JP7243365B2 - 光分岐挿入装置及び光分岐挿入装置を使用した光伝送システム - Google Patents

光分岐挿入装置及び光分岐挿入装置を使用した光伝送システム Download PDF

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Description

本発明は、通信ネットワークにおける光波長多重通信又は波長分割多重通信(WDM:Wavelength Division Multiplexing)に使用され、光ファイバ中を伝送される光信号の分岐と挿入を行う光分岐挿入装置及び光分岐挿入装置を使用した光伝送システムに関する。
通信ネットワークの接続形態は、P2P(Point to Point)接続形態、リング接続形態、マルチリング接続形態、メッシュ接続形態のように進化を遂げてきた。P2P接続形態は、通信データを終端して通信端末機に中継する光伝送装置としてのノードが、1対1で対向状態に光ファイバで接続される形態である。リング接続形態は、複数ノードが光ファイバでリング状に接続される形態である。マルチリング接続形態は、リング接続された個々のリングが、ノードを介して光ファイバで複数接続される形態であり、後述のメッシュ接続に包含される。メッシュ接続形態は、ノード同士が相互通信可能に網の目状に光ファイバで接続される形態である。
このようなネットワーク接続形態の進化の背景には、ノードとしての光分岐挿入装置(Optical Add/Drop Multiplexer:OADM)の登場があり、経済的なフォトニックトランスポートネットワークの構築と、その運用の柔軟性とが進展を遂げている。
光分岐挿入装置には、後述の3つの第1機能、第2機能及び第3機能により高機能化されたCDC(Colorless,Directionless and Contentionless)-ROADM(Reconfigurable Optical Add/Drop Multiplexer)が存在する。このCDC-ROADMによって、遠隔から光レイヤの再構成が可能となっている。ROADMは、各ノードにおいて光信号の挿入/分岐(Add/Drop)を可能とする機能である。CDCは、多方路ROADMにおいてAdd/Dropされる光信号を、波長や方路によらず、信号衝突なしにトランスポンダ(光中継機)に接続する機能(CDC機能)である。
第1機能としてのColor-less機能は、物理配線を変更することなく、トランスポンダからの光信号を任意の波長で同じ方路に出力可能とする機能である。
第2機能としてのDirection-less機能は、物理配線を変更することなく、トランスポンダからの光信号を任意の方路に出力可能とする機能である。
第3機能としてのContention-less機能は、物理配線を変更することなく、既設パス(既設伝送路)と別方路宛であれば、異なるトランスポンダから同じ波長で出力可能とする機能である。
この種の光分岐挿入装置を使用した光伝送システムとして、例えば非特許文献1に記載の技術がある。
坂巻陽平 他2名,"より柔軟な光ノードを実現する光スイッチ技術" NTT技術ジャーナル2013.11.
しかし、上述した光分岐挿入装置に用いられるCDC-ROADMは、1つの送信元から複数の宛先へデータを送る際にスイッチングを行うマルチキャストスイッチやアンプといったアクディブデバイスを数多く使用している。
このような使用部品により高価となるCDC-ROADMを、トラフィック量が少ないエリアに使用するとbit単価が高くなる。また、CDC-ROADMでは、アンプを多く使用した場合、消費電力も増加する。このように、CDC-ROADM等の光分岐挿入装置は、多数のアクティブデバイスやアンプを使用しており、ネットワーク運用の柔軟性を得る代わりに、装置コストや消費電力が増加するという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、装置コストや消費電力を低減できる光分岐挿入装置及び光分岐挿入装置を使用した光伝送システムを提供することを課題とする。
上記課題を解決するための手段として、請求項1に係る発明は、通信ネットワークを構成する光伝送路に波長分割多重通信により伝送される光信号を、通信端末機と接続されたトランスポンダとの間で分岐又は挿入する光分岐挿入装置であって、前記トランスポンダと前記光伝送路間に接続される各々複数の第1側ポート及び第2側ポートを有し、第1側ポート及び第2側ポートの個々の第1チャネル間隔を、前記トランスポンダに入出力される光信号の第2チャネル間隔の複数倍とし、第1チャネルに、1又は複数の前記トランスポンダ又は前記光伝送路からの複数の異なる波長の光信号を通過又は透過可能としたcAWG(cyclic Arrayed Waveguide Gratings)を備え、前記cAWGは、前記第1側ポートの第1チャネルに、前記トランスポンダからの複数波長の光信号を順に通過させ、この通過する複数波長の光信号を、規則的に周回性を持って第2側ポートから出力して前記光伝送路へ伝送し、当該光伝送路から伝送されてきた複数波長の光信号を第2側ポートの第1チャネルに通過させ、この通過する光信号を異なる波長毎に対応付けられた該当のトランスポンダに出力し、前記光伝送路が別経路の光伝送路を構成する際に、当該別経路の光伝送路と前記cAWGとの間に、光信号を伝送又は遮断する状態となる光SW(Switch)部を備え、前記光SW部は、前記トランスポンダの光信号であるトランスポンダ信号の波長が別の波長に変更された際に、この変更されたトランスポンダ信号を前記別経路の光伝送路へ伝送することを特徴とする光分岐挿入装置である。
この構成によれば、cAWGの第1側ポート及び第2側ポートのチャネルに、複数の異波長のトランスポンダ信号を通過できる。また、cAWGは、第1側ポートの第1チャネルに、トランスポンダからの光信号を通過させ、この通過する光信号を、複数の第2側ポートを第1側ポート並びにトランスポンダの出力光信号の波長に応じて決まる巡回関係で出力して光伝送路へ伝送する。この逆方向に、光伝送路を伝送する光信号を第2側ポートの第1チャネルに通過させ、この通過する光信号を複数の第1側ポートを第1側ポート並びにトランスポンダの出力光信号の波長に応じて決まる巡回関係でトランスポンダへ出力できる。
このため、トランスポンダからのトランスポンダ信号の波長(例えば波長λ1)を他の波長λ4に変更しても、変更後の波長λ4のトランスポンダ信号は、変更前の波長λ1と同様に、cAWGの第1側ポート及び第2側ポートを介して同一方路の光伝送路へ伝送できる。つまり、光分岐挿入装置とトランスポンダ装置間の物理配線を変更することなく、トランスポンダからの光信号であるトランスポンダ信号を任意の波長で同じ方路に出力できる。従って、本発明の光分岐挿入装置は、マルチキャストスイッチや光損失を補償するアンプを用いないので、装置コストや消費電力を低減できる。
また、この構成によれば、光分岐挿入装置とトランスポンダ装置間の物理配線を変更することなく、トランスポンダからの光信号を任意の方路、即ち別方路でも出力できる。
請求項に係る発明は、前記cAWG及び前記トランスポンダが各々複数存在する場合に、前記光SW部は、異なるトランスポンダから送信され、異なるcAWGの前記第1チャネルを通過した同波長のトランスポンダ信号を、別の光伝送路へ伝送することを特徴とする請求項に記載の光分岐挿入装置である。
この構成によれば、光分岐挿入装置とトランスポンダ装置間の物理配線を変更することなく、既設パスと別方路宛であれば、異なるトランスポンダから同じ波長で出力できる。
請求項に係る発明は、前記cAWGと前記トランスポンダとの間に、当該cAWGのポートと接続可能なポートと、複数の前記トランスポンダを接続可能なポートとを有する1×N光カプラを接続し、前記cAWGと前記1×N光カプラとの間に光アンプを接続することを特徴とする請求項1又は2に記載の光分岐挿入装置である。
この構成によれば、1×N光カプラに、N数のトランスポンダを接続できるので、cAWGに接続可能なトランスポンダ数を増加できる。この際、1×N光カプラによるN分岐での信号ロスを、光アンプでの信号増幅により解消できる。
請求項に係る発明は、前記光SW部は、前記光伝送路に伝送される光信号の波長の合分波並びに方路切替を行うWSS(Wavelength Selective Switch)を備え、前記WSSに、前記cAWGをパラレルに接続したことを特徴とする請求項1又は2に記載の光分岐挿入装置である。
この構成によれば、WSSにcAWGをパラレルに接続して増やせるので、増やしたcAWGに更にトランスポンダを接続できる。このため、接続可能なトランスポンダ数を増加できる。
請求項に係る発明は、通信ネットワークを構成する光伝送路に波長分割多重通信により伝送される光信号を、通信端末機と接続されたトランスポンダとの間で分岐又は挿入する光分岐挿入装置であって、前記トランスポンダと前記光伝送路間に接続される各々複数の第1側ポート及び第2側ポートを有し、第1側ポート及び第2側ポートの個々の第1チャネル間隔を、前記トランスポンダに入出力される光信号の第2チャネル間隔の複数倍とし、第1チャネルに、1又は複数の前記トランスポンダ又は前記光伝送路からの複数の異なる波長の光信号を通過又は透過可能としたcAWGを備え、前記cAWGは、前記第1側ポートの第1チャネルに、前記トランスポンダからの複数波長の光信号を順に通過させ、この通過する複数波長の光信号を、規則的に周回性を持って第2側ポートから出力して前記光伝送路へ伝送し、当該光伝送路から伝送されてきた複数波長の光信号を第2側ポートの第1チャネルに通過させ、この通過する光信号を異なる波長毎に対応付けられた該当のトランスポンダに出力し、前記cAWGと前記トランスポンダとの間に、前記cAWGと接続するポートと、複数の前記トランスポンダを接続可能なポートとを有する1×N光カプラとを接続して備え、前記1×N光カプラのN個のポートに、複数ポートずつの送受信ポートを有するマルチキャリア光パス用のトランスポンダを接続し、前記cAWGに、シングルキャリア光パス用のトランスポンダを接続したことを特徴とする光分岐挿入装置である。
この構成によれば、cAWGの第1側ポート及び第2側ポートのチャネルに、複数の異波長のトランスポンダ信号を通過できる。また、cAWGは、第1側ポートの第1チャネルに、トランスポンダからの光信号を通過させ、この通過する光信号を、複数の第2側ポートを第1側ポート並びにトランスポンダの出力光信号の波長に応じて決まる巡回関係で出力して光伝送路へ伝送する。この逆方向に、光伝送路を伝送する光信号を第2側ポートの第1チャネルに通過させ、この通過する光信号を複数の第1側ポートを第1側ポート並びにトランスポンダの出力光信号の波長に応じて決まる巡回関係でトランスポンダへ出力できる。
このため、トランスポンダからのトランスポンダ信号の波長(例えば波長λ1)を他の波長λ4に変更しても、変更後の波長λ4のトランスポンダ信号は、変更前の波長λ1と同様に、cAWGの第1側ポート及び第2側ポートを介して同一方路の光伝送路へ伝送できる。つまり、光分岐挿入装置とトランスポンダ装置間の物理配線を変更することなく、トランスポンダからの光信号であるトランスポンダ信号を任意の波長で同じ方路に出力できる。従って、本発明の光分岐挿入装置は、マルチキャストスイッチや光損失を補償するアンプを用いないので、装置コストや消費電力を低減できる。
さらに、この構成によれば、シングルキャリア光パスとマルチキャリア光パスとを混在させることができる。この際に、マルチキャリア光パス用のトランスポンダから、複数種類の波長の光信号を重畳したマルチキャリア光信号を送信すれば、同一AWGのポートに波長数の多い信号を入力できるので、1方路で大容量データ伝送が可能となる。また、1×N光カプラのN個のポートに接続されるマルチキャリア光パス用のトランスポンダから送信される光信号を、複数種類の波長の光信号に分け、この分けられた光信号を、別経路の光伝送路へ送信するようにしてもよい。この場合、1つのマルチキャリア光信号に重畳される光信号数は減るが、別経路の光伝送路で伝送するようにした場合、複数系統でのデータ伝送が可能となる。
請求項に係る発明は、請求項1~の何れか1項に記載の光分岐挿入装置と、当該光分岐挿入装置に離間して接続され、当該光分岐挿入装置に光パス生成制御及び波長変更制御の指示を行う監視制御装置とを備え、前記光分岐挿入装置は、前記指示された光パス生成制御及び波長変更制御を行い、当該光分岐挿入装置内において光パスの生成及び光信号の波長の変更を行う監視制御部を備えることを特徴とする光伝送システムである。
この構成によれば、光分岐挿入装置とトランスポンダ装置間の物理配線を変更することなく、監視制御装置の遠隔制御によって、例えばトランスポンダから送信される光信号の波長を別の波長に変更できる。
請求項に係る発明は、前記光分岐挿入装置は、光伝送路に接続されて光信号を分岐又は結合する光カプラと、この光カプラの入出力側に接続された光アンプとを備え、前記監視制御部は、前記光アンプの入力パワー又は入力光信号の波長数が、前記監視制御装置から指示されるパス生成制御時の入力パワー又は入力光信号の波長数と所定値以上乖離する場合に、前記光カプラとの間で光信号を送受信するトランスポンダの出力を停止する制御を行うことを特徴とする請求項に記載の光伝送システムである。
この構成によれば、トランスポンダの出力波長が意図せぬ変化を行った際に、異なる方路に光信号が出力され、他の光信号の衝突やクロストークによるペナルティを引き起こすといったことを防止できる。
本発明によれば、装置コストや消費電力を低減する光分岐挿入装置及び光分岐挿入装置を使用した光伝送システムを提供することができる。
本発明の実施形態に係る光分岐挿入装置を使用した光伝送システムの構成を示すブロック図である。 cAWGの機能(特性)の説明図である。 cAWGのポートのチャネル間隔に対応した波長の波形と、トランスポンダにおけるポートのチャネル間隔に対応した波長の波形を示す図である。 図2に示すcAWGの3つの出力ポートから出力される光信号の波長を示す図である。 本実施形態の光伝送システムにおける監視制御装置の構成を示すブロック図である。 本実施形態の光伝送システムにおける各ノード接続間のリンク番号及び各波長の使用状態を示すブロック図である。 本実施形態の光伝送システムにおける監視制御装置のDBに記憶された波長利用管理テーブルのテーブル構成を示す図である。 本実施形態の光伝送システムにおける監視制御装置の他の構成を示すブロック図である。 本実施形態の光伝送システムにおける光SW部及びAdd/Drop部の具体的な構成を示すブロック図である。 本実施形態の光伝送システムにおける光SW部及びAdd/Drop部の他の具体的な構成を示すブロック図である。 本実施形態の光伝送システムのAdd/Drop部におけるcAWGや光カプラを含むAdd部又はDrop部の第1のポート数拡張構成を示すブロック図である。 本実施形態の光伝送システムのAdd/Drop部におけるcAWGによるAdd部又はDrop部の第2のポート数拡張構成を示すブロック図である。 本実施形態の光伝送システムのAdd/Drop部において既存接続の1×NのAdd部のポート入出力用信号波長(基準波長)と、パラレルに接続された追加接続の1×NのAdd部のポート入出力用信号波長(対象波長)との関係を示す図である。 本実施形態の光伝送システムにおけるシングルキャリア光パスとマルチキャリア光パスの混在構成を示すブロック図である。 マルチキャリア光パス用のトランスポンダから出力されるマルチキャリア光信号の波長を示す図である。 本実施形態の光伝送システムにおけるガード機能及び監視機能の構成を示すブロック図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。但し、本明細書の全図において機能が対応する構成部分には同一符号を付し、その説明を適宜省略する。
<実施形態の構成>
図1は、本発明の実施形態に係る光分岐挿入装置を使用した光伝送システムの構成を示すブロック図である。
図1に示す光伝送システム10は、光分岐挿入装置としての各ノード11a,11b,11c,11dが、2本の光伝送路である光ファイバ12,13でリング状に接続されて構成されている。各光ファイバ12,13は、相反方向又は同一方向において、現用系である例えば右回り方向(矢印Y1方向)と、予備系である例えば左回り方向(Y2方向)にデータを伝送可能となっている。
各ノード11a~11dは同一構成となっており、ノード11aに代表して示すように、監視制御部21と、光アンプ22a,22bと、光SW(Switch)部23と、Add/Drop(挿入/分岐)部24と、複数のトランスポンダ25a,25b,…,25nとを備えて構成されている。監視制御部21には、各ノード11a~11dを監視制御する外部の監視制御装置15が接続されている。各トランスポンダ25a,25b,…,25nには、外部のパーソナルコンピュータ等の通信端末機31a,31b,…,31nが接続されている。
但し、図1には、1つのトランスポンダ(例えばトランスポンダ25a)に、1つの通信端末機31aが接続された様態を示しているが、1つのトランスポンダ25aに、複数の通信端末機31aが接続されていてもよい。
Add/Drop部24は、複数(2つ)のcAWG(cyclic Arrayed Waveguide Gratings:周回性アレイ導波路回折格子)24a,24bを備えて構成されている。cAWG24a,24bは、入出力側ポートの構成がK入出力×N入出力(K×Nと表現)となっており、K入出力側がK個のポートp01,…,p0kを備え、N入出力側がN個のポートp1,p2,p3,p4,…,pnを備える。なお、N入出力側のポートp1~pnを第1側ポートp1~pnとも称し、K入出力側のポートp01~p0kを第2側ポートp01~p0kとも称す。
図1の例では、cAWG24aの第2側ポートp01,p0kが光SW部23を介して光ファイバ12,13に接続され、第1側ポートp2が、トランスポンダ25bのポートに接続されている。また、cAWG24bの第2側ポートp01,p0kが光SW部23を介して光ファイバ13,12に接続され、第1側ポートp3が、トランスポンダ25bの他のポートに接続されている。
cAWG24a,cAWG24bの機能(特性)について、図2を参照して説明する。図2には説明対象としてcAWG24aを代表して示し、第2側ポートp01~p03が3ポート、第1側ポートp1~p3が3ポートであるとする。第1側ポートp1~p3がトランスポンダ25a~25nの何れか3つのトランスポンダに接続され、第2側ポートp01~p03が光SW部23(図1)を介して何れかの光ファイバ12,13に接続されているとする。
cAWG24aは、矢印Y11で示す横方向において、第1側ポートp1に、周波数が異なる各波長λa1,λa2,λa3の帯域が割り当てられている。一方、矢印Y12で示す縦方向において、第2側ポートp01に波長λa1の帯域が割り当てられ、第2側ポートp02に波長λa2の帯域が割り当てられ、第3側ポートp03に波長λa3の帯域が割り当てられている。
同様に、第1側ポートp2に、帯域が異なる各波長λb1,λb2,λb3の帯域が割り当てられている。第2側ポートp01に波長λb3の帯域が割り当てられ、第2側ポートp02に波長λb1の帯域、第3側ポートp03に波長λb2の帯域が割り当てられている。
同様に、第1側ポートp3に、帯域が異なる各波長λc1,λc2,λc3の帯域が割り当てられている。第2側ポートp01に波長λc2の帯域が割り当てられ、第2側ポートp02に波長λc3の帯域、第3側ポートp03に波長λc1の帯域が割り当てられている。
cAWG24aの第1側ポートp1~p3及び第2側ポートp01~p03毎のAWGの透過帯域は、図3に示すように、3つの波長(cAWG波長ともいう)λa1,λa2,λa3のf1~f9の帯域幅と、f9~f17の帯域幅と、f17~f25の帯域幅とされている。1つの波長λc1の帯域幅は、トランスポンダ25a~25n毎のポートにおける光信号入出力のチャネル間隔に対応する帯域幅のm倍(複数倍又は逓倍)とされている。なお、トランスポンダ25a~25nに入出力される光信号を、トランスポンダ信号とも称す。また、cAWG24aのチャネル間隔は、請求項記載の第1チャネル間隔を構成する。トランスポンダのチャネル間隔は、請求項記載の第2チャネル間隔を構成する。
cAWG波長λa1~λa3毎の帯域幅(言い換えれば、フィルタの通過帯域)は、cAWG波長λa3の波形に代表して示すように、トランスポンダ波長λ8の帯域幅jGHzの例えば4倍の4×jGHzとなっている。
cAWG波長λa1の帯域幅には、例えば、3つの異なる波長λ1~λ3のトランスポンダ信号の帯域幅が入り、cAWG波長λa2の帯域幅には、3つの異なる波長λ4~λ6のトランスポンダ信号の帯域幅が入り、cAWG波長λa3の帯域幅には、3つの異なる波長λ7~λ9のトランスポンダ信号の帯域幅が入る。
このようなcAWG波長λa1~λa3のチャネル間隔は、波長λa1の中心周波数f5と波長λa2の中心周波数f13との間に代表して示す4×jGHzである。この4×jGHzは、トランスポンダ波長λ2の中心周波数f5と、トランスポンダ波長λ3の中心周波数f7との間のチャネル間隔jGHzの4倍となっている。
cAWG24aは、第1側ポートp1から入力された3つの波長λa1~λa3の帯域幅を通過(又は透過)したトランスポンダ信号を、規則的に周回性を持って第2側ポートp01,p02,p03から出力する機能を有する。他のポートにおいても同様である。
この逆に、cAWG24aは、第2側ポートp01から入力された3つの波長λa1,λb3,λc2の各帯域幅を通過した光信号を、規則的に周回性を持って、第1側ポートp1の波長λa1の帯域を通って出力し、第1側ポートp2の波長λb3の帯域を通って出力し、第1側ポートp3の波長λc2の帯域を通って出力する機能を有する。他のポートにおいても同様である。
次に、図2に示したcAWG24aの第2側ポートp01~p03から出力されるcAWG波長の帯域幅を図4に示し、その説明を行う。
但し、図2に示す第1側ポートp1に入力されるcAWG波長λa1~λa3の各帯域幅を通過可能なトランスポンダ波長は、図3に示したλ1~λ9である。図2の第1側ポートp2のcAWG波長λb1~λb3の各帯域幅を通過可能なトランスポンダ波長はλ11,λ12,λ13と、λ14,λ15,λ16と、λ17,λ18,λ19であるとする。第1側ポートp3のcAWG波長λc1~λc3の各帯域幅を通過可能なトランスポンダ波長はλ21,λ22,λ23と、λ24,λ25,λ26と、λ27,λ28,λ29であるとする。
図4において、cAWG24aの第2側ポートp01のcAWG波長の各帯域幅は、周波数f軸上にλa1,λc2,λb3の順に次の通り配置される。即ち、トランスポンダ波長λ1~λ3が通過可能な波長λa1は周波数f1~f9間の帯域に配置される。トランスポンダ波長λ24~λ26が通過可能な波長λc2は周波数f9~f17間の帯域に配置される。トランスポンダ波長λ17~λ19が通過可能な波長λb3は周波数f17~f25間の帯域に配置される。
次に、cAWG24aの第2側ポートp02のcAWG波長の各帯域幅は、周波数f軸上にλb1,λa2,λc3の順に次の通り配置される。即ち、トランスポンダ波長λ11~λ13が通過可能な波長λb1は周波数f1~f9間の帯域に配置される。トランスポンダ波長λ4~λ6が通過可能な波長λa2は周波数f9~f17間の帯域に配置される。トランスポンダ波長λ27~λ29が通過可能な波長λc3は周波数f17~f25間の帯域に配置される。
次に、cAWG24aの第2側ポートp03のcAWG波長の各帯域幅は、周波数f軸上にλc1,λb2,λa3の順に次の通り配置される。即ち、トランスポンダ波長λ21~λ23が通過可能な波長λc1は周波数f1~f9間の帯域に配置される。トランスポンダ波長λ14~λ16が通過可能な波長λb2は周波数f9~f17間の帯域に配置される。トランスポンダ波長λ7~λ9が通過可能な波長λa3は周波数f17~f25間の帯域に配置される。
このようなトランスポンダ25a~25n(図1)から送信される光信号の波長λ1~λ29を変更することにより、波長が衝突すること無く送信方路を変更可能となっている。トランスポンダ波長λ1~λ29の変更は、cAWG24aの第1側ポートp1~p3にトランスポンダ25a~25nを接続したままの状態で、監視制御部21の波長変更制御により例えば波長λ1を波長λ2に変更できる。この波長変更制御の指示は、監視制御装置15によって行われる。
次に、監視制御装置15について図5を参照して説明する。図5には各ノード11a~11d(図1)を代表してノード11aを示す。
但し、監視制御装置15は、ネットワークを構成するノード11a~11d等の各機器(エレメント)を管理するEMS(Element Management System:エレメント管理システム)等により構成される。このEMSの場合、監視制御装置15の上位に接続された上位装置16は、ネットワークの管理を行うNMS(Network Management System:ネットワーク管理システム)となる。このNMSは、ネットワークを構成する機材やその設定に関する情報を収集及び管理し、ネットワーク上を流れるデータ状況や各機器の稼働状況等を監視して記録し、異常やその予兆が検知された際に管理者に通知する処理を行う。
監視制御装置15は、ノード11aに対して遠隔等に離間して配置されており、ノード11aの監視制御部21に光パス生成制御や波長変更制御等の指示を行う。この監視制御装置15は、NBI(North-bound interface)15aと、SBI(South-bound interface)15bと、パス計算部15cと、DB(Data Base)15dとを備えて構成されている。NBI15aは、上位装置16とのインタフェースである。SBI15bは、下位装置(ここではノード11a)とのインタフェースである。
DB15dは、波長利用管理テーブル15d1と、接続状況管理テーブル15d2と、使用可能波長管理テーブル15d3とを記憶する。これらを管理テーブル15d1,15d2,15d3とも称す。
波長利用管理テーブル15d1は、光ファイバ12,13によるリンク毎の波長利用状況を、次のように管理している。例えば、図6に示すように、各ノード11a~11dのリンク番号が#1,#2,#3,#4であるとする。この場合に、波長λ1の光信号が、ノード11aからリンク#1を経由してノード11bを抜けるように伝送されている。更に、波長λ3の光信号が、ノード11aからリンク#4及びノード11dを経由し、更にリンク#3を経由してノード11cを抜けるように伝送されていると仮定する。
この場合のリンク#1~#4毎の波長利用状況を管理する管理テーブル15d1を図7に示す。この管理テーブル15d1は、行列構成であって、列欄にリンク番号#1,#2,#3,#4を記載し、行欄に波長λ1,λ2,λ3,λ4,…を記載してある。図6に示したリンク毎の波長利用状況を基にすると、管理テーブル15d1において、波長λ1は、リンク番号#1で「使用中」であり、他のリンク番号#2~#4で「空(アキ)」であることが記載されている。波長λ2は、全てのリンク番号#1~#4で「空」であることが記載されている。波長λ3は、リンク番号#1,#2で「空」であり、リンク番号#3,#4で「使用中」であることが記載されている。波長λ4は、全てのリンク番号#1~#4で「空」であることが記載されている。このように、管理テーブル15d1に、リンク#1~#4毎の波長利用状況が管理されている。
図5に戻って、接続状況管理テーブル15d2は、ノード11a~11d(図1)毎のAdd/Drop部24及びトランスポンダ25a~25nの接続状況を管理している。使用可能波長管理テーブル15d3は、ノード11a~11d内の各トランスポンダ25a~25nの方路毎に使用可能な波長を管理している。
パス計算部15cは、上位装置16からNBI15aを介して光パス生成制御や波長変更制御等の要求が行われた際に後述の計算を行う。但し、その要求は、管理者等の人手によっても行われる。
即ち、パス計算部15cは、DB15dに記憶された管理テーブル15d1~15d3から、光ファイバ12,13によるリンク毎の空き波長数、トランスポンダ25a~25n(図1)毎の方路や使用可能波長数を読み込み、この読み込んだ情報を基に、空き状態の光経路(光ファイバ12,13)及び波長を使用した光パスを割り当てる計算を行う。
また、パス計算部15cは、計算結果に応じて、トランスポンダ25a~25nに対して送信波長を指示する等のノード11a~11dの方路や使用波長の設定指示を、SBI15bを介してノード11a~11dの監視制御部21に行う。
監視制御部21は、その設定指示に応じた制御により、トランスポンダ25a~25nの方路及び使用可能な波長を設定後に、監視制御装置15へ設定変更完了通知を行う。この通知内容は、管理テーブル15d1~15d3に記憶される。
この構成の監視制御装置15は、低コストにCDC機能を実現可能な一方、トランスポンダ25a~25n毎に接続されるcAWG24a,24bの特性及び接続ポートによって、トランスポンダ出力方路毎に選択できる波長に制約を生じさせる。
つまり、各ノード11a~11dにおけるトランスポンダ25a~25nの接続状況や光パス収容状況を十分に考慮せずに、例えば波長番号の若番から優先して光パスを順次設定する等の簡易な収容設計を行った場合、収容可能な光パス数が低下してしまう。また、人手で様々な要因を加味して光パス収容設計を行うと、設計工数が膨大となってしまう欠点がある。
そこで、それらの欠点を回避するために、本実施形態の監視制御装置15では、空き波長リソース及び各ノード11a~11d間で使用可能な波長を管理し、光パスの生成及び変更要求に対して使用波長を推奨又は自動設定が可能とした。
この他、監視制御装置15は、図8に示すように、DB15d内にノード構成管理テーブル15d4を更に備えてもよい。このノード構成管理テーブル15d4は、ノード11a~11dが、CDC機能無しのノードであるか、既存CDC機能のノードであるか、本発明のAdd/Drop部24を含むノードであるか、といったノード種別を管理する。
この管理に応じて、光伝送システム10において、ノード種別を考慮した光パス収容設計を行うことで、ノード11a~11d(図1)にて既存ROADMや既存CDC-ROADMが混在したネットワークが実現可能となる。つまり、物理的なトポロジやトラヒックの状況に応じて、柔軟にネットワークを構築可能とできる。
<光SW部及びAdd/Drop部の具体構成例>
図9は、本実施形態の光伝送システム10における光SW部23及びAdd/Drop部24の具体的な構成を示すブロック図である。
光SW部23は、一方の光ファイバ13に介挿接続された光カプラ23aと、WSS(Wavelength Selective Switch:波長選択スイッチ)23bとを備え、他方の光ファイバ12に介挿接続された光カプラ23dと、WSS23cとを備えて構成されている。
WSS23b,23cは、光ファイバ12,13に伝送される波長分割多重されたWDM信号を波長毎に異なるポートに接続する波長合分波機能に加え、監視制御装置15の遠隔制御により、波長とポートとの組合せを変更可能な光スイッチである。また、WSS23b,23cは、波長毎に透過光パワーレベルを調整するアッテネーション機能を有する。
このようなWSS23b,23cを用いることで、送受信波長をλ1からλ2等に変更する際に現地ノードでの配線切替が必要なく、遠隔操作による迅速なパス変更が可能となっている。この処理機能は、ノード内部における信号経路が光信号の波長(=色)による制約を受けないことから、前述した第1機能としてのColor-less機能を実現している。
Add/Drop部24は、Add(挿入)機能(Add部)として用いた現用系のcAWG24c及び予備系のcAWG24eと、Drop(分岐)機能(Drop部)として用いた現用系のcAWG24d及び予備系のcAWG24fとを備えて構成されている。
8×8のcAWG24c,24e及びcAWG24d,24fは、第2側ポートp01~p04及びp05~p08と、第1側ポートp1~p8とを備える。第1側ポートp1~p8毎のcAWG波長の帯域幅には、波長λ1~λ29(図4参照)のトランスポンダ信号が通過可能とする。
1つのcAWG波長の帯域幅は400GHzであり、入出力側各々の8つのポートp01~p08とポートp1~p8との透過帯域のチャネル間隔も400GHzであるとする。1つのトランスポンダ信号の帯域幅は50GHzであり、トランスポンダ信号のチャネル間隔も50GHzであるとする。
現用系のcAWG24cは、第2側ポートp01~p04が光ファイバ12側のWSS23cのポートに接続され、第2側ポートp05~p08が光ファイバ13側のWSS23bのポートに接続されている。cAWG24cの第1側ポートp1がトランスポンダ25aの送信側ポートに接続され、第1側ポートp2がトランスポンダ25bの送信側ポートに接続されている。
現用系のcAWG24dは、第2側ポートp01~p04が光ファイバ13側の光カプラ23aに接続され、第2側ポートp05~p08が光ファイバ12側の光カプラ23dに接続されている。cAWG24dの第1側ポートp1がトランスポンダ25aの受信側ポートに接続され、第1側ポートp2がトランスポンダ25bの受信側ポートに接続されている。
予備系のcAWG24eは、第2側ポートp01~p04が光ファイバ12側のWSS23cのポートに接続され、第2側ポートp05~p08が光ファイバ13側のWSS23bのポートに接続されている。cAWG24eの第1側ポートp1がトランスポンダ25cの送信側ポートに接続され、第1側ポートp2がトランスポンダ25dの送信側ポートに接続されている。
予備系のcAWG24fは、第2側ポートp01~p04が光ファイバ13側の光カプラ23aに接続され、第2側ポートp05~p08が光ファイバ12側の光カプラ23dに接続されている。cAWG24fの第1側ポートp1がトランスポンダ25cの受信側ポートに接続され、第1側ポートp2がトランスポンダ25dの受信側ポートに接続されている。
このような構成において、監視制御装置15の遠隔からのWSS23a,23bの制御により、Add/Drop部24を介したトランスポンダ25a~25dと光ファイバ12,13間で、任意波長の光信号を、次のように伝送又は遮断できる。この際のトランスポンダ25a~25dの波長変更制御も監視制御装置15から遠隔制御で行われる。但し、本説明は現用系に対して行う。
即ち、トランスポンダ25aから矢印Y1aで示す方向に例えば波長λ1の光信号(トランスポンダ信号)が出力されたとする。この波長λ1の光信号は、cAWG24cのポートp1へ入力され、ポートp01から光ファイバ12側のWSS23cへ出力される。WSS23cが波長λ1を伝送状態に制御されていれば、WSS23cは、波長λ1の光信号を、ファイバ12へ矢印Y1で示す方向へ伝送する。一方、WSS23cが波長λ1を遮断状態に制御されていれば、WSS23cは、波長λ1の光信号を遮断する。
このWSS23cの伝送又は遮断の制御は、光ファイバ13側のWSS23bにおいても同様に行われる。即ち、トランスポンダ25bから送信された矢印Y1bで示す例えば波長λ4の光信号が、WSS23bで光ファイバ13へ伝送又は遮断される。
また、光ファイバ13側の光カプラ23aは、光ファイバ13で伝送されて来た例えば波長λ3の光信号を分岐する。この分岐された波長λ3の光信号は、cAWG24dのポートp01から入力され、ポートp1から矢印Y1cで示すように、トランスポンダ25aに入力される。一方、波長λ3の光信号がcAWG24dのポートp2から出力された場合、矢印Y1dで示すように、トランスポンダ25bに入力される。
同様に、光ファイバ12側の光カプラ23dは、光ファイバ12で伝送されて来た例えば波長λ4の光信号を分岐する。この分岐された波長λ4の光信号は、cAWG24dのポートp01へ入力され、ポートp1から矢印Y1cで示すように、トランスポンダ25aに入力される。一方、波長λ4の光信号がcAWG24dのポートp2から出力されたとすると、矢印Y1dで示すように、トランスポンダ25dに入力される。
このような光信号の伝送において、監視制御装置15からの波長変更制御指示に応じて監視制御部21が、ノード11a~11dに対して次のように波長変更制御を行う。例えば、トランスポンダ25aから矢印Y1aで示すように、cAWG24cのポートp1へ波長λ1の光信号が送信されているとする。この場合に、トランスポンダ25aで光信号の波長λ1を波長λ4に変え、波長λ1を伝送する状態のWSS23cを遠隔制御により波長λ4を伝送する状態とすれば、波長変更後の波長λ4の光信号は、変更前の波長λ1の光信号と同一方路(矢印Y1)へ伝送できる。
ここで、cAWGであるcAWG24cでは、各ポートp1~p8の透過波長の帯域幅を、前述したように任意の例えば波長λ1~λ29(図4参照)のトランスポンダ信号が通過可能である。このため、上述したようにトランスポンダ25aからの光信号の波長λ1を波長λ4に変更しても、変更後の波長λ4の光信号は、変更前の波長λ1と同様に、cAWG24cのポートp1及びp01を介してWSS23cから同一の光ファイバ12へ伝送される。
つまり、前述した第1機能としてのColor-less機能によって、物理配線を変更することなく、トランスポンダからの光信号を別波長で同じ方路に出力できる。
また、トランスポンダ25aからの光信号の波長λ1を波長λxに変えた際に、波長変更制御によってWSS23bを波長λxの伝送状態に変更すれば、変更後の波長λxの光信号は、cAWG24cのポートp1及びp05を介してWSS23bから光ファイバ13へ、矢印Y2方向へ伝送される。
但し、図9の構成におけるトランスポンダ波長λ1は、図4を参照するように、cAWG波長λa1の帯域幅を通過してcAWG24cのポートp1及びp01を介してWSS23cへ送信され、トランスポンダ波長λxは、cAWG波長λa2の帯域幅を通過してcAWG24cのポートp1及びp05を介してWSS23bへ送信されるものとする。
つまり、前述した第2機能としてのDirection-less機能によって、物理配線を変更することなく、トランスポンダからの光信号を任意の方路、即ち別方路でも出力できる。
また、一方のトランスポンダ25aから波長λ1の光信号を、矢印Y1aで示すようにcAWG24cのポートp1,p01を経由してWSS23cへ送信されるように出力する。他方のトランスポンダ25bから同じ波長λ1の光信号を、矢印Y1bで示すようにcAWG24cのポートp2,p05を経由してWSS23bへ送信されるように出力する。この場合、同じ波長λ1の光信号が、cAWG24cの異なるポートを介して別の伝送路である光ファイバ12,13へ伝送されるので、衝突することは無い。
つまり、前述した第3機能としてのContention-less機能によって、物理配線を変更することなく、既設パスと別方路宛であれば、異なるトランスポンダから同じ波長で出力できる。
<光SW部及びAdd/Drop部の他の具体構成例>
図10は、本実施形態の光伝送システム10における光SW部23A及びAdd/Drop部24Aの他の具体的な構成を示すブロック図である。
図10に示す光SW部23Aが、上述した光SW部23(図9)と異なる点は、光カプラ23a,23dのみを備えることにある。また、Add/Drop部24Aが、上述したAdd/Drop部24(図9)と異なる点は、cAWG24c,24e及びcAWG24d,24fに加え、光カプラ23h,23i,23j,23kを備えたことにある。cAWG24c,24eと、このポートp01,p02に接続された光カプラ24h~24kを併合してAdd機能が構成される。また、cAWG24d,24fと、このポートp01,p02に接続された光カプラ24i,24jを併合してDrop機能が構成される。以降、Add機能に係るAWG24c,24eと、Drop機能に係るAWG24d,24fとも表現する。
光SW部23A内の光ファイバ13に接続された光カプラ23aは、Add/Drop部24A内の光カプラ23h,23iに接続されている。光ファイバ12に接続された光カプラ23dは、光カプラ23j,23kに接続されている。また、光カプラ23hは、cAWG24c及び24eの第2側ポートp01に接続されている。光カプラ23iは、cAWG24d及び24fの第2側ポートp01に接続されている。光カプラ23jは、cAWG24d及び24fの第2側ポートp02に接続されている。光カプラ23kは、cAWG24c及び24eの第2側ポートp02に接続されている。
このような構成において、監視制御装置15の遠隔制御によりトランスポンダ25a~25dの波長変更制御が行われるとする。但し、本説明は現用系に対して行う。
即ち、トランスポンダ25aから矢印Y1aで示す方向に例えば波長λ1の光信号が出力されたとする。この波長λ1の光信号は、Add機能に係るcAWG24cのポートp1へ入力され、ポートp01から光カプラ24h及び光カプラ23aを介して光ファイバ13の矢印Y2方向へ出力される。
光ファイバ13側の光カプラ23aには、光ファイバ13で伝送されて来た例えば波長λ3の光信号が入力される。この光信号は、光カプラ23aで分岐され、光カプラ24iを介してDrop機能に係るcAWG24dのポートp01から入力され、更にポートp1から矢印Y1cで示すように、トランスポンダ25aに入力される。一方、波長λ3の光信号がcAWG24dのポートp2から出力された場合、矢印Y1dで示すように、トランスポンダ25bに入力される。
次に、トランスポンダ25bから矢印Y1bで示す方向に例えば波長λ1の光信号が出力されたとする。この波長λ1の光信号は、Add機能に係るcAWG24cのポートp2へ入力され、ポートp02から光カプラ24k及び光カプラ23dを介して光ファイバ12の矢印Y1方向へ出力される。
光ファイバ12側の光カプラ23dには、光ファイバ12で伝送されて来た例えば波長λ3の光信号が入力される。この光信号は、光カプラ23dで分岐され、光カプラ24jを介してcAWG24dのポートp02から入力され、更にポートp1から矢印Y1cで示すように、トランスポンダ25aに入力される。一方、波長λ3の光信号がcAWG24dのポートp2から出力された場合、矢印Y1dで示すように、トランスポンダ25bに入力される。
このような光信号の伝送において、監視制御装置15からの波長変更制御指示に応じて監視制御部21が、ノード11a~11dに対して次のように波長変更制御を行う。例えば、トランスポンダ25aから矢印Y1aで示すように、cAWG24cのポートp1,p01を経由して光カプラ24h,23aへ波長λ1の光信号が送信されているとする。この場合に、トランスポンダ25aで光信号の波長λ1を波長λ4に変えても、cAWG24cの透過特性によって、波長変更後の波長λ4の光信号を、変更前の波長λ1の光信号と同一方路(矢印Y2)へ伝送できる。
ここで、cAWG24cでは、各ポートp1~p8の透過帯域の帯域幅に、前述したように任意の例えば波長λ1~λ29(図4参照)のトランスポンダ信号を通過可能とできる。このため、上述したようにトランスポンダ25aからの光信号の波長λ1を波長λ4に変更しても、変更後の波長λ4の光信号は、変更前の波長λ1と同様に、cAWG24cのポートp1及びp01を経由し、光カプラ24h,23aを介して同一の光ファイバ13へ伝送される。
つまり、前述した第1機能としてのColor-less機能によって、物理配線を変更することなく、トランスポンダからの光信号を別波長で同じ方路に出力できる。
また、トランスポンダ25aからの光信号の波長λ1を波長λxに変えた際に、cAWG24cがポートp1から波長λxを入力した場合に、ポートp02から出力されるという特性を有していれば、変更後の波長λxの光信号は、cAWG24cのポートp1及びp02を介して光カプラ24k,23dを介して光ファイバ12へ、矢印Y1方向へ伝送される。
つまり、前述した第2機能としてのDirection-less機能によって、物理配線を変更することなく、トランスポンダからの光信号を任意の方路、即ち別方路でも出力できる。
また、一方のトランスポンダ25aから波長λ1の光信号を、矢印Y1aで示すようにcAWG24cのポートp1,p01を経由して光カプラ24h,23aへ送信されるように出力する。他方のトランスポンダ25bから同じ波長λ1の光信号を、矢印Y1bで示すようにcAWG24cのポートp2,p02を経由して光カプラ24k,23dへ送信されるように出力する。この場合、同じ波長λ1の光信号が、cAWG24cの異なるポートp01,p02を介して別の伝送路である光ファイバ12,13へ伝送されるので、衝突することは無い。
つまり、前述した第3機能としてのContention-less機能によって、物理配線を変更することなく、既設パスと別方路宛であれば、異なるトランスポンダから同じ波長で出力できる。
<実施形態の効果>
本実施形態に係るノード11a~11dとしての光分岐挿入装置の効果について説明する。光分岐挿入装置は、通信ネットワークを構成する光伝送路に波長分割多重通信により伝送される光信号を、通信端末機31a~31nと接続されたトランスポンダ25a~25nとの間で分岐又は挿入するものである。
(1)光分岐挿入装置は、トランスポンダ25a~25nと光伝送路間に接続される各々複数の第1側ポート及び第2側ポートを有し、第1側ポート及び第2側ポートの個々の第1チャネル間隔を、トランスポンダ25a~25nのポートにおける光信号入出力の第2チャネル間隔の複数倍とし、第1チャネルに、1又は複数のトランスポンダ25a~25n又は光伝送路からの複数の異なる波長の光信号を通過可能としたcAWG24a,24bを備える。
そして、cAWG24a,24bは、第1側ポートの第1チャネルにトランスポンダ25a~25nからの光信号を通過させ、この通過する光信号を、複数の第2側ポートを当該第1側ポート並びに当該トランスポンダの出力光信号の波長に応じて決まる巡回関係で出力して光伝送路へ伝送し、当該光伝送路を伝送する光信号を第2側ポートの第1チャネルに通過させ、この通過する光信号を複数の第1側ポートを当該第1側ポート並びに当該トランスポンダの出力光信号の波長に応じて決まる巡回関係でトランスポンダ25a~25nへ出力する構成とした。
この構成によれば、cAWGの第1側ポート及び第2側ポートのチャネルに、1又は複数の異波長のトランスポンダ信号を通過できる。このため、トランスポンダ25a~25nからのトランスポンダ信号の波長(例えば波長λ1)を他の波長λ4に変更しても、変更後の波長λ4のトランスポンダ信号は、変更前の波長λ1と同様に、cAWG24a,24bの第1側ポート及び第2側ポートを介して同一方路の光伝送路へ伝送できる。つまり、光分岐挿入装置とトランスポンダ25a~25n装置間の物理配線を変更することなく、トランスポンダ25a~25nからの光信号であるトランスポンダ信号を任意の波長で同じ方路に出力できる。このため、本発明の光分岐挿入装置は、マルチキャストスイッチや光損失を補償するアンプを用いないので、装置コストや消費電力を低減できる。
(2)光伝送路が別経路の光伝送路を構成する際に、当該別経路の光伝送路とcAWG24a,24bとの間に、光信号を伝送又は遮断する状態となる光SW部23を備える。光SW部23は、トランスポンダ25a~25nでトランスポンダ信号の波長が別の波長に変更された際に、この変更されたトランスポンダ信号を含む光信号を別経路の光伝送路の双方又は何れか一方へ伝送する構成とした。
この構成によれば、光分岐挿入装置とトランスポンダ25a~25n装置間の物理配線を変更することなく、トランスポンダ25a~25nからの光信号を任意の方路、即ち別方路でも出力できる。
(3)cAWG24a,24b及びトランスポンダ25a~25nが各々複数存在する場合に、光SW部23は、異なるトランスポンダ25a~25nから送信され、異なるcAWG24a,24bの第1チャネルを通過した同波長のトランスポンダ信号を、別の光伝送路へ伝送する構成とした。
この構成によれば、光分岐挿入装置とトランスポンダ25a~25n装置間の物理配線を変更することなく、既設パスと別方路宛であれば、異なるトランスポンダ25a~25nから同じ波長で出力できる。
<cAWGの第1のポート数拡張構成>
図11は光伝送システムのAdd/Drop部におけるcAWGや光カプラ等を含むAdd部/Drop部の第1のポート数拡張構成を示すブロック図である。
図11に示すAdd/Drop部24Bの構成が、Add/Drop部24(図9)と異なる点は、cAWG24cの第1側ポートp1とトランスポンダ25aとの間に、1×2(又は1×N)の光カプラ24mを接続し、cAWG24dの第1側ポートp1とトランスポンダ25bとの間に、1×2の光カプラ24nを接続した(拡張案1)。更に、cAWG24eの第1側ポートp2とトランスポンダ25cとの間に、光アンプ24oを介して1×Nの光カプラ24qを接続し、cAWG24fの第1側ポートp2とトランスポンダ25rとの間に、光アンプ24pを介して1×Nの光カプラ24rを接続して構成した(拡張案2)ことにある。図11のAdd/Drop部24Bの構成において、拡張案1のみが搭載された構成又は、拡張案2のみが搭載された構成であってもよい。
ここで、cAWG24c,24eと、このポートp1,p2に接続された光カプラ24m,24qとを併合してAdd(挿入)機能(Add部)が構成される。また、cAWG24d,24fと、このポートp1,p2に接続された光カプラ24n,24rとを併合してDrop(分岐)機能(Drop部)が構成される。
図9に示すトランスポンダ25a~25dの接続可能数は、cAWG24c,24e及びcAWG24d,24fとしてのcAWGのポート数に依存した数となる。このため、Add/Drop部24Bに接続可能なトランスポンダ数に制限が生じる。
そこで、本実施形態では、上述したように、cAWG24c,24e及びcAWG24d,24fの1ポートp1又はp2と、トランスポンダ25a~25dとの間に、1×Nの光カプラ24m~24rを接続した。この接続によって例えば光カプラ24m~24rが1×2ポートであれば、cAWG24c,24e及びcAWG24d,24fの1ポートp1又はp2に、2つのトランスポンダ25a~25dを接続できる。
このため、拡張案1では、図9に示すcAWG24c,24e及びcAWG24d,24fへの接続構成よりも、2倍のトランスポンダを接続できる。
但し、拡張案2では、cAWG24e及びcAWG24fのポートp2に2つの1×Nの光カプラ24q,24rを接続したので、1×Nの光カプラ24q,24rで合波される光信号は、cAWG24e,24f(AWG)を通過する。この際、cAWG24e,24f(AWG)のポートp1~p8に対応したもののみ通過する。
従って、拡張案2では、実効的には、「AWGのチャネル間隔÷トランスポンダの出力光信号のチャネル間隔-1」だけの波長数Wxを、ポートp1~p8に入力可能となる。実質的な接続可能なトランスポンダ数の上限値は、「波長数Wx×AWGのポート数」となる。この際、光カプラ24q,24rによるN分岐で信号ロスが大きくなる。言い換えれば、光信号が所定値以下に減衰する。しかし、cAWG24e及びcAWG24fのポートp2と、2つの1×Nの光カプラ24q,24rとの各々の間に、アンプ24o,24pを接続して信号増幅を行い信号ロスを解消している。
このようなAdd/Drop部24Bの拡張構成によれば、1×Nの光カプラを介して、cAWGであるcAWG24c,24e及びcAWG24d,24fに接続可能なトランスポンダ数を増加できる。
<cAWGの第2のポート数拡張構成>
図12は光伝送システムのAdd/Drop部におけるcAWGを含むAdd部及びDrop部の第2のポート数拡張構成を示すブロック図である。
図12に示すAdd/Drop部24Cの構成が、図9に示したAdd/Drop部24と異なる点は、光ファイバ12,13双方に介挿されたWSS23c,23bに、既存接続のcAWG24cに加えて、cAWG24c1をパラレルに接続したことにある。但し、cAWG24c,24e及びcAWG24d,24fと、cAWG24c1との第2側ポートは、p01,p02と、p03,p04の4ポートであるとする。
上記パラレル接続の際に、当該接続対象のcAWG24c1のポート透過波長(対象波長λjとする)を、既存接続のcAWG24cのポート透過波長(基準波長λkとする)に対して、図13に示すような複数の関係とする。
第1の関係は、図13に符号0で示す基準波長λkの中心周波数fkに対して、符号1で示す対象波長λj1の中心周波数fj1を合わせる関係とする。
第2の関係は、基準波長λkの中心周波数fkに対して、符号2で示す対象波長λj2の中心周波数fj2を、波長の半分ずらす関係とする。
第3の関係は、基準波長λkの中心周波数fkに対して、符号3で示す対象波長λj3の中心周波数fj3を、波長1つ分ずらす関係とする。
この他、対象波長λjに、第2の関係と第3の関係との双方の特性を持たせてもよい。
このように、WSS23,23bの既存接続の1×NのcAWG24cに加えて、1×NのcAWG24c1をパラレルに新規接続すれば、新規接続されたcAWG24c1のN個のポート分のトランスポンダを増やして接続できる。つまり、cAWGの第2のポート数拡張構成によれば、WSSにパラレルにcAWGを新規接続するので、Add/Drop部24Cに接続可能なトランスポンダ数を増加できる。
<シングルキャリア光パスとマルチキャリア光パスの混在構成>
図14は光伝送システムにおけるシングルキャリア光パスとマルチキャリア光パスの混在構成を示すブロック図である。
図14に示すAdd/Drop部24Dの混在構成は、図9に示したAdd/Drop部24の構成要素に、次の構成要素を加えて構成してある。即ち、図14のAdd/Drop部24Dに示すように、cAWG24c及びcAWG24dの第1側ポートp1に、1×2の光カプラ24s,24tを追加接続(第1追加構成)する。cAWG24e及びcAWG24fの第1側ポートp1に、光アンプ24o,24pを介して1×4の光カプラ24q,24rを追加接続(第2追加構成)して構成した。
但し、cAWG24c,24eと、このポートp1に接続された光カプラ24s,24tを併合してAdd機能が構成される。AWG24d,24fと、このポートp1に接続された光カプラ24q,24rを併合してDrop機能が構成される。
更に、上記接続した1×2の光カプラ24s,24tに、2ポートずつの送信ポートp11,p12と受信ポートp13,p14を有するマルチキャリア光パス用のトランスポンダ25fを接続した。更には、上記接続した1×4の光カプラ24q,24rに、4ポートずつの送信ポートp21,p22,p23,p24と受信ポートp25,p26,p27,p28を有するマルチキャリア光パス用のトランスポンダ25gを接続した。また、cAWG24c,24e及びcAWG24d,24fの第1側ポートp1~p8の内の1つのポート(例えばポートp2)に、シングルキャリア光パス用のトランスポンダ25hを接続した。
マルチキャリア光パス用のトランスポンダ25fの2つの送信ポートp11,p12からは、図15に示す波長λ1の光信号と波長λ2の光信号とが重畳されたマルチキャリア光信号M1が送信される。この送信されたマルチキャリア光信号M1は、光カプラ24s及び光カプラ24hを介してAdd機能に係るcAWG24cのポートp1に入力される。この入力後、cAWG24cのポートp01から出力され、WSS23cを介して光ファイバ12に矢印Y1方向へ伝送される。
一方、光ファイバ13側の光カプラ23aで分岐されたマルチキャリア光信号(図15のマルチキャリア光信号M1参照)は、Drop機能に係るcAWG24dのポートp01に入力され、ポートp1から光カプラ24tを介してトランスポンダ25fの受信ポートp13,p14に入力される。
また、シングルキャリア光パス用のトランスポンダ25hの送信ポートからは、図示せぬ例えば波長λ3のシングルキャリア光信号が送信されて、cAWG24cのマルチキャリア光パス以外のポート(例えばポートp2)に入力される。一方、光ファイバ13側の光カプラ23aで分岐されたシングルキャリア光信号は、cAWG24dのポートp02,p2を介してトランスポンダ25hの受信ポートに入力される。
この他、トランスポンダ25fの2つの送信ポートp11,p12から、図示せぬ波長λ41と波長λ42の2つの光信号が重畳されたマルチキャリア光信号M2(図15のマルチキャリア光信号M1参照)を送信することも可能である。この場合、送信されたマルチキャリア光信号M2を、光カプラ24sを経由後、cAWG24cのポートp1からポートp05を経由し、WSS23bを介して光ファイバ13の矢印Y2方向へ伝送できる。
このようにシングルキャリア光パスとマルチキャリア光パスを混在させることができる。
次に、もう一方のマルチキャリア光パス用のトランスポンダ25gにおける4つの送信ポートp21~p24からは、4つの波長λ1~λ4(図示せず)の各光信号を重畳したマルチキャリア光信号M3を送信できる。この送信されたマルチキャリア光信号M3は、光カプラ24qを介してAdd機能に係るcAWG24eのポートp1に入力される。この入力後、cAWG24eの例えばポートp05から出力され、WSS23bを介して光ファイバ13に矢印Y2方向へ伝送される。
このように、4波長λ1~λ4の各光信号を重畳したマルチキャリア光信号M3を送信すれば、同一cAWG(cAWG24e参照)のポートに波長数の多い信号(マルチキャリア光信号M3参照)を入力できるので、1方路で大容量データ伝送が可能となる。
また、トランスポンダ25gの4つの送信ポートp21~p24の内、2ポートp21,P22から2波長λ1,λ2(図示せず)の各光信号を重畳したマルチキャリア光信号M4を送信し、他の2ポートp23,P24から2波長λ41,λ42(図示せず)の各光信号を重畳したマルチキャリア光信号M5を送信するようにしてもよい。
この場合、光カプラ24qを経由後、マルチキャリア光信号M4,M5がcAWG24eのポートp1に入力される。この入力されたマルチキャリア光信号M4は、WSS23bを介して光ファイバ13に矢印Y2方向へ伝送される。一方、入力されたマルチキャリア光信号M5は、WSS23cを介して光ファイバ12に矢印Y1方向へ伝送される。
このように、1つのマルチキャリア光信号M4又はM5に重畳される光信号数を減らして異なる光ファイバ12,13で相反方向へ伝送するようにした場合、両系でのデータ伝送が可能となる。
<ガード機能及び監視機能の構成>
図16は本実施形態の光伝送システムにおけるガード機能及び監視機能の構成を示すブロック図である。但し、図16に示す構成において、図10に示した構成には同一符号を付し、その説明を省略する。
図16に示す構成は、光SW部23Bの光ファイバ13側の光カプラ23aの入力側に光アンプ23fを接続すると共に、出力側に光アンプ23gを接続し、光ファイバ12側の光カプラ23dの入力側に光アンプ23iを接続すると共に、出力側に光アンプ23hを接続してある。
ここで、光ファイバ12,13による双方向にパスが張られている場合、矢印Y1で示す一方から他方へ向かう右回りのパスと、矢印Y2で示す他方から一方へ向かう左回りのパスとがある。各パスには、光カプラ23a,23d及びcAWG24Aを介してトランスポンダ25aが接続されている。このトランスポンダ25aと光ファイバ12,13を介して通信を行う図示せぬ対向側トランスポンダも接続されている。
この構成の場合に、例えば、何らかの理由によってトランスポンダ25aの出力波長が変化した場合に、意図していない方路に光信号が出力され、他の光信号の衝突やクロストークによるペナルティを引き起こす可能性がある。例えば、トランスポンダ25aが波長λ1から波長λ2に変更した際に、何らかの理由によって、別の波長λ4に変更されてしまった場合に、上記ペナルティが生じる可能性がある。
そこで、監視制御部21が、光ファイバ12,13に介挿された光カプラ23a,23dの入出力側に接続されている光アンプ23f~23iの入力パワーと、入力波長数とを監視する。監視制御部21は、その監視する入力パワー又は入力波長数が、監視制御装置15から指示されるパス生成制御のパス設定情報に含まれる入力パワー又は入力波長数と、所定値以上乖離する場合に、トランスポンダ25aの出力を停止する。この際、トランスポンダ25aの対向側トランスポンダの出力も必要に応じて停止する。これによって、上述したトランスポンダ25aの出力波長が意図せぬ変化を行った際に、異なる方路に光信号が出力され、他の光信号の衝突やクロストークによるペナルティを引き起こすことを防止できる。
また、トランスポンダ25aの受信部が、受光パワーが基準値と異なった際に、この誤り情報を監視制御部21に通知して、監視制御部21がトランスポンダ25a及び対向側トランスポンダの出力を停止するようにしてもよい。
その他、具体的な構成について、本発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
10 光伝送システム
11a,11b,11c,11d ノード(光分岐挿入装置)
12,13 光ファイバ
15 監視制御装置
15a NBI
15b SBI
15c パス計算部
15d DB
16 上位装置
21 監視制御部
23f~23i,24o,24p 光アンプ
23 光SW部
24 Add/Drop部
24a,24b cAWG
24c,24e cAWG
24d,24f cAWG
23a,23d,24h~24k,24m,24n,24q,24r 光カプラ
25a,25b,…,25n トランスポンダ
31a,31b,…,31n 通信端末機

Claims (7)

  1. 通信ネットワークを構成する光伝送路に波長分割多重通信により伝送される光信号を、通信端末機と接続されたトランスポンダとの間で分岐又は挿入する光分岐挿入装置であって、
    記トランスポンダと前記光伝送路間に接続される各々複数の第1側ポート及び第2側ポートを有し、第1側ポート及び第2側ポートの個々の第1チャネル間隔を、前記トランスポンダに入出力される光信号の第2チャネル間隔の複数倍とし、第1チャネルに、1又は複数の前記トランスポンダ又は前記光伝送路からの複数の異なる波長の光信号を通過又は透過可能としたcAWG(cyclic Arrayed Waveguide Gratings)を備え、
    前記cAWGは、前記第1側ポートの第1チャネルに、前記トランスポンダからの複数波長の光信号を順に通過させ、この通過する複数波長の光信号を、規則的に周回性を持って第2側ポートから出力して前記光伝送路へ伝送し、当該光伝送路から伝送されてきた複数波長の光信号を第2側ポートの第1チャネルに通過させ、この通過する光信号を異なる波長毎に対応付けられた該当のトランスポンダに出力し、
    前記光伝送路が別経路の光伝送路を構成する際に、当該別経路の光伝送路と前記cAWGとの間に、光信号を伝送又は遮断する状態となる光SW(Switch)部を備え、
    前記光SW部は、前記トランスポンダの光信号であるトランスポンダ信号の波長が別の波長に変更された際に、この変更されたトランスポンダ信号を前記別経路の光伝送路へ伝送する
    ことを特徴とする光分岐挿入装置。
  2. 前記cAWG及び前記トランスポンダが各々複数存在する場合に、
    前記光SW部は、異なるトランスポンダから送信され、異なるcAWGの第1チャネルを通過した同波長のトランスポンダ信号を、別の光伝送路へ伝送する
    ことを特徴とする請求項に記載の光分岐挿入装置。
  3. 前記cAWGと前記トランスポンダとの間に、当該cAWGのポートと接続可能なポートと、複数の前記トランスポンダを接続可能なポートとを有する1×N光カプラを接続し、
    前記cAWGと前記1×N光カプラとの間に光アンプを接続する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の光分岐挿入装置。
  4. 前記光SW部は、前記光伝送路に伝送される光信号の波長の合分波並びに方路切替を行うWSS(Wavelength Selective Switch)を備え、
    前記WSSに、前記cAWGをパラレルに接続した
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の光分岐挿入装置。
  5. 通信ネットワークを構成する光伝送路に波長分割多重通信により伝送される光信号を、通信端末機と接続されたトランスポンダとの間で分岐又は挿入する光分岐挿入装置であって、
    前記トランスポンダと前記光伝送路間に接続される各々複数の第1側ポート及び第2側ポートを有し、第1側ポート及び第2側ポートの個々の第1チャネル間隔を、前記トランスポンダに入出力される光信号の第2チャネル間隔の複数倍とし、第1チャネルに、1又は複数の前記トランスポンダ又は前記光伝送路からの複数の異なる波長の光信号を通過又は透過可能としたcAWGを備え、
    前記cAWGは、前記第1側ポートの第1チャネルに、前記トランスポンダからの複数波長の光信号を順に通過させ、この通過する複数波長の光信号を、規則的に周回性を持って第2側ポートから出力して前記光伝送路へ伝送し、当該光伝送路から伝送されてきた複数波長の光信号を第2側ポートの第1チャネルに通過させ、この通過する光信号を異なる波長毎に対応付けられた該当のトランスポンダに出力し、
    前記cAWGと前記トランスポンダとの間に、
    前記cAWGと接続するポートと、複数の前記トランスポンダを接続可能なポートとを有する1×N光カプラとを接続して備え、
    前記1×N光カプラのN個のポートに、複数ポートずつの送受信ポートを有するマルチキャリア光パス用のトランスポンダを接続し、前記cAWGに、シングルキャリア光パス用のトランスポンダを接続した
    ことを特徴とする光分岐挿入装置。
  6. 請求項1~の何れか1項に記載の光分岐挿入装置と、当該光分岐挿入装置に離間して接続され、当該光分岐挿入装置に光パス生成制御及び波長変更制御の指示を行う監視制御装置とを備え、
    前記光分岐挿入装置は、前記指示された光パス生成制御及び波長変更制御を行い、当該光分岐挿入装置内において光パスの生成及び光信号の波長の変更を行う監視制御部を備える
    ことを特徴とする光伝送システム。
  7. 前記光分岐挿入装置は、光伝送路に接続されて光信号を分岐又は結合する光カプラと、この光カプラの入出力側に接続された光アンプとを備え、
    前記監視制御部は、前記光アンプの入力パワー又は入力光信号の波長数が、前記監視制御装置から指示されるパス生成制御時の入力パワー又は入力光信号の波長数と所定値以上乖離する場合に、前記光カプラとの間で光信号を送受信するトランスポンダの出力を停止する制御を行う
    ことを特徴とする請求項に記載の光伝送システム。
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