JP7251436B2 - 電源装置及び電源制御プログラム - Google Patents

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開示の技術は、電源装置及び電源制御プログラムに関する。
電源装置に関する技術として、以下の技術が知られている。例えば、ダイオードブリッジ回路と、主インダクタと、主スイッチング素子と、主ダイオードと、補助インダクタと、補助スイッチング素子と、補助ダイオードと、平滑コンデンサとを備えたAC-DCコンバータが知られている。このAC-DCコンバータは、交流電源からの入力電流の瞬時値が所定値より小さい期間には、主スイッチング素子を停止して、補助スイッチング素子の動作によりハードスイッチングで電力変換を行う。
トランスの一次巻線に接続されたスイッチング素子と、トランスの二次巻線に接続された補助スイッチング素子と、制御部と、を含むスイッチング電源回路が知られている。制御部は、出力電圧を監視し、同出力電圧がほぼ一定になるようにスイッチング素子及び補助スイッチング素子のオン時間を制御する。
国際公開第2011/083503号 特開2004-357495号公報
交流電力を直流電力に変換する電源装置として最も単純なものは、ブリッジ接続された複数のダイオードを含んで構成される全波整流回路と、出力電圧を平滑化するためのキャパシタにより構成され得る。このような単純な構成の電源装置においては、電源装置に入力される交流電圧のピーク付近においてのみ電源装置に電流が流入する。すなわち、入力電流の波形は、正弦波から大きく歪み、力率が低下する。この場合、商用電源の周波数(50Hzまたは60Hz)の整数倍の高調波電流成分が発生する。この高調波電流成分が、商用電源側に大量に流出すると、電力の送配電設備を損傷させるなどの問題が発生する。
そこで、電源装置においては、入力電流の波形を入力電圧の波形に近づける(力率を1に近づける)ためのPFC(power factor correction)回路が備えられる。PFC回路は、例えば、インダクタ、スイッチング素子、ダイオードを含んで構成される。スイッチング素子は、オン状態となることによりインダクタに流れる電流を出力端子に向かう経路とは異なる経路に分岐させる。スイッチング素子がオフ状態となることで、スイッチング素子のオン期間中にインダクタに蓄積されたエネルギーがダイオードを介して出力端子から放出される。スイッチング素子のスイッチングを適切に制御することで、入力電流の波形を入力電圧の波形に近づけることが可能となる。
PFC回路を構成するスイッチング素子のスイッチング周波数を高くすることで、電源装置を小型化することが可能である。ここで、スイッチング素子に起因して発生する損失として、以下のものが挙げられる。1つ目は、スイッチング素子の抵抗成分に流れる電流による損失(抵抗損失)である。2つ目は、スイッチング素子がオンオフする際の過渡状態における損失(スイッチング損失)である。3つ目は、スイッチング素子のゲート容量に起因する損失(ドライブ損失)である。4つ目は、スイッチング素子の出力容量に起因する損失(出力損失)である。上記した損失のうち、スイッチング損失、ドライブ損失、出力損失は、スイッチング周波数が高くなる程、大きくなる。従って、スイッチング周波数の高周波化及び電源装置の小型化には限界があった。特に、大電力のスイッチングに使用されるIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)は、MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)と比較して、オフ時におけるテール電流が顕著であり、オフ時におけるスイッチング損失が大きいため、高周波化が困難である。スイッチング素子に起因して発生する損失を抑制する方法として、PFC回路をソフトスイッチ型の構成とする方法が考えられる。ソフトスイッチ型のPFC回路は、電源装置の力率を改善するための主たる機能を担う第1のスイッチング素子に加え、補助的な第2のスイッチング素子を含む。第2のスイッチング素子は、第1のスイッチング素子のオンオフのタイミングに合わせてオンオフすることで、第1のスイッチング素子に付随するキャパシタ成分に蓄積されたエネルギーが、負荷側に回生される。しかしながら、第1のスイッチング素子の一端に生じる電圧である素子電圧のレベルにかかわらず第2のスイッチング素子をスイッチングさせた場合には、損失がかえって大きくなる場合がある。
開示の技術は、1つの側面として、第2のスイッチング素子のスイッチングを素子電圧のレベルに応じて制御することで、素子電圧のレベルにかかわらず第2のスイッチング素子をスイッチングさせた場合に生じる損失を抑制することを目的とする。
開示の技術に係る電源装置は、第1のインダクタ、第1のスイッチング素子、第2のインダクタ、第2のスイッチング素子、第1の制御部及び第2の制御部を備える。前記第1のインダクタは、一端に入力電圧が入力される。前記第1のスイッチング素子は、一端が前記第1のインダクタの他端に接続され、オン状態となることにより、前記第1のインダクタに流れる電流を出力端子に向かう経路とは異なる経路に分岐させる。第2のインダクタは、一端が前記第1のスイッチング素子の一端に接続されている。第2のスイッチング素子は、一端が前記第2のインダクタの他端に接続され、オン状態となることにより、前記第2のインダクタに流れる電流を前記出力端子に向かう経路とは異なる経路に分岐させる。前記第1の制御部は、前記第1のスイッチング素子のスイッチングを制御する。前記第2の制御部は、前記第1のスイッチング素子の一端に生ずる電圧である素子電圧のレベルが、第1のレベルより高い場合に、前記第1のスイッチング素子がオフ状態からオン状態に切り替わる前に、前記第2のスイッチング素子をオフ状態からオン状態に切り替える。前記第2の制御部は、前記素子電圧のレベルが、前記第1のレベルより高い場合に、前記第1のスイッチング素子がオフ状態からオン状態に切り替わった後に、前記第2のスイッチング素子をオン状態からオフ状態に切り替える。前記第2の制御部は、前記素子電圧のレベルが、前記第1のレベルより低い場合に、前記第2のスイッチング素子のスイッチングを停止させる。
開示の技術は、1つの側面として、第2のスイッチング素子のスイッチングを素子電圧のレベルに応じて制御することで、素子電圧のレベルにかかわらず第2のスイッチング素子をスイッチングさせた場合に生じる損失を抑制する、という効果を奏する。
開示の技術の実施形態に係る電源装置の構成の一例を示す図である。 開示の技術の実施形態に係る電源装置の各部の波形を示すタイミングチャートである。 比較例に係る電源装置の構成の一例を示す図である。 比較例に係る電源装置における出力電圧及び出力電流の波形の一例を示す図である。 開示の技術の実施形態に係る電源装置が備えるPFC回路の構成の一部を抜粋して示した図である。 開示の技術の実施形態に係る電源装置における出力電圧及び出力電流の波形の一例を示す図である。 下段はスイッチング素子における電圧・電流波形の一例であり、上段は下段の電圧・電流波形に対応するスイッチング素子における損失を示す図である。 開示の技術の実施形態に係る電源装置が備えるPFC回路の構成の一部を抜粋して示した図である。 開示の技術の他の実施形態に係る電源装置の構成の一例を示す図である。 開示の技術の他の実施形態に係るタイミング調整回路の動作の一例を示すタイミングチャートである。 開示の技術の他の実施形態に係るタイミング調整回路の動作の一例を示すタイミングチャートである。 開示の技術の他の実施形態に係る電源装置の構成の一例を示す図である。 開示の技術の他の実施形態に係るMPUによって実現される機能を示す機能ブロック図である。 開示の技術の他の実施形態に係るMPUのハードウェア構成を示す図である。 開示の技術の他の実施形態に係るプロセッサが電源制御プログラムを実行することにより実施される処理の流れの一例を示すフローチャートである。 開示の技術の他の実施形態に係るプロセッサが電源制御プログラムを実行することにより実施される処理の流れの一例を示すフローチャートである。 開示の技術の第5の実施形態に係る電源装置の構成の一例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。尚、各図面において、実質的に同一又は等価な構成要素又は部分には同一の参照符号を付している。
[第1の実施形態]
図1は、開示の技術の第1の実施形態に係る電源装置1の構成の一例を示す図である。電源装置1は、入力端子T1、T2に接続された交流電源10から供給される交流電力を直流電力に変換して出力端子T3、T4から出力するAC-DCコンバータである。電源装置1は、EMI(Electromagnetic Interference)フィルタ11、整流回路12、電流検出回路13、PI(Proportinal Integral)制御器14、ノイズフィルタ15、乗算器16、コンパレータ17、フリップフロップ18、クロック発生器19及び選択回路20を備えている。また、電源装置1は、インダクタL1、L2、スイッチング素子Q1、Q2、ダイオードD1、D2、ドライバG1、G2、出力キャパシタC、入力端子T1、T2及び出力端子T3、T4を備えている。上記の構成のうち、EMIフィルタ11、整流回路12、出力キャパシタC、入力端子T1、T2及び出力端子T3、T4を除く部分がPFC回路を構成する。
交流電源10から供給される交流電力は、EMIフィルタ11を介して整流回路12に入力される。整流回路12は、ブリッジ接続された4つのダイオードを含んで構成される全波整流回路であり、交流電源10から供給される交流電力の全波整流を行う。整流回路12の一方の出力端は、インダクタL1及びダイオードD1を介して高電位側の出力端子T3に接続されている。整流回路12の他方の出力端は、低電位側の出力端子T4に接続されている。
インダクタL1は、一端に全波整流が行われた入力電圧が入力され、他端がダイオードD1を介して高電位側の出力端子T3に接続されている。ダイオードD1は、アノードがインダクタL1の他端に接続され、カソードが出力端子T3に接続されている。
スイッチング素子Q1は、電界効果型のトランジスタであり、ドレインがインダクタL1とダイオードD1との接続点に接続され、ソースが電流検出回路13に接続され、ゲートがドライバG1の出力端に接続されている。スイッチング素子Q1は、ドライバG1から出力される駆動信号g1に応じてオンオフする。スイッチング素子Q1は、例えばGaN-HEMT(High Electron Mobility Transistor)であってもよい。また、スイッチング素子Q1は、MOSFETまたはIGBTであってもよい。
スイッチング素子Q1がオン状態となることにより、インダクタL1に流れる電流が出力端子T3に向かう経路とは異なる経路(すなわち、スイッチング素子Q1を通過する経路)に分岐される。スイッチング素子Q1のドレイン-ソース間には、キャパシタC1が接続されている。
インダクタL2は、一端がスイッチング素子Q1のドレインに接続されており、他端がダイオードD2を介して高電位側の出力端子T3に接続されている。ダイオードD2は、アノードがインダクタL2の他端に接続され、カソードが出力端子T3に接続されている。インダクタL2のインダクタンスは、インダクタL1のインダクタンスよりも小さいことが好ましい。
スイッチング素子Q2は、サイズがスイッチング素子Q1よりも小さい電界効果型のトランジスタであり、従って、寄生容量である出力容量Cossがスイッチング素子Q1よりも小さい。スイッチング素子Q2は、ドレインがインダクタL2とダイオードD2との接続点に接続され、ソースが低電位側の出力端子T4に接続され、ゲートがドライバG2の出力端に接続されている。スイッチング素子Q2のドレイン-ソース間には、キャパシタC2が接続されている。スイッチング素子Q2は、ドライバG2から出力される駆動信号g2に応じてオンオフする。スイッチング素子Q2は、例えばGaN-HEMTであってもよい。また、スイッチング素子Q2は、MOSFETまたはIGBTであってもよい。
スイッチング素子Q2がオン状態となることにより、インダクタL2に流れる電流が出力端子T3に向かう経路とは異なる経路(すなわち、スイッチング素子Q2を通過する経路)に分岐される。出力キャパシタCは、一端が高電位側の出力端子T3に接続され、他端が低電位側の出力端子T4に接続されている。出力キャパシタCは、出力端子T3-T4間に出力される出力電圧Voutの波形を平滑化する。
出力端子T3から出力される出力電圧Voutは、抵抗素子R4及びR5によって分圧され、PI制御器14に入力されている。PI制御器14は、コンパレータ31、基準電源32、抵抗素子R6、R7及びキャパシタC4を含んで構成されている。PI制御器14は、抵抗素子R4及びR5を含む分圧回路から供給される出力電圧Voutの分圧と、基準電源32から供給される基準電圧とを比較し、比例、積分演算を行うことで、出力電圧Voutを一定とするための制御電圧a1を出力する。制御電圧a1は、乗算器16に供給される。
ノイズフィルタ15は、抵抗素子R1、R2、R3及びキャパシタC3を含んで構成されている。ノイズフィルタ15は、整流回路12によって全波整流が行われた入力電圧を、抵抗素子R1、R2を含む分圧回路によって分圧し、抵抗素子R3及びキャパシタC3を含むローパスフィルタによってノイズ成分を除去する。ノイズフィルタ15は、分圧及びノイズ除去を行った入力電圧を制御電圧a2として出力する。制御電圧a2は、乗算器16に供給される。
乗算器16は、制御電圧a1とa2とを乗算した結果を、制御電圧a3として出力する。制御電圧a3は、交流電源10から供給されて電源装置1に流入する入力電流の波形を、入力電圧の波形(全波整流波形)に近づけるための目標値である。制御電圧a3は、コンパレータ17に供給される。
電流検出回路13は、抵抗素子Rd及び差動増幅器33を含んで構成されている。抵抗素子Rdは、一端がスイッチング素子Q1のソースに接続され、他端が出力端子T4に接続されている。電流検出回路13は、スイッチング素子Q1がオン状態のときにインダクタL1に流れる電流の大きさを示す制御電圧a4を出力する。制御電圧a4は、コンパレータ17に供給される。
コンパレータ17は、インダクタL1に流れる電流の大きさを示す制御電圧a4が、入力電流の波形を入力電圧の波形に近づけるための目標値を示す制御電圧a3よりも大きい場合にハイレベルの信号を出力し、それ以外はローレベルの信号を出力する。コンパレータ17の出力信号は、フリップフロップ18のリセット入力端子に供給される。クロック発生器19は、一定周期のクロック信号を出力する。クロック信号はフリップフロップ18のセット入力端子に供給される。
フリップフロップ18は、コンパレータ17から供給される信号がハイレベルとなることでリセットされ、クロック発生器19から供給されるクロック信号がハイレベルとなることでセットされる。すなわち、フリップフロップ18は、クロック信号がハイレベルとなるタイミングでスイッチング素子Q1をオン状態とし、インダクタL1に流れる電流の大きさが目標値を超えたタイミングでスイッチング素子Q1をオフ状態とする制御信号a5を出力する。スイッチング素子Q1が、制御信号a5に応じてオンオフすることにより、電源装置1に流入する入力電流の波形を、入力電圧の波形に近づける(力率を1に近づける)ことができる。
制御信号a5は、抵抗素子R8及びキャパシタC5を含む遅延回路によって遅延され、ドライバG1に供給される。ドライバG1は、制御信号a5に基づいてスイッチング素子Q1を駆動するための駆動信号g1を生成し、これをスイッチング素子Q1のゲートに供給する。
制御信号a5は、選択回路20にも供給される。選択回路20は、抵抗素子R10及びR11を含む分圧回路、コンパレータ21、基準電源22及びANDゲート23を含んで構成されている。スイッチング素子Q1のドレイン電圧Vは、抵抗素子R10及びR11を含む分圧回路によって分圧される。コンパレータ21は、スイッチング素子Q1のドレイン電圧Vの分圧が、基準電源22から供給される基準電圧VREF1よりも高い場合にハイレベルの出力信号を出力し、それ以外の場合はローレベルの出力信号を出力する。ANDゲート23は、コンパレータ21の出力信号と、フリップフロップ18から供給される制御信号a5との論理積を出力する。
すなわち、選択回路20は、スイッチング素子Q1のドレイン電圧Vのレベルが所定のレベルよりも高い場合に制御信号a5を通過させ、スイッチング素子Q1のドレイン電圧Vのレベルが、所定のレベルよりも低い場合に制御信号a5を遮断する。選択回路20(ANDゲート23)の出力信号は、抵抗素子R9とキャパシタC6とを含む微分回路を介してドライバG2に供給される。ドライバG2は、選択回路20の出力信号に基づいてスイッチング素子Q2を駆動するための駆動信号g2を生成し、これをスイッチング素子Q2のゲートに供給する。
選択回路20が制御信号a5を通過させた場合、スイッチング素子Q2は、制御信号a5の微分に基づいて生成された駆動信号g2に応じたタイミングでオンオフする。一方、選択回路20が制御信号a5を遮断した場合、駆動信号g2が生成されず、スイッチング素子Q2のスイッチングは停止し、スイッチング素子Q2はオフ状態を維持する。このように、選択回路20は、スイッチング素子Q1のドレイン電圧Vのレベルが、所定のレベルよりも低い場合に、制御信号a5を遮断することにより、スイッチング素子Q2のスイッチングを停止させ、スイッチング素子Q2をオフ状態に維持する。
図2は、スイッチング素子Q1のドレイン電圧Vのレベルが、所定のレベルよりも高い場合(選択回路20が、制御信号a5を通過させる場合)の、電源装置1の各部の波形を示すタイミングチャートである。図2には、制御信号a5、ドライバG2の入力(微分回路の出力)、ドライバG1の入力(遅延回路の出力)、駆動信号g2(ドライバG2の出力)、駆動信号g1(ドライバG1の出力)、スイッチング素子Q1の電圧・電流及びスイッチング素子Q2の電圧・電流が示されている。なお、スイッチング素子Q1及びQ2の動作波形において、実線が電圧(ドレイン電圧)であり、点線が電流である。
制御信号a5は、クロック発生器19から出力されるクロック信号の立ち上がりに応じて立ち上がり、インダクタL1に流れる電流の大きさが目標値を超えたタイミングで立ち下がる。目標値は、交流電源10から供給され、電源装置1に流入する入力電流の波形を入力電圧の波形に近づけるべく、PI制御器14、ノイズフィルタ15、乗算器16によって導出される。
制御信号a5は、抵抗素子R8及びキャパシタC5を含む遅延回路によって遅延され、ドライバG1に入力される。ドライバG1は、遅延回路によって歪みが生じた制御信号a5を矩形波に整形し、これを駆動信号g1としてスイッチング素子Q1のゲートに供給する。スイッチング素子Q1は、駆動信号g1に応じてオンオフする。
また、制御信号a5は、抵抗素子R9及びキャパシタC6を含む微分回路によって微分され、ドライバG2に入力される。ドライバG2は、微分回路によって歪みが生じた制御信号a5を矩形波に整形し、これを駆動信号g2としてスイッチング素子Q2のゲートに供給する。スイッチング素子Q2は、駆動信号g2に応じてオンオフする。
制御信号a5が、抵抗素子R8及びキャパシタC5を含む遅延回路を経由することで、スイッチング素子Q1がオフ状態からオン状態に切り替わるタイミングは、スイッチング素子Q2がオフ状態からオン状態に切り替わるタイミングに対して遅延する。換言すれば、スイッチング素子Q1がオフ状態からオン状態に切り替わる前に、スイッチング素子Q2がオフ状態からオン状態に切り替わる。スイッチング素子Q1のドレイン電圧Vが略ゼロとなった後に、スイッチング素子Q1がオン状態に切り替わるように、遅延回路の回路定数(抵抗素子R8の抵抗値及びキャパシタC5のキャパシタンス)が設定される。
制御信号a5が、抵抗素子R9及びキャパシタC6を含む微分回路を経由することで、駆動信号g2のパルス幅は、制御信号a5のパルス幅に対して狭くなる。スイッチング素子Q1がオフ状態からオン状態に切り替わった後に、スイッチング素子Q2がオン状態からオフ状態に切り替わるように、微分回路の回路定数(抵抗素子R9の抵抗値及びキャパシタC6のキャパシタンス)が設定される。
次に、インダクタL1、L2、スイッチング素子Q1、Q2、ダイオードD1、D2等を含んで構成されるPFC回路について以下に詳細に説明する。
図3は、PFC回路を備えていない比較例に係る電源装置1Xの構成の一例を示す図である。すなわち、電源装置1Xは、EMIフィルタ11、整流回路12及び出力キャパシタCのみで構成されている。図4は、比較例に係る電源装置1Xにおける出力電圧Vout及び出力電流Ioutの波形の一例を示す図である。PFC回路を備えていない電源装置1Xにおいては、全波整流波形のピーク付近においてのみ電流が出力され、負荷Rに供給される。従って、電源装置1Xに入力される交流電圧のピーク付近においてのみ電源装置1Xに電流が流入する。すなわち、入力電流の波形は、全波整流波形から大きく歪み、力率が低下する。この場合、商用電源の周波数(50Hzまたは60Hz)の整数倍の高調波電流成分が発生する。この高調波電流成分が、商用電源側に大量に流出すると、電力の送配電設備を損傷させるなどの問題が発生する。
図5は、開示の技術の実施形態に係る電源装置1が備えるPFC回路のうち、インダクタL1、スイッチング素子Q1及びダイオードD1を抜粋して示した図である。図6は、電源装置1における出力電圧Vout及び出力電流Ioutの波形の一例を示す図である。電源装置1において、スイッチング素子Q1がオン状態となることにより、インダクタL1に流れる電流が、スイッチング素子Q1を通過する経路に分岐される。スイッチング素子Q1がオン状態からオフ状態に切り替わることにより、スイッチング素子Q1のオン期間中にインダクタL1に蓄積されたエネルギーが、ダイオードD1を介して出力端子T3から出力される。スイッチング素子Q1がオンオフを繰り返すことで、インダクタL1に流れる電流Iの波形は、図6に示すようにのこぎり状となる。電流Iのピークのエンベロップが、電源装置1に入力される交流電圧の波形と相似形となるように、スイッチング素子Q1のスイッチングが制御される。負荷Rに供給される出力電流Ioutは、出力キャパシタCによって平滑化される。これにより、交流電源10からの入力電流の波形を、入力電圧の波形(全波整流波形)に近づけることが可能となり、高調波電流成分の、商用電源側への流出を抑制することが可能となる。
しかしながら、スイッチング素子Q1のスイッチングにより力率を改善するPFC回路においては、スイッチング素子Q1に起因して発生する損失が問題となる。スイッチング素子Q1に起因して発生する損失としては、以下のものが挙げられる。1つ目は、スイッチング素子Q1の抵抗成分に流れる電流による損失(抵抗損失)である。2つ目は、スイッチング素子Q1がオンオフする際の過渡状態における損失(スイッチング損失)である。3つ目は、スイッチング素子のゲート容量に起因する損失(ドライブ損失)である。4つ目は、スイッチング素子の出力容量Cossに起因する損失(出力損失)である。上記した損失のうち、スイッチング損失、ドライブ損失、出力損失は、スイッチング周波数が高くなる程、大きくなる。
図7の下段は、スイッチング素子Q1における電圧・電流波形の一例であり、実線が電圧(ドレイン電圧)であり、点線が電流である。図7の上段は、下段の電圧・電流波形に対応するスイッチング素子Q1における損失を示す図である。図7には、スイッチング素子Q1のオン状態への切り替え及びオフ状態への切り替え時においてスイッチング損失が発生し、スイッチング素子Q1のオン期間中において抵抗損失が発生している様子が示されている。
本実施形態に係る電源装置1においては、スイッチング素子Q1に起因して発生する損失を抑制するために、PFC回路がソフトスイッチ型の構成を有する。図8は、開示の技術の実施形態に係る電源装置1が備えるPFC回路のうち、インダクタL1、L2、スイッチング素子Q1、Q2、ダイオードD1、D2及びキャパシタC1を抜粋して示した図である。
ソフトスイッチ型のPFC回路においては、スイッチング素子Q1のドレイン-ソース間にキャパシタC1が接続される。これにより、スイッチング素子Q1のオフ時の電圧上昇を遅らせることができ、オフ側におけるスイッチング損失を小さくすることが可能である。なお、スイッチング素子Q1の寄生容量である出力容量Cossが十分に大きい場合には、キャパシタC1を設けることを要しない。
また、ソフトスイッチ型のPFC回路においては、電源装置1の力率を改善するための主たる機能を担うスイッチング素子Q1、インダクタL1、ダイオードD1に加え、補助的なスイッチング素子Q2、インダクタL2、ダイオードD2が設けられる。スイッチング素子Q2は、スイッチング素子Q1がオフ状態からオン状態に切り替わる直前にオン状態とされることで、スイッチング素子Q1に寄生する出力容量Coss及びキャパシタC1に蓄積されたエネルギーが、インダクタL2に蓄えられる。その後、スイッチング素子Q2がオン状態からオフ状態に切り替わることで、スイッチング素子Q2のオン期間中にインダクタL2に蓄えられたエネルギーがダイオードD2を介して出力端子T3から出力される。すなわち、スイッチング素子Q1に付随するキャパシタ成分に蓄積されたエネルギーが、負荷側に回生される。
スイッチング素子Q2としてスイッチング素子Q1よりも出力容量Cossが小さいものを使用することで、両スイッチング素子の出力容量差分のエネルギーを回収することが可能であり、このような回収手段を備えない構成と比較して損失を抑制することができる。また、スイッチング素子Q1のドレイン電圧Vが、略ゼロとなった後にスイッチング素子Q1がオフ状態からオン状態に切り替わることで、スイッチング素子Q1のオン側におけるスイッチング損失を小さくすることが可能である。このように、ソフトスイッチ型のPFC回路においては、スイッチング素子Q1がオンオフする際の過渡状態における損失(スイッチング損失)及びスイッチング素子Q1の出力容量Cossに起因する損失(出力損失)を抑制することが可能である。
ここで、GaN-HEMTは、MOSFETまたはIGBTと比較してオン抵抗が小さい。従って、スイッチング素子Q1としてGaN-HEMTを用いることで、MOSFETまたはIGBTを用いる場合と比較して、抵抗損失を抑制することが可能である。また、GaN-HEMTは、MOSFETまたはIGBTと比較してスイッチング速度が高い。従って、スイッチング素子Q1としてGaN-HEMTを用いることで、MOSFETまたはIGBTを用いる場合と比較して、スイッチング損失を抑制することが可能である。
一方、GaN-HEMTは、寄生容量である出力容量CossがMOSFETと比較して同等かむしろ大きい。従って、スイッチング素子Q1としてGaN-HEMTを用いた場合には、高周波動作時において、出力容量Cossに起因する損失(出力損失)が支配的となる。電源装置1によれば、インダクタL2及びスイッチング素子Q2により、スイッチング素子Q1の出力容量Cossに蓄積されたエネルギーを回収することが可能である。従って、GaN-HEMTを用いた場合の出力容量Cossの増大に伴う損失の増大を抑制することができる。
電源装置1によれば、入力される交流電圧の瞬時値が低くなる程、及び負荷Rにおいて消費される電力の瞬時値が小さくなる程、スイッチング素子Q1に付随するキャパシタ成分(出力容量Coss及びキャパシタC1を合成した合成キャパシタ)に蓄積されるエネルギーが小さくなる。すなわち、スイッチング素子Q2をスイッチングすることにより回収されるエネルギー(以下、回収エネルギーという)が小さくなる。一方、スイッチング素子Q2をスイッチングするとドライバG2において電力を消費する。従って、電源装置1に入力される交流電圧の瞬時値が低い場合、及び負荷Rにおいて消費される電力の瞬時値が小さい場合、スイッチング素子Q2のスイッチングを行うと、ドライバG2において消費される電力の量が、回収エネルギーを上回る場合がある。すなわちこの場合、スイッチング素子Q1に付随するキャパシタ成分に蓄積されたエネルギーを回収するためにスイッチング素子Q2をスイッチングすると、損失がかえって大きくなる。
そこで、電源装置1においては、スイッチング素子Q2のスイッチングによりドライバG2において消費される電力が回収エネルギーよりも大きくなる場合、選択回路20が制御信号a5を遮断することにより、スイッチング素子Q2のスイッチングを停止させ、スイッチング素子Q2をオフ状態に維持する。具体的には、選択回路20は、抵抗素子R10、R11を含む分圧回路によって、スイッチング素子Q1のドレイン電圧Vのレベルを検出する。これにより、スイッチング素子Q1に付随するキャパシタ成分(出力容量Coss及びキャパシタC1)に蓄積されるエネルギー、すなわち回収エネルギーを推定することができる。選択回路20は、分圧回路によって検出されたスイッチング素子Q1のドレイン電圧Vの分圧のレベルが、基準電圧VREF1よりも低い場合に制御信号a5を遮断する。
ここで、スイッチング素子Q1のドレイン電圧V、スイッチング素子Q1に付随するキャパシタ成分(出力容量Coss及びキャパシタC1を合成した合成キャパシタ)の静電容量をCとすると、回収エネルギーE(合成キャパシタに蓄積されるエネルギー)は、下記の(1)式によって表すことができる。
Figure 0007251436000001
電源装置1において、スイッチング素子Q2のスイッチングを行ったときのドライバG2の消費電力をEDRVとすると、選択回路20において、下記の(2)式及び(3)式を満たす基準電圧VREF1が設定される。これにより、スイッチング素子Q2のスイッチングによりドライバG2において消費される電力が回収エネルギーを上回る場合に、スイッチング素子Q2のスイッチングを停止させることができる。なお、(3)式において、αは、抵抗素子R10、R11を含む分圧回路における分圧比(R11/(R10+R11))である。
Figure 0007251436000002

Figure 0007251436000003
以上のように、開示の技術の実施形態に係る電源装置1によれば、スイッチング素子Q1のドレイン電圧Vのレベルが所定のレベルより低い場合(スイッチング素子Q2のスイッチングによりドライバG2において消費される電力が、回収エネルギーよりも大きくなる場合)に、スイッチング素子Q2のスイッチングが停止され、スイッチング素子Q2はオフ状態を維持する。これにより、スイッチング素子Q1に付随するキャパシタ成分に蓄積されたエネルギーの回収が行われなくなるものの、ドライバG2における電力消費が抑制され、電源装置1の全体として損失を小さくすることができる。一方、スイッチング素子Q1のドレイン電圧Vのレベルが所定のレベルより高い場合(スイッチング素子Q2のスイッチングによりドライバG2において消費される電力が、回収エネルギーよりも小さくなる場合)に、スイッチング素子Q2のスイッチングが行われ、スイッチング素子Q1に付随するキャパシタ成分に蓄積されたエネルギーの回収が行われる。
開示の技術の実施形態に係る電源装置1によれば、スイッチング素子Q1のドレイン電圧Vのレベルにかかわらず、スイッチング素子Q2をスイッチングさせる場合と比較して、電源装置の損失を小さくすることが可能となる。これにより、スイッチング周波数の高周波化及び電源装置1の小型化を実現することが可能となる。
なお、スイッチング素子Q1は、開示の技術における第1のスイッチング素子の一例である。スイッチング素子Q2は、開示の技術における第2のスイッチング素子の一例である。インダクタL1は、開示の技術における第1のインダクタの一例である。インダクタL2は、開示の技術における第2のインダクタの一例である。電流検出回路13、PI制御器14、乗算器16、コンパレータ17、フリップフロップ18、クロック発生器19、及び遅延回路(抵抗素子R8とキャパシタC5を含む遅延回路)を含んで構成される回路ブロックは、開示の技術における第1の制御部の一例である。第1の制御部は、スイッチング素子Q1のスイッチングを制御する。電流検出回路13、PI制御器14、乗算器16、コンパレータ17、フリップフロップ18、クロック発生器19、選択回路20、微分回路(抵抗素子R9とキャパシタC6とを含む微分回路)を含んで構成される回路ブロックは、開示の技術における第2の制御部の一例である。第2の制御部は、スイッチング素子Q1がオフ状態からオン状態に切り替わる前にスイッチング素子Q2をオフ状態からオン状態に切り替える。また、第2の制御部は、スイッチング素子Q1がオフ状態からオン状態に切り替わった後にスイッチング素子Q2をオン状態からオフ状態に切り替える。また、第2の制御部は、スイッチング素子Q1のドレイン電圧Vのレベルが、所定のレベルより低い場合に、スイッチング素子Q2のスイッチングを停止させる。
[第2の実施形態]
図9は、開示の技術の第2の実施形態に係る電源装置1Aの構成の一例を示す図である。第2の実施形態に係る電源装置1Aは、第1の実施形態に係る電源装置1が備えるクロック発生器19に代えて、タイミング調整回路50を備えている。タイミング調整回路50は、タイマ回路51a、51b、コンパレータ52、NOTゲート53、ANDゲート54、ORゲート55、XORゲート56、キャパシタC51、抵抗素子R51及びエッジ検出回路57を含んで構成されている。
タイマ回路51aは、リセット端子にハイレベルのリセット信号rstが入力された時点から期間T1が経過するとハイレベルのタイマ信号t1を出力する。タイマ回路51bは、リセット端子にハイレベルのリセット信号rstが入力された時点から期間T2(>T1)が経過するとハイレベルのタイマ信号t2を出力する。
コンパレータ52は、抵抗素子R10及びR11を含む分圧回路によって生成される、スイッチング素子Q1のドレイン電圧Vの分圧が、基準電源58から供給される基準電圧VREF2よりも高い場合に、ハイレベルの出力信号を出力する。基準電圧VREF2のレベルは、選択回路20において用いられる基準電圧VREF1のレベルよりも低いレベルとされている(VREF2<VREF1)。
コンパレータ52の出力信号は、NOTゲート53によって論理反転された後、制御信号b1としてANDゲート54の一方の入力端に入力される。ANDゲート54の他方の入力端には、タイマ回路51aから出力されるタイマ信号t1が入力される。ANDゲート54は、制御信号b1とタイマ信号t1との論理積を制御信号b2として出力する。
制御信号b2は、ORゲート55の一方の入力端に入力される。ORゲート55の他方の入力端には、タイマ回路51bから出力されるタイマ信号t2が入力される。ORゲート55は、制御信号b2とタイマ信号t2との論理和を制御信号b3として出力する。
制御信号b3は、XORゲート56の一方の入力端に入力される。XORゲート56の他方の入力端には、コンパレータ17から出力されるオフ信号offが入力される。XORゲート56は、制御信号b3とオフ信号offとの排他的論理和を制御信号b4として出力する。off信号は、スイッチング素子Q1のオン状態からオフ状態への切り替えタイミングを制御するための信号であり、フリップフロップ18のリセット入力端子にも供給される。XORゲート56から出力される制御信号b4は、フリップフロップ18のセット入力端子に供給される。
フリップフロップ18から出力される制御信号a5は、キャパシタC51及び抵抗素子R51を含む微分回路を介して、エッジ検出回路57に供給される。エッジ検出回路57は、制御信号a5の立ち上がりエッジが生じるタイミングでハイレベルとなるリセット信号rstを出力する。
図10A及び図10Bは、それぞれ、タイミング調整回路50の動作の一例を示すタイミングチャートである。図10Aは、スイッチング素子Q1のオフ状態におけるドレイン電圧Vの分圧のレベルが基準電圧VREF2よりも高い場合である。図10Bは、スイッチング素子Q1のオフ状態におけるドレイン電圧Vの分圧のレベルが基準電圧VREF2よりも低い場合である。
スイッチング素子Q1のオフ状態におけるドレイン電圧Vの分圧のレベルが基準電圧VREF2よりも高い場合(図10Aに示す場合)、制御信号b1はローレベルとなる。これにより、制御信号b4は、タイマ信号t2の周期である期間T2毎にハイレベルとなるので、フリップフロップ18は期間T2でセットされる。これにより、制御信号a5は期間T2毎にハイレベルとなり、スイッチング素子Q1は、期間T2毎にオン状態となる。
スイッチング素子Q1のオフ状態におけるドレイン電圧Vの分圧のレベルが基準電圧VREF2よりも低くなる場合(図10Bに示す場合)、タイマ信号t2の立ち上がりを待たずにフリップフロップ18がセットされる。これにより、ドレイン電圧Vの分圧のレベルが基準電圧VREF2のレベル以下となるタイミングでスイッチング素子Q1がオン状態となる。このとき、スイッチング素子Q1のドレイン電圧Vの分圧のレベルは、必ず基準電圧VREF1のレベルよりも低いので、スイッチング素子Q2は動作しない。
上記した第1の実施形態に係る電源装置1においては、スイッチング素子Q1がオフ状態からオン状態に切り替わるタイミングは、クロック発生器19から出力される一定周期のクロック信号によって定められている。すなわち、スイッチング素子Q1は、固定された周期でオフ状態からオン状態に切り替わる。選択回路20によりスイッチング素子Q2の動作が停止された場合、スイッチング素子Q1のオン状態への切り替えを固定周期で行った場合には、ドレイン電圧Vのレベルが最低となるタイミングでスイッチング素子Q1をオン状態に切り替えることが困難である。スイッチング素子Q1のドレイン電圧Vのレベルが比較的高い状態のときに、スイッチング素子Q1がオン状態に切り替わると、スイッチング損失が大きくなる。
第2の実施形態に係る電源装置1Aによれば、スイッチング素子Q1のドレイン電圧Vのレベルに応じて、スイッチング素子Q1がオン状態となるタイミングが変化する。すなわち、スイッチング素子Q1のオフ状態におけるドレイン電圧Vの分圧のレベルが、基準電圧VREF2のレベルよりも高い場合、第1の実施形態に係る電源装置1と同様、期間T2毎にスイッチング素子Q1がオン状態とされる。一方、スイッチング素子Q1のオフ状態におけるドレイン電圧Vの分圧のレベルが、基準電圧VREF2のレベルよりも低くなる場合、ドレイン電圧Vの分圧のレベルが基準電圧VREF2のレベル以下となるタイミングでスイッチング素子Q1はオン状態とされる。
すなわち、第2の実施形態に係る電源装置1Aによれば、選択回路20によりスイッチング素子Q2の動作が停止される場合、スイッチング素子Q1のドレイン電圧Vのレベルが十分に低くなったタイミングでスイッチング素子Q1がオン状態に切り替わる。これにより、スイッチング素子Q1のオン状態への切り替えを固定周期で行った場合と比較して、スイッチング素子Q1のスイッチング損失を抑制することができる。また、第2の実施形態に係る電源装置1Aによれば、周期T1のタイマ信号t1を出力するタイマ回路51aにより、スイッチング素子Q1のオン間隔が、周期T1に相当する期間よりも短くなることが防止される。これにより、ゼロクロス付近でスイッチング素子Q1のスイッチング周波数が過度に高くなることを防止することができる。
[第3の実施形態]
図11は、開示の技術の第3の実施形態に係る電源装置1Bの構成の一例を示す図である。電源装置1Bは、スイッチング素子Q1及びQ2のスイッチングを制御するMPU(Micro Processing Unit)60を含んで構成されている。MPU60は、第1の実施形態に係る電源装置1が備える、電流検出回路13、PI制御器14、乗算器16、コンパレータ17、フリップフロップ18、クロック発生器19、遅延回路(抵抗素子R8とキャパシタC5を含む遅延回路)、選択回路20、微分回路(抵抗素子R9とキャパシタC6を含む微分回路)によって実現される機能と同様の機能を有する。
図12は、MPU60によって実現される機能を示す機能ブロック図である。図12に示すように、MPU60は、第1の制御部61と第2の制御部62とを含んで構成されている。第1の制御部61は、スイッチング素子Q1のスイッチングを制御する。第2の制御部61は、スイッチング素子Q1がオフ状態からオン状態に切り替わる前にスイッチング素子Q2をオフ状態からオン状態に切り替える。また、第2の制御部62は、スイッチング素子Q1がオフ状態からオン状態に切り替わった後にスイッチング素子Q2をオン状態からオフ状態に切り替える。また、第2の制御部62は、スイッチング素子Q1のドレイン電圧Vのレベルが、所定のレベルより低い場合に、スイッチング素子Q2のスイッチングを停止させる。
図13は、MPU60のハードウェア構成を示す図である。MPU60は、バス63を介して相互に接続されたAFE(Analog Front End)64、プロセッサ65、RAM(Random Access Memory)66、ROM(Read Only Memory)67、タイマ68及びGPIO(General-purpose input/output)69A、69Bを含んで構成されている。
AFE64は、電源装置1Bを構成するアナログ回路とプロセッサ65とを仲介する回路ブロックであり、例えば、ノイズフィルタ15を介して入力される入力電圧を、デジタル値に変換するアナログ・デジタル変換を含む。また、AFE64は、抵抗素子R4及びR5を含む分圧回路を介して入力される出力電圧Voutの分圧をデジタル値に変換するアナログ・デジタル変換器を含む。また、AFE64は、電流検出回路13から供給される電圧を比較処理するコンパレータを含む。また、AFE64は、抵抗素子R10及びR11を含む分圧回路から供給されるスイッチング素子Q1のドレイン電圧Vの分圧を比較処理するコンパレータを含む。
ROM70は、電源制御プログラム70を記憶した不揮発性のメモリである。プロセッサ65は、電源制御プログラム70をROM67から読み出し、RAM66に展開し、電源制御プログラム70に記述された命令を順次実行する。これにより、MPU60は、第1の制御部61及び第2の制御部62として機能する。
GPIO69Aからは、スイッチング素子Q1のスイッチングを制御する制御信号が出力され、ドライバG1に供給される。GPIO69Bからは、スイッチング素子Q2のスイッチングを制御する制御信号が出力され、ドライバG2に供給される。
図14A及び14Bは、プロセッサ65が電源制御プログラム70を実行することにより実施される処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、図14Bは、図14AのステップS6において実施される処理の詳細を示したものである。
ステップS1において、プロセッサ65は、タイマ68をリセットする。ステップS2において、プロセッサ65は、出力電圧Voutを取得する。具体的には、プロセッサ65は、抵抗素子R4及びR5を含む分圧回路から供給される出力電圧Voutの分圧のデジタル値を取得する。
ステップS3において、プロセッサ65は、ステップS2において取得した出力電圧Voutのレベルに応じたデジタル値と基準値とを比較し、比例、積分演算を行うことで、出力電圧Voutを一定とするための制御値を導出する。
ステップS4において、プロセッサ65は、入力電圧を取得する。具体的には、プロセッサ65は、ノイズフィルタ15を介して供給される入力電圧のレベルに応じたデジタル値を取得する。
ステップS5において、プロセッサ65は、ステップS3で導出した制御値及びステップS4で導出した入力電圧のレベルに応じたデジタル値に基づいて、電源装置1Bに流入する入力電流の波形を、入力電圧の波形に近づけるための目標値を導出する。ステップS6において、プロセッサ65は、スイッチング素子Q1及びQ2のスイッチング制御を行う。
ステップS11において、プロセッサ65は、スイッチング素子Q1のドレイン電圧Vを取得する。具体的には、プロセッサ65は、抵抗素子R10及びR11を含む分圧回路から供給されるスイッチング素子Q1のドレイン電圧Vの分圧を、AFE64を構成するコンパレータによって基準電圧VREF1と比較した結果を取得する。基準電圧VREF1は、(2)式及び(3)式を満たすように設定される。
ステップS12において、プロセッサ65は、ステップS11において取得した比較結果に基づいて、スイッチング素子Q1のドレイン電圧Vが閾値よりも大きいか否かを判断する。プロセッサ65は、スイッチング素子Q1のドレイン電圧Vが閾値よりも大きいと判断した場合、処理をステップS13に移行する。一方、プロセッサ65は、スイッチング素子Q1のドレイン電圧Vが閾値よりも小さいと判断した場合、処理をステップS15に移行する。
ステップS13において、プロセッサ65は、スイッチング素子Q2をオン状態に制御する。すなわち、スイッチング素子Q2をオン状態とする制御信号が、GPIO69Bから出力される。プロセッサ65は、ステップS12において、スイッチング素子Q1のドレイン電圧Vが閾値よりも小さいと判断した場合、本ステップS13は、スキップされ、スイッチング素子Q2はオフ状態を維持する。
ステップS14において、プロセッサ65は、スイッチング素子Q2をオン状態とした時点からの経過時間TD1が、所定期間TX1に達したか否かを判断する。所定期間TX1は、下記の(4)式を満たす期間Tよりも長くなるように設定される。(4)式においてCは、スイッチング素子Q1の出力容量Coss及びキャパシタC1を合成した合成キャパシタの静電容量であり、VDMAXは、スイッチング素子Q1のドレイン電圧の最大値であり、Lは、インダクタL2のインダクタンスである。すなわち、スイッチング素子Q2をオン状態とすることにより、上記の合成キャパシタに蓄積された電荷の放電を完了させるのに必要十分な期間が、所定期間TX1として設定される。プロセッサ65は、スイッチング素子Q2をオン状態とした時点からの経過時間TD1が、所定期間TX1に達したと判断した場合、処理をステップS15に移行する。
Figure 0007251436000004
ステップS15において、プロセッサ65は、スイッチング素子Q1をオン状態に制御する。すなわち、スイッチング素子Q1をオン状態とする制御信号がGPIO69Aから出力される。
ステップS16において、プロセッサ65は、スイッチング素子Q2をオン状態とした時点からの経過時間TD2が所定期間TX2に達したか否かを判断する。所定期間TX2は、スイッチング素子Q2がオン状態とされてからスイッチング素子Q1のオン状態への移行が完了するまでの期間に相当する期間に設定される。
ステップS17において、プロセッサ65は、スイッチング素子Q2をオフ状態に制御する。プロセッサ65は、スイッチング素子Q2をオン状態とした時点からの経過時間TD2が所定期間TX2に達したと判断した場合、処理をステップS18に移行する。
ステップS18において、プロセッサ65は、インダクタL1に流れる電流Iが、目標値に達したか否かを判断する。具体的には、プロセッサ65は、電流検出回路13から供給される電圧とステップS5で導出した目標値とを、AFE64を構成するコンパレータによって比較した結果を取得する。プロセッサ65は、取得した比較結果に基づいて、インダクタL1に流れる電流Iが目標値に達したか否かを判断する。プロセッサ65は、インダクタL1に流れる電流Iが目標値に達したと判断した場合、ステップS19に移行する。ステップS19において、プロセッサ65は、スイッチング素子Q1をオフ状態に制御し、処理をステップS7に移行する。
ステップS7において、プロセッサ65は、スイッチング素子Q1及びQ2のスイッチングを開始してからの経過時間Tが、所定のスイッチング周期TSWに達したか否かを判断する。プロセッサ65は、経過時間Tがスイッチング周期TSWに達したと判断した場合、処理をステップS1に戻す。
以上のように、開示の技術の第3の実施形態に係る電源装置1Bにおいては、スイッチング素子Q1及びQ2のスイッチング制御が、MPU60に組み込まれた電源制御プログラム70によって実現される。第3の実施形態に係る電源装置1Bによれば、第1の実施形態に係る電源装置1と同様、電源装置の損失を小さくすることが可能となり、これにより、スイッチング周波数の高周波化及び電源装置1の小型化を実現することが可能となる。
なお、第2の実施形態に係る電源装置1Aのように、スイッチング素子Q1のドレイン電圧Vのレベルが十分に低くなったタイミングでスイッチング素子Q1がオン状態に切り替わる機能を、MPU60に実装してもよい。
[第4の実施形態]
図15は、開示の技術の第4の実施形態に係る電源装置1Cの構成の一例を示す図である。電源装置1Cは、所謂トーテムポール型の形態を有する。電源装置1Cは、スイッチング素子Q1A、Q1B、Q2A、Q2Bを有する。スイッチング素子Q1A及びQ2Bが、電源装置1の力率を改善するための主たる機能を担うスイッチであり、スイッチング素子Q2A、Q2Bは、補助的なスイッチである。
インダクタL1の一端には、交流電源10から入力電圧が入力される。スイッチング素子Q1A及びQ1Bは、それぞれ、電流検出回路13を介してインダクタL1の他端に接続され、オン状態となることにより、インダクタL1に流れる電流を出力端子T3に向かう経路とは異なる経路に分岐させる。
インダクタL2は、一端がスイッチング素子Q1AとQ2Bとの接続点に接続されている。スイッチング素子Q2A、Q2Bは、それぞれ、インダクタL2の他端に接続され、オン状態となることにより、インダクタL2に流れる電流を出力端子T3に向かう経路とは異なる経路に分岐させる。
スイッチング素子Q1A、Q1B、Q2A、Q2Bのスイッチングは、MPU60Aによって制御される。スイッチング素子Q1AとQ2Aとがペアとして用いられ、スイッチング素子Q1BとQ2Bとがペアとして用いられる。各ペアが、交流電源10から供給される交流電力の半周期毎に、スイッチングを行ってPFCとして動作する。
MPU60Aは、例えば、交流電力の正のハーフラインサイクルにおいて、スイッチング素子Q1AをPWM(Pulse Width Modulation)信号によって駆動する。MPU60Aは、スイッチング素子Q1Aがオフ状態からオン状態に切り替わる前に、スイッチング素子Q2Aをオフ状態からオン状態に切り替える。また、MPU60Aは、スイッチング素子Q1Aがオフ状態からオン状態に切り替わった後に、スイッチング素子Q2Aをオン状態からオフ状態に切り替える。また、MPU60Aは、スイッチング素子Q1Aのドレイン電圧のレベルが、所定のレベルより低い場合にスイッチング素子Q2Aのスイッチングを停止させる。
MPU60Aは、例えば、交流電力の負のハーフラインサイクルにおいて、スイッチング素子Q1BをPWM信号によって駆動する。MPU60Aは、スイッチング素子Q1Bがオフ状態からオン状態に切り替わる前に、スイッチング素子Q2Bをオフ状態からオン状態に切り替える。また、MPU60Aは、スイッチング素子Q1Bがオフ状態からオン状態に切り替わった後に、スイッチング素子Q2Bをオン状態からオフ状態に切り替える。また、MPU60Aは、スイッチング素子Q1Bのドレイン電圧のレベルが、所定のレベルより低い場合にスイッチング素子Q2Bのスイッチングを停止させる。
スイッチング素子Q1AまたはQ1Bがオン状態からオフ状態に切り替わることにより、スイッチング素子Q1AまたはQ1Bのオン期間中にインダクタL1に蓄積されたエネルギーが出力端子T3から出力される。また、スイッチング素子Q2AまたはQ2Bがオン状態からオフ状態に切り替わることにより、スイッチング素子Q2AまたはQ2Bのオン期間中にインダクタL2に蓄積されたエネルギーが出力端子T3から出力される。
開示の技術の第4の実施形態に係る電源装置1Cによれば、第1の実施形態に係る電源装置1と同様、電源装置の損失を小さくすることが可能となり、これにより、スイッチング周波数の高周波化及び電源装置1の小型化を実現することが可能となる。
以上の第1乃至第4の実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
一端に入力電圧が入力される第1のインダクタと、
一端が前記第1のインダクタの他端に接続され、オン状態となることにより、前記第1のインダクタに流れる電流を出力端子に向かう経路とは異なる経路に分岐させる第1のスイッチング素子と、
一端が前記第1のスイッチング素子の一端に接続された第2のインダクタと、
一端が前記第2のインダクタの他端に接続され、オン状態となることにより、前記第2のインダクタに流れる電流を前記出力端子に向かう経路とは異なる経路に分岐させる第2のスイッチング素子と、
前記第1のスイッチング素子のスイッチングを制御する第1の制御部と、
前記第1のスイッチング素子の一端に生ずる電圧である素子電圧のレベルが、第1のレベルより高い場合に、前記第1のスイッチング素子がオフ状態からオン状態に切り替わる前に、前記第2のスイッチング素子をオフ状態からオン状態に切り替え、前記第1のスイッチング素子がオフ状態からオン状態に切り替わった後に、前記第2のスイッチング素子をオン状態からオフ状態に切り替え、前記素子電圧のレベルが、前記第1のレベルより低い場合に、前記第2のスイッチング素子をオフ状態に維持する第2の制御部と、
を含む電源装置。
(付記2)
前記第2のスイッチング素子を駆動するドライバを更に含み、
前記第2のスイッチング素子のスイッチングを行う場合に前記ドライバにおいて消費される電力が、前記第1のスイッチング素子に付随するキャパシタ成分に蓄積されるエネルギーよりも大きくなる場合に、前記第2の制御部が前記第2のスイッチング素子をオフ状態に維持するように、前記第1のレベルが設定されている
付記1に記載の電源装置。
(付記3)
前記第1の制御部は、
前記第1のスイッチング素子のオフ状態における前記素子電圧のレベルが、前記第1のレベルより低い第2のレベルよりも高い場合、所定期間毎に前記第1のスイッチング素子をオン状態とし、
前記第1のスイッチング素子のオフ状態における前記素子電圧のレベルが、前記第2のレベルよりも低くなる場合、前記素子電圧のレベルが前記第2のレベル以下となるタイミングで、前記第1のスイッチング素子をオン状態とする
付記1に記載の電源装置。
(付記4)
前記第2のスイッチング素子の出力容量は、前記第1のスイッチング素子の出力容量よりも小さい
付記1から付記3のいずれか1つに記載の電源装置。
(付記5)
前記第2のインダクタのインダクタンスは、前記第1のインダクタのインダクタンスよりも小さい
付記1から付記4のいずれか1つに記載の電源装置。
(付記6)
前記第1のスイッチング素子は、GaNを含んで構成されるトランジスタである
付記1から付記5のいずれか1つに記載の電源装置。
(付記7)
前記第1の制御部及び前記第2の制御部は、MPUによって構成されている
付記1から付記6のいずれか1つに記載の電源装置。
(付記8)
第1のスイッチング素子のスイッチングを制御し、
前記第1のスイッチング素子の一端に生ずる電圧である素子電圧のレベルが、第1のレベルより高い場合に、前記第1のスイッチング素子がオフ状態からオン状態に切り替わる前に、第2のスイッチング素子をオフ状態からオン状態に切り替え、前記第1のスイッチング素子がオフ状態からオン状態に切り替わった後に、前記第2のスイッチング素子をオン状態からオフ状態に切り替え、
前記素子電圧のレベルが、前記第1のレベルより低い場合、前記第2のスイッチング素子をオフ状態に維持する
ことを含む処理をコンピュータに実行させるための電源制御プログラム。
(付記9)
前記第1のスイッチング素子のオフ状態における前記素子電圧のレベルが、前記第1のレベルより低い第2のレベルよりも高い場合、所定期間毎に前記第1のスイッチング素子をオン状態とし、
前記第1のスイッチング素子のオフ状態における前記素子電圧のレベルが、前記第2のレベルよりも低くなる場合、前記素子電圧のレベルが前記第2のレベル以下となるタイミングで、前記第1のスイッチング素子をオン状態とする
付記8に記載のプログラム。
1、1A、1B、1C 電源装置
10 交流電源
11 EMIフィルタ
13 電流検出回路
14 PI制御器
15 ノイズフィルタ
16 乗算器
17 コンパレータ
18 フリップフロップ
19 クロック発生器
20 選択回路
50 タイミング調整回路
60、60A MPU
70 電源制御プログラム
Q1、Q2 スイッチング素子
L1、L2 インダクタ
D1、D2 ダイオード
T1、T2 入力端子
T3、T4 出力端子

Claims (7)

  1. 一端に入力電圧が入力される第1のインダクタと、
    一端が前記第1のインダクタの他端に接続され、オン状態となることにより、前記第1のインダクタに流れる電流を出力端子に向かう経路とは異なる経路に分岐させる第1のスイッチング素子と、
    一端が前記第1のスイッチング素子の一端に接続された第2のインダクタと、
    一端が前記第2のインダクタの他端に接続され、オン状態となることにより、前記第2のインダクタに流れる電流を前記出力端子に向かう経路とは異なる経路に分岐させる第2のスイッチング素子と、
    前記第1のスイッチング素子のスイッチングを制御する第1の制御部と、
    前記第1のスイッチング素子の一端に生ずる電圧である素子電圧のレベルが、第1のレベルより高い場合に、前記第1のスイッチング素子がオフ状態からオン状態に切り替わる前に、前記第2のスイッチング素子をオフ状態からオン状態に切り替え、前記第1のスイッチング素子がオフ状態からオン状態に切り替わった後に、前記第2のスイッチング素子をオン状態からオフ状態に切り替え、前記素子電圧のレベルが、前記第1のレベルより低い場合に、前記第2のスイッチング素子をオフ状態に維持する第2の制御部と、
    を含む電源装置。
  2. 前記第2のスイッチング素子を駆動するドライバを更に含み、
    前記第2のスイッチング素子のスイッチングを行う場合に前記ドライバにおいて消費される電力が、前記第1のスイッチング素子に付随するキャパシタ成分に蓄積されるエネルギーよりも大きくなる場合に、前記第2の制御部が前記第2のスイッチング素子をオフ状態に維持するように、前記第1のレベルが設定されている
    請求項1に記載の電源装置。
  3. 前記第1の制御部は、
    前記第1のスイッチング素子のオフ状態における前記素子電圧のレベルが、前記第1のレベルより低い第2のレベルよりも高い場合、所定期間毎に前記第1のスイッチング素子をオン状態とし、
    前記第1のスイッチング素子のオフ状態における前記素子電圧のレベルが、前記第2のレベルよりも低くなる場合、前記素子電圧のレベルが前記第2のレベル以下となるタイミングで、前記第1のスイッチング素子をオン状態とする
    請求項1に記載の電源装置。
  4. 前記第2のスイッチング素子の出力容量は、前記第1のスイッチング素子の出力容量よりも小さい
    請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電源装置。
  5. 前記第2のインダクタのインダクタンスは、前記第1のインダクタのインダクタンスよりも小さい
    請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電源装置。
  6. 前記第1のスイッチング素子は、GaNを含んで構成されるトランジスタである
    請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の電源装置。
  7. 第1のスイッチング素子のスイッチングを制御し、
    前記第1のスイッチング素子の一端に生ずる電圧である素子電圧のレベルが、第1のレベルより高い場合に、前記第1のスイッチング素子がオフ状態からオン状態に切り替わる前に、第2のスイッチング素子をオフ状態からオン状態に切り替え、前記第1のスイッチング素子がオフ状態からオン状態に切り替わった後に、前記第2のスイッチング素子をオン状態からオフ状態に切り替え、
    前記電圧のレベルが、前記第1のレベルより低い場合に、前記第2のスイッチング素子をオフ状態に維持する
    ことを含む処理をコンピュータに実行させるための電源制御プログラム。
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