JP7249194B2 - 撮像装置および画像フレーム読出し制御回路 - Google Patents

撮像装置および画像フレーム読出し制御回路 Download PDF

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本発明は、電源周波数が50Hz圏において、強度変化が100Hzとなる照明下であって、フレーム周波数が120Hzの撮像を行う際に生じるフリッカを低減することが可能な、光電変換膜を積層するタイプのCMOS型撮像素子を用いた撮像装置および画像フレーム読出し制御回路に関するものである。
従来、固体撮像素子、例えばCMOS撮像素子においては、高精細な映像を撮像することができるように、画素サイズの微細化および多画素化を図るための技術開発が進められてきた。しかし、画素サイズが微細化されたことにより、光を電気信号に変換する光電変換部の面積が狭くなり、感度の低下につながることが問題となっていることから、感度を向上させるために、裏面照射型や光電変換膜積層型の構造のものが注目されており、研究開発が進められている。
このような技術としては、光電変換膜積層型の固体撮像素子において、各単位画素が3トランジスタ型とされたものが知られている(ここでは、従来技術1と称する:特許文献1を参照)。
従来技術1に関し、図17に光電変換膜積層型の3トランジスタ型の単位画素102´の等価回路図を示す。また、この従来技術1に関し、図18に入力信号のタイムチャートを示す。光電変換膜(PL)611で発生した信号電荷は浮遊拡散容量(FD)613に蓄積され、単位画素が選択されて、リセットノイズが重畳された信号がアナログデジタル変換され読み出される。その後、浮遊拡散容量(FD)613がリセットされ、リセットレベルがアナログデジタル変換され読み出される。これを後リセット方式と称する。図18においてM-1フレームの1行目の単位画素102´のリセット後、リセットノイズの値が読み出される。その後、Mフレームの1行目の読み出しまでが1回の蓄積時間になる。単位画素102´が選択されて、リセットノイズが重畳された信号がアナログデジタル変換されて読み出される。このMフレーム1行目のリセットノイズが重畳された信号がアナログデジタル変換された値と、M-1フレーム1行目のリセットノイズがアナログデジタル変換された値では、リセットノイズが同じものであるので、センサ外部でのデジタル相関2重サンプリング処理により、リセットノイズが相殺されて、信号のみを分離して抽出することができる(特許文献2を参照)。
しかしながら、1フレーム1行目の信号を読み出すためには、M-1フレーム1行目のリセットノイズをアナログデジタル変換して読み出し、Mフレーム1行目のリセットノイズが重畳された信号をアナログデジタル変換して読み出し、センサ外部にあるデジタル相関2重サンプリング回路でリセットノイズを相殺する必要があるので、アナログデジタル変換回路を2回動作させる必要がある。このため、1フレーム1行目の信号を読み出すためにアナログデジタル変換回路を1回動作させればよい固体撮像素子に比べて、最高フレーム周波数が半分になってしまうという問題点があった。
一方で、光電変換膜積層型ではない表面照射型や裏面照射型においては、各単位画素が4トランジスタ型とされたものが知られている(ここでは、従来技術2と称する)。図19に、4トランジスタ型の単位画素102´の等価回路図を示す。また、この従来技術2に関し、図20に入力信号のタイムチャートを示す。
4トランジスタ型の基本動作は、画素が選択されて、まず浮遊拡散容量(FD)713がリセットされ、リセットノイズの値が単位画素102´とアナログデジタル変換回路(ADC)の間に配置されているアナログ相関2重サンプリング回路(CDS)により保持される。その後、転送トランジスタ(TX)712がオンになり、フォトダイオード(PD)720で蓄積された信号電荷が浮遊拡散容量(FD)713に転送され、リセットノイズが重畳された信号の値がアナログ相関2重サンプリング回路(CDS)に入力され、リセットノイズが相殺され、信号値のみが出力されて、アナログデジタル変換回路(ADC)でアナログデジタル変換処理が行われる。これを前リセット方式と称する。4トランジスタ型の単位画素では、1フレーム1行目の信号を読みだすために1回アナログデジタル変換回路を動作させればよいので、最高フレーム周波数は半分になることはない。
4トランジスタ型単位画素に光電変換膜を積層することができれば、光電変換膜積層型による高感度化の利点と、4トランジスタ型でアナログ相関2重サンプリング回路を配置できることによる低ノイズ化や最高フレーム周波数の2倍速化の利点を併せ持つことができるので、好適である。
一方、近年、スーパーハイビジョン機器の開発が活発化している。スーパーハイビジョンの最高フレーム周波数は120Hz(119.88Hzを含む)と定められている。電源周波数50Hz圏においては、蛍光灯などの照明機器は、整流後の脈動周波数である100Hzに応じた照明強度変化を示す。このような照明強度下において、撮像装置の撮像フレーム周波数が120Hzで撮像する場合のフリッカ抑制方式については、画像フレーム読出し制御部は、非プログレッシブ方式を用い、分割画像フレーム間隔を8.333ミリ秒または8.342ミリ秒のいずれかに設定するとともに、前記光電変換部における各画素の、1電荷蓄積時間を10ミリ秒に設定することが行われている(特許文献3を参照)。したがって、光電変換膜積層型のCMOS型撮像素子に、フレーム周波数120Hzにおけるフリッカ抑制方式を用いることができれば、既存の技術を利用することができ、効率的である。
特開2013-070181号公報 特開2015-167343号公報 特開2016-006949号公報
ところで、光電変換膜を積層するタイプの固体撮像素子の各単位画素が、転送トランジスタ、浮遊拡散容量リセットトランジスタ、ソースフォロアアンプトランジスタ、選択トランジスタ、および、保持容量リセットトランジスタの5トランジスタ型から構成されたものが知られている。このように、5トランジスタ型とされている場合に、光電変換膜と保持容量をビアで接続するとともに、n-型シリコンのフォトダイオードのノードをn+型シリコンの前記保持容量で置き換えた構成とし、光電変換膜を積層するタイプの固体撮像素子の最高フレーム周波数が120Hzであると同時に、電源周波数50Hz圏での蛍光灯照明のような照明強度変化が100Hzである環境下において、スーパーハイビジョンの最大フレーム周波数である120Hzで撮影したときに生じるフリッカを低減することができれば好ましい。
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、各画素が上述したような5トランジスタ型から構成され、かつn-型シリコンダイオードのノードをn+型シリコンの保持容量で置き換えた場合に、光電変換膜を積層するタイプの固体撮像素子を用いて、照明強度変化が100Hzの場合に、120Hzの撮像フレーム周波数で撮像を行ったときに生じるフリッカを低減することが可能な撮像装置および画像フレーム読出し制御回路を提供することを目的とするものである。
本発明の撮像装置は、
光電変換膜を積層するタイプの固体撮像素子の各単位画素が、転送トランジスタ、浮遊拡散容量リセットトランジスタ、ソースフォロアアンプトランジスタ、選択トランジスタ、および保持容量リセットトランジスタから構成され、前記光電変換膜と保持容量をビアで接続するとともに、n-型シリコンのフォトダイオードのノードをn+型シリコンの前記保持容量で置き換えた構成であって、
XYマトリクス状に配置される複数の前記単位画素に対応して形成された光電変換部に対し、Y行のアドレスを選択して駆動する行選択回路部、およびX列ごとに信号を読み出す列並列読み出し回路部とを含む画像フレーム読出し制御部とを有し、
前記各単位画素からの画素信号が順次入力される、アナログ相関2重サンプリング回路およびアナログデジタル変換回路とを備え、
前記画像フレーム読出し制御部は、非プログレッシブ方式を用い、分割画像フレーム間隔を8.333ミリ秒(8.342ミリ秒を含む)に設定するとともに、前記保持容量リセットトランジスタの、リセットタイミングを当該単位画素の前記選択トランジスタがオフであるブランキング期間とし、保持容量リセットの手段を、リセット期間がハードリセットより長時間必要なソフト的なリセットを含む態様とし、前記光電変換部における各画素の1電荷蓄積時間である前記保持容量リセットトランジスタのオン・オフ動作から前記転送トランジスタのオン・オフ動作までを10ミリ秒に設定することを特徴とするものである。
ここで、前記「XYマトリクス状」とは、撮像素子の素子面上で交差する2軸の一方をX軸、他方をY軸としたとき、これら両方向に配列された状態をいう。
前記「非プログレッシブ方式」とは、撮像素子の1方向から順番に走査される方式であるプログレッシブ方式とは異なる、いわゆる飛越し走査方式を指称するものであり、インターレース方式のみならず、2以上のラインごとに飛越し走査を行う方式や、見かけ上Y方向に走査され、その走査が飛越し走査であるような場合における走査方式も含まれるものとする。すなわち、上位概念的には、前記複数の画素を、N行またはM列ごとに選択してN個の行群またはM個の列群のグループそれぞれに対して順番に、電荷蓄積動作および信号読出し動作を繰り返し行わせる方式である。
一般的には、前記「画像フレーム」に、飛越し走査により形成されたライン群、例えば奇数行のみによるフレーム(奇数フレーム:概念的にはNTSCによる第1フィールドに対応)あるいは偶数行のみによるフレーム(偶数フレーム:概念的にはNTSCによる第2フィールドに対応)も含まれ、奇数フレーム同士あるいは偶数フレーム同士のみならず、奇数フレームと偶数フレームの間隔も画像フレーム間隔と称されることが多い。
しかしながら、本願明細書においてそのようにすると、発明の本質的部分において紛らわしくなる可能性があるので、奇数フレーム同士、あるいは偶数フレーム同士の間隔は画像フレーム間隔と称するが、奇数フレームと偶数フレームの間隔は、便宜的に、分割画像フレーム間隔と称することとする。
また、上述した「ソフト的なリセット」とは、強反転領域で動作させるリセットを称するハードリセットとは異なり、弱反転領域で動作させるリセットを称するものである。このソフト的なリセットを少なくとも含むリセット態様としては、フラッシュリセット、RCフィルタリセット、テーパードリセット、さらには、フィードバックリセットやいわゆる狭義のソフトリセット等を含むものである。
前記非プログレッシブ方式がインターレース方式であることが好ましい。
前記光電変換部が、X方向またはY方向の複数画素に亘って画素共有されるように構成されてなることが好ましい。前記「X方向またはY方向」とは、X方向およびY方向の両方について画素共有される場合を排除するものではない。
フレーム周波数120Hzの表現はフレーム周波数119.88Hz(120/1.001)を含むものとする。フレーム周波数120Hzに対応する分割画像フレーム間隔は8.333ミリ秒であり、フレーム周波数119.88Hzに対応する分割画像フレーム間隔は8.342ミリ秒である。
また、本発明の画像フレーム読出し制御回路は、
光電変換膜を積層するタイプの固体撮像素子の各単位画素が、転送トランジスタ、浮遊拡散容量リセットトランジスタ、ソースフォロアアンプトランジスタ、選択トランジスタ、および保持容量リセットトランジスタから構成され、前記光電変換膜と保持容量をビアで接続するとともに、n-型シリコンのフォトダイオードのノードをn+型シリコンの前記保持容量で置き換えた構成であって、
XYマトリクス状に配置される複数の前記単位画素に対応して形成された光電変換部に対し、Y行のアドレスを選択して駆動する行選択回路部、およびX列ごとに信号を読み出す列並列読み出し回路部を含む画像フレーム読出し制御部とを有し、
前記各単位画素からの画素信号が順次入力される、アナログ相関2重サンプリング回路およびアナログデジタル変換回路とを備え、
前記画像フレーム読出し制御部は、非プログレッシブ方式を用い、分割画像フレーム間隔を8.333ミリ秒(8.342ミリ秒を含む)に設定するとともに、前記保持容量リセットトランジスタの、リセットタイミングを当該単位画素の前記選択トランジスタがオフであるブランキング期間とし、保持容量リセットの手段を、リセット期間がハードリセットより長時間必要なソフト的なリセットを含む態様とし、前記光電変換部における各画素の1電荷蓄積時間である前記保持容量リセットトランジスタのオン・オフ動作から前記転送トランジスタのオン・オフ動作までを10ミリ秒に設定し得るように、前記複数の画素に対応する、少なくとも蓄積開始指示信号および蓄積終了指示信号を、前記画像フレーム読出し制御部から前記光電変換部に向けて所定の順序で出力することを特徴とするものである。
本発明の撮像装置および画像フレーム読出し制御回路は、
光電変換膜を積層するタイプの固体撮像素子の各単位画素が、転送トランジスタ、浮遊拡散容量リセットトランジスタ、ソースフォロアアンプトランジスタ、選択トランジスタ、および、保持容量リセットトランジスタから構成され、前記光電変換膜と保持容量をビアで接続するとともに、n-型シリコンのフォトダイオードのノードをn+型シリコンの前記保持容量で置き換えた構成にしている。これにより、前記各単位画素からの画素信号が順次入力される、アナログ相関2重サンプリング回路およびアナログデジタル変換回路とを前記各単位画素の次段に備えることが可能となり、1フレーム1行あたり1回のアナログデジタル変換処理の回数でアナログ信号をデジタル信号へ変換することができ、光電変換膜を積層するタイプの固体撮像素子の各画素が3トランジスタ型単位画素に比べ2倍速の高フレーム周波数化を図ることができる。
さらに、前記画像フレーム読出し制御部は、非プログレッシブ方式を用い、分割画像フレーム間隔を8.333ミリ秒(8.342ミリ秒を含む)に設定するとともに、保持容量リセットトランジスタのリセットタイミングを当該画素の選択トランジスタがオフであるブランキング期間とし、保持容量リセットの手段をハードリセットより長時間必要なソフト的なリセットを含む態様とし、前記光電変換部における各画素の1電荷蓄積時間である保持容量リセットトランジスタのオン・オフから転送トランジスタのオン・オフまでを10ミリ秒に設定することで、電源周波数50Hz圏の100Hzの照明強度変化下において120Hzの撮像を行う際に生じるフリッカの発生を阻止することができる。
このように、本願発明の撮像装置および画像フレーム読出し制御回路によれば、光電変換膜を積層するタイプのCMOS型撮像素子において、最高フレーム周波数120Hzで読み出すことを可能とし、最高フレーム周波数120Hzのスーパーハイビジョン用の撮像機器等に対しても、電源周波数50Hz圏の100Hzの照明強度変化下において120Hzの撮像を行う際に生じるフリッカの発生を阻止することができる。
本発明の実施形態に係る固体撮像素子の構成を模式的に示す図である。 照明強度変化周波数100Hzとフレーム周波数120Hzのインターレース走査の奇数行と偶数行における蓄積時間と奇数行と偶数行からの映像の時系列的な関係の一例を示すタイムチャートである。 本発明の実施例1に係る膜積層型で5トランジスタ使用の画素回路の等価回路を示す回路図である。 実施例1に係る固体撮像素子において、信号読出しを行った場合における画素回路への入力信号のタイムチャートを示すものである。 実施例1に係る固体撮像素子において、図4に示すタイムチャートの各段階における断面電位図を示すものである。 実施例1に係る固体撮像素子における、単位画素の平面模式図を示すものである。 実施例1に係る固体撮像素子における、図6に示す単位画素の平面模式図のA-A’断面の断面模式図(a)と断面ポテンシャル図(b)を示すものである。 実施例1に係る固体撮像素子における、図6に示す単位画素の平面模式図のB-B’断面の断面模式図(a)と断面ポテンシャル図(b)を示すものである。 実施例1に係る固体撮像素子における駆動回路に、フラッシュリセット回路を用いた場合を示すものである。 図9に示すフラッシュリセット回路に替えてRCフィルタリセット回路を用いた場合を示すものである。 図9に示すフラッシュリセット回路に替えてテーパードリセット回路を用いた場合を示すものである。 本発明の実施例2に係る固体撮像素子における縦2画素共有の5トランジスタ型単位画素の等価回路図を示すものである。 実施例2に係る固体撮像素子において、信号読出しを行った場合における画素回路への入力信号のタイムチャートを示すものである。 実施例2に係る固体撮像素子における、単位画素の平面模式図を示すものである。 実施例2に係る固体撮像素子における、図14に示す単位画素の平面模式図のA-A’断面の断面模式図(a)と断面ポテンシャル図(b)を示すものである。 実施例2に係る固体撮像素子における、図14に示す単位画素の平面模式図のB-B’断面の断面模式図(a)と断面ポテンシャル図(b)を示すものである。 従来技術1に係る固体撮像素子における単位画素の等価回路図を示すものである。 従来技術1に係る固体撮像素子において、信号読出しを行った場合における画素回路への入力信号のタイムチャートを示すものである。 従来技術2に係る固体撮像素子における単位画素の等価回路図を示すものである。 従来技術2に係る固体撮像素子において、信号読出しを行った場合における画素回路への入力信号のタイムチャートを示すものである。
以下、本発明の実施形態に係る撮像装置および画像フレーム読出し制御回路について、図面を参照しながら説明する。
図1は、単位画素の画素アレイを有する固体撮像素子、具体的には光電変換膜積層型CMOS撮像素子のシステム構成図である。光電変換膜積層型CMOS撮像素子100は、光電変換素子を含む単位画素102がアレイ状に2次元配列され、画素駆動配線103、垂直信号線104と接続している画素アレイ101を有するとともに、周辺回路として、列並列信号処理回路105、出力回路106、タイミング制御回路107、水平走査回路108、垂直走査回路109、マルチプレクサ回路110、リセット信号制御回路111から構成されている。なお、列並列信号処理回路105は、アナログ相関2重サンプリング回路(CDS)、およびアナログデジタル変換回路(ADC)を含む構成となっている。
すなわち、本実施形態に係る撮像装置および画像フレーム読出し制御回路は、XYマトリクス状に配置される複数の単位画素102に対応して形成され、入射光に応じて電荷が発生する光電変換部に対し、Y行のアドレスを選択して駆動する行選択回路部、およびX列ごとに信号を読み出す列並列信号読み出し回路部とを含む画像フレーム読出し制御部を有する概念とされている。
ここで、列並列信号処理回路105および水平走査回路108が、図1中の上方および下方に配されているのは、片側に配された場合に比べ、列並列信号処理回路105のレイアウト幅を単位画素幅の2倍にしつつ、単位画素1列あたり1個の列並列信号処理回路を配置することができるという理由からである。
なお、本発明の実施形態に係る撮像装置は、例えば図1に示す固体撮像素子を備え、さらに、例えば出力回路106からの信号を、そのまま、または所望の信号形態に変換して外部に出力する信号出力部を備えた装置であり、例えば、カメラやセンサ等を含む広義の撮像装置である。
図2は、照明強度変化周波数100Hzと、フレーム周波数120Hzのインターレース走査の奇数行と偶数行における蓄積時間と、奇数行と偶数行からの映像の時系列的な関係の一例を示すタイムチャートである。奇数行と偶数行における蓄積時間は10ミリ秒であり、奇数フレームと偶数フレームの間隔である分割画像フレーム間隔は8.333ミリ秒(8.342ミリ秒を含む)である(図2においては、簡略化して8.3msecと記載されている。
<実施例1>
以下、本発明の実施例1に係る撮像装置および画像フレーム読出し制御回路について図面を参照しつつ説明する。
図19に示す従来技術2におけるトランジスタ4個から構成される単位画素102´は、転送トランジスタ(TX)712、浮遊拡散容量リセットトランジスタ(RT)714、ソースフォロアアンプトランジスタ(SF)715、選択トランジスタ(SL)716から構成される。
これに対し、図3は、実施例1に係る固体撮像素子に用いられる、単位画素102の等価回路図を示すものである。図3に示す実施例1に係る単位画素102の等価回路は、光電変換膜(PL)211から信号電荷を読み出す画素回路が、図17に示す回路構成に、保持容量(SD)218、および保持容量リセットトランジスタ(RSD)219を追加した5トランジスタ型の単位画素102の回路構成とされている。
図3に示すように、光電変換膜(PL)211は、下部電極がビア(VIA)227(図7を参照)を通して保持容量(SD)218に接続される。保持容量(SD)218をリセットする保持容量リセットトランジスタ(RSD)219が保持容量(SD)218と保持容量電源(SDVDD)224との間に接続される。転送トランジスタ(TX)212が保持容量(SD)218と浮遊拡散容量(FD)213の間に接続される。浮遊拡散容量リセットトランジスタ(RFD)214が浮遊拡散容量(FD)213と浮遊拡散容量電源(FDVDD)223との間に接続される。浮遊拡散容量(FD)213はソースフォロアアンプトランジスタ(SF)215のゲート電極に接続される。ソースフォロアアンプトランジスタ(SF)215と選択トランジスタ(SL)216がソースフォロアアンプトランジスタ電源(SFVDD)222と画素出力(OUT)217の間に接続される。
図4に、本実施例1に係る単位画素102の画素回路における入力信号のタイムチャートを示す。選択トランジスタ(SL)216、浮遊拡散容量リセットトランジスタ(RFD)214、転送トランジスタ(TX)212、保持容量リセットトランジスタ(RSD)219の入力信号のタイムチャートを示すものである。これらのラベルの後の(1)、(2)、(3)、(4)は、図1における画素アレイ101の何行目の単位画素であるかを表している。また、アナログ相関2重サンプリング回路(CDS)、およびアナログデジタル変換回路(ADC)の駆動タイミングのタイムチャートを示すものである。
図5に、単位画素102の光電変換膜(PL)211、ビア(VIA)227(図7を参照)、保持容量(SD)218、転送トランジスタ(TX)212、浮遊拡散容量(FD)213に至る断面の断面電位図を示す。
図4と図5における(a)のタイミングでは、光電変換膜(PL)211の上部電極(UE)225(図7、図8を参照)に低電圧または負電圧を加えており、光電変換膜(PL)211で信号電荷が発生し、光電変換膜(PL)211から保持容量(SD)218へ信号電荷が移動し、保持容量(SD)218で信号電荷が蓄積される。ここで、光電変換膜(PL)211の上部電極(UE)225(図7、図8を参照)には正電圧を加えていても良い。
(b)のタイミングでは、選択トランジスタ(SL)216がオンになり当該画素が選択され、浮遊拡散容量リセットトランジスタ(RFD)214がオンになり、浮遊拡散容量(FD)213がリセットされる。浮遊拡散容量リセットトランジスタ(RFD)214がオフになった後の浮遊拡散容量(FD)213の電位にはリセットノイズが含まれている。アナログ相関2重サンプリング回路(CDS)では、リセットノイズを保持する。
(c)のタイミングでは、転送トランジスタ(TX)212がオンになり、保持容量(SD)218に蓄積されていた信号電荷の一部が浮遊拡散容量(FD)213へ移動する。
(d)のタイミングでは、転送トランジスタ(TX)212がオフになり、保持容量(SD)218に蓄積されていた信号電荷の一部が浮遊拡散容量(FD)213との間で分配される。この時浮遊拡散容量(FD)213では、信号電荷とリセットノイズが含まれた電位になる。アナログ相関2重サンプリング回路(CDS)では、信号電荷とリセットノイズが含まれた電位が入力され、リセットノイズがキャンセルされ、信号電荷のみが出力され、アナログデジタル変換回路(ADC)へ入力される。
(e)のタイミングでは、保持容量リセットトランジスタ(RSD)219がオンになり、保持容量(SD)218の信号電荷がリセットされる。保持容量リセットトランジスタ(RSD)219がオン・オフになる時は、当該画素の選択トランジスタ(SL)216がオフである当該画素のブランキング期間である。保持容量リセットトランジスタ(RSD)219がオン・オフになる時には、リセット手段はフラッシュリセットである。保持容量リセットトランジスタ(RSD)219がオフになった直後から、当該画素の信号電荷の蓄積が開始され、次のフレームの当該画素の転送トランジスタ(TX)212がオンになり再度オフになる直前までが1回の蓄積時間であり、この蓄積時間を10ミリ秒に設定する。
図6に、本実施例1に係る単位画素102の平面模式図を示す。浮遊拡散容量リセットトランジスタ(RFD)214が浮遊拡散容量電源(FDVDD)223と浮遊拡散容量(FD)213の間に配置されている。転送トランジスタ(TX)212が、浮遊拡散容量(FD)213と保持容量(SD)218の間に配置されている。保持容量リセットトランジスタ(RSD)219が保持容量(SD)218と保持容量電源(SDVDD)224の間に配置されている。ソースフォロアアンプトランジスタ(SF)215と選択トランジスタ(SL)216がソースフォロアアンプトランジスタ電源(SFVDD)222と画素出力(OUT)217の間に配置されている。浮遊拡散容量(FD)213はソースフォロアアンプトランジスタ(SF)215のゲート電極に接続されている。保持容量(SD)218は光電変換膜(PL)211の下部電極(LE)226にビア(VIA)227を通して接続されている。
浮遊拡散容量電源(FDVDD)223と浮遊拡散容量(FD)213と保持容量(SD)218と保持容量電源(SDVDD)224とソースフォロアアンプトランジスタ電源(SFVDD)222と画素出力(OUT)217、及び、ソースフォロアアンプトランジスタ(SF)215と選択トランジスタ(SL)216の間の拡散層は、n+型注入231がされている。これにより、各領域は高濃度に不純物がドープされたn+型のシリコンとなり、電気導電性が高く、金属のビアとのコンタクト抵抗が低い領域になる。浮遊拡散容量リセットトランジスタ(RFD)214の下部は、n-型注入232がされている。これにより、浮遊拡散容量リセットトランジスタ(RFD)214の閾値が約-0.5Vに調整されている。単位画素102は領域全体にp型注入233がされている。これにより、単位画素102領域にpウエルが形成される。pウエルは単位画素102の領域全体ではなく、部分的に形成されていてもよい。
図7に、図6の本実施例1に係る単位画素102の平面模式図における、A-A’線の断面模式図(a)と、断面ポテンシャル図(b)を示す。図8に、図6の本実施例1に係る単位画素102の平面模式図における、B-B’線の断面模式図(a)と断面ポテンシャル図(b)を示す。浮遊拡散容量リセットトランジスタ(RFD)214のチャネルはn-型になっており、閾値は約-0.5Vであり、断面ポテンシャル図において障壁が低くなっている。これは通常リセット用のトランジスタに用いられるものである。転送トランジスタ(TX)212とソースフォロアアンプトランジスタ(SF)215と選択トランジスタ(SL)216と保持容量リセットトランジスタ(RSD)219のチャネルはp型になっており、閾値は約0.4Vであり、断面ポテンシャル図において障壁が高くなっている。これは通常ソースフォロアアンプトランジスタ用に用いられるものである。
前記単位画素102の保持容量リセットトランジスタ(RSD)219のリセットタイミングを、当該単位画素の選択トランジスタ(SL)216がオフであるブランキング期間に行っている。これにより、保持容量リセットトランジスタ(RSD)219のリセット動作に要する時間を長くすることができるので、リセット手段にハードリセットではなくソフト的なリセットを選択することができる。ハードリセットとはトランジスタを強反転領域で動作させるものであり、ソフト的なリセットとはトランジスタを弱反転領域で動作させるものであって、ハードリセットよりソフト的なリセットの方がリセットノイズが少ないことが知られている。また、例えば、フラッシュリセットとは、ハードリセットとソフト的なリセットを組み合わせたものである。これにより、保持容量リセットトランジスタ(RSD)219のリセットノイズを低減することができる。
図9に、実施例1に係る固体撮像素子における保持容量リセットトランジスタ(RSD)1219のリセット動作の駆動回路として、フラッシュリセット回路を用いた場合、すなわち、フラッシュリセットの駆動回路として、ハードリセットを行った後にソフト的なリセットを行う回路を用いた場合の例を示す。図9において、タイミング制御回路107から所定のタイミングで出力されたパルス信号は、リセット信号制御回路111において、ブランキング期間に、最初にハードリセットが、次に、ソフト的なリセットが施され、図示するような波形(V1、V2)のリセット信号に変換される。このリセット信号は、画素駆動配線103を介して各単位画素102に入力される。ソフト的なリセットはリセットノイズが少ないが、その一方で残像が残り易いので、一旦ハードリセットを行ってからソフト的なリセットを行うことにより、残像、リセットノイズのいずれも少ないリセット操作を行うことが可能となる。
なお、保持容量リセットトランジスタ(RSD)1219の閾値ばらつきはアナログ相関2重サンプリング回路で低減することができる。
ソフト的なリセットを含むリセット手段としては、フラッシュリセット回路に限定されるものではなく、図10に示すRCフィルタリセット回路や図11に示すテーパードリセット回路、さらには、フィードバックリセット回路等の、種々のソフト的なリセット機能を含むリセット手段を用いることができる。また、ソフト的なリセットとして、狭義にソフトリセットと称される回路態様も含まれる。
図10に示すRCフィルタリセット回路によりソフト的なリセット機能を有するように構成した場合には、タイミング制御回路107から所定のタイミングで出力されたパルス信号は、抵抗とコンデンサ等から構成されるリセット信号制御回路111により図示するような波形のリセット信号に変換される。このリセット信号は、画素駆動配線103を介して各単位画素102に入力される。一方、図11に示すテーパードリセット回路によりソフト的なリセット機能を有するように構成した場合には、リセット信号制御回路111がD/Aコンバータ(DAC)等で構成されており、図示するような波形のリセット信号を出力するように形成されている。
保持容量リセットトランジスタ(RSD)219の閾値ばらつきはアナログ相関2重サンプリング回路で低減することができる。
図5における断面電位図では、光電変換膜(PL)211の上部電極(UE)225の電圧は低電圧または負電圧とされており、信号電荷は電子である場合を示している。しかしながら、信号電荷を正孔としても同様の効果を得ることができる。信号電荷を正孔とする場合は、光電変換膜(PL)211の上部電極(UE)225の電圧は正電圧とし、信号電荷を正孔とした場合の断面電位図とする。
単位画素102に用いられる、光電変換膜(PL)211の材料については、有機膜、結晶セレン膜、アモルファスシリコン膜、CIGS膜等の、光電変換作用を有する膜を用いることができる。また、光電変換膜(PL)211の材料として、アバランシェ増倍作用を有するものを用いることができる。
単位画素102における、光電変換膜(PL)211の上部電極(UE)225に用いられる材料としては、ITO、ZnOなど光透過性が高く電気導電性が高い材料であることが好ましい。また、光電変換膜(PL)211の下部電極(LE)226の材料については、TiN、アルミ、銅、金など、電気導電性が高い金属であることが好ましい。
図3における単位画素102では、保持容量リセットトランジスタ(RSD)219のドレインは保持容量電源(SDVDD)224に接続されている。浮遊拡散容量リセットトランジスタ(RFD)214のドレインは浮遊拡散容量電源(FDVDD)223に接続されている。ソースフォロアアンプトランジスタ(SF)215のドレインはソースフォロアアンプトランジスタ電源(SFVDD)222に接続されている。保持容量リセットトランジスタ(RSD)219と浮遊拡散容量リセットトランジスタ(RFD)214はリセットの動作時にそれぞれの電源である保持容量電源(SDVDD)224と浮遊拡散容量電源(FDVDD)223の電位にノイズが入る可能性がある。そのため、保持容量電源(SDVDD)224、浮遊拡散容量電源(FDVDD)223とソースフォロアアンプトランジスタ電源(SFVDD)222はそれぞれ互いに別の電源から配線されていることが好ましい。
実施例1の固体撮像素子および撮像装置においては、単位画素102を、従来技術2における4トランジスタ型のものに対して、n-型シリコンのフォトダイオードのノードをn+型シリコンの保持容量(SD)218で置き換え、さらに保持容量(SD)218の信号電荷をリセットする手段として保持容量リセットトランジスタ(RSD)219を追加した5トランジスタ型としている。また、アナログ相関2重サンプリング回路(CDS)を単位画素102とアナログデジタル変換回路(ADC)の間に配置している。また、保持容量リセットトランジスタ(RSD)219のリセットのタイミングを当該画素の選択トランジスタ(SL)216がオフであるブランキング期間に行っており、保持容量リセットトランジスタ(RSD)219のリセットの手段をフラッシュリセットとしている。また、走査方式をインターレース方式とし、分割画像フレーム間隔を8.333ミリ秒(8.342ミリ秒を含む)に設定するとともに、単位画素102の1電荷蓄積時間である保持容量リセットトランジスタのオン・オフから転送トランジスタのオン・オフまでを10ミリ秒に設定している。
これにより、アナログ相関2重サンプリング回路(CDS)を配置したことにより、1フレーム1行の画素値を読み出すために必要なアナログデジタル変換処理が1回ですむので、従来技術1における3トランジスタ型単位画素を用いた場合に比べ、最高フレーム周波数を2倍速にすることができ、さらに、照明強度変化周波数100Hzの環境下において、フレーム周波数120Hzで撮影時に映像内に発生するフリッカを低減することができる。
このように、超高精細映像を出力する微細で多画素な撮像素子において、画素が微細であることにより低下する感度を光電変換膜積層型で高感度化しつつ最高フレーム周波数120Hzで読み出すスーパーハイビジョン用撮像機器等においても、電源周波数50Hz圏の照明強度変化周波数100Hz環境下において撮像した時に発生するフリッカを抑制することができる。
<実施例2>
以下、本発明の実施例2に係る撮像装置および画像フレーム読出し制御回路について図面を参照しつつ説明する。なお、実施例2のものは実施例1と共通する部分も多いので、以下の説明において、実施例1の各部に付した番号に200を加えた番号を、対応する実施例2の各部に付す。なお、本実施例2については実施例1の回路構成を基にして画素の読み出し回路部を2画素で共有する構造としたものである。
図12は、本実施例2に係る固体撮像素子(光電変換膜積層型CMOS撮像素子)に用いられる、単位画素102の等価回路図を示すものである。本等価回路は、光電変換膜(PL1、2)411A、Bから信号電荷を読み出す画素回路が、実施例1図3に示す回路構成をベースとし、画素の読み出し回路部を2画素で共有する構造とした、1画素当たり3.5トランジスタの構成とされた単位画素である。
図12に示すように、光電変換膜(PL1、2)411A、Bは、下部電極(LE1、2)426A、Bがビア(VIA1、2)427A、B(図15を参照)を通して保持容量(SD1、2)418A、Bに接続される。保持容量(SD1、2)418A、Bをリセットする保持容量リセットトランジスタ(RSD1、2)419A、Bが保持容量(SD1、2)418A、Bと保持容量電源(SDVDD1、2)424A、Bとの間に接続される。転送トランジスタ(TX1、2)412A、Bが保持容量(SD1、2)418A、Bと浮遊拡散容量(FD)413の間に接続される。浮遊拡散容量リセットトランジスタ(RFD)414が浮遊拡散容量(FD)413と浮遊拡散容量電源(FDVDD)423との間に接続される。浮遊拡散容量(FD)413はソースフォロアアンプトランジスタ(SF)415のゲート電極に接続される。ソースフォロアアンプトランジスタ(SF)415と選択トランジスタ(SL)416がソースフォロアアンプトランジスタ電源(SFVDD)422と画素出力(OUT)417の間に接続される。
図12に示す画素回路102の構成は、光電変換膜(PL1、2)411A、B、ビア(VIA1、2)427A、B(図15を参照)、保持容量(SD1、2)418A、B、転送トランジスタ(TX1、2)412A、B、保持容量リセットトランジスタ(RSD1、2)419A、B、および保持容量電源(SDVDD1、2)424A、Bが2画素の各々に対応するように1対ずつ設けられており、浮遊拡散容量(FD)413、浮遊拡散容量リセットトランジスタ(RFD)414、ソースフォロアアンプトランジスタ(SF)415、選択トランジスタ(SL)416、画素出力(OUT)417、浮遊拡散容量電源(FDVDD)423、およびソースフォロアアンプトランジスタ電源(SFVDD)422が、2画素で共有するように各々1つずつ設けられている。
図13に、本実施例2に係る単位画素102における画素回路への入力信号のタイムチャートを示す。選択トランジスタ(SL)416、浮遊拡散容量リセットトランジスタ(RFD)414、転送トランジスタ(TX1、2)412A、B、保持容量リセットトランジスタ(RSD1、2)419A、Bの入力信号のタイムチャートを示すものである。これらのラベルの後の(1、2)(3、4)は、図1における画素アレイ101の何行目の単位画素102であるかを表している。また、アナログ相関2重サンプリング回路(CDS)、アナログデジタル変換回路(ADC)の駆動タイミングのタイムチャートを示すものである。
なお、2画素の各々に対応するように2つ設けられた部位のうち、符号の後にAの文字が付されたものは、奇数番目の行の画素を駆動する際に用いられる部位であり、一方、符号の後にBの文字が付されたものは、偶数番目の行の画素を駆動する際に用いられる部位である。ただし、以下の説明では、代表的に1行目と2行目についてのみの説明を行う。
図13における1行目の(a)のタイミングでは、光電変換膜(PL1)411Aの上部電極(UE)425(図15、図16を参照)に低電圧または負電圧を加えており、光電変換膜(PL1)411Aで信号電荷が発生し、光電変換膜(PL1)411Aから保持容量(SD1)418Aへ信号電荷が移動し、保持容量(SD1)418Aで信号電荷が蓄積される。ここで、光電変換膜(PL1)411Aの上部電極(UE)425(図15、図16を参照)には正電圧を加えていても良い。
(b)のタイミングでは、選択トランジスタ(SL)416がオンになり当該画素が選択され、浮遊拡散容量リセットトランジスタ(RFD)414がオンになり、浮遊拡散容量(FD)413がリセットされる。浮遊拡散容量リセットトランジスタ(RFD)414がオフになった後の浮遊拡散容量(FD)413の電位にはリセットノイズが含まれている。アナログ相関2重サンプリング回路(CDS)では、リセットノイズを保持する。
(c)のタイミングでは、転送トランジスタ(TX1)412Aがオンになり、保持容量(SD1)418Aに蓄積されていた信号電荷の一部が浮遊拡散容量(FD)413へ移動する。
(d)のタイミングでは、転送トランジスタ(TX1)412Aがオフになり、保持容量(SD1)418Aに蓄積されていた信号電荷が浮遊拡散容量(FD)413との間で分配される。この時浮遊拡散容量(FD)413では、信号電荷とリセットノイズが含まれた電位になる。アナログ相関2重サンプリング回路(CDS)では、信号電荷とリセットノイズが含まれた電位が入力され、リセットノイズがキャンセルされ、信号電荷の信号のみが出力され、アナログデジタル変換回路(ADC)へ入力される。
(e)のタイミングでは、保持容量リセットトランジスタ(RSD1)419Aがオンになり、保持容量(SD1)418Aがリセットされる。保持容量リセットトランジスタ(RSD1)419Aがオン・オフになる時は、当該画素の選択トランジスタ(SL)416がオフであるブランキング期間とする。保持容量リセットトランジスタ(RSD1)419Aをオン・オフする手段は、フラッシュリセットとする。保持容量リセットトランジスタ(RSD1)419Aがオフになった直後から、当該画素の信号電荷の蓄積が開始され、次のフレームの当該画素の転送トランジスタ(TX1)412Aがオンになり再びオフになる直前までが1回の蓄積時間である。保持容量リセットトランジスタ(RSD1)419Aをオン・オフするタイミングを調整することで、蓄積時間を10ミリ秒に設定する。
2行目の(a’)のタイミングでは、光電変換膜(PL2)411Bの上部電極(UE)425(図15、図16を参照)に低電圧または負電圧を加えており、光電変換膜(PL2)411Bで信号電荷が発生し、光電変換膜(PL2)411Bから保持容量(SD2)418Bへ信号電荷が移動し、保持容量(SD2)418Bで信号電荷が蓄積される。ここで、光電変換膜(PL2)411Bの上部電極(UE)425(図15、図16を参照)には正電圧を加えていても良い。
(b’)のタイミングでは、浮遊拡散容量リセットトランジスタ(RFD)414がオンになり、浮遊拡散容量(FD)413がリセットされる。浮遊拡散容量リセットトランジスタ(RFD)414がオフになった後の浮遊拡散容量(FD)413の電位にはリセットノイズが含まれている。アナログ相関2重サンプリング回路(CDS)では、リセットノイズを保持する。
(c’)のタイミングでは、転送トランジスタ(TX2)412Bがオンになり、保持容量(SD2)418Bに蓄積されていた信号電荷の一部が浮遊拡散容量(FD)413へ移動する。
(d’)のタイミングでは、転送トランジスタ(TX2)412Bがオフになり、保持容量(SD2)418Bに蓄積されていた信号電荷が浮遊拡散容量(FD)413との間で分配される。この時浮遊拡散容量(FD)413では、信号電荷とリセットノイズが含まれた電位になる。アナログ相関2重サンプリング回路(CDS)では、信号電荷とリセットノイズが含まれた電位が入力され、リセットノイズがキャンセルされ、信号電荷のみが出力され、アナログデジタル変換回路(ADC)へ入力される。
(e’)のタイミングでは、保持容量リセットトランジスタ(RSD2)419Bがオンになり、保持容量(SD2)418Bがリセットされる。保持容量リセットトランジスタ(RSD2)419Bがオン・オフになる時は、当該画素の選択トランジスタ(SL)416がオフであるブランキング期間とする。保持容量リセットトランジスタ(RSD2)419Bをオン・オフする方法は、フラッシュリセットとする。保持容量リセットトランジスタ(RSD2)419Bがオフになった直後から、当該画素の信号電荷の蓄積が開始され、次のフレームの当該画素の転送トランジスタ(TX2)412Bがオンになり再びオフになる直前までが1回の蓄積時間である。保持容量リセットトランジスタ(RSD2)419Bをオン・オフするタイミングを調整することで、蓄積時間を10ミリ秒に設定する。
図14に、本実施例2に係る単位画素102の平面模式図を示す。図15に、図14の平面模式図におけるA-A’線の断面模式図(a)と断面ポテンシャル図(b)を示す。図16に、図14の平面模式図におけるB-B’線の断面模式図(a)と断面ポテンシャル図(b)を示す。浮遊拡散容量リセットトランジスタ(RFD)414が浮遊拡散容量電源(FDVDD)423と浮遊拡散容量(FD)413の間に配置されている。転送トランジスタ(TX1、2)412A、Bが浮遊拡散容量(FD)413と保持容量(SD1、2)418A、Bの間に配置されている。保持容量リセットトランジスタ(RSD1、2)419A、Bが保持容量(SD1、2)418A、Bと保持容量電源(SDVDD1、2)424A、Bの間に配置されている。ソースフォロアアンプトランジスタ(SF)415と選択トランジスタ(SL)416がソースフォロアアンプトランジスタ電源(SFVDD)422と画素出力(OUT)417の間に配置されている。浮遊拡散容量(FD)413はソースフォロアアンプトランジスタ(SF)415のゲート電極に接続されている。保持容量(SD1、2)418A、Bは光電変換膜(PL1、2)411A、Bの下部電極(LE)426に対してビア(VIA1、2)427A、Bを用いて接続されている。保持容量リセットトランジスタ(RSD1、2)419A、Bのチャネルはp型であり閾値は約0.4Vとしている。転送トランジスタ(TX1、2)412A、Bのチャネルはp型であり閾値は0.4Vとしている。浮遊拡散容量リセットトランジスタ(RFD)414のチャネルはn-型注入432がされており、閾値は約-0.5Vとしている。
本実施例2に係る撮像装置および画像フレーム読出し制御回路においては、単位画素102を、例えば、従来技術2の4トランジスタ型のものに対して、n-型シリコンのフォトダイオードのノードをn+型シリコンの保持容量(SD1、2)418A、Bで置き換え、さらに保持容量(SD1、2)の信号電荷をリセットするトランジスタとして保持容量リセットトランジスタ(RSD1、2)419A、Bを追加した5トランジスタ型を基にして、画素の読み出し回路を2画素共有とする構造としている。2画素で7トランジスタを備えているので、1画素あたり3.5トランジスタで構成することができ、より微細な画素サイズにおいて本単位画素102を配置することができる。
本発明の撮像装置および画像フレーム読出し制御回路については、上記実施形態のものに限られるものではなく、その他の種々の態様のものを採用し得る。例えば、上記実施例2においては実施例1の画素回路構成を基に2画素共有構造としているが、実施例1の画素構成を基にして4画素共有とすることも可能である。
100 光電変換膜積層型CMOS撮像素子
101 画素アレイ
102、102´ 単位画素
103、103´ 画素駆動配線
104、104´ 垂直信号線
105 列並列信号処理回路
106 出力回路
107 タイミング制御回路
108 水平走査回路
109 垂直走査回路
110 マルチプレクサ回路
111 リセット信号制御回路
211、411A、B、611 光電変換膜(PL)
212、412A、B、712 転送トランジスタ(TX)
213、413、613、713 浮遊拡散容量(FD)
214、414 浮遊拡散容量リセットトランジスタ(RFD)
215、415、615、715 ソースフォロアアンプトランジスタ(SF)
216、416、616、716 選択トランジスタ(SL)
217、417、617、717 画素出力(OUT)
218、418A、B 保持容量(SD)
219、419A、B、1219 保持容量リセットトランジスタ(RSD)
222、422 ソースフォロアアンプトランジスタ電源(SFVDD)
223、423 浮遊拡散容量電源(FDVDD)
224、424A、B 保持容量電源(SDVDD)
225、425 上部電極(UE)
226、426A、B 下部電極(LE)
227、427A、B ビア(VIA)
229、429 シャロー・トレンチ・アイソレーション(STI)
231、431 n+型注入
232、432 n-型注入
233、433 p型注入
614、714 リセットトランジスタ(RT)
720 フォトダイオード(PD)
622、722 電源(VDD)

Claims (4)

  1. 光電変換膜を積層するタイプの固体撮像素子の各単位画素が、転送トランジスタ、浮遊拡散容量リセットトランジスタ、ソースフォロアアンプトランジスタ、選択トランジスタ、および保持容量リセットトランジスタの5つのトランジスタにより構成され、前記光電変換膜と保持容量をビアで接続するとともに、n-型シリコンのフォトダイオードのノードをn+型シリコンの前記保持容量で置き換えた構成であって、
    XYマトリクス状に配置される複数の前記単位画素に対応して形成された光電変換部に対し、Y行のアドレスを選択して駆動する行選択回路部、およびX列ごとに信号を読み出す列並列読み出し回路部とを含む画像フレーム読出し制御部とを有し、
    前記各単位画素からの画素信号が順次入力される、アナログ相関2重サンプリング回路およびアナログデジタル変換回路とを備え、
    前記画像フレーム読出し制御部は、非プログレッシブ方式を用い、分割画像フレーム間隔を8.333ミリ秒または8.342ミリ秒に設定するとともに、前記保持容量リセットトランジスタの、リセットタイミングを当該単位画素の前記選択トランジスタがオフであるブランキング期間とし、保持容量リセットの手段を、リセット期間がハードリセットより長時間必要なソフト的なリセットを含む態様とし、前記光電変換部における各画素の1電荷蓄積時間である前記保持容量リセットトランジスタのオン・オフ動作から前記転送トランジスタのオン・オフ動作までを10ミリ秒に設定することを特徴とする撮像装置。
  2. 前記非プログレッシブ方式がインターレース方式であることを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  3. 前記光電変換部が、X方向またはY方向の複数画素に亘って画素共有されるように構成されてなることを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
  4. 光電変換膜を積層するタイプの固体撮像素子の各単位画素が、転送トランジスタ、浮遊拡散容量リセットトランジスタ、ソースフォロアアンプトランジスタ、選択トランジスタ、および保持容量リセットトランジスタの5つのトランジスタにより構成され、前記光電変換膜と保持容量をビアで接続するとともに、n-型シリコンのフォトダイオードのノードをn+型シリコンの前記保持容量で置き換えた構成であって、
    XYマトリクス状に配置される複数の前記単位画素に対応して形成された光電変換部に対し、Y行のアドレスを選択して駆動する行選択回路部、およびX列ごとに信号を読み出す列並列読み出し回路部を含む画像フレーム読出し制御部とを有し、
    前記各単位画素からの画素信号が順次入力される、アナログ相関2重サンプリング回路およびアナログデジタル変換回路とを備え、
    前記画像フレーム読出し制御部は、非プログレッシブ方式を用い、分割画像フレーム間隔を8.333ミリ秒(8.342ミリ秒を含む)に設定するとともに、前記保持容量リセットトランジスタの、リセットタイミングを当該単位画素の前記選択トランジスタがオフであるブランキング期間とし、保持容量リセットの手段を、リセット期間がハードリセットより長時間必要なソフト的なリセットを含む態様とし、前記光電変換部における各画素の1電荷蓄積時間である前記保持容量リセットトランジスタのオン・オフ動作から前記転送トランジスタのオン・オフ動作までを10ミリ秒に設定し得るように、前記複数の画素に対応する、少なくとも蓄積開始指示信号および蓄積終了指示信号を、前記画像フレーム読出し制御部から前記光電変換部に向けて所定の順序で出力することを特徴とする画像フレーム読出し制御回路。
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