ある態様において、本発明は、複数の光源の画像オブジェクトを有するシーン画像を測位器によって取得し、動作中に測位器のモーションデータを取得し、測位器のモーションデータに基づいて、シーン座標システムo-xyz内の測位器の推定座標(x1,y1,z1)を決定し、測位器のモーションデータに基づいて、シーン座標システムo-xyzのx軸と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸との間の夾角αを決定し、測位器の推定座標(x1,y1,z1)に基づいて、一つ以上の基準頂点を決定し、一つ以上の基準頂点に対応する、複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の画像オブジェクトをシーン画像内で検知し、(1)シーン座標システムo-xyz内の測位器の推定座標(x1,y1,z1)と、(2)シーン画像内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の画像オブジェクトの位置と、シーン座標システムo-xyz内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の固定座標位置(x0,y0,z0)と、夾角αとのうちの一つまたはその組み合わせに基づいてシーン座標システムo-xyz内の測位器の位置座標(x101,y101,z101)を決定する、測位方法を提供する。
測位器のモーションデータは、シーン座標システムo-xyz内の測位器の直近の位置座標(x101,y101,z101)’の直近データと、シーン座標システムo-xyzのx軸と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸との間の直近に得られた直近夾角α’の直近データと、シーン座標システムo-xyz内の測位器の現在速度の現在データと、シーン座標システムo-xyz内の測位器の現在加速度の現在データと、現時点と過去の時点(測位器の直近の位置座標(x101,y101,z101)’の直近データが決定された時点)との間の動作中の測位器の回転角度と、現時点と過去の時点との間の時間的長さとを含んでもよい。
シーン座標システムo-xyz内の測位器の推定座標(x1,y1,z1)を決定する処理は、過去の時点のシーン座標システムo-xyz内の測位器の直近の位置座標(x101,y101,z101)’を基準スタート地点として利用することと、シーン座標システムo-xyz内の測位器の現在速度の現在データと、シーン座標システムo-xyz内の測位器の現在加速度の現在データと、現時点と過去の時点との間の動作中の測位器の回転角度と、現時点と過去の時点との間の時間的長さとの組み合わせに基づいて、慣性ナビゲーション測位を実行することとを含んでいてもよい。
測位器のモーションデータに基づいて、シーン座標システムo-xyzのx軸と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸との間の夾角αを決定する処理は、現時点と過去の時点との間の動作中の測位器の回転角度に基づいて、過去の時点のシーン座標システムo-xyz内の測位器の直近の位置座標に対する現時点のシーン座標システムo-xyz内の測位器の現在地座標の相対回転角度δを決定することと、直近夾角α’と相対回転角度δとの合計を、シーン座標システムo-xyzのx軸と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸との間の夾角αとして設定することとを含んでいてもよい。
測位器の推定座標(x1,y1,z1)に基づいて一つ以上の基準頂点を決定する処理は、シーン座標システムo-xyzのxoy平面上の複数の光源の投影である複数の頂点に基づいてシーン座標システムo-xyzのxoy平面上の多角形分割に由来するポリゴングリッドを取得することと、測位器の推定座標(x1,y1,z1)に基づいて、一つ以上の基準頂点としてポリゴングリッドのN≧1であるN個の頂点を選択することとを含んでいてもよい。
測位方法は、シーン座標システムo-xyzのxoy平面上の複数の光源の投影を、複数の頂点として設定し、複数の頂点に基づいてシーン座標システムo-xyzのxoy平面上で多角形分割を実行することをさらに含んでいてもよい。
ポリゴングリッドのN個の頂点を、測位器の推定座標(x1,y1,z1)に基づいて、一つ以上の基準頂点として選択する処理は、シーン座標システムo-xyzのxoy平面上の測位器の投影が、ポリゴングリッドのいずれかの多角形であるか否かを、推定座標(x1,y1,z1)に基づいて決定することと、シーン座標システムのxoy平面上の測位器の投影を含む多角形を、シーン座標システムo-xyzのxoy平面上の測位器の投影がポリゴングリッドの一つの多角形内にあるという決定に基づいて、選択された多角形として設定することと、該選択された多角形の頂点をN個の頂点として設定することと、シーン座標システムo-xyzのxoy平面上の測位器の投影から最短距離にある複数の頂点の一つを、シーン座標システムo-xyzのxoy平面上の測位器の投影が、ポリゴングリッドのいずれの多角形にもないという決定に基づいて、N個の頂点として設定することとを含んでいてもよい。
多角形分割が三角測量であり、多角形分割がドロネー三角形分割を用いてもよい。
基準頂点の一つの基準座標(x0,y0,0)と、シーン座標システムo-xyzのx軸と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸との間の夾角αとに基づいて、シーン画像内に、一つ以上の基準頂点に対応する複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の画像オブジェクトを検知してもよい。
一つ以上の基準頂点に対応する複数の光源の基準光源の画像オブジェクトをシーン画像内で検知する処理は、基準頂点の一つの基準座標(x0,y0,0)と、シーン座標システムo-xyzのx軸と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸との間の夾角αとに基づいて、シーン画像内の一つ以上の基準頂点に対応する複数の光源の一つ以上の基準光源の推定位置を決定することと、シーン画像内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の推定位置を、閾値半径を有する検知円の中心として設定することと、複数の光源の一つ以上の光源の画像オブジェクトを、一つ以上の基準頂点に対応する複数の光源の一つ以上の基準光源の画像オブジェクトとして、閾値半径を有する検知円内で選択することとをさらに含んでもよい。
シーン座標システムo-xyz内の測位器の位置座標(x101,y101,z101)の決定は、シーン画像内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の画像オブジェクトの位置と、シーン座標システムo-xyz内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の固定座標位置(x0,y0,z0)と、夾角αとに基づいて、行われてもよい。前記方法は、シーン画像内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の画像オブジェクトの位置それぞれと、シーン座標システムo-xyz内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の固定座標位置(x0,y0,z0)それぞれと、夾角αとに基づいて、シーン座標システムo-xyz内の測位器の測位前座標(x101ρ,y101ρ,z101ρ)を決定し、シーン画像の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源それぞれに対する測位装置座標システムo’-x’y’z’内の位置ベクトル
の座標
を決定してもよい。以下の等式によってシーン座標システムo-xyz内の測位器の測位前座標(x101ρ,y101ρ,z101ρ)を決定してもよい:
。ここで、
は測位装置座標システムo’-x’y’z’内の点
とシーン座標システムo-xyz内のxoy平面との通常距離hを表わす。
シーン画像内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源それぞれに対する測位装置座標システムo’-x’y’z’内の位置ベクトル
の座標(rx,ry,rz)を決定する処理は、シーン画像内での複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の画像オブジェクトの位置に基づいて、位置ベクトル
と測位装置座標システムo’-x’y’z’のz’軸との間の夾角φを決定することと、シーン画像内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の位置に基づいて、x’o’y’平面上の位置ベクトル
の正投影である投影ベクトル
と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸との間の夾角θを決定することと、等式
に基づいて測位装置座標システムo’-x’y’z’内の位置ベクトル
の座標(rx,ry,rz)を決定することとをさらに含んでいてもよい。
シーン座標システムo-xyz内で測位器の測位前座標(x101ρ,y101ρ,z101ρ)が複数あるとき、シーン座標システムo-xyz内の測位器の複数の測位前座標(x101ρ,y101ρ,z101ρ)の平均値(x101ρ,y101ρ,z101ρ)mを、シーン座標システムo-xyz内の測位器の位置座標(x101,y101,z101)として設定し、シーン座標システムo-xyz内で測位器の測位前座標(x101ρ,y101ρ,z101ρ)が一つだけのとき、シーン座標システムo-xyz内の測位器の一つだけの測位前座標(x101ρ,y101ρ,z101ρ)を、シーン座標システムo-xyz内の測位器の位置座標(x101,y101,z101)として設定してもよい。
いくつかの実施形態では、シーン座標システムo-xyz内で測位器の測位前座標(x101ρ,y101ρ,z101ρ)が複数あるとき、シーン座標システムo-xyzのx軸と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸との間の複数の夾角αを、シーン座標システムo-xyz内の測位器の複数の測位前座標(x101ρ,y101ρ,z101ρ)の平均値(x101ρ,y101ρ,z101ρ)mと、測位装置座標システムo’-x’y’z’内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源のそれぞれの位置ベクトル
の座標(rx,ry,rz)と、シーン座標システムo-xyz内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の固定座標位置(x0,y0,z0)とに基づいて、計算し、シーン座標システムo-xyzのx軸と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸との間の複数の夾角αの平均値αmを計算し、複数の夾角αの平均値αmを、シーン座標システムo-xyzのx軸と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸との間の正確な夾角として設定してもよい。
シーン座標システムo-xyzの原点oが地上にあり、シーン座標システムo-xyzのz軸は測位器のカメラの光軸と平行であり、シーン画像は測位器のカメラによって取得され、測位器のカメラの光軸は、地面に対して略垂直であり、測位装置座標システムo’-x’y’z’の原点oは測位器のカメラ上にあり、測位装置座標システムo’-x’y’z’のz’軸は測位器のカメラの光軸と略重なっていてもよい。
前記測位方法は、シーン座標システムo-xyz内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の固定座標位置(x0,y0,z0)のデータを取得することをさらに含んでいてもよい。
前記測位方法は、測位装置座標システムo’-x’y’z’の原点o’と地面との間の通常距離hを測定することをさらに含んでいてもよい。
前記測位方法はさらに、光源がいずれも検知されない場合、シーン座標システムo-xyz内の測位器の推定座標(x1,y1,z1)を、シーン座標システムo-xyz内の測位器の位置座標(x101,y101,z101)として設定することと、シーン画像内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の画像オブジェクトの位置と、シーン座標システムo-xyz内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の固定座標位置(x0,y0,z0)と、夾角αとに基づいて、シーン座標システムo-xyz内の測位器の位置座標(x101,y101,z101)を決定することとを含んでいてもよい。
ある態様において、本発明は、複数の光源の画像オブジェクトを含む測位器によって得られたシーン画像を取得するように構成されたカメラと、測位器のモーションデータを得るように構成された慣性計測装置とメモリと、一つ以上のプロセッサとを有し、メモリと一つ以上のプロセッサとは互いに接続され、メモリは、一つ以上のプロセッサを制御して以下の処理を実行する、コンピュータで実行可能な命令を記憶する、測位装置を提供する。該処理は、測位器のモーションデータに基づいて、シーン座標システムo-xyz内の測位器の推定座標(x1,y1,z1)を決定し、測位器のモーションデータに基づいて、シーン座標システムo-xyzのx軸と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸との間の夾角αを決定し、測位器の推定座標(x1,y1,z1)に基づいて、一つ以上の基準頂点を決定し、一つ以上の基準頂点に対応する、複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の画像オブジェクトをシーン画像内で検知し、(1)シーン座標システムo-xyz内の測位器の推定座標(x1,y1,z1)と、(2)シーン画像内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の画像オブジェクトの位置と、シーン座標システムo-xyz内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の固定座標位置(x0,y0,z0)と、夾角αとのうちの一つまたはその組み合わせに基づいてシーン座標システムo-xyz内の測位器の位置座標(x101,y101,z101)を決定する処理である。
慣性計測装置が、三軸角速度センサと三軸磁界センサとからなるグループから選択される一つの装置と、加速度センサとを有し、測位器のモーションデータが、シーン座標システムo-xyz内の測位器の直近の位置座標(x101,y101,z101)’の直近データと、シーン座標システムo-xyzのx軸と測位装置座標システムo’-x’y’z’の第一x’軸との間の直近夾角α’の直近データと、シーン座標システムo-xyz内の測位器の現在速度の現在データと、シーン座標システムo-xyz内の測位器の現在加速度の現在データと、現時点と、測位器の直近の位置座標(x101,y101,z101)’の直近データと直近夾角α’の直近データとを決定した時点である過去の時点との間の動作中の測位器の回転角度と、現時点と過去の時点との間の時間的長さとを含んでいてもよい。
シーン座標システムo-xyz内で測位器の測位前座標(x101ρ,y101ρ,z101ρ)が複数あるとき、シーン座標システムo-xyz内の測位器の複数の測位前座標(x101ρ,y101ρ,z101ρ)の平均値(x101ρ,y101ρ,z101ρ)mを、シーン座標システムo-xyz内の測位器の位置座標(x101,y101,z101)として設定し、メモリが、一つ以上のプロセッサを制御して、慣性計測装置によって得られた測位器のモーションデータを調整し、シーン座標システムo-xyzの測位器の位置座標処理を実行するコンピュータで実行可能な命令を記憶し、シーン座標システムo-xyz内の測位器の複数の測位前座標(x101ρ,y101ρ,z101ρ)の平均値(x101ρ,y101ρ,z101ρ)mを、シーン座標システムo-xyz内の測位器の位置座標(x101,y101,z101)として設定してもよい。
メモリが、一つ以上のプロセッサを制御して以下の処理を実行するコンピュータで実行可能な命令をさらに記憶していてもよい。該処理とは、シーン座標システムo-xyzのx軸と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸との間の複数の夾角αそれぞれを、シーン座標システムo-xyz内の測位器の複数の測位前座標(x101ρ,y101ρ,z101ρ)の平均値(x101ρ,y101ρ,z101ρ)mと、測位装置座標システムo’-x’y’z’内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源のそれぞれの位置ベクトル
の座標(rx,ry,rz)と、シーン座標システムo-xyz内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の固定座標位置(x0,y0,z0)とに基づいて計算し、シーン座標システムo-xyzのx軸と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸との間の複数の夾角αの平均値αm を計算し、シーン座標システムo-xyzのx軸と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸との間の複数の夾角αの平均値αmを、シーン座標システムo-xyzのx軸と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸との間の正確な夾角として設定する処理である。
メモリが、一つ以上のプロセッサを制御して以下の処理を実行するコンピュータで実行可能な命令をさらに記憶してもよい。該処理とは、シーン座標システムo-xyzのxoy平面上の複数の光源の複数の投影を頂点として設定し、シーン座標システムo-xyzのxoy平面上の複数の光源の投影である複数の頂点に基づいた、シーン座標システムo-xyzのxoy平面上の多角形分割を実行することで、ポリゴングリッドを取得し、測位器の推定座標(x1,y1,z1)に基づいて、一つ以上の基準頂点としてポリゴングリッドのN個の頂点を選択する処理である。Nは1以上である。
測位器は、ポリゴングリッドに関する情報を受信するように構成された受信機を有していてもよい。
ある態様において、本発明は、コンピュータで読み取り可能な命令を記録した一時的でない有形のコンピュータで読み取り可能な媒体を有するコンピュータプログラム製品であって、コンピュータで読み取り可能な命令がプロセッサによって実行されることで、該プロセッサが、複数の光源の画像オブジェクトを有するシーン画像を測位器によって取得し、動作中に測位器のモーションデータを取得し、測位器のモーションデータに基づいて。シーン座標システムo-xyz内の測位器の推定座標(x1,y1,z1)を決定し、測位器のモーションデータに基づいて、シーン座標システムo-xyzのx軸と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸との間の夾角αを決定し、測位器の推定座標(x1,y1,z1)に基づいて、一つ以上の基準頂点を決定し、一つ以上の基準頂点に対応する、複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の画像オブジェクトをシーン画像内で検知し、(1)シーン座標システムo-xyz内の測位器の推推定座標(x1,y1,z1)と、(2)シーン画像内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の画像オブジェクトの位置と、シーン座標システムo-xyz内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の固定座標位置(x0,y0,z0)と、夾角αのうちの一つまたはその組み合わせに基づいてシーン座標システムo-xyz内の測位器の位置座標(x101,y101,z101)を決定する、コンピュータプログラム製品を提供する。
下記の実施形態を参照して本開示をより具体的に説明する。いくつかの実施形態の下記記載は、例証および説明を目的としたものである。記載は網羅的なものではなく、本発明は開示そのものに限定されない。
一般的に、屋内測位技術は測位に可視光を用いる。しかし、可視光を用いた測位技術は通信機能を有する光源を必要とする。可視光を用いた測位方法を実行するためには、前記光源は無線通信装置を備えていなければならない。または、前記光源は、光源の明るさ、光源の色、光源のスペクトル範囲等のパラメータを変化させることで特定の信号を送信することができるものである。しかし、光源に通信機能を持たせることや既存の光源を代替することにはコストがかかる。
よって本開示は、特に、関連技術の限界や難点に起因する一つ以上の問題を実質的に取り除く、測位方法、測位装置、およびコンピュータプログラム製品を提供する。一つの態様において、前記方法では光源に通信機能を持たせる必要がなく、これによって屋内測位のコストが削減されうる。
図1は、本開示のいくつかの実施形態の測位方法を示すフローチャートである。図1において、測位方法は、複数の光源の画像オブジェクトを含むシーン画像を得ることを含む。前記シーン画像を測位器によって得てもよい。
図2は、本開示のいくつかの実施形態の、シーン座標システムと測位装置座標システムとの関係を示す模式図である。図2は、前記測位器が移動する屋内スペースを示す斜視図である。グリッドAは屋内スペースの床部分を示す。グリッドBは屋内スペースの天井を示す。複数の光源を屋内スペース(例えばグリッドB)の天井に設置してもよい。複数の光源が設置されている場合、各光源と屋内スペースの床部分(例えばグリッドA)との間の通常距離Hは既知である。各光源と屋内スペースの床部分(例えばグリッドA)との間の通常距離Hは測定されてもよい。屋内スペースの地図の情報と複数の光源の位置情報とは測位器に記録されていてもよい。屋内スペースの地図の情報と複数の光源の位置情報とはリアルタイムで測定されてもよい。屋内スペースの地図の情報と複数の光源の位置情報とが別の情報源から受信されてもよい。
図1、図2両方に示すように、複数の光源の画像オブジェクトを含むシーン画像は、グリッドNの画像を撮影するように測位器を上に向けることによって得られる。
図3は、現在のシーン座標システムにおける測位器の現在地座標と、以前のシーン座標システムにおける測位器の直近の位置座標との関係を示す、模式図である。図1に示すように、測位方法は、動作中の測位器のモーションデータを得ることをさらに含む。動作中の測位器のモーションデータは、シーン座標システムo-xyz内の測位器の直近の位置座標(x101,y101,z101)’の直近データと、シーン座標システムo-xyzのx軸と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸との間の直近に得られたα’の直近データと、シーン座標システムo-xyz内の測位器の現在速度の現在データと、シーン座標システムo-xyz内の測位器の現在加速度の現在データと、現時点と過去の時点(測位器の直近の位置座標(x101,y101,z101)’の直近データと直近夾角α’の直近データとが決定された時点)との間の動作中の測位器の回転角度と、現時点と過去の時点との間の時間的長さとを含む。図3に示すように、点線で示す長方形の構造と、点線で示す座標システムo’-x’y’z’とは、過去の時点での測位器の状態を示す。実線で示す長方形の構造と、実線で示す座標システムo’-x’y’z’とは、現時点での測位器の状態を示す。実線で示す座標システムo-xyzは、シーン座標システムo-xyzである。
シーン座標システムo-xyz内の測位器の直近の位置座標(x101,y101,z101)’の直近データと、シーン座標システムo-xyzのx軸と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸との間の直近夾角α’の直近データとは、過去の時点で獲得される。シーン座標システムo-xyz内の測位器の現在速度の現在データと、シーン座標システムo-xyz内の測位器の現在加速度の現在データと、現時点と過去の時点との間の動作中の測位器の回転角度とは、現時点と過去の時点との間の動作中に獲得される。現時点と過去の時点との間の時間的長さは、一定の時間的長さである。よって、測位器は全ての行っての時間的長さにおいて一回測位を実行する。現時点と過去の時点との間の時間的長さをリアルタイムで測定してもよい。
図1が示すように、測位方法は、測位器のモーションデータを元に、シーン座標システムo-xyz内の測位器の推定座標(x1,y1,z1)を決定することを含む。シーン座標システムo-xyz内の測位器の推定座標(x1,y1,z1)は、シーン座標システムo-xyz内の測位器の直近の位置座標(x101,y101,z101)’の直近データと、シーン座標システムo-xyz内の測位器の現在速度の現在データと、シーン座標システムo-xyz内の測位器の現在加速度の現在データと、現時点と過去の時点との間の動作中の測位器の回転角度と、現時点と過去の時点との間の時間的長さとに基づき、過去の時点のシーン座標システムo-xyz内の測位器の直近の位置座標(x101,y101,z101)’を基準スタート地点として用いて、慣性ナビゲーション測位を行うことによって、決定されてもよい。
図1が示すように、測位方法は、測位器のモーションデータに基づいて、シーン座標システムo-xyzのx軸と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸との間の夾角αを決定することを更に含む。図2が示すように、シーン座標システムo-xyzが屋内スペースを定義してもよい。シーン座標システムo-xyzの原点oは接地されている。シーン座標システムo-xyzのz軸は、シーン座標システムo-xyzのxoy平面に対して垂直である。測位器の位置座標(x101,y101,z101)は、シーン座標システムo-xyzの下に記載される。シーン座標システムo-xyzは、空間直交座標システムであってもよい。測位装置座標システムo’-x’y’z’は、シーン座標システムo-xyzを補足する座標システムであってもよい。シーン画像は、測位器のカメラを用いて得られてもよい。測位器のカメラの光軸は地面に略垂直であってもよい。測位装置座標システムo’-x’y’z’の原点o’は、測位器のカメラ上にあってもよい。測位装置座標システムo’-x’y’z’のz’軸は、測位器のカメラの光軸に実質的に重なっていてもよい。測位装置座標システムo’-x’y’z’上の座標は、測位器が移動する際に変化しない。測位装置座標システムo’-x’y’z’の原点o’と地面との間の距離hは、測位器の設置以前から既知であってもよい。測位装置座標システムo’-x’y’z’の原点o’と地面との間の距離hは、リアルタイムで測定されてもよい。測位装置座標システムo’-x’y’z’は、空間直交座標システムであってもよい。
図3が示すように、いくつかの実施形態において、シーン座標システムo-xyzのx軸と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸との間の夾角αの決定は、現時点と過去の時点との間の動作中の測位器の回転角度に基づいた、過去の時点のシーン座標システムo-xyz内の測位器の直近の位置座標に対する、現在のシーン座標システムo-xyz内の測位器の現在地座標の相対回転角度δの決定を含む。相対回転角度δは、測位器の垂直軸回りの測位器の回転角度を測定する慣性計測装置によって計測可能であってもよい。相対回転角度δは、地球の磁場の変化によって計測可能であってもよい。一例として、シーン座標システムo-xyz内の測位器の直近の位置座標が基準スタート位置とされ、現時点と過去の時点との間の移動中の測位器の基準スタート位置からの回転角度が、相対回転角度δとされる。いくつかの実施形態において、シーン座標システムo-xyzのx軸と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸との間の夾角αの決定は、直近夾角α’と相対回転角度δとの合計をシーン座標システムo-xyzのx軸と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸との間の夾角αとして設定することを含む。一例として、現時点でのシーン座標システムo-xyzのx軸と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸との間の夾角αは、過去の時点でのシーン座標システムo-xyzのx軸と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸との間の角度の値と、相対回転角度δの値との合計である。
図1が示すように、測位方法は、測位器の推定座標(x1,y1,z1)に基づいて、一つ以上の基準頂点を決定することをさらに含む。いくつかの実施形態では、測位器の推定座標(x1,y1,z1)に基づいて一つ以上の基準頂点を決定することは、複数の頂点に基づいてシーン座標システムo-xyzのxoy平面上の多角形分割に由来するポリゴングリッドを得ることを含む。シーン座標システムo-xyzのxoy平面上の複数の光源の投影が、複数の頂点として設定されてもよい。ポリゴングリッドは他の情報源から得られてもよい。一例として、ポリゴングリッドの情報は、測位器(例えばメモリ)に記憶されている。別の例として、ポリゴングリッドの情報は、測位器と他の情報源とが通信を行うことによって得られる。一例として、天井の複数の光源の少なくとも一つは発光せず、よってシーン画像内で検知されない。または、複数の光源の少なくとも一つが天井に設置され、ポリゴングリッドは他の情報源との通信によって随時更新される。別の例として、コンピュータで実行可能な命令をさらに記憶するメモリは、ポリゴングリッドに関する更新された情報を受信するように一つ以上のプロセッサを制御する。いくつかの実施形態では、測位器の推定座標(x1,y1,z1)に基づいて一つ以上の基準頂点を決定することは、測位器の推定座標(x1,y1,z1)に基づいて、一つ以上の基準頂点として、ポリゴングリッドのN個の頂点を選択することを含む。Nは1以上であってもよい。いくつかの実施形態では、推定座標(x1,y1,z1)に基づいて、ポリゴングリッドのいずれの多角形にシーン座標システムのxoy平面上の測位器の投影があるかを決定する。シーン座標システムのxoy平面上の測位器の投射が、ポリゴングリッドの一つの多角形にあるという決定において、シーン座標システムのxoy平面上の測位器の投影を含む多角形を、選択された多角形としてもよい。選択された多角形の頂点が、N個の頂点として指定される。別の例として、シーン座標システムのxoy平面上の測位器の投射が、ポリゴングリッドのいずれの多角形にもないという決定において、シーン座標システムのxoy平面上の測位器の投影から最短距離にある複数の頂点の一つが、N個の頂点として指定される。いくつかの実施形態において、ポリゴングリッドを得る前に実行される多角形分割は三角測量であり、よって、ポリゴングリッドの複数の多角形は、三角形である。三角測量はドロネー三角形分割を用いてもよい。ドロネー三角形分割を用いた三角測量の結果は一意に決まる。ドロネー三角形分割を用いた三角測量の結果は、複数の光源の位置がカメラの視野の端に近い場合を最小化することができ、よってエラーを減少させることができる。
図1に示すように、測位方法は、一つ以上の基準頂点に対応する、複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の画像オブジェクトをシーン画像内で検知することをさらに含む。一つ以上の基準頂点は、地上の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の投影であってもよい。一つ以上の基準頂点のそれぞれは、複数の光源のうちの一つ以上の基準光源のそれぞれに対応していてもよい。シーン座標システムo-xyzのz軸方向に沿った一つ以上の基準頂点の平行移動に続き、一つ以上の基準頂点が、複数の光源のうちの一つ以上の基準光源と、実質的に重なってもよい。いくつかの実施形態において、複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の画像オブジェクトは、基準頂点の一つの基準座標(x0,y0,0)と、シーン座標システムo-xyzのx軸と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸との間の夾角αとに基づいて、シーン画像内で検知される。シーン画像内の一つ以上の基準頂点に対応する複数の光源の基準光源の推定位置は、基準頂点の一つの基準座標(x0,y0,0)と、シーン座標システムo-xyzのx軸と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸との間の夾角αとに基づいて、決定されてもよい。シーン画像内の複数の光源の基準光源の推定位置は、閾値半径を有する検知円の中心として設定されてもよい。閾値半径を有する検知円内の複数の光源のうちの一つ以上の光源の画像オブジェクトは、一つ以上の基準頂点に対応する複数の光源のうちの基準光源の画像オブジェクトとして選択されてもよい。
図1に示すように、測位方法は、(1)シーン座標システムo-xyz内の測位器の推定座標(x1,y1,z1)と、(2)シーン画像内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の画像オブジェクトの位置と、シーン座標システムo-xyz内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の固定座標位置(x0,y0,z0)と、夾角αとのうちの一つまたはその組み合わせに基づいて、シーン座標システムo-xyz内の測位器の位置座標(x101,y101,z101)を決定することをさらに有する。シーン座標システムo-xyz内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の固定座標位置(x0,y0,z0)は、測位器に記憶されていてもよい。シーン座標システムo-xyz内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の固定座標位置(x0,y0,z0)は、他の装置からリアルタイムで受信されてもよい。複数の光源に変化がない場合、シーン座標システムo-xyz内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の固定座標位置(x0,y0,z0)に関する記憶された情報は、測位を行うのに十分である。複数の光源の数が増加した場合、または複数の光源に変化があった場合、複数の光源に関する更新情報を、無線または有線通信で受信機によって受信可能である。シーン座標システムo-xyz内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の固定座標位置(x0,y0,z0)の測定には、適切な方法が種々存在する。シーン座標システムo-xyz内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の固定座標位置(x0,y0,z0)の測定方法の例は、三角形を用いた測定、定規を用いた測定、距離測定器を用いた測定、および建築・修復図を用いた測定を、非排他的に含む。シーン画像内の複数の光源のうちに基準光源が検知されない場合、シーン座標システムo-xyz内の測位器の推定座標(x1,y1,z1)が、シーン座標システムo-xyz内の測位器の位置座標(x101,y101,z101)として指定される。複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の画像オブジェクトがシーン画像内で検知された場合、シーン座標システムo-xyz内の測位器の位置座標(x101,y101,z101)は、シーン画像内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の画像オブジェクトの位置と、シーン座標システムo-xyz内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の固定座標位置(x0,y0,z0)と、夾角αとに基づいて、決定されてもよい。
いくつかの実施形態では、シーン座標システムo-xyz内の測位器の位置座標(x101,y101,z101)の決定は、シーン画像内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の画像オブジェクトの位置それぞれと、シーン座標システムo-xyz内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の固定座標位置(x0,y0,z0)と、夾角αとに基づいた、シーン座標システムo-xyz内の測位器の測位前座標(x101ρ,y101ρ,z101ρ)を決定することをさらに含んでいてもよい。シーン画像複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の画像オブジェクトが一つだけ検知された場合、シーン座標システムo-xyz内の測位器の一つのみの測位前座標(x101ρ,y101ρ,z101ρ)を得てもよい。シーン画像複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の画像オブジェクトが複数検知された場合、シーン座標システムo-xyz内の測位器の複数の測位前座標(x101ρ,y101ρ,z101ρ)を得てもよい。検知された複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の画像オブジェクトの数は、シーン座標システムo-xyz内の測位器の複数の測位前座標(x101ρ,y101ρ,z101ρ)の数と等しい。
いくつかの実施形態では、シーン座標システムo-xyz内の測位器の位置座標(x101,y101,z101)の決定は、シーン画像内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源のそれぞれに対する、測位装置座標システムo’-x’y’z’内での位置ベクトル
の座標(rx,ry,rz)を決定することを含む。測位装置座標システムo’-x’y’z’内での位置ベクトル
の座標(rx,ry,rz)の決定は、シーン画像内での複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の画像オブジェクトの位置のそれぞれに基づいた、位置ベクトル
と測位装置座標システムo’-x’y’z’のz’軸との間の夾角φの決定と、シーン画像内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源それぞれの位置に基づいた、投影ベクトル
と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸との間の夾角θの決定とを含んでいてもよい。投影ベクトル
は、測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’o’y’平面上の位置ベクトル
の正投影であってもよい。例えば、カメラの光学的パラメータや画像センサのパラメータは既知であるかいつでも読み取り可能であるため、カメラの画像の画像オブジェクトの相対的方向は、カメラが撮影した画像を元に計算可能である。測位装置座標システムo’-x’y’z’内での位置ベクトル
の座標(rx,ry,rz)の決定は、等式
に基づいて求められる。この式において、図2に示すように
、
、
、および
であり、グリッドBの黒丸は複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の画像オブジェクトの位置の一つを示し、長方形の構造は測位器であり、距離Hは複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の画像オブジェクトの位置の一つと地面との間の通常距離であり、距離hは測位装置座標システムo’-x’y’z’内の点
とシーン座標システムo-xyzのxoy平面との間の通常距離であり、S101は投影ベクトル
の長さである。投影ベクトル
の座標は(rHx,rHy,rHz)であり、よって
が成り立つ。
いくつかの実施形態では、シーン座標システムo-xyz内の測位器の位置座標(x101,y101,z101)の決定は、以下の等式によるシーン座標システムo-xyz内の測位器の測位前座標(x101ρ,y101ρ,z101ρ)の決定をさらに有する:
。ここで、
は測位装置座標システムo’-x’y’z’内の点
とシーン座標システムo-xyz内のxoy平面との通常距離hを表す。通常距離hは測定されてもよい。通常距離hは、測位器が接地されるまたは固定される際に決定される固定値であってもよい。通常距離hは高さ測定ユニットを用いて測定されてもよい。通常距離hの測定には種々の公的な装置を用いてもよい。通常距離hの測定に適した装置の例は、赤外線測距装置、レーザ測距装置、大気圧を用いた測距装置を非排他的に含む。いくつかの実施形態では、前記等式は、投影ベクトル
の座標(rHx,rHy,rHz)を用いて以下のように記述される:
いくつかの実施形態では、シーン座標システムo-xyz内の測位器の位置座標(x101,y101,z101)の決定は、シーン座標システムo-xyz内の測位器の位置座標(x101,y101,z101)として、シーン座標システムo-xyz内の測位器の測位前座標(x101ρ,y101ρ,z101ρ)の一つを設定することをさらに含む。いくつかの実施形態では、シーン座標システムo-xyz内の測位器位置座標(x101,y101,z101)の決定は、シーン座標システムo-xyz内での測位器の複数の測位前座標(x101ρ,y101ρ,z101ρ)をさらに処理することをさらに含んでもよい。シーン座標システムo-xyz内の測位器の複数の測位前座標(x101ρ,y101ρ,z101ρ)の平均値(x101ρ,y101ρ,z101ρ)mが、シーン座標システムo-xyz内の測位器の位置座標(x101,y101,z101)として設定されてもよい。複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の複数(例えば2か3)の画像オブジェクトがカメラによってシーン画像内に検知された場合、シーン座標システムo-xyz内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の固定座標位置(x0,y0,z0)は、(x0,y0,z0)k,k=1,2,…,Nであり、よって、複数の測位前座標(x101ρ,y101ρ,z101ρ)は、(x101ρ,y101ρ,z101ρ)k,k=1,2,…,N,によって計算して表され、次に、シーン座標システムo-xyzの測位器の複数の測位前座標(x101ρ,y101ρ,z101ρ)の平均値(x101ρ,y101ρ,z101ρ)mが計算されて、シーン座標システムo-xyz内の測位器の位置座標(x101,y101,z101)として設定される。平均値(x101ρ,y101ρ,z101ρ)mの計算には、種々の好適な方法が用いられてよい。平均値の計算に適した方法の例は、ベクトル平均法、重み付き平均法、循環平均法、最小自乗法を非排他的に含む。式
の値が最小となるように平均値(x101ρ,y101ρ,z101ρ)mを計算するのに最小自乗法を用いてもよい。シーン座標システムo-xyz内の測位器の複数の測位前座標(x101ρ,y101ρ,z101ρ)の平均値(x101ρ,y101ρ,z101ρ)mを、測位装置の水平加速度測定の調整と、装置の測位の水平加速度測定の累積エラー削減に用いてもよい。
いくつかの実施形態では、慣性計測装置の累積エラーを減少すべく、それぞれシーン座標システムo-xyzのx軸と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸との間の複数の夾角αは、シーン座標システムo-xyz内の測位器の複数の測位前座標(x101ρ,y101ρ,z101ρ)の平均値(x101ρ,y101ρ,z101ρ)mと、測位装置座標システムo’-x’y’z’内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源のそれぞれの位置ベクトル
の座標(rx,ry,rz)と、シーン座標システムo-xyz内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の固定座標位置(x0,y0,z0)とに基づいて、計算される。例えば、それぞれシーン座標システムo-xyzのx軸と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸との間の複数の夾角αは、シーン座標システムo-xyz内の測位器の複数の測位前座標(x101ρ,y101ρ,z101ρ)の平均値(x101ρ,y101ρ,z101ρ)mと、シーン座標システムo-xyz内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の固定座標位置(x0,y0,z0)、例えば(x0,y0,z0)k,k=1,2,…,Nと、投影ベクトル
と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸の夾角θ、例えば θk ,k=1,2,…,Nに基づいて、計算される。慣性計測装置の累積エラーを減少させるため、シーン座標システムo-xyzのx軸と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸との間の複数の夾角αの平均値αmが計算されてもよい。慣性計測装置の累積エラーを減少させるため、複数の夾角αの平均値αmが、シーン座標システムo-xyzのx軸と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸との間の正確な夾角として設定されてもよい。測位器の次の位置を計算する前に、慣性計測装置によって得られた、シーン座標システムo-xyzのx軸と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸との間の夾角αが、平均値αmによって調整され、よって慣性計測装置の累積エラーが調整されるので、次の位置の計算におけるエラーが減少する可能性がある。
いくつかの実施形態において、複数の光源はいずれも天井に比べて比較的小さな構造である。よって、複数の光源はいずれも小片であると考えられる。複数の光源はいずれも複数の光源のいずれかの発光部の中心を指す。
図4は、本開示のいくつかの実施形態のポリゴングリッドの構造を示す模式図である。図4が示すように、測位器はスタート地点Oからスタートして、図4の点線のルートをたどる。測位器がスタート地点Oにある時点がt0として設定され、シーン座標システムo-xyz内のスタート地点Oの水平座標が、シーン座標システムo-xyz内の測位器の座標(x101(t0),y101(t0))として設定される。時点t1 (t1> t0)において、シーン座標システムo-xyz内の測位器の座標(x101(t1),y101(t1))は、シーン座標システムo-xyz内の測位器の座標座標(x101(t0),y101(t0)) と、シーン座標システムo-xyzのx軸と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸との間の夾角αとに基づいて、前記等式を用いて計算されてもよい。時点t2 (t2> t1)において、シーン座標システムo-xyz内の測位器の座標(x101(t2),y101(t2))は、シーン座標システムo-xyz内の測位器の座標(x101(t1),y101(t1))と、シーン座標システムo-xyzのx軸と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸との間の夾角αとに基づいて、前記等式を用いて計算されてもよい。
いくつかの実施形態において、時点t2では、測位器が図4の地点Aにあるとき、シーン座標システムo-xyz内の測位器の座標(x101(t2),y101(t2))に基づいて、シーン座標システムのxoy平面上の測位器の投影がポリゴングリッドのドロネー三角形の一つに位置すると判断される。一つ以上の基準頂点のドロネー三角形の三つの基準頂点に対応する、複数の光源のうちの三つの基準光源の画像オブジェクトは、シーン画像内で検知可能である。よって、複数の光源の三つの基準光源(A1,A2,A3)が、測位を実行するために選択される。上記の方法によると、複数の光源の三つの基準光源A1、A2、A3にそれぞれ対応する、測位装置座標システムo’-x’y’z’内の三つの位置ベクトル
、
、
が測定され、よって、シーン座標システムo-xyz内の測位器の座標(x101(t2),y101(t2))を正確に計算することができる。
いくつかの実施形態において、時点t2では、測位器が図4の地点Bにあるとき、シーン座標システムo-xyz内の測位器の推定座標(x1(t2),y1(t2))に基づいて、シーン座標システムのxoy平面上の測位器の投影がポリゴングリッドのドロネー三角形の一つに位置すると判断される。しかし、シーン画像内で検知可能であるのは、一つ以上の基準頂点のドロネー三角形の二つの基準頂点に対応する、複数の光源のうちの二つの基準光源の画像オブジェクトである。よって、複数の光源の二つの基準光源B1、B2が、測位を実行するために選択される。上記の方法によると、複数の光源の三つの基準光源B1、B2にそれぞれ対応する、測位装置座標システムo’-x’y’z’内の二つの位置ベクトル
、
が測定され、よって、シーン座標システムo-xyz内の測位器の座標(x101(t2),y101(t2))を正確に計算することができる。
いくつかの実施形態において、時点t2では、測位器が図4の地点Cにあるとき、シーン座標システムo-xyz内の測位器の推定座標(x1(t2),y1(t2))に基づいて、シーン座標システムのxoy平面上の測位器の投影がポリゴングリッドのドロネー三角形の一つに位置しないと判断される。シーン座標システムのxoy平面上の測位器の投影からの最短距離内の複数の光源の一つの画像オブジェクトが、シーン画像内で検知される。よって、複数の光源のうちの一つC1が、測位の実行のために選択される。上記の方法によると、複数の光源のうちの一つの基準光源C1に対応する、測位装置座標システムo’-x’y’z’内の一つの位置ベクトル
が測定され、よって、シーン座標システムo-xyz内の測位器の座標(x101(t2),y101(t2))を正確に計算することができる。
いくつかの実施形態では、時点t2において、複数の頂点の画像オブジェクトがシーン画像内で検知されず、シーン座標システムo-xyz内の測位器の推定座標(x1(t2),y1(t2))が、シーン座標システムo-xyz内の測位器の座標(x101(t2),y101(t2))として設定される。
本開示において、測位方法は、シーン画像内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の画像オブジェクトの位置と、シーン座標システムo-xyz内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の固定座標位置(x0,y0,z0)と、夾角αとに基づいて、複数の光源の一つと測位器との間の角度を決定することと、シーン座標システムo-xyz内の測位器の位置座標を決定することとをさらに有する。よって、複数の光源が通信機能を持つことを要求されることがなく、それらの光源を改造する必要がないので、コストを削減でき、広範囲の使用が可能となる。
図5は、本開示のいくつかの実施形態の測位方法を示すフローチャートである。図5が示すように、測位方法は、測位器が基準スタート地点からスタートし、基準スタート地点と、シーン座標システムo-xyzのx軸と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸との間の初期角度とを記録し、慣性計測装置の計測結果を記録して、該慣性計測装置の記録された計測結果を得ることを含む。
いくつかの実施形態において、測位方法は、慣性計測装置の記録された計測結果と慣性航法の原理とに基づいて、測位器の推定位置と慣性航法の原理を用いた測位器の回転角度とを決定することをさらに含む。測位器の回転角度は、過去の時点と現時点との間の測位器の動作中の回転角度であってもよい。
いくつかの実施形態において、測位方法は、シーン座標システムo-xyzに関する情報(例えば屋内スペースの既知のマップ)とドロネー三角形グリッドとに基づいて、シーン座標システムo-xyz内の測位器の推定座標を決定することと、シーン座標システムo-xyz内の測位器の推定座標が、ドロネー三角形グリッドのドロネー三角形内にあるか否かを決定することとをさらに含む。
いくつかの実施形態において、シーン座標システムo-xyz内の測位器の推定座標がドロネー三角形グリッドの一つのドロネー三角形内にある場合、一つ以上の基準頂点のドロネー三角形の三つの基準頂点に対応する複数の光源のうちの三つの基準光源の画像オブジェクトを、ドロネー三角形グリッドと、シーン座標システムo-xyz内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の固定座標位置(x0,y0,z0)と、シーン座標システムo-xyzのx軸と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸の間の夾角αとに基づいて、シーン画像内に検知することができる。
いくつかの実施形態において、シーン座標システムo-xyz内の測位器の推定座標がドロネー三角形グリッドの一つのドロネー三角形内にある場合、一つ以上の基準頂点のドロネー三角形の二つの基準頂点に対応する複数の光源のうちの二つの基準光源の画像オブジェクトを、ドロネー三角形グリッドと、シーン座標システムo-xyz内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の固定座標位置(x0,y0,z0)と、シーン座標システムo-xyzのx軸と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸の間の夾角αとに基づいて、シーン画像内に検知することができる。
いくつかの実施形態において、シーン座標システムo-xyz内の測位器の推定座標がドロネー三角形グリッドのいずれのドロネー三角形の中にもない場合、シーン座標システムのxoy平面上の測位器の投影からの最短距離内の複数の光源の一つの、一つの画像オブジェクトが、シーン画像内で検知される。
いくつかの実施形態において、シーン座標システムo-xyz内の測位器の推定座標がドロネー三角形グリッドのいずれのドロネー三角形の中にもない場合、複数の頂点の画像オブジェクトのいずれもシーン画像内に検知されない。
いくつかの実施形態において、シーン座標システムo-xyz内の測位器の推定座標がドロネー三角形グリッドのいずれかのドロネー三角形にあるか否かを決定したあとに、以下の四つの結果のいずれかを得る。この四つの結果とは以下である。(1)複数の光源の三つの基準光源がシーン画像内で検知される。(2)複数の光源の二つの基準光源がシーン画像内で検知される。(3)複数の光源の一つの基準光源がシーン画像内で検知される。(4)複数の光源の基準光源がシーン画像内でいずれも検出されない。
いくつかの実施形態において、シーン座標システムo-xyz内の測位器の推定座標がドロネー三角形グリッドの一つのドロネー三角形の中にあるが、複数の光源の基準光源がシーン画像内でいずれも検出されない場合、この理由は、複数の光源の基準光源が遮られているからである。
いくつかの実施形態において、シーン画像内の複数の光源の基準光源の検知に続いて、検知結果から測位器の位置を決定可能である。複数の光源の検知された三つの基準光源に基づいて、測位器の位置を決定してもよい。複数の光源の検知された二つの基準光源に基づいて、測位器の位置を決定してもよい。複数の光源の検知された一つの基準光源に基づいて、測位器の位置を決定してもよい。複数の光源の基準光源が検出されない場合、シーン座標システムo-xyz内の測位器の推定座標(x1,y1,z1)が、シーン座標システムo-xyz内の測位器の位置座標として設定され、過去の時点と現時点との間の測位器の動作中の測位器の回転角度が、相対回転角度として設定される。
いくつかの実施形態において、複数の光源のうちの一つより多い基準光源の検知に続いて、シーン座標システムo-xyzのx軸と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸との間の複数の夾角αの平均値αm が計算される。慣性計測装置の累積エラーを減少させるため、複数の夾角αの平均値αmが、シーン座標システムo-xyzのx軸と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸との間の正確な夾角として設定されてもよい。
いくつかの実施形態において、複数の光源のうちの一つより多い基準光源の検知に続いて、シーン座標システムo-xyz内の測位器の複数の測位前座標(x101ρ,y101ρ,z101ρ)の平均値(x101ρ,y101ρ,z101ρ)mが算出される。測位装置の慣性計測装置の測定の調整を行うために、シーン座標システムo-xyz内の測位器の複数の測位前座標(x101ρ,y101ρ,z101ρ)の平均値(x101ρ,y101ρ,z101ρ)mが、シーン座標システムo-xyz内の測位器の正確な測位前座標として設定されてもよい。
いくつかの実施形態において、測位器の推定位置と測位器の回転角度との決定処理が最初に実行されたとき、慣性ナビゲーション測位に使用される初期情報は、基準スタート地点と初期角度とである。
いくつかの実施形態において、測位器の推定位置と測位器の回転角度との決定処理が一回より多く実行され、複数の光源の一つより多い基準光源が検知されたとき、慣性ナビゲーション測位で使用される初期情報は、シーン座標システムo-xyzのx軸と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸との間の正確な夾角と、シーン座標システムo-xyz内の測位器の正確な測位前座標とである。複数の光源のうちの基準光源が一つのみ検出された場合、過去の時点と現時点との間の測位器の動作中の測位器の回転角度が、正確な夾角として設定されてもよい。複数の光源の基準光源が検出されない場合、シーン座標システムo-xyz内の測位器の推定座標(x1,y1,z1)が、シーン座標システムo-xyz内の測位器の正確な測位前座標として設定され、過去の時点と現時点との間の測位器の動作中の測位器の回転角度が、正確な夾角として設定されてもよい。
いくつかの実施形態において、シーン画像内に複数の光源の基準光源を検知する処理において、検知範囲は、一つ以上の基準頂点に対応する複数の光源のうちの基準光源の画像オブジェクトとして閾値半径を有する検知円である。閾値半径の値は、慣性計測装置の正確さに基づいて選択されてもよい。慣性計測装置の正確さが高いほど、検知円は小さくなる。
いくつかの実施形態において、調整処理は、シーン座標システムo-xyz内の測位器の推定座標を、シーン座標システムo-xyz内の測位器の正確な測位前座標と入れ替えることと、スタート時点と現時点との間の測位器の動作中の測位器の回転角度を正確な夾角と入れ替えることとを含む。
別の態様において、本開示は測位装置を提供する。図6は、本開示のいくつかの実施形態の測位装置の構造を示す模式図である。図6が示すように、カメラを有する測位装置は、複数の光源の画像オブジェクトを有するシーン画像を得るように構成されている。測位器によって得られたシーン画像を得てもよい。前記測位装置は、測位器のモーションデータを得るように構成された慣性計測装置と、メモリと、一つ以上のプロセッサとをさらに有する。メモリと一つ以上のプロセッサとは互いに接続されていてもよい。メモリは、一つ以上のプロセッサを制御して測位器のモーションデータに基づいてシーン座標システムo-xyz内の測位器の推定座標を決定する、コンピュータで実行可能な命令を記憶していてもよい。メモリは、一つ以上のプロセッサを制御して、測位器のモーションデータに基づいてシーン座標システムo-xyzのx軸と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸との間の夾角αを決定する、コンピュータで実行可能な命令を記憶していてもよい。メモリは、一つ以上のプロセッサを制御して、測位器の推定座標(x1,y1,z1)に基づいて一つ以上の基準頂点を決定する、コンピュータで実行可能な命令を記憶していてもよい。メモリは、一つ以上のプロセッサを制御して、基準頂点に対応する複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の画像オブジェクトをシーン画像内で検知する、コンピュータで実行可能な命令を記憶していてもよい。メモリは、一つ以上のプロセッサを制御して、(1)シーン座標システムo-xyz内の測位器の推定座標(x1,y1,z1)と、(2)シーン画像内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の画像オブジェクトの位置と、シーン座標システムo-xyz内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の固定座標位置(x0,y0,z0)と、夾角αとの組み合わせに基づいてシーン座標システムo-xyz内の測位器の位置座標(x101,y101,z101)を決定する、コンピュータで実行可能な命令を記憶していてもよい。
メモリは、一つ以上のプロセッサを制御して、シーン座標システムo-xyzのxoy平面上の複数の光源の投影である複数の頂点に基づいてシーン座標システムo-xyzのxoy平面上の多角形分割に由来するポリゴングリッドを得る、コンピュータで実行可能な命令を記憶していてもよい。メモリは、一つ以上のプロセッサを制御して、測位器の推定座標(x1,y1,z1)に基づいて一つ以上の基準頂点としてポリゴングリッドのN≧1であるN個の頂点を選択する、コンピュータで実行可能な命令を記憶していてもよい。
いくつかの実施形態において、慣性計測装置は、三軸角速度センサと三軸磁界センサとからなるグループから選択される一つの装置と、加速度センサとからなる。動作中の測位器のモーションデータは、シーン座標システムo-xyz内の測位器の直近の位置座標(x101,y101,z101)’の直近データと、シーン座標システムo-xyzのx軸と測位装置座標システムo’-x’y’z’の第一x’軸との間の直近に得られたα’の直近データと、シーン座標システムo-xyz内の測位器の現在速度の現在データと、シーン座標システムo-xyz内の測位器の現在加速度の現在データと、直近の位置座標(x101,y101,z101)’の直近データと直近夾角α’の直近データとが決定されたときの、現時点と過去の時点との間の動作中の測位器の回転角度と、現時点と過去の時点との間の時間的長さとを含んでもよい。
いくつかの実施形態において、シーン座標システムo-xyz内で測位器の測位前座標(x101ρ,y101ρ,z101ρ)が複数あるとき、シーン座標システムo-xyz内の測位器の複数の測位前座標(x101ρ,y101ρ,z101ρ)の平均値(x101ρ,y101ρ,z101ρ)mが、シーン座標システムo-xyz内の測位器の位置座標(x101,y101,z101)として設定され、メモリは、一つ以上のプロセッサを制御して、慣性計測装置によって得られた測位器のモーションデータを調整する、コンピュータで実行可能な命令をさらに記憶している。メモリは、一つ以上のプロセッサを制御して、シーン座標システムo-xyz内の測位器の複数の測位前座標(x101ρ,y101ρ,z101ρ)の平均値(x101ρ,y101ρ,z101ρ)mが、シーン座標システムo-xyz内の測位器の位置座標(x101,y101,z101)として設定されるようにする、コンピュータで実行可能な命令をさらに記憶していてもよい。
いくつかの実施形態において、メモリは、一つ以上のプロセッサを制御して、シーン座標システムo-xyzのxoy平面上の複数の光源の複数の投影を頂点として設定する、コンピュータで実行可能な命令をさらに記憶していてもよい。メモリは、一つ以上のプロセッサを制御して、シーン座標システムo-xyzのxoy平面上の複数の光源の投影である複数の頂点に基づいてシーン座標システムo-xyzのxoy平面上の多角形分割を実行してポリゴングリッドを得る、コンピュータで実行可能な命令をさらに記憶していてもよい。メモリは、一つ以上のプロセッサを制御して、測位器の推定座標(x1,y1,z1)に基づいて一つ以上の基準頂点としてポリゴングリッドのN≧1であるN個の頂点を選択する、コンピュータで実行可能な命令をさらに記憶していてもよい。
いくつかの実施形態において、測位器は、ポリゴングリッドに関する情報を受信するように構成された受信機を有する。
いくつかの実施形態において、測位器は、電力を供給するように構成された電力供給源を有していてもよい。
メモリの作成には様々な材料を好適に用いてよい。メモリの材料として好適なものの例は、ROM、RAM、ディスク、光学ディスクを非排他的に含む。
いくつかの実施形態において、測位装置は、カメラと、慣性計測装置と、メモリと、一つ以上のプロセッサとを含む。メモリは、一つ以上のプロセッサを制御して、複数の光源の画像オブジェクトを有し、測位器によって得られたシーン画像を獲得し、動作中の測位器のモーションデータを獲得し、測位器のモーションデータに基づいてシーン座標システムo-xyz内の測位器の推定座標(x1,y1,z1)を決定し、シーン座標システムo-xyzのx軸と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸との間の夾角αを、測位器のモーションデータに基づいて決定し、測位器の推定座標(x1,y1,z1)に基づいて一つ以上の基準頂点を決定し、一つ以上の基準頂点に対応する複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の画像オブジェクトをシーン画像内に検知し、(1)シーン座標システムo-xyz内の測位器の推定座標(x1,y1,z1)と、(2)シーン画像内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の画像オブジェクトの位置と、シーン座標システムo-xyz内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の固定座標位置(x0,y0,z0)と、夾角αとの一つまたは組み合わせに基づいて、シーン座標システムo-xyz内の測位器の位置座標(x101,y101,z101)を決定する、コンピュータで実行可能な命令を記憶していてもよい。
いくつかの実施形態において、モーションデータは、シーン座標システムo-xyz内の測位器の直直近の位置座標(x101,y101,z101)’の直近データと、シーン座標システムo-xyzのx軸と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸との間の直近夾角α’の直近データと、シーン座標システムo-xyz内の測位器の現在速度の現在データと、シーン座標システムo-xyz内の測位器の現在加速度の現在データと、現時点と、測位器の直近の位置座標(x101,y101,z101)’の直近データと直近夾角α’の直近データとを決定する時点である過去の時点との間の動作中の測位器の回転角度と、現時点と過去の時点との間の時間的長さとを含む。
いくつかの実施形態では、シーン座標システムo-xyz内の測位器の推定座標(x1,y1,z1)を決定する処理において、メモリは、一つ以上のプロセッサを制御して、過去の時点のシーン座標システムo-xyz内の測位器の直近の位置座標(x101,y101,z101)’を基準スタート地点として利用し、シーン座標システムo-xyz内の測位器の現在速度の現在データと、シーン座標システムo-xyz内の測位器の現在加速度の現在データと、現時点と過去の時点との間の動作中の測位器の回転角度と、現時点と過去の時点との間の時間的長さとの組み合わせに基づいて、慣性ナビゲーション測位を実行する、コンピュータで実行可能な命令を記憶する。
いくつかの実施形態において、メモリは、一つ以上のプロセッサを制御して、現時点と過去の時点との間の動作中の測位器の回転角度に基づいて、過去の時点のシーン座標システムo-xyz内の測位器の直近の位置座標に対する現時点のシーン座標システムo-xyz内の測位器の現在地座標の相対回転角度を決定し、直近夾角α’と相対回転角度との合計を、シーン座標システムo-xyzのx軸と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸との間の夾角αとして設定し、これにより、測位器のモーションデータに基づいて、シーン座標システムo-xyzのx軸と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸との間の夾角αを決定する、コンピュータで実行可能な命令を記憶する。
いくつかの実施形態において、メモリは、一つ以上のプロセッサを制御して、シーン座標システムo-xyzのxoy平面上の複数の光源の投影である複数の頂点に基づいてシーン座標システムo-xyzのxoy平面上の多角形分割に由来するポリゴングリッドを獲得し、測位器の推定座標(x1,y1,z1)に基づいて、一つ以上の基準頂点としてポリゴングリッドのN≧1であるN個の頂点を選択し、これにより測位器の推定座標(x1,y1,z1)に基づいて一つ以上の基準頂点を決定する、コンピュータで実行可能な命令を記憶する。メモリは、一つ以上のプロセッサを制御して、シーン座標システムo-xyzのxoy平面上の複数の光源の投影を、複数の頂点として設定し、複数の頂点に基づいてシーン座標システムo-xyzのxoy平面上で多角形分割を実行する、コンピュータで実行可能な命令を含んでいてもよい。
いくつかの実施形態において、メモリは、一つ以上のプロセッサを制御して、シーン座標システムのxoy平面上の測位器の投影が、ポリゴングリッドのいずれかの多角形であるか否かを、推定座標(x1,y1,z1)に基づいて決定し、シーン座標システムのxoy平面上の測位器の投影を含む多角形を、シーン座標システムのxoy平面上の測位器の投影がポリゴングリッドの一つの多角形内にあるという決定に基づいて、選択された多角形として設定し、該選択された多角形の頂点をN個の頂点として設定し、シーン座標システムのxoy平面上の測位器の投影から最短距離にある複数の頂点の一つを、シーン座標システムのxoy平面上の測位器の投影が、ポリゴングリッドのいずれの多角形にもないという決定に基づいて、N個の頂点として設定し、これにより、ポリゴングリッドのN個の頂点を、測位器の推定座標(x1,y1,z1)に基づいて、一つ以上の基準頂点として選択する、コンピュータで実行可能な命令を記憶する。
いくつかの実施形態において、多角形分割は三角測量である。多角形分割はドロネー三角形分割を用いてもよい。
いくつかの実施形態において、メモリは、一つ以上のプロセッサを制御して、基準頂点の一つの基準座標(x0,y0,0)と、シーン座標システムo-xyzのx軸と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸との間の夾角αとに基づいて、シーン画像内に、一つ以上の基準頂点に対応する複数の光源の基準光源の画像オブジェクトを検知する、コンピュータで実行可能な命令を記憶する。
いくつかの実施形態において、メモリは、一つ以上のプロセッサを制御して、基準頂点の一つの基準座標(x0,y0,0)と、シーン座標システムo-xyzのx軸と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸との間の夾角αとに基づいて、シーン画像内の一つ以上の基準頂点に対応する複数の光源の基準光源の推定位置を決定し、シーン画像内の複数の光源の基準光源の推定位置を、閾値半径を有する検知円の中心として設定し、複数の光源の一つ以上の光源の画像オブジェクトを、一つ以上の基準頂点に対応する複数の光源の基準光源の画像オブジェクトとして、閾値半径を有する検知円内で選択し、これにより、一つ以上の基準頂点に対応する複数の光源の基準光源の画像オブジェクトをシーン画像内で検知する、コンピュータで実行可能な命令を記憶する。
いくつかの実施形態では、メモリは、一つ以上のプロセッサを制御して、シーン画像内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の画像オブジェクトの位置と、シーン座標システムo-xyz内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の固定座標位置(x0,y0,z0)と、夾角αとに基づいて、シーン座標システムo-xyz内の測位器の位置座標(x101,y101,z101)を決定する、コンピュータで実行可能な命令を記憶する。メモリは、一つ以上のプロセッサを制御して、シーン画像内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の画像オブジェクトの位置それぞれと、シーン座標システムo-xyz内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の固定座標位置(x0,y0,z0)それぞれと、夾角αとに基づいて、シーン座標システムo-xyz内の測位器の測位前座標(x101ρ,y101ρ,z101ρ)を決定し、シーン画像の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源それぞれに対する測位装置座標システムo’-x’y’z’内の位置ベクトル
の座標(rx,ry,rz)を決定する、コンピュータで実行可能な命令を記憶していてもよい。以下の等式によってシーン座標システムo-xyz内の測位器の測位前座標(x101ρ,y101ρ,z101ρ)を決定してもよい:
。ここで、
は測位装置座標システムo’-x’y’z’内の点
とシーン座標システムo-xyz内のxoy平面との通常距離を表す。
いくつかの実施形態において、メモリは、一つ以上のプロセッサを制御して、シーン画像内での複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の画像オブジェクトの位置に基づいて、位置ベクトル
と測位装置座標システムo’-x’y’z’のz’軸との間の夾角φを決定し、シーン画像内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の位置に基づいて、x’o’y’平面上の位置ベクトル
の正投影である投影ベクトル
と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸との間の夾角θを決定し、等式
に基づいて測位装置座標システムo’-x’y’z’内の位置ベクトル
の座標(rx,ry,rz)を決定し、これにより、シーン画像内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源それぞれに対する測位装置座標システムo’-x’y’z’内の位置ベクトル
の座標(rx,ry,rz)を決定する、コンピュータで実行可能な命令を記憶する。
いくつかの実施形態において、シーン座標システムo-xyz内で測位器の測位前座標(x101ρ,y101ρ,z101ρ)が複数あるとき、メモリは、一つ以上のプロセッサを制御して、シーン座標システムo-xyz内の測位器の複数の測位前座標(x101ρ,y101ρ,z101ρ)の平均値(x101ρ,y101ρ,z101ρ)mを、シーン座標システムo-xyz内の測位器の位置座標(x101,y101,z101)として設定する、コンピュータで実行可能な命令を記憶する。いくつかの実施形態において、シーン座標システムo-xyz内で測位器の測位前座標(x101ρ,y101ρ,z101ρ)が一つだけあるとき、メモリは、一つ以上のプロセッサを制御して、シーン座標システムo-xyz内の測位器の一つだけの測位前座標(x101ρ,y101ρ,z101ρ)を、シーン座標システムo-xyz内の測位器の位置座標(x101,y101,z101)として設定する、コンピュータで実行可能な命令を記憶する。
いくつかの実施形態では、シーン座標システムo-xyz内で測位器の測位前座標(x101ρ,y101ρ,z101ρ)が複数あるとき、メモリは、一つ以上のプロセッサを制御して、シーン座標システムo-xyzのx軸と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸との間の複数の夾角αを、シーン座標システムo-xyz内の測位器の複数の測位前座標(x101ρ,y101ρ,z101ρ)の平均値(x101ρ,y101ρ,z101ρ)mと、測位装置座標システムo’-x’y’z’内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源のそれぞれの位置ベクトル
の座標(rx,ry,rz)と、シーン座標システムo-xyz内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の固定座標位置(x0,y0,z0)とに基づいて、計算し、シーン座標システムo-xyzのx軸と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸との間の複数の夾角αの平均値αmを計算し、複数の夾角αの平均値αmを、シーン座標システムo-xyzのx軸と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸との間の正確な夾角として設定する、コンピュータで実行可能な命令を記憶する。
いくつかの実施形態において、測位用の装置のカメラは、シーン座標システムo-xyzのz軸と略平行な光軸を有する。シーン画像は、測位用の装置のカメラを用いて得られてもよい。カメラの光軸は、地面に略垂直であってもよい。測位装置座標システムo’-x’y’z’の点o’は、カメラ上にあってもよい。測位装置座標システムo’-x’y’z’のz’軸は、カメラの光軸に実質的に重なっていてもよい。
いくつかの実施形態において、メモリは、一つ以上のプロセッサを制御して、シーン座標システムo-xyz内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の固定座標位置(x0,y0,z0)のデータを受信する、コンピュータで実行可能な命令を記憶する。メモリは、一つ以上のプロセッサを制御して、測位装置座標システムo’-x’y’z’の原点oと地面との間の通常距離hを計測する、コンピュータで実行可能な命令を記憶していてもよい。
いくつかの実施形態では、メモリは、一つ以上のプロセッサを制御して、光源がいずれも検知されない場合、シーン座標システムo-xyz内の測位器の推定座標(x1,y1,z1を、シーン座標システムo-xyz内の測位器の位置座標(x101,y101,z101)として設定し、シーン画像内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の画像オブジェクトの位置と、シーン座標システムo-xyz内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の固定座標位置(x0,y0,z0)と、夾角αとに基づいて、シーン座標システムo-xyz内の測位器の位置座標(x101,y101,z101)を決定する、コンピュータで実行可能な命令を記憶する。
別の態様において、本開示は、コンピュータで読み取り可能な命令を有する一時的でない有形のコンピュータで読み取り可能な媒体を有するコンピュータプログラム製品を提供する。いくつかの実施形態において、コンピュータで読み取り可能な命令がプロセッサによって実行されることで、該プロセッサは、複数の光源の画像オブジェクトを有し、測位器によって得られたシーン画像を獲得し、動作中の測位器のモーションデータを獲得し、測位器のモーションデータに基づいてシーン座標システムo-xyz内の測位器の推定座標(x1,y1,z1)を決定し、シーン座標システムo-xyzのx軸と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸との間の夾角αを、測位器のモーションデータに基づいて決定し、測位器の推定座標(x1,y1,z1)に基づいて一つ以上の基準頂点を決定し、一つ以上の基準頂点に対応する複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の画像オブジェクトをシーン画像内に検知し、(1)シーン座標システムo-xyz内の測位器の推定座標(x1,y1,z1)と、(2)シーン画像内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の画像オブジェクトの位置と、シーン座標システムo-xyz内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の固定座標位置(x0,y0,z0)と、夾角αとの一つまたは組み合わせに基づいて、シーン座標システムo-xyz内の測位器の位置座標(x101,y101,z101)を決定する。
測位器のモーションデータは、シーン座標システムo-xyz内の測位器の直近の位置座標(x101,y101,z101)’の直近データと、シーン座標システムo-xyzのx軸と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸との間の直近に得られた直近夾角α’の直近データと、シーン座標システムo-xyz内の測位器の現在速度の現在データと、シーン座標システムo-xyz内の測位器の現在加速度の現在データと、現時点と過去の時点(測位器の直近の位置座標(x101,y101,z101)’の直近データが決定された時点)との間の動作中の測位器の回転角度と、現時点と過去の時点との間の時間的長さとを含んでもよい。
いくつかの実施形態では、コンピュータで読み取り可能な命令がプロセッサによって実行されることで、該プロセッサはさらに、過去の時点のシーン座標システムo-xyz内の測位器の直近の位置座標(x101,y101,z101)’を基準スタート地点として利用し、シーン座標システムo-xyz内の測位器の現在速度の現在データと、シーン座標システムo-xyz内の測位器の現在加速度の現在データと、現時点と過去の時点との間の動作中の測位器の回転角度と、現時点と過去の時点との間の時間的長さとの組み合わせに基づいて、慣性ナビゲーション測位を実行し、これにより、シーン座標システムo-xyz内の測位器の推定座標(x1,y1,z1)を決定する。
いくつかの実施形態において、コンピュータで読み取り可能な命令がプロセッサによって実行されることで、該プロセッサはさらに、現時点と過去の時点との間の動作中の測位器の回転角度に基づいて、過去の時点のシーン座標システムo-xyz内の測位器の直近の位置座標に対する現時点のシーン座標システムo-xyz内の測位器の現在地座標の相対回転角度δを決定し、直近夾角α’と相対回転角度δとの合計を、シーン座標システムo-xyzのx軸と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸との間の夾角αとして設定し、これにより、測位器のモーションデータに基づいて、シーン座標システムo-xyzのx軸と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸との間の夾角αを決定する。
いくつかの実施形態において、コンピュータで読み取り可能な命令がプロセッサによって実行されることで、該プロセッサはさらに、シーン座標システムo-xyzのxoy平面上の複数の光源の投影である複数の頂点に基づいてシーン座標システムo-xyzのxoy平面上の多角形分割に由来するポリゴングリッドを獲得し、測位器の推定座標(x1,y1,z1)に基づいて、一つ以上の基準頂点としてポリゴングリッドのN≧1であるN個の頂点を選択し、これにより測位器の推定座標(x1,y1,z1)に基づいて一つ以上の基準頂点を決定する。
いくつかの実施形態において、コンピュータで読み取り可能な命令がプロセッサによって実行されることで、該プロセッサはさらに、シーン座標システムo-xyzのxoy平面上の複数の光源の投影を、複数の頂点として設定し、複数の頂点に基づいてシーン座標システムo-xyzのxoy平面上で多角形分割を実行する。
いくつかの実施形態において、コンピュータで読み取り可能な命令がプロセッサによって実行されることで、該プロセッサはさらに、シーン座標システムのxoy平面上の測位器の投影が、ポリゴングリッドのいずれかの多角形であるか否かを、推定座標(x1,y1,z1)に基づいて決定し、シーン座標システムのxoy平面上の測位器の投影を含む多角形を、シーン座標システムのxoy平面上の測位器の投影がポリゴングリッドの一つの多角形内にあるという決定に基づいて、選択された多角形として設定し、該選択された多角形の頂点をN個の頂点として設定し、シーン座標システムのxoy平面上の測位器の投影から最短距離にある複数の頂点の一つを、シーン座標システムのxoy平面上の測位器の投影が、ポリゴングリッドのいずれの多角形にもないという決定に基づいて、N個の頂点として設定し、これにより、ポリゴングリッドのN個の頂点を、測位器の推定座標(x1,y1,z1)に基づいて、一つ以上の基準頂点として選択する。
多角形分割は三角測量であってもよい。多角形分割はドロネー三角形分割を用いてもよい。
いくつかの実施形態において、基準頂点の一つの基準座標(x0,y0,0)と、シーン座標システムo-xyzのx軸と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸との間の夾角αとに基づいて、シーン画像内に、一つ以上の基準頂点に対応する複数の光源の基準光源の画像オブジェクトを検知する。
いくつかの実施形態において、コンピュータで読み取り可能な命令がプロセッサによって実行されることで、該プロセッサはさらに、基準頂点の一つの基準座標(x0,y0,0)と、シーン座標システムo-xyzのx軸と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸との間の夾角αとに基づいて、シーン画像内の一つ以上の基準頂点に対応する複数の光源の基準光源の推定位置を決定し、シーン画像内の複数の光源の基準光源の推定位置を、閾値半径を有する検知円の中心として設定し、複数の光源の一つ以上の光源の画像オブジェクトを、一つ以上の基準頂点に対応する複数の光源の基準光源の画像オブジェクトとして、閾値半径を有する検知円内で選択し、これにより、一つ以上の基準頂点に対応する複数の光源の基準光源の画像オブジェクトをシーン画像内で検知する。
いくつかの実施形態では、シーン画像内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の画像オブジェクトの位置と、シーン座標システムo-xyz内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の固定座標位置(x0,y0,z0)と、夾角αとに基づいて、シーン座標システムo-xyz内の測位器の位置座標(x101,y101,z101)を決定する。コンピュータで読み取り可能な命令がプロセッサによって実行されることで、該プロセッサはさらに、シーン画像内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の画像オブジェクトの位置それぞれと、シーン座標システムo-xyz内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の固定座標位置(x0,y0,z0)それぞれと、夾角αとに基づいて、シーン座標システムo-xyz内の測位器の測位前座標(x101ρ,y101ρ,z101ρ)を決定し、シーン画像の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源それぞれに対する測位装置座標システムo’-x’y’z’内の位置ベクトル
の座標(rx,ry,rz)を決定してもよい。以下の等式によってシーン座標システムo-xyz内の測位器の測位前座標(x101ρ,y101ρ,z101ρ)を決定してもよい:
。ここで、
は測位装置座標システムo’-x’y’z’内の点
とシーン座標システムo-xyz内のxoy平面との通常距離hを表す。
いくつかの実施形態において、コンピュータで読み取り可能な命令がプロセッサによって実行されることで、該プロセッサはさらに、シーン画像内での複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の画像オブジェクトの位置に基づいて、位置ベクトル
と測位装置座標システムo’-x’y’z’のz’軸との間の夾角φを決定し、シーン画像内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の位置に基づいて、x’o’y’平面上の位置ベクトル
の正投影である投影ベクトル
と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸との間の夾角θを決定し、等式
に基づいて測位装置座標システムo’-x’y’z’内の位置ベクトル
の座標(rx,ry,rz)を決定し、これにより、シーン画像内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源それぞれに対する測位装置座標システムo’-x’y’z’内の位置ベクトル
の座標(rx,ry,rz)を決定する。
いくつかの実施形態において、シーン座標システムo-xyz内で測位器の測位前座標(x101ρ,y101ρ,z101ρ)が複数あるとき、コンピュータで読み取り可能な命令がプロセッサによって実行されることで、シーン座標システムo-xyz内の測位器の複数の複数の測位前座標(x101ρ,y101ρ,z101ρ)の平均値(x101ρ,y101ρ,z101ρ)mを、シーン座標システムo-xyz内の測位器の位置座標(x101,y101,z101)として設定する。いくつかの実施形態において、シーン座標システムo-xyz内で測位器の測位前座標(x101ρ,y101ρ,z101ρ)が一つだけのとき、コンピュータで読み取り可能な命令がプロセッサによって実行されることで、シーン座標システムo-xyz内の測位器の一つだけの測位前座標(x101ρ,y101ρ,z101ρ)を、シーン座標システムo-xyz内の測位器の位置座標(x101,y101,z101)として設定する。
いくつかの実施形態では、シーン座標システムo-xyz内で測位器の測位前座標(x101ρ,y101ρ,z101ρ)が複数あるとき、コンピュータで読み取り可能な命令がプロセッサによって実行されることで、該プロセッサはさらに、シーン座標システムo-xyzのx軸と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸との間の複数の夾角αを、シーン座標システムo-xyz内の測位器の複数の測位前座標(x101ρ,y101ρ,z101ρ)の平均値(x101ρ,y101ρ,z101ρ)mと、測位装置座標システムo’-x’y’z’内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源のそれぞれの位置ベクトル
の座標(rx,ry,rz)と、シーン座標システムo-xyz内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の固定座標位置(x0,y0,z0)とに基づいて計算し、シーン座標システムo-xyzのx軸と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸との間の複数の夾角αの平均値αmを計算し、複数の夾角αの平均値αmを、シーン座標システムo-xyzのx軸と測位装置座標システムo’-x’y’z’のx’軸との間の正確な夾角として設定する。
いくつかの実施形態において、シーン座標システムo-xyzの原点oは地上にあり、シーン座標システムo-xyzのz軸は測位器のカメラの光軸と平行であり、シーン画像は測位器のカメラによって取得され、測位器のカメラの光軸は、地面に対して略垂直であり、測位装置座標システムo’-x’y’z’の原点oは測位器のカメラ上にあり、測位装置座標システムo’-x’y’z’のz’軸は測位器のカメラの光軸と略重なる。
いくつかの実施形態において、コンピュータで読み取り可能な命令がプロセッサによって実行されることで、該プロセッサはさらに、
いくつかの実施形態において、コンピュータで読み取り可能な命令がプロセッサによって実行されることで、該プロセッサはさらに、シーン座標システムo-xyz内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の固定座標位置(x0,y0,z0)のデータを受信する。
いくつかの実施形態において、コンピュータで読み取り可能な命令がプロセッサによって実行されることで、該プロセッサはさらに、測位装置座標システムo’-x’y’z’の原点o’と地面との間の通常距離hを測定する。
いくつかの実施形態では、コンピュータで読み取り可能な命令がプロセッサによって実行されることで、該プロセッサはさらに、光源がいずれも検知されない場合、シーン座標システムo-xyz内の測位器の推定座標(x1,y1,z1)を、シーン座標システムo-xyz内の測位器の位置座標(x101,y101,z101)として設定し、シーン画像内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の画像オブジェクトの位置と、シーン座標システムo-xyz内の複数の光源のうちの一つ以上の基準光源の固定座標位置(x0,y0,z0)と、夾角αとに基づいて、シーン座標システムo-xyz内の測位器の位置座標(x101,y101,z101)を決定する。
本発明の前記実施形態は説明と記述のために提示された。これらは網羅的なものではなく、本発明を記述そのままの形や例として開示された実施形態に限定しない。よって前記記載は制限的なものではなく説明的なものとして解釈されるべきである。当業者にとって様々な変形や変更は当然自明である。実施形態は発明の原理及びベストモードを説明するためのものであり、当業者に発明を理解させるものであって、特定の使用や実施において様々に変更される。本発明の範囲は、本明細書に添付された特許請求の範囲およびそれらの均等物によって定義されることが意図され、ここで、他に示されない限り、すべての用語はそれらの最も広い合理的な意味で解釈される。したがって、「発明」、「本発明」などの用語は、必ずしも特許請求の範囲を特定の実施形態に限定するものではなく、本発明の例示的な実施形態への言及は本発明に対する限定を意味するものでなく、限定が推測されるものでもない。本発明は、添付の特許請求の精神および範囲によってのみ制限される。さらに、請求項では名詞または要素の前に「第一」「第二」等の用語を使用することがある。そのような用語は命名法として理解されるべきであり、特定の数が与えられていない限り、そのような命名法によって修飾された要素の数に制限を与えると解釈されるべきではない。記載されている利点は発明の全ての実施形態に当てはまるとは限らない。以下の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲から逸脱することなく、説明された実施形態に当業者が変更を加えることができることを理解されたい。さらに、本開示における要素および構成要素は、それらが特許請求の範囲に明示的に記載されているかどうかに関係なく、公衆に提供されることを意図していない。