JP7246856B2 - リアサスペンション装置、および車両の走行方法 - Google Patents

リアサスペンション装置、および車両の走行方法 Download PDF

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Description

本発明は、リアサスペンション装置、および車両の走行方法に関する。
従来から、タイヤが取付けられる左右一対のトレーリングアームと、トレーリングアームと車体とを連結する防振ブッシュと、左右一対のトレーリングアーム同士を連結するトーションバーと、を備えるリアサスペンション装置として、防振ブッシュが、車体およびトレーリングアームのうちのいずれか一方に連結される内筒、および他方に連結される外筒と、内筒および外筒を互いに連結する弾性体と、を備え、内筒および外筒それぞれの中心軸線が、前後方向に交差する方向に延び、弾性体が、内筒の外周面側と外筒の内周面側との間の環状空間を、内筒に対して前側に位置する前側液室、および後側に位置する後側液室に区画した構成が知られている。
この種のリアサスペンション装置として、例えば下記特許文献1に示されるような、左右一対の防振ブッシュのうち、一方の防振ブッシュにおける前側液室と、他方の防振ブッシュにおける後側液室と、が第1配管を通して連通し、一方の防振ブッシュにおける後側液室と、他方の防振ブッシュにおける前側液室と、が第2配管を通して連通した防振装置が知られている。
このリアサスペンション装置によれば、車両の旋回時に、第1配管および第2配管のうちのいずれか一方は、左右一対の防振ブッシュが有する4つの液室のなかで、圧縮力が加えられる2つの液室同士を連通し、第1配管および第2配管のうちのいずれか他方は、引張力が加えられる2つの液室同士を連通することとなり、各配管を通した液体の流通が抑止され、防振ブッシュの弾性体が変形しにくくなる。これにより、車両の旋回時に、リアサスペンション装置に装着される左右一対のタイヤが、いわゆるオーバーステアになるのを抑制することができる。
特開2006-312336号公報
しかしながら、前記従来のリアサスペンション装置では、例えば、車両が自車線から隣接車線へ車線変更するときの操縦安定性、および車両が右折若しくは左折するときの小回り性等を向上させることが困難であるという問題があった。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、車両が自車線から隣接車線へ車線変更するときの操縦安定性、および車両が右折若しくは左折するときの小回り性等を、構造の複雑化を抑えつつ向上させることができるリアサスペンション装置、および車両の走行方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提案している。
本発明に係るリアサスペンション装置は、前後方向に延びるとともに、後部にタイヤが取付けられる左右一対のトレーリングアームと、前記トレーリングアームの前部と車体とを連結する防振ブッシュと、前記左右一対のトレーリングアーム同士を連結するトーションバーと、を備えるリアサスペンション装置であって、前記防振ブッシュは、前記車体および前記トレーリングアームのうちのいずれか一方に連結される内筒、および他方に連結される外筒と、前記内筒および前記外筒を互いに連結する弾性体と、を備え、前記内筒および前記外筒それぞれの中心軸線は、前後方向に交差する方向に延び、前記弾性体は、前記内筒の外周面側と前記外筒の内周面側との間の環状空間を、前記内筒に対して前側に位置する前側液室、および後側に位置する後側液室に区画し、左右一対の前記防振ブッシュのうち、一方の前記防振ブッシュにおける前記前側液室と、他方の前記防振ブッシュにおける前記後側液室と、が第1配管を通して連通し、一方の前記防振ブッシュにおける前記後側液室と、他方の前記防振ブッシュにおける前記前側液室と、が第2配管を通して連通し、前記第1配管と前記第2配管とを連結する第3配管を備え、前記第3配管に、前記第1配管および前記第2配管の各内圧を調整可能な内圧調整手段が配設されていることを特徴とする。
本発明に係る車両の走行方法は、前記内圧調整手段は、本発明のリアサスペンション装置を備える車両が、自車線から隣接車線へ車線変更するときに、旋回外側に位置する前記防振ブッシュにおける前記前側液室および前記後側液室のうち、圧縮力が加えられる液室の内圧を高めることを特徴とする。
本発明に係る車両の走行方法は、前記内圧調整手段は、本発明のリアサスペンション装置を備える車両が、右折若しくは左折するときに、旋回外側に位置する前記防振ブッシュにおける前記前側液室および前記後側液室のうち、引張力が加えられる液室の内圧を高めることを特徴とする。
本発明によれば、車両が旋回走行すると、リアサスペンション装置に装着される左右一対のタイヤは、旋回外側から旋回内側に向かう向きの横方向の反力を地面から受け、また、左右一対の防振ブッシュのうち、旋回外側に位置する防振ブッシュ(以下、外側ブッシュという)におけるトレーリングアームとの連結部分に、後方に向けた力が加えられ、左右一対の防振ブッシュのうち、旋回内側に位置する防振ブッシュ(以下、内側ブッシュという)におけるトレーリングアームとの連結部分には、前方に向けた力が加えられる。
したがって、例えば、内筒が車体に連結され、かつ外筒がトレーリングアームに連結された構成では、車両の旋回時に防振ブッシュの弾性体が弾性変形することによって、外側ブッシュのうち、前側液室に圧縮力が加えられ、かつ後側液室に引張力が加えられ、また、内側ブッシュのうち、前側液室に引張力が加えられ、かつ後側液室に圧縮力が加えられる。
一方、例えば、内筒がトレーリングアームに連結され、かつ外筒が車体に連結された構成では、車両の旋回時に、外側ブッシュにおける後側液室に圧縮力が加えられ、かつ前側液室に引張力が加えられ、内側ブッシュにおける前側液室に圧縮力が加えられ、かつ後側液室に引張力が加えられる。
そして、これらの各構成において、左右一対の防振ブッシュのうち、一方の防振ブッシュにおける前側液室と、他方の防振ブッシュにおける後側液室と、が第1配管を通して連通し、一方の防振ブッシュにおける後側液室と、他方の防振ブッシュにおける前側液室と、が第2配管を通して連通している。
以上より、それぞれの構成において、車両が旋回走行する向きが逆になっても、第1配管および第2配管のうちのいずれか一方は、圧縮力が加えられた液室同士を連通し、いずれか他方は、引張力が加えられた液室同士を連通する。これにより、第1配管および第2配管を通した液体の流通が抑止され、防振ブッシュの弾性体が変形しにくくなり、リアサスペンション装置に装着される左右一対のタイヤが、オーバーステアになるのを抑えることができる。
なお、防振ブッシュに前後方向の荷重が入力されたときには、第1配管および第2配管がそれぞれ、左右一対の防振ブッシュが有する4つの液室のなかで、圧縮力が加えられた液室と引張力が加えられた液室とを連通することとなるので、各配管を通して液体が円滑に流通する。したがって、防振ブッシュに前後方向の荷重が入力されたときに、防振ブッシュの弾性体が円滑に弾性変形することとなり、前後方向のばねを低く抑えることが可能になり、良好な乗り心地性を具備させることができる。
また、第1配管および第2配管の各内圧を調整可能な内圧調整手段が配設されているので、一方の防振ブッシュにおける前側液室、および他方の防振ブッシュにおける後側液室の各内圧と、一方の防振ブッシュにおける後側液室、および他方の防振ブッシュにおける前側液室の各内圧と、を調整することが可能になり、車両が自車線から隣接車線へ車線変更するときの操縦安定性、および車両が右折若しくは左折するときの小回り性等を向上させることができる。
すなわち、車両が例えば時速60km以上で走行しながら、自車線から隣接車線へ車線変更するときに、外側ブッシュにおける前側液室および後側液室のうち、圧縮力が加えられる液室の内圧を、内圧調整手段で高めることにより、一対のトレーリングアームのうち、旋回外側に位置するトレーリングアームに前方に向けた力を、旋回内側に位置するトレーリングアームには後方に向けた力をそれぞれ加えることが可能になり、リアサスペンション装置が有する2つのタイヤをトーイン側に向けることができ、操縦安定性を向上させることができる。
また、車両が例えば時速20km以下で走行しながら、右折若しくは左折するときに、外側ブッシュにおける前側液室および後側液室のうち、引張力が加えられる液室の内圧を、内圧調整手段で高めることにより、一対のトレーリングアームのうち、旋回外側に位置するトレーリングアームに後方に向けた力を、旋回内側に位置するトレーリングアームには前方に向けた力をそれぞれ加えることが可能になり、リアサスペンション装置が有する2つのタイヤをトーアウト側に向けることができ、小回り性を向上させることができる。
また、内圧調整手段が、第1配管と第2配管とを連結する第3配管に配設されているので、例えば、内圧供給源が第1配管および第2配管に対して外付けされていて、内圧供給源と第1配管とを連通する配管と、内圧供給源と第2配管とを連通する配管と、を切替える切替弁等が配設された構成と比べて、構造の簡素化を図ることができる。
ここで、前記内圧調整手段は、シリンダと、前記シリンダ内にシリンダ軸方向に摺動可能に配設され、前記シリンダ内をシリンダ軸方向にヘッド側室とロッド側室とに区画するピストンと、前記ピストンをシリンダ軸方向に移動させる駆動部と、前記駆動部を制御する制御部と、を備え、前記第1配管が前記ロッド側室に接続され、前記第2配管が前記ヘッド側室に接続されてもよい。
この場合、第1配管がロッド側室に接続され、第2配管がヘッド側室に接続されているので、ピストンを駆動部によりシリンダ内でシリンダ軸方向に移動させることによって、車両の旋回時に、左右一対の防振ブッシュが有する4つの液室のなかで、圧縮力が加えられる2つの液室の各内圧を、第1配管および第2配管のうちのいずれか一方を通して増減させるのと同時に、引張力が加えられる2つの液室の各内圧を、第1配管および第2配管のうちのいずれか他方を通して増減させることが可能になり、左右一対のタイヤの向きを応答性良く制御することができる。
本発明によれば、車両が自車線から隣接車線へ車線変更するときの操縦安定性、および車両が右折若しくは左折するときの小回り性等を、構造の複雑化を抑えつつ向上させることができる。
本発明の第1実施形態に係るリアサスペンション装置の概略を示す上面図である。 図1のリアサスペンション装置であって、車両が右側の隣接車線に車線変更するときの模式図である。 図1のリアサスペンション装置であって、車両が左側の隣接車線に車線変更するときの模式図である。 図1のリアサスペンション装置であって、車両が右折するときの模式図である。 図1のリアサスペンション装置であって、車両が左折するときの模式図である。 本発明の第2実施形態に係るリアサスペンション装置の概略を示す上面図である。 本発明の変形例に係るリアサスペンション装置の概略を示す上面図である。
以下、本発明に係るリアサスペンション装置、および車両の走行方法の実施の形態について、図1から図5に基づいて説明する。
リアサスペンション装置1は、前後方向に延びるとともに、後部にタイヤTが取付けられる左右一対のトレーリングアーム11と、トレーリングアーム11の前部と車体とを連結する防振ブッシュ21、22と、左右一対のトレーリングアーム11同士を連結するトーションバー13と、を備える。リアサスペンション装置1は、例えば4輪の自動車用として用いられる。
トーションバー13は、トレーリングアーム11において、タイヤTとの接続部分と、防振ブッシュ21、22との接続部分と、の間に位置する部分に連結されている。トーションバー13は左右方向に延びている。
トレーリングアーム11の前端部に、防振ブッシュ21、22が内側に嵌合される装着筒11aが配設されている。トレーリングアーム11の後端部に、タイヤTを回転可能に支持するリア側支持部材11bが配設されている。
防振ブッシュ21、22は、車体およびトレーリングアーム11のうちのいずれか一方に連結される内筒14、および他方に連結される外筒15と、内筒14および外筒15を互いに連結する弾性体16と、を備える。
図示の例では、内筒14が車体に連結され、外筒15がトレーリングアーム11に連結されている。内筒14および外筒15それぞれの中心軸線は、前後方向に交差する方向に延びている。内筒14および外筒15それぞれの中心軸線は左右方向に延びている。内筒14および外筒15は同軸に配置されている。内筒14の左右方向の両端部は、外筒15から左右方向の外側に突出している。内筒14の左右方向の両端部に車体が連結される。
弾性体16は、内筒14の外周面側と外筒15の内周面側との間の環状空間を、内筒14に対して前側に位置する前側液室16a、および後側に位置する後側液室16bに区画する。前側液室16aおよび後側液室16bにはそれぞれ、例えば水若しくはエチレングリコール等が充填される。
以上の構成において、図2および図4に白抜き矢印で示されるように、車両が右向きに旋回走行すると、左右一対のタイヤTは、旋回外側から旋回内側に向かう右向きの反力を地面から受け、左側(旋回外側)のトレーリングアーム11に後向きの力が発生し、右側(旋回内側)のトレーリングアーム11に前向きの力が発生する。
図示の例では、トレーリングアーム11が、防振ブッシュ21、22の外筒15に連結されているので、車両が右向きに旋回走行すると、左側の防振ブッシュ21のうち、前側液室16aに後向きの圧縮力が加えられ、かつ後側液室16bに後向きの引張力が加えられ、また、右側の防振ブッシュ22のうち、後側液室16bに前向きの圧縮力が加えられ、かつ前側液室16aに前向きの引張力が加えられる。
一方、図3および図5に白抜き矢印で示されるように、車両が左向きに旋回走行すると、左右一対のタイヤTは、旋回外側から旋回内側に向かう左向きの反力を地面から受け、右側(旋回外側)のトレーリングアーム11に後向きの力が発生し、左側(旋回内側)のトレーリングアーム11に前向きの力が発生する。
図示の例では、トレーリングアーム11が、防振ブッシュ21、22の外筒15に連結されているので、車両が左向きに旋回すると、右側の防振ブッシュ22のうち、前側液室16aに後向きの圧縮力が加えられ、かつ後側液室16bに後向きの引張力が加えられ、また、左側の防振ブッシュ21のうち、後側液室16bに前向きの圧縮力が加えられ、かつ前側液室16aに前向きの引張力が加えられる。
ここで、左右一対の防振ブッシュ21、22のうち、左側の防振ブッシュ21における前側液室16aと、右側の防振ブッシュ22における後側液室16bと、が第1配管17を通して連通し、左側の防振ブッシュ21における後側液室16bと、右側の防振ブッシュ22における前側液室16aと、が第2配管18を通して連通している。
これにより、図2および図4に示されるように、車両が右向きに旋回走行すると、第1配管17が連通する、左側の防振ブッシュ21における前側液室16a、および右側の防振ブッシュ22における後側液室16bにそれぞれ、前後方向の圧縮力が加えられ、また、第2配管18が連通する、左側の防振ブッシュ21における後側液室16b、および右側の防振ブッシュ22における前側液室16aにそれぞれ、前後方向の引張力が加えられる。
これとは逆に、図3および図5に示されるように、車両が左向きに旋回走行すると、第1配管17が連通する、左側の防振ブッシュ21における前側液室16a、および右側の防振ブッシュ22における後側液室16bにそれぞれ、前後方向の引張力が加えられ、また、第2配管18が連通する、左側の防振ブッシュ21における後側液室16b、および右側の防振ブッシュ22における前側液室16aにそれぞれ、前後方向の圧縮力が加えられる。
以上より、車両が旋回走行すると、旋回する向きを問わず、第1配管17および第2配管18のうちのいずれか一方は、圧縮力が加えられた液室同士を連通し、いずれか他方は、引張力が加えられた液室同士を連通する。
左右一対の防振ブッシュ21、22は、互いに同じ形状で同じ大きさとなっている。左右一対の防振ブッシュ21、22における各前側液室16aは、互いに同じ形状で同じ大きさとなっている。左右一対の防振ブッシュ21、22における各後側液室16bは、互いに同じ形状で同じ大きさとなっている。各防振ブッシュ21、22における前側液室16aおよび後側液室16bは、互いに同じ形状で同じ大きさとなっている。
なお、左右一対の防振ブッシュ21、22における各前側液室16aを、互いに異なる形状で異なる大きさとしてもよい。また、左右一対の防振ブッシュ21、22における各後側液室16bも、互いに異なる形状で異なる大きさとしてもよい。また、各防振ブッシュ21、22における前側液室16aおよび後側液室16bを、互いに異なる形状で異なる大きさとしてもよい。
そして、本実施形態では、第1配管17と第2配管18とを連結する第3配管19が備えられ、第3配管19に、第1配管17および第2配管18の各内圧を調整可能な内圧調整手段25が配設されている。第3配管19は、第1配管17および第2配管18それぞれにおける中間部分同士を連結している。
内圧調整手段25は、シリンダ26と、シリンダ26内にシリンダ軸方向に摺動可能に配設され、シリンダ26内をシリンダ軸方向にヘッド側室26aとロッド側室26bとに区画するピストン27と、ピストン27をシリンダ軸方向に移動させる駆動部28と、駆動部28を制御する制御部29と、を備える。第1配管17がロッド側室26bに接続され、第2配管18がヘッド側室26aに接続されている。
駆動部28は、モータ31と、ねじ軸32と、ナット33と、を備える。
ねじ軸32は、モータ31に中心軸回りに回転可能に支持されている。ねじ軸32は、ピストン27に連設された筒状のロッド27a内に挿入されている。ナット33は、ロッド27aに取り付けられ、ねじ軸32に螺着されている。ねじ軸32のねじ溝と、ナット33のねじ溝と、の間に、ボールが回転自在に配設されており、ねじ軸32およびナット33はボールねじ装置を構成している。モータ31によりねじ軸32が中心軸回りに回転することにより、ナット33およびロッド27aが、ピストン27とともに、シリンダ26に対してシリンダ軸方向に移動する。
制御部29は、例えば、Gセンサ、ステアリング角度センサ、若しくはヨーレートセンサ等からの信号に基づいて、ピストン27の移動方向、および移動量等を決定して駆動部28を駆動する。
以上説明したように、本実施形態に係るリアサスペンション装置1によれば、車両が旋回走行する向きが逆になっても、第1配管17および第2配管18のうちのいずれか一方は、圧縮力が加えられた液室同士を連通し、いずれか他方は、引張力が加えられた液室同士を連通する。したがって、車両の旋回走行時に、第1配管17および第2配管18を通した液体の流通が抑止され、防振ブッシュ21、22の弾性体16が変形しにくくなり、リアサスペンション装置1に装着される左右一対のタイヤTが、オーバーステアになるのを抑えることができる。
一方、防振ブッシュ21、22に前後方向の荷重が入力されたときには、第1配管17および第2配管18がそれぞれ、左右一対の防振ブッシュ21、22が有する4つの液室のなかで、圧縮力が加えられた液室と引張力が加えられた液室とを連通することとなるので、各配管17、18を通して液体が円滑に流通する。したがって、防振ブッシュ21、22に前後方向の荷重が入力されたときに、防振ブッシュ21、22の弾性体16が円滑に弾性変形することとなり、前後方向のばねを低く抑えることが可能になり、良好な乗り心地性を具備させることができる。
また、第1配管17および第2配管18の各内圧を調整可能な内圧調整手段25が配設されているので、一方の防振ブッシュ21、22における前側液室16a、および他方の防振ブッシュ21、22における後側液室16bの各内圧と、一方の防振ブッシュ21、22における後側液室16b、および他方の防振ブッシュ21、22における前側液室16aの各内圧と、を調整することが可能になり、車両が自車線から隣接車線へ車線変更するときの操縦安定性、および車両が右折若しくは左折するときの小回り性等を向上させることができる。
すなわち、車両が例えば時速60km以上で走行しながら、自車線から隣接車線へ車線変更するときに、左右一対の防振ブッシュ21、22のうち、旋回外側に位置する防振ブッシュ21、22における前側液室16aおよび後側液室16bのうち、圧縮力が加えられる液室の内圧を、内圧調整手段25で高めることにより、一対のトレーリングアーム11のうち、旋回外側に位置するトレーリングアーム11に前方に向けた力を、旋回内側に位置するトレーリングアーム11には後方に向けた力をそれぞれ加えることが可能になり、リアサスペンション装置1が有する2つのタイヤTを、図2および図3に2点鎖線で示されるように、トーイン側に向けることができ、操縦安定性を向上させることができる。
例えば、図2に示されるように、車両が右側に車線変更する場合には、ピストン27をロッド側に移動させることにより、左側の防振ブッシュ21の前側液室16a、および右側の防振ブッシュ22の後側液室16bの各内圧を高め、左側の防振ブッシュ21の後側液室16b、および右側の防振ブッシュ22の前側液室16aの各内圧を低下させることにより、破線の矢印で示されるように、左側のトレーリングアーム11に前方に向けた力を、右側のトレーリングアーム11に後方に向けた力をそれぞれ加えることが可能になり、リアサスペンション装置1が有する2つのタイヤTを、トーイン側に向けることができる。
一方、図3に示されるように、車両が左側に車線変更する場合には、ピストン27をヘッド側に移動させることにより、右側の防振ブッシュ22の前側液室16a、および左側の防振ブッシュ21の後側液室16bの各内圧を高め、右側の防振ブッシュ22の後側液室16b、および左側の防振ブッシュ21の前側液室16aの各内圧を低下させることにより、破線の矢印で示されるように、右側のトレーリングアーム11に前方に向けた力を、左側のトレーリングアーム11に後方に向けた力をそれぞれ加えることが可能になり、リアサスペンション装置1が有する2つのタイヤTを、トーイン側に向けることができる。
また、車両が例えば時速20km以下で走行しながら、右折若しくは左折するときに、旋回外側に位置する防振ブッシュ21、22における前側液室16aおよび後側液室16bのうち、引張力が加えられる液室の内圧を、内圧調整手段25で高めることにより、一対のトレーリングアーム11のうち、旋回外側に位置するトレーリングアーム11に後方に向けた力を、旋回内側に位置するトレーリングアーム11には前方に向けた力をそれぞれ加えることが可能になり、リアサスペンション装置1が有する2つのタイヤTを、図4および図5に2点鎖線で示されるように、トーアウト側に向けることができ、小回り性を向上させることができる。
例えば、図4に示されるように、車両が右折する場合には、ピストン27をヘッド側に移動させることにより、左側の防振ブッシュ21の後側液室16b、および右側の防振ブッシュ22の前側液室16aの各内圧を高め、左側の防振ブッシュ21の前側液室16a、および右側の防振ブッシュ22の後側液室16bの各内圧を低下させることにより、破線の矢印で示されるように、左側のトレーリングアーム11に後方に向けた力を、右側のトレーリングアーム11に前方に向けた力をそれぞれ加えることが可能になり、リアサスペンション装置1が有する2つのタイヤTを、トーアウト側に向けることができる。
一方、図5に示されるように、車両が左折する場合には、ピストン27をロッド側に移動させることにより、右側の防振ブッシュ22の後側液室16b、および左側の防振ブッシュ21の前側液室16aの各内圧を高め、右側の防振ブッシュ22の前側液室16a、および左側の防振ブッシュ21の後側液室16bの各内圧を低下させることにより、破線の矢印で示されるように、右側のトレーリングアーム11に後方に向けた力を、左側のトレーリングアーム11に前方に向けた力をそれぞれ加えることが可能になり、リアサスペンション装置1が有する2つのタイヤTを、トーアウト側に向けることができる。
また、内圧調整手段25が、第1配管17と第2配管18とを連結する第3配管19に配設されているので、例えば、内圧供給源が第1配管17および第2配管18に対して外付けされていて、内圧供給源と第1配管17とを連通する配管と、内圧供給源と第2配管18とを連通する配管と、を切替える切替弁等が配設された構成と比べて、構造の簡素化を図ることができる。
また、第1配管17がロッド側室26bに接続され、第2配管18がヘッド側室26aに接続されているので、ピストン27を駆動部28によりシリンダ26内でシリンダ軸方向に移動させることによって、車両の旋回時に、左右一対の防振ブッシュ21、22が有する4つの液室のなかで、圧縮力が加えられる2つの液室の各内圧を、第1配管17および第2配管18のうちのいずれか一方を通して増減させるのと同時に、引張力が加えられる2つの液室の各内圧を、第1配管17および第2配管18のうちのいずれか他方を通して増減させることが可能になり、左右一対のタイヤTの向きを応答性良く制御することができる。
また、内筒14が車体に連結され、外筒15がトレーリングアーム11に連結されているので、それぞれの連結を、構造を複雑にすることなく容易かつ確実に行うことができる。
次に、本発明の第2実施形態に係るリアサスペンション装置2を、図6を参照しながら説明する。
なお、この第2実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
本実施形態では、左右一対の防振ブッシュ21、22のうち、車両の旋回時に、旋回外側に位置する防振ブッシュ21、22における前側液室16aおよび後側液室16bのうち、圧縮力が加えられるいずれか一方の液室の受圧面積が、旋回内側に位置する防振ブッシュ21、22における前側液室16aおよび後側液室16bのうち、第1配管17または第2配管18を通して、旋回外側に位置する防振ブッシュ21、22における前記一方の液室に連通し、かつ圧縮力が加えられるいずれか一方の液室の受圧面積より大きくなっている。
前側液室16aおよび後側液室16bの各受圧面積は、前側液室16aおよび後側液室16bそれぞれにおける前後方向の投影面積となっている。
具体的には、車両が右向きに旋回走行して、図2および図4に白抜き矢印で示されるように、左側(旋回外側)のトレーリングアーム11に後向きの力が発生し、右側(旋回内側)のトレーリングアーム11に前向きの力が発生したときに、旋回外側に位置する左側の防振ブッシュ21において、後向きの圧縮力が加えられる前側液室16aの受圧面積が、旋回内側に位置する右側の防振ブッシュ22において、左側の防振ブッシュ21の前側液室16aに第1配管17を通して連通し、かつ前向きの圧縮力が加えられる後側液室16bの受圧面積より大きくなっている。
車両が左向きに旋回走行して、図3および図5に白抜き矢印で示されるように、右側(旋回外側)のトレーリングアーム11に後向きの力が発生し、左側(旋回内側)のトレーリングアーム11に前向きの力が発生したときに、旋回外側に位置する右側の防振ブッシュ22において、後向きの圧縮力が加えられる前側液室16aの受圧面積が、旋回内側に位置する左側の防振ブッシュ21において、右側の防振ブッシュ22の前側液室16aに第2配管18を通して連通し、かつ前向きの圧縮力が加えられる後側液室16bの受圧面積より大きくなっている。
また、左右一対の防振ブッシュ21、22のうち、車両の旋回時に、旋回外側に位置する防振ブッシュ21、22における前側液室16aおよび後側液室16bのうち、引張力が加えられるいずれか他方の液室の受圧面積が、旋回内側に位置する防振ブッシュ21、22における前側液室16aおよび後側液室16bのうち、第1配管17または第2配管18を通して、旋回外側に位置する防振ブッシュ21、22における前記他方の液室に連通し、かつ引張力が加えられるいずれか他方の液室の受圧面積より小さくなっている。
具体的には、車両が右向きに旋回走行して、図2および図4に白抜き矢印で示されるように、左側(旋回外側)のトレーリングアーム11に後向きの力が発生し、右側(旋回内側)のトレーリングアーム11に前向きの力が発生したときに、旋回外側に位置する左側の防振ブッシュ21において、後向きの引張力が加えられる後側液室16bの受圧面積が、旋回内側に位置する右側の防振ブッシュ22において、左側の防振ブッシュ21の後側液室16bに第2配管18を通して連通し、かつ前向きの引張力が加えられる前側液室16aの受圧面積より小さくなっている。
車両が左向きに旋回走行して、図3および図5に白抜き矢印で示されるように、右側(旋回外側)のトレーリングアーム11に後向きの力が発生し、左側(旋回内側)のトレーリングアーム11に前向きの力が発生したときに、旋回外側に位置する右側の防振ブッシュ22において、後向きの引張力が加えられる後側液室16bの受圧面積が、旋回内側に位置する左側の防振ブッシュ21において、右側の防振ブッシュ22の後側液室16bに第1配管17を通して連通し、かつ前向きの引張力が加えられる前側液室16aの受圧面積より小さくなっている。
また、左右一対の防振ブッシュ21、22のうち、車両の旋回時に、旋回外側に位置する防振ブッシュ21、22における前側液室16aおよび後側液室16bのうち、圧縮力が加えられるいずれか一方の液室の受圧面積が、引張力が加えられるいずれか他方の液室の受圧面積より大きくなっている。図示の例では、左右一対の防振ブッシュ21、22それぞれにおいて、前側液室16aの受圧面積が、後側液室16bの受圧面積より大きくなっている。
なお、左右一対の防振ブッシュ21、22それぞれにおいて、前側液室16aの受圧面積を、後側液室16bの受圧面積の大きさ以下としてもよい。
以上説明したように、本実施形態に係るリアサスペンション装置2によれば、左右一対の防振ブッシュ21、22のうち、車両の旋回時に、旋回外側に位置する防振ブッシュ(以下、外側ブッシュという)21、22において、圧縮力が加えられる前側液室16aの受圧面積が、旋回内側に位置する防振ブッシュ(以下、内側ブッシュという)21、22において、第1配管17または第2配管18を通して、外側ブッシュ21、22の前側液室16aに連通し、かつ圧縮力が加えられる後側液室16bの受圧面積より大きくなっている。すなわち、車両が旋回走行したときに、トレーリングアーム11から大きな前後方向の荷重が加えられる外側ブッシュ21、22における前側液室16aの受圧面積が、この液室16aに第1配管17または第2配管18を通して連通する内側ブッシュ21、22における後側液室16bの受圧面積より大きくなっている。したがって、外側ブッシュ21、22に加えられる前後方向の荷重が、内側ブッシュ21、22に加えられる前後方向の荷重より大きくても、外側ブッシュ21、22における前側液室16aの内圧と、内側ブッシュ21、22における後側液室16bの内圧と、を同等にすることが可能になり、第1配管17または第2配管18を通した液体の流通を確実に妨げることができる。
ここで、外側ブッシュ21、22において、車両の旋回時に引張力が加えられる後側液室16bの受圧面積が、内側ブッシュ21、22において、第1配管17または第2配管18を通して、外側ブッシュ21、22の後側液室16bに連通し、かつ引張力が加えられる前側液室16aの受圧面積より小さくなっている。この場合、車両が旋回走行したときに、トレーリングアーム11から前後方向に大きな荷重が加えられる外側ブッシュ21、22における後側液室16bの受圧面積が、この液室16bに第1配管17または第2配管18を通して連通する内側ブッシュ21、22における前側液室16aの受圧面積より小さくなっているので、外側ブッシュ21、22の後側液室16b、および内側ブッシュ21、22の前側液室16aそれぞれの内圧が、一見すると互いに同等になることはない。
しかしながら、外側ブッシュ21、22の後側液室16b、および内側ブッシュ21、22の前側液室16aには、車両の旋回時に引張力が加えられ、弾性体16が引張変形させられて薄肉になっているので、外側ブッシュ21、22の後側液室16b、および内側ブッシュ21、22の前側液室16aの各内圧に追従するように弾性体16が変形しやすくなる。したがって、外側ブッシュ21、22の後側液室16b、および内側ブッシュ21、22の前側液室16aの各内圧の差を低減することが可能になり、第1配管17または第2配管18を通した液体の流通を抑制することができる。
以上より、車両の旋回時に、トレーリングアーム11から左右一対の防振ブッシュ21、22に加えられる前後方向の荷重が、外側ブッシュ21、22の方が内側ブッシュ21、22より大きくても、リアサスペンション装置2に装着される左右一対のタイヤTが、オーバーステアになるのを確実に抑制することができる。
また、前述したように、車両の旋回する向きが逆向きになれば、左右一対の防振ブッシュ21、22が有する4つの液室16a、16bに加えられる荷重の向きが逆になるので、例えば弁機構等を設けなくても、車両が旋回する向きを問わず、外側ブッシュ21、22における前側液室16aの受圧面積が、この液室16aに第1配管17または第2配管18を通して連通する内側ブッシュ21、22における後側液室16bの受圧面積より大きく、かつ、外側ブッシュ21、22における後側液室16bの受圧面積が、この液室16bに第1配管17または第2配管18を通して連通する内側ブッシュ21、22における前側液室16aの受圧面積より小さい構成を得ることができる。したがって、構造の複雑化を抑えつつ、車両が旋回する向きを問わず、前述の作用効果を奏功させることができる。
なお、本発明の技術的範囲は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、前記実施形態では、内筒14が車体に連結され、外筒15がトレーリングアーム11に連結された構成を示したが、図7に示されるように、内筒14がトレーリングアーム11に連結され、かつ外筒15が車体に連結されたリアサスペンション装置3を採用してもよい。図示の例では、トレーリングアーム11の前端部に、内筒14の左右方向の両端部を支持する左右一対の支持板11cが配設されている。
この場合、車両の旋回時に、外側ブッシュ21、22における後側液室16bに圧縮力が加えられ、かつ前側液室16aに引張力が加えられ、内側ブッシュ21、22における前側液室16aに圧縮力が加えられ、かつ後側液室16bに引張力が加えられる。
すなわち、車両が右向きに旋回走行して、図2および図4に白抜き矢印で示されるように、左側(旋回外側)のトレーリングアーム11に後向きの力が発生し、右側(旋回内側)のトレーリングアーム11に前向きの力が発生すると、左側の防振ブッシュ21のうち、後側液室16bに後向きの圧縮力が加えられ、かつ前側液室16aに後向きの引張力が加えられ、また、右側の防振ブッシュ22のうち、前側液室16aに前向きの圧縮力が加えられ、かつ後側液室16bに前向きの引張力が加えられる。
この場合において、車両が例えば時速60km以上で走行しながら、右側に車線変更する場合には、内圧調整手段25のピストン27をヘッド側に移動させることにより、左側の防振ブッシュ21の後側液室16b、および右側の防振ブッシュ22の前側液室16aの各内圧を高め、左側の防振ブッシュ21の前側液室16a、および右側の防振ブッシュ22の後側液室16bの各内圧を低下させることにより、図2で示した場合と同様に、左側のトレーリングアーム11に前方に向けた力を、右側のトレーリングアーム11に後方に向けた力をそれぞれ加えることが可能になり、リアサスペンション装置3が有する2つのタイヤTを、トーイン側に向けることができる。
これに対し、車両が例えば時速20km以下で走行しながら右折する場合には、内圧調整手段25のピストン27をロッド側に移動させることにより、左側の防振ブッシュ21の前側液室16a、および右側の防振ブッシュ22の後側液室16bの各内圧を高め、左側の防振ブッシュ21の後側液室16b、および右側の防振ブッシュ22の前側液室16aの各内圧を低下させることにより、図4で示した場合と同様に、左側のトレーリングアーム11に後方に向けた力を、右側のトレーリングアーム11に前方に向けた力をそれぞれ加えることが可能になり、リアサスペンション装置3が有する2つのタイヤTを、トーアウト側に向けることができる。
一方、車両が左向きに旋回走行して、図3および図5に白抜き矢印で示されるように、右側(旋回外側)のトレーリングアーム11に後向きの力が発生し、左側(旋回内側)のトレーリングアーム11に前向きの力が発生すると、右側の防振ブッシュ22のうち、後側液室16bに後向きの圧縮力が加えられ、かつ前側液室16aに後向きの引張力が加えられ、また、左側の防振ブッシュ21のうち、前側液室16aに前向きの圧縮力が加えられ、かつ後側液室16bに前向きの引張力が加えられる。
この場合において、車両が例えば時速60km以上で走行しながら、左側に車線変更する場合には、内圧調整手段25のピストン27をロッド側に移動させることにより、右側の防振ブッシュ22の後側液室16b、および左側の防振ブッシュ21の前側液室16aの各内圧を高め、右側の防振ブッシュ22の前側液室16a、および左側の防振ブッシュ21の後側液室16bの各内圧を低下させることにより、図3で示した場合と同様に、右側のトレーリングアーム11に前方に向けた力を、左側のトレーリングアーム11に後方に向けた力をそれぞれ加えることが可能になり、リアサスペンション装置3が有する2つのタイヤTを、トーイン側に向けることができる。
これに対し、車両が例えば時速20km以下で走行しながら左折する場合には、内圧調整手段25のピストン27をヘッド側に移動させることにより、右側の防振ブッシュ22の前側液室16a、および左側の防振ブッシュ21の後側液室16bの各内圧を高め、右側の防振ブッシュ22の後側液室16b、および左側の防振ブッシュ21の前側液室16aの各内圧を低下させることにより、図5で示した場合と同様に、右側のトレーリングアーム11に後方に向けた力を、左側のトレーリングアーム11に前方に向けた力をそれぞれ加えることが可能になり、リアサスペンション装置3が有する2つのタイヤTを、トーアウト側に向けることができる。
また、このリアサスペンション装置3においては、外側ブッシュ21、22の後側液室16bの受圧面積を、内側ブッシュ21、22の前側液室16aの受圧面積より大きくし、外側ブッシュ21、22の前側液室16aの受圧面積を、内側ブッシュ21、22の後側液室16bの受圧面積より小さくしてもよい。この場合、前記第2実施形態と同様の作用効果が奏される。
さらにこの構成において、左右一対の防振ブッシュ21、22それぞれにおいて、後側液室16bの受圧面積を前側液室16aの受圧面積より大きくしてもよいし、後側液室16bの受圧面積を、前側液室16aの受圧面積の大きさ以下としてもよい。
また、内筒14および外筒15それぞれの中心軸線は、左右方向の外側から内側に向かうに従い漸次、前方に向けて延びてもよい。
この場合、車両が旋回走行したときに、左右一対のタイヤTのうち、旋回外側に位置するタイヤTを、トーイン側に変位させやすくなり、旋回時の操縦安定性を確実に確保することができる。
また、防振ブッシュ21、22として、左右方向の荷重の入力時に、内筒および外筒が前後方向に相対的に弾性変位する、いわゆるトーコレクトブッシュを採用してもよい。
この場合においても、車両が旋回走行したときに、左右一対のタイヤTのうち、旋回外側に位置するタイヤTを、トーイン側に変位させやすくなる。
また、左右一対の防振ブッシュ21、22に、前側液室16aと後側液室16bとを連通可能に遮断する弁体を各別に配設してもよい。
この場合、例えば、タイヤTが突起を乗り越えるときのように、高速の前後方向の荷重が入力されたときに、左右一対の防振ブッシュ21、22それぞれにおいて、弁体を開き、前側液室16aと後側液室16bとの間で液体を流通させることで、前後方向の剛性を低く維持することが可能になり、この振動を確実に吸収することができる。
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
1、2、3 リアサスペンション装置
11 トレーリングアーム
13 トーションバー
14 内筒
15 外筒
16 弾性体
16a 前側液室
16b 後側液室
17 第1配管
18 第2配管
19 第3配管
21、22 防振ブッシュ
25 内圧調整手段
26 シリンダ
26a ヘッド側室
26b ロッド側室
27 ピストン
28 駆動部
29 制御部
T タイヤ

Claims (4)

  1. 前後方向に延びるとともに、後部にタイヤが取付けられる左右一対のトレーリングアームと、
    前記トレーリングアームの前部と車体とを連結する防振ブッシュと、
    前記左右一対のトレーリングアーム同士を連結するトーションバーと、を備えるリアサスペンション装置であって、
    前記防振ブッシュは、前記車体および前記トレーリングアームのうちのいずれか一方に連結される内筒、および他方に連結される外筒と、前記内筒および前記外筒を互いに連結する弾性体と、を備え、
    前記内筒および前記外筒それぞれの中心軸線は、前後方向に交差する方向に延び、
    前記弾性体は、前記内筒の外周面側と前記外筒の内周面側との間の環状空間を、前記内筒に対して前側に位置する前側液室、および後側に位置する後側液室に区画し、
    左右一対の前記防振ブッシュのうち、一方の前記防振ブッシュにおける前記前側液室と、他方の前記防振ブッシュにおける前記後側液室と、が第1配管を通して連通し、一方の前記防振ブッシュにおける前記後側液室と、他方の前記防振ブッシュにおける前記前側液室と、が第2配管を通して連通し、
    前記第1配管と前記第2配管とを連結する第3配管を備え、
    前記第3配管に、前記第1配管および前記第2配管の各内圧を調整可能な内圧調整手段が配設されていることを特徴とするリアサスペンション装置。
  2. 前記内圧調整手段は、
    シリンダと、
    前記シリンダ内にシリンダ軸方向に摺動可能に配設され、前記シリンダ内をシリンダ軸方向にヘッド側室とロッド側室とに区画するピストンと、
    前記ピストンをシリンダ軸方向に移動させる駆動部と、
    前記駆動部を制御する制御部と、を備え、
    前記第1配管が前記ロッド側室に接続され、前記第2配管が前記ヘッド側室に接続されていることを特徴とする請求項1に記載のリアサスペンション装置。
  3. 前記内圧調整手段は、請求項1または2に記載のリアサスペンション装置を備える車両が、自車線から隣接車線へ車線変更するときに、旋回外側に位置する前記防振ブッシュにおける前記前側液室および前記後側液室のうち、圧縮力が加えられる液室の内圧を高めることを特徴とする車両の走行方法。
  4. 前記内圧調整手段は、請求項1または2に記載のリアサスペンション装置を備える車両が、右折若しくは左折するときに、旋回外側に位置する前記防振ブッシュにおける前記前側液室および前記後側液室のうち、引張力が加えられる液室の内圧を高めることを特徴とする車両の走行方法。
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