本発明は、中心の中性ドナー基および2個のフェノレートドナーを特徴とするジアニオン性三座配位子の遷移金属錯体を含む新しい触媒ファミリーであって、この三座配位子が金属中心に配位して2個の8員環を形成する、新しい触媒ファミリーに関する。このタイプの錯体では、中心の中性ドナーが複素環式基であることが有利である。ヘテロ原子に対してアルファ位の水素が複素環式基にないことが特に有利である。このタイプの錯体では、フェノレートが1個または複数の環式三級アルキル置換基で置換されていることも有利である。環式三級アルキル置換フェノレートの使用は、高分子量ポリマーを生成するこの触媒の能力を改善することが示される。
置換ビス(フェノレート)配位子(アダマンタニル置換ビス(フェノレート)配位子など)の錯体が本明細書において調製され、特徴付けられた。この錯体は、非配位性アニオン活性化剤またはアルモキサン活性化剤などの活性化剤と組み合わせられたとき、活性オレフィン重合触媒を生成する。有用なビス(アリールフェノレート)ピリジン錯体は、2個の8員環の形成と共に4族遷移金属に配位された三座ビス(アリールフェノレート)ピリジン配位子を含む。
本発明は、3~6族金属またはランタニド金属から選択される金属と、2個のアニオン性ドナー基および中性ルイス塩基ドナーを含む三座ジアニオン性配位子とを含み、中性ルイス塩基ドナーが2個のアニオン性ドナー間で共有結合されており、金属-配位子錯体が一対の8員メタラサイクル環を特徴とする、金属錯体にも関する。
本発明は、本明細書に記載の活性化剤と、1種または複数種の触媒化合物とを含む触媒系に関する。
本発明は、1種または複数種のオレフィンを本明細書に記載された活性化剤と触媒化合物とを含む触媒系と接触させることを含む、本明細書に記載された触媒化合物を使用してオレフィンを重合するプロセスにも関する。
本開示は、本明細書に記載の遷移金属化合物と活性化剤化合物とを含む触媒系、オレフィンを重合するための触媒系中の遷移金属化合物を活性化するためのこのような活性化剤化合物の使用、およびオレフィンを重合するためのプロセスであって、1種または複数種のオレフィンを遷移金属化合物と活性化剤化合物とを含む触媒系と重合条件下で接触させることを含み、トルエンなどの芳香族溶媒が不在である(例えば、活性化剤のモル数に対してゼロmol%で存在する、代わりに1mol%未満で存在し、好ましくは触媒系、重合反応および/または生成されたポリマーは、トルエンなどの「検出可能な芳香族炭化水素溶媒」を含まない)、プロセスにも関する。本開示において、「検出可能な芳香族炭化水素溶媒」は、気相クロマトグラフィーにより測定される0.1mg/m2以上を意味する。本開示において、「検出可能なトルエン」は、気相クロマトグラフィーにより測定される0.1mg/m2以上を意味する。
本明細書において生成されたポリアルファ-オレフィンは、好ましくは、0ppm(代わりに1ppm未満、代わりに2ppm未満、代わりに5ppm未満)の残留芳香族炭化水素を含む。好ましくは、本明細書において生成されたポリアルファ-オレフィンは、0ppm(代わりに1ppm未満)の残留トルエンを含む。
本明細書において使用される触媒系は、好ましくは、0ppm(代わりに1ppm未満)の残留芳香族炭化水素を含む。好ましくは、本明細書において使用される触媒系は、0ppm(代わりに1ppm未満)の残留トルエンを含む。
本明細書において生成されたポリアルファ-オレフィンは、好ましくは、5質量%以下のトルエンなどの芳香族炭化水素、(代わりに4質量%以下、代わりに3質量%以下、代わりに2質量%以下、代わりに1質量%以下、代わりに0.5質量%以下、代わりに50ppm未満、代わりに5ppm未満)のトルエンなどの残留芳香族炭化水素を含む。
触媒化合物
「触媒」、「化合物」、「触媒化合物」および「錯体」という用語は、適した活性化剤と組み合わせられたときオレフィン重合触媒を生成する遷移金属またはランタニド金属錯体を表すために同義で使用され得る。
本発明の触媒錯体は、元素周期表の3、4、5もしくは6族金属またはランタニド金属から選択される金属と、2個のアニオン性ドナー基および中性複素環式ルイス塩基ドナーを含む三座ジアニオン性配位子とを含み、この複素環式ドナーは、2個のアニオン性ドナー間で共有結合されている。好ましくはジアニオン性三座配位子は、中心の複素環式ドナー基および2個のフェノレートドナーを特徴とし、この三座配位子は、金属中心に配位して2個の8員環を形成する。
金属は、好ましくは、3、4、5または6族元素から選択される。好ましくは金属(M)は4族金属である。最も好ましくは金属(M)は、ジルコニウムまたはハフニウムである。
好ましくは複素環式ルイス塩基ドナーは、窒素または酸素ドナー原子を特徴とする。好ましい複素環式基には、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、トリアジン、チアゾール、イミダゾール、チオフェン、オキサゾール、チアゾール、フランおよびそれらの置換変種の誘導体が含まれる。好ましくはドナー原子に対してアルファ位の水素が複素環式ルイス塩基にない。特に好ましい複素環式ルイス塩基ドナーには、ピリジン、3-置換ピリジンおよび4-置換ピリジンが含まれる。
三座ジアニオン性配位子のアニオン性ドナーは、アリールチオレート、フェノレートまたはアニリドでよい。好ましいアニオン性ドナーはフェノレートである。三座ジアニオン性配位子が金属中心に配位して、対称鏡面がない錯体を形成することが好ましい。三座ジアニオン性配位子が金属中心に配位して、2回回転対称軸を有する錯体を形成することが好ましく、ビス(フェノレート)錯体の対称性を決定するとき、金属およびジアニオン性三座配位子のみが考慮される(すなわち、残りの配位子を無視する)。
本発明において有用なビス(フェノレート)配位子は、好ましくは、一対の8員メタラサイクル環が形成されるように金属Mに配位する三座ジアニオン性配位子である。ビス(フェノレート)配位子は、金属を包んで、2回回転軸を有する錯体を形成し、したがって、錯体にC2対称性を与える。C2幾何構造および8員メタラサイクル環は、この錯体をポリオレフィン、特にアイソタクチックポリ(アルファオレフィン)の生成に効果的な触媒成分にするこの錯体の特徴である。錯体が鏡面(Cs)対称性を有するように配位子が金属に配位された場合は、触媒はアタクチックポリ(アルファオレフィン)のみを生成すると予想され、これらの対称性-反応性の規則は、Bercaw, J. E. (2009)によりMacromolecules, v.42, pp. 8751-8762にまとめられている。本発明の錯体の8員メタラサイクル環の対は、触媒活性、温度安定性およびモノマー連鎖(enchainment)のiso選択性に有利である注目すべき特徴でもある。より小さい6員メタラサイクル環を特徴とする関連する4族錯体は、オレフィン重合において使用されるとC2対称錯体およびCs対称錯体の混合物を生成することが既知であり(Macromolecules 2009, 42, 8751-8762)、したがって、高アイソタクチックポリ(アルファオレフィン)の生成によく適していない。
本発明において酸素ドナー基を含むビス(フェノレート)配位子(すなわち、式(I)中、E=E’=酸素)は、好ましくは、アルキル、置換アルキル、アリールまたは他の基で置換されている。酸素ドナー原子に隣接する環位置で各フェノレート基が置換されていることが有利である。酸素ドナー原子に隣接する位置にある置換基が、1~20個の炭素原子を含むアルキル基であることが好ましい。酸素ドナー原子の隣の位置にある置換基が、1個もしくは複数の5または6員環を有する非芳香族環式アルキル基であることが好ましい。酸素ドナー原子の隣の位置にある置換基が環式三級アルキル基であることが好ましい。酸素ドナー原子の隣の位置にある置換基がアダマンタン-1-イルまたは置換アダマンタン-1-イルであることが非常に好ましい。
中性複素環式ルイス塩基ドナーは、複素環式ルイス塩基をフェノレート基に結合する「リンカー基」を介して2個のアニオン性ドナー間で共有結合されている。「リンカー基」は、式(I)中、(A3A2)および(A2’A3’)により示されている。各リンカー基の選択は、生成されたポリ(アルファオレフィン)のタクチシチーなどの触媒性能に影響し得る。各リンカー基は、典型的には、2原子長である二価C2-C40基である。一方または両方のリンカー基は、独立してフェニレン、置換フェニレン、ヘテロアリール、ビニレン、または2炭素長の非環式リンカー基でよい。一方または両方のリンカー基がフェニレンであるとき、フェニレン基上のアルキル置換基は、触媒性能を最適化するように選ばれてよい。典型的には、一方または両方のフェニレンは非置換でよく、またはメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、エイコシルもしくはそれらの異性体(例えばイソプロピルなど)などのC1-C20アルキルで独立して置換されてよい。
本発明はさらに、式(I)により表される触媒化合物、およびこのような化合物を含む触媒系に関する。
(I)
(式中、
Mは、3、4、5もしくは6族遷移金属またはランタニド(Hf、ZrまたはTiなど)であり、
EおよびE’は、それぞれ独立してO、SまたはNR
9(式中、R
9は、独立して水素、C
1-C
40ヒドロカルビル、C
1-C
40置換ヒドロカルビルまたはヘテロ原子含有基である)、好ましくはOであり、好ましくはEおよびE’の両方がOであり、
Qは、金属Mに対して供与結合を形成する14、15または16族原子であり、好ましくはQは、C、O、SまたはNであり、より好ましくはQは、C、NまたはOであり、最も好ましくはQはNであり、
A
1QA
1’は、3原子架橋を介してA
2をA
2’に連結する、4~40個の非水素原子を含む複素環式ルイス塩基の一部であり(A
1とA
1’とを結合する曲線と組み合わさったA
1QA
1’は複素環式ルイス塩基を表す)、3原子架橋の中心原子はQであり、A
1およびA
1’は、独立してC、NまたはC(R
22)(式中、R
22は、水素、C
1-C
20ヒドロカルビルおよびC
1-C
20置換ヒドロカルビルから選択される)である。好ましくはA
1およびA
1’はCであり、
は、オルト-フェニレン、置換オルト-フェニレン、オルト-アレーン、インドレン、置換インドレン、ベンゾチオフェン、置換ベンゾチオフェン、ピロレン(pyrrolene)、置換ピロレン、チオフェン、置換チオフェン、1,2-エチレン(-CH
2CH
2-)、置換1,2-エチレン、1,2-ビニレン(-HC=CH-)または置換1,2-ビニレンなど、2原子架橋を介してA
1をE結合アリール基に連結する、2~40個の非水素原子を含む二価基であり、好ましくは
は、二価ヒドロカルビル基であり、
は、オルト-フェニレン、置換オルト-フェニレン、オルト-アレーン、インドレン、置換インドレン、ベンゾチオフェン、置換ベンゾチオフェン、ピロレン、置換ピロレン、チオフェン、置換チオフェン、1,2-エチレン(-CH
2CH
2-)、置換1,2-エチレン、1,2-ビニレン(-HC=CH-)または置換1,2-ビニレンなど、2原子架橋を介してA
1’をE’結合アリール基に連結する、2~40個の非水素原子を含む二価基であり、好ましくは
は、二価ヒドロカルビル基であり、
各Lは、独立してルイス塩基であり、
各Xは、独立してアニオン性配位子であり、
nは、1、2または3であり、
mは、0、1または2であり、
n+mは4以下であり、
R
1、R
2、R
3、R
4、R
1’、R
2’、R
3’およびR
4’のそれぞれは、独立して水素、C
1-C
40ヒドロカルビル、C
1-C
40置換ヒドロカルビル、ヘテロ原子もしくはヘテロ原子含有基であり(好ましくはR
1’およびR
1は、独立して環式三級アルキル基などの環式基である)、またはR
1およびR
2、R
2およびR
3、R
3およびR
4、R
1’およびR
2’、R
2’およびR
3’、R
3’およびR
4’のうちの1つまたは複数が結合されて、5個、6個、7個または8個の環原子をそれぞれ有し、かつ環上の置換基が結合して追加の環を形成することができる1個もしくは複数の置換ヒドロカルビル環、非置換ヒドロカルビル環、置換複素環式環または非置換複素環式環を形成してよく、
任意の2個のL基が互いに結合されて二座ルイス塩基を形成してよく、
X基がL基に結合されてモノアニオン性二座基を形成してよく、
任意の2個のX基が互いに結合されてジアニオン性配位子基を形成してよい)
本発明は、さらに、式(II)により表される触媒化合物、およびこのような化合物を含む触媒系に関する。
(II)
(式中、
Mは、3、4、5もしくは6族遷移金属またはランタニド(Hf、ZrまたはTiなど)であり、
EおよびE’は、それぞれ独立してO、SまたはNR
9(式中、R
9は、独立して水素、C
1-C
40ヒドロカルビル、C
1-C
40置換ヒドロカルビルまたはヘテロ原子含有基である)、好ましくはOであり、好ましくはEおよびE’の両方がOであり、
各Lは、独立してルイス塩基であり、
各Xは、独立してアニオン性配位子であり、
nは、1、2または3であり、
mは、0、1または2であり、
n+mは4以下であり、
R
1、R
2、R
3、R
4、R
1’、R
2’、R
3’およびR
4’のそれぞれは、独立して水素、C
1-C
40ヒドロカルビル、C
1-C
40置換ヒドロカルビル、ヘテロ原子もしくはヘテロ原子含有基であり、またはR
1およびR
2、R
2およびR
3、R
3およびR
4、R
1’およびR
2’、R
2’およびR
3’、R
3’およびR
4’のうちの1つまたは複数が結合されて、5個、6個、7個または8個の環原子をそれぞれ有し、かつ環上の置換基が結合して追加の環を形成することができる1個もしくは複数の置換ヒドロカルビル環、非置換ヒドロカルビル環、置換複素環式環または非置換複素環式環を形成してよく、
任意の2個のL基が互いに結合されて二座ルイス塩基を形成してよく、
X基がL基に結合されてモノアニオン性二座基を形成してよく、
任意の2個のX基が互いに結合されてジアニオン性配位子基を形成してよく、
R
5、R
6、R
7、R
8、R
5’、R
6’、R
7’、R
8’、R
10、R
11およびR
12のそれぞれは、独立して水素、C
1-C
40ヒドロカルビル、C
1-C
40置換ヒドロカルビル、ヘテロ原子もしくはヘテロ原子含有基であり、またはR
5およびR
6、R
6およびR
7、R
7およびR
8、R
5’およびR
6’、R
6’およびR
7’、R
7’およびR
8’、R
10およびR
11もしくはR
11およびR
12のうちの1つまたは複数が結合されて、5個、6個、7個または8個の環原子をそれぞれ有し、かつ環上の置換基が結合して追加の環を形成することができる1個もしくは複数の置換ヒドロカルビル環、非置換ヒドロカルビル環、置換複素環式環または非置換複素環式環を形成してよい)
金属(M)は、好ましくは、3、4、5または6族元素、より好ましくは4族から選択される。最も好ましくは金属(M)は、ジルコニウムまたはハフニウムである。
(式(I)中の)中性複素環式ルイス塩基のドナー原子Qは、好ましくは窒素、炭素または酸素である。好ましいQは窒素である。
中性複素環式ルイス塩基基の非限定的な例には、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、トリアジン、チアゾール、イミダゾール、チオフェン、オキサゾール、チアゾール、フランおよびそれらの置換変種の誘導体が含まれる。好ましい複素環式ルイス塩基基には、ピリジン、ピラジン、チアゾールおよびイミダゾールの誘導体が含まれる。
(式I中の)複素環式ルイス塩基の各A1およびA1’は、独立してC、NまたはC(R22)(式中、R22は、水素、C1-C20ヒドロカルビルおよびC1-C20置換ヒドロカルビルから選択される)である。好ましくはA1およびA1’は炭素である。Qが炭素であるとき、A1およびA1’が窒素およびC(R22)から選択されることが好ましい。Qが窒素であるとき、A1およびA1’が炭素であることが好ましい。Q=窒素およびA1=A1’=炭素であることが好ましい。Qが窒素または酸素であるとき、式(I)中の複素環式ルイス塩基が、A1またはA1’原子に結合されたいかなる水素原子も有さないことが好ましい。これが好ましいのは、触媒活性種の安定性を低下させる望まれない分解反応をそれらの位置の水素が経る恐れがあると考えられるからである。
A1とA1’とを結合する曲線と組み合わさったA1QA1’により表される(式Iの)複素環式ルイス塩基は、好ましくは以下から選択され、各R23基は、水素、ヘテロ原子、C1-C20アルキル、C1-C20アルコキシド、C1-C20アミドおよびC1-C20置換アルキルから選択される。
いくつかの実施形態において、A1とA1’とを結合する曲線と組み合わさったA1QA1’により表される(式(I)の)複素環式ルイス塩基は、環ヘテロ原子であるQを有する、1個の環ヘテロ原子を含む6員環、または1個もしくは2個の環ヘテロ原子を含むが、環炭素であるQを有する5員環である。代わりに、A1とA1’とを結合する曲線と組み合わさったA1QA1’により表される(式(I)の)複素環式ルイス塩基は、環ヘテロ原子であるQを有する、1個または複数の環ヘテロ原子を含む5員環ではない。
式(I)または(II)中、EおよびE’は、酸素またはNR9(式中、R9は、独立して水素、C1-C40ヒドロカルビル、C1-C40置換ヒドロカルビルまたはヘテロ原子含有基である)からそれぞれ選択される。EおよびE’が酸素であることが好ましい。Eおよび/またはE’がNR9であるとき、R9がC1-C20ヒドロカルビル、アルキルまたはアリールから選択されることが好ましい。1つの実施形態において、EおよびE’は、O、SまたはN(アルキル)またはN(アリール)(式中、アルキルは、好ましくは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル(dodceyl)および同種のものなどのC1-C20アルキルであり、アリールは、フェニル、ナフタレニル、ベンジル、メチルフェニルおよび同種のものなどのC6-C40アリール基である)からそれぞれ選択される。
実施形態において、
は、独立してC
1-C
12ヒドロカルビル基などの二価ヒドロカルビル基である。
式(I)または(II)の錯体では、EおよびE’が酸素であるとき、酸素原子の隣の位置(すなわち、式(I)または(II)中、R
1およびR
1’)で各フェノレート基が置換されていることが有利である。したがって、EおよびE’が酸素であるとき、R
1およびR
1’のそれぞれが、独立してC
1-C
40ヒドロカルビル、C
1-C
40置換ヒドロカルビル、ヘテロ原子またはヘテロ原子含有基であることが好ましく、より好ましくは、R
1およびR
1’のそれぞれは、独立して1個もしくは複数の5または6員環を有する非芳香族環式アルキル基(シクロヘキシル、シクロオクチル、アダマンタニルまたは1-メチルシクロヘキシルまたは置換アダマンタニルなど)、最も好ましくは非芳香族環式三級アルキル基(1-メチルシクロヘキシル、アダマンタニルまたは置換アダマンタニルなど)である。
式(I)または(II)の本発明のいくつかの実施形態において、R
1およびR
1’のそれぞれは、独立して三級ヒドロカルビル基である。式(I)または(II)の本発明の他の実施形態において、R
1およびR
1’のそれぞれは、独立して環式三級ヒドロカルビル基である。式(I)または(II)の本発明の他の実施形態において、R
1およびR
1’のそれぞれは、独立して多環式三級ヒドロカルビル基である。
式(I)または(II)の本発明のいくつかの実施形態において、R
1およびR
1’のそれぞれは、独立して三級ヒドロカルビル基である。式(I)または(II)の本発明の他の実施形態において、R
1およびR
1’のそれぞれは、独立して環式三級ヒドロカルビル基である。式(I)または(II)の本発明の他の実施形態において、R
1およびR
1’のそれぞれは、独立して多環式三級ヒドロカルビル基である。
リンカー基(すなわち、式(I)中の
)は、それぞれ好ましくはオルト-フェニレン基の一部、好ましくは置換オルト-フェニレン基の一部である。式(II)のR
7位およびR
7’位が水素、またはメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、エイコシルもしくはそれらの異性体(例えばイソプロピル(iospropyl)など)などのC
1-C
20アルキルであることが好ましい。高タクチシチーを有するポリマーを目標とする適用については、式(II)のR
7位およびR
7’位がC
1-C
20アルキルであることが好ましく、R
7およびR
7’の両方がC
1-C
3アルキルであることが最も好ましい。
本明細書の式(I)の実施形態において、Qは、C、NまたはOであり、好ましくはQはNである。
本明細書の式(I)の実施形態において、A1およびA1’は、独立して炭素、窒素またはC(R22)であり、R22は、水素、C1-C20ヒドロカルビル、C1-C20置換ヒドロカルビルから選択される。好ましくはA1およびA1’は炭素である。
本明細書の式(I)の実施形態において、式(I)中のA1QA1’は、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、トリアジン、チアゾール、イミダゾール、チオフェン、オキサゾール、チアゾール、フランまたはそれらの置換変種などの複素環式ルイス塩基の一部である。
本明細書の式(I)の実施形態において、A1QA1’は、3原子架橋を介してA2をA2’に連結する、2~20個の非水素原子を含む複素環式ルイス塩基の一部であり、3原子架橋の中心原子はQである。好ましくは各A1およびA1’は炭素原子であり、A1QA1’フラグメントは、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、トリアジン、チアゾール、イミダゾール、チオフェン、オキサゾール、チアゾール、フランまたはそれらの置換変種基またはそれらの置換変種の一部を形成する。
本明細書の式(I)の1つの実施形態において、Qは炭素であり、各A1およびA1’は、NまたはC(R22)(式中、R22は、水素、C1-C20ヒドロカルビル、C1-C20置換ヒドロカルビル、ヘテロ原子またはヘテロ原子含有基から選択される)である。この実施形態において、A1QA1’フラグメントは、環式カルベン、N-複素環式カルベン、環式アミノアルキルカルベンまたはそれらの置換変種基またはそれらの置換変種の一部を形成する。
本明細書の式(I)の実施形態において、
は、2原子架橋を介してA
1をE結合アリール基に連結する、2~20個の非水素原子を含む二価基であり、ここで
は直鎖状アルキルであり、または環式基(置換されてもよいオルト-フェニレン基、またはオルト-アリーレン基など)もしくはその置換変種の一部を形成する。
は、2原子架橋を介してA
1’をE’結合アリール基に連結する、2~20個の非水素原子を含む二価基であり、ここで
は直鎖状アルキルであり、または環式基(置換されてもよいオルト-フェニレン基、またはオルト-アリーレン基など)もしくはその置換変種の一部を形成する。
本明細書の発明の実施形態において、式(I)および(II)中、Mは、HfまたはZrなどの4族金属である。
本明細書の発明の実施形態において、式(I)および(II)中、EおよびE’はOである。
本明細書の発明の実施形態において、式(I)および(II)中、R1、R2、R3、R4、R1’、R2’、R3’およびR4’は、独立して水素、C1-C40ヒドロカルビル、C1-C40置換ヒドロカルビル、ヘテロ原子もしくはヘテロ原子含有基であり、またはR1およびR2、R2およびR3、R3およびR4、R1’およびR2’、R2’およびR3’、R3’およびR4’のうちの1つまたは複数が結合されて、5個、6個、7個または8個の環原子をそれぞれ有し、かつ環上の置換基が結合して追加の環を形成することができる1個もしくは複数の置換ヒドロカルビル環、非置換ヒドロカルビル環、置換複素環式環または非置換複素環式環を形成してよく、好ましくは水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシルまたはそれらの異性体である。
本明細書の発明の実施形態において、式(I)および(II)中、R1、R2、R3、R4、R1’、R2’、R3’、R4’およびR9は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、エイコシル、ヘンエイコシル、ドコシル、トリコシル、テトラコシル、ペンタコシル、ヘキサコシル、ヘプタコシル、オクタコシル、ノナコシル、トリアコンチル、フェニル、置換フェニル(メチルフェニルおよびジメチルフェニルなど)、ベンジル、置換ベンジル(メチルベンジルなど)、ナフタレニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、メチルシクロヘキシルおよびそれらの異性体から独立して選択される。
本明細書の発明の実施形態において、式(I)および(II)中、R4およびR4’は、独立して水素またはメチル、エチルもしくはプロピルなどのC1-C3ヒドロカルビルである。
本明細書の発明の実施形態において、式(I)および(II)中、R9は、水素、C1-C40ヒドロカルビル、C1-C40置換ヒドロカルビルまたはヘテロ原子含有基、好ましくは水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシルまたはそれらの異性体である。好ましくはR9は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、C1-C6アルキル、フェニル、2-メチルフェニル、2,6-ジメチルフェニルまたは2,4,6-トリメチルフェニルである。
本明細書の発明の実施形態において、式(I)および(II)中、各Xは、独立して、1~20個の炭素原子を有するヒドロカルビル基(アルキルまたはアリールなど)、ヒドリド、アミド、アルコキシド、スルフィド、ホスフィド、ハライド、アルキルスルホネートおよびそれらの組合せからなる群から選択され、(2個以上のXが縮合環または環系の一部を形成してよい)、好ましくは各Xは、ハライド、アリールおよびC1-C5アルキル基から独立して選択され、好ましくは各Xは、独立してヒドリド、ジメチルアミド、ジエチルアミド、メチルトリメチルシリル、ネオペンチル、フェニル、ベンジル、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、フルオロ、ヨード、ブロモまたはクロロ基である。
あるいは、各Xは、独立して、ハライド、ヒドリド、アルキル基、アルケニル基またはアリールアルキル基でよい。
本明細書の発明の実施形態において、式(I)および(II)中、各Lは、独立して、エーテル、チオエーテル、アミン、ニトリル、イミン、ピリジン、ハロカーボンおよびホスフィン、好ましくはエーテルおよびチオエーテル、ならびにそれらの組合せからなる群から選択されるルイス塩基であり、任意に、2個以上のLが縮合環または環系の一部を形成してよく、好ましくは各Lは、エーテルおよびチオエーテル基から独立して選択され、好ましくは各Lは、エチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジブチルエーテルまたはジメチルスルフィド基である。
本明細書の発明の実施形態において、式(I)および(II)中、R1およびR1’は、独立して環式三級アルキル基である。
本明細書の発明の実施形態において、式(I)および(II)中、nは、1、2または3、典型的には2である。
本明細書の発明の実施形態において、式(I)および(II)中、mは、0、1または2、典型的には0である。
本明細書の発明の実施形態において、式(I)および(II)中、R1およびR1’は水素ではない。
本明細書の発明の実施形態において、式(I)および(II)中、Mは、HfまたはZrであり、EおよびE’はOであり、R1およびR1’のそれぞれは、独立してC1-C40ヒドロカルビル、C1-C40置換ヒドロカルビル、ヘテロ原子またはヘテロ原子含有基であり、各R2、R3、R4、R2’、R3’およびR4’は、独立して水素、C1-C20ヒドロカルビル、C1-C20置換ヒドロカルビル、ヘテロ原子もしくはヘテロ原子含有基であり、またはR1およびR2、R2およびR3、R3およびR4、R1’およびR2’、R2’およびR3’、R3’およびR4’のうちの1つまたは複数が結合されて、5個、6個、7個または8個の環原子をそれぞれ有し、かつ環上の置換基が結合して追加の環を形成することができる1個もしくは複数の置換ヒドロカルビル環、非置換ヒドロカルビル環、置換複素環式環または非置換複素環式環を形成してよく、各Xは、独立して、1~20個の炭素原子を有するヒドロカルビル基(アルキルまたはアリールなど)、ヒドリド、アミド、アルコキシド、スルフィド、ホスフィド、ハライドおよびそれらの組合せからなる群から選択され、(2個以上のXが縮合環または環系の一部を形成してよい)、各Lは、独立して、エーテル、チオエーテルおよびハロカーボンからなる群から選択される(2個以上のLが縮合環または環系の一部を形成してよい)。
本明細書の発明の実施形態において、式(II)中、R5、R6、R7、R8、R5’、R6’、R7’、R8’、R10、R11およびR12のそれぞれは、独立して水素、C1-C40ヒドロカルビル、C1-C40置換ヒドロカルビル、ヘテロ原子もしくはヘテロ原子含有基であり、または1種もしくは複数種の隣接するR基が結合されて、5個、6個、7個または8個の環原子をそれぞれ有し、かつ環上の置換基が結合して追加の環を形成することができる1個もしくは複数の置換ヒドロカルビル環、非置換ヒドロカルビル環、置換複素環式環または非置換複素環式環を形成してよい。
本明細書の発明の実施形態において、式(II)中、R5、R6、R7、R8、R5’、R6’、R7’、R8’、R10、R11およびR12のそれぞれは、独立して水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシルまたはそれらの異性体である。
本明細書の発明の実施形態において、式(II)中、R5、R6、R7、R8、R5’、R6’、R7’、R8’、R10、R11およびR12のそれぞれは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、エイコシル、ヘンエイコシル、ドコシル、トリコシル、テトラコシル、ペンタコシル、ヘキサコシル、ヘプタコシル、オクタコシル、ノナコシル、トリアコンチル、フェニル、置換フェニル(メチルフェニルおよびジメチルフェニルなど)、ベンジル、置換ベンジル(メチルベンジルなど)、ナフタレニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、メチルシクロヘキシルおよびそれらの異性体から独立して選択される。
本明細書の発明の実施形態において、式(II)中、Mは、HfまたはZrであり、EおよびE’はOであり、R1およびR1’のそれぞれは、独立してC1-C40ヒドロカルビル、C1-C40置換ヒドロカルビル、ヘテロ原子またはヘテロ原子含有基であり、
各R1、R2、R3、R4、R1’、R2’、R3’およびR4’は、独立して水素、C1-C20ヒドロカルビル、C1-C20置換ヒドロカルビル、ヘテロ原子もしくはヘテロ原子含有基であり、またはR1およびR2、R2およびR3、R3およびR4、R1’およびR2’、R2’およびR3’、R3’およびR4’のうちの1つまたは複数が結合されて、5個、6個、7個または8個の環原子をそれぞれ有し、かつ環上の置換基が結合して追加の環を形成することができる1個もしくは複数の置換ヒドロカルビル環、非置換ヒドロカルビル環、置換複素環式環または非置換複素環式環を形成してよく、R9は、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシルまたはそれらの異性体など、水素、C1-C20ヒドロカルビル、C1-C20置換ヒドロカルビルまたはヘテロ原子含有基であり、
各Xは、独立して、1~20個の炭素原子を有するヒドロカルビル基(アルキルまたはアリールなど)、ヒドリド、アミド、アルコキシド、スルフィド、ホスフィド、ハライド、ジエン、アミン、ホスフィン、エーテルおよびそれらの組合せからなる群から選択され、(2個以上のXが縮合環または環系の一部を形成してよい)、nは2であり、mは0であり、R5、R6、R7、R8、R5’、R6’、R7’、R8’、R10、R11およびR12のそれぞれが、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、エイコシル、ヘンエイコシル、ドコシル、トリコシル、テトラコシル、ペンタコシル、ヘキサコシル、ヘプタコシル、オクタコシル、ノナコシル、トリアコンチル、フェニル、置換フェニル(メチルフェニルおよびジメチルフェニルなど)、ベンジル、置換ベンジル(メチルベンジルなど)、ナフチル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、メチルシクロヘキシルおよびそれらの異性体から独立して選択されるなど、R5、R6、R7、R8、R5’、R6’、R7’、R8’、R10、R11およびR12のそれぞれは、独立して水素、C1-C20ヒドロカルビル、C1-C20置換ヒドロカルビル、ヘテロ原子もしくはヘテロ原子含有基であり、または1種もしくは複数種の隣接するR基が結合されて、5個、6個、7個または8個の環原子をそれぞれ有し、かつ環上の置換基が結合して追加の環を形成することができる1個もしくは複数の置換ヒドロカルビル環、非置換ヒドロカルビル環、置換複素環式環または非置換複素環式環を形成してよい。
式(I)の好ましい実施形態は、Mが、ZrまたはHfであり、Qが窒素であり、A1およびA1’の両方が炭素であり、EおよびE’の両方が酸素であり、R1およびR1’の両方がC4-C20環式三級アルキルであることである。
式(I)の好ましい実施形態は、Mが、ZrまたはHfであり、Qが窒素であり、A1およびA1’の両方が炭素であり、EおよびE’の両方が酸素であり、R1およびR1’の両方がアダマンタン-1-イルまたは置換アダマンタン-1-イルであることである。
式(I)の好ましい実施形態は、Mが、ZrまたはHfであり、Qが窒素であり、A1およびA1’の両方が炭素であり、EおよびE’の両方が酸素であり、R1およびR1’の両方がC6-C20アリールであることである。
式(II)の好ましい実施形態は、Mが、ZrまたはHfであり、EおよびE’の両方が酸素であり、R1およびR1’の両方がC4-C20環式三級アルキルであることである。
式(II)の好ましい実施形態は、Mが、ZrまたはHfであり、EおよびE’の両方が酸素であり、R1およびR1’の両方がアダマンタン-1-イルまたは置換アダマンタン-1-イルであることである。
式(II)の好ましい実施形態は、Mが、ZrまたはHfであり、EおよびE’の両方が酸素であり、R1、R1’、R3およびR3’のそれぞれがアダマンタン-1-イルまたは置換アダマンタン-1-イルであることである。
式(II)の好ましい実施形態は、Mが、ZrまたはHfであり、EおよびE’の両方が酸素であり、R1およびR1’の両方がC4-C20環式三級アルキルであり、R7およびR7’の両方がC1-C20アルキルであることである。
本発明において特に有用である触媒化合物には、ジメチルジルコニウム[2’,2’’’-(ピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-アダマンタン-1-イル)-5-(tert-ブチル)-[1,1’-ビフェニル]-2-オレート)]、ジメチルハフニウム[2’,2’’’-(ピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-アダマンタン-1-イル)-5-(tert-ブチル)-[1,1’-ビフェニル]-2-オレート)]、ジメチルジルコニウム[6,6’-(ピリジン-2,6-ジイルビス(ベンゾ[b]チオフェン-3,2-ジイル))ビス(2-アダマンタン-1-イル)-4-メチルフェノレート)]、ジメチルハフニウム[6,6’-(ピリジン-2,6-ジイルビス(ベンゾ[b]チオフェン-3,2-ジイル))ビス(2-アダマンタン-1-イル)-4-メチルフェノレート)]、ジメチルジルコニウム[2’,2’’’-(ピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-5-メチル-[1,1’-ビフェニル]-2-オレート)]、ジメチルハフニウム[2’,2’’’-(ピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-5-メチル-[1,1’-ビフェニル]-2-オレート)]、ジメチルジルコニウム[2’,2’’’-(ピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-4’,5-ジメチル-[1,1’-ビフェニル]-2-オレート)]、ジメチルハフニウム[2’,2’’’-(ピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-4’,5-ジメチル-[1,1’-ビフェニル]-2-オレート)]のうちの1種または複数種が含まれる。
本発明において特に有用である触媒化合物には、以下の式のうちの1つまたは複数により表される触媒化合物が含まれる。
いくつかの実施形態において、2種以上の異なる触媒化合物が、本明細書において使用される触媒系中に存在する。いくつかの実施形態において、2種以上の異なる触媒化合物が、本明細書に記載されたプロセスが起こる反応ゾーン内に存在する。2種の遷移金属化合物ベース触媒が混合触媒系として1個の反応器内で使用されるとき、2種の遷移金属化合物は、好ましくは、2種が適合性であるように選ばれる。1Hまたは13C NMRなどによる当業者に既知の単純なスクリーニング法を使用して、どの遷移金属化合物が適合性であるか判定することができる。遷移金属化合物に対して同じ活性化剤を使用することが好ましいが、非配位性アニオン活性化剤およびアルモキサンなどの2種の異なる活性化剤を組み合わせて使用することができる。1種または複数種の遷移金属化合物が、ヒドリド、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルではないX基を含む場合は、非配位性アニオン活性化剤の添加前にアルモキサンを遷移金属化合物と接触させることができる。
2種の遷移金属化合物(プレ触媒)が任意の比で使用されてよい。(A)遷移金属化合物対(B)遷移金属化合物の好ましいモル比は、(A:B)1:1000~1000:1、あるいは1:100~500:1、あるいは1:10~200:1、あるいは1:1~100:1、あるいは1:1~75:1、あるいは5:1~50:1の範囲内に入る。選ばれる特定の比は、選ばれる厳密なプレ触媒、活性化の方法および所望の最終生成物に依存することになる。特定の実施形態において、両方が同じ活性化剤で活性化される2種のプレ触媒を使用するとき、プレ触媒の分子量に基づく有用なモルパーセントは、10~99.9% A対0.1~90% B、あるいは25~99% A対0.5~50% B、あるいは50~99% A対1~25% B、あるいは75~99% A対1~10% Bである。
触媒化合物を調製する方法
配位子合成
ビス(フェノール)配位子は、スキーム1に示された一般的な方法を使用して調製されてよい。化合物Bとの化合物Aのカップリング(方法1)によるビス(フェノール)配位子の生成は、根岸、鈴木または熊田カップリングなどの既知のPdおよびNi触媒カップリングにより達成されてよい。化合物Dとの化合物Cのカップリング(方法2)によるビス(フェノール)配位子の生成は、根岸、鈴木または熊田カップリングなどの既知のPdおよびNi触媒カップリングにより達成されてもよい。化合物Dは、化合物Eから、有機リチウム試薬またはマグネシウム金属のいずれかとの化合物Eの反応と、その後に続く主族金属ハロゲン化物(例えばZnCl2)またはホウ素ベース試薬(例えばB(OiPr)3、iPrOB(pin))との任意選択の反応により調製されてよい。化合物Eは、無触媒反応において、1-ブロモ-2-クロロベンゼンなどのジハロゲン化アレーン(化合物G)とのアリールリチウムまたはアリールグリニャール試薬(化合物F)の反応により調製されてよい。化合物Eは、PdまたはNi触媒反応において、ジハロゲン化アレーン(化合物G)とのアリール亜鉛またはアリール-ホウ素試薬(化合物F)の反応により調製されてもよい。
スキーム1
(式中、M’は、1、2、12もしくは13族元素またはLi、MgCl、MgBr、ZnCl、B(OH)
2、B(ピナコレート)などの置換元素であり、Pは、メトキシメチル(MOM)、テトラヒドロピラニル(THP)、t-ブチル、アリル、エトキシメチル、トリアルキルシリル、t-ブチルジメチルシリルまたはベンジルなどの保護基であり、Rは、C
1-C
40アルキル、置換アルキル、アリール、三級アルキル、環式三級アルキル、アダマンタニルまたは置換アダマンタニルであり、各X’およびXは、Cl、Br、FまたはIなどのハロゲンである)。ビス(フェノール)配位子の調製のために使用されるビス(フェノール)配位子および中間体が、カラムクロマトグラフィーを使用せずに調製および精製されることが好ましい。これは、蒸留、沈殿および洗浄、不溶性塩の生成(有機酸とのピリジン誘導体の反応などによる)および液-液抽出を含む様々な方法により達成されてよい。好ましい方法には、Neal C. AndersonによるPractical Process Research and Development - A Guide for Organic Chemists(ISBN:1493300125X)に記載された方法が含まれる。
カルベンビス(フェノール)配位子の合成
カルベンビス(フェノール)配位子を生成する一般的な合成法がスキーム2に示されている。置換フェノールをオルト臭素化し、次いで、既知のフェノール保護基、例えばMOM、THP、t-ブチルジメチルシリル(TBDMS)、ベンジル(Bn)などにより保護することができる。次いで、この臭化物はボロン酸エステル(化合物I)またはボロン酸に変換され、これらはブロモアニリンとの鈴木カップリングにおいて使用することができる。ビフェニルアニリン(化合物J)は、ジブロモエタンとの反応またはオキサルアルデヒドとの縮合により架橋し、次いで、脱保護することができる(化合物K)。オルトギ酸トリエチルとの反応はイミニウム塩を生成し、これはカルベンへと脱プロトン化される。
スキーム2
塩化メチレンに溶解された置換フェノール(化合物H)に、当量のN-ブロモスクシンイミドおよび0.1当量のジイソプロピルアミンが加えられる。完了まで周囲温度で撹拌後、反応がHClの10%溶液でクエンチされる。有機部分がブラインで洗浄され、硫酸マグネシウムで乾燥され、濾過され、減圧下で濃縮されて、ブロモフェノールを典型的には固体として与える。置換ブロモフェノール、メトキシメチルクロリドおよび炭酸カリウムが乾燥アセトンに溶解され、反応完了まで周囲温度で撹拌される。溶液が濾過され、濾液が濃縮されて、保護されたフェノール(化合物I)を与える。あるいは、置換ブロモフェノールおよび当量のジヒドロピランが塩化メチレンに溶解され、0℃まで冷却される。触媒量のパラ-トルエンスルホン酸が加えられ、反応物が10分間撹拌され、次いで、トリメチルアミンでクエンチされる。混合物が水およびブラインで洗浄され、次いで、硫酸マグネシウムで乾燥され、濾過され、減圧下で濃縮されて、テトラヒドロピラン保護されたフェノールを与える。
臭化アリール(化合物I)がTHFに溶解され、-78℃まで冷却される。n-ブチルリチウムがゆっくり加えられ、続いて、トリメトキシボレートがゆっくり加えられる。反応物を完了まで周囲温度で撹拌させる。溶媒が除去され、固体のボロン酸エステルがペンタンで洗浄される。HClによる処理により、ボロン酸エステルからボロン酸を調製することができる。ボロン酸エステルまたはボロン酸が、当量のオルト-ブロモアニリンおよび触媒量のパラジウムテトラキストリフェニルホスフィンを含むトルエンに溶解される。炭酸ナトリウム(sodium carbonated)の水性溶液が加えられ、反応物が一晩還流加熱される。冷却したら、層が分離され、水性層が酢酸エチルで抽出される。合わせた有機部分がブラインで洗浄され、乾燥(MgSO4)され、濾過され、減圧下で濃縮される。カップリングされた生成物(化合物J)を精製するために、カラムクロマトグラフィーが典型的に使用される。
アニリン(化合物J)およびジブロモエタン(0.5当量)がアセトニトリルに溶解され、60℃で一晩加熱される。反応物が濾過され、濃縮されて、エチレン架橋ジアニリンを与える。保護されたフェノールが、HClとの反応により脱保護されて、架橋ビスアミノ(ビフェニル)オール(化合物K)を与える。
ジアミン(化合物K)がオルトギ酸トリエチルに溶解される。塩化アンモニウムが加えられ、反応物が一晩還流加熱される。沈殿物が生成され、これが濾過により回収され、エーテルで洗浄されて、イミニウム塩を与える。イミニウムクロリドはTHFに懸濁され、リチウムまたはナトリウムヘキサメチルジシリルアミドで処理される。完了したら、反応物が濾過され、濾液が濃縮されて、カルベン配位子を与える。
ビス(フェノレート)錯体の調製
遷移金属またはランタニド金属ビス(フェノレート)錯体が、本発明においてオレフィン重合のための触媒成分として使用される。「触媒」および「触媒錯体」という用語は同義で使用される。遷移金属またはランタニド金属ビス(フェノレート)錯体の調製は、アニオン性塩基性脱離基を含む金属反応物とのビス(フェノール)配位子の反応により達成されてよい。典型的なアニオン性塩基性脱離基には、ジアルキルアミド、ベンジル、フェニル、ヒドリドおよびメチルが含まれる。この反応において、塩基性脱離基の役割は、ビス(フェノール)配位子を脱プロトン化することである。このタイプの反応に適した金属反応物には、HfBn4(Bn=CH2Ph)、ZrBn4、TiBn4、ZrBn2Cl2(OEt2)、HfBn2Cl2(OEt2)2、Zr(NMe2)2Cl2(ジメトキシエタン)、Hf(NMe2)2Cl2(ジメトキシエタン)、Hf(NMe2)4、Zr(NMe2)4およびHf(NEt2)4が含まれるが、これらに限定されない。適した金属試薬には、ZrMe4、HfMe4、およびin situで生成され、単離せずに使用されてよい他の4族アルキルも含まれる。
遷移金属またはランタニドビス(フェノレート)錯体の調製のための第2の方法は、脱プロトン化された配位子を生成するためのアルカリ金属またはアルカリ土類金属塩基(例えば、Na、BuLi、iPrMgBr)とのビス(フェノール)配位子の反応と、その後に続くビス(フェノレート)錯体を生成するための金属ハロゲン化物(例えば、HfCl4、ZrCl4)との反応による。ハロゲン化金属、アルコキシドまたはアミド脱離基を含むビス(フェノレート)金属錯体が、有機リチウム試薬、グリニャール試薬および有機アルミニウム試薬との反応によりアルキル化されてよい。アルキル化反応では、アルキル基がビス(フェノレート)金属中心に転移され、脱離基が除去される。アルキル化反応のために典型的に使用される試薬には、MeLi、MeMgBr、AlMe3、Al(iBu)3、AlOct3およびPhCH2MgClが含まれるが、これらに限定されない。典型的には2~20モル当量のアルキル化試薬がビス(フェノレート)錯体に加えられる。アルキル化は、エーテル性溶媒もしくは炭化水素溶媒または溶媒混合物中、典型的には-80℃~120℃の範囲の温度で一般に実施される。
活性化剤
「共触媒」および「活性化剤」という用語は、本明細書において同義で使用される。
本明細書に記載された触媒系は、典型的には、上記の遷移金属またはランタニドビス(フェノレート)錯体などの触媒錯体と、アルモキサンまたは非配位性アニオンなどの活性化剤とを含む。この触媒系は、文献により既知の任意の方法で本明細書に記載された触媒成分を活性化剤と組み合わせることにより生成されてよい。触媒系は、(モノマーにおける)溶液重合またはバルク重合に加えられても、またはこれらにおいて生成されてもよい。本開示の触媒系は、1種または複数種の活性化剤と、1種、2種またはそれ以上の触媒成分とを有してよい。活性化剤は、中性金属化合物を触媒活性金属化合物カチオンに変換することにより上記の触媒化合物のいずれか1種を活性化することができる任意の化合物と定義される。例えば、非限定的な活性化剤には、アルモキサン、中性またはイオン性でよいイオン化活性化剤、および従来タイプの共触媒が含まれる。好ましい活性化剤には、典型的には、アルモキサン化合物、変性アルモキサン化合物、および反応性金属配位子を除去して金属化合物をカチオン性にし、電荷均衡化非配位性または弱配位性アニオン、例えば非配位性アニオンを与えるイオン化アニオン前駆体化合物が含まれる。
アルモキサン活性化剤
アルモキサン活性化剤が、本明細書に記載された触媒系中の活性化剤として利用される。アルモキサンは、一般に、-Al(R1)-O-サブユニット(式中、R1はアルキル基である)を含むオリゴマー化合物である。アルモキサンの例には、メチルアルモキサン(MAO)、変性メチルアルモキサン(MMAO)、エチルアルモキサンおよびイソブチルアルモキサンが含まれる。アルキルアルモキサンおよび変性アルキルアルモキサンは、触媒活性化剤として、特に除去可能な配位子がアルキル、ハライド、アルコキシドまたはアミドであるとき適している。異なるアルモキサンおよび変性アルモキサンの混合物が使用されてもよい。視覚的に透明なメチルアルモキサンを使用することが好ましいであろう。濁ったまたはゲル化したアルモキサンを濾過して、透明な溶液を生成することができ、または透明なアルモキサンを濁った溶液からデカントすることができる。有用なアルモキサンは、変性メチルアルモキサン(MMAO)共触媒タイプ3A(特許番号米国特許第5,041,584号の下で保護され、商品名Modified Methylalumoxane type 3AでAkzo Chemicals,Inc.から市販されている)である。別の有用なアルモキサンは、米国特許第9,340,630号、米国特許第8,404,880号および米国特許第8,975,209号に記載の固体ポリメチルアルミノキサンである。
活性化剤がアルモキサン(変性または非変性)であるとき、典型的には最大量の活性化剤は、触媒化合物に対して最大5,000倍モル過剰のAl/M(金属触媒部位当たり)である。最小の活性化剤対触媒化合物は、モル比1:1である。代替の好ましい範囲には、1:1~500:1、代わりに1:1~200:1、代わりに1:1~100:1または代わりに1:1~50:1が含まれる。
代替の実施形態において、アルモキサンは、本明細書に記載された重合プロセスにおいてほとんどまたは全く使用されない。好ましくは、アルモキサンは、ゼロmol%で存在し、代わりにアルモキサンは、500:1未満、好ましくは300:1未満、好ましくは100:1未満、好ましくは1:1未満のアルミニウム対触媒化合物遷移金属のモル比で存在する。
イオン化/非配位性アニオン活性化剤
「非配位性アニオン」(NCA)という用語は、カチオンに配位しないまたはカチオンに弱く配位されただけであり、それによって中性ルイス塩基で十分に置換されやすいままであるアニオンを意味する。さらに、このアニオンは、このアニオンから中性遷移金属化合物および中性副生成物を生成させるようにアニオン性置換基またはフラグメントをカチオンに転移しない。本発明による有用な非配位性アニオンは、適合性であり、そのイオン電荷を+1で均衡化する意味で遷移金属カチオンを安定化し、さらに重合中の置換を可能にする十分な不安定性を保持する非配位性アニオンである。NCAという用語は、酸性カチオン性基と非配位性アニオンとを含む、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートなどの多成分NCA含有活性化剤を含むとも定義される。NCAという用語は、触媒と反応して、アニオン性基の除去により活性化種を生成することができる、トリス(ペンタフルオロフェニル)ホウ素などの中性ルイス酸を含むとも定義される。適合性の弱配位性錯体を形成することができる任意の金属またはメタロイドが使用されてよく、または非配位性アニオンに含まれてよい。適した金属には、アルミニウム、金および白金が含まれるが、これらに限定されない。適したメタロイドには、ホウ素、アルミニウム、リンおよびケイ素が含まれるが、これらに限定されない。
中性またはイオン性のイオン化活性化剤を使用することは本発明の範囲内である。中性またはイオン性の活性化剤を単独で、またはアルモキサンもしくは変性アルモキサン活性化剤と組み合わせて使用することも本発明の範囲内である。
本発明の実施形態において、活性化剤は、式(III)により表される。
(Z)d
+(Ad-)(III)
(式中、Zは、(L-H)、すなわち還元可能なルイス酸であり、Lは中性ルイス塩基であり、Hは水素であり、(L-H)+はブレンステッド酸であり、Ad-は、電荷d-を有する非配位性アニオンであり、dは、1~3の整数(1、2または3など)であり、好ましくはZは(Ar3C+)(式中、Arは、アリール、またはヘテロ原子、C1-C40ヒドロカルビルもしくは置換C1-C40ヒドロカルビルで置換されたアリールである)である)。アニオン成分Ad-は、式[Mk+Qn]d-(式中、kは、1、2または3であり、nは、1、2、3、4、5または6(好ましくは1、2、3または4)であり、n-k=dであり、Mは、元素周期表の13族から選択される元素、好ましくはホウ素またはアルミニウムであり、Qは、独立してヒドリド、架橋または非架橋ジアルキルアミド、ハライド、アルコキシド、アリールオキシド、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、ハロカルビル、置換ハロカルビルおよびハロ置換ヒドロカルビル基であり、前記Qは、(任意に、1個以下の存在においてQがハライドであるという条件で)最大40個の炭素原子を有する)を有するものを含む。好ましくは、各Qは、1~40個(1~20個など)の炭素原子を有するフッ素化ヒドロカルビル基であり、より好ましくは各Qは、過フッ素化アリール基などのフッ素化アリール基であり、最も好ましくは各Qは、ペンタフルオリル(pentafluoryl)アリール基またはペルフルオロナフタレニル基である。適したAd-の例には、全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,447,895号に開示のジボロン化合物も含まれる。
Zが活性化カチオン(L-H)であるとき、これは、メチルアミン、アニリン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、N-メチルアニリン、N-メチル-4-ノナデシル-N-オクタデシルアニリン、N-メチル-4-オクタデシル-N-オクタデシルアニリン、ジフェニルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、N,N-ジメチルアニリン、メチルジフェニルアミン、ピリジン、p-ブロモ-N,N-ジメチルアニリン、p-ニトロ-N,N-ジメチルアニリン、ジオクタデシルメチルアミンのアンモニウム、トリエチルホスフィン、トリフェニルホスフィンおよびジフェニルホスフィンからのホスホニウム、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランおよびジオキサンなどのエーテルからのオキソニウム、ジエチルチオエーテル、テトラヒドロチオフェンなどのチオエーテルからのスルホニウムならびにそれらの混合物など、アンモニウム、オキソニウム、ホスホニウム、スルホニウムおよびそれらの混合物を含む、プロトンを遷移金属触媒前駆体に供与して遷移金属カチオンを生じることができるブレンステッド酸であり得る。
本発明の特に有用な実施形態において、活性化剤は、脂肪族溶媒などの非芳香族炭化水素溶媒に可溶である。
1つまたは複数の実施形態において、n-ヘキサン、イソヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンまたはそれらの組合せ中の活性化剤化合物の20質量%混合物は、25℃で透明な均一溶液を生成し、好ましくはn-ヘキサン、イソヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンまたはそれらの組合せ中の活性化剤化合物の30質量%混合物は、25℃で透明な均一溶液を生成する。
本発明の実施形態において、本明細書に記載された活性化剤は、メチルシクロヘキサン中25℃(2時間撹拌)で10mM超(または20mM超、または50mM超)の溶解度を有する。
本発明の実施形態において、本明細書に記載された活性化剤は、イソヘキサン中25℃(2時間撹拌)で1mM超(または10mM超、または20mM超)の溶解度を有する。
本発明の実施形態において、本明細書に記載された活性化剤は、メチルシクロヘキサン中25℃(2時間撹拌)で10mM超(または20mM超、または50mM超)の溶解度およびイソヘキサン中25℃(2時間撹拌)で1mM超(または10mM超、または20mM超)の溶解度を有する。
好ましい実施形態において、活性化剤は非芳香族炭化水素可溶性活性化剤化合物である。
本明細書において有用な非芳香族炭化水素可溶性活性化剤化合物には、式(V)により表される活性化剤化合物が含まれる。
[R1’R2’R3’EH]d+[Mtk+Qn]d-(V)
(式中、
Eは、窒素またはリンであり、
dは、1、2または3であり、kは、1、2または3であり、nは、1、2、3、4、5または6であり、n-k=dであり(好ましくはdは、1、2または3であり、kは3であり、nは、4、5または6である)、
R1’、R2’およびR3’は、独立して、1個もしくは複数のアルコキシ基、シリル基、ハロゲン原子またはハロゲン含有基で置換されてもよいC1-C50ヒドロカルビル基であり、
R1’、R2’およびR3’は合わせて15個以上の炭素原子を含み、
Mtは、BまたはAlなど、元素周期表の13族から選択される元素であり、
各Qは、独立してヒドリド、架橋もしくは非架橋ジアルキルアミド、ハライド、アルコキシド、アリールオキシド、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、ハロカルビル、置換ハロカルビルまたはハロ置換ヒドロカルビル基である)
本明細書において有用な非芳香族炭化水素可溶性活性化剤化合物には、式(VI)により表される活性化剤化合物が含まれる。
[R1’R2’R3’EH]+[BR4’R5’R6’R7’]-(VI)
(式中、Eは、窒素またはリンであり、R1’はメチル基であり、R2’およびR3’は、独立して、1個もしくは複数のアルコキシ基、シリル基、ハロゲン原子またはハロゲン含有基で置換されてもよいC4-C50ヒドロカルビル基であり、R2’およびR3’は合わせて14個以上の炭素原子を含み、Bはホウ素であり、R4’、R5’、R6’およびR7’は、独立してヒドリド、架橋もしくは非架橋ジアルキルアミド、ハライド、アルコキシド、アリールオキシド、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、ハロカルビル、置換ハロカルビルまたはハロ置換ヒドロカルビル基である)
本明細書において有用な非芳香族炭化水素可溶性活性化剤化合物には、式(VII)または式(VIII)により表される活性化剤化合物が含まれる。
(式中、
Nは窒素であり、
R
2’およびR
3’は、独立して、1個もしくは複数のアルコキシ基、シリル基、ハロゲン原子またはハロゲン含有基で置換されてもよいC
6-C
40ヒドロカルビル基であり、R
2’およびR
3’(存在する場合)は合わせて14個以上の炭素原子を含み、
R
8’、R
9’およびR
10’は、独立してC
4-C
30ヒドロカルビルまたは置換C
4-C
30ヒドロカルビル基であり、
Bはホウ素であり、
R
4’、R
5’、R
6’およびR
7’は、独立してヒドリド、架橋もしくは非架橋ジアルキルアミド、ハライド、アルコキシド、アリールオキシド、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、ハロカルビル、置換ハロカルビルまたはハロ置換ヒドロカルビル基である)
任意に、本明細書の式(V)、(VI)、(VII)または(VIII)のいずれかにおいて、R4’、R5’、R6’およびR7’はペンタフルオロフェニルである。
任意に、本明細書の式(V)、(VI)、(VII)または(VIII)のいずれかにおいて、R4’、R5’、R6’およびR7’はペンタフルオロナフタレニルである。
任意に、本明細書の式(VIII)の任意の実施形態において、R8’およびR10’は水素原子であり、R9’は、1個もしくは複数のアルコキシ基、シリル基、ハロゲン原子またはハロゲン含有基で置換されてもよいC4-C30ヒドロカルビル基である。
任意に、本明細書の式(VIII)の任意の実施形態において、R9’は、1個もしくは複数のアルコキシ基、シリル基、ハロゲン原子またはハロゲン含有基で置換されてもよいC8-C22ヒドロカルビル基である。
任意に、本明細書の式(VII)または(VIII)の任意の実施形態において、R2’およびR3’は、独立してC12-C22ヒドロカルビル基である。
任意に、R1’、R2’およびR3’は合わせて15個以上の炭素原子(18個以上の炭素原子など、20個以上の炭素原子など、22個以上の炭素原子など、25個以上の炭素原子など、30個以上の炭素原子など、35個以上の炭素原子など、38個以上の炭素原子など、40個以上の炭素原子など、15~100個の炭素原子など、25~75個の炭素原子など)を含む。
任意に、R2’およびR3’は合わせて15個以上の炭素原子(18個以上の炭素原子など、20個以上の炭素原子など、22個以上の炭素原子など、25個以上の炭素原子など、30個以上の炭素原子など、35個以上の炭素原子など、38個以上の炭素原子など、40個以上の炭素原子など、15~100個の炭素原子など、25~75個の炭素原子など)を含む。
任意に、R8’、R9’およびR10’は合わせて15個以上の炭素原子(18個以上の炭素原子など、20個以上の炭素原子など、22個以上の炭素原子など、25個以上の炭素原子など、30個以上の炭素原子など、35個以上の炭素原子など、38個以上の炭素原子など、40個以上の炭素原子など、15~100個の炭素原子など、25~75個の炭素原子など)を含む。
任意に、Qがフルオロフェニル基であるときは、R2’はC1-C40直鎖状アルキル基ではない(代わりにR2’は、置換されてもよいC1-C40直鎖状アルキル基ではない)。
任意に、R4’、R5’、R6’およびR7’のそれぞれはアリール基(フェニルまたはナフタレニルなど)であり、R4’、R5’、R6’およびR7’のうちの少なくとも1つは、少なくとも1個のフッ素原子で置換されており、好ましくはR4’、R5’、R6’およびR7’のそれぞれはペルフルオロアリール基(ペルフルオロフェニルまたはペルフルオロナフタレニルなど)である。
任意に、各Qはアリール基(フェニルまたはナフタレニルなど)であり、少なくとも1個のQは、少なくとも1個のフッ素原子で置換されており、好ましくは各Qはペルフルオロアリール基(ペルフルオロフェニルまたはペルフルオロナフタレニルなど)である。
任意に、R1’はメチル基であり、R2’はC6-C50アリール基であり、R3’は、独立してC1-C40直鎖状アルキルまたはC5-C50-アリール基である。
任意に、R2’およびR3’のそれぞれは、独立して非置換であり、またはハライド、C1-C35アルキル、C5-C15アリール、C6-C35アリールアルキル、C6-C35アルキルアリールのうちの少なくとも1種で置換されており、R2およびR3は合わせて20個以上の炭素原子を含む。
任意に、Qがフルオロフェニル基であるときは、R2’はC1-C40直鎖状アルキル基ではなく、好ましくはR2’は、置換されてもよいC1-C40直鎖状アルキル基ではない(代わりにQが置換フェニル基であるときは、R2’はC1-C40直鎖状アルキル基ではなく、好ましくはR2’は、置換されてもよいC1-C40直鎖状アルキル基ではない)という条件で、各Qは、独立してヒドリド、架橋もしくは非架橋ジアルキルアミド、ハライド、アルコキシド、アリールオキシド、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、ハロカルビル、置換ハロカルビルまたはハロ置換ヒドロカルビル基である。任意に、Qがフルオロフェニル基であるとき(代わりにQが置換フェニル基であるとき)は、R2’は、メタ-および/またはパラ-置換フェニル基であり、メタおよびパラ置換基は、独立して、置換されてもよいC1-C40ヒドロカルビル基(C6-C40アリール基もしくは直鎖状アルキル基、C12-C30アリール基もしくは直鎖状アルキル基、またはC10-C20アリール基もしくは直鎖状アルキル基など)、置換されてもよいアルコキシ基または置換されてもよいシリル基である。任意に、各Qは、1~30個の炭素原子を有するフッ素化ヒドロカルビル基であり、より好ましくは各Qはフッ素化アリール(フェニルまたはナフタレニルなど)基であり、最も好ましくは各Qは過フッ素化(perflourinated)アリール(フェニルまたはナフタレニルなど)基である。適した[Mtk+Qn]d-の例には、全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,447,895号に開示のジボロン化合物も含まれる。任意に、少なくとも1個のQが置換フェニルではない。任意に、すべてのQが置換フェニルではない。任意に、少なくとも1個のQがペルフルオロフェニルではない。任意に、すべてのQがペルフルオロフェニルではない。
本発明のいくつかの実施形態において、R1’はメチルではなく、R2’はC18アルキルではなく、R3’はC18アルキルではなく、代わりにR1’はメチルではなく、R2’はC18アルキルではなく、R3’はC18アルキルではなく、少なくとも1個のQが置換フェニルではなく、任意に、すべてのQが置換フェニルではない。
式(III)および(V)~(VIII)中の有用なカチオン成分には、以下の式により表されるカチオン成分が含まれる。
式(III)および(V)~(VIII)中の有用なカチオン成分には、以下の式により表されるカチオン成分が含まれる。
本明細書に記載された活性化剤のアニオン成分には、式[Mtk+Qn]-(式中、kは、1、2または3であり、nは、1、2、3、4、5または6(好ましくは1、2、3または4)であり(好ましくはkは3であり、nは、4、5または6であり、好ましくはMがBであるとき、nは4である)、Mtは、元素周期表の13族から選択される元素、好ましくはホウ素またはアルミニウムであり、Qは、独立してヒドリド、架橋または非架橋ジアルキルアミド、ハライド、アルコキシド、アリールオキシド、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、ハロカルビル、置換ハロカルビルおよびハロ置換ヒドロカルビル基であり、前記Qは、1個以下の存在においてQがハライドであるという条件で最大20個の炭素原子を有する)により表されるアニオン成分が含まれる。好ましくは、各Qは、1~20個の炭素原子を有してもよいフッ素化ヒドロカルビル基であり、より好ましくは各Qはフッ素化アリール基であり、最も好ましくは各Qは過フッ素化アリール基である。好ましくは少なくとも1個のQが、ペルフルオロフェニルなどの置換フェニルではなく、好ましくはすべてのQが、ペルフルオロフェニルなどの置換フェニルではない。
1つの実施形態において、ボレート活性化剤はテトラキス(ヘプタフルオロナフト-2-イル)ボレートを含む。
1つの実施形態において、ボレート活性化剤はテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを含む。
本明細書に記載された非配位性アニオン活性化剤中で使用するためのアニオンには、以下の式7により表されるアニオンも含まれる。
(式中、
M
*は、13族原子、好ましくはBまたはAl、好ましくはBであり、
各R
11は、独立して、ハライド、好ましくはフルオリドであり、
各R
12は、独立して、ハライド、C
6-C
20置換芳香族ヒドロカルビル基または式-O-Si-R
a(式中、R
aは、C
1-C
20ヒドロカルビルまたはヒドロカルビルシリル基である)のシロキシ基であり、好ましくはR
12は、フルオリドまたは過フッ素化フェニル基であり、
各R
13は、ハライド、C
6-C
20置換芳香族ヒドロカルビル基または式-O-Si-R
a(式中、R
aは、C
1-C
20ヒドロカルビルまたはヒドロカルビルシリル基である)のシロキシ基であり、好ましくはR
13は、フルオリドまたはC
6過フッ素化芳香族ヒドロカルビル基であり、
R
12およびR
13は、1個もしくは複数の飽和または不飽和の、置換または非置換環を形成することができ、好ましくはR
12およびR
13は過フッ素化フェニル環を形成する)。好ましくはアニオンは、700g/mol超の分子量を有し、好ましくは、M
*原子上の置換基のうちの少なくとも3個それぞれが、180立方Å超の分子体積を有する。
「分子体積」は、溶液中の活性化剤分子の空間立体容積の近似値として本明細書において使用される。異なる分子体積を有する置換基の比較は、より小さい分子体積を有する置換基を、より大きい分子体積を有する置換基と比較して「嵩高くない」と見なすことを可能にする。逆に、より大きい分子体積を有する置換基を、より小さい分子体積を有する置換基よりも「嵩高い」と見なすことができる。
分子体積は、"A Simple "Back of the Envelope" Method for Estimating the Densities and Molecular Volumes of Liquids and Solids," Journal of Chemical Education, v.71(11), November 1994, pp. 962-964に報告されたように計算することができる。分子体積(MV)(立方Å単位)は、式:MV=8.3Vs(式中、Vsは、スケールされた体積である)を使用して計算される。Vsは、構成原子の相対体積の合計であり、以下の相対体積の表Aを使用して置換基の分子式から計算される。縮合環の場合、Vsは、縮合環当たり7.5%減少する。アニオンの計算上の全MVは、置換基当たりのMVの合計であり、例えば、ペルフルオロフェニルのMVは183Å3であり、テトラキス(ペルフルオロフェニル)ボレートの計算上の全MVは183Å3の4倍、すなわち732Å3である。
本明細書において有用な例示的なアニオンならびにそのそれぞれのスケールされた体積および分子体積が、以下の表Bに示されている。破線の結合は、ホウ素への結合を示す。
活性化剤は、イオン対の形態で、例えば、ジ(水素化タロー)メチルアミン(「M2HTH」)カチオンが遷移金属錯体上の塩基性脱離基と反応して遷移金属錯体カチオンおよび[NCA]-を生成する[M2HTH]+[NCA]-を使用して、重合に加えられてよい。あるいは、遷移金属錯体を、錯体からアニオン性基を除去して活性化種を生成するB(C6F5)3などの中性NCA前駆体と反応させてよい。有用な活性化剤には、ジ(水素化タロー)メチルアンモニウム[テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート](すなわち、[M2HTH]B(C6F5)4)およびジ(オクタデシル)トリルアンモニウム[テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート](すなわち、[DOdTH]B(C6F5)4)が含まれる。
本発明において特に有用である活性化剤化合物には、以下のうちの1種または複数種が含まれる。
N,N-ジ(水素化タロー)メチルアンモニウム[テトラキス(ペルフルオロフェニル)ボレート]、
N-メチル-4-ノナデシル-N-オクタデシルアニリニウム[テトラキス(ペルフルオロフェニル)ボレート]、
N-メチル-4-ヘキサデシル-N-オクタデシルアニリニウム[テトラキス(ペルフルオロフェニル)ボレート]、
N-メチル-4-テトラデシル-N-オクタデシルアニリニウム[テトラキス(ペルフルオロフェニル)ボレート]、
N-メチル-4-ドデシル-N-オクタデシルアニリニウム[テトラキス(ペルフルオロフェニル)ボレート]、
N-メチル-4-デシル-N-オクタデシルアニリニウム[テトラキス(ペルフルオロフェニル)ボレート]、
N-メチル-4-オクチル-N-オクタデシルアニリニウム[テトラキス(ペルフルオロフェニル)ボレート]、
N-メチル-4-ヘキシル-N-オクタデシルアニリニウム[テトラキス(ペルフルオロフェニル)ボレート]、
N-メチル-4-ブチル-N-オクタデシルアニリニウム[テトラキス(ペルフルオロフェニル)ボレート]、
N-メチル-4-オクタデシル-N-デシルアニリニウム[テトラキス(ペルフルオロフェニル)ボレート]、
N-メチル-4-ノナデシル-N-ドデシルアニリニウム[テトラキス(ペルフルオロフェニル)ボレート]、
N-メチル-4-ノナデシル-N-テトラデシルアニリニウム[テトラキス(ペルフルオロフェニル)ボレート]、
N-メチル-4-ノナデシル-N-ヘキサデシルアニリニウム[テトラキス(ペルフルオロフェニル)ボレート]、
N-エチル-4-ノナデシル-N-オクタデシルアニリニウム[テトラキス(ペルフルオロフェニル)ボレート]、
N-メチル-N,N-ジオクタデシルアンモニウム[テトラキス(ペルフルオロフェニル)ボレート]、
N-メチル-N,N-ジヘキサデシルアンモニウム[テトラキス(ペルフルオロフェニル)ボレート]、
N-メチル-N,N-ジテトラデシルアンモニウム[テトラキス(ペルフルオロフェニル)ボレート]、
N-メチル-N,N-ジドデシルアンモニウム[テトラキス(ペルフルオロフェニル)ボレート]、
N-メチル-N,N-ジデシルアンモニウム[テトラキス(ペルフルオロフェニル)ボレート]、
N-メチル-N,N-ジオクチルアンモニウム[テトラキス(ペルフルオロフェニル)ボレート]、
N-エチル-N,N-ジオクタデシルアンモニウム[テトラキス(ペルフルオロフェニル)ボレート]、
N,N-ジ(オクタデシル)トリルアンモニウム[テトラキス(ペルフルオロフェニル)ボレート]、
N,N-ジ(ヘキサデシル)トリルアンモニウム[テトラキス(ペルフルオロフェニル)ボレート]、
N,N-ジ(テトラデシル)トリルアンモニウム[テトラキス(ペルフルオロフェニル)ボレート]、
N,N-ジ(ドデシル)トリルアンモニウム[テトラキス(ペルフルオロフェニル)ボレート]、
N-オクタデシル-N-ヘキサデシル-トリルアンモニウム[テトラキス(ペルフルオロフェニル)ボレート]、
N-オクタデシル-N-ヘキサデシル-トリルアンモニウム[テトラキス(ペルフルオロフェニル)ボレート]、
N-オクタデシル-N-テトラデシル-トリルアンモニウム[テトラキス(ペルフルオロフェニル)ボレート]、
N-オクタデシル-N-ドデシル-トリルアンモニウム[テトラキス(ペルフルオロフェニル)ボレート]、
N-オクタデシル-N-デシル-トリルアンモニウム[テトラキス(ペルフルオロフェニル)ボレート]、
N-ヘキサデシル-N-テトラデシル-トリルアンモニウム[テトラキス(ペルフルオロフェニル)ボレート]、
N-ヘキサデシル-N-ドデシル-トリルアンモニウム[テトラキス(ペルフルオロフェニル)ボレート]、
N-ヘキサデシル-N-デシル-トリルアンモニウム[テトラキス(ペルフルオロフェニル)ボレート]、
N-テトラデシル-N-ドデシル-トリルアンモニウム[テトラキス(ペルフルオロフェニル)ボレート]、
N-テトラデシル-N-デシル-トリルアンモニウム[テトラキス(ペルフルオロフェニル)ボレート]、
N-ドデシル-N-デシル-トリルアンモニウム[テトラキス(ペルフルオロフェニル)ボレート]、
N-メチル-N-オクタデシルアニリニウム[テトラキス(ペルフルオロフェニル)ボレート]、
N-メチル-N-ヘキサデシルアニリニウム[テトラキス(ペルフルオロフェニル)ボレート]、
N-メチル-N-テトラデシルアニリニウム[テトラキス(ペルフルオロフェニル)ボレート]、
N-メチル-N-ドデシルアニリニウム[テトラキス(ペルフルオロフェニル)ボレート]、
N-メチル-N-デシルアニリニウム[テトラキス(ペルフルオロフェニル)ボレート]、および
N-メチル-N-オクチルアニリニウム[テトラキス(ペルフルオロフェニル)ボレート]。
追加の有用な活性化剤および合成非芳香族炭化水素可溶性活性化剤が、参照により本明細書に組み込まれる、2019年4月25日に出願されたUSSN 16/394,166、2019年4月25日に出願されたUSSN 16/394,186および2019年4月25日に出願されたUSSN 16/394,197に記載されている。
同じく、特に有用な活性化剤には、ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートおよびジメチルアニリニウムテトラキス(ヘプタフルオロ-2-ナフタレニル)ボレートも含まれる。有用な活性化剤のより詳細な説明については、国際公開第2004/026921号、72ページ、段落[00119]~81ページ、段落[00151]を参照されたい。本発明の実施において使用することができる追加的に特に有用な活性化剤のリストは、国際公開第2004/046214号の72ページ、段落[00177]~74ページ、段落[00178]に見出すことができる。
有用な活性化剤の説明については、米国特許第8,658,556号および米国特許第6,211,105号を参照されたい。
本明細書において使用するための好ましい活性化剤には、N-メチル-4-ノナデシル-N-オクタデシルベンゼンアミニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N-メチル-4-ノナデシル-N-オクタデシルベンゼンアミニウムテトラキス(ペルフルオロナフタレニル)ボレート、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペルフルオロナフタレニル)ボレート、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペルフルオロビフェニル)ボレート、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペルフルオロフェニル)ボレート、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ボレート、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペルフルオロナフタレニル)ボレート、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペルフルオロビフェニル)ボレート、トリフェニルカルベニウムテトラキス(3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ボレート、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペルフルオロフェニル)ボレート、[Me3NH+][B(C6F5)4
-];1-(4-(トリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート)-2,3,5,6-テトラフルオロフェニル)ピロリジニウム;およびテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、4-(トリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート)-2,3,5,6-テトラフルオロピリジンも含まれる。
好ましい実施形態において、活性化剤は、トリアリールカルベニウム(トリフェニルカルベニウムテトラフェニルボレート、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルカルベニウムテトラキス(2,3,4,6-テトラフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペルフルオロナフタレニル)ボレート、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペルフルオロビフェニル)ボレート、トリフェニルカルベニウムテトラキス(3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ボレートなど)を含む。
別の実施形態において、活性化剤は、トリアルキルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N-ジアルキルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラキス(ペルフルオロナフタレニル)ボレート、N,N-ジメチル-(2,4,6-トリメチルアニリニウム)テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリアルキルアンモニウムテトラキス(2,3,4,6-テトラフルオロフェニル)ボレート、N,N-ジアルキルアニリニウムテトラキス(2,3,4,6-テトラフルオロフェニル)ボレート、トリアルキルアンモニウムテトラキス(ペルフルオロナフタレニル)ボレート、N,N-ジアルキルアニリニウムテトラキス(ペルフルオロナフタレニル)ボレート、トリアルキルアンモニウムテトラキス(ペルフルオロビフェニル)ボレート、N,N-ジアルキルアニリニウムテトラキス(ペルフルオロビフェニル)ボレート、トリアルキルアンモニウムテトラキス(3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ボレート、N,N-ジアルキルアニリニウムテトラキス(3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ボレート、N,N-ジアルキル-(2,4,6-トリメチルアニリニウム)テトラキス(3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ボレート、ジ-(i-プロピル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート(アルキルは、メチル、エチル、プロピル、n-ブチル、sec-ブチルおよびt-ブチル)の1つまたは複数を含む。
典型的な活性化剤対触媒比、例えば、すべてのNCA活性化剤対触媒比はモル比約1:1である。代替の好ましい範囲には、0.1:1~100:1、代わりに0.5:1~200:1、代わりに1:1~500:1、代わりに1:1~1000:1が含まれる。特に有用な範囲は、0.5:1~10:1、好ましくは1:1~5:1である。
触媒化合物をアルモキサンおよびNCAの組合せと組み合わせることができることも本開示の範囲内である(例えば、イオン化活性化剤と組み合わせたアルモキサンの使用について論じている米国特許第5,153,157号、米国特許第5,453,410号、欧州特許第0573120号、国際公開第1994/007928号および国際公開第1995/014044号(これらの開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)参照)。
任意選択の捕捉剤、共活性化剤、連鎖移動剤
活性化剤化合物に加えて、捕捉剤または共活性化剤が使用されてよい。捕捉剤は、不純物を捕捉することにより重合を促進するために典型的に加えられる化合物である。一部の捕捉剤は、活性化剤として働くこともあり、共活性化剤と呼ばれることがある。活性触媒を生成するために、捕捉剤ではない共活性化剤が活性化剤と共に使用されてもよい。いくつかの実施形態において、共活性化剤を遷移金属化合物と予備混合して、アルキル化遷移金属化合物を生成することができる。
共活性化剤には、メチルアルモキサンなどのアルモキサン、変性メチルアルモキサンなどの変性アルモキサン、ならびにトリメチルアルミニウム、トリ-イソブチルアルミニウム、トリエチルアルミニウムおよびトリ-イソプロピルアルミニウム、トリ-n-ヘキシルアルミニウム、トリ-n-オクチルアルミニウム、トリ-n-デシルアルミニウムまたはトリ-n-ドデシルアルミニウムなどのアルミニウムアルキルが含まれ得る。プレ触媒がジヒドロカルビルまたはジヒドリド錯体ではないとき、共活性化剤は、典型的には、ルイス酸活性化剤およびイオン性活性化剤と組み合わせて使用される。時には、共活性化剤は、フィード中または反応器内の不純物を不活性化するための捕捉剤としても使用される。
捕捉剤または共活性化剤として利用されてよいアルミニウムアルキルまたは有機アルミニウム化合物には、例えば、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ-n-ヘキシルアルミニウム、トリ-n-オクチルアルミニウム、およびジエチル亜鉛などのジアルキル亜鉛が含まれる。
本明細書に記載された組成物および/またはプロセス中で連鎖移動剤が使用されてよい。有用な連鎖移動剤は、典型的には、水素、アルキルアルモキサン、ジエチル亜鉛、トリメチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリオクチルアルミニウムまたはそれらの組合せなど、式AlR3、ZnR2(式中、各Rは、独立して、C1-C8脂肪族基、好ましくはメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル(penyl)、ヘキシル、オクチル(hexyl octyl)またはそれらの異性体である)により表される化合物またはそれらの組合せである。
重合プロセス
本明細書に記載された重合プロセスに関して、「連続」という用語は、中断または停止なく動作するシステムを意味する。例えば、ポリマーを生成する連続プロセスは、反応物が1個または複数の反応器に連続的に導入され、ポリマー生成物が連続的に取り出されるプロセスであろう。
溶液重合は、不活性溶媒もしくはモノマーまたはそれらのブレンドなどの液体重合媒体にポリマーが溶解される重合プロセスを意味する。溶液重合は、典型的には均一である。均一重合は、ポリマー生成物が重合媒体に溶解される重合である。このような系は、好ましくは、J. Vladimir Oliveiraら(2000) Ind. Eng. Chem. Res., v.29, page 4627に記載されたように濁っていない。
バルク重合は、溶媒または希釈剤として不活性溶媒をほとんどまたは全く使用せずに、重合されるモノマーおよび/またはコモノマーが溶媒または希釈剤として使用される重合プロセスを意味する。ごくわずかな不活性溶媒が触媒および捕捉剤の担体として使用され得る。バルク重合系は、25質量%未満、好ましくは10質量%未満、好ましくは1質量%未満、好ましくは0質量%の不活性溶媒または希釈剤を含む。
本明細書の実施形態において、本発明は、上記の通り、モノマー(プロピレンなど)および任意にコモノマーを、活性化剤と、少なくとも1種の触媒化合物とを含む触媒系と接触させる重合プロセスに関する。触媒化合物および活性化剤は、任意の順番で合わせられてよく、モノマーと接触する前に典型的に合わせられる。
本明細書において有用なモノマーには、置換または非置換C2-C40アルファオレフィン、好ましくはC2-C20アルファオレフィン、好ましくはC2-C12アルファオレフィン、好ましくはエチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、ヘプテン、オクテン、ノネン、デセン、ウンデセン、ドデセンおよびそれらの異性体が含まれる。本発明の好ましい実施形態において、モノマーは、プロピレンと、1種もしくは複数種のエチレンまたはC4-C40オレフィン、好ましくはC4-C20オレフィンもしくは好ましくはC6-C12オレフィンを含む任意選択のコモノマーとを含む。C4-C40オレフィンモノマーは、直鎖状、分岐状または環状でよい。C4-C40環状オレフィンは、歪んだもしくは歪んでいない単環式または多環式でよく、ヘテロ原子および/または1個もしくは複数の官能基を含んでもよい。別の好ましい実施形態において、モノマーは、エチレンと、1種もしくは複数種のC3-C40オレフィン、好ましくはC4-C20オレフィンまたは好ましくはC6-C12オレフィンを含む任意選択のコモノマーとを含む。C3-C40オレフィンモノマーは、直鎖状、分岐状または環状でよい。C3-C40環状オレフィンは、歪んだもしくは歪んでいない単環式または多環式でよく、ヘテロ原子および/または1個もしくは複数の官能基を含んでもよい。
例示的なC2-C40オレフィンモノマーおよび任意選択のコモノマーには、エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、ヘプテン、オクテン、ノネン、デセン、ウンデセン、ドデセン、ノルボルネン、シクロペンテン、シクロヘプテン、シクロオクテン、シクロドデセン、それらの置換誘導体およびそれらの異性体、好ましくはヘキセン、ヘプテン、オクテン、ノネン、デセン、ドデセン、シクロオクテン、5-メチルシクロペンテン、シクロペンテン、ノルボルネン、5-エチリデン-2-ノルボルネンならびにそれらのそれぞれの同族体および誘導体が含まれる。
好ましい実施形態において、1種または複数種のジエンが、組成物の全質量に基づいて最大10質量%で、好ましくは0.00001~1.0質量%、好ましくは0.002~0.5質量%、さらにより好ましくは0.003~0.2質量%で、本明細書において生成されたポリマー中に存在する。いくつかの実施形態において、500ppm以下、好ましくは400ppm以下または好ましくは300ppm以下のジエンが重合に加えられる。他の実施形態において、少なくとも50ppm、または100ppm以上、または150ppm以上のジエンが重合に加えられる。
本発明において有用な好ましいジオレフィンモノマーは、少なくとも2個の不飽和結合を有する任意の炭化水素構造、好ましくはC5-C30を含み、不飽和結合のうちの少なくとも2個が立体特異性触媒または非立体特異性触媒のいずれかによりポリマーに容易に取り込まれる。ジオレフィンモノマーが非共役ジエンモノマーから選択されることがさらに好ましい。より好ましくは、ジオレフィンモノマーは直鎖状ジ-ビニルモノマーであり、最も好ましくは5~30個の炭素原子を含む直鎖状ジ-ビニルモノマーである。好ましいジエンの例には、ペンタジエン、ヘキサジエン、ヘプタジエン、オクタジエン、ノナジエン、デカジエン、ウンデカジエン、ドデカジエン、トリデカジエン、テトラデカジエン、ペンタデカジエン、ヘキサデカジエン、ヘプタデカジエン、オクタデカジエン、ノナデカジエン、イコサジエン、ヘンエイコサジエン、ドコサジエン、トリコサジエン、テトラコサジエン、ペンタコサジエン、ヘキサコサジエン、ヘプタコサジエン、オクタコサジエン、ノナコサジエン、トリアコンタジエンが含まれ、特に好ましいジエンには、1,6-ヘプタジエン、1,7-オクタジエン、1,8-ノナジエン、1,9-デカジエン、1,10-ウンデカジエン、1,11-ドデカジエン、1,12-トリデカジエン、1,13-テトラデカジエン、ジビニルベンゼンおよび低分子量ポリブタジエン(1000g/mol未満のMw)が含まれる。好ましい環状ジエンには、シクロペンタジエン、ビニルノルボルネン、ノルボルナジエンおよびジシクロペンタジエンが含まれる。
本発明の重合プロセスは、当技術分野において既知の任意の方法で行うことができる。当技術分野において既知の任意の懸濁、均一、バルク、溶液、スラリーまたは気相重合プロセスを使用することができる。このようなプロセスは、バッチ、セミバッチまたは連続モードで実施することができる。均一重合プロセスおよびスラリープロセスが好ましい。(均一重合プロセスは、好ましくは、少なくとも90質量%の生成物が反応媒体に可溶であるプロセスである。)バルク均一プロセスが特に好ましい。(バルクプロセスは、好ましくは、反応器へのすべてのフィード中のモノマー濃度が70体積%以上であるプロセスである。)代わりに、溶媒または希釈剤が反応媒体中に存在しないまたは加えられない(触媒系または他の添加剤の担体として使用される少量、またはモノマーで典型的に見出される量(例えば、プロピレン中のプロパン)を除く)。別の実施形態において、プロセスはスラリープロセスである。本明細書において使用されるとき、「スラリー重合プロセス」という用語は、担持触媒が使用され、モノマーが担持触媒粒子上で重合される重合プロセスを意味する。担持触媒に由来するポリマー生成物の少なくとも95質量%が、(希釈剤に溶解されない)固体粒子のような粒状である。
重合に適した希釈剤/溶媒には非配位性不活性液体が含まれる。例には、イソブタン、ブタン、ペンタン、イソペンタン、ヘキサン、イソヘキサン、ヘプタン、オクタン、ドデカンおよびそれらの混合物などの直鎖および分岐鎖炭化水素;商業的に見出すことができるような(Isopar(商標)流体)、シクロヘキサン、シクロヘプタン、メチルシクロヘキサン、メチルシクロヘプタンおよびそれらの混合物などの環式および脂環式炭化水素;過フッ素化C4-10アルカン、クロロベンゼンなどの過ハロゲン化炭化水素、ならびにベンゼン、トルエン、メシチレンおよびキシレンなどの芳香族およびアルキル置換芳香族化合物が含まれる。適した溶媒には、エチレン、プロピレン、1-ブテン、1-ヘキセン、1-ペンテン、3-メチル-1-ペンテン、4-メチル-1-ペンテン、1-オクテン、1-デセンおよびそれらの混合物を含むモノマーまたはコモノマーとして働き得る液体オレフィンも含まれる。好ましい実施形態において、イソブタン、ブタン、ペンタン、イソペンタン、ヘキサン、イソヘキサン、ヘプタン、オクタン、ドデカンおよびそれらの混合物;シクロヘキサン、シクロヘプタン、メチルシクロヘキサン、メチルシクロヘプタンおよびそれらの混合物などの環式および脂環式炭化水素など、脂肪族炭化水素溶媒が溶媒として使用される。別の実施形態において、溶媒は芳香族ではなく、好ましくは芳香族が、溶媒の質量に基づいて1質量%未満、好ましくは0.5質量%未満、好ましくは0質量%未満で溶媒中に存在する。
好ましい実施形態において、重合のためのモノマーおよびコモノマーのフィード濃度は、フィード流の全体積に基づいて60体積%溶媒以下、好ましくは40体積%以下または好ましくは20体積%以下である。好ましくは重合は、バルクプロセスにおいて実施される。
好ましい重合は、所望のエチレンポリマーを得るのに適した任意の温度および/または圧力で実施することができる。典型的な温度および/または圧力には、約0℃~約300℃、好ましくは約20℃~約200℃、好ましくは約35℃~約150℃、好ましくは約40℃~約120℃、好ましくは約45℃~約80℃の範囲内の温度、および約0.35MPa~約10MPa、好ましくは約0.45MPa~約6MPaまたは好ましくは約0.5MPa~約4MPaの範囲内の圧力が含まれる。
典型的な重合では、反応の実施時間は、最長300分、好ましくは、約5~250分または好ましくは約10~120分の範囲内である。
いくつかの実施形態において、水素が0.001~50psig(0.007~345kPa)、好ましくは0.01~25psig(0.07~172kPa)、より好ましくは0.1~10psig(0.7~70kPa)の分圧で重合反応器内に存在する。
代替の実施形態において、触媒活性は、少なくとも10,000g/mmol/時間、好ましくは100,000g/mmol/時間以上、好ましくは500,000g/mmol/時間以上、好ましくは1,000,000g/mmol/時間以上、好ましくは2,000,000g/mmol/時間以上、好ましくは5,000,000g/mmol/時間以上である。代替の実施形態において、オレフィンモノマーの転化率は、ポリマー収量および反応ゾーンに入るモノマーの質量に基づいて少なくとも10%、好ましくは20%以上、好ましくは30%以上、好ましくは50%以上、好ましくは80%以上である。
好ましい実施形態において、アルモキサンは、ポリマーを生成するプロセスにおいてほとんどまたは全く使用されない。好ましくは、アルモキサンは、ゼロmol%で存在し、代わりにアルモキサンは、500:1未満、好ましくは300:1未満、好ましくは100:1未満、好ましくは1:1未満のアルミニウム対遷移金属のモル比で存在する。
好ましい実施形態において、捕捉剤は、エチレンポリマーを生成するプロセスにおいてほとんどまたは全く使用されない。好ましくは、捕捉剤(トリアルキルアルミニウムなど)は、ゼロmol%で存在し、代わりに捕捉剤は、100:1未満、好ましくは50:1未満、好ましくは15:1未満、好ましくは10:1未満の捕捉剤金属対遷移金属のモル比で存在する。
好ましい実施形態において、重合:1)は、0~300℃(好ましくは25~150℃、好ましくは40~120℃、好ましくは45~80℃、好ましくは60~160℃)の温度で実施され、2)は、大気圧~10MPa(好ましくは0.35~10MPa、好ましくは0.45~6MPa、好ましくは0.5~4MPa)の圧力で実施され、3)は、脂肪族炭化水素溶媒(イソブタン、ブタン、ペンタン、イソペンタン、ヘキサン、イソヘキサン、ヘプタン、オクタン、ドデカンおよびそれらの混合物;シクロヘキサン、シクロヘプタン、メチルシクロヘキサン、メチルシクロヘプタンおよびそれらの混合物などの環式および脂環式炭化水素など;好ましくは芳香族が、溶媒の質量に基づいて1質量%未満で、好ましくは0.5質量%未満、好ましくは0質量%で溶媒中に好ましくは存在する)中で実施され、4)重合において使用される触媒系は、0.5mol%未満、好ましくは0mol%のアルモキサンを含み、代わりにアルモキサンは、500:1未満、好ましくは300:1未満、好ましくは100:1未満、好ましくは1:1未満のアルミニウム対遷移金属のモル比で存在し、5)重合は、好ましくは、1個の反応ゾーン内で起こり、6)触媒活性は、少なくとも10,000g/mmol/時間(好ましくは少なくとも100,000g/mmol/時間、好ましくは少なくとも200,000g/mmol/時間、好ましくは少なくとも500,000g/mmol/時間、好ましくは少なくとも1,000,000g/mmol/時間、好ましくは少なくとも2,000,000g/mmol/時間、好ましくは少なくとも5,000,000g/mmol/時間)であり、7)任意に捕捉剤(トリアルキルアルミニウム化合物など)は不在であり(例えば、ゼロmol%で存在し、代わりに捕捉剤は、100:1未満、好ましくは50:1未満、好ましくは15:1未満、好ましくは10:1未満の捕捉剤金属対遷移金属のモル比で存在する)、8)任意に水素は、0.001~50psig(0.007~345kPa)(好ましくは0.01~25psig(0.07~172kPa)、より好ましくは0.1~10psig(0.7~70kPa))の分圧で重合反応器内に存在する。好ましい実施形態において、重合において使用される触媒系は、1種以下の触媒化合物を含む。「重合ゾーン」とも呼ばれる「反応ゾーン」は、重合が起こる容器、例えばバッチ反応器である。複数の反応器が直列または並列配置のいずれかで使用されるとき、各反応器は、別々の重合ゾーンと見なされる。バッチ反応器内および連続反応器内の両方の多段重合について、各重合段階は、別々の重合ゾーンと見なされる。好ましい実施形態において、重合は、1個の反応ゾーン内で起こる。室温は、特に記載のない限り23℃である。
1種もしくは複数種の捕捉剤、水素、アルミニウムアルキル、シランまたは連鎖移動剤(アルキルアルモキサン、ジエチル亜鉛、メチルアルモキサン、トリメチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリオクチルアルミニウムまたはそれらの組合せなど、式AlR3またはZnR2(式中、各Rは、独立して、C1-C8脂肪族基、好ましくはメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチルまたはそれらの異性体である)により表される化合物またはそれらの組合せなど)などの他の添加剤が所望の通り重合において使用されてもよい。
ポリオレフィン生成物
本発明は、本明細書に記載された方法により生成された物質の組成物にも関する。オレフィンまたはオレフィンの混合物のポリマーを生成するために、本明細書に記載されたプロセスが使用されてよい。調製されてよいポリマーには、ポリエチレン、ポリプロピレン、C4-C20オレフィンのホモポリマー、C4-C20オレフィンのコポリマー、C3-C20オレフィンとのエチレンのコポリマー、C4-C20オレフィンとのプロピレンのコポリマー、C4-C20オレフィンのターポリマー、C4-C20オレフィンとのエチレンおよびプロピレンのターポリマー、ならびに5-エチリデン-2-ノルボルネンとのエチレンおよびプロピレンのターポリマーが含まれる。
好ましい実施形態において、本明細書に記載されたプロセスは、1~10(好ましくは2~5、好ましくは2~4、好ましくは2~3)の間のMw/Mnを有するプロピレン-エチレンおよび/またはプロピレン-アルファオレフィン(好ましくはC4-C20)コポリマー(プロピレン-ヘキセンコポリマーまたはプロピレン-オクテンコポリマーなど)など、プロピレンホモポリマーまたはプロピレンコポリマーを生成する。
好ましい実施形態において、本明細書において生成されたポリマーは、0~25mol%(代わりに0.5~20mol%、代わりに1~15mol%、好ましくは3~10mol%)の1種または複数種のC3-C20オレフィンコモノマー(好ましくはC3-C12アルファ-オレフィン、好ましくはプロピレン、ブテン、ヘキセン、オクテン、デセン、ドデセン、好ましくはプロピレン、ブテン、ヘキセン、オクテン)を好ましくは有するエチレンのコポリマーであり、または0~25mol%(代わりに0.5~20mol%、代わりに1~15mol%、好ましくは3~10mol%)のC2もしくはC4-C20オレフィンコモノマー(好ましくはエチレンまたはC4-C12アルファ-オレフィン、好ましくはエチレン、ブテン、ヘキセン、オクテン、デセン、ドデセン、好ましくはエチレン、ブテン、ヘキセン、オクテン)のうちの1種または複数種を好ましくは有するプロピレンのコポリマーである。
好ましい実施形態において、モノマーはエチレンであり、コモノマーはヘキセン、好ましくは1~15mol%、代わりに1~10mol%のヘキセンである。
典型的には、本明細書において生成されたポリマーは、5,000~1,000,000g/mol(好ましくは25,000~750,000g/mol、好ましくは50,000~500,000g/mol)のMwおよび/または1~40超(代わりに1.2~20、代わりに1.3~10、代わりに1.4~5、1.5~4、代わりに1.5~3)のMw/Mnを有する。
好ましい実施形態において、本明細書において生成されたポリマーは、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定される単峰性または多峰性の分子量分布を有する。「単峰性」により、GPCトレースが、1個のピークまたは変曲点を有することを意味する。「多峰性」により、GPCトレースが、少なくとも2個のピークまたは変曲点を有することを意味する。変曲点は、曲線の二次導関数の符号が変わる(例えば、負から正またはその逆)点である。
ブレンド
別の実施形態において、本明細書において生成されたポリマー(好ましくはポリエチレンまたはポリプロピレン)は、フィルム、成形部品または他の物品に成形される前に1種または複数種の追加のポリマーと組み合わせられる。他の有用なポリマーには、ポリエチレン、アイソタクチックポリプロピレン、高アイソタクチックポリプロピレン、シンジオタクチックポリプロピレン、プロピレンおよびエチレン、および/もしくはブテン、および/もしくはヘキセンのランダムコポリマー、ポリブテン、エチレン酢酸ビニル、LDPE、LLDPE、HDPE、エチレン酢酸ビニル、エチレンアクリル酸メチル、アクリル酸のコポリマー、ポリメチルメタクリレート、もしくは高圧フリーラジカルプロセスにより重合可能な他の任意のポリマー、ポリ塩化ビニル、ポリブテン-1、アイソタクチックポリブテン、ABS樹脂、エチレン-プロピレンゴム(EPR)、加硫EPR、EPDM、ブロックコポリマー、スチレン系ブロックコポリマー、ポリアミド、ポリカーボネート、PET樹脂、架橋ポリエチレン、エチレンおよびビニルアルコールのコポリマー(EVOH)、ポリスチレンなどの芳香族モノマーのポリマー、ポリ-1エステル、ポリアセタール、ポリビニリジンフルオリド(polyvinylidine fluoride)、ポリエチレングリコールおよび/またはポリイソブチレンが含まれる。
好ましい実施形態において、ポリマー(好ましくはポリエチレンまたはポリプロピレン)は、ブレンド中のポリマーの質量に基づいて10~99質量%、好ましくは20~95質量%、さらにより好ましくは少なくとも30~90質量%、さらにより好ましくは少なくとも40~90質量%、さらにより好ましくは少なくとも50~90質量%、さらにより好ましくは少なくとも60~90質量%、さらにより好ましくは少なくとも70~90質量%で上記のブレンド中に存在する。
上記のブレンドは、(上記の)1種または複数種のポリマーと本発明のポリマーを混合することにより、反応器を互いに直列に接続して反応器ブレンドを調製することにより、または同じ反応器内で1種を超える触媒を使用して複数種のポリマーを生成することにより生成されてよい。ポリマーは、押出機に投入される前に互いに混合することができ、または押出機内で混合されてよい。
ブレンドは、個々の成分をドライブレンドし、続いて、ミキサー内で溶融混合すること、またはミキサー内で成分を互いに直接混合すること(フィルム押出機のホッパーにおいて樹脂の粉末またはペレットをブレンドすることを含んでよい)によるなどして、例えばバンバリーミキサー、Haakeミキサー、Brabender密閉式ミキサー、または重合プロセスの下流で直接使用される配合押出機およびサイドアーム押出機を含んでよい一軸もしくは二軸スクリュー押出機などの従来の装置および方法を使用して生成されてよい。加えて、添加剤が、所望の通り、ブレンド、ブレンドの1種もしくは複数種の成分、および/またはフィルムなど、ブレンドから生成された生成物に含まれてよい。このような添加剤は、当技術分野において周知であり、このような添加剤には、例えば、充填剤;酸化防止剤(例えば、Ciba-Geigyから入手可能なIRGANOX(商標)1010またはIRGANOX(商標)1076などのヒンダードフェノール);ホスファイト(例えば、Ciba-Geigyから入手可能なIRGAFOS(商標)168);抗粘着添加剤;ポリブテン、テルペン樹脂、脂肪族および芳香族炭化水素樹脂、アルカリ金属およびグリセロールステアレート、ならびに水素化ロジンなどの粘着付与剤;UV安定剤;熱安定剤;ブロッキング防止剤;離型剤;帯電防止剤;顔料;着色剤;染料;ワックス;シリカ;充填剤;タルクおよび同種のものが含まれ得る。
任意選択の添加剤(例えば、米国特許出願公開第2016/0060430号、段落[0082]~[0093]参照)と組み合わせた前述のポリマーおよび組成物はいずれも様々な最終使用用途において使用することができる。このような最終用途は、当技術分野において既知の方法により生産されてよい。最終用途には、ポリマー製品、および特定の最終使用を有する製品が含まれる。例示的な最終用途は、フィルム、フィルムベース製品、おむつのバックシート、ハウスラップ、ワイヤーおよびケーブルコーティング組成物、成形技術、例えば、射出またはブロー成形、押出コーティング、発泡、注型およびそれらの組合せにより成形された物品である。最終用途には、フィルムから作られた製品、例えば、袋、包装、およびパーソナルケアフィルム、パウチ、例えば医療用フィルムおよび静脈内(IV)バッグなどの医療品も含まれる。
フィルム
具体的には、前述のポリプロピレンまたはそのブレンドなどの前述のポリマーはいずれも様々な最終使用用途において使用することができる。このような用途には、例えば、単層もしくは多層インフレーションフィルム、押出フィルムおよび/またはシュリンクフィルムが含まれる。これらのフィルムは、インフレーションバブルフィルム加工技術などの任意の数の周知の押出または共押出技術により成形されてよく、インフレーションバブルフィルム加工技術では、組成物を環状のダイを通じて溶融状態で押出し、次いで、膨張させて一軸または二軸延伸溶融物を生成した後、冷却して管状のインフレーションフィルムを成形することができ、次いで、これを軸方向にスリットし、開いて、平坦なフィルムを形成することができる。フィルムは、引き続き延伸されなくても、同じかまたは異なる程度に一軸延伸または二軸延伸されてもよい。フィルムの1層または複数層が、同じかまたは異なる程度に横方向および/または縦方向に延伸されてよい。一軸延伸は、典型的な冷延伸法または熱延伸法を使用して達成することができる。二軸延伸は、テンターフレーム装置またはダブルバブルプロセスを使用して達成することができ、個々の層を合わせる前または後に起こり得る。例えば、ポリエチレン層を延伸ポリプロピレン層の上に押出コーティングまたは積層することができ、またはポリエチレンおよびポリプロピレンをフィルムに一緒に共押出し、次いで延伸することができる。同じく、延伸ポリプロピレンを延伸ポリエチレンに積層することもでき、または延伸ポリエチレンをポリプロピレンの上にコーティングすることもでき、次いで任意に、この組合せをさらに延伸することもできる。典型的にはフィルムは、縦方向(MD)に最大15、好ましくは5~7の間の比で、横方向(TD)に最大15、好ましくは7~9の比で延伸される。しかし、別の実施形態において、フィルムは、MD方向およびTD方向の両方に同程度に延伸される。
フィルムは、所期の用途に応じて厚さが変わり得るが、1~50μmの厚さのフィルムが通常適している。包装向けのフィルムは、通常10~50μm厚である。シール層の厚さは、典型的には0.2~50μmである。フィルムの内面および外面の両方にシール層が存在してよく、またはシール層が、内面のみまたは外面のみに存在してよい。
別の実施形態において、1層または複数層がコロナ処理、電子ビーム照射、ガンマ線照射、火炎処理またはマイクロ波により改質されてよい。好ましい実施形態において、表面層のうちの一方または両方がコロナ処理により改質される。
別の実施形態において、本発明は以下に関する。
1.式(I)により表される触媒化合物。
(I)
(式中、
Mは、3、4、5もしくは6族遷移金属またはランタニドであり、
EおよびE’は、それぞれ独立してO、SまたはNR
9(式中、R
9は、独立して水素、C
1-C
40ヒドロカルビル、C
1-C
40置換ヒドロカルビルまたはヘテロ原子含有基である)であり、
Qは、金属Mに対して供与結合を形成する14、15または16族原子であり、
A
1QA
1’は、3原子架橋を介してA
2をA
2’に連結する、4~40個の非水素原子を含む複素環式ルイス塩基の一部であり、3原子架橋の中心原子はQであり、A
1およびA
1’は、独立してC、NまたはC(R
22)(式中、R
22は、水素、C
1-C
20ヒドロカルビル、C
1-C
20置換ヒドロカルビルから選択される)であり、
は、2原子架橋を介してA
1をE結合アリール基に連結する、2~40個の非水素原子を含む二価基であり、
は、2原子架橋を介してA
1’をE’結合アリール基に連結する、2~40個の非水素原子を含む二価基であり、
Lはルイス塩基であり、
Xはアニオン性配位子であり、
nは、1、2または3であり、
mは、0、1または2であり、
n+mは4以下であり、
R
1、R
2、R
3、R
4、R
1’、R
2’、R
3’およびR
4’のそれぞれは、独立して水素、C
1-C
40ヒドロカルビル、C
1-C
40置換ヒドロカルビル、ヘテロ原子またはヘテロ原子含有基であり、
R
1およびR
2、R
2およびR
3、R
3およびR
4、R
1’およびR
2’、R
2’およびR
3’、R
3’およびR
4’のうちの1つまたは複数が結合されて、5個、6個、7個または8個の環原子をそれぞれ有し、かつ環上の置換基が結合して追加の環を形成することができる1個もしくは複数の置換ヒドロカルビル環、非置換ヒドロカルビル環、置換複素環式環または非置換複素環式環を形成してよく、
任意の2個のL基が互いに結合されて二座ルイス塩基を形成してよく、
X基がL基に結合されてモノアニオン性二座基を形成してよく、
任意の2個のX基が互いに結合されてジアニオン性配位子基を形成してよい)
2.式(II)により表される、式Iの触媒化合物。
(II)
(式中、
Mは、3、4、5もしくは6族遷移金属またはランタニドであり、
EおよびE’は、それぞれ独立してO、SまたはNR
9(式中、R
9は、独立して水素、C
1-C
40ヒドロカルビル、C
1-C
40置換ヒドロカルビルまたはヘテロ原子含有基である)であり、
各Lは、独立してルイス塩基であり、
各Xは、独立してアニオン性配位子であり、
nは、1、2または3であり、
mは、0、1または2であり、
n+mは4以下であり、
R
1、R
2、R
3、R
4、R
1’、R
2’、R
3’およびR
4’のそれぞれは、独立して水素、C
1-C
40ヒドロカルビル、C
1-C
40置換ヒドロカルビル、ヘテロ原子もしくはヘテロ原子含有基であり、またはR
1およびR
2、R
2およびR
3、R
3およびR
4、R
1’およびR
2’、R
2’およびR
3’、R
3’およびR
4’のうちの1つまたは複数が結合されて、5個、6個、7個または8個の環原子をそれぞれ有し、かつ環上の置換基が結合して追加の環を形成することができる1個もしくは複数の置換ヒドロカルビル環、非置換ヒドロカルビル環、置換複素環式環または非置換複素環式環を形成してよく、任意の2個のL基が互いに結合されて二座ルイス塩基を形成してよく、
X基がL基に結合されてモノアニオン性二座基を形成してよく、
任意の2個のX基が互いに結合されてジアニオン性配位子基を形成してよく、
R
5、R
6、R
7、R
8、R
5’、R
6’、R
7’、R
8’、R
10、R
11およびR
12のそれぞれは、独立して水素、C
1-C
40ヒドロカルビル、C
1-C
40置換ヒドロカルビル、ヘテロ原子もしくはヘテロ原子含有基であり、またはR
5およびR
6、R
6およびR
7、R
7およびR
8、R
5’およびR
6’、R
6’およびR
7’、R
7’およびR
8’、R
10およびR
11もしくはR
11およびR
12のうちの1つまたは複数が結合されて、5個、6個、7個または8個の環原子をそれぞれ有し、かつ環上の置換基が結合して追加の環を形成することができる1個もしくは複数の置換ヒドロカルビル環、非置換ヒドロカルビル環、置換複素環式環または非置換複素環式環を形成してよい)
3.Mが、Hf、ZrまたはTiである、段落1または2に記載の触媒化合物。
4.EおよびE’が、それぞれOである、段落1、2または3に記載の触媒化合物。
5.R
1およびR
1’が、独立してC
4-C
40三級ヒドロカルビル基である、段落1、2、3または4に記載の触媒化合物。
6.R
1およびR
1’が、独立してC
4-C
40環式三級ヒドロカルビル基である、段落1、2、3、4または5に記載の触媒化合物。
7.R
1およびR
1’が、独立してC
4-C
40多環式三級ヒドロカルビル基である、段落1、2、3、4、5または6に記載の触媒化合物。
8.各Xが、独立して、1~20個の炭素原子を有する置換または非置換ヒドロカルビル基、ヒドリド、アミド、アルコキシド、スルフィド、ホスフィド、ハライドおよびそれらの組合せからなる群から選択される、(2個のXが縮合環または環系の一部を形成してよい)、段落1~7のいずれか1つに記載の触媒化合物。
9.各Lが、独立して、エーテル、チオエーテル、アミン、ホスフィン、エチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメチルスルフィド、トリエチルアミン、ピリジン、アルケン、アルキン、アレンおよびカルベンならびにそれらの組合せからなる群から選択され、任意に、2個以上のLが縮合環または環系の一部を形成してよい、段落1~8のいずれか1つに記載の触媒化合物。
10.Mが、ZrまたはHfであり、Qが窒素であり、A
1およびA
1’の両方が炭素であり、EおよびE
’の両方が酸素であり、R
1およびR
1’の両方がC
4-C
20環式三級アルキルである、段落1に記載の触媒化合物。
11.Mが、ZrまたはHfであり、Qが窒素であり、A
1およびA
1’の両方が炭素であり、EおよびE
’の両方が酸素であり、R
1およびR
1’の両方がアダマンタン-1-イルまたは置換アダマンタン-1-イルである、段落1に記載の触媒化合物。
12.Mが、ZrまたはHfであり、Qが窒素であり、A
1およびA
1’の両方が炭素であり、EおよびE
’の両方が酸素であり、R
1およびR
1’の両方がC
6-C
20アリールである、段落1に記載の触媒化合物。
13.Qが窒素であり、A
1およびA
1’がいずれも炭素であり、R
1およびR
1’の両方が水素であり、EおよびE
’の両方がNR
9(式中、R
9は、C
1-C
40ヒドロカルビル、C
1-C
40置換ヒドロカルビルまたはヘテロ原子含有基から選択される)である、段落1に記載の触媒化合物。
14.Qが炭素であり、A
1およびA
1’がいずれも窒素であり、EおよびE
’の両方が酸素である、段落1に記載の触媒化合物。
15.Qが炭素であり、A
1が窒素であり、A
1’がC(R
22)であり、EおよびE
’の両方が酸素であり、式中、R
22が、水素、C
1-C
20ヒドロカルビル、C
1-C
20置換ヒドロカルビルから選択される、段落1に記載の触媒化合物。
16.複素環式ルイス塩基が、以下の式により表される基から選択される、段落1に記載の触媒化合物。
(式中、各R
23は、水素、C
1-C
20アルキルおよびC
1-C
20置換アルキルから独立して選択される)
17.Mが、ZrまたはHfであり、EおよびE
’の両方が酸素であり、R
1およびR
1’の両方がC
4-C
20環式三級アルキルである、段落2に記載の触媒化合物。
18.Mが、ZrまたはHfであり、EおよびE
’の両方が酸素であり、R
1およびR
1’の両方がアダマンタン-1-イルまたは置換アダマンタン-1-イルである、段落2に記載の触媒化合物。
19.Mが、ZrまたはHfであり、EおよびE
’の両方が酸素であり、R
1、R
1’、R
3およびR
3’のそれぞれがアダマンタン-1-イルまたは置換アダマンタン-1-イルである、段落2に記載の触媒化合物。
20.Mが、ZrまたはHfであり、EおよびE
’の両方が酸素であり、R
1およびR
1’の両方がC
4-C
20環式三級アルキルであり、R
7およびR
7’の両方がC
1-C
20アルキルである、段落2に記載の触媒化合物。
21.Mが、ZrまたはHfであり、EおよびE
’の両方がOであり、R
1およびR
1’の両方がC
4-C
20環式三級アルキルであり、R
7およびR
7’の両方がC
1-C
20アルキルである、段落2に記載の触媒化合物。
22.Mが、ZrまたはHfであり、EおよびE
’の両方がOであり、R
1およびR
1’の両方がC
4-C
20環式三級アルキルであり、R
7およびR
7’の両方がC
1-C
3アルキルである、段落2に記載の触媒化合物。
23.以下の式のうちの1つまたは複数により表される段落1に記載の触媒化合物。
24.活性化剤と、段落1~23のいずれか1つに記載の触媒化合物とを含む触媒系。
25.活性化剤が、アルモキサンまたは非配位性アニオンを含む、段落24に記載の触媒系。
26.活性化剤が非芳香族炭化水素溶媒に可溶である、段落24に記載の触媒系。
27.芳香族溶媒を含まない段落24に記載の触媒系。
28.活性化剤が、以下の式により表される、段落24に記載の触媒系。
(Z)
d
+(A
d-)
(式中、Zは、(L-H)、すなわち還元可能なルイス酸であり、Lは中性ルイス塩基であり、Hは水素であり、(L-H)
+はブレンステッド酸であり、A
d-は、電荷d-を有する非配位性アニオンであり、dは、1~3の整数である)
29.活性化剤が、以下の式により表される、段落24に記載の触媒系。
[R
1’R
2’R
3’EH]
d+[Mt
k+Q
n]
d-(V)
(式中、Eは、窒素またはリンであり、dは、1、2または3であり、kは、1、2または3であり、nは、1、2、3、4、5または6であり、n-k=dであり、R
1’、R
2’およびR
3’は、独立して、1個もしくは複数のアルコキシ基、シリル基、ハロゲン原子またはハロゲン含有基で置換されてもよいC
1-C
50ヒドロカルビル基であり、R
1’、R
2’およびR
3’は合わせて15個以上の炭素原子を含み、Mtは、元素周期表の13族から選択される元素であり、各Qは、独立してヒドリド、架橋もしくは非架橋ジアルキルアミド、ハライド、アルコキシド、アリールオキシド、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、ハロカルビル、置換ハロカルビルまたはハロ置換ヒドロカルビル基である)
30.活性化剤が、以下の式により表される、段落24に記載の触媒系。
(Z)
d
+(A
d-)
(式中、A
d-は、電荷d-を有する非配位性アニオンであり、dは、1~3の整数であり、(Z)
d
+は、以下のうちの1つまたは複数により表される。
31.活性化剤が、以下のうちの1種または複数種である、段落24に記載の触媒系、
N-メチル-4-ノナデシル-N-オクタデシルベンゼンアミニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
N-メチル-4-ノナデシル-N-オクタデシルベンゼンアミニウムテトラキス(ペルフルオロナフタレニル)ボレート、
ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラキス(ペルフルオロナフタレニル)ボレート、
N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
トリメチルアンモニウムテトラキス(ペルフルオロナフタレニル)ボレート、
トリエチルアンモニウムテトラキス(ペルフルオロナフタレニル)ボレート、
トリプロピルアンモニウムテトラキス(ペルフルオロナフタレニル)ボレート、
トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラキス(ペルフルオロナフタレニル)ボレート、
トリ(t-ブチル)アンモニウムテトラキス(ペルフルオロナフタレニル)ボレート、
N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペルフルオロナフタレニル)ボレート、
N,N-ジエチルアニリニウムテトラキス(ペルフルオロナフタレニル)ボレート、
N,N-ジメチル-(2,4,6-トリメチルアニリニウム)テトラキス(ペルフルオロナフタレニル)ボレート、
トロピリウム(tropillium)テトラキス(ペルフルオロナフタレニル)ボレート、
トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペルフルオロナフタレニル)ボレート、
トリフェニルホスホニウムテトラキス(ペルフルオロナフタレニル)ボレート、
トリエチルシリリウムテトラキス(ペルフルオロナフタレニル)ボレート、
ベンゼン(ジアゾニウム)テトラキス(ペルフルオロナフタレニル)ボレート、
トリメチルアンモニウムテトラキス(ペルフルオロビフェニル)ボレート、
トリエチルアンモニウムテトラキス(ペルフルオロビフェニル)ボレート、
トリプロピルアンモニウムテトラキス(ペルフルオロビフェニル)ボレート、
トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラキス(ペルフルオロビフェニル)ボレート、
トリ(t-ブチル)アンモニウムテトラキス(ペルフルオロビフェニル)ボレート、
N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペルフルオロビフェニル)ボレート、
N,N-ジエチルアニリニウムテトラキス(ペルフルオロビフェニル)ボレート、
N,N-ジメチル-(2,4,6-トリメチルアニリニウム)テトラキス(ペルフルオロビフェニル)ボレート、
トロピリウムテトラキス(ペルフルオロビフェニル)ボレート、
トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペルフルオロビフェニル)ボレート、
トリフェニルホスホニウムテトラキス(ペルフルオロビフェニル)ボレート、
トリエチルシリリウムテトラキス(ペルフルオロビフェニル)ボレート、
ベンゼン(ジアゾニウム)テトラキス(ペルフルオロビフェニル)ボレート、
[4-t-ブチル-PhNMe
2H][(C
6F
3(C
6F
5)
2)
4B]、
トリメチルアンモニウムテトラフェニルボレート、
トリエチルアンモニウムテトラフェニルボレート、
トリプロピルアンモニウムテトラフェニルボレート、
トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラフェニルボレート、
トリ(t-ブチル)アンモニウムテトラフェニルボレート、
N,N-ジメチルアニリニウムテトラフェニルボレート、
N,N-ジエチルアニリニウムテトラフェニルボレート、
N,N-ジメチル-(2,4,6-トリメチルアニリニウム)テトラフェニルボレート、
トロピリウムテトラフェニルボレート、
トリフェニルカルベニウムテトラフェニルボレート、
トリフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、
トリエチルシリリウムテトラフェニルボレート、
ベンゼン(ジアゾニウム)テトラフェニルボレート、
トリメチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
トリエチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
トリプロピルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
トリ(sec-ブチル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
N,N-ジエチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
N,N-ジメチル-(2,4,6-トリメチルアニリニウム)テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
トロピリウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
トリフェニルホスホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
トリエチルシリリウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
ベンゼン(ジアゾニウム)テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
トリメチルアンモニウムテトラキス(2,3,4,6-テトラフルオロフェニル)ボレート、
トリエチルアンモニウムテトラキス(2,3,4,6-テトラフルオロフェニル)ボレート、
トリプロピルアンモニウムテトラキス(2,3,4,6-テトラフルオロフェニル)ボレート、
トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラキス(2,3,4,6-テトラフルオロフェニル)ボレート、
ジメチル(t-ブチル)アンモニウムテトラキス(2,3,4,6-テトラフルオロフェニル)ボレート、
N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(2,3,4,6-テトラフルオロフェニル)ボレート、
N,N-ジエチルアニリニウムテトラキス(2,3,4,6-テトラフルオロフェニル)ボレート、
N,N-ジメチル-(2,4,6-トリメチルアニリニウム)テトラキス(2,3,4,6-テトラフルオロフェニル)ボレート、
トロピリウムテトラキス(2,3,4,6-テトラフルオロフェニル)ボレート、
トリフェニルカルベニウムテトラキス(2,3,4,6-テトラフルオロフェニル)ボレート、
トリフェニルホスホニウムテトラキス(2,3,4,6-テトラフルオロフェニル)ボレート、
トリエチルシリリウムテトラキス(2,3,4,6-テトラフルオロフェニル)ボレート、
ベンゼン(ジアゾニウム)テトラキス(2,3,4,6-テトラフルオロフェニル)ボレート、
トリメチルアンモニウムテトラキス(3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ボレート、
トリエチルアンモニウムテトラキス(3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ボレート、
トリプロピルアンモニウムテトラキス(3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ボレート、
トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラキス(3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ボレート、
トリ(t-ブチル)アンモニウムテトラキス(3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ボレート、
N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ボレート、
N,N-ジエチルアニリニウムテトラキス(3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ボレート、
N,N-ジメチル-(2,4,6-トリメチルアニリニウム)テトラキス(3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ボレート、
トロピリウムテトラキス(3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ボレート、
トリフェニルカルベニウムテトラキス(3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ボレート、
トリフェニルホスホニウムテトラキス(3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ボレート、
トリエチルシリリウムテトラキス(3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ボレート、
ベンゼン(ジアゾニウム)テトラキス(3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ボレート、
ジ-(i-プロピル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
ジシクロヘキシルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
トリ(o-トリル)ホスホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
トリ(2,6-ジメチルフェニル)ホスホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペルフルオロフェニル)ボレート、
1-(4-(トリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート)-2,3,5,6-テトラフルオロフェニル)ピロリジニウム、
テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
4-(トリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート)-2,3,5,6-テトラフルオロピリジン、および
トリフェニルカルベニウムテトラキス(3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ボレート)。
32.1種または複数種のオレフィンを段落23~31のいずれか1つに記載の触媒系と接触させることを含む、オレフィンを重合するプロセス。
33.約0℃~約300℃の温度、約0.35MPa~約10MPaの範囲内の圧力および最長300分の時間で起こる段落32に記載のプロセス。
34.ポリマーを得ることをさらに含む段落32に記載のプロセス。
35.オレフィンが、1種もしくは複数種の置換または非置換C
2-C
40アルファオレフィンを含む、段落32に記載のプロセス。
実験
スキーム3に示されているのは触媒錯体1~32の図である。錯体26および27は、2019年2月12日に出願された62/804,372の優先権および利益を主張する、”Lewis Base Catalysts and Methods Thereof”と題する同時出願された米国特許出願第_号(代理人整理番号2019EM043)に記載されたように調製した。錯体28(比較)は、Goliszら(2009) Macromolecules, v.42, pp. 8751-8762により記載されたように調製した。これは比較錯体である。錯体31および32は、錯体29のために記載された手順と類似の手順を使用して調製した。2-(アダマンタン-1-イル)-4-(tert-ブチル)フェノールは、Organic Letters 2015, v.17, pp. 2242-2245に記載されたように4-tert-ブチルフェノール(Merck)およびアダマンタノール-1(Aldrich)から調製した。
スキーム3
2-(アダマンタン-1-イル)-6-ブロモ-4-(tert-ブチル)フェノール
400mlのクロロホルム中の57.6g(203mmol)の2-(アダマンタン-1-イル)-4-(tert-ブチル)フェノールの溶液に、200mlのクロロホルム中の10.4ml(203mmol)の臭素の溶液を室温で30分間滴加した。生じた混合物を400mlの水で希釈した。得られた混合物をジクロロメタン(3×100ml)で抽出し、合わせた有機抽出物を5% NaHCO
3で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。収量71.6g(97%)の白色固体。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.32 (d, J = 2.3 Hz, 1 H), 7.19 (d, J = 2.3 Hz, 1 H), 5.65 (s, 1 H), 2.18 - 2.03 (m, 9 H), 1.78 (m, 6 H), 1.29 (s, 9 H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz): δ 148.07, 143.75, 137.00, 126.04, 123.62, 112.11, 40.24, 37.67, 37.01, 34.46, 31.47, 29.03.
(1-(3-ブロモ-5-(tert-ブチル)-2-(メトキシメトキシ)フェニル)アダマンチン
1,000mlのTHF中の71.6g(197mmol)の2-(アダマンタン-1-イル)-6-ブロモ-4-(tert-ブチル)フェノールの溶液に、8.28g(207mmol、鉱油中60質量%)の水素化ナトリウムを室温で分割して加えた。得られた懸濁液に、16.5ml(217mmol)のメトキシメチルクロリドを室温で10分間滴加した。得られた混合物を一晩撹拌し、次いで、1,000mlの水に注いだ。得られた混合物をジクロロメタン(3×300ml)で抽出し、合わせた有機抽出物を5% NaHCO
3で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。収量80.3g(ほぼ定量的)の白色固体。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.39 (d, J = 2.4 Hz, 1 H), 7.27 (d, J = 2.4 Hz, 1 H), 5.23 (s, 2 H), 3.71 (s, 3 H), 2.20 - 2.04 (m, 9 H), 1.82 - 1.74 (m, 6 H), 1.29 (s, 9 H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz): δ 150.88, 147.47, 144.42, 128.46, 123.72, 117.46, 99.53, 57.74, 41.31, 38.05, 36.85, 34.58, 31.30, 29.08.
2-(3-アダマンタン-1-イル)-5-(tert-ブチル)-2-(メトキシメトキシ)フェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン
300mlの乾燥THF中の22.5g(55.0mmol)の(1-(3-ブロモ-5-(tert-ブチル)-2-(メトキシメトキシ)フェニル)アダマンチンの溶液に、ヘキサン中の23.2ml(57.9mmol、2.5M)の
nBuLiを-80℃で20分間滴加した。反応混合物をこの温度で1時間撹拌し、続いて、14.5ml(71.7mmol)の2-イソプロポキシ-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランを加えた。得られた懸濁液を室温で1時間撹拌し、次いで、300mlの水に注いだ。得られた混合物をジクロロメタン(3×300ml)で抽出し、合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。収量25.0g(ほぼ定量的)の無色粘性油。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.54 (d, J = 2.5 Hz, 1 H), 7.43 (d, J = 2.6 Hz, 1 H), 5.18 (s, 2 H), 3.60 (s, 3 H), 2.24 - 2.13 (m, 6 H), 2.09 (br. s., 3 H), 1.85 - 1.75 (m, 6 H), 1.37 (s, 12 H), 1.33 (s, 9 H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz): δ 159.64, 144.48, 140.55, 130.58, 127.47, 100.81, 83.48, 57.63, 41.24, 37.29, 37.05, 34.40, 31.50, 29.16, 24.79.
1-(2’-ブロモ-5-(tert-ブチル)-2-(メトキシメトキシ)-[1,1’-ビフェニル]-3-イル)アダマンチン
200mlのジオキサン中の25.0g(55.0mmol)の2-(3-アダマンタン-1-イル)-5-(tert-ブチル)-2-(メトキシメトキシ)フェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランの溶液に、15.6g(55.0mmol)の2-ブロモヨードベンゼン、19.0g(137mmol)の炭酸カリウムおよび100mlの水を続いて加えた。得られた混合物をアルゴンで10分間パージし、続いて、3.20g(2.75mmol)のPd(PPh
3)
4を加えた。こうして得られた混合物を100℃で12時間撹拌し、次いで、室温まで冷却し、100mlの水で希釈した。得られた混合物をジクロロメタン(3×100ml)で抽出し、合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。残留物をシリカゲル60によるフラッシュクロマトグラフィー(40~63um、溶離液:ヘキサン-ジクロロメタン=10:1、体積)により精製した。収量23.5g(88%)の白色固体。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.68 (dd, J = 1.0, 8.0 Hz, 1 H), 7.42 (dd, J = 1.7, 7.6 Hz, 1 H), 7.37 - 7.32 (m, 2 H), 7.20 (dt, J = 1.8, 7.7 Hz, 1 H), 7.08 (d, J = 2.5 Hz, 1 H), 4.53 (d, J = 4.6 Hz, 1 H), 4.40 (d, J = 4.6 Hz, 1 H), 3.20 (s, 3 H), 2.23 - 2.14 (m, 6 H), 2.10 (br. s., 3 H), 1.86 - 1.70 (m, 6 H), 1.33 (s, 9 H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz): δ 151.28, 145.09, 142.09, 141.47, 133.90, 132.93, 132.41, 128.55, 127.06, 126.81, 124.18, 123.87, 98.83, 57.07, 41.31, 37.55, 37.01, 34.60, 31.49, 29.17.
2-(3’-(アダマンタン-1-イル)-5’-(tert-ブチル)-2’-(メトキシメトキシ)-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン
500mlの乾燥THF中の30.0g(62.1mmol)の1-(2’-ブロモ-5-(tert-ブチル)-2-(メトキシメトキシ)-[1,1’-ビフェニル]-3-イル)アダマンチンの溶液に、ヘキサン中の25.6ml(63.9mmol、2.5M)の
nBuLiを-80℃で20分間滴加した。反応混合物をこの温度で1時間撹拌し、続いて、16.5ml(80.7mmol)の2-イソプロポキシ-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランを加えた。得られた懸濁液を室温で1時間撹拌し、次いで、300mlの水に注いだ。得られた混合物をジクロロメタン(3×300ml)で抽出し、合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。収量32.9g(ほぼ定量的)の無色ガラス状固体。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.75 (d, J = 7.3 Hz, 1 H), 7.44 - 7.36 (m, 1 H), 7.36 - 7.30 (m, 2 H), 7.30 - 7.26 (m, 1 H), 6.96 (d, J = 2.4 Hz, 1 H), 4.53 (d, J = 4.7 Hz, 1 H), 4.37 (d, J = 4.7 Hz, 1 H), 3.22 (s, 3 H), 2.26 - 2.14 (m, 6 H), 2.09 (br. s., 3 H), 1.85 - 1.71 (m, 6 H), 1.30 (s, 9 H), 1.15 (s, 6 H), 1.10 (s, 6 H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz): δ 151.35, 146.48, 144.32, 141.26, 136.15, 134.38, 130.44, 129.78, 126.75, 126.04, 123.13, 98.60, 83.32, 57.08, 41.50, 37.51, 37.09, 34.49, 31.57, 29.26, 24.92, 24.21.
2’,2’’’-(ピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-アダマンタン-1-イル)-5-(tert-ブチル)-[1,1’-ビフェニル]-2-オール)
140mlのジオキサン中の32.9g(62.0mmol)の2-(3’-(アダマンタン-1-イル)-5’-(tert-ブチル)-2’-(メトキシメトキシ)-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランの溶液に、7.35g(31.0mmol)の2,6-ジブロモピリジン、50.5g(155mmol)の炭酸セシウムおよび70mlの水を続いて加えた。得られた混合物をアルゴンで10分間パージし、続いて、3.50g(3.10mmol)のPd(PPh
3)
4を加えた。この混合物を100℃で12時間撹拌し、次いで、室温まで冷却し、50mlの水で希釈した。得られた混合物をジクロロメタン(3×50ml)で抽出し、合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。得られた油に、300mlのTHF、300mlのメタノールおよび21mlの12N HClを続いて加えた。反応混合物を60℃で一晩撹拌し、次いで、500mlの水に注いだ。得られた混合物をジクロロメタン(3×350ml)で抽出し、合わせた有機抽出物を5% NaHCO
3で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。残留物をシリカゲル60によるフラッシュクロマトグラフィー(40~63um、溶離液:ヘキサン-酢酸エチル=10:1、体積)により精製した。得られたガラス状固体を70mlのn-ペンタンと研和し、得られた沈殿物を濾別し、2×20mlのn-ペンタンで洗浄し、真空中で乾燥した。収量21.5g(87%)の白色粉末としての2種の異性体の混合物。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 8.10 + 6.59 (2s, 2H), 7.53 - 7.38 (m, 10H), 7.09 + 7.08 (2d, J = 2.4 Hz, 2H), 7.04 + 6.97 (2d, J = 7.8 Hz, 2H), 6.95 + 6.54 (2d, J = 2.4 Hz), 2.03 - 1.79 (m, 18H), 1.74 - 1.59 (m, 12H), 1.16 + 1.01 (2s, 18H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz, 副異性体のシフトを*で標識する): δ 157.86, 157.72*, 150.01, 149.23*, 141.82*, 141.77, 139.65*, 139.42, 137.92, 137.43, 137.32*, 136.80, 136.67*, 136.29*, 131.98*, 131.72, 130.81, 130.37*, 129.80, 129.09*, 128.91, 128.81*, 127.82*, 127.67, 126.40, 125.65*, 122.99*, 122.78, 122.47, 122.07*, 40.48, 40.37*, 37.04, 36.89*, 34.19*, 34.01, 31.47, 29.12, 29.07*.
ジメチルハフニウム[2’,2’’’-(ピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-アダマンタン-1-イル)-5-(tert-ブチル)-[1,1’-ビフェニル]-2-オレート)](錯体5)
250mlの乾燥トルエン中の3.22g(10.05mmol)の四塩化ハフニウム(<0.05% Zr)の懸濁液に、ジエチルエーテル中の14.6ml(42.2mmol、2.9M)のMeMgBrを0℃でシリンジを介して1回で加えた。得られた懸濁液を1分間撹拌し、8.00g(10.05mmol)の2’,2’’’-(ピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-アダマンタン-1-イル)-5-(tert-ブチル)-[1,1’-ビフェニル]-2-オール)を分割して1分間加えた。反応混合物を室温で36時間撹拌し、次いで、ほぼ乾固するまで蒸発させた。得られた固体を2×100mlの熱トルエンで抽出し、合わせた有機抽出物をCelite 503の薄いパッドに通して濾過した。次に、濾液を蒸発乾固した。残留物を50mlのn-ヘキサンと研和し、得られた沈殿物を濾別(G3)し、20mlのn-ヘキサン(2×20ml)で洗浄し、次いで、真空中で乾燥した。収量6.66g(61%、n-ヘキサンとの約1:1溶媒和物)の淡ベージュ色固体。C
59H
69HfNO
2×1.0(C
6H
14)の解析計算値:C、71.70;H、7.68;N、1.29。測定値:C 71.95;H、7.83;N 1.18。
1H NMR (C
6D
6, 400 MHz): δ 7.58 (d, J = 2.6 Hz, 2 H), 7.22 - 7.17 (m, 2 H), 7.14 - 7.08 (m, 4 H), 7.07 (d, J = 2.5 Hz, 2 H), 7.00 - 6.96 (m, 2 H), 6.48 - 6.33 (m, 3 H), 2.62 - 2.51 (m, 6H), 2.47 - 2.35 (m, 6H), 2.19 (br.s, 6H), 2.06 - 1.95 (m, 6H), 1.92 - 1.78 (m, 6H), 1.34 (s, 18 H), -0.12 (s, 6 H).
13C NMR (C
6D
6, 100 MHz): δ 159.74, 157.86, 143.93, 140.49, 139.57, 138.58, 133.87, 133.00, 132.61, 131.60, 131.44, 127.98, 125.71, 124.99, 124.73, 51.09, 41.95, 38.49, 37.86, 34.79, 32.35, 30.03.
ジメチルジルコニウム[2’,2’’’-(ピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-アダマンタン-1-イル)-5-(tert-ブチル)-[1,1’-ビフェニル]-2-オレート)](錯体6)
300mlの乾燥トルエン中の2.92g(12.56mmol)の四塩化ジルコニウムの懸濁液に、ジエチルエーテル中の18.2ml(52.7mmol、2.9M)のMeMgBrを0℃でシリンジを介して1回で加えた。得られた懸濁液に、10.00g(12.56mmol)の2’,2’’’-(ピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-アダマンタン-1-イル)-5-(tert-ブチル)-[1,1’-ビフェニル]-2-オール)を直ちに1回で加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌し、次いで、ほぼ乾固するまで蒸発させた。得られた固体を2×100mlの熱トルエンで抽出し、合わせた有機抽出物をCelite 503の薄いパッドに通して濾過した。次に、濾液を蒸発乾固した。残留物を50mlのn-ヘキサンと研和し、得られた沈殿物を濾別(G3)し、n-ヘキサン(2×20ml)で洗浄し、次いで、真空中で乾燥した。収量8.95g(74%、n-ヘキサンとの約1:0.5溶媒和物)のベージュ色固体。C
59H
69ZrNO
2×0.5(C
6H
14)の解析計算値:C、77.69;H、7.99;N、1.46。測定値:C 77.90;H、8.15;N 1.36。
1H NMR (C
6D
6, 400 MHz): δ 7.56 (d, J = 2.6 Hz, 2 H), 7.20 - 7.17 (m, 2 H), 7.14 - 7.07 (m, 4 H), 7.07 (d, J = 2.5 Hz, 2 H), 6.98 - 6.94 (m, 2 H), 6.52 - 6.34 (m, 3 H), 2.65 - 2.51 (m, 6H), 2.49 - 2.36 (m, 6H), 2.19 (br.s., 6H), 2.07 - 1.93 (m, 6H), 1.92 - 1.78 (m, 6H), 1.34 (s, 18 H), 0.09 (s, 6 H).
13C NMR (C
6D
6, 100 MHz): δ 159.20, 158.22, 143.79, 140.60, 139.55, 138.05, 133.77, 133.38, 133.04, 131.49, 131.32, 127.94, 125.78, 124.65, 124.52, 42.87, 41.99, 38.58, 37.86, 34.82, 32.34, 30.04.
1-アダマンタノール
ジメチルホルムアミド(25mL)中の1-ブロモアダマンタン(5.00g、23.242mmol)の撹拌溶液に、塩酸(8.7mLの0.67M HCl)、続いて、水(15mL)を加えた。混合物を105℃にし、1時間撹拌した。室温まで冷却した後、水(150mL)を加え、生じた沈殿物を真空濾過により回収した。固体をジクロロメタン(200mL)に取り、水(3×100mL)で洗浄した。有機層を乾燥(MgSO4)し、濾過し、真空下で濃縮して、3.512g(23.069mmol、収率99%)を得た。
2,4-ジ(アダマント-1-イル)フェノール
ジクロロメタン(dichlroromethane)(20mL)中のフェノール(2.00g、21.252mmol)および1-アダマンタノール(6.794g、44.629mmol、2.10eq)の混合物に、濃硫酸(2.5mL)を室温で(10分にわたって)滴加した。これを室温で一晩撹拌した。水(15mL)を反応混合物に加え、pHを9~10にした(2M水性NaOH)。有機物をジクロロメタン(3×20mL)で抽出し、ブラインで洗浄し、乾燥(MgSO
4)し、濾過し、真空下で濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(5~10%酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、1.29g(収率17%)の白色固体を得た。
1,1’-(4-(メトキシメトキシ)-1,3-フェニレン)ビス(アダマンタン)
テトラヒドロフラン(3mL)中の2,4-ジ(アダマンチル)フェノール(1.29g、3.558mmol)の混合物に、水素化ナトリウム(鉱油中60%、0.185g、4.625mmol、1.30eq)をゆっくり加えた。これを室温で30分間撹拌し、この時点でクロロメチルメチルエーテル(0.459mL、6.049mmol、1.70eq)を漸増的に加えた。反応物を室温で一晩撹拌させた。反応混合物を水(20mL)でクエンチし、水酸化カリウムを使用してpHを8~10に調整した。生成物をジエチルエーテル(3×30mL)で抽出し、乾燥(MgSO4)し、濾過し、真空中で濃縮して、1.330g(3.275mmol、収率92%)を得た。
(3,5-ジアダマンタン-1-イル)-2-(メトキシメトキシ)フェニル)リチウム・(1,2-ジメトキシエタン)
ペンタン(20mL)を1,1’-(4-(メトキシメトキシ)-1,3-フェニレン)ビス(アダマンタン)(1.38g、3.40mmol)に加えて、溶液を生成した。BuLiの1.6Mヘキサン溶液(2.13mL、3.40mmol)を滴加した。次いで、1,2-ジメトキシエタン(DME)を滴加した。数分以内に黄色溶液が濁り、次いで、沈殿物が生成し始めた。混合物を1.5時間撹拌させ、次いで、沈殿物をフリットディスク上で単離し、ペンタン(3×15mL)で洗浄し、減圧下で乾燥した。生成物をオフホワイト色固体として単離した。収量:1.15g、67.2%。
1,1’-(2’-ブロモ-2-(メトキシメトキシ)-[1,1’-ビフェニル]-3,5-ジイル)ビス(アダマンタン)
トルエン(20mL)を(3,5-ジアダマンタン-1-イル)-2-(メトキシメトキシ)フェニル)リチウム・(1,2-ジメトキシエタン)(1.15g、2.29mmol)に加えて、懸濁液を生成した。1-ブロモ-2-クロロベンゼン(0.482g、2.52mmol)のトルエン溶液(10mL)を1時間にわたって滴加して、濁った溶液を生成した。混合物をさらに1時間撹拌し、次いで、揮発物を減圧下で除去した。残留物をCH
2Cl
2(8mL)で抽出し、Teflonフィルター上のCelite 503に通して濾過した。揮発物を蒸発させ、ペンタン(3mL)を残留物に加えた。混合物を-20℃まで一晩冷却した。何も結晶化されなかったので、揮発物を蒸発させ、残留物を減圧下60℃で乾燥した。収量:1.32g、98.9%。
2’,2’’’-(ピリジン-2,6-ジイル)ビス((3,5-ジアダマンタン-1-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-オール)
テトラヒドロフラン(15mL)を1,1’-(2’-ブロモ-2-(メトキシメトキシ)-[1,1’-ビフェニル]-3,5-ジイル)ビス(アダマンタン)(1.32g、2.26mmol)に加えて、溶液を生成した。混合物を-45℃まで冷却し、ヘキサン中のBuLiの1.6M溶液(1.46mL、2.33mmol)を1分にわたって滴加した。混合物を45分にわたって-25℃までゆっくり昇温させた。固体ZnCl
2(0.216g、1.58mmol)を透明な溶液に加えた。混合物を30分にわたって周囲温度までゆっくり昇温させた。周囲温度で30分後、2,6-ジブロモピリジン(0.260g、1.10mmol)およびPd(P(tBu)
3)
2(0.023g、0.045mmol)を無色透明の溶液に加えた。65℃に保たれた金属ブロック上で混合物を一晩加熱した。一晩撹拌後、揮発物をロータリーエバポレーターで蒸発させた。残留物に、メタノール(20mL)、thf(20mL)および濃HCl(1mL)を加えた。混合物を60℃まで5時間加熱した。次いで、揮発物をロータリーエバポレーターで蒸発させ、残留物をCH
2Cl
2(60mL)で抽出した。有機物を水(3×50mL)で洗浄し、希NaHCO
3で洗浄して、pHを7に調整(1×50mL)し、次いで、ブライン(40mL)およびMgSO
4で乾燥した。揮発物の濾過および除去により、1.2gの粗生成物を得た。イソヘキサン中の2~8% EtOAcを使用してカラムクロマトグラフィーによりシリカゲルで精製した。イソヘキサン-EtOAcの蒸発により、CH
2Cl
2に不溶性である何らかの材料を含む白色残留物を得た。固体をベンゼン(10mL)で抽出し、濾過し、蒸発させた。残留物を減圧下60℃で乾燥して、泡状固体を得た。収量:0.322g、30.8%。
ジベンジルジルコニウム[2’,2’’’-(ピリジン-2,6-ジイル)ビス(3,5-ジアダマンタン-1-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-オレート)](錯体22)
ベンゼン(15mL)を2’,2’’’-(ピリジン-2,6-ジイル)ビス((3,5-ジアダマンタン-1-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-オール)(0.315g、0.331mmol)に加えて、溶液を生成した。ZrBn4(0.151g、0.331mmol)およびベンゼン(2mL)を加えた。混合物を振盪して、黄橙色溶液を生成した。30分後、混合物を濾過し、1mLまで蒸発させた。ヘキサン(3mL)を加えて、濁った混合物を生成した。揮発物を蒸発乾固した。黄橙色固体をペンタン(5mL)で十分に洗浄した。ペンタン抽出物を濾過し、-20℃まで数時間冷却した。いくらかの黄色固体をペンタン溶液から単離した。ペンタンで洗浄したサンプルをメチルシクロヘキサン(10mL)と合わせ、混合物を沸騰近くまで数分間加熱した。いくらかの結晶性固体が橙色溶液から分離した。混合物を周囲温度で2時間静置し、次いで、無色固体を単離し、減圧下で乾燥した。HNMRスペクトロスコピーは、生成物が、1当量のメチルシクロヘキサンと共結晶化することを示した。収量:0.092g、21%。
1-(3-ブロモ-2-(メトキシメトキシ)-5-メチルフェニル)アダマンチン
300mlの乾燥THF中の21.3g(66.4mmol)の2-ブロモ-6-アダマンチル-4-メチルフェノールの溶液に、2.79g(69.7mmol、鉱油中60質量%)の水素化ナトリウムを室温で分割して加えた。その後、5.55ml(73.0mmol)のMOMClを1時間滴加した。反応混合物を60℃で24時間加熱し、次いで、300mlの冷水に注いだ。粗生成物を3×200mlのジクロロメタンで抽出した。合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。収量24.3g(定量的)の無色油。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.24 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 7.05 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 5.22 (s, 2H), 3.71 (s, 3H), 2.27 (s, 3H), 2.07 - 2.15 (m, 9H), 1.78 (m, 6H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz): δ 151.01, 144.92, 134.34, 131.80, 127.44, 117.57, 99.56, 57.75, 41.27, 37.71, 36.82, 29.03, 20.68.
2-(3-アダマンタン-1-イル)-2-(メトキシメトキシ)-5-メチルフェニル)ベンゾ[b]チオフェン
250mlの乾燥THF中の10.0g(74.5mmol)のベンゾ[b]チオフェンの溶液に、ヘキサン中の29.8ml(74.5mmol、2.5M)の
nBuLiを-10℃で滴加した。反応混合物を0℃で1時間撹拌し、続いて、11.2g(82.0mmol)のZnCl
2を加えた。次に、得られた溶液を室温まで加温し、13.6g(37.3mmol)の1-(3-ブロモ-2-(メトキシメトキシ)-5-メチルフェニル)アダマンチンおよび1.52g(2.98mmol)のPd[P
tBu
3]
2を続いて加えた。生じた混合物を60℃で一晩撹拌し、次いで、250mlの水に注いだ。粗生成物を3×150mlのジクロロメタンで抽出した。合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。残留物をシリカゲル60によるフラッシュクロマトグラフィー(40~63um;溶離液:ヘキサン-酢酸エチル=10:1、体積)により精製した。収量5.31g(34%)の淡黄色固体。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.88 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.81 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 7.54 (s, 1H), 7.32 - 7.42 (m, 2H), 7.18 - 7.23 (m, 2H), 4.79 (s, 2H), 3.49 (s, 3H), 2.38 (s, 3H), 2.24 (m, 6H), 2.16 (m, 3H), 1.85 (m, 6H).
3-ブロモ-2-(3-アダマンタン-1-イル)-2-(メトキシメトキシ)-5-メチルフェニル)ベンゾ[b]チオフェン
150mlのクロロホルム中の5.31g(12.7mmol)の2-(3-アダマンタン-1-イル)-2-(メトキシメトキシ)-5-メチルフェニル)ベンゾ[b]チオフェンの溶液に、2.26g(12.7mmol)のN-ブロモスクシンイミドを室温で加えた。反応混合物をこの温度で2時間撹拌し、次いで、100mlの水に注いだ。粗生成物を3×50mlのジクロロメタンで抽出した。合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。残留物を-30℃の90mlのn-ヘキサンから再結晶させた。収量6.25g(98%)の淡黄色固体。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.90 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.84 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.49 (dt, J = 0.9, 7.1 Hz, 1H), 7.43 (dt, J = 1.2, 8.1 Hz, 1H), 7.24 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.12 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 4.66 (s, 2H), 3.33 (s, 3H), 2.38 (s, 3H), 2.22 (m, 6H), 2.14 (br.s, 3H), 1.83 (m, 6H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz): δ 153.19, 143.13, 138.54, 138.19, 137.38, 132.48, 130.68, 129.30, 126.06, 125.38, 125.03, 123.42, 122.19, 107.76, 99.33, 57.38, 41.17, 37.30, 36.97, 29.10, 20.98.
6,6’-(ピリジン-2,6-ジイルビス(ベンゾ[b]チオフェン-3,2-ジイル))ビス(2-アダマンタン-1-イル)-4-メチルフェノール)
120mlの乾燥THF中の3.00g(6.03mmol)の3-ブロモ-2-(3-アダマンタン-1-イル)-2-(メトキシメトキシ)-5-メチルフェニル)ベンゾ[b]チオフェンの溶液に、ヘキサン中の2.41ml(6.03mmol、2.5M)の
nBuLiを-80℃で滴加した。反応混合物をこの温度で30分間撹拌し、次いで、2.32g(17.1mmol)のZnCl
2を加えた。得られた混合物を室温まで加温し、次いで、0.72g(3.02mmol)の2,6-ジブロモピリジンおよび245mg(0.48mmol)のPd[P
tBu
3]
2を続いて加えた。得られた混合物を60℃で一晩撹拌し、100mlの水に注ぎ、粗生成物をジクロロメタン(3×50ml)で抽出した。合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。得られた油に、50mlのTHF、50mlのメタノールおよび1mlの12N HClを続いて加えた。反応混合物を60℃で一晩撹拌し、次いで、200mlの水に注いだ。得られた混合物をジクロロメタン(3×50ml)で抽出し、合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。残留物をシリカゲル60によるフラッシュクロマトグラフィー(40~63um;溶離液:ヘキサン-酢酸エチル-トリエチルアミン=100:10:1、体積)により精製した。収量0.78g(31%)の白色泡。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.87 - 7.94 (m, 4H), 7.67 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.38 - 7.48 (m, 4H), 7.28 (d, J = 7.8 Hz, 2H), 6.91 - 6.99 (m, 4H), 2.23 (s, 6H), 1.82 (br.s, 6H), 1.67 (br.s, 9H), 1.57 - 1.62 (m, 6H), 1.42 - 1.50 (m, 6H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz): δ 153.56, 150.70, 140.51, 139.91, 138.86, 138.50, 137.87, 131.91, 129.49, 128.68, 128.49, 124.92, 124.77, 123.71, 122.82, 122.00, 40.02, 36.81, 36.60, 28.98, 20.73.
ジメチルハフニウム[6,6’-(ピリジン-2,6-ジイルビス(ベンゾ[b]チオフェン-3,2-ジイル))ビス(2-アダマンタン-1-イル)-4-メチルフェノレート)](錯体23)
50mlの乾燥トルエン中の155mg(0.485mmol)の四塩化ハフニウムの懸濁液に、ジエチルエーテル中の0.75ml(2.20mmol、2.9M)のMeMgBrを室温で1回で加えた。得られた懸濁液を1分間撹拌し、10mlの乾燥トルエン中の400mg(0.485mmol)の6,6’-(ピリジン-2,6-ジイルビス(ベンゾ[b]チオフェン-3,2-ジイル))ビス(2-アダマンタン-1-イル)-4-メチルフェノール)の溶液を1分間滴加した。反応混合物を室温で一晩撹拌し、次いで、ほぼ乾固するまで蒸発させた。得られた固体を2×20mlの熱トルエンで抽出し、合わせた有機抽出物をCelite 503の薄いパッドに通して濾過した。次に、濾液を蒸発乾固した。得られた固体を5mlのn-ヘキサンで洗浄し、真空中で乾燥した。収量303mg(60%)のヘキサン溶媒和物としてのベージュ色固体。C57H57HfNO2S2×2(C6H14)の解析計算値:C、68.89;H、7.12;N、1.16。測定値:C 69.07;H 7.33;N 1.11。1H NMR (C6D6, 400 MHz): δ 7.35 (dd, J = 1.9, 6.9 Hz, 2H), 7.21 (d, J = 2.1 Hz, 2H), 7.12 (d, J = 2.1 Hz, 2H), 7.05 - 7.12 (m, 4H), 6.92 (dd, J = 2.0, 6.5 Hz, 2H), 6.69 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 6.46 (d, J = 7.8 Hz, 2H), 2.20 (s, 6H), 2.11 - 2.17 (m, 6H), 1.99 - 2.07 (m, 6H), 1.75 - 1.87 (m, 12H), 1.63 - 1.70 (m, 6H), 0.18 (s, 6H). 13C NMR (C6D6, 100 MHz): δ 160.12, 154.44, 150.43, 149.60, 147.46, 143.70, 141.40, 140.26, 134.21, 131.01, 130.32, 129.66, 127.31, 126.59, 125.59, 125.45, 124.83, 124.64, 122.98, 122.68, 114.02, 52.62, 41.19, 38.05, 37.67, 32.30, 29.73, 23.39, 14.69.
ジメチルジルコニウム[6,6’-(ピリジン-2,6-ジイルビス(ベンゾ[b]チオフェン-3,2-ジイル))ビス(2-アダマンタン-1-イル)-4-メチルフェノレート)](錯体24)
30mlの乾燥トルエン中の58mg(0.247mmol)の四塩化ジルコニウムの懸濁液に、ジエチルエーテル中の0.38ml(1.11mmol、2.9M)のMeMgBrを室温で1回で加えた。得られた懸濁液を10秒間撹拌し、10mlの乾燥トルエン中の204mg(0.247mmol)の6,6’-(ピリジン-2,6-ジイルビス(ベンゾ[b]チオフェン-3,2-ジイル))ビス(2-アダマンタン-1-イル)-4-メチルフェノール)の溶液を30秒間滴加した。反応混合物を室温で一晩撹拌し、次いで、ほぼ乾固するまで蒸発させた。得られた固体を2×20mlの熱トルエンで抽出し、合わせた有機抽出物をCelite 503の薄いパッドに通して濾過した。次に、濾液を蒸発乾固した。得られた固体を5mlのn-ヘキサンで洗浄し、次いで、真空中で乾燥した。収量140mg(60%)のベージュ色固体。C57H57ZrNO2S2の解析計算値:C、72.57;H、6.09;N、1.48。測定値:C 72.78;H 6.29;N 1.31。1H NMR (C6D6, 400 MHz): δ 7.34 (dd, J = 1.9, 6.7 Hz, 2H), 7.20 (d, J = 2.2 Hz, 2H), 7.12 (d, J = 2.5 Hz, 2H), 7.08 (m, 4H), 7.02 (m, 2H), 6.91 (dd, J = 1.8, 6.4 Hz, 2H), 6.69 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 6.45 (d, J = 7.8 Hz, 2H), 2.20 (s, 6H), 2.15 - 2.21 (m, 6H), 2.02 - 2.09 (m, 6H), 1.75 - 1.85 (m, 12H), 1.64 - 1.72 (m, 6H), 0.40 (s, 6H). 13C NMR (C6D6, 100 MHz): δ 160.18, 155.17, 149.57, 141.60, 140.66, 140.29, 139.81, 130.94, 130.24, 129.66, 128.88, 127.40, 126.54, 126.12, 126.02, 125.72, 125.45, 125.07, 122.93, 122.73, 44.72, 41.44, 38.36, 37.83, 29.99, 21.65, 21.18.
2-(3,5-ジメチルアダマンタン-1-イル)-4-フルオロフェノール
150mlのジクロロメタン中の8.40g(75.0mmol)の4-フルオロフェノールおよび13.5g(75.0mmol)の3,5-ジメチルアダマンタン-1-オールの溶液に、100mlのジクロロメタン中の4.90ml(75.0mmol)のメタンスルホン酸および5mlの酢酸の溶液を室温で1時間滴加した。生じた混合物を室温で48時間撹拌し、次いで、300mlの5% NaHCO
3に注意深く注いだ。得られた混合物をジクロロメタン(3×50ml)で抽出し、合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。クーゲルロール装置(1mbar、70℃)を使用して残留物を精製して、14.2g(68%)の表題生成物を淡黄色油として得た。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 6.93 (dd, J = 3.1, 11.2 Hz, 1H), 6.73 (ddd, J = 3.1, 7.4, 8.6 Hz, 1H), 6.55 (dd, J = 4.9, 8.6 Hz), 4.62 (s, 1H), 2.16 (dt, J = 3.1, 6.3 Hz, 1H), 1.91 (m, 2H), 1.64 - 1.74 (m, 4H), 1.35 - 1.45 (m, 4H), 1.20 (br.s, 2H), 0.87 (s, 6H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz): δ 158.49 (J
F = 236 Hz), 150.19 (J
F = 2.0 Hz), 137.69 (J
F = 5.9 Hz), 117.12 (J
F = 8.1 Hz), 114.13 (J
F = 24.0 Hz), 112.57 (J
F = 22.9 Hz), 50.92, 46.44, 43.05, 38.70, 38.48, 31.38, 30.84, 29.90.
2-ブロモ-6-(3,5-ジメチルアダマンタン-1-イル)-4-フルオロフェノール
200mlのジクロロメタン中の14.2g(51.7mmol)の2-(3,5-ジメチルアダマンタン-1-イル)-4-フルオロフェノールの溶液に、100mlのジクロロメタン中の2.67ml(51.7mmol)の臭素の溶液を室温で1時間滴加した。生じた混合物を室温で48時間撹拌し、次いで、200mlの5% NaHCO
3に注意深く注いだ。得られた混合物をジクロロメタン(3×50ml)で抽出し、合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。収量17.5g(96%)の淡黄色固体。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.06 (dd, J = 3.0, 7.0 Hz, 1H), 6.93 (dd, J = 2.9, 10.8 Hz, 1H), 5.59 (s, 1H), 2.16 (m, 1H), 1.89 (br.s, 2H), 1.63 - 1.73 (m, 4H), 1.34 - 1.44 (m, 4H), 1.19 (br.s, 2H), 0.86 (s, 6H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz): δ 157.21 (J
F = 241 Hz), 146.61 (J
F = 2.8 Hz), 137.97 (J
F = 6.1 Hz), 115.34 (J
F = 25.8 Hz), 113.64 (J
F = 23.6 Hz), 110.83 (J
F = 10.9 Hz), 54.77, 50.48, 45.71, 42.61, 38.96, 38.03, 31.02, 30.42, 29.49.
1-(3-ブロモ-5-フルオロ-2-(メトキシメトキシ)フェニル)-3,5-ジメチルアダマンタン
200mlの乾燥THF中の17.5g(49.5mmol)の2-ブロモ-6-(3,5-ジメチルアダマンタン-1-イル)-4-フルオロフェノールの溶液に、2.17g(54.4mmol、鉱油中60質量%)の水素化ナトリウムを室温で分割して加えた。その後、4.53ml(60.0mmol)のMOMClを1時間滴加した。反応混合物を60℃で24時間加熱し、次いで、300mlの冷水に注いだ。粗生成物を3×200mlのジクロロメタンで抽出した。合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。収量19.6g(定量的)の白色固体。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.13 (dd, J = 3.1, 6.8 Hz, 1H), 6.98 (dd, J = 3.1, 10.9 Hz, 1H), 5.19 (s, 2H), 3.68 (s, 3H), 2.16 (m, 1H), 1.89 (br.s, 2H), 1.64 - 1.74 (m, 4H), 1.34 - 1.44 (m, 4H), 1.19 (br.s, 2H), 0.87 (s, 6H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz): δ 159.47 (J
F = 245 Hz), 150.08 (J
F = 3.3 Hz), 146.34 (J
F = 6.4 Hz), 118.13 (J
F = 25.4 Hz), 117.65 (J
F = 10.7 Hz), 114.01 (J
F = 23.4 Hz), 99.95, 57.89, 50.69, 47.13, 42.84, 39.78, 39.55, 31.50, 30.84, 29.94.
2-(3-(3,5-ジメチルアダマンタン-1-イル)-5-フルオロ-2-(メトキシメトキシ)フェニル)ベンゾ[b]チオフェン
200mlの乾燥THF中の3.38g(25.2mmol)のベンゾ[b]チオフェンの溶液に、ヘキサン中の9.50ml(23.9mmol、2.5M)の
nBuLiを-10℃で滴加した。反応混合物を0℃で2時間撹拌し、続いて、3.30g(23.9mmol)のZnCl
2を加えた。次に、得られた溶液を室温まで加温し、5.00g(12.6mmol)の1-(3-ブロモ-5-フルオロ-2-(メトキシメトキシ)フェニル)-3,5-ジメチルアダマンタンおよび643mg(1.26mmol)のPd[P
tBu
3]
2を続いて加えた。生じた混合物を60℃で一晩撹拌し、次いで、250mlの水に注いだ。粗生成物を3×150mlのジクロロメタンで抽出した。合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。残留物をシリカゲル60によるフラッシュクロマトグラフィー(40~63um;溶離液:ヘキサン-酢酸エチル=10:1、体積)により精製した。収量4.52g(80%)の淡黄色油。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.85 (dd, J = 1.1, 7.3 Hz, 1H), 7.79 (dd, J = 1.5, 7.0 Hz, 1H), 7.51 (s, 1H), 7.35 (qd, J = 5.7, 7.2, 7.2, 7.2, 2H), 7.06 (s, 1H), 7.04 (m, 1H), 4.72 (s, 2H), 3.45 (s, 3H), 2.20 (m, 1H), 1.98 (br.s, 2H), 1.71 - 1.83 (m, 4H), 1.37 - 1.47 (m, 4H), 1.22 (br.s, 2H), 0.90 (s, 6H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz): δ 159.72 (J
F = 241 Hz), 150.30, 150.28, 145.71, 140.51 (J
F = 2.0 Hz), 140.29, 139.92, 129.86, 129.78, 124.51 (J
F = 3.5 Hz), 123.64 (J
F = 3.5 Hz), 122.15, 115.46 (J
F = 23.7 Hz), 114.68 (J
F = 23.6 Hz), 99.29, 57.73, 50.84, 47.25, 42.97, 39.59, 39.47, 31.54, 30.92, 30.03.
3-ブロモ-2-(3-(3,5-ジメチルアダマンタン-1-イル)-5-フルオロ-2-(メトキシメトキシ)フェニル)ベンゾ[b]チオフェン
150mlのクロロホルム中の4.50g(10.0mmol)の2-(3-(3,5-ジメチルアダマンタン-1-イル)-5-フルオロ-2-(メトキシメトキシ)フェニル)ベンゾ[b]チオフェンの溶液に、1.82g(10.2mmol)のN-ブロモスクシンイミドを室温で加えた。反応混合物をこの温度で12時間撹拌し、次いで、100mlの水に注いだ。粗生成物を3×50mlのジクロロメタンで抽出した。合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。残留物を110mlのn-ヘキサンから再結晶させた。収量4.88g(92%)のベージュ色固体。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.87 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 7.83 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.49 (dt, J = 1.1, 7.1 Hz, 1H), 7.43 (dt, J = 1.3, 7.3 Hz, 1H), 7.11 (dd, J = 3.2, 10.9 Hz, 1H), 6.99 (dd, J = 3.2, 7.6 Hz, 1H), 4.59 (s, 2H), 3.31 (s, 3H), 2.19 (m, 1H), 1.98 (br.s, 2H), 1.70 - 1.83 (m, 4H), 1.36 - 1.46 (m, 4H), 1.21 (br.s, 2H), 0.89 (s, 6H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz): δ 159.24 (J
F = 242 Hz), 151.76 (J
F = 2.9 Hz), 145.29 (J
F = 6.4 Hz), 138.60, 138.01, 135.93, 127.35 (J
F = 9.0 Hz), 125.76, 125.22, 123.64, 122.29, 116.40 (J
F = 23.4 Hz), 115.67 (J
F = 23.6 Hz), 108.29, 99.65, 57.51, 50.86, 47.09, 42.98, 39.41, 39.36, 31.51, 30.92, 29.99.
6,6’-(ピリジン-2,6-ジイルビス(ベンゾ[b]チオフェン-3,2-ジイル))ビス(2-(3,5-ジメチルアダマンタン-1-イル)-4-フルオロフェノール)
50mlの乾燥THF中の4.00g(7.55mmol)の3-ブロモ-2-(3-(3,5-ジメチルアダマンタン-1-イル)-5-フルオロ-2-(メトキシメトキシ)フェニル)ベンゾ[b]チオフェンの溶液に、ヘキサン中の3.08ml(7.70mmol、2.5M)の
nBuLiを-80℃で滴加した。反応混合物をこの温度で30分間撹拌し、次いで、1.02g(7.70mmol)のZnCl
2を加えた。得られた混合物を室温まで加温し、次いで、0.86g(3.63mmol)の2,6-ジブロモピリジンおよび194mg(0.38mmol)のPd[P
tBu
3]
2を続いて加えた。得られた混合物を60℃で一晩撹拌し、100mlの水に注ぎ、粗生成物をジクロロメタン(3×50ml)で抽出した。合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。得られた油に、50mlのTHF、50mlのメタノールおよび2mlの12N HClを続いて加えた。反応混合物を60℃で一晩撹拌し、次いで、200mlの水に注いだ。得られた混合物をジクロロメタン(3×50ml)で抽出し、合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。残留物をシリカゲル60によるフラッシュクロマトグラフィー(40~63um;溶離液:ヘキサン-酢酸エチル-トリエチルアミン=100:10:1、体積)により精製した。収量1.80g(56%、回転異性体の混合物として)の淡黄色泡。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.85 - 7.91 (m, 4H), 7.71 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.43 (m, 4H), 7.27 (m, 2H), 6.82 - 6.87 (m, 4H), 0.91 - 2.15 (m, 26H), 0.69 - 0.87 (m, 12H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz): δ 157.34, 154.97, 153.27, 148.98, 140.47 (J
F = 5.9 Hz), 140.03, 138.96, 138.56, 138.09, 132.36, 125.19, 124.00, 122.91, 122.19, 119.08, 115.02 (J
F = 11.0 Hz), 114.79 (J
F = 10.7 Hz), 50.73, 46.35, 46.14, 43.07, 42.71, 38.59, 37.57, 31.39, 31.15, 30.87, 30.74, 30.03, 29.93.
ジメチルハフニウム[6,6’-(ピリジン-2,6-ジイルビス(ベンゾ[b]チオフェン-3,2-ジイル))ビス(2-(3,5-ジメチルアダマンタン-1-イル)-4-フルオロフェノレート](錯体25)。
70mlの乾燥トルエン中の623mg(1.94mmol)の四塩化ハフニウム(<0.05% Zr)の懸濁液に、ジエチルエーテル中の3.01ml(8.73mmol、2.9M)のMeMgBrを室温で1回で加えた。得られた懸濁液を1分間撹拌し、20mlの乾燥トルエン中の1.73g(1.94mmol)の6,6’-(ピリジン-2,6-ジイルビス(ベンゾ[b]チオフェン-3,2-ジイル))ビス(2-(3,5-ジメチルアダマンタン-1-イル)-4-フルオロフェノール)の溶液を1分間滴加した。反応混合物を室温で一晩撹拌し、次いで、ほぼ乾固するまで蒸発させた。得られた固体を2×50mlの熱トルエンで抽出し、合わせた有機抽出物をCelite 503の薄いパッドに通して濾過した。次に、濾液を蒸発乾固した。得られた固体を15mlのn-ヘキサンで洗浄し、次いで、真空中で乾燥した。収量1.40g(66%)のヘキサン溶媒和物としてのベージュ色固体。C59H59F2HfNO2S2×0.5(C6H14)の解析計算値:C、65.45;H、5.85;N、1.23。測定値:C 65.68;H 6.07;N 1.14。1H NMR (C6D6, 400 MHz): δ 7.31 (m, 2H), 7.23 (dd, J = 3.3, 11.1 Hz, 2H), 7.09 (dd, J = 3.2, 7.7 Hz, 2H), 7.04 (m, 4H), 6.83 (m, 2H), 6.74 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 6.35 (d, J = 7.8 Hz, 2H), 2.33 (d, J = 12.1 Hz, 2H), 2.05 (d, J = 11.7 Hz, 2H), 1.66 (br.s, 2H), 1.03 - 1.50 (m, 20H), 0.83 (s, 6H), 0.76 (s, 6H), -0.10 (s, 6H). 13C NMR (CD2Cl2, 100 MHz): δ 158.62, 156.35 (JF = 234 Hz), 154.17, 147.34 (JF = 1.8 Hz), 141.61, 141.52 (JF = 6.1 Hz), 141.02, 139.98, 127.11, 126.43, 126.18, 126.01, 124.23 (JF = 8.8 Hz), 122.81, 115.91 (JF = 16.8 Hz), 115.68 (JF = 16.8 Hz), 52.36, 51.64, 48.47, 45.29, 43.61, 42.34, 39.67, 37.98, 31.91, 31.44, 31.38, 30.79, 29.98, 27.47.
2,6-ビス(2-ブロモフェニル)ピリジン
2,6-ジブロモピリジン(3.73g、15.7mmol)、2-ブロモフェニルボロン酸(6.26g、31.4mmol)、炭酸ナトリウム(8.33g、78.6mmol)、ジオキサン(66mL)および水(33mL)を丸底フラスコ内で合わせた。混合物を窒素で1時間スパージし、次いで、Pd(PPh
3)
4(1.82g、1.57mmol)を速やかに加えた。混合物を30分間スパージし、次いで、100℃まで一晩加熱した。翌日、混合物を水(200mL)に注ぎ、ジクロロメタン(4×60mL)で抽出した。合わせた有機物をブライン、次いで、Na
2SO
4で乾燥した。蒸発により、粗生成物を黄橙色油状固体として得た。これを熱トルエンからの結晶化により精製する。収量3.42g、55.9%。
2-(3-(2,3-ジメチルブタン-2-イル)-2-(メトキシメトキシ)-5-メチルフェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン
テトラヒドロフラン(20mL)を1-ブロモ-3-(2,3-ジメチルブタン-2-イル)-2-(メトキシメトキシ)-5-メチルベンゼン(2.89g、9.17mmol)に加えて、薄褐色溶液を生成した。-50℃でBuLiのヘキサン溶液(6.30mL、10.1mmol)を5分にわたって滴加して、褐色懸濁液を生成した。混合物を45分間撹拌し、次いで、2-イソプロポキシ-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(2.22g、11.9mmol)を加えて、透明な褐色溶液を生成した。混合物を周囲温度までゆっくり昇温させた。一晩撹拌後、混合物を水(100mL)に注ぎ、振盪した。混合物をジクロロメタン(5×50mL)で抽出した。合わせた有機物を水、ブラインで洗浄し、次いで、MgSO
4で乾燥した。揮発物の除去により、生成物を褐色油として得た。収量:2.45g、73.7%。
2’,2’’’-(ピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-(2,3-ジメチルブタン-2-イル)-5-メチル-[1,1’-ビフェニル]-2-オール)
100mL丸底フラスコに1-ブロモ-3-(2,3-ジメチルブタン-2-イル)-2-(メトキシメトキシ)-5-メチルベンゼン(2.45g、6.76mmol)、2,6-ビス(2-ブロモフェニル)ピリジン(1.32g、3.38mmol)、Na
2CO
3(1.79g、16.9mmol)、ジオキサン(20mL)および水(10mL)を入れた。混合物を窒素で30分間スパージし、次いで、固体Pd(PPh
3)
4(0.391g、0.340mmol)を加えた。混合物をさらに15分間スパージし、次いで、撹拌し、100℃に維持された油浴中で加熱した。17時間後、褐色混合物を分液漏斗内で水(100mL)と合わせた。混合物をCH
2Cl
2(6×25mL)で抽出した。合わせた有機物をブライン、次いで、MgSO
4で乾燥した。揮発物の除去により、3.1gの褐色油を得、これをテトラヒドロフラン(20mL)、メタノール(20mL)および濃HCl(1.0mL)と合わせた。混合物を撹拌し、60℃まで4時間加熱した。次いで、揮発物を蒸発させ、残留物をCH
2Cl
2(100mL)で抽出し、水(3×50mL)で洗浄し、ブライン(20mL)で乾燥した。混合物をMgSO
4で乾燥し、濾過し、次いで蒸発させて、粗生成物を得、これを、シリカゲルによるカラムクロマトグラフィーにより精製し、ヘキサン中の2~8%酢酸エチルで溶出した。収量:0.87g、42%。
ジベンジルジルコニウム[2’,2’’’-(ピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-(2,3-ジメチルブタン-2-イル)-5-メチル-[1,1’-ビフェニル]-2-オレート)](錯体29)。
トルエン(5mL)を2’,2’’’-(ピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-(2,3-ジメチルブタン-2-イル)-5-メチル-[1,1’-ビフェニル]-2-オール)(0.260g、0.425mmol)およびテトラベンジルジルコニウム(tetrabenzylzirconinum)(0.194g、0.425mmol)に加えて、わずかに濁った橙色溶液を生成した。一晩撹拌後、混合物を蒸発させ、残留物をメチルシクロヘキサン(5mL)で抽出した。濁った橙色溶液を濾過し、残渣になるまで蒸発させ、ペンタン(4mL)を加えた。混合物を研和して、分離された黄橙色固体を生成した。混合物を-15℃まで1時間冷却し、次いで、固体をフリットディスク上で回収した。固体を冷ペンタン(2×5mL)で洗浄し、減圧下で乾燥した。生成物は、1当量のヘキサンと共結晶化した。収量:0.233g、56.5%。
ジベンジルハフニウム[2’,2’’’-(ピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-(2,3-ジメチルブタン-2-イル)-5-メチル-[1,1’-ビフェニル]-2-オレート)](錯体30)。
トルエン(5mL)を2’,2’’’-(ピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-(2,3-ジメチルブタン-2-イル)-5-メチル-[1,1’-ビフェニル]-2-オール)(0.208g、0.340mmol)およびテトラベンジルハフニウム(0.185g、0.340mmol)に加えて、透明な黄橙色溶液を生成した。混合物を一晩撹拌した。混合物を濾過し、残渣になるまで蒸発させた。ペンタン(3mL)を加え、分離された固体が生成するまで混合物を研和した。混合物を-15℃まで1時間冷却した。次いで、黄色固体をフリットディスク上で回収し、冷ペンタン(2×5mL)で洗浄し、減圧下で乾燥した。生成物は、1当量のヘキサンと共結晶化される。収量:0.160g、44.5%。
2-(アダマンタン-1-イル)-6-ブロモ-4-メチルフェノール
200mLのジクロロメタン中の21.2g(87.0mmol)の2-(アダマンタン-1-イル)-4-メチルフェノールの溶液に、100mLのジクロロメタン中の4.50mL(87.0mmol)の臭素の溶液を室温で10分間滴加した。生じた混合物を400mLの水で希釈した。粗生成物をジクロロメタン(3×70mL)で抽出し、合わせた有機抽出物を5% NaHCO
3で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。収量21.5g(77%)の白色固体。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.17 (s, 1H), 6.98 (s, 1H), 5.65 (s, 1H), 2.27 (s, 3H), 2.10 - 2.13 (m, 9H), 1.80 (m, 6H),
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz): δ 148.18, 137.38, 130.24, 129.32, 127.26, 112.08, 40.18, 37.32, 36.98, 28.99, 20.55.
(1-(3-ブロモ-5-メチル-2-(メトキシメトキシ)フェニル)アダマンチン
400mLのTHF中の21.3g(66.4mmol)の2-(アダマンタン-1-イル)-6-ブロモ-4-メチルフェノールの溶液に、2.79g(69.7mmol、鉱油中60質量%)の水素化ナトリウムを室温で分割して加えた。得られた懸濁液に、5.55mL(73.0mmol)のメトキシメチルクロリドを室温で10分間滴加した。得られた混合物を一晩撹拌し、次いで、200mLの水に注いだ。こうして得られた混合物をジクロロメタン(3×200mL)で抽出し、合わせた有機抽出物を5% NaHCO
3で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。収量24.3g(定量的)の白色固体。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.24 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 7.05 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 5.22 (s, 2H), 3.71 (s, 3H), 2.27 (s, 3H), 2.05 - 2.12 (m, 9H), 1.78 (m, 6H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz): δ 151.01, 144.92, 134.34, 131.80, 127.44, 117.57, 99.56, 57.75, 41.27, 37.71, 36.82, 29.03, 20.68.
2-(3-アダマンタン-1-イル)-5-メチル-2-(メトキシメトキシ)フェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン
400mLの乾燥THF中の20.0g(55.0mmol)の(1-(3-ブロモ-5-メチル-2-(メトキシメトキシ)フェニル)アダマンチンの溶液に、ヘキサン中の22.5mL(56.4mmol)の2.5M
nBuLiを-80℃で20分間滴加した。反応混合物をこの温度で1時間撹拌し、続いて、16.7mL(82.2mmol)の2-イソプロポキシ-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランを加えた。得られた懸濁液を室温で1時間撹拌し、次いで、300mLの水に注いだ。粗生成物をジクロロメタン(3×300mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。収量22.4g(99%)の無色粘性油。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.35 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 7.18 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 5.14 (s, 2H), 3.58 (s, 3H), 2.28 (s, 3H), 2.14 (m, 6H), 2.06 (m, 3H), 1.76 (m, 6H), 1.35 (s, 12H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz): δ 159.68, 141.34, 134.58, 131.69, 131.14, 100.96, 83.61, 57.75, 41.25, 37.04, 29.14, 24.79, 20.83.
1-(2’-ブロモ-5-メチル-2-(メトキシメトキシ)-[1,1’-ビフェニル]-3-イル)アダマンチン
100mLの1,4-ジオキサン中の10.0g(24.3mmol)の2-(3-アダマンタン-1-イル)-5-メチル-2-(メトキシメトキシ)フェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランの溶液に、7.22g(25.5mmol)の2-ブロモヨードベンゼン、8.38g(60.6mmol)の炭酸カリウムおよび50mLの水を続いて加えた。得られた混合物をアルゴンで10分間パージし、続いて、1.40g(1.21mmol)のPd(PPh
3)
4を加えた。この混合物を100℃で12時間撹拌し、次いで、室温まで冷却し、100mLの水で希釈した。粗生成物をジクロロメタン(3×150mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。残留物をシリカゲル60によるフラッシュクロマトグラフィー(40~63um、溶離液:ヘキサン-ジクロロメタン=10:1、体積)により精製した。収量10.7g(定量的)の白色固体。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.72 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.35 - 7.44 (m, 3H), 7.19 - 7.26 (m, 1H), 6.94 (m, 1H), 4.53 (dd, J = 20.0, 4.6 Hz, 2H), 3.24 (s, 3H), 2.38 (s, 3H), 2.23 (m, 6H), 2.15 (m, 3H), 1.84 (m, 6H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz): δ 151.51, 142.78, 141.11, 134.63, 132.76, 132.16, 132.13, 129.83, 128.57, 127.76, 127.03, 124.05, 98.85, 56.95, 41.21, 37.18, 36.94, 29.07, 21.00.
2-(3’-(アダマンタン-1-イル)-5’-メチル-2’-(メトキシメトキシ)-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン
250mLの乾燥THF中の10.7g(24.3mmol)の1-(2’-ブロモ-5-メチル-2-(メトキシメトキシ)-[1,1’-ビフェニル]-3-イル)アダマンチンの溶液に、ヘキサン中の11.6mL(29.1mmol)の2.5M
nBuLiを-80℃で20分間滴加した。反応混合物をこの温度で1時間撹拌し、続いて、8.43mL(41.3mmol)の2-イソプロポキシ-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランを加えた。得られた懸濁液を室温で1時間撹拌し、次いで、300mLの水に注いだ。粗生成物をジクロロメタン(3×300mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。残留物をシリカゲル60によるフラッシュクロマトグラフィー(40~63um、溶離液:ヘキサン-ジエチルエーテル=10:1、体積)により精製した。収量8.60g(72%)の無色ガラス状固体。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.75 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 7.33 - 7.44 (m, 2H), 7.29 - 7.33 (m, 1H), 7.07 (br.s, 1H), 6.84 (br.s, 1H), 4.50 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 4.40 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 3.27 (s, 3H), 2.30 (s, 3H), 2.21 (br.s, 6H), 2.11 (m, 3H), 1.80 (m, 6H), 1.21 (s, 6H), 1.15 (s, 6H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz): δ 151.52, 145.68, 142.04, 136.74, 134.30, 131.47, 130.51, 130.23, 129.79, 126.69, 126.06, 98.73, 83.39, 57.22, 41.47, 37.20, 37.04, 29.19, 25.00, 24.16, 20.97.
2’,2’’’-(ピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-アダマンタン-1-イル)-5-メチル-[1,1’-ビフェニル]-2-オール)
40mLの1,4-ジオキサン中の4.00g(8.19mmol)の2-(3’-(アダマンタン-1-イル)-5’-メチル-2’-(メトキシメトキシ)-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランの溶液に、969mg(4.09mmol)の2,6-ジブロモピリジン、6.68g(20.5mmol)の炭酸セシウムおよび20mLの水を続いて加えた。得られた混合物をアルゴンで10分間パージし、続いて、470mg(0.41mmol)のPd(PPh
3)
4を加えた。この混合物を100℃で12時間撹拌し、次いで、室温まで冷却し、50mLの水で希釈した。こうして得られた混合物をジクロロメタン(3×50mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。得られた油に、50mLのTHF、50mLのメタノールおよび3mLの12N HClを続いて加えた。反応混合物を60℃で一晩撹拌し、次いで、200mLの水に注いだ。粗生成物をジクロロメタン(3×70mL)で抽出し、合わせた有機抽出物を5% NaHCO
3で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。残留物をシリカゲル60によるフラッシュクロマトグラフィー(40~63um、溶離液:ヘキサン-酢酸エチル=10:1、体積)により精製した。得られたガラス状固体を30mLのn-ペンタンと研和し、こうして得られた沈殿物を濾別(G3)し、2×10mLのn-ペンタンで洗浄し、真空中で乾燥した。収量2.10g(72%)の白色粉末としての2種の異性体の混合物。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.64 (s, 1H), 7.41 - 7.59 (m, 7H), 7.33 - 7.38 (m, 2H), 7.27 (br.s, 1H), 7.02 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.00 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 6.87 - 6.92 (m, 3H), 6.21 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 2.26 (s, 3H), 1.55 - 1.98 (m, 33H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz) δ 157.91, 157.89, 150.24, 149.65, 139.70, 138.49, 137.93, 137.58, 137.54, 137.44, 137.06, 136.80, 132.39, 131.36, 130.48, 130.34, 130.17, 129.97, 129.36, 129.09, 128.90, 128.82, 128.70, 128.45, 127.78, 127.71, 126.90, 126.54, 122.30, 122.02, 40.35, 40.17, 37.00, 36.78, 36.66, 36.46, 29.09, 28.96, 20.85, 20.52.
(3r,5r,7r)-1-(2’-ブロモ-2-(メトキシメトキシ)-4’,5-ジメチル-[1,1’-ビフェニル]-3-イル)アダマンチン
100mLの1,4-ジオキサン中の6.11g(14.8mmol)の2-(3-アダマンタン-1-イル)-5-メチル-2-(メトキシメトキシ)フェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランの溶液に、4.62g(15.6mmol)の2-ブロモ-4-メチルヨードベンゼン、5.12g(37.0mmol)の炭酸カリウムおよび50mLの水を続いて加えた。得られた混合物をアルゴンで10分間パージし、続いて、850mg(0.741mmol)のPd(PPh
3)
4を加えた。この混合物を100℃で12時間撹拌し、次いで、室温まで冷却し、100mLの水で希釈した。粗生成物をジクロロメタン(3×150mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。残留物をシリカゲル60によるフラッシュクロマトグラフィー(40~63um、溶離液:ヘキサン-ジクロロメタン=10:1、体積)により精製した。収量4.88g(73%)の白色固体。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.53 (s, 1H), 7.27 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.16 - 7.19 (m, 2H), 6.90 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 4.40 (m, 2H), 3.27 (s, 3H), 2.40 (s, 3H), 2.35 (s, 3H), 2.20 (m, 6H), 2.12 (m, 3H), 1.81 (m, 6H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz): δ 151.72, 142.67, 138.73, 138.09, 134.43, 133.20, 132.02, 131.82, 130.08, 127.94, 127.61, 123.70, 98.79, 57.06, 41.21, 37.19, 36.98, 29.11, 21.03, 20.75.
2-(3’-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-2’-(メトキシメトキシ)-4,5’-ジメチル-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン
120mLの乾燥THF中の4.88g(10.7mmol)の(3r,5r,7r)-1-(2’-ブロモ-2-(メトキシメトキシ)-4’,5-ジメチル-[1,1’-ビフェニル]-3-イル)アダマンチンの溶液に、ヘキサン中の5.20mL(12.8mmol)の2.5M
nBuLiを-80℃で20分間滴加した。反応混合物をこの温度で1時間撹拌し、続いて、4.43mL(21.4mmol)の2-イソプロポキシ-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランを加えた。得られた懸濁液を室温で1時間撹拌し、次いで、300mLの水に注いだ。粗生成物をジクロロメタン(3×300mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。残留物をシリカゲル60によるフラッシュクロマトグラフィー(40~63um、溶離液:ヘキサン-ジエチルエーテル=10:1、体積)により精製した。収量3.04g(57%)の無色ガラス状固体。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.53 (s, 1H), 7.19 - 7.23 (m, 2H), 7.02 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 6.79 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 4.43 (m, 2H), 3.27 (s, 3H), 2.37 (s, 3H), 2.26 (s, 3H), 2.17 (m, 6H), 2.08 (m, 6H), 1.77 (m, 6H), 1.18 (s, 6H), 1.13 (s, 6H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz): δ 151.71, 142.84, 141.95, 136.61, 135.53, 134.91, 131.41, 130.65, 130.63, 130.21, 126.52, 98.73, 83.38, 57.28, 41.49, 37.20, 37.07, 29.22, 25.02, 24.20, 21.03, 20.99.
2’,2’’’-(ピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-4’,5-ジメチル-[1,1’-ビフェニル]-2-オール)
40mLの1,4-ジオキサン中の3.04g(6.05mmol)の2-(3’-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-2’-(メトキシメトキシ)-4,5’-ジメチル-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランの溶液に、716mg(3.02mmol)の2,6-ジブロモピリジン、4.92g(15.1mmol)の炭酸セシウムおよび20mLの水を続いて加えた。得られた混合物をアルゴンで10分間パージし、続いて、350mg(0.30mmol)のPd(PPh
3)
4を加えた。この混合物を100℃で12時間撹拌し、次いで、室温まで冷却し、50mLの水で希釈した。こうして得られた混合物をジクロロメタン(3×50mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。得られた油に、50mLのTHF、50mLのメタノールおよび3mLの12N HClを続いて加えた。反応混合物を60℃で一晩撹拌し、次いで、200mLの水に注いだ。粗生成物をジクロロメタン(3×70mL)で抽出し、合わせた有機抽出物を5% NaHCO
3で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。残留物をシリカゲル60によるフラッシュクロマトグラフィー(40~63um、溶離液:ヘキサン-酢酸エチル=10:1、体積)により精製した。収量0.74g(33%)の白色泡としての2種の異性体の混合物。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.66 (s, 1H), 7.39 - 7.42 (m, 3H), 7.22 - 7.35 (m, 5H), 6.96 - 7.01 (m, 2H), 6.85 - 6.91 (m, 3H), 6.16 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 2.49 (s, 3H), 2.47 (s, 3H), 2.26 (s, 3H), 1.58 - 2.04 (m, 33H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz) δ 158.05, 157.98, 150.39, 149.80, 139.62, 138.29, 137.77, 137.61, 137.55, 136.94, 136.62, 134.64, 134.44, 132.31, 131.18, 130.90, 130.77, 130.39, 130.15, 129.95, 129.55, 129.13, 128.99, 128.62, 128.34, 126.74, 126.34, 122.22, 121.95, 40.35, 40.21, 37.07, 36.88, 36.65, 36.46, 29.15, 29.04, 21.09, 21.06, 20.86, 20.51.
(3r,5r,7r)-1-(2’-ブロモ-4’-(tert-ブチル)-2-(メトキシメトキシ)-5-メチル-[1,1’-ビフェニル]-3-イル)アダマンチン
50mLの1,4-ジオキサン中の8.00g(19.4mmol)の2-(3-アダマンタン-1-イル)-5-メチル-2-(メトキシメトキシ)フェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランの溶液に、7.22g(21.3mmol)の2-ブロモ-4-(tert-ブチル)ヨードベンゼン、6.70g(48.5mmol)の炭酸カリウムおよび25mLの水を続いて加えた。得られた混合物をアルゴンで10分間パージし、続いて、2.20g(1.90mmol)のPd(PPh
3)
4を加えた。この混合物を100℃で12時間撹拌し、次いで、室温まで冷却し、100mLの水で希釈した。粗生成物をジクロロメタン(3×150mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。残留物をシリカゲル60によるフラッシュクロマトグラフィー(40~63um、溶離液:ヘキサン-ジクロロメタン=10:1、体積)により精製した。収量5.20g(54%)の白色固体。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.68 (s, 1H), 7.30 - 7.38 (m, 2H), 7.16 (s, 1H), 6.92 (s, 1H), 4.49 (m, 2H), 3.18 (s, 3H), 2.35 (s, 3H), 2.19 (m, 6H), 2.12 (m, 3H), 1.81 (m, 6H), 1.37 (s, 9H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz): δ 152.30, 151.61, 142.80, 138.05, 134.67, 132.11, 131.74, 130.01, 129.70, 127.66, 124.22, 123.89, 98.83, 56.93, 41.29, 37.24, 37.00, 34.60, 31.22, 29.14, 21.05.
2-(3’-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-4-(tert-ブチル)-2’-(メトキシメトキシ)-5’-メチル-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン
120mLの乾燥THF中の5.12g(10.3mmol)の(3r,5r,7r)-1-(2’-ブロモ-4’-(tert-ブチル)-2-(メトキシメトキシ)-5-メチル-[1,1’-ビフェニル]-3-イル)アダマンチンの溶液に、ヘキサン中の6.20mL(15.4mmol)の2.5M
nBuLiを-80℃で20分間滴加した。反応混合物をこの温度で1時間撹拌し、続いて、5.23mL(25.6mmol)の2-イソプロポキシ-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランを加えた。得られた懸濁液を室温で1時間撹拌し、次いで、300mLの水に注いだ。粗生成物をジクロロメタン(3×300mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。残留物をシリカゲル60によるフラッシュクロマトグラフィー(40~63um、溶離液:ヘキサン-ジエチルエーテル=10:1、体積)により精製した。収量3.30g(59%)の無色ガラス状固体。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.72 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 7.44 (dd, J = 8.1, 2.2 Hz, 1H), 7.29 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.05 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 6.83 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 4.45 (m, 2H), 3.24 (s, 3H), 2.28 (s, 3H), 2.20 (m, 6H), 2.10 (m, 3H), 1.79 (m, 6H), 1.37 (s, 9H), 1.20 (br.s, 6H), 1.14 (br.s, 6H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz): δ 151.61, 148.72, 142.79, 141.98, 136.75, 131.35, 130.67, 130.64, 129.95, 126.89, 126.48, 98.70, 83.33, 57.20, 41.51, 37.22, 37.08, 34.45, 31.41, 29.22, 25.03, 24.22, 20.96.
2’,2’’’-(ピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-4’-(tert-ブチル)-5-メチル-[1,1’-ビフェニル]-2-オール)
40mLの1,4-ジオキサン中の1.75g(3.21mmol)の2-(3’-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-4-(tert-ブチル)-2’-(メトキシメトキシ)-5’-メチル-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランの溶液に、381mg(1.61mmol)の2,6-ジブロモピリジン、2.62g(8.03mmol)の炭酸セシウムおよび20mLの水を続いて加えた。得られた混合物をアルゴンで10分間パージし、続いて、180mg(0.16mmol)のPd(PPh
3)
4を加えた。この混合物を100℃で12時間撹拌し、次いで、室温まで冷却し、50mLの水で希釈した。こうして得られた混合物をジクロロメタン(3×50mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。得られた油に、50mLのTHF、50mLのメタノールおよび3mLの12N HClを続いて加えた。反応混合物を60℃で一晩撹拌し、次いで、200mLの水に注いだ。粗生成物をジクロロメタン(3×70mL)で抽出し、合わせた有機抽出物を5% NaHCO
3で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。残留物をシリカゲル60によるフラッシュクロマトグラフィー(40~63um、溶離液:ヘキサン-酢酸エチル=10:1、体積)により精製した。収量0.60g(45%)の白色泡としての2種の異性体の混合物。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.72および7.08 (2s, 2H), 7.40 - 7.53 (m, 5H), 7.21 - 7.26 (m, 2H), 6.94 - 7.00 (m, 2H), 6.80 - 6.86および6.09 (2m, 4H), 1.53 - 1.95 (m, 30H), 1.39および1.40 (2s, 18H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz) δ 158.53, 150.71, 150.54, 149.85, 139.47, 137.94, 137.52, 136.66, 134.45, 132.05, 130.80, 130.68, 129.49, 129.04, 128.58, 128.41, 127.40, 127.24, 126.78, 126.36, 125.72, 122.26, 122.02, 40.38, 40.28, 37.05, 36.87, 36.70, 36.52, 34.67, 31.58, 31.39, 29.11, 28.98, 20.87, 20.52.
2’,2’’’-(4-メトキシピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-4’-(tert-ブチル)-5-メチル-[1,1’-ビフェニル]-2-オール)
40mLの1,4-ジオキサン中の1.50g(2.75mmol)の2-(3’-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-4-(tert-ブチル)-2’-(メトキシメトキシ)-5’-メチル-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランの溶液に、367mg(1.38mmol)の2,6-ジブロモ-4-メトキシピリジン、2.25g(6.90mmol)の炭酸セシウムおよび20mLの水を続いて加えた。得られた混合物をアルゴンで10分間パージし、続いて、160mg(0.138mmol)のPd(PPh
3)
4を加えた。この混合物を100℃で12時間撹拌し、次いで、室温まで冷却し、50mLの水で希釈した。こうして得られた混合物をジクロロメタン(3×50mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。得られた油に、50mLのTHF、50mLのメタノールおよび3mLの12N HClを続いて加えた。反応混合物を60℃で一晩撹拌し、次いで、200mLの水に注いだ。粗生成物をジクロロメタン(3×70mL)で抽出し、合わせた有機抽出物を5% NaHCO
3で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。残留物をシリカゲル60によるフラッシュクロマトグラフィー(40~63um、溶離液:ヘキサン-酢酸エチル=10:1、体積)により精製した。収量1.04g(89%)の白色泡としての2種の異性体の混合物。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.88および7.31 (2s, 2H), 7.46 - 7.57 (m, 4H), 7.21 - 7.27 (m, 2H), 6.83 (m, 2H), 6.46 - 6.48 (m, 2H), 6.12および6.88 (2m, 2H), 3.50および3.41 (2s, 3H), 1.57 - 1.95 (m, 30H), 1.40および1.41 (2s, 18H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz) δ 160.07, 150.75, 150.50, 139.59, 137.92, 134.48, 131.99, 130.84, 130.77, 129.49, 129.11, 128.53, 127.13, 126.42, 125.79, 108.64, 108.33, 55.22, 40.54, 40.29, 37.08, 36.92, 36.77, 34.69, 31.46, 31.42, 29.17, 29.06, 20.57.
2-(アダマンタン-1-イル)-6-ブロモ-4-(tert-ブチル)フェノール
2000mLのジクロロメタン中の236g(830mmol)の2-(アダマンタン-1-イル)-4-(tert-ブチル)フェノールの溶液に、400mLのジクロロメタン中の132g(830mmol)の臭素の溶液を室温で1時間滴加した。生じた混合物を2,000mLの水で希釈した。得られた混合物をジクロロメタン(3×500mL)で抽出し、合わせた有機抽出物を5% NaHCO
3で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。収量299g(99%)の白色固体。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.32 (d, J = 2.3 Hz, 1 H), 7.19 (d, J = 2.3 Hz, 1 H), 5.65 (s, 1 H), 2.18 - 2.03 (m, 9 H), 1.78 (m, 6 H), 1.29 (s, 9 H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz): δ 148.07, 143.75, 137.00, 126.04, 123.62, 112.11, 40.24, 37.67, 37.01, 34.46, 31.47, 29.03.
(1-(3-ブロモ-5-(tert-ブチル)-2-(メトキシメトキシ)フェニル)アダマンチン
3,000mLのTHF中の330g(910mmol)の2-(アダマンタン-1-イル)-6-ブロモ-4-(tert-ブチル)フェノールの溶液に、40.0g(1.00mol、鉱油中60質量%)の水素化ナトリウムを室温で分割して加えた。得られた懸濁液に、76.0mL(1.00mol)のメトキシメチルクロリドを室温で40分間滴加した。得られた混合物を一晩撹拌し、次いで、2,000mLの水に注いだ。所望の生成物をジクロロメタン(3×900mL)で抽出し、合わせた有機抽出物を5% NaHCO
3で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。収量367g(99%)の白色固体。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.39 (d, J = 2.4 Hz, 1 H), 7.27 (d, J = 2.4 Hz, 1 H), 5.23 (s, 2 H), 3.71 (s, 3 H), 2.20 - 2.04 (m, 9 H), 1.82 - 1.74 (m, 6 H), 1.29 (s, 9 H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz): δ 150.88, 147.47, 144.42, 128.46, 123.72, 117.46, 99.53, 57.74, 41.31, 38.05, 36.85, 34.58, 31.30, 29.08.
2-(3-アダマンタン-1-イル)-5-(tert-ブチル)-2-(メトキシメトキシ)フェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン
2,500mLの乾燥THF中の183.5g(450mmol)の(1-(3-ブロモ-5-(tert-ブチル)-2-(メトキシメトキシ)フェニル)アダマンチンの溶液に、ヘキサン中の190mL(473mmol)の2.5M
nBuLiを-80℃で20分間滴加した。反応混合物をこの温度で1時間撹拌し、続いて、120mL(585mmol)の2-イソプロポキシ-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランを加えた。得られた懸濁液を室温で1時間撹拌し、次いで、300mLの水に注いだ。得られた混合物を約1リットルまで蒸発させ、粗生成物をジクロロメタン(3×800mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。収量204.7g(定量的)の無色固体。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.54 (d, J = 2.5 Hz, 1 H), 7.43 (d, J = 2.6 Hz, 1 H), 5.18 (s, 2 H), 3.60 (s, 3 H), 2.24 - 2.13 (m, 6 H), 2.09 (br. s., 3 H), 1.85 - 1.75 (m, 6 H), 1.37 (s, 12 H), 1.33 (s, 9 H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz): δ 159.64, 144.48, 140.55, 130.58, 127.47, 100.81, 83.48, 57.63, 41.24, 37.29, 37.05, 34.40, 31.50, 29.16, 24.79.
1-(2’-ブロモ-5-(tert-ブチル)-2-(メトキシメトキシ)-[1,1’-ビフェニル]-3-イル)アダマンチン
2l圧力容器内で、150g(330mmol)の2-(3-アダマンタン-1-イル)-5-(tert-ブチル)-2-(メトキシメトキシ)フェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン、1000mLのジオキサン、93.4g(330mmol)の2-ブロモヨードベンゼン、114g(825mmol)の炭酸カリウムおよび500mLの水を続いて加えた。得られた混合物をアルゴンで10分間パージし、続いて、19.1g(17.0mmol)のPd(PPh
3)
4を加えた。この混合物を115℃で12時間撹拌し、次いで、室温まで冷却し、500mLの水で希釈した。粗生成物をジクロロメタン(3×700mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。残留物をシリカゲル60によるフラッシュクロマトグラフィー(40~63um、溶離液:ヘキサン-ジクロロメタン=10:1、体積)により精製した。収量112g(70%)の白色固体。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.68 (dd, J = 1.0, 8.0 Hz, 1 H), 7.42 (dd, J = 1.7, 7.6 Hz, 1 H), 7.37 - 7.32 (m, 2 H), 7.20 (dt, J = 1.8, 7.7 Hz, 1 H), 7.08 (d, J = 2.5 Hz, 1 H), 4.53 (d, J = 4.6 Hz, 1 H), 4.40 (d, J = 4.6 Hz, 1 H), 3.20 (s, 3 H), 2.23 - 2.14 (m, 6 H), 2.10 (br. s., 3 H), 1.86 - 1.70 (m, 6 H), 1.33 (s, 9 H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz): δ 151.28, 145.09, 142.09, 141.47, 133.90, 132.93, 132.41, 128.55, 127.06, 126.81, 124.18, 123.87, 98.83, 57.07, 41.31, 37.55, 37.01, 34.60, 31.49, 29.17.
2-(3’-(アダマンタン-1-イル)-5’-(tert-ブチル)-2’-(メトキシメトキシ)-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン
3,000mLの乾燥THF中の223g(462mmol)の1-(2’-ブロモ-5-(tert-ブチル)-2-(メトキシメトキシ)-[1,1’-ビフェニル]-3-イル)アダマンチンの溶液に、ヘキサン中の194mL(485mmol)の2.5M
nBuLiを-80℃で20分間滴加した。反応混合物をこの温度で1時間撹拌し、続いて、122mL(600mmol)の2-イソプロポキシ-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランを加えた。得られた懸濁液を室温で1時間撹拌し、次いで、300mLの水に注いだ。得られた混合物を約1リットルまで蒸発させ、粗生成物をジクロロメタン(3×300mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。収量240.9g(定量的)の白色固体。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.75 (d, J = 7.3 Hz, 1 H), 7.44 - 7.36 (m, 1 H), 7.36 - 7.30 (m, 2 H), 7.30 - 7.26 (m, 1 H), 6.96 (d, J = 2.4 Hz, 1 H), 4.53 (d, J = 4.7 Hz, 1 H), 4.37 (d, J = 4.7 Hz, 1 H), 3.22 (s, 3 H), 2.26 - 2.14 (m, 6 H), 2.09 (br. s., 3 H), 1.85 - 1.71 (m, 6 H), 1.30 (s, 9 H), 1.15 (s, 6 H), 1.10 (s, 6 H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz): δ 151.35, 146.48, 144.32, 141.26, 136.15, 134.38, 130.44, 129.78, 126.75, 126.04, 123.13, 98.60, 83.32, 57.08, 41.50, 37.51, 37.09, 34.49, 31.57, 29.26, 24.92, 24.21.
2’,2’’’-(4-メトキシピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-5-(tert-ブチル)-[1,1’-ビフェニル]-2-オール)
40mLのジオキサン中の2.00g(3.77mmol)の2-(3’-(アダマンタン-1-イル)-5’-(tert-ブチル)-2’-(メトキシメトキシ)-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランの溶液に、503mg(1.88mmol)の2,6-ジブロモ-4-メトキシピリジン、3.07g(9.42mmol)の炭酸セシウムおよび20mLの水を続いて加えた。得られた混合物をアルゴンで10分間パージし、続いて、440mg(0.380mmol)のPd(PPh
3)
4を加えた。この混合物を100℃で12時間撹拌し、次いで、室温まで冷却し、50mLの水で希釈した。こうして得られた混合物をジクロロメタン(3×50mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。得られた油に、50mLのTHF、50mLのメタノールおよび3mLの12N HClを続いて加えた。反応混合物を60℃で一晩撹拌し、次いで、200mLの水に注いだ。粗生成物をジクロロメタン(3×70mL)で抽出し、合わせた有機抽出物を5% NaHCO
3で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。残留物をシリカゲル60によるフラッシュクロマトグラフィー(40~63um、溶離液:ヘキサン-酢酸エチル=10:1、体積)により精製した。収量1.33g(86%)の白色泡としての2種の異性体の混合物。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 8.31および7.13 (2s, 2H), 7.37 - 7.60 (m, 8H), 7.09 - 7.11 (m, 2H), 6.55および6.98 (2m, 2H), 6.50および6.42 (2s, 2H), 3.37および+ 3.36 (2s, 3H), 1.87 - 2.00 (m, 18H), 1.60 - 1.69 (m, 12H), 1.21および1.00 (2s, 18H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz) δ 165.87, 159.18, 149.98, 141.89, 139.42, 137.80, 137.42, 131.50, 130.81, 129.86, 129.05, 127.75, 126.53, 122.80, 108.97, 55.12, 40.57, 40.32, 37.07, 37.01, 34.02, 31.58, 31.46, 29.11, 29.02.
2’,2’’’-(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-5-(tert-ブチル)-[1,1’-ビフェニル]-2-オール)
40mLのジオキサン中の2.00g(3.77mmol)の2-(3’-(アダマンタン-1-イル)-5’-(tert-ブチル)-2’-(メトキシメトキシ)-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランの溶液に、406mg(1.88mmol)の2,6-ジクロロ-4-トリフルオロメチルピリジン、3.07g(9.42mmol)の炭酸セシウムおよび20mLの水を続いて加えた。得られた混合物をアルゴンで10分間パージし、続いて、440mg(0.380mmol)のPd(PPh
3)
4を加えた。この混合物を100℃で12時間撹拌し、次いで、室温まで冷却し、50mLの水で希釈した。こうして得られた混合物をジクロロメタン(3×50mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。得られた油に、50mLのTHF、50mLのメタノールおよび3mLの12N HClを続いて加えた。反応混合物を60℃で一晩撹拌し、次いで、200mLの水に注いだ。粗生成物をジクロロメタン(3×70mL)で抽出し、合わせた有機抽出物を5% NaHCO
3で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。残留物をシリカゲル60によるフラッシュクロマトグラフィー(40~63um、溶離液:ヘキサン-酢酸エチル=10:1、体積)により精製した。収量1.31g(83%)の白色泡としての2種の異性体の混合物。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.40 - 7.55 (m, 8H), 7.04 - 7.14 + 5.62 (2m, 6H), 6.86 + 6.56 (2d, J = 2.4 Hz, 2H), 1.90 - 2.02 (m, 18H), 1.60 - 1.74 (m, 12H), 1.16 + 1.01 (2s, 18H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz) δ 159.29, 159.09, 149.57, 148.84, 142.43, 142.33, 139.45, 138.78, 138.45, 137.60, 137.22, 136.72, 136.24, 131.62, 131.51, 130.76, 130.52, 129.76, 129.71, 128.53, 128.39, 128.16, 127.42, 126.03, 125.28, 123.46, 123.34, 118.20 (q, Jc,
F = 3.5 Hz), 40.45, 40.34, 37.07, 37.03, 34.21, 34.06, 31.45, 31.42, 29.11, 29.06.
(3r,5r,7r)-1-(2’-ブロモ-5-(tert-ブチル)-2-(メトキシメトキシ)-4’-メチル-[1,1’-ビフェニル]-3-イル)アダマンタン
100mLの1,4-ジオキサン中の10.0g(22.0mmol)の2-(3-アダマンタン-1-イル)-5-(tert-ブチル)-2-(メトキシメトキシ)フェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランの溶液に、6.83g(23.0mmol)の2-ブロモ-4-メチルヨードベンゼン、7.60g(55.0mmol)の炭酸カリウムおよび50mLの水を続いて加えた。得られた混合物をアルゴンで10分間パージし、続いて、1.27g(1.10mmol)のPd(PPh
3)
4を加えた。この混合物を100℃で12時間撹拌し、次いで、室温まで冷却し、100mLの水で希釈した。粗生成物をジクロロメタン(3×150mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。残留物をシリカゲル60によるフラッシュクロマトグラフィー(40~63um、溶離液:ヘキサン-ジクロロメタン=10:1、体積)により精製した。収量8.77g(80%)の白色固体。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.56 (m, 1H), 7.32 - 7.39 (m, 2H), 7.19 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.11 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 4.59 (m, 1H), 4.47 (m, 1H), 3.29 (s, 3H), 2.41 (s, 3H), 2.25 (m, 6H), 2.15 (m, 3H), 1.84 (m, 6H), 1.37 (s, 9H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz): δ 151.48, 144.93, 141.94, 138.66, 138.46, 133.66, 133.32, 132.02, 127.90, 127.02, 123.82, 123.66, 98.75, 57.09, 41.30, 37.53, 37.04, 34.56, 31.48, 29.19, 20.76.
4-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-2-(tert-ブチル)-6-イソプロポキシ-8-メチル-6H-ジベンゾ[c,e][1,2]オキサボリニン
120mLの乾燥THF中の8.75g(17.6mmol)の(3r,5r,7r)-1-(2’-ブロモ-5-(tert-ブチル)-2-(メトキシメトキシ)-4’-メチル-[1,1’-ビフェニル]-3-イル)アダマンタンの溶液に、ヘキサン中の8.44mL(21.1mmol)の2.5M
nBuLiを-80℃で20分間滴加した。反応混合物をこの温度で1時間撹拌し、続いて、6.12mL(30.0mmol)の2-イソプロポキシ-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランを加えた。得られた懸濁液を室温で1時間撹拌し、次いで、300mLの水に注いだ。粗生成物をジクロロメタン(3×300mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。残留物を20mLの熱イソプロパノールから再結晶させ、得られた結晶性材料を濾別(G3)し、5mLの冷イソプロパノールで洗浄し、真空中で乾燥した。収量4.90g(51%)の白色結晶。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 8.07 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 8.03 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.87 (m, 1H), 7.46 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.40 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 5.25 (七重線, J = 6.1 Hz, 1H), 2.46 (s, 3H), 2.30 (m, 6H), 2.16 (m, 3H), 1.85 (m, 6H), 1.42 (s, 9H), 1.42 (d, J = 6.0 Hz, 6H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz): δ 147.99, 143.84, 138.75, 138.38, 136.14, 133.08, 132.97, 123.55, 122.32, 121.59, 117.90, 65.66, 40.77, 37.45, 37.19, 34.75, 31.67, 29.17, 24.74, 21.21.
2’,2’’’-(ピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-5-(tert-ブチル)-4’-メチル-[1,1’-ビフェニル]-2-オール)
40mLの1,4-ジオキサン中の1.60g(3.62mmol)の4-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-2-(tert-ブチル)-6-イソプロポキシ-8-メチル-6H-ジベンゾ[c,e][1,2]オキサボリニンの溶液に、429mg(1.81mmol)の2,6-ジブロモピリジン、2.95g(9.10mmol)の炭酸セシウムおよび20mLの水を続いて加えた。得られた混合物をアルゴンで10分間パージし、続いて、210mg(0.180mmol)のPd(PPh
3)
4を加えた。この混合物を100℃で12時間撹拌し、次いで、室温まで冷却し、50mLの水で希釈した。粗生成物をジクロロメタン(3×50mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。残留物をシリカゲル60によるフラッシュクロマトグラフィー(40~63um、溶離液:ヘキサン-酢酸エチル=10:1、体積)により精製した。収量1.11g(74%)の白色泡としての2種の異性体の混合物。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 8.15 + 6.81 (2s, 2H), 7.31 - 7.40 (m, 3H), 7.21 - 7.24 (m, 2H), 6.90 - 7.03 + 6.49 (2m, 6H), 2.42 + 2.41 (2s, 6H), 1.73 - 2.06 (m, 18H), 1.60 - 1.67 (m, 12H), 1.13 + 0.97 (2s, 18H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz) δ 157.96, 157.77, 150.22, 149.45, 141.67, 139.30, 137.45, 137.40, 136.71, 135.04, 131.60, 131.43, 130.82, 129.84, 129.64, 126.50, 125.77, 122.58, 122.42, 40.52, 40.39, 37.11, 37.03, 36.85, 33.99, 31.48, 29.19, 29.11, 21.14.
2’,2’’’-(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-5-(tert-ブチル)-4’-メチル-[1,1’-ビフェニル]-2-オール)
40mLの1,4-ジオキサン中の1.60g(3.62mmol)の4-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-2-(tert-ブチル)-6-イソプロポキシ-8-メチル-6H-ジベンゾ[c,e][1,2]オキサボリニンの溶液に、391mg(1.81mmol)の2,6-ジクロロ-4-トリフルオロメチルピリジン、2.95g(9.10mmol)の炭酸セシウムおよび20mLの水を続いて加えた。得られた混合物をアルゴンで10分間パージし、続いて、210mg(0.180mmol)のPd(PPh
3)
4を加えた。この混合物を100℃で12時間撹拌し、次いで、室温まで冷却し、50mLの水で希釈した。粗生成物をジクロロメタン(3×50mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。残留物をシリカゲル60によるフラッシュクロマトグラフィー(40~63um、溶離液:ヘキサン-酢酸エチル=10:1、体積)により精製した。収量1.01g(62%)の白色泡としての2種の異性体の混合物。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.44および5.97 (2s, 2H), 7.34 - 7.38 (m, 6H), 7.12 (d, J = 2.4 Hz, 2H), 7.07 (s, 2H), 6.92および6.56 (2m, 2H), 2.49および2.48 (2s, 6H), 1.85 - 2.04 (m, 18H), 1.65 - 1.75 (m, 12H), 1.18および1.03 (s, 18H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz) δ 159.41, 159.19, 149.81, 149.80, 149.05, 142.20, 142.16, 139.08, 138.70, 138.57, 138.37, 138.10, 138.01, 137.26, 136.25, 134.77, 134.03, 131.51, 131.27, 130.91, 130.49, 130.41, 128.66, 127.64, 126.17, 125.43, 123.69, 123.31, 123.12, 118.23 (q, Jc,
F = 3.8 Hz), 117.88 (q, Jc,
F = 3.8 Hz), 40.47, 40.34, 37.08, 37.06, 34.02, 31.42, 29.17, 29.08, 26.91, 21.14.
2’,2’’’-(4-メトキシピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-5-(tert-ブチル)-4’-メチル-[1,1’-ビフェニル]-2-オール)
40mLの1,4-ジオキサン中の1.60g(3.62mmol)の4-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-2-(tert-ブチル)-6-イソプロポキシ-8-メチル-6H-ジベンゾ[c,e][1,2]オキサボリニンの溶液に、483mg(1.81mmol)の2,6-ジブロモ-4-メトキシピリジン、2.95g(9.10mmol)の炭酸セシウムおよび20mLの水を続いて加えた。得られた混合物をアルゴンで10分間パージし、続いて、210mg(0.180mmol)のPd(PPh
3)
4を加えた。この混合物を100℃で12時間撹拌し、次いで、室温まで冷却し、50mLの水で希釈した。粗生成物をジクロロメタン(3×50mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。残留物をシリカゲル60によるフラッシュクロマトグラフィー(40~63um、溶離液:ヘキサン-酢酸エチル=10:1、体積)により精製した。収量910mg(58%)の白色泡としての2種の異性体の混合物。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 8.39 + 6.52 (2s, 2H), 7.25 - 7.45 (m, 7H), 7.00 - 7.12 (m, 2H), 6.42 - 6.56 (m, 3H), 3.41 + 3.38 (2s, 3H), 2.47 (s, 6H), 1.87 - 2.02 (m, 18H), 1.62 - 1.75 (m, 12H), 1.24 + 1.02 (2s, 18H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz) δ 165.79, 159.28, 159.22, 150.13, 149.66, 141.90, 141.78, 139.28, 138.72, 137.54, 137.36, 136.77, 134.89, 134.80, 132.26, 131.39, 131.37, 130.94, 130.08, 129.87, 129.75, 129.34, 126.60, 125.60, 123.01, 122.58, 108.92, 108.34, 55.09, 54.73, 40.61, 40.35, 37.08, 37.07, 36.87, 34.22, 33.99, 31.56, 31.46, 29.19, 29.07, 26.90, 22.65, 21.15.
(3r,5r,7r)-1-(2’-ブロモ-5-(tert-ブチル)-4’-イソプロピル-2-(メトキシメトキシ)-[1,1’-ビフェニル]-3-イル)アダマンチン
100mLの1,4-ジオキサン中の10.0g(22.0mmol)の2-(3-アダマンタン-1-イル)-5-(tert-ブチル)-2-(メトキシメトキシ)フェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランの溶液に、6.83g(23.0mmol)の2-ブロモ-4-イソプロピルヨードベンゼン、7.60g(55.0mmol)の炭酸カリウムおよび50mLの水を続いて加えた。得られた混合物をアルゴンで10分間パージし、続いて、1.27g(1.10mmol)のPd(PPh
3)
4を加えた。この混合物を100℃で12時間撹拌し、次いで、室温まで冷却し、100mLの水で希釈した。粗生成物をジクロロメタン(3×150mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。残留物をシリカゲル60によるフラッシュクロマトグラフィー(40~63um、溶離液:ヘキサン-ジクロロメタン=10:1、体積)により精製した。収量11.5g(95%)の白色固体。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.53 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 7.30 - 7.33 (m, 2H), 7.19 (dd, J = 8.0, 1.7 Hz, 1H), 7.08 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 4.52 (m, 1H), 4.39 (m, 1H), 3.18 (s, 3H), 2.92 (七重線, J = 6.9 Hz, 1H), 2.14 - 2.20 (m, 6H), 2.10 (br.s, 3H), 1.74 - 1.84 (m, 6H), 1.32 (s, 9H), 1.28 (d, J = 6.9 Hz, 6H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz): δ 151.35, 149.85, 145.03, 142.04, 138.73, 133.91, 132.21, 130.79, 126.96, 125.33, 124.02, 123.71, 98.76, 57.03, 41.35, 37.57, 37.04, 33.63, 31.50, 29.20, 24.83, 23.90.
2-(3’-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-5’-(tert-ブチル)-4-イソプロピル-2’-(メトキシメトキシ)-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン
200mLの乾燥THF中の11.3g(21.5mmol)の(3r,5r,7r)-1-(2’-ブロモ-5-(tert-ブチル)-4’-イソプロピル-2-(メトキシメトキシ)-[1,1’-ビフェニル]-3-イル)アダマンチンの溶液に、ヘキサン中の9.00mL(22.6mmol)の2.5M
nBuLiを-80℃で20分間滴加した。反応混合物をこの温度で1時間撹拌し、続いて、6.98mL(32.2mmol)の2-イソプロポキシ-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランを加えた。得られた懸濁液を室温で1時間撹拌し、次いで、100mLの水に注いだ。得られた混合物を約150mLまで蒸発させ、次いで、粗生成物をジクロロメタン(3×100mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。残留物をシリカゲル60によるフラッシュクロマトグラフィー(40~63um、溶離液:ヘキサン-ジエチルエーテル=10:1、体積)により精製した。収量6.80g(56%)の白色固体。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.57 (s, 1H), 7.24 - 7.28 (m, 3H), 6.97 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 4.52 (m, 1H), 4.37 (m, 1H), 3.20 (s, 3H), 2.95 (七重線, J = 6.9 Hz, 1H), 2.17 - 2.21 (m, 6H), 2.09 (br.s, 3H), 1.73 - 1.84 (m, 6H), 1.29 (s, 9H), 1.28 (d, J = 6.9 Hz, 6H), 1.15 (s, 6H), 1.10 (s, 6H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz): δ 151.43, 146.50, 144.22, 143.92, 141.17, 136.17, 132.40, 130.45, 127.73, 126.84, 122.94, 98.52, 83.26, 57.06, 41.50, 37.49, 37.10, 34.48, 33.86, 31.58, 29.26, 24.94, 24.41, 24.13, 24.07.
2’,2’’’-(ピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-5-(tert-ブチル)-4’-イソプロピル-[1,1’-ビフェニル]-2-オール)
40mLの1,4-ジオキサン中の3.20g(5.66mmol)の2-(3’-(アダマンタン-1-イル)-5’-(tert-ブチル)-2’-(メトキシメトキシ)-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランの溶液に、609mg(2.83mmol)の2,6-ジブロモピリジン、5.00g(14.2mmol)の炭酸セシウムおよび20mLの水を続いて加えた。得られた混合物をアルゴンで10分間パージし、続いて、300mg(0.260mmol)のPd(PPh
3)
4を加えた。この混合物を100℃で12時間撹拌し、次いで、室温まで冷却し、50mLの水で希釈した。こうして得られた混合物をジクロロメタン(3×50mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。得られた油に、50mLのTHF、50mLのメタノールおよび3mLの12N HClを続いて加えた。反応混合物を60℃で一晩撹拌し、次いで、200mLの水に注いだ。粗生成物をジクロロメタン(3×70mL)で抽出し、合わせた有機抽出物を5% NaHCO
3で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。残留物をシリカゲル60によるフラッシュクロマトグラフィー(40~63um、溶離液:ヘキサン-酢酸エチル=10:1、体積)により精製した。収量1.34g(54%)の白色泡としての2種の異性体の混合物。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 8.26 + 6.83 (2s, 2H), 6.95 - 7.58 + 6.52 (2m, 13H), 3.01 (七重線, J = 6.9 Hz, 2H), 1.85 - 2.02 (m, 18H), 1.62 - 1.68 (m, 12H), 1.33 (d, J = 6.9 Hz, 6H), 1.32 (d, J = 6.9 Hz, 6H), 1.13 + 1.00 (2s, 18H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz) δ 158.28, 157.98, 150.28, 149.48, 148.14, 148.02, 141.61, 141.46, 139.28, 137.50, 136.74, 136.20, 135.43, 135.13, 132.10, 131.67, 130.07, 129.29, 128.97, 128.07, 127.18, 126.90, 126.58, 125.77, 122.74, 122.50, 122.44, 122.20, 40.51, 40.30, 37.08, 37.05, 36.81, 34.17, 34.00, 33.84, 33.78, 31.50, 31.40, 29.15, 29.10, 24.14, 23.81.
2’,2’’’-(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-5-(tert-ブチル)-4’-イソプロピル-[1,1’-ビフェニル]-2-オール)
40mLのジオキサン中の1.77g(3.09mmol)の2-(3’-(アダマンタン-1-イル)-5’-(tert-ブチル)-2’-(メトキシメトキシ)-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランの溶液に、325mg(1.51mmol)の2,6-ジクロロ-4-トリフルオロメチルピリジン、3.00g(9.04mmol)の炭酸セシウムおよび20mLの水を続いて加えた。得られた混合物をアルゴンで10分間パージし、続いて、200mg(0.190mmol)のPd(PPh
3)
4を加えた。この混合物を100℃で12時間撹拌し、次いで、室温まで冷却し、50mLの水で希釈した。こうして得られた混合物をジクロロメタン(3×50mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。得られた油に、50mLのTHF、50mLのメタノールおよび3mLの12N HClを続いて加えた。反応混合物を60℃で一晩撹拌し、次いで、200mLの水に注いだ。粗生成物をジクロロメタン(3×70mL)で抽出し、合わせた有機抽出物を5% NaHCO
3で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。残留物をシリカゲル60によるフラッシュクロマトグラフィー(40~63um、溶離液:ヘキサン-酢酸エチル=10:1、体積)により精製した。収量1.17g(82%)の白色泡としての2種の異性体の混合物。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.35 - 7.46および5.99 (2m, 8H), 7.06 - 7.13 (m, 4H), 6.95および6.56 (2m, 2H), 3.05 (七重線, J = 6.9 Hz, 2H), 1.86 - 2.04 (m, 18H), 1.63 - 1.71 (m, 12H), 1.36 (d, J = 6.9 Hz, 6H), 1.34 (d, J = 6.9 Hz, 6H), 1.15および1.01 (2s, 18H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz) δ 159.68, 149.86, 149.11, 148.81, 142.12, 138.59, 137.29, 136.18, 135.10, 131.67, 131.57, 128.98, 128.81, 127.66, 126.29, 125.43, 123.10, 118.27 (q, J
C,F = 3.5 Hz), 40.48, 40.28, 37.06, 36.87, 34.02, 33.84, 31.43, 31.39, 29.12, 29.07, 24.07, 23.86.
2’,2’’’-(4-メトキシピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-5-(tert-ブチル)-4’-イソプロピル-[1,1’-ビフェニル]-2-オール)
40mLのジオキサン中の1.77g(3.09mmol)の2-(3’-(アダマンタン-1-イル)-5’-(tert-ブチル)-2’-(メトキシメトキシ)-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランの溶液に、400mg(1.51mmol)の2,6-ジブロモ-4-メトキシピリジン、3.00g(9.04mmol)の炭酸セシウムおよび20mLの水を続いて加えた。得られた混合物をアルゴンで10分間パージし、続いて、200mg(0.190mmol)のPd(PPh
3)
4を加えた。この混合物を100℃で12時間撹拌し、次いで、室温まで冷却し、50mLの水で希釈した。こうして得られた混合物をジクロロメタン(3×50mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。得られた油に、50mLのTHF、50mLのメタノールおよび3mLの12N HClを続いて加えた。反応混合物を60℃で一晩撹拌し、次いで、200mLの水に注いだ。粗生成物をジクロロメタン(3×70mL)で抽出し、合わせた有機抽出物を5% NaHCO
3で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。残留物をシリカゲル60によるフラッシュクロマトグラフィー(40~63um、溶離液:ヘキサン-酢酸エチル=10:1、体積)により精製した。収量1.01g(74%)の白色泡としての2種の異性体の混合物。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 8.40および7.02 (2s, 2H), 7.23 - 7.44 (m, 6H), 7.07 (m, 2H), 6.56 - 6.58 (m, 2H), 6.41 (m, 2H), 3.50および3.37 (2s, 3H), 3.02 (七重線, J = 6.9 Hz, 2H), 1.85 - 2.02 (m, 18H), 1.62 - 1.70 (m, 12H), 1.34 (d, J = 6.9 Hz, 12H), 1.19 + 1.00 (2s, 18H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz) δ 165.74, 159.62, 150.20, 148.30, 141.73, 139.35, 137.37, 135.18, 131.38, 129.99, 129.03, 127.34, 127.03, 126.71, 125.71, 122.56, 108.94, 55.12, 40.61, 37.08, 37.06, 34.01, 33.76, 31.48, 29.13, 24.12, 23.83.
2-(アダマンタン-1-イル)-4-フルオロフェノール
300mLのジクロロメタン中の30.0g(268mmol)の4-フルオロフェノールおよび40.8g(268mmol)のアダマンタン-1-オールの溶液に、100mLのジクロロメタン中の17.4mL(268mmol)のメタンスルホン酸および20mLの酢酸の溶液を室温で1時間滴加した。生じた混合物を室温で48時間撹拌し、次いで、300mLの5% NaHCO
3に注意深く注いだ。粗生成物をジクロロメタン(3×50mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。クーゲルロール装置(0.3mbar、95℃)を使用して残留物を精製して、49.3g(75%)の表題生成物を淡黄色油として得た。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 6.92 (dd, J = 11.2, 3.1 Hz, 1H), 6.73 (ddd, J = 8.7, 7.4, 3.1 Hz, 1H), 6.60 (dd, J = 8.7, 5.0 Hz, 1H), 4.34 (br.s, 1H), 2.08 - 2.11 (m, 9H), 1.75 - 1.80 (m, 9H), 1.58 - 1.67 (m, 3H),
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz): δ 158.28 (d, J
C,F = 236 Hz), 150.60 (d, J
C,F = 2.0 Hz), 138.27 (d, J
C,F = 5.9 Hz), 117.07 (d, J
C,F = 8.1 Hz), 113.88 (d, J
C,F = 23.9 Hz), 112.36 (d, J
C,F = 23.0 Hz), 45.05, 40.13, 36.88, 35.90, 30.65, 28.88.
2-ブロモ-6-(アダマンタン-1-イル)-4-フルオロフェノール
500mLのジクロロメタン中の49.3g(200mmol)の2-(アダマンタン-1-イル)-4-フルオロフェノールの溶液に、100mLのジクロロメタン中の10.3mL(200mmol)の臭素の溶液を室温で1時間滴加した。生じた混合物を室温で48時間撹拌し、次いで、200mLの5% NaHCO
3に注意深く注いだ。粗生成物をジクロロメタン(3×150mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。収量65.0g(定量的)の淡黄色固体。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.07 (dd, J = 7.0, 3.0 Hz, 1H), 6.92 (dd, J = 10.8, 3.0 Hz, 1H), 5.60 (s, 1H), 2.07 (br.s, 9H), 1.77 (br.s, 6H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz): δ 157.21 (d, J
C,F = 241 Hz), 147.03 (d, J
C,F = 3.0 Hz), 138.91 (d, J
C,F = 5.9 Hz), 115.66 (d, J
C,F = 25.8 Hz), 113.97 (d, J
C,F = 23.6 Hz), 111.21 (d, J
C,F = 10.9 Hz), 39.88, 37.60, 36.82, 28.86.
(3r,5r,7r)-1-(3-ブロモ-5-フルオロ-2-(メトキシメトキシ)フェニル)アダマンチン
500mLの乾燥THF中の48.4g(150mmol)の2-ブロモ-6-(アダマンタン-1-イル)-4-フルオロフェノールの溶液に、6.30g(155mmol、鉱油中60質量%)の水素化ナトリウムを室温で分割して加えた。その後、13.7mL(180mmol)のMOMClを1時間滴加した。反応混合物を60℃で24時間加熱し、次いで、300mLの冷水に注いだ。粗生成物を3×200mLのジクロロメタンで抽出した。合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。収量56.0g(定量的)の白色固体。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.12 (dd, J = 6.9, 3.1 Hz, 1H), 6.98 (dd, J = 10.9, 3.1 Hz, 1H), 5.20 (s, 2H), 3.69 (s, 3H), 2.07 (br.s, 9H), 1.76 (br.s, 6H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz): δ 159.51 (d, J
C,F = 245 Hz), 149.86 (d, J
C,F = 3.3 Hz), 146.93 (d, J
C,F = 6.5 Hz), 118.09 (d, J
C,F = 25.4 Hz), 117.67 (d, J
C,F = 10.5 Hz), 113.99 (d, J
C,F = 23.6 Hz), 99.72, 57.83, 40.99, 38.06, 36.67, 28.92.
2-((3r,5r,7r)-3-アダマンタン-1-イル)-5-フルオロ-2-(メトキシメトキシ)フェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン
400mLの乾燥THF中の28.0g(75.8mmol)の(1-(3-ブロモ-5-フルオロ-2-(メトキシメトキシ)フェニル)アダマンチンの溶液に、ヘキサン中の30.3mL(75.8mmol)の2.5M
nBuLiを-80℃で20分間滴加した。反応混合物をこの温度で1時間撹拌し、続いて、20.1mL(98.5mmol)の2-イソプロポキシ-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランを加えた。得られた懸濁液を室温で1時間撹拌し、次いで、300mLの水に注いだ。粗生成物をジクロロメタン(3×300mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。残留物をイソプロパノールから再結晶させた。収量27.8g(88%)の白色固体。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.19 (dd, J = 7.7, 3.3 Hz, 1H), 7.06 (dd, J = 10.9, 3.3 Hz, 1H), 5.12 (s, 2H), 3.57 (s, 3H), 2.10 (br.s, 6H), 2.06 (br.s, 3H), 1.75 (br.,s 6H), 1.34 (s, 12H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz): δ 159.46 (d, J
C,F = 241 Hz), 157.48 (d, J
C,F = 2.0 Hz), 144.23 (d, J
C,F = 5.7 Hz), 119.42 (d, J
C,F = 21.0 Hz), 117.35 (d, J
C,F = 24.0 Hz), 100.98, 83.96, 57.73, 40.97, 37.29, 36.87, 28.99, 24.79.
(3r,5r,7r)-1-(2’-ブロモ-5-フルオロ-4’-イソプロピル-2-(メトキシメトキシ)-[1,1’-ビフェニル]-3-イル)アダマンチン
60mLの1,4-ジオキサン中の8.00g(19.21mmol)の2-((3r,5r,7r)-3-アダマンタン-1-イル)-5-フルオロ-2-(メトキシメトキシ)フェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランの溶液に、6.24g(19.2mmol)の2-ブロモ-4-イソプロピルヨードベンゼン、6.63g(48.0mmol)の炭酸カリウムおよび50mLの水を続いて加えた。得られた混合物をアルゴンで10分間パージし、続いて、1.10g(0.96mmol)のPd(PPh
3)
4を加えた。この混合物を100℃で12時間撹拌し、次いで、室温まで冷却し、100mLの水で希釈した。粗生成物をジクロロメタン(3×150mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。残留物をシリカゲル60によるフラッシュクロマトグラフィー(40~63um、溶離液:ヘキサン-ジクロロメタン=10:1、体積)により精製した。収量4.70g(50%)の白色固体。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.53 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 7.27 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.20 (dd, J = 7.9, 1.6 Hz, 1H), 7.03 (dd, J = 11.0, 3.2 Hz, 1H), 6.79 (dd, J = 7.9, 3.2 Hz, 1H), 4.48 (m, 1H), 4.40 (m, 1H), 3.16 (s, 3H), 2.93 (七重線, J = 6.9 Hz, 1H), 2.13 (br.s, 6H), 2.10 (br.s, 3H), 1.78 (br.s, 6H), 1.28 (d, J = 6.9 Hz, 6H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz): δ 159.33 (d, J
C,F = 240 Hz), 150.47, 145.50 (d, J
C,F = 5.9 Hz), 137.28, 136.00 (d, J
C,F = 8.8 Hz), 131.87, 130.86, 125.47, 123.65, 115.67 (d, J
C,F = 23.6 Hz), 113.95 (d, J
C,F = 23.6 Hz), 98.98, 57.03, 41.03, 37.57, 36.85, 33.66, 29.03, 23.84.
2-(3’-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-5’-フルオロ-4-イソプロピル-2’-(メトキシメトキシ)-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン
100mLの乾燥THF中の4.70g(9.64mmol)の(3r,5r,7r)-1-(2’-ブロモ-5-フルオロ-4’-イソプロピル-2-(メトキシメトキシ)-[1,1’-ビフェニル]-3-イル)アダマンチンの溶液に、ヘキサン中の3.86mL(9.64mmol)の2.5M
nBuLiを-80℃で20分間滴加した。反応混合物をこの温度で1時間撹拌し、続いて、2.33mL(12.5mmol)の2-イソプロポキシ-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランを加えた。得られた懸濁液を室温で1時間撹拌し、次いで、300mLの水に注いだ。粗生成物をジクロロメタン(3×300mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。残留物をシリカゲル60によるフラッシュクロマトグラフィー(40~63um、溶離液:ヘキサン-ジエチルエーテル=10:1、体積)により精製した。収量5.10g(99%)の無色ガラス状固体。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.59 (d, J = 1.9 Hz), 7.29 (dd, J = 7.9, 1.9 Hz, 1H), 7.24 (d, J = 7.9 Hz), 6.95 (dd, J = 11.2, 3.2 Hz, 1H), 6.71 (dd, J = 8.0, 3.2 Hz, 1H), 4.30 - 4.42 (m, 2H), 3.20 (s, 3H), 2.95 (七重線, J = 6.9 Hz, 1H), 2.14 (br.s, 6H), 2.08 (br.s, 6H), 1.74 - 1.80 (m, 6H), 1.28 (d, J = 6.9 Hz, 6H), 1.17 (br.s, 12H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz): δ 159.31 (d, J
C,F = 240 Hz), 149.77 (d, J
C,F = 2.4 Hz), 147.17, 144.55 (d, J
C,F = 6.6 Hz), 142.17, 138.49 (d, J
C,F = 8.1 Hz), 132.80, 130.14, 128.01, 115.90 (d, J
C,F = 22.5 Hz), 112.61 (d, J
C,F = 23.6 Hz), 98.69, 83.48, 57.23, 41.26, 37.52, 36.91, 33.86, 29.09, 25.07 (広幅), 24.26 (広幅), 24.04.
2’,2’’’-(4-メトキシピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-5-フルオロ-4’-イソプロピル-[1,1’-ビフェニル]-2-オール)
40mLの1,4-ジオキサン中の2.00g(3.74mmol)の2-(3’-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-5’-フルオロ-4-イソプロピル-2’-(メトキシメトキシ)-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランの溶液に、500mg(1.87mmol)の2,6-ジブロモ-4-メトキシピリジン、3.04g(9.35mmol)の炭酸セシウムおよび20mLの水を続いて加えた。得られた混合物をアルゴンで10分間パージし、続いて、216mg(0.187mmol)のPd(PPh
3)
4を加えた。この混合物を100℃で12時間撹拌し、次いで、室温まで冷却し、50mLの水で希釈した。こうして得られた混合物をジクロロメタン(3×50mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。得られた油に、50mLのTHF、50mLのメタノールおよび3mLの12N HClを続いて加えた。反応混合物を60℃で一晩撹拌し、次いで、200mLの水に注いだ。粗生成物をジクロロメタン(3×70mL)で抽出し、合わせた有機抽出物を5% NaHCO
3で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。残留物をシリカゲル60によるフラッシュクロマトグラフィー(40~63um、溶離液:ヘキサン-酢酸エチル=10:1、体積)により精製した。収量1.31g(83%)の白色泡としての2種の異性体の混合物。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.95 (s, 1H), 7.20 - 7.46 (m, 8H), 6.73 - 6.84および6.06 - 6.09 (2m, 3H), 6.59および6.51 (2s, 2H), 3.63および3.46 (2s, 3H), 2.95 - 3.10 (2本の七重線, 2H), 1.57 - 2.15 (m, 30H), 1.28 - 1.37 (m, 12H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz) δ 166.41, 166.10, 159.62, 159.46, 157.73 (d, J
C,F = 237 Hz), 157.62 (d, J
C,F = 237 Hz), 148.99, 148.74, 148.66, 148.29, 139.95, 139.89, 139.39, 138.30, 133.96, 131.90, 131.14, 129.34, 128.13, 128.03, 127.84, 127.59, 127.03, 114.54 (d, J
C,F = 22.7 Hz), 114.19 (d, J
C,F = 22.9 Hz), 113.01 (d, J
C,F = 23.2 Hz), 112.70 (d, J
C,F = 24.1 Hz), 108.57, 108.45, 55.25, 54.97, 40.16, 39.96, 37.00, 36.93, 36.89, 36.83, 36.68, 33.83, 33.65, 28.99, 28.90, 23.99, 23.93, 23.76.
2-(3,5-ジメチルアダマンタン-1-イル)-4-フルオロフェノール
150mLのジクロロメタン中の8.40g(75.0mmol)の4-フルオロフェノールおよび13.5g(75.0mmol)の3,5-ジメチルアダマンタン-1-オールの溶液に、100mLのジクロロメタン中の4.90mL(75.0mmol)のメタンスルホン酸および5mLの酢酸の溶液を室温で1時間滴加した。生じた混合物を室温で48時間撹拌し、次いで、300mLの5% NaHCO
3に注意深く注いだ。粗生成物をジクロロメタン(3×50mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。クーゲルロール装置(1mbar、70℃)を使用して残留物を精製して、14.2g(68%)の表題生成物を淡黄色油として得た。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 6.93 (dd, J = 3.1, 11.2 Hz, 1H), 6.73 (ddd, J = 3.1, 7.4, 8.6 Hz, 1H), 6.55 (dd, J = 4.9, 8.6 Hz), 4.62 (s, 1H), 2.16 (dt, J = 3.1, 6.3 Hz, 1H), 1.91 (m, 2H), 1.64 - 1.74 (m, 4H), 1.35 - 1.45 (m, 4H), 1.20 (br.s, 2H), 0.87 (s, 6H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz): δ 158.49 (J
F = 236 Hz), 150.19 (J
F = 2.0 Hz), 137.69 (J
F = 5.9 Hz), 117.12 (J
F = 8.1 Hz), 114.13 (J
F = 24.0 Hz), 112.57 (J
F = 22.9 Hz), 50.92, 46.44, 43.05, 38.70, 38.48, 31.38, 30.84, 29.90.
2-ブロモ-6-(3,5-ジメチルアダマンタン-1-イル)-4-フルオロフェノール
200mLのジクロロメタン中の14.2g(51.7mmol)の2-(3,5-ジメチルアダマンタン-1-イル)-4-フルオロフェノールの溶液に、100mLのジクロロメタン中の2.67mL(51.7mmol)の臭素の溶液を室温で1時間滴加した。生じた混合物を室温で48時間撹拌し、次いで、200mLの5% NaHCO
3に注意深く注いだ。粗生成物をジクロロメタン(3×50mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。収量17.5g(96%)の淡黄色固体。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.06 (dd, J = 3.0, 7.0 Hz, 1H), 6.93 (dd, J = 2.9, 10.8 Hz, 1H), 5.59 (s, 1H), 2.16 (m, 1H), 1.89 (br.s, 2H), 1.63 - 1.73 (m, 4H), 1.34 - 1.44 (m, 4H), 1.19 (br.s, 2H), 0.86 (s, 6H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz): δ 157.21 (J
F = 241 Hz), 146.61 (J
F = 2.8 Hz), 137.97 (J
F = 6.1 Hz), 115.34 (J
F = 25.8 Hz), 113.64 (J
F = 23.6 Hz), 110.83 (J
F = 10.9 Hz), 54.77, 50.48, 45.71, 42.61, 38.96, 38.03, 31.02, 30.42, 29.49.
1-(3-ブロモ-5-フルオロ-2-(メトキシメトキシ)フェニル)-3,5-ジメチルアダマンタン
200mLの乾燥THF中の17.5g(49.5mmol)の2-ブロモ-6-(3,5-ジメチルアダマンタン-1-イル)-4-フルオロフェノールの溶液に、2.17g(54.4mmol、鉱油中60質量%)の水素化ナトリウムを室温で分割して加えた。その後、4.53mL(60.0mmol)のMOMClを1時間滴加した。反応混合物を60℃で24時間加熱し、次いで、300mLの冷水に注いだ。粗生成物を3×200mLのジクロロメタンで抽出した。合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。収量19.6g(定量的)の白色固体。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.13 (dd, J = 3.1, 6.8 Hz, 1H), 6.98 (dd, J = 3.1, 10.9 Hz, 1H), 5.19 (s, 2H), 3.68 (s, 3H), 2.16 (m, 1H), 1.89 (br.s, 2H), 1.64 - 1.74 (m, 4H), 1.34 - 1.44 (m, 4H), 1.19 (br.s, 2H), 0.87 (s, 6H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz): δ 159.47 (J
F = 245 Hz), 150.08 (J
F = 3.3 Hz), 146.34 (J
F = 6.4 Hz), 118.13 (J
F = 25.4 Hz), 117.65 (J
F = 10.7 Hz), 114.01 (J
F = 23.4 Hz), 99.95, 57.89, 50.69, 47.13, 42.84, 39.78, 39.55, 31.50, 30.84, 29.94.
2-(3-((1r,3R,5S,7r)-3,5-ジメチルアダマンタン-1-イル)-5-フルオロ-2-(メトキシメトキシ)フェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン
250mLの乾燥THF中の14.0g(35.3mmol)の1-(3-ブロモ-5-フルオロ-2-(メトキシメトキシ)フェニル)-3,5-ジメチルアダマンタンの溶液に、ヘキサン中の16.9mL(42.3mmol)の2.5M
nBuLiを-80℃で20分間滴加した。反応混合物をこの温度で1時間撹拌し、続いて、11.0mL(52.9mmol)の2-イソプロポキシ-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランを加えた。得られた懸濁液を室温で1時間撹拌し、次いで、300mLの水に注いだ。粗生成物をジクロロメタン(3×100mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。残留物をイソプロパノールから再結晶させた。収量9.65g(62%)の白色固体。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.19 (dd, J = 7.7, 3.3 Hz, 1H), 7.08 (dd, J = 11.0, 3.3 Hz, 1H), 5.11 (s, 2H), 3.57 (s, 3H), 2.13 - 2.16 (m, 1H), 1.92 (br.s, 2H), 1.66 - 1.77 (m, 4H), 1.34 (s, 12H), 1.33 - 1.44 (m, 4H), 1.18 (br.s, 2H), 0.85 (s, 6H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz): δ 159.41 (d, J
C,F = 240 Hz), 157.64, 143.65 (d, J
C,F = 5.5 Hz), 119.53 (d, J
C,F = 21.0 Hz), 117.42 (d, J
C,F = 24.0 Hz), 101.19, 84.00, 57.86, 50.91, 47.15, 43.03, 39.51, 39.03, 31.48, 30.90, 30.00, 24.78.
(1r,3R,5S,7r)-1-(2’-ブロモ-5-フルオロ-4’-イソプロピル-2-(メトキシメトキシ)-[1,1’-ビフェニル]-3-イル)-3,5-ジメチルアダマンタン
20mLの1,4-ジオキサン中の4.02g(9.09mmol)の2-((3r,5r,7r)-3-アダマンタン-1-イル)-5-フルオロ-2-(メトキシメトキシ)フェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランの溶液に、3.55g(10.9mmol)の2-ブロモ-4-イソプロピルヨードベンゼン、7.40g(22.7mmol)の炭酸セシウムおよび10mLの水を続いて加えた。得られた混合物をアルゴンで10分間パージし、続いて、525mg(0.48mmol)のPd(PPh
3)
4を加えた。この混合物を100℃で12時間撹拌し、次いで、室温まで冷却し、100mLの水で希釈した。粗生成物をジクロロメタン(3×50mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。残留物をシリカゲル60によるフラッシュクロマトグラフィー(40~63um、溶離液:ヘキサン-ジクロロメタン=10:1、体積)により精製した。収量4.00g(86%)の白色固体。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.52 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 7.26 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.20 (dd, J = 7.8, 1.6 Hz, 1H), 7.03 (dd, J = 11.1, 3.2 Hz, 1H), 6.78 (dd, J = 7.9, 3.2 Hz, 1H), 4.47 (m, 1H), 4.36 (m, 1H), 3.18 (s, 3H), 2.92 (七重線, J = 6.9 Hz, 1H), 2.15 - 2.20 (m, 1H), 1.92 - 1.99 (m, 2H), 1.77 - 1.83 (m, 2H), 1.65 - 1.71 (m, 2H), 1.34 - 1.47 (m, 4H), 1.27 (d, J = 6.9 Hz, 6H), 1.20 (br.s, 2H), 0.88 (s, 6H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz): δ 159.24 (d, J
C,F = 240 Hz), 150.45, 150.18 (d, J
C,F = 2.6 Hz), 144.82 (d, J
C,F = 6.5 Hz), 137.25, 135.86 (d, J
C,F = 8.7 Hz), 131.90, 130.88, 125.50, 123.59, 115.76 (d, J
C,F = 22.9 Hz), 113.96 (d, J
C,F = 23.8 Hz), 99.13, 57.10, 50.89, 47.25, 47.20, 43.01, 39.47, 39.28, 33.65, 31.50, 30.95, 30.02, 23.86, 23.84.
2-(3’-((1r,3R,5S,7r)-3,5-ジメチルアダマンタン-1-イル)-5’-フルオロ-4-イソプロピル-2’-(メトキシメトキシ)-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン
50mLの乾燥THF中の4.00g(7.76mmol)の(1r,3R,5S,7r)-1-(2’-ブロモ-5-フルオロ-4’-イソプロピル-2-(メトキシメトキシ)-[1,1’-ビフェニル]-3-イル)-3,5-ジメチルアダマンタンの溶液に、ヘキサン中の3.17mL(7.91mmol)の2.5M
nBuLiを-80℃で20分間滴加した。反応混合物をこの温度で1時間撹拌し、続いて、2.35mL(11.6mmol)の2-イソプロポキシ-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランを加えた。得られた懸濁液を室温で1時間撹拌し、次いで、300mLの水に注いだ。粗生成物をジクロロメタン(3×100mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。残留物をシリカゲル60によるフラッシュクロマトグラフィー(40~63um、溶離液:ヘキサン-ジエチルエーテル=10:1、体積)により精製した。収量3.97g(91%)の無色ガラス状固体。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.59 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 7.29 (dd, J = 7.9, 1.9 Hz, 1H), 7.24 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 6.95 (dd, J = 11.2, 3.2 Hz, 1H), 6.72 (dd, J = 8.1, 3.2 Hz, 1H), 4.34 (s, 2H), 3.22 (s, 3H), 2.95 (七重線, J = 6.9 Hz, 1H), 2.14- 2.19 (m, 1H), 1.72 - 1.98 (m, 6H), 1.31 - 1.45 (m, 4H), 1.28 (d, J = 6.9 Hz, 6H), 1.13 - 1.22 (m, 14H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz): δ 159.29 (d, J
C,F = 240 Hz), 150.01 (d, J
C,F = 2.6 Hz), 147.15, 143.88 (d, J
C,F = 6.5 Hz), 142.10 (d, J
C,F = 1.7 Hz), 132.85, 130.16, 128.06, 115.85 (d, J
C,F = 22.7 Hz), 112.63 (d, J
C,F = 23.6 Hz), 98.83, 83.46, 57.24, 50.90, 47.44 (広幅), 43.04, 39.69, 39.20, 33.85, 31.52, 30.94, 30.08, 25.20 (広幅), 24.17 (広幅), 24.04.
2’,2’’’-(ピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-((1r,3R,5S,7r)-3,5-ジメチルアダマンタン-1-イル)-5-フルオロ-4’-イソプロピル-[1,1’-ビフェニル]-2-オール)
40mLの1,4-ジオキサン中の3.97g(7.76mmol)の2-(3’-((1r,3R,5S,7r)-3,5-ジメチルアダマンタン-1-イル)-5’-フルオロ-4-イソプロピル-2’-(メトキシメトキシ)-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランの溶液に、880mg(3.72mmol)の2,6-ジブロモピリジン、6.40g(19.4mmol)の炭酸セシウムおよび20mLの水を続いて加えた。得られた混合物をアルゴンで10分間パージし、続いて、400mg(0.380mmol)のPd(PPh
3)
4を加えた。この混合物を100℃で12時間撹拌し、次いで、室温まで冷却し、50mLの水で希釈した。こうして得られた混合物をジクロロメタン(3×50mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。得られた油に、50mLのTHF、50mLのメタノールおよび3mLの12N HClを続いて加えた。反応混合物を60℃で一晩撹拌し、次いで、200mLの水に注いだ。粗生成物をジクロロメタン(3×70mL)で抽出し、合わせた有機抽出物を5% NaHCO
3で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。残留物をシリカゲル60によるフラッシュクロマトグラフィー(40~63um、溶離液:ヘキサン-酢酸エチル=10:1、体積)により精製した。収量2.11g(66%)の白色泡としての2種の異性体の混合物。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.87および7.04 (2s, 2H), 7.63および7.42 (2t, 1H), 7.21 - 7.38 (m, 7H), 7.15および6.98 (2d, J = 7.8 Hz, 2H), 6.80 (dd, J = 11.0, 3.0 Hz, 1H), 6.74 (dd, J = 8.0, 3.0 Hz, 1H), 6.69 (dd, J = 11.1, 3.0 Hz, 1H), 6.11 (dd, J = 8.1, 3.1 Hz, 1H), 2.94 - 3.06 (2本の七重線, 2H), 1.41 - 1.85 (m, 12H), 0.96 - 1.35 (m, 24H), 0.78 (s, 3H), 0.77 (s, 3H), 0.72 (s, 3H), 0.69 (s, 3H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz) δ 157.65 (d, J
C,F = 238 Hz), 149.11, 148.67, 148.01, 140.28, 139.20, 138.29, 137.09, 134.11, 133.64, 132.05, 131.61, 128.58, 127.93, 122.28, 114.60 (d, J
C,F = 22.3 Hz), 114.13 (d, J
C,F = 23.0 Hz), 113.22 (d, J
C,F = 23.4 Hz), 51.07, 50.72, 47.18, 46.97, 46.09, 46.03, 43.18, 42.89, 42.68, 42.63, 38.59, 38.47, 37.89, 33.85, 33.73, 31.45, 31.27, 31.20, 31.09, 31.01, 30.89, 30.82, 30.70, 30.01, 29.96.
4-フルオロ-2-((3r,5r,7r)-3,5,7-トリメチルアダマンタン-1-イル)フェノール
30mLのジクロロメタン中の2.80g(25.0mmol)の4-フルオロフェノールおよび4.40g(22.7mmol)の3,5,7-トリメチルアダマンタン-1-オールの溶液に、30mLのジクロロメタン中の1.60mL(25.0mmol)のメタンスルホン酸および2mLの酢酸の溶液を室温で1時間滴加した。生じた混合物を室温で48時間撹拌し、次いで、300mLの5% NaHCO
3に注意深く注いだ。粗生成物をジクロロメタン(3×50mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。クーゲルロール装置(1mbar、80℃)を使用して残留物を精製して、3.9g(60%)の表題生成物を淡黄色油として得た。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 6.93 (dd, J = 11.3, 3.1 Hz, 1H), 6.70 - 6.74 (m, 1H), 6.55 (dd, J = 8.6, 5.0 Hz, 1H), 4.87 (br.s, 1H), 1.62 (br.s, 6H), 1.00 - 1.18 (m, 6H), 0.87 (s, 9H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz): δ 158.44 (d, J
C,F = 237 Hz), 150.28 (d, J
C,F = 2.0 Hz), 137.44 (d, J
C,F = 5.9 Hz), 117.10 (d, J
C,F = 8.3 Hz), 114.13 (d, J
C,F = 24.0 Hz), 112.56 (d, J
C,F = 23.0 Hz), 50.28, 45.77, 39.34, 32.12, 30.46.
2-ブロモ-4-フルオロ-6-((3r,5r,7r)-3,5,7-トリメチルアダマンタン-1-イル)フェノール
20mLのDMF中の3.60g(12.5mmol)の4-フルオロ-2-((3r,5r,7r)-3,5,7-トリメチルアダマンタン-1-イル)フェノールの溶液に、2.22g(12.5mmol)のNBSを室温で1回で加えた。生じた混合物を室温で48時間撹拌し、次いで、200mLの5% NaHCO
3に注意深く注いだ。粗生成物をジクロロメタン(3×50mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。残留物をシリカゲル60によるフラッシュクロマトグラフィー(40~63um、溶離液:ヘキサン-ジクロロメタン=10:1、体積)により精製した。収量3.00g(65%)の白色固体。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.06 (dd, J = 6.9, 3.0 Hz, 1H), 6.94 (dd, J = 10.8, 3.0 Hz, 1H), 5.60 (s, 1H), 1.61 (br.s, 6H), 1.06 - 1.18 (m, 6H), 0.87 (s, 9H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz): δ 157.20 (d, J
C,F = 241 Hz), 146.99 (d, J
C,F = 3.0 Hz), 138.10 (d, J
C,F = 6.0 Hz), 115.76 (d, J
C,F = 26.0 Hz), 114.06 (d, J
C,F = 23.6 Hz), 111.22 (d, J
C,F = 10.9 Hz), 50.20, 45.45, 40.19, 32.14, 30.42.
(3r,5r,7r)-1-(3-ブロモ-5-フルオロ-2-(メトキシメトキシ)フェニル)-3,5,7-トリメチルアダマンタン
20mLの乾燥THF中の2.20g(6.00mmol)の2-ブロモ-4-フルオロ-6-((3r,5r,7r)-3,5,7-トリメチルアダマンタン-1-イル)フェノールの溶液に、270mg(6.60mmol、鉱油中60質量%)の水素化ナトリウムを室温で加えた。その後、630ul(7.80mmol)のMOMClを1回で加えた。反応混合物を60℃で24時間加熱し、次いで、30mLの冷水に注いだ。粗生成物を3×20mLのジクロロメタンで抽出した。合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。収量2.50g(97%)の白色固体。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.14 (dd, J = 6.9, 3.1 Hz, 1H), 6.99 (dd, J = 10.9, 3.1 Hz, 1H), 5.19 (s, 2H), 3.67 (s, 3H), 1.62 (br.s, 6H), 1.06 - 1.17 (m, 6H), 0.88 (s, 9H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz): δ 159.50 (d, J
C,F = 245 Hz), 150.15, 146.11 (d, J
C,F = 6.4 Hz), 118.17 (d, J
C,F = 25.4 Hz), 117.67 (d, J
C,F = 10.5 Hz), 114.05 (d, J
C,F = 23.6 Hz), 100.08, 57.93, 50.07, 46.53, 40.65, 32.25, 30.46.
2-(5-フルオロ-2-(メトキシメトキシ)-3-((3r,5r,7r)-3,5,7-トリメチルアダマンタン-1-イル)フェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン
30mLの乾燥THF中の2.50g(5.89mmol)の(3r,5r,7r)-1-(3-ブロモ-5-フルオロ-2-(メトキシメトキシ)フェニル)-3,5,7-トリメチルアダマンタンの溶液に、ヘキサン中の2.68mL(6.70mmol)の2.5M
nBuLiを-80℃で20分間滴加した。反応混合物をこの温度で1時間撹拌し、続いて、1.84mL(7.12mmol)の2-イソプロポキシ-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランを加えた。得られた懸濁液を室温で1時間撹拌し、次いで、30mLの水に注いだ。粗生成物をジクロロメタン(3×40mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。収量2.70g(96%)の白色固体。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.20 (dd, J = 7.6, 3.2 Hz, 1H), 7.08 (dd, J = 10.9, 3.3 Hz, 1H), 5.11 (s, 2H), 3.57 (s, 3H), 1.65 (br.s, 6H), 1.34 (s, 12H), 1.06 - 1.17 (m, 6H), 0.86 (s, 9H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz): δ 159.39 (d, J
C,F = 240 Hz), 157.71 (d, J
C,F = 2.0 Hz), 143.38 (d, J
C,F = 5.7 Hz), 119.59 (d, J
C,F = 21.0 Hz), 117.46 (d, J
C,F = 24.0 Hz), 101.29, 84.01, 57.92, 50.24, 46.51, 39.88, 32.20, 30.52, 24.77.
(3r,5r,7r)-1-(2’-ブロモ-5-フルオロ-2-(メトキシメトキシ)-[1,1’-ビフェニル]-3-イル)-3,5,7-トリメチルアダマンタン
20mLの1,4-ジオキサン中の2.70g(5.89mmol)の2-(5-フルオロ-2-(メトキシメトキシ)-3-((3r,5r,7r)-3,5,7-トリメチルアダマンタン-1-イル)フェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランの溶液に、2.24g(7.90mmol)の2-ブロモヨードベンゼン、5.00g(15.2mmol)の炭酸セシウムおよび10mLの水を続いて加えた。得られた混合物をアルゴンで10分間パージし、続いて、350mg(0.30mmol)のPd(PPh
3)
4を加えた。この混合物を100℃で12時間撹拌し、次いで、室温まで冷却し、100mLの水で希釈した。粗生成物をジクロロメタン(3×50mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。残留物をシリカゲル60によるフラッシュクロマトグラフィー(40~63um、溶離液:ヘキサン-ジクロロメタン=10:1、体積)により精製した。収量2.50g(85%)の白色固体。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.73 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.40 - 7.42 (m, 2H), 7.26 - 7.30 (m, 1H), 7.10 (dd, J = 11.1, 3.2 Hz, 1H), 6.83 (dd, J = 7.8, 3.2 Hz, 1H), 4.53 (m, 1H), 4.42 (m, 1H), 3.27 (s, 3H), 1.73 (s, 6H), 1.14 - 1.25 (m, 6H), 0.95 (s, 9H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz): δ 159.22 (d, J
C,F = 241 Hz), 150.23 (d, J
C,F = 2.7 Hz), 140.01 (d, J
C,F = 1.84 Hz), 135.75 (d, J
C,F = 8.5 Hz), 133.03, 132.12, 129.11, 127.24, 123.75, 115.69 (d, J
C,F = 23.2 Hz), 114.14 (d, J
C,F = 23.8 Hz), 99.24, 57.16, 50.21, 46.52, 40.13, 32.21, 30.55.
2-(5’-フルオロ-2’-(メトキシメトキシ)-3’-((3r,5r,7r)-3,5,7-トリメチルアダマンタン-1-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン
20mLの乾燥THF中の2.34g(4.80mmol)の(3r,5r,7r)-1-(2’-ブロモ-5-フルオロ-2-(メトキシメトキシ)-[1,1’-ビフェニル]-3-イル)-3,5,7-トリメチルアダマンタンの溶液に、ヘキサン中の2.00mL(5.04mmol)の2.5M
nBuLiを-80℃で20分間滴加した。反応混合物をこの温度で1時間撹拌し、続いて、1.34mL(7.21mmol)の2-イソプロポキシ-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランを加えた。得られた懸濁液を室温で1時間撹拌し、次いで、100mLの水に注いだ。粗生成物をジクロロメタン(3×100mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。残留物をシリカゲル60によるフラッシュクロマトグラフィー(40~63um、溶離液:ヘキサン-ジエチルエーテル=10:1、体積)により精製した。収量2.50g(97%)の無色ガラス状固体。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.76 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.43 (td, J = 7.5, 1.5 Hz, 1H), 7.31 - 7.35 (m, 2H), 6.98 (dd, J = 11.2, 3.2 Hz, 1H), 6.73 (dd, J = 8.0, 3.2 Hz, 1H), 4.33 (s, 2H), 3.25 (s, 3H), 1.70 (br.s, 6H), 1.08 - 1.21 (m, 18H), 0.88 (s, 9H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz): δ 159.30 (d, J
C,F = 240 Hz), 150.06 (d, J
C,F = 2.4 Hz), 144.58, 143.70 (d, J
C,F = 6.6 Hz), 138.28 (d, J
C,F = 8.3 Hz), 134.75, 130.20, 130.11, 126.61, 115.78 (d, J
C,F = 22.7 Hz), 112.86 (d, J
C,F = 23.6 Hz), 98.97, 83.53, 57.26, 50.22, 46.71, 40.02, 32.24, 30.55, 25.20 (広幅), 24.12 (広幅).
2’,2’’’-(ピリジン-2,6-ジイル)ビス(5-フルオロ-3-((3r,5r,7r)-3,5,7-トリメチルアダマンタン-1-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-オール)
20mLの1,4-ジオキサン中の2.50g(4.80mmol)の2-(5’-フルオロ-2’-(メトキシメトキシ)-3’-((3r,5r,7r)-3,5,7-トリメチルアダマンタン-1-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランの溶液に、546mg(2.30mmol)の2,6-ジブロモピリジン、4.02g(12.0mmol)の炭酸セシウムおよび10mLの水を続いて加えた。得られた混合物をアルゴンで10分間パージし、続いて、304mg(0.240mmol)のPd(PPh
3)
4を加えた。この混合物を100℃で12時間撹拌し、次いで、室温まで冷却し、50mLの水で希釈した。得られた混合物をジクロロメタン(3×50mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。得られた油に、50mLのTHF、50mLのメタノールおよび3mLの12N HClを続いて加えた。反応混合物を60℃で一晩撹拌し、次いで、200mLの水に注いだ。粗生成物をジクロロメタン(3×70mL)で抽出し、合わせた有機抽出物を5% NaHCO
3で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、次いで、蒸発乾固した。残留物をシリカゲル60によるフラッシュクロマトグラフィー(40~63um、溶離液:ヘキサン-酢酸エチル=10:1、体積)により精製した。収量690mg(37%)の白色泡としての2種の異性体の混合物。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.37 - 7.54 (m, 8H), 6.65 - 7.04および6.29 - 6.32 (m, 9H), 1.43 (s, 6H), 1.22 - 1.40 (m, 6H), 0.95 - 1.15 (m, 12H), 0.78 (s, 9H), 0.72 (s, 9H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz) δ 157.71 (d, J
C,F = 240 Hz), 157.68 (d, J
C,F = 240 Hz), 148.03, 147.62 (d, J
C,F = 2.0 Hz), 139.79, 138.99, 138.91, 138.70, 138.64, 136.92, 136.82, 135.82, 135.67, 132.05, 131.43, 130.60, 130.00, 129.82, 129.20, 128.57, 128.44, 122.41, 122.18, 114.26 (d, J
C,F = 22.7 Hz), 113.84 (d, J
C,F = 23.0 Hz), 113.51 (d, J
C,F = 23.4 Hz), 113.12 (d, J
C,F = 23.7 Hz), 50.30, 50.05, 45.71, 39.55, 39.49, 32.17, 32.00, 31.89, 30.60, 30.44.
ジメチルハフニウム[2’,2’’’-(ピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-5-メチル-[1,1’-ビフェニル]-2-オレート)](錯体1)
50mLの乾燥トルエン中の225mg(0.702mmol)の四塩化ハフニウム(<0.5% Zr)の懸濁液に、ジエチルエーテル中の1.10mL(3.16mmol)の2.9M MeMgBrを0℃でシリンジを介して1回で加えた。得られた懸濁液に、500mg(0.702mmol)の2’,2’’’-(ピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-5-メチル-[1,1’-ビフェニル]-2-オール)を直ちに1回で加えた。反応混合物を室温で4時間撹拌し、次いで、ほぼ乾固するまで蒸発させた。得られた固体を2×20mLの熱トルエンで抽出し、合わせた有機抽出物をCelite 503の薄いパッドに通して濾過した。次に、濾液を蒸発乾固した。残留物を5mLのn-ヘキサンと研和し、得られた沈殿物を濾別(G4)し、2×5mLのn-ヘキサンで洗浄し、次いで、真空中で乾燥した。収量473mg(73%)のホワイトベージュ色固体。C
53H
57HfNO
2の解析計算値:C、69.30;H、6.26;N、1.52。測定値:C 69.58;H、6.39;N 1.40。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.69 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.54 (td, J = 7.6, 1.4 Hz, 2H), 7.35 (td, J = 7.5, 1.3 Hz, 2H), 7.30 (dd, J = 7.8, 1.2 Hz, 2H), 7.10 - 7.14 (m, 4H), 7.02 (d, J = 2.3 Hz, 2H), 6.69 (dd, J = 2.3, 0.6 Hz, 2H), 2.23 (s, 6H), 2.18 - 2.24 (m, 6H), 2.04 - 2.14 (m, 12H), 1.68 - 1.85 (m, 12H), -0.78 (s, 6H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz) δ 158.78, 157.35, 142.53, 139.60, 138.26, 132.88, 132.34, 131.79, 130.83, 130.69, 128.66, 127.52, 127.40, 126.22, 124.77, 49.51, 40.85, 37.15, 37.00, 29.06, 20.76.
ジメチルジルコニウム[2’,2’’’-(ピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-5-メチル-[1,1’-ビフェニル]-2-オレート)](錯体3)
50mLの乾燥トルエン中の131mg(0.562mmol)の四塩化ジルコニウムの懸濁液に、ジエチルエーテル中の870ul(2.53mmol)の2.9M MeMgBrを-30℃でシリンジを介して1回で加えた。得られた懸濁液に、400mg(0.562mmol)の2’,2’’’-(ピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-5-メチル-[1,1’-ビフェニル]-2-オール)を直ちに1回で加えた。反応混合物を室温で4時間撹拌し、次いで、ほぼ乾固するまで蒸発させた。得られた固体を2×20mLの熱トルエンで抽出し、合わせた有機抽出物をCelite 503の薄いパッドに通して濾過した。次に、濾液を蒸発乾固した。残留物を5mLのn-ヘキサンと研和し、得られた沈殿物を濾別(G4)し、2×5mLのn-ヘキサンで洗浄し、次いで、真空中で乾燥した。収量318mg(68%)のベージュ色固体。C
53H
57ZrNO
2の解析計算値:C、76.58;H、6.91;N、1.69。測定値:C 76.89;H、7.06;N 1.52。
1H NMR (C
6D
6, 400 MHz): 7.11 - 7.20 (m, 8H), 7.02 - 7.04 (m, 2H), 6.76 (d, J = 2.2 Hz, 2H), 6.39 - 6.50 (m, 3H), 2.45 - 2.54 (m, 6H), 2.32 - 2.37 (m, 6H), 2.23 (s, 6H), 2.17 (br.s, 6H), 1.94 - 2.03 (m, 6H), 1.80 - 1.89 (m, 6H), -0.10 (s, 6H).
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz) δ 159.31, 158.31, 143.44, 139.58, 138.60, 133.65, 133.59, 133.18, 131.42, 131.13, 129.36, 128.54, 128.06, 127.20, 124.43, 42.89, 41.95, 38.18, 37.85, 30.01, 21.41.
ジメチルハフニウム[2’,2’’’-(ピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-4’,5-ジメチル-[1,1’-ビフェニル]-2-オレート)](錯体2)
50mLの乾燥トルエン中の118mg(0.369mmol)の四塩化ハフニウム(<0.5% Zr)の懸濁液に、ジエチルエーテル中の570ul(1.66mmol)の2.9M MeMgBrを0℃でシリンジを介して1回で加えた。得られた懸濁液に、273mg(0.369mmol)の2’,2’’’-(ピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-4’,5-ジメチル-[1,1’-ビフェニル]-2-オール)を直ちに1回で加えた。反応混合物を室温で4時間撹拌し、次いで、ほぼ乾固するまで蒸発させた。得られた固体を2×20mLの熱トルエンで抽出し、合わせた有機抽出物をCelite 503の薄いパッドに通して濾過した。次に、濾液を蒸発乾固した。残留物を5mLのn-ヘキサンと研和し、得られた沈殿物を濾別(G4)し、2×5mLのn-ヘキサンで洗浄し、次いで、真空中で乾燥した。収量240mg(69%)のホワイトベージュ色固体。C
55H
61HfNO
2の解析計算値:C、69.79;H、6.50;N、1.48。測定値:C 70.08;H、6.73;N 1.35。
1H NMR (C
6D
6, 400 MHz): δ 7.20 (d, J = 2.4 Hz, 2H), 7.12 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 6.97 (dd, J = 7.8, 1.8 Hz, 2H), 6.84 (m, 2H), 6.74 - 6.76 (m, 2H), 6.43 - 6.56 (m, 3H), 2.45 - 2.53 (m, 6H), 2.30 - 2.38 (m, 6H), 2.23 (s, 6H), 2.21 (s, 6H), 2.15 (br.s, 6H), 1.94 - 2.03 (m, 6H), 1.76 - 1.84 (m, 6H), -0.03 (s, 6H).
13C NMR (C
6D
6, 100 MHz) δ 159.99, 158.16, 140.99, 139.42, 139.03, 137.75, 133.71, 133.23, 133.14, 132.44, 131.03, 129.60, 128.29, 126.99, 125.20, 51.24, 41.67, 38.04, 37.81, 30.04, 21.41, 21.39.
ジメチルジルコニウム[2’,2’’’-(ピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-4’,5-ジメチル-[1,1’-ビフェニル]-2-オレート)](錯体4)
30mLの乾燥トルエン中の83mg(0.354mmol)の四塩化ジルコニウムの懸濁液に、ジエチルエーテル中の540ul(1.59mmol)の2.9M MeMgBrを-30℃でシリンジを介して1回で加えた。得られた懸濁液に、262mg(0.354mmol)の2’,2’’’-(ピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-4’,5-ジメチル-[1,1’-ビフェニル]-2-オール)を直ちに1回で加えた。反応混合物を室温で4時間撹拌し、次いで、ほぼ乾固するまで蒸発させた。得られた固体を2×20mLの熱トルエンで抽出し、合わせた有機抽出物をCelite 503の薄いパッドに通して濾過した。次に、濾液を蒸発乾固した。残留物を5mLのn-ヘキサンと研和し、得られた沈殿物を濾別(G4)し、2×5mLのn-ヘキサンで洗浄し、次いで、真空中で乾燥した。収量193mg(63%)のベージュ色固体。C
55H
61ZrNO
2の解析計算値:C、76.88;H、7.16;N、1.63。測定値:C 77.06;H、7.43;N 1.51。
1H NMR (C
6D
6, 400 MHz): δ 7.19 (d, J = 1.8 Hz, 2H), 7.13 (d, J = 7.8 Hz, 2H), 6.96 (ddd, J = 7.8, 1.8, 0.6 Hz, 2H), 6.82 (dd, J = 1.2, 0.6 Hz, 2H), 6.76 (dd, J = 2.4, 0.6 Hz, 2H), 6.42 - 6.57 (m, 3H), 2.48 - 2.55 (m, 6H), 2.34 - 2.42 (m, 6H), 2.22 (s, 6H), 2.20 (s, 6H), 2.15 (br.s, 6H), 1.95 - 2.02 (m, 6H), 1.77 - 1.84 (m, 6H), -0.20 (s, 6H).
13C NMR (C
6D
6, 100 MHz) δ 159.46, 158.49, 140.84, 139.40, 138.49, 137.69, 133.62, 133.59, 133.51, 132.31, 130.93, 129.66, 128.89, 128.22, 127.09, 126.03, 124.74, 42.91, 41.72, 38.14, 37.80, 30.04, 21.42, 21.38.
ジメチルハフニウム[2’,2’’’-(4-メトキシピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-5-(tert-ブチル)-[1,1’-ビフェニル]-2-オレート)](錯体7)
50mLの乾燥トルエン中の155mg(0.484mmol)の四塩化ハフニウム(<0.5% Zr)の懸濁液に、ジエチルエーテル中の750ul(2.18mmol)の2.9M MeMgBrを0℃でシリンジを介して1回で加えた。得られた懸濁液に、400mg(0.484mmol)の2’,2’’’-(4-メトキシピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-5-(tert-ブチル)-[1,1’-ビフェニル]-2-オール)を直ちに1回で加えた。反応混合物を室温で4時間撹拌し、次いで、ほぼ乾固するまで蒸発させた。得られた固体を2×20mLの熱トルエンで抽出し、合わせた有機抽出物をCelite 503の薄いパッドに通して濾過した。次に、濾液を蒸発乾固した。残留物を5mLのn-ヘキサンと研和し、得られた沈殿物を濾別(G4)し、2×5mLのn-ヘキサンで洗浄し、次いで、真空中で乾燥した。収量338mg(68%)のホワイトベージュ色固体。C
60H
71HfNO
3の解析計算値:C、69.78;H、6.93;N、1.36。測定値:C 70.04;H、7.16;N 1.24。
1H NMR (C
6D
6, 400 MHz): δ 7.59 (d, J = 2.6 Hz, 2H), 7.19 - 7.21 (m, 2H), 7.09 - 7.16 (m, 8H), 6.08 (s, 2H), 2.57 - 2.63 (m, 6H), 2.55 (s, 3H), 2.43 - 2.49 (m, 6H), 2.21 (br.s, 6H), 1.99 - 2.06 (m, 6H), 1.83 - 1.90 (m, 6H), 1.33 (s, 18H), -0.10 (s, 6H).
13C NMR (C
6D
6, 100 MHz) δ 167.56, 159.92, 159.70, 143.99, 140.37, 138.65, 133.99, 133.04, 132.78, 131.59, 131.32, 129.66, 128.90, 127.90, 125.85, 124.81, 111.17, 55.17, 50.99, 41.98, 38.57, 37.89, 34.79, 32.36, 30.08.
ジメチルハフニウム[2’,2’’’-(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-5-(tert-ブチル)-[1,1’-ビフェニル]-2-オレート)](錯体8)
50mLの乾燥トルエン中の148mg(0.463mmol)の四塩化ハフニウム(<0.5% Zr)の懸濁液に、ジエチルエーテル中の720ul(2.10mmol)の2.9M MeMgBrを0℃でシリンジを介して1回で加えた。得られた懸濁液に、400mg(0.463mmol)の2’,2’’’-(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-5-(tert-ブチル)-[1,1’-ビフェニル]-2-オール)を直ちに1回で加えた。反応混合物を室温で4時間撹拌し、次いで、ほぼ乾固するまで蒸発させた。得られた固体を2×20mLの熱トルエンで抽出し、合わせた有機抽出物をCelite 503の薄いパッドに通して濾過した。次に、濾液を蒸発乾固した。残留物を5mLのn-ヘキサンと研和し、得られた沈殿物を濾別(G4)し、2×5mLのn-ヘキサンで洗浄し、次いで、真空中で乾燥した。収量342mg(69%)の黄色固体。C
60H
68F
3HfNO
2の解析計算値:C、67.31;H、6.40;N、1.31。測定値:C 67.65;H、6.66;N 1.20。
1H NMR (C
6D
6, 400 MHz): δ 7.55 (d, J = 2.6 Hz, 2H), 7.07 - 7.18 (m, 4H), 7.03 (td, J = 7.4, 1.6 Hz, 2H), 6.99 (d, J = 2.5 Hz, 2H), 6.91 (dd, J = 7.4, 1.1 Hz, 2H), 6.82 (s, 2H), 2.47 - 2.53 (m, 6H), 2.32 - 2.39 (m, 6H), 2.17 (br.s, 6H), 1.94 - 2.01 (m, 6H), 1.80 - 1.89 (m, 6H), 1.30 (s, 18H), -0.13 (s, 6H).
13C NMR (C
6D
6, 100 MHz) δ 160.03, 159.46, 143.80, 141.05, 138.65, 133.82, 132.47, 132.08, 131.72, 131.25, 125.67, 124.93, 121.29 (q, Jc,
F = 3.1 Hz), 51.49, 41.94, 38.49, 37.79, 34.78, 32.23, 29.98.
ジメチルハフニウム[2’,2’’’-(ピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-5-(tert-ブチル)-4’-メチル-[1,1’-ビフェニル]-2-オレート)](錯体9)
50mLの乾燥トルエン中の155mg(0.485mmol)の四塩化ハフニウム(<0.5% Zr)の懸濁液に、ジエチルエーテル中の750ul(2.20mmol)の2.9M MeMgBrを0℃でシリンジを介して1回で加えた。得られた懸濁液に、400mg(0.485mmol)の2’,2’’’-(ピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-5-(tert-ブチル)-4’-メチル-[1,1’-ビフェニル]-2-オール)を直ちに1回で加えた。反応混合物を室温で4時間撹拌し、次いで、ほぼ乾固するまで蒸発させた。得られた固体を2×20mLの熱トルエンで抽出し、合わせた有機抽出物をCelite 503の薄いパッドに通して濾過した。次に、濾液を蒸発乾固した。残留物を5mLのn-ヘキサンと研和し、得られた沈殿物を濾別(G4)し、2×5mLのn-ヘキサンで洗浄し、次いで、真空中で乾燥した。収量287mg(57%)のホワイトベージュ色固体。C
61H
73HfNO
2の解析計算値:C、71.08;H、7.14;N、1.36。測定値:C 71.31;H、7.32;N 1.24。
1H NMR (C
6D
6, 400 MHz): δ 7.58 (d, J = 2.6 Hz, 2H), 7.12 (d, J = 7.8 Hz, 2H), 7.03 (d, J = 2.6 Hz, 2H), 6.95 (dd, J = 7.9, 1.3 Hz, 2H), 6.75 (d, J = 0.7 Hz, 2H), 6.39 - 6.52 (m, 3H), 2.55 - 2.62 (m, 6H), 2.40 - 2.48 (m, 6H), 2.19 (s, 6H), 2.19 (br.s, 6H), 1.98 - 2.05 (m, 6H), 1.78 - 1.86 (m, 6H), 1.33 (s, 18H), -0.02 (s, 6H).
13C NMR (C
6D
6, 100 MHz) δ 159.90, 158.06, 141.34, 140.38, 139.30, 138.47, 137.64, 133.82, 133.12, 132.86, 132.49, 131.21, 129.66, 128.90, 126.00, 125.32, 124.41, 51.20, 41.77, 38.48, 37.81, 34.76, 32.35, 30.07, 21.31.
ジメチルハフニウム[2’,2’’’-(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-5-(tert-ブチル)-4’-イソプロピル-[1,1’-ビフェニル]-2-オレート)](錯体10)
50mLの乾燥トルエン中の135mg(0.421mmol)の四塩化ハフニウム(<0.5% Zr)の懸濁液に、ジエチルエーテル中の650ul(1.89mmol)の2.9M MeMgBrを0℃でシリンジを介して1回で加えた。得られた懸濁液に、400mg(0.421mmol)の2’,2’’’-(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-5-(tert-ブチル)-4’-イソプロピル-[1,1’-ビフェニル]-2-オール)を直ちに1回で加えた。反応混合物を室温で4時間撹拌し、次いで、ほぼ乾固するまで蒸発させた。得られた固体を2×20mLの熱トルエンで抽出し、合わせた有機抽出物をCelite 503の薄いパッドに通して濾過した。次に、濾液を蒸発乾固した。残留物を5mLのn-ヘキサンと研和し、得られた沈殿物を濾別(G4)し、2×5mLのn-ヘキサンで洗浄し、次いで、真空中で乾燥した。収量356mg(73%)の黄色固体。C
66H
80F
3HfNO
2の解析計算値:C、68.64;H、6.98;N、1.21。測定値:C 68.88;H、7.16;N 1.13。
1H NMR (C
6D
6, 400 MHz): δ 7.57 (d, J = 2.6 Hz, 2H), 7.19 - 7.22 (m, 4H), 7.02 (s, 2H), 6.98 (d, J = 2.5 Hz, 2H), 6.93 (d, J = 1.7 Hz, 2H), 2.91 (七重線, J = 6.9 Hz, 2H), 2.53 - 2.60 (m, 6H), 2.40 - 2.47 (m, 6H), 2.15 (br.s, 6H), 1.96 - 2.03 (m, 6H), 1.77 - 1.85 (m, 6H), 1.28 (s, 18H), 1.23 (d, J = 6.9 Hz, 6H), 1.07 (d, J = 6.9 Hz, 6H), 0.00 (s, 6H).
13C NMR (C
6D
6, 100 MHz) δ 160.39, 159.75, 149.13, 141.82, 140.98, 138.51, 134.19, 132.28, 129.29, 125.96, 124.61, 121.84 (q, Jc,
F = 3.0 Hz), 51.54, 41.81, 38.53, 37.78, 34.77, 33.85, 32.24, 29.95, 26.57, 22.32.
ジメチルハフニウム[2’,2’’’-(4-メトキシピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-5-(tert-ブチル)-4’-イソプロピル-[1,1’-ビフェニル]-2-オレート)](錯体11)
50mLの乾燥トルエン中の140mg(0.440mmol)の四塩化ハフニウム(<0.5% Zr)の懸濁液に、ジエチルエーテル中の680ul(1.98mmol)の2.9M MeMgBrを0℃でシリンジを介して1回で加えた。得られた懸濁液に、400mg(0.440mmol)の2’,2’’’-(4-メトキシピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-5-(tert-ブチル)-4’-イソプロピル-[1,1’-ビフェニル]-2-オール)を直ちに1回で加えた。反応混合物を室温で4時間撹拌し、次いで、ほぼ乾固するまで蒸発させた。得られた固体を2×20mLの熱トルエンで抽出し、合わせた有機抽出物をCelite 503の薄いパッドに通して濾過した。次に、濾液を蒸発乾固した。残留物を5mLのn-ヘキサンと研和し、得られた沈殿物を濾別(G4)し、2×5mLのn-ヘキサンで洗浄し、次いで、真空中で乾燥した。収量310mg(63%)の白色固体。C
66H
83HfNO
3の解析計算値:C、70.98;H、7.49;N、1.25。測定値:C 71.24;H、7.52;N 1.14。
1H NMR (C
6D
6, 400 MHz): δ 7.60 (d, J = 2.6 Hz, 2H), 7.25 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 7.18 (m, 2H), 7.07 (d, J = 2.5 Hz, 2H), 7.02 (d, J = 1.8 Hz, 2H), 6.21 (s, 2H), 2.98 (七重線, J = 6.8 Hz, 2H), 2.60 - 2.67 (m, 6H), 2.61 (s, 3H), 2.48 - 2.56 (m, 6H), 2.18 (br.s, 6H), 2.01 - 2.08 (m, 6H), 1.80 - 1.87 (m, 6H), 1.31 (s, 18H), 1.25 (d, J = 6.8 Hz, 6H), 1.12 (d, J = 6.8 Hz, 6H), -0.02 (s, 6H).
13C NMR (C
6D
6, 100 MHz) δ 167.36, 160.15, 160.03, 148.56, 141.83, 140.28, 138.50, 134.24, 133.36, 132.93, 129.58, 128.24, 126.19, 124.50, 111.80, 55.16, 51.06, 41.85, 38.60, 37.87, 34.79, 33.77, 32.38, 30.03, 26.54, 22.31.
ジメチルハフニウム[2’,2’’’-(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-5-(tert-ブチル)-4’-メチル-[1,1’-ビフェニル]-2-オレート)](錯体12)
50mLの乾燥トルエン中の144mg(0.448mmol)の四塩化ハフニウム(<0.5% Zr)の懸濁液に、ジエチルエーテル中の695ul(2.02mmol)の2.9M MeMgBrを0℃でシリンジを介して1回で加えた。得られた懸濁液に、400mg(0.448mmol)の2’,2’’’-(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-5-(tert-ブチル)-4’-メチル-[1,1’-ビフェニル]-2-オール)を直ちに1回で加えた。反応混合物を室温で4時間撹拌し、次いで、ほぼ乾固するまで蒸発させた。得られた固体を2×20mLの熱トルエンで抽出し、合わせた有機抽出物をCelite 503の薄いパッドに通して濾過した。次に、濾液を蒸発乾固した。残留物を5mLのn-ヘキサンと研和し、得られた沈殿物を濾別(G4)し、2×5mLのn-ヘキサンで洗浄し、次いで、真空中で乾燥した。収量398mg(81%)の黄色固体。C
62H
72F
3HfNO
2の解析計算値:C、67.78;H、6.61;N、1.27。測定値:C 68.03;H、6.74;N 1.15。
1H NMR (C
6D
6, 400 MHz): δ 7.55 (d, J = 2.6 Hz, 2H), 7.07 (d, J = 7.9 Hz, 2H), 6.95 (d, J = 2.6 Hz, 2H), 6.93 (dd, J = 7.8, 1.2 Hz, 2H), 6.84 (s, 2H), 6.69 (d, J = 0.7 Hz, 2H), 2.50 - 2.57 (m, 6H), 2.37 - 2.45 (m, 6H), 2.16 (s, 6H), 2.15 (br.s, 6H), 1.96 - 2.04 (m, 6H), 1.78 - 1.86 (m, 6H), 1.30 (s, 18H), -0.03 (s, 6H).
13C NMR (C
6D
6, 100 MHz) δ 160.17, 159.61, 141.22, 140.90, 138.47, 137.94, 133.72, 132.95, 132.29, 132.16, 130.86, 129.66, 128.90, 126.03, 125.92, 124.58, 121.56 (q, J
F = 3.5 Hz), 51.51, 41.74, 38.48, 37.76, 34.76, 32.25, 30.04, 21.27
ジメチルジルコニウム[2’,2’’’-(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-5-(tert-ブチル)-4’-メチル-[1,1’-ビフェニル]-2-オレート)](錯体13)
50mLの乾燥トルエン中の105mg(0.448mmol)の四塩化ジルコニウムの懸濁液に、ジエチルエーテル中の695ul(2.02mmol)の2.9M MeMgBrを-30℃でシリンジを介して1回で加えた。得られた懸濁液に、400mg(0.448mmol)の2’,2’’’-(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-5-(tert-ブチル)-4’-メチル-[1,1’-ビフェニル]-2-オール)を直ちに1回で加えた。反応混合物を室温で4時間撹拌し、次いで、ほぼ乾固するまで蒸発させた。得られた固体を2×20mLの熱トルエンで抽出し、合わせた有機抽出物をCelite 503の薄いパッドに通して濾過した。次に、濾液を蒸発乾固した。残留物を5mLのn-ヘキサンと研和し、得られた沈殿物を濾別(G4)し、2×5mLのn-ヘキサンで洗浄し、次いで、真空中で乾燥した。収量330mg(73%)の黄色固体。C
62H
72F
3ZrNO
2の解析計算値:C、73.62;H、7.18;N、1.38。測定値:C 73.90;H、7.32;N 1.21。
1H NMR (C
6D
6, 400 MHz): δ 7.54 (d, J = 2.6 Hz, 2H), 7.07 (d, J = 7.8 Hz, 2H), 6.95 (d, J = 2.5 Hz, 2H), 6.91 (dd, J = 7.8, 1.2 Hz, 2H), 6.83 (s, 2H), 6.67 (m, 2H), 2.52 - 2.59 (m, 6H), 2.39 - 2.47 (m, 6H), 2.15 (s, 6H), 2.15 (br.s, 6H), 1.96 - 2.04 (m, 6H), 1.79 - 1.86 (m, 6H), 1.30 (s, 18H), -0.20 (s, 6H).
13C NMR (C
6D
6, 100 MHz) δ 160.53, 159.08, 141.06, 141.00, 137.91, 137.88, 133.60, 132.81, 132.64, 132.55, 130.76, 129.66, 128.90, 125.99, 124.49, 121.05 (q, J
F = 3.0 Hz), 43.38, 41.78, 38.58, 37.75, 34.79, 32.24, 30.04, 21.25.
ジメチルハフニウム[2’,2’’’-(ピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-5-(tert-ブチル)-4’-イソプロピル-[1,1’-ビフェニル]-2-オレート)](錯体14)
50mLの乾燥トルエン中の145mg(0.454mmol)の四塩化ハフニウム(<0.5% Zr)の懸濁液に、ジエチルエーテル中の704ul(2.04mmol)の2.9M MeMgBrを0℃でシリンジを介して1回で加えた。得られた懸濁液に、400mg(0.454mmol)の2’,2’’’-(ピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-5-(tert-ブチル)-4’-イソプロピル-[1,1’-ビフェニル]-2-オール)を直ちに1回で加えた。反応混合物を室温で4時間撹拌し、次いで、ほぼ乾固するまで蒸発させた。得られた固体を2×20mLの熱トルエンで抽出し、合わせた有機抽出物をCelite 503の薄いパッドに通して濾過した。次に、濾液を蒸発乾固した。残留物を5mLのn-ヘキサンと研和し、得られた沈殿物を濾別(G4)し、2×5mLのn-ヘキサンで洗浄し、次いで、真空中で乾燥した。収量333mg(67%)の白色固体。C
65H
81HfNO
2の解析計算値:C、71.83;H、7.51;N、1.29。測定値:C 72.09;H、7.67;N 1.20。
1H NMR (C
6D
6, 400 MHz): δ 7.58 (d, J = 2.6 Hz, 2H), 7.25 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 7.17 - 7.19 (m, 2H), 7.04 (d, J = 2.6 Hz, 2H), 6.92 (d, J = 1.8 Hz, 2H), 6.43 - 6.55 (m, 3H), 2.95 (七重線, J = 6.9 Hz, 2H), 2.56 - 2.63 (m, 6H), 2.44 - 2.50 (m, 6H), 2.17 (br.s, 6H), 1.99 - 2.06 (m, 6H), 1.78 - 1.86 (m, 6H), 1.31 (s, 18H), 1.25 (d, J = 6.9 Hz, 6H), 1.10 (d, J = 6.9 Hz, 6H), 0.00 (s, 6H).
13C NMR (C
6D
6, 100 MHz) δ 158.67, 157.62, 147.92, 140.68, 139.28, 138.93, 137.17, 133.04, 132.32, 131.59, 128.97, 127.37, 125.20, 125.15, 123.24, 49.62, 40.65, 37.42, 37.04, 34.15, 33.03, 31.72, 29.08, 26.02, 21.86.
ジメチルハフニウム[2’,2’’’-(4-メトキシピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-5-(tert-ブチル)-4’-メチル-[1,1’-ビフェニル]-2-オレート)](錯体15)
50mLの乾燥トルエン中の112mg(0.351mmol)の四塩化ハフニウム(<0.5% Zr)の懸濁液に、ジエチルエーテル中の544ul(1.56mmol)の2.9M MeMgBrを0℃でシリンジを介して1回で加えた。得られた懸濁液に、300mg(0.351mmol)の2’,2’’’-(4-メトキシピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-5-(tert-ブチル)-4’-メチル-[1,1’-ビフェニル]-2-オール)を直ちに1回で加えた。反応混合物を室温で4時間撹拌し、次いで、ほぼ乾固するまで蒸発させた。得られた固体を2×20mLの熱トルエンで抽出し、合わせた有機抽出物をCelite 503の薄いパッドに通して濾過した。次に、濾液を蒸発乾固した。残留物を5mLのn-ヘキサンと研和し、得られた沈殿物を濾別(G4)し、2×5mLのn-ヘキサンで洗浄し、次いで、真空中で乾燥した。収量284mg(76%)の白色固体。C
62H
75HfNO
3の解析計算値:C、70.20;H、7.13;N、1.32。測定値:C 70.45;H、7.33;N 1.23。
1H NMR (C
6D
6, 400 MHz): δ 7.59 (d, J = 2.6 Hz, 2H), 7.12 - 7.14 (m, 2H), 7.05 (d, J = 2.6 Hz, 2H), 6.95 (dd, J = 7.9, 1.2 Hz, 2H), 6.85 (m, 2H), 6.09 (s, 2H), 2.63 (s, 3H), 2.59 - 2.65 (m, 6H), 2.44 - 2.53 (m, 6H), 2.22 (s, 6H), 2.19 (br.s, 6H), 2.01 - 2.08 (m, 6H), 1.80 - 1.87 (m, 6H), 1.33 (s, 18H), 0.00 (s, 6H).
13C NMR (C
6D
6, 100 MHz) δ 166.82, 159.09, 158.73, 140.36, 139.21, 137.23, 137.08, 132.94, 132.42, 131.61, 131.51, 130.47, 123.29, 110.90, 55.69, 49.23, 40.68, 37.47, 37.02, 34.15, 31.72, 29.16, 21.01.
ジメチルハフニウム[2’,2’’’-(4-メトキシピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-5-フルオロ-4’-イソプロピル-[1,1’-ビフェニル]-2-オレート)](錯体16)
50mLの乾燥トルエン中の153mg(0.479mmol)の四塩化ハフニウム(<0.05% Zr)の懸濁液に、ジエチルエーテル中の743ul(2.16mmol)の2.9M MeMgBrを0℃でシリンジを介して1回で加えた。得られた懸濁液に、400mg(0.479mmol)の2’,2’’’-(4-メトキシピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-5-フルオロ-4’-イソプロピル-[1,1’-ビフェニル]-2-オール)を直ちに1回で加えた。反応混合物を室温で4時間撹拌し、次いで、ほぼ乾固するまで蒸発させた。得られた固体を2×20mLの熱トルエンで抽出し、合わせた有機抽出物をCelite 503の薄いパッドに通して濾過した。次に、濾液を蒸発乾固した。残留物を5mLのn-ヘキサンと研和し、得られた沈殿物を濾別(G4)し、2×5mLのn-ヘキサンで洗浄し、次いで、真空中で乾燥した。収量286mg(57%)の白色固体。C
58H
65F
2HfNO
3の解析計算値:C、66.94;H、6.30;N、1.35。測定値:C 67.23;H、6.51;N 1.25。
1H NMR (C
6D
6, 400 MHz): δ 7.11 - 7.20 (m, 6H), 7.02 (m, 2H), 6.72 (dd, J = 7.8, 3.2 Hz, 2H), 6.21 (s, 2H), 2.94 (七重線, J = 6.8 Hz, 2H), 2.52 (s, 3H), 2.33 - 2.42 (m, 6H), 2.20 - 2.30 (m, 6H), 2.07 (br.s, 6H), 1.87 - 1.95 (m, 6H), 1.72 - 1.80 (m, 6H), 1.24 (d, J = 6.8 Hz, 6H), 1.14 (d, J = 6.8 Hz, 6H), -0.05 (s, 6H).
13C NMR (C
6D
6, 100 MHz) δ 167.75, 159.75, 158.49, 157.28 (d, Jc,
F = 235 Hz), 149.31, 141.11 (d, Jc,
F = 5.7 Hz), 140.05 (d, Jc,
F = 1.7 Hz), 133.81, 133.47 (d, Jc,
F = 7.7 Hz), 133.28, 129.32, 128.51, 115.00 (d, Jc,
F = 22.3 Hz), 114.58 (d, Jc,
F = 23.0 Hz), 111.65, 55.26, 51.57, 41.18, 38.28, 37.59, 33.99, 29.77, 26.37, 22.34.
ジメチルハフニウム[2’,2’’’-(4-メトキシピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-4’-(tert-ブチル)-5-メチル-[1,1’-ビフェニル]-2-オレート)](錯体17)
50mLの乾燥トルエン中の165mg(0.515mmol)の四塩化ハフニウム(<0.05% Zr)の懸濁液に、ジエチルエーテル中の800ul(2.32mmol)の2.9M MeMgBrを0℃でシリンジを介して1回で加えた。得られた懸濁液に、440mg(0.515mmol)の2’,2’’’-(4-メトキシピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-4’-(tert-ブチル)-5-メチル-[1,1’-ビフェニル]-2-オール)を直ちに1回で加えた。反応混合物を室温で4時間撹拌し、次いで、ほぼ乾固するまで蒸発させた。得られた固体を2×20mLの熱トルエンで抽出し、合わせた有機抽出物をCelite 503の薄いパッドに通して濾過した。次に、濾液を蒸発乾固した。残留物を5mLのn-ヘキサンと研和し、得られた沈殿物を濾別(G4)し、2×5mLのn-ヘキサンで洗浄し、次いで、真空中で乾燥した。収量380mg(70%)の白色固体。C
62H
75HfNO
3の解析計算値:C、70.20;H、7.13;N、1.32。測定値:C 70.46;H、7.29;N 1.25。
1H NMR (C
6D
6, 400 MHz): δ 7.36 (dd, J = 8.3, 2.0 Hz, 2H), 7.24 (m, 4H), 7.20 (d, J = 2.0 Hz, 2H), 6.70 (d, J = 2.0 Hz, 2H), 6.26 (s, 2H), 2.52 - 2.59 (m, 6H), 2.47 (s, 3H), 2.41 - 2.48 (m, 6H), 2.19 (s, 6H), 2.17 (br.s, 6H), 1.98 - 2.06 (m, 6H), 1.76 - 1.84 (m, 6H), 1.34 (s, 18H), -0.06 (s, 6H).
13C NMR (C
6D
6, 100 MHz) δ 167.46, 160.77, 160.29, 151.37, 141.42, 139.12, 134.02, 133.98, 133.05, 129.71, 129.56, 126.86, 125.47, 112.05, 55.00, 51.36, 41.67, 38.26, 37.81, 35.15, 31.74, 29.98, 21.34.
ジメチルハフニウム[2’,2’’’-(ピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-4’-(tert-ブチル)-5-メチル-[1,1’-ビフェニル]-2-オレート)](錯体18)
50mLの乾燥トルエン中の124mg(0.388mmol)の四塩化ハフニウム(<0.05% Zr)の懸濁液に、ジエチルエーテル中の600ul(1.75mmol)の2.9M MeMgBrを0℃でシリンジを介して1回で加えた。得られた懸濁液に、320mg(0.388mmol)の2’,2’’’-(ピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-4’-(tert-ブチル)-5-メチル-[1,1’-ビフェニル]-2-オール)を直ちに1回で加えた。反応混合物を室温で4時間撹拌し、次いで、ほぼ乾固するまで蒸発させた。得られた固体を2×20mLの熱トルエンで抽出し、合わせた有機抽出物をCelite 503の薄いパッドに通して濾過した。次に、濾液を蒸発乾固した。残留物を5mLのn-ヘキサンと研和し、得られた沈殿物を濾別(G4)し、2×5mLのn-ヘキサンで洗浄し、次いで、真空中で乾燥した。収量301mg(75%)の白色固体。C
61H
73HfNO
2の解析計算値:C、71.08;H、7.14;N、1.32。測定値:C 71.39;H、7.27;N 1.22。
1H NMR (C
6D
6, 400 MHz): δ 7.35 (dd, J = 8.3, 2.0 Hz, 2H), 7.22 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 7.19 (d, J = 2.0 Hz, 2H), 7.14 (d, J = 2.0 Hz, 2H), 6.66 (d, J = 1.7 Hz, 2H), 6.45 - 6.53 (m, 3H), 2.48 - 2.56 (m, 6H), 2.37 - 2.45 (m, 6H), 2.19 (s, 6H), 2.16 (br.s, 6H), 1.96 - 2.05 (m, 6H), 1.75 - 1.84 (m, 6H), 1.32 (s, 18H), 0.07 (s, 6H).
13C NMR (C
6D
6, 100 MHz) δ 160.12, 158.83, 151.36, 141.36, 139.48, 139.01, 133.84, 132.99, 129.65, 129.57, 126.93, 125.76, 125.54, 51.54, 41.59, 38.17, 37.75, 35.12, 31.69, 29.92, 21.33.
ジメチルハフニウム[2’,2’’’-(ピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-((1r,3R,5S,7r)-3,5-ジメチルアダマンタン-1-イル)-5-フルオロ-4’-イソプロピル-[1,1’-ビフェニル]-2-オレート)](錯体19)
50mLの乾燥トルエン中の210mg(0.654mmol)の四塩化ハフニウム(<0.05% Zr)の懸濁液に、ジエチルエーテル中の900ul(2.61mmol)の2.9M MeMgBrを0℃でシリンジを介して1回で加えた。得られた懸濁液に、562mg(0.654mmol)の2’,2’’’-(ピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-((1r,3R,5S,7r)-3,5-ジメチルアダマンタン-1-イル)-5-フルオロ-4’-イソプロピル-[1,1’-ビフェニル]-2-オール)を直ちに1回で加えた。反応混合物を室温で4時間撹拌し、次いで、ほぼ乾固するまで蒸発させた。得られた固体を2×20mLの熱トルエンで抽出し、合わせた有機抽出物をCelite 503の薄いパッドに通して濾過した。次に、濾液を蒸発乾固した。残留物を5mLのn-ヘキサンと研和し、得られた沈殿物を濾別(G4)し、2×5mLのn-ヘキサンで洗浄し、次いで、真空中で乾燥した。収量530mg(76%)の白色固体。C
61H
71F
2HfNO
2の解析計算値:C、68.68;H、6.71;N、1.31。測定値:C 68.81;H、6.99;N 1.23。
1H NMR (CD
2Cl
2, 400 MHz): δ 7.77 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.47 (dd, J = 8.1, 1.8 Hz, 2H), 7.18 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 7.16 (d, J = 7.7 Hz, 2H), 6.90 - 6.94 (m, 4H), 6.49 (dd, J = 7.9, 3.2 Hz, 2H), 2.97 (七重線, J = 6.9 Hz, 2H), 2.60 - 2.67 (m, 2H), 2.45 - 2.52 (m, 2H), 2.00 - 2.05 (m, 2H), 1.52 - 1.63 (m, 6H), 1.33 - 1.42 (m, 4H), 1.33 (d, J = 6.9 Hz, 6H), 1.30 - 1.34 (m, 2H), 1.22 (d, J = 6.9 Hz, 6H), 1.11 - 1.24 (m, 6H), 1.02 - 1.09 (m, 2H), 0.91 (s, 6H), 0.77 (s, 6H), -0.68 (s, 6H).
13C NMR (CD
2Cl
2, 100 MHz) δ 157.97, 157.89, 156.47 (d, Jc,
F = 234 Hz), 149.58, 140.27, 140.15 (d, Jc,
F = 6.1 Hz), 139.42 (d d, Jc,
F = 1.7 Hz), 133.12, 133.03 (d, Jc,
F = 7.9 Hz), 132.88, 129.52, 129.43, 128.70, 128.49, 125.85, 125.78, 114.45 (d, Jc,
F = 22.3 Hz), 113.65 (d, Jc,
F = 23.2 Hz), 51.75, 50.95, 49.61, 45.53, 43.87, 42.50, 39.57, 38.24, 33.76, 32.22, 31.58, 31.56, 30.92, 30.37, 25.85, 22.39.
ジメチルジルコニウム[2’,2’’’-(ピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-((1r,3R,5S,7r)-3,5-ジメチルアダマンタン-1-イル)-5-フルオロ-4’-イソプロピル-[1,1’-ビフェニル]-2-オレート)](錯体20)
50mLの乾燥トルエン中の135mg(0.581mmol)の四塩化ジルコニウムの懸濁液に、ジエチルエーテル中の800ul(2.32mmol)の2.9M MeMgBrを-30℃でシリンジを介して1回で加えた。得られた懸濁液に、500mg(0.581mmol)の2’,2’’’-(ピリジン-2,6-ジイル)ビス(3-((1r,3R,5S,7r)-3,5-ジメチルアダマンタン-1-イル)-5-フルオロ-4’-イソプロピル-[1,1’-ビフェニル]-2-オール)を直ちに1回で加えた。反応混合物を室温で4時間撹拌し、次いで、ほぼ乾固するまで蒸発させた。得られた固体を2×20mLの熱トルエンで抽出し、合わせた有機抽出物をCelite 503の薄いパッドに通して濾過した。次に、濾液を蒸発乾固した。残留物を5mLのn-ヘキサンと研和し、得られた沈殿物を濾別(G4)し、2×5mLのn-ヘキサンで洗浄し、次いで、真空中で乾燥した。収量390mg(68%)のホワイトベージュ色固体。C
61H
71F
2ZrNO
2の解析計算値:C、74.80;H、7.31;N、1.43。測定値:C 75.06;H、7.64;N 1.19。
1H NMR (CD
2Cl
2, 400 MHz): δ 7.76 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.46 (dd, J = 8.1, 1.8 Hz, 2H), 7.19 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.15 (d, J = 7.8 Hz, 2H), 6.92 (dd, J = 11.7, 3.3 Hz, 2H), 6.89 (d, J = 1.8 Hz, 2H), 6.51 (dd, J = 8.0, 3.3 Hz, 2H), 2.97 (七重線, J = 6.9 Hz, 2H), 2.65 - 2.73 (m, 2H), 2.48 - 2.56 (m, 2H), 2.00 - 2.06 (m, 2H), 1.52 - 1.65 (m, 6H), 1.33 - 1.43 (m, 6H), 1.33 (d, J = 6.9 Hz, 6H), 1.22 (d, J = 6.9 Hz, 6H), 1.15 - 1.23 (m, 6H), 1.06 - 1.14 (m, 2H), 0.92 (s, 6H), 0.79 (s, 6H), -0.42 (s, 6H).
13C NMR (CD
2Cl
2, 100 MHz) δ 158.29, 157.34, 156.51 (d, Jc,
F = 235 Hz), 149.53, 140.25, 139.61 (d, Jc,
F = 6.1 Hz), 139.29 (d, Jc,
F = 1.7 Hz), 133.42 (d, Jc,
F = 7.9 Hz), 133.26, 133.03, 129.53, 129.35, 128.72, 128.37, 125.79, 125.39, 114.57 (d, Jc,
F = 22.3 Hz), 113.61 (d, Jc,
F = 23.2 Hz), 51.76, 49.61, 45.66, 43.88, 42.81, 42.52, 39.67, 38.30, 33.77, 32.23, 31.59, 31.56, 30.94, 30.39.
ジメチルハフニウム[2’,2’’’-(ピリジン-2,6-ジイル)ビス(5-フルオロ-3-((3r,5r,7r)-3,5,7-トリメチルアダマンタン-1-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-オレート)](錯体21)
50mLの乾燥トルエン中の119mg(0.373mmol)の四塩化ハフニウム(<0.05% Zr)の懸濁液に、ジエチルエーテル中の510ul(1.49mmol)の2.9M MeMgBrを0℃でシリンジを介して1回で加えた。得られた懸濁液に、300mg(0.373mmol)の2’,2’’’-(ピリジン-2,6-ジイル)ビス(5-フルオロ-3-((3r,5r,7r)-3,5,7-トリメチルアダマンタン-1-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-オール)を直ちに1回で加えた。反応混合物を室温で4時間撹拌し、次いで、ほぼ乾固するまで蒸発させた。得られた固体を2×20mLの熱トルエンで抽出し、合わせた有機抽出物をCelite 503の薄いパッドに通して濾過した。次に、濾液を蒸発乾固した。残留物を5mLのn-ヘキサンと研和し、得られた沈殿物を濾別(G4)し、2×5mLのn-ヘキサンで洗浄し、次いで、真空中で乾燥した。収量271mg(72%)の白色固体。C
57H
63F
2HfNO
2の解析計算値:C、67.74;H、6.28;N、1.39。測定値:C 67.98;H、6.42;N 1.37。
1H NMR (CD
2Cl
2, 400 MHz): δ 7.79 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.55 (td, J = 7.5, 1.5 Hz, 2H), 7.49 (td, J = 7.4, 1.3 Hz, 2H), 7.22 (dd, J = 7.4, 0.9 Hz, 2H), 7.18 (d, J = 7.8 Hz, 2H), 7.11 (dd, J = 7.4, 0.9 Hz, 2H), 6.97 (dd, J = 11.7, 3.3 Hz, 2H), 6.52 (dd, J = 7.8, 3.3 Hz, 2H), 1.74 - 1.80 (m, 6H), 1.58 - 1.64 (m, 6H), 1.17 - 1.24 (m, 6H), 1.00 - 1.07 (m, 6H), 0.88 (s, 18H), -0.74 (s, 6H).
13C NMR (CD
2Cl
2, 100 MHz) δ 158.06, 158.04, 157.51, 156.37 (d, Jc,
F = 234 Hz), 141.79 (d, Jc,
F = 1.7 Hz), 140.46, 140.05 (d, Jc,
F = 5.9 Hz), 139.99, 132.98, 132.90, 132.79 (d, Jc,
F = 7.9 Hz), 131.28, 130.17, 130.08, 129.52, 128.71, 125.79, 125.52, 114.23 (d, Jc,
F = 23.2 Hz), 114.02 (d, Jc,
F = 22.4 Hz), 50.73, 46.62, 40.75, 32.64, 31.09.
重合例
溶媒(重合グレードトルエンおよび/またはイソヘキサン)がExxonMobil Chemical Companyから供給され、これを一連のカラム:直列の2本のLabclear(Oakland、California)製500cm3 Oxyclearシリンダー、続いて、乾燥した3Åモレキュラーシーブ(8メッシュ~12メッシュ;Aldrich Chemical Company)で充填された直列の2本の500cm3カラム、および乾燥した5Åモレキュラーシーブ(8~12メッシュ;Aldrich Chemical Company)で充填された直列の2本の500cm3カラムに通すことにより精製した。
1-オクテン(98%)(Aldrich Chemical Company)をNa-K合金上で一晩撹拌することにより乾燥し、続いて、塩基性アルミナ(Aldrich Chemical Company、Brockman Basic 1)により濾過した。トリ-(n-オクチル)アルミニウム(TNOA)を、Aldrich Chemical CompanyまたはAkzo Nobelのいずれかから購入し、受け入れたまま使用した。
重合グレードエチレンを一連のカラム:Labclear(Oakland、California)製500cm3 Oxyclearシリンダー、続いて、乾燥した3Åモレキュラーシーブ(8メッシュ~12メッシュ;Aldrich Chemical Company)で充填された500cm3カラム、および乾燥した5Åモレキュラーシーブ(8メッシュ~12メッシュ;Aldrich Chemical Company)で充填された500cm3カラムに通すことによりさらに精製した。
重合グレードプロピレンを一連のカラム:Labclear製2,250cm3 Oxyclearシリンダー、続いて、3Åモレキュラーシーブ(8メッシュ~12メッシュ;Aldrich Chemical Company)で充填された2,250cm3カラム、次いで、5Åモレキュラーシーブ(8メッシュ~12メッシュ;Aldrich Chemical Company)で充填された直列の2本の500cm3カラム、Selexsorb CD(BASF)で充填された500cm3カラム、最後にSelexsorb COS(BASF)で充填された500cm3カラムに通すことによりさらに精製した。
メチルアルモキサン(MAO)をトルエン中の10質量%としてAlbemarle Corporationから購入した。N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートをAlbemarle Corporationから購入した。すべての錯体および活性化剤をトルエン中の希薄溶液として反応器に加えた。反応器に加えた活性化剤、捕捉剤および錯体の溶液の濃度は、40μL~200μLの間の溶液を反応器に加えて正確な送達を確保するように選んだ。
反応器の説明および準備。温度制御用外部ヒーター、ガラスインサート(反応器の内容積=C2およびC2/C8の実施の場合、23.5mL;C3の実施の場合、22.5mL)、セプタム入口、窒素、エチレンおよびプロピレンの調整供給、ならびに使い捨てのポリエーテルエーテルケトン製メカニカルスターラー(800RPM)を備えたオートクレーブを使用して、不活性雰囲気(N2)ドライボックス内で重合を実施した。110℃または115℃で5時間、次いで25℃で5時間、乾燥窒素でパージすることにより、オートクレーブを準備した。
エチレン重合(PE)またはエチレン/1-オクテン共重合(EO)
反応器を上記のように準備し、次いで、エチレンでパージした。トルエン(特に記載のない限り溶媒)、任意選択の1-オクテン(使用した場合、0.1mL)および任意選択のMAOをシリンジを介して室温および大気圧で加えた。次いで、800RPMで撹拌しながら反応器をプロセス温度(典型的には80℃)にし、プロセス圧力(典型的には75psig=618.5kPaまたは200psig=1480.3kPa)までエチレンで充填した。次いで、任意選択の捕捉剤溶液(例えば、イソヘキサン中のTNOA)をシリンジを介してプロセス条件の反応器に加えた。任意選択の非配位性活性化剤(例えば、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート)溶液(トルエン中)をシリンジを介してプロセス条件の反応器に加え、続いて、プレ触媒(すなわち、錯体または触媒)溶液(トルエン中)をシリンジを介してプロセス条件の反応器に加えた。重合中、エチレンをオートクレーブに入れて(コンピュータ制御の電磁弁の使用による)、反応器のゲージ圧を維持(+/-2psi)した。反応器温度を監視し、典型的には、+/-1℃以内に維持した。およそ50psiのO2/Ar(5mol% O2)ガス混合物をオートクレーブにおよそ30秒間加えることにより、重合を停止した。所定の累積量のエチレンを加えた後、または最長30分間の重合時間の後、重合をクエンチした。反応器を冷却および排気した。溶媒を真空中で除去した後、ポリマーを単離した。報告される収量は、ポリマーおよび残留触媒の全質量を含む。触媒活性は、反応時間1時間当たりの遷移金属化合物1mmol当たりのポリマーのグラム数(g/mmol/時間)として報告される。
プロピレン重合
反応器を上記のように準備し、次いで、40℃まで加熱し、大気圧のプロピレンガスでパージした。トルエン(特に記載のない限り溶媒)、任意選択のMAOおよび液体プロピレン(1.0mL)をシリンジを介して加えた。次いで、800RPMで撹拌しながら反応器をプロセス温度(70℃または100℃)まで加熱した。次いで、任意選択の捕捉剤溶液(例えば、イソヘキサン中のTNOA)をシリンジを介してプロセス条件の反応器に加えた。次いで、任意選択の非配位性活性化剤(例えば、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート)溶液(トルエン中)をシリンジを介してプロセス条件の反応器に加え、続いて、プレ触媒(すなわち、錯体または触媒)溶液(トルエン中)をシリンジを介してプロセス条件の反応器に加えた。反応器温度を監視し、典型的には、+/-1℃以内に維持した。およそ50psiのO2/Ar(5mol% O2)ガス混合物をオートクレーブにおよそ30秒間加えることにより、重合を停止した。およそ8psiの所定の圧力損失または最長30分間の重合時間に基づいて、重合をクエンチした。反応器を冷却および排気した。溶媒を真空中で除去した後、ポリマーを単離した。報告される収量は、ポリマーおよび残留触媒の全質量を含む。触媒活性は、反応時間1時間当たりの遷移金属化合物1mmol当たりのポリマーのグラム数(g/mmol/時間)として典型的に報告される。
ポリマーの特徴付け
分析試験のために、振盪機オーブン内で2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノール(Aldrich製BHT、99%)を含む1,2,4-トリクロロベンゼン(Sigma-Aldrich製TCB、純度99+%)にポリマーを165℃でおよそ3時間溶解することにより、ポリマーサンプル溶液を調製した。溶液中のポリマーの典型的な濃度は、0.1~0.9mg/mLの間であり、BHT濃度は、TCB 1mL当たりBHT 1.25mgであった。サンプルを試験のために135℃まで冷却した。
それぞれ参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,491,816号、同第6,491,823号、同第6,475,391号、同第6,461,515号、同第6,436,292号、同第6,406,632号、同第6,175,409号、同第6,454,947号、同第6,260,407号および同第6,294,388号に記載の自動化「高速GPC」システムを使用して高温サイズ排除クロマトグラフィーを実施した。蒸発光散乱検出器を備え、ポリスチレン標準(Polymer Laboratories:Polystyrene Calibration Kit S-M-10:5,000~3,390,000の間のMp(ピークMw))を使用して校正されたSymyx Technology GPCを使用して、ゲル浸透クロマトグラフィーにより、分子量(質量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn))および分子量分布(MWD=Mw/Mn)(これは、ポリマーの多分散性(PDI)と呼ばれることもある)を測定した。直列の3本のPolymer Laboratories:PLgel 10μm Mixed-B 300×7.5mmカラムを使用して、2.0mL/分の溶離液流量(サンプル温度135℃、オーブン/カラム165℃)でサンプル(TCB中の250μLのポリマー溶液をこのシステムに注入した)を流した。カラムの拡散補正は使用しなかった。Symyx Technologiesから入手可能なEpoch(登録商標)ソフトウェアまたはFreeslateから入手可能なAutomation Studioソフトウェアを使用して、数値解析を実施した。得られた分子量は、直鎖状ポリスチレン標準に対するものである。
示差走査熱量(DSC)測定をTA-Q100装置で実施して、ポリマーの融点を測定した。サンプルを220℃で15分間プレアニールし、次いで、室温まで一晩徐冷した。次いで、サンプルを100℃/分の速度で220℃まで加熱し、次いで、50℃/分の速度で冷却した。加熱期間中、融点を収集した。
表1は、触媒錯体1~21および23~27を使用して得られたエチレン重合の結果を示す。一般的な条件:触媒錯体=25nmol、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート活性化剤=1.1当量、エチレン 75psig、Al(n-オクチル)3=500nmol、温度=80℃、全体積=5mL。
表2は、触媒1~21および23~27を使用して得られたエチレン-オクテン共重合の結果を示す。一般的な条件:触媒錯体=25nmol、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート活性化剤=27.5nmol、オクテン0.1mL、Al(n-オクチル)3=500nmol、温度=80℃、全体積=5mL、エチレン=75psi。
表3は、触媒1~21および23~27を使用して得られたエチレン-オクテン共重合の結果を示す。一般的な条件:触媒錯体=25nmol、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート活性化剤=27.5nmol、オクテン0.1mL、Al(n-オクチル)3=500nmol、温度=80℃、全体積=5mL、エチレン=200psi。
表4は、触媒1~28に対して得られたプロピレン重合の結果を示す。一般的な条件:触媒錯体=15nmol(例外は、触媒26の25nmol、触媒22および28の20nmolである)、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート活性化剤=触媒錯体に対して1.1モル当量、プロピレン=1mL、Al(n-オクチル)3=500nmol、全体積=5mL。
表5は、触媒1~28に対して得られたプロピレン重合の結果を示す。一般的な条件:触媒錯体=15nmol(例外は、触媒26の25nmolであり、例外は、触媒22および28の20nmolである)、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート活性化剤=触媒錯体に対して1.1モル当量、プロピレン=1mL、Al(n-オクチル)3=500nmol、全体積=5mL。
本明細書に記載されたすべての文書は、すべての優先権書類および/または試験手順を含め、本明細書と矛盾しない程度に、参照により本明細書に組み込まれる。前述の一般的な説明および特定の実施形態から明らかなように、本発明の形態が例示および説明されてきたが、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく様々な修正を行うことができる。したがって、本発明がそれによって限定されることは意図されない。同じく、「を含む(comprising)」という用語は、「を含む(including)」という用語と同義と見なされる。同じく、組成物、要素または要素の群に「を含む(comprising)」という移行句が先行する場合は常に、本発明者らが、組成物または要素の記載に先行する「から本質的になる」、「からなる」、「からなる群から選択される」または「である(is)」という移行句を伴う同じ組成物または要素の群も企図し、その逆も同様であることが理解される。