JP7251338B2 - めっき装置 - Google Patents

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本発明は、めっき装置に関する。
特許文献1には、表面粗さがRzで5μm以上の耐熱性樹脂シームレスベルトの表面に、電磁誘導により発熱する略一定厚みの金属層と、さらに最外周面に離型層とを備える定着ベルトが記載されている。
特開2002-351238号公報
無電解めっきによって、樹脂製の管体の外周面に金属層を形成させる場合には、治具に保持された管体をめっき液に浸漬させる。従来、管体を治具に保持させた状態では、管体の両端部を含む外周面全体が、外部に露出しており、管体の外周面全体がめっき液に接触する。このため、管体の外周面全体に金属層が形成されてしまう。
ここで、無電解めっきによって樹脂製の管体の外周面に金属層を形成させるための前処理として、管体の外周面を凹凸状とするブラスト処理を施すことがある。しかし、管体の外周面の両端部には、このブラスト処理を施すことができない場合がある。このような場合に、管体の外周面全体に金属層が形成されると、管体の外周面の両端部の金属層が無電解めっき槽の中で剥がれてしまうことで、めっき液の成分が変化してしまう。
本発明の課題は、管体をめっき液に浸漬させたときに、管体の外周面全体がめっき液に接触する場合と比して、無電解めっき槽のめっき液の成分が変化するのを抑制することである。
第1態様のめっき装置は、管体の端部の外周面を該管体の径方向から覆う有底円筒体と、該管体の端部における端から離間した部分と該有底円筒体の内周面とを全周で接触させる接触部と、該管体が浸漬されるめっき液が入れられた無電解めっき槽と、を備えることを特徴とする。
第2態様のめっき装置は、第1態様に記載のめっき装置において、前記管体を内側から支持する支持部を備え、前記接触部は、環状で前記管体と前記支持部との間に配置されており、前記管体の前記端部における端から離間した部分を前記管体の内側から前記有底円筒体の内周面に押し付けていることを特徴とする。
第3態様のめっき装置は、第2態様に記載のめっき装置において、前記支持部は、端部が小径化された小径部を有する段付き円柱状であり、前記接触部は、自由状態で断面円状とされ、前記支持部の前記小径部に配置されており、前記有底円筒体は、前記支持部に着脱可能とされており、前記有底円筒体が前記支持部に装着された状態で、前記有底円筒体の底と前記接触部との間に配置され、前記管体の軸方向から前記接触部に押付け力を付加して前記接触部を前記径方向に突出させる突出部材を備えることを特徴とする。
第4態様のめっき装置は、第1~第3態様の何れか1態様に記載のめっき装置において、前記有底円筒体は、導電材料で形成されており、前記有底円筒体に電圧を印加する電源装置と、前記電源装置と前記有底円筒体とを電気的に接続する接続部と、前記無電解めっき槽のめっき液に浸漬させた前記管体が浸漬される他のめっき液が入れられた電解めっき槽とを備えることを特徴とする。
第5態様のめっき装置は、第4態様に記載のめっき装置において、導電材料で形成されており、一端が前記有底円筒体に取り付けられ、他端が前記管体の外周面に接触している導電部を備えることを特徴とする。
第1態様のめっき装置によれば、管体をめっき液に浸漬させたときに、管体の外周面全体がめっき液に接触する場合と比して、無電解めっき槽のめっき液の成分が変化するのを抑制することができる。
第2態様のめっき装置によれば、管体の径方向の外側から有底円筒体の内周面を管体に押し付ける場合と比して、管体を有底円筒体の内周面に容易に押し付けることができる。
第3態様のめっき装置によれば、接触部が径方向に常に突出している場合と比して、接触部が装着された支持部に管体を容易に装着することができる。
第4態様のめっき装置によれば、電極だけの機能を有する専用部品を脱着させる場合と比して、工数を削減することができる。
第5態様のめっき装置によれば、導電部が設けられていない場合と比して、管体から有底円筒体へ流れる電流を安定させることができる。
(A)(B)本発明の実施形態に係るめっき装置に備えられたキャップ、及びオーリング等を示した拡大断面図、拡大側面図である。 (A)(B)(C)(D)(E)本発明の実施形態に係るめっき装置に備えられたキャップ、及びオーリング等を支持部に取り付ける工程を示した拡大工程図である。 (A)(B)(C)(D)(E)本発明の実施形態に係るめっき装置に備えられたキャップ、及びオーリング等を支持部に取り付ける工程を示した工程図である。 本発明の実施形態に係るめっき装置に備えられたキャップ、及びオーリング等を示した分解斜視図である。 本発明の実施形態に係るめっき装置を用いて、ベルトを無電解めっき槽に浸漬させている状態を示した状態図である。 本発明の実施形態に係るめっき装置を用いて、ベルトを電解めっき槽に浸漬させている状態を示した状態図である。 本発明の実施形態に係るめっき装置の全体を示した側面図である。 本発明の実施形態に係るめっき装置の全体を示した斜視図である。 本発明の実施形態に対する比較形態に係るめっき装置に備えられたキャップ、及びオーリング等を示した拡大側面図である。
本発明の実施形態に係るめっき装置の一例を、図1~図9を用いて説明する。なお、各図中に示す矢印Hは装置上下方向を示し、矢印Wは装置幅方向を示し、矢印Dは装置奥行き方向を示す。本実施形態のめっき装置10は、ベルト100の表面に対して金属層を形成させるものであって、金属層が形成されたベルト100は、一例として画像形成装置の定着ベルトに用いられる。
ベルト100は、樹脂材料であるポリイミドを用いて形成された管体であって、本実施形態では、一例として、厚さ0.07〔mm〕、内径30〔mm〕、軸方向長さ400〔mm〕である。ベルト100は、管体の一例である。
(全体構成)
めっき装置10は、図8に示されるように、無電解ニッケルめっき用のめっき液(以下「無電解ニッケルめっき液」)が入れられた無電解ニッケル槽12と、電解銅めっき用のめっき液(以下「電解銅めっき液」)が入れられた電解銅槽16とを備えている。さらに、めっき装置10は、電解ニッケルめっき用のめっき液(以下「電解ニッケルめっき液」)が入れられた電解ニッケル槽22を備えている。無電解ニッケル槽12、電解銅槽16、及び電解ニッケル槽22は、装置幅方向の一端側(図中左側)から装置幅方向の他端側(図中右側)へ並べられている。無電解ニッケル槽12は、無電解めっき槽の一例であって、電解銅槽16、及び電解ニッケル槽22は、電解めっき槽の一例である。
また、めっき装置10は、複数(例えば、10個)のベルト100を夫々保持する複数(例えば、10個)の治具50と、10個の治具50が吊り下げられるハンガー26と、ハンガー26を装置幅方向に移動するための第一移動部40とを備えている。さらに、めっき装置10は、ハンガー26を装置上下方向に移動するための第二移動部44を備えている。
〔無電解ニッケル槽12、電解銅槽16、電解ニッケル槽22〕
無電解ニッケル槽12は、図8に示されるように、上方が開放された箱状で、内部にニッケルを含む無電解ニッケルめっき液が入れられている。また、無電解ニッケル槽12に入れられた無電解ニッケルめっき液の深さは、ベルト100、及びベルト100を保持している治具50が、全て浸漬する深さとなっている。
電解銅槽16は、上方が開放された箱状で、内部に銅イオンを含む電解銅めっき液が入れられている。また、電解銅槽16に入れられた電解銅めっき液の深さは、ベルト100、及びベルト100を保持している治具50が、全て浸漬する深さとなっている。
電解ニッケル槽22は、上方が開放された箱状で、内部にニッケルイオンを含む電解ニッケルめっき液が入れられている。また、電解ニッケル槽22に入れられた電解ニッケルめっき液の深さは、ベルト100、及びベルト100を保持している治具50が、全て浸漬する深さとなっている。
〔治具50〕
治具50は、図4に示されるように、ベルト100を内側から支持する円柱状の支持部52と、支持部52の両端に夫々装着されるキャップ56とを含んで構成されている。キャップ56は、有底円筒体の一例である。なお、治具50については、詳細を後述する。
〔ハンガー26〕
ハンガー26は、図7、図8に示されるように、上下方向に延びて下端にキャップ56が取り付けられている取付棒26aと、取付棒26aの上端が取り付けられている本体部26bと、本体部26bを第一移動部40に装着するための装着部26cとを備えている。
取付棒26aは、装置奥行方向に間隔を空けて5個並んでおり、取付棒26aが5個並んだ列が、装置幅方向に2列設けられている。そして、取付棒26aの下端には、キャップ56が取り付けられる図示せぬ取付具が設けられている。
本体部26bは、上方から見て、装置奥行方向に延びている矩形枠状とされ、取付棒26aの上端は、本体部26bの長辺部に取り付けられている。
装着部26cが、装置幅方向から見て、下方が開口したU字状とされており、装着部26cの両端が、本体部26bの短辺部に夫々取り付けられている。
〔第一移動部40、第二移動部44〕
第一移動部40は、既知の機械要素を組み合わせて構成されており、図7、図8に示されるように、ハンガー26の装着部26cが装着されると共に装置幅方向に延びている案内部40aを有している。
第二移動部44は、既知の機械要素を組み合わせて構成されており、第一移動部40の案内部40aの両端に装着されると共に装置上下方向に延びている一対の案内部44aを有している。
この構成において、図7に示されるように、第一移動部40が、ベルト100を保持している治具50が吊り下げられたハンガー26を案内部40aに沿って装置幅方向に移動させる。さらに、第二移動部44が、ベルト100を保持している治具50が吊り下げられたハンガー26を案内部44aに沿って装置上下方向に移動させる。これにより、ベルト100が、無電解ニッケル槽12の無電解ニッケルめっき液に浸漬され、電解銅槽16の電解銅めっき液に浸漬され、さらに、電解ニッケル槽22の電解ニッケルめっき液に浸漬される。このように、ベルト100が、夫々のめっき槽のめっき液に浸漬される。
(その他)
めっき装置10は、図6に示されるように、電解銅槽16内の電解銅めっき液に浸漬されている電極32と、電解ニッケル槽22内の電解ニッケルめっき液に浸漬されている電極34とを備えている。さらに、めっき装置10は、電極32、34と、めっき液(電解銅めっき液又は電解ニッケルめっき液)に浸漬されたベルト100との間に電圧を印加する電源装置30、31を備えている。また、めっき装置10は、電源装置30、31と、一対のキャップ56とを電気的に夫々接続する接続部38を備えている。ここで、接続部38の一例としては、電線が挙げられる。この接続部38は、電解銅めっきの際に電源装置30に接続され、電解ニッケルめっきの際に電源装置31に接続される。具体的には、電解銅槽16の電源装置30は、その陽極が図示せぬ電線を介して電極32に電気的に接続され、その陰極が接続部38を介して一対のキャップ56と電気的に接続される。この接続部38を介しての電源装置30の陰極と一対のキャップ56との接続は、ベルト100が電解銅槽16の電解銅めっき液に浸漬された際に電気的に接続され、ベルト100への電解銅めっきを終えた際に電気的に遮断されるのが望ましい。また、電解ニッケル槽22の電源装置31は、その陽極が図示せぬ電線を介して電極34に電気的に接続され、その陰極が接続部38を介して一対のキャップ56と電気的に接続される。この接続部38を介しての電源装置31の陰極と一対のキャップ56との接続は、ベルト100が電解ニッケル槽22の電解ニッケルめっき液に浸漬された際に電気的に接続され、ベルト100への電解ニッケルめっきを終えた際に電気的に遮断されるのが望ましい。なお、電極32は、ベルト100よりも長く装置上下方向に延びた導電性のバスケット(籠)であって、電解銅めっき液に浸漬されたバスケット(籠)に接続され、かつ、銅(例えば、複数の銅球)がバスケットの中に収容されていることが望ましい。このように、電極32を、銅を入れたバスケットに接続することにより、ベルト100に付着して減った銅イオンは、電解銅めっき液に補充される。同様に、電極34は、ベルト100よりも長く装置上下方向に延びた導電性のバスケット(籠)であって、電解ニッケルめっき液に浸漬されたバスケット(籠)に接続され、かつ、ニッケル(例えば、複数のニッケルチップ)がバスケットの中に収容されていることが望ましい。このように、電極34を、ニッケルを入れたバスケットに接続することにより、ベルト100に付着して減ったニッケルイオンは、電解ニッケルめっき液に補充される。また、バスケットは、ベルト100と1対1に対応するように複数配置されていることが望ましい。
(要部構成)
次に、治具50について説明する。治具50は、図4に示されるように、円柱状の支持部52と、支持部52の両端側に夫々装着される環状のオーリング(Oリング)58と、支持部52の両端側に夫々装着される円筒状のスペーサ62とを備えている。さらに、治具50は、支持部52の両端側に夫々装着されるキャップ56と、キャップ56を支持部52に装着させるボルト70と、キャップ56に取り付けられている導電部66とを備えている。なお、支持部52の一端側に装着される各部材の構成と、他端側に装着される各部材の構成とは、同様のため、支持部52の一端側(図中上側)に装着される各部材の構成について説明する。
〔支持部52〕
支持部52は、樹脂材料で形成され、図4に示されるように、装置上下方向に延びる円柱状で、支持部52の中央側の一般部52bの両端部には、小径化された小径部52aが形成されている。さらに、支持部52には、小径部52aと一般部52bとの境界に配置された段差面52cが形成されている。
支持部52の軸方向の長さは、ベルト100の長さと比して、長くされている。さらに、支持部52の一般部52bの外径は、一例として、ベルト100の内径の100〔%〕以上110〔%〕以下とされている。
また、支持部52の両端には、支持部52の軸方向の外側(支持部52の軸方向の中央部とは反対側)を向いた端面52dが形成されている。さらに、この端面52dには、支持部52の軸方向に延びている凹状の雌ねじ部52eが形成されている。
この構成において、支持部52は、ベルト100の内部に挿入され、ベルト100を内側から支持する。
〔オーリング58〕
オーリング58は、ゴム材料で形成され、図4に示されるように、支持部52の一方側に2個設けられている。オーリング58は、接触部の一例である。
オーリング58は、自由状態(無負荷状態)で断面円状とされた環状体(ドーナツ形状のシール)であり、オーリング58の内径は、自由状態で支持部52の小径部52aの外径に対して、例えば90〔%〕以上100〔%〕以下とされている。
このオーリング58は、図2(B)、図3(B)に示されるように、小径部52aの段差面52c側に装着されており、支持部52の軸方向に2個並んでいる。そして、オーリング58だけが、小径部52aに装着された状態で、オーリング58の外径は、支持部52の一般部52bの外径に対して同様又はそれ以下となっている。換言すれば、支持部52の径方向において、オーリング58は、支持部52の一般部52bから突出しないようになっている。
なお、本実施形態において、「支持部52の径方向」とは、支持部52に支持されたベルト100の径方向と同様の方向である。
〔スペーサ62〕
スペーサ62は、樹脂材料で形成され、図4に示されるように、円筒状とされている。スペーサ62は、突出部材の一例である。
スペーサ62の内径は、支持部52の小径部52aの外径と比して若干大きくされ、スペーサ62の外径は、支持部52の一般部52bの外径と同様となっている。これにより、支持部52に装着されたスペーサ62は、支持部52の軸方向に移動(摺動)可能になっている。
このスペーサ62は、図2(C)、図3(C)に示されるように、小径部52aに装着されており、支持部52の段差面52cとの間で2個のオーリング58を挟んでいる。そして、スペーサ62がオーリング58を段差面52cに押し付けていない状態で、スペーサ62においてオーリング58に対して反対側の部分は、支持部52から支持部52の軸方向の外側に突出している。換言すれば、スペーサ62が断面円状を保ったオーリング58と接触している状態で、スペーサ62においてオーリング58に対して反対側の部分は、支持部52(支持部52の端面52d)から支持部52の軸方向の外側に突出している。
〔キャップ56、ボルト70〕
キャップ56は、導電材料の一例である金属材料(例えば、ステンレス鋼)で形成され、図1(A)、図4に示されるように、円筒状の円筒部72と、円筒部72の底を構成する底部74と、底部74から突出する突起76とを有している。そして、円筒部72、底部74、及び突起76は、この順番で支持部52の軸方向の内側(支持部52の軸方向の中央部側)から外側へ並んでいる。キャップ56は、底を有する有底円筒体の一例であり、底部74は底の一例である。
円筒部72は、支持部52の小径部52aを支持部52の径方向から覆う円筒状で、円筒部72には、内周面72aが形成されている。さらに、円筒部72の内径は、支持部52の一般部52bの外径と比して大きくされている。これにより、円筒部72は、支持部52に支持されたベルト100の端部の外周面100aをベルト100の径方向から覆うようになっている。
また、底部74は、外径が円筒部72の外径と同様とされた円柱状で、円筒部72の底を構成している。さらに、底部74には、支持部52の端面52d側を向いた底面74aが形成されている。
また、突起76は、底部74において円筒部72の反対側から支持部52の軸方向の外側に突出した円柱状で、突起76の外径は、底部74の外径と比して小さくされている。さらに、キャップ56には、底部74及び突起76を支持部52の軸方向に貫通し、ボルト70が通る貫通孔56aが形成されている。
この構成において、オーリング58及びスペーサ62が小径部52aに装着されている状態で、キャップ56を支持部52に装着する場合には、図2(D)(E)に示されるように、キャップ56の貫通孔56aにボルト70を通す。そして、ボルト70の先端部分を支持部52に形成された雌ねじ部52eに捻じ込む。これにより、キャップ56の底面74aと支持部52の端面52dが接触し、キャップ56が支持部52に装着される。
ここで、前述したように、スペーサ62がオーリング58を段差面52cに押し付けていない状態で、スペーサ62においてオーリング58に対して反対側の部分は、支持部52から突出している。このため、キャップ56を支持部52に装着させることで、キャップ56は、底面74aでスペーサ62をオーリング58側〔支持部52の軸方向の内側(支持部52の軸方向の中央部側〕へ押し付ける。
これにより、支持部52の軸方向で、スペーサ62と支持部52の段差面52cとに挟まれたオーリング58は、支持部52の径方向に全周で支持部52に対して突出する。このように、スペーサ62は、支持部52の軸方向で段差面52cにオーリング58を押し付ける押付手段としても機能している。
〔導電部66〕
導電部66は、導電材料の一例である金属材料(例えば、ステンレス鋼)で形成され、図4に示されるように、キャップ56に複数(例えば、4個)取り付けられている。
4個の導電部66は、キャップ56の周方向に同様の間隔で配置されている。また、導電部66は、板状とされ、導電部66の板厚方向は支持部52の径方向とされている。また、導電部66は、支持部52の径方向から見て、支持部52の軸方向に延びる矩形状とされている。そして、導電部66の一端は、キャップ56の外周面に導通(電気的に接続)可能に取り付けられ、導電部66の他端は、キャップ56から支持部52の軸方向の内側へ突出している。
この構成において、ベルト100を支持している支持部52にキャップ56を装着させると、図2(E)に示されるように、導電部66の他端が、ベルト100の外周面100aに接触する。
(作用)
次に、めっき装置10の作用について説明する。先ず、めっき装置10の治具50に保持されるベルト100の仕様、及びベルト100を治具50に保持させる手順について説明する。
〔ベルト100の仕様〕
ベルト100は、前述したように、樹脂材料であるポリイミドを用いて形成されている。また、ベルト100の外周面100aには、無電解めっきによって外周面100aに形成されたニッケル層が剥がれるのを抑制するため、ブラスト処理により粗面が形成されている。換言すれば、ベルト100の外周面100aには、無電解めっきによって外周面100aに形成されるニッケル層との密着力を向上させるため、ブラスト処理により粗面が形成されている。なお、「粗面」とは、算術平均粗さRa(JIS B 0031)で、0.4〔μm〕以上0.9〔μm〕以下の面である。ニッケル層は、金属層の一例である。
ここで、ベルト100をブラスト処理する場合には、ベルト100の内部に円柱状の中子を、ベルト100の両端から中子の両端部が突出するように挿入し、ベルト100の両端部と中子とを跨るように周方向にテープを巻き付けてベルト100を中子に取り付ける。この状態でブラスト処理を行うため、テープが巻き付けられているベルト100の両端部には粗面が形成されない。ベルト100は、ブラスト処理を終えると、両端部に巻き付けられていたテープが剥がされ、内部に挿入されていた中子が取り除かれる。つまり、本実施形態でめっき処理されるベルト100の両端部は、図4に示されるように、粗面が形成されていない滑面の領域K(以下「滑面領域K」)とされ、両端部の滑面領域Kに挟まれている部分は、粗面の領域S(以下「粗面領域S」)とされている。
〔ベルト100を治具50に保持させる手順〕
ベルト100を治具50に保持させる場合には、図2(A)(B)に示されるように、オーリング58を、支持部52の軸方向の外側から、支持部52の小径部52aに装着する。具体的には、2個のオーリング58を、小径部52aの段差面52c側に装着する。
次に、図2(B)(C)に示されるように、スペーサ62を、支持部52の軸方向の外側から、支持部52の小径部52aに装着する。具体的には、スペーサ62が段差面52cとの間で2個のオーリング58を挟むように、スペーサ62を、小径部52aに装着する。この状態では、スペーサ62においてオーリング58に対して反対側の部分は、支持部52(支持部52の端面52d)から支持部52の軸方向の外側に突出している。
次に、図2(C)(D)に示されるように、ベルト100の内部に支持部52を挿入し、支持部52によってベルト100を内側から支持させる。この状態では、支持部52の端は、支持部52の軸方向において、ベルト100の端から突出している。そして、ベルト100の端からスペーサ62の一部が支持部52の軸方向の外側に突出している。
次に、図2(D)(E)に示されるように、キャップ56を支持部52の軸方向の外側から、支持部52に装着する。具体的には、キャップ56の貫通孔56aにボルト70を通す。そして、ボルト70の先端部分を支持部52に形成された雌ねじ部52eへ捻じ込む。これにより、キャップ56の底面74aを支持部52の端面52dに接触させ、キャップ56を支持部52に装着する。
また、キャップ56を支持部52に装着することで、キャップ56は、底面74aでスペーサ62をオーリング58側へ押し付ける。換言すれば、スペーサ62は、オーリング58に押し付け力を付加する。
これにより、支持部52の軸方向で、スペーサ62と支持部52の段差面52cとに挟まれるオーリング58は、断面円状から断面楕円状となり、支持部52の径方向に、一般部52bに対して全周で突出する。オーリング58が、支持部52の径方向に、一般部52bに対して全周で突出することで、図1(A)に示されるように、突出したオーリング58が、ベルト100の端部における端から離間した部分と、キャップ56の円筒部72の内周面72aとを全周で接触させる。具体的には、オーリング58が、ベルト100の端部における端から離間した部分と、円筒部72の内周面72aにおいて支持部52の軸方向の内側の部分とを全周で接触させる。このように、オーリング58は、円筒部72の内周面72aとの間でベルト100を挟む挟み手段として機能している。
ここで、ベルト100の滑面領域Kは、ベルト100とキャップ56の円筒部72の内周面72aとが接触する位置に対して、支持部52の軸方向の外側の位置となっている。つまり、オーリング58は、ベルト100の端部における端から離間した部分(粗面領域Sの端部)と、円筒部72の端部(底部74とは反対側の部分)の内周面72aとを全周で接触させる。そして、ベルト100の滑面領域Kは、円筒部72の内周面72aによって支持部52の径方向から覆われている。また、図1(B)に示されるように、導電部66の他端部は、ベルト100の外周面100aに接触している。なお、オーリング58は、少なくともベルト100の粗面領域Sの端部を支持部52の径方向の内側から円筒部72の内周面72aに向けて全周で押し付ければ良い。本実施形態では、オーリング58が支持部52の軸方向に2個(両側で計4個)装着されている。このため、ベルト100の粗面領域Sを1個のオーリング58(支持部52の軸方向の内側に位置しているオーリング58)で円筒部72の内周面72aに向けて押し付け、ベルト100の滑面領域Kを他の1個のオーリング58(支持部52の軸方向の外側に位置しているオーリング58)で円筒部72の内周面72aに向けて押し付けても良い。この場合は、前記した2つのオーリング58を粗面領域Sの端部に位置させる場合と比して、粗面領域Sへのめっき領域を増加させることができる。
〔めっき装置10の作用〕
先ず、比較形態に係るめっき装置210について説明し、次に、めっき装置10、210を用いてベルト100にめっきを施す工程について説明する。
めっき装置210については、めっき装置10と異なる部分を主に説明する。めっき装置210に備えられた治具250は、図9に示されるように、円柱状の支持部252と、支持部252の両端側に夫々装着される環状のオーリング58と、支持部52の両端に夫々装着されるキャップ256と、キャップ256を支持部252に装着させるためのボルト70とを備えている。
支持部252は、装置上下方向に延びる円柱状で、支持部252の両端部には、外径が小径化された小径部252aが形成されている。そして、この小径部252aに、1個のオーリング58が装着されている。
さらに、キャップ256は、段付き円柱状で、端面で支持部252の端面と接触する円柱状の円柱部274と、円柱部274から支持部252の軸方向の外側へ突出する突起276とを有している。この円柱部274の外径は、支持部252に支持されたベルト100の外径と同様とされている。
このように、ベルト100の滑面領域Kは、支持部252の径方向で覆われておらず、外部に露出している。
めっき装置10、210を用いてベルト100に金属層を施すめっき工程では、図8に示されるように、ベルト100を夫々保持する10個の治具50、250を、ハンガー26に吊り下げられる。そして、図7に示されるように、第一移動部40が、ベルト100を保持している治具50、250が吊り下げられたハンガー26を装置幅方向に移動させる。さらに、第二移動部44が、ベルト100を保持している治具50、250が吊り下げられたハンガー26を装置上下方向に移動させる。これにより、ベルト100が、まず、無電解ニッケル槽12の無電解ニッケルめっき液に浸漬され、次に、電解銅槽16の電解銅めっき液に浸漬され、さらに、電解ニッケル槽22の電解ニッケルめっき液に浸漬される。つまり、無電解ニッケルめっき工程、電解銅めっき工程、及び電解ニッケルめっき工程が、この順番で実行される。
-無電解ニッケルめっき工程-
無電解ニッケルめっき工程では、図5に示されるように、ベルト100の全体が無電解ニッケル槽12の無電解ニッケルめっき液に浸漬される。
ベルト100を、無電解ニッケルめっき液に浸漬させることで、化学反応(無電解ニッケルめっき液に含まれる還元剤の酸化によって放出される電子)により、ベルト100の外周面100aには、ニッケル層が形成される。無電解ニッケルめっき工程では、ベルト100の無電解ニッケルめっきを連続して行うことにより、無電解ニッケルめっき液の還元剤が消耗される。このため、還元剤は、予め定められた間隔で無電解ニッケルめっき液に補充される。なお、無電解ニッケルめっき液の還元剤の濃度は、予め定められた間隔で滴定(てきてい)により測定される。ここで、滴定とは、化学反応を用いて化学物質の量を測定する定量分析法である。具体的には、無電解ニッケル槽12から採取した無電解ニッケルめっき液に対して、濃度が既知の標準物質である滴定剤を入れて反応を進行させる。採取した無電解ニッケルめっき液の全てが反応し尽した時点(当量点)は、呈色指示薬を使って比色法で決定することができる。このため、無電解ニッケル槽12から採取した無電解ニッケルめっき液の還元剤の量(濃度)は、当量点に達するまでに必要とした滴定剤の体積を求め、化学量論的な計算により決定できる。つまり、無電解ニッケル槽12の無電解ニッケルめっき液の還元剤の量は、滴定による測定により、ベルト100の無電解ニッケルめっきに適した予め定められた範囲内であるか否かが分かる。
比較形態に係るめっき装置210では、図9に示されるように、ベルト100の滑面領域Kは、支持部252の径方向で覆われておらず、外部に露出している。つまり、ベルト100の外周面100a全体が無電解ニッケルめっき液に接触する。このため、ベルト100の外周面100a全体にニッケル層が形成される。ここで、滑面領域Kに形成されたニッケル層のベルト100に対する密着力は弱い。
このため、滑面領域Kに形成されたニッケル層の一部が、槽内で剥離してしまうことがある。ニッケル層の一部が剥離すると、剥離したニッケル層で前記した化学反応が進んでしまい、無電解ニッケルめっき液の成分が変化してしまう。換言すると、剥離したニッケル層の表面に、ニッケル層が形成され続けるため、還元剤は、無駄に消耗され続けることになる。これにより、無電解ニッケル槽12中の還元剤は、想定以上に消耗され、前記した予め定められた間隔による補充では間に合わなくなる。このため、無電解ニッケルめっきによってベルト100の外周面100aに形成されるニッケル層の品質が低下してしまう。
これに対して、実施形態に係るめっき装置10では、図1(A)に示されるように、オーリング58が、ベルト100の端部における端から離間した部分と、円筒部72の内周面72aとを全周で接触させている。そして、ベルト100の滑面領域Kは、ベルト100と支持部52の円筒部72の内周面72aとが接触する位置に対して、支持部52の軸方向の外側となっている。さらに、キャップ56は、円筒部72の底を構成する底部74を有している。
このため、ベルト100の全体が無電解ニッケルめっき液に浸漬されても、ベルト100の滑面領域Kと無電解ニッケルめっき液との接触が抑制され、滑面領域Kにニッケル層が形成されるのが抑制される。このため、滑面領域Kに形成されたニッケル層の一部が槽内で剥離することが抑制されると共に、ベルト100の粗面領域Sにニッケル層が形成される。
また、実施形態に係るめっき装置10では、オーリング58が、ベルト100の端部における端から離間した粗面領域Sの端部と、円筒部72における底部74とは反対側の端部の内周面72aとを全周で接触させる。このため、ニッケル層の端部では、図1(A)の拡大図に示されるように、キャップ56の円筒部72と、ベルト100の外周面(粗面領域S)とを跨るようにニッケル層が形成される。
-電解銅めっき工程-
電解銅めっき工程では、図6に示されるように、ベルト100の全体が電解銅槽16の電解銅めっき液に浸漬される。
そして、電極32、電解銅めっき液、ベルト100においてニッケル層が形成されている部分、導電部66、及び夫々のキャップ56を、この順番に電流が流れるように、電源装置30によって、電極32と、夫々のキャップ56との間に電圧が印加される。これにより、ベルト100においてニッケル層が形成されている部分には、銅層が形成される。換言すると、ベルト100のニッケル層の外側(外周面)には、銅層が形成される。なお、電源装置30の陽極は図示せぬ電線を介して電極32と電気的に接続され、電源装置30の陰極は接続部38を介して夫々のキャップ56に電気的に接続されている。
ここで、ベルト100のニッケル層が形成されている部分からキャップ56へ流れる電流は、導電部66のみならず、キャップ56の円筒部72とベルト100の外周面とを跨るように形成されたニッケル層(図1(A)の拡大図参照)も通る。
-電解ニッケルめっき工程-
電解ニッケルめっき工程では、図6に示されるように、ベルト100の全体が電解ニッケル槽22の電解ニッケルめっき液に浸漬される。
そして、電極34、電解ニッケルめっき液、ベルト100において銅層が形成されている部分、導電部66、及び夫々のキャップ56を、この順番に電流が流れるように、電源装置31によって、電極34と、夫々のキャップ56との間に電圧が印加される。これにより、ベルト100において銅層が形成されている部分には、他のニッケル層(無電解ニッケル層で形成されるニッケル層とは異なるニッケル層)が形成される。換言すると、ベルト100の銅層の外側(外周面)には、他のニッケル層が形成される。なお、電源装置31の陽極は図示せぬ電線を介して電極34と電気的に接続されており、電源装置31の陰極は接続部38を介して夫々のキャップ56に電気的に接続されている。
(まとめ)
以上説明したように、めっき装置10では、ベルト100の両端部が外部に露出するようにベルト100を保持している比較形態に係るめっき装置210を用いる場合と比して、ベルト100の滑面領域Kに無電解ニッケルめっき工程でニッケル層が形成されるのが抑制される。これにより、無電解ニッケルめっき工程では、比較形態に係るめっき装置210を用いる場合と比して、ニッケル層の一部が槽内で剥離するのが抑制されることで、無電解ニッケル槽12の無電解ニッケルめっき液の成分が変化するのが抑制される。
また、めっき装置10では、オーリング58が、ベルト100の端部における端から離間した部分を、ベルト100の内側からキャップ56の円筒部72の内周面72aに押し付けている。このため、ベルト100の径方向の外側から円筒部72の内周面72aをベルト100に押し付ける場合と比して、ベルト100が円筒部72の内周面72aに容易に押し付けられる。
また、めっき装置10では、キャップ56が支持部52に装着されると、スペーサ62が、オーリング58に押付け力を付加してオーリング58を支持部52の径方向に全周で支持部52に対して突出させる。そして、オーリング58が、ベルト100を、ベルト100の内側からキャップ56の円筒部72の内周面72aに押し付けている。これにより、オーリング58が常に径方向に突出している場合と比して、オーリング58が装着された支持部52にベルト100が容易に装着される。
また、めっき装置10では、キャップ56は、導電材料の一例である金属材料で形成されることで、電解銅めっき工程、及び電解ニッケルめっき工程で、電極として用いられる。このため、電極だけの機能を有する専用部品を脱着させる場合と比して、工数が削減される。
また、めっき装置10では、一端がキャップ56に取り付けられ、他端がベルト100の外周面100aに接触する導電部66が備えられている。このため、導電部が設けられていない場合と比して、ベルト100からキャップ56へ流れる電流が安定する。
なお、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明は係る実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態をとることが可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、上記実施形態では、オーリング58を突出させることで、ベルト100をキャップ56の円筒部72の内周面72aに押し付けたが、例えば、支持部の外径を一部だけ大きくすることで、ベルト100をキャップ56の円筒部72の内周面72aに押し付けてもよい。
また、上記実施形態では、キャップ56に導電部66が設けられたが、キャップ56に導電部66が設けられていなくてもよい。この場合には、ベルト100において金属層が形成されている部分から夫々のキャップ56へ電流が流れる。換言すると、電流は、ベルト100の粗面領域Sに形成された金属層から、当該金属層の端部とキャップ56の円筒部72とを跨るように形成された金属層を介して〔図1(A)の拡大図参照〕、夫々のキャップ56へ電流が流れる。この場合は、キャップ56の構造を簡素化でき、キャップ56のメンテナンスを容易にできる効果がある。具体的には、キャップ56の外周面に導電部66による凹凸が無くなるため、キャップ56の外周面に付着した金属層の剥離作業が容易になる。しかし、この場合には、導電部66が設けられることで奏する作用は奏しない。
また、上記実施形態では、キャップ56、及び導電部66は、導電材料の一例である金属材料で形成されたが、導電材料であればよく、例えば、導電性フィラを含んだ樹脂材料等で形成されてもよい。また、キャップ56を電極として用いない場合は、非導電材料で形成されてもよい。
また、上記実施形態では、支持部52の両端側に、キャップ56及びオーリング58等が設けられたが、ベルト100の滑面領域Kが、ベルト100の一方だけに形成されている場合には、キャップ56及びオーリング58等を、支持部52の一端側だけに設けてもよい。また、前記した実施形態の支持部52は、円柱状のものを示したが、円筒状であっても良い。
また、上記実施形態では、特に説明しなかったが、ベルト100に付着しためっき液等を洗浄する洗浄工程を適宜設けてもよい。つまり、図7及び図8に示された無電解ニッケル槽12と電解銅槽16の間に、ベルト100に付着した無電解ニッケル液を洗浄するための洗浄槽を設けても良い。また、電解銅槽16と電解ニッケル槽22の間に、ベルト100に付着した電解銅液を洗浄するための洗浄槽を設けても良い。また、電解ニッケル槽22の隣に電解ニッケル液を洗浄するための洗浄槽を設けても良い。言うまでも無いが、ベルト100は、これら洗浄槽の洗浄液(例えば、水)に対して、第一移動部40及び第二移動部44を用いて浸漬される。
また、上記実施形態では、特に説明しなかったが、ベルト100の径方向の外側から円筒部72の内周面72aの一部を全周で突出させて、この突出部分をベルト100の外周面100aに押し付けてもよい。この場合、言うまでも無いが、ベルト100の滑面領域Kは、この突出部分に対し、円筒部72の外側(端部側)に位置させる。
10 めっき装置
12 無電解ニッケル槽(無電解めっき槽)
16 電解銅槽(電解めっき槽)
22 電解ニッケル槽(電解めっき槽)
30 電源装置
38 接続部
52 支持部
52a 小径部
56 キャップ(有底円筒体の一例)
58 オーリング(接触部の一例)
62 スペーサ(突出部材の一例)
66 導電部
72 円筒部
72a 内周面
74 底部(底の一例)
100 ベルト(管体の一例)
100a 外周面

Claims (5)

  1. 部の外周面に粗面が形成されていない滑面領域を有し、該滑面領域以外の該外周面に粗面が形成された粗面領域を有する管体における該滑面領域を該管体の径方向から覆う有底円筒体と、
    該管体の端部における端から離間した該粗面領域の端部と該有底円筒体の内周面とを全周で接触させる接触部と、
    該管体が浸漬されるめっき液が入れられた無電解めっき槽と、
    を備えるめっき装置。
  2. 前記管体を内側から支持する支持部を備え、
    前記接触部は、環状で前記管体と前記支持部との間に配置されており、前記管体端部における端から離間した前記粗面領域の端部を前記管体の内側から前記有底円筒体の内周面に押し付けている請求項1に記載のめっき装置。
  3. 前記支持部は、端部が小径化された小径部を有する段付き円柱状であり、
    前記接触部は、自由状態で断面円状とされ、前記支持部の前記小径部に配置されており、
    前記有底円筒体は、前記支持部に着脱可能とされており、
    前記有底円筒体が前記支持部に装着された状態で、前記有底円筒体の底と前記接触部との間に配置され、前記管体の軸方向から前記接触部に押付け力を付加して前記接触部を前記径方向に突出させる突出部材を備える請求項2に記載のめっき装置。
  4. 前記有底円筒体は、導電材料で形成されており、
    前記有底円筒体に電圧を印加する電源装置と、
    前記電源装置と前記有底円筒体とを電気的に接続する接続部と、
    前記無電解めっき槽のめっき液に浸漬させた前記管体が浸漬される他のめっき液が入れられた電解めっき槽と、を備える請求項1~3の何れか1項に記載のめっき装置。
  5. 導電材料で形成されており、一端が前記有底円筒体に取り付けられ、他端が前記管体の外周面に接触している導電部を備える請求項4に記載のめっき装置。
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