以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。各図における同一の符号は、同一の部分または相当する部分を示す。重複する説明については適宜に簡略化または省略する。なお、本発明は、以下の各実施の形態に限定されるものではなく、各実施の形態によって開示される構成のあらゆる組み合わせおよび変形例を含み得る。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1の電気掃除機システムの構成を示す概略図である。図2は、実施の形態1の電気掃除機システムの機能ブロック図である。本実施の形態の電気掃除機システムは、図1および図2に示されるように、第1の電気掃除機1と、第2の電気掃除機11と、充電器21と、を備えている。
第2の電気掃除機11は、第1の電気掃除機1とは別の電気掃除機である。第1の電気掃除機1および第2の電気掃除機11は、それぞれ、内部に二次電池を有する充電式の電気掃除機である。第1の電気掃除機1および第2の電気掃除機11は、充電器21によって充電されることで使用される。
まず、図1および図2を参照し、第1の電気掃除機1および第2の電気掃除機11の基本的な構成について説明する。
第1の電気掃除機1は、例えば、コードレスタイプの縦型の電気掃除機である。縦型の電気掃除機とは、スティック型の電気掃除機とも呼ばれるものである。第1の電気掃除機1は、例えば、床面上の塵埃を吸引するために用いられる。
第2の電気掃除機11は、例えば、ハンディタイプの電気掃除機である。ハンディタイプの電気掃除機は、床面清掃用のスティック型の電気掃除機に比べて、発生させる吸引風は弱いが軽量であるという特徴をもつ。
第1の電気掃除機1には、第1の電動送風機2が内蔵される。第1の電動送風機2は、塵埃を吸引するための吸引風を発生させるものであり。第1の電動送風機2は、ファンおよびモーター等によって構成される。第1の電動送風機2を構成するモーターは、例えば、ブラシレスモーターおよび整流子モーター等である。
第1の電気掃除機1は、第1の電池モジュール3を備える。第1の電池モジュール3は、第1の電気掃除機1が動作するために必要な電力を供給する電力源となる。第1の電池モジュール3は、第1の電気掃除機1に備えられた各機器へ電力を供給する。第1の電池モジュール3は、例えば、第1の電動送風機2を駆動させるための電力を供給する。
第1の電池モジュール3は、複数の二次電池セルから構成される。例えば、第1の電池モジュール3の内部には、直列接続された6つのリチウムイオン電池のセルが設けられている。第1の電池モジュール3の最大電圧は、例えば、約25Vである。なお、第1の電池モジュール3の内部の電池セルの数および種類、また、第1の電池モジュール3の最大電圧は上記の例に限られず、任意でよい。
図2に示されるように、第1の電気掃除機1は、本体制御部4を備える。本体制御部4は、第1の電気掃除機1の動作を制御するためのものである。本体制御部4は、図示しない電力変換器を含み、第1の電池モジュール3から供給された電力を第1の電動送風機2へ伝える。第1の電動送風機2は、本体制御部4から電力が伝えられることで駆動し、塵埃を除去するための吸引風を発生させる。
図1に示されるように、第1の電気掃除機1は、集塵部5、延長管6およびアタッチメント7を備える。図1に示されるように、第1の電動送風機2は、第1の電気掃除機本体1aの内部に設けられている。集塵部5は、この第1の電気掃除機本体1aに取り付けられている。集塵部5は、第1の電動送風機2が発生させた吸引風によって吸い込まれた塵埃を捕集する集塵装置である。集塵部5は、例えば、第1の電気掃除機本体1aに着脱自在であってもよい。
延長管6は、直線状に伸びる管状の部材である。アタッチメント7は、床面等の被清掃面上の塵埃を除去するためのものである。アタッチメント7は、「吸込具」または「掃除具」とも呼ばれる部品である。アタッチメント7には、塵埃および空気を吸込むための吸込口が形成されている。延長管6の一方の端部は、第1の電気掃除機本体1aに接続される。延長管6の他方の端部は、アタッチメント7に接続される。
第1の電動送風機2が駆動すると、塵埃を吸い込むための吸引風が発生する。これにより、塵埃が空気と共にアタッチメント7の吸込口から当該アタッチメント7の内部へ吸い込まれる。アタッチメント7の内部へ吸い込まれた塵埃は、延長管6を通って第1の電気掃除機本体1aへ送られた後、集塵部5によって捕集される。
また、第2の電気掃除機11には、第2の電動送風機12が内蔵される。第2の電動送風機12は、塵埃を吸引するための吸引風を発生させるものであり。第2の電動送風機12は、ファンおよびモーター等によって構成される。第2の電動送風機12を構成するモーターは、例えば、ブラシレスモーターおよび整流子モーター等である。
第2の電気掃除機11は、第2の電池モジュール13を備える。第2の電池モジュール13は、第2の電気掃除機11が動作するために必要な電力を供給する電力源となる。第2の電池モジュール13は、第2の電気掃除機11に備えられた各機器へ電力を供給する。第2の電池モジュール13は、例えば、第2の電動送風機12を駆動させるための電力を供給する。
第2の電池モジュール13は、複数の二次電池セルから構成される。例えば、第2の電池モジュール13の内部には、直列接続された3つのリチウムイオン電池のセルが設けられている。第2の電池モジュール13の最大電圧は、例えば、約12.5Vである。なお、第2の電池モジュール13の内部の電池セルの数および種類、また、第2の電池モジュール13の最大電圧は上記の例に限られず、任意でよい。
図2に示されるように、第2の電気掃除機11は、本体制御部14を備える。本体制御部14は、第2の電気掃除機11の動作を制御するためのものである。本体制御部14は、図示しない電力変換器を含み、第2の電池モジュール13から供給された電力を第2の電動送風機12へ伝える。第2の電動送風機12は、本体制御部14から電力が伝えられることで駆動し、塵埃を除去するための吸引風を発生させる。
図1に示されるように、第2の電気掃除機11は、集塵部15を備える。図1に示されるように、第2の電動送風機12は、第2の電気掃除機本体11aの内部に設けられている。集塵部15は、この第2の電気掃除機本体11aに取り付けられている。集塵部15は、第2の電動送風機12が発生させた吸引風によって吸い込まれた塵埃を捕集する集塵装置である。集塵部15は、例えば、第2の電気掃除機本体11aに着脱自在であってもよい。
第2の電気掃除機本体11aには、当該第2の電気掃除機本体11aから突出する円筒部16が設けられている。円筒部16は、内部に風路を有する円筒状の部材である。円筒部16には、塵埃および空気を吸込むための吸込口が形成されている。
第2の電動送風機12が駆動すると、塵埃を吸い込むための吸引風が発生する。これにより、塵埃が空気と共に円筒部16の吸込口から当該円筒部16の内部へ吸い込まれる。円筒部16の内部へ吸い込まれた塵埃は、第2の電気掃除機本体11aへ送られ、集塵部15によって捕集される。
次に、図1および図2を参照し、充電器21の基本的な構成について説明する。
図1および図2に示されるように、充電器21は、充電用の電圧を生成する電源部の一例として、電源回路22を備える。電源回路22は、商用電源から供給される電圧を変換して、第1の電池モジュール3および第2の電池モジュール13を充電するための電圧を生成する。
本実施の形態に係る充電器21は、自立可能に構成されている。充電器21は、例えば、室内等の床面に設置されて使用される。充電器21は、第1の電気掃除機1と第2の電気掃除機11とを同時に支持可能に構成されている。第1の電気掃除機1と第2の電気掃除機11とは、充電器21に着脱自在に固定可能に構成されている。図1に示される状態では、第1の電気掃除機1および第2の電気掃除機11は、共に充電器21に取り付けられている。
充電器21は、第1の電池モジュール3および第2の電池モジュール13を充電する機能を有する。図2に示されるように、充電器21は、電源ケーブル等によって、外部の商用電源に接続可能である。第1の電池モジュール3は、商用電源に接続された充電器21に第1の電気掃除機1が取り付けられることによって充電される。また、第2の電池モジュール13は、商用電源に接続された充電器21に第2の電気掃除機11が取り付けられることによって充電される。
図1に示されるように、充電器21は、設置台23および支柱24を備えている。設置台23は、床面に設置される部材である。設置台23は、充電器21の土台となる。一例として、設置台23は、円柱形状を呈している。支柱24は、設置台23から突出する柱状の部材である。一例として、支柱24は、設置台23の上面から鉛直上向きに直立するように構成されている。
本実施の形態に係る充電器21は、第1の電気掃除機1を支持可能に構成された第1支持部25と、第2の電気掃除機11を支持可能に構成された第2支持部26と、を備えている。本実施の形態において、第1支持部25と第2支持部26とは、支柱24に設けられている。
一例として、第1支持部25は、延長管6を保持可能に構成されている。延長管6は、第1支持部25に固定可能に構成されている。本実施の形態において、第1の電気掃除機1は、延長管6が第1支持部25に保持されることで、充電器21に固定された状態になる。なお、第1支持部25が保持する部分は上記の例、すなわち延長管6に限られるものではない。
第2支持部26は、一例として、円筒部16を保持可能に構成されている。円筒部16は、第2支持部26に固定可能に構成されている。本実施の形態において、第2の電気掃除機11は、円筒部16が第2支持部26に保持されることで、充電器21に固定された状態になる。なお、第2支持部26が保持する部分は上記の例、すなわち円筒部16に限られるものではない。
充電器21は、第1の電池モジュール3を充電するための第1の充電経路と、第2の電池モジュール13を充電するための第2の充電経路と、を有する。充電器21の内部には、図示しない基板が設けられている。第1の充電経路および第2の充電経路は、この基板に設けられた配線およびその他の図示しない銅線等によって構成される。
上記したように、充電器21は、充電用の電圧を生成する電源回路22を備えている。電源回路22は、例えば、絶縁型のフライバックコンバータ等によって構成されている。電源回路22は、商用電源から供給される交流電圧を、任意の直流電圧に変換する。例えば、電源回路22は、商用電源から供給される100Vの交流電圧を、25Vの直流電圧に変換する。
図2に示されるように、充電器21は、第1の出力部31および第2の出力部32を備える。第1の出力部31は、第1の電池モジュール3を充電可能に構成された第1充電部の一例である。第1の充電経路は、電源回路22が生成した充電用の直流電圧を第1の出力部31へ供給する経路である。第2の出力部32は、第1の電池モジュール3とは別の第2の電池モジュール13を充電可能に構成された第2充電部の一例である。第2の充電経路は、電源回路22が生成した充電用の直流電圧を第2の出力部32へ供給する経路である。
第1の出力部31は、例えば、第1支持部25に設けられている。第1の電気掃除機1が第1支持部25に取り付けられると、第1の出力部31は第1の電気掃除機1に設けられた第1の入力部8に物理的に接触する。第1の入力部8および第1の出力部31は、導電性の金属板等から構成される。第1の入力部8と第1の出力部31とは、物理的に接触することで、互いに電気的に接続した状態になる。これにより、第1の電気掃除機1と充電器21とが電気的に接続した状態になる。
第2の出力部32は、例えば、第2支持部26に設けられている。第2の電気掃除機11が第2支持部26に取り付けられると、第2の出力部32は第2の電気掃除機11に設けられた第2の入力部18に物理的に接触する。第2の入力部18および第2の出力部32は、導電性の金属板等から構成される。第2の入力部18と第2の出力部32とは、物理的に接触することで、互いに電気的に接続した状態になる。これにより、第2の電気掃除機11と充電器21とが電気的に接続した状態になる。
第1の出力部31は、第1支持部25によって支持された状態の第1の電気掃除機1に備えられた第1の電池モジュール3を充電可能に構成されている。また、本実施の形態において、第2の出力部32は、第2支持部26によって支持された状態の第2の電気掃除機11に備えられた第2の電池モジュール13を充電可能に構成されている。
第1の充電経路によって第1の出力部31へ供給された直流電圧は、第1の入力部8を通じて第1の電池モジュール3に供給される。これにより、第1の電池モジュール3が充電される。また、第2の充電経路によって第2の出力部32へ供給された直流電圧は、第2の入力部18を通じて第2の電池モジュール13に供給される。これにより、第2の電池モジュール13が充電される。
なお、電源回路22から出力される電圧値は上記の例に限られるものではない。また、電源回路22が出力する電圧は充電用の電圧だけに限られない、電源回路22は、複数種類の用途の電圧を出力してもよい。
本実施の形態において、電源回路22は、充電器21の動作を制御する充電器制御部33の電源としての機能も有している。充電器制御部33は、充電器21に備えられた制御手段の一例である。充電器制御部33は、図示しない基板等によって構成される。
また、本実施の形態に係る充電器21は、図2に示されるように、第1のスイッチ34および第2のスイッチ35を備えている。第1のスイッチ34は、第1の充電経路を選択的に導通または遮断するものである。第1のスイッチ34は、電源回路22と第1の出力部31との間に設けられている。また、第2のスイッチ35は、第2の充電経路を選択的に導通または遮断するものである。第2のスイッチ35は、電源回路22と第2の出力部32との間に設けられている。
第1のスイッチ34および第2のスイッチ35は、それぞれ、MOSFET等のスイッチング素子から構成されている。第1のスイッチ34および第2のスイッチ35は、充電器制御部33によって制御される。
第1のスイッチ34のオンオフは、充電器制御部33からの信号に応じて切り替わる。第1のスイッチ34のオンオフが切り替わることで、第1の充電経路の状態が導通した状態と遮断した状態とで切り替わる。同様に第2のスイッチ35のオンオフは、充電器制御部33からの信号に応じて切り替わる。第2のスイッチ35のオンオフが切り替わることで、第2の充電経路の状態が導通した状態と遮断した状態とで切り替わる。
第1の充電経路が導通している状態とは、第1充電部の一例である第1の出力部31が充電可能な状態である。第2の充電経路が導通している状態とは、第2充電部の一例である第2の出力部32が充電可能な状態である。
本実施の形態において、制御手段の一例である充電器制御部33は、第1のスイッチ34および第2のスイッチ35を制御し、第1充電部の一例である第1の出力部31および第2充電部の一例である第2の出力部32の一方のみを選択的に充電可能な状態にする。
第1の充電経路には、第1の充電経路を流れる電流を検出する第1の電流検出部36が備えられている。また、第1の充電経路には、第1の電池モジュール3の電圧、すなわち第1の電池モジュール3の電池残量を検出する第1の電圧検出部37が備えられている。 第2の充電経路には、第2の充電経路を流れる電流を検出する第2の電流検出部38が備えられている。また、第2の充電経路には、第2の電池モジュール13の電圧、すなわち第2の電池モジュール13の電池残量を検出する第2の電圧検出部39が備えられている。本実施の形態における第1の電圧検出部37および第2の電圧検出部39は、電池残量を検出する電池残量検出手段の一例である。
上記したように、充電器制御部33は、第1のスイッチ34および第2のスイッチ35を制御する。より具体的には、充電器制御部33は、第1の電流検出部36、第1の電圧検出部37、第2の電流検出部38および第2の電圧検出部39の検出結果に基づいて、第1のスイッチ34および第2のスイッチ35を制御する。本実施の形態に係る充電器21は、第1の電流検出部36、第1の電圧検出部37、第2の電流検出部38および第2の電圧検出部39の検出結果に応じて、第1の電池モジュール3と第2の電池モジュール13の何れかまたは両方の充電を行う。
次に、図面を更に参照して、充電器21による充電動作について説明する。図3は、実施の形態1の電気掃除機システムの充電動作の例を示すフローチャートである。
本実施の形態において、充電器21に第1の電気掃除機1および第2の電気掃除機11の何れも取り付けられていない状態を、初期状態とする。この初期状態を、状態S00とする。充電器21は、状態S00において、充電を行わずに待機中となっている。また、状態S00において、第1のスイッチ34および第2のスイッチ35は、共にオンになっている。第1のスイッチ34および第2のスイッチ35がオンになっている際、第1の充電経路および第2の充電経路は導通している。
充電器21に第1の電気掃除機1および第2の電気掃除機11の一方が取り付けられると、充電器21の状態は状態S00から状態S01へ遷移する。充電器21は、状態S01において、上記一方に備えられた電池モジュールを充電している。状態S01において、第1のスイッチ34および第2のスイッチ35は、共にオンになっている。
状態S01においては、第1の電気掃除機1および第2の電気掃除機11の両方が充電器21に取り付けられたかの判定が行われる。この判定は、すなわち、第1の電池モジュール3と第2の電池モジュール13とが共に充電器21に接続されたか否かの判定である(ステップS101)。
上記したステップS101の判定は、第1の電流検出部36、第1の電圧検出部37、第2の電流検出部38および第2の電圧検出部39の検出結果から行われる。また、ステップS101の処理は、例えば、制御手段の一例である充電器制御部33によって行われる。本実施の形態における充電器制御部33は、制御手段としての機能だけでなく、各種の判定を行う判定手段としての機能も有している。
第1の電気掃除機1と第2の電気掃除機11との両方が充電器21に取り付けられると、充電器21の状態は、状態S01から状態S02へ遷移する。状態S02では、第1の電圧検出部37によって第1の電池モジュール3の電池残量が検出され、第2の電圧検出部39によって第2の電池モジュール13の電池残量が検出される。
また、状態S02においては、第1の電池モジュール3の電池残量と第2の電池モジュール13の電池残量との比較が行われる。状態S02においては、第1の電池モジュール3の電池残量が第2の電池モジュール13よりも大きいか否かの判定が行われる(ステップS102)。このステップS102の判定は、第1の電圧検出部37および第2の電圧検出部39の検出結果から行われる。ステップS102の処理は、例えば、充電器制御部33によって行われる。
ステップS102に判定結果に応じて、充電器21の状態は、状態S02から状態S11または状態S21に遷移する。具体的には、充電器21の状態は、第1の電池モジュール3の電池残量が第2の電池モジュール13の電池残量以下の場合には状態S11に遷移する。充電器21の状態は、第2の電池モジュール13の電池残量が第1の電池モジュール3の電池残量よりも少ない場合には状態S21に遷移する。
状態S11においては、第1の電池モジュール3の電圧、すなわち電池残量に応じて閾値Xの値の更新が行われる。状態S21においては、第2の電池モジュール13の電圧、すなわち電池残量に応じて閾値Yの値の更新が行われる。閾値Xおよび閾値Yは、充電器21による充電対象の切り替えのタイミングを決めるためのものであり、電池残量に応じて複数設定される。
一例として、閾値Xは、第1の電池モジュール3の電池残量の割合と相関する値として設定される。一例として、閾値Yは、第2の電池モジュール13の電池残量の割合と相関する値として設定される。図4は、実施の形態1における閾値Xおよび閾値Yの更新方法の一例を示す対応表である。図4に示される例において、閾値Xは、第1の電池モジュール3の電圧、すなわち電池残量に応じて更新される。同様に、閾値Yは、一例として、第2の電池モジュール13の電池残量に応じて更新される。
なお、図4に示される例において、第1の電池モジュール3の最大電圧は、25.0Vである。図4に示される例において、第2の電池モジュール13の最大電圧は、12.5Vである。図4に示される例において、電池残量の増加に対応して、閾値Xが例えば閾値X1から閾値X2に更新される場合、更新前の閾値X1と更新後の閾値X2との差分、すなわち(X2-X1)の値は、第1の電池モジュール3の電池残量が大きいほど大きくなっている。図4に示される例において、電池残量の増加に対応して、閾値Yが例えば閾値Y1から閾値Y2に更新される場合、更新前の閾値Y1と更新後の閾値Y2との差分、すなわち(Y2-Y1)の値は、第2の電池モジュール13の電池残量が大きいほど大きくなっている。
閾値Xの初期値、閾値Yの初期値および図4に示される表は、予め設定される。閾値Xの初期値の情報、閾値Yの初期値の情報および図4に示される表の情報は、例えば、充電器制御部33に予め記憶される。本実施の形態における充電器制御部33は、記憶手段としての機能も有している。
状態S11において閾値Xの値が更新されると、充電器21の状態は、状態S12に遷移する。状態S12において、充電器制御部33は、第1のスイッチ34をオンにして第2のスイッチ35をオフにする。これにより、第1の充電経路は導通した状態となり、第2の充電経路は遮断した状態となる。状態S12では、充電器21は、第1の電池モジュール3のみを充電する。
状態S12においては、第1の電池モジュール3の電池残量が閾値Xを超えたか否かの判定が行われる(ステップS111)。このステップS111の判定は、第1の電圧検出部37の検出結果から行われる。ステップS111の処理は、例えば、充電器制御部33によって行われる。第1の電池モジュール3の電池残量が閾値Xを超えると、充電器21の状態は、上記した状態S02へ遷移する。
状態S12において、第1の電池モジュール3の電池残量が閾値Xを超えていない場合には、状態S12の継続時間が予め設定された時間W1を超えたか否かの判定が行われてもよい(ステップS112)。ステップS112の処理は、例えば、充電器制御部33によって行われる。本実施の形態において、充電器制御部33は、時間を計測する計時手段としての機能も有している。状態S12の継続時間が予め設定された時間W1を超えていない場合には、ステップS111の処理が再び行われる。状態S12の継続時間が予め設定された時間W1を超えると、充電器21の状態は、上記した状態S02へ遷移する。
状態S21において閾値Yの値が更新されると、充電器21の状態は状態S22に遷移する。状態S22において、充電器制御部33は、第1のスイッチ34をオフにして第2のスイッチ35をオンにする。これにより、第1の充電経路は遮断した状態となり、第2の充電経路は導通した状態となる。状態S22では、充電器21は、第2の電池モジュール13のみを充電する。
状態S22においては、第2の電池モジュール13の電池残量が閾値Yを超えたか否かの判定が行われる(ステップS211)。このステップS211の判定は、第2の電圧検出部39の検出結果から行われる。ステップS211の処理は、例えば、充電器制御部33によって行われる。第2の電池モジュール13の電池残量が閾値Yを超えると、充電器21の状態は、上記した状態S02へ遷移する。
状態S22において、第2の電池モジュール13の電池残量が閾値Yを超えていない場合には、状態S22の継続時間が予め設定された時間W2を超えたか否かの判定が行われてもよい(ステップS212)。ステップS212の処理は、例えば、充電器制御部33によって行われる。状態S22の継続時間が予め設定された時間W2を超えていない場合には、ステップS211の処理が再び行われる。状態S22の継続時間が予め設定された時間W2を超えると、充電器21の状態は、上記した状態S02へ遷移する。
以上に示したように、図3に示される動作例において、制御手段の一例である充電器制御部33は、第1の電圧検出部37および第2の電圧検出部39の検出結果に応じて第1のスイッチ34および第2のスイッチ35を制御し、第1の電池モジュール3および第2の電池モジュール13のうち電池残量が少ない一方の充電を先に開始させる。
ステップS111において第1の電池モジュール3の電池残量が閾値Xを超えた場合には、充電器21の状態は状態S02に遷移して再びステップS102の判定が行われる。ステップS211において第2の電池モジュール13の電池残量が閾値Yを超えた場合にも、充電器21の状態は状態S02に遷移して再びステップS102の判定が行われる。すなわち、第1の電池モジュール3および第2の電池モジュール13のうち充電中の一方の電池残量が基準量である閾値を超えるように変化すると、再びステップS102の判定が行われる。そして、第1の電池モジュール3および第2の電池モジュール13のうち電池残量が少ない一方の充電が開始される。
このように、本実施の形態に係る充電器21は、第1の電池モジュール3および第2の電池モジュール13のうち電池残量が少ない一方の充電を優先的に行う。本実施の形態に係る充電器21であれば、2つの電池モジュールをバランスよく充電することができる。
上記したように、第1の電池モジュール3および第2の電池モジュール13のうち充電器の一方の電池残量が基準量である閾値を超えるように変化すると、第1の電池モジュール3および第2の電池モジュール13のうち電池残量が少ない一方の充電が開始される。本実施の形態において、閾値Xは第1の電池モジュール3の電池残量に応じて更新され、閾値Yは第2の電池モジュール13の電池残量に応じて更新される。図4に示される例において、上記の基準量は、第1の電池モジュール3および第2の電池モジュール13の電池残量に応じて更新され、当該電池残量が多いほど多くなる。
図5は、実施の形態1における各電池モジュールの電池残量の時間変化の例を説明する図である。図5は、図3のフローチャートおよび図4の表に基づいて充電器21が動作した場合の例を示している。図5では、第1の電池モジュール3の電池残量の時間変化が点線の折れ線で示される。また、第2の電池モジュール13の電池残量の時間変化が実線の折れ線で示される。
図5は、第1の電池モジュール3と第2の電池モジュール13の残量がどちらもゼロの状態で第1の電気掃除機1と第2の電気掃除機11とが同時に充電器21に設置された場合の例を示している。図5に示される例では、一例として、最大電圧が高い第1の電池モジュール3の充電が第2の電池モジュール13の充電よりも先に開始している。
図5に示される例では、第1の電池モジュール3と第2の電池モジュール13との充電が交互に行われる。また、上記したように、図4に示す例において、更新前の閾値Xと更新後の閾値Xとの差分は、第1の電池モジュール3の電池残量が大きいほど大きくなっている。図4に示す例において、更新前の閾値Yと更新後の閾値Yとの差分は、第2の電池モジュール13の電池残量が大きいほど大きくなっている。これにより、図5において「期間A<期間B<期間C<期間D・・・期間H」となっているように、特定の電池モジュールの充電が優先的に開始してから優先的に充電される電池モジュールが別の電池モジュールに切替えられるまでの時間が徐々に長くなっている。
このように、本実施の形態に係る充電器21であれば、電気掃除機を最低限運転可能な時間だけ充電するための充電初期は、2つ以上の電池モジュールがバランスよく充電される。第1の電気掃除機1aと第2の電気掃除機11aの両方がバランスよく充電されることで、第1の電気掃除機1aと第2の電気掃除機11aの両方の運転時間を最低限確保することができる。使用者は、第1の電気掃除機1aと第2の電気掃除機11aのどちらを使用するかを充電時にあらかじめ選択していなくても、任意の電気掃除機をすぐに使用することができる。また、十分に運転可能な時間を確保するための充電を行う充電終期では、充電する対象の電気掃除機を必要以上に切り替えないことで、第1のスイッチ34および第2のスイッチ35の切り替えにより発生する損失が低減される。また、充電する対象の切り替えにかかる時間により発生するどちらも充電できない時間も低減される。これにより、2つ以上の電池モジュールをバランスよく充電しつつ、より効率的で短時間な充電ができる。
なお、閾値Xおよび閾値Yの更新前後の対応関係を示す表は、図4の例に限られるものではない。また、閾値Xおよび閾値Yの更新前後の対応関係を示す表は、複数用意されていてもよい。記憶手段の一例である充電器制御部33は、閾値Xおよび閾値Yの更新方法を示す複数の対応表の情報が記憶されていてもよい。閾値Xおよび閾値Yを更新するために使用される対応表は、例えば、第1の電池モジュール3の仕様、第2の電池モジュール13の仕様、第1の電池モジュールの劣化具合および前記第2の電池モジュールの劣化具合の少なくとも1つに応じて変更されてもよい。ここでいう「仕様」とは、電池モジュールの種類、電池モジュールの最大電圧、電池モジュールを構成する単電池の本数および電池モジュールの接続箇所等を意味する。
以上に示したように、上記の実施の形態によれば充電器21によって、第1の電気掃除機1に備えられた第1の電池モジュール3と、第1の電池モジュール3とは別の第2の電池モジュール13と、を充電可能な充電器21を得ることができる。また、充電器21は、第1の電気掃除機1と、第2の電気掃除機11と、を支持することが可能である。本実施の形態に係る充電器21は、一台の当該充電器21によって電気掃除機を支持しつつ複数の電池モジュールを充電可能である。以上のように構成された充電器21、第1の電気掃除機1および第2の電気掃除機11から構成される電気掃除機システムであれば、従来に比べて居住空間のスペースを圧迫することがない。
また、本実施の形態に係る充電器21は、第1の電気掃除機1と第2の電気掃除機11とをバランスよく充電することができる。使用者は、第1の電気掃除機1と第2の電気掃除機11との両方を充電器21に取り付けておけば、使いたい時に使いたい方の電気掃除機を仕様することができる。このように、本実施の形態によれば、使い勝手のよい充電器21および電気掃除機システムが得られる。
なお、第1の電気掃除機1および第2の電気掃除機11の構成は、上記の実施例に限られるものではない。例えば、第1の電気掃除機1はハンディタイプの掃除機であってもよいし、第2の電気掃除機11はスティック型の電気掃除機であってもよい。第1の電気掃除機1および第2の電気掃除機11は、二次電池を有する電池モジュールが備えられた充電式の電気掃除機であればよい。また、第1の電気掃除機1の仕様と第2の電気掃除機11の仕様とは、異なっていてもよいし同じであってもよい。
また、充電器制御部33は、第1のスイッチ34および第2のスイッチ35を制御し、第1の充電経路および第2の充電経路の両方を導通した状態にしてもよい。すなわち、充電器制御部33は、第1の出力部31および第2の出力部32の両方を同時に充電可能な状態にしてもよい。すなわち、充電器21は、第1の電池モジュール3と第2の電池モジュール13とを交互に充電するのではなく、同時に充電してもよい。
また、充電器21は、3つ以上の電気掃除機を支持可能に構成されていてもよい。充電器21は、3つ以上の電池モジュールを充電可能に構成されていてもよい。充電器21は、3つ以上の電池モジュールを、電池残量が少ないものから順に充電するように構成されていてもよい。
実施の形態2.
次に、実施の形態2について説明する。実施の形態1と同一または相当する部分については、同じ符号を付し、説明を簡略化または省略する。図6は、実施の形態2の電気掃除機システムの構成を示す概略図である。図7は、実施の形態2の電気掃除機システムの機能ブロック図である。本実施の形態の電気掃除機システムは、実施の形態1の電気掃除機システムと同様、第1の電気掃除機1および充電器21を備える。
充電器21は、第1の電気掃除機1を支持可能に構成された第1支持部25を備えている。充電器21は、第1の電池モジュール3を充電可能に構成された第1充電部の一例として、第1の出力部31を備えている。また、充電器21は、第2の電池モジュール13を充電可能に構成された第2充電部の一例として、第2の出力部32を備えている。
本実施の形態において、本実施の形態の電気掃除機システムには、図6および図7に示されるように、第1の電池パック51aおよび第2の電池パック51bが含まれている。第1の電池モジュール3は、第1の電池パック51aに内蔵された電池モジュールである。第2の電池モジュール13は、第2の電池パック51bに内蔵された電池モジュールである。
第1の電池パック51aおよび第2の電池パック51bは、第1の電気掃除機本体1aに着脱自在である。第1の電池パック51aおよび第2の電池パック51bは、第1の電気掃除機1を分解することなく着脱可能な電池パックである。
本実施の形態において、第1の電気掃除機本体1aに取り付けられた第1の電池パック51aは、第1の電気掃除機1が動作するために必要な電力を供給する電力源となる。第1の電気掃除機本体1aに取り付けられた第1の電池パック51aは、例えば、第1の電動送風機2を駆動させるための電力を供給する。また、第1の電気掃除機本体1aに取り付けられた第2の電池パック51bは、第1の電気掃除機1が動作するために必要な電力を供給する電力源となる。第1の電気掃除機本体1aに取り付けられた第2の電池パック51bは、例えば、第1の電動送風機2を駆動させるための電力を供給する。
本実施の形態に係る充電器21は、第1の電気掃除機1とは別に、第1の電池パック51aおよび第2の電池パック51bの少なくとも一方を取り付け可能に構成されることを特徴としている。具体的には、充電器21は、電池パック取付部27を備えている。電池パック取付部27は、第1の電池パック51aおよび第2の電池パック51bの何れも取り付け可能に構成されている。
図6および図7に示される状態では、電池パック取付部27には、第2の電池パック51bが取り付けられている。また、図6および図7に示される状態では、第1の電池パック51aは、第1支持部25によって支持された第1の電気掃除機1の第1の電気掃除機本体1aに取り付けられている。なお、電池パック取付部27は、第1の電池パック51aおよび第2の電池パック51bの両方を同時に取り付け可能に構成されていてもよい。
本実施の形態において、第1充電部である第1の出力部31は、第1の電気掃除機本体1aに取り付けられた電池パック、例えば第1の電池パック51aを充電可能に構成されている。また、第2充電部である第2の出力部32は、電池パック取付部27に取り付けられた電池パック、例えば第2の電池パック51bを充電可能に構成されている。電池パック取付部27に取り付けられた電池パックは、第1の電気掃除機1を介さずに充電器21によって直接的に充電される。本実施の形態に係る充電器21は、第1支持部25に支持された第1の電気掃除機本体1aに取り付けられた第1の電池パック51aまたは第2の電池パック51bと、電池パック取付部27に取り付けられた第1の電池パック51aまたは第2の電池パック51bと、の何れも充電可能に構成されている。
第1の電池パック51aは、例えば、第1の電池モジュール3と電気的に接続された電池パック入力部52aを備える。第1の電池パック51aが第1の電気掃除機本体1aに取り付けられている状態では、電池パック入力部52aは第1の入力部8に電気的に接続される。第1の出力部31から第1の電池モジュール3への充電電圧の供給は、第1の入力部8および電池パック入力部52aを介して行われる。また、第1の電池パック51aが電池パック取付部27に取り付けられている状態では、電池パック入力部52aは第2の出力部32に電気的に接続される。第2の出力部32から第1の電池モジュール3への充電電圧の供給は、電池パック入力部52aを介して行われる。
第2の電池パック51bは、第1の電池パック51aと同様に、例えば、第2の電池モジュール13と電気的に接続された電池パック入力部52bを備える。第2の電池パック51bが第1の電気掃除機本体1aに取り付けられている状態では、電池パック入力部52bは第1の入力部8に電気的に接続される。第1の出力部31から第2の電池モジュール13への充電電圧の供給は、第1の入力部8および電池パック入力部52bを介して行われる。また、第2の電池パック51bが電池パック取付部27に取り付けられている状態では、電池パック入力部52bは第2の出力部32に電気的に接続される。第2の出力部32から第2の電池モジュール13への充電電圧の供給は、電池パック入力部52bを介して行われる。
以上のように構成された実施の形態2に係る充電器21であれば、充電器21に接続された複数の電池モジュールについて、少なくとも1つの電池モジュールを電気掃除機を介して充電可能であると共に、電気掃除機を介さなくても他の電池モジュールを充電可能である。
また、図8は、実施の形態2の電気掃除機システムの動作例を説明する図である。図8は、実施の形態2における各電池モジュールの電池残量の時間変化の例を示すものである。本実施の形態では、一例として、図8に示されるように、第1の電池モジュール3の充電が完了してから、第2の電池モジュール13の充電が行われる。なお、図8の例においては、第1の電池モジュール3の充電前において、第1の電池モジュール3の電池残量は第2の電池モジュール13の電池残量よりも少ないものである。図8の例においては、電池残量の少ない電池モジュールから先に充電を開始する。この第1の電池モジュール3は、図6および図7に示される状態、すなわち、第1の電気掃除機本体1aに取り付けられた状態の第1の電池パック51a内のものである。一方で、第2の電池モジュール13は、第1の電気掃除機本体1aから取り外された状態の第2の電池パック51b内のものである。図8に示される例であれば、第1の電池モジュール3が優先的に充電されることで、使用者は、第1の電気掃除機1を充電器21に設置してから速やかに当該第1の電気掃除機1を使用することができる。
また、本実施の形態に係る充電器21は、複数の電池パック取付部27を備えていてもよい。すなわち、充電器21は、電気掃除機を支持可能でかつ、2つ以上の電池パックが取り付け可能であってもよい。また、第1の電池パック51aの仕様と第2の電池パック51bに仕様とは、同じであってもよいし異なっていてもよい。例えば、第1の電池パック51a内の第1の電池モジュール3の最大電圧と第2の電池パック51b内の第2の電池モジュール13の最大電圧とは、同じであってもよいし異なっていてもよい。
なお、上記したように、実施の形態1と実施の形態2とは、本発明の主旨を逸脱しない範囲において組み合わせおよび種々の変形が可能である。例えば、充電器21は、2つ以上の電気掃除機を支持可能でかつ当該電気掃除機とは別の電池パックが取り付け可能に構成されていてもよい。充電器21は、2つ以上の電池パックが同時に取り付け可能に構成されていてもよい。また、実施の形態2に係る充電器21は、実施の形態1と同様に、第1の電池モジュール3と第2の電池モジュール13とを交互に充電してもよい。実施の形態1に係る充電器21は、実施の形態2の図8に示されるように、一方の充電が完了してから他方の充電を開始してもよい。
充電器21は、例えば、使用者が当該充電器21の動作モードを選択するための選択手段を備えていてもよい。選択手段は、例えば、ボタンおよび液晶画面等によって構成される。動作モードには、例えば、図5に示されるように第1の電池モジュール3と第2の電池モジュール13とが交互に充電される第1のモードと、図8に示されるように一方の充電が完了してから他方の充電が開始する第2のモードとが含まれる。充電器21は、モード選択手段によって選択された動作モードで動作するように構成されていてもよい。各動作モードの情報は、例えば、記憶手段の一例である充電器制御部33に予め記憶される。また、選択手段は、優先的に充電される電池モジュールを選択可能に構成されていてもよい。充電器21は、選択手段によって選択された電池モジュールを優先的に充電するように構成されていてもよい。
また、図9は、上記の各実施の形態の充電器制御部33の機能を実現する構成の一例を示す図である。充電器制御部33の制御手段、判定手段、記憶手段および計時手段としての機能は、例えば、処理回路により実現される。処理回路は、専用ハードウェア60であってもよい。処理回路は、プロセッサ61およびメモリ62を備えていてもよい。処理回路の一部が専用ハードウェア60として形成され、且つ、当該処理回路は更にプロセッサ61およびメモリ62を備えていてもよい。図9に示す例において、処理回路の一部は専用ハードウェア60として形成されている。また、図9に示す例において、処理回路は、専用ハードウェア60に加えて、プロセッサ61およびメモリ62を更に備えている。
一部が少なくとも1つの専用ハードウェア60である処理回路には、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、またはこれらを組み合わせたものが該当する。
処理回路が少なくとも1つのプロセッサ61および少なくとも1つのメモリ62を備える場合、充電器制御部33の各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。
ソフトウェアおよびファームウェアはプログラムとして記述され、メモリ62に格納される。プロセッサ61は、メモリ62に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、各部の機能を実現する。プロセッサ61は、CPU(Central Processing Unit)、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータあるいはDSPともいう。メモリ62には、例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリー、EPROMおよびEEPROM等の不揮発性または揮発性の半導体メモリ、または磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスクおよびDVD等が該当する。
このように、処理回路は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの組み合わせによって、充電器制御部33の各機能を実現することができる。また、充電器制御部33の各機能、すなわち制御手段、判定手段、記憶手段および計時手段としての機能は、単一のデバイスによって実現されてもよい、複数のデバイスが連携することによって実現されてもよい。