JP7249397B2 - ダサチニブを有効成分とする医薬組成物 - Google Patents
ダサチニブを有効成分とする医薬組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7249397B2 JP7249397B2 JP2021207695A JP2021207695A JP7249397B2 JP 7249397 B2 JP7249397 B2 JP 7249397B2 JP 2021207695 A JP2021207695 A JP 2021207695A JP 2021207695 A JP2021207695 A JP 2021207695A JP 7249397 B2 JP7249397 B2 JP 7249397B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- dasatinib
- pharmaceutical
- mass
- pharmaceutical composition
- active ingredient
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Medicinal Preparation (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
Description
現在、CML及び同種造血幹細胞移植の適応とならないPh+ALLに対する薬物療法としては、Bcr-Ablチロシンキナーゼ活性を阻害するイマチニブメシル酸塩(以下、イマチニブと略す。)が用いられているが、Bcr-Ablのキナーゼ領域内における点突然変異によりイマチニブの結合親和性が低下することが報告されており、当該変異がイマチニブへの治療抵抗性の要因の一つであると考えられている。
ダサチニブは、Ablキナーゼの立体構造への結合様式がイマチニブと一部異なることから、イマチニブ抵抗性CML及びPh+ALLの治療薬として用いられており、スプリセル(登録商標)の商品名にて提供されている。
[2] 添加剤がグリセリン、プロピレングリコール及び流動パラフィンからなる群より選択される1種以上である前記[1]に記載の医薬組成物。
[3] 添加剤がコーティング剤として含まれる前記[1]又[2]の何れか一項に記載の医薬組成物。
[4] 前記[1]~[3]の何れか一項に記載の医薬組成物が成型された医薬錠剤であって、添加剤がコーティング剤に含まれているダサチニブを有効成分とする医薬錠剤。
[5] ダサチニブを有効成分とする医薬錠剤の製造方法であって、ダサチニブ、並びに賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤を含む混合物を圧縮成型して得られる錠剤に、クエン酸トリエチル、D-ソルビトール、グリセリン、プロピレングリコール及び流動パラフィンからなる群より選択される1種以上の添加剤を含むコーティング剤でコーティングする工程を含む医薬錠剤の製造方法。
ダサチニブは医薬品の有効成分として用いることができる品質レベルの化合物を用いることが望ましい。
本発明の医薬組成物は、有効成分としてダサチニブ水和物、有機溶媒和物又はその医薬的に許容な塩を用いても良い。
当該添加剤は、医薬品添加剤として用いられる品質のものであれば、特に制限することなく用いることができる。
当該医薬組成物において、これらの添加剤はコーティング剤に含まれる可塑剤として用いても良い。当該添加剤がコーティング剤に含まれる場合、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、エチルセルロース等をコーティング基材とし、任意に遮光剤や着色剤と共に混合して用いられる。
また、当該添加剤を結合剤、可溶化剤等としてダサチニブと共に混合して用いても良い。その場合は、ダサチニブ及び当該添加剤を、任意の更なる医薬品用添加剤と共に混合することで調製されるものである。
一方、当該添加剤は0.05質量%以上10質量%以下で使用することが好ましい。好ましくは0.1質量%以上質量5%以下である。
本発明の医薬錠剤において、有効成分であるダサチニブは、医薬錠剤総量に対し5質量%以上60質量%以下で使用することが好ましい。好ましくは10質量%以上50質量%以下である。
また、可塑剤としての当該添加剤は、医薬錠剤総量に対し0.05質量%以上10質量%以下で使用することが好ましい。好ましくは0.1質量%以上質量5%以下である。
コーティング基材としては、医薬製剤用のコーティング剤として用いられるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、エチルセルロース等のセルロース系コーティング基材が挙げられる。
また、遮光剤や着色剤としては、酸化チタン、黄酸化鉄、三二酸化鉄、黄色三二酸化鉄、黒酸化鉄、酸化亜鉛、褐色酸化鉄、タルク、食用黄色素類、食用青色素類、食用赤色素類等が挙げられる。
賦形剤を用いる場合は、当該医薬錠剤総量に対し5質量%以上90質量%以下で使用することが好ましい。好ましくは10質量%以上80質量%以下である。
結合剤を用いる場合は、当該医薬錠剤総量に対し1質量%以上60質量%以下で使用することが好ましい。好ましくは2質量%以上50質量%以下である。
崩壊剤を用いる場合は、当該医薬錠剤総量に対し1質量%以上20質量%以下で使用することが好ましい。好ましくは2質量%以上10質量%以下である。
滑沢剤を用いる場合は、当該医薬錠剤総量に対し0.1質量%以上5質量%以下で使用することが好ましい。好ましくは0.2質量%以上3質量%以下である。
本発明において流動化剤としては、軽質無水ケイ酸、タルク、含水二酸化ケイ素等が挙げられる。
本発明において安定化剤としては、ジブチルヒドロキシトルエン、トコフェロール、亜硫酸塩等が挙げられる。
本発明において保存剤としては、パラオキシ安息香酸エステル類等が挙げられる。
本発明において矯味剤としては、白糖、D-ソルビトール、キシリトール等が挙げられる。
本発明において着色剤としては、酸化チタン、黄酸化鉄、三二酸化鉄、黄色三二酸化鉄、黒酸化鉄、酸化亜鉛、褐色酸化鉄、タルク、食用黄色素類、食用青色素類、食用赤色素類等が挙げられる。
これらの添加剤は、医薬品製剤用途で許容される純度であれば特に制限されることなく用いることができる。これらの添加剤は1種のみを用いても良く、これらの混合物として用いても良い。当該医薬組成物又は医薬製剤を調製する際に、任意に使用される。
ダサチニブ200mg、クエン酸トリエチル200mgを混合し、実施例1の医薬組成物を調製した。
[実施例2~5、並びに比較例1、2]
実施例1におけるクエン酸トリエチル200mgに代えて、表1に挙げる添加剤を用い、その他は実施例1と同様の操作を行うことにより実施例2~5、並びに比較例1、2に係る医薬組成物を調製した。
実施例1~5並びに比較例1、2の医薬組成物を、40℃、75%RH及び60℃の条件下で、1カ月保存した。
1カ月後に液体クロマトグラフィーによりダサチニブ含量を分析し、開始時からの含量低下率を以下の式により算出した。
(開始時のピーク面積%)-(1カ月後のダサチニブのピーク面積%)
得られた結果を表2に示す。
Claims (3)
- ダサチニブを有効成分とする医薬錠剤であって、グリセリン、プロピレングリコール及び流動パラフィンからなる群より選択される1種以上の添加剤を含む、医薬錠剤。
- 添加剤がコーティング剤として含まれる、請求項1に記載の医薬錠剤。
- ダサチニブを有効成分とする医薬錠剤の製造方法であって、ダサチニブ、並びに賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤を含む混合物を圧縮成型して得られる錠剤に、グリセリン、プロピレングリコール及び流動パラフィンからなる群より選択される1種以上の添加剤を含むコーティング剤でコーティングする工程を含む、医薬錠剤の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021207695A JP7249397B2 (ja) | 2017-12-27 | 2021-12-22 | ダサチニブを有効成分とする医薬組成物 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017250407A JP7000148B2 (ja) | 2017-12-27 | 2017-12-27 | ダサチニブを有効成分とする医薬組成物 |
JP2021207695A JP7249397B2 (ja) | 2017-12-27 | 2021-12-22 | ダサチニブを有効成分とする医薬組成物 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017250407A Division JP7000148B2 (ja) | 2017-12-27 | 2017-12-27 | ダサチニブを有効成分とする医薬組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2022028041A JP2022028041A (ja) | 2022-02-14 |
JP7249397B2 true JP7249397B2 (ja) | 2023-03-30 |
Family
ID=87798617
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021207695A Active JP7249397B2 (ja) | 2017-12-27 | 2021-12-22 | ダサチニブを有効成分とする医薬組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7249397B2 (ja) |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008540440A (ja) | 2005-05-05 | 2008-11-20 | ブリストル−マイヤーズ スクイブ カンパニー | Src/abl阻害剤 |
JP2010539156A (ja) | 2007-10-23 | 2010-12-16 | テバ ファーマシューティカル インダストリーズ リミティド | ダサチニブ多形体およびその調製プロセス |
JP2013516442A (ja) | 2010-01-07 | 2013-05-13 | アクロン・モレキュールズ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング | 肥満症に用いる小分子 |
JP2013518860A (ja) | 2010-02-04 | 2013-05-23 | ラティオファルム ゲー・エム・ベー・ハー | N−(2−クロロ−6−メチルフェニル)−2−[[6−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]−2−メチル−4−ピリミジニル]アミノ]−5−チアゾールカルボサキミドを含む医薬組成物 |
WO2015011578A1 (en) | 2013-07-22 | 2015-01-29 | Shilpa Medicare Limited | Dasatinib glucuronate salt and process for preparation thereof |
WO2017134615A1 (en) | 2016-02-03 | 2017-08-10 | Dr. Reddy's Laboratories Limited | Solid state forms of dasatinib and processes for their preparation |
-
2021
- 2021-12-22 JP JP2021207695A patent/JP7249397B2/ja active Active
Patent Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008540440A (ja) | 2005-05-05 | 2008-11-20 | ブリストル−マイヤーズ スクイブ カンパニー | Src/abl阻害剤 |
JP2010539156A (ja) | 2007-10-23 | 2010-12-16 | テバ ファーマシューティカル インダストリーズ リミティド | ダサチニブ多形体およびその調製プロセス |
JP2013516442A (ja) | 2010-01-07 | 2013-05-13 | アクロン・モレキュールズ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング | 肥満症に用いる小分子 |
JP2013518860A (ja) | 2010-02-04 | 2013-05-23 | ラティオファルム ゲー・エム・ベー・ハー | N−(2−クロロ−6−メチルフェニル)−2−[[6−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]−2−メチル−4−ピリミジニル]アミノ]−5−チアゾールカルボサキミドを含む医薬組成物 |
WO2015011578A1 (en) | 2013-07-22 | 2015-01-29 | Shilpa Medicare Limited | Dasatinib glucuronate salt and process for preparation thereof |
WO2017134615A1 (en) | 2016-02-03 | 2017-08-10 | Dr. Reddy's Laboratories Limited | Solid state forms of dasatinib and processes for their preparation |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2022028041A (ja) | 2022-02-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US20060251723A1 (en) | Formulations of a SRC/ABL inhibitor | |
TWI744224B (zh) | 固形製劑 | |
TWI424995B (zh) | 含有醯胺衍生物或其藥學上可接受之鹽類的藥學組成物 | |
JP7190891B2 (ja) | ダサチニブを有効成分とする医薬錠剤及びその製造方法 | |
TWI739756B (zh) | 一種含有喹啉衍生物或其鹽的醫藥組成物 | |
JP7000148B2 (ja) | ダサチニブを有効成分とする医薬組成物 | |
JP7249397B2 (ja) | ダサチニブを有効成分とする医薬組成物 | |
WO2013172297A1 (ja) | 6,7-不飽和-7-カルバモイルモルヒナン誘導体含有製剤 | |
KR20080096779A (ko) | 신규 필름 코팅정 | |
KR20070046117A (ko) | 필름 코팅정 | |
JP2016155777A (ja) | モンテルカスト又はその塩を含む組成物 | |
JP7489849B2 (ja) | ニロチニブ錠剤 | |
JP7370125B2 (ja) | エルロチニブを有効成分とする医薬錠剤 | |
JP2020147542A (ja) | ダビガトランエテキシラートまたはその薬学的に許容される塩を含有する多層錠 | |
JP2020090456A (ja) | エルロチニブを有効成分とする医薬錠剤 | |
EP3157526A1 (en) | Oral pharmaceutical composition of tofacitinib | |
JP2021050141A (ja) | ダサチニブを有効成分とする医薬錠剤 | |
JP2019073445A (ja) | アプレピタントを有効成分とする医薬組成物 | |
JP2020520892A (ja) | ダビガトランエテキシラート又は医薬的に許容されるその塩を含む錠剤及びその製造方法 | |
JP2015137238A (ja) | イブプロフェン及びトラネキサム酸を含有するフィルムコーティング製剤 | |
JP2020015689A (ja) | レボセチリジン含有錠剤 | |
JP7370124B2 (ja) | エルロチニブを有効成分とする医薬錠剤 | |
JP6945377B2 (ja) | エルロチニブを有効成分とする医薬錠剤及びその製造方法 | |
JP6673798B2 (ja) | カペシタビンを有効成分とするフィルムコート医薬製剤 | |
JP2018020968A (ja) | ゲフィチニブを有効成分とする医薬組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20211222 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20221215 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20230203 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20230313 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20230317 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7249397 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |