方の一部)の後方であって内壁73から離れている。
以下に説明する内壁78は、内壁71(図6及び図7参照)から右方及び左方へ延びている。換言すると、内壁78は、フレーム141の右端から左端に亘って設けられている。
図4及び図5に示されるように、内壁78は、上下方向7及び左右方向9に拡がっている。内壁78は、凸部144の前壁144Aの後方に前壁144Aと離れて設けられている。内壁78は、前後方向8において、貫通孔175を挟んで内壁76の前端と対向している。つまり、内壁78は、前後方向8において、前壁144Aと貫通孔175との間に設けられている。
内壁79は、上下方向7及び左右方向9に拡がっている。内壁79は、内壁74よりも後方、且つ内壁69よりも前方に位置している。内壁79の上端は、内壁75と接続されている。内壁79の下端は、内壁72と接続されている。内壁79の左端は、左壁103と接続されている。
内壁80は、前後方向8及び左右方向9に拡がっている。内壁80は、前壁101の立壁102よりも後方、且つ内壁79よりも前方に位置している。内壁80は、左壁103から右方へ延出している。内壁80が配置されている箇所において、後述する第1インク室131の前インク室137は上下に分割されている。なお、内壁80と立壁102との間、及び内壁80と内壁79との間には隙間85、86が形成されている。これにより、上下に分割された2つの前インク室137は連通している。
内壁81は、前後方向8及び左右方向9に拡がっている。内壁81は、内壁79よりも後方、且つ内壁73よりも前方に位置している。内壁81は、内壁69と接続されている。また、内壁81は、左右方向9の中央部において内壁79と接続されている。内壁81が配置されている箇所において、後述する第1インク室131の後インク室138は上下に分割されている。なお、内壁81と内壁73との間には開口83が形成されている。また、内壁81は、左右方向9の両端部において内壁79との間に開口84を有する。これにより、分割された2つの後インク室138は連通している。
以下に説明する内壁151、152は、内壁71(図7参照)から左方へ延びている。換言すると、内壁151、152は、内壁71からフレーム141の左端に亘って設けられている。
図5及び図7に示されるように、内壁151は、凸部144の前壁144Aの下端と、凸部144の後壁144Bとを結ぶ壁である。内壁151は、前壁144Aの下端から後方へ延びており、次いで上方へ延びており、次いで後方へ延びており、次いで上方へ延びており、次いで後方へ延びており、後壁144Bへ至る。
内壁152は、凸部144の上壁144Cの2箇所を結ぶ壁である。当該2箇所は、上壁144Cの前端部と、上壁144Cの前後方向8のほぼ中央部である。内壁152は、上壁144Cの前端部の下面から下方へ延びており、次いで後方へ延びており、次いで上方へ延びており、上壁144Cの前後方向8のほぼ中央部の下面へ至る。内壁152は、インクタンク100を左から視た側面視において、上壁144Cと内壁151とによって囲まれている。
図4に示されるように、フレーム141の右面は開放されている。前壁101、下壁105、後壁110、上壁104、内壁72~82、凸部144の前壁144A、凸部144の後壁144B、及び凸部144の上壁144Cの右面にフィルム142が溶着されることによって、フレーム141の右面が封止される。
図5に示されるように、フレーム141の左面の後部は開放されている。後壁110、上壁104、内壁72、内壁79、内壁81、内壁151、内壁152、凸部144の前壁144A、凸部144の後壁144B、凸部144の上壁144C、及び後述する隔壁186の左面にフィルム143が溶着されることによって、フレーム141の左面が封止される。
図4に示されるように、前壁101の立壁102の外面(前面)は、第1ライン146と第2ライン147とを備える。
第1ライン146は、左右方向9に延びている。第1ライン146の上下方向7の位置は、複合機10が使用姿勢において、インクタンク100に貯留が許容される最大量のインクがインク室111に貯留されたときの、当該インクの液面と同じ高さである。なお、第1ライン146の上下方向7の位置は、当該最大量のインクがインク室111に貯留されたときの、当該インクの液面と同じ高さに限らない。
第2ライン147は、左右方向9に延びている。第2ライン147は第1ライン146よりも下方に位置している。詳細には、第2ライン147の上下方向7の位置は、複合機10が使用姿勢において、上記最大量よりも少ない量のインクがインク室111に貯留されたときの、当該インクの液面と同じ高さである。本実施形態において、第2ライン147の上下方向7の位置は、インクタンク100が使用姿勢において、インクの補充が必要となる最小貯留量のインクがインク室111に貯留されたときの、当該インクの液面と同じ高さである。
インクタンク100内のインク量がこの最小貯留量のインク量よりも減少したまま複合機10で印刷が続けられた場合、インクタンク100からインクチューブ32に空気が送り込まれ、記録ヘッド39のノズル40からインクの不吐出が発生する虞がある。そのため、使用姿勢の複合機10において、インク室111に貯留されているインクの液面が第2ライン147の位置になったとき、使用者はインクタンク100の注入口112からインクを補充する必要がある。
[インク室111]
図4及び図5に示されるように、筐体140は、その内部にインク室111(液体貯留室の一例)を有する。インク室111は、インクタンク100の内部空間であり、インクが貯留される。インク室111は、第1インク室131と第2インク室132とを備える。
第1インク室131は、以下で説明する空間と、当該空間と連通された大気連通路の第1連通路171を備える。第2インク室132は、以下で説明する空間と、当該空間と連通された大気連通路の第2連通路172と、バッファ室148と、インク流出路114とを備える。大気連通路、バッファ室148、及びインク流出路114については、後述する。
第1インク室131は、前壁101、左壁103、下壁105、内壁72、内壁73、内壁74、内壁75、上壁104、内壁151、凸部144の上壁144C、フィルム142、及びフィルム143によって区画されている。前壁101は、第1インク室131の前面を区画している。下壁105及び内壁72は、第1インク室131の下面を区画している。内壁73は、第1インク室131の後面を区画している。内壁75、内壁74、及び上壁104は、第1インク室131の上面を区画している。フィルム142は、第1インク室131の右面を区画している。左壁103及びフィルム143は、第1インク室131の左面を区画している。
第1インク室131は、内壁79によって、前インク室137と後インク室138とに分割されている。内壁79の前面は、前インク室137の後面を区画している。内壁79の後面は、後インク室138の前面を区画している。また、上述された通り、前インク室137は、内壁80によって上下2つに分割されている。上下に分割された2つの前インク室137は、隙間85、86によって連通している。後インク室138は、内壁81によって上下2つに分割されている。上下に分割された2つの後インク室138は、開口83、84によって連通している。
内壁79の上端部は、右端から左方へ切り欠かれている。これにより、内壁79の上端部には、開口135が形成されている。開口135は、内壁79、内壁75、及びフィルム142によって区画されている。内壁79の下端部は、右端から左方へ切り欠かれている。これにより、内壁79の下端部には、開口136が形成されている。開口136は、内壁79、内壁72、及びフィルム142によって区画されている。前インク室137と後インク室138とは、開口135、136によって連通している。
図4及び図6に示されるように、第2インク室132は、第1インク室131の下方及び後方に位置する。第2インク室132は、インクタンク100を左から視た側面視において、概ねL字形状である。第2インク室132は、下インク室51と上インク室52とを備える。下インク室51は、第1インク室131の下方に位置する。上インク室52は、下インク室51の後端部から上方へ延びている。上インク室52は、第1インク室131の後インク室138の後方に位置する。
下インク室51は、下壁105、内壁72、及びフィルム142によって区画されている。下壁105は、下インク室51の前面、下面、及び左面を区画している。内壁72は、下インク室51の上面を区画している。フィルム142は、下インク室51の右面を区画している。下インク室51の後面は開放されている。当該後面において、下インク室51は上インク室52と連通している。
内壁72の前端部は、右端から左方へ切り欠かれている。これにより、内壁72の前端部には、開口145が形成されている。開口145は、内壁72、下壁105、及びフィルム142によって区画されている。第1インク室131の前インク室137と、第2インク室132の下インク室51とは、開口145によって連通している。
上インク室52は、後壁110、内壁73、及びフィルム142によって区画されている。後壁110は、上インク室52の後面及び左面を区画している。内壁73は、上インク室52の前面を区画している。フィルム142は、上インク室52の右面を区画している。上インク室52の下面は開放されている。当該下面において、上インク室52は下インク室51と連通している。
上インク室52の上面は開放されている。ここで、当該上面は仮想面であり、第1ライン146と同じ高さである。つまり、当該上面は、複合機10が使用姿勢において、貯留が許容される最大量のインクがインク室111に貯留されたときの、当該インクの液面と同じ高さである。そして、当該上面において、上インク室52は、後述する大気連通路の第2連通路172と連通している。すなわち、当該上面が、上インク室52と第2連通路172との境界である。なお、当該境界は前述した位置に限らず、例えば第1ライン146よりも上方または下方であってもよい。
以上より、インク室111の右面(第1面の一例)は、フィルム142の左面によって区画されている。つまり、インク室111の右面の全部は、フィルム142で構成されている。また、インク室111の左面(第2面の一例)は、フィルム143の右面及び左壁103の右面によって区画されている。つまり、インク室111の左面の一部は、フィルム143で構成されている。インク室111の右面と左面とは、左右方向9に沿って対向している。
なお、インク室111の右面は、フィルム142と壁とによって区画されていてもよい。つまり、インク室111の右面の一部が、フィルム142で構成されていてもよい。また、インク室111の左面は、フィルム143のみで区画されていてもよい。つまり、インク室111の左面の全部が、フィルム143で構成されていてもよい。
複合機10が使用姿勢において、換言すると上壁104がインクタンク100の上部を構成し且つ下壁105がインクタンク100の下部を構成した状態において、インク室111に貯留が許容される最大量のインクが貯留されているとき、インクの液面は、図6に破線191で示される位置である。つまり、インクの液面は、上述したように、第1ライン146と同じ高さである。
このとき、第1インク室131に貯留されたインクの液面の高さと第2インク室132に貯留されたインクの液面の高さとは、鉛直方向(上下方向7)において同じである。
また、このとき、第1インク室131におけるインクの液面と、第2インク室132におけるインクの液面とは、互いに独立して形成されている。具体的には、第1インク室131におけるインクの液面は、前壁101、内壁73、フィルム142、左壁103、及びフィルム143によって囲まれている。一方、第2インク室132におけるインクの液面は、後壁110、内壁73、左後壁120、及びフィルム142によって囲まれている。左後壁120は、後壁110の左端と内壁73の左端とを繋ぐ壁であり、後壁110の左端から前方へ延びている。
なお、第1インク室131におけるインクの液面と、第2インク室132におけるインクの液面とが、互いに独立して形成されるのは、インク室111に貯留が許容される最大量のインクが貯留されているときに限らない。例えば、インク室111に貯留されたインクの液面が第2ライン147と同じ高さであるときのインク量のインクが貯留されているときでも、第1インク室131におけるインクの液面と、第2インク室132におけるインクの液面とが、互いに独立して形成される。すなわち、複合機10が使用姿勢のとき、第1インク室131と第2インク室132の両方のインク室にインクが貯留されていれば、第1インク室131におけるインクの液面と、第2インク室132におけるインクの液面とが、互いに独立して形成される。
また、複合機10が使用姿勢でない場合であっても、第1インク室131におけるインクの液面と、第2インク室132におけるインクの液面とは、互いに独立して形成されている。
例えば、前壁101がインクタンク100の上部を構成し且つ後壁110がインクタンク100の下部を構成した状態において、インク室111に貯留が許容される最大量のインクが貯留されているとき、インクの液面は、図6に一点鎖線193で示される位置である。なお、このとき、インクは、第1インク室131と第2インク室132とに分離されて貯留されるため、図6に一点鎖線193で示されるインクの液面は、第1インク室131と第2インク室132とのそれぞれに生じる。
[バッファ室148]
図4及び図6に示されるように、筐体140は、その内部にバッファ室148を有する。バッファ室148は、インクタンク100の内部空間であり、第2インク室132と後述するインク流出路114との間に介在している。つまり、第2インク室132に貯留されているインクが、バッファ室148を介して、インク流出路114へ流入する。
バッファ室148は、筐体140の右後下部に設けられている。バッファ室148は、内壁153、内壁154、内壁155、下壁105、後壁110、及びフィルム142によって区画されている。
内壁153は、後壁110の右下部における前面から前方へ突出し且つ左右方向9へ延びている。内壁153は、バッファ室148の上面を区画している。内壁154は、下壁105の右後部における上面から上方へ突出し且つ左右方向9へ延びている。内壁154は、バッファ室148の前面を区画している。内壁155は、上下方向7及び前後方向8に拡がる壁であって、内壁153、内壁154、後壁110、及び下壁105に囲まれている。内壁155は、バッファ室148の左面を区画している。下壁105は、バッファ室148の下面を区画している。後壁110は、バッファ室148の後面を区画している。フィルム142は、バッファ室148の右面を区画している。
内壁154の右下端部は、右端から左方へ切り欠かれている。これにより、内壁154の右下端部には、開口149が形成されている。開口149は、内壁154及びフィルム142によって区画されている。開口149は、第2インク室132の右後下部とバッファ室148とを連通する。なお、本実施形態において、内壁154は半円状に切り欠かれているが、切り欠きの形状は、半円状に限らず、例えば矩形状であってもよい。
内壁155の中央部には、円形の開口150が形成されている。開口150は、バッファ室148とインク流出路114とを連通する。開口150には、第2インク室132に貯留されたインクがバッファ室148を介して流入する。換言すれば、開口150は、バッファ室148からインク流出路114へとインクを流入するためのインク流入口(液体流入口の一例)である。なお、開口150の形状は円形に限らず、例えば矩形状などであってもよい。
[インク流出路114]
図5及び図7に示されるように、筐体140は、インク流出路114を有する。インク流出路114は、第2インク室132に貯留されているインクをインクタンク100の外部へ流出するための連通路である。なお、本実施形態では、第1インク室131に貯留されているインクは、開口145を介して第2インク室132に移動するため、インク流出路114は、第1インク室131及び第2インク室132に貯留されているインクをインクタンク100の外部へ流出するための連通路とも言える。
インク流出路114は、開口150を通じてバッファ室148と連通している。インク流出路114は、開口150から左方へ延びており、次いで上方へ延びており、次いで右方へ延びており、開口156へ至る。
インク流出路114は、後壁110の左面から右方へ凹んだ溝として形成されている。インク流出路114の右面の一部及び左面を除く部分は、後壁110によって区画されている。インク流出路114の右面における開口156の周囲部分は、内壁155によって区画されている。インク流出路114の左面は、フィルム143によって区画されている。
フレーム141は、筒状の突出部157を備えている。突出部157は、後壁110の開口156の周囲部分から後方へ突出している。突出部157の内部空間の前端は、開口156によってインク流出路114と連通している。突出部157の内部空間の後端は、開口158(液体流出口の一例)によってインクタンク100の外部と連通している。インクタンク100が筐体14の内部に据え置かれた状態において、突出部157は、直接、或いは間接的にインクチューブ32と接続されている。これにより、インク流出路114から開口156を通じて突出部157の内部空間へ進入したインクが、インクチューブ32へ流出する。
以上より、インク室111に貯留されたインクは、インク流出路114、突出部157の内部空間、及びインクチューブ32を介して記録ヘッド39のノズル40と連通している。なお、突出部157は、インクチューブ32と直接接続されていなくてもよい。例えば、一端部がインクチューブ32と接続されたニードルの他端部が、突出部157に挿入されていてもよい。インク流出路114内のインクは、記録ヘッド39からインク滴が吐出されることによってインクが消費されると、記録ヘッド39へ向けて移動可能となる。
ここで、インク流出路114は、流路である。流路とは、一端がインク室111と接続された空間であって、他端が閉塞されている場合にインクタンク100の姿勢にかかわらずインク室111に貯留されたインクが流入しない空間である。本実施形態では、インクタンク100は、流路として、インク流出路114のみを備えているが、インク流出路114以外に流路を備えていてもよい。
以下に詳述する。上述したように、記録ヘッド39のノズル40を覆うことが可能なメンテナンス機構のキャップから延びたチューブは、ポンプによって塞がれている。よって、ノズル40がキャップに覆われているとき、インク流出路114の他端(突出部157寄りの端)は、突出部157の内部空間、インクチューブ32、記録ヘッド39、及びキャップを通じて、閉塞されたチューブと連通している。つまり、インク流出路114の他端は閉塞している。そして、インク流出路114の断面積は、第2インク室132の断面積に比べて十分に小さく構成されている。そのため、インクタンク100が使用姿勢以外の姿勢に変化されても、つまりインクタンク100の姿勢にかかわらず、第2インク室132に貯留されたインクが、インク流出路114へ流入することはない。なお、ノズル40がキャップに覆われていないとき、ノズル40は開放されている。つまり、インク流出路114の他端は開放されている。そのため、第2インク室132に貯留されたインクは、インク流出路114へ流入可能である。
一方、上述した開口145及び後述する大気連通路は、境界である。境界とは、一端または他端の少なくとも一方がインク室111と接続された空間であって、仮に一端または他端が閉塞されている場合であってもインク室111に貯留されたインクが流入可能な空間である。本実施形態では、インクタンク100は、境界として、開口145及び大気連通路のみを備えているが、開口145及び大気連通路以外に境界を備えていてもよい。
[大気連通路]
図4~図7に示されるように、筐体140は、大気連通路(連通路の一例)を有する。大気連通路は、インク室111とインクタンク100の外部とを連通するための連通路である。換言すると、大気連通路は、インク室111を大気開放するための連通路である。大気連通路は、図4及び図6に示される第1連通路171(第1部分の一例)及び第2連通路172(第1部分の一例)と、図4~図7に示される第3連通路173とを備えている。第1連通路171及び第2連通路172は、内壁71よりも右方に位置している。第3連通路173は、内壁71の右方及び左方の双方に位置している。
図4及び図6に示されるように、第1連通路171は、開口174を通じて第1インク室131の前インク室137と連通している。開口174は、内壁75の右前端部が右端から左方へ切り欠かれることによって形成されている。開口174は、内壁75と内壁74とフィルム142とによって区画されている。
第1連通路171は、開口174から後方へ延びており、次いでUターンするように前方へ延びており、貫通孔175(図6及び図7参照)へ至る。貫通孔175は、内壁71に設けられている。貫通孔175は、前後方向8において、凸部144の前後方向8の中央よりも若干前方に設けられている。貫通孔175は、内壁71よりも右方と内壁71よりも左方とを連通している。
第1連通路171は、上壁104、内壁73、内壁74、内壁75、内壁76、及び内壁77によって、前後及び上下の面を区画されている。また、第1連通路171は、内壁71によって左面を区画されており、フィルム142によって右面を区画されている。
第2連通路172は、その下端において第2インク室132の上インク室52の上面(仮想面)と連通している。第2連通路172は、上インク室52との連通位置から上方へ延びており、次いで前方へ延びており、次いで上方へ延びており、次いで後方へ延びており、次いで上方へ延びており、次いで前方へ延びており、貫通孔175へ至る。
第2連通路172は、後壁110、上壁104、凸部144の後壁144B、及び凸部144の上壁144Cによって、後面及び上面を区画されている。また、第2連通路172は、内壁73及び内壁76によって、前面及び下面を区画されている。また、第2連通路172は、内壁82によって、上面及び下面を区画されている。また、第2連通路172は、内壁71によって左面を区画されており、フィルム142によって右面を区画されている。
図5及び図7に示されるように、第3連通路173は、第1路176と、第2路177と、第3路170と、後方連通路178(第2部分の一例)と、ラビリンス179(第2部分の一例)とを備えている。
第1路176は、貫通孔175(図6及び図7参照)からフレーム141の左端まで左方へ延びている。つまり、第1路176は、インク室111の右面から左面へ向けて延びている。換言すると、第1路176は、インク室111の右面の近傍において第1連通路171及び第2連通路172と貫通孔175を介して連通しており、当該連通の位置からフィルム143へ向けて左方へ延びている。
第1路176は、開口180を通じて第2路177と連通している。開口180は、内壁78の左下端部が左端から右方へ切り欠かれることによって形成されている。開口180は、内壁78と内壁152とフィルム143とによって区画されている。
第1路176は、内壁78によって前面を区画されており、内壁152によって後面及び下面を区画されており、凸部144の上壁144Cによって上面を区画されており、フィルム143によって左面を区画されている。
第2路177は、開口180からフレーム141の右端まで右方へ延びている。つまり、第2路177は、インク室111の左面から右面へ向けて延びている。換言すると、第2路177は、第1路176におけるインク室111の左面の近傍と連通しており、当該連通の位置からフィルム142へ向けて右方へ延びている。
図4、図6、及び図7に示されるように、内壁71における第2路177が形成された部分には開口181が形成されている。第2路177における内壁71よりも左部と内壁71よりも右部とは、開口181によって連通されている。
図4に示されるように、内壁71における開口181の周縁から囲壁182が右方へ突出している。囲壁182の下内面182Aは、右端が左端よりも上方に位置するように傾斜している。囲壁182の突出先端面、つまり囲壁182の右面には、半透膜183(図4参照)が貼付される。これにより、第2路177は、半透膜183によって閉塞されている。換言すれば、半透膜183は、第2路177に配置されている。つまり、半透膜183は、第1連通路171及び第2連通路172と、後述する後方連通路178及びラビリンス179との間に配置されている。
半透膜183は、インクの通過を遮断し且つ気体の通過を許容する微小な孔を有する多孔質膜である。例えば、半透膜183は、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン-エチレン共重合体などのフッ素樹脂からなる。
図5及び図7に示されるように、第2路177の内壁71よりも左部は、内壁152によって前面及び下面を区画されており、内壁78によって後面を区画されており、凸部144の上壁144Cによって上面を区画されており、内壁71(図6参照)によって右面の開口181を除く部分を区画されており、フィルム143によって左面を区画されている。
また、図4及び図6に示されるように、第2路177の内壁71よりも右部は、凸部144の前壁144Aによって前面を区画されており、内壁77と囲壁182の下内面182Aとによって下面を区画されており、内壁78によって後面を区画されており、凸部144の上壁144Cによって上面を区画されており、内壁71によって左面の開口181を除く部分を区画されており、フィルム142によって右面を区画されている。
図5及び図7に示されるように、第3路170は、凸部144の前壁144Aと内壁71との間に形成された開口184(図6及び図7参照)を通じて、第2路177における内壁71よりも右部と連通している。第3路170は、開口184から左方へ延びている。つまり、第3路170は、インク室111の右面から左面へ向けて延びている。換言すると、第3路170は、第2路177におけるインク室111の右面の近傍と連通しており、当該連通の位置からフィルム143へ向けて左方へ延びている。
第3路170は、凸部144の前壁144Aによって前面を区画されており、内壁152によって後面を区画されており、凸部144の上壁144Cによって上面を区画されており、内壁151によって下面を区画されており、フィルム142によって右面を区画されており、フィルム143によって左面を区画されている。
後方連通路178は、第3路170の左端から後方へ延びており、内壁151と内壁152との間に形成された開口185を通じてラビリンス179へ至る。つまり、後方連通路178は、フィルム143の近傍において第3路170と連通している。
後方連通路178は、内壁151及び凸部144の前壁144Aによって下面及び前面を区画されており、内壁152によって後面及び上面を区画されており、内壁71によって右面を区画されており、フィルム143によって左面を区画されている。
ラビリンス179は、上下方向7に延びた隔壁186が前後方向8に並んで複数設けられていることによって、上下方向7のUターンを繰り返しつつ前後方向8に沿って延びる連通路である。
ラビリンス179は、隔壁186によって前面及び後面を区画されており、凸部144の上壁144Cによって上面を区画されており、内壁151によって下面を区画されており、内壁71によって右面を区画されており、フィルム143によって左面を区画されている。
ラビリンス179の一端(前下端)は、開口185を通じて後方連通路178と連通している。ラビリンス179の他端(後上端)は、大気開放口187(図5参照)と連通している。
大気開放口187は、凸部144の上壁144Cを上下方向7に貫通する孔として構成されている。大気開放口187の下端は、ラビリンス179と連通している。大気開放口187の上端は、インクタンク100の外部と連通している。大気開放口187は、インクタンク100が使用姿勢において、貯留が許容される最大量のインクがインク室111に貯留されたときのインクの液面よりも上方に位置する。
以上より、大気連通路は、図4に示されるように、開口174においてインク室111の第1インク室131と連通しており、且つ第2連通路172の下端においてインク室111の第2インク室132と連通している。一方、大気連通路は、図5に示されるように、大気開放口187においてインクタンク100の外部と連通している。
[連通路171、172と後方連通路178及びラビリンス179との関係]
図4~図7に示されるように、第1連通路171及び第2連通路172と、後方連通路178及びラビリンス179とは、左右方向9において、一部が対向している。つまり、第1連通路171及び第2連通路172と、後方連通路178及びラビリンス179とは、左右方向9に沿った視線において、一部が対向している。第1連通路171及び第2連通路172と、後方連通路178及びラビリンス179とは、左右方向9において、全部が対向していてもよい。なお、ここでいう「対向」とは、第1連通路171及び第2連通路172と、後方連通路178及びラビリンス179とが、筐体140における左右方向9において、内壁71を介して表裏に配置されていることをいう。
上述したように、左右方向9において、内壁71とフレーム141の左端との距離は、内壁71とフレーム141の右端との距離よりも長い。つまり、第1連通路171及び第2連通路172の左右方向9に沿った長さは、後方連通路178及びラビリンス179の左右方向9に沿った長さよりも長い。すなわち、第1連通路171及び第2連通路172は、後方連通路178及びラビリンス179よりも深い溝である。
第1連通路171及び第2連通路172の幅(第1幅の一例)は、後方連通路178及びラビリンス179の幅(第2幅の一例)よりも広い。第1連通路171の幅は、例えば図6に幅W1として示されている。第2連通路172の幅は、例えば図6に幅W2として示されている。つまり、第1連通路171の幅は、第1連通路171の連通方向188と左右方向9との双方と直交する方向に沿った長さである。第2連通路172の幅は、第2連通路172の連通方向189と左右方向9との双方と直交する方向に沿った長さである。第1連通路171の連通方向188は、図6に一点鎖線の矢印で示されている。第2連通路172の連通方向189は、図6に二点鎖線の矢印で示されている。
図6に示されるように、第1連通路171及び第2連通路172を区画する内壁75、内壁76、内壁77、及び内壁82は、前後方向8に延びている。図7に示されるように、ラビリンス179を区画する隔壁186は、上下方向7に延びている。内壁75、内壁76、内壁77、及び内壁82のそれぞれの一部と、隔壁186の一部とは、左右方向9において対向している。つまり、左右方向9に沿った視線において、内壁75、内壁76、内壁77、及び内壁82のそれぞれと、隔壁186とは、交差している。内壁75、内壁76、内壁77、及び内壁82は、第1リブの一例である。隔壁186は、第2リブの一例である。
フィルム143の溶着時にフィルム143が左方から隔壁186に圧着されると、隔壁186に対して右方へ力が付与される。つまり、隔壁186から内壁75、76、77、82へ向けて力が付与される。しかし、上述したように、内壁75、76、77、82と隔壁186とは、交差している。これにより、内壁75、76、77、82は、右方へ力が付与された隔壁186を支えることができる。
また、フィルム143の溶着時にフィルム142が右方から内壁75、76、77、82に圧着されると、内壁75、76、77、82に対して左方へ力が付与される。つまり、内壁75、76、77、82から隔壁186へ向けて力が付与される。しかし、上述したように、内壁75、76、77、82と隔壁186とは、交差している。これにより、隔壁186は、左方へ力が付与された内壁75、76、77、82を支えることができる。
[インクタンク100B]
以下、図8~図11を参照しつつ、インクタンク100Bの構成が説明される。図8及び図9に示されるように、インクタンク100Bは、インクタンク100Y、100C、100M(図4及び図5参照)よりも左右方向9に長い。
以下、インクタンク100Bについて、インクタンク100Y、100C、100Mと異なる部分について説明される。なお、インクタンク100Bにおいてインクタンク100Y、100C、100Mと同構成の部分については、図4~図7と同じ参照符号が付された上で、その説明が省略される。また、インクタンク100Bにおける所定部分の構成と、インクタンク100Y、100C、100Mの当該所定部分に対応する部分の構成との相違点が、インクタンク100Bにおける所定部分の構成の方が左右方向9に長いという点のみである場合、インクタンク100Bにおける当該所定部分に対応する部分については、図4~図7と同じ参照符号が付された上で、その説明が省略される。
図8及び図9に示されるように、インクタンク100Bの筐体140は、フレーム141と、3枚のフィルム139、142、143とを備える。
図8及び図10に示されるように、インクタンク100Bは、インクタンク100Y、100C、100Mが備えている左壁103(図5参照)を備えておらず、右壁159を備えている。右壁159は、前壁101の右端から後方へ延びる壁である。右壁159の上端は、上壁104の前部と接続されている。右壁159の下端は、下壁105の前部と接続されている。換言すれば、右壁159は、前壁101の右端と、上壁104の前部右端と、下壁105の前部右端と、を連結する壁である。つまり、右壁159は、フレーム141の前部のみに設けられており、フレーム141の後部に設けられていない。
図8及び図9に示されるように、上壁104の前部には、凹部162が形成されている。凹部162は、側壁162A、162B、162C及び上壁104によって区画されている。
インクタンク100Bは、内壁71(図6参照)を備えていない。インクタンク100Bは、内壁71(図6参照)に対応する壁として、内壁160(図8及び図10参照)及び内壁161(図9及び図11参照)を備えている。
内壁160及び内壁161は、上壁104及び凸部144の上壁144Cから下方へ延びている。内壁160及び内壁161は、上下方向7及び前後方向8に拡がる壁である。
内壁160は、図10に示されるハッチングの範囲に設けられている。内壁160は、左右方向9において、フレーム141の右端と左端の間のいずれかの位置に設けられている。例えば、内壁160は、左右方向9において、フレーム141の中央よりも右方に設けられている。
内壁161は、図11に示されるハッチングの範囲に設けられている。内壁161は、左右方向9において、フレーム141の右端と左端の間であって内壁160よりも左方のいずれかの位置に設けられている。例えば、内壁161は、左右方向9において、フレーム141の中央よりも左方に設けられている。
本実施形態において、内壁160とフレーム141の右端との距離は、内壁161とフレーム141の左端との距離よりも長い。
図8及び図10に示されるように、内壁73の内壁75よりも上方の部分、内壁75の内壁73寄りの部分、内壁76、内壁77、及び内壁82は、内壁160から右方へ延びている。つまり、内壁73の内壁75よりも上方の部分、内壁75の内壁73寄りの部分、内壁76、及び内壁77は、内壁160よりも右方に設けられている。
図9及び図11に示されるように、内壁74、及び内壁75の内壁74寄りの部分は、側壁162Aから左方へ延びている。つまり、内壁74、及び内壁75の内壁74寄りの部分は、側壁162Aよりも左方に設けられている。
図9及び図11に示されるように、内壁74は、上壁104の左前部から下方へ延びている。内壁74は、内壁160及び内壁161とは接続しておらず、側壁162Aと接続している。
内壁75は、内壁74の下端から後方へ延びている。この後方へ延びた部分において、内壁75は、側壁162Aから左方へ延びている。次いで、内壁75は、右方へ延びている。この右方へ延びた部分において、内壁75は、前端が側壁162B(図8参照)と接続し且つ後端が凸部144の前壁144A(図8及び図11参照)と接続している。次いで、図8及び図10に示されるように、内壁75は、後方へ延びている。この後方へ延びた部分において、内壁75は、内壁160から右方へ延びている。
内壁79の右端は、右壁159と接続している。
内壁151は、凸部144の前壁144Aの下端と、凸部144の後壁144Bとを結ぶ壁である。内壁151は、前壁144Aの下端から後方へ延びており、次いで上方へ延びており、次いで後方へ延びており、次いで上方へ延びており、次いで後方へ延びており、後壁144Bへ至る。
図8に示されるように、フレーム141の右面の後部は開放されている。下壁105、後壁110、上壁104、内壁72、73、75~80、82、凹部162の側壁162B、凸部144の前壁144A、凸部144の後壁144B、及び凸部144の上壁144Cの右面にフィルム142が溶着されることによって、フレーム141の右面が封止される。
図9に示されるように、フレーム141の左面は開放されている。後壁110、上壁104、下壁105、内壁72、内壁74、内壁75、内壁78、内壁79~81、内壁151、内壁152、凸部144の前壁144A、凸部144の後壁144B、凸部144の上壁144C、及び隔壁186の左面にフィルム143が溶着されることによって、フレーム141の左面が封止される。
図8及び図9に示されるように、第1インク室131は、前壁101、右壁159、下壁105、後壁110、内壁72、内壁73、内壁74、内壁75、上壁104、内壁151、フィルム142、及びフィルム143によって区画されている。右壁159及びフィルム142は、第1インク室131の右面を区画している。
図9に示されるように、内壁79の上端部は、左端から右方へ切り欠かれている。これにより、内壁79の上端部には、開口163が形成されている。開口163は、内壁79、内壁75、及びフィルム143によって区画されている。内壁79の下端部は、左端から右方へ切り欠かれている。これにより、内壁79の下端部には、開口164が形成されている。開口164は、内壁79、内壁72、及びフィルム143によって区画されている。前インク室137と後インク室138とは、開口163、164によって連通している。
内壁72の前端部は、左端から右方へ切り欠かれている。これにより、内壁72の前端部には、開口165が形成されている。開口165は、内壁72、下壁105、及びフィルム143によって区画されている。第1インク室131の前インク室137と、第2インク室132の下インク室51とは、開口165によって連通している。
インク室111の右面は、右壁159及びフィルム142の左面によって区画されている。つまり、インク室111の右面の一部は、フィルム142で構成されている。
また、インク室111の左面は、フィルム143の右面によって区画されている。つまり、インク室111の左面の全部は、フィルム143で構成されている。
インク室111の右面と左面とは、互いに離れた状態で向かい合っている。つまり、インク室111の右面と左面とは、互いに対向する面である。
図8及び図10に示されるように、第1連通路171及び第2連通路172は、内壁160よりも右方に位置している。図8~図11に示されるように、第3連通路173は、内壁160の右方及び内壁161の左方の双方に位置している。
図9に示されるように、第1連通路171は、開口166を通じて第1インク室131の前インク室137と連通している。開口166は、内壁75の左前端部が左端から右方へ切り欠かれることによって形成されている。開口166は、内壁75、内壁74、及びフィルム143によって区画されている。
第1連通路171は、開口166から後方へ延びており、次いで右方へ延びている。次いで、図8に示されるように、第1連通路171は後方へ延びており、次いでUターンするように前方へ延びており、貫通孔175(図10参照)へ至る。貫通孔175は、内壁160及び内壁161を左右方向9に貫通する孔であり、第1連通路171及び第2連通路172と第3連通路173とを接続している。
図9に示されるように、第1連通路171における開口166から後方へ延びる部分は、上壁104、凹部162の側壁162A、内壁74、内壁75、及びフィルム143によって区画されている。第1連通路171における右方へ延びる部分は、上壁104、凹部162の側壁162B、内壁75、及び凸部144の前壁144Aによって区画されている。図8に示されるように、第1連通路171における内壁71よりも右方の部分は、内壁71、内壁73、内壁75、内壁76、内壁77、及びフィルム142によって区画されている。
図9に示されるように、フレーム141は、後壁110から後方へ突出した突出部167を備えている。突出部167は、後述する光学センサ98に光を照射されることによって、使用姿勢のインクタンク100のインク室111に貯留されたインクの液面の高さを検知する。突出部167は、直方体形状である。突出部167は内部空間167Aを有しており、突出部167の前端及び後端は開放されている。突出部167の内部空間167Aの前端は、第2インク室132の上インク室52と連通している。つまり、内部空間167Aは、第2インク室132に設けられている。突出部167の後端は開放されている。開放された突出部167の後端は、フィルム139が貼付されることによって閉塞されている。
突出部167の内部空間167Aの上端以下且つ下端以上の高さのインクタンク100の水平断面において、当該水平断面を上方から視た場合の第2インク室132の断面積は、当該水平断面を上方から視た場合の第1インク室131の断面積よりも小さい。そして、突出部167の内部空間167Aは、断面積が小さい第2インク室132と連通している。
なお、本実施形態において、突出部167の内部空間167Aは第2インク室132と連通していたが、内部空間167Aは第1インク室131と連通していてもよい。つまり、内部空間167Aは、第1インク室131に設けられていてもよい。この場合、突出部167は、例えば前壁101や左壁103から突出していてもよい。
また、本実施形態において、突出部167は、インクタンク100B、100Y、100C、100Mのうち、インクタンク100Bのみに設けられている。しかし、突出部167は、インクタンク100B、100Y、100C、100Mの少なくとも一つに設けられていてもよい。
[光学センサ98]
プリンタ部11は、光学センサ98を備えている。光学センサ98は、筐体14に取り付けられている。図9に破線で示されるように、光学センサ98は、タンクセット99が筐体14の内部に据え置かれた状態において、インクタンク100Bのフレーム141の突出部167の右方及び左方に位置している。
光学センサ98は、発光部98Aと受光部98Bとを備えている。発光部98Aと受光部98Bとは、左右方向9において突出部167を挟んで配置されている。発光部98Aは、突出部167の右方に位置している。受光部98Bは、突出部167の左方に位置している。なお、発光部98Aと受光部98Bとの配置位置は、左右逆であってもよい。
発光部98Aにおける受光部98Bへの光の照射位置と、受光部98Bにおける発光部98Aからの光の受光位置とが、第2ライン147以下の高さとなるように、発光部98Aと受光部98Bの上下方向7の配置位置が決定されている。本実施形態では、図10に示されるように、光学センサ98は、第2ライン147よりも下方に位置する。つまり、突出部167における光学センサ98から照射された光の光路に相当する位置の高さは、図10に示される破線よりも低い位置である。ここで、当該破線は、使用姿勢のインクタンクにインクの補充が必要となる最小貯留量であるインクの液面を示している。以上より、突出部167の上下方向7の位置は、第2ライン147よりも下方の位置を含む。
光学センサ98は、電気回路を介して複合機10の制御部(不図示)に電気的に接続されている。
発光部98Aから受光部98Bへ向けて光が照射される。照射された光は、突出部167を透過して突出部167の内部空間167Aへ進入する。内部空間167Aに貯留されたインクの液面が光路よりも上方である場合、光は内部空間167Aに貯留されたインクに遮られて受光部98Bへ到達しない。これにより、光学センサ98から制御部へローレベルの信号が出力される。一方、インクの液面が光路よりも下方である場合、光は内部空間167Aにおいて空気中を進む。この場合、光は内部空間167Aを通過して受光部98Bへ到達する。これにより、光学センサ98から制御部へハイレベルの信号が出力される。
制御部は、光学センサ98からの信号がローレベルである場合にインク室111に貯留されたインクの液面が第2ライン147よりも高いと判断し、光学センサ98からの信号がハイレベルである場合にインク室111に貯留されたインクの液面が第2ライン147よりも低いと判断する。
[注入口112]
図1(B)に示されるように、各インクタンク100B、100Y、100C、100Mの傾斜壁106の各々には、インク室111の第1インク室131にインクを注入するための注入口112B、112Y、112C、112M(これらの総称して「注入口112」と表記することがある。)が設けられている。注入口112(液体注入口の一例)は、傾斜壁106を厚み方向に貫通して、対応する第1インク室131をインクタンク100の外部に連通させる。傾斜壁106の内面は、第1インク室131の前インク室137に面している。傾斜壁106の外面は、インクタンク100の外部に面している。したがって、注入口112は、第1インク室131とインクタンク100の外部とを直接連通させる。つまり、本実施形態において、注入口112は、第1インク室131及び第2インク室132のうち突出部167が設けられていない方の第1インク室131に設けられている。なお、注入口112は、第2インク室132にインクを注入するためのものであってもよい。
傾斜壁106及び傾斜壁106に設けられた注入口112は、カバー70を開位置に位置させることによって、開口22を通じて複合機10の外部に露出する。注入口112を通じて第1インク室131にインクが注入される際のインクタンク100の姿勢(注入姿勢)は、使用姿勢である。すなわち、インクタンク100が使用姿勢にあるときに、注入口112を通じて第1インク室131にインクが注入される。
[キャップ113]
図1に示されるように、インクタンク100は、注入口112を閉塞させるように傾斜壁106に対して着脱可能なキャップ113B、113Y、113C、113Mを有する。キャップ113は、インクタンク100の4つの注入口112B,112Y,112C,112Mに対応して4つのキャップ113B、113Y、113C、113Mがある。図1(A)に示されるように、傾斜壁106に取り付けられたキャップ113は、注入口112の周縁を画定する壁面に密着して注入口112を閉塞させる。一方、図1(B)に示されるように、傾斜壁106から取り外されたキャップ113は、注入口112を開放する。キャップ113は、カバー70を開位置に位置させた状態で、傾斜壁106に対して着脱される。また、キャップ113を注入口112から取り外すことによって、注入口112を通じてインク室111にインクが注入可能となる。
[カバー70]
図1に示されるように、カバー70は、筐体14の前壁14Aに形成された開口22を開閉可能に設けられている。カバー70は、左右方向9に沿って延びる回動軸線70A周りに回動する。カバー70は、開口22に対応した大きさの外形であり、開口22に向かって開口する箱形状である。カバー70は、閉位置において、インクタンク100の前壁101の立壁102及び傾斜壁106を覆う。カバー70は、開位置において、インクタンク100の前壁101の立壁102及び傾斜壁106を筐体14の外部へ露出させる。
[上記実施形態の作用効果]
上記実施形態によれば、インクタンク100は、複数の空間(インク室111及び大気連通路)に仕切り分けられている。
また、上記実施形態によれば、インク室111の右面及び左面の各々にフィルム142、143が設けられている。また、左右方向9に沿った視線において、大気連通路の第1連通路171及び第2連通路172(第1部分)と、後方連通路178及びラビリンス179(第2部分)とは重複している。これにより、第1部分をフィルム142により区画し且つ第2部分をフィルム143により区画することができる。また、第2部分をフィルム142により区画し且つ第1部分をフィルム143により区画することができる。また、第1部分の一部をフィルム142により区画し且つ第2部分の当該一部に対応する部分をフィルム143により区画するとともに、第1部分の当該一部に対する他の部分をフィルム143により区画し且つ第2部分の当該他の部分に対応する部分をフィルム142により区画することもできる。以上のように構成することで、インクタンク100の占有空間を小さく維持することができる。
また、上記実施形態によれば、第1連通路171及び第2連通路172が左右方向9に沿って長い、つまり第1連通路171及び第2連通路172が深いため、第1連通路171及び第2連通路172においてインクを円滑に流通させることができる。ここで、第1連通路171及び第2連通路172は、インク室111と連通している。そのため、インクタンク100が傾けられることなどによってインク室111から第1連通路171及び第2連通路172に進入したインクを速やかにインク室111に戻すことができる。
また、上記実施形態によれば、第1連通路171及び第2連通路172を右側に集めることができ、後方連通路178及びラビリンス179を左側に集めることができる。これにより、インクタンク100の構成を単純化することができる。
また、上記実施形態によれば、第1連通路171及び第2連通路172が幅広であるため、第1連通路171及び第2連通路172においてインクを円滑に流通させることができる。ここで、第1連通路171及び第2連通路172は、インク室111と連通している。そのため、インクタンク100が傾けられることなどによってインク室111から第1連通路171及び第2連通路172に進入したインクを速やかにインク室111に戻すことができる。
また、上記実施形態によれば、内壁75、76、77、82と隔壁186とが交差している。そのため、内壁75、76、77、82は、例えばフィルム143の溶着時にフィルム143が隔壁186に圧着されることによって、隔壁186が左右方向9に沿って内壁75、76、77、82へ向けて力を付与された場合に、隔壁186を支えることができる。また、隔壁186は、例えばフィルム142の溶着時にフィルム142が内壁75、76、77、87に圧着されることによって、内壁75、76、77、82が左右方向9に沿って隔壁186へ向けて力を付与された場合に、内壁75、76、77、82を支えることができる。つまり、インクタンク100の強度を強くすることができる。
また、上記実施形態によれば、半透膜183によってインクの流通が遮断されるため、インクが大気開放口187を通じてインクタンク100の外部へ漏れることを防止できる。
また、上記実施形態によれば、インク室111から第1連通路171及び第2連通路172へ進入したインクが半透膜183に接触するためには、当該インクは第1路176からUターンするようにして第2路177へ進入する必要がある。これにより、インクの半透膜183への付着を低減することができる。
[変形例]
上記実施形態では、図12(A)に示されるように、第1部分121(上記実施形態において第1連通路171及び第2連通路172によって構成される部分)の全ては、筐体140の右部に位置しており、第2部分122(上記実施形態において後方連通路178及びラビリンス179によって構成される部分)の全ては、筐体140の左部に位置していた。換言すると、第1部分121は、フィルム142によって区画されており、第2部分122は、フィルム143によって区画されていた。
しかし、上記実施形態とは逆に、図12(B)に示されるように、第1部分121の全てが、筐体140の左部に位置しており、第2部分122の全てが、筐体140の右部に位置していてもよい。換言すると、第1部分121は、フィルム143によって区画されており、第2部分122は、フィルム142によって区画されていてもよい。なお、この場合、内壁71は、左右方向9において、フレーム141の右端に近い位置に設けられている。
また、図12(C)に示されるように、第1部分121の一部が筐体140の右部に位置しており、第1部分121の当該一部以外が筐体140の左部に位置していてもよい。また、第2部分122の一部が筐体140の左部に位置しており、第2部分122の当該一部以外が筐体140の右部にしていてもよい。この場合、左右方向9において、第1部分121の一部が第2部分122の一部と対向しており、第1部分121の当該一部以外が第2部分122の当該一部と対向している。なお、図12(C)では、第1部分121と第2部分122との全てが左右方向9において対向しているが、第1部分121と第2部分122との一部が左右方向9において対向していてもよい。
また、図12(B)及び図12(C)に示される構成では、第1路176、第2路177、及び第3路170の延びる向きが、上記実施形態とは逆であってもよい。例えば、第1路176は、フィルム143の近傍において第1部分121と連通しており、フィルム142へ向けて右方へ延びていてもよい。また、第2路177は、フィルム142の近傍において第1路176と連通しており、フィルム143へ向けて左方へ延びていてもよい。また、第3路170は、フィルム143の近傍において第2路177と連通しており、フィルム142へ向けて右方へ延びていてもよい。
また、上記実施形態では、注入口112は、各インクタンク100に一つ設けられていたが、二つ以上設けられていてもよい。
また、上記実施形態では、大気開放口187は、各インクタンク100に一つ設けられていたが、二つ以上設けられていてもよい。
また、上記実施形態では、インク室111内のインクが流出される開口158は、各インクタンク100に一つ設けられていたが、二つ以上設けられていてもよい。
また、上記実施形態では、第2インク室132がバッファ室148とインク流出路114とを備えていたが、第1インク室131がバッファ室148とインク流出路114とを備えていてもよい。この場合、バッファ室148は、第1インク室131とインク流出路114との間に介在している。また、第1インク室131及び第2インク室132の双方がバッファ室148とインク流出路114とを備えていてもよい。
また、上記実施形態では、インクを液体の一例として説明したが、本発明はこれに限定されない。すなわち、インクに代えて、印刷時にインクに先立って記録用紙に吐出される前処理液、或いは記録ヘッド39のノズル40の乾燥を防止するために記録ヘッド39のノズル40近傍に噴霧される水等が、液体の一例であってもよい。
10・・・複合機(装置)
39・・・記録ヘッド(液体消費部)
100・・・インクタンク(タンク)
111・・・インク室(液体貯留室)
112・・・注入口(液体注入口)
140・・・筐体
142・・・フィルム(第1フィルム)
143・・・フィルム(第2フィルム)
158・・・開口(液体流出口)
171・・・第1連通路(第1部分)
172・・・第2連通路(第1部分)
178・・・後方連通路(第2部分)
179・・・ラビリンス(第2部分)
187・・・大気開放口

Claims (7)

  1. 液体消費部を有する装置に据え置かれるタンクであって、
    液体を貯留する液体貯留室と、
    上記液体貯留室に液体が注入される液体注入口と、
    大気開放口を介して上記液体貯留室と上記タンクの外部とを連通する大気連通路と、
    上記大気連通路の一部を形成するラビリンスと、
    上記大気連通路の上記ラビリンス以外の一部と上記ラビリンスとを、上下方向及び前後方向に直交する水平方向に隔てる壁と、
    前壁と、
    上記前壁と前後方向に対向する後壁と、
    前後方向において上記前壁と上記後壁との間に位置する一対の側壁であって、上記前壁の上記水平方向の長さが上記一対の側壁の前後方向の長さよりも短い一対の側壁と、を備え
    上記ラビリンスの全ては、上記水平方向に沿った視線において、上記大気連通路の上記ラビリンス以外の一部と重なっているタンク。
  2. 上記大気開放口が貫通する上壁を備え、
    上記前壁は、外面に上記水平方向に延びる線を有する請求項1に記載のタンク。
  3. 上記一対の側壁のうちの一方の少なくとも一部がフィルムから構成されており、
    上記フィルムは、上記液体貯留室の一部及び上記ラビリンスの一部を区画している請求項1又は2に記載のタンク。
  4. 上記液体貯留室の一部及び上記ラビリンスの一部を区画する上記フィルムは、単一のフィルムである請求項に記載のタンク。
  5. 上記ラビリンスの上記水平方向の長さは、上記大気連通路の上記ラビリンス以外の一部の上記水平方向の長さよりも短い請求項1からのいずれかに記載のタンク。
  6. 上記ラビリンスは、上下方向に延びる少なくとも3つの流路を含んでいる請求項1からのいずれかに記載のタンク。
  7. 上記大気連通路は、上記液体貯留室の上方に配置されている請求項1からのいずれかに記載のタンク。
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