JP7240184B2 - 販売業務支援装置、販売業務支援方法および販売業務支援プログラム - Google Patents

販売業務支援装置、販売業務支援方法および販売業務支援プログラム Download PDF

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Description

本発明は、販売業務支援装置、販売業務支援方法および販売業務支援プログラムに関する。
特許文献1には、一般用医薬品と通常の商品とを販売する店舗において、客にどのレジであれば医薬品の購入が可能であるかを知らせ、会計処理を円滑化する商品販売システム、商品販売データ処理装置およびその制御プログラムが開示されている(0011段落参照)。
特開2010-277400号公報
このように、商品の販売(例えば、医薬品)を管理する際には、従来、以下のような課題があった。すなわち、例えば医薬品の分野について考えた場合、医療機器メーカーや医薬品メーカーは、得意先の業態が、病院、診療科および薬局のいずれなのか、また、受注した商品の特性が、通常薬品なのか毒物薬品なのか等を考慮して、前記得意先に対する前記受注した商品の販売可否を判断する必要がある。
ここで、従来においては、前記販売可否の決定を人間の判断により行っていたため非常に手間がかかっており、また、ヒューマンエラーも生じてしまうという問題があった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、得意先の業態および商品の特性を考慮して、販売できない商品である場合にはエラーメッセージを出力することにより、得意先に対する商品の販売可否の判断を支援できる販売業務支援装置、販売業務支援方法および販売業務支援プログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る販売業務支援装置は、制御部および記憶部を備え、得意先に対する商品の販売可否の判断を支援する販売業務支援装置であって、前記記憶部には、前記得意先を識別するための得意先識別データと前記得意先の業態を識別するための業態識別データとを含む得意先マスタと、前記商品を識別するための商品識別データと前記商品の特性を識別するための商品特性識別データとを含む商品特性マスタと、前記商品特性識別データと、一つ一つの前記業態識別データに対して設定された前記商品の販売の可否を示すフラグである販売可否フラグと、を含む販売可否設定マスタと、が格納されており、前記制御部が、前記得意先マスタから、指定された得意先識別データと紐付く業態識別データを取得する業態取得手段と、前記商品特性マスタから、指定された商品識別データと紐付く商品特性識別データを取得する商品特性取得手段と、前記販売可否設定マスタから、前記商品特性取得手段で取得した前記商品特性識別データと紐付き、かつ、前記業態取得手段で取得した前記業態識別データに対して設定された販売可否フラグを取得するフラグ取得手段と、前記フラグ取得手段で取得した前記販売可否フラグに、前記商品を販売できないことを意味するフラグが存在する場合、エラーメッセージを出力するエラー出力手段と、を備えること、を特徴とする。
また、本発明に係る販売業務支援装置は、前記商品が、医薬品であること、を特徴とする。
また、本発明に係る販売業務支援装置は、前記記憶部には、前記得意先の事業所を識別するための事業所識別データと当該事業所における薬剤師の有無を示す区分である薬剤師有無区分とを含む事業所マスタが更に格納されており、前記販売可否設定マスタが、前記商品特性識別データと前記薬剤師有無区分と前記販売可否フラグとを含み、前記制御部が、前記事業所マスタから、指定された事業所識別データと紐付く薬剤師有無区分を取得する区分取得手段を更に備え、前記フラグ取得手段が、前記販売可否設定マスタから、前記区分取得手段で取得した前記薬剤師有無区分と紐付き、前記商品特性取得手段で取得した前記商品特性識別データと紐付き、かつ、前記業態取得手段で取得した前記業態識別データに対して設定された販売可否フラグを取得すること、を特徴とする。
また、本発明に係る販売業務支援装置は、前記指定された得意先識別データ、商品識別データおよび事業所識別データが、前記得意先から受注した前記商品についての受注入力をするための画面である受注入力画面において指定された情報であり、前記エラー出力手段が、前記受注入力画面内または前記受注入力画面とは別画面に、前記エラーメッセージを出力すること、を特徴とする。
また、本発明に係る販売業務支援方法は、制御部および記憶部を備える情報処理装置で実行される、得意先に対する商品の販売可否の判断を支援する販売業務支援方法であって、前記記憶部には、前記得意先を識別するための得意先識別データと前記得意先の業態を識別するための業態識別データとを含む得意先マスタと、前記商品を識別するための商品識別データと前記商品の特性を識別するための商品特性識別データとを含む商品特性マスタと、前記商品特性識別データと、一つ一つの前記業態識別データに対して設定された前記商品の販売の可否を示すフラグである販売可否フラグと、を含む販売可否設定マスタと、が格納されており、前記制御部で実行される、前記得意先マスタから、指定された得意先識別データと紐付く業態識別データを取得する業態取得ステップと、前記商品特性マスタから、指定された商品識別データと紐付く商品特性識別データを取得する商品特性取得ステップと、前記販売可否設定マスタから、前記商品特性取得ステップで取得した前記商品特性識別データと紐付き、かつ、前記業態取得ステップで取得した前記業態識別データに対して設定された販売可否フラグを取得するフラグ取得ステップと、前記フラグ取得ステップで取得した前記販売可否フラグに、前記商品を販売できないことを意味するフラグが存在する場合、エラーメッセージを出力するエラー出力ステップと、を含むこと、を特徴とする。
また、本発明に係る販売業務支援プログラムは、制御部および記憶部を備える情報処理装置に実行させるための、得意先に対する商品の販売可否の判断を支援する販売業務支援プログラムであって、前記記憶部には、前記得意先を識別するための得意先識別データと前記得意先の業態を識別するための業態識別データとを含む得意先マスタと、前記商品を識別するための商品識別データと前記商品の特性を識別するための商品特性識別データとを含む商品特性マスタと、前記商品特性識別データと、一つ一つの前記業態識別データに対して設定された前記商品の販売の可否を示すフラグである販売可否フラグと、を含む販売可否設定マスタと、が格納されており、前記制御部に実行させるための、前記得意先マスタから、指定された得意先識別データと紐付く業態識別データを取得する業態取得ステップと、前記商品特性マスタから、指定された商品識別データと紐付く商品特性識別データを取得する商品特性取得ステップと、前記販売可否設定マスタから、前記商品特性取得ステップで取得した前記商品特性識別データと紐付き、かつ、前記業態取得ステップで取得した前記業態識別データに対して設定された販売可否フラグを取得するフラグ取得ステップと、前記フラグ取得ステップで取得した前記販売可否フラグに、前記商品を販売できないことを意味するフラグが存在する場合、エラーメッセージを出力するエラー出力ステップと、を含むこと、を特徴とする。
本発明によれば、得意先の業態および商品の特性を考慮して、販売できない商品である場合にはエラーメッセージを出力することにより、得意先に対する商品の販売可否の判断を支援できるという効果を奏する。
図1は、販売業務支援装置の構成の一例を示すブロック図である。 図2は、本実施形態におけるテーブルの項目の一例を示す図である。 図3は、得意先マスタの登録画面の一例を示す図である。 図4は、受注入力画面の一例を示す図である。 図5は、事業所マスタ、得意先マスタ、品番マスタおよび薬機チェックマスタにおける登録例を示す図である。
以下に、販売業務支援装置、販売業務支援方法および販売業務支援プログラムの実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態により本発明が限定されるものではない。以下、具体的な構成および動作について説明する。
[1.構成]
本実施形態に係る販売業務支援装置100の構成の一例について、図1を参照して説明する。図1は、販売業務支援装置100の構成の一例を示すブロック図である。
販売業務支援装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、販売業務支援装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
販売業務支援装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。販売業務支援装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、販売業務支援装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、販売業務支援装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。なお、後述する各種マスタ等のデータは、例えばサーバ200に格納されてもよい。
入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、及びマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
記憶部106には、各種のデータベース、テーブルおよびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。
記憶部106は、例えば、受注ヘッダデータ106aと、受注明細データ106bと、事業所マスタ106cと、得意先マスタ106dと、商品特性マスタとしての品番マスタ106eと、販売可否設定マスタとしての薬機チェックマスタ106fと、を備えている。
本実施形態に係る販売業務支援装置100によれば、得意先に対する商品の販売可否の判断を支援することができる。前記商品は、特に制限されないが、以下においては、前記商品が医薬品であるという前提で、説明を進める。また、本実施形態に係る販売業務支援装置100は、例えば、医療機器メーカーや医薬品メーカーの受注担当者が、得意先である病院、診療科および薬局等から医薬品を受注して、当該受注した医薬品の販売可否を判断する場面等において使用することができる。以下、各データおよび各マスタの内容を詳細に説明する。
受注ヘッダデータ106aは、図2に示すように、例えば、前記得意先を識別するための得意先識別データ(得意先コード)と、前記得意先の事業所を識別するための事業所識別データ(事業所コード)と、受注番号と、等を含む。
受注明細データ106bは、図2に示すように、例えば、受注区分と、前記受注番号と、同一の受注番号内における受注明細の行番号である受注行番号と、前記商品を識別するための商品識別データ(商品コード)と、倉庫を識別するための倉庫識別データ(倉庫コード)と、等を含む。
受注ヘッダデータ106aおよび受注明細データ106bの内容は、例えば、図4に示す受注入力画面から入力することができる。
事業所マスタ106cは、前記得意先の前記事業所における薬剤師の有無を管理するためのマスタである。事業所マスタ106cは、図2に示すように、例えば、前記事業所識別データ(事業所コード)と、前記事業所における薬剤師の有無を示す区分である薬剤師有無区分と、等を含む。当該薬剤師有無区分としては、例えば、薬剤師が事業所に不在であることを示す区分「0(不在)」、または、薬剤師が事業所に常駐していることを示す区分「1(常駐)」が挙げられる。
得意先マスタ106dは、前記得意先の業態を管理するためのマスタである。得意先マスタ106dは、図2に示すように、例えば、前記得意先識別データ(得意先コード)と、前記得意先の業態を識別するための業態識別データ(得意先業態区分1~3)と、等を含む。
オペレータは、例えば図3に示す得意先マスタ106dの登録画面から、前記得意先業態を登録し、当該登録した得意先業態それぞれに対して、「0:非該当」または「1:該当」を設定する。図3の得意先マスタ106dには、前記得意先業態区分として、病院(得意先業態区分1に相当)、診療科(得意先業態区分2に相当)、介護施設(得意先業態区分3に相当)、以下具体的な名称は省略するが得意先業態区分4~24の計24個の前記得意先業態が登録されている。そして、病院(得意先業態区分1に相当)および得意先業態区分4~24に対しては「0:非該当」が設定され、これに対して、診療科(得意先業態区分2に相当)および介護施設(得意先業態区分3に相当)に対しては「1:該当」が設定されている。この設定が意味する所を簡単にいうと、得意先である○○株式会社は、診療科および介護施設に該当するということである。
品番マスタ106eは、前記商品の特性を管理するためのマスタである。品番マスタ106eは、図2に示すように、例えば、前記商品識別データ(商品コード)と、前記商品の特性を識別するための商品特性識別データ(特定商品区分、特定保守管理区分、クラス分類区分および医薬品区分)と、等を含む。
前記特定商品区分としては、例えば、「0(通常商品)」等が挙げられる。前記特定保守管理区分としては、例えば、「0(非該当)」または「1(該当)」が挙げられる。前記クラス分類区分としては、例えば、「0(非該当)」または「1(該当)」が挙げられる。前記医薬品区分としては、前記医薬品が通常薬品であることを示す区分「0(通常薬品)」または前記医薬品が毒物薬品であることを示す区分「1(毒物薬品)」が挙げられる。
薬機チェックマスタ106fは、本発明の特徴であり、前記得意先に対する前記商品の販売可否を管理するためのマスタである。薬機チェックマスタ106fは、図2に示すように、例えば、前記商品特性識別データ(チェック項目SEQおよび品番マスタ設定値)と、前記薬剤師有無区分と、一つ一つの前記業態識別データに対して設定された前記商品の販売の可否を示すフラグである販売可否フラグ(得意先業態区分1~4)と、等を含む。
薬機チェックマスタ106fの設定の具体例を説明する。図5の薬機チェックマスタ106fにおいてDで示した箇所においては、商品の特性が「医薬品区分:0(通常商品)」であり、かつ、薬剤師有無区分が「1(常駐)」である場合には、得意先の業態が「病院」、「診療科」および「介護施設」のいずれであっても商品を販売できるという設定がされている。これに対して、図5の薬機チェックマスタ106fにおいてEで示した箇所においては、商品の特性が「医薬品区分:1(毒物薬品)」であり、かつ、薬剤師有無区分が「1(常駐)」である場合には、得意先の業態が「病院」または「診療科」である場合には商品を販売できるが、得意先の業態が「介護施設」である場合には商品を販売できないという設定がされている。
なお、薬機チェックマスタ106fについては、例えば、以下の留意点1~4が存在する。
1.薬機チェックマスタ106fで商品特性を判断する項目(品番マスタ106eに登録されている項目)を管理する。これにより、チェック項目が増えた場合にも対応することができる。
2.販売制限チェック用項目が増えた場合、薬機チェックマスタ106fのチェック項目SEQに該当項目を登録することにより、対応可能である。
3.薬機チェックマスタ106fには、販売制限がかかる設定パターンが登録されている。
4.薬機チェックマスタ106fに登録されている組合せのうち、受注入力時に入力した事業所、得意先および商品の組合せと一致するものがあった場合、販売不可としてエラーメッセージを表示する。なお、1つでも販売不可の項目が存在する場合は、販売不可となる。
制御部102は、販売業務支援装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。
制御部102は、機能概念的に、例えば、(1)前記事業所マスタから、指定された事業所識別データと紐付く薬剤師有無区分を取得する区分取得手段としての区分取得部102aと、(2)前記商品特性マスタから、指定された商品識別データと紐付く商品特性識別データを取得する商品特性取得手段としての商品特性取得部102bと、(3)前記得意先マスタから、指定された得意先識別データと紐付く業態識別データを取得する業態取得手段としての業態取得部102cと、(4)前記販売可否設定マスタから、前記商品特性取得手段で取得した前記商品特性識別データと紐付き、かつ、前記業態取得手段で取得した前記業態識別データに対して設定された販売可否フラグを取得するフラグ取得手段としてのフラグ取得部102dと、(5)前記フラグ取得手段で取得した前記販売可否フラグに、前記商品を販売できないことを意味するフラグが存在する場合、エラーメッセージを出力するエラー出力手段としてのエラー出力部102eと、を備えている。
区分取得部102aは、事業所と薬剤師有無区分とを含む事業所マスタ106cから、指定された事業所と紐付く薬剤師有無区分を取得する。取得する薬剤師有無区分の具体例としては、例えば、「1(常駐)」等が挙げられる。
商品特性取得部102bは、商品と商品の特性とを含む品番マスタ106eから、指定された商品と紐付く商品の特性を取得する。取得する商品の特性の具体例としては、例えば、「特定商品区分:0(通常商品)」、「特定保守管理区分:0(非該当)」、「クラス分類区分:0(非該当)」および「医薬品区分:1(毒物薬品)」等が挙げられる。
業態取得部102cは、得意先と得意先業態区分とを含む得意先マスタ106dから、指定された得意先と紐付く得意先業態区分を取得する。取得する得意先業態区分の具体例としては、例えば、「病院」、「診療科」および「介護施設」等が挙げられる。
フラグ取得部102dは、商品の特性と、一つ一つの前記得意先業態区分に対して設定された販売可否フラグと、を含む薬機チェックマスタ106fから、商品特性取得部102bで取得した前記商品の特性と紐付き、かつ、業態取得部102cで取得した前記得意先業態区分に対して設定された販売可否フラグを取得する。簡単にいうと、フラグ取得部102dは、商品の特性と得意先業態区分とをキーとして、販売可否フラグを取得することができる。
フラグ取得部102dは、商品の特性と、一つ一つの前記得意先業態区分に対して設定された販売可否フラグと、を含む薬機チェックマスタ106fから、区分取得部102aで取得した前記薬剤師有無区分と紐付き、商品特性取得部102bで取得した前記商品の特性と紐付き、かつ、業態取得部102cで取得した前記得意先業態区分に対して設定された販売可否フラグを取得してもよい。簡単にいうと、フラグ取得部102dは、商品の特性と得意先業態区分に加えて、薬剤師有無区分もキーとして、販売可否フラグを取得することもできる。
エラー出力部102eは、フラグ取得部102dで取得した前記販売可否フラグに、「1(販売不可)」が存在する場合、エラーメッセージを出力する。
前記指定された得意先、商品および事業所が、得意先から受注した商品についての受注入力をするための画面である受注入力画面(図4参照)において指定された情報である場合、エラー出力部102eは、前記受注入力画面内または前記受注入力画面とは別画面に、前記エラーメッセージを出力してもよい。これにより、例えば、商品の販売可否チェックを、受注入力時点(より具体的には、受注入力における商品選択時点)で行うことが可能となる。
[2.処理の詳細]
本項目では、本実施形態に係る処理の具体例を説明する。本項目における説明の前提として、事業所マスタ106c、得意先マスタ106d、品番マスタ106eおよび薬機チェックマスタ106fの内容は、図5に示すとおりであるとする。
まず、図4の受注入力画面における受注ヘッダを入力するための領域MA1において、事業所として「東京営業所」が指定され、得意先として「○○株式会社」が指定される。また、図4の受注入力画面における受注明細を入力するための領域MA2において、「行番号1、受注区分1:商品手配受注、商品SHO000001」の受注明細と、「行番号2、受注区分1:商品手配受注、商品SHO000002」の受注明細と、「行番号3、受注区分1:商品手配受注、商品SHO000003」の受注明細と、の3つの受注明細が入力される。
これら3つの受注明細それぞれに対して、商品の販売可否の判断が行われることとなるが、説明を簡便にする都合上、「行番号3、受注区分1:商品手配受注、商品SHO000003」の受注明細に対しての商品の販売可否の判断についてのみ詳細に説明する。
[2-1.商品特性取得処理]
商品特性取得部102bは、図5の品番マスタ106eから、指定された商品コード「SHO000003」と紐付く商品特性として、「特定商品区分:0(通常商品)」、「特定保守管理区分:0(非該当)」、「クラス分類区分:0(非該当)」および「医薬品区分:1(毒物薬品)」を取得する。
[2-2.業態取得処理]
業態取得部102cは、図5の得意先マスタ106dから、指定された得意先「○○株式会社」と紐付く得意先業態区分として、「診療科」および「介護施設」を取得する。
[2-3.フラグ取得処理]
フラグ取得部102dは、図5の薬機チェックマスタ106fから、以下のようにして、「0(販売可能)」または「1(販売不可)」のフラグを取得する。
(1)商品特性「特定商品区分:0(通常商品)」の観点からのフラグ取得
図5の薬機チェックマスタ106fにおいてAで示した箇所には、商品特性取得部102bで取得した商品特性「特定商品区分:0(通常商品)」と紐付くフラグが設定されている。このため、フラグ取得部102dは、図5の薬機チェックマスタ106fにおいてAで示した箇所から、業態取得部102cで取得した得意先業態区分「診療科」に対応するフラグとして、「0(販売可能)」を取得し、業態取得部102cで取得した得意先業態区分「介護施設」に対応するフラグとして、「0(販売可能)」を取得する。
(2)商品特性「特定保守管理区分:0(非該当)」の観点からのフラグ取得
図5の薬機チェックマスタ106fにおいてBで示した箇所には、商品特性取得部102bで取得した商品特性「特定保守管理区分:0(非該当)」と紐付くフラグが設定されている。このため、フラグ取得部102dは、図5の薬機チェックマスタ106fにおいてBで示した箇所から、業態取得部102cで取得した得意先業態区分「診療科」に対応するフラグとして、「0(販売可能)」を取得し、業態取得部102cで取得した得意先業態区分「介護施設」に対応するフラグとして、「0(販売可能)」を取得する。
(3)商品特性「クラス分類区分:0(非該当)」の観点からのフラグ取得
図5の薬機チェックマスタ106fにおいてCで示した箇所には、商品特性取得部102bで取得した商品特性「クラス分類区分:0(非該当)」と紐付くフラグが設定されている。このため、フラグ取得部102dは、図5の薬機チェックマスタ106fにおいてCで示した箇所から、業態取得部102cで取得した得意先業態区分「診療科」に対応するフラグとして、「0(販売可能)」を取得し、業態取得部102cで取得した得意先業態区分「介護施設」に対応するフラグとして、「0(販売可能)」を取得する。
(4)商品特性「医薬品区分:1(毒物薬品)」の観点からのフラグ取得
図5の薬機チェックマスタ106fにおいてEで示した箇所には、商品特性取得部102bで取得した商品特性「医薬品区分:1(毒物薬品)」と紐付くフラグが設定されている。このため、フラグ取得部102dは、図5の薬機チェックマスタ106fにおいてEで示した箇所から、業態取得部102cで取得した得意先業態区分「診療科」に対応するフラグとして、「0(販売可能)」を取得するが、業態取得部102cで取得した得意先業態区分「介護施設」に対応するフラグとしては、「1(販売不可)」を取得する。
[2-4.エラー出力処理]
[2-3]においては、商品コードSHO000003の商品について、4つの異なる商品特性の観点からフラグ取得をしたが、(4)で説明した商品特性「医薬品区分:1(毒物薬品)」の観点から見た場合、診療科については「0(販売可能)」のフラグが取得されたが、介護施設については、「1(販売不可)」のフラグが取得された。このように、複数の商品特性のうち1つの商品特性についてでも「1(販売不可)」のフラグが取得された場合、または、同一の商品特性内における複数の業態のうち1つの業態についてでも「1(販売不可)」のフラグが取得された場合には、エラー出力部102eは、図4に示すように、商品コードSHO000003の商品について、「× 販売できない得意先と商品の組み合わせです。」というエラーメッセージを出力する。
これにより、オペレータは、図4の受注入力画面から受注入力の時点で、○○株式会社に対してはSHO000003の商品を販売できないことを把握できるため、例えば、「行番号3、受注区分1:商品手配受注、商品SHO000003」の受注明細を削除する等の対応をすることで、受注業務や出荷業務をミスなくかつ迅速に行うことができる。
[3.本実施形態のまとめ]
このように、本実施形態に係る販売業務支援装置100によれば、得意先の業態および商品の特性を考慮して、販売できない商品である場合にはエラーメッセージを出力することにより、得意先に対する商品の販売可否の判断を支援できる。
また、本実施形態に係る販売業務支援装置100によれば、得意先の業態および商品の特性に加えて、得意先の事業所における薬剤師の有無も考慮して、販売できない商品である場合にはエラーメッセージを出力することもできる。
ここで、例えば医薬品や医療機器等の商品を扱うメーカー等においては、得意先の業態(病院、診療科および薬局等)、商品特性(特定保守管理およびクラス分類等)、ならびに、営業所に薬剤師が常駐しているかどうかによって、商品の販売可否の判断を行う必要がある。
しかしながら、従来のシステムでは、得意先の業態や薬剤師の有無まで考慮した販売可否チェックはできず、その都度、オペレータが商品の販売可否を判断する(チェックする)必要があった。このため、チェックに手間がかかり、また、人間の判断となるためにヒューマンエラーも生じていた。
そこで、本実施形態においては、例えば、受注入力時点で、得意先の業態、商品の特性および薬剤師の有無の組合せによって、販売可否チェックをシステムで行えるようにした。これにより、例えば、薬機法に則った販売を行うができ、また、業務負荷の軽減や誤った販売の抑制を実現することができる。
[4.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
また、販売業務支援装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
例えば、販売業務支援装置100が備える処理機能、特に制御部にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて販売業務支援装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
また、このコンピュータプログラムは、販売業務支援装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
記憶部に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
また、販売業務支援装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、販売業務支援装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
本発明は、例えば、医療機器業界において有用である。
100 販売業務支援装置
102 制御部
102a 区分取得部
102b 商品特性取得部
102c 業態取得部
102d フラグ取得部
102e エラー出力部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 受注ヘッダデータ
106b 受注明細データ
106c 事業所マスタ
106d 得意先マスタ
106e 品番マスタ
106f 薬機チェックマスタ
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク

Claims (6)

  1. 制御部および記憶部を備え、得意先に対する商品の販売可否の判断を支援する販売業務支援装置であって、
    前記記憶部には、
    前記得意先を識別するための得意先識別データと前記得意先の業態を識別するための業態識別データとを含む得意先マスタと、
    前記商品を識別するための商品識別データと前記商品の特性を識別するための商品特性識別データとを含む商品特性マスタと、
    一つの前記商品特性識別データと、複数の前記業態識別データの各々に対して設定された前記商品の販売の可否を示すフラグである販売可否フラグと、を有するレコードを複数含む販売可否設定マスタと、
    が格納されており、
    前記制御部は、
    前記得意先マスタから、指定された得意先識別データと紐付く業態識別データを取得する業態取得手段と、
    前記商品特性マスタから、指定された商品識別データと紐付く商品特性識別データを取得する商品特性取得手段と、
    前記販売可否設定マスタから、前記商品特性取得手段で取得した前記商品特性識別データと紐付き、かつ、前記業態取得手段で取得した前記業態識別データに対して設定された販売可否フラグを前記レコード毎に取得するフラグ取得手段と、
    前記フラグ取得手段で取得した前記販売可否フラグのうち前記商品を販売できないことを意味するフラグを有するレコードが一つでも存在する場合、エラーメッセージを出力するエラー出力手段と、
    を備えること、
    を特徴とする販売業務支援装置。
  2. 前記商品が、医薬品であること、
    を特徴とする請求項1に記載の販売業務支援装置。
  3. 前記記憶部には、
    前記得意先の事業所を識別するための事業所識別データと当該事業所における薬剤師の有無を示す区分である薬剤師有無区分とを含む事業所マスタが更に格納されており、
    前記販売可否設定マスタ中の前記レコードは、一つの前記商品特性識別データと、一つの前記薬剤師有無区分と、複数の前記業態識別データの各々に対して設定された前記販売可否フラグと有し
    前記制御部は、
    前記事業所マスタから、指定された事業所識別データと紐付く薬剤師有無区分を取得する区分取得手段を更に備え、
    前記フラグ取得手段は、
    前記販売可否設定マスタから、前記区分取得手段で取得した前記薬剤師有無区分と紐付き、前記商品特性取得手段で取得した前記商品特性識別データと紐付き、かつ、前記業態取得手段で取得した前記業態識別データに対して設定された販売可否フラグを前記レコード毎に取得すること、
    を特徴とする請求項2に記載の販売業務支援装置。
  4. 前記指定された得意先識別データ、商品識別データおよび事業所識別データが、前記得意先から受注した前記商品についての受注入力をするための画面である受注入力画面において指定された情報であり、
    前記エラー出力手段は、
    前記受注入力画面内または前記受注入力画面とは別画面に、前記エラーメッセージを出力すること、
    を特徴とする請求項3に記載の販売業務支援装置。
  5. 制御部および記憶部を備える情報処理装置で実行される、得意先に対する商品の販売可否の判断を支援する販売業務支援方法であって、
    前記記憶部には、
    前記得意先を識別するための得意先識別データと前記得意先の業態を識別するための業態識別データとを含む得意先マスタと、
    前記商品を識別するための商品識別データと前記商品の特性を識別するための商品特性識別データとを含む商品特性マスタと、
    一つの前記商品特性識別データと、複数の前記業態識別データの各々に対して設定された前記商品の販売の可否を示すフラグである販売可否フラグと、を有するレコードを複数含む販売可否設定マスタと、
    が格納されており、
    前記制御部で実行される、
    前記得意先マスタから、指定された得意先識別データと紐付く業態識別データを取得する業態取得ステップと、
    前記商品特性マスタから、指定された商品識別データと紐付く商品特性識別データを取得する商品特性取得ステップと、
    前記販売可否設定マスタから、前記商品特性取得ステップで取得した前記商品特性識別データと紐付き、かつ、前記業態取得ステップで取得した前記業態識別データに対して設定された販売可否フラグを前記レコード毎に取得するフラグ取得ステップと、
    前記フラグ取得ステップで取得した前記販売可否フラグのうち前記商品を販売できないことを意味するフラグを有するレコードが一つでも存在する場合、エラーメッセージを出力するエラー出力ステップと、
    を含むこと、
    を特徴とする販売業務支援方法。
  6. 制御部および記憶部を備える情報処理装置に実行させるための、得意先に対する商品の販売可否の判断を支援する販売業務支援プログラムであって、
    前記記憶部には、
    前記得意先を識別するための得意先識別データと前記得意先の業態を識別するための業態識別データとを含む得意先マスタと、
    前記商品を識別するための商品識別データと前記商品の特性を識別するための商品特性識別データとを含む商品特性マスタと、
    一つの前記商品特性識別データと、複数の前記業態識別データの各々に対して設定された前記商品の販売の可否を示すフラグである販売可否フラグと、を有するレコードを複数含む販売可否設定マスタと、
    が格納されており、
    前記制御部に実行させるための、
    前記得意先マスタから、指定された得意先識別データと紐付く業態識別データを取得する業態取得ステップと、
    前記商品特性マスタから、指定された商品識別データと紐付く商品特性識別データを取得する商品特性取得ステップと、
    前記販売可否設定マスタから、前記商品特性取得ステップで取得した前記商品特性識別データと紐付き、かつ、前記業態取得ステップで取得した前記業態識別データに対して設定された販売可否フラグを前記レコード毎に取得するフラグ取得ステップと、
    前記フラグ取得ステップで取得した前記販売可否フラグのうち前記商品を販売できないことを意味するフラグを有するレコードが一つでも存在する場合、エラーメッセージを出力するエラー出力ステップと、
    を含むこと、
    を特徴とする販売業務支援プログラム。
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