JP7251298B2 - 制動力制御装置 - Google Patents

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本発明は、車両に搭載され車両の制動力を制御する制動力制御装置に関する。
車両においては、乗り心地や操作感の向上のため、各種の技術が提案されている。例えば、特許文献1においては、車両の減速時に、触媒高温時の触媒劣化防止のため燃料カットを禁止する場合は、期待される減速力が得られるよう、オルタネータ、エアコン、ブレーキ、ギアシフト等により減速力を補わせる燃料カット制御装置を開示している。また、特許文献2は、ユーザの操作量に応じて決定される制御目標を、駆動系システム、制御系システムに、受け持ち割合に応じて分配する一方で、安定化システムには分配前の制御目標を送信して補正処理を行わせることで、安定化システムによる制御目標の分配値の同期を不要として遅延を低減し、操作に対する応答性を向上させる車両統合制御装置を開示している。
特開平10-280990号公報 特開2006-297994号公報
車両の好適な乗り心地や操作感のためには、例えばユーザがアクセルペダルを踏むのをやめた後、アクセルペダルもブレーキペダルも踏んでいない惰行状態となった時に、車両に好適な減速加速度を発生させることが好ましい。十分な減速加速度を得るために、エンジン、変速機だけでなくオルタネータやエアコン等、多くのアクチュエータを用いて制動力(車両の進行方向を正の向きとしたときの負の駆動力)を発生させる場合、以下のような課題がある。
一部のアクチュエータは車両の走行中に負の駆動力を常時発生させることができない場合がある。例えば、オルタネータやモータは、回生発電によって負の駆動力を発生させることができるが、回生発電によって得られた電力を充電する電池の蓄電率等の状態によっては、電池を保護するため回生発電を一時的に停止する必要がある。惰行状態において負の駆動力を発生させるのに、このような負の駆動力を常時発生させることができないアクチュエータを用いる場合、惰行状態となるごとに発生させることができる負の駆動力に変動が生じるおそれがある。このような変動の幅が大きいと、惰行状態成立ごとに得られる減速感が大きく異なって、乗り心地や操作の安定感が損なわれるおそれがある。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、車両の惰行状態において好適な乗り心地や操作感を実現できる制動力制御装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一局面は、車両の走行中に、車両の進行方向を正の向きとしたときの負の駆動力を発生させることにより車両に負の加速度を発生させることが可能な複数のアクチュエータを含むアクチュエータ部を制御して、車両の惰行状態において負の加速度を制御する制動力制御装置であって、車両の惰行時に発生させる負の加速度の目標値である目標加速度を取得する目標加速度取得部と、アクチュエータ部が現在発生可能な絶対値が最大の負の加速度である最小加速度を取得する最小加速度取得部と、惰行状態において、目標加速度および最小加速度に基づいて、アクチュエータ部を制御する制御部とを備え、制御部は、目標加速度の絶対値が最小加速度の絶対値以下の場合、アクチュエータ部に目標加速度を負の第1ジャークで発生させ、目標加速度の絶対値が最小加速度の絶対値より大きい場合、アクチュエータ部に最小加速度を、第1ジャークより小さい第2ジャークで発生させる、制動力制御装置である。
本発明は、車両の惰行状態において好適な乗り心地や操作感を実現できる制動力制御装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る制動力制御装置とその周辺の構成を示す図 本発明の一実施形態に係る処理を示す図 本発明の一実施形態に係る目標加速度のマップの例を示す図 本発明の一実施形態に係る目標加速度のマップの例を示す図 本発明の一実施形態に係る目標加速度のマップの例を示す図 本発明の一実施形態に係る制御の例を示す図
本発明に係る制動力制御装置は、複数のアクチュエータを用いて、惰行状態においてユーザが期待すると想定される減速方向の目標加速度を発生させ、車両の好適な乗り心地や操作感を実現する。一部のアクチュエータの一時的な動作制約によって、目標加速度を発生させることができない場合には、目標加速度を発生させることができる場合に比べてより小さなジャーク(より絶対値が大きいジャーク)で、発生可能な範囲で最小の(絶対値が最大の減速方向の)加速度を発生させる。
ジャークjとは、位置xの時間tによる3階微分(j=dx/dt)であり、その大きさの単位は例えば[メートル毎秒毎秒毎秒(m/s)]である。この定義から分かるように、ジャークは加速度の変化速度である。
一般に加速時や減速時におけるジャークの絶対値が相対的に大きい場合は、相対的に小さい場合に比べて、実際に発生する加速度が同じであっても、ユーザが受ける加速感や減速感は、より強いものとなる。そのため、実際に発生する加速度の絶対値が相対的に小さい場合は、相対的に大きい場合に比べて、ジャークの絶対値を大きくすることで、相対的に大きい場合と同等の加速感や減速感をユーザに提示できる。
本発明に係る制動力制御装置は、一部のアクチュエータの一時的な動作制約に起因して目標加速度を発生させることができない場合であっても、目標加速度を発生させる場合と同等の減速感をユーザに提示でき、乗り心地や操作の安定感を維持することができる。
(実施形態)
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、速度、加速度、駆動力、ジャーク等は、車両進行方向を正とする符号付きの値で表現する。
<構成>
図1に、本実施形態に係る制動力制御装置100とその周辺の構成を示す。制動力制御装置100は車両に搭載され、惰行状態において、アクチュエータ部200に含まれる複数のアクチュエータに負の駆動力(制動力)を発生させることができる。
アクチュエータ部200は、例えばエンジンや変速機、ブレーキ、オルタネータやモータのような回生発電が可能な発電機、エンジンの回転によって駆動されるエアコンのコンプレッサ等を含む。アクチュエータ部200に含まれるアクチュエータには、エンジンやブレーキ等、指示に応じて比較的安定的に負の駆動力を発生させることができるアクチュエータと、発電機やコンプレッサ等、一時的に負の駆動力を発生させることができなくなるアクチュエータとがある。発電機は、電池の蓄電率が高い場合は回生発電が不可であるため、負の駆動力を発生させることができない。また、エアコンは、ユーザの設定や車室内外の温度等によっては一時的に動作不可となり、コンプレッサによって負の駆動力を発生させることができない。
アクチュエータ部200は、各アクチュエータに関する各種処理を行い、制動力制御装置100からの指示に応じて適宜駆動力を発生させることができる制御部を含む。この制御部の機能の一部は、アクチュエータごとに分散して設けられてもよい。各アクチュエータが発生させる駆動力の総和が車両を駆動する総駆動力となる。すなわち、アクチュエータ部200は、総駆動力を発生させて車両を駆動することによって、車両に加速度を発生させる。
制動力制御装置100は、目標加速度取得部101、最小加速度取得部102、制御部103を含む。
目標加速度取得部101は、惰行状態において、発生させる総駆動力の目標値である目標加速度を取得する。
最小加速度取得部102は、アクチュエータ部200が現在発生させることができる最小の負の加速度を取得する。
制御部103は、上述の各部を適宜制御して、惰行状態においてアクチュエータ部200の負の駆動力によって車両に発生させる負の加速度を決定する。また、制御部103は、アクチュエータ部200に決定した負の加速度を発生させる際の負のジャークを決定する。制御部103は、アクチュエータ部200に指示して、決定した負の加速度を発生させる。その際、制御部103は、発生させる加速度の変化速度が、決定した負のジャークとなるようにアクチュエータ部200を制御する。
<処理>
図2は、ユーザによる車両の運転中に制動力制御装置100が実行する処理の一例を示すフローチャートである。図2を参照して、制動力制御装置100による加速度の制御の一例を説明する。本処理は、車両がパワーオンとなり走行可能な状態において、実行される。
(ステップS101):制御部103は、車両が備えるアクセルペダルセンサおよびブレーキペダルセンサがそれぞれ検出する、ユーザによるアクセルペダルの操作量およびブレーキペダルの操作量を常時取得する。制御部103は、取得したアクセルペダルの操作量およびブレーキペダルの操作量に基づいて、ユーザがアクセルペダル操作またはブレーキペダル操作を行っている状態から、ユーザがアクセルペダル操作を行っておらず(操作量0の状態)、かつ、ユーザがブレーキペダル操作を行っていない状態(操作量0の状態)となることを検出することによって、車両が惰行状態であることを検出する。制御部103は、惰行状態を検出した場合はステップS102に進み、惰行状態を検出していない場合は、本ステップS101を繰り返し、車両が惰行状態となることを待機する。なお、本ステップにおいて、アクセルペダル操作の解除によって成立する惰行状態とブレーキペダル操作の解除によって成立する惰行状態の両方を検出する代わりに、いずれか一方の惰行状態のみを検出してもよい。例えばアクセルペダル操作の解除によって成立する惰行状態のみを検出してもよい。
(ステップS102):目標加速度取得部101は、惰行状態において発生させる加速度の目標値である目標加速度を取得する。目標加速度は、惰行状態の成立時にユーザが期待すると想定される加速度であり、予め定められた方法により算出される。目標加速度取得部101は、他の装置が算出した目標加速度を取得してもよいし、目標加速度取得部101が、算出に必要な情報をセンサや他の装置から取得して目標加速度を算出してもよい。
目標加速度の算出方法の各例を説明する。各例では、いずれも、車速に対して目標加速度を予め定めたマップを用いる。図3、4、5は、各例におけるマップを模式的に示す。
図3に示す例では、車速が大きくなるほど、目標加速度が小さくなる。具体的な値は、実験等による評価を行って定めることができる。
図4に示す例では、車速に加え、ユーザが指定する走行特性を表すドライブモードを考慮し、ドライブモードが低燃費での走行を指定するエコモードである場合には、エコモード以外のドライブモードである通常モードの場合より、同じ速度においては目標加速度が大きくなるように設定される。例えば、図3に示すマップを通常モードの場合のマップとし、図3に示すマップの目標加速度の値に1より小さい正の係数αを乗算した値によって、図4に示すエコモードにおけるマップを生成することができる。同様に、例えば、ドライブモードがスポーティな走行を指定するスポーツモードである場合には、通常モードの場合より、同じ速度においては目標加速度が小さくなるように設定してもよい。
図5に示す例では、車速に加え、路面勾配を考慮し、路面が降坂路である場合は、平坦路である場合に比べて、同じ速度においては目標加速度が小さくなるように設定される。例えば、図3に示すマップを平坦路の場合のマップとし、図3に示すマップの目標加速度の値に1より大きい係数βを乗算した値によって、図5に示す降坂路におけるマップを生成することができる。
また、路面が登坂路である場合は、平坦路である場合に比べて、同じ速度においては、目標加速度が大きくなるように設定されてもよい。例えば、図3に示すマップを平坦路の場合のマップとし、図3に示すマップの目標加速度の値に1より小さい正の係数γを乗算した値によって、登坂路におけるマップを生成することができる。なお、路面が降坂路または登坂路である場合、車両に実際に発生する加速度は、アクチュエータ部200が発生させる加速度と、重力加速度の車両進行方向を正の向きとする符号付き成分との合計である。このように路面勾配を考慮したマップを用いることは、車両に実際に発生する車両の加速度の、重力加速度による影響を補正するものと捉えることができる。
また、ドライブモードと路面勾配との両方に基づいて、目標加速度を算出してもよい。例えば、図3に示すマップを平坦路かつ通常モードの場合のマップとし、図3に示すマップの目標加速度の値に係数αおよび係数βを乗算した値によって、降坂路かつエコモードにおけるマップを生成することができる。同様に図3に示すマップの目標加速度の値に係数αおよび係数γを乗算した値によって、登坂路かつエコモードにおけるマップを生成することができる。
目標加速度の算出のため、車両が備える各種センサやECU(Electronic Control Unit)から出力される各種の情報が用いられる。上述の例では、車両の速度、あるいはさらに、ユーザが指定したドライブモードや路面の勾配をそれぞれ表す情報が用いられる目標加速度の算出方法は限定されず、上述のように基本となるマップを用意し、車両やその周囲の状態に応じて異なる係数を乗算して算出してもよいし、予め状態ごとに個別に生成したマップを用いてもよい。あるいは、例えば、カメラ、レーダーによって車両前方の所定距離内に他車両が存在することが検出された場合は、これを表す情報を取得して、同じ速度において他車両が存在しない場合より目標加速度を小さく算出してもよい。
(ステップS103):最小加速度取得部102は、アクチュエータ部200から、現在アクチュエータ部200が発生させることができる最小の加速度である最小加速度を取得する。アクチュエータ部200に含まれる制御部は、例えばエンジンの暖機状態や変速機の変速比、発電機の回生発電による電力を充電する電池の蓄電率等、各アクチュエータの現在の動作状態による制約、および、これらのアクチュエータに対する他の制御系統からの制御要求等に基づいて、最小加速度を算出することができる。あるいは、最小加速度取得部102は、アクチュエータ部200から、アクチュエータごとに現在発生させることが可能な最小の加速度を取得し、取得した最小の加速度の総和を最小加速度としてもよい。
(ステップS104):制御部103は、目標加速度と最小加速度とを比較する。目標加速度の絶対値が最小加速度の絶対値以下の場合、ステップS105に進む。目標加速度の絶対値が最小加速度の絶対値より大きい場合ステップS106に進む。
(ステップS105):本ステップでは、アクチュエータ部200は目標加速度を発生させることができる。制御部103は、アクチュエータ部200に目標加速度を所定の負の第1ジャークで発生させる。すなわち、制御部103は、アクチュエータ部200が発生させる加速度が目標加速度と等しくなるまで、加速度の変化速度を第1ジャークとする。アクチュエータ部200が発生させる加速度が、目標加速度と等しくなると、その後は、ジャークを0とし、目標加速度の発生を維持する。なお、アクチュエータ部200に加速度を発生させることは、具体的には、加速度に車両の重量を乗算することで得られる駆動力をアクチュエータ部200に発生させることである。第1ジャークの実現のために、制御部103が、アクチュエータ部200に指示する加速度の値を第1ジャークに応じて徐々に小さくしてもよいし、制御部103がアクチュエータ部200に第1ジャークを指示し、アクチュエータ部200の制御部が、各アクチュエータに発生させる加速度を第1ジャークに応じて徐々に小さくしてもよい。
(ステップS106):本ステップでは、アクチュエータ部200は目標加速度を発生させることができない。制御部103は、アクチュエータ部200に最小加速度を発生させる。制御部103は、アクチュエータ部200に最小加速度を第1ジャークより小さい、所定の負の第2ジャークで発生させる。すなわち、制御部103は、アクチュエータ部200が発生させる加速度が最小加速度と等しくなるまで、加速度の変化速度を第2ジャークとする。アクチュエータ部200が発生させる加速度が、最小加速度と等しくなると、その後は、ジャークを0とし、最小加速度の発生を維持する。具体的な加速度の発生のさせ方は、ステップS105と同様である。その後、ステップS101に進み、次に惰行状態が開始されるのを待機する。
なお、以上の各ステップS102~S106の処理の実行中に、車両が備えるアクセルペダルセンサおよびブレーキペダルセンサがユーザによるアクセルペダルの操作またはブレーキペダルの操作を検出した場合、処理は中止され、ステップS101に進む。また、本処理とは別に、他の制御装置によって、検出されたアクセルペダルの操作またはブレーキペダルの操作に応じた従来の一般的な加速または減速の制御が行われる。
以上の処理に基づく制御の例を説明する。図6に、横軸に時刻を取り、縦軸に惰行状態の成立、不成立と、アクチュエータ部200が発生させる加速度とを示した図を示す。また、図6には、惰行状態における目標加速度を太い破線で示し、最小加速度を太い点線で示す。惰行状態における目標加速度は、実際には変動しうるが、模式的に一定であるものとし、また、処理に利用されることはないが惰行状態が不成立である期間についても図示した。
時刻T1までは、ユーザがアクセルペダルを操作しており、アクセルペダルの操作量に応じた従来の制御が実行され正の加速度が発生している。
時刻T1において、ユーザがアクセルペダル操作をやめることにより、車両はアクセルペダル操作もブレーキペダル操作もされていない惰行状態となる。時刻T1において、目標加速度の絶対値が最小加速度の絶対値以下である。この場合、制御部103は、アクチュエータ部200に第1ジャークで目標加速度を発生させる(ステップS105)。すなわち、時刻T1から、第1ジャークで加速度が小さくなり、時刻T2において、加速度が目標加速度に等しくなり、時刻T3まで目標加速度が維持される。図6における時刻T1から時刻T2までの加速度の傾きが第1ジャークである。その後、時刻T3からT4までは、ユーザがアクセルペダルを操作し、車両は惰行状態ではなくなり、アクセルペダルの操作量に応じた従来の制御が実行され正の加速度が発生する。
時刻T3と時刻T4との間において、最小加速度が大きくなり、目標加速度の絶対値が最小加速度の絶対値より大きくなる方向に変化する
時刻T4において、ユーザがアクセルペダル操作をやめることにより、車両は再び惰行状態となる。時刻T4において、目標加速度の絶対値が最小加速度の絶対値より大きくなる。この場合、制御部103は、アクチュエータ部200に第1ジャークより小さい第2ジャークで最小加速度を発生させる(ステップS106)。すなわち、時刻T4から、第2ジャークで加速度が小さくなり、時刻T5において、加速度が最小加速度に等しくなり、時刻T6まで最小加速度が維持される。図6における時刻T4から時刻T5までの加速度の傾きが第2ジャークである。その後、時刻T6以降は、ユーザがアクセルペダルを操作し、車両は惰行状態ではなくなり、アクセルペダルの操作量に応じた従来の制御が実行され正の加速度が発生する。
なお、上述のステップS105で一定の目標加速度の発生を維持する期間、あるいはステップS106で一定の最小加速度の発生を維持する期間は、図6に示す例では、車両が惰行状態でなくなることによって終了するものとしたが、惰行状態が比較的長い場合は、例えば、車両の速度が、所定の正の速度または0まで低下することによって終了させればよい。所定の正の速度は、例えば上述した目標加速度を算出するのと同様の方法を用いて設定することができる。あるいは、目標加速度あるいは最小加速度の発生を維持する期間は、予め定めた所定の期間としてもよいし、上述した目標加速度を算出するのと同様の方法を用いて可変に設定してもよい。また、第1ジャークおよび第2ジャークは、アクチュエータ部200の能力の範囲内で、かつ、車両の各部品やユーザに一定以上のショックを与えない範囲内で設定することが好ましい。また、第2ジャークで最小加速度を発生させたときの減速感が、第1ジャークで目標加速度を発生させたときの減速感により近づくよう、目標加速度、最小加速度、第1ジャークに基づいて、可変に算出してもよい。
<効果>
本発明においては、複数のアクチュエータを用いて、惰行状態においてユーザが期待すると想定される負の目標加速度を発生させ、車両の好適な乗り心地や操作感を実現する。アクチュエータの一部の一時的な動作制約により、目標加速度を発生させることができない場合には、目標加速度を発生させることができる場合の負の第1ジャークに比べてより小さな第2ジャークで、発生可能な範囲で最小の加速度を発生させる。これにより一部のアクチュエータの一時的な動作制約に起因して目標加速度を発生させることができない場合であっても、目標加速度を発生させる場合と同等の減速感をユーザに提示でき、乗り心地や操作の安定感を維持することができる。
以上、本発明の一実施形態を説明したが、本発明は、制動力制御装置だけでなく、制動力制御装置が備える1つ以上のコンピュータが実行する制動力制御方法、制動力制御プログラムおよびこれを記憶したコンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体、制動力制御システムおよびこれを搭載した車両等として捉えることができる。
本発明は、車両等に搭載される制動力制御装置に有用である。
100 制動力制御装置
101 目標加速度取得部
102 最小加速度取得部
103 制御部
200 アクチュエータ部

Claims (1)

  1. 車両の走行中に、車両の進行方向を正の向きとしたときの負の駆動力を発生させることにより車両に負の加速度を発生させることが可能な複数のアクチュエータを含むアクチュエータ部を制御して、車両の惰行状態において負の加速度を制御する制動力制御装置であって、
    車両の惰行時に発生させる負の加速度の目標値である目標加速度を取得する目標加速度取得部と、
    前記アクチュエータ部が現在発生可能な絶対値が最大の負の加速度である最小加速度を取得する最小加速度取得部と、
    惰行状態において、前記目標加速度および前記最小加速度に基づいて、前記アクチュエータ部を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、
    前記目標加速度の絶対値が前記最小加速度の絶対値以下の場合、前記アクチュエータ部に前記目標加速度を負の第1ジャークで発生させ、
    前記目標加速度の絶対値が前記最小加速度の絶対値より大きい場合、前記アクチュエータ部に前記最小加速度を、前記第1ジャークより小さい第2ジャークで発生させる、制動力制御装置。
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